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Material for forming optical absorption layer of solar cell

阅读:732发布:2021-12-06

专利汇可以提供Material for forming optical absorption layer of solar cell专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a material capable of forming an optical absorption layer of a solar cell capable of manufacturing at a low cost with a high conversion efficiency and having a small initial deterioration. SOLUTION: The material for forming the optical absorption layer of the solar cell comprises at least one type of oxide selected from an oxide having a perovskite crystal structure represented by formula: an R2CuO4 (wherein R is a rare earth element) and an oxide having a perovskite crystal structure represented by formula: an XZ2Cu3O6 (wherein X is yttrium, lanthanum or praseodymium, and Z is an alkali earth metal).,下面是Material for forming optical absorption layer of solar cell专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】一般式:R 2 CuO 4 (式中、Rは希土類元素である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物、及び一般式:XZ 2 Cu 36 (式中、Xはイットリウム、ランタン又はプラセオジムであり、Zはアルカリ土類金属である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物から選ばれた少なくとも一種の酸化物からなる太陽電池の光吸収層形成用材料。
  • 【請求項2】バンドギャップエネルギーが1.5〜2.
    3電子ボルトの範囲内にある請求項1に記載の光吸収層形成用材料。
  • 【請求項3】請求項1又は2に記載の光吸収層形成用材料により形成された光吸収層を有する太陽電池。
  • 【請求項4】光吸収層の可視領域での最大の光吸収係数がκ(cm -1 )である場合に、光吸収層の厚さL(c
    m)が、0.5/κ<L<5/κの範囲内にある請求項3に記載の太陽電池。
  • 【請求項5】光吸収層の厚さ方向の電気伝導度σが、σ
    <10 -2 ((Ωcm) -1 )である請求項3又は4に記載の太陽電池。
  • 【請求項6】ペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物のac面が光吸収層の膜厚方向に配向している請求項3
    〜5のいずれかに記載の太陽電池。
  • 【請求項7】光吸収層がスパッタ法で形成されたものである請求項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。
  • 【請求項8】光吸収層がレーザーアベレーション法で形成されたものである請求項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。
  • 【請求項9】光吸収層が金属錯塩熱分解法で形成されたものである請求項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。
  • 【請求項10】光吸収層がペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物の微粉末を電極上に圧縮する方法又は該微粉末を含むペーストを電極に塗布し、乾燥させる方法で形成されたものである請求項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。
  • 【請求項11】 光吸収層の入射光と反対側に光反射層を形成してなる請求項3〜10のいずれかに記載の太陽電池。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池の光吸収層形成用材料、及び該材料により光吸収層が形成された太陽電池に関する。

    【0002】

    【従来の技術】現行の太陽電池は、第25回日本応用物理学会スクール、太陽光発電技術と応用(1999年9
    月、JSAP Catalog Number:AP9
    9133)に詳しく述べられているように、主にシリコンを光吸収層としており、その変換効率は15%程度である。 そして、この様な変換効率を実現するためには、
    シリコン中の不純物濃度を原子数の比として10 -6以下にする必要があり、製造には膨大なエネルギーが必要である。

    【0003】また、シリコンを光吸収層とする太陽電池には、アモルファスシリコンを用いるものと、単結晶又は多結晶シリコンを用いるものがある。 これらの内で、
    アモルファスシリコンを用いる太陽電池は、エネルギー変換効率の初期劣化が20%程度生じるという欠点があり、単結晶又は多結晶シリコンを用いる太陽電池は、光吸収層の形成に1000℃以上の加熱工程等のエネルギーを多量に消費する複雑な工程を要し、また、光吸収層の厚さが約0.3mm以上必要であり、半導体材料を多く消費するという欠点がある。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
    変換効率が高く、安価に製造でき、しかも初期劣化の少ない太陽電池の光吸収層を形成できる材料を提供することである。

    【0005】

    【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如き従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、ペロブスカイト型結晶構造を有する特定の酸化物により形成される光吸収層は、安価に作製が可能であって、しかも光吸収が良好であり、その際に形成される電子と正孔が消滅せずに長い距離を移動できるという特性があり、
    この特性を利用することにより、エネルギー変換効率の高い太陽電池を作製できることを見出し、ここに本発明を完成するに至った。

    【0006】即ち、本発明は、下記の太陽電池の光吸収層形成用材料、及び太陽電池を提供するものである。 1. 一般式:R 2 CuO 4 (式中、Rは希土類元素である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物、及び一般式:XZ 2 Cu 36 (式中、Xはイットリウム、ランタン又はプラセオジムであり、Zはアルカリ土類金属である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物から選ばれた少なくとも一種の酸化物からなる太陽電池の光吸収層形成用材料。 2. バンドギャップエネルギーが1.5〜2.3電子ボルトの範囲内にある上記項1に記載の光吸収層形成用材料。 3. 上記項1又は2に記載の光吸収層形成用材料により形成された光吸収層を有する太陽電池。 4. 光吸収層の可視領域での最大の光吸収係数がκ(c
    -1 )である場合に、光吸収層の厚さL(cm)が、
    0.5/κ<L<5/κの範囲内にある上記項3に記載の太陽電池。 5. 光吸収層の厚さ方向の電気伝導度σが、σ<10 -2
    ((Ωcm) -1 )である上記項3又は4に記載の太陽電池。 6. ペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物のac面が光吸収層の膜厚方向に配向している上記項3〜5のいずれかに記載の太陽電池。 7. 光吸収層がスパッタ法で形成されたものである上記項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。 8. 光吸収層がレーザーアベレーション法で形成されたものである上記項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。 9. 光吸収層が金属錯塩熱分解法で形成されたものである上記項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。 10. 光吸収層がペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物の微粉末を電極上に圧縮する方法又は該微粉末を含むペーストを電極に塗布し、乾燥させる方法で形成されたものである上記項3〜6のいずれかに記載の太陽電池。 11. 光吸収層の入射光と反対側に光反射層を形成してなる上記項3〜10のいずれかに記載の太陽電池。

    【0007】

    【発明の実施の形態】本発明の太陽電池の光吸収層形成用材料は、一般式:R 2 CuO 4 (式中、Rは希土類元素である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物、及び一般式:XZ 2 Cu 36 (式中、Xはイットリウム、ランタン又はプラセオジムであり、Zはアルカリ土類金属である)で表されるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物から選ばれた少なくとも一種の酸化物である。

    【0008】上記一般式において、Rで表される希土類元素としては、例えば、La、Pr、Nd、Sm、E
    u、Gd等を例示でき、Zで表されるアルカリ土類金属としては、Ba、Sr、Ca等を例示できる。 これらの酸化物は、一種単独又は二種以上混合して用いることが出来る。

    【0009】この様なペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物を用いて太陽電池の光吸収層を形成する場合には、以下に示す理由により、エネルギー変換の高効率化が可能になる。

    【0010】即ち、本発明で用いるペロブスカイト型結晶構造を有する酸化物(以下、「ペロブスカイト型酸化物」という)は、ac面の1つがCuO 2面から成っている。 ここでCuおよびOは、実際には、それぞれCu
    2+およびO 2-となり、図1に示す模式図の様に、このC
    2+の3d軌道およびO 2-の2p軌道は混成軌道を構成するため、CuO 2面内での電子の移動度は非常に大きい。 また、CuO 2面に平行な電場ベクトルを持つ光の吸収係数κも、κ=10 4 cm -1程度と非常に大きい。
    ここで、光吸収係数κは、光の入射強度I 0と透過光強度I tの比および光路長Lとの間に、式:I t /I 0 =e
    xp(−κL)で示される関係を有する。 このために、
    上記ぺロブスカイト型酸化物は、光を良く吸収し、そのときに生じた電子と正孔が消滅することなく長い距離を移動できるという特性を有する。 この特性を利用すれば、光吸収層が薄い太陽電池が作製でき、その中で生成した電子と正孔は消滅せずに電極まで到達する。 このために、エネルギー変換効率の高い太陽電池を作製できる。

    【0011】また、上記ペロブスカイト型酸化物は、バンドギャップが1.5電子ボルトから2.3電子ボルトの間にあり、従来の太陽電池の光吸収層材料のバンドギャップが1.1電子ボルト程度であることと比べると、
    非常に大きいバンドギャップを有する。 このため、該ペロブスカイト型酸化物から形成される光吸収層は、20
    %以上の高いエネルギー変換効率を有するものとなり、
    従来の光吸収層材料を用いる場合には最大でもエネルギー変換効率が15%程度であったことと比べると、高いエネルギー変換効率を有するものとなる。

    【0012】特に、上記した一般式:XZ 2 Cu 36で表される酸化物の内で、YBa 2 Cu 36については、
    バンドギャップが1.4〜1.6電子ボルトとなり、非常に優れたエネルギー変換効率を有する材料である。

    【0013】本発明の太陽電池は、上記したペロブスカイト型酸化物によって光吸収層が形成されたものであり、下部電極、光吸収層、及び透明電極を順次形成した構造を含むものである。 この様な太陽電池としては、上記した下部電極、光吸収層、及び透明電極のみから形成された太陽電池の他に、透明電極が形成されたガラス基板の透明電極上に光吸収層と透明電極を順次形成した構造の太陽電池、下部電極をプラスチックス、セラミックス等の基板上に形成し、この下部電極上に、光吸収層と透明電極層を順次積層した構造の太陽電池などがある。

    【0014】本発明の太陽電池において、光吸収層以外の構成要素は、公知の太陽電池と同様でよく、例えば、
    透明電極及び下部電極については、従来から太陽電池で用いられている公知の材料を用いればよく、金属材料、
    半導体等の各種材料を使用できる。

    【0015】上記した一般式で表されるペロブスカイト型酸化物からなる光吸収層を形成する方法については、
    特に限定はなく、公知の酸化物層形成方法を適用できる。

    【0016】例えば、焼結法で形成したペロブスカイト型酸化物を粉砕し、得られた酸化物粉末を用いて光吸収層を形成する方法によれば、簡単な方法によって不純物量の少ない光吸収層を形成できるので非常に有利である。 この方法では、例えば、まず、目的とするペロブスカイト型酸化物の構成元素を含有する酸化物を原料として用い、これらの原料を目的物に対応する配合割合となるように混合した後、焼成することによって、ペロブスカイト型酸化物を合成し、その後、平均粒径1〜5μm
    程度に粉砕して酸化物粉末を製造する。 ペロブスカイト型酸化物を合成する条件については特に限定はないが、
    例えば、空気中などの酸化性雰囲気下や素ガス雰囲気の様な還元性雰囲気下で900〜1100℃程度で焼成することによって、目的とするペロブスカイト型酸化物を形成することができる。 その後、得られた酸化物粉末を下部電極上に圧縮するか、或いは、該酸化物粉末にバインダーとしてポリメチルメタクリレート、ポリカーボネートなどの透明樹脂を加えてペースト状として下部電極に塗布した後、乾燥することによって、光吸収層を形成することができる。

    【0017】その他、スパッタ法、レーザーアベレーション法、分子線エピタキシー(MBE)法 、スプレー法、ゾルゲル法、金属錯塩熱分解法、蒸着法、化学蒸着(CVD)法等の各種の方法で目的とする光吸収層を形成できる。

    【0018】これらの内で、金属錯塩熱分解法とは、目的とするペロブスカイト型酸化物を構成する金属成分を含むカルボン酸塩、脂肪酸塩、キレート化合物、ジケトン、アセチルアセトナト錯体等を原料として用い、この原料化合物を混合して下部電極に塗布した後、熱分解することによりペロブスカイト型酸化物層を形成する方法である。 特に、原料として脂肪酸塩を用いる方法は、金属石鹸焼成法として知られている方法であり、これを塗布した後、空気中で約300℃以上の温度で焼成することによって、目的とするペロブスカイト型酸化物層を形成することができる。

    【0019】その他の各方法についても、公知の条件に従って、目的とするペロブスカイト型酸化物層を形成することができる。

    【0020】光吸収層の厚については、特に限定的ではないが、太陽光を効率よく吸収するためには、可視領域での光吸収層の最大の光吸収係数をκ(cm -1 )とした場合に、光吸収層の厚さL(cm)が、0.5/κ<L
    <5/κ の範囲となるようにすることが好ましい。

    【0021】また、光吸収層は、暗黒下では導電性を示さないものが好ましく、具体的には、光吸収層の厚さ方向の電気伝導度σが暗黒下でσ<10 -2 ((Ωc
    m) -1 )となるものが好ましい。 この様な暗黒下で導電性を示さない光吸収層は、上記した各製造方法において、不純物濃度をできるだけ低くすることによって形成できる。 例えば、焼成法でペロブスカイト型酸化物を形成する場合には、還元性雰囲気下で焼成することによって暗黒下で電気伝導度がσ<10 -2 ((Ωcm) -1 )となる酸化物を形成することができる。 この様な暗黒下では導電性を示さないペロブスカイト型酸化物は、光照射時にのみキャリアが生じてCuO 2面内を移動する。 このとき、CuO 2面内でのキャリアの移動度は、超伝導に見られるように大変高く、また不純物が少ないので、
    一旦発生したキャリアはほとんど失活せずに電極に到達する。 これにより、光電変換効率の高い太陽電池が実現できる。

    【0022】また、光吸収層は、電子と正孔の効率的な輸送のために、ペロブスカイト型酸化物のac面(Cu
    2面)が膜厚方向に配向していることが望ましい。 このような構造の光吸収層は、分子線エピタキシー(MB
    E)により酸化物膜を形成し、その後熱処理することによって形成できる。 また、ペロブスカイト型酸化物の大きな単結晶を用いて、これを下部電極に密着させた後、
    イオンミリングで表面を削る方法によっても形成できる。

    【0023】本発明の太陽電池では、特に、光吸収層の入射光と反対側、即ち、光吸収層の下部電極側に光反射層を設けることが好ましい。 光反射層を設けることによって、光が光吸収層を複数回通過することになり、エネルギー変換効率を更に上昇させることができる。 反射層としては、例えば、アルミニウム層、銀層等を用いることができる。 光吸収層の厚さは、光を効率よく反射させるために、100nm以上であることが好ましく、20
    0nm程度以上であることがより好ましい。

    【0024】光反射層は、下部電極と光吸収層の間に形成するか、或いは、下部電極を透明電極で形成する場合には、下部電極と基材の間に光反射層を形成することができる。 また、下部電極をアルミニウム、銀等の金属で形成する場合には、これらの金属を下部電極と光反射層の役割を兼用させることができる。

    【0025】

    【発明の効果】本発明の太陽電池は、光吸収層として特定のペロブスカイト型酸化物を用いたものであり、従来のシリコンを光吸収層とする太陽電池と比べると、光の吸収率が高く、生成した電子と正孔の寿命が長く移動度が大きいために、効率よく光エネルギーを電気エネルギーに変換できる。

    【0026】また、このペロブスカイト型酸化物は、清浄な空気中での焼成等の簡単な方法によって不純物の十分に少ないものを容易に作製できるので、低い製造コストで形成することができる。 また、空気中で安定であり、機械的強度も高いために、使用による劣化が少ないという利点もある。

    【0027】

    【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。 実施例1 La 23とCuOを、LaとCuのモル比が2:1となるように混合した微粉末を、乾燥空気雰囲気中で100
    0℃で1時間焼成した。 更に、これを水素を10体積%
    含む窒素中で135℃で3時間還元して、La 2 CuO 4
    を得た。 得られた酸化物の外見は黒色粉体であり、X線回折スペクトル測定の結果、その結晶構造は、図2に示した模式図の様に、1層のCuO 2面を単位胞に含むペロブスカイト型結晶構造(1層ペロブスカイト)であった。

    【0028】この酸化物を平均直径が2μm程度になるように粉砕した。 この粉体の電気伝導度σを測定したところ、約10 -5 (Ωcm) -1であった。

    【0029】この様にして得たLa 2 CuO 4酸化物粉体を光吸収層形成用材料として用いて、図3に断面図を示す構造の太陽電池を作製した。

    【0030】即ち、光反射層としての銀板(厚さ約1m
    m)2と、n型透明導電膜(透明電極)(厚さ50n
    m)3を形成したガラス基板(厚さ1mm)4との間に、厚さ2μmのポリイミドフィルム1をスペーサーとして5cm間隔で接着剤により接合し、銀板2とガラス基板4との間にLa 2 CuO 4酸化物粉体を挟み、強く押し付けて光吸収層5を形成することによって、太陽電池を作製した。 La 2 CuO 4酸化物粉体には、バインダーとしてポリメチルメタクリレートを約1重量%添加した。 銀板2は、下部電極の役目を兼ねるものである。

    【0031】形成された光吸収層は、可視領域でおよそ2電子ボルト程度(波長およそ610nm)が吸収のピーク波長(エネルギーギャップ位置)であり、この時の吸光係数κはκ=10 4 cm -1程度であった。 従って、
    膜厚2ミクロンではおよそ85%の光が吸収されることになり、好都合である。 さらに、残りの15%の光も金属層で反射されもう一度ペロブスカイト層を通過するのでほとんどが吸収され、電子と正孔の生成に使われる。

    【0032】この太陽電池に対して太陽光を照射することによって、La 2 CuO 4層に生成した電子と正孔は電場勾配にしたがって、速やかに陰極と陽極にまで伝搬し、1ボルト程度の電圧を示した。 図3に示すように、
    銀ペーストを用いて透明電極3と銀板(光反射層)2にリード線6を接合し、リード線間に電気抵抗(負荷)7
    を接続することで電を取り出し、高いエネルギー変換効率を得ることができた。

    【0033】この場合は、伝導面(CuO 2からなるa
    −c面)の配向はランダムであり、完全にCuO 2面結晶面が膜厚方向に揃っている場合に比べて、効率が2/
    3程度に低下していると見積もられた。 実施例2 下記の方法で金属石鹸焼成法により、La 2 CuO 4膜を作製した。

    【0034】即ち、有機溶媒中にナフテン酸銅を溶解した溶液(キシダ化学)(有機溶媒100重量部に対して銅金属として5重量部含有)およびトルエン溶液中にオクチル酸ランタンを溶解した溶液(商品名ニッカオクチックスランタン、日本化学産業株式会社)(トルエン1
    00重量部に対してランタン量として7重量部含有)をLaとCuのモル比で2:1になるように調合してよく攪拌することで、混合液を作製した。

    【0035】この混合液を、清浄な銀板上に塗布した後、清浄な乾燥空気雰囲気中で900℃で1時間焼成して取り出した。 このとき、銀板上の試料は黒変していた。 この試料のX線回折スペクトルを測定することにより、ペロブスカイト型結晶構造を有するLa 2 CuO 4が生成していることを確認した。

    【0036】焼成温度800℃の場合は、La 2 CuO 4
    を生成するためには、5時間以上の焼成が必要であった。 焼成温度が800℃よりも低い場合には、La 2
    uO 4の他に、炭酸化物と思われる他の物質も生成した。 500℃以下の焼成では、La 2 CuO 4は生成しなかった。 焼成温度1000℃でも、La 2 CuO 4が生成した。

    【0037】一度に多くの混合液を銀板上に塗布すると燃焼反応が激しく生じて試料が飛び散るために、5センチの銀板の場合、約0.5ccずつ繰り返し混合液を塗布して焼成を繰り返すのが有効であった。

    【0038】このようにした場合、焼成を7回繰り返すと、作製した膜が非常に緻密になった。

    【0039】得られた膜を、透明電極のついた石英基板で押しつけ、さらに銀板と石英基板上に電極をつけることで、太陽電池を作製した。 この方法は、薄くて比較的緻密な光吸収層を容易に得ることができるという利点がある。

    【0040】得られた太陽電池について、実施例1と同様にして光照射を行うと、起電力が観測された。

    【0041】上記した焼成分について、更に、還元雰囲気下での加熱、例えば、窒素に水素を5〜10体積%程度混合した雰囲気下等で135℃程度の温度で3〜5時間程度の加熱を行うと、より比抵抗が大きく、より起電力の大きい太陽電池が得られた。 これは、La 2 CuO 4
    の化学当量に近づいたためと推定される。 実施例3 下記の方法でスパッタ法により、YBa 2 Cu 36膜を作製した。

    【0042】即ち、YBa 2 Cu 36をターゲットとして、室温でアルゴン中に酸素を10パーセント混ぜた雰囲気中で、反応性のマグネトロンスパッタ法を行った。
    銀基板とターゲットの距離は約4cm、ターゲット上のプラズマのエネルギー密度は、5〜10W/cm 2に保った。

    【0043】形成されたペロブスカイト型結晶構造を有するYBa 2 Cu 36膜を光吸収層として用い、実施例1と同様にして太陽電池を作製した。 得られた太陽電池は、実施例1と同様に、光照射により起電力を生じた。

    【0044】ただし、この場合、伝導面(CuO 2からなるa−c面)が、膜に平行になる傾向が強く、電子輸送の効率は良くなかった。 実施例4 下記の方法でレーザーアベレーション法により、YBa
    2 Cu 36膜を作製した。

    【0045】すなわち、YBa 2 Cu 36をターゲットとして、パルスのArFレーザーを照射し、真空中に置いた銀基板上にYBa 2 Cu 36膜を形成した。 レーザーのエネルギー密度はおよそ1J/cm 2 /パルス、繰り返し周波数4ヘルツ、パルス幅20ナノ秒という条件であった。

    【0046】このようにして作製したペロブスカイト型結晶構造を有するYBa 2 Cu 36膜を光吸収層として用いて、実施例1と同様にして太陽電池を作製した。 得られた太陽電池は、実施例1と同様に、光照射により起電力を生じた。

    【0047】この場合は、伝導面(CuO 2からなるa
    −c面)の配向はランダムであり、完全にCuO 2面結晶面が膜厚方向に揃っている場合に比べて、効率が2/
    3程度に低下していると見積もられた。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】ペロブスカイト型酸化物のCu 2+の3d軌道とO 2-の2p軌道の混成軌道の模式図。

    【図2】実施例1で作製したLa 2 CuO 4の結晶構造の模式図。

    【図3】実施例1で作製した太陽電池の断面図。

    【符号の説明】

    1…ポリイミドフィルム、 2…銀板(光反射層) 3…透明電極、 4…ガラス基板 5…光吸収層、 6…リード線 7…電気抵抗(負荷)

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花村 榮一 長野県南安曇郡穂高町有明2180−9 Fターム(参考) 5F051 HA15

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