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Synchronization method for phase locked loop, phase locked loop and semiconductor device provided with phase locked loop

阅读:927发布:2024-01-08

专利汇可以提供Synchronization method for phase locked loop, phase locked loop and semiconductor device provided with phase locked loop专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce an occupancy area in a chip, to shorten lockup time and to be strong against disturbance even when an oscillation frequency band is wide and a multiplying factor change range is wide. SOLUTION: For this synchronization method of a phase locked loop, in a PLL for smoothing a control current IC made to flow out or flow in from a charge pump 13 based on an up clock/UCK or a down clock DCK supplied from a phase frequency comparator 11 in an LPF 14, turning it to a control voltage, oscillating an internal clock CKI provided with an oscillation frequency corresponding to the control voltage of an oscillation frequency band based on oscillation frequency band setting data DTF in a VCO 15, frequency-dividing the internal clock CKI by a frequency dividing ratio N based on multiplying factor setting data DTD in a frequency divider 16 and outputting it as a frequency divided clock CKD, the value of the control current IC is changed based on the oscillation frequency band setting data DTF and the multiplying factor setting data DTD.,下面是Synchronization method for phase locked loop, phase locked loop and semiconductor device provided with phase locked loop专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、前記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、前記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、設定された変調感度に基づいて、前記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、前記内部クロックを分周して前記分周クロックとして出力する分周器とを少なくとも備えた位相同期ループの同期方法であって、前記変調感度及び前記逓倍率に基づいて、
    前記制御電流の値を変更することを特徴とする位相同期ループの同期方法。
  • 【請求項2】 基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、前記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、前記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、複数個の発振周波数帯域の中から選択された1個の発振周波数帯域において、前記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、前記内部クロックを分周して前記分周クロックとして出力する分周器とを少なくとも備えた位相同期ループの同期方法であって、前記発振周波数帯域及び前記逓倍率に基づいて、前記制御電流の値を変更することを特徴とする位相同期ループの同期方法。
  • 【請求項3】 前記制御電流の値は、前記位相同期ループのオープンループゲインを一定の範囲内に抑えるように変更することを特徴とする請求項1又は2記載の位相同期ループの同期方法。
  • 【請求項4】 基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、 前記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、 前記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、 設定された変調感度に基づいて、前記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、 設定された逓倍率に基づいて、前記内部クロックを分周して前記分周クロックとして出力する分周器と、 前記変調感度及び前記逓倍率に基づいて、前記制御電流の値を変更する制御電流変更手段とを備えてなることを特徴とする位相同期ループ。
  • 【請求項5】 基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、 前記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、 前記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、 複数個の発振周波数帯域の中から選択された1個の発振周波数帯域において、前記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、 設定された逓倍率に基づいて、前記内部クロックを分周して前記分周クロックとして出力する分周器と、 前記発振周波数帯域及び前記逓倍率に基づいて、前記制御電流の値を変更する制御電流変更手段とを備えてなることを特徴とする位相同期ループ。
  • 【請求項6】 前記制御電流変更手段は、前記位相同期ループのオープンループゲインを一定の範囲内に抑えるように前記制御電流の値を変更することを特徴とする請求項4又は5記載の位相同期ループ。
  • 【請求項7】 前記チャージポンプは、それぞれ異なる値の定電流を供給する複数個の定電流源を有し、前記制御電流変更手段から供給される信号に基づいて選択された定電流源の定電流を前記制御電流として流出又は流入することを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1に記載の位相同期ループ。
  • 【請求項8】 前記チャージポンプは、前記アップクロックに基づいて前記制御電流を流出する機能と、前記ダウンクロックに基づいて前記制御電流を流入する機能とを切り換える切換手段と、前記制御電流を流出又は流入する入出力手段とは、別個に設けられていることを特徴とする請求項7記載の位相同期ループ。
  • 【請求項9】 前記チャージポンプは、前記複数個の定電流源がその定電流の値が近いもの同士毎に複数のブロックに分割されると共に、各ブロック毎に、前記制御電流変更手段から供給される信号に基づいて定電流源を選択する定電流源選択手段、前記切換手段及び前記電流流出流入手段が設けられていることを特徴とする請求項7
    又は8記載の位相同期ループ。
  • 【請求項10】 請求項4乃至9のいずれか1に記載の位相同期ループを備えたことを特徴とする半導体装置。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】この発明は、位相同期ループ(PLL;Phase Locked Loop)の同期方法、位相同期ループ及び該位相同期ループを備えた半導体装置に関し、詳しくは、半導体装置の内外から供給される基準クロックに内部クロックを同期させる位相同期ループの同期方法、位相同期ループ及び該位相同期ループを備えた半導体装置に関する。

    【0002】

    【従来の技術】一般的に、大規模で複雑なデジタル回路を安定かつ効率良く動作させる手法の1つとして、デジタル回路内のすべてのラッチを1個のクロックに同期させて動作させる同期式回路設計がある。 大規模集積回路(LSI)、超大規模集積回路(VLSI)、あるいは超々大規模集積回路(ULSI)等の半導体装置もチップ上に1つのデジタル回路が形成されており、その回路設計として同期式回路設計が主流である。 このような同期式回路設計によって回路設計されたデジタル回路が正しく機能するためには、すべてのラッチが同一のタイミングで動作する必要がある。 というのは、各ラッチに入されるクロック間にずれがあると、以下に示すような不都合が生じてしまうからである。 すなわち、例えば、
    複数個のラッチが縦続接続されてシフトレジスタを構成している場合、後段のラッチに入力されるクロックの立ち上がり又は立ち下がりが前段のラッチに入力されるクロックの立ち上がり又は立ち下がりよりわずかに遅れると、後段のラッチが前段のラッチの出力データを取り込もうとした瞬間に前段のラッチの出力データが変化するので、本来クロックの1周期分だけ遅延すべきデータが後段のラッチから直ちに出力されるなど、後段のラッチが誤動作してしまう虞がある。 このような現象をレーシングと呼ぶ。 また、同期式半導体記憶装置においては、
    CPU(中央処理装置)から供給されるデータ読出コマンドに応じて、外部から供給される外部クロックに同期して生成された内部クロックに同期させてデータを読み出すが、この同期がずれていると、CPUがデータを正確に読み取ることができず、CPUひいてはシステム全体が故障してしまう。

    【0003】特に、近年、大規模集積回路等の半導体装置の高集積化、高速化が進むことによって、半導体装置を構成するラッチの数も多くなってきているので、半導体装置のチップ上にデジタル回路を形成した場合、同時動作するラッチの数が多くなっており、上記レーシングや上記データの読み取りミスが発生する危険性が増大している。 そこで、最近では、すべてのラッチに供給するクロックを、半導体装置の外部又は、半導体装置内部のクロック生成手段から供給される基準クロックに同期させるために、位相同期ループ(PLL;Phase Locked L
    oop)が設けられた半導体装置が作製されている。

    【0004】また、近年の大規模集積回路等の半導体装置の高速化に対応して、半導体装置が高い周波数のクロックで動作することが要求されているが、半導体装置の外部から供給される基準クロックの周波数自体を高くすると、消費電流が飛躍的に増大してしまう。 そこで、最近では、半導体装置の外部から供給される基準クロックの周波数自体を低く抑えておき、半導体装置内部にPL
    Lを設け、基準クロックに同期すると共に、その周波数が必要とする周波数まで逓倍されたクロックを発生することが通常行われている。

    【0005】ところで、上記した大規模集積回路等の半導体装置は、百万個以上のトランジスタから構成されるものも実現されており、トランジスタ・レベルの回路設計を直接行うことは不可能である。 そこで、CPU、R
    OM、RAM等をそれぞれ1個の機能ブロックとし、所望の機能が得られるように、システム全体の動作や構成を決定するシステム設計と、システム設計で決定された仕様に基づいて、各機能ブロック間の関係及び各機能ブロック内部の動作を決定する論理設計と、各機能ブロックをナンド・ゲート、ノア・ゲート、ラッチ、あるいはカウンタ等の論理素子の組み合わせで構成する詳細論理設計と、論理設計に基づく回路仕様を満たすように、トランジスタ・レベルの電子回路と素子の特性を決定する回路設計とを順次段階的に行う必要がある。 このうち、
    論理設計段階においては、上記したPLLは機能ブロックを構成する1個の回路ブロックとして取り扱われ、論理設計者は、回路ブロックの個々の性能を特に考慮することなく、自由に論理設計を行う。 したがって、このような回路ブロックとして取り扱われるPLLは、汎用性が要求されるため、クロックの発振周波数帯域が広く、
    基準クロックの発振周波数に対するクロックの発振周波数の倍率を意味する逓倍率の変更範囲が広いことが要求される。

    【0006】図10は、従来の広い発振周波数帯域及び広い逓倍率変更範囲を有するPLLの構成例を示すブロック図である。 この例のPLLは、位相周波数比較器1
    と、チャージポンプ2と、ローパスフィルタ(LPF)
    3と、電圧制御発振器(VCO)4と、分周器5とから構成されており、半導体装置のチップ上に形成されている。 位相周波数比較器1は、半導体装置の内外から供給される基準クロックCK と分周器5から供給される分周クロックCK との間の位相周波数差を検出して、この位相周波数差に応じたパルス幅のアップクロック/U
    CK(アクティブロー)又はダウンクロックDCK(アクティブハイ)をチャージポンプ2に供給する。 チャージポンプ2は、位相周波数比較器1から供給される位相周波数差に応じたパルス幅のアップクロック/UCKに基づいて制御電流I を流出してLPF3を構成するコンデンサに電荷を充電したり、位相周波数比較器1から供給される位相周波数差に応じたパルス幅のダウンクロックDCKに基づいてLPF3から制御電流I を流入させてLPF3を構成するコンデンサに蓄えられた電荷を放電する。

    【0007】LPF3は、図11に示すように、抵抗値Rを有する抵抗6と容量値C を有するコンデンサ7とが縦続接続され、これらと、容量値C を有するコンデンサ8とが並列接続されて構成された2次のループフィルタであり、チャージポンプ2の出力端と接地との間に介挿され、制御電流I を平滑化して制御電圧として出力する。 VCO4は、図示せぬCPUから供給される、
    例えば、2ビットの発振周波数帯域設定データDT に基づいて、発振周波数帯域が例えば、4段階に設定され、設定された発振周波数帯域において、LPF3から供給される制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックCK を発振して分周器5に供給する。 分周器5
    は、図示せぬCPUから供給される、例えば、7ビットの逓倍率設定データDT に基づいて設定された逓倍率Nに基づいて、内部クロックCK を分周して分周クロックCK として位相周波数比較器1に供給する。 この例のPLLにおいては、基準クロックCK の発振周波数をfとした場合、内部クロックCK の発振周波数は(N×f)となるので、Nは逓倍率を意味するが、分周器5において、内部クロックCK を基準クロックCK
    の発振周波数fと同一の発振周波数を有する分周クロックCK に分周するという点では、Nは分周比を意味している。

    【0008】

    【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従来のPLLのオープンループゲインG(s)は、式(1)によって表される。

    【0009】

    【数1】

    【0010】式(1)において、sは複素変数、I はチャージポンプ2の制御電流、F(s)はLPF3の伝達関数、K はVCO4の変調感度、Nは逓倍率である。 例えば、発振周波数帯域を50〜300MHzとし、逓倍率Nを2〜128倍とした場合、VCO4の変調感度K は、LPF3から供給される1Vの制御電圧に対して、製造上のバラツキや電圧変動の影響により、
    67.3〜401MHzとなってしまっている。 したがって、式(1)から分かるように、PLLのオープンループゲインG(s)は、約381倍(=(401/2)
    /(67.3/128))変動することになる。 制御理論によれば、PLLのオープンループゲインG(s)が0dBの時にその位相∠G(s)が発振条件である位相遅れ(−180゜)からどれだけ余裕があるかを示す位相余裕は、制御系の安定のためには、45゜以上あることが望ましい。

    【0011】ところが、上記のように、PLLのオープンループゲインG(s)が約381倍も変動すると、図12に示すボード線図において、同図(a)に矢印で示すように、ゲイン線図は上下に平行移動するため、0d
    Bとなる周波数ωもこれに応じて変動することになる。 これに対して、同図(b)に示すように、位相線図は変動しない。 したがって、ゲイン線図が最も下降した場合の位相余裕(図12(1)の点a参照)やゲイン線図が最も上昇した場合の位相余裕(図12(1)の点b
    参照)は、同図(b)に示すように、45゜より少なくなるおそれ(図12(2)の小さい矢印参照)があり、
    その場合には、ダンピングファクタが小さくなるため、
    図13に曲線aで示すように、リンギングが発生しやすくなる。 これにより、基準クロックCK がPLLに供給されてから基準クロックCK に分周クロックCK
    が同期するまでの過程(ロックアップ過程)においてV
    CO4の発振周波数が大きく変動するため、所定の発振周波数への収束が遅くなってしまう。 この基準クロックCK がPLLに供給されてからVCO4の発振周波数が所定の発振周波数へ収束するまでの時間をロックアップタイムという。 なお、図13の曲線bは、位相余裕が充分にある場合のロックアップ過程におけるVCO4の発振周波数の収束過程を表している。 また、基準クロックCK の発振周波数が何らかの外部的原因で変動してまた元の周波数に戻るという現象が発生する場合があるが、この場合、PLLは、上記ロックアップ過程と同様の挙動を示す。 このため、上記した位相余裕が少なく、
    ダンピングファクタが小さいPLLにおいては、リンギングが発生しやすくなるため、ジッタが増加してしまう。

    【0012】そこで、従来では、ゲイン線図が最も下降した場合の位相余裕を充分に取るために、LPF3を構成するコンデンサ7の容量値C を大きくすると共に、
    ゲイン線図が最も下降した場合の位相余裕を充分に取るために、コンデンサ8の容量値C をコンデンサ7の容量値C より充分に小さくしていた。 例えば、抵抗6の抵抗値Rを33kΩとした場合、コンデンサ7の容量値C は240pF、コンデンサ8の容量値C は8pF
    (容量値C の30分の1)としていた。 ところが、このようなLPF3を有するPLLを半導体装置で構成した場合、LPF3のチップにおける占有面積は、例えば、245μm×245μmとなり、PLL全体のチップにおける占有面積の33.5%をも占めることになる。 そこで、従来では、例えば、特開平10−2336
    82号公報(特許第2933134号公報)に開示されているように、VCOの発振周波数に応じてLPFを構成するコンデンサを切り替える技術が提案されている。
    しかし、この技術では、複数個のコンデンサを予め設ける必要があり、LPFのチップにおける占有面積はかえって増加してしまうという欠点がある。

    【0013】この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、発振周波数帯域が広く、逓倍率変更範囲が広い場合でも、チップにおける占有面積を削減でき、ロックアップタイムを短縮でき、しかも、外乱に強くできる位相同期ループの同期方法、位相同期ループ及び該位相同期ループを備えた半導体装置を提供することを目的としている。

    【0014】

    【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、上記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、上記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、設定された変調感度に基づいて、
    上記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、上記内部クロックを分周して上記分周クロックとして出力する分周器とを少なくとも備えた位相同期ループの同期方法に係り、上記変調感度及び上記逓倍率に基づいて、上記制御電流の値を変更することを特徴としている。

    【0015】また、請求項2記載の発明は、基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、上記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、上記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、複数個の発振周波数帯域の中から選択された1個の発振周波数帯域において、上記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、上記内部クロックを分周して上記分周クロックとして出力する分周器とを少なくとも備えた位相同期ループの同期方法に係り、上記発振周波数帯域及び上記逓倍率に基づいて、上記制御電流の値を変更することを特徴としている。

    【0016】また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の位相同期ループの同期方法に係り、上記制御電流の値は、上記位相同期ループのオープンループゲインを一定の範囲内に抑えるように変更することを特徴としている。

    【0017】また、請求項4記載の発明に係る位相同期ループは、基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、上記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、上記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、設定された変調感度に基づいて、上記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、上記内部クロックを分周して上記分周クロックとして出力する分周器と、上記変調感度及び上記逓倍率に基づいて、上記制御電流の値を変更する制御電流変更手段とを備えてなることを特徴としている。

    【0018】また、請求項5記載の発明に係る位相同期ループは、基準クロックと分周クロックとの間の位相周波数差に応じたパルス幅又はパルス数のアップクロック又はダウンクロックを出力する位相周波数比較器と、上記アップクロック又はダウンクロックに基づいて制御電流を流出又は流入するチャージポンプと、上記制御電流を平滑化して制御電圧として出力するローパスフィルタと、複数個の発振周波数帯域の中から選択された1個の発振周波数帯域において、上記制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックを発振する電圧制御発振器と、設定された逓倍率に基づいて、上記内部クロックを分周して上記分周クロックとして出力する分周器と、上記発振周波数帯域及び上記逓倍率に基づいて、上記制御電流の値を変更する制御電流変更手段とを備えてなることを特徴としている。

    【0019】また、請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の位相同期ループに係り、上記制御電流変更手段は、上記位相同期ループのオープンループゲインを一定の範囲内に抑えるように上記制御電流の値を変更することを特徴としている。

    【0020】また、請求項7記載の発明は、請求項4乃至6のいずれか1に記載の位相同期ループに係り、上記チャージポンプは、それぞれ異なる値の定電流を供給する複数個の定電流源を有し、上記制御電流変更手段から供給される信号に基づいて選択された定電流源の定電流を上記制御電流として流出又は流入することを特徴としている。

    【0021】また、請求項8記載の発明は、請求項7記載の位相同期ループに係り、上記チャージポンプは、上記アップクロックに基づいて上記制御電流を流出する機能と、上記ダウンクロックに基づいて上記制御電流を流入する機能とを切り換える切換手段と、上記制御電流を流出又は流入する入出力手段とは、別個に設けられていることを特徴としている。

    【0022】また、請求項9記載の発明は、請求項7又は8記載の位相同期ループに係り、上記チャージポンプは、上記複数個の定電流源がその定電流の値が近いもの同士毎に複数のブロックに分割されると共に、各ブロック毎に、上記制御電流変更手段から供給される信号に基づいて定電流源を選択する定電流源選択手段、上記切換手段及び上記電流流出流入手段が設けられていることを特徴としている。

    【0023】また、請求項10記載の発明に係る半導体装置は、請求項4乃至9のいずれか1に記載の位相同期ループを備えたことを特徴としている。

    【0024】

    【作用】この発明の構成によれば、発振周波数帯域が広く、逓倍率変更範囲が広い場合でも、チップにおける占有面積を削減することができ、ロックアップタイムを短縮することができ、しかも、外乱に強くすることができる。

    【0025】

    【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。 説明は、実施例を用いて具体的に行う。 A. 第1の実施例 まず、この発明の第1の実施例について説明する。 図1
    は、この発明の第1の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。 この例のPLLは、位相周波数比較器11と、デコーダ12と、チャージポンプ13と、L
    PF14と、VCO15と、分周器16とから構成されており、半導体装置のチップ上に1個の回路ブロックとして形成されている。 この例のPLLにおいては、内部クロックCK の発振周波数帯域は50〜300MHz
    に設定し、第1のレンジ(50〜80MHz)、第2のレンジ(80〜125MHz)、第3のレンジ(125
    〜200MHz)、第4のレンジ(200〜300MH
    z)の4つのレンジに分割する。 また、逓倍率Nは2〜
    128倍に設定し、第1のレンジ(2〜5倍)、第2のレンジ(6〜16倍)、第3のレンジ(17〜45
    倍)、第4のレンジ(46〜128倍)の4つのレンジに分割する。 このように、発振周波数帯域を4つのレンジに分割し、各レンジ内の最大周波数の最小周波数に対する倍率をいずれも1.5〜1.6倍程度に設定すると共に、逓倍率Nを4つのレンジに分割し、各レンジ内の最大逓倍率の最小逓倍率に対する倍率をいずれも2.5
    〜3倍程度に設定するのは、半導体装置の製作上の便宜からである。

    【0026】位相周波数比較器11は、半導体装置の内外から供給される基準クロックCK と分周器16から供給される分周クロックCK との間の位相周波数差を検出して、この位相周波数差に応じたパルス幅のアップクロック/UCK(アクティブロー)又はダウンクロックDCK(アクティブハイ)をチャージポンプ13に供給する。 デコーダ12は、図示せぬCPUから供給される、上記した第1〜第4のレンジのうちのいずれかのレンジを設定するための2ビットの発振周波数帯域設定データDT と、上記した2〜128倍の逓倍率Nのいずれかを設定するための7ビットの逓倍率設定データDT
    とに基づいて、チャージポンプ13の制御電流I を定電流I C1 〜I C4のいずれかに設定するための制御電流設定信号S 〜S のいずれかを生成してチャージポンプ13に供給する。 ここで、図2に発振周波数帯域の各レンジと、逓倍率の各レンジと、制御電流設定信号S 〜S との関係の一例を示す。

    【0027】チャージポンプ13は、デコーダ12から供給される制御電流設定信号S 〜S のいずれかに基づいて定電流I C1 〜I C4のいずれかが設定され、位相周波数比較器11から供給される位相周波数差に応じたパルス幅のアップクロック/UCKに基づいて、設定された制御電流I を流出してLPF14を構成するコンデンサに電荷を充電したり、位相周波数比較器11から供給される位相周波数差に応じたパルス幅のダウンクロックDCKに基づいてLPF14から設定された制御電流I を流入させてLPF14を構成するコンデンサに蓄えられた電荷を放電する。 ここで、図3にチャージポンプ13の構成の一例を示す。 この例のチャージポンプ13は、定電流源21 〜21 及び22 〜22
    と、NチャネルのMOSトランジスタ23 〜23
    24 〜24 及び25と、PチャネルのMOSトランジスタ26とから構成されている。 定電流源21 及び22 は、例えば、0.78μAの定電流I C1をそれぞれ対応するMOSトランジスタ23 及び24 に供給する。 定電流源21 及び22 は、例えば、2.3
    μAの定電流I C2をそれぞれ対応するMOSトランジスタ23 及び24 に供給する。 定電流源21 及び22 は、例えば、7.0μAの定電流I C3をそれぞれ対応するMOSトランジスタ23 及び24 に供給する。 定電流源21 及び22 は、例えば、16.3
    μAの定電流I C4をそれぞれ対応するMOSトランジスタ23 及び24 に供給する。 MOSトランジスタ23 〜23 は、それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S 〜S によってオンして、対応する定電流源21 〜21 から供給される定電流I C1
    〜I C4を、アクティブローのアップクロック/UCK
    によりオンしたMOSトランジスタ26を介して制御電流I として流出させる。 MOSトランジスタ24
    24 は、それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S 〜S によってオンして、アクティブハイのダウンクロックDCKによりオンしたMOSトランジスタ25を介して対応する定電流源22 〜22 の定電流I C1 〜I C4を制御電流I として流入させる。

    【0028】図1に示すLPF14は、従来の技術と同様、図11に示すように、抵抗値Rを有する抵抗6と容量値C を有するコンデンサ7とが縦続接続され、これらと、容量値C を有するコンデンサ8とが並列接続されて構成された2次のループフィルタであり、チャージポンプ13の出力端と接地との間に介挿され、制御電流I を平滑化して制御電圧として出力する。 但し、抵抗6の抵抗値Rは33kΩ、コンデンサ7の容量値C は80pF、コンデンサ8の容量値C は8pF(容量値C の10分の1)に設定されている。 したがって、L
    PF14のチップにおける占有面積は、例えば、152
    μm×152μmとなり、PLL全体のチップにおける占有面積の15.9%に抑えることができる。 VCO1
    5は、図示せぬCPUから供給される2ビットの発振周波数帯域設定データDT に基づいて設定されたレンジの発振周波数帯域において、LPF14から供給される制御電圧に応じた発振周波数を有する内部クロックCK
    を発振して分周器16に供給する。 分周器16は、図示せぬCPUから供給される7ビットの逓倍率設定データDT に基づいて設定された逓倍率Nに基づいて、内部クロックCK を分周して分周クロックCK として位相周波数比較器11に供給する。

    【0029】次に、この例のPLLを上記構成とした理由について説明する。 まず、この例のPLLのオープンループゲインG(s)も上記した式(1)で表されるので、発振周波数帯域が50〜300MHzであり、逓倍率Nが2〜128倍であるとすると、VCO15の変調感度K は、LPF14から供給される1Vの制御電圧に対して、67.3〜401MHzという範囲になっている。 一方、LPF14をそれぞれ構成する、抵抗6の抵抗値Rは33kΩ、コンデンサ7の容量値C は80
    pF、コンデンサ8の容量値C は8pFに設定されている。 したがって、このままではPLLのオープンループゲインG(s)の変動が大きく、位相余裕が小さいため、ロックアップタイムが長く、しかも、外乱に弱い。
    そこで、この例においては、チャージポンプ13の制御電流I を発振周波数帯域設定データDT と逓倍率設定データDT とに基づいて切り換えることにより、P
    LLのオープンループゲインG(s)の変動を抑えることにする。 すなわち、上記した式(1)から分かるように、PLLのオープンループゲインG(s)は、VCO
    15の変調感度K 及び逓倍率Nが変更されることにより大幅に変動するが、VCO15の変調感度K 及び逓倍率Nの変更分を相殺するように、すなわち、VCO1
    5の変調感度K と逓倍率Nとの商(K /N)の変動を相殺するようにチャージポンプ13の制御電流I を切り換えれば、PLLのオープンループゲインG(s)
    の変動を一定範囲内に抑えることができる。 そして、P
    LLのオープンループゲインG(s)の変動を一定範囲内に抑えれば、ゲイン線図は図12(a)に示すような大きな変動を示さないから、この例のように、LPF1
    4を構成するコンデンサ7の容量値C を小さい値に設定しても、位相余裕を充分にとることができるのである。 したがって、位相余裕が充分にとれているので、図12に曲線bで示すように、ダンピングファクタが大きく、ロックアップタイムが短縮され、しかも、外乱にも強くなるので、ジッタが減少する。

    【0030】次に、上記構成のPLLの動作について説明する。 まず、図示せぬCPUは、例えば、第1のレンジ(50〜80MHz)を設定するための2ビットの発振周波数帯域設定データDT (「00」)をVCO1
    5及びデコーダ12に供給すると共に、例えば、第1のレンジ(2〜5倍)のうちの例えば、3倍の逓倍率Nを設定するための7ビットの逓倍率設定データDT
    (「0000001」)を分周器16及びデコーダ1
    2に供給する。 これにより、デコーダ12は、2ビットの発振周波数帯域設定データDT (「00」)と、7
    ビットの逓倍率設定データDT と(「000000
    1」)に基づいて、チャージポンプ13の制御電流I
    を定電流I C2に設定するためのアクティブハイの制御電流設定信号S (図2参照)を生成してチャージポンプ13に供給する。 したがって、チャージポンプ13において、アクティブハイの制御電流設定信号S によりMOSトランジスタ23 及び24 がそれぞれオンするので、位相周波数比較器11からアクティブローのアップクロック/UCKが供給された場合には、定電流源21 から供給される定電流I C2が、アクティブローのアップクロック/UCKによりオンしたMOSトランジスタ26を介して制御電流I として流出してLPF
    14を構成するコンデンサ7及び8に電荷を充電し、位相周波数比較器11からアクティブハイのダウンクロックDCKが供給された場合には、アクティブハイのダウンクロックDCKによりオンしたMOSトランジスタ2
    5を介して定電流源22 の定電流I C2を制御電流I
    として流入させる。 なお、これ以降のPLL各部の動作については、従来と略同様であるので、その説明を省略する。

    【0031】B. 第2の実施例 次に、この発明の第2の実施例について説明する。 図4
    は、この発明の第2の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。 この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
    この図に示すPLLにおいては、図1に示すチャージポンプ13に代えて、チャージポンプ31が新たに設けられていると共に、インバータ32及び33が新たに設けられている。 インバータ32は、アクティブローのアップクロック/UCKを反転してアップクロックUCKとしてチャージポンプ31に供給する。 インバータ33
    は、アクティブハイのダウンクロックDCKを反転してダウンクロック/DCKとしてチャージポンプ31に供給する。

    【0032】図5は、チャージポンプ31の構成の一例を示す回路図である。 この図において、図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。 この図に示すチャージポンプ31においては、図3
    に示すMOSトランジスタ25及び26に代えて、トランファゲート41及び42が新たに設けられていると共に、NチャネルのMOSトランジスタ43〜45及びP
    チャネルのMOSトランジスタ46〜48が新たに設けられている。 トランファゲート41は、その両端にアクティブローのアップクロック/UCK及びアップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ44のゲートとMOSトランジスタ45のゲートとを接続する。 トランファゲート42は、その両端にアクティブハイのダウンクロックDCK及びダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOS
    トランジスタ47のゲートとMOSトランジスタ48のゲートとを接続する。

    【0033】MOSトランジスタ43は、アップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ45のゲート電圧を電源電圧V DDにプルアップする。 MOSトランジスタ44及び45においては、
    トランファゲート41がオンすることにより、互いのゲートが接続され、MOSトランジスタ43がオフすることにより、MOSトランジスタ45のゲートに電源電圧V DDが印加されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 〜S のいずれかによってオンしたMOSトランジスタ24 〜24 のいずれかを介してMOSトランジスタ44に流れる定電流I C1 〜I C4のいずれかと略等しい電流がMOSトランジスタ45に流れ、その電流が制御電流I として流出される。

    【0034】MOSトランジスタ46は、ダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ48のゲート電圧を接地にプルダウンする。
    MOSトランジスタ47及び48においては、トランファゲート42がオンすることにより、互いのゲートが接続されると共に、MOSトランジスタ46がオフすることにより、MOSトランジスタ48のゲートが接地されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 〜S のいずれかによってオンしたM
    OSトランジスタ23 〜23 のいずれかを介してM
    OSトランジスタ47に流れる定電流I C1 〜I C4のいずれかと略等しい電流が制御電流I としてMOSトランジスタ48に流入される。

    【0035】次に、上記構成のPLLの動作について説明する。 まず、図示せぬCPUは、例えば、第2のレンジ(80〜125MHz)を設定するための2ビットの発振周波数帯域設定データDT (「01」)をVCO
    15及びデコーダ12に供給すると共に、例えば、第3
    のレンジ(17〜45倍)のうちの例えば、40倍の逓倍率Nを設定するための7ビットの逓倍率設定データD
    (「100111」)を分周器16及びデコーダ1
    2に供給する。 これにより、デコーダ12は、2ビットの発振周波数帯域設定データDT (「01」)と、7
    ビットの逓倍率設定データDT と(「10011
    1」)に基づいて、チャージポンプ31の制御電流I
    を定電流I C3に設定するためのアクティブハイの制御電流設定信号S (図2参照)を生成してチャージポンプ31に供給する。 したがって、チャージポンプ31において、アクティブハイの制御電流設定信号S によりMOSトランジスタ23 及び24 がそれぞれオンする。 これにより、位相周波数比較器11からアクティブローのアップクロック/UCKが供給されると共に、インバータ32からアップクロックUCKが供給された場合には、トランファゲート41がオンしてMOSトランジスタ44及び45の互いのゲートが接続されると共に、MOSトランジスタ43がオフしてMOSトランジスタ45のゲートに電源電圧V DDが印加されなくなる。 したがって、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S によってオンしたMOSトランジスタ24 を介してMOSトランジスタ44に流れる定電流I C3と略等しい電流がMOSトランジスタ45に流れ、その電流が制御電流I として流出してLPF1
    4を構成するコンデンサ7及び8に電荷を充電する。 これに対し、位相周波数比較器11からアクティブハイのダウンクロックDCKが供給されると共に、インバータ33からダウンクロック/DCKが供給された場合には、トランファゲート42がオンしてMOSトランジスタ47及び48の互いのゲートが接続されると共に、M
    OSトランジスタ46がオフしてMOSトランジスタ4
    8のゲートが接地されなくなる。 したがって、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S によってオンしたMOSトランジスタ23 を介してMOS
    トランジスタ47に流れる定電流I C3と略等しい電流が制御電流I としてMOSトランジスタ48に流入される。 なお、これ以降のPLL各部の動作については、
    従来と略同様であるので、その説明を省略する。

    【0036】このように、この例の構成によれば、上記した第1の実施例で得られる効果の他、アップクロック/UCK又はダウンクロックDCKが供給された際のノイズの発生防止という効果が得られる。 というのは、図3に示すチャージポンプ13においては、MOSトランジスタ25及び26がスイッチングトランジスタと出力トランジスタの両方を兼ねているため、アップクロック/UCK又はダウンクロックDCKが供給されることによりMOSトランジスタ25又は26がオンする際に、
    MOSトランジスタ25及び26それぞれの寄生容量に起因するノイズが発生しやすい。 これに対し、この例のPLLにおいては、出力トランジスタであるMOSトランジスタ45及び48は、それぞれドレインに電源電圧V DDが印加されたり、接地されているので、トランスファゲート41又は42がオンしても、MOSトランジスタ45又は48のそれぞれドレインの電位は一定しており、ノイズが発生しにくい。

    【0037】C. 第3の実施例 次に、この発明の第3の実施例について説明する。 図6
    は、この発明の第3の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。 この図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
    この図に示すPLLにおいては、図1に示すチャージポンプ13に代えて、チャージポンプ51が新たに設けられている。 図7は、チャージポンプ51の構成の一例を示す回路図である。 この図において、図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
    この図に示すチャージポンプ51においては、図3に示すMOSトランジスタ25及び26に代えて、NチャネルのMOSトランジスタ52 及び52 と、PチャネルのMOSトランジスタ53 及び53 とが新たに設けられていると共に、定電流I C1及びI C2が流出又は流入されるブロックと、定電流I C3及びI C4が流出又は流入されるブロックとに分割されている。 MOS
    トランジスタ23 及び23 は、それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S 及びS によってオンして、対応する定電流源21 及び21 から供給される定電流I C1及びI C2を、アクティブローのアップクロック/UCKによりオンしたMOSトランジスタ52 を介して制御電流I として流出させる。 同様に、MOSトランジスタ23 及び23 は、それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S 及びS
    によってオンして、対応する定電流源21 及び21
    から供給される定電流I C3及びI C4を、アクティブローのアップクロック/UCKによりオンしたMOS
    トランジスタ52 を介して制御電流I として流出させる。 また、MOSトランジスタ24 及び24 は、
    それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S
    及びS によってオンして、アクティブハイのダウンクロックDCKによりオンしたMOSトランジスタ53
    を介して対応する定電流源22 及び22 の定電流I C1及びI C2を制御電流I として流入させる。 同様に、MOSトランジスタ24 及び24 は、それぞれ対応するアクティブハイの制御電流設定信号S 及びS によってオンして、アクティブハイのダウンクロックDCKによりオンしたMOSトランジスタ53 を介して対応する定電流源22 及び22 の定電流I C3
    及びI C4を制御電流I として流入させる。 なお、P
    LL各部の動作については、上記した第1の実施例と略同様であるので、その説明を省略する。

    【0038】このように、この例の構成によれば、上記した第1の実施例で得られる効果の他、回路特性の最適化という効果が得られる。 というのは、図3から分かるように、MOSトランジスタ25及び26には、制御電流I として定電流I C1 〜I C4が流れることになるが、定電流I C4 (16.3μA)は定電流I
    C1 (0.78μA)の20倍以上もあるため、そのような広範囲の電流をMOSトランジスタ25及び26に流そうすると回路特性を多少犠牲にする必要がある。 これに対し、この例のPLLにおいては、定電流I C1及びI C2が流出又は流入されるブロックと、定電流I
    C3及びI C4が流出又は流入されるブロックとに分割されており、MOSトランジスタ52 及び53 に流れる制御電流I は、定電流I C1 (0.78μA)と定電流I C2 (2.3μA)であり、MOSトランジスタ52 及び53 に流れる制御電流I は、定電流I
    C3 (7.0μA)と定電流I C4 (16.3μA)であり、電流の範囲は2〜3倍程度である。 このように2
    〜3倍程度の電流を流すMOSトランジスタ52 及び53 並びに52 及び53 を作製することは比較的容易であるから、回路特性を最適化することができるのである。

    【0039】D. 第4の実施例 次に、この発明の第4の実施例について説明する。 図8
    は、この発明の第4の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。 この図において、図4の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
    この図に示すPLLにおいては、図4に示すチャージポンプ31に代えて、チャージポンプ61が新たに設けられている。 図9は、チャージポンプ61の構成の一例を示す回路図である。 この図において、図5の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
    この図に示すチャージポンプ61においては、図5に示すトランスファゲート41及び42、MOSトランジスタ43〜48に代えて、トランスファゲート71 、7
    、72 及び72 と、NチャネルのMOSトランジスタ73 、73 、74 、74 、75 及び7
    と、PチャネルのMOSトランジスタ76 、76
    、77 、77 、78 及び78 とが新たに設けられていると共に、定電流I C1及びI C2が流出又は流入されるブロックと、定電流I C3及びI C4が流出又は流入されるブロックとに分割されている。

    【0040】トランファゲート71 は、その両端にアクティブローのアップクロック/UCK及びアップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ74 のゲートとMOSトランジスタ75
    のゲートとを接続する。 同様に、トランファゲート71
    は、その両端にアクティブローのアップクロック/U
    CK及びアップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ74 のゲートとMOS
    トランジスタ75 のゲートとを接続する。 また、トランファゲート72 は、その両端にアクティブハイのダウンクロックDCK及びダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ77
    のゲートとMOSトランジスタ78 のゲートとを接続する。 同様に、トランファゲート72 は、その両端にアクティブハイのダウンクロックDCK及びダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOS
    トランジスタ77 のゲートとMOSトランジスタ78
    のゲートとを接続する。

    【0041】MOSトランジスタ73 は、アップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ75 のゲート電圧を電源電圧V DDにプルアップする。 MOSトランジスタ74 及び75 においては、トランファゲート71 がオンすることにより、互いのゲートが接続され、MOSトランジスタ73
    がオフすることにより、MOSトランジスタ75 のゲートに電源電圧V DDが印加されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 又はS のいずれかによってオンしたMOSトランジスタ24 又は24 のいずれかを介してMOSトランジスタ74 に流れる定電流I C1又はI C2のいずれかと略等しい電流がMOSトランジスタ75 に流れ、その電流が制御電流I として流出される。

    【0042】MOSトランジスタ73 は、アップクロックUCKが印加されることによりオンして、MOSトランジスタ75 のゲート電圧を電源電圧V DDにプルアップする。 MOSトランジスタ74 及び75 においては、トランファゲート71 がオンすることにより、互いのゲートが接続され、MOSトランジスタ73
    がオフすることにより、MOSトランジスタ75 のゲートに電源電圧V DDが印加されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 又はS のいずれかによってオンしたMOSトランジスタ24 又は24 のいずれかを介してMOSトランジスタ74 に流れる定電流I C3又はI C4のいずれかと略等しい電流がMOSトランジスタ75 に流れ、その電流が制御電流I として流出される。

    【0043】MOSトランジスタ76 は、ダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOS
    トランジスタ78 のゲート電圧を接地にプルダウンする。 MOSトランジスタ77 及び78 においては、
    トランファゲート72 がオンすることにより、互いのゲートが接続されると共に、MOSトランジスタ76
    がオフすることにより、MOSトランジスタ78 のゲートが接地されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 又はS のいずれかによってオンしたMOSトランジスタ23 又は23 のいずれかを介してMOSトランジスタ77 に流れる定電流I C1又はI C2のいずれかと略等しい電流が制御電流I としてMOSトランジスタ78 に流入される。

    【0044】MOSトランジスタ76 は、ダウンクロック/DCKが印加されることによりオンして、MOS
    トランジスタ78 のゲート電圧を接地にプルダウンする。 MOSトランジスタ77 及び78 においては、
    トランファゲート72 がオンすることにより、互いのゲートが接続されると共に、MOSトランジスタ76
    がオフすることにより、MOSトランジスタ78 のゲートが接地されなくなると、ミラー効果により、アクティブハイの制御電流設定信号S 又はS のいずれかによってオンしたMOSトランジスタ23 又は23 のいずれかを介してMOSトランジスタ77 に流れる定電流I C3又はI C4のいずれかと略等しい電流が制御電流I としてMOSトランジスタ78 に流入される。 なお、PLL各部の動作については、上記した第2
    の実施例と略同様であるので、その説明を省略する。

    【0045】このように、この例の構成によれば、上記した第2の実施例で得られる効果の他、回路特性の最適化及び回路の誤動作防止という効果が得られる。 というのは、図5から分かるように、MOSトランジスタ44
    及び47には、制御電流I として定電流I C1 〜I
    C4が流れることになるが、定電流I C4 (16.3μ
    A)は定電流I C1 (0.78μA)の20倍以上もあるため、そのような広範囲の電流をMOSトランジスタ44及び47に流そうすると回路特性を多少犠牲にする必要がある。 また、そのような広範囲の電流をMOSトランジスタ44及び47に流した場合、MOSトランジスタ44及び47のゲート・ソース間電圧V GSが大きく変動するため、MOSトランジスタ44及び47が不飽和状態となり、充分にミラー効果が得られない場合がある。 これにより、MOSトランジスタ45及び48には、MOSトランジスタ44及び47に流れる電流と略等しい電流が流れなくなり、回路が正常に動作しないおそれがある。 これに対し、この例のPLLにおいては、
    定電流I C1及びI C2が流出又は流入されるブロックと、定電流I C3及びI C4が流出又は流入されるブロックとに分割されており、MOSトランジスタ74 及び77 に流れる制御電流I は、定電流I C1 (0.
    78μA)と定電流I C2 (2.3μA)であり、MO
    Sトランジスタ74 及び77 に流れる制御電流I
    は、定電流I C3 (7.0μA)と定電流I C4 (1
    6.3μA)であり、電流の範囲は2〜3倍程度である。 このように2〜3倍程度の電流を流すMOSトランジスタ74 及び77 並びに74 及び77 を作製することは比較的容易であるから、回路特性を最適化することができる。 また、MOSトランジスタ74 及び77 並びに74 及び77 に流れる電流は2〜3倍程度変動するだけであるから、MOSトランジスタ74
    及び77 並びに74 及び77 のゲート・ソース間電圧V GSの変動は小さいため、MOSトランジスタ74 及び77 並びに74 及び77 が不飽和状態となることはなく、充分にミラー効果が得られる。 したがって、MOSトランジスタ75 及び78 並びに7
    及び78 には、MOSトランジスタ74 及び7
    並びに74 及び77 に流れる電流と略等しい電流が流れ、回路が誤動作するおそれはない。

    【0046】以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。 例えば、上述の各実施例においては、この発明を位相周波数比較器と、チャージポンプと、LPFと、VCOと、分周器とにより構成されるPLLに適用する例を示したが、これに限定されず、この発明は、分周器の前段に前置分周器(プリスケーラ)が設けられた固定プリスケーラ方式のPLLや、前置分周器及びスワロカウンタが設けられたパルススワロ方式のPLLなど、少なくとも位相周波数比較器と、チャージポンプと、LPFと、VCOと、分周器とを有しているPLLならば、どのような方式のP
    LLにも適用することができる。 また、上述の各実施例においては、位相周波数比較器11は、基準クロックC
    と分周器16から供給される分周クロックCK との間の位相周波数差を検出して、この位相周波数差に応じたパルス幅のアップクロック/UCK(アクティブロー)又はダウンクロックDCK(アクティブハイ)をチャージポンプに供給する例を示したが、これに限定されず、アップクロック及びダウンクロックの論理はいずれでも良い。 また、位相周波数比較器11は、位相周波数差に応じたパルス数のアップクロック又はダウンクロックをチャージポンプに供給するように構成しても良い。
    また、上述の各実施例においては、デコーダ12は、2
    ビットの発振周波数帯域設定データDT と、7ビットの逓倍率設定データDT とに基づいて、制御電流設定信号S 〜S のいずれかを生成してチャージポンプに供給する例を示したが、これに限定されない。 要するに、上記した式(1)から分かるように、VCO15の変調感度K と逓倍率Nとが変更されても、LPF14
    の伝達関数F(s)を変更することなく、PLLのオープンループゲインG(s)の変動を一定の範囲内に抑えることができれば良い。 したがって、VCO15がその変調感度K を直接変更することができる構成を有する場合には、デコーダ12は、図示せぬCPUから供給される変調感度K の値と、逓倍率設定データDT とに基づいて、制御電流設定信号S 〜S のいずれかを生成してチャージポンプに供給するように構成しても良い。

    【0047】また、上述の各実施例においては、LPF
    3は、図11に示すように、抵抗値Rを有する抵抗6と容量値C を有するコンデンサ7とが縦続接続され、これらと、容量値C を有するコンデンサ8とが並列接続されて構成された2次のループフィルタである例を示したが、これに限定されず、LPF3は、チャージポンプから流出又は流入される制御電流I を平滑化して制御電圧としてVCO15に供給することができる構成であればどのようなものでも良い。 また、上述の各実施例においては、制御電流設定信号S 〜S は、VCO15
    の発振周波数帯域の第1〜第4のレンジと、分周器16
    の逓倍率Nの第1〜第4のレンジと、図2に示す関係を有する例を示したが、VCO15の発振周波数帯域のレンジ数や周波数の値、分周器16の逓倍率Nの値やレンジ数がこれに限定されないことはいうまでもない。 また、この例のPLLは、広い発振周波数帯域及び広い逓倍率変更範囲を有しているので、従来の技術で説明した半導体装置の論理設計時の回路ブロックとして用いることはもちろんできるが、発振周波数帯域設定データDT
    と逓倍率設定データDT とに基づいて内部クロックCK の周波数を変更することができるので、上記用途以外にも様々な用途に適用することができる。 この例のPLLは、例えば、通信機器等に搭載した場合、他の通信機器からの送信を待機している状態において、必要最小限の回路だけを動作させて消費電力を削減するために、CPUの動作クロックの周波数が低速化されるのに応じて、内部クロックCK の周波数を低速化する用途にも適用することができる。

    【0048】

    【発明の効果】以上説明したように、この発明の構成によれば、電圧制御発振器の変調感度又は発振周波数帯域及び逓倍率に基づいて、チャージポンプから流出又は流入される制御電流の値を変更するように構成したので、
    発振周波数帯域が広く、逓倍率変更範囲が広い場合でも、チップにおける占有面積を削減することができ、ロックアップタイムを短縮することができ、しかも、外乱に強くすることができる。 また、この発明の別の構成によれば、チャージポンプは、切換手段と入出力手段とが別個に設けられているので、アップクロック又はダウンクロックが供給された際にノイズが発生しにくい。 また、この発明の別の構成によれば、チャージポンプは、
    定電流源がその定電流の値が近いもの同士毎に複数のブロックに分割されると共に、各ブロック毎に、定電流源選択手段、切換手段及び電流流出流入手段が設けられているので、回路特性を最適化することができる。 また、
    この発明の別の構成によれば、チャージポンプは、定電流源がその定電流の値が近いもの同士毎に複数のブロックに分割されると共に、各ブロック毎に、定電流源選択手段、切換手段及び電流流出流入手段が設けられ、さらに、各ブロック毎に、切換手段と入出力手段とが別個に設けられているので、回路の誤動作を防止することができる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】この発明の第1の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。

    【図2】発振周波数帯域の各レンジと、逓倍率Nの各レンジと、制御電流設定信号S 〜S との関係の一例を示す図である。

    【図3】同PLLを構成するチャージポンプの構成の一例を示す回路図である。

    【図4】この発明の第2の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。

    【図5】同PLLを構成するチャージポンプの構成の一例を示す回路図である。

    【図6】この発明の第3の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。

    【図7】同PLLを構成するチャージポンプの構成の一例を示す回路図である。

    【図8】この発明の第4の実施例であるPLLの構成を示すブロック図である。

    【図9】同PLLを構成するチャージポンプの構成の一例を示す回路図である。

    【図10】従来のPLLの構成例を示すブロック図である。

    【図11】同PLLを構成するLPFの構成の一例を示す回路図である。

    【図12】従来の技術の不都合点を説明するためのボード線図であり、(a)はゲイン線図、(b)は位相線図である。

    【図13】PLLのロックアップ過程におけるVCOの発振周波数の時間的変動の一例を示す波形図である。

    【符号の説明】

    11 位相周波数比較器 12 デコーダ(制御電流変更手段) 13,31,51,61 チャージポンプ 14 LPF 15 VCO 16 分周器 21 〜21 ,22 〜22 定電流源 23 〜23 ,24 〜24 MOSトランジスタ(定電流源選択手段) 25,26,52 ,52 ,53 ,53 MOS
    トランジスタ(切換手段、入出力手段) 41,42,71 ,71 ,72 ,72 トランスファゲート(切換手段) 43,46,73 ,73 ,76 ,76 MOS
    トランジスタ(切換手段) 44,45,47,48,74 ,74 ,75 ,7
    ,77 ,77 ,78 ,78 MOSトランジスタ(入出力手段)

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