本発明は、野菜・食品等を秤量するための計量機或いは複数の計量部位を有する計量機において、簡便な構成で効率の良い秤量が可能な、複数の計量部位を有する計量機及び複数の計量部位を有する計量機の使用方法に関するものである。

野菜・食品等の販売にあたっては、内容量を秤量し、規定の量目を下回らないようにする必要がある。表示された量目を下回れば、購買者を欺くことになるからである。しかし、徒に規定の量目からかけ離れて多量の商品を入れれば、コストアップに繋がり不経済である。

かかる矛盾は基本的にそれぞれ大きさ、形、重量ともに均一でない農産物において顕著である。例えば野菜の販売においても1本、1個、1株といった単位で販売されることはほとんどなく、ある程度の量目で袋詰めして販売されることが主流であり、規定の量目を下回らず且つ最小となる組み合わせを秤量することが求められる。

量産ベースの食品工場や大規模な出荷センターなどでは対象となる商品を自動搬送し、組み合わせ計量機に載置、規定の重量以上且つ最小となる組み合わせを秤量して、これをホッパ等で選択的に排出して袋詰め等の包装まで行う自動機を導入し使用している例が多い。しかし、個別の農家や小規模の出荷組合等に於いては大規模で高価な自動機の組み合わせ計量機を導入する余裕はなく、手作業による秤量選別が行われているのが実情である。

簡便な構成で簡便な構成で効率の良い秤量が可能な、複数の計量部位を有する計量機及び複数の計量部位を有する計量機の使用方法が求められているが、通常は単体の秤を用いていることが多く、効率の良い製品は実用化されていない。

特開平8ー313333号公報

特開2002ー166232号公報

特開2008ー292194号公報

個別の農家や小規模の出荷組合等に於ける作業には、手作業を効率化するための機器が求められているが、前記のような自動機はそのコストが非常に高く、導入することは困難である。

これらの課題を解決するため、筆者らは、簡素な構成でコストが安く、効率の良い作業が可能な組み合わせ計量機を開発してきている。

野菜・食品等のうちには、例えばミニトマトのように1包装に必要な個数が多く、それぞれの包装ごとに個数の調整が必要なものがある。

これらに対応するため、例えばミニトマトのように1包装に必要な個数が多い対象に関しても簡便な構成で効率の良い秤量が可能な、複数の計量部位を有する計量機及び複数の計量部位を有する計量機の使用方法が求められていた。

本発明は、野菜・食品等を秤量するための複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法において、該計量機の各計量部位は近傍にマトリクス表示素子を備え、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、予め設定された目標とする1包装の重量に対する実重量の差分を計算する機構と、該差分から目標とする1包装の重量に達するために追加あるいは取り除く個数を計算する機構と、該マトリクス表示素子に該計算された追加あるいは取り除く個数を表示する機構と、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合に該マトリクス表示素子に適当であることを示す表示をする機構とを有することを特徴とする、複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法である。

本発明に於ける使用法では、該マトリクス表示素子に追加あるいは取り除く個数が表示された場合は指示された個数を追加あるいは取り除き、該マトリクス表示素子に丸印、全点灯を含む秤量が好適である旨を示す記号を表示された場合はこれを完了品としてピックアップする。

また本発明は、該マトリクス表示素子がマトリクスLED表示素子であることを特徴とする。また本発明は、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、追加が必要な場合は追加すべき個数を示す数字を、取り除く必要がある場合は取り除くべき個数を示すマイナス記号を付した数字を表示することを特徴とする。

また本発明は、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、追加が必要な場合は追加すべき個数を示す数字を、取り除く必要がある場合は取り除くべき個数を示すマイナス記号を付した数字を表示し、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、さらにその発光色を異なって設定されていることを特徴とする。

また本発明は、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合に、該マトリクス表示素子に丸印、全点灯を含む秤量が好適である旨を示す記号を表示し、さらにその発光色は追加あるいは取り除く個数の表示とは異なって設定されていることを特徴とする。

また本発明は、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、複数の計量部位は夫々独立且つ並行して計算及び表示を行うことを特徴とする。

また本発明は、該計量機の各計量部位近傍のマトリクス表示素子に於ける表示が、載置或いは追加又は取り除き後の計算中は点滅表示であり、計算終了後には連続点灯となることを特徴とする。

また本発明は、該予め設定された目標とする1包装の重量の下限及び許容範囲を含めた上限を手動で設定できることを特徴とする。

また本発明は、野菜・食品等を秤量するための複数の計量部位を有する計量機において、該計量機の各計量部位は近傍にマトリクス表示素子を備え、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、予め設定された目標とする1包装の重量に対する実重量の差分を計算する機構と、該差分から目標とする1包装の重量に達するために追加あるいは取り除く個数を計算する機構と、該マトリクス表示素子に該計算された追加あるいは取り除く個数を表示する機構とを備え、該追加あるいは取り除く個数を計算する基準となる標準個別重量の設定において、手動及び/又は自動設定機構を備えることを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が対向する2列の計量部位を備え、複数の作業者が同時に作業を行えることを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が複数の計量部位のうち応答する計量部位数を制限する機構を備え、作業効率の向上を齎すことを特徴とする。また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が計量 、計算及び表示に関してその応答速度を調整する機構を備え、作業効率の向上を齎すことを特徴とする。

また本発明は、該計量機に於ける計量 、計算及び表示に関してその応答速度を調整する機構が高速モード及び低速モードの2つのモードを切り替えることができる機構であることを特徴とする。また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が各計量部位の計量皿に載置された秤量対象物の一部または全部が取り去られ或いは追加された場合、即ち1個或いは複数の秤量部のいずれかの計測値が一定以上変動した場合に、自動的に再計算を行い、再度結果表示を行うことを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機に用いられる計量皿が合成樹脂、シリコン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、フェノール樹脂・エポキシ樹脂・メラミン樹脂・尿素樹脂・不飽和ポリエステル樹脂・アルキド樹脂・ポリウレタン・熱硬化性ポリイミド等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリ塩化ビニル・ポリ塩化ビニリデン・ポリスチレン・ポリ酢酸ビニル・ポリテトラフルオロエチレン・ABS樹脂・AS樹脂・アクリル樹脂・ポリアミド・ナイロン・ポリアセタール・ポリカーボネート・変性ポリフェニレンエーテル・ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレンテレフタレート・環状ポリオレフィン・ポリフェニレンスルファイド・ポリテトラフロロエチレン・ポリスルホン・ポリエーテルサルフォン・非晶ポリアリレート・液晶ポリマー・ポリエーテルエーテルケトン・熱可塑性ポリイミド・ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂、及びこれらの混合材料、及びこれらと繊維類、グラスファイバー、その他の補強材との複合材料、金属材料を含む複合材料、のいずれかで形成されたことを特徴とする。

また本発明は、該計量機がソフトウェアの追加或いは既に搭載されたソフトウェアの切り替えにより、組み合わせ計量、親子計量(複数の秤量部位のうち1箇所或いは複数箇所をメインの秤量に割り当て、少量の追加により組み合わせを得る計量方法)或いは重量ランク選別(1個あたりの重さによるS・M・Lなどの重量ランクの選別計量)としても用いられることを特徴とする。

また本発明は、該計量機がUSBメモリを含む外部記憶装置を接続する機構を有し、データの保管及び管理が可能であることを特徴とする。

また本発明は、該計量機が対象物品の価格データ等との統合計算を行う機能を有し、荷受処理、出荷処理、伝票発行及びネットワークを介してのこれらのデータの転送或いは送受信が可能であることを特徴とする。

本発明に係る複数の計量部位を有する計量機及び複数の計量部位を有する計量機の使用方法は、例えばミニトマトのように1包装に必要な個数が多い対象に関しても簡便な構成で効率の良い秤量が可能となり、計量機の用途を拡大することを可能とし、作業効率を向上させ、もって社会に資することが出来る。

図1は、本発明に係る複数の計量部位を有する計量機の使用形態を説明するための図面代用写真である。

本発明は、野菜・食品等を秤量するための複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法において、該計量機の各計量部位は近傍にマトリクス表示素子を備え、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、予め設定された目標とする1包装の重量に対する実重量の差分を計算する機構と、該差分から目標とする1包装の重量に達するために追加あるいは取り除く個数を計算する機構と、該マトリクス表示素子に該計算された追加あるいは取り除く個数を表示する機構と、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合に該マトリクス表示素子に適当であることを示す表示をする機構とを有することを特徴とする、複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法である。

本発明に於ける使用法では、該マトリクス表示素子に追加あるいは取り除く個数が表示された場合は指示された個数を追加あるいは取り除き、該マトリクス表示素子に丸印、全点灯を含む秤量が好適である旨を示す記号を表示された場合はこれを完了品としてピックアップする。

また本発明は、該マトリクス表示素子がマトリクスLED表示素子であることを特徴とする。また本発明は、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、追加が必要な場合は追加すべき個数を示す数字を、取り除く必要がある場合は取り除くべき個数を示すマイナス記号を付した数字を表示することを特徴とする。

また本発明は、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、追加が必要な場合は追加すべき個数を示す数字を、取り除く必要がある場合は取り除くべき個数を示すマイナス記号を付した数字を表示し、該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、さらにその発光色を異なって設定されていることを特徴とする。

また本発明は、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合に、該マトリクス表示素子に丸印、全点灯を含む秤量が好適である旨を示す記号を表示し、さらにその発光色は追加あるいは取り除く個数の表示とは異なって設定されていることを特徴とする。

また本発明は、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、複数の計量部位は夫々独立且つ並行して計算及び表示を行うことを特徴とする。

また本発明は、該計量機の各計量部位近傍のマトリクス表示素子に於ける表示が、載置或いは追加又は取り除き後の計算中は点滅表示であり、計算終了後には連続点灯となることを特徴とする。

また本発明は、該予め設定された目標とする1包装の重量の下限及び許容範囲を含めた上限を手動で設定できることを特徴とする。

また本発明は、野菜・食品等を秤量するための複数の計量部位を有する計量機において、該計量機の各計量部位は近傍にマトリクス表示素子を備え、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、予め設定された目標とする1包装の重量に対する実重量の差分を計算する機構と、該差分から目標とする1包装の重量に達するために追加あるいは取り除く個数を計算する機構と、該マトリクス表示素子に該計算された追加あるいは取り除く個数を表示する機構とを備え、該追加あるいは取り除く個数を計算する基準となる標準個別重量の設定において、手動及び/又は自動設定機構を備えることを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が対向する2列の計量部位を備え、複数の作業者が同時に作業を行えることを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が複数の計量部位のうち応答する計量部位数を制限する機構を備え、作業効率の向上を齎すことを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が計量 、計算及び表示に関してその応答速度を調整する機構を備え、作業効率の向上を齎すことを特徴とする。

また本発明は、該計量機に於ける計量 、計算及び表示に関してその応答速度を調整する機構が高速モード及び低速モードの2つのモードを切り替えることができる機構であることを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機が各計量部位の計量皿に載置された秤量対象物の一部または全部が取り去られ或いは追加された場合、即ち1個或いは複数の秤量部のいずれかの計測値が一定以上変動した場合に、自動的に再計算を行い、再度結果表示を行うことを特徴とする。

また本発明は、該複数の計量部位を有する計量機に用いられる計量皿が合成樹脂、シリコン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、フェノール樹脂・エポキシ樹脂・メラミン樹脂・尿素樹脂・不飽和ポリエステル樹脂・アルキド樹脂・ポリウレタン・熱硬化性ポリイミド等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリ塩化ビニル・ポリ塩化ビニリデン・ポリスチレン・ポリ酢酸ビニル・ポリテトラフルオロエチレン・ABS樹脂・AS樹脂・アクリル樹脂・ポリアミド・ナイロン・ポリアセタール・ポリカーボネート・変性ポリフェニレンエーテル・ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレンテレフタレート・環状ポリオレフィン・ポリフェニレンスルファイド・ポリテトラフロロエチレン・ポリスルホン・ポリエーテルサルフォン・非晶ポリアリレート・液晶ポリマー・ポリエーテルエーテルケトン・熱可塑性ポリイミド・ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂、及びこれらの混合材料、及びこれらと繊維類、グラスファイバー、その他の補強材との複合材料、金属材料を含む複合材料、のいずれかで形成されたことを特徴とする。

また本発明は、該計量機がソフトウェアの追加或いは既に搭載されたソフトウェアの切り替えにより、組み合わせ計量、親子計量(複数の秤量部位のうち1箇所或いは複数箇所をメインの秤量に割り当て、少量の追加により組み合わせを得る計量方法)或いは重量ランク選別(1個あたりの重さによるS・M・Lなどの重量ランクの選別計量)としても用いられることを特徴とする。

また本発明は、該計量機がUSBメモリを含む外部記憶装置を接続する機構を有し、データの保管及び管理が可能であることを特徴とする。

また本発明は、該計量機が対象物品の価格データ等との統合計算を行う機能を有し、荷受処理、出荷処理、伝票発行及びネットワークを介してのこれらのデータの転送或いは送受信が可能であることを特徴とする。

図1は、本発明に係る複数の計量部位を有する計量機の使用形態を説明するための図面代用写真である。本発明に係る複数の計量部位を有する計量機は、野菜・食品等を秤量するための複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法において、該計量機の各計量部位は近傍にマトリクス表示素子を備え、該計量機の各計量部位に於いて秤量を行うにあたり、予め設定された目標とする1包装の重量に対する実重量の差分を計算する機構と、該差分から目標とする1包装の重量に達するために追加あるいは取り除く個数を計算する機構と、該マトリクス表示素子に該計算された追加あるいは取り除く個数を表示する機構と、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合に該マトリクス表示素子に適当であることを示す表示をする機構とを有する。

本実施例に於いては、ミニトマトの秤量に本発明に係る複数の計量部位を有する計量機を用いている。なお、本発明に係る複数の計量部位を有する計量機は、ミニトマト以外にも1包装に必要な個数が多い野菜、果物或いはその他の食品等の対象に有効に用いられる。

複数の計量部位を有する計量機本体1は、筆者らが開発上市している組み合わせ計量機と同様の形態である。ただし、本発明の実施に於いては夫々の計量部位は独立且つ並行して機能する。

なお本発明の計量機は、前記のように筆者らが開発上市している組み合わせ計量機と同様の形態であるから、ソフトウェアの追加或いは既に搭載されたソフトウェアの切り替えにより、組み合わせ計量、親子計量(複数の秤量部位のうち1箇所或いは複数箇所をメインの秤量に割り当て、少量の追加により組み合わせを得る計量方法)或いは重量ランク選別(1個あたりの重さによるS・M・Lなどの重量ランクの選別計量)としても用いることができる。

また本発明の計量機は、USBメモリを含む外部記憶装置を接続する機構を有し、データの保管及び管理が可能とすることも出来、さらに、該計量機が対象物品の価格データ等との統合計算を行う機能を有し、荷受処理、出荷処理、伝票発行及びネットワークを介してのこれらのデータの転送或いは送受信が可能とすることも出来るため、例えば季節により出荷品目、対象商品が変わった場合にも容易に低コストで対応することができる。

目標とする1包装の重量の下限及び許容範囲を含めた上限は、手動に入力により予め設定される。また、追加あるいは取り除く個数を計算する基準となる標準個別重量の設定は手動及び/又は自動設定機構を備えている。なお、本実施例では手動設定を用いた。

本発明に於ける使用方法では、マトリクス表示素子に追加あるいは取り除く個数が表示された場合は指示された個数を追加あるいは取り除き、該マトリクス表示素子に丸印、全点灯を含む秤量が好適である旨を示す記号を表示された場合はこれを完了品としてピックアップする。

マトリクス表示素子としてはマトリクスLED表示素子を用いた。これにより、明るく視認しやすい表示となり、作業効率が向上している。本実施例に於いては、ミニトマトの袋詰めにあたり、計量部位2に目分量でミニトマトを入れて載置すると計算が行われ、指示内容或いは結果がマトリクス表示素子に表示される。

該計算された追加あるいは取り除く個数の表示に於いて、追加が必要な場合は追加すべき個数を示す数字を、取り除く必要がある場合は取り除くべき個数を示すマイナス記号を付した数字を表示する。本実施例に於いては追加する個数を表示した例3に於いては赤色表示で「1」を指示し、取り除く個数を表示した例4に於いては同じく赤色表示で「ー4」を指示している。ここで、かかる表示は増減により色を変えることも有効である。

本発明に於いては、秤量が予め設定された目標とする1包装の重量に適合した場合、適合する旨を表示した例5のようにマトリクス表示素子に青色の丸印を表示している。もちろん、その他の表示により適合の指示を行っても全く問題はない。

増減の指示により追加或いは取り除きを行った場合、自動的に再計算を行い、再度結果表示を行うようになっている。

本発明に於いては、該複数の計量部位を有する計量機が対向する2列の計量部位を備え、複数の作業者が同時に作業を行えるようになっており、作業効率が高い。

本発明に於いては、複数の計量部位を有する計量機が複数の計量部位のうち応答する計量部位数を制限する機構を備えることも有効であった。これは、人間の認識、記憶、動作に関する限界に対して指示内容が多すぎる場合かえって作業効率が低下することを防止するものであり、本実施例に於いては増減の指示を表示する部位を3箇所までに制限して用いたところ、非常に効率が向上することがわかった。

また本発明に於いては、複数の計量部位を有する計量機が計量 、計算及び表示に関してその応答速度を調整する機構を備えている。本実施例に於いては高速モード及び低速モードの2つのモードを切り替えて用いるようにした。かかる対象に関する秤量の場合、高速モードではエラーが頻発し、かえって作業効率を低下させることが多く、この場合低速モードで作業することが結果的に作業効率の向上を齎すことができた。

複数の計量部位を有する計量機に用いられる計量皿としては、合成樹脂、シリコン樹脂、天然ゴム、合成ゴム、フェノール樹脂・エポキシ樹脂・メラミン樹脂・尿素樹脂・不飽和ポリエステル樹脂・アルキド樹脂・ポリウレタン・熱硬化性ポリイミド等の熱硬化性樹脂、ポリエチレン・ポリプロピレン・ポリ塩化ビニル・ポリ塩化ビニリデン・ポリスチレン・ポリ酢酸ビニル・ポリテトラフルオロエチレン・ABS樹脂・AS樹脂・アクリル樹脂・ポリアミド・ナイロン・ポリアセタール・ポリカーボネート・変性ポリフェニレンエーテル・ポリブチレンテレフタレート・ポリエチレンテレフタレート・環状ポリオレフィン・ポリフェニレンスルファイド・ポリテトラフロロエチレン・ポリスルホン・ポリエーテルサルフォン・非晶ポリアリレート・液晶ポリマー・ポリエーテルエーテルケトン・熱可塑性ポリイミド・ポリアミドイミド等の熱可塑性樹脂、及びこれらの混合材料、及びこれらと繊維類、グラスファイバー、その他の補強材との複合材料、金属材料を含む複合材料、のいずれかで形成されたものが好適に用いられる。

以上述べてきたように、本発明に係る複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法は、簡便な構成でミニトマトのように1包装に必要な個数が多い対象に関しても簡便な構成で効率の良い秤量が可能となり、作業効率を向上させ、さらに個別の農家や小規模の出荷組合等に於いても導入可能となり、作業効率の向上と農家所得の増大に与って効果のあるものとなった。

本発明に係る複数の計量部位を有する計量機及びその使用方法は、ミニトマトのように1包装に必要な個数が多い対象に関しても簡便な構成で効率の良い秤量が可能となり、計量機の用途を拡大することを可能とし、作業効率を向上させ、産業上の利用可能性は大である。

1 複数の計量部位を有する計量機本体 2 計量部位 3 追加する個数を表示した例 4 取り除く個数を表示した例 5 適合する旨を表示した例