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Method for reforming heavy hydrocarbon raw material

阅读:979发布:2020-07-29

专利汇可以提供Method for reforming heavy hydrocarbon raw material专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a steam conversion process enabling a desired product, especially a LCO(light crude oil) fraction to be obtained from heavy hydrocarbon raw materials such as VGO(vacuum gas oil) in a larger amount than conventional.
SOLUTION: This method for reforming hydrocarbon raw materials comprises the following steps: preparing a hydrocarbon raw material containing a fraction having the boiling point of about ≥320°C; mixing the raw material with steam to form a reactant raw material; preparing a catalyst containing both the first metal selected from group VIII metals except noble metals and the second metal selected from alkali metals; supporting the first and the second metals with a carrier selected from the group consisting of kaolin, alumina, silica, carbon, petroleum coke and a mixture containing at least two of them; bringing the reactant raw material into contact with the catalyst under a steam conversion condition to obtain the reaction product containing a reformed hydrocarbon fraction.
COPYRIGHT: (C)2000,JPO,下面是Method for reforming heavy hydrocarbon raw material专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 重炭化水素原料の改質方法であって、 沸点が約320℃以上である留分を含んだ炭化水素原料を用意するステップを有し、 前記原料をスチームと混合して反応原料を得るステップを有し、 VIII族から選択される貴金属ではない第1の金属と、アルカリ金属から選択される第2の金属と、をそれぞれ含んだ触媒を用意するステップを有し、前記第1の金属と第2の金属は、カオリン、アルミナ、シリカ、カーボン、石油コークス及びこれらの任意混合物のうちから選択される担体により担持され、 改質された炭化水素留分を含んだ反応生成物が得られるように前記反応原料をスチーム転化条件下で前記触媒と接触させるステップを有することを特徴とする方法。
  • 【請求項2】 前記担体は、カオリン、アルミナ、及びこれらの混合物のいずれかから選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】 前記反応生成物は、前記改質された炭化水素留分と液状残留物とを含有し、 前記液状残留物を流動接触分解ゾーンに供給して、流動接触分解により改質された炭化水素留分を得るステップを更に有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項4】 前記炭化水素原料は、ヴァキュームガスオイルであり、前記液状残留物は、ヴァキュームガスオイル残留物であることを特徴とする請求項3記載の方法。
  • 【請求項5】 前記改質された留分と前記流動接触分解により改質された炭化水素留分とは、ナフサと軽質原油を含むことを特徴とする請求項4記載の方法。
  • 【請求項6】 前記触媒と接触させるステップは、空間速度約0.1h -1 〜4.0h -1で行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項7】 前記スチーム転化条件では、圧力は約50
    psig〜約500psig、温度は約400℃〜約480℃、H Oの原料に対するモル比は約0.5〜約10.0、空間速度は約0.1
    -1 〜約4.0h -1であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項8】 前記第1の金属は、鉄、コバルト、ニッケル及びこれらの任意混合物のうちから選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項9】 前記第2の金属は、ナトリウム、カリウム、セシウム及びこれらの任意混合物のうちから選択されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項10】 前記触媒の表面積は約10m /g〜約
    800m /g、ポアボリュームは約0.12cc/g〜約0.60cc/
    g、孔径は約5Å〜約2000Åであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項11】 前記触媒の表面積は、約75m /g〜
    約80m /gであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項12】 前記触媒は、ポアボリュームが約0.47
    cc/g〜約0.50cc/gであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項13】 前記触媒は、孔径が約86Å〜約90Åであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 【請求項14】 前記触媒は、前記触媒と接触させるステップに先立って、スチーム及び不活性ガスのフローを用いて前処理され、この前処理は、温度を約250℃〜約4
    80℃、水素の不活性ガスに対する体積比を約0.01〜約1
    として、約0.1時間〜約2時間行われることを特徴とする請求項1記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【発明の属する技術分野】本発明は、主にスチーム転化プロセスに関し、特に、ヴァキュームガスオイル等の重炭化素原料から所望の生成物を得るためのスチーム転化プロセスに関する。

    【従来の技術】ある種の炭化水素原料、例えばヴァキュームガスオイル(vacuum gas oil:VGO)は、従来、流動接触分解(fluid catalytic cracking:FCC)法により行われ、原料の一部の留分(画分)を改質された生成物として得ている。 流動接触分解プロセスを用いて得られる特に好ましい留分は、軽質原油(light crude oil:LCO)である。

    【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の流動接触分解プロセスでは、軽質原油への転化量が少なく、例えば原料の15%程度しか軽質原油が得られない。 従って、本発明は、VGO等の重炭化水素原料から、所望の生成物、特にLCOの留分がより多量に得られるスチーム転化プロセスを提供することを目的とする。 また、本発明は、VGOを有用な生成物に転化することのできるプロセスを提供することを目的とする。 本発明のその他の目的及び利点は、以下の記述により明らかとされる。

    【課題を解決するための手段】上述の目的、利点、その他は、本発明により容易に達成される。 本発明によれば、重炭化水素原料の改質方法であって、沸点が約32
    0℃以上である留分を含んだ炭化水素原料を用意するステップを有し、前記原料をスチームと混合して反応原料を得るステップを有し、VIII族から選択される貴金属ではない(non-noble)第1の金属と、アルカリ金属から選択される第2の金属と、をそれぞれ含んだ触媒を用意するステップを有し、前記第1の金属と第2の金属は、カオリン(kaolin)、アルミナ、シリカ、カーボン、石油コークス及びこれらの任意混合物のうちから選択される担体により担持され、改質された炭化水素留分を含んだ反応生成物が得られるように前記反応原料をスチーム転化条件下で前記触媒と接触させるステップを有することを特徴とする方法が提供される。 また、本発明によれば、
    前記反応生成物には前記改質された炭化水素留分と液状残留物とが含まれ、更に、前記液状残留物を流動接触分解ゾーンに供給して流動接触分解により改質された炭化水素留分を得るステップを更に有することを特徴とする方法も提供される。 更に本発明によれば、重炭化水素原料の改質方法であって、本発明に係る触媒を用いたスチーム転化の後に従来の流動接触分解処理を行って、流動接触分解処理のみを用いたときよりも多量のLCO留分を含んだ最終生成物を得ることを特徴とする方法も提供される。

    【発明の実施の形態】本発明は、重炭化水素原料の改質、主にヴァキュームガスオイル(VGO)原料の改質に用いられるスチーム転化プロセスに関し、特に、従来の流動接触分解処理で同じ原料を処理したときに比較して、
    質の高い生成物を得るためのプロセスに関する。 本発明のプロセスにおける処理で通常用いられる原料は、好適には、低くとも約320℃で沸騰する留分を含む。 通常用いられるVGO原料の組成を表1に示す。

    【表1】

    このような原料は、本発明にかかる処理によって軽質原油(LCO)としての留分を含んだ最終生成物を得るための良い候補となる。 軽質原油は、それ自体でも商用価値があり、また、更なる処理のために供することもできる好ましい生成物である。 本発明によれば、このような原料は、反応原料が得られるようにスチームと混合することで処理される。 この反応原料は、VIII族の貴金属ではない金属から選択される第1の金属とアルカリ金属である第2の金属とをそれぞれ含有する触媒と接触される。 この反応原料と触媒とは、ナフサや軽質原油(LCO)を含む改質された炭化水素留分(画分)を含有する反応生成物が得られるようにスチーム転化条件下で接触される。 反応生成物には、通常、未転化ヴァキュームガスオイルが含有される液状残留物、即ちヴァキュームガスオイル残留物が含まれ、この液状残留物は、本発明においては従来の流動接触分解(FCC)プロセスに供給され、FCC改質留分を含んだ更なる反応生成物が得られる。 この反応生成物のFCC改質成分には、ナフサやLCOが含まれると共に、その他の生成物よりなる残部も含まれる。 本発明によれば、スチーム転化とFCCプロセスの組み合わせにより得られるLCOとナフサへの転化量の累計は、FCCプロセスのみを用いて得られるこのような生成物への転化量よりも大きい。 この増加量は、総ナフサ生成量には殆ど影響を与えず、かつコーク生成量を実質的に一定に維持しながら得られることから好ましい。 本発明によれば、スチーム転化ステップに用いられる触媒は、固体や油溶性の状態、あるいはエマルジョンの形態で適宜提供することができる。 例えば、継続中の親出願である米国特許出願番号08/838,834号に示されるように、このような触媒をエマルジョン形態で提供することも可能である。 上述の触媒は、最も好適には、所望の第1の金属及び第2の金属が担体に担持された固体として提供される。 この担体は、好適には、カオリン、アルミナ、シリコン、炭素、石油コーク、及びこれらの任意混合物のうちから選択され、より好適にはカオリン、アルミナ及びこれらの混合物のうちから選択される。 この触媒における第1の金属は、好適には、VIII族の非貴金属から選択され、より好適には、鉄、コバルト、ニッケル及びこれらの任意混合物から選択される。 この触媒における第2


    の金属は、好適には、アルカリ金属から選択され、より好適には、ナトリウム、カリウム、セシウム、またはこれらの任意混合物から選択される。 上述の固体触媒の表面積は、好適には、約10m

    /g〜約800m

    /g、より好適には約75m

    /g〜約80m

    /gであり、ポアボリューム即ち細孔容積は、約0.12cc/g〜約0.60cc/g、好適には約0.47cc/g〜約0.60cc/g、より好適には約0.47cc


    /g〜約0.50cc/gである。 また、ポアサイズ即ち孔径は約


    5Å〜約2000Å、より好適には約86Å〜約90Åである。


    好適には、上述の触媒は、触媒に担持された第1の金属の第2の金属に対する重量比が約0.2〜約4で、金属の総量が約2wt%〜約15wt%となるようにされる。 本発明に係るプロセスでは、所望の触媒をVGO原料と、スチーム転化条件で接触させている。 好適なスチーム転化条件としては、圧を約50psig〜約500psig、空間速度を約


    0.1h

    -1 〜約4.0h

    -1温度を約400℃〜約480℃とし、H


    Oの原料に対するモル比を約0.5〜約10.0とする。 上述のような固体触媒を用いたスチーム転化は、利点として、従来の管型反応器を用いて、例えば所望の触媒床に上昇流を流すことにより行うことができることが挙げられる。 この反応ステップからの生成物は、ナフサやLCO


    を含有する改質された留分や軽質流分を含む。 この反応器からの総生成物は、その後に蒸留プロセスや蒸留ユニットに導入されて、初期留分のナフサやLCOが回収され、ヴァキュームガスオイル残留分が集められて、FCC


    プロセスに供給される。 このFCCプロセスでは、更なるナフサ留分やLCO留分を含んだFCC生成物が得られ、最初のスチーム転化とその後のFCCプロセスとにより得られるLCOの生成量は、FCCプロセスのみを用いた場合に比較して増加している。 このことは以下の試験例に示される。 上述の固体触媒は、例えば共含浸(co-impregnatio


    n)や連続含浸法(consecutive impregnation)のいずれかにより、VIII族金属から選択される少なくとも一種の遷移金属の水溶液、及び/又はアルカリ金属溶液を担体に対して加え、その後乾燥及びか焼を行うことで適宜製造することができる。 スチーム転化で用いる前に、好ましくは、この触媒を、スチーム及び不活性ガスのフローを用いて前処理する。 この際、好ましくは、温度を約250


    ℃〜約480℃、より好適には450℃とし、水素の不活性ガスに対する体積比を約0.01〜約1として前処理時間を約


    0.1〜2時間とする。 例えば、本発明に係る好適な触媒の一つとしては、カオリンに担持させたニッケル酸化物及びカリウム酸化物を含んだ触媒が挙げられる。 このような触媒は、好適には、カオリンを硝酸カリウム水溶液に含浸させ、含浸されたカオリンを120℃で乾燥させ、乾燥されたカオリンを約450℃で約5時間か焼することで得られる。 得られた固体物は、その後に第2の溶液である硝酸ニッケル(Ni(No

    3 )

    2・6H

    2 O)に含浸され、約120℃で乾燥され、約450℃で更に約5時間か焼される。 得られたNiO-K

    2 O/カオリン触媒は、本発明に係る処理において優れた結果をもたらす。 勿論、上述したように、その他の触媒、例えばエマルジョン触媒やオイル可溶触媒を、本発明に係るプロセスで用いることも可能である。 しかし、上述の固体触媒を用いることで、より優れた結果が得られる。 以下の表2に、本発明に係るプロセスにおける動作条件の標準的な範囲を示す。

    【表2】動作条件 HVGOフロー(g/h) 6.0 - 9.1 H Oフロー(g/h) 0.84 - 3.3 N フロー(cc/min) 7.8 - 18.2 H O/HVGOモル比 0.54 - 6.3 反応温度 420 - 450 空間速度WHSV(h -1 ) 0.91 - 2.5 総圧(psig) 150 - 370 触媒質量(g) 6.0 - 10.0 運転時間 15 - 1440 図1,2には、従来技術と比較しての本発明のプロセスが示される。 図1は、精留塔1からFCC処理システムへのVGO供給の概略説明図を示す。 図2は、本発明に係るプロセスを示し、精留塔1からは、図1と同じVGO原料が最初にスチーム転化(AQC)処理部10へと送られる。
    スチーム転化処理部10からは生成物12が得られて真空精留塔14へと送られ、LCOとナフサとを含む改質された留分16が、残留VGO18とともに得られる。 この残留VGO18は、FCC処理部20(流動接触分解ゾーン)に送られて更にLCOとナフサとが生成される。 FCC処理部2
    0での生成物22は、その後にLCOとナフサとを含む改質された留分16に混合され、総改質生成物24が得られる。 この総改質生成物24は、LCO留分を含み、その量は、FCCプロセスのみを用いた場合よりも実質的に多量となっている。 試験例1 この試験例では、上記表1に示されるヴァキュームガスオイル(VGO)の本発明による転化を示す。 この例では、
    スチームと、ニッケル2wt%及びカリウム4wt%が担持されたカオリンを含む固体触媒6gを用いた。 なお、ニッケル及びカリウムの重量比は、触媒の重さに対する比として表したものである。 この触媒は、固定床管型反応器内で用いられ、空間速度(WHSV)は1.0h −1とした。
    また、その他の動作条件は、圧力260psig、運転時間8
    時間、スチームフロー1.7cc/h、原料フロー6.0g/hとし、425℃、435℃、及び450℃という3つの温度条件で転化を行った。 下記表3に、各温度における転化結果を示す。

    【表3】 温度(℃) 425 435 450 ガス(% wt/wt) 2.04 3.32 6.77 コーク(% wt/wt) 3.28 2.36 3.19 集率(yield)360 ℃(% wt/wt) 51.77 59.87 55.60 転化率 360+℃(% wt/wt) 55.50 65.64 74.90 転化率 520+℃(% wt/wt) 54.91 91.30 32.48 残部(Balance)(%) 99.98 99.52 99.45 上述のように、各温度において優れた転化がなされていることがわかる。 例えば、動作温度435℃においては、
    本発明に係るプロセスではガス集率3.2%,360℃における生成物集率が59.87%、360℃+残留物留分の転化率が
    65.64%、520℃+残留物留分の転化率が91.30%となっている。 また、コーク生成物は、所望のように小さく抑えられている。 試験例2 この試験例では、スチーム転化の後にFCC処理(AQC-VGO
    処理+FCC)を行うという本発明の処理を、FCC処理のみを行う場合(FCC処理)と比較し、その結果、本発明の優れた効果が示された。 この試験例は、上記表1と同じ原料を用いてなされた。 この原料は、425℃及び435℃のそれぞれの温度でスチーム転化処理を行い、上記試験例1
    に示したのと同じ触媒を用いて本発明による処理がなされた。 その処理条件は、総圧260psig、空間速度1h -1
    触媒質量6gとした。 その比較結果を表4,5に示す。

    【表4】

    【表5】

    上述の表において、本発明のプロセスは、AQC-VGO+FCC


    プロセスとして示され、従来のプロセスはFCCプロセスとして示される。 表4において、本発明により435℃で処理を行うことで、ガス(dry+LPG)の生成が22.02wt%から9.98wt%へと減少するという利点が得られ、ナフサ生成物は約4.8%減少し、HCO生成物は実質的に一定に維持された。 その一方で、本発明に係る(スチーム転化とFCCプロセスとの)組み合わせプロセスでは、LCOは33.


    41wt%となり、FCCプロセスのみを行った場合における1


    6.57wt%という値から大きく増加している。 ただし、コーク生成物は、僅かではあるが0.74wt%増加した。 表4


    に示されるように、本発明に係るプロセスによれば、芳香族留分は52.30wt%から70.47wt%となり、約18.2wt%


    増加した。 本発明に係るプロセスでは、RON、MONの値が


    88.2から82.6、及び80.6から77.0へとそれぞれ現象した。 しかし、FCCプロセスで得られるLCO留分のセタン価が31.0であるのに対し、本発明に係るプロセスでは、LC


    O留分のセタン価は40.6となっており、また、LCO留分には芳香族成分が34.4%含まれ、そのうちの75%が単芳香族であった。 加えて、本発明により得られるLCO留分は、飽和炭化水素を65.6wt%含んでいる。 上述したように、本発明に係るプロセスによれば、FCCプロセスのみを用いた場合に比較して優れた結果が得られていることがわかる。 本発明は、その趣旨及び本質的特徴を逸脱することなく上述した形態とは異なる形態でも実施可能である。 従って、上述の実施形態は、単に例示的なものと解すべきものであり、本発明の特許請求の範囲に記載された範囲を何ら制限するものではない。 等価とみなされる範囲内の変更は、すべて特許請求の範囲に包含されるものである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】図1は、流動接触分解プロセスを用いた通常の
    VGOプロセスの概略説明図である。

    【図2】図2は、本発明に係るプロセスの概略説明図である。

    ─────────────────────────────────────────────────────

    【手続補正書】

    【提出日】平成12年3月3日(2000.3.3)

    【手続補正1】

    【補正対象書類名】明細書

    【補正対象項目名】全文

    【補正方法】変更

    【補正内容】

    【書類名】 明細書

    【発明の名称】 重炭化水素原料の改質方法

    【特許請求の範囲】

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、主にスチーム転化プロセスに関し、特に、ヴァキュームガスオイル等の重炭化水素原料から所望の生成物を得るためのスチーム転化プロセスに関する。

    【0002】

    【従来の技術】ある種の炭化水素原料、例えばヴァキュームガスオイル(vacuum gas oil:VGO)は、従来、流動接触分解(fluid catalytic cracking:FCC)法により行われ、原料の一部の留分(画分)を改質された生成物として得ている。 流動接触分解プロセスを用いて得られる特に好ましい留分は、軽質原油(light crude oil:LCO)である。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の流動接触分解プロセスでは、軽質原油への転化量が少なく、例えば原料の15%程度しか軽質原油が得られない。

    【0004】従って、本発明は、VGO等の重炭化水素原料から、所望の生成物、特にLCOの留分がより多量に得られるスチーム転化プロセスを提供することを目的とする。

    【0005】また、本発明は、VGOを有用な生成物に転化することのできるプロセスを提供することを目的とする。

    【0006】本発明のその他の目的及び利点は、以下の記述により明らかとされる。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】上述の目的、利点、その他は、本発明により容易に達成される。

    【0008】本発明によれば、重炭化水素原料の改質方法であって、沸点が約320℃以上である留分を含んだ炭化水素原料を用意するステップを有し、前記原料をスチームと混合して反応原料を得るステップを有し、VIII
    族から選択される貴金属ではない(non-noble)第1の金属と、アルカリ金属から選択される第2の金属と、をそれぞれ含んだ触媒を用意するステップを有し、前記第1
    の金属と第2の金属は、カオリン(kaolin)、アルミナ、
    シリカ、カーボン、石油コークス及びこれらの任意混合物のうちから選択される担体により担持され、改質された炭化水素留分を含んだ反応生成物が得られるように前記反応原料をスチーム転化条件下で前記触媒と接触させるステップを有することを特徴とする方法が提供される。

    【0009】また、本発明によれば、前記反応生成物には前記改質された炭化水素留分と液状残留物とが含まれ、更に、前記液状残留物を流動接触分解ゾーンに供給して流動接触分解により改質された炭化水素留分を得るステップを更に有することを特徴とする方法も提供される。

    【0010】更に本発明によれば、重炭化水素原料の改質方法であって、本発明に係る触媒を用いたスチーム転化の後に従来の流動接触分解処理を行って、流動接触分解処理のみを用いたときよりも多量のLCO留分を含んだ最終生成物を得ることを特徴とする方法も提供される。

    【0011】

    【発明の実施の形態】本発明は、重炭化水素原料の改質、主にヴァキュームガスオイル(VGO)原料の改質に用いられるスチーム転化プロセスに関し、特に、従来の流動接触分解処理で同じ原料を処理したときに比較して、
    質の高い生成物を得るためのプロセスに関する。

    【0012】本発明のプロセスにおける処理で通常用いられる原料は、好適には、低くとも約320℃で沸騰する留分を含む。 通常用いられるVGO原料の組成を表1に示す。

    【0013】

    【表1】

    このような原料は、本発明にかかる処理によって軽質原油(LCO)としての留分を含んだ最終生成物を得るための良い候補となる。 軽質原油は、それ自体でも商用価値があり、また、更なる処理のために供することもできる好ましい生成物である。

    【0014】本発明によれば、このような原料は、反応原料が得られるようにスチームと混合することで処理される。 この反応原料は、VIII族の貴金属ではない金属から選択される第1の金属とアルカリ金属である第2の金属とをそれぞれ含有する触媒と接触される。 この反応原料と触媒とは、ナフサや軽質原油(LCO)を含む改質された炭化水素留分(画分)を含有する反応生成物が得られるようにスチーム転化条件下で接触される。

    【0015】反応生成物には、通常、未転化ヴァキュームガスオイルが含有される液状残留物、即ちヴァキュームガスオイル残留物が含まれ、この液状残留物は、本発明においては従来の流動接触分解(FCC)プロセスに供給され、FCC改質留分を含んだ更なる反応生成物が得られる。 この反応生成物のFCC改質成分には、ナフサやLCOが含まれると共に、その他の生成物よりなる残部も含まれる。 本発明によれば、スチーム転化とFCCプロセスの組み合わせにより得られるLCOとナフサへの転化量の累計は、FCCプロセスのみを用いて得られるこのような生成物への転化量よりも大きい。 この増加量は、総ナフサ生成量には殆ど影響を与えず、かつコーク生成量を実質的に一定に維持しながら得られることから好ましい。

    【0016】本発明によれば、スチーム転化ステップに用いられる触媒は、固体や油溶性の状態、あるいはエマルジョンの形態で適宜提供することができる。 例えば、
    継続中の親出願である米国特許出願番号08/838,
    834号に示されるように、このような触媒をエマルジョン形態で提供することも可能である。

    【0017】上述の触媒は、最も好適には、所望の第1
    の金属及び第2の金属が担体に担持された固体として提供される。 この担体は、好適には、カオリン、アルミナ、シリコン、炭素、石油コーク、及びこれらの任意混合物のうちから選択され、より好適にはカオリン、アルミナ及びこれらの混合物のうちから選択される。

    【0018】この触媒における第1の金属は、好適には、VIII族の非貴金属から選択され、より好適には、
    鉄、コバルト、ニッケル及びこれらの任意混合物から選択される。

    【0019】この触媒における第2の金属は、好適には、アルカリ金属から選択され、より好適には、ナトリウム、カリウム、セシウム、またはこれらの任意混合物から選択される。

    【0020】上述の固体触媒の表面積は、好適には、約
    10m /g〜約800m /g、より好適には約75m
    g〜約80m /gであり、ポアボリューム即ち細孔容積は、約0.12cc/g〜約0.60cc/g、好適には約0.47cc/g〜約
    0.60cc/g、より好適には約0.47cc/g〜約0.50cc/gである。 また、ポアサイズ即ち孔径は約5Å〜約2000Å、より好適には約86Å〜約90Åである。 好適には、上述の触媒は、触媒に担持された第1の金属の第2の金属に対する重量比が約0.2〜約4で、金属の総量が約2wt%〜約1
    5wt%となるようにされる。

    【0021】本発明に係るプロセスでは、所望の触媒を
    VGO原料と、スチーム転化条件で接触させている。 好適なスチーム転化条件としては、圧力を約50psig〜約500p
    sig、空間速度を約0.1h -1 〜約4.0h -1 、温度を約400℃
    〜約480℃とし、H Oの原料に対するモル比を約0.5〜
    約10.0とする。

    【0022】上述のような固体触媒を用いたスチーム転化は、利点として、従来の管型反応器を用いて、例えば所望の触媒床に上昇流を流すことにより行うことができることが挙げられる。 この反応ステップからの生成物は、ナフサやLCOを含有する改質された留分や軽質流分を含む。

    【0023】この反応器からの総生成物は、その後に蒸留プロセスや蒸留ユニットに導入されて、初期留分のナフサやLCOが回収され、ヴァキュームガスオイル残留分が集められて、FCCプロセスに供給される。 このFCCプロセスでは、更なるナフサ留分やLCO留分を含んだFCC生成物が得られ、最初のスチーム転化とその後のFCCプロセスとにより得られるLCOの生成量は、FCCプロセスのみを用いた場合に比較して増加している。 このことは以下の試験例に示される。

    【0024】上述の固体触媒は、例えば共含浸(co-impr
    egnation)や連続含浸法(consecutive impregnation)のいずれかにより、VIII族金属から選択される少なくとも一種の遷移金属の水溶液、及び/又はアルカリ金属溶液を担体に対して加え、その後乾燥及びか焼を行うことで適宜製造することができる。 スチーム転化で用いる前に、好ましくは、この触媒を、スチーム及び不活性ガスのフローを用いて前処理する。 この際、好ましくは、温度を約250℃〜約480℃、より好適には450℃とし、水素の不活性ガスに対する体積比を約0.01〜約1として前処理時間を約0.1〜2時間とする。

    【0025】例えば、本発明に係る好適な触媒の一つとしては、カオリンに担持させたニッケル酸化物及びカリウム酸化物を含んだ触媒が挙げられる。 このような触媒は、好適には、カオリンを硝酸カリウム水溶液に含浸させ、含浸されたカオリンを120℃で乾燥させ、乾燥されたカオリンを約450℃で約5時間か焼することで得られる。 得られた固体物は、その後に第2の溶液である硝酸ニッケル(Ni(No 3 ) 2・6H 2 O)に含浸され、約120
    ℃で乾燥され、約450℃で更に約5時間か焼される。
    得られたNiO-K 2 O/カオリン触媒は、本発明に係る処理において優れた結果をもたらす。

    【0026】勿論、上述したように、その他の触媒、例えばエマルジョン触媒やオイル可溶触媒を、本発明に係るプロセスで用いることも可能である。 しかし、上述の固体触媒を用いることで、より優れた結果が得られる。

    【0027】以下の表2に、本発明に係るプロセスにおける動作条件の標準的な範囲を示す。

    【0028】

    【表2】動作条件 HVGOフロー(g/h) 6.0 - 9.1 H Oフロー(g/h) 0.84 - 3.3 N フロー(cc/min) 7.8 - 18.2 H O/HVGOモル比 0.54 - 6.3 反応温度 420 - 450 空間速度WHSV(h -1 ) 0.91 - 2.5 総圧(psig) 150 - 370 触媒質量(g) 6.0 - 10.0 運転時間 15 - 1440 図1,2には、従来技術と比較しての本発明のプロセスが示される。

    【0029】図1は、精留塔1からFCC処理システムへのVGO供給の概略説明図を示す。

    【0030】図2は、本発明に係るプロセスを示し、精留塔1からは、図1と同じVGO原料が最初にスチーム転化(AQC)処理部10へと送られる。 スチーム転化処理部10からは生成物12が得られて真空精留塔14へと送られ、LCOとナフサとを含む改質された留分16が、残留VGO18とともに得られる。 この残留VGO18は、FCC
    処理部20(流動接触分解ゾーン)に送られて更にLCOとナフサとが生成される。 FCC処理部20での生成物22
    は、その後にLCOとナフサとを含む改質された留分16
    に混合され、総改質生成物24が得られる。 この総改質生成物24は、LCO留分を含み、その量は、FCCプロセスのみを用いた場合よりも実質的に多量となっている。

    【0031】試験例1 この試験例では、上記表1に示されるヴァキュームガスオイル(VGO)の本発明による転化を示す。 この例では、
    スチームと、ニッケル2wt%及びカリウム4wt%が担持されたカオリンを含む固体触媒6gを用いた。 なお、ニッケル及びカリウムの重量比は、触媒の重さに対する比として表したものである。 この触媒は、固定床管型反応器内で用いられ、空間速度(WHSV)は1.0h −1とした。
    また、その他の動作条件は、圧力260psig、運転時間8
    時間、スチームフロー1.7cc/h、原料フロー6.0g/hとし、425℃、435℃、及び450℃という3つの温度条件で転化を行った。 下記表3に、各温度における転化結果を示す。

    【0032】

    【表3】 温度(℃) 425 435 450 ガス(% wt/wt) 2.04 3.32 6.77 コーク(% wt/wt) 3.28 2.36 3.19 集率(yield)360 ℃(% wt/wt) 51.77 59.87 55.60 転化率 360+℃(% wt/wt) 55.50 65.64 74.90 転化率 520+℃(% wt/wt) 54.91 91.30 32.48 残部(Balance)(%) 99.98 99.52 99.45 上述のように、各温度において優れた転化がなされていることがわかる。 例えば、動作温度435℃においては、
    本発明に係るプロセスではガス集率3.2%,360℃における生成物集率が59.87%、360℃+残留物留分の転化率が
    65.64%、520℃+残留物留分の転化率が91.30%となっている。 また、コーク生成物は、所望のように小さく抑えられている。

    【0033】試験例2 この試験例では、スチーム転化の後にFCC処理(AQC-VGO
    処理+FCC)を行うという本発明の処理を、FCC処理のみを行う場合(FCC処理)と比較し、その結果、本発明の優れた効果が示された。 この試験例は、上記表1と同じ原料を用いてなされた。

    【0034】この原料は、425℃及び435℃のそれぞれの温度でスチーム転化処理を行い、上記試験例1に示したのと同じ触媒を用いて本発明による処理がなされた。 その処理条件は、総圧260psig、空間速度1h -1 、触媒質量6gとした。

    【0035】その比較結果を表4,5に示す。

    【0036】

    【表4】

    【0037】

    【表5】

    上述の表において、本発明のプロセスは、AQC-VGO+FCC


    プロセスとして示され、従来のプロセスはFCCプロセスとして示される。

    【0038】表4において、本発明により435℃で処理を行うことで、ガス(dry+LPG)の生成が22.02wt%から9.
    98wt%へと減少するという利点が得られ、ナフサ生成物は約4.8%減少し、HCO生成物は実質的に一定に維持された。 その一方で、本発明に係る(スチーム転化とFCC
    プロセスとの)組み合わせプロセスでは、LCOは33.41wt
    %となり、FCCプロセスのみを行った場合における16.57
    wt%という値から大きく増加している。 ただし、コーク生成物は、僅かではあるが0.74wt%増加した。

    【0039】表4に示されるように、本発明に係るプロセスによれば、芳香族留分は52.30wt%から70.47wt%となり、約18.2wt%増加した。 本発明に係るプロセスでは、RON、MONの値が88.2から82.6、及び80.6から77.0へとそれぞれ現象した。 しかし、FCCプロセスで得られるL
    CO留分のセタン価が31.0であるのに対し、本発明に係るプロセスでは、LCO留分のセタン価は40.6となっており、また、LCO留分には芳香族成分が34.4%含まれ、そのうちの75%が単芳香族であった。 加えて、本発明により得られるLCO留分は、飽和炭化水素を65.6wt%含んでいる。

    【0040】上述したように、本発明に係るプロセスによれば、FCCプロセスのみを用いた場合に比較して優れた結果が得られていることがわかる。

    【0041】本発明は、その趣旨及び本質的特徴を逸脱することなく上述した形態とは異なる形態でも実施可能である。 従って、上述の実施形態は、単に例示的なものと解すべきものであり、本発明の特許請求の範囲に記載された範囲を何ら制限するものではない。 等価とみなされる範囲内の変更は、すべて特許請求の範囲に包含されるものである。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】図1は、流動接触分解プロセスを用いた通常の
    VGOプロセスの概略説明図。

    【図2】図2は、本発明に係るプロセスの概略説明図。

    【符号の説明】 10 スチーム転化処理部 14 真空精留塔 20 FCC処理部

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トリノ ジェー. ロメロ ヴェネズエラ,サン アントニオ デ ロ ス アルトス,レス. マラ−アプト. 3ビー (72)発明者 ホセ アール. ベラスケス ヴェネズエラ,ロス テケス,アプト. ビー−52,エデフ. ジュデス,コンジ. レスド. ラモ ベルデ (72)発明者 アルフォンソ エル. ツサ ヴェネズエラ,ロス テケス,エル タム ボル,1 アールエー. カレ エル バ ルベット #36 (72)発明者 イライマ ジェー. ロジャス ヴェネズエラ,サン アントニオ デ ロ ス アルトス,アパート. 122,ピソ 12, トレ”エー”,レス. ロス ヘレホス (72)発明者 ウイリアム ワイ. カメジョ ヴェネズエラ,ロス テケス,クタ. ア ルデタ,ウルブ. エル トリゴ セクタ ラ マスコタ (72)発明者 マルコス エフ. ロサ−ブルシン ヴェネズエラ,カラカス,ロマス ベロ モンテ,カレ リオ トルベス,アプト. 3ビー,レス. アウラカロリナ

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