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Heat-exchanger and manufacture thereof

阅读:130发布:2021-09-13

专利汇可以提供Heat-exchanger and manufacture thereof专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a forced convection type hat-exchanger for refrigeration and air-conditioning to have high heat-exchange performance, reduce a cost, and have high suitability for an alternative refrigerant. SOLUTION: After a refrigerant pipe 1 is fitted in a manner that the pipe makes contact with the fin collar part at the bottom of a notch recessed part 5 formed in each of fins 4 and locked by caulking, the periphery of a contact part between a refrigerant pipe 1 and a fin collar part is coated with liquid paint to form a coat film 7 penetrating into even the gap of the contact part. Heat-exchange performance is improved through addition of a simple process.,下面是Heat-exchanger and manufacture thereof专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の直管部を嵌め込むための切り欠き凹部が該伝熱管の直管部の配列間隔で形成され、且つ前記伝熱管とほぼ直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されたフィンとを、該フィンの前記切り欠き凹部に前記伝熱管の直管部を挿入した後に加締め止めて接触させることにより該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、 少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き凹部の底との加締め止めによる接触部とその周辺を該加締め止め後に液体塗料を用いた塗装を施すことにより前記接触部の隙間に進入した塗装膜を形成したことを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項2】請求項1において、前記フィンの切り欠き凹部の底にはフィンカラー部が形成され、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管と前記フィンカラー部の間に浸透した塗料によって形成されることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項3】請求項1または2において、前記伝熱管の直管部は、空気流と直交する方向の段数よりも通風方向の列数が多く、該伝熱管の直管部が通風方向に千鳥状に配列されており、かつ前記フィンが該伝熱管の直管部の通風方向の複数列毎に分割あるいは全部の列で連続した形状であると共に通風方向の上流側から見て波形形状となっていることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項4】蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の蛇行形状の幅方向の一方の曲管部を挿入するための切り欠き長孔部が前記伝熱管の隣接する2本の直管部の間隔に略等しい長さに形成され、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置されたフィンとを、該フィンの前記切り欠き長孔部に該フィンの平板状の主要部分と直交する方向に前記伝熱管の直管部を該伝熱管の一方の曲管部を先頭にして挿入した後に該伝熱管の直管部を加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、 少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き長孔部の両端との接触部の周辺に、加締め止めにより該伝熱管と該フィンとを一体化した後に液体塗料を用いた塗装を施して前記接触部の隙間に進入する塗装膜を形成したことを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項5】請求項4において、前記フィンの切り欠き凹部の底にはフィンカラー部が形成され、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管と前記フィンカラー部の間に浸透した塗料によって形成されることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項6】請求項4または5において、前記伝熱管の直管部は、空気流と直交する方向の段数よりも通風方向の列数が多く、該伝熱管の直管部は通風方向に千鳥状に配列されており、かつ前記フィンが該伝熱管の直管部の通風方向の複数列毎に分割あるいは全部の列で連続した形状であると共に通風方向の上流側から見て波形形状となっていることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項7】蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の直管部の並ぶ方向への長さが該伝熱管の直管部の間隔に略等しく、かつ該伝熱管の直管部の並ぶ方向の両端に切り欠き円弧部が形成され、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置されると共に通風方向の上流側から見て波形形状である複数の要素からなるフィンとを、該伝熱管の直管部と該フィンの前記切り欠き円弧部とを合致させながら該フィンの各要素を該伝熱管の直管部の各々の中間部に挟み込むように挿入し、かつ該伝熱管の直管部を互いの間隔を縮小するように該伝熱管を保持して該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、 少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部の接触部とその周辺に、挟み込みによる該伝熱管と該フィンとの一体化の後に液体塗料を用いた塗装を施して前記接触部の隙間に進入した塗装膜を形成したことを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項8】請求項7において、前記フィンの切り欠き凹部の底にはフィンカラー部が形成され、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管と前記フィンカラー部の間に浸透した塗料によって形成されることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項9】請求項7または8において、前記伝熱管の直管部が空気流と該伝熱管の直管部に直交する方向の段数よりも通風方向の列数が多く、該伝熱管の直管部が通風方向に千鳥状に配列されており、かつ前記フィンが通風方向に隣接するもの同志が前記伝熱管の直管部の管軸方向にずらして配列されると共に前記切り欠き円弧部が半円弧形状となっていることを特徴とする熱交換器。
  • 【請求項10】伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、フィンに前記伝熱管の直管部を嵌め込むための切り欠き凹部を該冷媒管の直管部同志の間隔で形成すると共に前記フィンを通風方向の上流側から見て波形形状とする場合には該フィンを前記冷媒管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置された波形形状に成形することも含む第2の工程と、前記フィンの前記切り欠き凹部に前記伝熱管の直管部を挿入した後に前記伝熱管の直管部を変形させて加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き凹部との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴とする熱交換器の製造法。
  • 【請求項11】請求項10において、前記切り欠き凹部にはフィンカラー部を連設し、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管とフィンカラー部の間に浸透した液体塗料によって形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。
  • 【請求項12】伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、フィンに前記伝熱管の蛇行形状の幅方向の一方の曲管部を挿入するための切り欠き長孔部を該伝熱管の隣接する直管部の間隔に略等しい長さに形成すると共に該フィンを通風方向の上流側から見て波形形状とする場合には該フィンを前記伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置された波形形状に成形することも含む第2の工程と、前記フィンの前記切り欠き長孔部に前記フィンの平板状の主要部分と直交する方向に前記伝熱管の直管部を該伝熱管の一方の曲管部を先頭にして挿入した後に該伝熱管の直管部を変形させて加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き長孔部の両端との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴とする熱交換器の製造法。
  • 【請求項13】請求項12において、前記切り欠き長孔部にはフィンカラー部を連設し、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管とフィンカラー部の間に浸透した液体塗料によって形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。
  • 【請求項14】伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、フィンに対して前記伝熱管の直管部の並ぶ方向への長さを該伝熱管の直管部の間隔に略等しくし、かつ該伝熱管の直管部の並ぶ方向の両端縁に切り欠き円弧部を形成し、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されると共に通風方向の上流側から見て波形形状となる複数の要素に成形する第2の工程と、
    前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部とを合致させながら該フィンの各要素を該伝熱管の直管部の各々の中間部に挟み込むように挿入し、かつ該伝熱管の直管部を互いの間隔を縮小するように該伝熱管を保持して該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記冷媒管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴とする熱交換器の製造法。
  • 【請求項15】請求項14において、前記切り欠き円弧部にはフィンカラー部を連設し、前記接触部の塗装膜は前記伝熱管とフィンカラー部の間に浸透した液体塗料によって形成することを特徴とする熱交換器の製造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍空調用の強制対流型の熱交換器とその製造方法に関する。

    【0002】

    【従来の技術】冷蔵庫やルームエアコンのような冷凍空調機器等に用いられる強制対流型の熱交換器としては、
    内部に冷媒が流れる伝熱管である冷媒管と、比較的密な間隔で配列されてその周囲に空気が流れる平板状のフィンとを、互いに直交するように結合して一体化した基本構造をもつクロスフィン・チューブ型が最も一般的である。 このクロスフィン・チューブ型の熱交換器は、沸騰,凝縮伝熱や液単相伝熱となる冷媒側に比べて空気の単相伝熱となって熱伝達率が低い空気側をフィンにより伝熱面積を大幅に拡大することができ、全体として熱交換性能が比較的高いという特徴がある。

    【0003】一般に、冷媒管は規則的な間隔で配列された複数の直管部とそれらの両端を順に接続する曲管部とからなる蛇行形状をもち、フィンは冷媒管の直管部に結合される。 また、設置スペースや送風機仕様等の条件の違いから、主に家庭用の冷蔵庫には、空気流と直管部に直交する方向(以下、段方向と呼ぶ)への直管部の段数よりも通風方向(以下、列方向とも呼ぶ)への直管部の列数が多く、通風方向の上流側から見て前面の面積は小さいが奥行きが大きい全体形状(以下、横置き型と呼ぶ)の熱交換器が用いられている。 そして、ルームエアコンには、冷媒管の直管部の段数が列数よりも多く、前面の面積が大きくて奥行きが小さい全体形状(以下、縦置き型と呼ぶ)の熱交換器が用いられている。

    【0004】このようなクロスフィン・チューブ型熱交換器には、細部の構造、主に冷媒管とフィンとの結合法等の違いから幾つかの方式がある。

    【0005】その第1のものとして、一般に拡管方式と呼ばれているものがある。 これは、挿入孔をもつ平板状のフィンを密な間隔で並べた後に、前記挿入孔にそれよりもやや小径の冷媒管を貫通させ、該冷媒管の内部に治具を通すことでその外径を拡大してフィンの挿入孔に強く密着させるものである。 フィンの挿入孔の周囲は環状に折り曲げられたフィンカラー部となっており、フィンと冷媒管の接触面積を増加させると共にフィンに外が加わってもフィンの間隔や密着状態を維持できるようにしている。 そして、拡管加工後は、冷媒管が予め1本の長い直管であるものでは一定の長さ毎に設定されたフィンが設置されていない部分で折り曲げることにより、また、冷媒管が予め規則的な間隔と配列で並べられた複数本の直管であるものでは両端に別部材の曲管を溶接やろう付けで接合して各直管を連結することにより、該冷媒管を蛇行形状にして熱交換器を完成する。

    【0006】この方式の熱交換器は、フィンに対して冷媒管の全周が接触することで接触面積が増加し、フィンの挿入孔の全周に形成されたフィンカラー部で均等に力を受けることで接触面圧も大きくできるために、冷媒管とフィンは接触結合であるにも拘らず両者の境界での接触熱抵抗は十分に小さい。 また、冷媒管の間隔や配列状態及びフィンの間隔や細部の形状を比較的自由に設定することができ、例えば冷蔵庫に用いられる横置き型の熱交換器の場合では、冷媒管の各列を交互に段方向にずらすという千鳥状の管配列や列方向に分割したフィン同志を冷媒管の直管部の管軸方向(以下、蛇行形状の幅方向と呼ぶ)にずらすという独立フィン配列等の空気側の伝熱促進のための構造を採用し易くなる。 接触熱抵抗が小さいことは、冷媒管とフィンの間の熱伝導が良好に行われることを意味し、伝熱促進構造を採用し易いことは、
    一般的に低いレベルにある空気側の熱伝達率を向上できることを意味し、これらは熱交換性能の面で共に有利に作用する。 従って、この方式の熱交換器は、高い熱交換性能を達成し易いという長所がある。

    【0007】しかしながら、この拡管方式の熱交換器は、冷媒管の内部に治具を通して拡管加工を行なうことから幾つかの問題がある。 その1つは、拡管加工時の冷媒管は直管であることが必要であるために、該冷媒管は、拡管加工工程が完了するまでは1本の長い直管や規則的な間隔と配列で並べられた複数本の直管であり、拡管加工後にフィンが固定されたままの形態で複数個所の曲げ加工や別部材の複数個の曲管の接合加工等の複雑な工程により、蛇行形状への成形を行なうことが必要になる。 また、後述するように、拡管加工で管内に発生する異物を取り除くための管内洗浄の工程が余分に必要なこともこの方式に特有な点である。 従って、この拡管方式は、複雑な加工工程が含まれると共に加工工程の数が多いために製造方法を簡略化することができず、熱交換器の製造コストを低く抑えることができない。

    【0008】また、次の問題は、前述した管内洗浄である。 拡管加工工程での潤滑油や磨耗粉による冷媒管の内部の汚損を取り除くために、拡管加工工程の後に必ず該冷媒管の内部洗浄を行なうが、洗浄後も僅かながら汚れが残存することが避けられない。

    【0009】フロン規制に対応するために、冷凍空調用の冷媒は、CFC系やHCFC系のものからHFC系の代替冷媒に移行しつつあるが、代替冷媒は、従来のものよりも冷媒自体の自己潤滑性が低く、更に、代替冷媒用の潤滑油は、従来のものよりも不純物の影響で潤滑性能の低下やサイクル内配管の目詰まり等を発生し易いことが知られている。 これらのことから、代替冷媒を使用する熱交換器は、製造工程で管内汚損が発生しない方式であることが強く求められており、管内汚損を伴う拡管方式の熱交換器は、代替冷媒への適合性が低い。

    【0010】以上のように、拡管方式の熱交換器は、熱交換性能の点では優れているが、製造コストと代替冷媒への適合性の点で劣っており、これらを共に良好なレベルで達成することができない。

    【0011】拡管方式のクロスフィン・チューブ型熱交換器は、冷蔵庫やルームエアコン等の冷凍空調機器に用いられる強制対流型の熱交換器の大半を占めているが、
    前述したように、製造コストと代替冷媒への適合性の点で問題がある。 そこで、特に製造コストと代替冷媒への適合性の点で有利と考えられるクロスフィン・チューブ型熱交換器に関して、次のように幾つか実用化または提案がなされている。

    【0012】クロスフィン・チューブ型熱交換器の第2
    の方式としては、特開平3−110395号公報,特開平3−221788号公報及び特開平4−190939
    号公報に示されているように、一般的な名称ではないが、嵌め込み方式と呼ぶことのできるものがある。 この嵌め込み方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された冷媒管と、該冷媒管の直管部を嵌め込むための切り欠き凹部が直管部同志の間隔で形成され且つ該冷媒管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されたフィンとを、フィンの前記切り欠き凹部に冷媒管の直管部を挿入した後に加締め止めするようにして該冷媒管とフィンとを接合して一体化した構造をもつ熱交換器である。

    【0013】この方式の熱交換器は、蛇行形状の冷媒管と切り欠き凹部が形成されたフィンとを予め別々に製作した上で、フィンに冷媒管を嵌め込んで加締め止めするという非常に簡略化された工程で熱交換器を製造することが可能である。 また、製造工程に冷媒管の内面を使った加工工程がないことから、該冷媒管の内面が汚損されることがなく、管内洗浄も不要である。 従って、製造の各工程が単純であると共に工程数も少なくて製造方法の全体が簡略であるために、熱交換器の製造コストを低く抑えることが可能であり、更に、製造工程で管内汚損がないことから、既に述べたように代替冷媒への適合性も高いという長所がある。

    【0014】しかしながら、この嵌め込み方式の熱交換器は、冷媒管はフィンに対して切り欠き凹部の底の半周で接触するに過ぎないために接触面積が少なく、フィンの切り欠き凹部の底の半周に形成されたフィンカラー部での接触面圧もその反対側の大半が切り欠かれていて大きい押圧力を与えることができないために、結果として、冷媒管とフィンの境界での接触熱抵抗が大きくなる。 そのため、この方式の熱交換器は、使用環境では着霜によりフィンと冷媒管の接触熱抵抗が小さくなる冷蔵庫の蒸発器等での実用化が多くなっている。

    【0015】また、冷媒管とフィンの結合強度が該冷媒管の半周だけの密着であるために小さく、フィンは冷媒管のなるべく多くの複数列(横置き型熱交換器の場合)
    または複数段(縦置き型熱交換器の場合)に結合される必要がある。 そこで、横置き型の熱交換器の場合には冷媒管の独立フィン配列が採用しにくくなるが、その他の空気側の伝熱促進構造に関してはそれ程の制限はない。
    これらのことから、冷蔵庫の蒸発器用等の用途に限定せずに一般的な用途を考えた場合は、伝熱促進構造の面ではそれ程不利な点はないが、接触熱抵抗の面で不利であるために、この方式の熱交換器は、高い熱交換性能を実現することができない。

    【0016】以上のようなことから、嵌め込み方式の熱交換器は、製造コストと代替冷媒への適合性の点では優れているが、熱交換性能の点では劣っており、これらを共に良好なレベルで達成することができない。

    【0017】クロスフィン・チューブ型熱交換器の第3
    の方式としては、特開平4−260787号公報に記載されているような、一般的な名称ではないが、変形嵌め込み方式と呼ぶことができるものがある。 この変形嵌め込み方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された冷媒管と、該冷媒管の蛇行形状の幅方向の一方の曲管部を挿入するための切り欠き長孔部が該冷媒管の隣接する2本の直管部同志の間隔に略等しい長さに形成され、且つ該冷媒管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行となるように配置されたフィンとを、該フィンの切り欠き長孔部にフィンの平板状の主要部分と直交する方向に前記冷媒管の直管部の全体を該冷媒管の一方の曲管部を先頭にして挿入した後に該冷媒管の直管部を加締め止めするようにして該冷媒管とフィンとを一体化した構造をもつ熱交換器である。

    【0018】この方式の熱交換器は、蛇行形状の冷媒管と切り欠き長孔部が形成されたフィンとを予め別々に製作した上で、前記フィンに側方から前記冷媒管を嵌め込んで加締め止めするという非常に簡略化された工程で熱交換器を製造することが可能である。 また、製造工程に冷媒管の内面を使った加工がないことから、冷媒管の内面が汚損されることがなく、管内洗浄も不要である。 従って、前述した嵌め込み方式の熱交換器と同様に、製造の各工程が単純であると共に加工工程の数も少なくて製造方法全体が簡略であるために、熱交換器の製造コストを低く抑えることが可能であり、更に、製造工程で管内汚損がないことから、既に述べたように代替冷媒への適合性も高いという長所がある。

    【0019】しかしながら、この変形嵌め込み方式の熱交換器は、各列または各段の冷媒管はフィンに対して切り欠き長孔部の両端の半周で接触してるに過ぎないために接触面積が少なく、フィンの切り欠き長孔部の両端の半周に形成されたフィンカラー部での接触面圧も、主に、冷媒管の直管部同志の弾性力による押し付け力で得ているために大きくすることができず、結果として、冷媒管とフィンの境界での接触熱抵抗が大きくなる。 そのため、前記の嵌め込み方式り熱交換器と同様に、この方式の熱交換器も冷蔵庫の蒸発器等での実用化が多くなっている。

    【0020】また、冷媒管とフィンの結合強度が冷媒管の半周だけの密着であるために小さく、フィンは冷媒管のなるべく多くの偶数列(横置き型熱交換器の場合)または偶数段(縦置き型熱交換器の場合)に結合される必要がある。 そこで、横置き型の熱交換器の場合には冷媒管の独立フィン配列構造が採用しにくくなるが、その他の空気側の伝熱促進構造に関してはそれ程の制限はない。 これらのことから、冷蔵庫の蒸発器用等に限定せずに一般的な用途を考えた場合は、伝熱促進構造の面での不利な点はないが接触熱抵抗の面で不利であるために、
    この方式の熱交換器は、高い熱交換性能を実現することができない。

    【0021】以上のようなことから、変形嵌め込み方式の熱交換器は、製造コストと代替冷媒への適合性の点では優れているが、熱交換性能の点では劣っており、これらを共に良好なレベルで達成することができない。

    【0022】クロスフィン・チューブ型熱交換器の第4
    の方式としては、特開平5−272887号公報に開示されているような、一般的な名称ではないが、挟み込み方式と呼ぶことのできるものがある。 この挾み込み方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された冷媒管と、該冷媒管の直管部の並ぶ方向への長さが該冷媒管の直管部の間隔に略等しく且つ該冷媒管の直管部の並ぶ方向の両端縁に切り欠き円弧部が形成され、更に該冷媒管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されると共に通風方向の上流側から見て波形形状である複数の要素からなるフィンとを、該冷媒管の直管部とフィンの切り欠き円弧部とを合致させながらフィンの各要素を該冷媒管の直管部の各々の中間部に挟み込むように挿入し、且つ該冷媒管の直管部を互いの間隔を縮小するように追加部材により保持するようにして該冷媒管とフィンとを結合して一体化した構造をもつ熱交換器である。 前記公開公報に示されたこの方式の熱交換器の例は縦置き型のもので、一般に扁平な冷媒管に波形形状のフィンを挟み込んでろう付けで結合して一体化する構造のカーエアコン用の熱交換器からの発展形と考えられるが、発明者らの知る限りでは該公開公報に示された例での実用化は未だ行われていない。

    【0023】この方式の熱交換器は、蛇行形状の冷媒管と切り欠き円弧部が形成された波形形状のフィン要素とを予め別々に製作した上で、該冷媒管の直管部の間に該フィン要素を挟み込み、直管部が互いに押し付け合う状態に追加部材で保持するという非常に簡略化された加工工程で熱交換器を製造することが可能である。 また、製造工程に冷媒管の内面を使った加工がないことから、冷媒管の内面が汚損されることがなく、管内洗浄も不要である。 従って、前述した嵌め込み方式及び変形嵌め込み方式の熱交換器と同様に、製造の各工程が単純であると共に加工工程の数も少なくて製造方法の全体が簡略であるために、熱交換器の製造コストを低く抑えることが可能であり、更に製造工程で管内汚損がないことから、既に述べたように、代替冷媒への適合性も高いという長所がある。

    【0024】しかしながら、この挟み込み方式の熱交換器は、各列または各段の冷媒管は、両側のフィンに切り欠き円弧部の半周ずつ、合計では全周が接触しているので接触面積は多いが、フィンを挟み込んだ後に冷媒管の直管部同志の押し付け力が過大になるとフィンが座屈するために押し付け力の増強には限度があり、切り欠き円弧部の半周に形成されたフィンカラー部での接触面圧はそれ程大きくすることができない。 結果として、後者の接触面圧の低さのために、冷媒管とフィンの境界での接触熱抵抗は大きくなる。 また、冷媒管の間隔及び配列やフィンの間隔及び細部形状の設定は比較的自由であり、
    空気側の伝熱促進構造の採用には特に制限はない。 これらのことから、伝熱促進構造の面で不利な点はないが接触熱抵抗の面では不利であるため、この方式の熱交換器で熱交換性能を大幅に高くすることはできない。

    【0025】以上のようなことから、この挟み込み方式の熱交換器は、製造コストと代替冷媒への適合性の点では優れているが、熱交換性能の点では劣っており、これらを共に良好なレベルで達成することができない。

    【0026】この種の熱交換器の熱交換性能を向上させるために、特開昭59−15794号公報に示されたように、予め非金属材料の薄膜を設けた冷媒管にフィンを挿入し、これを加熱して薄膜を溶かすことで(拡管せずに)冷媒管とフィンを密着させるというものがある。 この構成では、予め冷媒管に非金属材料の薄膜を形成することや最後に薄膜を溶かすことで工程が複雑化してコスト低減が難しい。 また、多数のフィンを挿入するために冷媒管の薄膜が剥がされ易く、剥がれを防止するために冷媒管とフィンのはめ合いを緩くすると薄膜が厚くなるために、接触熱抵抗を大幅に改善することは期待することができない。

    【0027】また、同様に、拡管方式を採用せずに熱交換性能を向上させるために、特開昭60−162193
    号公報に示されたように、冷媒管をフィンに挿入する際に、熱伝導性と耐食性の良好な接着剤を該冷媒管に塗布し、フィンの挿入で冷媒管との間に自動的に充填されるようにし、接着剤を加熱なしに硬化させて冷媒管とフィンを固定するというものがある。 このような構成は、多数枚のフィンと冷媒管の間の狭い隙間に接着剤を均一に充填することが困難であり、熱交換性能を確実に向上させるためには製造コストが大幅に増加する問題がある。
    そして、接着剤を充填し易くするためにフィンと冷媒管の間の隙間を大きくすると接触熱抵抗が大きくなって熱交換性能を向上させることが困難になる。

    【0028】更に、熱交換性能の向上を意図した従来技術として、特開昭56−133595号公報や特開昭5
    8−158493号公報に示されたように、冷媒管の表面に有機被膜を形成(前者)又はフィンのフィンカラー部の内面に金属微粉末を塗布した上で、冷媒管とフィンを拡管方式で結合するというものがある。 しかしながらこれらの方法は、拡管工程を伴うので代替冷媒への適合性が低下する問題がある。

    【0029】更に、特開平4−190096号公報や特開平2−130361号公報に示されたように、フィンと伝熱管を拡管またはろう付けにより結合して構成した熱交換器の表面に塗装を行なうことにより、耐食性の向上や親性等の機能性を付与したものがあるが、これらの熱交換器における接触熱抵抗や熱交換性能は拡管やろう付けに支配されており、塗装による接触熱抵抗の改善は期待できない。 しかも、拡管方式の熱交換器は、代替冷媒への適合性が劣り、ろう付け方式の熱交換器は製造コストの低減が困難である。

    【0030】

    【発明が解決しようとする課題】以上のように、冷凍空調用の強制対流型の従来の熱交換器は、高い熱交換性能と、製造方法が簡略なことによる製造コストの低減と、
    製造工程で管内面の汚損がないことによる代替冷媒への高い適合性とを共に満足させることができないという問題点があった。

    【0031】本発明の第1の目的は、高い熱交換性能と、製造法が簡略なことによる低コスト化と、製造工程で管内面の汚損がないことによる代替冷媒への高い適合性とを共に達成することができる冷凍空調用の強制対流型の熱交換器を提供することにある。

    【0032】また、本発明の第2の目的は、このような熱交換器を製造するのに好適な製造方法を提供することにある。

    【0033】

    【課題を解決するための手段】本発明は、伝熱管とフィンの接合方式は、基本的には嵌め込み方式,変形嵌め込み方式または挾み込み方式を採用して製造コストの低減と代替冷媒への高い適合性を実現し、前記接合により伝熱管とフィンの接触部に発生する隙間を液体塗料を用いた塗装における塗料の浸透によって形成される塗装膜で充填することによって製造コストの上昇を抑制しつつ接触熱抵抗を小さくして熱交換性能を向上させることを特徴とする。

    【0034】具体的には、本発明になる第1の方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の直管部を嵌め込むための切り欠き凹部が該伝熱管の直管部の配列間隔で形成され、且つ前記伝熱管とほぼ直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されたフィンとを、該フィンの前記切り欠き凹部に前記伝熱管の直管部を挿入した後に加締め止めて接触させることにより該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き凹部の底との加締め止めによる接触部とその周辺を該加締め止め後に液体塗料を用いた塗装を施すことにより前記接触部の隙間に進入した塗装膜を形成したことを特徴としている。

    【0035】また、本発明になる第2の方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の蛇行形状の幅方向の一方の曲管部を挿入するための切り欠き長孔部が前記伝熱管の隣接する2本の直管部の間隔に略等しい長さに形成され、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置されたフィンとを、
    該フィンの前記切り欠き長孔部に該フィンの平板状の主要部分と直交する方向に前記伝熱管の直管部を該伝熱管の一方の曲管部を先頭にして挿入した後に該伝熱管の直管部を加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き長孔部の両端との接触部の周辺に、加締め止めにより該伝熱管と該フィンとを一体化した後に液体塗料を用いた塗装を施して前記接触部の隙間に進入する塗装膜を形成したことを特徴としている。

    【0036】また、本発明になる第3の方式の熱交換器は、蛇行形状に成形された伝熱管と、該伝熱管の直管部の並ぶ方向への長さが該伝熱管の直管部の間隔に略等しく、かつ該伝熱管の直管部の並ぶ方向の両端に切り欠き円弧部が形成され、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置されると共に通風方向の上流側から見て波形形状である複数の要素からなるフィンとを、該伝熱管の直管部と該フィンの前記切り欠き円弧部とを合致させながら該フィンの各要素を該伝熱管の直管部の各々の中間部に挟み込むように挿入し、かつ該伝熱管の直管部を互いの間隔を縮小するように該伝熱管を保持して該伝熱管と該フィンとを一体化した熱交換器において、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部の接触部とその周辺に、挟み込みによる該伝熱管と該フィンとの一体化の後に液体塗料を用いた塗装を施して前記接触部の隙間に進入した塗装膜を形成したことを特徴としている。

    【0037】そして、前記第1または第2の方式の熱交換器において、前記冷媒管の直管部が空気流と直交する方向の段数より通風方向の列数が多い場合には、前記冷媒管の直管部が通風方向に千鳥状に配列され、かつ前記フィンが前記冷媒管の直管部の通風方向の複数列毎に分割あるいは全部の列で連続した形状であると共に通風方向の上流側から見て波形形状となっていることが好ましい。 また、第3の方式の熱交換器において、前記冷媒管の直管部が空気流と前記冷媒管の直管部とに直交する方向の段数より通風方向の列数が多い場合には、前記冷媒管の直管部が通風方向に千鳥状に配列され、かつ前記フィンが通風方向に隣接するもの同志が前記冷媒管の蛇行形状の幅方向にずらして配列されると共に前記切り欠き円弧部が半円弧形状となっていることが好ましい。

    【0038】そしてこのような熱交換器を製造するために、本発明の第1の方式の熱交換器の製造方法は、伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、フィンに前記伝熱管の直管部を嵌め込むための切り欠き凹部を該冷媒管の直管部同志の間隔で形成すると共に前記フィンを通風方向の上流側から見て波形形状とする場合には該フィンを前記冷媒管と略直交する平板状の主要部分が互いにほぼ平行に配置された波形形状に成形することも含む第2
    の工程と、前記フィンの前記切り欠き凹部に前記伝熱管の直管部を挿入した後に前記伝熱管の直管部を変形させて加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き凹部との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴としている。

    【0039】また、本発明の第2の方式の熱交換器の製造方法は、伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、
    フィンに前記伝熱管の蛇行形状の幅方向の一方の曲管部を挿入するための切り欠き長孔部を該伝熱管の隣接する直管部の間隔に略等しい長さに形成すると共に該フィンを通風方向の上流側から見て波形形状とする場合には該フィンを前記伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置された波形形状に成形することも含む第2の工程と、前記フィンの前記切り欠き長孔部に前記フィンの平板状の主要部分と直交する方向に前記伝熱管の直管部を該伝熱管の一方の曲管部を先頭にして挿入した後に該伝熱管の直管部を変形させて加締め止めすることにより該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き長孔部の両端との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴としている。

    【0040】そして、本発明の第3の方式の熱交換器の製造方法は、伝熱管を蛇行形状に成形する第1の工程と、フィンに対して前記伝熱管の直管部の並ぶ方向への長さを該伝熱管の直管部の間隔に略等しくし、かつ該伝熱管の直管部の並ぶ方向の両端縁に切り欠き円弧部を形成し、かつ該伝熱管と略直交する平板状の主要部分が互いに略平行に配置されると共に通風方向の上流側から見て波形形状となる複数の要素に成形する第2の工程と、
    前記伝熱管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部とを合致させながら該フィンの各要素を該伝熱管の直管部の各々の中間部に挟み込むように挿入し、かつ該伝熱管の直管部を互いの間隔を縮小するように該伝熱管を保持して該伝熱管と該フィンとを一体化する第3の工程と、少なくとも前記冷媒管の直管部と前記フィンの前記切り欠き円弧部との接触部の周辺に液体塗料を用いた塗装を施して該接触部の隙間に進入する塗装膜を形成する第4の工程とを含むことを特徴としている。

    【0041】本発明の第1〜第3の方式の熱交換器は、
    これまでの説明からわかるように、従来の冷凍空調用の強制対流型の熱交換器の中の、嵌め込み方式,変形嵌め込み方式及び挟み込み方式の熱交換器において、伝熱管とフィンを一体化した後に、少なくとも伝熱管とフィンとの接触部の周辺への液体塗料による塗装を追加したものである。 後述の実験結果から確認できるように、塗料の種類は、通常使用されている液体状のもので熱伝導率や浸透性は十分であり、特殊なものを必要としない。 塗装法も、伝熱管とフィンとの接触部の周辺に塗料が届くような、詳しくは伝熱管とフィンカラー部との接触部の両端から該接触部の隙間に塗料が浸透してある程度の幅をもつ樹脂の層が形成されるようなものであればよく、
    熱交換器の塗装に通常用いられている浸漬塗りやスプレー塗り等で対応可能である。

    【0042】このような追加塗装により、前述した従来の3種類の各熱交換器の問題点は次のように改善される。

    【0043】従来の3種類の熱交換器の問題点は、高い熱交換性能,低コスト化及び代替冷媒への高い適合性とを共に達成することができないことであるが、これは既に説明したように、これらの熱交換器では伝熱管とフィンの境界での接触熱抵抗が大きいという問題に絞ることができる。 接触熱抵抗が大きいのは、拡管方式と比べると明らかなように、固体接触となる伝熱管とフィンの境界で、接触面積が少ないことと接触面圧が小さいことの両方または特に後者によるものである。 これらの原因は、3種類の熱交換器の方式に由来するものであるが、
    一方でそれらの方式は低コスト化と代替冷媒への高い適合性という長所につながるものであるため、変更は難しい。 そこで、発明者らは、方式(構造)は変えずに伝熱管とフィンの境界の接触状態を伝熱的に有利なものにすることを検討した。

    【0044】一般に、固体接触部では、接触部に分布する接触点での固体の熱伝導と接触点以外の隙間に存在する空気の熱伝導により熱が伝えられるが、熱伝導率の大きい固体同志の真の接触部分が接触部の全体の面積に占める割合はかなり少ないため、接触部の極めて薄い領域で温度差、即ち大きな接触熱抵抗が発生する。 熱交換器の冷媒管とフィンの境界のように固体が銅やアルミニウムのような金属である場合には、これらの金属の熱伝導率は空気に比べ10000倍以上と大幅に大きいため、
    金属部分の真の接触面積がかなり小さいとしても、実質的には大半の熱は金属部分を通して伝えられている。 しかし、伝熱管とフィンの境界での金属部分の真の接触面積は、伝熱管に押し付けられているフィンカラー部の内面の面積である接触面積(みかけの接触面積というべきもの)と接触面に働く接触面圧に依存するので、熱交換器の構造の変更を行わない場合には金属部分の真の接触面積を増加させて接触熱抵抗を小さくすることは難しい。

    【0045】一方、伝熱にあまり寄与していない接触部内の空気層の部分については、構造を変更をおこなうことなく空気よりも熱伝導率が大きい材質である程度置き換えることができるならば、全体の接触熱抵抗の低減が可能になる。

    【0046】本発明によって提案された、嵌め込み方式,変形嵌め込み方式または挾み込み方式により接合された伝熱管とフィンとの接触部の周辺への液体塗料による塗装によって接触部の隙間に進入した塗装膜を形成した熱交換器は、このような条件を満たす実用性の高い熱交換器を実現する。 このように形成される塗装膜の有効性は、次のような接触熱抵抗の簡易モデルに対する推算式である程度定量的に予測することができる。

    【0047】検討対象として、それらから、図19及び図20(図19のA矢視方向からの拡大断面図)のような伝熱管である冷媒管1とフィン4がフィンカラー部6
    の内面で密着して固定され、塗装によって接触部の内面に進入した塗料による塗装膜7が形成された状態を考えてみる。 伝熱ハンドブック(1993年)第22頁〜第27頁には、固体接触部での接触モデルと接触熱抵抗の推算式及び影響因子に関して記述されている。 これらから、前記の冷媒管1とフィン4との接触面は、図21
    (図20のB領域の接触面の接触状態の説明図)のように、金属部分11は表面粗さの頂点同志で点接触し、塗装が浸透していない領域は空気層部分12が残り、塗装が浸透した領域は樹脂層部分13により充填されたモデルと考えることができる。 このような接触部について、
    全体の接触熱抵抗Rは金属部分の接触熱抵抗Rsと空気層部分の接触熱抵抗Rf及び樹脂層部分の接触熱抵抗R
    pの並列抵抗として、次のような式で表される。

    【0048】

    【数1】

    【0049】この評価式では、接触部を通して直接の熱伝導を扱っており、熱交換器の場合にはフィンカラー部6の内面の面積を基準とした接触熱抵抗値に相当している。 ここで、実際の熱交換器の接触熱抵抗値として、拡管方式の冷蔵庫用の横置き型熱交換器に関するナショナル・テクニカル・レポート,30,5(1984年)第742頁の第3表を参照する(ひねり加工前後の平均値をとりSI単位に換算)と、熱交換器の外表面基準の値として0.0026m 2 K/Wとなる。 基準となる熱交換器の伝熱面積が異なる場合には、接触熱抵抗値は基準となる伝熱面積に比例するとして換算できるので、上記の外表面基準の値をフィンカラー部内面基準のものに換算する(上記論文中には熱交換器仕様の詳しい記述がないので同等の熱交換器から推定した面積比0.007を適用)と、0.000018m 2 K/Wとなる。

    【0050】まず、この拡管方式の熱交換器での接触熱抵抗の詳細を得るために、(数1)に対し、樹脂層はないものとして、物性値等の既知の数値を代入してみる。
    金属(アルミニウムとした)、空気の熱伝導率はλs=
    222及びλa=0.025W/mKであり、金属部分や空気層部分の接触面積の面全体に対する比はAs/A
    ≒0及びAa/A≒1である。 接触面の粗さ高さZは、
    次のように与える。 管路・ダクトの流体抵抗(1979
    年)第31頁〜第32頁には、冷凍空調用の熱交換器に用いられる小径の引き抜き管の内表面の表面粗さとして、1.5μmが示されている。 検討中の冷媒管1の接触面は外表面であるが内表面と同様に加工されるので表面粗さは同等であると仮定し、かつフィン4のフィンカラー部6の内面についてもこの表面粗さの値を仮定する。 実用精度で組み立てられた熱交換器では、伝熱管である冷媒管1とフィンカラー部6の接触面は、拡管や管の加締め加工により略隙間なく密着した状態にあると考えられるため、前記接触面の粗さ高さZは両表面の表面粗さの2倍の3μmとなる。 以上の数値を(数1)に代入して計算すると、金属部分の接触面積の面全体に対する比はAs/A=0.00064と非常に小さい。 また、金属部分及び空気層部分の接触熱抵抗Rs=0.0
    00021及びRa=0.000120m 2 K/Wと金属部分の方が数分の1と小さく(既に述べたように金属部分が伝熱に多く寄与していることを意味する)、面全体の接触熱抵抗R=0.000018m 2 K/Wは金属部分接触熱抵抗に近い値となっている。 この拡管方式の熱交換器の接触熱抵抗は、前記ナショナル・テクニカル・レポートの同じ表内に示されているように、空気側熱抵抗(空気側熱伝達率の逆数と接触熱抵抗とフィンの熱抵抗の和で、空気側熱コンダクタンスαοの逆数)に対し約6%を占めている。 言い換えれば、この接触熱抵抗があることにより熱交換性能(空気側熱コンダクタンスαοで評価する)は6%低下していることになる 次に、本発明になる第1〜第3の方式の熱交換器での接触熱抵抗を、同様に(数1)を利用して推定してみる。
    本発明になる各方式の熱交換器は、拡管方式のものに比べて、接触面圧の低下で金属部分の接触熱抵抗は増加するが、塗装による樹脂層(塗装膜)の追加により樹脂層と空気層部分を総合した接触熱抵抗は拡管方式での空気層部分だけの接触熱抵抗よりも大幅に低下すると考えられる。 既に引用した伝熱ハンドブック(1993年)の第26頁には、接触面圧の影響として接触熱抵抗が接触面圧の0.67〜1.0乗に反比例することが示されている。 そこで、本発明になる各方式の熱交換器では、接触面圧の低下で金属部分の接触熱抵抗Rsが拡管方式の値の2倍または4倍に増大すると仮定してみる。 また、
    塗装により空気層部分が樹脂層部分に部分的に置換されるが、その割合である樹脂層部分の接触面積の面全体に対する比Ap/A(≒1−Aa/A)は0〜1.0の範囲で変化させ、樹脂の熱伝導率には各種の樹脂の一般的な値であるλp=0.2W/mKを仮定した。 以上の各数値を(数1)に代入して、各条件での面全体の接触熱抵抗Rを推算した結果を図22にまとめてある。 嵌め込み方式等の従来の3種の熱交換器に相当する、塗装無しで金属部分の接触熱抵抗Rsだけが拡管方式の2倍や4
    倍になる条件では、面全体の接触熱抵抗Rは1.7倍や2.8倍とかなり大きくなる。 これを、前記ナショナル・テクニカル・レポートの熱交換器に当てはめて熱交換性能(空気側熱コンダクタンスαοで評価する)を計算すると、金属部分の接触熱抵抗Rsが2倍及び4倍になると熱交換性能は更に4%及び10%低下することになる。 従って、接触熱抵抗Rの低下で金属部分の接触熱抵抗Rsの増大が4倍以上に大きくなると、前記熱交換器でも熱交換性能の低下がかなり現れることがわかる。 また、前記熱交換器は冷媒管1が全周でフィン4と接触する構造であるが、嵌め込み方式や変形嵌め込み方式の熱交換器のように、冷媒管1とフィン4の接触が半周で接触面積が少ない構造では、接触面圧が低いことによる元々の熱交換性能の低下分は前記熱交換器よりも多めになる。 これらの熱交換器では接触面積が半分であることから、前記熱交換器の元々の面全体の接触熱抵抗Rを2倍として同様に接触面圧が低いことによる熱交換性能の低下分を算出してみると、金属部分の接触熱抵抗Rsが2
    倍及び4倍になると熱交換性能は7%及び16%とかなり低下することになる。

    【0051】一方、本発明になる各方式の熱交換器に相当する、金属部分の接触熱抵抗Rsの増大と共に樹脂層部分と空気層部分の部分的な置換がある条件では、金属部分の接触熱抵抗Rsが2倍及び4倍の各場合でも、樹脂層部分の面全体に対する比Ap/Aが0.4及び0.
    55以上となるように塗料が浸透して空気と置換されていれば、拡管方式の場合と同等以下の面全体の接触熱抵抗Rにすることができる。 従って、実際の熱交換器で本発明になる各方式を採用した場合の冷媒管1とフィン4
    の接触状態が、前記の推算結果に近いものであれば、嵌め込み方式等の従来の3種の熱交換器での大きな接触熱抵抗を塗装によって低減することでき、塗装無しでこれらの方式を採用することによる熱交換性能の悪さを解消することができる。

    【0052】以上の推算では幾つかの仮定値を用いており、結果の妥当性には限界がある。 そこで発明者らは、
    本発明になる熱交換器を実際に製作して性能を実測し、
    その熱交換性能の向上を実験的に確認した。 実験には、
    嵌め込み方式と変形嵌め込み方式の2種の従来の熱交換器と、それらに塗装を施した本発明になる第1及び第2
    の方式の熱交換器とを用いた。 各熱交換器は横置き型であり、冷媒管やフィンの寸法,間隔等は同一である。 本発明になる熱交換器における塗装では、ニトロセルロース及びアルキド樹脂を主体とするラッカーを吹き付け塗りにより冷媒管とフィンの接触部の周辺が完全に濡れた状態になるようにして十分に付着させた。 また、各熱交換器は、上下のやや隙間をもたせたダクト内に設置し、
    ダクト下流に吸い出す形で空気を流して熱交換させた。

    【0053】図23は、実験で得られた各熱交換器の熱交換性能の結果を、空気側熱伝達率に接触部やフィンの熱抵抗分の影響も含めた値である空気側熱コンダクタンスαο(外表面基準の値)を縦軸に、ダクトの前面風速Vairを横軸にとって示している。 嵌め込み方式と変形嵌め込み方式の両熱交換器とも、追加塗装により塗装膜を構成することで、前面風速Vair=0.7m/s
    での空気側熱コンダクタンスαοが20%以上向上するというように、かなりの熱交換性能の向上になっている。 これは、前記推算で示した、嵌め込み方式と変形嵌め込み方式の熱交換器の場合の、金属部分の接触熱抵抗Rsが特に大きい条件での熱交換性能の元々の低下分と同等であり、推算結果を実証するものと言える。 以上の結果により、実験的にも、本発明になる熱交換器による熱交換性能の向上を確認することができる。

    【0054】

    【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施形態を図面を用いて説明する。

    【0055】図1及び図2は、本発明になる第1の方式の熱交換器、即ち、従来の嵌め込み方式の熱交換器に対して伝熱管とフィンの接触部に追加塗装を施した熱交換器における第1の実施形態を示す斜視図及び縦断側面図である。 そして、図3〜図6は、本発明になるこの第1
    の方式の熱交換器における第2〜第5の実施形態の縦断側面図を示している。

    【0056】図1及び図2に示す第1の実施形態は、伝熱管である冷媒管1の段数よりも列数が多く、前面面積が小さく、空気流8に沿った奥行きが大きい全体形状の横置き型の熱交換器であって、冷媒管1が1段で直線状管配列を成し、フィン4を波形形状のものとした形態である。 フィン4には、該フィン4の下端側縁に開口するように切り欠き凹部5が形成されている。 蛇行形状の冷媒管1は、その直管部を前記切り欠き凹部5の底のフィンカラー部に接触するように嵌め込んだ状態でやや偏平に変形させること、即ち加締め止めすることによりフィン4と一体化される。

    【0057】冷媒管1が密着したフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺には、液体の塗料による塗装が施されて塗装膜7が形成されている。 液体塗料は、塗装中に冷媒管1とフィンカラー部の接触部(実際には両者の接触部に形成される隙間)にある程度まで浸透し、塗装後には樹脂層の塗装膜7となってそのまま接触部の隙間を充填した状態で残る。 冷媒管1とフィン4の接触部がこのような状態になると、少ない接触面積と低い接触面圧の嵌め込み方式での大きな接触熱抵抗が、前述したように、塗装膜7の効果により低減されるために、従来の嵌め込み方式の構造を変えることなく熱交換性能を向上することができる。

    【0058】しかも、このようにするための製造方法は、従来の嵌め込み方式の製造工程の最後に簡単な塗装工程を追加するだけで足りるので、従来の嵌め込み方式のものに比較して特に複雑化することがないことから、
    熱交換器の製造コストの上昇を低く抑えることができる。 また、管内汚損を伴うような加工工程は含まれないので、熱交換器として代替冷媒への適合性も高くなる。

    【0059】図3及び図4に示す本発明の第2及び第3
    の実施形態の熱交換器は、前述した第1の実施形態と同様に、冷媒管1が1段でフィン4が波形形状の横置き型の熱交換器であって、図3に示す熱交換器は、冷媒管1
    が千鳥状管配列を成し、図4に示す熱交換器は、フィン4を冷媒管1の2列毎に分割した独立フィンに近い構造として伝熱促進を図ったものである。 これらの熱交換器は、伝熱促進が図れて有利な反面、このように管配列を直線状から千鳥状に複雑化することや分割フィンにすることで、冷媒管1とフィン4の形状精度やフィン4の切り欠き凹部5の周囲の強度が低下して冷媒管1とフィンカラー部の密着性、即ち接触面圧が前記第1の実施形態のものよりも低くなる可能性がある。 しかしながら、冷媒管1やフィン4の成形工程が別々で形状の精度を高めることができることや冷媒管1の加締め止め条件を適正化すること等のような塗装以外の製造工程での改善や、
    接触部への塗料の浸透性や熱伝導率を良くするような塗装工程の改善により、接触面圧のある程度までの低下については、実質的に接触熱抵抗に影響を及ぼさないように対策することが可能であり、それ程大きな問題とはならない。 従って、これらの実施形態でも、嵌め込み方式の熱交換器に特有な冷媒管1とフィン4の接触状態に関しては、前記した第1の実施形態の熱交換器と大差はなく、冷媒管1とフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺の塗装膜7によって接触熱抵抗を低減することができるので、熱交換性能を高くすることができる。 また、嵌め込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所も、前記第1の実施形態と同様に保つことができる。

    【0060】図5及び図6に示す熱交換器は、本発明の第4及び第5の実施形態の熱交換器であり、冷媒管1の列数よりも段数が多く、前面の面積は大きいが空気流8
    に沿った奥行きが小さい全体形状の縦置き型の熱交換器であって、図5に示す熱交換器は冷媒管1の列数が1列を成し、図6に示す熱交換器は冷媒管1が2列を成す熱交換器である。 フィン4の切り欠き凹部5は、図5に示す熱交換器では、フィン4おける空気流8の下流側縁に開口し、図6に示す熱交換器では、空気流8の上下流側両縁に開口している。 そして、蛇行形状の冷媒管1の直管部は、フィン4の前記開口側からこの切り欠き凹部5
    の底のフィンカラー部に接するように嵌め込まれ(図6
    に示す熱交換器の場合には連続した2本の蛇行形状の冷媒管1でフィン4を両側から挟むように嵌め込む)て加締め止めされ、更に、冷媒管1とフィンカラー部の接触部の周辺に液体塗料による塗装が施されて塗装膜7が形成されている。 これらの熱交換器も、既に述べた各実施形態における熱交換器と同様に、嵌め込み方式の熱交換器における冷媒管1とフィン4の接触熱抵抗を塗装膜7
    によって低減して熱交換性能を高くすることができると共に嵌め込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所わ保つことができる。

    【0061】前記各実施形態の熱交換器において、図1
    〜図4に示した横置き型のものは、冷媒管1の段数が1
    段でフィン4が波形形状等の場合を例示し、図5及び図6に示した縦置き型のものは、冷媒管1が直線状管配列等の場合を例示したが、冷媒管1の列数,段数,配列やフィン4の形状等の細部の構造を変えても同様に実施できることは明らかである。

    【0062】以上のように、本発明になる第1の方式の熱交換器によれば、従来の嵌め込み方式の熱交換器での熱交換性能の低さを効果的に改善することができるので、熱交換性能とコストと代替冷媒への適合性に優れた冷凍空調用の強制対流型の熱交換器を実現することができる。

    【0063】次に、本発明になる第2の方式の熱交換器、即ち、従来の変形嵌め込み方式の熱交換器に対して伝熱管とフィンの接触部に追加塗装を施した熱交換器について説明する。 図7及び図8は、第6の実施形態における熱交換器の斜視図及び縦断側面図を示し、図9〜図11は、第7〜第9の実施形態における熱交換器の縦断側面図を示している。

    【0064】図7及び図8に示す第6の実施形態における熱交換器は、冷媒管1の段数よりも列数が多く、前面の面積が小さく、空気流8に沿った奥行きが大きい全体形状の横置き型の熱交換器であって、冷媒管1が1段で千鳥状管配列を成し、フィン4を波形形状のものとした形態である。 フィン4には、該フィン4の平板状の面内に開口するように切り欠き長孔部9が形成されている。
    蛇行形状の冷媒管1は、一方の側の曲管部を先頭にして前記フィン4の平板状の面に直交する方向に前記切り欠き長孔部9に挿入し、その後、直管部をやや偏平に変形させる加締め止めを行なうことによって該直管部を切り欠き長孔部9の両端のフィンカラー部に密着させて固定することで、冷媒管1とフィン4が一体化される。 冷媒管1が密着したフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺には、液体塗料による塗装が施されて塗装膜7が形成されている。 液体塗料は、塗装中に冷媒管1とフィンカラー部の接触部に形成されている隙間にある程度まで浸透し、塗装後には樹脂層の塗装膜7となってそのまま接触部の隙間を充填した状態で残る。 冷媒管1とフィン4
    の接触部がこのような状態になると、少ない接触面積と低い接触面圧の変形嵌め込み方式での大きな接触熱抵抗が、塗装膜7の効果により低減されるために、従来の変形嵌め込み方式の構造を変えることなく、熱交換性能を向上させることができる。 しかも、製造方法も最後に簡単な塗装工程を追加するだけで従来の変形嵌め込み方式のものに比較して特に複雑化することがないから、熱交換器の製造コストの上昇を低く抑えることができる。 また、管内汚損を伴うような加工工程は含まれないので、
    熱交換器として代替冷媒への適合性も高くなる。

    【0065】図9及び図10に示す本発明の第7及び第8の実施形態の熱交換器は、前述した第6の実施形態と同様に、冷媒管1が千鳥状管配列でフィン4が波形形状の横置き型の熱交換器であるが、図9に示す熱交換器は、冷媒管1を2段とし、図10に示す熱交換器は、フィン4を冷媒管1の2列毎に分割した独立フィンに近い構造としたものである。 多段化することで熱交換器の仕様が広がると共に分割フィン化で伝熱促進が図れるという有利な反面、このように管配列を多段として複雑にすることや分割フィンにすることで、冷媒管1とフィン4
    の形状精度やフィン4の切り欠き長孔部9の周囲の強度が低下して冷媒管1とフィンカラー部の密着性、即ち接触面圧が前記の第6の実施形態のものよりも低くなる可能性がある。 しかしながら、既に図3及び図4に示す第2及び第3の実施形態で説明したように、製造の各工程の改善により、このような構造による接触面圧の低下については実質的に接触熱抵抗に影響を及ぼさないように対策することが可能であり、それ程大きな問題とはならない。 従って、これらの実施形態でも、変形嵌め込み方式の熱交換器に特有な冷媒管1とフィン4の接触状態に関しては、前記した第6の実施形態の熱交換器と大差はなく、冷媒管1とフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺の塗装膜7によって接触熱抵抗を低減することができるので、熱交換性能を高くすることができる。 また、
    従来の変形嵌め込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所も、前記の第6の実施形態と同様に保つことができる。

    【0066】図11は、本発明の第9の実施形態の熱交換器であり、冷媒管1の列数より段数が多く、前面の面積は大きいが空気流8に沿った奥行きが小さい全体形状の縦置き型の熱交換器であって、冷媒管1の列数が1列で千鳥状管配列を成した熱交換器である。 この熱交換器は縦置き状態で使用する形態であるので、フィン4が縦長形状であって各冷媒管1との接触部とその周辺の構成は並びの方向が異なるだけで、図7及び図8に示した横置き型の第2の実施形態とほとんど同じ構成である。 従って、この実施形態においても、既に述べた第6〜第8
    の実施形態の熱交換器と同様に、変形嵌め込み方式の熱交換器での接触熱抵抗が塗装膜7によって低減されて熱交換性能を高くすることができると共に変形嵌め込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所も保つことができる。

    【0067】前記の本発明の第2の方式の熱交換器の実施形態の説明において、図7〜図10の横置き型のものは、冷媒管1が千鳥状管配列でフィン4が波形形状等の場合を例示し、図11の縦置き型のものでは冷媒管1が1列で千鳥状管配列等の場合を例示したが、冷媒管1の列数,段数,配列やフィン4の形状等の細部の構造を変えても同様に実施できることは明らかである。

    【0068】以上のように、本発明の第2の方式の熱交換器によれば、従来の変形嵌め込み方式の熱交換器における熱交換性能の低さを効果的に改善することができるので、熱交換性能とコストと代替冷媒への適合性に優れた冷凍空調用の強制対流型の熱交換器を実現することができる。

    【0069】次に、本発明になる第3の方式の熱交換器、即ち、従来の挟み込み方式の熱交換器に対して伝熱管とフィンの接触部に追加塗装を施した熱交換器について説明する。 図12及び図13は、第10の実施形態における熱交換器の斜視図及び縦断側面図を示し、図14
    及び図15は、第11及び第12の実施形態における熱交換器の縦断側面図を示している。

    【0070】図12及び図13に示す第10の実施形態における熱交換器は、冷媒管1の段数よりも列数が多く、前面の面積が小さく空気流8に沿った奥行きが大きい全体形状の横置き型の熱交換器であって、冷媒管1が1段で千鳥状管配列を成し、フィン4を波形形状のものとした形態である。 列毎の要素として分けられたフィン4は、空気流8の上,下流側の両端縁に切り欠き円弧部10が形成されており、蛇行形状の冷媒管1の直管部を前記フィン4の切り欠き円弧部10に合致させながら該フィン4の各要素を列毎に中間部に挟み込むように組み合わせた後に、該冷媒管1の直管部の間隔を縮小するように保持部材で締め上げることにより、冷媒管1とフィン4を一体化している。 そして、冷媒管1が密着したフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺には、液体塗料による塗装を施して塗装膜7を形成している。 液体塗料は、塗装中に冷媒管1とフィンカラー部の接触部の隙間にある程度まで浸透し、塗装後には樹脂層の塗装膜7となってそのまま接触部の隙間を充填した状態で残る。 接触部がこのような状態になると、既に説明したように、
    少ない接触面積と低い接触面圧により変形嵌め込み方式での大きな接触熱抵抗を塗装膜7の効果により低減されるため、従来の挟み込み方式の構造を変えることなく、
    熱交換性能を向上することができる。 しかも、製造方法も最後に簡単な塗装工程を追加するだけで足りるので、
    従来の挟み込み方式のものと比較して特に複雑化することがないから、熱交換器の製造コストの上昇を低く抑えることができる。 また、管内汚損を伴うような加工工程は含まれないから、熱交換器として代替冷媒への適合性も高くなる。

    【0071】この第10の実施形態のように挟み込み方式の熱交換器を改善した本発明になる第3の方式の熱交換器は、伝熱促進構造として千鳥管配列だけでなく独立フィン構造を採用していることや、挟み込み方式の熱交換器では元々冷媒管1とフィンカラー部の接触面積を嵌め込み方式や変形嵌め込み方式のものより多くとれることから、本発明になる第1及び第2の方式の熱交換器よりも熱交換性能を高くすることができる特徴がある。

    【0072】前述したものと同様の実験により、このことを確認した結果を図24に示す。 挟み込み方式の熱交換器を改善した本発明になる第3の方式の熱交換器は、
    前述したような伝熱上の利点をもつため、嵌め込み方式や変形嵌め込み方式の熱交換器を改善するように適用した本発明の第1及び第2の方式の熱交換器よりも、前面風速が0.7m/sでの空気側熱コンダクタンスが約4
    0%も高いというような熱交換性能上の大きな優位性をもっていることがわかる。

    【0073】図14は、本発明になる第11の実施形態における熱交換器の縦断側面図である。 この熱交換器は、前述した第10の実施形態と同様に、フィン4を波形形状にした横置き型の熱交換器であるが、冷媒管1が2段で直線状管配列を成している。 多段化することで熱交換器の仕様が広がるという有利な反面、このように管配列を多段にして複雑になると、冷媒管1とフィン4の形状精度が低下して冷媒管1とフィンカラー部の密着性、即ち接触面圧が前記の第10の実施形態のものよりも低くなる可能性がある。 しかしながら、既に図3及び図4に示した本発明の第1の実施形態の例で述べたように、製造の各工程の改善でこのような構造による接触面圧の低下については実質的に接触熱抵抗に影響を及ぼさない程度に対策することが可能であり、それ程大きな問題とはならない。 従って、この実施形態でも、変形嵌め込み方式の熱交換器に特有の冷媒管1とフィン4の接触状態に関しては、前述した第10の実施形態の熱交換器の例と大差はなく、冷媒管1とフィン4のフィンカラー部の接触部の周辺の塗装膜7によって同様に接触熱抵抗を低減することができ、熱交換性能を高くすることができる。 また、従来の変形嵌め込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所も、前述した第10の実施形態の熱交換器と同様に保つことができる。

    【0074】図15は、本発明になる第15の実施形態における熱交換器であって、冷媒管1の列数よりも段数が多く、前面の面積は大きいが空気流8に沿った奥行きが小さい全体形状の縦置き型の熱交換器であり、冷媒管1の列数が1列で千鳥状管配列を成している。 熱交換器は縦置きされているので、フィン4の分割された要素が縦方向に並べるように組み合わされているが、図12及び図13に示した横置き型の第11の実施形態とほとんど同じ構成である。 従って、この実施形態においても、
    既に述べた第10及び第12の実施形態における熱交換器と同様に、挟み込み方式の熱交換器における大きな接触熱抵抗を塗装膜7によって低減して熱交換性能を高くすることができると共に挟み込み方式の熱交換器がもつ製造コストや代替冷媒への適合性の点での長所も保つことができる。

    【0075】前述した本発明の第3の方式の熱交換器の実施形態の説明において、図12〜図14の横置き型のものは、フィン4が波形形状の場合を例示し、図11の縦置き型のものは、冷媒管1が1列で千鳥状管配列の場合を例示したが、冷媒管1の列数,段数,配列やフィン4の形状等の細部の構造を変えても同様に実施できることは明らかである。

    【0076】以上のように、本発明の第3の方式の熱交換器によれば、従来の挟み込み方式の熱交換器における熱交換性能の低さを効果的に改善することができるので、熱交換性能とコストと代替冷媒への適合性に優れた冷凍空調用の強制対流型の熱交換器を実現することができる。

    【0077】図16は、本発明の第1の方式における熱交換器の製造方法として、図1及び図2に示した第1の実施形態の熱交換器を製造する製造工程を示している。
    第1の工程では、1本の冷媒管1を複数列の直管部2の端部同志を曲管部3でつないで蛇行形状のものに成形し、第2の工程では、1枚の平板状のフィン4を、全体形状は波形に、その波形の下端側縁には、その底にフィンカラー部6を備えるような切り欠き凹部5を所定の寸法及び間隔となるように成形する。 第3の工程では、フィン4の切り欠き凹部5に冷媒管1の直管部2を挿入し、直管部2をやや扁平に変形させることで該直管部3
    の外周をフィンカラー部6に密着させて固定するという加締め止めにより該冷媒管1とフィン4を一体化し、第4の工程では、冷媒管1とフィンカラー部6の接触部の周辺に液体塗料による塗装を施して塗装膜7を形成する。

    【0078】このような製造工程は、従来の嵌め込み方式の熱交換器の製造方法である第1〜第3の工程に、第4の塗装工程が追加された形になっている。 この第4の塗装工程において、塗料の種類は、前述したように、拡管方式の従来の熱交換器における塗装に使用されている液体状のものでも熱伝導率や浸透性は十分であり、特殊な塗料を必要としない。 また塗装法も、冷媒管1とフィン4との接触部の周辺に塗料が届くような、詳しくは冷媒管1とフィンカラー部6の接触部の隙間の両端から該隙間に塗料が浸透してある程度の幅をもつ樹脂の層(塗装膜7)が形成されるようなものであればよく、浸漬塗りやスプレー塗り等を採用することが可能である。 従って、第4の工程を追加することで全体の工程が大幅に複雑化することはなく、また、冷媒管1の管内が汚損し易くなることもない。 これらのことから、前記の製造方法で、従来の嵌め込み方式の場合の製造方法と同様な簡略な工程によって低コスト化と代替冷媒への高い適合性をもった本発明の第1の方式の熱交換器を製造することができる。 また、この熱交換器は、既に説明したように、
    塗装により冷媒管1とフィン4の接触部の隙間に形成される塗装膜7の効果で高い熱交換性能が得られる。

    【0079】このような製造方法の特徴は、対象とする本発明の第1の方式における熱交換器の細部の構造が例示したものから変化しても変わることはない。

    【0080】以上のように、本発明の第1の方式の熱交換器の製造方法は、既に述べた本発明の第1の方式の熱交換器を前述した特徴を保つように製造することができる。

    【0081】図17は、本発明の第2の方式における熱交換器の製造方法として、図7及び図8に示した第6の実施形態における熱交換器を製造する工程を示している。 第1の工程では、1本の冷媒管1を複数列の直管部2の端部同志を曲管部3でつないだ蛇行形状で千鳥管配列のものに成形し、第2の工程では、1枚の平板状のフィン4を、全体形状は波形に、その平板状の面内に、その両端にフィンカラー部6を備えるようなもちな切り欠き長孔部9を所定の寸法及び間隔となるように成形する。 第3の工程では、フィン4の切り欠き長孔部9に冷媒管1の一方の曲管部3を先頭に蛇行形状の冷媒管1をフィン4の平板状の面に直交する方向に挿入し、その直管部2をやや扁平に変形させることでフィンカラー部6
    に密着させて固定するという加締め止めにより冷媒管1
    とフィン4を一体化し、第4の工程で冷媒管1とフィンカラー部6の接触部の周辺に液体塗料による塗装を施して塗装膜7を形成している。 これらの製造工程は、従来の変形嵌め込み方式の熱交換器の製造方法である第1〜
    第3の工程に、第4の塗装工程が追加されたものである。 既に、本発明の第1の実施形態における熱交換器の製造方法で説明したのと同様に、この製造方法の場合も、第4の工程が追加されるひとで全体の工程が格別に複雑化することはなく、また、冷媒管1の管内が汚損し易くなることもない。 これらのことから、前記の製造方法で、従来の変形嵌め込み方式の場合の製造方法と同様な簡略な工程によって低コスト化と代替冷媒への高い適合性をもった本発明の第2の方式の熱交換器を製造することができる。 また、この熱交換器は、既に説明したように、塗装の効果により、高い熱交換性能をもつ。

    【0082】このような製造方法の特徴は、対象とする本発明の第2の方式の熱交換器の細部の構造が例示したものから変化しても変わることはない。

    【0083】以上のように、本発明の第2の方式における熱交換器の製造方法は、既に述べた本発明の第2の方式のの熱交換器を前述した特徴を保つように製造することができる。

    【0084】図18は、本発明の第3の方式における熱交換器の製造方法として、図12及び図13に示した第10の実施形態における熱交換器を製造する工程を示している。 第1の工程では、1本の冷媒管1を複数列の直管部2の端部同志を曲管部3でつないだ蛇行形状で千鳥管配列のものに成形し、第2の工程では、1枚の平板状のフィン4を、全体形状は波形で、通風方向の上,下流両側の端縁に切り欠き円弧部10がフィンカラー部6をもって所定の寸法となるように形成された列毎のフィン要素となるように成形する。 第3の工程では、直管部2
    をフィン4の切り欠き円弧部10に合致させながら蛇行形状の冷媒管1でフィン4の各要素を列毎の中間部に挟み込むようにした上で、C矢印の向きに冷媒管1の直管部の間隔を縮小するように保持部材(図示省略)により締め付けて冷媒管1とフィン4を一体化し、第4の工程で冷媒管1とフィンカラー部6の接触部の周辺に液体塗料による塗装を施して塗装膜7を形成している。 これらの製造工程は、従来の挟み込み方式の熱交換器の製造方法である第1〜第3の工程に、第4の塗装工程が追加されたものである。 既に、本発明の第1の実施形態における熱交換器の製造方法で説明したのと同様に、この製造方法の場合も、第4の工程が追加されることで全体の工程が格別に複雑化することはなく、また、冷媒管1の管内が汚損し易くなることもない。 これにのことから、前記の製造方法で、従来の挟み込み方式の場合の製造方法と同様な簡略な工程によって低コスト化と代替冷媒への高い適合性ともった本発明の第3の方式の熱交換器を製造することができる。 また、この熱交換器は、既に説明したように、塗装の効果により高い熱交換性能をもつ。

    【0085】このような製造方法の特徴は、対象とする本発明の第3の方式の熱交換器の細部の構造が例示したものから変化しても変わることはない。

    【0086】以上のように、本発明の第3の方式における熱交換器の製造方法は、既に述べた本発明の第3の方式の熱交換器を前述した特徴を保つように製造することができる。

    【0087】

    【発明の効果】本発明の熱交換器によれば、コストと代替冷媒への適合性の点では優れているが熱交換性能の点で劣るという特徴をもつ、一般的な名称ではないが、嵌め込み方式,変形嵌め込み方式及び挟み込み方式と呼ぶことのできる熱交換器における熱交換性能を効果的に向上させることができるので、熱交換性能とコストと代替冷媒への適合性に優れた冷凍空調用の強制対流型の熱交換器を実現することができる。 また、本発明になる熱交換器の製造方法によれば、本発明になる熱交換器の有利な特徴を保ちながらこれを容易に製造することが可能となる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明になる熱交換器の第1の実施形態を示す斜視図である。

    【図2】図1に示した熱交換器の縦断側面図である。

    【図3】本発明になる熱交換器の第2の実施形態の縦断側面図である。

    【図4】本発明になる熱交換器の第3の実施形態の縦断側面図である。

    【図5】本発明になる熱交換器の第4の実施形態の縦断側面図である。

    【図6】本発明になる熱交換器の第5の実施形態の縦断側面図である。

    【図7】本発明になる熱交換器の第6の実施形態の斜視図である。

    【図8】図7に示した熱交換器の縦断側面図である。

    【図9】本発明になる熱交換器の第7の実施形態の縦断側面図である。

    【図10】本発明になる熱交換器の第8の実施形態の縦断側面図である。

    【図11】本発明になる熱交換器の第9の実施形態の縦断側面図である。

    【図12】本発明になる熱交換器の第10の実施形態の斜視図である。

    【図13】図12に示した熱交換器の縦断側面図である。

    【図14】本発明になる熱交換器の第11の実施形態の縦断側面図である。

    【図15】本発明になる熱交換器の第12の実施形態の縦断側面図である。

    【図16】本発明になる第1の実施形態の熱交換器の製造方法を示す工程図である。

    【図17】本発明になる第6の実施形態の熱交換器の製造方法を示す工程図である。

    【図18】本発明になる第10の実施形態の熱交換器の製造方法を示す工程図である。

    【図19】熱交換器の冷媒管とフィンの接触部分の斜視図である。

    【図20】図19の矢視A方向から見た接触部分の部分拡大断面図である。

    【図21】図20の領域Bの接触部に関する細部の接触状態の説明図である。

    【図22】熱交換器の接触面基準の接触熱抵抗を諸条件で推算した結果に関する説明図である。

    【図23】本発明の第1及び第6の実施形態の熱交換器について、同一仕様の従来の熱交換器と熱交換性能を比較した図である。

    【図24】本発明の第1,第6及び第10の実施形態の熱交換器の熱交換性能を比較した図である。

    【符号の説明】

    1…冷媒管、4…フィン、5…切り欠き凹部、6…フィンカラー部、7…塗装膜、9…切り欠き長孔部、10…
    切り欠き円弧部。

    フロントページの続き (72)発明者 青木 義久 栃木県下都賀郡大平町富田709番地の2 株式会社日立栃木エレクトロニクス内

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