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発送容器

阅读:1024发布:2020-06-13

专利汇可以提供発送容器专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且本発明は、冷凍保存された試料が、その目的地において到着して、例えば数カ月といった時間の期間にわたって維持させることができる、冷凍保存された 生物 試料のための発送容器に関する。,下面是発送容器专利的具体信息内容。

冷凍保存された生物試料のための発送容器であって、 冷凍保存された生物試料を収容するための空洞を備える断熱された筐体と、 第1の状態において前記空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において前記空洞への熱伝達を損なうように動作可能である熱ダイオードと を備える発送容器。前記空洞は、前記冷凍保存された生物試料に加えて、低温相転移材料の交換可能カートリッジを受け入れるのに適しており、任意選択で、係合手段が低温相転移材料の交換可能カートリッジを受け入れるために設けられる、請求項1に記載の発送容器。前記熱ダイオードは重熱ダイオードである、請求項1または2に記載の発送容器。前記熱ダイオードは、例えば5W未満または3W未満といった10W未満の動力損失で、その鉛直高さにわたって180℃までの温度差を維持することができる、請求項1から3のいずれか一項に記載の発送容器。前記熱ダイオードは、空気ブランケット要素または閉回路凝縮器/蒸発器ループ要素を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の発送容器。前記容器は、冷却を前記空洞に提供するために、前記熱ダイオードを動作させるように構成される熱交換器を備える、請求項3または4に記載の発送容器。前記熱交換器は、前記発送容器が直立位置にあるとき、前記空洞の鉛直方向で最も上方の部分に位置する、請求項6に記載の発送容器。前記熱交換器は熱エンジンに熱的に連結される、請求項6または7に記載の発送容器。前記熱交換器は、寒剤を受け入れるためのリザーバに熱的に連結される、請求項6または7に記載の発送容器。前記熱エンジンはスターリング冷凍機である、請求項8に記載の発送容器。前記熱交換器は赤外線遮蔽体で少なくとも部分的に包囲される、請求項6から10のいずれか一項に記載の発送容器。前記断熱された筐体は、真空断熱されたパネルを備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の発送容器。前記空洞は断面において実質的に長方形である、請求項12に記載の発送容器。前記断熱された筐体はデュワー瓶を備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の発送容器。前記断熱された筐体は、デュワー瓶または1つもしくは複数の真空断熱されたパネルを備える、請求項1から12のいずれか一項に記載の発送容器。前記1つもしくは複数の真空断熱されたパネルは、前記デュワーによって定められる前記空洞の外側に位置する、請求項15に記載の発送容器。前記空洞内の温度もしくは前記空洞に位置する試料の温度、前記容器の場所、前記空洞内の温度を安定して維持させるために要求される動力、前記空洞に位置するカートリッジにおける低温相転移材料の量、または、前記空洞内の寒剤の体積を検出するための1つまたは複数のセンサを備える、請求項1から16のいずれか一項に記載の発送容器。相転移材料の交換可能カートリッジ内に位置する1つまたは複数のセンサとの係合のための電子接点を備える、請求項1から17のいずれか一項に記載の発送容器。1つまたは複数のセンサと、前記1つまたは複数のセンサからの読み取りを報告するための通信ユニットとを備える、請求項17または18に記載の発送容器。前記1つまたは複数のセンサからの前記読み取りは、前記発送容器の位置、前記空洞における温度、前記空洞からの熱損失、前記空洞の配向、前記空洞が曝された衝撃および振動、前記試料の完全性、または、このようなパラメータの組み合わせを指示する、請求項19に記載の発送容器。前記空洞を封止するために前記容器に取り付け可能である断熱された蓋を備える、請求項1から20のいずれか一項に記載の発送容器。係止部をさらに備え、任意選択で、前記係止部は、例えば前記冷凍保存された試料の完全性を照合する信号に応答して、遠隔制御によって、または、遠隔で発生させられたコードによって解放可能である、請求項21に記載の発送容器。前記蓋は、熱を前記熱ダイオードから除去するように構成されるスターリング冷凍機を備える、または、前記蓋は、前記熱ダイオードから熱を除去するように構成されるスターリング冷凍機を受け入れるように適合される、請求項21または22に記載の発送容器。制御された速さの凍結のための手段を備える、請求項1から23のいずれか一項に記載の発送容器。制御された解凍のための手段を備える、請求項1から24のいずれか一項に記載の発送容器。制御された速さの凍結のための前記手段は、前記空洞または前記試料に位置する1つまたは複数のセンサからの読み取りに応答して、前記空洞への試料の下降を制御するための手段を備える、請求項24に記載の発送容器。制御された速さの解凍のための前記手段は、前記空洞または前記試料に位置する1つまたは複数のセンサからの読み取りに応答して、前記空洞への試料の上昇を制御するための手段を備える、請求項25に記載の発送容器。冷凍保存された試料および/または相転移材料の交換可能カートリッジを前記空洞から回収するための自動引き抜き手段のための手段を備える、請求項1から27のいずれか一項に記載の発送容器。前記容器の前記空洞内に位置する相転移材料の交換可能カートリッジの液体再充填のための導管を備える、請求項1から28のいずれか一項に記載の発送容器。低温相転移材料を受け入れるための交換可能カートリッジをさらに備える、請求項1から29のいずれか一項に記載の発送容器。前記熱ダイオードは、第1の状態において、ガスを用いて前記空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において、ガスを用いて前記空洞への熱伝達を損なうように動作可能である、請求項1から30のいずれか一項に記載の発送容器。前記熱ダイオードの前記ガスを凝縮させるための冷凍機であって、前記凝縮されたガスは前記空洞に冷却を提供する、冷凍機をさらに備える、請求項31に記載の発送容器。前記冷凍機に連結され、前記空洞へと延びる少なくとも1つのコールドフィンガをさらに備える、請求項32に記載の発送容器。前記少なくとも1つのコールドフィンガに近接して少なくとも1つのヒートシンクをさらに備える、請求項33に記載の発送容器。前記ヒートシンクは、前記少なくとも1つのコールドフィンガを包囲し、前記少なくとも1つのコールドフィンガに向けて流れる比較的暖かいガスから熱エネルギーを吸収するための複数のフィンを備える、請求項34に記載の発送容器。前記ヒートシンクは、前記コールドフィンガの表面積より大きい表面積を有する、請求項35に記載の発送容器。前記複数のフィンは少なくとも前記ヒートシンクの長さに沿って設けられる、請求項35または36に記載の発送容器。前記ヒートシンクは銅から少なくとも部分的に形成される、請求項34から37のいずれか一項に記載の発送容器。前記ヒートシンクはアルミニウムから少なくとも部分的に形成される、請求項34から37のいずれか一項に記載の発送容器。前記空洞における液化ガスの体積を低減させるための機構をさらに備える、請求項31から39のいずれか一項に記載の発送容器。前記空洞における液化ガスの体積を低減させるための前記機構は、 液化ガスを集めるために前記空洞に設けられる少なくとも1つの瓶と、 前記瓶に集められた前記液化ガスを蒸発させるために前記少なくとも1つの瓶に熱を加えるための加熱要素と を備える、請求項40に記載の発送容器。前記瓶は、 傾斜した表面を備える浅い椀形状部分と、 液化ガスを集めるための前記椀形状部分内の凹部と を備える、請求項41に記載の発送容器。前記機構は、前記加熱要素が熱を前記少なくとも1つの瓶にいつ加えるかを制御のための制御装置を備える、請求項42に記載の発送容器。前記機構は、前記瓶がいつ空になったかを感知するための少なくとも1つのセンサを前記瓶の前記凹部に備え、前記少なくとも1つのセンサは前記制御装置に連結される、請求項43に記載の発送容器。前記少なくとも1つのセンサは、前記瓶の前記凹部に設けられる抵抗素子である、請求項44に記載の発送容器。前記発送容器の傾転または傾きを感知するための少なくとも1つのセンサをさらに備える、請求項31から45のいずれか一項に記載の発送容器。前記発送容器の傾きを感知するための少なくとも1つの傾きセンサをさらに備え、前記少なくとも1つの傾きセンサは前記制御装置に連結される、請求項43から45のいずれか一項に記載の発送容器。前記少なくとも1つの傾きセンサは、前記発送容器が傾けられることを感知する場合、前記制御装置は、前記加熱要素が熱を前記少なくとも1つの瓶に加えるのを防止する、請求項47に記載の発送容器。前記発送容器は、液化ガスを集めるための単一の瓶を備え、前記瓶は前記空洞の底部に位置する、請求項41から48のいずれか一項に記載の発送容器。前記発送容器は、液化ガスを集めるための複数の瓶を前記空洞に備える、請求項41から48のいずれか一項に記載の発送容器。前記複数の瓶の各々の瓶は加熱要素に連結される、請求項50に記載の発送容器。ガスを前記空洞へと流すことができるための、および、蒸発したガスを前記空洞から流し出すことができるための気流機構をさらに備える、請求項31から51のいずれか一項に記載の発送容器。前記気流機構は、 前記発送容器の表面を貫いて設けられる管であって、前記管の第1の部分が前記空洞へと延び、前記管の第2の部分が前記発送容器から延び出し、前記管の前記第2の部分は第1の分岐部と第2の分岐部とに分岐させられる、管と、 気体の空気を前記空洞へと流すことができるための、前記管の前記第2の部分の前記第1の分岐部に設けられる入口と、 前記第1の分岐部に沿って設けられる一方向弁と を備える、請求項52に記載の発送容器。前記管の前記第1の部分は前記空洞の上部分へと延びる、請求項33に従属するときの請求項53に記載の発送容器。前記気流機構は、 気体の空気および蒸発した液体酸素を前記空洞から流し出すことができるための、前記管の前記第2の部分の前記第2の分岐部に設けられる出口と、 前記第2の分岐部に沿って設けられる一方向弁と を備える、請求項53または54に記載の発送容器。前記気流機構は、 前記第1の分岐部における前記入口と前記一方向弁との間に位置する室であって、脱酸素剤を収容する室を備える、請求項53から55のいずれか一項に記載の発送容器。前記室は前記第1の分岐部に取り外し可能に設けられる、請求項56に記載の発送容器。前記室は、前記脱酸素剤を除去させることができるように開けることができる、請求項56に記載の発送容器。前記気流機構は、 前記第1の分岐部における前記室と前記一方向弁との間に位置するさらなる室であって、乾燥剤を収容するさらなる室を備える、請求項56から58のいずれか一項に記載の発送容器。前記さらなる室は前記第1の分岐部に取り外し可能に設けられる、請求項59に記載の発送容器。前記さらなる室は、前記乾燥剤を除去させることができるように開けることができる、請求項59に記載の発送容器。サーマルマス材料の少なくとも1つのブロックを前記空洞においてさらに備える、請求項31から61のいずれか一項に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記少なくとも1つのブロックは前記冷凍保存された生物試料に近接して設けられる、請求項62に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記ブロックまたは各々のブロックは前記冷凍保存された生物試料を包囲するように成形される、請求項63に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記ブロックまたは各々のブロックは低い熱放射率を有する、請求項64に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記ブロックまたは各々のブロックは、低い熱放射率を有する少なくとも1つの表面を備える、請求項64に記載の発送容器。前記少なくとも1つの表面は研磨された表面である、請求項66に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記ブロックまたは各々のブロックは、気体の空気および/または液体の空気を、前記ブロックを通じて流すことができるための1つまたは複数の流体通路を備える、請求項62から67のいずれか一項に記載の発送容器。サーマルマス材料の前記ブロックまたは各々のブロックはアルミニウムから形成される、請求項62から68のいずれか一項に記載の発送容器。赤外線遮蔽体を前記空洞においてさらに備える、請求項34から69のいずれか一項に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、前記少なくとも1つのヒートシンクと、冷凍保存された生物試料を保持するための前記空洞における位置との間に設けられ、前記ヒートシンクから冷凍保存された生物試料に向けての熱伝達を損なうように配置される、請求項70に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、前記遮蔽体が前記ヒートシンクからの熱伝達を損なう第1の位置と、前記遮蔽体が、前記凝縮された気体の空気および液体の空気を前記冷凍保存された生物試料に向けて流すことができる第2の位置との間で移動可能である、請求項71に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、 前記冷凍機が動力オフされるときに前記遮蔽体を前記第1の位置へと移動させるように、および、 前記冷凍機が動力オンされるときに前記遮蔽体を前記第2の位置へと移動させるように 構成される制御機構に連結される、請求項72に記載の発送容器。断熱カラーをさらに備える、請求項33から69のいずれか一項に記載の発送容器。前記断熱カラーは、前記ヒートシンクから前記空洞への熱伝達を損なうように、前記少なくとも1つのヒートシンクの周りに設けられる、請求項74に記載の発送容器。前記断熱カラーは前記少なくとも1つのヒートシンクより前記空洞へとさらにさらに延びる、請求項75に記載の発送容器。前記発送容器は、前記空洞を封止するための蓋を備え、前記断熱カラーは前記蓋に連結される、請求項74から76のいずれか一項に記載の発送容器。前記瓶は弾性封止体を備える、請求項77に記載の発送容器。前記弾性の柔軟な封止体は発泡材料から少なくとも部分的に形成される、請求項78に記載の発送容器。赤外線遮蔽体を前記空洞においてさらに備える、請求項74から79のいずれか一項に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、前記断熱カラーに連結され、前記ヒートシンクと、冷凍保存された生物試料のための前記空洞における位置との間に位置し、前記ヒートシンクから前記冷凍保存された生物試料に向けての熱伝達を損なうように配置される、請求項80に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、前記遮蔽体が前記ヒートシンクからの熱伝達を損なう第1の位置と、前記遮蔽体が、前記凝縮された気体の空気および液体の空気を前記冷凍保存された生物試料に向けて流すことができる第2の位置との間で移動可能である、請求項81に記載の発送容器。前記赤外線遮蔽体は、 前記冷凍機が動力オフされるときに前記遮蔽体を前記第1の位置へと移動させるように、および、 前記冷凍機が動力オンされるときに前記遮蔽体を前記第2の位置へと移動させるように 構成される制御機構に連結される、請求項82に記載の発送容器。前記断熱カラーは発泡体から形成される、請求項74から83のいずれか一項に記載の発送容器。少なくとも1つのゲッタをさらに備える、請求項31から84のいずれか一項に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは前記断熱された筐体に設けられる、請求項85に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは前記空洞の表面における被覆として設けられる、請求項85に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは、冷凍保存された生物試料のために前記空洞における位置に近接して設けられる、請求項85から87のいずれか一項に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは前記空洞の底部またはその近くに設けられる、請求項85から88のいずれか一項に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは前記空洞の側壁に設けられる、請求項85から89のいずれか一項に記載の発送容器。前記少なくとも1つのゲッタは炭を備える、請求項85から90のいずれか一項に記載の発送容器。冷凍保存された試料を収容する容器を前記空洞内でドッキングさせるためのドッキング機構をさらに備える、請求項31から91のいずれか一項に記載の発送容器。前記ドッキング機構は、前記容器を前記空洞内で磁気的にドッキングさせるための磁石を備える、請求項92に記載の発送容器。前記ドッキング機構は、前記ドッキング機構においてドッキングされるとき、前記容器に連結可能な少なくとも1つの温度センサを備える、請求項92または93に記載の発送容器。請求項1から94のいずれか一項に記載の発送容器のための持ち運び可能筐体。上方部分と、 下方部分と、 前記下方部分とスライド可能に係合させられる引出機構と を備える、請求項95に記載の持ち運び可能筐体。発送容器が前記引出機構に搭載可能である、請求項96に記載の持ち運び可能筐体。前記上方部分が前記下方部分と係合させられるとき、前記引出機構は前記持ち運び可能筐体内に係止される、請求項96または97に記載の持ち運び可能筐体。前記上方部分が前記下方部分から係合解除させられるとき、前記引出機構は前記下方部分から滑り出ることができる、請求項98に記載の持ち運び可能筐体。少なくとも1つの取っ手を前記上方部分においてさらに備える、請求項96から99のいずれか一項に記載の持ち運び可能筐体。ユーザーインターフェイスまたは表示装置をさらに備える、請求項95から100のいずれか一項に記載の持ち運び可能筐体。ユーザーインターフェイスまたは表示装置を前記上方部分にさらに備える、請求項96から100のいずれか一項に記載の持ち運び可能筐体。前記持ち運び可能筐体の傾きを検出するための傾きセンサをさらに備える、請求項95から102のいずれか一項に記載の持ち運び可能筐体。前記持ち運び可能筐体の移動の間に衝撃を吸収するための懸架システムをさらに備える、請求項95から103のいずれか一項に記載の持ち運び可能筐体。前記懸架システムは1つまたは複数の衝撃吸収体を備える、請求項104に記載の持ち運び可能筐体。冷凍保存された生物試料のための発送容器の空洞における液体酸素の体積を低減させるための方法であって、前記発送容器は、前記空洞の上部の近くに位置する第1の温度センサと、前記空洞の下部の近くに位置する第2の温度センサとを備え、 前記空洞の前記上部において第1の温度を測定するステップと、 前記空洞の前記下部において第2の温度を測定するステップと、 前記第1の温度と前記第2の温度との間の差を決定するステップと、前記第1の温度と前記第2の温度との間の前記決定された差が特定の範囲内にある場合、 前記空洞における液化ガスを蒸発させるために加熱機構をスイッチオンするステップと を含む方法。前記液化ガスが蒸発したときに感知するステップと、 前記加熱機構をスイッチオフするステップと をさらに含む、請求項106に記載の方法。冷凍機のエンジンを安全にスイッチオフするための方法であって、 幹線動力供給部が前記エンジンから接続解除されたことを決定するステップと、 止めるために前記エンジンへと制御信号を送るステップと、 前記エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除するステップと を含む方法。前記エンジンを前記少なくとも1つの電池から連結解除する前に前記エンジンが止まったことを決定するステップをさらに含む、請求項108に記載の方法。前記制御信号を送るステップと、前記エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除するステップとの間で特定の期間にわたって待機するステップをさらに含む、請求項108に記載の方法。前記特定の期間は、前記エンジンが止まるのに要求される時間とおおよそ等しいかより大きい、請求項110に記載の方法。前記エンジンが幹線動力供給部に接続されるときはいつでも前記エンジンは前記少なくとも1つの電池に接続される、請求項108から111のいずれか一項に記載の方法。少なくとも1つの冷凍保存された生物試料を、請求項1から94のいずれか一項に記載の発送容器内で保持するための容器。外側断熱層と、 少なくとも1つの冷凍保存された生物試料のための前記容器内の空洞と、 内側層として設けられ、前記外側断熱層の少なくとも一部分に連結される少なくとも1つのサーマルマスと を備える、請求項113に記載の容器。前記容器を形成するために一体に係合させられるように適合される一対の容器半体を備える、請求項113に記載の容器。前記一対の容器半体の各々の容器半体は、断熱材料から形成される外面と、サーマルマスから形成される内面とを備える、請求項115に記載の容器。前記一対の容器半体は解放可能な係合手段を用いて一体に係合される、請求項115または116に記載の容器。前記解放可能な係合手段は磁気係合手段である、請求項117に記載の容器。各々の容器半体は複数の磁石を備える、請求項118に記載の容器。少なくとも1つの開口を備える、請求項113から119のいずれか一項に記載の容器。温度センサが前記少なくとも1つの開口を介して前記容器に連結可能である、請求項120に記載の容器。前記容器を、互換ドッキング機構を有する発送容器へとドッキングさせるためのドッキング機構をさらに備える、請求項113から121のいずれか一項に記載の容器。前記ドッキング機構は少なくとも1つの磁石を備える、請求項122に記載の容器。前記少なくとも1つの冷凍保存された生物試料を前記容器へと装填するための装填手段をさらに備える、請求項113から123のいずれか一項に記載の容器。請求項1から94のいずれか一項に記載の発送容器との使用のための低温相転移材料を受け入れるための交換可能カートリッジ。請求項1から94のいずれか一項に記載の発送容器に設置されるとき、前記熱ダイオードの上部に向けて延びる取っ手を備える、請求項125に記載のカートリッジ。前記カートリッジの充填状態または温度についての情報を提供するための1つまたは複数のセンサを備える、請求項125または126に記載のカートリッジ。前記カートリッジにおける1つまたは複数のセンサの間の電気接続を形成し、請求項1から94のいずれか一項に記載の発送容器に位置する前記1つまたは複数のセンサのための電子機器を制御するためのコネクタが設けられる、請求項125から127のいずれか一項に記載のカートリッジ。前記空洞における液化ガスの体積を低減させるための前記機構は、 空気を前記空洞から抽出するための、および、 室温空気または加熱空気を前記空洞へと汲み上げるための 汲み上げ機構を備える、請求項40に記載の発送容器。前記汲み上げ機構は、前記空洞から抽出される前記空気を加熱するための熱交換器を備える、請求項129に記載の発送容器。前記汲み上げ機構は、加熱された空気を前記空洞におけるある体積の液化ガスへと向かわせるための出口を備える、請求項129または130に記載の発送容器。前記汲み上げ機構は、液化ガスが前記空洞にいつ存在するかを決定するためのセンサを備える、請求項129から131のいずれか一項に記載の発送容器。請求項1から94および129から132のいずれか一項に記載の発送容器を殺菌するための殺菌機構。前記殺菌機構は気体または蒸気の滅菌剤を前記発送容器へと押し入れる、請求項133に記載の殺菌機構。前記気体または蒸気の滅菌剤は、蒸気の過酸化素、蒸気の過酢酸、またはエチレンオキシドのうちのいずれか1つである、請求項134に記載の殺菌機構。前記殺菌機構は紫外線を備える、請求項133から135のいずれか一項に記載の殺菌機構。

说明书全文

本発明は、冷凍保存された試料が、その目的地において到着して、例えば数カ月といった延長した時間の期間にわたって維持させることができ、制御された速さでの凍結および解凍のためにも可及的に使用できる、例えば生物試料といった冷凍保存された試料のための発送容器に関する。本発明の容器は、液体窒素または固体二酸化炭素などの従来の低温材料の使用なしで低温保存を必要とする他の種類の試料を発送するために使用されてもよい。

冷凍保存は、生物試料を非常に低い温度、例えば-78.5℃〜-196℃に冷却し、その温度で長期間にわたって維持することを伴う生物試料の貯蔵のために使用される技法である。生物試料を低温に冷却することで、そうでなければ試料を劣化させることになる化学反応または酵素反応の動特性が、試料がもはや劣化しないか、または、非常に遅い速さで劣化するだけとなるような程度まで遅くされる。結果として、生物試料は、長期間にわたって保存でき、次に使用および/または分析のために要求されるような周囲温度まで戻すことができる。

冷凍保存された試料は、それらの温度が運搬の間に十分に低い温度で維持される場合に輸送できる。試料が、例えば試料のガラス転移点を上回るといった、特定の温度を上回って温まるように許容される場合、試料の完全性が譲歩される可能性がある。これは、冷凍保存過程で使用される凍結防止剤が試料に対してある程度の毒性を有し、さらなる拡散、延いては、保存された細胞の生存能に影響を与え得るさらなる化学反応が起こる可能性があるためである。凍結防止剤への長期の暴露と、高温での化学反応およびその累積的影響とは、冷凍保存された材料に損傷をもたらす。ガラス転移温度未満では、システムの粘度は、累積的影響が非常に小さいことを意味する。冷凍保存の間、細胞の周囲温度からの冷却は、損傷を最小限にし、解凍後の細胞の生存能力を最適化するために、制御された方法で行われる必要がある。そのため、冷凍保存された試料を発送するときの試料の完全性を確保することは、累積的な損傷の影響が、輸送および保存の予測される期間において著しくならないように十分に冷やされて維持されなければならないことは明らかである。

運搬の間に適切に低い温度を維持する必要性に加えて、発送容器およびその内容物は、それらが運搬の前、最中、および後に通過する環境と適合しなければならない。したがって、空輸の場合、液体窒素などの相転移冷却剤が使用されることは、液体窒素の漏れの危険性がある場合、安全性の立場から受け入れることはできない。この問題を回避するために、ドライシッパー、分子篩またはゼオライトなどの多孔質材料を伴うデュワー瓶が、低温発送が液体窒素の漏れの危険性がなく達成できることを確保するために開発されている。このようなデュワーでは、液体窒素は多孔質材料へと吸収され、気体の窒素として蒸発するまで内部に保持される。

これらのドライシッパーと関連する問題は、例えばドライシッパーに残っている液体窒素からの粒子状の生物物質などで、多孔質材料が簡単に汚染され、各々の使用の間に殺菌されなければならないことであり、これは、手術室およびクリーンルームなどの殺菌環境におけるドライシッパーの使用を、非常に望ましくないものとさせる。また、デュワー瓶は真空で覆われた瓶であり、瓶の壁における等しい圧力分布を確保するために、容器の形はおおよそ円筒形または球形でなければならず、これは、破滅的な失陥を回避することがより厚い材料を必要とするためであり、そのためより性能の劣るデュワーとなる。これらの要因の組み合わせは、ドライシッパーが、液体窒素および試料の装填が行われるのに通る比較的狭い開口が一端にある円筒形または球形のデュワーの形態に概してあることを意味する。典型的なドライシッパーは、デュワーの口の中心軸から径方向に突出する孔を有する。液体窒素が吸収される多孔質材料は、孔の外壁とデュワーの最も内側の壁との間で環になって設けられ、これは、多孔質材料(つまり、分子篩要素)が容易に取り外しおよび交換できず、いかなる場合にも最初に試料を引き抜かずには取り外しおよび交換できないことを示す。

冷却剤(寒剤)としての固体二酸化炭素などの相転移冷却材料を含むより単純な発送容器は、冷凍保存された試料を発送するために使用されてもよく、固体二酸化炭素の床の上にある試料、または、そのような床に浸された試料を含む、例えばデュワーまたは断熱された箱といった断熱された瓶から成る。このような容器による問題は、それらが試料を比較的適度な時間の期間にわたって試料を低温で維持することができるだけであり、相転移冷却材料の頻繁な再充填ない大きな時間尺度にわたっての発送または保存に適さないことである。固体二酸化炭素は、多くの凍結防止剤のガラス転移温度を上回るおおよそ-78.5℃の温度を有し、この温度は、より長い時間尺度(日)にわたる輸送の前、最中、または後における試料への損傷を防止するだけの低さではない可能性がある。

医療の発展は、低温材料(液体窒素、固体二酸化炭素など)および保存施設が利用可能でない、および/または実用的ではない環境において、冷凍保存された試料を発送および維持する益々の要求があることを意味する。例えば、免疫療法の分野が急速に発展しており、例えば白血病および黒色腫などの悪性腫瘍の処置において、治療に向けてのかなりの将来性を持っている。あるやり方では、T細胞が患者の血液から採取され、次にキメラ抗原受容体(CAR)をT細胞の表面に導入するように遺伝子操作される。結果として得られたキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)が、次に、治療に十分な数を提供するために研究室で成長させられ、さらに元の患者へと注入される。そのため、CAR-T細胞は、腫瘍細胞の表面における関連するタンパク質抗原を認識でき、さらに、それらの細胞を殺すように患者の免疫システムを回復させる。この過程は、遺伝子操作を実施することができると共に必要な数のCAR-T細胞を成長させることができる研究室への血液および/または組織の試料の移送を必要とする。また、CAR-T細胞は、次に患者の診療所へと戻すように発送されなければならず、患者が処置の準備ができるまで保存されなければならない。これは、冷凍保存されたCAR-T細胞の試料を数週間以上の期間にわたって診療所で保存することを典型的には必要とし、これは、現場での冷凍保存施設の構築、または、到着すると保存ユニットとして供することもできる発送容器の提供のいずれかを要求する。

このような発送容器を提供することが本発明の目的である。

第1の態様において、本発明は、冷凍保存のための試料を受け入れるための空洞を定める断熱された筐体と、第1の状態において空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において空洞への熱伝達を損なうように動作可能である熱ダイオードとを備える低温試料のための発送容器を提供する。この態様では、空洞は、好ましくは、低温相転移材料の交換可能カートリッジを受け入れるのに適しており、固体から液体への相転移の寒剤が使用される場合、そのような寒剤などを収容するカートリッジが空洞において固定可能に取り付けられ得る。

実施形態では、熱ダイオードは重力熱ダイオードであり、つまり、重力の影響の下で動作し、例えば5W未満または3W未満といった10W未満の動力損失で、その鉛直高さにわたって180℃までの温度差を維持することができるダイオードである。重力熱ダイオードを有する利点は、能動的な冷却がシッパーに提供されない状態において、空洞の底部との間の温度差が重力の影響の下だけで維持され得ることである。熱ダイオードは、空気ブランケット要素および/または閉回路凝縮器/蒸発器ループ要素(熱サイフォン)を備えてもよい。空気ブランケット要素の利点は、シッパーのコストが低減されることである。熱サイフォン要素の利点は、冷却が加速され得ることである。実施形態では、熱エンジンが熱ダイオードから熱を除去するために提供され、使用中、例えばスターリング冷凍機といった熱エンジンは、熱が空洞から除去され得るように、熱交換要素、熱サイフォン、または両方に熱接続されることになる。熱エンジンの提供は、シッパー内の温度を、冷凍冷却剤の必要なく冷凍保存温度まで持って行かせることができる。熱交換要素は、存在する場合、発送容器が直立位置にあるとき、空洞の鉛直方向で最も上方の部分に位置することになり、好ましくは赤外線遮蔽体によって包囲される。

実施形態では、断熱された筐体の断熱要素は真空断熱されたパネルを備えてもよい。真空断熱されたパネルの利点は、その優れた断熱特性と、比較的小さいコストおよび重量とである。真空断熱されたパネルは、デュワーと容易にアクセス可能ではない形に容易に形成でき、例えば、空洞は断面が実質的に長方形であり得る。断熱された筐体の断熱要素はデュワー瓶を備えてもよい。断熱された筐体の断熱要素は、デュワー瓶と、1つまたは複数の真空断熱されたパネルとを備えてもよく、概してこの場合では、1つまたは複数の真空断熱されたパネルは、デュワーによって定められる空洞の外側に位置することになる。この構成の利点は、優れた熱性能と、デュワーの失陥に対する耐性とが提供されることである。

実施形態では、発送容器は、空洞内の温度もしくは空洞に位置する試料の温度、容器の場所、空洞内の温度を安定して維持させるために要求される動力、または、空洞に位置するカートリッジにおける低温相転移材料の量を検出するための1つまたは複数のセンサを備えてもよい。これの利点は、試料貯蔵条件の履歴が確立でき、そのため試料の品質が確保され得ることである。試料の完全性を維持するための介入の必要性も決定できる。

代替または追加で、実施形態では、発送容器は、相転移材料の交換可能カートリッジ内に位置する1つまたは複数のセンサとの係合のための電子接点を備えてもよい。利点は、ここでは、カートリッジの監視が、例えば遠隔でといった、容器を開けることなく実施できることである。

実施形態では、発送容器は、センサが備え付けられる、または、好ましくは1つまたは複数のセンサからの読み取りを報告するための通信ユニットでもある相転移材料のセンサ担持カートリッジを受け入れるように構成される。したがって、発送容器における条件の遠隔監視が可能であり、試料の完全性を確保するための介入が提供され得るとき、警告が送られ得る。容器の内部/表面における1つもしくは複数のセンサからの読み取りは、発送容器の位置、空洞における温度、空洞からの熱損失、空所の配向、空洞が曝された衝撃および振動、もしくは試料の完全性、または、このようなパラメータの組み合わせを指示できる。

実施形態による発送容器は、典型的には、空洞を封止するために容器に取り付け可能である断熱された蓋も備える。蓋は係止部をさらに備えてもよく、任意選択で、係止部は、例えば冷凍保存された試料の完全性を照合する信号に応答して、遠隔制御によって、または、遠隔で発生させられたコードによって解放可能である。したがって、保存された試料は、権限の与えられた使用者に対して、または、試料の完全性がその貯蔵履歴を通じて確立され得るとき、リリースすることができる。代替または追加で、実施形態では、蓋は、熱を熱ダイオードから除去するように構成されるスターリングエンジンを備える、または、熱ダイオードから熱を除去するように構成されるスターリングエンジンを受け入れるように適合される。したがって、発送容器は、例えばスターリング冷凍機といったヒートポンプを、内部または外部の動力源から動力供給することで、最適な温度で維持できる。

実施形態では、発送容器は、制御された速さの凍結のための手段、および/または、制御された解凍のための手段を備えてもよい。このような手段は、例えば昇降機または巻上機の構成といった、空洞にまたは試料上に位置する1つまたは複数のセンサからの読み取りに応答して、空洞への試料の下降を制御すること、または、空洞にまたは試料上に位置する1つまたは複数のセンサからの読み取りに応答して、空洞で上に向かう試料の上昇を制御することを可能にすることができる。利点は、冷凍保存および試料解凍が、例えば追加の機器を伴わずに手術室において、これが通常は可能ではない場所においてできるということである。実施形態では、冷凍保存された試料および/または相転移材料の交換可能カートリッジを空洞から回収するための引き抜き手段が、試料へのアクセスまたは試料の取り出しを容易にするために提供されてもよい。実施形態では、発送容器は、一部の実施形態では、容器の空洞内に位置する相転移材料の交換可能カートリッジの流体再充填のための導管を備えることができ、したがって、シッパーの空洞または試料を汚染に曝すことなく寒剤の再充填を可能にする。発送容器には、低温相転移材料を受け入れるための交換可能カートリッジが備え付けられてもよい。有利には、オフラインの動力供給されていない状態でのシッパーの冷凍保存特性は、このような寒剤を収容するカートリッジが所定位置にあるときに維持させることができる。

本発明のさらなる態様は、先に記載したような発送容器との使用のための低温相転移材料を受け入れるための交換可能カートリッジを提供する。カートリッジは、発送容器に設置されるとき、熱ダイオードの上部に向けて延びる取っ手を備えてもよい。有利な構成では、カートリッジは、カートリッジの充填状態または温度についての情報を提供するための1つまたは複数のセンサを備えてもよく、カートリッジにおける1つまたは複数のセンサの間の電気接続を形成し、電子機器/制御ユニットを制御するためのコネクタが設けられてもよい。

実施形態では、熱ダイオードは、第1の状態において、ガスを用いて空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において、ガスを用いて空洞への熱伝達を損なうように動作可能である。

本発明のさらなる態様では、本明細書に記載されている発送容器のための持ち運び可能筐体が提供される。持ち運び可能筐体は、上方部分と、下方部分と、下方部分とスライド可能に係合させられる引出機構とを備えてもよい。本明細書に記載した種類の発送容器は引出機構において搭載可能である。

本発明のさらなる態様では、冷凍保存された生物試料のための発送容器の空洞における液体酸素の体積を低減させるための方法が提供され、その発送容器は、空洞の上部の近くに位置する第1の温度センサと、空洞の下部の近くに位置する第2の温度センサとを備え、方法は、空洞の上部において第1の温度を測定するステップと、空洞の下部において第2の温度を測定するステップと、第1の温度と第2の温度との間の差を決定するステップと、第1の温度と第2の温度との間の決定された差が特定の範囲内にある場合、空洞における液化ガスを蒸発させるために加熱機構をスイッチオンするステップとを含む。

本発明のさらなる態様では、冷凍機のエンジンを安全にスイッチオフするための方法が提供され、方法は、幹線動力供給部がエンジンから接続解除されたことを決定するステップと、止めるためにエンジンへと制御信号を送るステップと、エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除するステップとを含む。

本技術の関連する態様によれば、処理装置で実施されるとき、処理装置に本明細書に記載した方法のいずれかを実行させるコードを持ち運ぶ非一時的なデータ媒体が提供される。

当業者には理解されるように、本技術の実施形態は、システム、方法、またはコンピュータプログラム製品として具現化できる。したがって、本技術は、全体としてハードウェアの実施形態、全体としてソフトウェアの実施形態、または、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ることができる。

さらに、本技術の実施形態は、具現化されたコンピュータ読み取り可能プログラムコードを有するコンピュータ読み取り可能媒体において具現化されたコンピュータプログラム製品の形態を取ってもよい。コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能信号媒体またはコンピュータ読み取り可能保存媒体であり得る。コンピュータ読み取り可能媒体は、例えば、限定されることはないが、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、もしくは半導体のシステム、装置、もしくはデバイス、または、それらの任意の適切な組み合わせであり得る。

本技術の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き出すことができる。コード成分は、手順、方法などとして具現化でき、高準でコンパイルまたは解釈される言語構築に設定されるネイティブ命令の直接機械命令から、抽象のレベルのいずれかにおける命令または一連の命令の形態を取り得る下位成分を含むことができる。

本発明の関連する態様では、少なくとも1つの冷凍保存された生物試料を、本明細書に記載した種類の発送容器内で保持するための容器が提供される。

本技術は、添付の図面において例を用いて図式的に示されている。

デュワーの下部に冷凍保存された試料があり、上部にスターリングエンジンおよび熱交換器がある、シッパーまたは発送容器の基本構造を示す図である。

スターリングエンジンが動力供給され、熱ダイオードが第1の動作状態にあるときに確立される対流回路を指示するための矢印を伴う図1のシッパーを示す図である。

スターリング冷凍機が動力供給されず、温度勾配がシッパーの空洞における断熱空気ブランケットによって重力の下で維持されている第2の動作状態におけるシッパーでの熱ダイオードにわたる温度勾配を示す図である。

閉ループまたは重力熱サイフォン式の凝縮している熱ダイオード要素を示す図である。

図4Aの凝縮している熱ダイオード要素を備える発送容器を示す図である。

失陥モードが低温発送容器と関連付けられており、容器がこのような失陥に対処するためにどのように適合され得るかを示す概略図である。

異なる温度での典型的な分化能を示し、シッパーが通常のモード動作および失陥のモード動作においてどこで動作するように設計されるかを示す図である。

冷却および加温の間の発送容器における時間にわたっての温度変化のグラフと、冷却および加温の間の時間にわたっての冷凍機エンジンの動力のグラフとである。

発送容器内での液化ガスの蓄積を低減させるためにシステムによって実施される例のステップを示す図である。

発送容器内での液化ガスの蓄積を低減させるための機構を備える発送容器を貫いての断面図である。

機構の平面図である。

機構の断面図である。

発送容器内での液体酸素および霜の蓄積を低減させるための機構を備える発送容器を貫いての断面図である。

機構の拡大図である。

熱損失を低減させるために冷凍保存された試料および遮蔽体を包囲するサーマルマスを備える発送容器を貫いての断面図である。

サーマルマスの平面図である。

サーマルマスの断面図である。

サーマルマスおよび断熱栓を備える発送容器を貫いての断面図である。

少なくとも1つのゲッタを備える発送容器を貫いての断面図である。

上方部分と下方部分とを備える、発送容器を収納するための持ち運び可能筐体の図である。

上方部分が持ち上げられている持ち運び可能筐体の図である。

上方部分が持ち上げられ、発送容器が引っ張り出されている持ち運び可能筐体の図である。

上方部分が持ち上げ位置にある状態での、図14Aの持ち運び可能筐体の上方部分を持ち上げたり下げたりするための機構の断面図である。

下げた位置における上方部分の図である。

発送容器を保護するための機構を示す図である。

図15Aの持ち運び可能筐体および機構のより詳細な図である。

図15Aの持ち運び可能筐体の上方部分および機構のより詳細な図である。

冷凍保存された試料を発送容器内で保持するための、および、発送容器から取り出されるときに試料を要求される温度で維持するための容器を示す図である。

冷凍保存された試料が、容器へとどのように挿入されるか、および、容器からどのように引き抜かれるかを示す図である。

容器の構造を示す図である。

図18Aの容器を貫いての断面図である。

容器が発送容器から取り外されるときの、図18Aの容器の冷凍保存された試料および要素の温度上昇の速さのグラフである。

図18Aの容器の要素が容器を発送容器内でどのように保持させることができるかを示す図である。

容器が本来の場所にあるとき、容器内の冷凍保存された試料の温度がどのように監視され得るかを示す図である。

断熱栓と封止機構とを有する発送容器を貫いての断面図である。

断熱栓と封止機構とを有する発送容器を貫いての断面図である。

断熱栓と封止機構とを有する発送容器を貫いての断面図である。

発送容器のための持ち運び可能筐体の例のユーザーインターフェイスの図である。

冷凍機がスイッチオフされるとき、発送容器がどれだけの長さで要求される温度のままとできるかを決定するための例のステップの概略図である。

発送容器のヒートシンク(または、クールシンク)を示す図である。

円形の形態を有する例のヒートシンクを貫いての断面図である。

長方形の形態を有する例のヒートシンクを貫いての断面図である。

冷凍機のスターリングエンジンを安全に止めるための例のステップの流れ図である。

発送容器を貫いての断面と、容器内の液化ガスの蓄積の場所とを示す図である。

発送容器内での液化ガスの蓄積を低減させるための機構を備える発送容器を貫いての断面図である。

発送容器を殺菌するための機構を備える発送容器を貫いての断面図である。

大まかに言って、本技術は、発送容器に関し、より詳細には、標準的な車両貨物、航空貨物、および鉄道貨物によって場所から場所へと輸送でき、その目的において、例えば手術室といった従来の部屋で保存および使用できる持ち運び可能な発送容器に関する。持ち運び可能性を確保するために、本明細書に記載された発送容器は、1.5m以下の高さである(つまり、高さ≦1.5mである)ことが好ましい。

実施形態では、発送容器は断熱された筐体を備えてもよく、筐体は、i)相転移材料の交換可能カートリッジと、ii)冷凍保存される試料とを受け入れるための空洞を定める。筐体は、任意の適切な形で、任意の適切な材料から形成できる。また、発送容器は、第1の状態において空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において空洞への熱伝達を損なうように動作可能である熱ダイオードを特徴的に備え得る。発送容器の熱ダイオードは、重力熱ダイオードとすることができ、つまり、重力の影響の下で動作する熱ダイオードとすることができ、ここで重力は、断熱された筐体内の空洞の鉛直方向で最も低い位置が空洞の他の領域より低い温度で維持されることを示す。

図1は、断熱された筐体10を備えるシッパーまたは発送容器の基本的な構造を示している。図1では、筐体10は、壁14a、14bと、底部16と、蓋18とによって定められる空洞12を有する。壁14と底部16とは、デュワーまたは真空断熱されたパネルなどの連続した構造であり得る。断熱された材料の追加の層および硬い外殻が、明確にするために示されていないが、壁および底部を包囲できる。蓋18は、空洞12への熱の侵入を最小限とするために、真空断熱されたパネルまたは膨張させられた発泡体などの断熱材を好ましくは備える。筐体は、例えばある程度の衝撃保護を追加的に提供する真空断熱されたパネルの層または発泡された断熱層といった、壁14および底部16の周りの断熱のさらなる層において取り囲まれてもよいが、明確にするために、これらの追加の断熱要素は示されていない。包囲する硬い外殻が設けられてもよい。また、相転移材料の取り外し可能なカートリッジは、空洞12に設置されることになり、その底部22に向けて位置するが、明確にするために、これは図1では示されていない。

図1では、試料20が、熱ダイオードの下方端にある空洞の底部22に向けて設けられる。(図9A〜図9Cを参照して説明されているように、空洞の上部において形成し、底部22に向けて滴下する液化ガスを集めるために、少なくとも1つの浅い瓶が空洞の底部に設けられてもよい。浅い瓶が液化ガスリザーバを形成するために検討されてもよい。)赤外線(IR)遮蔽体26によって包囲された熱交換器24が、蓋18に位置するスターリング冷凍機28に取り付けられている。相転移寒剤などの代替の熱除去手段が、スターリング冷凍機の代わりに使用されてもよい。IR遮蔽体は、熱交換器24から空洞12への何らかの熱放射を軽減し、したがって発送容器の熱性能をさらに向上させる。使用中、スターリング冷凍機は、熱ダイオードの最も上方の部分でもある空洞の最も上方の部分30から、空洞12空の熱を除去するために動力供給される。図1のシッパーは、単純な空気ブランケットに基づく熱ダイオードを有する。

本発明のシッパーの熱ダイオードは、2つの動作状態で機能する。スターリング冷凍機28が能動的である第1の能動的な状態では、熱が熱交換器24を介して空洞12から除去される。熱が空洞12から除去されるとき、対流が確立され、それによって、空洞の最も上方の部分30からの冷却空気が空洞の底部22へと下降する。これは、液体窒素(または他の作動流体)の蒸発を防止または最小限にでき、液体窒素が熱交換器24から浅い瓶(または、液体窒素リザーバ)のうちの1つへと滴下するため、システムを再充填できる。システムがその充填状態に達するとき、電気機械の制御ループが液体窒素の保護を停止でき、ここで、「充填状態」とは、所定の体積であり、液化ガスの種類、使用されるサーマルマス、および必要なスタンバイ時間に依存する可能性がある。この充填状態は、液化ガス(例えば酸素)の蓄積が望ましくない場合、数ミリリットルであり得る。この場合、窒素供給は、冷凍機のための作動流体の供給源として外部環境からの空気を使用する、例えば研究室の供給、窒素濃縮装置、または酸素排除システムといった窒素供給源からであり得る。同時に、空洞の底部からの比較的高温の空気が、熱ダイオードの上部、すなわち空洞の上部に向けて上昇することになる。この連続した対流回路は、空洞からの一定の熱抽出を可能にし、空洞/熱ダイオードの最も下の部分22を、例えば-150℃以下の温度といった、冷凍保存のための適した温度へと持って行くことができる。

熱ダイオードが第1の動力供給された動作状態とされたときに確立される熱の流れ/対流回路は、図2において概略的に示されており、スターリング冷凍機28の動作は、空洞の最も上の部分30に位置する空気から熱交換器24を介して熱を除去させる。冷却された空気は、矢印32によって指示されているように、空洞22の底部へと下降する一方で、比較的温かい空気が、矢印34によって指示されているように、空洞22の底部から空洞の最も上の部分へと上昇する。

第2の受動的な状態では、温度勾配が、筐体10の断熱特性と、筐体10における空気ブランケットの断熱特性とに依拠する重力熱ダイオードにわたって維持される(図3参照)。熱ダイオードの最も下の部分22は、最も上の部分30の温度未満の温度で維持される。空洞の高さに対する空洞の断面積の比は、所望の動作性能に合わせられ得る。例えば、220℃の温度差が、1W未満の熱損失を伴う75cm:230cm2の高さと断面積との比を用いることで得られる。これは、システムにおける最小の熱利得を可能にすることができ、これは、有利には、システムに、システムがスタンバイにある時間の大きさ、つまり、動力供給されていない時間の大きさを最大化させることができる。これは、動力失陥の場合、または、システムが長距離で輸送されているとき(例えば飛行機によって)、特に有用である。

図4Aは、閉ループまたは重力熱サイフォン式の凝縮している熱ダイオード要素38を示しており、図4Bは、このような要素と適合された本発明による発送容器を示している。図4Aでは、上部凝縮室40が、窒素またはアルゴンなどの作動流体を収容する連続回路を形成するために、閉ループの底部に位置する冷却室42に、下り管44および上り管46によって連結されている。

上部凝縮室40は、熱がヒートポンプ(図示せず)によって上部凝縮室から能動的に抽出されている動作状態において、冷却された天井において凝縮する作動流体がボウル50へと滴下し、さらに重力の影響の下で下り管44を介して冷却室42へと滴下するように、下り管44の口においてボウル50の鉛直方向上方に最下点が形成された天井48を有する。したがって、低温で液体の作動流体52のリザーバが冷却室42内に確立される。冷却室42における凝縮した作動流体の蓄積は、比較的温かい作動流体を、上り管46を介して上部凝縮室へと移動させるように押し流す。したがって、熱がヒートポンプによって上部凝縮室から抽出されているとき、能動的な冷却回路が確立される。

能動的な冷却が上部凝縮室に提供されない第2の動作状態では、最も冷たい作動流体が回路の鉛直方向の最も下の点に位置し、最も温かい作動流体が回路40の上部へと上昇することになるため、上部凝縮室40と冷却室42との間の温度勾配が重力の下で維持される。

実施形態では、発送容器システムを高い圧力で動作させることは有益であり得るし、そのため、システムにおける液体窒素または他の低温液体の沸点が高くさせられる。これは、システムをより低いコストで動作させることを可能にでき、システム内でのより小さい温度差と、それによる向上した熱力学的効率とのため、向上した熱効率を提供できる。このような実施形態では、閉じたシステムには最初に液体窒素(または、他の作動流体)が充填される。システムが平衡したとき、冷凍機は封止され、冷凍機による/冷凍機内での液体窒素の再生が開始され得る。これは、システムで蒸発する液体窒素が冷凍機によって再液化され、そのため液体窒素の最初の供給がシステム内で使用および再使用できることを意味する。液体窒素の何らかの損失が長期の動作の間にシステムから起こる場合、発送容器内の窒素は外部供給を介して注ぎ足される。発送容器システムは、容器内の液体窒素(または他の作動流体)の高さを監視するためのセンサを備えてもよい。

例の閉じた発送容器システムでは、容器における蒸発した窒素/気体の窒素が集められ、再液化され、そして、次に試料を要求される冷却温度で維持する際に使用のために容器へと戻される。例えば100リットルの液体窒素容量を伴う発送容器については、液体窒素の蒸発は、1日当たり2リットル未満であり得る(システムが連続した動作にあるとき)。この蒸発した窒素は、例えば77Kにおいて5W〜20Wの冷却能力を有する冷凍機(例えばスターリング冷凍機)で再液化され得る。したがって、閉じたシステムの性能は、蒸発の量が低減されるように液体窒素の温度を低下させるために、冷凍機を用いて向上/改善され得る。

したがって、実施形態では、冷凍機は、発送容器内の寒剤の高さを維持するように、閉じたシステムの発送容器において液体窒素を再液化するために使用できる。冷凍機は、スターリング冷凍機、クリーメンコ(Kleemenco)サイクル冷凍機、パルス管冷凍機、「音響スターリング」冷凍機、ジュールトムソン冷凍機、または、任意の他の適切な冷蔵の手段であり得る。

断熱された発送容器では、液体窒素は、自由な液体または液体窒素が適切な材料へと吸収され得るため、存在できる。発送容器は、真空断熱され得る、または、任意の他の適切な手段によって断熱され得る。

閉じた発送容器システムでは、発送容器の空洞のヘッド空間における窒素ガスが特定の状態(例えば、特定の圧力)を達成するとき、ガスの液化を達成することが、窒素ガスの圧力における飽和温度未満の温度(1barにおける液化について77K)で動作している冷凍機に取り込まれる。そのため、液体は発送容器の空洞へと戻される。発送容器の空洞は、冷凍機の失陥、冷凍機への動力の遮断、または断熱の失陥の場合の圧力逃し弁を有している。窒素を液化するために用いられないとき、冷凍機は、閉じた空洞における液体窒素の温度を低下させ、それによって蒸発を低下させるために使用されてもよい。冷凍機のコールドヘッドが、その断熱された圧力瓶内の液体窒素の直接的に適用され得る。代替で、熱サイフォンまたは任意の他の適切なシステムが、液体窒素と冷凍機との間の熱伝達を容易にするために使用されてもよい。

発送容器の中で液体窒素をリサイクルすることの利点は、液体窒素が高価であり、どこでも簡単に入手可能ではない可能性があるため、発送容器を動作させるコストが低減されることである。別の利点は、大量の液体窒素を保存および取り扱う必要性が低減されることであり、これは、発送容器を使用するために要求される訓練過程および安全過程の量を減らせる。別の利点は、リサイクルされた液体窒素が低レベルの汚染を含むことである。

図6は、異なる温度での典型的な分化能を示し、シッパーが通常のモード動作および失陥のモード動作においてどこで動作するように設計されるかを示している。したがって、失陥モードの動作であっても、本発明によるシッパーは、試料の完全性が数日間または数週間の期間にわたって譲歩されることのない温度で冷凍保存された試料を維持できることが、理解できる。

実施形態では、発送容器の重力熱ダイオードは2つの状態で動作できる。第1の動作状態では、熱が熱ダイオードから熱交換器を通じて空洞の内側から発送容器の外部へと能動的に抽出できる。この状態では、空洞の鉛直方向で最も上の部分に位置する作動流体から熱が除去されている状態で冷却回路が確立され、そのため、冷却作動流体は空洞の鉛直方向で最も下方の部分へと下降し、一方、比較的温かい作動流体は、空洞の鉛直方向で最も上方の部分へと上昇する。この第1の動作状態では、空洞は、冷凍保存に適した温度を確立または維持するために冷却される。空洞の鉛直方向で最も下方の部分における温度は、位置するカートリッジの中に収容されている相転移材料の相転移温度未満の温度にさせられ得る。例えば、固体二酸化炭素を収容しているカートリッジは、冷凍保存のための試料と共に空洞の底部に配置でき、空洞の鉛直方向で最も下方の部分は、-150℃以下まで冷却できる一方で、固体二酸化炭素のガスへの転移温度は-78.5℃である。相転移材料のカートリッジは、空洞の壁、床、または開口部の完全性を阻害することなく、空洞の上部における開口部を介して挿入できる。交換可能カートリッジは、空洞の壁および/または床に柔軟に取り付けることができ、断熱された筐体の壁および床から独立してまたはそれらとの組み合わせで、例えばスロット、窪み、または井筒といった場所を定めることができる。熱ダイオードの作動流体は、閉ループにおいて収容されてもよく、または、単純な空気ブランケットの形態であってもよい。この第1の動作状態において熱ダイオードを動作させるために、ヒートポンプ、または、液体窒素などの代替の冷却手段が、使用中、断熱された筐体によって定められた空洞内に位置する熱交換器に典型的には連結される。

第2の動作状態では、熱ダイオードは、発送容器の空洞の鉛直方向で最も下方の部分を、空洞の鉛直方向で最も上方の部分より低い温度で維持するように動作する。これは、空洞にわたる熱勾配を維持する重力に依拠し、最も冷たい空気および/または作動流体は、空洞の鉛直方向で最も下方の部分に位置する。発送容器の実施形態で使用され得る特定の熱ダイオードの詳細が本明細書で提供されている。

実施形態では、発送容器は、例えば動力が供給される状態で数週間から数カ月間といった、長い時間の期間にわたって、-78.5℃の温度または-150℃未満の温度で試料を維持することができる。例えば、動力がスターリング冷凍機または同様の熱エンジンに提供されないときといった、外部動力が適用されない場合、容器における温度は2時間から数週間まで維持できる。熱ダイオードは、空洞の鉛直方向で最も下方の点と空洞の鉛直方向で最も上方の部分との間で、例えば80℃、100℃、または120℃以上といった20℃から150℃までの温度差を維持することができる。空洞の高さに対する空洞の断面積の比は、所望の動作性能に合わせられ得る。例えば、220℃の温度差が、1W未満の熱損失を伴う75cm対230cm2の高さと断面積との比を用いることで得られ得る。システムの直径は、挿入される冷凍保存された治療のバッグ(典型的には、これらのバッグは160mm未満の幅である)に十分な最適な幅であり、これは、空洞内に適切な対流を可能にするだけの幅でもある。

実施形態では、発送容器は、空洞の大きさ、および、空洞の上部から下部への温度差に依存して、10W未満の最大動力損失を有し得る。好ましい実施形態では、発送容器空の動力損失は5W未満であり、最も好ましくは3W以下である。

断熱された筐体は、冷凍保存のための例えば生物試料といった試料と、相転移材料の交換可能カートリッジとが装填され得るのに通る空洞の上部に、開口部を有してもよい。使用中、発送容器は、筐体における空洞を覆う蓋が嵌められてもよい。蓋は、空洞の内容物を汚染から保護するために空洞を閉じるように供し、容器の上部に断熱を提供し、したがって、容器および空洞への熱の侵入を防止または実質的に低減する。蓋は、本明細書で詳述したような真空断熱されたパネル、断熱発泡体など、任意の適切な断熱された材料から作られた断熱要素を典型的には備える。蓋は、容器を衝撃の損傷から保護するために硬い外殻材料を備えることもでき、外殻は、プラスチック材料、複合材料、金属、または金属合金など、任意の都合の良い材料から作ることができ、選択は重量の要件と強度の要件とのバラスに基づいて行われる。

断熱された筐体は、例えばデュワー瓶とすることができ、つまり、真空ジャケットを伴う瓶とすることができ、前記真空は非常に低い熱伝導率を提供し、したがって良好な断熱特性を提供する。デュワー瓶の使用は、デュワーの壁における圧力を平衡させる必要性が、このような瓶が断面において実質的に球形または円筒形であることを通常示すため(そうでない場合、はるかにより厚い壁の断面が大気圧に耐えるために要求されるため)、いくらかの設計の制限をもたらし、典型的には、デュワー瓶の内部空洞よりしばしばはるかに細い(より小さい断面の)開口部を有し(この開口部を通じて、例えば、試料および使用者が交換可能な相転移寒剤カートリッジが導入できる)、これは、試料の大きさおよび形と、相転移材料の使用者が交換可能なカートリッジとを制限する。デュワーの形をより厚い壁の断面へと変更することが要求され、このような瓶はより重くなり、構築するのがより難しくなり、デュワーの熱性能が劣化する可能性がある。それにも拘らず、デュワー瓶は優れた断熱特性を概して有する。

一部の好ましい例では、断熱された筐体は、例えばKevothermal(www.kevothermal.eu)によって供給される真空断熱されたパネル、および、Kingspan OPIM-R(登録商標)などのこの種類の関連するパネルといった、真空断熱されたパネル(VIP:Vacuum Insulated Panel)から形成され得る。一般的な意味において、VIPは、排気されてから包まれ、薄い気密の包装材料で封止された微小孔のある芯材を特徴としている。Kevothermal VIPは、多層で金属化されたバリア膜で包まれ、追加の赤外線の乳白剤を伴う、非結晶質のシリカに基づく低い熱伝導率の芯材から作られ、パネルの中心において、ASTM C518、EN 12667に従って測定されるとき0.0036W/m/Kもの低さの熱伝導率を提供する。VIPの断熱特性は、0.025W/m/K、0.034W/m/K、および0.05W/m/Kの熱伝導率の領域をそれぞれ有する発泡ポリウレタン発泡体、発泡ポリスチレン、およびガラス繊維断熱などの断熱材と、非常に有利に比較できる。複数のVIPが、十分な断熱を容器にもたらすために、積層構造で組み合わせることができる。

真空断熱されたパネルは有利には比較的安価である。VIPは、デュワー瓶についての場合のように圧力を平衡させる必要がないため、任意の都合の良い形へと容易に形成させることもできる。したがって、空洞の断面は、筐体の開口部へと通じて繋がることができ、試料と相転移材料の交換可能カートリッジとを受け入れるための任意の適切な形で成形できる。例えば、空洞は、断面が正方形または長方形とすることができ、試料および交換可能な冷却カートリッジの挿入を容易にさせる。VIPは、損傷に対してデュワー瓶よりはるかに堅牢でもあり、損傷された場合、筐体の壁を形成するVIPは、容器を修理するために交換できる。

真空断熱されたパネル(VIP)を備える発送容器の断熱された筐体の断熱特性が、特定の温度範囲において、特には-78℃より高い温度の範囲において、多くの従来のデュワー瓶によって提供される断熱特性より優れることは、見出されている。結果として、VIPから構築された発送容器の試料を収容する空洞の冷却は、同じ体積の従来のデュワーを伴う発送容器を冷却するために要求される能力より低い能力のスターリング冷凍機で有利に達成できる。より小さい能力のポンプはより大きい能力のポンプより通常は軽量であるため、物品のコストの意味において有利であり、一般的には容器重量の意味において有利である。さらに、-100℃〜-120℃まで動作する冷凍機は、-196℃まで動作するものより相当に安価である。

室温から-196℃までの範囲にわたっての従来のデュワーの熱性能におけるこの変動は、冷凍保存のための従来のデュワー瓶が、液体窒素の温度において動作するように主に設計され、液体窒素でのその温度に直接的に冷却されるという事実から生じる。結果として、液体窒素の温度から室温までの温度範囲にわたるデュワーの断熱特性は、液体窒素の温度(-196℃)における最終的な究極の断熱特性ほど重要でない設計基準である。デュワー瓶の真空ジャケットの内部は、低温において真空ジャケット内のあらゆる残留ガスを吸収するように供するゲッタ材料で部分的に被覆され、それによって真空を向上させ、それによってデュワーの熱伝導率を低減する(つまり、瓶の断熱特性を向上させる)。この効果はクライオポンプ効果として知られている。本発明の発明者らは、このクライオポンプ効果が、冷却がヒートポンプによってその場で実施される発送容器の用途にとって都合の良い温度未満の温度においてのみしばしば効率的に作動することを確認している。低減された圧力において作動するだけの従来のデュワーにおけるクライオポンプ効果の結果は、デュワーの効果的な熱伝導率が、おおよそ-80℃より高い温度において、VIPから形成された瓶の熱伝導率より高いことである。従来のデュワーに伴うこの問題を回避するために、新たな種類のゲッタ(例えば炭)を備える、より高い温度で有利なより優れた熱損失特性を伴う改良されたデュワー瓶が開発されている。この新たな種類のゲッタ材料を使用する結果として、発送容器の目標とする動作温度範囲にわたってより良好に機能するデュワー瓶が開発されている。

現在、VIPは平坦なパネルとして提供されており、発送容器の壁および床を形成するために積層として組み合わせられ得る。この構造は優れた断熱特性を提供するが、VIPの平坦なパネルの性質は、パネルが斜めに交わる場所が熱の侵入のための潜在的な経路となることを意味する。この懸念に対処するために、VIPが、開口部を伴う箱として、または、本発明の発送容器における断熱された筐体として使用するための他の適切な形として形成できることが、検討されている。したがって、本発明は、壁と床との間の空洞が生成されるように、床と、床から上向きに突出する少なくとも1つの壁とを伴う微小孔のある芯材を形成するステップと、低減された圧力の下で前記芯材を排気するステップと、次に、芯材を薄い気密の包装材料において封止可能に包むステップとを含む断熱された構造を形成する方法を提供する。本発明は、床と、床から上向きに突出する少なくとも1つの壁とを伴う断熱された構造であって、床と少なくとも1つの壁との間に空洞を定め、気密の包装材料において低減された圧力の下で保持される連続した微小孔のある芯材を備える構造にも関する。微小孔のある芯材を包む気密の包装材料が放射熱伝達を低減させるためにホイル要素を備えることは好ましく、したがって筐体の断熱特性をさらに向上させる。

一部の実施形態では、シッパー構造は、デュワー瓶を備える断熱された筐体と真空断熱されたパネルとを組み合わせている。この具体的な構造は、デュワーについての共通の失陥モードがデュワー真空ジャケットにおける真空の損失を通じた失陥であるため、有利である。デュワー失陥が従来のデュワークライオシッパーにおいて起こる場合、デュワーの熱伝導率が10以上の倍数で増加する可能性があるため、デュワー瓶内の温度は急速に上昇する可能性があり、デュワー瓶内に収容される冷凍保存された試料の完全性を譲歩する可能性がある。したがって、デュワー瓶の真空が失陥した例では、試料の完全性を維持するのに許容可能な低さの温度を維持するだけの十分な断熱を提供する断熱の追加の二次的な層を、デュワー瓶の外側でシッパーに設けることは有利である。したがって、デュワーの真空が失陥した場合に、交換の瓶/シッパーへの冷凍保存された試料の移送のための時間の適切な機会を有利に許容するVIPによって包囲されるデュワー瓶を断熱された筐体が備えるシッパー構造が、本発明によって提供される。

デュワー瓶の周りでのおよそ50mmの断面厚さのVIPの使用は、シッパーの試料空洞からの動力損失を、-78.5℃において30W未満に維持するのに十分であることが分かっている(デュワー瓶における真空が失陥した場合)。バックアップの断熱を提供するVIPの厚さは、目標とする熱性能基準に合うように、および、任意の適用可能な重量の要件を満たすために、異なってもよい。実用性の意味において、この二次的な断熱は、警告を生じさせることができ、標準のデュワークライオシッパーでは利用可能とはならない、代替のシッパーまたは静的な保存容器に試料を移送させる絶好の機会を可能にする。この二重のデュワー/VIPの断熱された筐体の構造があれば、発送容器の空洞の底部における冷凍保存された試料は、デュワー真空が失陥した場合に、おおよそ2日間までの目標の動作範囲で維持され得る。

デュワーの壁を包囲するVIPは、最適な熱接触がVIPとデュワーとの間で維持されるように、デュワー瓶の外側壁と相補的な形で形成され得る。一部の好ましい実施形態では、デュワー瓶の外側の断熱層は複数のVIPから形成され得る。例えば、デュワーがその鉛直方向軸の周りで円形の断面のものである場合、デュワー瓶の湾曲した外側壁の周囲全体の断面が相補的な弓形のVIPによって断熱されるように、相補的な弓形の断面の2つ、3つ、4つ、またはより多くのVIPが提供され得る。代替で、平坦なVIPが、デュワーが位置する箱を形成するために使用されてもよく、VIPの内側壁とデュワーの外側壁との間のあらゆる空所は、例えば、外部の衝撃に対してデュワーを守ることもできる発泡された断熱材といった、さらなる断熱材で充填されてもよい。有利には、シッパーは、構造における任意の失陥したデュワーユニットまたはVIP要素の交換による修理を許容するように構築され得る。

断熱された筐体は、典型的には、筐体を衝撃の損傷から保護するために外側の外殻を有する。筐体の空洞、または、全体としての発送容器は、限定されることはないが、蒸気殺菌、過酸化水素蒸気殺菌などの化学殺菌、放射線殺菌、高温殺菌、および加圧殺菌など、標準条件の下で殺菌され得る材料で裏打ちされ得る。外殻または空洞の裏打ちのための例示の材料は、金属、金属合金、セラミック、ガラス、例えばガラス繊維または炭素繊維に基づく積層品といった積層品、樹脂、またはポリマから選択され得る。強く軽量な材料が、容器の全体重量を最小限にするため、特に好ましいとされる。

蓋および/または筐体は、他の機能的な構成要素を備えてもよい。後で記載しているような他の機能的な構成要素は、個別または組み合わせで提供されてもよい。例えば、蓋および/または筐体は、スターリング冷凍機(本明細書ではスターリングエンジンとして言及されることもある)などのヒートポンプ、または、熱ダイオードがその第1の動作状態において動作させられるときに空洞の冷却をもたらすために熱が空洞から抽出され得るように液体窒素などの寒剤を受け入れるためのリザーバに連結するための手段が設けられる熱交換器を好ましくは備える。この場合、スターリング冷凍機が、熱交換器と熱接触している限り、発送容器の蓋へと組み込まれ得る、または、断熱された筐体に取り付けられ得る。熱交換器が存在する場合、熱交換器から放射する熱が空洞へと戻るのを防止するために、熱交換器が赤外線(IR)遮蔽体によって包囲されることは好ましい。この場合でのIR遮蔽体は、単純な金属ホイルを備え得る。

発送容器の空洞からの熱抽出を駆動する電気的に動力供給される手段は、これがすべての場所において容易に入手可能ではない寒剤の外部供給源への依拠を低減するため、概して好ましいとされる。ここにおよび先に記載した好ましい実施形態では、蓋が筐体に位置する場合、かつスターリング冷凍機が動力供給される場合、蓋または筐体のいずれかに、空洞を冷却するように構成されるスターリング冷凍機が備え付けられ得ることは、理解されるものである。

蓋または本体は、例えば、試料、空洞の一部分、もしくはカートリッジの温度、カートリッジの充填高さ、または、例えば試料が導入されてから試料が適切な温度で維持されているかどうかといった、容器の内容物の状況に関する他の情報を指示するための表示装置を提供してもよい。状況指示は、空洞内に、試料の内部もしくは表面に、交換可能な相転移カートリッジの内部もしくは表面に、または、これらの場所の組み合わせで位置するセンサから得られた読み取りから導かれる。蓋および/または筐体は、容器の場所が遠隔で追跡および照合され得るように、例えばGPSセンサといった位置センサを備え得る。同じく、本発明の熱ダイオードが重力熱ダイオードであるため、発送容器が直立状態で維持され、そのため、発送容器が直立位置で維持されることを確保するために、蓋および/または筐体に傾きセンサが備え付けられ得ることは、重要である。センサが、空洞内の温度を一定の温度で維持するために要求される動力についての報告を提供するために設けられてもよく、これはさらに、例えばデュワー瓶が失陥していないかどうかといった、断熱が完全なままであるかどうかを決定するために使用できる。センサが、任意の熱エンジンの動作状態について、または、例えばヒートポンプもしくは通信ユニットに動力供給するために、存在し得る任意の搭載された動力供給源の残っている動力について、報告できる。

筐体は、蓋における相補的な係止手段と係合するように係止手段が備え付けられてもよい。例えば、発送容器には手動または電子的な係止部が設けられ得る。係止部および/または蓋の開放は、治療または非治療の介入において使用される材料についての規制プロトコルなどのプロトコルに従って、試料状況の監視と、冷凍保存された材料の取り扱いとを可能とするために、センサから、遠隔のノードへの、または、発送容器における表示装置への報告のきっかけとなってもよい。

一部の実施形態では、蓋および/または筐体は、発送容器およびその内容物の状況を遠隔のサーバまたはノードに報告するための通信手段を備えることになる。報告される情報は、例えば、カートリッジの充填状況および/または容器の温度であり得る。報告は、冷凍保存の継続を確保するために、発送容器にすでに設置されているものを交換するための交換用の交換可能カートリッジの急送のきっかけとなってもよい。試料または容器の条件についてのセンサ読み取りは、任意の必要な使用者介入が時宜的な手法で報告されることを確保するために、遠隔のノードへと同様に報告させることができる。通信手段は、Wi-Fi、Bluetooth(登録商標)、GSM(登録商標)、または衛星メッセンジャモジュールなどの標準的なプロトコルを介して遠隔のサーバと通信できる。通信手段は、例えば、試料が適切な条件の下で維持されていたことが決定されるとき、発送容器を最終使用者に公開させることができるように、遠隔サーバから情報を受信するように構成されてもよい。

筐体または蓋は、断熱された筐体によって定められた空洞に位置するカートリッジへと寒剤を導入するのに適したコネクタが設けられてもよく、前記コネクタは、そのカートリッジとの封止可能な流体接続で使用している。この構成は、発送容器の開放なしでの相転移寒剤の導入を有利に可能にし、したがって、汚染を容器へと導入する危険性、または、容器からの熱損失のきっかけとなる危険性を回避する。このような構成では、コネクタに、圧力の過剰な蓄積を回避するために、通気手段が設けられることになる。

本発明の実施形態の熱ダイオードは、第1の状態において空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において空洞への熱伝達を損なうように動作可能であり得る。発送容器の熱ダイオードは重力熱ダイオードであり得る。重力熱ダイオードは、その鉛直方向の最も上方の末端と最も下方の末端との間で温度勾配を維持するために、そのダイオードが直立位置で維持されることを必要とする。当業者には明らかであるように、熱はダイオードの最も下の端から上方の端へと上昇し、それによって、ダイオードにわたる熱勾配を確立する。したがって、熱ダイオードの最も冷たい帯域と、その延長で考えると、発送容器における空洞の最も冷たい帯域とは、熱ダイオードの鉛直方向の最も下の端に位置し、熱ダイオードの最も温かい帯域。混乱を避けるために、ここにおよび先に記載した熱ダイオードの検討は、熱ダイオードの要素を使用中のときのそれらの位置によって言及しており、したがって、上部要素、下部要素、上方要素、および下方要素への言及は、例えば使用中であるときに装置の上部に位置するといった、要素に言及している。

本発明者らは、最も単純な形態において、熱ダイオードが、試料の上方に位置する、例えば空気といった気体の作動流体の単純なブランケット/循環であり得ることを発見し、空洞の鉛直軸の周りの断面積とダイオード区域の鉛直高さとの比が適切な最小の値のものであるという条件で、開口部が空洞の上部に位置する。本発明者らは、試料およびカートリッジの手作業の装填を禁止する、または、従来の車両および部屋での輸送および保存を不可能にさせる過剰または非実用的に高度な空洞を有することなく、空気ブランケットを熱ダイオードとして使用することと関連する動力損失が、例えば1W以下といった3W以下とできることを見出した。したがって、本発明による空気ブランケットの熱ダイオードは、空気の小さい熱伝導率を利用することで空洞への熱侵入を最小限にするために、受動的な状態で動作する。そうでない場合に、空気の平衡した断熱ブランケットが阻害される可能性があり、これが空洞への熱の侵入を増加させることになるため、空気ブランケットの熱ダイオードを直立状態で維持することが必要である。

相転移寒剤の交換可能カートリッジで合理的な量の試料を受け入れるために、空洞の断面積は、典型的には150cm2から2000cm2までの範囲である。cmでの熱ダイオードの高さに対するcm2での空洞の断面積の比は、典型的には1:2より大きく、好ましくは1:3以上である。例えば、230cm2の断面積および75cmの高さの1Wの熱損失を伴う断熱された筐体は、220℃の熱ダイオードにわたる温度差を維持できる。繰り返しの計算が、空洞からの熱出力損失と、熱ダイオードにわたる目標の温度差とに基づいて熱ダイオードのアスペクト比(断面積に対する高さ)を決定するために使用できる。例えば、より大きな温度差を維持するために設計される発送容器は、より大きいアスペクト比(つまり、高さ:断面積の比)を有する。

空気ブランケット/循環の熱ダイオードと、実際には本発明による他の重力熱ダイオードとは、冷却手段が熱ダイオードの最も上方の部分において適用されるとき、試料を能動的に冷却するように動作できる。これは、発送容器の区域を、相転移材料を収容する交換可能カートリッジを変えることなく有利に冷却させることができる。また、交換可能カートリッジが収容された相転移材料は、固体から液体への相転移を受ける材料である例では、カートリッジは、熱ダイオードへの冷却手段の適用によって再生できる。他の相転移材料、つまり、固体から気体へ、または、液体から気体への相転移材料を収容するカートリッジについて、熱ダイオードへの冷却手段の適用は、相を止める、または、相転移の速さを実質的に低減させ、カートリッジの冷却能力を実質的に維持する。

一部の場合では、熱ダイオードについての冷却手段は、スターリング冷凍機を備える。スターリング冷凍機は、機械的エネルギーを熱エネルギーへと変換する装置であり、電力の下で都合よく駆動させることができる。断熱された筐体によって定められる空洞からの熱伝達の効率を向上させるために、スターリング冷凍機はヒートシンクに好ましくは取り付けられる。ヒートシンクは、空気ブランケットの熱ダイオードにおけるガスからの熱が抽出され得る大きな界面の表面積を提供する。冷却された空気の相対密度は、冷却された空気がブランケットの底部へと沈む一方で、より小さい密度のより暖かい空気がブランケットの上部へと上昇し、したがって、冷却手段がダイオードに適用されるとき、空気ブランケットの熱ダイオードにおいて循環的な冷却の流れを確立することを確保する。ヒートシンクは、例えば、筐体の断熱された壁によって定められる空洞の上部においてといった、熱ダイオードの最も上方の区域に向けて好ましくは位置する。ヒートシンクは、筐体の断熱された壁区域または容器の蓋に取り付けることができる。スターリング冷凍機自体は、蓋、筐体、またはスターリングエンジンに組み込まれる中間熱交換器を任意選択で介して熱ダイオードと熱接触するように、発送容器の蓋に位置することができる、または、蓋または筐体と係合させることができる。

熱ダイオードに提供される冷却手段は相転移冷却手段であってもよい。したがって、液体窒素または固体二酸化炭素などの寒剤は、熱ダイオードの上部から熱を抽出するために、熱交換器に連結されてもよい。熱ダイオードを動作させるために使用される寒剤の充填は、この目的のために適合された使用者の交換可能カートリッジにおいて都合よく提供され得る、または、ジュールトムソン効果を用いて、冷却剤として固体または液体の媒体を生成するために次に使用される二酸化炭素などの液化ガスまたは気体のシリンダから都合よく提供され得る。

存在する任意の熱交換器に、赤外線反射ホイルの包みまたは覆いが設けられてもよい。この覆いは、多層の断熱するホイルとでき、冷却が熱ダイオードに供給されないときに空洞への熱の放射を有利に防止する。覆いは、熱交換器に往来する気流を許容するための少なくとも1つの開口を有する。

一部の実施形態では、熱ダイオードは、例えば熱サイフォンを備える熱ダイオードといった、閉回路の凝縮器/蒸発器の種類の熱ダイオードである。閉回路の凝縮器/蒸発器の熱ダイオードは、作動流体を収容する閉ループを備える。ループにおける作動流体が、-100℃から-200℃の間の温度で液化するガスであることは、好ましいとされる。好ましい作動流体は窒素およびアルゴンである。作動流体の圧力は、室温で1リットルの体積において200bar以下であり、したがって、加圧された瓶の封じ込めについての規制による相当の複雑さを回避することが好ましいとされる。閉回路は、流体連通している2つの室の形態、すなわち、例えば2つといった複数の薄い壁とされた管によって接続される上方室と下方室とを典型的には有する。管は、熱ダイオードの上端からダイオードの下端への管壁を介しての熱伝導を最小限にするために薄い壁とされた管である。管は比較的小さい壁断面のものでもあり、これは、熱ダイオードにわたるより良好な温度勾配と、回路内の作動流体の向上した循環とを提供する。両方の動作状態における下方室は、空洞の底部から、管を通じて上方室へと上昇させられる作動流体への熱エネルギーを吸収する。次に、熱エネルギーは、上方室に位置する作動流体から熱交換器を介して伝達させられ得る。作動流体の凝縮が、例えば上方室の冷却された内側の天井でといった、閉ループの上方室で起こる。

閉回路の凝縮器/蒸発器の熱ダイオードについての有利な構成では、上方室の天井は、凝縮物が重力に引かれて滴で落下する最も低い点へと下向きに傾斜する。天井におけるこの点の下方における室の床には、上方室と下方室とをつなげる第1の管が位置し、前記第1の管への入口が、上方室の床の最も低い点に位置する。上方室と下方室とをつなげる第2の管が上方室の床における点において途切れており、上方室の床における第2の管への進入は、第1の管への進入の鉛直方向上方にある。凝縮および滴下の過程は、優先的には、1つの管を通っての下方室への凝縮の急速な流れを好む。このようなシステムは、典型的にはシステムがおよそ0.7mの高さを有するが、上向きに0.2mの鉛直方向の高さを有し得る。回路容積は、要求される冷却能力に依存して変わることができるが、試験されたシステムでは、おおよそ50mlで比較的小さかった。図4Aは熱ダイオードのこの構成を示している。実際には、これらのシステムは、上昇した圧力(典型的には、室温での安全性の理由のため、流体の超臨界圧または200bar未満)において窒素またはアルゴンのガスで動作させられ、1ワット当たりおおよそ1℃の範囲での熱勾配の温度での差がもたらされるヒートパイプを製作することができる。アルゴンは、そのより高い沸点のため有利であるが(したがって、より温かい温度でガスから液体への熱交換サイクルを開始する)、おおよそ10W超の大きい冷却動力を必要とする低い温度(-180℃未満)へとシステムを運転するとき、アルゴンは凍結する可能性があり、システムを通る液体の流れを止めることができ、したがって、熱ダイオードは機能するのを停止させられる。これらの状況において、そのより低い凝固点のため、窒素が好ましいとされる。

閉回路の凝縮器/蒸発器の種類の重力熱ダイオード(重力熱サイフォンの種類の熱ダイオードとも称される)は、2つの状態で動作できる。第1の能動的に冷却される動作状態では、例えば、上方室と熱接触しているスターリング冷凍機によって、または、空気ブランケットの熱ダイオードについて先に記載したように上方室に熱的に連結された相転移寒剤での冷却を通じてといった、冷却手段によって提供される能動的な冷却によって、熱が熱ダイオードの上方室から抽出される。能動的な冷却は、作動流体を凝縮され、気体の作動流体より大きい密度を有する液体が、重力の作用の下、閉回路における管を介して下方室へと下降する。下方室によって吸収される熱は液体の作動流体へと導かれ、作動流体の蒸発を引き起こす。そのため、加熱された気体の作動流体は上方室へと上昇し、能動的な冷却の作用の下で凝縮して冷却回路を完成させる。第2の状態では、気体の作動流体の上昇および落下に基づく重力の冷却サイクルが、作動流流体の温度が低下するにつれて増加する作動流体の相対密度によって決まる。

本発明による発送容器の空洞は、低温相転移材料の交換可能カートリッジを受け入れるように適合される。ここにおよび先で使用されているように、低温相転移材料は、-78℃以下の温度で相転移を受ける材料である。使用中、および、一部の実施形態では、発送容器は、相転移材料を受け入れるための、または、相転移材料を収容するための交換可能カートリッジを備える。交換可能カートリッジに受け入れられる、または、交換可能カートリッジに収容される相転移材料は、長い時間の期間にわたって冷凍保存された試料の貯蔵に十分な低さである温度で相転移を受けるように選択され、典型的には、この温度は、例えば-70℃未満の温度といった、試料のガラス転移温度未満である。相転移材料の好ましい例は、-196℃において液体から気体への相転移を受ける液体窒素などの液体から気体への相転移材料、-78℃において固体から気体への転移を受ける固体二酸化炭素などの固体から気体への相転移材料、および、-114℃において固体から液体への相転移を受ける固体エタノールなどの固体から液体への相転移材料である。他の固体から液体への相転移材料は、当技術分野ではよく知られており、例えば62:5.56:38.44の重量比での、ジメチルスルホキシド(DMSO)、塩(NaCl)、および水の混合物がある。一部の場合では、気体へと転移しない相転移材料を使用することが好ましいが、これは、相転移によって発生させられる気体の通気を提供する必要性を回避するためである。例えば、スターリング冷凍機で熱ダイオードを冷却することといった、冷却手段を伴う容器によって成される熱ダイオードを動作させることで、または、カートリッジ内に形成した液体の相転移材料を固化させるためにカートリッジ表面への寒剤の直接的な導入によって、カートリッジの冷却能力がその場でのカートリッジの冷却によって再生され得るため、エタノールなどの固体から液体への相転移材料を使用することも有利であり得る。直接的な再凝固が実施される場合、汚染を回避/最小限とするためにカートリッジをシッパーから取り外すことが好ましい。

本発明は、本発明による発送容器内に嵌まるように適合される使用者の交換可能カートリッジにも関する。本発明は、ここにおよび先に記載したような交換可能カートリッジが嵌められる、本明細書で記載したような発送容器にも関する。交換可能カートリッジまたはカートリッジは、固体または液体の相転移材料が受け入れまたは収容される筐体を備える。相転移材料は、冷凍保存された試料の長い時間の期間にわたっての貯蔵にとって十分に低い温度で相転移を受ける任意の材料から選択でき、典型的には、この温度は、例えば-70℃以下の温度といった、試料のガラス転移温度未満である。好ましくは、相転移材料は非毒性および非爆発性であり、それによって、標準的な動作条件の下での安全性の懸念を回避する。相転移材料の好ましい例は、-196℃において液体から気体への相転移を受ける液体窒素などの液体から気体への相転移材料、-80℃において固体から気体への転移を受ける固体二酸化炭素などの固体から気体への相転移材料、および、-114℃において固体から液体への相転移を受ける固体エタノールなどの固体から液体への相転移材料である。一部の場合では、気体へと転移しない相転移材料を使用することが好ましいが、それは、これが相転移によって生成される気体の通気を提供する必要性を回避するためである。交換カートリッジへの言及は、本明細書では、充填または空の状態におけるカートリッジに言及しており、つまり、低温相転移材料を収容しているカートリッジ、または、低温相転移材料で充填され得る空のカートリッジに言及している。

液体から気体への相転移を受ける相転移材料を収容するように適合される交換可能カートリッジは、相転移の間に発生されられる気体の漏れを許容するために通気孔を含み、したがって過剰な圧力発生の危険性を回避する。液体から気体への相転移を受ける相転移材料を収容するように適合される交換可能カートリッジは、低温相転移材料を吸収するために分子篩を収容してもよく、これは、カートリッジが何らかの形で破裂または開放された場合に、液体寒剤の漏れの危険性を有利に回避する。

交換可能カートリッジは、使い捨て、つまり、1回だけの使用のカートリッジとすることができる、または、リサイクル可能、つまり、複数回の使用のカートリッジとすることができる。交換可能カートリッジは、手術室および他の繊細な環境での使用との適合性を確保するために、殺菌された形態で提供され得る。交換可能カートリッジは、冷却された形態、任意選択で、無菌の包装で提供され得る。交換可能カートリッジが無菌の包装で提供される場合、無菌の包装には、無菌の包装内の過剰な圧力の発生を回避するために、通気手段が好ましくは設けられる。

相転移材料を受け入れるため、または、相転移材料を収容するための交換可能カートリッジは、固体CO2または液体窒素などの相転移寒剤の材料でのカートリッジの装填を可能にする充填ポートを備えてもよい。一部の例では、充填ポートには不正開封防止封止体が設けられ得る。一部の例では、充填ポートは充填の後に不可逆的に封止される。

1つの有利な構成では、充填ポートは、寒剤でのカートリッジの再充填のために筐体に設けられる導管と封止可能に係合でき、その場合、導管とカートリッジとの間の封止可能な係合は、空洞への寒剤の漏れを回避する。カートリッジにおける相転移寒剤の装填が筐体における導管を通じて再充填され得る構成では、導管、つまり、再充填導管は、運搬の間に寒剤の望ましくない漏れを回避するために封止可能である。この構成におけるカートリッジの再充填は、例えばカートリッジから遠位にある導管の端において筐体において、例えば押込み嵌めの取付具といった取付具に、寒剤の外部供給源を係合させることでもたらされ得る。外部の寒剤供給源が係合されると、発送容器または寒剤供給源に位置する制御手段が、カートリッジにおける充填センサまたは温度センサと通信でき、適切な高さへのカートリッジの自動的な再充填を可能にする。例示の外部の寒剤供給源は、その入口における制御弁と、第1の端において液体寒剤へと浸し、その他方の端において発送容器の再充填導管と係合するための浸漬管とを伴うデュワーである。動作中、制御手段は、カートリッジが満杯であることをカートリッジにおける充填状態センサが指示するまで液体窒素をカートリッジへと送るために、制御弁を動作させることができる。

交換可能カートリッジは、例えば、低温相転移材料の相転移が相転移を受ける温度に耐えることができる材料といった、任意の適切な材料から作られ得る。カートリッジが形成され得る例示の材料には、例えばポリマに由来するプラスチック材料といったプラスチック材料、セラミック、および、金属合金を含む金属を含む。

例えば、空洞におけるカートリッジ受部の内部、表面、または近くにおいて相補的な要素と相互作用する、例えば捕獲、係止、またはスライダの構成といった機械的な取付手段といった、発送容器の空洞内における解放可能な係合のための手段がカートリッジに設けられることは、好ましい。取付手段は、カートリッジと容器との間に電気接触を形成することもできる。カートリッジと発送容器との間の電気接触を確立するための手段は、存在し得る任意の取付手段と別であってもよい。電気接触は、例えば、発送容器におけるカートリッジの存在を確認するために使用でき、または、カートリッジの内部、表面、または近傍にあるセンサからカートリッジの温度もしくは充填状況についての情報を中継するために使用できる。

一部の好ましい場合、相転移材料を受け入れるため、または、相転移材料を収容するための交換可能カートリッジには、交換可能カートリッジの温度および/または充填状態を監視するように構成される1つまたは複数のセンサが設けられてもよい。一部の例では、複数の熱電対が、カートリッジ内の様々な場所における温度を定めさせることができるように設けられてもよい。カートリッジの温度または充填状況についての情報を提供するためのセンサの提供は、発送容器を開放することなくカートリッジの温度および/または充填状態の使用者、現場、および/または遠隔の監視を有利に可能にする。これらのセンサは、発送容器に位置するとき、カートリッジの内部、表面、または近傍に位置し得る。カートリッジの温度または充填状態についての情報は、さらなる行動のきっかけとなるように、例えば有線または無線のネットワークといった、通信手段を通じて中継されてもよい。充填状態または温度は、例えば、容器における表示装置で指示され得る、または、遠隔装置で指示され得る。充填状態または温度についての報告がきっかけとされる行動は、交換可能カートリッジを交換または再充填するために、例えば電子メールまたはテキストメッセージによる、催促の提供であり得る。したがって、容器がスターリング冷凍機を備える例では、報告は、スターリング冷凍機を作動させる必要性を報告すること、容器を外部動力に接続すること、または、容器が動力供給源の動力に接続されている場合には、スターリング冷凍機を自動的に作動させることであり得る。一例では、カートリッジの充填状態または温度についての情報は、例えば配送業者または他の配達手段によって、容器が保存されている場所への交換カートリッジの急送のきっかけとなり得る。さらなる例では、情報は、使用者にカートリッジを寒剤で再充填するように駆り立てることであり得、この目的のための寒剤を収容する再充填瓶を自動的に急送することであり得る。さらなる例では、センサによって提供される情報は、冷凍保存された試料が、例えば傾き状態、温度履歴など、発送および保存の過程の間に、維持される試料の完全性に対して要求される条件のセットの下で維持されていたことを指示できる。

カートリッジの充填状態または温度についての情報は、連続的または周期的な手法で送ることができ、経時での瓶の温度状態は経時的に監視でき、したがって、容器内の試料の完全性が妥協されないことを確保する。これは、試料保存履歴が記録され、例えば、試料が医療での使用に適することといった、試料が使用に適することを確保するために定められているものといった保存プロトコルに従って照合可能であることを有利に確保できる。

使用者の交換可能カートリッジには、カートリッジの取り扱いを容易にするために取っ手が設けられてもよい。一部の好ましい例では、交換可能相転移材料を収容または受け入れるカートリッジが発送容器において位置するとき、カートリッジの取っ手は、熱ダイオードの鉛直方向で最も上方の部分に位置する部分、または、その最も上方の部分に向けて位置する部分を有する。これは、カートリッジが、使用者を極端に低い温度に曝すことなく引き抜きまたは交換できることを確保する。任意のこのような取っ手がカートリッジへの過剰な熱伝達を引き起こさないことを確保するために、取っ手は、相転移材料の寒剤への伝導を最小限にするために、理想的には細い断面で形成されるべきである。

発送容器がオフグリッドである状況、つまり、外部動力供給源から外されている状況において最適な性能を提供するために、本発明による発送容器には、例えばスターリング冷凍機といったヒートポンプが発送容器の空洞に能動的な冷却を提供するように動作する動作状態で熱ダイオードを駆動するのに適する、電池、例えば再充電可能なリチウムイオン電池、リチウムポリマ電池、ニッケルカドミウム電池、または任意の他の適切な従来の電池といった、内蔵動力供給源が設けられてもよい。内蔵動力供給源は、意図されている用途に適しているとして選択されることになる。例えば、内臓動力供給源を伴う車両同士の間での試料の運搬のために意図されているユニットについては、スターリング冷凍機などのヒートポンプに1時間または2時間を含めて1時間または2時間までの間で動力供給することが必要なだけである可能性もある。例えばシッパーが航空貨物で使用されるといった他の場合、少なくとも24時間の自律性をシッパーに提供する内臓動力供給源を組み込むことが望ましい可能性がある。

熱ダイオードを能動的な状態において駆動するように意図されている内臓動力供給源に加えて、好ましい実施形態では、発送容器には、試料の状況、または、発送容器の断熱された筐体内の状態について遠隔ノードに報告する通信手段の動作を提供するために、内臓動力供給源が設けられる。一部の実施形態では、通信手段のために提供される動力供給源は、ヒートポンプを駆動するために提供されるものと同じであり得る。一部の実施形態では、通信手段のために提供される動力供給源は、ヒートポンプを駆動するために提供される動力供給源と別である。試料の完全性が維持されるのを確保するために使用者の介入が要求される場合に警告が容器から送られ得るように、通信手段に動力供給するための動力の蓄えが提供されることは好ましい。

実用上の検討は、使用中において交換可能カートリッジにおけるセンサが、つまり、発送容器に設置されているとき、電気的な制御要素と電気的に通信していることを示す。さらに、制御要素における効果的な電子機能は、電子制御要素の動作温度が例えば-140℃を上回る温度にあることを要求するが、これは、例えば、そうでない場合には、この点において電気断熱材への半導体材料の特性における遷移があるためといった、低い温度では標準的な電子機器がもはや電気的に機能しなくなるためである。カートリッジが1つまたは複数のセンサを収容する場合、そのため、例えば熱電対といったセンサと電気的に連通している電子制御要素が、熱ダイオードの鉛直方向で最も上方の部分に向けて、または、空洞の外側に位置決めされ、例えば、断熱された筐体の側壁もしくは上壁に組み込まれ得るかもしくは取り付けられ得る、または、交換可能カートリッジの取っ手要素に組み込まれ得る。そのため、制御電子機器が、存在する場合、試料および寒剤がある領域に対して温かい容器の領域に位置決めされることは、理解できる。

本発明による発送容器は、後でより詳細に記載しているように、制御された速さで凍結動作を実施するための手段も備え得る。当業者は気付いているように、冷凍保存過程の間に直面され得るいくつかの応力があり、これらが凍結の速さを制御することによって軽減できる。これは、発送容器が手術室の環境において使用されるのに適した大きさのものであり、例えば組織試料といった冷凍保存試料に対するこのような文脈において使用できるため、特に興味のあるものである。

制御された速さの凍結について、いくつかの選択肢がある。第1の例では、発送容器の空洞の内側の温度勾配が、制御された速さの凍結を実施するために活用され得る。より詳細には、空洞の上部と空洞の下部との間の温度差は、典型的には100℃の程度である。冷凍保存のための試料が空洞の上部へと導入され、次に、例えばプラットフォーム、昇降機、または巻上機の構成によって、空洞へと下げられ得る。下降の速さは、試料または試料保持体の内部、表面、または近傍の、例えば熱電対といったセンサからのフィードバックによって制御できる。したがって、試料の下降の速さ、延いては、凍結の速さは、その発送容器での急送のために準備された冷凍保存された試料を配達するための冷却アルゴリズムに従って実施され得る。この手法は、システムへの熱の進入が最小限とされるため、相転移寒剤の使用の意味において有利に効率的である。一部の場合では、発送容器の空洞は、試料が挿入されると蓋で封止でき、空洞への能動的な冷却にスターリングエンジンが提供される。スターリング冷凍機への動力供給は、空洞からの熱抽出/空洞の冷却を、収容され得る試料および任意の媒体の性質に適するとして所定の冷却アルゴリズムに合わせるために、空洞または試料に位置するセンサからのフィードバックによって制御できる。これらの手順は、例えば、容器の底部からの試料の上昇の関数、または、熱ダイオードを駆動するスターリング冷凍機に送られる動力の関数として試料の制御された解凍を許容するために、所定の加温するアルゴリズムと同調するように、逆の順番で実施させることができる。制御された冷凍保存および解凍を実施するための実用的な手段は、当業者には明らかである。

制御された速さの凍結が本発明による発送容器でどのように実施され得るかのさらなる例では、試料は、発送容器の空洞の底部に直接的に浸すことができる。この場合、試料保持体またはプラットフォームには、試料および加熱要素の内部、表面、または近傍に温度センサが備え付けられる。センサからの温度は監視され、加熱を制御するために使用される。先の例と同様に、この構成は、制御された速さでの解凍の手順を可能にするために、逆において使用できるが、この例では、これは相転移寒剤の枯渇を伴うことになる。

制御された速さの凍結が本発明による発送容器でどのように実施され得るかのなおもさらなる例では、冷却ビーズの床が空洞の底部において提供され得る。試料は、冷却ビーズの床へと直接的に導入され得る。試料の冷却の速さは、試料と冷却ビーズとの間の熱接触によって制御される。試料と冷却ビーズとの間の接触面はビーズの大きさによってさらに決まり、これは所望の速さの冷却を実現させるために選択され得る。

したがって、制御された速さの凍結のために適合されるここで記載したような発送容器は、冷凍保存された試料を生成するために使用できる。例えば、組織試料が採取され、適切な冷凍保存媒体を収容するバッグに置かれ得、そのバッグは次に封止され、先に記載したような自動プロトコルに従って、冷凍保存のためのシッパーユニットへと導入される。

ここにおよび先に記載した発送容器は、現在使用されている容器に対していくつかの利点を提供する。熱ダイオードの構成と低温相転移材料の交換可能カートリッジとの組み合わせは、低温冷却剤が定期的に入手可能ではない病院および診療所などの場所において、冷凍保存された試料の発送と中期的な保存とを可能にする。発送容器は、その目的地に到着するとき、数カ月の期間にわたって貯蔵容器として供することができる。この長期の冷凍保存はいくつかのモードで達成できる。例えば、電気の幹線が、目的地において、または、熱ダイオードへの運搬において、組み込みまたは取り付けがされたスターリングポンプを駆動するために使用できる。冷却カートリッジの交換も長期の貯蔵のために使用でき、その目的地における容器の場所、または、運搬における容器の場所へのカートリッジの急送は、容器または容器に設置された存在するカートリッジにおけるセンサからの報告がきっかけとされ得る。同様に、低温相転移材料の再充填が、カートリッジにおける低温相転移材料を再充填するために、または、熱ダイオードをオフグリッドの場所で駆動するために使用され、目的地への低温再充填の急送は、容器からの報告に基づいて自動的な手法で動作可能であり、そのため適切な再充填の急送を駆り立てる。これに加えて、ヒートポンプに動力供給するための内臓動力供給源が容器に設けられてもよく、これらは、発送容器がオフグリッドの場所にあるとき、ヒートポンプ(例えばスターリング冷凍機)の連続した動作を確保するために、再充填可能または交換可能であり得る。したがって、冷却を維持するために幹線供給部にプラグ接続することも、再充填可能な電池供給源といった電池供給源も、発送容器が運搬中であるときに能動的な冷却を維持するために使用できる。

発送容器の断熱された筐体を形成するためにデュワーではなくVIPを使用することは、特定の状況において有利であり得る。本発明の発明者らは、約-120℃の温度が数カ月の期間にわたって低温で貯蔵される試料の冷凍保存に効果的であることを見出している。さらに、先に記載した理由のため、つまり、VIPが-60〜-100℃の温度範囲において標準的なデュワーに対してより良い断熱をもたらすため、熱ダイオードをスターリング冷凍機で駆動することによる容器の冷却は、VIP筐体でより効率的である。これは、より小さい能力のスターリング冷凍機がスターリングエンジンを駆動するために使用できるため、経済的に有利である。デュワー瓶とVIPとの組み合わせは、デュワーが使用者の介入のために実行可能な温度範囲で冷凍保存された試料を維持し損ねた場合に、十分な断熱特性を伴う容器を有利に可能にし、発送のための許容可能な重量のものである。

本発明の発送容器は、先に記載しているような制御された凍結プロトコルを介して、冷凍保存された生物試料にも使用できる。容器の物理的な大きさは、この制御された凍結が手術室において実施でき、そのため、試料が保たれ、周囲温度において劣化する可能性のある時間を最小限にできることを意味する。容器は、容器への導入の前に冷凍保存された試料と適合もする。ここで記載したような容器に対する必要性は、概して修飾された組織または細胞に基づくCAR T治療および他の治療としての細胞に基づく治療において、組織再生/再生医療における発展に応じて増加している。

この技術の低温発送容器、および、本発明による低温発送容器が、図5に示しているように潜在的に失陥し得るいくつかの形がある。例えば、デュワー瓶は、デュワー瓶の断熱特性の急速な劣化をもたらす真空の亀裂または損失と、冷凍保存された瓶の完全性が失われていないことを確保するために使用者が介入する可能性のある対応した短い時間の機会とを被る。本発明者らは、このような失陥が起こった場合に使用者の介入のための延長した機会を提供するために、デュワー瓶を真空断熱されたパネルのジャケットと組み合わせる新たな容器構造を開発しており、これは、本発明による発送容器の遠隔から報告する機能と組み合わされて、潜在的なデュワー失陥に対処するためのより堅牢なシステムを提供する。スターリングポンプが内臓動力供給源を介して動作する場合、相転移寒剤材料の内部カートリッジの提供は、内部動力供給源が失陥した場合に冷凍保存された試料の完全性を維持するための延長した絶好の機会を提供する。同様に、スターリングポンプが失陥する場合、相転移寒剤材料の内部カートリッジの提供は、冷凍保存された試料の完全性を維持するための延長した絶好の機会を提供する。これらの場合の各々において、失陥は、冷凍保存された材料が守られていることを確保するために最終使用者が介入できるように最終使用者へと中継され得る遠隔サーバ/ノードへと送られる警告のきっかけとなる。警告は、例えば、未使用の発送容器、寒剤、またはそれら両方の同時または連続の急送といった、適切な是正手段の急送のきっかけとなり得る。

通信ユニットの失陥が起こる例では、発送容器には、追跡可能性および試料の完全性を確保するために、バックアップの二次的な通信手段が設けられてもよい。これは、発送容器の最後の分かっている位置が遠隔で保存されるように、場所について報告する自律的なGSM(登録商標)または衛星通信ユニットを伴う可能性がある。

作動流体としての凝縮したガス 本技術の実施形態では、ガス(空気、酸素、窒素など)が発送容器内の作動流体として使用され得る。前述したように、作動流体は発送容器内の温度勾配を提供するための手段であり、発送容器の上部(使用中、冷却機構が設けられる場所)は最も温かい作動流体(これは、冷却されることになる)を収容し、発送容器の下部(使用中、冷凍保存された試料が位置する場所)は最も冷たい作動流体を収容する。発送容器の下部でまたはその近くでの凝縮した作動流体の蓄積は、比較的温かい作動流体を発送容器の上部に向けて上へと流す。発送容器の前述の第2の動作状態の間、能動的な冷却が、発送容器の上部において熱を温かい作動流体から抽出させることができるように適用され、冷却された作動流体は発送容器の下部に向けて下に流れる。

作動流体は、窒素ガス、アルゴンガス、空気(例えば、発送容器が提供されている環境からの空気)、酸素ガス、または液化ガス(例えば液化空気)であり得る、または、そのようなガスを含み得る。液体空気は、凝縮させられて液体になるように非常に低い温度まで冷却された空気である。空気(および液体空気)は、窒素、酸素、アルゴン、および他の不活性ガスを典型的には含む。液体空気は、熱を急速に吸収でき、その気体の状態へと戻ることができる。したがって、発送容器内で、冷たい液体空気は発送容器の下部に向かって沈み、そこで冷凍保存された試料を冷たく維持するのを支援できる。発送容器の下部における冷たい液体空気は熱を吸収でき、これは、温められた液体空気を、発送容器の上部に向けて上昇させ、潜在的に気体の状態へと戻すことができる。

空気または液化空気を作動流体として使用することは、作動流体の別々の専用の供給が発送容器に設けられる必要がないため(例えば液体窒素のキャニスタ)、有利であり得る。代わりに、発送容器を包囲する環境からの空気が、発送容器へと投入され、低温温度まで冷却(凝縮)されてもよい。これは、発送容器の設計を単純化できる、および/または、動作コストを低減させることができる。

図7は、冷却および加温の間の発送容器における時間にわたっての温度変化のグラフ(下)と、冷却および加温の間の時間にわたっての冷凍機エンジンの動力のグラフ(上)とを示している。グラフは、発送容器が凝縮した空気および液化空気を作動流体として使用してどのように動作するかを決定するために発送容器において実施された試験に関する。試験は、発送容器へ投入された空気を冷却するために冷凍機(例えばスターリング冷凍機)を使用して実施された。サーマルマスが、試料バッグにおける冷凍保存された試料の周りで、発送容器の下部に配置されている。サーマルマスは0.54kgであり、アルミニウムから形成されていた。試験の目的のために、少なくとも温度センサがサーマルマスにおける2点に設けられており、一点はサーマルマスの下部においてであり(発送容器の底部に最も近い)、一点はサーマルマスの上部においてであり(発送容器の底部から遠く離れている)、サーマルマスにわたって、および、サーマルマスによって包囲される冷凍保存された試料の高さ/長さにわたって、温度を測定させることができる。(サーマルマスは、図11に関連して後でより詳細に記載されている)。

冷凍機が始動させられ、発送容器へと投入される空気を冷却する機能を実施し始めるとき、図7に示しているように、冷凍機によって消費される動力が急速に増加する。冷凍機によって消費される動力は区間70にわたって一定であり、その時間の間、冷凍機は投入空気を冷却/凝縮するように仕事をしている。したがって、矢印74によって指示されているように、冷凍機およびサーマルマス(上部および下部)の温度と発送容器の温度とは急速に低下する。冷凍機の動力消費が一定である区間70の間、空気凝縮が起こり、したがって、矢印76によって指示されているように、冷凍機、サーマルマス、および発送容器の温度も一定となる。この段階で到達される温度は-170℃から-220℃の間であり、つまり、冷凍保存された試料を冷たく維持するために要求される温度である。図7に示しているように、冷凍機の温度と、サーマルマスおよび発送容器の温度とに小さな差がある。

冷凍保存された試料を冷たく保つために要求される温度が空気を液体空気へと凝縮させることで達成されると、冷凍機は、図7に示しているように、冷凍機はスイッチオフされ、動力は冷凍機によって消費されない。動力の低下はほとんど瞬間的である。しかしながら、冷凍機の温度は瞬間的に増加せず、矢印78は、冷凍機の温度が動力消費に対して若干遅い速さで増加することを示している。冷凍機自体は、発送容器の上部に、つまり、冷凍保存された試料に対して発送容器の反対の端に位置している。したがって、冷凍機の温度は、サーマルマスの温度および発送容器の下部の温度と比較して比較的急速に増加できる。これは、より温かい空気/より温かい液体空気が冷凍機の上部に向かって上昇し、発送容器の熱が発送容器の下部へと伝達するのを防止する断熱層として作用するためである。冷凍機の上部の周りのより温かい空気/液体空気は、発送容器の下部におけるより冷たい空気/液体空気を維持する断熱として機能する。したがって、液体空気が冷たく要求される温度のままである継続時間82は、冷凍機が冷たいままである継続時間よりはるかに長い(約20時間)。

液体空気の蒸発は、継続時間82の間に始まるが、サーマルマスが温まり始める十分な液体空気が発送容器の下部から蒸発するまで、非常にゆっくりと起こる。継続時間84は、サーマルマスの温度および発送容器の下部の温度がどれだけ急速に(数時間で約50℃)上昇するかを示している。この点において、冷凍機は再びスイッチオンされ、動力を消費し始め(図7に示しているように)、冷凍機の温度が低下するため、サーマルマスの温度および発送容器の下部の温度も、図7に示しているように低下する。サーマルマスの温度および発送容器の温度が元の開始温度まで増加していないため、冷凍機は、温度を低下させるために同じ長さで動作する必要はなく、そのため元の凝縮期間70における時間ほど長く動力を消費しない。しかしながら、冷凍機がかなり急速に動力オフされ、能動的な冷却段階がこの回はより短いため、サーマルマスおよび発送容器も、図7において継続時間86によって示しているように、より急速に温まり始める。試験では、能動的な冷却が適用されていないときにサーマルマスおよび発送容器がどれだけ急速に温まるかが決定されており、継続時間86は、冷凍機が動力オンされておらず、能動的な冷却が行われていないときに、両方の温度が約15〜20時間で約150℃上昇することを示している。矢印88は、冷凍機が再始動され、能動的な冷却が再び開始するときの温度低下の速さを示している。このとき、始まり(矢印74)と比較して、サーマルマスおよび発送容器の下部が冷たくなるのにより長い時間が掛かる。点88において示しているように、冷凍機の温度とサーマルマスの温度との間により大きい温度差もある。これは、液体空気がこの能動的な冷却期間の間に冷凍機によって生成されなかったため、つまり、凝縮が起こらないためである。矢印72によって示しているように、凝縮が起こっていないため、より小さい動力が冷凍機によって消費される。

図7は、発送容器における冷凍保存された試料の周りにサーマルマスを提供するという利点を示している。サーマルマスの上部およびサーマルマスの下部において記録された温度データは、グラフに示した試験期間を通じて非常に似通っている。したがって、冷凍保存された試料にわたる温度は同じようになる。これは、例えば、冷凍機/発送容器の上部により近い冷凍保存された試料の部分が、発送容器の上部から最も遠くに離れた冷凍保存された試料の部分に対して異なる速さで温まるという危険性を低減する。冷凍保存された試料の異なる部分が異なる温度に曝される場合、全体としての試料の生存能力が悪影響を受ける可能性がある。

図7は、空気(および液化空気)が効果的な作動流体であることと、冷凍機へと動力を適用することなく、発送容器が冷凍保存された試料を要求される温度で長い時間の期間にわたって維持できることとを示している。しかしながら、動力が冷凍機に適用されていないときに要求される温度で維持するための技術も望ましく、これらは後でより詳細に記載されている。さらに、液体空気が温まって蒸発し始めるときに問題が起こる可能性がある。液体空気の沸点は液体窒素の沸点と液体酸素の沸点との間である。結果として、液体空気が沸騰して蒸発するため(発送容器の下部またはその近くで熱を吸収することで引き起こされる)、窒素成分が液体空気の酸素成分より急速に蒸発する。これは、最大でおおよそ50%の酸素の濃度を含む液体空気混合物をもたらす可能性がある。液体酸素は、通常の空気より体積で4000倍多くの酸素を含み、通常は非燃焼性と見なされる材料(粉末形態での炭素、ステンレス鋼、アルミニウムなど)が、液体酸素の存在において燃焼する可能性がある。多くの有機材料は、液体酸素で爆発的に反応する可能性がある。したがって、発送容器内での液体酸素の蓄積を低減、最小化、または排除することが望ましい。

したがって、実施形態では、冷凍保存された生物試料のための発送容器が提供され、発送容器は、冷凍保存された生物試料を収容するための空洞を備える断熱された筐体と、第1の状態において空洞へ冷却を提供するように動作可能であり、第2の状態において空洞への熱伝達を損なうように動作可能である熱ダイオードとを備え、熱ダイオードはガスを含む。

図8は、発送容器内での液化ガスの蓄積を低減させるためにシステム(例えば、制御システム)によって実施される例のステップを示している。制御システムは、明確には液体酸素の蓄積を低減するための専用制御システムであり得る、または、発送容器のより大きい制御システムの一部であり得る。(制御システムは、図14Aに関連して後に記載されている持ち運び可能筐体など、発送容器のための持ち運び可能筐体の一部であり得る)。制御システムは、1つが発送容器の上部またはその近くに位置し、1つが発送容器の下部またはその近くに位置する、少なくとも2つの温度センサを備えてもよい。温度センサは、発送容器の内面に位置し得る、および/または、例えば、冷凍機、サーマルマス、発送容器の底部、発送容器の蓋、冷凍機とサーマルマス/冷凍保存された試料の間など、発送容器内の構成要素に取り付けられ得る。制御システムは3つ以上の温度センサを備えてもよい。制御システムは、コンパレータ、処理装置、記憶装置、ユーザーインターフェイス、制御装置など、追加の構成要素を備えてもよい。

簡単にするために、図8に示した例のステップは、1つが発送容器の空洞の上部またはその近くに位置し(つまり、冷凍機の近く)、1つが発送容器の空洞の下部またはその近くに位置する(つまり、冷凍保存された試料の近く)、少なくとも2つの温度センサを有する制御システムに基づかれている。液体酸素の蓄積を低減または最小限にするために、発送容器の空洞内の温度は、液体酸素が形成し始めたかどうかを決定するために監視される。前述したように、液体空気は液体窒素と液体酸素とを含むが、液体窒素は液体酸素より低い温度で蒸発し、液体窒素が沸騰し、蒸発するため、液体空気は結局のところ液体酸素をより高い濃度で含むことになる。発送容器/作動流体の能動的な冷却が終了するとき、発送容器内の温度は、冷凍保存された試料を数時間から数日間まで維持するために必要とされる温度で留まってもよい。発送容器の上部における温度(Ttop)が上昇する場合であっても、発送容器の下部の温度(Tbottom)は、発送容器内の空気断熱バリアのおかげで(図7に関連して前述したように)、長い時間にわたって要求される温度(所望の温度範囲内)のままになる可能性がある。したがって、発送容器の下部が要求される温度にある間、TbottomとTtopとの間に大きな温度差が存在することになる可能性がある。TbottomとTtopとの間に大きな温度差の低下は、発送容器の下部が温まり始めていることを指示している可能性がある。これは、液体窒素が沸騰/蒸発したことと、発送容器における液体酸素の量が増加している可能性があることとをそれ自体で指示している可能性がある。TbottomとTtopとの間の近さの度合いと、それら2つの温度測定が近くなっている継続時間とは、液体酸素の実質的な量が発送容器において形成したことを指示する可能性がある。

したがって、ステップS100において、制御システムは発送容器の上部において温度Ttopを測定し、ステップS102において、制御システムは発送容器の下部において温度Tbottomを測定する。ステップS100およびS102が、反対の順番で、または、実質的に同じ時間に実施されてもよいことが理解されるものである。ステップS104では、2つの測定された温度TbottomとTtopとが比較される。ステップS106において、TbottomとTtopとが近いと決定される場合、または、TbottomとTtopとの間の差が、それらの温度が互いと近いことを指示する特定の範囲内にあると決定される場合、それらの温度が互いと近いままである継続時間が監視される(ステップS108)。ステップS106において、それらの測定された温度が近いと決定されない場合、それらの測定された温度の間の差が液体酸素の形成を指示していないとして、処理はステップS100に戻る。

2つの測定された温度が互いと近いままである(または、実際にはより近くなる)継続時間は、液体空気の形成が起こった(つまり、液体窒素が蒸発した)ことを指示している可能性がある。発送容器における液体空気の量を低減させるために、発送容器の下部における液体空気を加熱して液体空気をその気体の状態へと蒸発させることが望ましい可能性がある。しかしながら、発送容器の下部への一定の熱供給は、特にこれが冷凍保存された試料を温める可能性があるため、望ましくない。同様に、熱を一定の短い間隔で加えることは、発送容器を温めてしまう可能性があり、相当の量の動力を使用する可能性がある。発送容器の温度を実質的に増加させることなく、または、大きな動力を使用することなく、発送容器内の液体酸素の量を低減させるために、熱を発送容器の下部に加える前に所定の継続時間/期間にわたって待機することは有利であることが決定されている。したがって、ステップS110において、制御システムは、2つの測定された温度が近くなっている監視時間が、最大時間tmaxに近づいているのか等しいのかを決定する。最大時間は、例えば数分間または数時間であり得る。最大時間は実験で決定され得る。

最大時間に到達した場合、制御システムは、発送容器における液体空気/液体酸素の蓄積を低減させるために、機構をスイッチオンする(ステップS112)。例の(加熱する)機構は、図9A〜図9Cに関連して後に記載されている。最大時間に到達していない場合、制御システムは待機し、ステップS108へと戻る。

制御システムは、実施形態では、液化ガスが沸騰したと予想されるとき、特定の時間の後(例えば、数分間の後)、加熱機構を自動的にスイッチオフする。実施形態では、制御システムは、加熱機構をいつスイッチオフするかを決定できる。発送容器の冷却温度を維持するために(および、発送容器における冷凍保存された試料を要求される温度で維持するために)、発送容器における温度が過度に上昇するのを防止するために加熱機構をスイッチオフすることは必須である。実施形態では、制御システムは、加熱機構内(または、他の場所)に設けられる抵抗素子を使用して、発送容器の下部において集められた液化ガスが実質的に蒸発/沸騰したかどうかを決定することができる。したがって、ステップS114では、制御システムは、液化ガスが蒸発したことを抵抗が指示するかどうかを決定するために抵抗を測定できる。(例えば抵抗器といった抵抗素子が、液化ガスが集まる場所に設けられる場合、抵抗器が、少なくとも部分的に液化ガスによって覆われる/包囲されるとき、または、液化ガスに近接しているとき、抵抗は低い可能性があり、一方、抵抗は、液化ガスが蒸発しており、加熱機構がオンであるとき、高くなる可能性がある。)ステップS116において、制御システムは、実質的に液化ガスがないことを指示する、測定された抵抗がRmaxに等しいかどうかを決定できる。測定された抵抗が、抵抗素子の近傍において液化ガスが実質的にないことを指示する場合、制御要素は加熱機構をスイッチオフし(ステップS118)、過程はステップS100へと戻る。一部の液化ガスが発送容器内に残っていることを測定された抵抗が指示する場合、制御システムはステップS114に戻る。実施形態では、制御システムは、発送容器および冷凍保存された試料が温まるのを防止するために、抵抗素子が失陥している場合のフェイルセーフとして、特定の最大継続時間の後に加熱機構を自動的にスイッチオフできる。

図9Aは、発送容器内での液化ガス(例えば液体空気)の蓄積を低減させるための機構を備える発送容器120を貫いての断面図を示している。機構は加熱機構であり得る。機構は、図8に関連して先に記載した制御システムの一部であり得る、または、そのような制御システムとの組み合わせで使用され得る。発送容器120は、冷凍保存された試料(図示せず)の近傍に設けられたサーマルマス122を備える。実施形態では、サーマルマス122は、1つまたは複数の冷凍保存された試料を少なくとも部分的に収容、保持、または包囲するように成形され得る。液化ガスの蓄積を低減させるための加熱機構は、発送容器120の底部に設けられる1つまたは複数の浅い瓶124を備える。瓶124は、発送容器120における最も下の点(「溜め部」とも称される)に設けられるが、これは、この点が発送容器120の最も冷たい部分となる可能性があり、そのため液化ガスが形成する場所または集まる場所となるためである。その瓶124または各々の瓶124は、発送容器120内に形成する液化ガスを保持するように機能する。実施形態では、単一の浅い瓶124が発送容器120の底部の中心に設けられてもよい。実施形態では、1つまたは複数の浅い瓶124は、発送容器120の底部における様々な位置に設けられてもよい。図9Bは、発送容器120の底部の縁/周辺の周りで等距離の配置で位置決めされた4つの瓶124を備える、液化ガスの蓄積を低減するための機構の1つの具体的な設計の平面図を示している。

液化ガスは発送容器の上部で形成でき、発送容器を滴下できる。実施形態では、少なくとも1つの浅い瓶124が、液化ガスが滴下し得る(または、滴下するようにさせられ得る)場所において、発送容器の空洞の底部に設けられ得る。

図9Cは、浅い瓶124を貫いての断面図を示している。浅い瓶124は、傾斜した表面126(または、傾斜した表面を備える椀形状部分)を備えて、傾斜した表面126に落下する液化ガスを凹部128へと流すことができる。凹部128は椀形状部分内にあってもよい。凹部128は、液化ガスを凹部128内で蒸発させるために、熱を凹部128に加えるように配置された加熱要素(図示せず)を備え得る、または、そのような加熱要素に連結され得る。浅い瓶は、図8に対して先に記載しているように、加熱要素をいつスイッチオフするかを決定する目的のために、抵抗素子129を備え得る。

実施形態では、ここに記載した発送容器は、発送容器の空洞における液化ガスの体積を低減させるための機構を備えてもよい。

空洞における液化ガスの体積を低減させるための機構は、液化ガスを集めるために空洞に提供された少なくとも1つの瓶と、瓶に集められた液化ガスを蒸発させるために熱を少なくとも1つの瓶に加えるための加熱要素とを備え得る。

瓶は、実施形態では、傾斜した表面を備える浅い椀形状部分と、液化ガスを集めるための椀形状部分内の凹部とを備える。

実施形態では、発送容器の空洞において液化ガスの体積を低減させるための機構は、加熱要素が熱を少なくとも1つの瓶にいつ加えるかを制御するための制御装置を備えてもよい。機構は、瓶がいつ空になったかを感知するための少なくとも1つのセンサを瓶の凹部に備えてもよく、その少なくとも1つのセンサは制御装置に連結される。その少なくとも1つのセンサは、瓶の凹部に設けられる抵抗素子であり得る。

実施形態では、発送容器は、発送容器の傾転または傾きを感知するための少なくとも1つのセンサを備えてもよい。実施形態では。少なくとも1つのセンサは、液化ガスを集めるための浅い瓶の一部として提供されてもよい。発送容器の傾きを感知するための少なくとも1つの傾きセンサは、発送容器の空洞における液化ガスの体積を低減させるための機構の制御装置に連結され得る。少なくとも1つの傾きセンサがどこに位置するとしても、発送容器が傾けられることを少なくとも1つの傾きセンサが感知する場合、制御装置は、加熱要素が熱を少なくとも1つの瓶に加えるのを防止できる。これは、発送容器が傾けられる場合、液化ガスが瓶内に集められていない可能性があり、したがって、瓶に熱を加えることが液化ガスの蒸発をもたらさない可能性があり、代わりに発送容器の加熱をもたらす可能性があるため、有用であり得る。この傾転/傾き検出の方法は、冷凍機を遮断して発送容器の空洞内の液化ガスの蓄積を防止するために使用されてもよい。実施形態では、少なくとも1つの傾きセンサは、発送容器が傾けられ、容器が液化状態にあることを感知する場合、制御装置は、瓶におけるさらなる液化を防止することができる。

実施形態では、発送容器は、液化ガスを集めるための単一の瓶を備え、その瓶は空洞の底部に位置する。代替の実施形態では、発送容器は、液化ガスを集めるために、空洞において複数の瓶を備える。複数の瓶のうちの各々の瓶は加熱要素に連結されてもよい。これは、各々の瓶において液化ガスの蒸発を引き起こすために、各々の瓶を別々に制御させることができる。これは、発送容器が傾けられる場合、液化ガスを収容しそうである瓶だけが液化ガスを蒸発させるために加熱され得るため(傾きの度および/または度合いのため)、有用であり得る。

図10Aは、発送容器内での液体酸素および霜の蓄積を低減させるための機構を備える発送容器を貫いての断面図を示しており、図10Bはその機構の拡大図である。

図10Aは、ガスを発送容器120の空洞へと流すことができるための、および、ガス(例えば、蒸発し、そのため温かい液化ガス)を空洞から流し出すことができるための気流機構を示している。気流機構は、例えば、発送容器の断熱された筐体132を封止する発送容器の蓋またはカバー134を貫いてといった、発送容器120の表面を貫いて設けられる管136を備え得る。図10Aは、断熱された筐体132の空洞の下部におけるサーマルマス122によって包囲される冷凍保存された試料130も示している。熱交換器/ヒートシンク/クールシンク146が、断熱された筐体132の空洞の上部に示されている。クールシンク146は、発送容器120の空洞へと流れるガスを冷却および凝縮のするために、冷凍機に連結される、または、冷凍機の一部である。ガスは、発送容器120が位置する環境からの空気であり得る。クールシンク146は、後でより詳細に記載されている断熱カラー150によって包囲され得る。断熱カラー150は、気流機構の管136を発送容器120の空洞へと延ばすことができるように成形され得る。実施形態では、投入空気は、断熱カラー150と断熱された筐体132との間の通路を通るように方向付けられ得る。投入(温かい)空気がクールシンク146の下方の空間へと流れるとき、その空気は、それが凝縮させられ得る冷凍機およびクールシンク146に向けて上向きに流れることができる。これは、冷凍機およびクールシンク146に向けて直接的に流れる温かい空気を防止するため有用であり得る。しかしながら、実施形態では、管136は、投入空気を冷凍機およびクールシンク146に向けて直接的に方向付けることができる。

図10Aおよび図10Bに示しているように、管136の第1の部分は空洞へと延びている。管の第2の部分は発送容器120から延び出している。管136の第2の部分は、第1の分岐部と第2の分岐部とに分岐または成形させられる。入口が、ガスを発送容器120の空洞へと流すことができるように、管136の第2の部分の第1の分岐部に設けられる。一方向弁138が、管136の第1の分岐部に沿って設けられている。これは、発送容器内からの蒸発した空気が管136の第1の分岐部を通じて流れるのを防止でき、これは入口が正確に機能するのを防止できる。

実施形態では、管136の第1の部分は、少なくとも1つのコールドフィンガまたは冷凍機もしくはクールシンク146に近接する空洞へと延びる。実施形態では、管136の第1の部分は空洞の上部へと延びる(発送容器が使用位置にあるとき)。

気流機構は、ガス(蒸発した液化ガスを含む)を発送容器120の空洞から流し出すことができるように、管136の第2の部分の第2の分岐部に設けられる出口を備える。一方向弁140が、管136の第2の分岐部に沿って設けられている。これは、発送容器の外側からのガスが管136の第2の分岐部を通じて流れるのを防止でき、これは出口が正確に機能するのを防止できる。

実施形態では、発送容器内の液体酸素の蓄積を低減させるために、気流機構は、管136の第1の分岐部における入口と一方向弁138との間に位置する室142を備えてもよい。室142は脱酸素剤を収容してもよい。脱酸素剤または酸素吸収剤は、酸素のレベルを排除または低減させるのを助ける材料である。脱酸素剤は、鉄に基づく脱酸素剤であり得る、または、鉄のない脱酸素剤であり得る。したがって、管136の入口へと流れるガス(例えば空気)からの酸素が少なくとも一部除去されてもよく、これは、ガスが発送容器120の空洞内で凝縮されるとき、液体酸素の潜在的な蓄積を低減される。実施形態では、室142は、管136の第1の分岐部に取り外し可能に設けられてもよい。これは、脱酸素剤を処分させることができるように、または、脱酸素剤を未使用の脱酸素材料で置き換えることができるように、室142全体を取り外しさせることができるようにしてもよい。実施形態では、室142全体が処分され、未使用の脱酸素材料を収容する新たな室142で置き換えられ得る。追加または代替で、室142は、脱酸素剤を取り外しさせ、未使用の材料で置き換えることができるように、現場で開放可能であってもよい。

実施形態では、発送容器内(特には、断熱された筐体132の空洞内)における霜の蓄積を低減させるために、気流機構は、管136の第1の分岐部に位置する室144を備えてもよい。室142が設けられていない場合、室144は、管136の第1の分岐部における入口と一方向弁138との間に位置する。室142も存在する場合、室144は、管136の第1の分岐部における室142と一方向弁138との間に、つまり、脱酸素材料を収容する室の後に位置する。室144は、乾燥剤、または、投入ガスから水分/水を吸収するための他の適切な材料を収容する。水分/水を投入空気から除去することは、霜または氷が発送容器内で形成する可能性を低減する。霜または氷は、断熱された筐体の空洞内での使用可能体積を低減させる可能性があり、冷凍保存された試料を空洞へ置くこと、または、冷凍保存された試料を取り出すことをより困難にさせる可能性があり、発送容器の熱ダイオードの効率を低減させる可能性がある。例えば、断熱された筐体の内面における霜の蓄積は、空洞内の気流の通路/経路を塞ぐ可能性があり、これは熱ダイオード/作動流体が正しく機能することを妨げる可能性がある。

実施形態では、室144は、管136の第1の分岐部に取り外し可能に設けられてもよい。これは、乾燥材を処分させることができるように、または、乾燥材を未使用の乾燥剤で置き換えることができるように、室144全体を取り外しさせることができる。実施形態では、室144全体が処分され、未使用の乾燥剤を収容する新たな室144で置き換えられ得る。追加または代替で、室144は、乾燥剤を取り外しさせ、未使用の材料で置き換えることができるように、現場で開放可能であってもよい。

実施形態では、発送容器は少なくとも1つのゲッタを備えてもよい。図13を見ると、図13は、少なくとも1つのゲッタを備える発送容器120を貫いての断面図を示している。ゲッタは、少量のガスを真空システムから除去するために典型的には使用される反応材料の堆積物である。ガス分子(または液体分子)がゲッタに当たるとき、分子はゲッタと化学的にかまたは吸収によって結合する。ゲッタ170、172は、図13に示しているように、発送容器120の真空部分内に設けられてもよい。(実施形態では、ゲッタは、凝縮ガスを吸収するために、または、任意の液化ガスを吸収するために、空洞内に設けられてもよい。ゲッタは空洞内の水分を低減させるのを助けることもでき、これは、そうでない場合に霜の蓄積をもたらす可能性がある。)

実施形態では、少なくとも1つのゲッタが発送容器120の断熱された筐体132に設けられてもよい。少なくとも1つのゲッタが、断熱された筐体132の空洞の表面における被覆として提供されてもよい。少なくとも1つのゲッタは、空洞内の冷凍保存された生物試料130の場所に近接して、つまり、空洞内の最も冷たい場所またはその近くに設けられ得る。したがって、ゲッタ172は、断熱された筐体132の空洞の底部またはその近くに設けられる。空洞内の最も冷たい場所は、空洞の下部/底部に常に向かっていなくてもよく、冷凍する過程の間のある時点において、最も冷たい場所は、例えば最も冷たい凝縮したガスが空洞の下部にまだ到達していないとき、冷凍保存された生物試料130の場所のすぐ上方であり得る。したがって、ゲッタ170は、試料が空洞において設けられるときに冷凍保存された試料130の上部が位置する点またはその近くにおいて、断熱された筐体132に設けられてもよい。

したがって、実施形態では、少なくとも1つのゲッタが、空洞の底部もしくはその近くに、および/または、空洞の側壁に設けられる。実施形態では、少なくとも1つのゲッタは炭から形成され得る。実施形態では、2つ以上の種類のゲッタ材料が使用されてもよい。

冷凍保存された試料の温度を維持する 前述したように、能動的な冷却が提供されない熱ダイオードの第2の動作状態では(つまり、冷凍機がスイッチオフ/動力オフされる)、発送容器の空洞の上部と発送容器の空洞の下部(冷凍保存された試料が位置している)との間の温度勾配は、最も冷たい作動流体が空洞における鉛直方向最も低い点に位置し、最も温かい作動流体が空洞の上部へ上昇することになるため、重力の下で維持される。能動的な冷却が実施されると、発送容器内の(延いては、冷凍保存された試料の)冷たい/冷却の温度を、能動的な冷却に定期的に戻る必要なく維持することが望ましい。これは、発送容器が発送されているとき、および、能動的な冷却が得られない可能性があるとき(安全性の要件のため、または、動力供給がないため)、特に重要である。発送容器の空洞の温度が急速に増加する場合、能動的な冷却は定期的に用いられる必要があり、これは、発送容器の動力の効率を低減させる可能性もある。したがって、空洞および冷凍保存された試料の温度を、能動的な冷却を実施することなくできるだけ長く維持する技術が、ここで記載されている。

実施形態では、受動的な冷却技術は、試料の生存能力のために要求される温度で冷凍保存された試料を維持するために使用されてもよい。図11Aは、冷凍保存された試料130を包囲するサーマルマス122を備える発送容器120を貫く断面図を示しており、サーマルマス122は、能動的な冷却が使用されていないとき、発送容器120の空洞内の(より重要なのは、冷凍保存された試料130の)温度変化(増加)の速さを減速させるために使用される。サーマルマス122は、温度における変化に対して抵抗力のある材料のブロックであり、そのため、能動的な冷却が終わった後に長い時間にわたって低温で留まる。図11Aに示しているように、サーマルマスは、冷凍保存された試料130の周りに提供でき、冷凍保存された試料の近傍における温度変化の速さを低減させる。図11Bはサーマルマスの平面図を示しており、図11Cはサーマルマスの断面図を示している。サーマルマス122、または、サーマルマスのブロック/一片は、冷凍保存された試料130を包囲するように配置される。サーマルマス122は、冷凍保存の温度(例えば-80℃以下)へと冷却された後に温まるのに長い時間が掛かるため、サーマルマス122が冷凍保存された試料130の近くに設けられる場合、冷凍保存された試料は急速に温まるのが防止される。したがって、サーマルマス122は、受動的な冷却を試料130に提供する。

したがって、実施形態では、サーマルマス材料の少なくとも1つのブロックは、発送容器の空洞に提供されている。好ましくは、サーマルマス材料の少なくとも1つのブロックは、発送容器において冷凍保存された生物試料に近接して設けられる。サーマルマス材料のそのブロックまたは各々のブロックは、冷凍保存された生物試料を包囲するように成形され得る。

サーマルマス材料のそのブロックまたは各々のブロックは、低い熱放射率を有し得る。サーマルマス材料のそのブロックまたは各々のブロックは、低い熱放射率を有する少なくとも1つの表面を備え得る。少なくとも1つの表面は、研磨された表面であり得る。低い熱放射率の特性は、サーマルマスが熱エネルギー/熱放射を放出するのが不十分であることを意味する。結果として、サーマルマス122は、サーマルマス122と試料との間の熱エネルギー伝達が低減されるため、冷凍保存された試料130を冷たく維持することができる。

実施形態では、サーマルマス材料のそのブロックまたは各々のブロックは、ブロックを通じてガスを流すことができるように、1つまたは複数の流体通路を備えてもよい。これは、空洞を通るガスの流れ/循環を向上させることができ、つまり、冷たい凝縮したガスが流体通路を通じて空洞の下部へと流れることができ、より温かいガス、または、蒸発した液化ガスが、流体通路を通じて空洞の上部に向けて流れることができ、空洞の上部で、再凝縮され得る、および/または、前述の気流機構を介して空洞から流れ出ることができる。流体通路は、冷凍保存された試料130を温めてしまう可能性のある、より温かいガスが空洞の下部において集まるのを有利に防止する。

サーマルマス材料のそのブロックまたは各々のブロックは、限定されることはないが、アルミニウム、氷、または相変化材料など、受動的な冷却に適する任意の材料から形成される。典型的には、大きい熱容量を伴う材料がサーマルマスに適し得る。

サーマルマスは、能動的な冷却が起こっていないとき、できるだけ長く冷凍保存された試料を冷たく(つまり、試料の生存能力のために要求される温度で)維持する。冷凍保存された試料の温度を維持するための別の技術は、空洞の下部および冷凍保存された試料に向けて伝達させられる、冷凍機によって発生させられる熱エネルギーの量を最小限にすることである。

図11Aは、発送容器120における遮蔽体158も示している。冷凍保存された試料130は、断熱された筐体132の空洞の下部におけるサーマルマス122によって包囲されている。熱交換器/ヒートシンク/クールシンク146が、断熱された筐体132の空洞の上部に示されている。クールシンク146は、発送容器120の空洞へと流れるガスを冷却および凝縮のするために、冷凍機に連結される、または、冷凍機の一部である。ガスは、発送容器120が位置する環境からの空気であり得る。クールシンク146は、後でより詳細に記載されている断熱カラー150によって包囲され得る。遮蔽体158は、クールシンク146および冷凍機に近接して設けられている。遮蔽体158は、空洞の上方部分に向けての、または、クールシンク146に向けての、冷凍保存された試料130から遠ざかる放射を反射するために、赤外線遮蔽体であり得る。遮蔽体158は、反射材料(例えば、アルミニウム箔)によって覆われる断熱材料(例えば発泡体層)の層156を備えてもよい。遮蔽体158は、ヒンジ160を介して断熱カラー150に連結され得る。

遮蔽体158は、遮蔽体158が冷凍機およびクールシンク146と冷凍保存された試料130との間でバリアとして作用する「閉位置」(図11Aに示されている)と、冷却ガスが冷凍機から冷凍保存された試料130に向けて流れることができるように遮蔽体158が退かされている「開位置」との間で移動できる。遮蔽体158の動きの方向は矢印162によって指示されている。遮蔽体158は、遮蔽体158を閉位置と開位置との間で自動的に移動させることができる制御装置および機構に連結され得る。実施形態では、遮蔽体158は、冷凍機がスイッチオンされるとき/動力を消費しているとき、開位置へと移動するように制御でき、遮蔽体158は、冷凍機がスイッチオフされるとき/動力を消費していないとき、閉位置へと移動するように制御できる。冷凍機がスイッチオフされるとき、冷凍機の温度は急速に増加する。遮蔽体158が閉位置にあるとき、断熱層156は、冷凍機から冷凍保存された試料130への熱エネルギー伝達を防止/低減し、反射表面は、遮蔽体、断熱層156、および冷凍保存された試料130から遠ざけるように熱放射を反射する。

したがって、実施形態では、赤外線または熱の遮蔽体が、少なくとも1つのヒート(クール)シンクと冷凍保存された生物試料との間に設けられ、ヒート(クール)シンクから冷凍保存された生物試料に向けての熱伝達を損なうように配置される。

遮蔽体は、遮蔽体がヒートシンクからの熱伝達を損なう第1の位置と、遮蔽体が、凝縮された空気(および任意の液体空気)を冷凍保存された生物試料に向けて流すことができる第2の位置との間で移動可能であってもよい。

遮蔽体は、冷凍機が動力オフされるときに遮蔽体を第1の位置へと移動させるように、および、冷凍機が動力オンされるときに遮蔽体を第2の位置へと移動させるように構成される制御機構に連結され得る。

実施形態では、遮蔽体158は、空洞の下部に向かう液化ガスの滴下を制御するために、中間位置(つまり、開位置と閉位置との間のどこかの位置)で位置決めされてもよい。例えば、遮蔽体158は、図9A〜図9Cを参照して先に記載した径化ガスを集める瓶のうちの1つに向けて液化ガスを滴下させることできる能動的な冷却の間の位置で位置決めされてもよい。遮蔽体158は、発送容器内の冷凍保存された試料を保持するための容器から遠ざけるように液化ガスを滴下させることができる能動的な冷却の間の位置で位置決めされてもよい。例えば、発送容器内の冷凍保存された試料を保持するための容器は発泡材料から形成でき(図18Aを参照して後で記載されている)、この場合、液化ガスが発泡体によって吸収され得るため、液化ガスが発泡材料へと滴下するのは望ましくない。発泡体に基づく容器は、発泡体が手袋または専門の器具を伴わずに取り扱いできるため、発送容器の使用者に容器および試料を発送容器から容易に取り出させることができる。しかしながら、発泡体が液化ガスを吸収した場合、発泡体に基づく容器が使用者によって取り扱われるとき、液化ガスが蒸発し始めるため、皮膚の損傷が起こる可能性がある。したがって、遮蔽体158の中間位置は、発泡体に基づく容器へと滴下する液化ガスの量を最小限または低減させることができる。発泡体に基づく容器は、例えば90度で空洞の軸に沿って回転させられることで、つまり、発泡体に基づく容器が完全に開いた位置で遮蔽体158と同じ軸に沿って位置するように、容器へと落下する液化ガスの可能性を低減するために空洞内に位置決めされてもよい。

前述したように、図11Aは、断熱カラー150を有する発送容器120を示している。断熱カラー150は、発送容器の蓋または封止体134に連結され得る、または、そのような蓋または封止体134の一部であり得る。断熱カラー150は、能動的な冷却が終わったとき、冷凍保存された試料130の温度を要求される温度で維持するのを助けることができる。断熱カラー150は、空洞における栓のように機能できるため、外部環境からの温かいガスが発送容器120の空洞に入るのを低減または防止できる。断熱カラー150は、能動的な冷却段階の後に冷凍機が動力オフしたとき、冷凍機から、空洞の残りの部分への、具体的には、冷凍保存された試料130への、熱エネルギー伝達を低減できる。断熱カラー150は、空洞の下部内のより冷たい空気を維持するのを助けることができる。断熱カラー150は、コールドシンク146の底部へと延び得る、および/または、サーマルマス122の上部に延びる複数のカラーとして提供され得る。これらの実施形態では、カラーは、発送容器の移動および傾転から生じる冷たい空気の「スロッシング」によって引き起こされる輸送中の熱損失を低減できる。

前述したように、断熱カラー150は、能動的な冷却が起こっているときに凝縮のために空気を空洞へと流すことができるように成形され得る。(先に記載した気流機構は、実施形態では、能動的な冷却が起こっているときだけ機能でき、受動的な冷却が起こっているときに入口および出口が閉塞/閉止され得る。実施形態では、入口および出口は常に開かれていてもよいが、システムに出入りする気流は、受動的な冷却が起こっているときに最小であり得る。)したがって、図11Aに示しているように、隙間または空所154が、気流機構の管136を収容するために、断熱カラー150の形によって設けられてもよい。通路152が、気流が気流機構に出入りできるように、隙間154から空洞へと設けられてもよい。通路152は、断熱カラーの一部において空洞と全体として同一面とならない方法で断熱カラー150を成形することで、または、断熱カラー150に通路152を設けることで、設けられてもよい。

したがって、実施形態では、発送容器は断熱カラーまたは栓を備えてもよい。断熱カラーは、受動的な冷却の間(つまり、冷凍機が動作していないとき)、ヒートシンク/冷凍機から空洞への熱エネルギー伝達を損なうために、発送容器の少なくとも1つのヒートシンクおよび/または冷凍機の周りに設けられてもよい。断熱カラーは、少なくとも1つのヒートシンクおよび/または冷凍機より空洞へとさらに延びてもよい(例えば、図11Aに示しているように)。実施形態では、発送容器は、空洞を封止するための蓋を備え、断熱カラーは、蓋に連結され得るか、蓋の一部であり得るか、または、蓋と別であり得る。

実施形態では、発送容器は(先に記載したような)熱遮蔽体を備え得る。遮蔽体は、断熱カラーに連結でき、冷凍機と冷凍保存された生物試料との間に位置決めでき、冷凍機が動作していないときに(つまり、受動的な冷却状態の間に)冷凍機から冷凍保存された生物試料に向けて熱エネルギー伝達を損なうように配置され得る。遮蔽体は、遮蔽体が冷凍機からの熱エネルギー伝達を損なう第1の位置と、遮蔽体が、凝縮されたガスおよび液化ガスを冷凍保存された生物試料に向けて流すことができる第2の位置との間で移動可能であってもよい。遮蔽体は、冷凍機が動力オフされるときに遮蔽体を第1の位置へと移動させるように、および、冷凍機が動力オンされるときに遮蔽体を第2の位置へと移動させるように構成される制御機構に連結され得る。

断熱カラーまたは栓は、任意の適切な断熱材料から形成され得る。実施形態では、断熱材料は、断熱カラー/栓が発送容器へと挿入されるとき、発送容器の空洞におけるサーマルマスに向けて下へと延び得る。好ましくは、断熱カラーは、単位重量当たり大きい断熱を提供する材料から形成される。冷凍保存された試料が、発送容器に保存されているとき、または、発送容器から取り外されるとき、蓋および断熱カラーが空洞から取り外される必要があるため、断熱カラーが比較的軽量の材料から作られることが好ましい。実施形態では、断熱カラーは、限定されることはないが、PVC発泡体、独立気泡PVC発泡体、またはエアロゲルなどの発泡材料から製作され得る。

図12は、サーマルマス122および断熱カラー150を備える発送容器を貫いての断面図を示している。受動的な冷却の間、つまり、冷凍機146がスイッチオフされているとき、サーマルマス122および断熱カラー150の前述の特性は、サーマルマスと断熱カラー150との間の空間164に熱勾配を形成させることができる。最も温かいガスは、空間164の上部へと上昇し、断熱カラー150のため、さらに先へと流れるのが防止されている。最も冷たいガスは、冷凍保存された試料130の上方/周囲で、空間164の下部に向けて沈む。受動的な冷却の間、空洞内には大きなガス循環はなく、静止した空気がそれ自体で断熱として機能する。この方法では、空間164における静止した空気は、冷凍保存された試料130を要求される温度で維持するのを助ける。

図24Aを見ると、これは、発送容器のヒートシンク340(または、クールシンク)を示している。クールシンク340は、能動的な冷却の間に発送容器内で循環するガスを冷却するのを助けることができる。クールシンクは、発送容器内のガスが冷凍機によって冷却される効率および/または速度を、発送容器の空洞内のガスの対流の循環を引き起こす/促進させることで増加させることができる。クールシンク340は、冷凍機の近傍において、発送容器の空洞の上部またはその近くに位置する。コールドシンク340は、空洞内の温かいガスを、そのガスが冷却/凝縮され得る冷凍機に向けて引き込むのを助ける。コールドシンク340は複数のフィンを備えてもよい。好ましくは、コールドシンク340は、向上した対流の煙突効果を提供するために、コールドシンクの長さに沿ってファンを備えてもよい。実施形態では、コールドシンクは、例えば150mmといった、50mmから300mmの間の長さを有してもよい。コールドシンク340の長さは、発送容器の他の設計上の制約(空洞の長さなど)に依存する可能性もある。コールドシンク340は円形の断面を有することができ、図24Bは、円形の形態を有する例のヒートシンクを貫く(図24Aにおいて線A'-B'において切り取られた)断面図を示している。コールドシンク340は長方形の断面を有することができ、図24Cは、長方形の形態を有する例のヒートシンクを貫く断面図を示している。図24Bおよび図24Cにおいて示しているように、コールドシンク340は複数のフィン342を備えることができ、フィン342は、コールドシンク340の表面積を増加させ、そのためコールドシンク340の効率を増加させる。実施形態では、コールドシンク340は、おおよそ5mmのフィン間隔を有してもよい。したがって、ガスは空所344を通じて引き込まれ、コールドシンク340のフィンを通じて/越えて流れ、これはコールドシンク340にガスを冷却させることができる。

実施形態では、発送容器は、熱ダイオードのガスを凝縮させるために冷凍機(例えばスターリング冷凍機)を備え、凝縮されたガスは空洞に冷却を提供する。

発送容器は、冷凍機に連結され、空洞へと延びる少なくとも1つのコールドフィンガを備えてもよい。発送容器は、少なくとも1つのコールドフィンガに近接して少なくとも1つのヒートシンク(コールドシンク)を備えてもよい。ヒートシンクは少なくとも1つのコールドフィンガを包囲してもよい。ヒートシンクは、冷却のために比較的温かいガスを少なくとも1つのコールドフィンガに向けて引き込む逆の煙突として機能できる。ヒートシンクは、コールドフィンガの表面積より大きい表面積を有し得る。

ヒートシンクは銅から少なくとも一部形成され得る。ヒートシンクはアルミニウムから少なくとも一部形成され得る。

図21A〜図21Cは、断熱カラー300と封止機構とを有する発送容器120を貫いての断面図を示している。図21Aは、先に記載した断熱カラー300などの断熱カラー300を備える発送容器120を示している。断熱カラー300は、先に記載した遮蔽体などの熱遮蔽体304に連結され得る。断熱カラー300は、発送容器の蓋に連結されてもよい、または、図21Aに示したような蓋を提供できる。断熱カラー300内の空所302は、冷凍機、コールドフィンガ、およびヒートシンクが設けられ得る空間を提供する。蓋部分における断熱カラー300の隙間301は、冷凍機を動作させるエンジンに冷凍機を連結させることができる。封止体306は、図示しているように、断熱カラー300の蓋部分と発送容器の断熱された筐体との間に設けられる。封止体306は、断熱カラー300の蓋部分の下側におけるOリングによって提供され得る、または、断熱カラー300の蓋部分の下側に連結され得る。実施形態では、封止体306は、発泡材料であり得る、または、発泡材料を含み得る。発泡体封止体は、図21Bに示しているように圧縮され得る。これは、エンジンと空洞/断熱された筐体との間の相対的な鉛直方向の移動があるかのように有利であり、封止体は完全なままである。封止体は、圧縮され得るように十分な厚さである必要があり得るか、または、断熱された筐体と断熱カラー300との間の異なる隙間を満たすように膨張できる。封止体は、図21Cに示しているように、エンジンと空洞/断熱された筐体との間に確度のずれがある場合も完全なままであり得る。このずれは、発送容器が衝撃を受ける場合、または、何者かがエンジンと断熱された筐体とを引き離すように捩じろうとする場合、起こる可能性がある。

能動的な冷却がもはや起こっていないときに、冷凍保存された試料の温度を維持するためのさらなる技術は、試料を断熱された容器内で提供することを伴う。図18Aは、冷凍保存された試料を発送容器内で保持するための、および、発送容器から取り出されるときに試料を要求される温度で維持するための容器を示している。冷凍保存された試料が、試料内の氷形成を防止する方法で解凍されることは重要であり、これは試料の生存能力に影響を与える可能性がある。したがって、温度の変化の速さ制御する特殊化した解凍装置が冷凍保存された試料を解凍するために要求されてもよいが、冷凍保存された試料が発送容器から取り出されるとき、冷凍保存された試料は急速に制御されていない手法で温まり始める。したがって、試料が発送容器から数分間の間取り出されるとき、冷凍保存された試料を、それが発送容器にあった温度で維持することが望ましい。これは、冷凍保存された試料を、発送容器から取り出すことを可能にし、試料の温度の増加または早すぎる増加を伴わずに解凍装置へと移送することを可能にする。

図18Aに示した容器280は、発泡膜と、容器内の少なくとも1つのサーマルマス(ここでは見ることができない)とを備えている。容器の空所が、冷凍保存された試料のための空間を提供し、容器は、冷凍保存された試料282が置かれ得る板(見ることができない)を備える。容器および冷凍保存された試料282は、容器280の空所へと差し込まれ得る。板は、板が容器280の空所へと挿入されるときと、板および冷凍保存された試料が取り外されて解凍装置へと移送されるときとの両方で板を取り扱うための取っ手284を備える。これは、使用者が冷凍保存された試料282を直接的に触るかまたは取り扱う必要がないことを意味し、これは使用者から試料への熱伝達を防止する。サーマルマスは、任意の適切な手法で発泡膜に連結され得る。しかしながら、サーマルマスが、発泡膜と比較して異なる量で膨張および収縮し得るため、連結技術に対する限界があり得る。描写した実施形態において、サーマルマスはアルミニウムの層/ブロックであり、アルミニウムのブロックはネジ286を使用して発泡膜にネジ留めされる。ここで、4つのネジ286が使用され、これは、アルミニウム層を発泡膜に連結するのに十分であるが、アルミニウム層および発泡層を自由に膨張および収縮させることができる(発泡膜の亀裂なく)。発泡膜は、発送容器における温度が-200℃であるときであっても、容器280の全体を、専門の器具を伴わずに、使用者によって使用者の素手で取り扱わせることができる。板の取っ手284は、同様の理由のため、発泡体材料において覆われてもよい。

図18Bは、冷凍保存された試料282が、容器280へとどのように挿入されるか、および、容器280からどのように引き抜かれるかを示している。試料282は板288に置かれ、板288は容器280の空所へと挿入される(空所へと滑り込む)。容器280は2つの発泡膜を備え、それら発泡膜はサーマルマスに各々連結される。2つの発泡膜は、それら発泡膜が接触させられるとき、空所が発泡膜同士の間に形成されるような手法で成形される。発泡膜は、互いと接触させられるときに2つの膜を一体に連結するために、および、容器280を急速に容易に分解させることができるように(例えば、試料を引き抜くために)、複数の磁石292を備え、磁石292は、図18Bに示しているように、発泡膜の縁に沿って提供され得る。

図18Cは容器280の構造をより詳細に示している。容器280は第1の発泡膜280aおよび第2の発泡膜280bを備え、各々の発泡膜280aと280bとは、例えばアルミニウムブロックといったサーマルマス290に連結されている。アルミニウムブロック290は、発泡膜内の凹部内に位置する。複数の磁石292が各々の発泡膜280a、280bの縁の周りに設けられており、各々の発泡膜280a、280bの1つの縁291は、板288を容器280へと差し込ませることができるように成形されており、発泡膜の縁291同士は、容器280が形成されるときに並べられる。縁291は容器280の上部を定める。各々の発泡膜の下部縁は少なくとも1つの磁石294を備える。磁石294は、空洞の底部の中または表面に位置する、発送容器の空洞内の磁石要素と磁気的に係合する。これは、容器280を発送容器へと挿入させることができ、発送容器内で制御されて固定された手法で位置決めされ、保持させることができる。各々の発泡膜の下部縁は、発送容器の空洞内における温度センサをアルミニウムブロック290のうちの少なくとも1つに連結させることができるように使用され得る切欠き区域296を備えてもよい。これは、容器および冷凍保存された試料が発送容器内にあるとき、アルミニウムブロック290の温度をそのまま測定させることができる。アルミニウムブロック290の温度は、冷凍保存された試料282の温度の良好な指示を提供することになる。

図19Aは、図18Aの容器を貫いての断面図である。容器280は第1の発泡膜280aと第2の発泡膜280bとを備える。発泡膜280aおよび280bは、サーマルマス290aおよび290bにそれぞれ連結されている。発泡膜280aおよび280bの形は、膜同士が一体に連結されるときに空所を作り出す。これは、冷凍保存された試料282を担持する板288を発泡膜同士の間に差し込ませることができる。

図19Bは、容器が発送容器から取り外されるときの、図18Aの容器の冷凍保存された試料および要素の温度上昇の速さのグラフである。図示しているように、容器が発送容器から取り外されるとき、容器の発泡膜の温度は非常に急速に大きな量で増加する。ここで、発泡膜の温度は1分間未満で50℃超増加し、これは非常に早く、冷凍保存された試料の解凍に適しておらず、対照的に、アルミニウムブロックおよび冷凍保存された試料(バッグ上部、バッグ中間部、バッグ下部)の温度は1分間で数度しか増加しない。これは、容器が発送容器から取り外されるときであっても、容器のサーマルマスが冷凍保存された試料を冷たく維持するのを助けることを示している。これは、試料の生存能力に影響を与えることなく、容器を抽出し、容器および試料を解凍装置へと移送するのに十分な時間(例えば、数分間)を使用者に提供する。

図20Aは、発泡膜の下部縁における2つの位置決め磁石294を示す容器280の発泡膜の別の図である。位置決め磁石294は、空洞の底部の中または表面に位置する、発送容器の空洞内の磁石要素と磁気的に係合し、これは、容器280を発送容器へと挿入させることができ、発送容器内で制御されて固定された手法で位置決めされ、保持させることができる。各々の発泡膜の下部縁は、発送容器の空洞内における温度センサをアルミニウムブロック290のうちの少なくとも1つに連結させることができるように使用され得る切欠き区域296を備える。

図20Bは、容器280の下部縁と、容器280への少なくとも1つの温度センサ/プローブの挿入を可能にする発泡膜280a、280b内の切欠き区域との図を示している。ここで見えているのはサーマルマス290a、290bであり、温度プローブが、温度を測定し、冷凍保存された試料の温度を推測するためにサーマルマス290a、290bに接触する。

したがって、実施形態では、少なくとも1つの冷凍保存された生物試料を、本明細書に記載した種類の発送容器内で保持するための容器が提供される。

容器は、外側断熱層と、少なくとも1つの冷凍保存された生物試料のための容器内の空洞と、内側層として設けられ、外側断熱層の少なくとも一部分に連結される少なくとも1つのサーマルマスとを備えてもよい。

容器は、容器を形成するために一体に係合させられるように適合される一対の容器半体を備えてもよい。一対の容器半体の各々の容器半体は、断熱材料から形成される外面と、サーマルマスから形成される内面とを備えてもよい。一対の容器半体は解放可能な係合手段を用いて一体に係合できる。解放可能な係合手段は磁気係合手段であり得る。各々の容器半体は複数の磁石を備え得る。

発送容器は少なくとも1つの開口を備えてもよい。温度センサが少なくとも1つの開口を介して容器に連結可能であり得る。

容器を、互換ドッキング機構を有する発送容器へとドッキングさせるためのドッキング機構を容器は備えてもよい。ドッキング機構は少なくとも1つの磁石を備え得る。

容器は、少なくとも1つの冷凍保存された生物試料を容器へと装填するための装填手段を備えてもよく、実施形態では、これは、低温バッグにおける試料に適し得る(先に記載したような)板の形態を取ることができる。実施形態では、これは、小瓶、マルチウェルプレート、管など、他の種類の容器で提供される試料に適する形態を取ることができ、実施形態では、2つ以上の容器(例えば低温バッグ、小瓶、マルチウェルプレートなど)が単一の容器へと装填可能であってもよい。

発送容器のための持ち運び可能筐体 図14Aは、上方(上部)部分202と下方(下部)部分204とを備える、発送容器を収納するための持ち運び可能筐体200の斜視図を示している。持ち運び可能筐体は、持ち運び可能筐体の下方部分204とスライド可能に係合される引出機構を備える。本明細書に記載した種類の発送容器212は、引出機構において搭載可能/引出機能に連結可能である。持ち運び可能筐体200は、上方部分202においてユーザーインターフェイスまたは表示装置208を備える持ち運び可能筐体200は、持ち運び可能筐体を移動させるために取っ手211または他の機構を備え得る。下方部分204は、発送容器212を、持ち運び可能筐体200に滑り込ませる、および、持ち運び可能筐体200から滑り出させることができる案内レール214または同様の機構を備え得る。持ち運び可能筐体200は、例えば下方部分204における位置210において、持ち運び可能筐体200を輸送するのを助けるための車輪を備え得る。上方部分202は、上方部分202を下方部分204との係合へと移動させるための、および、上方部分202を下方部分204から係合解除させるための少なくとも1つの取っ手206を備え得る。好ましくは、2つの取っ手206が上方部分202の相対する表面に設けられる。上方部分202は冷凍機のエンジンを少なくとも備え得る。下方部分204は断熱された筐体を備え得る。

上方部分202が下方部分204と係合させられるとき(図14Aに示している)、持ち運び可能筐体200の引出機構は係止され、そのため発送容器212は持ち運び可能筐体200内で係止される。持ち運び可能筐体200は、持ち運び可能筐体200において発送容器212を保持するための留め金または他の係止機構を備えてもよい。上方部分202が下方部分204と係合されるとき、エンジンは発送容器の冷凍機とも連結され、そのため、発送容器212が持ち運び可能筐体200から引っ張り出されることは、これがエンジン、筐体、および/または発送容器を損傷させる可能性があるため、望ましくない。

図14Bは、上方部分が持ち上げられている持ち運び可能筐体の図を示している。この位置では、上方部分202は下方部分204から係合解除されており、エンジン(見ることができない)は発送容器212における冷凍機から係合解除されている。発送容器212の一部は、上方部分202が下方部分と係合されるとき、上方部分202内に位置する。上方部分202が係合解除されるとき、発送容器212のこの部分は解放させられる。引出機構を用いて発送容器212を引っ張るために使用できる、発送容器における取っ手216が、露わにされ得る。図14Cは、上方部分が持ち上げられ、発送容器が引っ張り出されている持ち運び可能筐体の図を示している。発送容器212のための蓋/封止体218がここでは見えており、これは、発送容器212内の冷凍保存された試料を引き抜くために、または、試料を容器内に配置するために取り外しできる。

実施形態では、発送容器212は、発送容器212と持ち運び可能筐体200との間に提供される電子機器、電気回路などへの損傷を防止するために、使用者によって持ち運び可能筐体200から完全に引き抜くことができない可能性がある。持ち運び可能筐体200は、保守の要件のために、使用者によって製造者/供給者へと戻される可能性がある。

図14A〜図14Cでは見ることができないのは、エンジンおよび冷凍機への動力供給の目的のために、持ち運び可能筐体を動力供給部(例えば幹線供給部)に連結するための手段である。持ち運び可能筐体は、温度感知などの小さい動力のタスクを実施するために、または、幹線動力が接続解除されるときに表示装置208を維持するために、バックアップ動力供給のための1つまたは複数の電池を備えてもよい。持ち運び可能筐体は、遠隔サーバと通信するための手段も備え得る。これは、持ち運び可能筐体200の場所、持ち運び可能筐体の状況(例えば、温度、冷凍保存温度が維持できる残りの期間など)についての情報を遠隔のサーバ/クラウドサービスに提供するために使用され得る。

図15Aは、上方部分202が持ち上げ位置にある状態での、図14Aの持ち運び可能筐体200の上方部分202を持ち上げたり下げたりするための機構の断面図を示している。上方部分202が持ち上げ位置にあるとき、上方部分202は、必要量の力が上方部分202を下げるために加えられるまで持ち上げ位置に留まる。エンジン268に連結される、上方部分202内の弾性部材264が、上方部分およびエンジン268をデータム面252まで上へと移動させる。弾性部材264はバネであり得る。同様に、上方部分202が下方部分204から係合解除されるとき、発送容器212は、弾性部材262を用いてデータム面254まで上に移動する。下方部分204は、持ち運び可能筐体の側面に加えられる衝撃から発送容器212を保護するために、衝撃吸収体258を備える。下方部分は、発送容器212が下方部分/持ち運び可能筐体の底部に当たるのを保護するために、下方部分204の底部において端停止部260を備える。上方部分202は、上方部分202の側面に加えられる衝撃からエンジン268を保護するために衝撃吸収体258と、エンジンを鉛直方向の衝撃から保護するために、および、エンジンがさらに移動するのを防止するために停止部266とを備え、衝撃吸収体258、端停止部260、および停止部266はゴムから形成され得る。

図15Bは、下げた位置における上方部分を示しており、図15Cは、端停止部260が発送容器212をどのように保護するかを示している。エンジン268および上方部分が下げられるにつれて、エンジン268は発送容器と接触し、データム面254を超えて発送容器を押すだけの荷重を有する。図15Cに示しているように、発送容器212は端停止部260に対して押し下げられる。端停止部、衝撃吸収体、および停止部266は、すべての3つの平面において発送容器およびエンジンの移動を制限する。弾性部材264のバネ定数と、上方部分を下げるために必要とされる力とは、エンジン268がそれらに打ち勝って発送容器を端停止部260に向けて押し下げるだけの低さのままでありつつ、発送容器212をデータム面254に向けて引っ張らせることができるように選択される。

図16は、図15Aの持ち運び可能筐体200および機構のより詳細な図を示している。ここで、案内レール270は見ることができる。上方部分202は案内レール270に沿って滑り、これは上方部分を持ち上げたり下げたりすることができる。

図17は、図15Aの持ち運び可能筐体の上方部分および機構のより詳細な図を示している。ここで、エンジン268は、発送容器212の蓋および断熱カラー/発泡体の栓272と係合させられている。

したがって、実施形態では、本明細書に記載されている発送容器のための持ち運び可能筐体が提供されている。持ち運び可能筐体は、上部分と、下部分と、下部分とスライド可能に係合させられる引出機構とを備えてもよい。

本明細書に記載した種類の発送容器は引出機構において搭載可能である。

上部分が下部分と係合させられるとき、引出機構は下部分内で係止させられる。上部分が下部分から係合解除させられるとき、引出機構は、下部分内で滑ることで発送容器へのアクセスを可能にすることができる。

持ち運び可能筐体は、上部分を持ち上げて下げるために上部分に少なくとも1つの取っ手を備えてもよい。

持ち運び可能筐体はユーザーインターフェイスまたは表示装置を備え得る。ユーザーインターフェイスまたは表示装置は上部分に設けられ得る。

持ち運び可能筐体は、持ち運び可能筐体の傾きを検出するための少なくとも1つの傾きセンサを備えてもよい。

持ち運び可能筐体は、持ち運び可能筐体の移動の間に衝撃を吸収するための懸架システムを備えてもよい。懸架システムは1つまたは複数の衝撃吸収体を備え得る。

図22は、発送容器のための持ち運び可能筐体の例のユーザーインターフェイス208を示している。ユーザーインターフェイスは、持ち運び可能筐体の使用者に情報を表示するために使用されてもよい。例えば、ユーザーインターフェイスは、 ・ 動力が接続解除されたとき(つまり、受動的な冷却の間)、発送容器が要求される温度をどのくらいの長さで保持できるかを指示する継続時間320、 ・ 発送容器の空洞の(または、先に説明したような冷凍保存された試料の)温度322、 ・ 持ち運び可能筐体が何らかの衝撃を受けたかどうかの指示326、 ・ 発送容器が傾けられているかどうかを指示する傾き角度328、 ・ 警告330、 ・ 周囲/外部の温度332、 ・ 現在の時間および/または日付334、 ・ 状況情報324(例えば、発送容器が冷凍保存された試料を挿入するのに適する温度にあるかどうか、または、発送容器が冷凍保存された試料を現在含むかどうかを指示する)、 ・ データを遠隔サーバへと送信する目的のための通信ネットワークへの接続性、および、 ・ 発送容器に存在し得る液化ガスの状況 のうちのいずれか1つまたは複数を表示できる。

図23は、冷凍機がスイッチオフされるとき、発送容器がどれだけの長さで要求される温度のままとできるかを決定するための例のステップの概略図を示している。ステップS500において、(図18に関連して先に記載したような)冷凍保存された試料のための容器内でサーマルマスに連結された温度センサが、サーマルマスの温度を測定するために使用される。測定された温度は処理装置または制御装置に送られる(S502)。処理装置/制御装置は温度を受信し、温度を温度モデルと比較する(ステップS504)。大まかに言って、アルミニウムなどのサーマルマスは、線形の割合で温まることになる。処理装置によって使用される温度モデルは、発送容器を使用し、発送容器における同じ種類および量のサーマルマスに基づいて、実施された実験から生成でき、温度モデルは、能動的な冷却が起こっていないときに発送容器が温まるのにどれくらい掛かるかについての情報を提供する。したがって、ステップS506において、処理装置は、モデルと受信した温度情報とを使用して、試料が解凍し始め得る温度まで冷凍保存された試料の温度が増加するのを防止するために冷凍機がスイッチオンされる必要がある前に残っている時間を決定する。これは、数分間から数時間、数日間までの範囲である可能性がある。使用者が冷凍機に動力供給するための行動をとる必要があるかどうかを使用者が決定できるように、残っている時間はユーザーインターフェイスへと送信される(ステップS508)。処理装置は、残っている時間を通信モジュールにも送信でき(ステップS510)、通信モジュールは情報を遠隔サーバへとさらに送信する(ステップS512)。測定された温度および残っている時間は処理装置および/または遠隔サーバによって保存でき、そのため冷凍保存された試料の生存能力を後の時間において分析することが可能である。

図25は、冷凍機のスターリングエンジンを安全に止めるための例のステップの流れ図を示している。スターリングエンジンが動力供給部(例えば、エンジンが能動的な冷却のために使用されているときの幹線供給部)から突然に接続解除されるとき、エンジンはそれ自体で正確に止まらない可能性があり、これは、エンジンの部品を損傷させる可能性がある、または、エンジンの部品をミスアライメントさせる可能性がある。エンジンへの損傷またはミスアライメントを防止するために、動力が接続解除されるスターリングエンジンに警告して、エンジンにそれ自体で止まるのに十分な時間を許容することは有用であり、これは、例えば20秒間といった数秒掛かる可能性があり、つまり、瞬間的ではない。幹線動力供給部がエンジンから接続解除されるとき、または、動力供給部が切られるとき、スターリングエンジンは、動作を維持するために少なくとも1つの電池に依拠する。電池供給部は、能動的な冷却の間にスターリングエンジンに常に接続でき、そのため、幹線動力がスイッチオフされるときに使用される準備ができている。電池供給部は、スターリングエンジンに止まる過程を完了させることができるのに十分である必要がある。したがって、先に記載した発送容器および/または持ち運び可能筐体は、この止まる過程における使用のために(同じく、ユーザーインターフェイスを維持すること、遠隔サーバとの通信、温度感知、および、要求される温度での残っている時間を決定するための分析など、他の目的のために)、1つまたは複数の電池を備えてもよい。

ステップS600において、エンジンへの幹線動力供給部が連結解除される。ここで、エンジンは動力のために1つまたは複数の電池に依拠する(ステップS602)。制御装置/処理装置/回路は、幹線動力供給部が止められたことと、エンジンが安全に止まってスイッチオフする必要があることとを決定できる(ステップS604)。制御装置は、止めるためにエンジンへと制御信号を送る(ステップS606)。エンジンが止まると、エンジンへの電池供給部は、エンジンが動力低下させられ得るように接続解除される(ステップS608)。

したがって、実施形態では、冷凍機のエンジンを安全にスイッチオフするための方法が提供され、方法は、幹線動力供給部がエンジンから接続解除されたことを決定するステップと、止めるためにエンジンへと制御信号を送るステップと、エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除するステップとを含む。エンジンが幹線動力供給部に接続されるときはいつでもエンジンは少なくとも1つの電池に接続され得る。

方法は、エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除する前にエンジンが止まったことを決定することを含み得る。代替で、方法は、制御信号を送ることと、エンジンを少なくとも1つの電池から連結解除することとの間に特定の期間にわたって待機することを含んでもよく、特定の期間は、エンジンが止まるのに要求される時間とおおよそ等しくてもよいし、より大きくてもよい。

図26Aは、発送容器120を貫いての断面と、容器内の液化ガスの蓄積の場所とを示している。先に説明したように、液化ガスは発送容器の上部で形成でき、発送容器を底部に向けて滴下できる。発送容器の空洞の底部において最も低い温度を達成するために、および、それによって最も長いスタンバイ時間(つまり、能動的な冷却が起こらない時間)を達成するために、冷凍機は、冷凍機の温度が発送容器底部の温度(図7において矢印76によって示されている)より低くなるように動作する必要があり得る。液化ガスが発送容器120において形成されると、部分的な圧力のため、窒素および空気は、実質的に同じ凝縮温度を有する可能性があり、そのため同様の速さで凝縮する。しかしながら、液体窒素が蒸発するとき、発送容器内の蒸気はより多くの窒素を含む可能性がある(例えば、約6%の酸素、約94%の窒素)。これは、発送容器の底部における液体空気の蓄積がより多くの酸素を含み得ることを意味する(例えば、約50%の酸素、約50%の窒素)。これは、発送容器の底部における蓄積が本質的に50%の液体酸素であり得る液化空気を意味し、液体酸素の量は安全性の懸念となり得る。したがって、発送容器120内に存在する液体酸素の量を常に制御することは重要であり得る。

実施形態では、少なくとも1つの瓶125が、図26Aに示しているように、液化ガスが滴下し得る(または、滴下するようにさせられ得る)場所において、発送容器の空洞の底部に設けられ得る。実施形態では、発送容器の内面は、液化ガスを集めるための空洞の表面内に瓶または凹部を提供するように成形され得る。

液化ガスの蓄積は、例えば、液化酸素が蒸発できるように、発送容器の空洞全体を酸素の沸点まで温めることで制御され得る。しかしながら、これは、システム全体が温まることとなり、これは発送容器120のスタンバイ時間を短くする。さらに、液体酸素が発送容器ないどれだけ存在するかを定量化すること、または、液体酸素が容器内でどれだけ形成しそうであるかを予測することは、困難であり得る。これは、航空保安の予防措置が、液体酸素が発送容器120内にどれだけあるかを提示することを要求し得るため、空輸によって冷凍保存された試料を輸送するために発送容器が使用される場合、懸案事項となり得る。同様に、液化ガスの蓄積は、冷凍機エンジンを、最小量の液化ガスの蓄積をもたらす温度範囲(例えば-185℃から-190℃)において冷凍機エンジンを動作させることによって制御されてもよい。しかしながら、エンジンがはるかにより冷たい温度で動作しないようにエンジンの動作を制御することは難しい可能性あり、結果として、発送容器における液体酸素の体積を定量化することが難しい可能性がある。さらに、エンジンがいくらかの液体空気の蓄積をもたらす温度で動作しない場合、発送容器の空洞の上部と発送容器の底部との間の温度勾配は、最も冷たい可及的な温度が発送容器の底部において達成されるように十分大きい可能性があり得る。

図26Bは、発送容器内での液化ガス(例えば液体酸素)の蓄積を低減させるための機構を備える発送容器120を貫いての断面図を示している。この機構は、発送容器内に存在する液体酸素の量を制御または定量化することができないという前述の問題を解決する助けとなり得る。機構は、図8に関連して先に記載した制御システムの一部であり得る、または、そのような制御システムとの組み合わせで使用され得る。図26Bは、少なくとも1つの冷凍保存された試料130を備える発送容器120を示している。液化ガスの蓄積を低減させるための加熱機構は、発送容器の空洞の上部からの暖かい空気を除去するために、空気をおおよそ室温(例えば約21度)まで加熱するために、および、加熱された空気を発送容器の空洞の底部の近くで噴射するために、汲み上げ機構を備える。実施形態では、外部環境からの室温空気は、発送容器から抽出された空気を加熱することの代替または追加で使用されてもよい。液化ガスを集める瓶125の近くにおける発送容器の空洞の底部の近くで加熱空気を噴射/汲み上げすることは、空洞の底部の近くの温度を増加させ、そのため液化ガスは瓶125から蒸発する。この方法では、発送容器120における液化ガスの体積は、体積を許容可能な安全なレベルに維持するために低減されてもよい。これは、発送容器が、冷凍保存された試料を航空便で輸送するために使用されるときに特に重要であり得る。

図26Bに示した汲み上げ機構は、発送容器の空洞の上部からの暖かい空気を汲み上げるために、空気をおおよそ室温まで加熱するために、および、加熱された空気を発送容器の空洞の底部の近くで噴射するために、ポンプ400を備えてもよい。汲み上げ機構は、温かい空気を発送容器の空洞の上部からポンプ400に向けて方向付けるための第1の管404と、加熱空気を発送容器の空洞の底部に向けて方向付けるための第2の管406とを備える。第1の管404は、空気を管404へと引き込むための入口404aを備え、第2の管406は、瓶125の近傍において、加熱空気を発送容器の空洞の底部に向けて排出するための出口406aを備える。汲み上げ機構は、発送容器の空洞から汲み出される空気を加熱するために、ポンプ400と出口406aとの間に熱交換器402を備えてもよい。図26Bでは、第1の管404および第2の管406は、発送容器120の蓋またはカバー134を通り抜けるように示されている。図26Bが汲み上げ機構の配管の1つの例の構成を示していることは、理解されるものである。

図26Bに示した汲み上げ機構は、発送容器の空洞全体が183℃超へと加熱される必要がない。さらに、汲み上げ機構は、液化ガスが瓶125において集まったときだけスイッチオンされてもよく、これは、汲み上げ機構および発送容器の動力効率を向上させることができ、液化ガスが存在しないとき、加熱空気が発送容器の空洞へと排出されるのを防止できる。汲み上げ機構は、熱電対、温度センサ、または同様の装置を備えてもよい(図示せず)。熱電対は、瓶125に、または、出口406aもしくはその近くに位置し得る。液化ガスが発送容器120の底部において蓄積したとき、熱電対は特定の温度を感知/測定する。加熱空気が第2の管406を介して発送容器120の底部へと汲み上げられる場合、熱電対の近傍に液化ガスが実質的にないときに熱電対の温度は増加する。したがって、熱電対は、汲み上げ機構がスイッチオンされるべきであるように、液化ガスが瓶125においていつ集まったか、および、汲み上げ機構がスイッチオフされるように液化ガスがいつ蒸発したかを決定するために、使用されてもよい。実施形態では、熱電対の状況は、液化ガスが集まったかどうか、または、蒸発したかどうかを決定するために、定期的に(例えば、数分ごとに)評価されてもよい。これは、加熱空気が発送容器へと不必要に排出されるのを防止でき、これは、容器における全体の温度が増加するのを防止できる。

図26Bに示した実施形態では、第1の管404と第2の管406とは、プラスチックなどの断熱性の材料から形成され得る。したがって、汲み上げ機構は、電気的な安全上の危険性をもたらすことのない可能性があり、容易に殺菌され得る。追加または代替で、発送容器における液化ガスの蓄積を低減させるための機構は、発送容器の底部に(例えば、瓶125に)連結される抵抗素子を備えてもよい。例えば、抵抗素子は、電流がワイヤを通過するときに温まり、それによって液化ガスを加熱する1つまたは複数の細いワイヤ(例えば銅ワイヤ)であり得る。しかしながら、酸素の濃い環境において電気回路を有することは、安全上の危険性を引き起こす可能性がある。実施形態では、汲み上げ機構と抵抗素子とは、液化ガスの蓄積を低減させるために組み合わされてもよい。

図27は、発送容器を殺菌するための機構を備える発送容器を貫いての断面図を示している。殺菌は、発送ごとの間、つまり発送容器120が冷凍保存された試料を発送または収容するために使用されていないときに行われ得る。殺菌機構は、蒸気に基づく滅菌剤を、発送容器を通じて循環させるために、ポンプ400を備えてもよい。したがって、殺菌機構は、発送容器の空洞内からポンプ400に向けてガスを引き込むための第1の管404と、滅菌剤を空洞へと方向付けるための第2の管406とを備える。第1の管404は、ガスを管404へと引き込むための入口404aを備え、第2の管406は、滅菌剤および空気を発送容器へと戻して排出するための出口406aを備える。汲み上げ機構は、滅菌剤供給源502をポンプ400と出口406aとの間に備えてもよい。滅菌剤は、発送容器を殺菌するための任意の適切な材料とすることができ、好ましくは蒸気/ガスの滅菌剤である。例えば、滅菌剤は、蒸発させられた過酸化水素、蒸発させられた過酢酸、またはエチレンオキシドであり得るが、これらは単に非限定的な説明のための例の材料であることは理解されるものである。実施形態では、殺菌機構は、Fogact(http;//www.pharnabio.co.jp/en/clean-room-solutions/#fogacl)などの汚染除去装置システムを備えてもよい。実施形態では、殺菌機構は紫外線を含んでもよい。

図27では、第1の管404および第2の管406は、発送容器120の蓋またはカバー134を通り抜けるように示されている。図27が殺菌機構の配管の1つの例の構成を示していることは、理解されるものである。実施形態では、殺菌が行われるときに発送容器120の蓋134が発送容器に配置され、これは、殺菌の間に有害な物質との接触を低減でき、蓋134も殺菌されることを確保する。サーマルマスおよび試料保持体などの発送容器120内に通常存在する他の要素は、殺菌過程の間に発送容器120へと配置され得る、または、別々に殺菌され得る。

実施形態では、汲み上げ機構の配管は殺菌機構の配管と同じであってもよい。これは、発送容器120の設計を単純化することができる。熱交換器402と滅菌剤供給源502とは交換することができ、そのためポンプ400は、空気を加熱するか、発送容器を殺菌するかのいずれかのために使用できる。実施形態では、汲み上げ機構は、殺菌機構が発送容器120を殺菌するために使用される前に、発送容器を加熱するために使用されてもよい。これは、滅菌剤が効果的に作用するためにより温かい条件が要求されるため有用とでき、発送容器を時間と共に自然に温めるためではなく、発送容器を加熱するため汲み上げ機構を使用することは、より迅速であり得る。

実施形態では、ここに記載した種類の発送容器のためのセンサが設けられてもよく、そのセンサは、加熱の間に被る温度プロフィールを使用して、発送容器における液化ガスの有無を検出するように構成され得る。例えば、センサ(または、センサに連結された制御装置を使用してもよい)は、液化ガスが発送容器の空洞内に存在するかどうかを決定するために、異なる動作モード(つまり、冷凍機の異なる動作モード)の間に感知された温度の変化の速さを使用する。先に説明したように、例えば冷凍機が動作していないとき、発送容器の空洞内の温度が過度に遅く/早く変化する場合、これは液化ガスが空洞に存在していることを指示し得る。

本技術の実施形態は、処理装置で実施されるとき、処理装置に本明細書で記載した方法のいずれかを実行させるコードを持ち運ぶ非一時的なデータ媒体も提供する。

本技術は、例えば汎用コンピュータシステムまたはデジタル信号処理装置(DSP)において、先に記載した方法を実施するために処理装置制御コードをさらに提供する。本技術は、動作するときに上記の方法のいずれかを実施するために、具体的には、ディスク、マイクロプロセッサ、CD-ROM、DVD-ROM、読出し専用メモリ(ファームウェア)などのプログラムされたメモリ、または、光学もしくは電気の信号媒体などのデータ媒体など、非一時的なデータ媒体または非一時的なコンピュータ読み取り可能媒体といった、処理装置制御コードを持ち運ぶ媒体も提供する。コードは、ディスク、マイクロプロセッサ、CD-ROM、DVD-ROM、不揮発性メモリなどのプログラムされたメモリ(例えばフラッシュ)、または読出し専用メモリ(ファームウェア)などの(非一時的な)媒体において提供され得る。本技術の実施形態を実施するためのコード(および/またはデータ)は、Cなどの従来の(インタープリタ型もしくはコンパイラ型)プログラム言語でのソースコード、オブジェクトコード、もしくは実行可能コード、または、ASIC(特定用途向け集積回路)もしくはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)を設定もしくは制御するためのコード、もしくは、Verilog(商標)もしくはVHDL(超高速集積回路ハードウェア記述言語)などのハードウェア記述言語のためのコードといったアセンブリコードを備え得る。当業者は理解するように、このようなコードおよび/またはデータは、互いと通信している複数の連結された構成要素の間で配布されてもよい。本技術は、システムの構成要素のうちの1つまたは複数に連結されるマイクロプロセッサ、ワーキングメモリ、およびプログラムメモリを含む制御装置を備え得る。

先に記載した技術の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、オブジェクト指向プログラミング言語および従来の手続き型プログラミング言語を含む1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き出すことができる。コード成分は、手順、方法などとして具現化でき、高水準でコンパイルまたは解釈される言語構築に設定されるネイティブ命令の直接機械命令から、任意のレベルの抽象における命令または一連の命令の形態を取り得る下位成分を含むことができる。

本技術の好ましい実施形態による論理的方法の全部または一部が、先に記載した方法のステップを実施するための論理的要素を備える論理的装置で適切に実行できることと、このような論理的要素が、例えばプログラム可能な論理的配列または特定用途向け集積回路における論理ゲートなどの構成要素を備え得ることとは、同じく当業者には明らかである。このような論理的構成は、固定されたキャリア媒体または送信可能なキャリア媒体を使用して保存および送信できる、例えば仮想ハードウェア記述子言語を使用するこのような配列または回路で論理構造を一時的または永久的に構築するための実現化要素でさらに具現化されてもよい。

実施形態では、ここでの技術は、機能データを有するデータ媒体の形態で実現でき、前記機能データは、コンピュータシステムまたはネットワークに読み込まれ、それによって動作させられるとき、前記コンピュータシステムに、先に記載した方法のステップをすべて実施させることができる機能的なコンピュータデータ構造を備える。

当業者は、何が最良の態様であると考えられるかを前述のことが記載している一方で、本技術を実施する適切な他の態様がある場合、ここでの技術は、好ましい実施形態のここでの記載で開示されている特定の構成および方法に限定されるべきではないことを理解するものである。当業者は、本技術が幅広い用途を有することと、実施形態が、添付の請求項において定められているような発明の概念から逸脱することなく幅広い変更を取り込むことができることとを認識する。

10 断熱された筐体 12 空洞 14、14a、14b 壁 16 底部 18 蓋 20 試料 22 底部、最も下の部分 24 熱交換器 26 赤外線(IR)遮蔽体 28 スターリング冷凍機 30 空洞の最も上方の部分 38 熱ダイオード要素 40 上部凝縮室、回路 42 冷却室 44 下り管 46 上り管 48 天井 50 ボウル 52 低温で液体の作動流体 70 区間、凝縮期間 82 継続時間 86 継続時間 120 発送容器 122 サーマルマス 124、125 瓶 126 傾斜した表面 128 凹部 129 抵抗素子 130 冷凍保存された生物試料 132 断熱された筐体 134 蓋、カバー、封止体 136 管 138、140 一方向弁 142、144 室 146 熱交換器、ヒートシンク、クールシンク 150 断熱カラー 152 通路 154 隙間、空所 156 断熱材料の層、断熱層 158 遮蔽体 160 ヒンジ 164 空間 170、172 ゲッタ 200 持ち運び可能筐体 202 上方部分 204 下方部分 206 取っ手 208 ユーザーインターフェイス、表示装置 210 位置 211 取っ手 212 発送容器 214 案内レール 216 取っ手 218 蓋、封止体 252、254 データム面 258 衝撃吸収体 260 端停止部 262、264 弾性部材 266 停止部 268 エンジン 270 案内レール 272 断熱カラー、発泡体の栓 280 容器 280a 第1の発泡膜 280b 第2の発泡膜 282 冷凍保存された試料 284 取っ手 286 ネジ 288 板 290 サーマルマス、アルミニウムブロック 290a、290b サーマルマス 291 縁 292 磁石 294 位置決め磁石、磁石 296 切欠き区域 300 断熱カラー 302 空所 304 熱遮蔽体 306 封止体 320 継続時間 322 温度 324 状況情報 326 指示 328 傾き角度 330 警告 332 周囲/外部の温度 334 現在の時間および/または日付 340 ヒートシンク、クールシンク、コールドシンク 342 フィン 344 空所 400 ポンプ 402 熱交換器 404 第1の管 404a 入口 406 第2の管 406a 出口 502 滅菌剤供給源

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