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Ignition timing controller for lean-burn internal combustion engine

阅读:39发布:2021-06-29

专利汇可以提供Ignition timing controller for lean-burn internal combustion engine专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To prevent torque shocks in a lean-burn internal combustion engine by preventing a torque increase in its rich spike control in conflict with its knocking control. SOLUTION: An engine 1 is provided with a knock sensor 63 and an ECU 30. If the detection results by the knock sensor 63 falls outside a preset determination level, the ECU 30 controls the ignition timing as well as lowers the air-fuel ratio in response to the running conditions of the engine 1 being knocking, to thereby perform its rich spike control while suspending its knocking control so as to discharge NOx from an NOx-storage reduction catalyst arranged in the exhaust system of the engine 1 and then reduce it.,下面是Ignition timing controller for lean-burn internal combustion engine专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 内燃機関のノッキングを検出するためのノック検出手段と、 前記ノック検出手段の検出結果が所定の判定レベルを超えた場合に、点火時期を調整するノッキング制御手段と、 内燃機関の作動状態に応じて、空燃比を小さくして、内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元触媒からN
    Oxを放出還元するためにリッチスパイク制御を行うリッチスパイク制御手段とを備えた希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置において、 前記ノッキング制御手段は、リッチスパイク制御手段が内燃機関の作動状態に応じて、空燃比を小さくして、内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元触媒からN
    Oxを放出還元する際には、ノッキング制御を停止することを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。
  • 【請求項2】 請求項1において、ノッキング制御中の点火時期の遅角量をリッチスパイク制御中は保持することを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。
  • 【請求項3】 請求項1において、ノッキング制御中にトルク低下を抑制するために、内燃機関に供給する燃料を増量する燃料増量手段を備えたことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。
  • 【請求項4】 請求項3において、リッチスパイク制御中はノッキング制御中の点火時期の遅角量を反映させないことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の点火時期制御装置に係り、詳しくは、成層燃焼を行ったり、リーンバーンを行う希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】従来、一般的に使用されているエンジンにおいては、燃料噴射弁からの燃料は吸気ポートに噴射され、燃焼室には予め燃料と空気との均質混合気が供給される。 かかるエンジンでは、アクセル操作に連動するスロットル弁によって吸気通路が開閉され、この開閉により、エンジンの燃焼室に供給される吸入空気量(結果的には燃料と空気とが均質に混合された気体の量)が調整され、もってエンジン出が制御される。

    【0003】しかし、上記のいわゆる均質燃焼による技術では、スロットル弁の絞り動作に伴って大きな吸気負圧が発生し、ポンピングロスが大きくなって効率は低くなる。 これに対し、スロットル弁の絞りを小とし、燃焼室に直接燃料を供給することにより、点火プラグの近傍に可燃混合気を存在させ、当該部分の空燃比(A/F、
    空気Aと燃料Fの重量比)を小さくして、着火性を向上するようにしたいわゆる「成層燃焼」という技術が知られている。 かかる技術においては、エンジンの低負荷時には、噴射された燃料が、点火プラグ周りに偏在供給されるとともに、スロットル弁がほぼ全開に開かれて成層燃焼が実行される。 これにより、ポンピングロスの低減が図られ、燃費の向上が図られる。

    【0004】ところで、リーンバーンエンジンや、成層燃焼(以下、この明細書では、リーンバーン、成層燃焼、弱成層燃焼、均質リーン燃焼を含めて希薄燃焼という)が可能なエンジン(内燃機関)においては、リーン運転中に、排気ガスのNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOx触媒が排気系に設けられている。 そして、NOx触媒中に吸蔵したNOxを還元するために、リッチスパイク制御が不可欠となっている。 このリッチスパイク制御は、定常運転中に入るため、トルク段差によるショックを防止することを目的として、リッチスパイク前後で一定のトルクとなるように、主に点火時期を調整すべく遅している。

    【0005】又、希薄燃焼運転中は、最良の燃費を得るために、MBT付近に点火時期を設定したいが、ノッキングが発生するため点火時期を遅角せざるをえない。

    【0006】

    【発明が解決しようとする課題】そこで、ノックコントロールシステム(KCS)により、点火時期をノッキングが発生する近傍まで進角調整することが考えられる。
    しかし、KCSは点火時期を調整することにより、ノッキングをコントロールしているため、リッチスパイク制御開始時及びリッチスパイクの制御終了時において、トルク段差を生じ、トルクショックを起こす問題がある。

    【0007】通常、リッチスパイク制御中の点火時期の進角の設定は、リッチスパイクが開始される前の希薄燃焼運転中に同トルクとなるように設定される。 その理由は、リッチスパイクはストイキよりも空燃比がリッチとなるため、希薄燃焼時と同じ点火時期であると、相対的にトルクが出てしまう。 このため、希薄燃焼時より遅角側の設定にしている。

    【0008】従って、リッチスパイク制御中は希薄燃焼時より、ノッキングが発生し難い状況となる。 このとき、仮に希薄燃焼運転中にノックの出易い状況(エンジン温、吸気温、湿度等で異なる)となり、KCSにより遅角している運転状態中にリッチスパイクが入ると、
    ノッキングの発生がなくなり、トルク増加(希薄燃焼でノッキングによる遅角がない時のトルクと同じトルクとなるため)によるショック、又はアクセルを踏んでいないのに加速してしまう問題が発生する。

    【0009】図9は、上記のことを図示したものであり、点線は、遅角していない時のトルク、実線はKCS
    により遅角中のトルクを表している。 実線に示すように、リッチスパイク制御開始時及びリッチスパイクの制御終了時においてトルクが発生する。

    【0010】本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、ノッキング制御とリッチスパイク制御とが競合した場合、リッチスパイク制御時において、トルクが増加するのを防止して、トルクショックの発生を防止する希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置を提供することにある。

    【0011】

    【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明においては、図1に示すように、内燃機関M1のノッキングを検出するためのノック検出手段M2と、前記ノック検出手段M2の検出結果が所定の判定レベルを超えた場合に、点火時期を調整するノッキング制御手段M3と、内燃機関M1の作動状態に応じて、空燃比を小さくして、内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元触媒からNOxを放出還元するためにリッチスパイク制御を行うリッチスパイク制御手段M4とを備えた希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置において、前記ノッキング制御手段M3は、リッチスパイク制御手段M4が内燃機関の作動状態に応じて、空燃比を小さくして、内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元触媒からNOxを放出還元する際には、ノッキング制御を停止することを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置をその要旨としている。

    【0012】請求項2の発明は、請求項1において、ノッキング制御中の点火時期の遅角量をリッチスパイク制御中は保持することを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置をその要旨としている。

    【0013】請求項3の発明は、請求項1において、ノッキング制御中にトルク低下を抑制するために、内燃機関に供給する燃料を増量する燃料増量手段を備えたことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置をその要旨としている。

    【0014】請求項4の発明は、請求項3において、リッチスパイク制御中はノッキング制御中の点火時期の遅角量を反映させないことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置をその要旨としている。

    【0015】(作用)上記請求項1に記載の発明によれば、図1に示すように、ノック検出手段M2により、内燃機関M1のノッキングが検出され、その検出結果が所定の判定レベルを超えた場合に、ノッキング制御手段M
    3は、ノッキングを抑制する方向に点火時期を調整する。

    【0016】又、リッチスパイク制御手段は、内燃機関の作動状態に応じて、空燃比を小さくして、内燃機関の排気系に設けられたNOx吸蔵還元触媒からNOxを放出還元するためにリッチスパイク制御を行う。 このとき、ノッキング制御手段は、ノッキング制御を停止する。

    【0017】又、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の作用に加えて、ノッキング制御中の点火時期の遅角量をリッチスパイク制御中は保持する。
    又、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、燃料増量手段は、ノッキング制御中にトルク低下を抑制するために、内燃機関に供給する燃料を増量する。

    【0018】請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の発明の作用に加えて、リッチスパイク制御中はノッキング制御中の点火時期の遅角量を反映させない。

    【0019】

    【発明の実施の形態】

    (第1の実施の形態)以下、本発明における内燃機関の点火時期制御装置を具体化した実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。

    【0020】図2は本実施の形態において、車両に搭載された筒内噴射式エンジンのノッキング判定装置を示す概略構成図である。 内燃機関としてのエンジン1は、例えば4つの気筒1aを具備し、これら各気筒1aの燃焼室構造が図3に示されている。 これらの図に示すように、エンジン1はシリンダブロック2内にピストンを備えており、当該ピストンはシリンダブロック2内で往復運動する。 シリンダブロック2の上部にはシリンダヘッド4が設けられ、前記ピストンとシリンダヘッド4との間には燃焼室5が形成されている。 また、本実施の形態では1気筒1aあたり、4つの弁が配置されており、図中において、符号6aとして第1吸気弁、6bとして第2吸気弁、7aとして第1吸気ポート、7bとして第2
    吸気ポート、8として一対の排気弁、9として一対の排気ポートがそれぞれ示されている。

    【0021】図3に示すように、第1の吸気ポート7a
    はヘリカル型吸気ポートからなり、第2の吸気ポート7
    bはほぼ真っ直ぐに延びるストレートポートからなる。
    また、シリンダヘッド4の内壁面の中央部には、点火プラグ10が配設されている。 さらに、第1吸気弁6a及び第2吸気弁6b近傍のシリンダヘッド4内壁面周辺部には燃料噴射手段としての燃料噴射弁11が配置されている。 すなわち、本実施の形態においては、燃料噴射弁11からの燃料は、直接的に気筒1a内に噴射されるようになっている。

    【0022】図2に示すように、各気筒1aの第1吸気ポート7a及び第2吸気ポート7bは、それぞれ各吸気マニホルド15内に形成された第1吸気路15a及び第2吸気路15bを介してサージタンク16内に連結されている。 各第2吸気通路15b内にはそれぞれスワールコントロールバルブ(SCV)17が配置されている。
    これらのSCV17は共通のシャフト18を介して、ステップモータ19に連結されている。 このステップモータ19は、後述する電子制御装置(以下単に「ECU」
    という)30からの出力信号に基づいて制御される。

    【0023】前記サージタンク16は、吸気ダクト20
    を介してエアクリーナ21に連結され、吸気ダクト20
    内には、別途のステップモータ22によって開閉されるスロットル弁23が配設されている。 つまり、本実施の形態のスロットル弁23はいわゆる電子制御式のものであり、基本的には、ステップモータ22が前記ECU3
    0からの出力信号に基づいて駆動されることにより、スロットル弁23が開閉制御される。 そして、このスロットル弁23の開閉により、吸気ダクト20を通過して燃焼室5内に導入される吸入空気量が調節されるようになっている。 本実施の形態では、吸気ダクト20、サージタンク16並びに第1吸気路15a及び第2吸気路15
    b等により、吸気通路が構成されている。 また、スロットル弁23の近傍には、その開度(スロットル開度T
    A)を検出するためのスロットルセンサ25が設けられている。

    【0024】なお、前記各気筒の排気ポート9には排気マニホルド14が接続されている。 そして、燃焼後の排気ガスは当該排気マニホルド14を介して排気ダクト1
    3へ排出されるようになっている。 前記排気ダクト13
    には、NOx吸収剤を内蔵したケーシング41が接続されている。

    【0025】NOx吸蔵還元触媒としてのNOx吸収剤は、例えばアルミナを担体とし、この担体上に例えば、
    カリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCsというようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つと、白金Ptのような貴金属とが担持されている。 吸気通路及びNOx吸収剤の上流の排気ダクト13に供給された空気及び燃料の比をNOx吸収剤への流入排気ガスの空燃比と称するこのNOx吸収剤は流入排気ガスの空燃比がリーンのときには、NOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。

    【0026】なお、NOx吸収剤上流の排気ダクト13
    内に燃料あるいは空気が供給されない場合には流入排気ガスの空燃比は燃焼室5内の混合気の空燃比に一致し、
    従って、この場合には空燃比がリーンのときにはNOx
    を吸収し、燃焼室5の混合気中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出することになる。

    【0027】又、排気ダクト13には排気ガス中の酸素濃度OX を検出する酸素センサ64が設けられている。
    さらに、本実施の形態では、公知の排気ガス循環(EG
    R)装置51が設けられている。 このEGR装置51
    は、排気ガス循環通路としてのEGR通路52と、同通路52の途中に設けられた排気ガス循環弁としてのEG
    Rバルブ53とを含んでいる。 EGR通路52は、スロットル弁23の下流側の吸気ダクト20と、排気ダクトとの間を連通するよう設けられている。 また、EGRバルブ53は、弁座、弁体及びステップモータ(いずれも図示せず)を内蔵しており、これらによりEGR機構が構成されている。 EGRバルブ53の開度は、ステップモータが弁体を弁座に対して断続的に変位させることにより、変動する。 そして、EGRバルブ53が開くことにより、排気ダクトへ排出された排気ガスの一部がEG
    R通路52へと流れる。 その排気ガスは、EGRバルブ53を介して吸気ダクト20へ流れる。 すなわち、排気ガスの一部がEGR装置51によって吸入混合気中に再循環する。 このとき、EGRバルブ53の開度が調節されることにより、排気ガスの再循環量が調整されるのである。

    【0028】さて、上述したECU30は、デジタルコンピュータからなっており、双方向性バス31を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)3
    2、ROM(リードオンリメモリ)33、マイクロプロセッサからなるCPU(中央処理装置)34、入力ポート35及び出力ポート36を具備している。 本実施の形態においては、当該ECU30により、ノッキング制御手段、リッチスパイク制御手段及び燃料増量手段が構成されている。

    【0029】前記アクセルペダル24には、当該アクセルペダル24の踏込み量に比例した出力電圧を発生するアクセルセンサ26Aが接続され、該アクセルセンサ2
    6Aによりアクセル開度ACCPが検出される。 当該アクセルセンサ26Aの出力電圧は、AD変換器37を介して入力ポート35に入力される。 また、同じくアクセルペダル24には、アクセルペダル24の踏込み量が「0」であることを検出するための全閉スイッチ26B
    が設けられている。 すなわち、この全閉スイッチ26B
    は、アクセルペダル24の踏込み量が「0」である場合に全閉信号として「1」の信号を、そうでない場合には「0」の信号を発生する。 そして、該全閉スイッチ26
    Bの出力電圧も入力ポート35に入力されるようになっている。

    【0030】また、上死点センサ27は例えば1番気筒1aが吸気上死点に達したときに出力パルスを発生し、
    この出力パルスが入力ポート35に入力される。 クランク角センサ28は例えばクランクシャフトが30°CA
    回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポートに入力される。 CPU34では上死点センサ2
    7の出力パルスとクランク角センサ28の出力パルスからエンジン回転数NEが算出される(読み込まれる)。

    【0031】さらに、前記シャフト18の回転角度は、
    スワールコントロールバルブセンサ29により検出され、これによりスワールコントロールバルブ(SCV)
    17の開度が検出されるようになっている。 そして、スワールコントロールバルブセンサ29の出力はA/D変換器37を介して入力ポート35に入力される。

    【0032】併せて、前記スロットルセンサ25により、スロットル開度TAが検出される。 このスロットルセンサ25の出力はA/D変換器37を介して入力ポート35に入力される。

    【0033】加えて、本実施の形態では、サージタンク16内の圧力(吸気圧PiM)を検出する吸気圧センサ61が設けられている。 さらに、エンジン1の冷却水温度(冷却水温THW)を検出する水温センサ62が設けられている。 これら両センサ61,62の出力もA/
    D変換器37を介して入力ポート35に入力されるようになっている。

    【0034】さらにまた、エンジン1のシリンダブロック2には、該エンジン1のノッキングを検出するためのノック検出手段としてのノックセンサ63が取付けられている。 このノックセンサ64は、一種の振動ピックアップであって、例えば、ノッキングで発生する振動数と、検出素子の固有振動数とが合致し共振することによって検出能力が最高となるようチューニングされた特性を持っている。 このノックセンサ63の出力もA/D変換器37を介して入力ポート35に入力されるようになっている。 また、ECU30は、ゲート信号発生器を有しており、該発生器は、CPUからの信号に基づきオープン・クローズの信号を入力ポート35に出力するようになっている。 つまり、ノックセンサ63からの検出信号は、CPUからのオープンゲート信号により入力ポート35に入力され、クローズゲート信号により遮断される。 このため、ノッキングの検出(判定)には、一定の期間が設けられていることとなる。

    【0035】又、酸素センサ64の出力もA/D変換器37を介して入力ポート35に入力されるようになっている。 一方、出力ポート36は、対応する駆動回路38
    を介して各燃料噴射弁11、各ステップモータ19,2
    2、イグナイタ12及びEGRバルブ53(ステップモータ)に接続されている。 そして、ECU30は各センサ等25〜29,61〜64からの信号に基づき、RO
    M33内に格納された制御プログラムに従い、燃料噴射弁11、ステップモータ19,22、イグナイタ12及びEGRバルブ53等を好適に制御する。

    【0036】そして、この実施の形態では、前記ECU
    30の制御により、エンジン1は成層燃焼、弱成層燃焼、均質リーン燃焼、及び均質燃焼の各燃焼状態をとることができる。

    【0037】次に、上記構成を備えたエンジンの点火時期制御装置において、前述したECU30により実行される各種処理動作のうち、リッチスパイクXRSPKの制御(リッチスパイク制御)について説明する。

    【0038】図4はエンジンの燃焼室内5内の混合気の空燃比をリッチにすべきことを示す「リッチスパイク制御フラグ(以下、リッチスパイクという)XRSPKの制御ルーチン」を示している。 このルーチンは一定時間毎の割込みにより実行される。 図4を参照するとまず初めにステップ50においてリーン補正係数FLEANが1.0よりも小さいか否かが判別される。 このリーン補正係数FLEANは、燃焼室5内の混合気の空燃比を制御するための係数であって、FLEAN≧1.0であれば、燃焼室5内の混合気は理論空燃比又は理論空燃比よりリッチとなる。 これに対して、FLEAN<1.0になれば燃焼室5内の混合気の空燃比は理論空燃比よりも大きくなり、即ちリーンとなる。

    【0039】前記ステップ50において、FLEAN≧
    1.0のとき、すなわち燃焼室5内の混合気が理論空燃比又は理論空燃比よりリッチのときには、ステップ56
    に移行してリッチスパイクXRSPKが「0」にリセットされる。 次いでステップ57において、カウント値C
    が0とされ、次いでステップ58においてカウント値D
    が0とされる。

    【0040】これに対してステップ50において、FL
    EAN<1.0であると判別されたとき、すなわち、リーン混合気が燃焼せしめられているとき(成層燃焼状態、弱成層燃焼状態又は均質リーン)にはステップ51
    に進んでカウント値Cが1だけインクリメントされる。
    次にステップ52ではカウント値C0 を越えたか否かが判別される。 C>C0 になると、ステップ53に進んでリッチスパイクXRSPKがセットされ、次いでステップ54においてカウント値Dが1だけインクリメントされる。 次いでステップ55ではカウント値Dが所定値D
    0 を越えたか否かが判別され、D>D0 になると、ステップ56に移行してリッチスパイクXRSPKがリセットされる。 すなわち、リーン混合気の燃焼がC>C0 となるまでの一定時間、例えば5分間維持すると、リッチスパイクXRSPKが「1」にセットされ、その後、D
    >D0 となるまでの一定時間、例えば5秒間、リッチスパイクXRSPKが「1」にセットされ続ける。 従って、リッチスパイクXRSPKが「1」にセットされると、ECU30は、燃料噴射弁11を制御して別途の噴射量算出ルーチンで算出して増加した燃料量を噴射制御して燃焼室5内の混合気をリッチにして、均質燃焼を行わせる。

    【0041】この結果、排気ダクト13に配置されたN
    Ox吸収剤は流入排気ガスの空燃比がリーンのときには、NOxを吸収し、流入排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。

    【0042】次に、図5は、本実施の形態における「点火時期算出ルーチン」を示すフローチャートであって、
    点火タイミング毎にNEの割り込みで実行される。 処理がこのルーチンへ移行すると、ECU30は、先ず、ステップ110において、現在リッチスパイク制御が行われているか否かを、リッチスパイクXRSPKに基づいて行う。 すなわち、リッチスパイクXRSPKが、
    「1」にセットされていれば、リッチスパイク制御がされているものとして、ステップ120に移行する。 ステップ120においては、リッチスパイク時のベース点火時期ABASERSを算出する。 このベース点火時期A
    BASERSは吸気圧PM、エンジン回転数NE等に基づき、リッチスパイク制御用のマップ等を参照して算出される。 次のステップ130において、下記の演算式にて、最終点火時期AOPを算出する。

    【0043】AOP=ABASERS−AKNK*K 上記において、AKNKは本発明の遅角量としての遅角補正量であって、この「点火時期算出ルーチン」に入る前に行われた最新のノッキング制御(KCS制御)にて算出された遅角補正量である。 又、Kは補正係数であって、希薄燃焼(この実施の形態では、成層燃焼、弱成層燃焼、均質リーン燃焼も含む)時のトルクと、KCS制御を停止してリッチスパイク制御を行った時のトルクとが一致するようにするためのものであり、エンジン1の特性によって種々の値となる。

    【0044】すなわち、補正係数Kは、エンジン1の出力特性に応じて予め実験等により設定されており、RO
    M33に格納されている。 なお、希薄燃焼時のトルクと、KCS制御を停止してリッチスパイク制御を行った時のトルクとが一致する場合には、補正係数Kは1とされる。 従って、補正係数Kが1の場合は、この「点火時期算出ルーチン」に入る前に行われた最新のノッキング制御(KCS制御)にて算出した遅角補正量の値をそのままベース点火時期ABASERSから減算することにより、最終点火時期AOPを算出することとなる。

    【0045】このように算出された最終点火時期AOP
    をコンペアレジスタに格納すると、このルーチンを一旦終了する。 又、ステップ110において、リッチスパイクXRSPKが、「0」にリセットされていれば、リッチスパイク制御がされていないものとして、ステップ1
    40に移行する。 ステップ140において、ノック検出が行われたか否かを判定する。 このステップでの判定は、ノックセンサ63の検出信号の出力が所定レベル以上のノッキング発生を示している場合には、「YES」
    としてステップ150に移行し、前回の周期制御にて学習した遅角補正量AKNKに所定量Aを加算したものを今回のKCS制御における遅角補正量AKNKとし、ステップ160に移行する。 なお、ステップ150においては、所定量Aを加算した結果、上限ガード値以上となる場合には、その上限ガード値を遅角補正量AKNKとしている。

    【0046】この結果、ノックセンサ63の検出信号の出力が所定以上のレベルでノッキングを発生している場合には、このステップ140,150を経るごとに遅角補正量AKNKは徐々に大きくなって更新されることになる。

    【0047】又、ステップ140で、ノックセンサ63
    の検出信号の出力が所定レベル未満であってノッキング発生を示していない場合には、「NO」としてステップ170に移行し、前回の周期制御にて学習した遅角補正量AKNKに所定量Bを減算したものを今回のKCS制御における遅角補正量AKNKとし、ステップ160に移行する。 なお、ステップ170においては、所定量B
    を減算した結果、遅角補正量が0となる場合には、遅角補正量AKNKを0としている。

    【0048】この結果、ノックセンサ63の検出信号の出力が所定レベル未満であってノッキング発生を示していない場合には、このステップ140,170を経るごとに遅角補正量AKNKは徐々に小さくされて更新されることになる。

    【0049】次のステップ160では、最終点火時期A
    OP等を算出する。 すなわち、このステップでは、この最終点火時期AOPの算出に必要な、非リッチスパイク(通常の希薄燃焼)時のベース点火時期ABASEを算出する。 このベース点火時期ABASEは吸気圧PM、
    エンジン回転数NE等に基づき、非リッチスパイク(通常の希薄燃焼)制御用のマップ等を参照して算出される。 そして、算出されたベース点火時期ABASEから前記ステップ150又はステップ160にて算出された遅角補正量AKNKを減算した値を最終点火時期AOP
    として、コンペアレジスタに格納し、このルーチンを一旦終了する。

    【0050】そして、ECU30は、前述のコンペアレジスタにストアされた最終点火時期に現在時刻が達すると、割込み処理し、点火プラグ10を点火制御する。 (イ) さて、例えば今、エンジン1がリッチスパイク制御がされていない運転状態で、ノッキングの発生が所定レベル以上あった場合、上記の「点火時期算出ルーチン」では、ステップ110、ステップ140、ステップ150に移行して、KCS制御により、遅角補正量AK
    NKが増加して更新される。 従って、この運転状態が継続すれば、「点火時期算出ルーチン」が実行処理される毎に前記ステップ110,140を経るため遅角補正量は徐々に大きくなって更新される。

    【0051】この結果、最終点火時期AOPはベース点火時期ABASEから遅角補正量AKNKを減算した値であるため、最終点火時期は、徐々に大きく遅角される。 そして、この後リッチスパイク制御が行われている状態で、「点火時期算出ルーチン」に入ると、ステップ110において、「YES」と判定され、この時点で,
    KCS制御が停止されることになる。 そして、ステップ120を経て,ステップ130において、最終点火時期AOPはリッチスパイク時のベース点火時期ABASE
    RSから(AKNK*K)値を減算した値となる。

    【0052】前記遅角補正量AKNKはそれまでKCS
    制御にて算出された遅角補正量の最新の更新値であり、
    この値に基づいてリッチスパイク時のベース点火時期A
    OPが算出されることになる。

    【0053】又、この後、リッチスパイク制御が停止され。 再び、XRSPKが「0」となる希薄燃焼となった状態で、ノッキングの発生が所定レベル以上あった場合、「点火時期算出ルーチン」に入ると、ステップ11
    0、ステップ140、ステップ150に移行して、KC
    S制御により、遅角補正量AKNKが増加して更新される。 従って、この運転状態が継続すれば、「点火時期算出ルーチン」が実行処理される毎に前記ステップ11
    0,140を経るため遅角補正量は徐々に大きくなって更新される。

    【0054】(ロ) 図6は、トルク、遅角補正量(A
    KNK)、点火時期(AOP)に関してリッチスパイク制御とKCS制御を行った場合の特性図である。 なお、
    図中、トルク、遅角補正量(AKNK)、点火時期(A
    OP)の各項目で示されている点線X1,X2,X3
    は、ノッキングが発生しないでKCS制御が行われておらず、かつ、スパイク制御を行わない場合を示しており、従って、点火時期(AOP)は遅角されていない場合のものである。 なお、X1及びX2は、略t1〜t2
    の間で、点線は実線Y1,Y2と重複しており、X3
    は、t1〜t2の間は、t1の付近を除いて、実線Y3
    と重複している。

    【0055】この状態では、トルクはX1のレベルとなり、後記するノッキング発生時に点火時期が遅角されて低くなったY1のレベルよりも高い。 (リッチスパイク制御時にKCS制御が行われている従来技術の場合)トルク、遅角補正量(AKNK)、点火時期(AOP)の各項目で示されている実線Y1,Y
    2,Y3は、希薄燃焼時(XRSPKが「0」時)においてノッキングが発生してKCS制御により一定の遅角補正量AKNK(遅角補正量AKNKが上限ガード値に達している)とされ、かつリッチスパイク時にもKCS
    制御がなされた場合を示している。

    【0056】この場合には、t1時において、リッチスパイク制御がなされると、リッチスパイク制御中は、流入排気ガスの空燃比がリッチとなるため、ノッキングが発生しなくなる。 すると、リッチスパイク制御中にもK
    CS制御が行われているため、遅角補正量AKNKは徐々に減少する。 例えば、リッチスパイク制御中にも本実施の形態と同様のKCS制御が行われているとすると、
    図5のステップ170において所定量「B」分が遅角補正量AKNKから減算されたものが順次更新されることになる。 すなわち、図6に示すようにt1時から徐々に遅角補正量AKNKが減少し、その後、Y2で表されている遅角補正量AKNKは、遅角補正量AKNKのX2
    のレベル(=0)となる。

    【0057】この後、スパイク制御がt2時に終了すると、再び、希薄燃焼制御となるため、流入排気ガスの空燃比がリーンとなり、ノッキングが発生する。 このため、KCS制御により、遅角補正量AKNKは徐々に増大する。 例えば、本実施の形態と同様のKCS制御が行われているとすると、図5のステップ150において所定量「A」分が遅角補正量AKNKに対して加算されたものが順次更新されることになる。 すなわち、図6に示すようにt2時から徐々に遅角補正量AKNKが増加し、その後、Y2で表されている遅角補正量AKNK
    は、上限ガード値である遅角補正量AKNKのレベルとなる。

    【0058】上記のようにして遅角補正量AKNKが減少、又は増加するとき、点火時期AOPは図6のY3で示されたようになる。 そして、この従来技術の場合には、トルクはY1に示すようにt1時点から徐々に増加して、X1と同じトルクまで上昇し、t2時後は、徐々に減少して、所定レベルまで低下すると後は一定値のレベルとなる。 そして、従来は、このt2時からY1の低いレベルまで戻るt2a間において、ノッキングが生じていた。 又、同図に示すようにY1で示すようにトルクはt1〜t2の間において、トルクの上昇期間、及びトルクの下降期間中は、トルクが変動するためトルクショックが発生する。

    【0059】(リッチスパイク制御時にKCS制御が行われていない本実施の形態の場合)同図において、トルク、補正量(AKNK)及び点火時期(AOP)の項目の一点鎖線で表したZ1,Z2,Z3は、本実施の形態の一例を示している。 そして、Z1及びZ3はt1時点以前及びt2以後は、Y1,Y3と重複している。 又、
    Z2はt1時以前は、Y2と重複するとともに、t2a
    以後においてY2と重複している。

    【0060】すなわち 同図中、t1時において、リッチスパイク制御がなされると、リッチスパイク制御中は、流入排気ガスの空燃比がリッチとなるため、ノッキングが発生しなくなる。 一方、リッチスパイク制御中にはKCS制御が行われていないため、同図中、Z2に示すように、t1時以降も遅角補正量AKNKは一定となる(なお、この例では、エンジンの特性上、補正係数K
    は、希薄燃焼時のトルクと、KCS制御を停止してリッチスパイク制御を行った時のトルクとが一致するようにするために1としている)。 そして、このとき、上記の理由から、トルクもZ1で示すように一定となる。 さらに点火時期AOPはZ3に示すようにt1時以後は同じ点火時期となる。

    【0061】又、上記の場合、t2時において、リッチスパイク制御が終了すると、再びKCS制御は可能となるため、遅角補正量AKNKにて点火時期が補正される。 従って、この実施の形態では、リッチスパイク制御が実行されているときには、KCS制御を停止し、遅角補正量AKNKを保持して、点火時期制御を行っているため、トルクを一定にすることができる。 この結果、トルクショックが生ずることはない。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を図7及び図8に従って説明する。

    【0062】なお、前記第1の実施の形態と同一構成については同一符号を付し、相違する点を中心に説明する。 この第2の実施の形態では、第1の実施の形態の構成中、ECU30は、KCS制御により、遅角要求があった場合、トルク低下を防止するため、そのトルク低下量に見合う分に応じた燃料の増量分が、別途の燃料算出ルーチンによって算出され、この燃焼増量分を基本燃料噴射量に加算した燃料量にて燃料噴射弁11を制御する。

    【0063】そして、これに対応して、第1の実施の形態の構成中、「点火時期算出ルーチン」のステップ13
    0の代わりにステップ180が実行されていることが異なっている。

    【0064】すなわち、ステップ180においては、最終点火時期AOPはリッチスパイク時のベース点火時期ABASERSとしている。 さて、上記のように構成された第2の実施の形態の作用及び効果について説明する。

    【0065】(ハ) さて、例えば今、エンジン1がリッチスパイク制御がされていない運転状態で、ノッキングの発生が所定レベル以上あった場合、上記の「点火時期算出ルーチン」では、前記第1の実施の形態と同様に、ステップ140、ステップ150、ステップ160
    を経た場合には、最終点火時期AOPは、徐々に大きく遅角される。

    【0066】そして、この後リッチスパイク制御が行われている状態で、「点火時期算出ルーチン」に入ると、
    ステップ110において、「YES」と判定され、この時点で,KCS制御が停止されることになる。 そして、
    ステップ120を経て,ステップ180において、最終点火時期AOPはリッチスパイク時のベース点火時期A
    BASERSとなり、この制御ルーチンを一旦終了する。

    【0067】又、この後、リッチスパイク制御が停止され。 再び、XRSPKが「0」となる希薄燃焼となった状態で、ノッキングの発生が所定レベル以上あった場合、「点火時期算出ルーチン」に入ると、ステップ11
    0、ステップ140、ステップ150に移行して、KC
    S制御により、遅角補正量AKNKが増加して更新される。 従って、この運転状態が継続すれば、「点火時期算出ルーチン」が実行処理される毎に前記ステップ11
    0,140を経るため遅角補正量は徐々に大きくなって更新される。

    【0068】(ニ) 図7は、第2の実施の形態においてトルク、遅角補正量(AKNK)、点火時期(AO
    P)に関して、リッチスパイク制御とKCS制御を行った場合の特性図である。

    【0069】(リッチスパイク制御時にKCS制御が行われている従来技術の場合)なお、この従来技術においても、前提として、ECUは、KCS制御により、遅角要求があった場合、トルク低下を防止するため、そのトルク低下量に見合う分に応じた燃料の増量分が、別途の燃料算出ルーチンによって算出され、この燃焼増量分を基本燃料噴射量に加算した燃料量にて燃料噴射弁を制御するものとする。

    【0070】トルク、遅角補正量AKNK1の各項目で示されている実線X4,X5は、希薄燃焼時(XRSP
    Kが「0」時)においてノッキングが発生してKCS制御により一定の遅角補正量AKNK(遅角補正量AKN
    K1が上限ガード値に達している)とされ、かつリッチスパイク時にもKCS制御がなされた場合を示している。

    【0071】この場合には、t3時において、リッチスパイク制御がなされると、リッチスパイク制御中は、流入排気ガスの空燃比がリッチとなるため、ノッキングが発生しなくなる。 すると、リッチスパイク制御中にもK
    CS制御が行われているため、遅角補正量AKNKは徐々に減少する。 例えば、リッチスパイク制御中にも本実施の形態と同様のKCS制御が行われているとすると、
    図8のステップ170において所定量「B」分が遅角補正量AKNKから減算されたものが順次更新されることになる。 すなわち、図8に示すようにt3時から徐々に遅角補正量AKNK1が減少し、その後、X5で表されている遅角補正量AKNK1は、遅角補正量AKNK1
    が0となる。

    【0072】この後、スパイク制御がt4時に終了すると、再び、希薄燃焼制御となるため、流入排気ガスの空燃比がリーンとなり、ノッキングが発生する。 このため、KCS制御により、遅角補正量AKNKは徐々に増大する。 例えば、本実施の形態と同様のKCS制御が行われているとすると、図8のステップ150において所定量「A」分が遅角補正量AKNKに対して加算されたものが順次更新されることになる。 すなわち、図7に示すようにt4時から徐々に遅角補正量AKNKが増加し、その後、X5で表されている遅角補正量AKNK1
    は、上限ガード値である遅角補正量AKNKのレベルとなる。

    【0073】そして、この従来技術の場合には、前記のようにt3時以降においてもしばらくは遅角補正量AK
    NK1が0とならず、残るため、リッチスパイク制御の初期時おいては、トルク低下によるトルクショックが発生する。

    【0074】又、リッチスパイク制御中にKCS制御を行っていると、この間(t3a〜t4の間)はノッキングの発生がないため、遅角補正量AKNK1が0となる。 その後、リッチスパイク制御がt4時に停止して、
    希薄燃焼が再び行われると、t4〜t4aの間、遅角補正量が、ノッキング抑制の値となっていないため、ノッキング抑制の値に戻るまでの間ノッキングが生ずる問題がある。

    【0075】(リッチスパイク制御時にKCS制御が行われていない第2の実施の形態の場合)図7において、
    トルク、及び遅角補正量AKNK2の項目の点線及び実線で表したZ4,及びZ5は、本実施の形態の一例を示している。 そして、Z4はt3時とt3a時間以外は、
    X4と重複している。

    【0076】すなわち 同図7中、t3時において、リッチスパイク制御がなされると、リッチスパイク制御中は、流入排気ガスの空燃比がリッチとなるため、ノッキングが発生しなくなる。 一方、リッチスパイク制御中にはKCS制御が行われていないため、同図中、Z5に示すように、t3時以降は、遅角補正量AKNK2を反映させない。 すなわち、遅角補正量は0としている(ステップ180)。

    【0077】このため、遅角補正量AKNK2がリッチスパイク制御時には、反映されていないため、トルクは、Z4に示すように低減せず、希薄燃焼時と同じトルクとなる。 又、リッチスパイク制御中は、KCS制御を停止するため、遅角補正量AKNK2は更新されず、誤学習が防止できる。 従って、リッチスパイク制御を停止したt4〜t4aの間において、ノッキングが発生することはない。

    【0078】尚、本発明の実施の形態は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば次の如く構成してもよい。 (A)上記実施の形態では、筒内噴射式のエンジン1に本発明を具体化するようにしたが、いわゆる一般的な成層燃焼、或いは弱成層燃焼を行うタイプのものに具体化してもよい。 例えば吸気ポート7a,7bの吸気弁6
    a,6bの傘部の裏側に向かって噴射するタイプのものも含まれる。 また、吸気弁6a,6b側に燃料噴射弁が設けられてはいるが、直接シリンダボア(燃焼室5)内に噴射するタイプのものも含まれる。 さらに、SCV1
    7を有するリーンバーンを行いうるエンジンにも具体化できる。

    【0079】(B)さらに、上記各実施の形態では、内燃機関としてガソリンエンジン1の場合に本発明を具体化したが、その外にもディーゼルエンジン等の場合等にも具体化できる。

    【0080】上記の実施の形態から把握される請求項以外の発明について効果とともに記述する。 (1)請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項において、リッチスパイク制御中か否かを判定する判定手段を備えたことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。 判定手段により、リッチスパイク制御中であれば、判定手段の判定結果に応じて、請求項1乃至請求項3のうちいずれか1項の作用効果を奏することができる。 この場合、第1及び第2の実施の形態のステップ1
    10が判定手段に相当する。

    【0081】(2)上記(1)において、リッチスパイク制御時にはリッチスパイク時のベース点火時期算出を行うことを特徴とする希薄燃焼内燃機関の点火時期制御装置。 こうすることにより、ベース点火時期をリッチスパイク制御に適正に対応することができる。

    【0082】

    【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求項3の発明によれば、ノッキング制御とリッチスパイク制御とが競合した場合、リッチスパイク制御時において、トルクが増加するのを防止して、トルクショックの発生を防止することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の基本的な概念を示す概念構成図である。

    【図2】第1の実施の形態におけるエンジンの点火時期制御装置を示す概略構成図である。

    【図3】エンジンの気筒部分を拡大して示す断面図である。

    【図4】ECUにより実行される「リッチスパイクXR
    SPKの制御ルーチン」を示すフローチャートである。

    【図5】ECUにより実行される「点火時期算出ルーチン」を示すフローチャート。

    【図6】トルク、遅角補正量、点火時期に関してリッチスパイク制御とKCS制御を行った場合の特性図。

    【図7】第2の実施の形態におけるトルク、遅角補正量に関してリッチスパイク制御とKCS制御を行った場合の特性図。

    【図8】第2の実施の形態においてECUにより実行される「点火時期算出ルーチン」を示すフローチャート。

    【図9】従来の希薄燃焼時、及びリッチスパイク制御時にのトルクを表す特性図。

    【符号の説明】

    1…内燃機関としてのエンジン、11…燃料噴射弁、3
    0…ノッキング制御手段、リッチスパイク制御手段及び燃料増量手段を構成するECU、63…ノック検出手段としてのノックセンサ、41…NOx吸蔵還元触媒としてのNOx収納剤とを収納するためのケーシング。

    フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 FI F02D 43/00 301 F02D 45/00 345B 45/00 345

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