专利汇可以提供Sintered oxide material, method for manufacturing the same, and oxide transparent electrically conductive film and solar cell obtained using the same专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a sintered oxide material for forming an oxide transparent film which has low resistance, excellent transparency in a visible light area and an infrared area and has excellent durability, and in which an abnormal discharge phenomenon during sputtering can be reduced, and a solar battery which has high photoelectric conversion efficiency.SOLUTION: The sintered oxide material is mainly composed of In, Sn, Sr and O, and is substantially composed of a bixbite-type oxide phase and a perovskite-type oxide phase or substantially composed only of a bixbite-type oxide phase. The sintered material in which the contents of Sn and Sr satisfy Sn/(In+Sn+Sr)=0.01 to 0.11Sr=(In+Sn+Sr)=0.0005 to 0.004 is produced, a target is produced using the same, and an oxide transparent electrically conductive film is obtained by sputtering. Further, a solar cell in which the oxide transparent electrically conductive film and a photoelectric conversion layer are laminated on a substrate is obtained using the same.,下面是Sintered oxide material, method for manufacturing the same, and oxide transparent electrically conductive film and solar cell obtained using the same专利的具体信息内容。
本発明は、酸化物焼結体、その製造方法及びそれを用いて得られる酸化物透明導電膜に関し、特に、酸化インジウムを主成分とする酸化物焼結体とその製造方法、成膜時に異常放電が発生せずに連続的に長時間成膜できるターゲット、それを用いて得られる低抵抗で可視光域のみならず赤外領域も高い透過性を有し、かつ高い耐久性を兼ね備える酸化物透明導電膜に関するものである。 また、本発明は、酸化インジウム系透明導電膜を具備する薄膜太陽電池に関するものである。
酸化物透明導電膜は、低抵抗と可視光域での高い透過率を有し、液晶等の表示素子や太陽電池等の各種受光素子として利用されており、中でも酸化インジウム膜は、錫を添加したITO膜や、亜鉛を添加したIZO膜として広く利用されている。
広い波長領域にわたり光透過性を重視する太陽電池用途としての利用に際しては、可視光域のみならず、赤外領域での光透過性を一層向上させることが望まれており、ITO膜では錫量を低減して対応されてきたが、信頼性が悪化するという課題があった。 錫の替わりにチタンを添加したITiO膜は赤外域での光透過性を向上させた材料であるが、やはり信頼性が劣る。 そのため、より一層の赤外領域での高い光透過性と、より一層の高い信頼性の両立が望まれてきた。
一方、特許文献1には、錫と絶縁物を添加し、抵抗率が0.8〜10×10 −3 Ωcm程度の高抵抗の酸化インジウム系の透明導電膜が開示されている。 これによれば、絶縁物としてストロンチウムが例示されているものの、実施例の開示はされておらず、組成、特性等の記載は全くない。
また、特許文献2には、錫とストロンチウムを添加した酸化インジウム系の透明導電膜が開示されている。 これによれば、容易に非晶質(アモルファス)膜が得られ、その非晶質膜が弱酸エッチングにより容易にパターニングでき、さらに容易に結晶化した膜は低抵抗でかつ透過率が高いことが記載されているが、光透過性を重視する太陽電池用途として重要である赤外領域での光透過性や信頼性について記載はない。 また、この成膜に用いるスパッタリングターゲットにおいては、スパッタリング中の異常放電現象の発生を抑制することは、その際に飛散するパーティクルによる歩留まり低下を抑止し、生産性に寄与するため、非常に重要な課題であるが、スパッタリング中の異常放電に関する開示はない。
すなわち、成膜に用いるスパッタリングターゲットにおいては、スパッタリング中の異常放電現象の発生を完全に避けることができず、その際に飛散するパーティクルによる歩留まり低下が生じ、そのために生産性の低下は免れないという問題があり、より一層の異常放電現象の抑制が求められているのである。
また、薄膜太陽電池は、高い光電変換効率と高い耐熱耐湿性を実現することが最重要課題であり、それに用いられる透明電極も太陽電池の光電変換効率や耐熱耐湿性の向上に寄与する必要がある。
これまで薄膜太陽電池に用いられてきた透明電極には、フッ素を添加した酸化錫膜、錫や亜鉛を添加した酸化インジウム膜、アルミニウム、ガリウム、ホウ素を添加した酸化亜鉛膜といった酸化物透明導電膜が用いられていた。 特に、錫を添加した酸化インジウム膜は、例えば、特許文献3、特許文献4に開示されているように、低抵抗であり、かつ耐久性に優れるため、薄膜太陽電池の透明電極として好適に用いられてきた。
しかしながら、錫を添加した酸化インジウム膜は、近赤外域でキャリアによる反射が大きいため透過率が低下し、広い波長領域に渡って太陽光を効率よく利用することができず、光電変換効率が低いという問題があった。 そのため、光電変換効率を一層高められる膜が望まれていた。
本発明は、前記課題を克服することを目的に提案された材料であり、低抵抗で、かつ可視光領域だけでなく赤外領域においても透過性に優れ、また耐久性に優れた、光透過性を重視する太陽電池用途に好適な酸化物透明導電膜を成膜するための、スパッタリング中の異常放電現象を著しく低減することが可能な酸化物焼結体を提供するものである。
また、本発明は、光電変換効率の高い太陽電池、及び低抵抗で広い波長領域に渡って高い透過率を示す太陽電池用酸化物透明導電膜を提供するものである。
このような背景に鑑み、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、酸化物透明導電膜の成膜方法として、大面積に均一な膜厚で成膜可能である点でスパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法において、特定の組成、構造を有する酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとして用いることで、スパッタリングによる成膜中の異常放電現象の発生を制御してパーティクルによる歩留まり低下を抑制し、かつ、可視光領域だけでなく赤外領域の光透過率と信頼性に優れた膜を得ることが可能である酸化物焼結体、スパッタリングターゲット、及びそれを用いて得られた酸化物透明導電膜を得るに至り、本発明を完成するに至った。
また、基板上に少なくとも酸化物透明導電膜および光電変換層を積層した太陽電池において、前記酸化物透明導電膜が、主としてインジウム、錫、ストロンチウム及び酸素から構成され、結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相から実質的に構成され、それが特定の組成範囲であることにより、光電変換効率を高めることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の態様は以下の通りである。
(1)主としてインジウムと、錫、ストロンチウム及び酸素から構成される酸化物焼結体であって、実質的にビックスバイト型酸化物相及びペロブスカイト型酸化物相の結晶相から構成されるか、又は実質的にビックスバイト型酸化物相の結晶相のみから構成され、酸化物焼結体中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
であることを特徴とする酸化物焼結体。
(2)酸化物焼結体が、ビックスバイト型酸化物相及びペロブスカイト型酸化物相の結晶相から構成され、その両相に錫とストロンチウムが含まれ、かつ酸化物焼結体中に酸化錫相と酸化ストロンチウム相が存在しないことを特徴とする、上述の(1)に記載の酸化物焼結体。
(3)ストロンチウムがペロブスカイト型酸化物相にすべて含まれていることを特徴とする、上述の(1)または(2)に記載の酸化物焼結体。
(4)ペロブスカイト型酸化物相の平均粒径が5μm以下であることを特徴とする、上述の(1)乃至(3)いずれかに記載の酸化物焼結体。
(5)ストロンチウム源となる粉末の全量と、原子比でSn/(Sn+Sr)=0.4〜0.6の錫量となる量の錫源となる粉末とを予備混合し、800〜1200℃で仮焼した後に、平均粒径が0.5μm以下となるように調整し、次いで最終組成が金属元素の原子比で表して、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
となるように酸化インジウム粉末及び酸化錫粉末を追加して混合し、得られた混合粉末を成形、焼成することを特徴とする上述の(1)乃至(4)いずれかに記載の酸化物焼結体の製造方法。
(6)上述の(1)乃至(4)いずれかに記載の酸化物焼結体からなることを特徴とするスパッタリングターゲット。
(7)上述の(6)に記載のスパッタリングターゲットを用いてスパッタリングすることを特徴とする、酸化物透明導電膜の製造方法。
(8)上述の(7)に記載の方法により得られることを特徴とする酸化物透明導電膜。
(9)基板上に、少なくとも酸化物透明導電膜および光電変換層を積層した太陽電池において、前記酸化物透明導電膜が、主としてインジウム、錫、ストロンチウム及び酸素から構成され、かつ結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相から実質的に構成され、酸化物透明導電膜中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
であることを特徴とする太陽電池。
(10)酸化物透明導電膜中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
である、(9)に記載の太陽電池。
(11)酸化物透明導電膜中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0008〜0.004
である、(9)または(10)に記載の太陽電池。
(12)光電変換層がシリコン系半導体である(9)乃至(11)いずれかに記載の太陽電池。
(13)光電変換層が、化合物半導体である(9)乃至(11)いずれかに記載の太陽電池。
(14)化合物半導体がp型閃亜鉛鉱型関連構造を有する化合物半導体である、(13)に記載の太陽電池。
(15)p型閃亜鉛鉱型関連構造を有する化合物半導体がp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体であり、当該化合物半導体上にn型バッファ層が積層され、そのn型バッファ層上に前記酸化物透明導電膜が積層されている、(14)に記載の太陽電池。
(16)n型バッファ層が酸化亜鉛を主成分とする酸化物透明膜である、(15)に記載の太陽電池。
(17)酸化物透明導電膜が、スパッタリング法で成膜されたものである、(9)乃至(16)いずれかに記載の太陽電池。
(18)主としてインジウム、錫、ストロンチウム及び酸素から構成され、かつ結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相から実質的に構成され、錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
であることを特徴とする、太陽電池用酸化物透明導電膜。
以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の酸化物焼結体は、主としてインジウムと、錫、ストロンチウム及び酸素から構成される酸化物焼結体であって、実質的にビックスバイト型酸化物相及びペロブスカイト型酸化物相の結晶相から構成されるか、又は実質的にビックスバイト型酸化物層の結晶相のみから構成され、酸化物焼結体中の錫及びストロンチウムの含有量が、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
である。
主としてインジウムと、錫、ストロンチウム及び酸素から構成され、実質的にビックスバイト型酸化物相及びペロブスカイト型酸化物相の結晶相から構成されるか、又は実質的にビックスバイト型酸化物相の結晶相のみから構成される酸化物焼結体とすることにより、スパッタリング中の異常放電をより一層低減することが可能となる。 ここで、「実質的に〜から構成される」とは、実施例に示すCuを線源とするx線回折試験の2Θ=20〜60°の範囲内に該当する結晶相以外の回折ピークが検出されないことを意味する。
ビックスバイト型酸化物相とは、Cuを線源とするX線回折試験の2Θ=20〜60°の範囲内に検出される回折ピークが、JCPDS(Joint Committee for Powder Diffraction Standards)の6−416の酸化インジウム(In 2 O 3 )のピークパターンまたはそれに類似したピークパターン(シフトしたピークパターン)に指数付けできることで確認できる。 また、ペロブスカイト型酸化物相とは、Cuを線源とするX線回折試験の2Θ=20〜60°の範囲内に検出される回折ピークが、JCPDS(Joint Committee for Powder Diffraction Standards)の22−1442のSrSnO 3のピークパターンまたはそれに類似したピークパターン(シフトしたピークパターン)に指数付けできることで確認できる。 なお、2Θ=55°付近に主要なピークとして(422)面が観察されるはずであるが、本発明の酸化物焼結体の主要の結晶相であるビックスバイト型酸化物相と重なるため、確認することができない。
錫元素の原子比の範囲を前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れた酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 また、ストロンチウム元素の原子比の範囲を前記の範囲内とすることにより、信頼性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 したがって、錫元素の原子比の範囲、ストロンチウム元素の原子比の範囲をともに前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れ、さらに信頼性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となるのである。
なお、本発明においては、不可避的な微量の不純物の混入は問わない。
本発明の酸化物焼結体は、相対密度が97%以上、さらに好ましくは99%以上であることがより好ましい。
このような焼結密度範囲とすることにより、スパッタリング中の異常放電を特に一層低減することが可能となる。
ここで、本発明の相対密度は、以下のように算出されるものである。
すなわち、In、Sn及びSrを、それぞれ、In 2 O 3 、SnO 2及びSrOの酸化物換算して重量比率を求める。 ここで、求めたIn 2 O 3 、SnO 2及びSrOの重量比率を、それぞれa(%)、b(%)、及びc(%)とする。 次に、真密度をそれぞれ、In 2 O 3 :7.18g/cm 3 、SnO 2 :6.95g/cm 3 、SrO:4.7g/cm 3を用いて、理論密度A(g/cm 3 )を算出する。
A=(a+b+c)/((a/7.18)+(b/6.95)+(c/4.7))
酸化物焼結体の焼結密度B(g/cm 3 )は、JIS−R1634−1998に準拠してアルキメデス法で測定した 相対密度(%)は、算術的に求めた理論密度A(g/cm 3 )に対する焼結密度B(g/cm 3 )の相対値として、下式により求めた。
相対密度(%)=B/A×100
また、本発明の酸化物焼結体は、錫とストロンチウムが、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に含まれており、酸化錫相と酸化ストロンチウム相が存在しないことが好ましい。 酸化錫相や酸化ストロンチウム相が酸化物焼結体中に含まれていると、これらは高抵抗、あるいは絶縁性物質であるため、スパッタリング中の異常放電の原因となってしまう。 そのため、錫及びストロンチウムは、酸化物焼結体中で酸化錫相や酸化ストロンチウム相として存在するのではなく、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相にすべて含まれていることが好ましい。
さらに、本発明の酸化物焼結体は、ストロンチウムがペロブスカイト型酸化物相にすべて含まれていることが好ましい。 ストロンチウムがペロブスカイト型酸化物相にすべて含まれることにより、酸化物焼結体中に良好な導電性を確保し、スパッタリング中の異常放電を特に一層低減することが可能となる。
本発明の酸化物焼結体は、ペロブスカイト型酸化物相の平均粒径が5μm以下であることが好ましい。 こうすることにより、スパッタリング中の異常放電を特に一層低減することが可能となる。
なお、本発明における酸化物中の粒子の平均粒径の測定方法は以下のように行う。 すなわち、本発明の酸化物焼結体を適当な大きさに切断した後、観察面を表面研磨し、次に希塩酸溶液でケミカルエッチングを行い、粒界を明確化する。 この試料をEPMA、SEM/EDS、XRD等を用いて、焼結体の研磨面の観察写真を撮るとともに各粒子の組成を確認する。 ペロブスカイト型酸化物のSrSnO 3型類似構造を有する粒子の平均粒径は、観察写真の当該粒子500個以上の長径を求め、その算術平均を平均粒径とした。
次に、本発明の酸化物焼結体の製造方法について説明する。
本発明においては、まず、ストロンチウム源となる粉末の全量と、原子比でSn/(Sn+Sr)=0.4〜0.6の錫量となる量の錫源となる粉末とを予備混合する。 このときの原料粉末としては、特に限定されるものではなく、酸化錫、酸化ストロンチウム、それらの化合物等の酸化物が適するが、焼成により酸化錫、酸化ストロンチウムとなる錫やストロンチウムの硝酸塩、塩化物、炭酸塩、アルコキシド等も使用することができる。 特に取り扱い性を考慮すると、錫源については酸化物粉末が好適であり、ストロンチウム源は炭酸塩、酸化物が特に好適に用いられる。 これら粉末の粒径は、取扱性を考慮すると平均粒径1.5μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.5μmである。 このような粉末を使用することにより、焼結体密度の改善効果が得られる。
ここで、予備混合方法は特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミルやメディアレスの容器回転式混合、機械撹拌式混合等の混合方法が例示される。 具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル、V型混合機、パドル式混合機、二軸遊星撹拌式混合機等が挙げられる。 なお、湿式法のボールミルやビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等を用いる場合には、粉砕後のスラリーを乾燥する必要がある。 この乾燥方法は特に限定されるものではないが、例えば、濾過乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等が例示できる。 また、金属塩溶液やアルコキシド溶液を原料として用いた場合には、溶液中から析出させた沈殿類と乾燥させておく。 得られた予備混合粉末は、800〜1200℃で仮焼した後に、平均粒径が0.5μm以下となるように調整する。 仮焼温度は800〜1000℃がより好ましく、時間は1〜3時間で十分である。 得られた仮焼粉末は、解砕処理等により、平均粒径を0.5μm以下としておく。 解砕等の処理方法は特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミル等の混合方法が例示される。 具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等が挙げられる。 なお、湿式法のボールミルやビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等を用いる場合には、粉砕後のスラリーを乾燥する必要がある。 この乾燥方法は特に限定されるものではないが、例えば、濾過乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等が例示できる。
次いで、最終組成となるように酸化インジウム粉末及び酸化錫粉末を追加して混合し、成形用混合粉末を得る。 酸化インジウム粉末や酸化錫粉末を用いることにより、工程の煩雑さや粉末処理等の付随作業を低減することが可能となる。 インジウム源や錫源が酸化物以外の場合、例えば、硝酸塩、塩化物、炭酸塩等の場合には、仮焼して酸化物としてから使用する。 これら粉末の粒径は、取扱性を考慮すると平均粒径1.5μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜1.5μmである。 このような粉末を使用することにより、焼結体密度の改善効果が得られる。
ここで、混合方法は特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミルやメディアレスの容器回転式混合、機械撹拌式混合等の混合方法が例示される。 具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル、V型混合機、パドル式混合機、二軸遊星撹拌式混合機等が挙げられる。 なお、湿式法のボールミルやビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等を用いる場合には、粉砕後のスラリーを乾燥する必要がある。 この乾燥方法は特に限定されるものではないが、例えば、濾過乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等が例示できる。
得られた粉末は平均粒径1.5μm以下、より好ましくは0.1〜1.5μmとして成形用粉末とする。 さらに造粒処理等により成形工程での操作性を改善しておくことも可能である。 これらの操作は、成形性や焼結性の改善に効果を奏するものである。
なお、本発明において、イジウム源となる粉末、錫源となる粉末、ストロンチウム源となる粉末の使用量が、金属元素の原子比で表したときの最終組成は、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
である。
錫元素の原子比の範囲を前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れた酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 また、ストロンチウム元素の原子比の範囲を前記の範囲内とすることにより、信頼性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 したがって、錫元素の原子比の範囲、ストロンチウム元素の原子比の範囲をともに前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れ、さらに信頼性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となるのである。
次に得られた成形用粉末を成形する。 成形方法は、目的とした形状に成形できる成形方法を適宜選択することが肝要であり、特に限定されるものではない。 プレス成形法、鋳込み成形法等が例示できる。 成形圧力はクラック等の発生がなく、取り扱いが可能な成形体を得ることができれば特に限定されるものではないが、成形密度は可能な限り、高めた方がより好ましい。 そのために冷間静水圧成形(CIP)等の方法を用いることも可能である。 この際、必要に応じ、成形性を改善するための有機系の添加剤を使用しても良い。
成形の際に添加剤を使用した場合には、成形体中に残存する水分や有機系の添加剤を除去するため80〜500℃の温度で加熱処理を施すことが好ましい。 この処理温度は、残存する水分や添加剤の量や種類により適宜選択されれば良い。
次に得られた成形体を焼成する。 昇温速度については特に限定されないが、焼成時間の短縮と割れ防止の観点から、10〜400℃/時間とするのが好ましい。 焼結保持温度は、1350℃以上、1650℃未満、好ましくは、1400℃以上1625℃以下とする。 こうすることにより、酸化インジウム格子中への酸化スズの固溶が、低温での固溶限界を超えて促進され、かつ、本発明の酸化物焼結体の結晶相を実質的にビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相の結晶相、又は実質的にビックスバイト型酸化物相の結晶相のみとするために好ましい。 保持時間は1時間以上、好ましくは3〜10時間であることが望ましい。 こうすることにより、高密度の焼結体が得ることができる。 降温速度については、通常の範囲内で設定されれば特に限定されるものではなく、焼成時間の短縮と割れ防止の観点から、10〜500℃/時間とするのが好ましい。
焼成時の雰囲気は、酸素を含有する雰囲気であることが好ましく、特に酸素気流中が好ましく、さらに焼結時に炉内に酸素を導入する際の酸素流量(L/min)と成形体仕込量(kg)の比(仕込重量/酸素流量)を、1.0以下とすることが好ましい。 こうすることにより、高密度の焼結体を得ることができる。
本発明のスパッタリングターゲットは、前記の酸化物焼結体からなることを特徴とする。 このようなスパッタリングターゲットを用いたスパッタリングによって成膜された透明導電膜は、抵抗率が低く、可視光領域だけでなく赤外領域においても光透過性に優れ、さらに信頼性にも優れる。 また、このようなスパッタリングターゲットは、成膜時の放電特性に優れ、異常放電が抑制され安定した成膜を可能とする。
本発明においては、酸化物焼結体をそのままスパッタリングターゲットとして用いても良く、酸化物焼結体を所定の形状に加工してスパッタリングターゲットとして用いても良い。
スパッタリングターゲットは、スパッタリング面の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で3μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。 これにより、成膜時の異常放電の回数を一層抑制することが可能となり、安定した成膜を可能とする。 中心線平均粗さは、酸化物焼結体のスパッタリング面を番手を変えた砥石等で機械加工する方法、サンドブラスト等で噴射加工する方法等により調整することが可能である。 また中心線平均粗さは、例えば測定面を表面性状測定装置で評価することにより求めることができる。
本発明の酸化物焼結体をスパッタリングターゲットとしたスパッタリング法により成膜する。 特にスパッタリング法としては、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法、ACスパッタリング法、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等を適宜選択することができ、これらの中、大面積に均一に、かつ高速成膜可能な点でDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
スパッタリング時に用いられる基材の温度は特に限定されるものではないが、その基材の耐熱性に影響される。 例えば、無アルカリガラスを基材とした場合は通常250℃以下、樹脂製のフィルムを基材とした場合は、通常150℃以下が好ましい。 もちろん、石英、セラミックス、金属等の耐熱性に優れた基材を用いる場合には、それ以上の温度で成膜することも可能である。
スパッタリング時の雰囲気ガスは、通常、不活性ガス、例えばアルゴンガスを用いる。 必要に応じて、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス等を用いてもよい。
次に本発明の太陽電池について説明する。 本発明の太陽電池において、酸化物透明導電膜および光電変換層は直接接して積層されてもよく、また間に他の層を介して積層されてもよい。 太陽光を電気に変換する光電変換層は、少なくともn型半導体及びp型半導体で構成される。 具体的には、n型半導体とp型半導体を積層したpn型、n型半導体とp型半導体の間に絶縁層(i層)を介在したpin型、あるいは種類の異なるこれら接合部が複数層積層された構成がある。
これらの光電変換層は、両面に直接または他の層を介して電極が形成され、少なくともその一方の面は、主としてインジウム、錫、ストロンチウム及び酸素から構成され、かつ結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相から実質的に構成される酸化物透明導電膜であって、その中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
である。
錫の含有量を前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れた酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 また、ストロンチウムの含有量を前記の範囲内とすることにより、可視光領域のみでなく、赤外領域においても透過性に優れ、さらに耐熱耐湿性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。 したがって、錫およびストロンチウムの含有量をともに前記の範囲内とすることにより、低抵抗でかつ可視光領域のみでなく赤外領域においても透過性に優れ、さらに耐熱耐湿性の高い酸化物透明導電膜を得ることが可能となる。
このような酸化物透明導電膜を太陽電池の透明電極として用いることにより、高い変換効率と耐熱耐湿性の向上に寄与することができる。
特に酸化物透明導電膜中の錫及びストロンチウムの含有量が、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
であることが好ましく、より高い変換効率を得ることができ、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0008〜0.004
であることがより一層好ましく、より一層高い変換効率を得ることができる。
なお、本発明においては、不可避的な微量の不純物の混入は問わない。
本発明の太陽電池は、前記太陽電池の光電変換層がシリコン系半導体であることが好ましい。 特に薄膜型のシリコン系半導体であることが好ましい。 薄膜型の太陽電池は、光電変換層が薄いため、光電変換効率をいっそう高めるためには太陽光を広い波長域に渡って効果的に取り込む必要がある。 本発明の太陽電池は、光電変換層にシリコン系半導体を用いた場合に極めて高い光電変換効率を実現できる。
また本発明の太陽電池は、前記太陽電池の光電変換層が化合物半導体であることが好ましい。 特に薄膜型の化合物半導体であることが好ましい。 薄膜型の太陽電池は、光電変換層が薄いため、光電変換効率をいっそう高めるためには太陽光を広い波長域に渡って効果的に取り込む必要がある。 本発明の太陽電池は、光電変換層に化合物半導体を用いた場合に極めて高い光電変換効率を実現できる。 特に、化合物半導体がp型閃亜鉛鉱型関連構造を有する化合物半導体である場合にその効果は大きい。
本発明の太陽電池は、前記p型閃亜鉛鉱型関連構造を有する化合物半導体がp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体であり、当該化合物半導体上にn型バッファ層が積層され、そのn型バッファ層上に前記酸化物透明導電膜が積層されていることが好ましい。 このとき、p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体、n型バッファ層、および酸化物透明導電膜はそれぞれ直接接して積層されてもよく、また間に他の層を介して積層されてもよい。 このような構成とすることにより、光電変換効率を一層高めることが可能となる。 特に、前記n型バッファ層が酸化亜鉛を主成分とする酸化物透明膜である場合にその効果は大きい。
本発明の太陽電池において、前記酸化物透明導電膜の成膜法としては特に限定はなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法、PLD法等のPVD法や熱CVD法、MOCVD法等のCVD法、噴霧熱分解法やスピンコート法等の塗布法等が例示できる。 中でもスパッタリング法による成膜は大面積に均一に成膜可能であり、面積内の特性の安定性が高まるため好ましく、DCスパッタリング法、RFスパッタリング法、ACスパッタリング法、DCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法等が適宜選択できる。 特に、大面積に均一に、かつ高速成膜可能な点でDCマグネトロンスパッタリング法、RFマグネトロンスパッタリング法が好ましい。
スパッタリグ法で得られる膜の組成は、ターゲットを構成する焼結体の組成が反映される。 そのため、原子比でSn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004
の組成を有する酸化物焼結体からなるターゲットを用いてスパッタリングを行えばよい。 このようにして得られる膜は、結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相から実質的に構成される。
スパッタリング法で成膜する際の温度は特に限定されるものではないが、用いる基板や他の膜材料の耐熱性等により適宜決定すればよい。 例えば、無アルカリガラスを基板とした場合には通常250℃以下、樹脂製のフィルムを基板とした場合は、通常150℃以下が好ましく、さらに積層している他の膜材料の特性劣化、積層界面での相互拡散等の影響を考慮して選択される。 もちろん、石英、セラミックス、金属等の耐熱性に優れた基材を用いる場合には、それ以上の温度で成膜することも可能である。 しかしながら、本発明の太陽電池では、表面電極層を構成する透明導電膜を200℃以下の低温で成膜した場合でも抵抗が低く、光透過性に優れた膜が得られるため、光電変換効率を大きく改善することができる。 このため、スパッタリング装置を構成する材料への制約が小さくなり、構成材料の熱変形の低減や安価な材料を用いた装置設計が可能となる等、プロセスメリットが大きい。 なお、スパッタリング時の基板温度の下限には特に限定はないが、通常100℃以上が好ましい。
スパッタリング時の雰囲気ガスは、通常、不活性ガス、例えばアルゴンガスを用いる。 必要に応じて、酸素ガス、窒素ガス、水素ガス等を用いてもよい。
スパッタリング時の基板温度を100℃未満として成膜した場合には、成膜後に100℃以上で加熱処理を行うことが好ましい。 この加熱処理時の雰囲気は、特に限定されるものではなく、大気、窒素、不活性等の雰囲気を適宜選択すればよい。
用いるスパッタリングターゲットは、例えば、前述の本発明の酸化物焼結体を用いて製造することが好ましい。 または以下のように複合酸化物焼結体を作製し、それを用いて製造することが好ましい。 すなわちその製造工程は、(1)インジウム化合物の粉末とそれ以外の化合物粉末を所定の原子比となるように混合して成形用粉末を調整する工程、(2)当該成形用の粉末を成形して成形体を作製する工程、(3)当該成形体を焼成して焼結体を作製する工程、とを含む。
(1)粉末調整工程 各元素の原料粉末は特に限定されるものではなく、例えば、金属酸化物粉末、金属水酸化物粉末、塩化物、硝酸塩、炭酸塩等の金属塩粉末、金属アルコキシド等を用いることが可能であるが、取扱性を考慮すると金属酸化物粉末が好ましい。 なお、金属酸化物粉末以外を用いる場合には、粉末をあらかじめ大気中等の酸化性雰囲気で加熱処理等を施して金属酸化物粉末として用いることにより同様の効果を奏する。
以下、原料粉末に金属酸化物粉末を用いた場合を中心に説明する。 原料粉末の金属酸化物粉末の粒径は、微細である方が混合状態の均質性、焼結性に優れる。 そのため通常は1次粒子径として10μm以下の粉末が好ましく用いられ、特に1μm以下の粉末が好ましく用いられる。 インジウム以外の他の元素の粉末は、酸化インジウム粉末の1次粒子径よりも小さい1次粒子径を有する酸化物粉末を用いることが好ましい。 酸化インジウム粉末の1次粒子径の方が小さいまたは同等であると、混合状態の均質性が劣る恐れがある。
また平均粒径については、酸化インジウム粉末の平均粒径がインジウム以外の他の金属酸化物粉末の平均粒径よりも大きいことが好ましい。 これにより、原料粉末を均質に混合することができ、微細な平均粒径を有する粒子からなる本発明の複合酸化物焼結体を得ることができる。
さらに、酸化インジウム粉末とインジウム以外の金属酸化物粉末のBET比表面積は、取扱性を考慮すると10〜25m 2 /gであることが好ましく、これにより目的とする複合酸化物焼結体を得ることが容易となる。 BET値が10m 2 /gよりも小さい粉末の場合は、粉砕処理を行ってBET値が10〜25m 2 /gの粉末としてから用いることが好ましい。 またBET値が25m 2 /gよりも大きい粉末を使用することも可能であるが、粉末が嵩高くなるため、取り扱い性を改善するためにあらかじめ粉末の圧密処理等を行うことが好ましい。
これらの粉末の混合方法は特に限定されるものではないが、ジルコニア、アルミナ、ナイロン樹脂等のボールやビーズを用いた乾式、湿式のメディア撹拌型ミルやメディアレスの容器回転式混合、機械撹拌式混合等の混合方法が例示される。 具体的には、ボールミル、ビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル、V型混合機、パドル式混合機、二軸遊星撹拌式混合機等が挙げられる。
また、粉末の混合と同時に粉砕が行われるが、粉砕後の粉末粒径は微細であるほど好ましく、特に湿式法で行うと混合の均質性、高分散化、微細化が簡便に、かつ好適に行えるのでより一層好ましい。 このとき、ボールミルやビーズミル、アトライタ、振動ミル、遊星ミル、ジェットミル等を湿式法で行った場合には、粉砕後のスラリーを乾燥する必要がある。 この乾燥方法は特に限定されるものではないが、例えば、濾過乾燥、流動層乾燥、噴霧乾燥等が例示できる。
なお、酸化物以外の粉末を混合する場合は、混合後に500〜1200℃で仮焼し、得られた仮焼粉末を粉砕して用いることが好ましい。 特に1次粒子径の平均値を1μm以下とすることが好ましい。 これにより、次の成形工程で成形、焼成した場合の割れ、欠け等の破損を一層抑制することができる。
各原料粉末の純度は、通常99%以上、好ましくは99.9%以上、より好ましくは99.99%以上である。 純度が低いと、不純物により、本発明の複合酸化物焼結体を用いたスパッタリングターゲットで形成された透明導電膜の特性に悪影響が出る恐れあるからである。
これらの原料の配合は、得られる複合酸化物焼結体を構成する元素の原子比に反映されるため、インジウム、錫、ストロンチウムの原子比が、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.01〜0.11
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004、
好ましくはSn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0005〜0.004、
更に好ましくは、
Sn/(In+Sn+Sr)=0.03〜0.08
Sr/(In+Sn+Sr)=0.0008〜0.004
となるように原料を混合する。
このようにして得られた混合粉末(仮焼した場合には仮焼した混合粉末)は成形前に造粒することが好ましい。 これにより、成形時の流動性を高めることが可能となり、生産性に優れる。 造粒方法は、特に限定されるものではないが、噴霧乾燥造粒、転動造粒等を例示することができ、通常、平均粒径が数μm〜1000μmの造粒粉末として使用される。
なお、ここでは原料粉末を同時に混合する場合を例示したが、例えば錫源とストロンチウム源に先に混合等の処理を施し、次いでインジウム源を混合する方法やインジウム源と錫源に先に混合等の処理を施し、次いでストロンチウム源を混合する方法、インジウム源とストロンチウム源に先に混合等の処理を施し、次いで錫源を混合する方法等、粉末の混合、処理の順序は特に限定されるものではない。
(2)成形工程 成形方法は、金属酸化物の混合粉末(仮焼した場合には仮焼した混合粉末)または造粒粉末を目的とした形状に成形できれば特に限定されるものではない。 プレス成形法、鋳込成形法、射出成形法等が例示できる。 成形圧力はクラック等の発生がなく、取り扱いが可能な成形体が得られれば特に限定されるものではないが、比較的高い成形圧力で、例えばプレス成形の場合、500kg/cm 2 〜3.0ton/cm 2で成形すると、本発明の複合酸化物焼結体において、高焼結密度のものが得られやすい。 また成形密度は可能な限り高めた方が好ましい。 そのために冷間静水圧(CIP)成形等の方法を用いることも可能である。 なお、成形処理に際しては、ポリビニルアルコール、アクリル系ポリマー、メチルセルロース、ワックス類、オレイン酸等の成形助剤を用いても良い。
(3)焼成工程 次に得られた成形体を焼成する。 昇温速度については特に限定されないが、焼成時間の短縮と割れ防止の観点から、10〜400℃/時間とするのが好ましい。 焼結保持温度は、1350℃以上、1650℃未満、好ましくは、1400℃以上1625℃以下とする。 保持時間は1時間以上、好ましくは3〜10時間であることが望ましい。 こうすることにより、高密度の焼結体が得ることができる。 降温速度については、通常の範囲内で設定されれば特に限定されるものではなく、焼成時間の短縮と割れ防止の観点から、10〜500℃/時間とするのが好ましい。
焼成時の雰囲気は、酸素を含有する雰囲気であることが好ましく、特に酸素気流中が好ましく、さらに焼結時に炉内に酸素を導入する際の酸素流量(L/min)と成形体仕込量(kg)の比(仕込重量/酸素流量)を、1.0以下とすることが好ましい。 こうすることにより、高密度の焼結体を得ることができる。
なお、(2)成形工程と(3)焼成工程を同時に行うこともできる。 即ち、粉末調整工程で調整した粉末を成形用の型に充填して焼成するホットプレス法や、同粉末を高温で溶融、噴射して所定の形状とする方法等により作製することも可能である。
得られた複合酸化物焼結体は以下に示すようにしてスパッタリングターゲットとする。
すなわち、複合酸化物焼結体をそのままスパッタリングターゲットとして用いても良く、複合酸化物焼結体を所定の形状に加工してスパッタリングターゲットとして用いても良い。
このとき、スパッタリングターゲットは、スパッタリング面の表面粗さが中心線平均粗さ(Ra)で3μm以下であることが好ましく、2μm以下であることがより好ましい。 これにより、表面電極層の透明導電膜を成膜する際に異常放電の回数を一層抑制することが可能となり、安定した成膜を行うことができる。 中心線平均粗さは、複合酸化物焼結体のスパッタリング面を番手を変えた砥石等で機械加工する方法、サンドブラスト等で噴射加工する方法等により調整することが可能である。 また中心線平均粗さは、例えば測定面を表面性状測定装置で評価することにより求めることができる。 このようなスパッタリングターゲットを用いたスパッタリング法により、透明導電膜が得られる。
次に本発明の太陽電池の構成について、具体例を示し、詳細に説明するが、これらに限定されるものではない。
図1は本発明に関わるカルコパイライト型薄膜太陽電池の断面構造を模式的に示したものである。 基板(1)上に少なくとも、裏面金属電極(2)、光電変換層(p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体)(3)、および透明導電膜(5)を積層したものである。 これらの裏面金属電極(2)、光電変換層(p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体)(3)、および透明導電膜(5)は、それぞれ直接接して積層されてもよく、また間に他の層を介して積層されていてもよい。 また図1において、4はバッファ層、6は表面金属電極である。
基板には、ガラス基板、金属基板、プラスチック基板など周知の材料をなんら制限なく用いることができ、その厚さも数mmの厚い基板からフィルム状の薄い基板まで用いることができる。 特に、光電変換層としてp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体を用いることから、S、SeやTe等の金属元素に対し耐食性の強いガラス基板、あるいは耐食性を向上させるためにシリカコートやNiPメッキを施した金属基板、プラスチック基板等を用いることが好ましい。 また安価であることから、ソーダライムガラスを基板として用いることがさらに好ましい。
裏面金属電極には、Mo、Cr、V、W、Ta、NbまたはMo合金、Cr合金、V合金、W合金、Ta合金、Nb合金等が用いられる。 その膜厚はlnm〜10μmが好ましい。 1nm未満では薄すぎて光電変換層であるp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体層の結晶配向性が十分でないため、光電変換効率が低下する恐れがある。 膜厚の上限には特に限定はないが、生産性の観点から10μm以下が好ましい。
この裏面金属電極の成膜は、公知の技術により行うことが可能であるが、好ましくはスパッタ法、蒸着法、CVD法等の従来公知の真空装置を用いることが望ましい。 さらに好ましくはスパッタ法であり、これを用いることにより、より緻密で結晶配向性の優れた膜を成膜でき、大面積に均一に成膜することが可能である。 基板の加熱は100℃〜500℃が好ましい。
本発明において、p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体は、I−III−VI族化合物であることが好ましい。 ここで、I族元素としてCu、Agから選ばれるいずれか1種以上、III族元素としてGa、In、Alから選ばれるいずれか1種以上、VI族元素としてS、Se、Teから選ばれるいずれか1種以上からなる構成を用いることが好ましく、さらに好ましくは、I族元素としてCu、III族元素としてIn、Gaから選ばれるいずれか1種以上、VI族元素としてS、Seから選ばれるいずれか1種以上を用いることにより、光電変換効率を向上させることが可能である。 また、Inは希少金属であるのでInの代替としてFeを用い、III族元素として、Fe、Gaから選ばれるいずれか1種以上を用いることも可能であるが、Inを用いた場合に比べて光電変換効率がやや劣る。
このp型カルコパイライト化合物半導体の成膜方法は公知の方法を用いることができ、例えば、Cu(In、Ga)(S、Se) 2の場合では、Cu−Gaターゲット、Inターゲットを用いたスパッタ法により、Cu−Ga−In化合物膜を作製し、次いで、硫化水素、セレン化水素を用いて高温(400〜800℃)にて硫化セレン化することにより作成することができる。 また、硫化水素、セレン化水素を用いた高温での硫化セレン化に替わり、S、Seを蒸着した後に、高温(400〜800℃)にてアニールすることによっても作製することができる。 さらには、VI族元素も含んだスパッタリングターゲットを作製し、成膜することで作製してもよい。
また、真空成膜法を用いずCu(In、Ga)(S、Se) 2粉末を作成し、それを塗布して高温(400〜800℃)にて焼成することによっても得ることができる。
本発明におけるp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体層の膜厚は0,1μm〜10μmが好ましい。 0.1μm未満では薄すぎて光吸収が十分ではない。 上限は特に限定されないが、生産性の観点から10μm以下が好ましい。
バッファ層は、CdS、InS、ZnS、ZnMgO、CdS/ZnO、CdS/ZnMgOから選ばれるいずれか1種以上からなる構成を用いることが好ましい。
このバッファ層の役割は、十分に明確にはなっていないが、役割の一つとしては、Cd、Zn等のp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体層への拡散により、p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体層の表層だけがn型化されることより、pnホモ接合を形成することにあると考えられている。 また、当該バッファ層は高抵抗層であるため、シャントパスが低減されるなど、多くの説が提言されているがその役割は未だ解明されていない。
このようなカルコパイライト型薄膜太陽電池において、透明電極として前記の酸化物透明導電膜が用いられることに特徴がある。
この透明電極には、極めて広い波長領域において、光を取り込む役割が必要とされるため、広い波長領域で高い透過率を有する必要があり、また、太陽電池は過酷な環境下で使用されることから、その性能の安定性が高いことが要求され、特に太陽電池を構成する各部材の耐久性も高めることが要求されていることから前記の材料が好適である。
本発明の太陽電池は、他の太陽電池と組み合わせたスタック型として用いてもよい。 この場合、他の太陽電池は、p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体の太陽電池に限定されるものではなく、シリコン系、有機薄膜系、色素増感型等の他の種類の太陽電池も適用することができる。
本発明の酸化物焼結体は、スパッタリングターゲットとして用いることができる。 そして、そのターゲットを用いてスパッタリングすることにより、スパッタリング中の異常放電を抑止しながら、本発明の酸化物透明導電膜を製造することができる。 本発明の酸化物透明導電膜は、可視光域ばかりでなく赤外領域の光透過性に優れ、かつ耐久性に優れる膜である。 このため、例えば太陽電池に用いることによって、従来では不可能であった赤外領域の太陽光エネルギーを高い効率で利用することができるようになり、光電変換効率の高い太陽電池を提供することができる。 なお、ここで言う太陽電池とは、単結晶シリコン、多結晶シリコン、アモルファスシリコンを用いたシリコン系太陽電池、CuInSe 2 、Cu(In、Ga)Se 2 、GaAs、CdTeなどの化合物系太陽電池、さらに色素増感型太陽電池等の酸化物透明導電膜を用いる太陽電池を例示できる。
本発明の太陽電池に用いられる酸化物透明導電膜は、200℃以下という低温で形成した場合でも優れた光透過性を発揮し、耐久性の厚さ依存性が小さく、抵抗、透過率、耐久性を任意に調整することが可能である。 そのため太陽光を太陽電池の光電変換層に効果的に入射させることができ、かつ、太陽電池の曲線因子の減少を防ぐ効果が大きいため、光電変換効率が極めて高く、耐熱耐湿性の高い太陽電池を実現することができる。
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 なお、評価方法は以下の通りである。
[酸化物焼結体の評価]
(組成)
ICP発光分析法により定量した。
(焼結密度)
酸化物焼結体の焼結密度は、JIS−R1634−1998に準拠してアルキメデス法で測定した。
(平均粒径)
酸化物焼結体中のペロブスカイト型構造を有する粒子の平均粒径は、前述のようにして求めた。 ただし、走査電子顕微鏡を用いて観察写真を得、平均粒径は各粒子500個から求めた。
(X線回折試験)
酸化物焼結体の結晶相は、X線回折試験で同定した。 測定条件は以下の通りである。
・X線源 :CuKα
・パワー :40kV、40mA
・走査速度 :1°/分 得られた回折パターンを解析し、1)ビックスバイト型酸化物相、2)ペロブスカイト型酸化物相、及び3)酸化錫相や酸化ストロンチウム相等の1)2)以外の他の結晶相、とに分類し、1)、2)、3)の結晶相のそれぞれにおいて同定された場合は「○」、同定されなかった場合は「×」とした。
[スパッタリングターゲットの評価]
(放電特性)
下記スパッタリング条件下で1時間当たりに生じた異常放電回数を算出した。
スパッタリング条件・装置 :DCマグネトロンスパッタリング装置(アルバック社製)
・磁界強度 :1000Gauss(ターゲット直上、水平成分)
・基板温度 :室温(約25℃)
・到達真空度 :5×10 −5 Pa
・スパッタリングガス :アルゴン+酸素
(酸素量=酸素/(アルゴン+酸素)=0.005)
・スパッタリングガス圧:0.5Pa
・DCパワー :200W
・スパッタリング時間 :30時間。
[酸化物透明導電膜の評価]
(透過率)
基板を含めた光透過率を分光光度計U−4100(日立製作所社製)で波長240nmから2600nmの範囲を測定した。 膜自体の透過率は、下式により定義した。
((基板を含めた透過率)/(基板のみの透過率))×100 (%)
(抵抗率)
薄膜の抵抗率は、HL5500(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて測定した。
(信頼性)
薄膜試料を温度85℃、相対湿度85%の環境に連続的に1000時間まで曝し、抵抗率の変化を観察した。 このとき、試験前後の抵抗率をそれぞれA、Bとしたときに、(B−A)/Aの値を%単位で求めて信頼性の指標とした。 通常、この値は試験時間とともに変化する傾向にあり、値が0に近いほど特性が安定しているため、信頼性が優れていることを示している。
実施例1
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはビックスバイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 このような酸化物焼結体を4インチφサイズに加工し、ターゲットのスパッタリング面となる面は、平面研削盤とダイヤモンド砥石を用い、砥石の番手を変えることにより、中心線平均粗さを調整し、ターゲットを作製した。
得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により下記の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
(スパッタリング成膜条件)
・装置 :DCマグネトロンスパッタ装置・磁界強度 :1000Gauss(ターゲット直上、水平成分)
・基板温度 :室温(約25℃)
・到達真空度 :5×10 −5 Pa
・スパッタリングガス :アルゴン+酸素
(酸素量=酸素/(アルゴン+酸素)で実施例に記載)
・スパッタリングガス圧:0.5Pa
・DCパワー :200W
・膜厚 :150nm
・使用基板 :無アルカリガラス(コーニング社製#1737ガラス)
厚さ0.7mm
(成膜後の処理条件)
基板上に成膜した試料を200℃で1時間、熱処理を行った。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例2
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例3
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例4
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例5
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはビックスバイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例6
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例7
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例8
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはビックスバイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例9
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例10
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例11
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはビックスバイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例12
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1に示す。
実施例13
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例14
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1400℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例15
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1350℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例16
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :10時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例17
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1600℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例18
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1600℃
・保持時間 :10時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例1
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、及び純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末を原料粉末とし、乾式ボールミルで所定量となるように混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例2
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、及び純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末を原料粉末とし、乾式ボールミルで所定量となるように混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1,2に示す。
比較例3
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、及び純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末を原料粉末とし、乾式ボールミルで所定量となるように混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例4
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例5
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例6
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1に示す。
比較例7
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例8
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例9
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1に示す。
比較例10
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相に起因する回折ピークは検出されなかった。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例11
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例12
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例13
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例14
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例15
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1500℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例16
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 Sr:In=1:2の原子比となるように酸化インジウム粉末と炭酸ストロンチウム粉末を乾式ボールミルで混合し、大気中、1200℃で3時間仮焼した。 得られた粉末の結晶相はSrIn 2 O 4であり、平均粒径2.1μmであった。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を、PVA水溶液(PVA添加量は固形分換算で粉末量に対して0.5重量%)を添加した湿式ボールミルで混合した。 乾燥した後、3.0ton/cm 2でCIP成形した。 なお、平均粒径は1.8μmであった。 得られた成形体を、大気中、昇温速度60℃/時間、600℃で10時間保持することで添加したPVAを脱脂した。 この脱脂体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :800℃までを200℃/時間、800〜1550℃までを400
℃/時間・焼結温度 :1550℃
・保持時間 :8時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とSrIn 2 O 4に相当するスピネル型酸化物相に起因する回折ピークが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはインジウムと化合物を形成し、スピネル型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例17
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 Sr:In=1:2の原子比となるように酸化インジウム粉末と炭酸ストロンチウム粉末を乾式ボールミルで混合し、大気中、1200℃で3時間仮焼した。 得られた粉末の結晶相はSrIn 2 O 4であり、平均粒径2.1μmであった。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を、PVA水溶液(PVA添加量は固形分換算で粉末量に対して0.5重量%)を添加した湿式ボールミルで混合した。 乾燥した後、3.0ton/cm 2でCIP成形した。 なお、平均粒径は1.8μmであった。 得られた成形体を、大気中、昇温速度60℃/時間、600℃で10時間保持することで添加したPVAを脱脂した。 この脱脂体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :800℃までを200℃/時間、800〜1550℃までを400
℃/時間・焼結温度 :1550℃
・保持時間 :8時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相、SrIn 2 O 4に相当するスピネル型酸化物相に起因する回折ピークが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムはインジウム、錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相、スピネル型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
比較例18
酸化物焼結体の作製 純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化インジウム粉末、純度99.99%、平均粒径0.5μmの酸化錫粉末及び純度99.9%、平均粒径1μmの炭酸ストロンチウム粉末を原料粉末とした。 酸化錫粉末と炭酸ストロンチウム粉末を、錫元素とストロンチウム元素の原子比が同量(Sn/(Sn+Sr)=0.5)となるように乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に最終組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を直径150mmの金型を用いて、0.3ton/cm 2で金型成形し、次いで3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1300℃
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 得られた焼結体を粉砕し、X線回折試験により実施例1と同様に生成相を同定したところ、ビックスバイト型酸化物相とペロブスカイト型酸化物相に起因する回折ピークのみが観察され、酸化錫相と酸化ストロンチウム相に起因する回折ピークは検出されなかった。 さらに、SEM、EPMAによる分析を行い、ストロンチウムは錫と化合物を形成し、ペロブスカイト型酸化物相として存在することを確認した。
酸化物透明導電膜の作製 実施例1と同様の方法により、ターゲットを作製し、得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により実施例1と同様の条件で成膜した後、後処理を行って酸化物透明導電膜を得た。
得られた酸化物透明導電膜の生成相を、実施例1と同様に酸化物焼結体のX線回折試験と同一の方法にて測定した結果、ビックスバイト型酸化物相のみで構成されていた。
評価結果を表1、2に示す。
実施例3〜4と比較例16〜17を比較することにより、成膜時の異常放電を抑制していることが分かる。
実施例4、14、15と比較例18を比較することにより、成膜時の異常放電を抑制していることが分かる。 中でも実施例4は特に成膜時の異常放電を抑制していることが分かる。
実施例3、17、18を比較することにより、特に実施例3において、成膜時の異常放電を抑制していることが分かる。
実施例19−28、比較例19−28
(太陽電池の作製と評価方法)
裏面金属電極(2)として、Mo電極(600nm)を形成した市販のMo電極付ガラス基板(基板(1)はソーダライムガラス基板(1mm))の裏面金属電極層(2)の上に、市販のCuIn 0.8 Ga 0.2 Se 2 (CIGS)ターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法により、CIGS層(1500nm)のp型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体を形成した(光電変換層(3))。 このときの基板温度は500℃とした。 その上にバッファ層(4)として、RFマグネトロンスパッタリング法によりZn 0.8 Mg 0.2 O(100nm)のn型バッファ層を形成した。 このときの基板温度は200℃とした。
次にその上に透明導電膜(5)として、後述のスパッタリング成膜条件に記載した方法により透明導電膜を形成(150nm)し、その後、裏面金属電極(2)を露出させて裏面金属電極の一部に正極を形成した。 また、透明導電膜(5)の上の一部に負極を形成した。 即ち、表面金属電極(6)の形成には、真空蒸着法によりAl(100nm)を形成し負極とした。
以上の手順により、透明導電膜側から光を入射するサブストレート型のカルコパイライト型太陽電池を作製した。
得られた太陽電池にソーラーシミュレータでAM1.5(100mW/cm 2 )の光を照射したときの電流−電圧特性を測定し、短絡電流、開放電圧、曲線因子、及び光電変換効率を評価し、相対比較した。
ここで、光照射時において、両電極を短絡したときの電流を短絡電流、両電極を開放したときの出力電圧を開放電圧と言い、短絡電流を有効受光面積で割ったものを短絡電流密度と言う。 短絡電流と開放電圧の積がこの太陽電池における理想的に取り出せる電力値であり、その値に対して、実際に取り出し得る電力の比を表すのが曲線因子(FF)である。 したがって、短絡電流、開放電圧、曲線因子、変換効率の値が大きい方が太陽電池において優れた特性を有していることになる。
それぞれの結果は、比較例20で得られた値を1.00としたときの相対値に換算して表4に示す。 なお、比較例20は、従来より用いられている酸化錫を5wt%添加した酸化インジウムターゲットを用いて成膜した場合である。
(透明導電膜の作製および特性)
透明導電膜(5)は、焼結密度99%以上のスパッタリングターゲットを用いたマグネトロンスパッタリング法により成膜した。 その特性を表1に示す。
なお、スパッタリングターゲットは以下のようにして作製した。
用いた原料粉末の物性は以下の通りである。
酸化インジウム粉末:純度99.99%、平均粒径0.5μm
酸化錫粉末:純度99.99%、平均粒径0.5μm
炭酸ストロンチウム粉末:純度99.9%、平均粒径1μm
原料粉末の平均粒径は、COULTER LS130(COULTER ELECTRONICS社製)を用い、蒸留水中、液体モジュールで測定した。 測定値は体積基準である。
所定量の酸化錫粉末と炭酸ストロンチウムを乾式ボールミルで混合し、大気中、1000℃で2時間仮焼した後、乾式ボールミルで処理し、平均粒径0.2μmとした。 得られた粉末に、表1に記載の組成となるように酸化インジウム粉末と酸化錫粉末を乾式ボールミルで混合した。 平均粒径は0.2μmであった。 得られた粉末を3.0ton/cm 2でCIP成形し、純酸素雰囲気焼結炉内に設置して、以下の条件で焼結した。
(焼成条件)
・昇温速度 :50℃/時間・焼結温度 :1600℃:実施例19〜21、26、比較例19、23、27
1500℃:実施例22〜25、27、28、比較例20〜22、24〜26、28
・保持時間 :5時間・焼結雰囲気:昇温時の室温から降温時の100℃まで純酸素ガスを炉内に導入・降温速度 :100℃/時間 このようにして得られた複合酸化物焼結体を4インチφサイズに加工し、ターゲットのスパッタリング面となる面は、平面研削盤とダイヤモンド砥石を用い、砥石の番手を変えることにより、中心線平均粗さを調整し、ターゲットを作製した。
得られたスパッタリングターゲットを用い、DCマグネトロンスパッタリング法により以下の条件で成膜した後、後処理を行って、前記透明導電膜(5)を得た。
(スパッタリング成膜条件)
・装置 :DCマグネトロンスパッタ装置・磁界強度 :1000Gauss(ターゲット直上、水平成分)
・基板温度 :室温(約25℃)
・到達真空度 :5×10 −5 Pa
・スパッタリングガス :アルゴン+酸素
(酸素/(アルゴン+酸素)で実施例に記載)
・スパッタリングガス圧:0.5Pa
・DCパワー :200W
・膜厚 :150nm
(成膜後の処理条件)
基板上に成膜した試料を200℃で1時間、熱処理を行った。
(酸化物透明導電膜の特性評価)
酸化物透明導電膜の特性は、前述のスパッタリング成膜条件で、厚さ0.7mmの無アルカリガラス(コーニング社製#1737ガラス)を基板として直接成膜し、前述の成膜後の処理を施して評価した。 結果を表3に記載する。
なお、得られた酸化物透明導電膜の生成相を、X線回折試験にて測定した結果、結晶質のビックスバイト型酸化インジウム相のみで構成されていた。
(酸化物透明導電膜の組成)
ICP発光分光分析装置(セイコーインスツルメンツ社製)を用いて、ICP発光分光分析法により定量を行った。
(酸化物透明導電膜のX線回折試験)
測定条件は以下の通りである。
・X線源 :CuKα
・パワー :40kV、40mA
・走査速度 :1°/分。
(酸化物透明導電膜の透過率)
基板を含めた光透過率を、分光光度計U−4100(日立製作所社製)を用いて波長240nmから2600nmの範囲で測定した。 膜自体の透過率は下式により定義し、その値を表1に記載した。
((基板を含めた透過率)/(基板のみの透過率))×100 (%)
なお、波長400nmから800nmの透過率の平均値を可視光領域の透過率、波長800nmから1200nmの透過率の平均値を赤外領域の透過率とした。
(酸化物透明導電膜の耐熱耐湿性)
薄膜試料を温度85℃、相対湿度85%の環境に連続的に曝し、抵抗率の変化を観察した。 このとき、試験前後の抵抗率をそれぞれA、Bとしたときに、(B−A)/Aの値を%単位で求めて耐久性の指標とした。 通常、この値は試験時間とともに増加傾向にあり、値が小さいほど耐熱耐湿性が優れていることを示している。
(酸化物透明導電膜の抵抗率)
薄膜の抵抗率は、HL5500(日本バイオ・ラッド ラボラトリーズ社製)を用いて測定した。
以上の結果から、本発明の太陽電池は従来の太陽電池と比較して、高い変換効率が得られることが分かった。
1:基板2:裏面金属電極3:光電変換層(p型カルコパイライト型構造を有する化合物半導体)
4:バッファ層5:透明導電膜6:表面金属電極
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