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Production of silicon single crystal and production device

阅读:215发布:2021-02-27

专利汇可以提供Production of silicon single crystal and production device专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method for producing silicon single crystal having small difference in the quality in the longitudinal direction in high product yield, by which the difference of heat history of the silicon single crystal ingot in a growing time in the longitudinal direction is reduced, and further to provide a production device. SOLUTION: This method for producing silicon single crystal comprises pulling the single crystal by arranging a thermal insulator 16a having an inserting part of a wire 11a for hanging a seed crystal 11c, pulling the seed crystal 11c and having a cross section shape capable of plugging at least a part of the cross section of the interior space of a pull chamber part 12 at nearly dividing position between a main chamber part 1 and a pull chamber part 12 during the period from the start of the pulling operation to the time when the grown silicon single crystal ingot 9 goes into the interior of the pull chamber part 12.,下面是Production of silicon single crystal and production device专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部およびこのメインチャンバー部上方に設けられたプルチャンバー部とからなるチャンバー内において、前記融液に種結晶を浸漬し、この種結晶を引き上げることにより種結晶後端部にシリコン単結晶インゴットを育成させるシリコン単結晶の製造方法において、引き上げ操作開始後から育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入してくるまでの期間にわたり、前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に、前記種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を配置して、引き上げを行うこと特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  • 【請求項2】 前記断熱体を、プルチャンバー部内において昇降可能なものとし、育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入した後は、
    前記シリコン単結晶インゴットの引き上げ進行に伴い、
    前記断熱体をシリコン単結晶インゴットの上部と所定間隔離間しながら、漸次上方へと移動させることを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  • 【請求項3】 前記断熱体が、前記種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の実質的全体を塞ぐことのできる断面形状を有するものである請求項1または2に記載のシリコン単結晶の製造方法。
  • 【請求項4】 融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部およびこのメインチャンバー部上方に設けられたプルチャンバー部とからなるチャンバーを有し、種結晶引き上げ用線条体を前記プルチャンバー上部より昇降自在にチャンバー内に垂下させる機構を備えてなるシリコン単結晶製造装置において、前記種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を、前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に配設・除去可能に備えていることを特徴とするシリコン単結晶製造装置。
  • 【請求項5】 前記断熱体が、チャンバー半径方向において、前記したメインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置と、チャンバー内空間に干渉しない位置との間で変位可能なものとされている請求項4に記載のシリコン単結晶製造装置。
  • 【請求項6】 前記断熱体が、プルチャンバー部内において、昇降可能なものとされ、前記したメインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置と、プルチャンバー内の上方位置との間で変位可能なものとされていることを特徴とする請求項4に記載の単結晶製造装置。
  • 【請求項7】 前記断熱体が、前記種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の実質的全体を塞ぐことのできる断面形状を有するものである請求項4〜6のいずれか1つに記載のシリコン単結晶製造装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン単結晶の製造方法および製造装置に関するものである。 詳しく述べると本発明は、単結晶製造装置内におけるシリコン単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差を低減し、
    インゴット長手方向における品質のバラツキを抑え、製品歩留まりの向上を図ることのできる製造方法および製造装置に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】シリコン等の単結晶の製造方法として、
    坩堝内の融液から結晶を成長させつつ引上げるチョクラルスキー法(Czochralski法、CZ法と略称される。)
    が広く用いられている。

    【0003】このCZ法においては、石英製の坩堝から多量の酸素が融液中に混入し、育成されるシリコン単結晶インゴット中に高濃度に取込まれる。 このようにシリコン単結晶インゴット中には、その成長時に取込まれる上記したような酸素あるいはその他の不純物が存在するため、CZ法において、結晶育成時のインゴットの受ける熱履歴は、得られるシリコン単結晶の品質を大きく左右するものとなる。

    【0004】すなわち、単結晶育成時の熱履歴は、デバイスプロセスの高温酸化処理によって発生するOSFの発生割合を左右する。 前記したように単結晶成長時に取込まれる酸素などの不純物多量の不純物が融液中に混入し、育成したシリコン単結晶インゴットにはこの不純物が取込まれて点欠陥を生ずるが、この点欠陥はその後の熱履歴により凝集して核成長し、デバイスプロセスの高温酸化処理においてこの核から積層欠陥が析出するためである。

    【0005】また、この熱履歴によってシリコン単結晶における酸素析出濃度が変化する。 この析出量は、シリコンウェハの反りの大小を決定し、またイントリンシックゲッタリング(Intrinsic gettering ,IG)効果を決定するものであった。

    【0006】従来、CZ法によるシリコン単結晶引上げにおいては、育成されるシリコン単結晶インゴットの上部側と下部側では、融液界面において結晶成長した後シリコン単結晶製造装置内を上方に移動する際に受ける冷却条件、すなわち、熱履歴が大きく異なり、このため、
    得られるシリコン単結晶インゴットにおいて上部側と下部側では、上記したような作用に基づいて、結晶品質が大きく相違するものとなり、所望する結晶品質のものは、シリコン単結晶インゴットの一部の部位からしか取り出せず、製品歩留まりが悪いという問題があった。

    【0007】このような単結晶製造装置内におけるシリコン単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差を低減し、育成されるシリコン単結晶インゴットの長手方向における品質のバラツキを解消するため、従来、単結晶製造装置内における種々の断熱ないし冷却技術が提唱されている。

    【0008】例えば、(1)断面V字型の断熱ボードを、シリコン融液界面上部に育成単結晶を囲繞するように配置する方法ないしその改良方法(例えば、米国特許第4330362号、特開平3−27920号)や、
    (2)シリコン融液を収容する坩堝を配するメインチャンバー内面に冷されたAgメッキ反射板を配置する方法(特開昭59−199598号公報)などが知られている。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】上記したような断熱部材ないし反射部材等をメインチャンバー内部に配することによって、引き上げ操作時において、育成単結晶インゴットの各部位が受ける熱履歴差をある程度は、緩和することが可能となる。

    【0010】しかしながら、一般的に単結晶製造装置のチャンバーは、融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部(加熱チャンバー部)およびこのメインチャンバー部上方に設けられかつこの引上げチャンバーよりも直径の小さなプルチャンバー部(引き上げチャンバー部)とからなる構成を有しており、このようなメインチャンバー部とプルチャンバー部を有する単結晶製造装置における、単結晶引き上げ操作は、このメインチャンバー部とプルチャンバー部との内部空間が連通した状態において行われるものであるため、上記したような断熱部材ないし反射部材等を配しても、育成される単結晶インゴット上部の熱が、プルチャンバー側に逃げやすく、単結晶インゴット上部の温度が低下し、単結晶インゴット長手方向の温度分布差を十分に低減させることができないものであった。

    【0011】従って、本発明は、改良されたなシリコン単結晶製造方法および製造装置を提供することを課題とするものである。 本発明はまた育成時におけるシリコン単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差を低減し、インゴットの長手方向における品質バラツキが小さく製品歩留まりの高いシリコン単結晶を製造する方法および製造装置を提供することを課題とするものである。

    【0012】

    【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、メインチャンバー部とプルチャンバー部を有する単結晶製造装置において、シリコン単結晶インゴットを育成するにおいて、引き上げ操作開始後から前記プルチャンバー部に育成されるシリコン単結晶インゴットが進入してくるまでの期間において、メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に、単結晶引き上げ用線条体の挿通を確保しつつプルチャンバー部の内部空間断面を実質的に塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を配置することで、この期間において、育成される単結晶インゴット上部からの熱が、プルチャンバー側へ逃げるのを防ぎ、得られる単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差を低減することができることを見出し本発明に至ったものである。

    【0013】すなわち、上記課題を解決する本発明は、
    (1)融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部およびこのメインチャンバー部上方に設けられたプルチャンバー部とからなるチャンバー内において、前記融液に種結晶を浸漬し、この種結晶を引き上げることにより種結晶後端部にシリコン単結晶インゴットを育成させるシリコン単結晶の製造方法において、引き上げ操作開始後から育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入してくるまでの期間にわたり、前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に、前記種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を配置して、引き上げを行うこと特徴とするシリコン単結晶の製造方法である。

    【0014】また、本発明のシリコン単結晶の製造方法においてはさらに、(2)前記断熱体を、プルチャンバー部内において昇降可能なものとし、育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入した後は、前記シリコン単結晶インゴットの引き上げ進行に伴い、前記断熱体をシリコン単結晶インゴットの上部と所定間隔離間しながら、漸次上方へと移動させることも可能である。

    【0015】さらに、本発明のシリコン単結晶の製造方法においては、(3)前記断熱体が、前記種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の実質的全体を塞ぐことのできる断面形状を有するものであることが望ましい。

    【0016】上記課題はまた、(4)融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部およびこのメインチャンバー部上方に設けられたプルチャンバー部とからなるチャンバーを有し、種結晶引き上げ用線条体を前記プルチャンバー上部より昇降自在にチャンバー内に垂下させる機構を備えてなるシリコン単結晶製造装置において、
    前記種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を、前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に配設・除去可能に備えていることを特徴とするシリコン単結晶製造装置によっても達成される。

    【0017】本発明のシリコン単結晶製造装置においては、(5)前記断熱体が、チャンバー半径方向において、前記したメインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置と、チャンバー内空間に干渉しない位置との間で変位可能なものとされているものとすることができる。

    【0018】本発明のシリコン単結晶製造装置においてはまた、(6)前記断熱体が、プルチャンバー部内において、昇降可能なものとされ、前記したメインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置と、プルチャンバー内の上方位置との間で変位可能なものとされているものとすることができる。

    【0019】本発明のシリコン単結晶製造装置においてはさらに、(7)前記断熱体が、前記種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の実質的全体を塞ぐことのできる断面形状を有するものであることが望ましい。

    【0020】

    【作用】このように本発明においては、メインチャンバー部とプルチャンバー部を有する単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶インゴットを育成するにおいて、引き上げ操作開始後から前記プルチャンバー部に育成されるシリコン単結晶インゴットが進入してくるまでの期間にわたり、メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に、種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を配置する。 このような断熱体が存在しない状態にあっては、育成されるシリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部へと進入するまでの期間は、前記したようにメインチャンバー部内空間とプルチャンバー部内空間との連通部に何ら熱輻射を遮るものが存在しないため、上記したように育成される単結晶インゴット上部表面からの熱が、プルチャンバー側に逃げやすいが、上記したような断熱材を配することによってこのような放熱が低減される。 一方、シリコン単結晶インゴットが成長しプルチャンバー部へ進入した状態に至ると、当該シリコン単結晶インゴット自体の上部が前記連通部に存在することで、インゴットのそれより下部の表面からの熱が、プルチャンバー側に放熱されにくい状態となる。 結局、育成されるシリコン単結晶インゴットが前記プルチャンバー部に進入してくるまでの期間、断熱体を配してプルチャンバー側への熱の逃げを抑えることにより、育成される単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差(温度差)を低減でき、長手方向における品質のバラツキの少ない単結晶インゴットを製造することが可能となるものである。

    【0021】なお、当該断熱体は、チャンバー内空間を横断面方向において遮るものであるが、種結晶引き上げ用線条体の挿通部は、確保されているので、引き上げ操作自体には支障はない。

    【0022】また、前記断熱体をプルチャンバー部内において昇降可能なものとし、育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入した後は、前記シリコン単結晶インゴットの引き上げ進行に伴い、前記断熱体をシリコン単結晶インゴットの上部と所定間隔離間しながら、漸次上方へと移動させる操作を行えば、育成される単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差、品質のバラツキをより低減可能である。

    【0023】さらに、本発明においては、上記したように単結晶育成時におけるプルチャンバー部方向への熱損失を低減することができるため、単結晶製造(シリコン融液状態維持等)に係る消費電を低減させることができる。

    【0024】

    【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的実施態様に基づきより詳細に説明する。

    【0025】本発明に係る単結晶製造装置は、融液を形成する坩堝を配置するメインチャンバー部およびこのメインチャンバー部上方に設けられたプルチャンバー部とからなるチャンバーを有している。 なお、プルチャンバー部は、通常は、メインチャンバー部より内径の小さなものとされているが、このような態様に限定されるものではない。 また、メインチャンバー部とプルチャンバー部との区画部位には、単結晶引き上げ操作前における坩堝内における融液形成操作、ならびに単結晶引き上げ操作終了後における育成単結晶インゴットの系外への取り出し操作を、容易なものとするために、両チャンバー部の内部空間の連通を完全に遮断可能な真空ゲートバルブを備えていることが望ましいが、このような真空ゲートバルブを有しない態様も採択し得る。

    【0026】また、本発明に係る単結晶製造装置においては、従来知られる単結晶製造装置と同様に、チャンバー外部に配置された線条体捲取装置等の駆動装置に接続され、前記プルチャンバー部の上部壁面を挿通して、昇降自在に垂下された種結晶引き上げ用線条体がチャンバー内へと延長されており、その下端部に取り付けられた種結晶保持機構に種結晶を取り付け、メインチャンバー内に配置された坩堝内に形成されるシリコン融液に一旦種結晶を浸漬し、引き上げることで単結晶インゴットを成長させることのできる構成とされている。 なお、前記種結晶引き上げ用線条体およびその駆動機構としては、
    特に限定されるものではなく、例えば、ワイヤーとワイヤー捲取装置、チェーンとチェーン駆動機構、ラック・
    アンド・ピニオン機構等各種の構成とすることができる。

    【0027】しかして、本発明の単結晶製造装置においては、前記種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部、より好ましくは実質的に全体(例えば、内部空間断面の75%以上、より好ましくは90%
    以上)を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を、
    前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に配設・除去可能に備えている。

    【0028】この断熱体およびその変位機構としては、
    特に限定されるものではなく、例えば、後述する図1および図2に示す実施例群におけるように、チャンバーの軸線に対し半径方向に変位し、メインチャンバー部とプルチャンバー部の連通空間を遮る第1位置と、チャンバー側方に設けられた収納部に位置する第2位置との間で移動するスライドゲートバルブ形式のもの、また図3に示す実施例におけるように、プルチャンバー部上方より昇降可能に懸架され、その昇降によって所定位置に配置される吊り下げ方式のもの、あるいはその他、カメラの絞り機構に見られるように複数の葉様体を円周方向に相互に重なり合うように組合せ、その重なり度合いを変化させることで開閉を行う方式のもの等、種々の態様を用いることができる。

    【0029】また、このような断熱体の配置位置としても、前記メインチャンバー部とプルチャンバー部との厳密な区画位置である必要はなく、チャンバーの形状によっても左右されるが、少なくとも当該配置位置より上部に、プルチャンバー部の十分な残部、成長完了後のインゴット(結晶)をプルチャンバー内に格納できる長さが存在すれば、その配置位置が前記区画位置よりプルチャンバー部側にシフトした位置であっても、当該断熱体の配置による所望の効果が期待できるものであり、また、
    メインチャンバー部側にある程度シフトした位置であっても、プルチャンバー部への放熱を十分に遮断できる限り、許容されるものである。 特に後述する図1〜3に示す実施例群において見られるように、メインチャンバー部が、その上部位置にプルチャンバー部との接続を容易とするため等の目的から、それより下部位置(実質的なメインチャンバー領域)よりも直径の小さな、プルチャンバー部と同等直径の首部位を有している態様においては、この首部位は、プルチャンバーの一部とみなすことが可能であって、当該首部位に前記断熱体を配することは何ら問題ではない。

    【0030】さらに、このような断熱体を構成する材質としても、特に限定されるものではないが、例えば、グラファイト繊維、多孔質セラミックス等により構成することが望ましい。

    【0031】本発明の単結晶製造装置において、上記したような部材以外の構成としては、任意のものであり、
    従来公知の種々の態様を採用し得るものである。

    【0032】本発明の単結晶製造方法は、上記のごとき構成の単結晶製造装置を用いて行われるものであって、
    まず常法に基づき、メインチャンバー内に配置された坩堝内に多結晶シリコンおよび必要に応じて添加されるドーパントなどの原料を所定量装填し、加熱ヒータ等によって加熱して原料を溶融して融液を形成する。 単結晶製造装置に上記したような真空ゲートバルブが存在する態様においては、この融液形成時までは、当該真空ゲートバルブと断熱体を閉じ、メインチャンバー部とプルチャンバー部との連通を解き、融液形成に要する消費電力を低減する。

    【0033】次いで、真空ゲートバルブを開き、一旦前記断熱体を除去し、前記融液に、種結晶把持手段に保持された種結晶を一旦浸漬する。 その後、前記断熱体をプルチャンバーとメインチャンバーの概略分離位置に戻し、前記種結晶把持手段に連結された昇降手段によって種結晶を軸回りに回転させながら引上げ、種結晶の下端に単結晶を成長させていく。 必要に応じて、無転位化のために一旦径を絞ってダッシュズネック部を形成後、しだいに拡径してコーン部を形成し、所望口径に達した後はその口径を維持するように引き上げ速度、融液温度等を制御して、直胴部を形成していく。

    【0034】単結晶インゴットの育成が進行し、成長したインゴット上部がプルチャンバー部へと進入する位置、すなわち、前記断熱体の直下の位置まで上昇したら、前記断熱体を当該閉塞位置より、閉塞解除位置へと移動させる。 なお、図1または図2に示される実施例においては、この閉塞解除位置は、チャンバー側方に設けられた収納位置であり、また図3に示される実施例においては、プルチャンバー部のより上方空間位置である。

    【0035】ここで、図3に示される実施例におけるように、当該断熱体をプルチャンバー部内において昇降可能なものとして構成した場合においては、この閉塞解除操作時において、断熱体を一気にチャンバーの最上部位置まで引き上げることも可能ではあるが、その後の単結晶引き上げ操作期間中においても、さらに上部空間への放熱をできる限り少なくすることが、得られる単結晶インゴットの長手方向の熱履歴差を小さくする上で好ましいために、このような構成とした場合には、前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入した後は、前記シリコン単結晶インゴットの引き上げ進行に伴い、前記断熱体をシリコン単結晶インゴットの上部と所定間隔離間しながら、漸次上方へと移動させる操作とすることが望ましい。

    【0036】その後は、常法に基づき、インゴットの直胴部が所望の長さとなるまで単結晶育成を続け、所望長さの直胴部が得られたら、漸次引き上げ速度を高くして、インゴットの直径を縮径してゆき、最終的にインゴット下端部(下部コーン部後端)を融液界面より解離させ、得られた単結晶インゴットをそのままプルチャンバー部内に完全に収まるまで引き上げて、単結晶育成操作を終了する。 前記したように真空ゲートバルブを有する態様においては、単結晶インゴットがプルチャンバー部内に完全に収納された段階で、当該真空ゲートバルブを閉じる。

    【0037】本発明の単結晶製造方法においては、上記したような操作により、単結晶引き上げ操作時におけるプルチャンバー側への放熱を抑制するものであるため、
    育成される単結晶インゴットのチャンバー軸方向における位置の変位に対する単結晶温度の変化(温度降下)が緩やかなものとなり、これによって、単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差が小さくなり、長手方向における品質のバラツキが改善されるものである。 なお、
    図8は、実際に本発明に基づき単結晶インゴットを育成した際の融液界面からの距離と、単結晶インゴットの結晶中心温度との関係を、本発明に係る断熱体による放熱抑制操作を行わずに単結晶インゴットを育成した際のものとして比較して示すものであるが、この図に示されるように、本発明の製造方法によれば、優れた結晶保温効果が得られるものである。

    【0038】

    【実施例】以下、本発明を実施例に基づきより具体的に説明する。

    【0039】図1は、本発明に係るシリコン単結晶製造装置の一実施例における構成を使用状態において、模式的に示すものである。

    【0040】この実施例の製造装置においては、チャンバーが、比較的直径の大きなメインチャンバー部1と、
    前記メインチャンバー部の上方に前記メインチャンバーと同軸的に配置された比較的直径の小さなプルチャンバー部12とから構成されており、図中符号20の付された位置において両者が締結されている。 なお、メインチャンバー部1の上部域は縮径されて実質的にプルチャンバー12と同径とされている。

    【0041】そして、従来の単結晶製造装置と同様に、
    メインチャンバー部1内には、その概略中央部に石英製坩堝3bおよびこれを囲繞するグラファイト製坩堝3a
    からなる坩堝3が、チャンバー外に位置する駆動装置(図示せず)よりメインチャンバー部底壁面を貫通して延長された回転軸6によって支持され、配置されている。 またメインチャンバー部1内には、前記坩堝3を所定の間隔を有して囲繞する筒状の加熱ヒーター4、さらにこのヒータ5の外方には、メインチャンバー内側壁面より所定間隔離間して配置されたチャンバー形状に沿った仕切板2が設けられており、この仕切板2とメインチャンバー内側壁面との間隙に断熱材が充填され筒状の保温筒6を形成している。 また、前記保温筒6が配された部位より上方のメインチャンバー内側壁ないし上壁面にも同様に、前記仕切板2と一体的に形成された仕切板1
    0によって保温筒18が設けられている。 また、前記坩堝3の上部空間には、前記仕切板2、10と一体的に形成された切頭逆円錐筒形状の熱遮断体8が配置されている。

    【0042】さらに、チャンバー内にはプルチャンバー部12の上端部に配置された結晶回転・ワイヤー捲き上げ機構13より、チャンバー軸線に沿って垂下された先端部に種結晶11cを保持するための種結晶保持治具1
    1bを有する単結晶引上げワイヤー11aが配してある。

    【0043】また、この実施例の単結晶製造装置においては、メインチャンバー部とプルチャンバー部との前記締結位置20直下において、メインチャンバー部壁面を半径方向側方に延長して断面短尺長矩形状の真空ゲートバルブハウジング15aが形成されており、ここに配置された真空ゲートバルブ15bは、チャンバー半径方向に移動可能とされ、このゲートバルブハウジング15a
    内の開放位置と、メインチャンバー部1内の閉鎖位置との間を変位する。

    【0044】しかして、この実施例においては、本発明に係る断熱体機構として、このゲートバルブハウジング15aの下方近傍に同様にメインチャンバー部壁面を半径方向側方に延長して断面短尺長矩形状の断熱ゲートバルブハウジング16aが形成されており、ここに配置された断熱ゲートバルブ16bは、チャンバー半径方向に移動可能とされ、この断熱ゲートバルブハウジング16
    a内の開放位置と、メインチャンバー部1内の熱遮断位置との間を変位する。

    【0045】図4は、図1に示す実施例の単結晶製造装置の当該断熱ゲートバルブ近傍部位の詳細構造を示す図面であるが、図4(a)に示されるように、断熱ゲートバルブ16aは、その移動方向(チャンバーの半径方向)に沿って、一側部中央より概略心央部に至るスリット状の切欠16eを有している。 断熱ゲートバルブ16
    bが、メインチャンバー部1内の熱遮断位置に位置する、ないしはこの位置より断熱ゲートバルブハウジング16a内の開放位置へと移動する際のいずれにおいても、当該切欠16eの存在によって、前記したようにチャンバー軸線に沿ってチャンバー内を垂下する引き上げワイヤ11aに対して、断熱ゲートバルブ16bの実部が干渉することが回避されており、引き上げワイヤー1
    1aによる単結晶引き上げ操作中において、断熱ゲートバルブ16bの開閉が可能とされている。 また、断熱ゲートバルブ16bは、図4(b)に示されるように、保形のための枠状本体である断熱材保持材16cとその内部に収容された断熱材16dから構成されている。

    【0046】なお、この実施例の単結晶製造装置において、図1中符号7は、メインチャンバー部下方に設けられた、チャンバー内を減圧に保つための真空排気口を、
    符号14a、14b、14cはチャンバー内にAr等の不活性ガスを導入する不活性ガス導入口をそれぞれ示す。

    【0047】図2は、本発明に係る単結晶製造装置の別の実施例における構成を使用状態において、模式的に示すものである。

    【0048】図2に示される実施例は、上記図1に示される実施例における構成と、メインチャンバー部1の形状が異なる以外は、ほぼ同様の構成を有するものであり、図中に示される符号は、図1に示される同一符号の部材と同一のものを示している。

    【0049】この実施例においては、メインチャンバー部1の上部域における、実質的にプルチャンバー12と同径に縮径された部位の長さが、実施例1におけるものと比較して、短いものとされている。

    【0050】図3は、本発明に係る単結晶製造装置のさらに別の実施例における構成を使用状態において、模式的に示すものである。

    【0051】図3に示される実施例は、上記図2に示される実施例における構成と、本発明に係る断熱体の構造が異なる以外は、ほぼ同様の構成を有するものであり、
    図中に示される符号は、図1に示される同一符号の部材と同一のものを示している。 この実施例においては、前記図1および図2に示した実施例群における断熱ゲートバルブ16b(および断熱ゲートバルブハウジング16
    a)に代えて、断熱弁19(および断熱弁支持ワイヤー21)を、本発明に係る断熱体として設けたものである。 すなわち、本実施例においては、プルチャンバー部12上端に配置された前記結晶回転・ワイヤー捲き上げ機構13中に、前記単結晶引上げワイヤー11aのワイヤー捲き上げ装置(図示せず)とは別途に、断熱弁支持ワイヤー21のワイヤー捲き上げ装置(図示せず)を設け、チャンバー半径方向断面においてチャンバー軸線を中心としてその周方向に等間隔(等度)離間配置され、かつチャンバー軸線方向において当該軸線に沿って垂下された複数本の断熱弁支持ワイヤー21を、前記断熱弁支持ワイヤ捲き上げ装置の駆動軸に接続し、当該複数本の断熱弁支持ワイヤー21の他方端において、断熱弁19を接続して、断熱弁19をプルチャンバー部内に昇降自在に懸架支持している。 なお、前記単結晶引き上げワイヤー11aと、断熱弁支持ワイヤー21とは、それぞれ独立した捲き上げ装置に接続されているために、
    相互に独立して昇降可能である。 また、前記断熱弁19
    は、プルチャンバー部12の内部空間断面よりもわずかに小さな円盤形状体であるが、その中央部、すなわちチャンバー軸線の通る部位には、前記単結晶引き上げワイヤー11aが自在に通過できる貫通孔22が設けてあるため、断熱弁19の実部が単結晶引き上げワイヤー11
    aの動きに干渉することはない。 従っく、引き上げワイヤー11aによる単結晶引き上げ操作中において、前記断熱弁19は、育成される単結晶インゴット9に対して、上下方向に任意に変位可能である。 なお、この実施例において、断熱弁19は、円盤形状体としたが、プルチャンバー部の内部空間を、一断面ないしはある程度の領域幅において存在して、実質的に塞ぐことのできるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、傘状形状、短尺円錐形状等といったものや、あるいは複数の部材の組合せによるもの等種々の変形態様が用いられ得る。

    【0052】上記したような実施例における単結晶製造装置を用いてのシリコン単結晶の製造は、先に本発明の単結晶製造方法に関する説明のところで詳述したように、単結晶引き上げ操作時において、本発明に係る断熱体としての、断熱ゲートバルブ16bないし断熱弁19
    を所定の位置に配置することによってなされる。 なお、
    表1には、前記図1および2に示す実施例群の単結晶製造装置における断熱ゲートバルブおよび真空ゲートバルブの単結晶製造時における動きの一例を、また、表2には、図3に示す実施例の単結晶製造装置における断熱弁および真空ゲートバルブの単結晶製造時における動きの一例を示す。 また、図5〜7には、図2に示す実施例の単結晶製造時における断熱ゲートバルブおよび真空ゲートバルブの単結晶製造時における動きを、育成される単結晶の位置と共に模式的に示すもので、図5は原料溶解中及び結晶取出し、図6は種結晶コンタクトから引上げ中、図7は引上げ完了から結晶の移動を示すものである。

    【0053】

    【表1】

    【0054】

    【表2】

    【0055】

    【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、メインチャンバー部とプルチャンバー部を有する単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶インゴットを育成するにおいて、引き上げ操作開始後から前記プルチャンバー部に育成されるシリコン単結晶インゴットが進入してくるまでの期間にわたり、メインチャンバー部とプルチャンバー部との概略区画位置に、種結晶を懸架する種結晶引き上げ用線条体の挿通部を有しかつ前記プルチャンバー部の内部空間断面の少なくとも一部を塞ぐことのできる断面形状を有する断熱体を配置することにより、育成される単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差(冷却温度差)を低減でき、長手方向における品質のバラツキの少ない単結晶インゴットを製造することが可能となるものである。

    【0056】また、前記断熱体をプルチャンバー部内において昇降可能なものとし、育成された前記シリコン単結晶インゴットがプルチャンバー部内へと進入した後は、前記シリコン単結晶インゴットの引き上げ進行に伴い、前記断熱体をシリコン単結晶インゴットの上部と所定間隔離間しながら、漸次上方へと移動させる操作を行えば、育成される単結晶インゴットの長手方向における熱履歴差、品質のバラツキをより低減可能である。

    【0057】さらに、本発明においては、上記したように単結晶育成時におけるプルチャンバー部方向への熱損失を低減することができるため、単結晶製造(シリコン融液状態維持等)に係る消費電力を低減させることができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】 本発明に係る単結晶引き上げ装置の一実施例の構成を使用状態において模式的に示す概略図、

    【図2】 本発明に係る単結晶引き上げ装置の別の実施例の構成を使用状態において模式的に示す概略図、

    【図3】 本発明に係る単結晶引き上げ装置のさらに別の実施例の構成を使用状態において模式的に示す概略図、

    【図4】 (a)図1に示す実施例における装置の要部構成を示す横断面図、(b)同要部構成の縦断面図、

    【図5】 図2に示す実施例の装置の原料溶解中におけるバルブの状態を示す概略図、

    【図6】 図2に示す実施例の装置の単結晶引き上げ操作開始時から引き上げ中におけるバルブの状態を示す概略図、

    【図7】 図2に示す実施例の装置の単結晶引き上げ操作完了後単結晶インゴットをプルチャンバー部へと移動させる際におけるバルブの状態を示す概略図、

    【図8】 単結晶中心温度と融液界面からの距離との関係を示すグラフ。

    【符号の説明】

    1 メインチャンバー部 2 仕切り板 3 坩堝 3a グラファイト製坩堝 3b 石英製坩堝 4 ヒーター 5 保温筒 6 坩堝回転軸 7 真空排気口 8 熱遮断体 9 シリコン単結晶インゴット 10 仕切り板 11a 単結晶引き上げワイヤー 11b 種結晶保持治具 11c 種結晶 12 プルチャンバー部 13 結晶回転・ワイヤー捲き上げ機構 14,14a,14b,14c 不活性ガス導入口 15a 真空ゲートバルブハウジング 15b 真空ゲートバルブ 16a 断熱ゲートバルブハウジング 16b 断熱ゲートバルブ 16c 断熱材保持 16d 断熱材 16e スリット状切欠 17 シリコン融液 18 保温筒 19 断熱弁 20 プルチャンバーとメインチャンバーの締結位置 21 断熱弁支持ワイヤ 22 断熱弁の貫通孔

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