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有機トランジスタおよびその製造方法

阅读:132发布:2024-01-12

专利汇可以提供有機トランジスタおよびその製造方法专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且【課題】低駆動電圧を確保できる有機金属混合層をゲート絶縁膜に用いた有機トランジスタにおいて、 水 耐性と高移動度とを両立させるのに適した構成を実現する。 【解決手段】 基板 10と、基板10の上に形成されたゲート電極20と、基板10の上においてゲート電極20を覆うゲート絶縁膜30と、ゲート電極20上にゲート絶縁膜30を介して配置されたソース電極50およびドレイン電極60と、ゲート絶縁膜30の表面上において、ソース電極50とドレイン電極60との間を繋ぐように形成された有機半導体層40と、を備え、ゲート絶縁膜30は、有機金属膜31a、31と無機金属 酸化 膜32とが積層されることで構成され、有機半導体層40側となる最表面が有機金属膜31aとされたものであり、最表面の有機金属膜31aにおける膜厚方向における表層部分のみが、改質により形成された無機金属酸化層31bとされている。 【選択図】図2,下面是有機トランジスタおよびその製造方法专利的具体信息内容。

基板(10)と、 前記基板の上に形成されたゲート電極(20)と、 前記基板の上において前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜(30)と、 前記ゲート電極上に前記ゲート絶縁膜を介して、互いに離間して配置されたソース電極(50)およびドレイン電極(60)と、 前記ゲート絶縁膜の表面上において、少なくとも前記ソース電極と前記ドレイン電極との間を繋ぐように形成された有機半導体層(40)と、を備え、 前記ゲート絶縁膜は、有機金属膜(31a、31)と無機金属酸化膜(32)とが積層されることで構成され、前記有機半導体層側となる最表面が前記有機金属膜とされたものであり、 前記最表面の前記有機金属膜(31a)における膜厚方向における表層部分のみが、改質により形成された無機金属酸化層(31b)とされていることを特徴とする有機トランジスタ。前記最表面の有機金属膜の膜厚は5nm未満であることを特徴とする請求項1に記載の有機トランジスタ。前記ゲート絶縁膜は、前記有機金属膜と前記無機金属酸化膜とが交互に複数回積層されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の有機トランジスタ。前記ゲート絶縁膜において前記最表面の前記有機金属膜(31a)以外の前記有機金属膜(31)の膜厚が、1nm未満であることを特徴とする請求項3に記載の有機トランジスタ。基板(10)を準備する工程と、 前記基板の上にゲート電極(20)を形成する工程と、 前記基板の上において前記ゲート電極を覆うゲート絶縁膜(30)を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上に有機半導体層(40)を形成する工程と、 前記ゲート電極と重なりつつ、前記ゲート絶縁膜上にて前記有機半導体層に接してソース電極(50)とドレイン電極(60)とを形成する工程と、を備える有機トランジスタの製造方法であって、 前記ゲート絶縁膜の形成工程は、有機金属膜(31a、31)と無機金属酸化膜(32)とを積層してなり、前記有機半導体層側となる最表面が前記有機金属膜(31a)とされた積層膜を形成する第1の工程と、前記第1の工程の後、前記最表面の前記有機金属膜における膜厚方向における表層部分のみを改質して無機金属酸化層(31b)とする第2の工程とを備えるものであり、 前記ゲート絶縁膜の形成工程における前記第1の工程と前記第2の工程との間に、前記最表面の前記有機金属膜を含む前記基板の表面を、で洗浄する水洗浄工程を行うことを特徴とする有機トランジスタの製造方法。

说明书全文

本発明は、有機半導体材料などで構成される半導体薄膜を用いて形成される有機トランジスタ、および、そのような有機トランジスタの製造方法に関するもので、有機EL(エレクトロルミネッセンス)などに適用すると好適である。

この種の一般的な有機トランジスタとしては、絶縁性の基板の上にゲート電極、ゲート電極を覆うゲート絶縁膜を形成し、ゲート電極上にゲート絶縁膜を介して互いに離間するソース電極およびドレイン電極を形成し、ゲート絶縁膜の表面上において、ソース電極とドレイン電極との間を繋ぐように有機半導体層を形成したものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。

ここで、従来では、ゲート絶縁膜としては、一般的なアルミナ等の無機金属酸化膜や、特許文献1に記載されているようなポリマー絶縁層とその上の無機膜からなるものが採用されている。

特開2009−194208号公報

ところで、従来のようにゲート絶縁膜を無機金属酸化膜で構成した場合には、有機トランジスタにおける高移動度、および、低駆動電圧の確保はなされるが、膜の応が大きいことから、基板の反りの抑制については好ましくない。また、特許文献1の場合、ポリマー絶縁層が低誘電率であることから、低駆動電圧が実現しにくい。

このような事情を鑑みて、本発明者は、ゲート絶縁膜として、有機金属混合層を用いることについて検討した。有機金属混合層は、アルミナなどの無機金属酸化膜とアルコーン(Alucone)などの有機金属膜とを積層したものである。

このような有機金属混合層をゲート絶縁膜として用いた場合、高誘電率であることから、駆動電圧(ゲート駆動電圧)を低減できる。また、膜の応力も小さいことから、基板の反りの抑制についても良好となる。

しかしながら、本発明者のさらなる検討によれば、この有機金属混合層において有機半導体層側となる最表面すなわち有機半導体層の下地が、無機金属酸化膜である場合と、有機金属膜である場合とで、それぞれ問題が生じることがわかった。

まず、有機金属混合層の最表面が有機金属膜である場合、低駆動電圧は確保される。しかし、有機金属膜では接触が高いため、有機半導体層の結晶性が乱れ、有機トランジスタの移動度が低下しやすくなってしまう。一方、有機金属混合層の最表面が無機金属酸化膜である場合、低駆動電圧および高移動度はともに確保される。しかし、この場合、膜の耐性に問題が生じる。

典型的には、有機金属膜は分子層堆積法(MLD)で形成され、金属酸化膜は原子層堆積法(ALD)で形成されるものである。そのため、この有機金属混合層としてのゲート絶縁膜をMLDやALDにより成膜した後のパターニングの際、すなわちエッチングの際に発生した残留物等を除去するため、基板を水で洗浄する水洗浄工程を行う必要がある。そうすると、この水洗浄工程では、水がゲート絶縁膜の表面に接触する。この水に対する膜の溶けだし難さが、水耐性である。

そこで、ゲート絶縁膜の最表面に関しては、水耐性が必要となるが、有機金属混合層の最表面が無機金属酸化膜である場合、膜が水に溶けてしまう問題、いわゆる膜減りの問題が生じることがわかった。一方、有機金属混合層の最表面が有機金属膜である場合には、水耐性は確保される。

本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、低駆動電圧を確保できる有機金属混合層をゲート絶縁膜に用いた有機トランジスタにおいて、水耐性と有機トランジスタにおける高移動度とを両立させるのに適した構成を実現することを目的とする。

上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、基板(10)と、基板の上に形成されたゲート電極(20)と、基板の上においてゲート電極を覆うゲート絶縁膜(30)と、ゲート電極上にゲート絶縁膜を介して、互いに離間して配置されたソース電極(50)およびドレイン電極(60)と、ゲート絶縁膜の表面上において、少なくともソース電極とドレイン電極との間を繋ぐように形成された有機半導体層(40)と、を備え、ゲート絶縁膜は、有機金属膜(31a、31)と無機金属酸化膜(32)とが積層されることで構成され、有機半導体層側となる最表面が有機金属膜とされたものであり、最表面の有機金属膜(31a)における膜厚方向における表層部分のみが、改質により形成された無機金属酸化層(31b)とされていることを特徴とする。

水洗浄工程では、ゲート絶縁膜の最表面が無機金属酸化膜の場合に、当該膜の溶け出しによる膜減りを発生させなければよい。そして、水洗浄工程は、成膜後の汚れ等を洗浄して除去するものであるから、ゲート絶縁膜としては、すべての膜が成膜完了した状態、つまり、最表面の有機金属膜が成膜された状態であれば、水洗浄工程を行うことができる。

つまり、積層構造は形成されたが最表面の有機金属膜の表層部分を改質する前の状態のゲート絶縁膜に対して、水洗浄工程を行えばよい。これによれば、水耐性の高い有機金属膜により膜減りが防止される。

そして、水洗浄工程後に、最表面の有機金属膜の表層部分を改質して無機金属酸化層としてやれば、最終的には、移動度確保の点で望ましい無機金属酸化層が有機半導体層の下地となるゲート絶縁膜が形成される。

このように、本発明によれば、水耐性と有機トランジスタにおける高移動度とを両立させるのに適した構成を実現することができる。

ここで、最表面の有機金属膜が厚すぎると、最表面の有機金属膜全体のうち表層部分のみを改質して無機金属酸化層としても、内層部分の有機金属部分が厚く残ってしまい、膜全体として有機金属膜としての特性が強くなりやすい。有機金属膜の持つラフネスの影響から、有機金属膜を有機半導体層の下地とした場合、有機半導体層の結晶性が乱れ、移動度の低下を発生しやすい。このことから、請求項2に記載の発明のように、最表面の有機金属膜の膜厚は5nm未満が望ましい。

請求項5に記載の発明は、基板(10)を準備する工程と、基板の上にゲート電極(20)を形成する工程と、基板の上においてゲート電極を覆うゲート絶縁膜(30)を形成する工程と、ゲート絶縁膜上に有機半導体層(40)を形成する工程と、ゲート電極と重なりつつ、ゲート絶縁膜上にて有機半導体層に接してソース電極(50)とドレイン電極(60)とを形成する工程と、を備える有機トランジスタの製造方法であって、さらに以下の点を特徴とするものである。

・ゲート絶縁膜の形成工程は、有機金属膜(31a、31)と無機金属酸化膜(32)とを積層してなり、有機半導体層側となる最表面が有機金属膜(31a)とされた積層膜を形成する第1の工程と、第1の工程の後、最表面の有機金属膜における膜厚方向における表層部分のみを改質して無機金属酸化層(31b)とする第2の工程とを備えるものであること。

・ゲート絶縁膜の形成工程における第1の工程と第2の工程との間に、最表面の有機金属膜を含む基板の表面を、水で洗浄する水洗浄工程を行うこと。請求項5の製造方法は、これらの点を特徴としている。

それによれば、最表面の有機金属膜の表層部分を改質する前の状態のゲート絶縁膜に対して、水洗浄工程が行われるが、水耐性の高い有機金属膜により膜減りが防止される。そして、水洗浄工程後に、最表面の有機金属膜の表層部分を改質して無機金属酸化層とするので、最終的には、移動度確保の点で望ましい無機金属酸化層が有機半導体層の下地となるゲート絶縁膜が形成される。

よって、本発明によれば、水耐性と有機トランジスタにおける高移動度とを両立させるのに適した構成を実現することができる。

なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。

本発明の実施形態にかかる有機トランジスタの断面構成を示す概略断面図である。

図1中の丸で囲まれたA部の概略構成を示す拡大図である。

上記実施形態にかかる有機トランジスタの製造方法を示す工程図である。

図3に続く有機トランジスタの製造方法を示す工程図である。

ゲート絶縁膜の剥離の様子を模式的に示す概略断面図である。

以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各図相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。

本発明の実施形態にかかる有機トランジスタの構成について、図1、図2を参照して述べる。この有機トランジスタは、たとえばEL素子の駆動回路に備えられるトランジスタなどに適用されるものである。

本実施形態の有機トランジスタは、図1に示される構造によって構成されている。具体的には、無アルカリガラスなどの絶縁性のフレキシブル基板を基材とする基板10の上に、Cr(クロム)などで構成されたゲート電極20が形成されており、このゲート電極20を覆うように絶縁材料で構成されたゲート絶縁膜30が形成されている。このゲート絶縁膜30の構造が本発明の特徴となる部分である。このゲート絶縁膜30の詳細構造については、後述する。

ゲート絶縁膜30の上には、有機半導体層40が形成されている。有機半導体層40は、例えばチオフェン系有機半導体材料(例えばC8−BTBT)によって構成されており、チャネル層として機能する。

そして、有機半導体層40の上には、ソース電極50およびドレイン電極60が形成されている。ソース電極50およびドレイン電極60は、ゲート電極20の両端上において、ゲート絶縁膜30および有機半導体層40を介して、互いに離間するように配置されている。

そして、有機半導体層40は、ソース電極50とドレイン電極60との間を繋ぐように形成されている。これらソース電極50およびドレイン電極60は、たとえばAu(金)などによって構成されている。このような構造により、本実施形態にかかる有機トランジスタが構成されている。

次に、上記のように構成された有機トランジスタに備えられたゲート絶縁膜30の詳細構造について説明する。

ゲート絶縁膜30は、有機金属膜31a、31と無機金属酸化膜32とが積層された積層膜としての有機金属混合層により構成されている。そして、ゲート絶縁膜30における有機半導体層40側となる最表面すなわち有機半導体層40の下地の面が、有機金属膜31aとされている。ここでは、この最表面の有機金属膜31aと、それ以外の有機金属膜31とで符号を変えてある。

有機金属膜31a、31は、例えばアルコーン(Alucone)、ジンコーン(zincone)などによって構成され、無機金属酸化膜32は、例えばアルミナ(AlOx)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ハフニウム(HfO)などによって構成されている。

ただし、本実施形態では、最表面の有機金属膜31aについては、図2に示されるように、膜厚方向における表層部分のみが、改質により形成された無機金属酸化層31bとされている。

つまり、最表面の有機金属膜31aについては、当該膜のうちの表層部分が有機金属を改質することにより形成された無機の酸化金属よりなる無機金属酸化層31bとされており、この無機金属酸化層31bよりも内層部分は有機金属のままの有機金属層とされたものとなっている。

ここで、改質方法としては、限定するものではないが、たとえばUV(紫外線)照射等が挙げられる。たとえば、最表面の有機金属膜31aを構成する有機金属がアルコーンの場合、このUV照射による改質によれば、アルコーンのC−O結合が切れて、次の化学式1に示されるような化学反応を起こす。 (化1) −Al−O−CH2−CH2−O−(アルコーン) → −Al−O−(アルミナ) これにより、アルコーンの表層部分のみがアルミナよりなる無機金属酸化層31bに改質される。

ここで、最表面の有機金属膜31aが厚すぎると、最表面の有機金属膜31a全体のうち表層部分のみを改質して無機金属酸化層31bとしても、内層部分の有機金属部分が厚く残ってしまい、膜全体として有機金属膜としての特性が強くなりやすい。上述のように、有機金属膜を有機半導体層40の下地とした場合、有機半導体層40の結晶性が乱れ、移動度の低下を発生しやすい。

このことから、最表面の有機金属膜31aの膜厚は5nm未満が望ましい。ここで、最表面の有機金属膜31aのうち表層側の無機金属酸化層31bは、UV照射等により有機金属を改質することにより形成されるものであるから、せいぜい最大でも1nm以下の厚さである。そして、残部の内層側が有機金属層とされる。

また、本実施形態のゲート絶縁膜30は、有機金属膜と無機金属酸化膜とが積層されることで構成され、最表面が上記無機金属酸化層31bを有する有機金属膜31aとされたものであればよく、たとえば、基板10側から1層の無機金属酸化膜32、1層の有機金属膜31aが順次積層された2層のものであってもよい。

しかし、好ましくは、図2に示されるように、ゲート絶縁膜30は、有機金属膜31a、31と無機金属酸化膜32とが交互に複数回積層されたものが望ましい。具体的には、基板10側から無機金属酸化膜32、有機金属膜31、無機金属酸化膜32、有機金属膜31、・・・、無機金属酸化膜32、最表面の有機金属膜31aというように、有機金属膜と無機金属酸化膜とが繰り返し積層された構成となる。ここで、基板10側の最初の膜としては、有機金属膜31でもよいし、無機金属酸化膜32でもよい。

また、この場合、繰り返し回数は特に限定するものではないが、たとえば無機金属酸化膜32は1〜10層、有機金属膜31a、31も1〜10層として、これら無機金属酸化膜および有機金属膜が1層ずつ交互に積層された構成とすることができる。また、ゲート絶縁膜30の全体の膜厚としては、限定するものではないが、たとえば100nm未満程度とすることができる。

次に、本実施形態の有機トランジスタの製造方法について、図3、図4を参照して説明する。

[図3(a)に示す工程] 無アルカリガラスなどの絶縁性のフレキシブル基板を基材とする基板10を準備し、この基板10の表面にCrなどの電極材料をスパッタ法などによって例えば50nmの厚みで成膜する。その後、これをフォトリソグラフィ法によるレジスト膜パターンを用いたエッチングにてゲート電極20を形成する。

[図3(b)に示す工程] 次に、基板10の上においてゲート電極20を覆うゲート絶縁膜30を形成する。有機金属膜31a、31については、たとえば分子堆積法(MLD:Molecular Layer Deposition)によって成膜することができる。分子堆積法は、逐次の自己限定的表面反応に基づいて有機金属膜31a、31を成膜するものであり、分子堆積法での反応中に「有機」の単位が堆積されていくことで有機金属膜31a、31が形成される。

すなわち有機金属膜31a、31では、金属または半金属の単位と有機の単位を有する単一もしくは分岐のある線状構造として記載される。この繰り返し単位の概略は、以下の構造式で表される。

(化2) [−M−Z−R−Z−] 上記化学式中、Mは金属又は半金属原子、好ましくはアルミニウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウムなどが挙げられる。各Zはヘテロ原子、特に酸素原子が好適である。R基は好ましくはヒドロカルビル基、置換ヒドロカルビル基であり、炭素数が2以上のアルキレンなどが挙げられる。

分子堆積法では、無機反応物と有機反応物を共に用いることにより、有機−無機ハイブリッドポリマーの有機金属膜31a、31を実現できる。例えば、Al(CH3)、トリメチルアルミニウム(以下、TMAという)は、酸素を含む化学種と容易に反応し、TMAとエチレングリコール(以下、EGという)(HO−(CH2)2−OH)を逐次的な段階的プロセスで共に使用すると、アルコーンとして知られる有機−無機ハイブリッドポリマーの有機金属膜31a、31を堆積できる。

具体的には、ゲート電極20を形成した基板1をTMAに曝露することで、TMAを化学吸着させた単層を形成する。吸着後に、気相中の過剰なTMAについては、窒素(N2)パージすることによって除去する。

次に、TMA単層を化学吸着させた後の試料をEGに曝露すると、TMA単層と反応してアルコーンの層が形成される。その後、反応生成物(この場合はメタン)と過剰のEGを除去することで、膜形成の1サイクルが完了するため、これを有機金属膜31a、31の1層分として目的の膜厚が得られるまで繰り返す。このような有機金属膜31a、31の成膜については、高温下(例えば130℃)において実施することができる。

一方、無機金属酸化膜32については、たとえば、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)によって成膜することができる。原子層堆積法は、原料となる複数のガスを交互に切替えて基板10の上に導き、化学吸着により基板10上へ単原子層(ガス分子層)を形成することで、基板10上での化学反応により無機層を1層ずつ形成するものである。例えば、無機金属酸化膜32をアルミナによって構成する場合、Al源として(TMA)を使用し、酸素(O)源として水(H2O)などを使用する。

具体的には、有機金属膜31を形成した基板10をTMAに曝露することで、TMAを化学吸着させた単層を形成する。吸着後に、気相中の過剰なTMAについては、窒素(N2)パージすることによって除去する。次に、TMA単層を化学吸着させた後の試料を水蒸気に曝露すると、TMA単層と反応してAl2O3層が形成される。

その後、反応生成物(この場合はメタン)と過剰のH2Oを除去することで、膜形成の1サイクルが完了するため、これを無機金属酸化膜32の1層分として目的の膜厚が得られるまで繰り返す。

このような無機金属酸化膜32の成膜については、いわゆる「ALDウィンドウ」と呼ばれる前駆体特異的な温度領域(例えば130℃)で処理することで、膜の成長が線形となり、厚さをオングストローム(0.1nm)規模で制御することが可能となる。

このような有機金属膜31a、31と無機金属酸化膜32の成膜を所定の繰り返し回数実施することで、有機金属膜31a、31と無機金属酸化膜32とを積層してなり、最表面が有機金属膜31aとされた積層膜が形成される。こうして、ゲート絶縁膜30の形成において実質的に成膜が完了する。

この積層膜は、必要に応じてフォトリソグラフ法等によって所望の形状にエッチングされる。ここまでが、ゲート絶縁膜30の形成工程における第1の工程である。なお、ここまでの状態では、最表面の有機金属膜31aは、改質される前のものであり、膜全体が有機金属よりなるものである。

次に、図示しないが、最表面の有機金属膜31aを含む基板10の表面を、水で洗浄する水洗浄工程を行う。これは、上記したエッチング等により残る残留物を除去するために行われる。

具体的には、純水を用いて基板10の表面を流水洗浄したり、水槽に基板10を浸漬したりすることにより、洗浄を行う。このとき、ゲート絶縁膜30における最表面の有機金属膜31aの表層部分は、水耐性に優れた有機金属であるから、膜減りの発生は極力防止される。

[図3(c)に示す工程] この水洗浄工程の後、基板10の乾燥を行い、続いてゲート絶縁膜30の形成工程における第2の工程を行う。この第2の工程では、最表面の有機金属膜31aにおける膜厚方向における表層部分のみを改質して無機金属酸化層31bとする。

具体的には、紫外線(UV)照射することにより、最表面の有機金属膜31aの表層に位置する有機金属部分を無機金属酸化層31bに改質する。たとえばアルコーンからアルミナへの改質反応は上述の通りである。

なお、改質方法としては、UV照射に限定されるものではなく、それ以外の光照射、あるいは、改質反応を引き起こすための反応エネルギーを付与できるものであるならば、特に限定するものではない。

こうして、図3(c)に示される第2の工程によれば、最表面の有機金属膜31aの表層部分が無機金属酸化層31bに改質されたゲート絶縁膜30、つまり、完成品としてのゲート絶縁膜30ができあがる。

[図4(a)に示す工程] 次に、ゲート絶縁膜30上に有機半導体層40を塗布成膜等により形成する。たとえば、チオフェン系有機半導体材料(例えばC8−BTBT)をドロップキャスト法により40nm成膜することで有機半導体層40が成膜される。このとき、ゲート絶縁膜30の最表面の有機金属膜31aの表層部分が無機金属酸化層31bで構成されていることから、有機半導体層40を結晶性の良い良好な膜質で成膜することが可能となる。

[図4(b)に示す工程] 次に、ゲート電極20と重なりつつ、ゲート絶縁膜30上にて有機半導体層40に接してソース電極50とドレイン電極60とを形成する。具体的には、有機半導体層40の表面に例えばシャドウマスクを用いた真空蒸着法によってAu層を50nmの厚みで成膜することでソース電極50およびドレイン電極60を形成する。このようにして、本実施形態にかかる有機トランジスタを製造することができる。

ところで、本実施形態によれば、最表面の有機金属膜31aの表層部分を改質する前の状態のゲート絶縁膜30に対して、水洗浄工程が行われるが、この時点では、最表面の有機金属膜31aの表層部分は有機金属であり、水耐性の高いものであるから、水洗浄による膜減りが防止される。

そして、水洗浄工程後に、最表面の有機金属膜31aの表層部分を改質して無機金属酸化層31bとするので、最終的には、無機金属酸化層31bが有機半導体層40の下地となっているゲート絶縁膜30が形成される。そのため、有機半導体層40は結晶性良く成膜されることとなり、高移動度が確保されることになる。

このように、本実施形態によれば、水耐性と高移動度とを両立させるのに適した構成を有する有機トランジスタ、および、そのような有機トランジスタを適切に製造する製造方法を提供することができる。

また、図2に示したように、本実施形態のゲート絶縁膜30が、有機金属膜31a、31と無機金属酸化膜32とが交互に複数回積層されてなる場合、ゲート絶縁膜30における最表面の有機金属膜31a以外の有機金属膜31の膜厚が、1nm未満であることが望ましい。

このことは、本発明者が実験的に見出したもので、最表面の有機金属膜31a以外の有機金属膜31の膜厚を1nm未満とすることで、無機金属酸化膜32と有機金属膜31との積層部分における剥離を抑制しやすい。この剥離は、具体的には、図5に示されるように、UV照射時にて無機金属酸化膜32と有機金属膜31との界面にて発生するものである。

たとえば、ゲート絶縁膜30における無機金属酸化膜32を膜厚2.2nm〜7.7nmのアルミナよりなるものとし、アルコーンよりなる有機金属膜31の膜厚を変えて剥離の有無を調べた。

その結果、アルコーンよりなる有機金属膜31の膜厚が0.95nmの場合では、剥離が発生しなかったのに対し、当該膜厚が1.6nm、2.3nmの場合では、剥離が発生した。このことから、最表面の有機金属膜31a以外の有機金属膜31の膜厚を1nm未満とすることが好ましいと言える。

(他の実施形態) なお、上記実施形態では、ゲート絶縁膜30の上に有機半導体層40を塗布成膜したのち、その上にソース電極50およびドレイン電極60を形成した構造としていた。しかし、有機トランジスタとしては、ゲート絶縁膜30の上にソース電極50およびドレイン電極60を形成した後、有機半導体層40を塗布成膜した構造であってもよい。つまり、上記実施形態において、有機半導体層40とソース電極50およびドレイン電極60との上下関係を入れ替えた構造としてもよい。

また、水洗浄工程は、ゲート絶縁膜30の形成工程における第1の工程と第2の工程との間に行ったが、たとえば、必要に応じて、ゲート電極20の形成後であってゲート絶縁膜30の形成前にて、基板10の表面に対して同様の水洗浄を行ってもよい。

また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。

10 基板 20 ゲート電極 30 ゲート絶縁膜 31 ゲート絶縁膜における有機金属膜 31a ゲート絶縁膜における最表面の有機金属膜 31b 最表面の有機金属膜における無機金属酸化層 32 ゲート絶縁膜における無機金属酸化膜 40 有機半導体層 50 ソース電極 60 ドレイン電極

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