Novel Bacillus licheniformis gene product and improved biotechnological production method based on it to produce an odor substance |
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申请号 | JP2007519651 | 申请日 | 2005-06-17 | 公开(公告)号 | JP2008504829A | 公开(公告)日 | 2008-02-21 |
申请人 | ヘンケル コマンディットゲゼルシャフト アウフ アクチエンHenkel KGaA; | 发明人 | アルミン・エーレンライヒ; アンケ・ヘンネ; イエルク・フェーシェ; カール−ハインツ・マウラー; クリスティーナ・ヘルツベルク; ゲルハルト・ゴットシャルク; コルネリウス・ベスラー; シュテファン・エーフェルス; ハイコ・リーゼガング; ビルギット・ファイト; | ||||
摘要 | 本発明は、今までに記述されていない25種のバシラス・リケニホルミス遺伝子およびそれらから派生する遺伝子産物、ならびにその十分に相同的なすべての核酸およびタンパク質に関する。 これらは、臭気物質を生成する5種類の異なる代謝経路に存在する。 目的とする代謝経路は、1)イソ吉 草酸 (ロイシン異化の一部として)、2)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部として)、3)ブタノールおよび/または酪酸(酪酸代謝の一部として)、4)プロピル酸(プロピオン酸代謝の一部として)、および/または5)カダベリンおよび/またはプトレシン(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部として)の合成のためのものである。 これらの遺伝子を同定して、これらの核酸の助けを借りると、 生物 工学的な生産に使用される 微生物 中の対応する遺伝子を不活性化することで、改良された生物工学的生産法の開発が、これらの代謝経路によって合成される臭気物質の生成を低減できる程度まで可能になる。 さらに、これらの遺伝子産物はしたがって、反応物の調製またはそのそれぞれの生化学的性質に従う方法に利用できる。 | ||||||
权利要求 | 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ;E.C.2.6.1.42)をコードし、配列番号1で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも67%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号2で示すアミノ酸配列に対して少なくとも73%の同一性、少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ;E.C.2.6.1.42)。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ;E.C.2.6.1.42)をコードし、配列番号3で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも78%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号4で示すアミノ酸配列に対して少なくとも83%の同一性、少なくとも85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ;E.C.2.6.1.42)。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する遺伝子産物(リジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素;E.C.4.1.1.18または4.1.1.19)をコードし、配列番号5で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも78%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸speA。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与し、配列番号6で示すアミノ酸配列に対して少なくとも89%の同一性、少なくとも90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物SpeA(リジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素;E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(NADH依存性ブタノール脱水素酵素A;E.C.1.1.1.−)をコードし、配列番号7で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも81%の同一性、少なくとも85%、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸yugJ。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号8で示すアミノ酸配列に対して少なくとも93%の同一性、少なくとも94%、95%、96%、97%、98%、98.5%、99%、99.5%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YugJ(NADH依存性ブタノール脱水素酵素A;E.C.1.1.1.−)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)をコードし、配列番号9で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも79%の同一性、少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号10で示すアミノ酸配列に対して少なくとも86%の同一性、少なくとも87.5%、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)をコードし、配列番号11で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも64%の同一性、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号12で示すアミノ酸配列に対して少なくとも67%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素;E.C.1.1.1.157)をコードし、配列番号13で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも67%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号14で示すアミノ酸配列に対して少なくとも69%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素;E.C.1.1.1.157)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(推定上のエノイルCoaヒドラターゼタンパク質;E.C.4.2.1.17)をコードし、配列番号15で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも65%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号16で示すアミノ酸配列に対して少なくとも62%の同一性、少なくとも65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(推定上のエノイルCoAヒドラターゼタンパク質;E.C.4.2.1.17)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定したエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)−コエンザイムAヒドロラーゼタンパク質)をコードし、配列番号17で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも66%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号18で示すアミノ酸配列に対して少なくとも66%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(ほぼ確定したエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)−コエンザイムAヒドロラーゼタンパク質)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ;E.C.4.2.1.17)をコードし、配列番号19で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも48%の同一性、少なくとも50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸echA8。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号20で示すアミノ酸配列に対して少なくとも52%の同一性、少なくとも55%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物EchA8(ほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ;E.C.4.2.1.17)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)をコードし、配列番号21で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも54%の同一性、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号22で示すアミノ酸配列に対して少なくとも65%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素)。 プロピル酸の合成に関与する遺伝子産物(アセチルコエンザイムAシンテターゼ;E.C.6.2.1.1)をコードし、配列番号23で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも67%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸acsA。 プロピル酸の合成に関与し、配列番号24で示すアミノ酸配列に対して少なくとも65%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物AscA(アセチルコエンザイムAシンテターゼ;E.C.6.2.1.1)。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素;E.C.4.2.1.55)をコードし、配列番号25で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも68%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸yngF。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号26で示すアミノ酸配列に対して少なくとも69%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YngF(3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素;E.C.4.2.1.55)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)をコードし、配列番号27で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも77%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸yusJ。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号28で示すアミノ酸配列に対して少なくとも86%の同一性、少なくとも87.5%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YusJ(アシルCoA脱水素酵素;E.C.1.3.99.−)。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(仮定上の酸化還元酵素;E.C.1.1.−.−)をコードし、配列番号29で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも77%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸ykwC。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号30で示すアミノ酸配列に対して少なくとも85%の同一性、少なくとも87.5%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YkwC(仮定上の酸化還元酵素;E.C.1.1.−.−)。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定したリン酸ブチリルトランスフェラーゼ;E.C.2.3.1.19)をコードし、配列番号31で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも51%の同一性、少なくとも55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号32で示すアミノ酸配列に対して少なくとも69%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(ほぼ確定したリン酸ブチリルトランスフェラーゼ;E.C.2.3.1.19)。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定した酪酸キナーゼ;E.C.2.7.2.7)をコードし、配列番号33で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも77%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 ブタノールおよび/または酪酸の合成に関与し、配列番号34で示すアミノ酸配列に対して少なくとも84%の同一性、少なくとも85%、87.5%、90%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(ほぼ確定した酪酸キナーゼ;E.C.2.7.2.7)。 プロピル酸の合成に関与する遺伝子産物(アセチルコエンザイムAシンテターゼ;E.C.6.2.1.1)をコードし、配列番号35で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも79%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸acsA。 プロピル酸の合成に関与し、配列番号36で示すアミノ酸配列に対して少なくとも85%の同一性、少なくとも87.5%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物AcsA(アセチルコエンザイムAシンテターゼ;E.C.6.2.1.1)。 プロピル酸の合成に関与する遺伝子産物(酢酸-CoAリガーゼ、E.C.6.2.1.1)をコードし、配列番号37で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも74%の同一性、少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸ytcl。 プロピル酸の合成に関与し、配列番号38で示すアミノ酸配列に対して少なくとも77%の同一性、少なくとも80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物Ytcl(酢酸-CoAリガーゼ、E.C.6.2.1.1)。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する遺伝子産物(リジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素;E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)をコードし、配列番号39で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも68%の同一性、少なくとも75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸speA。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与し、配列番号40で示すアミノ酸配列に対して少なくとも66%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物SpeA(リジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素;E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ;E.C.4.2.1.17)をコードし、配列番号41で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも75%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸ysiB。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号42で示すアミノ酸配列に対して少なくとも77%の同一性、少なくとも80%、85%、87.5%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YsiB(ほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ;E.C.4.2.1.17)。 2−メチル酪酸の合成に関与する遺伝子産物(3−ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素の類似物;E.C.1.1.1.35)をコードし、配列番号43で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも76%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 2−メチル酪酸の合成に関与し、配列番号44で示すアミノ酸配列に対して少なくとも80%の同一性、少なくとも85%、87.5%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(3−ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素の類似物)。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与する遺伝子産物(2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1構成要素;E.C.1.2.4.2)をコードし、配列番号45で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも80%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸の合成に関与し、配列番号46で示すアミノ酸配列に対して少なくとも82%の同一性、少なくとも85%、87.5%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物(2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1構成要素;E.C.1.2.4.2)。 プロピル酸の合成に関与する遺伝子産物(ほぼ確定した酸−CoAリガーゼ、E.C.6.2.1.−)をコードし、配列番号47で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも67%の同一性、少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、92%、94%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸yhfL。 プロピル酸の合成に関与し、配列番号48で示すアミノ酸配列に対して少なくとも76%の同一性、少なくとも80%、85%、90%、92%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YhfL(ほぼ確定した酸−CoAリガーゼ、E.C.6.2.1.−)。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する遺伝子産物(アグマチナーゼ;E.C.3.5.1.11)をコードし、配列番号49で示すヌクレオチド配列に対して少なくとも85%の同一性、少なくとも90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すヌクレオチド配列を有する核酸ywhG。 カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与し、配列番号50に示すアミノ酸配列に対して少なくとも97%の同一性、少なくとも97.5%、98%、98.5%、99%、99.5%の順に好ましく、特に好ましくは100%の同一性を示すアミノ酸配列を有する遺伝子産物YwhG(アグマチナーゼ;E.C.3.5.1.11)。 微生物、好ましくは細菌、特に好ましくはグラム陽性菌、それらの中でも好ましくはバシラス属の菌、その中でも特に好ましくはバシラス・リケニホルミス種の菌、その中でもとりわけ好ましくはバシラス・リケニホルミス DSM13中に本来存在する、請求項1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47または49のいずれか一項に記載の、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノール、酪酸、プロピル酸、カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する遺伝子産物をコードする核酸。 微生物によって、好ましくは細菌によって、特に好ましくはグラム陽性菌によって、それらの中でも好ましくはバシラス属の菌によって、その中でも特に好ましくはバシラス・リケニホルミス種の菌によって、その中でもとりわけ好ましくはバシラス・リケニホルミス DSM13によって天然に生成される、請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48または50のいずれか一項に記載の、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノール、酪酸、プロピル酸、カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する遺伝子産物。 (ロイシン異化の一部としての)イソ吉草酸を合成するための代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化する、微生物発酵の方法。 微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかイソ吉草酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、請求項53に記載の方法。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する、請求項53または54の一項に記載の方法: (1.)L−ロイシン脱水素酵素(E.C.1.4.1.9)、 (2.)3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (3.)イソバレリルCoAをイソ吉草酸とコエンザイムAに加水分解するための酵素、 (4.)アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 (5.)メチルクロトニルカルボキシラーゼ、 (6.)3−メチルグルタコニル−CoAヒドラターゼ、および(7.)エノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)。 機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体である、請求項53から55のいずれかに記載の方法: (2.)配列番号46によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号10、12、22または28によって規定される、アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)のサブユニット、および(7.)配列番号16、18、20または42によって規定される、エノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)。 好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化する、請求項53から56のいずれかに記載の方法: (2.)配列番号45によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号9、11、21または27(yusJ遺伝子)によって規定される、アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)のサブユニット、および(7.)配列番号15、17、19(echA8遺伝子)または41(ysiB遺伝子)によって規定される、エノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)。 遺伝子レベルでの不活性化のために、以下の請求項(2.)45、 (4.)9、11、21または27、および(7.)15、17、19または41 のいずれかに記載の核酸のうちの1種が、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分で使用されている、請求項57に記載の方法。 微生物中でイソ吉草酸合成のための(ロイシン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用: (2.)配列番号45によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号9、11、21または27(yusJ遺伝子)によって規定されるアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)のサブユニット、および(7.)配列番号15、17、19(echA8遺伝子)または41(ysiB遺伝子)によって規定されるエノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)。 請求項59に記載の機能的な不活性化のための、請求項(2.)45、 (4.)9、11、21または27、および(7.)15、17、19または41 のいずれかに記載の核酸のうちの1種の、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分での使用。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のための(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化する微生物発酵の方法。 微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしか2−メチル酪酸またはイソ酪酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、請求項61に記載の方法。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する、請求項61または62のいずれかに記載の方法: (1.)分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 (2.)3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (3.)2−メチルブチリルCoAを2−メチル酪酸に、イソブチリル−CoAをイソ酪酸とコエンザイムAに加水分解するための酵素、 (4.)アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 (5.)エノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)、 (6.)3−ヒドロキシ−アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.35)、 (7.)アセチルCoAアシルトランスフェラーゼ、 (8.)エノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)CoAヒドロラーゼタンパク質、および(9.)3−ヒドロキシイソ酪酸脱水素酵素(E.C.1.1.1.31)または酸化還元酵素(E.C.1.1.−.−)。 機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体である、請求項61から63のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号2または4によって規定される分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 (2.)配列番号46によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号10、12、22または28によって規定されるアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 (5.)配列番号16、18、20または42によって規定されるエノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)、 (6.)配列番号44によって規定される3−ヒドロキシ−アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.35)、 (8.)配列番号18によって規定されるエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)CoAヒドロラーゼタンパク質、および(9.)配列番号30によって規定される3−ヒドロキシイソ酪酸脱水素酵素(E.C.1.1.1.31)または酸化還元酵素(E.C.1.1.−.−)。 好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、遺伝子レベルで酵素を機能的に不活性化する、請求項61から64のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号1または3によって規定される分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 (2.)配列番号45によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号9、11、21または27(yusJ遺伝子)によって規定されるアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 (5.)配列番号15、17、19(echA8遺伝子)または41(ysiB遺伝子)によって規定されるエノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)、 (6.)配列番号43によって規定される3−ヒドロキシ−アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.35)、 (8.)配列番号17によって規定されるエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)CoAヒドロラーゼタンパク質、および(9.)配列番号29(ykwC遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシイソ酪酸脱水素酵素(E.C.1.1.1.31)または酸化還元酵素(E.C.1.1.−.−)。 遺伝子レベルでの不活性化のために、以下の請求項(1.)1または3、 (2.)45、 (4.)9、11、21または27、 (5.)15、17、19または41、 (6.)43、 (8.)17、および(9.)29 のいずれかに記載の核酸のうちの1種が、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分で使用されている、請求項65に記載の方法。 微生物中で2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のための(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用: (1.)配列番号1または3によって規定される分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 (2.)配列番号45によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 (4.)配列番号9、11、21または27(yusJ遺伝子)によって規定されるアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 (5.)配列番号15、17、19(echA8遺伝子)または41(ysiB遺伝子)によって規定されるエノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)、 (6.)配列番号43によって規定される3−ヒドロキシ−アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.35)、 (8.)配列番号17によって規定されるエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)CoAヒドロラーゼタンパク質、および(9.)配列番号29(ykwC遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシイソ酪酸脱水素酵素(E.C.1.1.1.31)または酸化還元酵素(E.C.1.1.−.−)。 請求項67に記載の機能的な不活性化のための、以下の請求項(1.)1または3、 (2.)45、 (4.)9、11、21または27、 (5.)15、17、19または41、 (6.)43、 (8.)17、および(9.)29 のいずれかに記載の核酸のうちの1種の、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分での使用。 ブタノールおよび/または酪酸合成のための(酪酸代謝の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化する微生物発酵の方法。 微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかブタノールまたは酪酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、請求項69に記載の方法。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する、請求項69または70のいずれかに記載の方法: (1.)3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.157)、 (2.)3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素(E.C.4.2.1.55)、 (3.)ブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)、 (4.)リン酸ブチリルトランスフェラーゼ(E.C.2.3.1.19)、 (5.)酪酸キナーゼ(E.C.2.7.2.7)、 (6.)ブチルアルデヒド脱水素酵素、および(8.)NADH依存性ブタノール脱水素酵素A(E.C.1.1.1.−)。 機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体である、請求項69から71のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号14によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.157)、 (2.)配列番号26によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素(E.C.4.2.1.55)、 (3.)配列番号10、12、または28によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)、 (4.)配列番号32によって規定されるリン酸ブチリルトランスフェラーゼ(E.C.2.3.1.19)、 (5.)配列番号34によって規定される酪酸キナーゼ(E.C.2.7.2.7)、および(8.)配列番号8によって規定されるNADH依存性ブタノール脱水素酵素A(E.C.1.1.1.−)。 好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化する、請求項69から72のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号13によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.157)、 (2.)配列番号25(yngF遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素(E.C.4.2.1.55)、 (3.)配列番号9、11または27(yusJ遺伝子)によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)、 (4.)配列番号31によって規定されるリン酸ブチリルトランスフェラーゼ(E.C.2.3.1.19)、 (5.)配列番号33によって規定される酪酸キナーゼ(E.C.2.7.2.7)、および(8.)配列番号7(yugJ遺伝子)によって規定されるNADH依存性ブタノール脱水素酵素A(E.C.1.1.1.−)。 遺伝子レベルでの不活性化のために、以下の請求項(1.)13、 (2.)25、 (3.)9、11または27、 (4.)31、 (5.)33、および(8.)7 のいずれかに記載の核酸のうちの1種が、各場合において、各場合において好ましくは少なくとも70の連続する位置を含む、これらの配列の1つの一部分、特に好ましくは二部分で使用されている、請求項73に記載の方法。 微生物中でブタノールまたは酪酸および/またはイソ酪酸合成のための(酪酸代謝の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用: (1.)配列番号13によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.157)、 (2.)配列番号25(yngF遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素(E.C.4.2.1.55)、 (3.)配列番号9、11または27(yusJ遺伝子)によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)、 (4.)配列番号31によって規定されるリン酸ブチリルトランスフェラーゼ(E.C.2.3.1.19)、 (5.)配列番号33によって規定される酪酸キナーゼ(E.C.2.7.2.7)、および(8.)配列番号7(yugJ遺伝子)によって規定されるNADH依存性ブタノール脱水素酵素A(E.C.1.1.1.−)。 請求項75に記載の機能的な不活性化のための、請求項(1.)13、 (2.)25、 (3.)9、11または27、 (4.)31、 (5.)33、および(8.)7 のいずれかに記載の核酸のうちの1種の、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分での使用。 プロピル酸合成のための(プロピオン酸代謝の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化する、微生物発酵の方法。 微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかプロピル酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、請求項77に記載の方法。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する、請求項77または78のいずれかに記載の方法: (1.)コハク酸−プロピオン酸CoA−トランスフェラーゼ、 (2.)酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)、および(3.)酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)。 機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、次のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質、すなわち配列番号36、38、48または24によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)のうちの1種に対する相同体である、請求項77から79のいずれかに記載の方法。 好ましくは次のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質、すなわち配列番号35(acsA遺伝子)、37(ytcl遺伝子)、47(yhfL遺伝子)、または23(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化する、請求項77から80のいずれかに記載の方法。 遺伝子レベルでの不活性化のために、請求項35、37、47または23のいずれかに記載の核酸のうちの1種が、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分で使用されている、請求項81に記載の方法。 微生物中でプロピル酸合成のための(プロピオン酸代謝の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、次のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質、すなわち配列番号35(acsA遺伝子)、37(ytcl遺伝子)、47(yhfL遺伝子)または23(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用。 請求項83に記載の機能的な不活性化のための、配列番号35、37、47、または23の核酸のうちの1種の、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分での使用。 カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化する微生物発酵の方法。 微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかカダベリンおよび/またはプトレシンを生成しない、特に好ましくは全く生成しない、請求項85に記載の方法。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する、請求項85または86のいずれかに記載の方法: (1.)リジン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.18)および/またはアルギニン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.19)、 (2.)アグマチナーゼ(E.C.3.5.1.11)、および(3.)オルニチン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.17)。 機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体である、請求項85から87のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号6または40によって規定されるリジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)、および(2.)配列番号50によって規定されるアグマチナーゼ(E.C.3.5.1.11)。 好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化する、請求項85から88のいずれかに記載の方法: (1.)配列番号5(speA遺伝子)または39(speA遺伝子)によって規定されるリジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)、および(2.)配列番号49(ywhG遺伝子)によって規定されるアグマチナーゼ(E.C.3.5.1.11)。 遺伝子レベルでの不活性化のために、以下の請求項(1.)5または39、および(2.)49 のいずれかに記載の核酸のうちの1種が、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分で使用されている、請求項89に記載の方法。 微生物中でカダベリンおよび/またはプトレシン合成のための(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用: (1.)配列番号5(speA遺伝子)または39(speA遺伝子)によって規定されるリジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素(E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)、および(2.)配列番号49(ywhG遺伝子)によって規定されるアグマチナーゼ(E.C.3.5.1.11)。 請求項91に記載の機能的な不活性化のための、以下の請求項(1.)5または39、および(2.)49 のいずれかに記載の核酸のうちの1種の、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分での使用。 機能的な不活性化が微生物発酵の間に実施される、請求項59、60、67、68、75、76、83、84、91および/または92のいずれかに記載の使用。 各代謝経路[(1.)イソ吉草酸合成、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成、(4.)プロピル酸合成、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための]について言及した遺伝子のうちの、2、3、または4種の順に好ましい遺伝子を不活性化する、請求項93に記載の使用。 (1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための代謝経路のうちの、2、3、4、または5種の順に好ましい代謝経路を少なくとも部分的に遮断する、請求項93または94に記載の使用。 各場合において、不活性なタンパク質をコードし点突然変異を有する核酸を用いる、請求項93から95のいずれかに記載の使用。 各場合において欠失変異または挿入変異を有し、好ましくは各場合において少なくとも70〜150の核酸位置からなり、タンパク質をコードする領域の境界配列を含む核酸を用いる、請求項93から95のいずれかに記載の使用。 以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の少なくとも1種が機能的に不活性化されている微生物: −配列番号1によって規定される推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 −配列番号3によって規定される推定上の分枝鎖アミノ酸アミノトランスフェラーゼ(E.C.2.6.1.42)、 −配列番号5(speA遺伝子)によって規定されるリジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素(タンパク質SpeA;E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)、 −配列番号7(yugJ遺伝子)によって規定されるNADH依存性ブタノール脱水素酵素A(タンパク質YugJ;E.C.1.1.1.−)、 −配列番号9によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)またはアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 −配列番号11によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)またはアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 −配列番号13によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.1.1.157)、 −配列番号15によって規定される推定上のエノイルCoAヒドラターゼタンパク質(E.C.4.2.1.17)、 −配列番号17によって規定されるほぼ確定したエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)CoAヒドロラーゼタンパク質(E.C.4.2.1.17)、 −配列番号19(echA8遺伝子)によって規定されるほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質EchA8;E.C.4.2.1.17)、 −配列番号21によって規定されるアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 −配列番号23(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼ(またはシンテターゼ、タンパク質AcsA;E.C.6.2.1.1)、 −配列番号25(yngF遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシブチリルCoA脱水酵素(タンパク質YngF;EC.4.2.1.55)、 −配列番号27(yusJ遺伝子)によって規定されるブチリルCoA脱水素酵素(タンパク質YusJ;E.C.1.3.99.25)またはアシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)、 −配列番号29(ykwC遺伝子)によって規定される3−ヒドロキシイソ酪酸脱水素酵素(タンパク質YkwC;EC.1.1.1.31)または酸化還元酵素(E.C.1.1.−.−)、 −配列番号31によって規定されるほぼ確定したリン酸ブチリルトランスフェラーゼ(E.C.2.3.1.19)、 −配列番号33によって規定されるほぼ確定した酪酸キナーゼ(E.C.2.7.2.7)、 −配列番号35(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(タンパク質AcsA;E.C.6.2.1.1)、 −配列番号37(ytcl遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼ(タンパク質Ytcl;EC.6.2.1.1)、 −配列番号39(speA遺伝子)によって規定されるリジンおよび/またはアルギニン脱炭酸酵素(タンパク質speA;E.C.4.1.1.18またはE.C.4.1.1.19)、 −配列番号41(ysiB遺伝子)によって規定されるほぼ確定したエノイルCoAヒドラターゼ(E.C.4.2.1.17)、 −配列番号43によって規定される3−ヒドロキシアシルCoA脱水素酵素の類似物(E.C.1.1.1.35)、 −配列番号45によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、 −配列番号47(yhfL遺伝子)によって規定されるほぼ確定した、酢酸-CoAリガーゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼ(タンパク質YhfL;E.C.6.2.1.1)または酸−CoAリガーゼ(E.C.6.2.1.−)、または−配列番号49(ywhG遺伝子)によって規定されるアグマチナーゼ(E.C.3.5.1.11)。 各代謝経路[(1.)イソ吉草酸合成、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成、(4.)プロピル酸合成、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための]について言及した遺伝子のうちの、2、3、または4種の順に好ましく遺伝子が不活性化されている、請求項98に記載の微生物。 (1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための代謝経路のうちの、2、3、4、または5種の順に好ましく代謝経路が、少なくとも部分的に遮断されている、請求項98または99に記載の微生物。 細菌である、請求項98から100のいずれかに記載の微生物。 グラム陰性菌、特に大腸菌、クレブシエラ、シュードモナス、またはザントモナス属、特に大腸菌K12、大腸菌B、またはクレブシエラ・プランチコラ系統の1種、とりわけ大腸菌BL21(DE3)、大腸菌RV308、大腸菌DH5α、大腸菌JM109、大腸菌XL−1、またはクレブシエラ・プランチコラ(Rf)系統の派生株である、請求項101に記載の微生物。 グラム陽性菌、特にバシラス、ブドウ球菌、またはコリネバクテリウム属、とりわけバチルス・レンタス、バシラス・リケニホルミス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・サブチリス、バチルス・グロビジイ、バチルス・アルカロフィラス、ストレプトコッカス・カルノサス、またはコリネバクテリウム・グルタミカム種のうちの1種、その中でもとりわけ好ましくはバシラス・リケニホルミス DSM13である、請求項101に記載の微生物。 請求項98から103のいずれかに記載の微生物発酵の方法。 価値ある産物、特に低分子量の化合物またはタンパク質が生産される、請求項53から58、61から66、69から74、77から82、85から90、および/または104のいずれか一項に記載の方法。 低分子量の化合物が、天然生成物、栄養補助食品または医薬関連化合物である、請求項105に記載の方法。 タンパク質が、酵素、特にαアミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、酸化還元酵素、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼおよびヘミセルラーゼからなる群からの酵素である、請求項105に記載の方法。 請求項2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48または50のいずれか一項に記載の遺伝子産物の、その生化学的特性に適切な反応混合物または方法においての使用。 (1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための、適切な場合では別の酵素と適切に組み合わせた形での、請求項108に記載の使用。 |
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说明书全文 | 本発明は、5つの異なる代謝経路での臭気物質の生成に関与する、以前に報告されていない25種のバシラス・リケニホルミス遺伝子およびそれから得られる遺伝子産物、ならびにこれらの遺伝子の同定を基礎としてこのような臭気物質の生成を低減することができるように改良された生物工学的な生産法に関する。 本発明は、生物工学の分野、特に目的の価値ある産物を生成することのできる微生物の発酵による、価値ある産物の調製にある。 これには、例えば低分子量の化合物、例えば栄養補助食品もしくは医薬関連化合物などの調製、またはその多様性のためにそれに向けた産業的な用途の領域が広いタンパク質の調製が含まれる。 第1の場合では、価値ある産物を調製するために関連する微生物の代謝特性を利用および/または変更させる、第2の場合では、目的とするタンパク質の遺伝子を発現させる細胞を使用する。 どちらの場合でも、遺伝子改変生物(GMO)を主に利用する。 微生物発酵に関する従来技術は、特に工業的規模で広範囲にわたっており、発酵槽の技術的な設計による生成速度および栄養利用性に関する該当菌株の最適化から、関連する細胞それ自体および/または発酵培地からの価値ある産物の単離にまで広がる。 遺伝子および微生物に関する手法、プロセス工学に関する手法、ならびに生化学的手法がこれらに適用される。 本発明の目的は、実際の発酵工程、特に使用する菌株の遺伝子特性のレベルで差し障る使用した微生物の一般的性質に関してこの方法を改良することである。 生物工学的な工業上の生産では、関連する微生物は、その代謝特性に相応しく設計された発酵槽で培養される。 培養中、微生物は、与えられた基質を代謝し、通常は、実際の産物のほかに、普通は利益がなくかつ/または不必要な副作用をもたらすことのある数多くの他の物質を生成する。 これらには、臭気物質および/または有毒物質が含まれるが、かかる物質は、厄介でおよび/または有害な物であり、発酵の間でさえ流出空気を介して放出され、そして/または価値ある産物のその後の後処理の際にも完全には除去されないため製品の質を損なう。 したがって、同時発生する臭気物質および/または有毒物質は、第1に、関わる従業員およびプラント周辺環境という意味で、生産工程にとって有害である。 第2に、製品が所望の品質(規格)に到達しないと、意図した使用領域(例えば食品製造)に利用できなくなる場合もあり、これはかなりの経済的不利益を意味する。 逆に、臭気物質および/または有毒物質の生成を低減すれば、職業上および環境上の安全性を増大させ、製品販売に向けてさらなる使用領域および市場を開拓することができるはずである。 微生物発酵の際に頻繁に認められる臭気は、揮発性の分枝および非分枝の脂肪酸、アルコール、ならびにジアミンの類に由来する有機小分子によって引き起こされる。 これらには、分枝脂肪酸類からのイソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸;酪酸、プロピル酸(非分枝の脂肪酸)、ブタノール(アルコール)、カダベリンおよびプトレシン(ジアミン)が含まれる。 その上、これらの揮発性物質の一部、例えばプトマインとしても知られているカダベリンやプトレシンは、ヒトおよび動物にとって毒性がある。 したがって、これらを濃度および関連生物への曝露時間によっては、臭気物質としてだけでなく有毒物質としても規定することができる。 このような化合物を、発酵産物からその後に除去するための努力は、現在もなされている。 この目的のために、生成した価値ある産物の通常の後処理は、細胞分解産物および高分子量化合物を除去するための工程のほかに、脱臭と呼ばれる追加の処理工程も含む。 通常は、これに濾過、沈殿工程、および/またはクロマトグラフィー工程を加えるが、これらの各工程も、ある程度は脱臭に寄与する。 しかし、除去のために、これらすべての工程を実施しても、上述の基準からすると純度は不十分でしかならない。 発酵槽からの流出空気も同様に、生産工程の間の汚染を最小限に抑えるために調べられる。 とはいえ、可能であれば臭気原因に対抗する、すなわち関連物質が産生されないようにすることが望ましいはずである。 例えば、第1に、後続の精製および後処理工程の数を少なく保つことが可能であれば、それらの工程が、それぞれの場合において所望の生成物に対して物理化学的なストレスとなり、収量を減少させるので有利であると思われる。 したがって、全体としてより良好な製品品質が得られるはずである。 第2に、生産条件それ自体が改善され、発酵槽流出空気をフィルター処理するシステムは、よりシンプルにしておくことができるはずである。 このような臭気原因の抑制は、微生物自身の性質を変えることができれば、その微生物に対するさらなる操作への耐用性をも増大させるはずである。 したがって、本発明の目的は、微生物、特にバシラス種のグラム陽性細菌の発酵の際に生じ、そのものが原因であると考えられる不快臭および/または有毒化合物の生成を低減することである。 本発明は、好ましくは、臭気物質および/または有毒物質を著しく低下させる微生物を得るために、遺伝子レベルで実施することが意図されている。 部分的な課題においては、本発明は、それに関連する代謝経路を同定すること、その経路に存在する反応を触媒し、可能性のある出発点として課題を解決するのに適切なタンパク質および/または酵素をコードする遺伝子を発見すること、ならびに関連するヌクレオチド配列の同定によって、所望の遺伝子改変のためのツールを獲得し、対応する用途を提供することを目的とする。 この課題を解決すべく、以下の5つの代謝経路が同定された。 これらの経路に存在する反応を触媒し、出発点として本発明の生物工学的な生産工程に適するタンパク質および/または酵素をコードする以下の遺伝子が見いだされた。 幾つかの場合に関して非連続的な番号付けは、各場合において、それぞれの代謝経路についての以下の完全な記述に基づく。 さらに、それらのいくつかは、そうした経路のうちの複数の経路に関与する: 最後に、バシラス・リケニホルミス DSM13中の関連遺伝子の配列決定を行って、これらのタンパク質/酵素をコードするヌクレオチド配列およびアミノ酸配列を完全に決定した、すなわち目的とする微生物の所望の改変に利用できるようにした。 それらの配列は、本出願用の配列表に収集してある。 それらは、以下の核酸(奇数)、ならびにそれから派生する、酵素、または複数のサブユニットからなるそれら酵素の一部分としてのタンパク質のアミノ酸配列(偶数、各場合の後方)を含むものである。 すなわち、 これらはすべて、本出願によって入手可能となった。 すなわち、言明した課題は、それぞれの場合において、以下で規定し、従来技術に記載されている配列とは一線を画する対応する相同性領域を含む、配列表に示され、バシラス・リケニホルミス DSM13から得ることができる配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、および49の全25種の核酸によって、原則として同じように解決される。 同様に、この課題は、ここでも以下で規定する対応する相同性領域を含めて、それから得られる配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48および50の遺伝子産物によって解決される。 従来技術に記載されているそれぞれの最も類似した核酸およびアミノ酸配列は、関連データベースの登録項目に即して、実施例2(表1)にまとめてある。 請求項に記載の相同性領域は、各場合においてこの情報を基礎として規定した。 言明した課題の本発明による解決策は、各場合において、実際に微生物から生じる核酸およびタンパク質であることが好ましい。 それらの遺伝子のうちのどれが好ましいかは、個々の場合において、培養しようとする個々の菌株(ともすると異なる遺伝子活性)およびそれぞれの代謝状況(例えば、ある特定のCまたはN供給源の(過剰)供給)を考慮に入れて、実験によって解明しなければならない。 このため、原則として同じように産生される、種々の関連遺伝子の一連のいくつかの突然変異体を、他の点では同一の条件下で並行して生成し、培養することが必要である。 別の解決策は、(1)イソ吉草酸(ロイシン異化の一部としての)、(2)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部としての)、(3)ブタノールおよび/または酪酸(酪酸代謝の一部としての)、(4)プロピル酸(プロピオン酸代謝の一部としての)、および/または(5)カダベリンおよび/もしくはプトレシン(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部としての)、を合成するための代謝経路の1つまたは複数が、好ましくはそれらの経路で活性のある上述の酵素/タンパク質によって、特に好ましくは本発明によって提供されるヌクレオチド配列によって機能的に不活性化される発酵方法によって示される。 後者は、例えば、ノックアウト構築体を作製し、それをベクターを介して宿主細胞に導入して遺伝子破壊が起こるようにするため、それ自体既知かつ従来技術で確立されている方法で使用することができる。 別の解決策は、特に工業的生産に関連する適切に改変された微生物により示され、それを使用するすべての発酵方法、およびその中でも特に価値ある産物の製造に使用されるものによって示される。 さらに、これらの遺伝子産物は、本発明を基礎として、そのそれぞれの生化学的特性に従って反応混合物または反応方法に利用できるが、このことは、特に、(1)イソ吉草酸、(2)2−メチル酪酸および/もしくはイソ酪酸、(3)ブタノールおよび/もしくは酪酸、(4)プロピル酸、および/または(5)カダベリンおよび/もしくはプトレシンの合成を意味する。 本発明は、少なくともこれらの重要な代謝経路が関係している限り、臭気原因を抑制できる。 これは、関与するタンパク質をコードする核酸の助けを借りて、これらのタンパク質を介し、同定された代謝経路を遮断することによって、関連物質が全く産生されない様に実質的に防止することができるためである。 したがって、これは、第1に、後続の精製および後処理工程の数を少なく保つことが可能であるが、これらの工程は各場合において所望の生成物に対して物理化学的なストレスとなり、収量を減少させるので有利である。 すなわち、全体として製品品質は向上する。 第2に、生産条件それ自体が改善され、発酵槽流出空気をフィルター処理するためのシステムをよりシンプルにすることができる。 この臭気原因の抑制は、遺伝子レベルで機能するので、それぞれの微生物それ自体の性質に作用し、したがってその微生物に対するさらなる操作への耐用性を増大させる。 特に、工業的な発酵は、こうして改良され、発酵産物の費用節減にもなるはずである。 加えて、同定された遺伝子および遺伝子産物は、したがって多様な用途、例えば関連化合物の化学合成および/または少なくとも一部の生体触媒合成に利用できる。 本出願の実施例に記載するように、これは、Deutschen Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH,Mascheroder Weg 1b,38124 Brunswick(http://www.dsmz.de)から入手可能な基準参照株であるバシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行うことによって、この種に対する前記の新規な25の遺伝子を同定することが可能となった。 これらの遺伝子は、本明細書に記載の臭気物質を合成する反応に関与する酵素または酵素サブユニットをコードするものである。 この点について従来技術で知られている最も類似している遺伝子および関連するタンパク質は、各場合において、本出願の実施例2(表1)に示す配列相同性を示す。 本出願が扱う保護範囲は、各場合においてそれによって規定される。 したがって、以下のすべての核酸およびタンパク質は、原則として本発明の等価な実施態様である: 本出願に関して、「少なくともX%」という形式の表現は、「極値のXおよび100と、ならびにその間にある全ての整数および非整数のパーセンテージを含めたX%〜100%」を意味する。 それぞれの酵素の命名は、例えば図1〜7(以下に続く図および関連する代謝経路の詳細な説明)に示すように、それらを触媒とする特定の反応によって決定される。 したがって、単一の酵素が、化学的には実質的に同一であるが、それぞれの基質を基礎として異なる経路に割り当てられている2つの反応を触媒し得ることも考えられる。 これは、IUBMBに従う別の酵素分類(E.C.番号)とも関連付けられる。 本発明によれば、酵素の命名は、それぞれの特定の反応に即して決定される。 これは、本発明の過程で実行され、または適切な場合に消される特定の機能もそれと関連付けられるためである。 例示のために、このような逸脱が本発明により規定される同じ代謝経路上で実際にある、配列番号18で示される酵素を例として参照することができる。 関連する配列番号17の記述から、これは「ほぼ確定したエノイル−(3−ヒドロキシイソブチリル)−コエンザイムAヒドロラーゼタンパク質」である。 出願の時点で、IUBMBはまだこの反応にE. C. 番号を割り当てておらず、そのため、関連する酵素活性の規定について参照できるのは図3の反応(6.)のみである。 2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸を合成するための(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部としての)同じ代謝経路には、エノイルCoAヒドラターゼを触媒とする反応、すなわち図3の反応(3.)もあり、図1の反応(7.)についても状況は同様である。 E. C. クラス4.2.1.17の複数の酵素、例えば配列番号16、20、および42で示されるものが各場合においてこれに適するが(以下を参照されたい)、配列番号18の酵素もこれに適する。 したがって、この特定の反応の過程において、配列番号18の酵素は、エノイルCoAヒドラターゼであるとみなされ、E. C. クラス4.2.1.17に割り当てられる。 現在、これらの遺伝子および遺伝子産物は、それ自体が知られている方法によって、実施例1に記載されている配列決定の再現を必要とせずに、これらの配列を基礎として的を絞ったやり方で人工的に合成することができる。 それに代わる別の方法として、バシラス系統、特にDSMZから得られるバシラス・リケニホルミス DSM13系統からPCRによって関連遺伝子を得ることが可能であり、関連遺伝子は、プライマーの合成には配列表に示したそれぞれの境界配列を使用することが可能である。 他の系統の使用については、各場合においてそれに対して相同的な遺伝子を得るためであり、PCRの成功は、プライマー結合領域内での配列の一致が増すことが相同性と関連付けられるはずであるので、選択された系統とB. licheniformis DSM13との関係が近いほど容易になるはずである。 それに代わるものとして、他の種からのゲノムDNAを調製する際、それぞれの相同遺伝子を検出するために、配列表に示した核酸をDNAプローブとして使用することもできる。 このための手順は、それ自体が知られており、この方法で得られた遺伝子の単離、そのクローニング、その発現、および関連するタンパク質の取得も同様である。 これに関して、特に実施例1でバシラス・リケニホルミスそれ自体について記載するような操作ステップについても考慮される。 目的とする菌株中の関連タンパク質の存在は、第1に、関連する臭気物質が生成するかどうかを化学的に検出することによって検出する。 次いで、それによって想定される酵素活性を適切な検出反応の中で確かめることが可能である。 これは例えば、目的とする反応に関係のある出発化合物を細胞抽出物と共にインキュベートすることによって実施される。 関連する酵素活性が存在するとき、関連する代謝経路の次にくる産物が蓄積し、後続のすべての酵素が存在するならば、臭気物質がもたらされるはずである。 分子生物学レベルでの検出としては、本発明の配列表に示すアミノ酸配列を基礎としてタンパク質を合成すること、ならびにそれに対する抗体を生成することが可能である。 次いで、これらを例えばウェスタンブロットで使用して、目的とする宿主細胞の細胞抽出物中にある相同性タンパク質を検出することができる。 イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノール、酪酸、プロピル酸、カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与する本発明の遺伝子産物をコードし、配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47また49を基準として上記のとおりに規定される、本明細書で言及する核酸の中でも、各場合において、微生物、好ましくは細菌、特に好ましくはグラム陽性菌、その中でも好ましくはバシラス属の菌、その中でも特に好ましくはバシラス・リケニホルミス種の菌、その中でもとりわけ好ましくはバシラス・リケニホルミス DSM13中に本来存在するものが好ましい。 したがって、新合成法に関して比較的簡単に述べたように、関連する核酸を天然の種、特に微生物から得ることが可能である。 その中でも、言明した問題を考慮して、発酵させることができ、実際に工業的な発酵で使用することのできるものであるほど好ましい。 これらには、特に代表的なものとして、ブドウ球菌属、コリネバクテリウム属、およびバシラス属が含まれる。 その中でも、例えば、S. carnosus、C. glutamicum、ならびにバチルス・サブチリス、バシラス・リケニホルミス、バチルス・アミロリクエファシエンス、B. agaradherens、B. lentus、バチルス・グロビジイ、およびB. alkalophilusを列挙する。 配列表に載せた配列をそれから正確に得ることが可能であったので、バシラス・リケニホルミスDSM13が最も好ましい。 これらの説明は、関連するタンパク質にも同じように当てはまる。 したがって、イソ吉草酸、2−メチル酪酸、イソ酪酸、ブタノール、酪酸、プロピル酸、カダベリンおよび/またはプトレシンの合成に関与し、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、または50を基準として規定される、本明細書で言及する遺伝子産物の中でも、各場合において、微生物、好ましくは細菌、特に好ましくはグラム陽性菌、その中でも好ましくはバシラス属の菌、その中でも特に好ましくはB. licheniforms種の菌、その中でもとりわけ好ましくはB. licheniforms DSM13によって天然に生成されるものが好ましい。 バシラス属のグラム陽性細菌で利用され、ロイシン異化の一部としてイソ吉草酸を合成するための代謝経路を図1に示す。 最終的に、この経路は、ロイシン合成に関してクエン酸回路および/もしくは脂肪酸代謝とピルビン酸代謝との間の接点となる。 上述のように、図1に示す反応に関与する酵素は、以下のものであり、関連する番号は、図中に示されるそれぞれの反応ステップを表す。 したがって、言明した本発明の課題の解決策、すなわち独立した実施態様は、イソ吉草酸を合成するための(ロイシン異化の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種が機能的に不活性化される全ての微生物発酵法である。 前記した説明した利点は、この解決策と関連がある。 この点について、微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかイソ吉草酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、この種類の任意の方法が好ましい。 これらのパーセンテージ(および後続の別の代謝経路についてのすべての対応するデータ)は、配列相同性について上で述べたのと同様に、相応じて好ましい漸次移行においてすべての中間の整数または小数のパーセンテージをここでも意味する。 これらの値を決定するために、未処理の菌株および処理した菌株の細胞を他の点では同一の条件下で発酵させ、発酵の間、望ましくない臭気物質の生成速度を、それ自体が知られているやり方で適切に確認する。 菌株は他の点では同一であるので、この物質の生成の差は、異なる遺伝子活性に起因すると考え得る。 この点について、本発明によれば、臭気物質の生成においていかなる減少も望ましい。 パーセンテージなる用語に相当する値は、両方の発酵のサンプル(したがって流出空気から)を採取し、それ自体が知られている分析法によってそれぞれの物質の含有量を決定して得られる。 この値は、増殖の定常期に移行する時点で決定することが好ましい。 この時期は、通常明確に確認することができ、同時に通常は最高の代謝率と関連付けられるためである。 そのために、微生物がその代謝に関して一般に柔軟性が高いことを考慮に入れる。 すなわち、ある遺伝子の不活性化が、ともするとインビボで有効とまではいえない別の遺伝子および/またはタンパク質の活性が強化されて部分的に相殺されることが考えられる。 しかし、前記経路は可能な限り広範に不活性化されるほど好ましい。 個々の場合において種々の遺伝子の不活性化をそれらの本発明による有効性について試験して、最強の効果を有するものを選択することが可能である。 さらに、複数の不活性化を共に組み合わせることも可能である。 以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化する本発明による方法が好ましい: これは、図1で示されるように、これらの活性は、ここで考える代謝経路と関係付けられるためである。 既に上記し、本出願の実施例に記載するように、バシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行って、この経路上にある酵素またはそのサブユニットをコードする遺伝子のいくつかを同定することは可能であった。 関与する遺伝子は、以下のものである(先行する番号は、各場合において関連酵素が関与する反応を表す): したがって、好ましい本発明の方法は、機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体であるものである: 本発明の好ましい方法は、好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化するものである: これは、言明した課題によれば、分子生物学のレベルで適用するという意味で、原因からの解決策を見つけようとすることが好ましかったためである。 これは、言明したヌクレオチド配列を用いて利用できる。 実施例3では、対応する欠失をどのように為し得るかを説明し、後記には、原則として記載するすべての代謝経路に当てはまるので、これに関するさらなる記述を記す。 従って、本発明の好ましい方法は、遺伝子レベルでの不活性化のために、 これは、例えば、突然変異誘発によって改変された遺伝子領域の分子生物学的な調査(例えば制限、配列決定など)によって検出することができる。 本発明の別の実施態様は、微生物中でイソ吉草酸合成のための(ロイシン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用である: 対応する方法について前記したのと同じ記述が、原則としてこのような使用にも当てはまる。 したがって、本発明の核酸の本発明による好ましい使用は、機能的な不活性化のための、 これらの発酵処理および使用に基づく別の実施態様は、原則として、本発明の範囲内で記載されるすべての代謝経路に適用することができるので、以下で詳述する。 バシラス属のグラム陽性細菌で利用される、イソロイシン異化の一部として2−メチル酪酸を合成するための代謝経路を図2に示す。 図3からは、バリン異化の一部としてイソ酪酸を合成するための、原則として同じ酵素によって進行する対応する経路が明らかである。 本出願に関して単一の経路であるとみなされる、細菌代謝のこの態様は、以前に検討した経路のように、最終的に、2種のアミノ酸イソロイシンおよびバリンの合成までのクエン酸回路および/もしくは脂肪酸代謝とピルビン酸代謝の間の接点となる。 既に記載したように、以下の酵素は、図2および3に示す反応に関与し、各場合において、図中に示される反応ステップの関連する番号を表示する: したがって、言明した課題の解決策、およびすなわち本発明の独立した実施態様は、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸を合成するための(バリンおよび/もしくはイソロイシン異化の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化するすべての微生物発酵の方法である。 既に説明した利点は、この解決策と関連がある。 この点について、微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしか2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、この種類の任意の方法が好ましい。 そのため、記載した最初の代謝経路について上で説明したように、微生物がその代謝に関して一般に柔軟性が高いことを考慮に入れる。 本発明の好ましい方法は、以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化するものである: これは、図2および3で示すように、これらの活性が、考慮下の代謝経路と関連付けられるためである。 前記し、本出願の実施例に記載するように、それは、バシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行って、この経路上にある酵素またはそのサブユニットをコードする遺伝子のいくつかを同定することが可能であった。 これらには、以下の遺伝子が関与する(先行する番号は、各場合において、関連する酵素が関与する反応を表す): これらから得られるアミノ酸配列は、配列番号2、4、46、10、12、22、28、16、18、20、42、44、18および30で表示される。 このように、本発明の過程で、2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸を合成するための(バリンおよび/またはイソロイシン異化の一部としての)この代謝経路に関与する特定の遺伝子産物を同定することが可能であった。 したがって、本発明の好ましい方法は、機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性であって、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体であるようなものである: 本発明の好ましい方法は、好ましくは、以下のB. icheniformis DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化するものである: これは、言明した課題によれば、分子生物学のレベルで適応するものという意味で、原因からの解決策を見つけようとすることが好ましかったためである。 実施例3では、対応する欠失をどのように為し得るかを説明し、後記には、これに関するさらなる記述を記す。 従って、本発明の好ましい方法は、遺伝子レベルでの不活性化のために、本発明の核酸のうちの1種が、上記し、 本発明の別の実施態様は、微生物中でイソ吉草酸合成のための(ロイシン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用である: 対応する方法に関して予め述べたのと同じことが、原則としてこのような使用にも当てはまる。 したがって、本発明による好ましい使用は、機能的な不活性化のための、上記した、 これらの発酵処理および使用に基づく別の実施態様を以下に詳述する。 バシラス属のグラム陽性細菌で利用される、酪酸代謝の一部としてブタノールおよび/または酪酸を合成するための代謝経路を図4に示す。 この代謝経路は、最終的に脂肪酸代謝から導かれる。 前記したように、以下の酵素は、図4に示す反応に関与し、関連する番号は、図中に示されるそれぞれの反応ステップを表す: 反応(7.)は、通常は大気中の酸素による非酵素的な酸化によって起こる。 したがって、言明した課題の解決策、およびすなわち本発明の独立した実施態様は、ブタノールおよび/または酪酸を合成するための(酪酸代謝の一部としての)代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化するすべての微生物発酵法である。 既に説明した利点は、この解決策と関連がある。 この点について、微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかブタノールまたは酪酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、この種類の任意の方法が好ましい。 このため、記載した最初の代謝経路について上で説明したように、微生物がその代謝に関して一般に柔軟性が高いことを考慮に入れる。 本発明の好ましい方法は、以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化するものである: これは、図4で示すように、これらの活性が、ここで考える代謝経路と関連付けられるためである。 上述のように、また本出願の実施例に記載するとおり、それは、バシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行って、この経路上にある酵素またはそのサブユニットをコードする遺伝子のいくつかを同定することが可能であった。 それらは、以下の遺伝子である(先行する番号は、各場合において、関連する酵素が関与する反応を表す): したがって、本発明の好ましい方法は、機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体であるものである: 本発明による好ましい方法は、好ましくは以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化するものである: これは、言明した課題によれば、分子生物学のレベルで適応するものという意味で、原因からの解決策を見つけることが好ましかったためである。 実施例3では、対応する欠失をどのように為し得るかを説明し、後記では、これに関するさらなる記述を記す。 すなわち、本発明の好ましい方法は、遺伝子レベルでの不活性化のために、本発明の核酸のうちの1種が、上記した、 本発明の別の実施態様は、微生物中でブタノールおよび/または酪酸合成のための(酪酸代謝の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用である: 対応する方法に関して、前記したのと同じことが、原則としてこのような使用にも当てはまる。 したがって、本発明による好ましい使用は、機能的な不活性化のための、上記した、 これらの発酵処理および使用に基づく別の実施態様を以下で詳述する。 バシラス属のグラム陽性細菌で利用される、プロピル酸を合成するための(プロピオン酸代謝の一部として)代謝経路を図5に示す。 この代謝経路は、最終的にクエン酸回路と脂肪酸代謝の間の接点となる。 既に述べたように、以下の酵素は、図5に示す反応に関与し、関連する番号は、図中に示されるそれぞれの反応ステップを表す: したがって、言明した課題の解決策、およびすなわち本発明の独立した実施態様は、(プロピオン酸代謝の一部としての)プロピル酸を合成するための代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化するすべての微生物発酵の方法である。 前記した説明した利点は、この解決策と関連がある。 この点について、微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかプロピル酸を生成しない、特に好ましくは全く生成しない、この種類の任意の方法が好ましい。 上述のように、記載した最初の代謝経路について微生物はその代謝に関して一般に柔軟性が高いことを考慮に入れる。 本発明の好ましい方法は、以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化するものである: これは、図5で示すように、これらの活性が、ここで考える代謝経路と関係付けられるためである。 既に上記し、本出願の実施例に記載するように、バシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行うことによって、この経路上にある酵素またはそのサブユニットをコードする遺伝子のいくつかを同定することが可能であった。 それらは以下の遺伝子である(先行する番号は、各場合において、関連する酵素が関与する反応を表す): したがって、本発明の好ましい方法は、機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、次のバシラス・リケニホルミス DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体であるものである:配列番号36、38、48または24によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)。 本発明の好ましい方法は、好ましくは、次のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化するものである:配列番号35(acsA遺伝子)、37(ytcl遺伝子)、47(yhfL遺伝子)、または23(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)。 これは、言明した課題によれば、分子生物学のレベルで適応されるものという意味で、原因からの解決策を見つけようとすることが好ましかったためである。 実施例3では、対応する欠失をどのように為し得るかを説明し、後記では、これに関するさらなる記述を記す。 すなわち、本発明の好ましい方法は、遺伝子レベルでの不活性化のために、上記した、配列番号35、37、47または23に対して相同的な領域内で、本発明の核酸のうちの1種が、各場合において少なくとも70の連続する位置を含み、これらの配列の1つの各場合において、好ましくは一部分、特に好ましくは二部分で使用されているものである。 本発明の別の実施態様は、微生物中でプロピル酸合成のための(プロピオン酸代謝の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、次のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用である:配列番号35(acsA遺伝子)、37(ytcl遺伝子)、47(yhfL遺伝子)、または23(acsA遺伝子)によって規定される酢酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼまたはプロピオン酸-CoAリガーゼもしくはシンテターゼ(E.C.6.2.1.1)。 対応する方法に関して前記したのと同じことが、原則としてこの種類の使用にも当てはまる。 したがって、本発明によれば、機能的な不活性化のための、上記し、配列番号35、37、47または23に対して相同的な領域内での、本発明の核酸の、各場合において好ましくはこれら配列の1つの一部分、特に好ましくは二部分の使用が好ましく、これらの部分は、各場合において少なくとも70の連続する位置を含む。 これらの発酵処理および使用に基づく別の実施態様を以下で詳述する。 バシラス属のグラム陽性細菌で利用される、カダベリンおよび/またはプトレシンを合成するための(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部として)代謝経路を、図6(リジンおよびそれから得られるカダベリンについて)および図7(アルギニンおよびそれから派生するプトレシンについて)に示す。 本出願では単一の経路として示す細菌代謝のこの態様は、最終的にアミノ酸代謝から副経路として、二次的な場合ではさらに尿素回路から派生する。 既に記載したように、以下の酵素が、図6および7に示す反応に関与し、関連する番号は、図中に示されるそれぞれの反応ステップを表す: したがって、言明した課題の解決策、およびすなわち本発明の独立した実施態様は、(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部としての)カダベリンおよび/またはプトレシンを合成するための代謝経路上の遺伝子の少なくとも1種を機能的に不活性化するすべての微生物発酵の方法である。 前記した説明した利点は、この解決策と関連がある。 この点について、微生物が、その時点で同じ条件下で天然に生成される量の50%だけ、好ましくはその時点で10%だけしかカダベリンおよび/またはプトレシンを生成しない、特に好ましくは全く生成しない、この種類の任意の方法が好ましい。 上で説明したように、記載した最初の代謝経路について、微生物はその代謝に関して一般に柔軟性が高いことを考慮に入れる。 本発明の好ましい方法は、以下の酵素の少なくとも1種を機能的に不活性化するものである: これは、図6および7で示されるように、これらの活性がここで考える代謝経路と関連付けられるためである。 上で述べ、本出願の実施例に記載するように、それは、バシラス・リケニホルミス DSM13のゲノムDNAの配列決定を行って、この経路上にある酵素またはそのサブユニットをコードする遺伝子のいくつかを同定することによって可能であった。 それらは、以下の遺伝子である(先行する番号は、各場合において、関連する酵素が関与する反応を表す): したがって、本発明の好ましい方法は、機能的に不活性化される酵素が、関連する微生物中で天然に活性のある、以下のlicheniformis DSM13由来タンパク質のうちの1種に対する相同体であるものである: 本発明の好ましい方法は、好ましくは、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の不活性化によって、酵素を遺伝子レベルで機能的に不活性化するものである: これは、言明した課題によれば、分子生物学のレベルで適応されるものという意味で、原因からの解決策を見つけようとすることが好ましかったためである。 実施例3では、対応する欠失をどのように為し得るかを説明し、後記では、これに関するさらなる記述を記す。 すなわち、遺伝子レベルでの不活性化のために、上記した、 本発明の別の実施態様は、微生物中でカダベリンおよび/またはプトレシン合成のための(リジンおよび/またはアルギニン異化の一部としての)代謝経路を遺伝子レベルで機能的に不活性化するための、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の使用である: 対応する方法に関して予め述べた同じことが、原則としてこのような使用にも当てはまる。 したがって、本発明によれば、機能的な不活性化のための、上記した、 これらの発酵処理および使用に基づく別の実施態様を以下に詳述する。 記載した5通りの代謝経路それぞれの遺伝子および/または核酸の、本発明による上述の使用の各場合において好ましい実施態様は、微生物を発酵させる間に機能的な不活性化が起こるものである。 これは、言明した課題に従って、遺伝子レベルでの発酵の改良を企図しているためである。 これらの遺伝子および/または核酸を介してしかるべく改変された微生物の発酵では、臭気物質および/または有毒物質の量が改変されていない菌株より少ないことが予想される。 発酵の間に現れるこの利点は、本発明によれば、発酵処理を意味する生産工程、および後続の後処理の両方に有利な影響を及ぼすので好ましい。 その中でも、((1.)イソ吉草酸合成、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成、(4)プロピル酸合成、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための)各代謝経路について言及した遺伝子のうちの(存在するならば)多い程好ましくいが2、3、または4種を不活性化する、この種類の任意の使用が好ましい。 これは、既に説明したように、微生物は、個々の場合において、副経路または少なくとも匹敵する反応の酵素を活性化することにより、不活性化を免れ、こうして関連のある臭気物質および/または有毒な物質を生成し続ける場合がある。 この問題は、特に、単一の反応を複数遮断することによって解決することができる。 さらに、(1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための代謝経路のうちの(関連する微生物中に存在するならば)、多い程好ましいが2、3、4、または5種が少なくとも部分的に遮断される、この種類の任意の使用が好ましい。 というのは、第1に、たった1種の反応の不活性化が複数の前記経路を遮断し得るためである。 例えば、このことは、言及した最初の3種の代謝経路に存在する配列番号9、11または27(yusJ遺伝子)によって規定される、ブチリルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.25)、あるいは最初に言及した2種の経路に同等に関与する次の3種の酵素または酵素群に当てはまる:配列番号46によって規定される3−メチル−2−オキソブタン酸脱水素酵素または2−オキソグルタル酸脱水素酵素E1(E.C.1.2.4.2)、配列番号10、12、22または28によって規定される、アシルCoA脱水素酵素(E.C.1.3.99.−)のサブユニット、および配列番号16、18、20または42によって規定される、エノイルCoAヒドラターゼ(タンパク質)(E.C.4.2.1.17)。 これらの場合でも、酵素活性は、上で述べ、図中に示される反応に即して規定される。 第2に、一般に知られている分子生物学の方法によって、原則としてこれらすべての経路を切断することができるように、すなわち相応じて有利な発酵処理を実現できるように、複数の遺伝子を並行して不活性化することが可能である。 1つの選択肢では、遺伝子および/または記載される本発明の核酸のこれらすべての使用は、各場合において、不活性なタンパク質をコードし、点突然変異を有する核酸を用いるものである。 この種類の核酸は、それ自体が知られている点突然変異誘発の方法によって生成することができる。 このような方法は、例えば、Fritsch、Sambrook、およびManiatisの「Molecular cloning:a laboratory manual」、Cold Spring Harbour Laboratory Press、米ニューヨーク、1989年などの関連する手引書に記載されている。 加えて、現在そのための数多くの市販の作成キットが入手可能であり、例えば、Stratagene、米国La JollaからQuickChange(登録商標)キットが入手可能である。 その原理は、1箇所が交換されているオリゴヌクレオチド(ミスマッチプライマー)を合成し、一本鎖形態の遺伝子とハイブリダイズさせるものであり、次いで後続のDNA重合によって対応する点変異体がもたらされる。 この目的のために、これらの遺伝子のそれぞれの種特異的な配列を使用することが可能である。 高い相同性のために、配列表に示すヌクレオチド配列を基準としてこの反応を実施することは可能であり、本発明に関して特に有利である。 これらの配列は、近縁種用の適切なミスマッチプライマーを設計するのにも役立ち得る。 1つの選択肢では、遺伝子および/または記載される本発明の核酸のこれらすべての使用は、各場合において、欠失変異または挿入変異を有する核酸を用いるものであり、前記核酸は、好ましくは各場合において少なくとも70〜150の核酸位置からなる、タンパク質をコードする領域の境界配列を含む。 これらの方法も、それ自体は当業者によく知られている。 すなわち、適切な形質転換ベクター上の関連遺伝子の一部分を制限エンドヌクレアーゼによって切り出し、その後ベクターを目的とする宿主に入れて形質転換させ、そこで活性のある遺伝子が、その時点まで依然として起こり得る相同性組換えによって不活性なコピーに交換されることによって、宿主細胞による記載の1種または複数の遺伝子産物の生成を防ぐことが可能である。 挿入変異の実施態様では、単にインタクトな遺伝子を割り込むように導入し、またはある遺伝子部分の代わりに別の遺伝子、例えば選択マーカーを導入することが可能である。 それによって、それ自体が知られているやり方で変異事象の表現型を調べることが可能である。 各場合において必要な、細胞に導入された欠損遺伝子と、例えば染色体上に内因的に存在するインタクトな遺伝子コピー間の組換え事象を可能にするために、現状の知識に従えば、各場合において非一致部分に対して2箇所の境界配列中で、各場合において少なくとも70〜150の連続する核酸位置が一致することが必要であり、間にある部分は重要でない。 したがって、好ましい実施態様は、大きさがこれらのうちの少なくとも1つである2箇所のフランキング領域しか含まないものである。 この使用の代替実施態様では、各場合において、少なくとも70〜150の核酸位置を含み、即ちタンパク質をコードする領域と少なくとも部分的に、好ましくは完全に隣接する、合計2箇所の核酸セグメントを有する核酸を使用する。 この点について、フランキング領域は、既知の配列を出発材料として、それ自体が知られている方法によって、例えば外向き定方向のPCRプライマーおよびテンプレートとしてのゲノムDNAの調製(アンカPCR)によって確認することができる。 というのは、相同組換えによる2個の遺伝子コピーの交換を可能にするために、そのセグメントがタンパク質をコードすることは必須でないためである。 本発明によれば、配列表に示すヌクレオチド配列を基礎として、これに必要な、グラム陽性菌の他の種、その中でも特にバシラス属の菌用のプライマーを設計することも可能である。 この実験的な手法に代わる選択肢として、例えば、バチルス・サブチリスデータベース入力項目、例えばInstitute Pasteur、仏パリのSubtiListデータベース(http://genolist.pasteur.fr/SubtiList/genome.cgi)または実施例2で指定のデータベースからの多様な近縁種由来の遺伝子について、少なくとも一部が非翻訳領域を選ぶことが可能である。 本発明は、特に、生物工学的生産のための遺伝子的に改良された微生物を提供することを目的とする。 したがって、以下のバシラス・リケニホルミス DSM13タンパク質のうちの1種をコードする核酸に対応する遺伝子の少なくとも1種が機能的に不活性化されているあらゆる微生物が、本発明の実施態様となる: この点について、「対応する」とは、各場合においてそれぞれの代謝経路に関して上で規定したのと同じ生化学活性を有する遺伝子産物をコードする、考慮中の生物の遺伝子を意味する。 一般に、これは同時に、インビボで翻訳され、述べたバシラス・リケニホルミス由来遺伝子に対して各場合において最も高い相同性(通常は、実施例2で実施するような2個の配列の並置によってわかる40%より高い同一性)を示す、この生物のすべての遺伝子である。 その中でも、上記によれば、各場合において、(1.)イソ吉草酸合成、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成、(4.)プロピル酸合成、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための、各代謝経路について言及した遺伝子のうちの、2、3、または4種が不活性化されている微生物ほど好ましい。 加えて、上記によれば、各場合において、(1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシン合成のための代謝経路のうちの、2、3、4、または5種が少なくとも部分的に遮断されている微生物ほど好ましい。 さらに、その中でも、各場合において微生物が細菌であるのが好ましい。 これは、そうした微生物は、遺伝子に対する生物工学的な操作について特に重要であるためである。 一方では、バシラス属の微生物について関連する経路を記載した。 その中でも好ましい微生物は、各場合において、グラム陰性菌、特に大腸菌、クレブシエラ、シュードモナスまたはザントモナス属、特に大腸菌K12、大腸菌B、あるいはクレブシエラ・プランチコラ系統の1種、とりわけ大腸菌BL21(DE3)、大腸菌RV308、大腸菌DH5α、大腸菌JM109、大腸菌XL−1、またはクレブシエラ・プランチコラ(Rf)系統の派生株である。 これは、上記系統が、遺伝子の分子生物学的な操作、例えばクローニング(実施例を参照されたい)のために重要な系統であり、さらに重要な産生株系統でもあるためである。 それに代わる選択肢として、各場合において、グラム陽性菌である微生物、特にバシラス、ブドウ球菌またはコリネバクテリウム属、とりわけバチルス・レンタス、バシラス・リケニホルミス、バチルス・アミロリクエファシエンス、バチルス・サブチリス、バチルス・グロビジイ、バチルス・アルカロフィラス、ストレプトコッカス・カルノサス、またはコリネバクテリウム・グルタミカム種のうちの1種、その中でもとりわけ好ましくはバシラス・リケニホルミス DSM13が好ましい。 これは、これらの微生物は、周囲媒質に価値ある産物およびタンパク質を天然に分泌し得るので、価値ある産物およびタンパク質の生物工学的な生産にとって特に重要であるためである。 一方では、この用途のために使用されるバシラス・リケニホルミスとの関係が近付くほど、各場合において、開示される配列から得られる記載した作業工程は、バシラス・リケニホルミス DSM13との関係性の程度が増すにつれてより首尾よく進行するはずである。 したがって、例えば、配列表に示す遺伝子は、点突然変異の後、近縁種で、この目的のためにその系統それ自体から相同遺伝子を単離する必要なく、直接的に欠失変異に使用できると考えられる。 本発明は特に、発酵処理を改良することを目的とする。 したがって、上述の本発明の微生物を発酵させるあらゆる方法が本発明の実施態様となる。 これらの方法、ならびに各場合において、記載した5種の代謝経路のうちの1種に対する影響に関して上述した方法は、特に価値ある産物、特に低分子量の化合物またはタンパク質が産生される方法である。 というのは、これらが、微生物発酵による生物工学的生産の本質的な使用領域であるためである。 その中でも、各場合において、低分子量の化合物が、天然物、栄養補助食品または医薬関連化合物である方法が好ましい。 というのは、これらが、微生物発酵による生物工学的な生産にとって重要な産物群であるためである。 微生物発酵によってタンパク質を生産するためのこのような生物工学的な方法の中でも、各場合において、タンパク質が、酵素、特にαアミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、酸化還元酵素、ペルオキシダーゼ、ラッカーゼ、オキシダーゼ、およびヘミセルラーゼからなる群からの酵素である方法が好ましい。 というのは、これらが、例えば洗浄剤または清浄用組成物に混ぜるために、工業的規模で生産される重要な酵素であるためである。 さらに、本発明によって提供される遺伝子産物は、別の用途にも利用できる。 すなわち、本発明は、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48または50に示す上述に規定される、その生化学的性質に相応しい反応混合物または方法において、本発明のどの遺伝子産物をどのように使用しても実施される。 その中でも、好ましくは、(1.)イソ吉草酸合成のため、(2.)2−メチル酪酸および/またはイソ酪酸合成のため、(3.)ブタノールおよび/または酪酸合成のため、(4.)プロピル酸合成のため、および/または(5.)カダベリンおよび/またはプトレシンの合成のための、適切な場合には、別の酵素と適切に組み合わせての使用が含まれる。 したがって、記載の代謝経路の産物は、単純な有機化合物であり、例えばそれらを出発材料としてより複雑な合成に使用することが、化学では確実に求められている。 その調製は、立体化学的な反応が利用されているとき、特に適切な酵素の使用により、ほとんどの場合には特異的に1種の鏡像異性体が生成されるので、かなり単純化することができる。 生体触媒による少なくとも1つの反応ステップにおいてそのような合成経路が為される場合に使用する用語は、バイオトランスフォーメーションである。 本発明のすべての遺伝子産物は、原則としてそれに適する。 以下の実施例は、本発明をさらに例示するものである。 分子生物学的な作業工程はすべて、例えばFritsch、Sambrook、およびManiatisによる手引書「Molecular cloning:a laboratory manual」、Cold Spring Harbour Laboratory Press、米ニューヨーク、1989年に示されるような標準の方法、または類似の関連作業に従う。 酵素および作成キットは、それぞれの製造者の指示書に従って使用する。 (実施例1) 関連する組換えプラスミドを関連する遺伝子ライブラリでの形質転換によって入手可能な細菌である大腸菌DH5αから単離し、配列を決定した(D.Hannahan(1983年):「Studies on transformation on Escherichia coli」、J.Mol.Microbiol.、第166巻、557〜580ページ)。 この場合ではダイターミネーター法(ダイターミネーター化学)を使用し、自動シークエンサーMegaBACE1000/4000(Amersham Bioscience、米Piscataway)およびABI Prism377(Applied Biosystems、米Foster City)によって実施した。 この方法では、特に、本出願の配列表に示す配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、および49の配列が得られた。 これらから得られるアミノ酸配列は、関連するアミノ酸配列が各場合においてより多い数字、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、および50で表示される。 (実施例2) 相同性の度合いを決定するために、突き止められたDNA配列およびアミノ酸配列を並置して互いに比較したが、このために使用したコンピュータプログラムは、Informax Inc. 、米ベセズダから入手可能なVector NTI(登録商標)Suite Version 7であった。 この場合では、DNA配列の比較のために、このプログラムの標準のパラメータを使用した。 すなわち、K−タプルサイズ:2、最良ダイアゴナル数:4、ウィンドウサイズ:4、ギャップペナルティ:5、ギャップ開始ペナルティ:15、およびギャップ伸長ペナルティ:6.66。 以下の標準のパラメータをアミノ酸配列の比較に適用した。 K−タプルサイズ:1、最良ダイアゴナル数:5、ウィンドウサイズ:5、ギャップペナルティ:3、ギャップ開始ペナルティ:10、およびギャップ伸長ペナルティ:0.1。 これらの配列比較の結果は、機能を意味するそれぞれの酵素名、E. C. 番号、および関連する代謝経路の表示と一緒に以下の表1にまとめてある。 従来技術で知られている酵素の番号付けは、上述のデータベースの一貫した呼称である。 表1:実施例1でそれぞれ確認した遺伝子およびタンパク質に最も類似した遺伝子およびタンパク質表中での意味は、以下のとおりである: 発見された遺伝子およびそれから得られる遺伝子産物は、それぞれ、現時点までに開示されている従来技術とは明らかにかけはなれた新規な遺伝子およびタンパク質であることは明白である。 (実施例3) これに適するベクターは、T. J. Gryczanら(1982年)による刊行物「Replication and incompatibility properties of plasmid pE194 in Bacillus subtilis」、J. Bacteriol. 、第152巻、722〜735ページで特徴付けられているpE194である。 この欠失ベクターの利点は、これが温度依存性の複製起点を有することである。 pE194は、33℃の形質転換細胞中で複製し得るので、形質転換を成功させるための最初の選択は、この温度で実施される。 その後、ベクターを含む細胞を42℃でインキュベートする。 欠失ベクターは、この温度ではもはや複製せず、予め選択した相同領域によるプラスミドの染色体への組込みに対して選択圧が発揮される。 次いで、第2の相同領域による第2の相同組換えによって、染色体からベクターならびにインタクトな遺伝子コピーが切除され、こうして生体内の染色体にある遺伝子の欠失がもたらされる。 第2の組換えとしての別の可能性は、ベクターの染色体外への組換えを意味する、組込みとは逆の反応となるはずであるので、染色体の遺伝子は無傷のままになるはずである。 したがって、遺伝子欠失は、それ自体が知られている方法によって、例えば、染色体DNAを適切な酵素で制限した後にサザンブロットで、または増幅された領域のサイズを基としたPCR技術によって検出しなければならない。 したがって、除去すべき遺伝子の2箇所の相同領域を選択することが必要であり、そのそれぞれは、各場合において少なくとも70の塩基対、例えば選択された遺伝子の5'領域および3'領域を含むべきである。 これらの領域は、それらが不活性なタンパク質をコードする部分と隣接するか、または間の領域が削除されるようにして、立て続けにベクター中にクローニングされる。 それによって、欠失ベクターが得られる。 本明細書で考察した遺伝子の欠失 本発明の欠失ベクターは、各場合において、これら目的とする遺伝子の1種の5'領域および3'領域のPCR増幅によって構築する。 配列表に示す配列番号1、3、5、7、9、11、13、15、17、19、21、23、25、27、29、31、33、35、37、39、41、43、45、47、および49の配列は、適切なプライマーの設計に利用でき、バシラス・リケニホルミスから生じるものであるが、相同性が予想されるので、他の種、特にバシラス属の種にも適するはずである。 増幅された2箇所の領域は、例えば大腸菌でのクローニング工程に適するベクターpUC18での操作に有用なベクター上で、立て続けに適切に中間クローニングを為される。 次の工程は、欠失用に選択されたベクターpE194へのサブクローニング、およびバチルス・サブチリスDB104へのその形質転換、例えば、ChangおよびCohen(1979年、「High Frequency Transformation of Bacillus subtilis Protoplasts by Plasmid DNA」、Molec.Gen.Genet.(1979年)、第168巻,111〜115ページ)に従うプロトプラスト形質転換の方法による。 すべての作業工程は、確実にベクターを複製するために、33℃で実施しなければならない。 次の工程では、中間クローニングを経たベクターを、望ましい宿主系統、この場合ではバシラス・リケニホルミスへのプロトプラスト形質転換法によって同様に形質転換する。 この方法で得られ、従来の方法(プラスミドの耐性マーカーによる選択、プラスミド調製による確認および挿入断片に対するPCR)によって陽性であると確認された形質転換体を、その後、エリスロマイシンを添加してプラスミドの存在について選択圧をかけながら42℃で培養する。 欠失ベクターは、この温度で複製できず、唯一生存する細胞のみが、ベクターが染色体中に組み込まれた細胞であって、この組込みのほとんどは相同領域または同一領域で起こっている細胞である。 次いで、欠失ベクターの切除は、その後エリスロマイシン選択圧なしに33℃で培養することによって誘発することができ、染色体にコードされている遺伝子が、染色体から完全に除去される。 その後、適切なもので染色体DNAを制限した後、サザンブロッティングによって欠失の成功を確認する。 関連遺伝子が除去されているかかる形質転換体は、通常は、関連する代謝経路の結果として生じる臭気物質または有毒物質の生成を制限することによってさらに区別される。 細胞が関連化合物の合成のための代わりの経路をもたない場合では、関連する代謝経路は完全に遮断されるので、その化合物はもはや生成されず、この方法で改変された系統は、該当する臭気構成要素をもたない。 |