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シリコアルミノリン酸塩−34モレキュラーシーブの合成方法

阅读:754发布:2024-02-29

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シリコアルミノリン酸塩−34(SAPO−34)モレキュラーシーブの合成方法であって、 第一のリン源、第一のアルミニウム源、第一のケイ素源及び少なくとも一種の第一の有機構造指向剤を含む、第一のスラリーを形成すること、ここで前記少なくとも一種の第一の有機構造指向剤が、第四級アンモニウム化合物からなる群から選択される、 前記第一のスラリーを熟成して、第一の熟成スラリーを形成すること、 第二のリン源、第二のアルミニウム源、第二のケイ素源及び少なくとも一種の第二の有機構造指向剤を含む、第二のスラリーを形成すること、ここで前記少なくとも一種の第二の有機構造指向剤が、アルカノールアミン、及び置換若しくは非置換のアルキルアミンからなる群から選択される、 前記第二のスラリーを熟成して、第二の熟成スラリーを形成すること 前記第一の熟成スラリー及び前記第二の熟成スラリーを組み合わせることによって、熟成スラリー混合物を形成すること、及び 前記熟成スラリー混合物から、前記SAPO−34モレキュラーシーブを含むシリコアルミノリン酸塩モレキュラーシーブの結晶化を誘発すること、を含み、 前記第一のスラリー中の少なくとも一種の第一の有機構造指向剤は、前記第二のスラリーにおける少なくとも一種の第二の有機構造指向剤と異なり、 前記第一のリン源は、前記第二のリン源と同じでも、又は異なっていてもよく、 前記第一のアルミニウム源は、前記第二のアルミニウム源と同じでも、又は異なっていてもよく、そして 前記第一のケイ素源は、前記第二のケイ素源と同じでも、又は異なっていてもよい、方法。前記第一のスラリーを形成することが、 前記第一のリン源及びを組み合わせて、第一のリン酸溶液を形成すること、 前記第一のアルミニウム源を、前記第一のリン酸溶液中へ添加すること、 前記第一のアルミニウム源の添加の後、前記第一のケイ素源を、前記第一のリン酸溶液中へ添加すること、及び 前記第一のケイ素源の添加の後、少なくとも一種の第一の有機構造指向剤を、前記第一のリン酸溶液中へ添加すること、 を含む、請求項1に記載の方法。前記第二のスラリーを形成することが、 前記第二のリン源及び水を組み合わせて、第二のリン酸溶液を形成すること、 少なくとも一種の第二の有機構造指向剤を、前記第二のリン酸溶液中へ添加すること、 前記少なくとも一種の第二の有機構造指向剤の添加の後、前記第二のアルミニウム源を、前記第二のリン酸溶液中へ添加すること、及び 前記第二のアルミニウム源の添加の後、前記第二のケイ素源を、前記第二のリン酸溶液中へ添加すること、を含む、請求項1に記載の方法。前記第一のスラリーが熟成されて、前記第一の熟成スラリー中で、SAPO−34のための結晶核前駆体、核及び/又は結晶粒子を製造する、請求項1に記載の方法。前記第一のスラリーを熟成することが、前記第一のスラリーをおおよそ室温から約200℃の範囲内の温度で、0.5時間より長い時間にわたって熟成させることによって実施される、請求項1に記載の方法。前記第一のスラリーを熟成することが、前記第一のスラリーを約20℃から約150℃の範囲内の温度で、約1時間から約30時間の範囲内の時間にわたって熟成させることによって実施される、請求項1に記載の方法。前記第二のスラリーは熟成されて、SAPO形成単位を製造し、前記SAPO形成単位は前記第二の熟成スラリー中において、SAPO−34以外のSAPO構造のための結晶核前駆体、核及び/又は結晶粒子を含まないか又は非常に少量含む、請求項1に記載の方法。前記第二のスラリーを熟成することが、前記第二のスラリーを約10℃から約150℃の範囲内の温度で、約0.5時間から約50時間の範囲の時間にわたって熟成させることによって実施される、請求項1に記載の方法。前記第二のスラリーを熟成することが、前記第二のスラリーを約20℃から約100℃の範囲内の温度で、約1時間から約30時間の範囲の時間にわたって熟成させることによって実施される、請求項1に記載の方法。少なくとも一種の第一の有機構造指向剤が、テトラエチルアンモニウムヒドロキシドである、請求項1に記載の方法。前記熟成スラリー混合物中の前記第一の熟成スラリーの重量パーセントが、約1%から約99%の範囲である、請求項1に記載の方法。前記熟成スラリー混合物中の前記第一の熟成スラリーの重量パーセントが、約10%から約80%の範囲である、請求項1に記載の方法。前記熟成スラリー混合物中の前記第一の熟成スラリーの重量パーセントが、約20%から約50%の範囲である、請求項1に記載の方法。前記結晶化を誘発することが、 初めに、前記熟成スラリー混合物を、約50℃から約200℃の範囲内の第一の温度まで加熱し、次に、前記混合物を約0.5時間から約24時間の範囲内の時間にわたって、前記第一の温度に保持すること、及び 前記熟成スラリー混合物を、約150℃から約250℃の範囲内の第二の温度まで更に加熱し、次に、前記混合物を、約0.5時間から約70時間の範囲内の時間にわたって、前記第二の温度に保持すること、を含む、請求項1に記載の方法。前記結晶化を誘発することが、 初めに、前記熟成スラリー混合物を、約80℃から約150℃の範囲内の第一の温度まで加熱し、そして次に前記混合物を約1時間から約10時間の範囲内の時間にわたって前記第一の温度に保持すること、及び 前記熟成スラリー混合物を、約150℃から約220℃の範囲内の第二の温度まで更に加熱し、そして次に、前記混合物を、約1時間から約50時間の範囲内の時間にわたって前記第二の温度に保持すること、を含む、請求項1に記載の方法。前記結晶化を誘発することが、 前記熟成スラリー混合物を、約150℃から約250℃の範囲内の温度まで加熱し、そして次に、前記混合物を約0.5時間から約70時間の範囲内の時間にわたって前記温度に保持すること、を含む、請求項1に記載の方法。前記結晶化を誘発することが、 前記熟成スラリー混合物を、約150℃から約220℃の範囲内の温度まで加熱し、そして次に、前記混合物を約1時間から約50時間の範囲内の時間にわたって前記温度に保持すること、を含む、請求項1に記載の方法。前記シリコアルミノリン酸塩モレキュラーシーブが、少なくとも90%の前記SAPO−34モレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。前記シリコアルミノリン酸塩モレキュラーシーブが、少なくとも95%の前記SAPO−34モレキュラーシーブを含む、請求項1に記載の方法。前記SAPO−34モレキュラーシーブの平均粒径が3μmより小さい、請求項1に記載の方法。前記SAPO−34モレキュラーシーブの平均粒径が3μmより小さい、請求項18に記載の方法。請求項1に記載の方法により製造されたSAPO−34モレキュラーシーブを含む触媒粒子の、メタノールのオレフィンへの転換のための使用。請求項21に記載の方法により製造されたSAPO−34モレキュラーシーブを含む触媒粒子の、メタノールのオレフィンへの転換のための使用。オレフィンを製造するためのプロセスであって、前記プロセスが、請求項21に記載の方法により製造されたSAPO−34モレキュラーシーブを含む触媒粒子存在下でメタノールをオレフィンへ転換すること含む、プロセス。

说明书全文

(関連出願の相互参照) [0001]本出願は、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、2013年10月24日出願の米国特許仮出願第61/895,087号の出願日の利益を主張する。

(発明の分野) [0002]本発明は、シリコアルミノリン酸塩−34(SAPO−34)モレキュラーシーブに関し、より具体的には高い構造的純度を有するSAPO−34モレキュラーシーブの合成方法に関する。

[0003]シリコアルミノリン酸塩(SAPO)は、PO2+、AlO2、及びSiO2四面体単位による三次元微多孔質結晶格子構造を有する物質であり、合成した形状における無形としての必須の実験的化学組成は次のように表し得る。

mR:(SixAlyPz)O2 式中、Rは、結晶内細孔組織中に存在する少なくとも一種の有機構造指向剤を表し、mは、(SixAlyPz)O2の各モル毎に存在するRのモル数を表し、そして、x、y及びzは、それぞれ酸化物部分に存在するケイ素、アルミニウム及びリンのモル分率を表す。

[0004]低級オレフィンは従来より、天然ガス液又は石油系ナフサの熱分解によって、及び/又は石油系原料の流動接触分解(FCC)によって、炭化水素原料によって製造されている。低級オレフィン、特にエチレン及びプロピレンの需要増大により、新たな経路が広く検討された。モレキュラーシーブ上での、メタノールのようなアルコールの低級オレフィンへの接触転換は、エチレン及びプロピレンを製造するための最も有望な新たな経路の一つである。この点は、石炭由来の合成ガス、メタン又はバイオマスからメタノールを生産可能である故、特にそう言える。

[0005]多孔質の結晶質SAPOモレキュラーシーブを用いた、メタノール(及び他の低級アルコール)の低級オレフィンへの接触転換について、Kaiserが述べている(米国特許第4,499,327号)。SAPOモレキュラーシーブの結晶構造、ケイ素含有量及び分布、並びに結晶の粒径は、低級オレフィンへの選択的接触転換を最大化するためのSAPOモレキュラーシーブの重要点として挙げられる。

[0006]SAPOには多くの異なる構造があり、それらは異なる格子タイプによって表される。これらのSAPOとしては、SAPO−5、SAPO−11、SAPO−18、SAPO−34、SAPO−35、SAPO−41及びSAPO−56が挙げられる。これらの構造のうち、格子タイプCHA(Atlas of Zeolite Framework Types,2007,6th Edition,page 96に記載)によって表されるSAPOは、メタノールからオレフィンへの(MTO)反応について選択的であることが知られている(Kaiser、米国特許第4,499,327号)。特にSAPO−34、すなわち、約10×6.7Åの構造内に約4Åに開いた細孔及び円筒状ケージを有するCHA格子タイプのものは、MTO反応について高度に選択的である。しかし、SAPO−5又はSAPO−11のような別のSAPOがSAPO−34と共に存在すると、望ましくない生成物を生じがちとなる(Stud.Surf.Sci.cata.,61,429(1991))。それ故、MTO反応のためには、高い構造的純度を有するSAPO−34モレキュラーシーブを製造することが非常に重要である。

[0007]更に、ケイ素の含有量が低く、かつ均等に分布しているSAPO−34モレキュラーシーブは、MTO反応における低級オレフィンへの選択性を最大化するため重要である(Microporous and Mesoporous Materials,29,117〜126(1999);Microporous and Mesoporous Materials 53,97〜108(2002))。SAPO−34モレキュラーシーブの小型の結晶は、望ましくないコーク形成を減らすため、及び触媒の寿命を改善するため重要である(Microporous and Mesoporous Materials 29,191〜203(1999))。更に、構造指向剤の引火性、沸点、毒性及び量などの特徴、並びに合成中に回収される固形SAPOの濾過性及び収率は、SAPO−34モレキュラーシーブの工業的製造にとって重要な実用上の関心事である。

[0008]SAPO合成の間、テンプレートとも呼ばれる構造指向剤を、特定タイプの格子構造の形成を指向するために通常用いる。しかし、SAPOの最終的な結晶構造への構造指向剤の効果は多様である。結果として、SAPO−34生産用として現在知られている構造指向剤を用いて、比較的純粋なSAPO−34構造を製造することは非常に困難である。Lokらは、米国特許第4,440,871号にて、様々な構造指向剤及び合成条件と関連付けてSAPO−34モレキュラーシーブの合成を(他のSAPO構造と共に)述べている。特定の構造指向剤がSAPO−34の形成を指向又は開始する一方、その合成の間にSAPO−5のような別の結晶構造もまた形成される。

[0009]更に、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)、ジエチルアミン(DEA)、トリエチルアミン(TEA)又はモルフォリンのような、現在ではSAPO−34生産について、より特異的と知られている構造指向剤は、別の実用上の関心事である。例えば、Juan Tanらは、TEAを用いてSAPO−34の小粒径結晶を工業生産可能であることを開示している(Microporous and Mesoporous Materials,53 97〜108,2002)。しかし、TEAは揮発性であり、有毒であり、かつ比較的有害であり、それ故、SAPO−34の工業的製造における使用は困難である。

[0010]米国特許第4,677,243号では、構造指向剤としてテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)を用いたSAPO−34の合成方法を開示している。回収された結晶質生成物の多くの相がSAPO−34ではあるが、この生成物は他の構造的不純物を含んでいる。また、この方法ではSAPO−34の非常に小型の結晶(1ミクロン未満)が製造され、分離困難である。そして、TEAOHはまた高価な化成品でもあり、SAPO−34の工業的製造においてそれを実用的に用いるには制限がある。

[0011]米国特許出願公開第2012/0203046(A1)号ではまた、二種の構造指向剤、TEAOH及びDEAを用いたSAPO−34の合成方法を開示している。しかし、結晶化したSAPO−34を含むスラリーから分離された固形生成物の構造的純度に関して実験データが開示されていない。更に、DEAは揮発性であり有毒であり、かつ比較的有害であり、それ故、SAPO−34の工業的製造における使用は困難である。

[0012]更にまた、アルカノールアミン(アミノアルコールとも呼ぶ)は、単独で又は他の構造指向剤との組み合わせでのいずれかで、様々なタイプのSAPO格子を合成するのに好適であると開示されている。アルカノールアミンは高沸点、高引火点かつ比較的低毒性である。しかし、開示されている、構造指向剤としてアルカノールアミンを用いる合成方法は、SAPO−34を製造するものではないか、又は構造的純度が低いSAPO−34を製造する。例えば、ChaeらはN,N−ジエタノールアミンを用いてSAPO−5、すなわちAFIタイプの構造のものを得ることを開示している。更に、Chaeらはトリエチルアミンを用いてSAPO−5及びSAPO−34の混合物を得ることを開示している(Journal of Nanoscience and Nanotechnology,10,195〜202,2010)。しかし、SAPO−34の相対構造的純度について記載がない。

[0013]米国特許第4,310,440号では、トリエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン及びN−メチルエタノールアミンを構造指向剤として用いてAlPO−5、すなわち、SAPO−5の類縁体を調製することを記載している。しかし、SAPO−34の合成について記載がない。

[0014]米国特許第6,767,858号では、N−メチルエタノールアミンを構造指向剤として用いて170℃の温度で20時間から14日間にわたり、SAPO−34収率4.2%となるSAPO−34の合成方法を開示している。合成用のフッ素源としてHPF6を添加する場合、そのSAPO−34収率は27.1%まで上がる。

[0015]欧州特許出願第0993867号では、ジエタノールアミンを用いて200℃で60時間にわたり、SAPO−34を調製可能であると開示している。しかし、純度、収率又は物理的性質について開示されていない。この特許出願ではまた、異なる量のジエタノールアミンを用いるだけで、同じ組成物かつ同じ方法によりSAPO−5を生産することを開示している点にも触れておく。また、SAPO−5の構造的純度又は収率について詳細を述べていない。

[0016]それ故、先に議論したように、SAPO−34を形成することが現在知られている構造指向剤は、高毒性、低沸点及び低引火点(これ故、合成中に高圧を生じる)のような物性によって実用的使用に制限があった。高沸点及び高引火点を有し、かつ比較的低毒性のアルカノールアミンのような他の構造指向剤は、高い構造的純度を有するSAPO−34を与えない。また、文献に記載の方法は、実用的使用に必要な小型で均質度の高いSAPO−34結晶を与えない。

[0017]したがって、本発明の一例は、高い構造的純度を有する均質で小型のシリコアルミノリン酸塩−34(SAPO−34)モレキュラーシーブの結晶の進歩性を有する合成方法である。本出願人は、特別の構造指向剤に頼らず、高い構造的純度を有する均質で小型のSAPO−34結晶を製造する方法を発明した。そして、本発明の方法は、純粋なSAPO−34生産用としては知られていないジエタノールアミンのような、確かに比較的より環境に優しい構造指向剤を用いて実施可能であることを示した。

[0018]本発明の方法は、第一のスラリー及び第二のスラリーを形成することを含み、これらのスラリーは別々に熟成されて、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーを形成する。第一のスラリーは、第一のリン源、第一のアルミニウム源、第一のケイ素源、及び少なくとも一種の第一の有機構造指向剤を含む。第二のスラリーは、第二のリン源、第二のアルミニウム源、第二のケイ素源、及び少なくとも一種の第二の有機構造指向剤を含む。第一のスラリー中の少なくとも一種の第一の有機構造指向剤は、第二のスラリー中の少なくとも一種の第二の有機構造指向剤と異なる。次に、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーが組み合わされ、熟成スラリー混合物を形成する。最後に、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブの結晶化は、この熟成スラリー混合物により起こる。得られたSAPOモレキュラーシーブは、結晶相中に少なくとも90%のSAPO−34モレキュラーシーブを含み得る。

[0019]本発明の他の例は、無水形としての化学組成が、mR:(Six・Aly・Pz)O2と表されるSAPO−34モレキュラーシーブであり、式中、mは0.02から0.2の範囲であり、xは0.02から0.2の範囲であり、yは0.3から0.6の範囲であり、かつzは0.3から0.6の範囲である。

[0020]

本発明の一実施形態にかかるシリコアルミノリン酸塩−34(SAPO−34)モレキュラーシーブの合成方法を示す。 [0021]

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

本出願における実施例1から6及び比較例1から3にて得られた固形生成物それぞれのX線回折(XRD)パターンを示す。

[0022]

本出願における実施例3より得られた固形生成物の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。

[0023]本発明を、本発明の実施形態と関連させて述べる。本発明の説明全般について、図1から3を参照するものとする。図面を参照する場合、示された全体を通じて、同じ要素は同じ参照番号によって表される。

[0024]図1に、本発明の一実施形態にかかるシリコアルミノリン酸塩−34(SAPO−34)モレキュラーシーブの合成方法を示す。本方法は、第一のスラリー及び第二のスラリーを形成することを含み、これらのスラリーは別々に熟成されて、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーを形成する。第一のスラリーは、第一のリン源、第一のアルミニウム源、第一のケイ素源、及び少なくとも一種の第一の有機構造指向剤を含む。第二のスラリーは、第二のリン源、第二のアルミニウム源、第二のケイ素源、及び少なくとも一種の第二の有機構造指向剤を含む。第一のスラリー中の少なくとも一種の第一の有機構造指向剤は、第二のスラリー中の少なくとも一種の第二の有機構造指向剤と異なる。次に、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーが組み合わされ、熟成スラリー混合物を形成する。最後に、この熟成スラリー混合物より、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブの結晶化が起こる。

[0025]好適な第一のリン源及び第二のリン源の非限定的な例としては、アルミニウム含有リン組成物も挙げることが可能であり、リン酸、リン酸トリエチルなどの有機リン酸エステル、リン酸アンモニウム、リン酸テトラエチルアンモニウムなどのリン酸塩、並びにAlPO4などの結晶質若しくは非晶質のアルミノリン酸塩、亜リン酸塩、又はそれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。好ましい第一のリン源又は第二のリン源はリン酸である。好適な第一及び第二のアルミニウム源の非限定的な例としては、アルミニウムアルコキシドなどの有機アルミニウム化合物、並びにリン酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、アルミン酸ナトリウム、ベーマイト、擬ベーマイト、ギブサイト、及び三塩化アルミニウムのような無機アルミニウム源、又はそれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。好ましい第一第二のアルミニウム源又は第二のアルミニウム源は擬ベーマイトである。

[0026]好適な第一のケイ素源及び第二のケイ素源の非限定的な例としては、ケイ酸ナトリウムのようなケイ酸アルカリ金属塩、フュームドシリカ、例えばオルトケイ酸テトラメチル(TMOS)及びオルトケイ酸テトラエチルといったオルトケイ酸テトラアルキルなどの有機ケイ素化合物、コロイダルシリカ若しくはその水性懸濁液、及びケイ酸、又はそれらのいずれかの組み合わせが挙げられる。好ましい第一のケイ素源又は第二のケイ素源はコロイダルシリカである。

[0027]一般に、本発明の、SAPOモレキュラーシーブの合成とは、構造指向剤(通称ではテンプレートとして知られる)、合成条件及び合成の方法論の間での複雑な相互関係である。構造指向剤(複数可)は、ケイ素源、アルミナ源及びリン源から、望ましいSAPO構造を得るための構造化されたSAPO格子が形成することを指向し、別の表現では原因となると考えられる。ここでの望ましいSAPO構造は、この場合はSAPO−34である。

[0028]有機構造指向剤の具体例は、少なくとも一種の置換又は無置換のアルキル基を有する塩基性窒素化合物である。好ましい指向剤の具体例としては、特に限定されるものではないが、第四級アンモニウム化合物、アルカノールアミン、アルキルアミン及びそれらの組み合わせが挙げられる。好適な第一及び第二の有機構造指向剤の非限定的な例としては、テトラアルキルアンモニウム化合物及びアミンが挙げられ、塩及びそれらの窒素に置換アルキル基が結合しているもの、例えばテトラメチルアンモニウム化合物、テトラエチルアンモニウム化合物、テトラプロピルアンモニウム化合物及びテトラブチルアンモニウム化合物、シクロヘキシルアミン、モルフォリン、プロピルアミン、ジ−n−プロピルアミン(DPA)、トリプロピルアミン、ジエチルアミン(DEA)、トリエチルアミン(TEA)、エタノールアミン、N,N−ジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、メタノールアミン、ジメタノールアミン、トリメタノールアミン、ピペリジン、シクロヘキシルアミン、2−メチルピリジン、N,N−ジメチルベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、N,N’−ジメチルピペラジン、N’,N’,N,N−テトラメチル−(1,6)ヘキサンジアミン、N−メチルピペリジン、3−メチル−ピペリジン、N−メチルシクロヘキシルアミン、3−メチル−ピリジン、4−メチル−ピリジン、キヌクリジン、ジ−n−ブチルアミン、ネオペンチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、イソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、t−ブチル−アミン、エチレンジアミン、ピロリジン及び2−イミダゾリドンが挙げられる。

[0029]図1に示すように、この合成方法は形成ステップ100を含む。形成ステップ100にて、第一のスラリーが形成される。一実施形態において、第一のスラリー中へ添加する様々な成分の含量は、次の式、すなわち、aR・bSiO2・Al2O3・cP2O5・dH2O(式1)にて示されるモル比に従って決定され、式中、Rは有機構造指向剤又は二種以上の異なる有機構造指向剤の混合物であり、aは有機構造指向剤(複数可)のAl2O3に対するモル比であって0.1〜4.0の範囲で変化し、bはSiO2のAl2O3に対するモル比であって0.02〜2.0の範囲で変化し、cはP2O5のAl2O3に対するモル比であって0.02〜2.0の範囲で変化し、そしてdはH2OのAl2O3に対するモル比であって20から100の範囲で変化する。

[0030]形成ステップ100にて、この出発成分を添加する順序は変更可能であり、この出発成分を添加する速度は1分当たり5g以上が可能である。一実施形態において、まず第一のリン源及び水を組合わせることによって、第一のリン酸溶液を形成し、これへ第一のアルミニウム源を添加することによって。第一のスラリーは形成される。次に、第一のアルミニウム源を加えた後、第一のケイ素源を第一のリン酸溶液中へ添加する。最後に、第一のケイ素源の添加後、少なくとも一種の第一の有機構造指向剤を第一のリン酸溶液中へ添加し、第一のスラリーを形成する。出発成分を添加する間及びその後、スラリーを任意の方法にて混合又は撹拌可能である。10℃から100℃の範囲の温度で、成分の混合が可能である。

[0031]一実施形態において、少なくとも一種の第一の有機構造指向剤は窒素化合物であり、好ましくは第四級アンモニウム化合物、アルカノールアミン、及び置換若しくは無置換のアルキルアミンからなる群から選択され、より好ましくは、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)、トリエチルアミン(TEA)、ジエチルアミン(DEA)及びモルフォリンのようなSAPO−34を形成することが知られている化合物から選択される。TEAOHを用いることは更に好ましい。形成ステップ100が完了した後、本発明の方法は熟成ステップ102へ続く。

[0032]熟成ステップ102において、第一のスラリーを熟成する。おおよそ室温から約200℃の範囲の、好ましくは約20℃から約150℃の範囲の温度で、0.5時間より長い時間にわたって、好ましくは約1時間から約50時間で、より好ましくは1時間から30時間で、第一のスラリーを熟成することが可能である。これらのスラリーを熟成する、又は熟成を補助する他の方法としては、機械的撹拌及び/又は粉砕及び/又は超音波処理が挙げられる。

[0033]特定の理論に束縛されるものではないが、形成ステップ100において、ケイ素、アルミニウム及びリン源はそれらのそれぞれの初期の形から解離すると考えられる。熟成ステップ102において、これら解離した種が再構成され、まずSAPO形成単位を形成し、これより、SAPO−34を形成すると知られている構造指向剤(複数可)の存在下で、SAPO−34結晶核前駆体を更に形成する。このSAPO−34結晶核前駆体を、熟成ステップ102における高温の水熱条件下で、SAPO−34結晶核及び/又は結晶粒子へ更に転換することが可能である。熟成ステップ102は、温度、時間及び第一の熟成スラリーの濃度などの変数を最適に組み合わせ、SAPO−34の結晶核前駆体、核及び/又は結晶粒子の形成が最大となる手法により行うことが好ましい。

[0034]それとは別に、本合成方法は、形成ステップ104も含む。形成ステップ104において、第二のスラリーが形成される。一実施形態において、第二のスラリー中へ添加する様々な成分の量は、第一のスラリーについて用いた前述と同じ式、すなわち、aR・bSiO2・Al2O3・cP2O5・dH2O(式2)にて示されるモル比に従って決定され、式中、Rは有機構造指向剤又は二種以上の異なる有機構造指向剤の混合物であり、そのうちの少なくとも一種は第一のスラリーへ添加した少なくとも一種の第一の有機構造指向剤と異なるものであり、aは有機構造指向剤(複数可)のAl2O3に対するモル比であって0.1〜4.0の範囲で変化し、bはSiO2のAl2O3に対するモル比であって0.02〜2.0の範囲で変化し、cはP2O5のAl2O3に対するモル比であって0.02〜2.0の範囲で変化し、そしてdはH2OのAl2O3に対するモル比であって20から100の範囲で変化する。

[0035]形成ステップ104において、出発成分を添加する順序は変更可能であり、様々な出発成分を添加する速度は1分当たり5g以上が可能である。一実施形態において、第二のスラリーを形成するには、まず第二のリン源及び水を組み合わせて第二のリン酸溶液を形成し、これへ少なくとも一種の第二の有機構造指向剤を加える。次に、少なくとも一種の第二の有機構造指向剤の添加後、第二のアルミニウム源を第二のリン酸溶液中へ添加する。最後に、第二のアルミニウム源の添加後、第二のケイ素源を第二のリン酸溶液中へ添加し、第二のスラリーを形成する。更に、この第二のスラリー中の少なくとも一種の第二の有機構造指向剤は、第一のスラリー中の少なくとも一種の第一の有機構造指向剤と異なる。様々な出発成分を添加する間及びその後、スラリーを任意の方法にて混合又は撹拌してもよい。10℃から100℃の範囲の温度で、成分の混合が可能である。

[0036]一実施形態において、少なくとも一種の第二の有機構造指向剤は窒素化合物であり、好ましくは第四級アンモニウム化合物、アルカノールアミン、並びに置換アルキルアミン及び無置換アルキルアミンからなる群から選択され、より好ましくはアルカノールアミン及びアルキルアミンからなる群から選択される。

[0037]また、第二のリン源は第一のリン源と同じでも、又は異なっていてもよい。第二のアルミニウム源は第一のアルミニウム源と同じでも、又は異なっていてもよい。第二のケイ素源は第一のケイ素源と同じでも、又は異なっていてもよい。それ故、それぞれのスラリーの組成(そしてそれに伴って前述の式1及び式2)は、それらの三種の成分及びそれらのモル比での含量の項において同じであっても、かつ/又は、それらの三種の成分及びそれらの含量の項において異なっていてもよい。初めに示したように、第二のスラリーの少なくとも一種の有機構造指向剤は第一のスラリー中のものと異なり、それ故、それぞれの式での成分Rは異なる。二種のスラリーにおけるそれぞれの成分Rのモル比「a」は同じでも、又は異なっていてもよい。形成ステップ104が完了した後、本発明の方法は熟成ステップ106へ続く。

[0038]熟成ステップ106において、第二のスラリーが熟成される。第二のスラリーを熟成するのに用いる温度は、好ましくは150℃以下にすべきである。一実施形態において、約10℃から約150℃の、好ましくは約20℃から約100℃の範囲の温度で、約0.5時間から約50時間の、好ましくは約1時間から約30時間の範囲の時間で、第二のスラリーを熟成する。第二のスラリーを少なくとも1時間で、好ましくは12時間で、より好ましくは24時間で熟成可能な場合、第二のスラリーを室温で熟成することが特に好適である。

[0039]特定の理論に束縛されるものではないが、形成ステップ104において、第二のスラリー中のケイ素、アルミニウム及びリン源は、それらのそれぞれの初期の形から解離すると考えられる。熟成ステップ106において、これら解離した種が再構成され、特別ではない構造指向剤(複数可)の存在下、SAPO形成単位となる。熟成ステップ106における、温度及び/又は熟成時間のような熟成条件は、SAPO形成単位から、SAPO−34以外のSAPO構造となる結晶核前駆体及び/又は核を更に形成することを防ぐ手法により、好ましく最適化又は制御可能である。それ故、大部分のSAPO形成単位は、第二の熟成スラリー中において、SAPO−34以外のSAPO構造となる結晶核前駆体、核及び/又は結晶粒子を含まない、又は非常に少量含む。熟成ステップ102及び熟成ステップ106の両方がそれらの望ましい熟成レベルとなり完了した後、本発明の方法は混合物形成ステップ108へ続く。

[0040]混合物形成ステップ108では、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーを充分に撹拌しつつ組み合わせて熟成スラリー混合物を形成する。充分な撹拌により、確実にこの二種の熟成スラリーがよく混合され、かつ不均一な空間又は領域が無い。熟成スラリー混合物中の第一の熟成スラリーの重量パーセントを、約1%から約99%、好ましくは約10%から約80%、より好ましくは約20%から約50%の範囲とすることが可能である。混合物形成ステップ108が完了した後、本発明の方法は結晶化誘発ステップ120へ続く。

[0041]結晶化誘発ステップ120では、熟成スラリー混合物から、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブの結晶化が起こる。本発明の一実施形態において、二ステップの加熱手順により、すなわち、第一の加熱ステップ110、及び第二の加熱若しくは結晶化ステップ112により、結晶化が起こる。

[0042]第一の加熱ステップ110では、スラリー混合物を高温で更に熟成させ、スラリー混合物全体を通じて結晶核前駆体の形成と混合を確実に行う。一実施形態において、熟成スラリー混合物を、初めに約50℃から約200℃の、好ましくは約80℃から約150℃の範囲にある第一の温度まで加熱し、そして次に、約0.5時間から約24時間の、好ましくは約1時間から約10時間の範囲内の時間にわたって、第一の温度に保持する。第一の加熱ステップ110を通してのこの更なる成熟によって、より多数の結晶核形成が起き、高い構造的純度を有する均質で小型のSAPO−34結晶の形成へつなげることが可能となると考えられる。第一の加熱ステップ110が完了した後、本発明の方法は結晶化ステップ112へ続く。

[0043]結晶化ステップ112では、スラリー混合物を第二の温度まで更に加熱し、一定時間にわたって、第二の温度に保持する。一実施形態において、スラリー混合物を、約150℃から約250℃の、好ましくは約150℃から約220℃の範囲内の第二の温度まで更に加熱し、そして次に、約0.5時間から約70時間の、好ましくは約1時間から約50時間の範囲内の時間にわたって、第二の温度に保持する。一般に、この第二の温度は、第一の加熱ステップ110での第一の温度より高くしなければならない。

[0044]特定の理論に束縛されるものではないが、結晶化ステップ112では、SAPO−34の結晶核前駆体を含む第一の熟成スラリーを、SAPO形成単位を含む第二の熟成スラリーと結晶化温度にて組み合わせたとき、SAPO−34の結晶核前駆体は、SAPO形成単位が高い構造的純度を有するSAPO−34モレキュラーシーブを形成することを「指向する」、又は可能にすると考えられる。そのようなSAPO−34の結晶核前駆体の存在は、高い構造的純度を有するSAPO−34結晶の製造にとって重要であろうと考えられる。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。一実施形態において、SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

[0045]結晶化誘発ステップ120の他の実施形態は、単一加熱ステップの手順を含んでもよく、その場合、熟成スラリー混合物を結晶化ステップ112における第二の温度と同じ温度まで加熱するが、加熱速度は1分当たり10℃以下である。一実施形態において、熟成スラリー混合物を、約150℃から約250℃の、好ましくは約150℃から約220℃の範囲内の温度まで加熱し、そして次に、約0.5時間から約70時間の、好ましくは約1時間から50時間の範囲内の時間にわたって、この混合物を前述の温度に保持する。結晶化誘発ステップ120が完了した後、本発明の方法は分離ステップ114へ続く。

[0046]分離ステップ114において、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを、この生成物スラリーから回収する。分離ステップ114は、このSAPO固形分の生成物スラリーからの濾過、及びこのSAPO固形分の洗浄を含み得る。濾過機器の非限定的な例としては、濾布又は濾紙を用いる真空濾過、ベルトフィルタ、加圧濾過器、遠心分離機及び/又はメンブランフィルタが挙げられる。分離ステップ114を、10から100℃の、好ましくは室温から70℃の範囲の温度で行うことが可能である。一実施形態において、ベルトフィルタなどのフィルタ、加圧濾過器及びメンブランフィルタ、並びに/又は遠心分離機による濾過ステップによって、固形のSAPOモレキュラーシーブを分離可能である。次に、分離した固形のSAPOモレキュラーシーブを水で洗浄する。洗浄水の温度を、10℃から100℃の、好ましくは室温から70℃の範囲にして、前述の濾過機器を用いてこの洗浄を行ってもよい。この洗浄の目的は、回収したSAPO固形分から残留化合物/塩を除くことである。洗浄ステップの数、並びに洗浄水の量及びpHを調整することにより、回収したSAPO固形分からいずれかの不純物を確かに除くようにする。例えば、ケイ酸ナトリウムをケイ素源として用いる場合、洗浄水を酸性化することにより、回収したSAPO固形分から残留ナトリウム不純物を除くのに有利にすることが可能である。分離ステップ114の後、固形のSAPOモレキュラーシーブを集める。固形のSAPOモレキュラーシーブ中の含水率を、80重量%未満、好ましくは60重量%未満とすることが可能である。分離ステップ114が完了した後、本発明の方法は乾燥ステップ116へ続く。

[0047]乾燥ステップ116において、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを、流動性粉体となるまで乾燥する。一実施形態において、静置式乾燥機、気流乾燥機及び/又は回転式乾燥機内にて、50℃から250℃の、好ましくは80℃から150℃の範囲の温度で、大気圧条件又は空気のような気流の下で、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを乾燥する。乾燥ステップ116後のSAPOモレキュラーシーブの含水率を、20重量%未満、好ましくは10重量%未満とすることが可能である。

[0048]乾燥ステップ116が完了した後、得られた固形生成物は、少なくとも90%のAPO−34を、好ましくは95%のSAPO−34を結晶相中に含む。SAPO−34モレキュラーシーブは、無水形としての化学組成を、mR:(Six・Aly・Pz)O2と表すことができ、式中、mは0.02から0.2の範囲であり、xは0.02から0.2の範囲であり、yは0.3から0.6の範囲であり、かつzは0.3から0.6の範囲である。乾燥ステップ116が完了した後、本発明の方法は焼成ステップ118へ続く。

[0049]焼成ステップ118において、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを焼成し、残留有機構造指向剤(複数可)を除去又は焼き切る。静置式の炉、移動床式の炉及び/又は回転炉にて、350℃から750℃の範囲の温度で、大気圧条件若しくは空気、酸素又は窒素のような気流の下で、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを、焼成可能である。空気が好ましい。焼成した固形生成物中における残留有機構造指向剤(複数可)から残った全炭素分が5%以下、好ましくは1%以下となり得るような手法にて焼成条件を調整する。焼成した固形生成物の全重量損失を、850℃で5時間の場合、15%以下、好ましくは10%以下とすることが可能である。

[0050]一実施形態において、回収したSAPOモレキュラーシーブは、少なくとも90%のSAPO−34モレキュラーシーブを含む。他の実施形態において、回収したSAPOモレキュラーシーブは、少なくとも95%のSAPO−34モレキュラーシーブを含む。

[0051]分離ステップ114、乾燥ステップ116及び/又は焼成ステップ118からの、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブを、マトリックス物質及び接着剤のような配合剤と更に組み合わせて、触媒粒子を得ることが可能である。一実施形態において、触媒粒子を生産するため用いるSAPOモレキュラーシーブは、第1族から遷移金属元素のような第14族の一種以上の金属元素を含む。形成ステップ100から混合物形成ステップ108までのいずれかの合成ステップにおいて、スラリーへ、金属塩又は/及び水酸化物のような金属含有化合物を添加することにより、金属元素を取り入れることが可能である。他の実施形態において、結晶化ステップ112の後、物理的混合、イオン交換及び/又は含浸により金属含有化合物をSAPOモレキュラーシーブ中へ添加してもよい。

[0052]これらの触媒粒子の粒子径を、反応器運転のタイプにより、10ミクロンから5ミリメートルの範囲とすることが可能である。例えば流動床反応器の場合、平均粒子径は10〜150ミクロン、好ましくは50〜100ミクロンが好適である。固定層での運転の場合、平均粒子径は1mm〜5mm、好ましくは1.5〜3mmが好適である。

[0053]本発明の触媒粒子中、SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブの乾燥基準での重量パーセントを、20%から90%とすることが可能である。このマトリックス物質は、好ましくはカオリンのようなクレイから選択され、触媒粒子中での重量パーセントは20%から90%の範囲である。マトリックス物質は、一種であっても又は二種以上の物質の組み合わせであってもよい。一般的には、マトリックス物質はフィルタの役割を果たし、コストダウン並びに/又は前述の触媒粒子を通じての反応物質及び生成物の拡散制御に寄与する。

[0054]接着剤(binding agents)はアルミニウム系又はケイ素系接着剤を含んでもよい。接着剤の非限定的な例としては、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、アルミニウムクロロヒドロール、硫酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、解膠したアルミナ、解膠した水酸化アルミニウム、アルミナゾル、及びそれらのいずれかの組み合わせが挙げられ、触媒粒子中での重量パーセントは5%から30%の範囲である。接着剤は、本発明におけるSAPO−34のような触媒活性成分を、クレイのようなマトリックス物質と接着し、望ましい強度を有する形を持った粒子を得るために用いられる。

[0055]SAPO−34モレキュラーシーブを含むSAPOモレキュラーシーブ及びこれらの配合剤は、機械的摩砕によっても、又はよらずとも混合可能であり、次にこの混合物は、望ましい粒径と形の粒子へ転換され、その次は、200℃から700℃の範囲の温度での、1時間から10時間の範囲の時間にわたって、大気圧条件又は空気のような気流の下での焼成ステップへ続く。一実施形態において、この混合物を噴霧乾燥して平均粒径が10μmから200μmの、好ましくは50μmから100μmの範囲の球状粒子を得る。

[0056]この配合された触媒は、低級酸素化物を低級オレフィンへ転換するのに用いることが可能である。低級酸素化物原料としては、アルコール、アルデヒド、ケトン、エーテル又はそれらの混合物、より好ましくは炭素原子数1〜6の低級アルコール及びエーテルが挙げられる。本出願にて開示したような高い構造的純度のSAPO−34を用いると、Kaiserが述べたメタノールのオレフィンへの転換(MTO)には特に有利である(米国特許第4,499,327号)。

[0057]以下、本発明について、実施例を参照しより詳細に述べる。但し、本発明の範囲は以下の実施例に限定されない。

[0058]本発明における構造的純度は、合成経路から得られる全結晶質物質中におけるSAPO−34のパーセントと定義される。 [0059]SAPOモレキュラーシーブ中のSAPO−34の構造的純度は、XRD測定の回折パターンに基づいて計算する。本発明のSAPO−34モレキュラーシーブの特徴的なX線回折(XRD)パターンを表1に示す。

次に、SAPO−34の構造的純度(SAPO−34%)は、下記の式に従って計算する。

式中、Asapo 34は、2θ=9.6°±0.2°でのXRDピークの面積である。Asapo5は、2θ=7.4°±0.2°でのXRDピークの面積である。Aotherは、SAPO−5及びSAPO−34に関連しない、他のいずれかの同定された相の最強ピークの面積である。Aunknownは、SAPO−5、SAPO−34及び他のいずれの同定された相とも関連しない、全ての同定されていないピークの合計面積である。

[0060]全てのXRD測定用試料は、分離ステップ114より120℃にて5時間の合成中に得た固形生成物5グラムを乾燥して調製する。XRD測定に必要な場合、乾燥した固形生成物を更に砕いて粉末とする。

[0061]結晶の粒径をSEMにて測定し、その際、試料の二つの領域を無作為に選択し、様々な倍率で撮像する。百個の、すなわち、選択された領域それぞれにて50個のSAPO−34結晶の平均粒径を求める。

(実施例1) [0062]まず、229.3gの85%リン酸(H3PO4)及び181.1gのH2Oを撹拌しつつ組み合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、132.4gのアルミナCatapal(登録商標)B(Sasol North America Inc.社の登録商標)を、希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ少しずつ添加し、均質な混合液を得た。アルミナCatapal(登録商標)Bの添加が完了した後、90.1gのLudox(登録商標)AS−40(40% SiO2)(W.R.Grace & Co.−Conn.社の登録商標)を、この混合液中へ、混合液が均一となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Ludox(登録商標)AS−40の添加が完了した後、841.5gの35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)を混合液中へ撹拌しつつ添加し、第一のスラリーを得た。この第一のスラリーの最終的な組成は、2.0TEAOH/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。この第一のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第一の熟成スラリーを得た。

[0063]それとは別に、183.4gの85%リン酸(H3PO4)及び745.6gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、303.6gのトリエチルアミン(TEA)を、この希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。TEAの添加が完了した後、132.4gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、90.1gのLudox(登録商標)AS−40を前述の混合液中へ撹拌しつつ添加し、第二のスラリーを得た。この第二のスラリーの最終的な組成は、3.0TEA/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。この第二のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第二の熟成スラリーを得た。

[0064]第一の熟成スラリー200g及び第二の熟成スラリー400gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を約200℃の温度まで加熱し、その温度で8時間、自発による圧下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0065]実施例1にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Aに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると100%である。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

(実施例2) [0066]実施例1における第一のスラリー調製と同じ方法により、第一のスラリーを調製した。この第一のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第一の熟成スラリーを得た。

[0067]それとは別に、56.3gの85%リン酸(H3PO4)及び228.8gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、46.6gのトリエチルアミン(TEA)を、前述の希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。TEAの添加が完了した後、40.6gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、27.6gのLudox(登録商標)AS−40を混合液中へ撹拌しつつ添加し、第二のスラリーを得た。ここでの第一のスラリーの最終的な組成は、1.5TEA/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。ここでの第二のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第二の熟成スラリーを得た。

[0068]第一の熟成スラリー200g及び第二の熟成スラリー400gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を初めに約120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で5時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、200℃の温度まで更に加熱し、その200℃の温度で8時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0069]実施例2にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Bに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると99%である。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

(実施例3) [0070]実施例1における第一のスラリー調製と同じ方法により、第一のスラリーを調製した。この第一のスラリーを80℃で約16時間更に熟成し、第一の熟成スラリーを得た。

[0071]それとは別に、65.0gの85%リン酸(H3PO4)及び197.9gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、37.5gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、前述の希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、34.14gのLudox(登録商標)AS−30(30% SiO2)を、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Ludox(登録商標)AS−30の添加が完了した後、65.5gのジエタノールアミン(DEtA)を混合液中へ撹拌しつつ添加し、第二のスラリーを得た。この第二のスラリーの最終的な組成は、2.2DEtA/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。この第二のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第二の熟成スラリーを得た。

[0072]第一の熟成スラリー200g及び第二の熟成スラリー400gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を初めに120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で5時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、190℃の温度まで更に加熱し、その190℃の温度で8時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0073]実施例3にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Cに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると100%である。また、得られた固形生成物のSEM画像を図3に示す。得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

(実施例4) [0074]実施例3における第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリー調製とそれぞれ同じ方法により、第一の熟成スラリー及び第二の熟成スラリーを調製した。

[0075]第一の熟成スラリー200g及び第二の熟成スラリー400gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を初めに120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で5時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、175℃の温度まで更に加熱し、その175℃の温度で16時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0076]実施例4にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Dに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると100%である。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

(実施例5) [0077]実施例1における第一のスラリー調製と同じ方法により、第一のスラリーを調製した。この第一のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第一の熟成スラリーを得た。

[0078]それとは別に、67.5gの85%リン酸(H3PO4)及び205.7gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、39.0gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、前述の希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、35.4gのLudox(登録商標)AS−30を、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Ludox(登録商標)AS−30の添加が完了した後、52.4gのモノイソプロパノールアミン(MiPA)を混合液中へ撹拌しつつ添加し、第二のスラリーを得た。この第二のスラリーの最終的な組成は、2.2MiPA/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。この第二のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第二の熟成スラリーを得た。

[0079]第一の熟成スラリー200g及び第二の熟成スラリー400gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を初めに120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で5時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、190℃の温度まで更に加熱し、その190℃の温度で16時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0080]実施例5にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Eに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると100%である。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

(実施例6) [0081]実施例1における第一のスラリー調製と同じ方法により、第一のスラリーを調製した。この第一のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第一の熟成スラリーを得た。

[0082]それとは別に、3.1gの85%リン酸(H3PO4)及び9.5gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、1.8gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、前述の希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、1.6gのLudox(登録商標)AS−30(30% SiO2)を、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Ludox(登録商標)AS−30の添加が完了した後、4.0gのジイソプロパノールアミン(DiPA)を混合液へ撹拌しつつ添加し、第二のスラリーを得た。この第二のスラリーの最終的な組成は、2.2DiPA/0.6SiO2/1.0Al2O3/1.0P2O5/50H2Oである。第二のスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、第二の熟成スラリーを得た。

[0083]第一の熟成スラリー10g及び第二の熟成スラリー20gを撹拌しつつ組み合わせ、熟成スラリー混合物を調製した。この熟成スラリー混合物を、50mlのTeflon加工ステンレス鋼製オートクレーブへ移した。この熟成スラリー混合物を初めに120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で2時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、190℃の温度まで更に加熱し、その190℃の温度で16時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0084]実施例6にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Fに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると98%である。また、得られたSAPO−34モレキュラーシーブは小粒径であり、その粒度分布も比較的均一である。SAPO−34結晶の平均粒径は3μmより小さい。

比較例1 [0085]実施例1における第二のスラリー調製と同じ方法により、スラリーを調製した。次に、このスラリーを実施例1と同じ条件で熟成し結晶化させた。

[0086]比較例1にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Gに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると43%である。 比較例2 [0087]実施例3における第二のスラリー調製と同じ方法により、スラリーを調製した。次に、このスラリーを実施例3と同じ条件で熟成し結晶化させた。

[0088]比較例2にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Hに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると13%である。 比較例3 [0089]96.1gの85%リン酸(H3PO4)及び216.9gのH2Oを合わせ、希釈したH3PO4溶液を得た。次に、55.5gのアルミナCatapal(登録商標)Bを、前述の希釈したH3PO4溶液へ撹拌しつつ添加し、均質な混合液を得た。Catapal(登録商標)Bの添加が完了した後、50.4gのLudox(登録商標)AS−30を、この混合液中へ、混合液が均質となるまで撹拌しつつ添加した。最後に、Ludox(登録商標)AS−30の添加が完了した後、64.7gのジエタノールアミン(DEtA)及び116.4gのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)を前もって混合した溶液へ、得たスラリーを撹拌しつつ添加し、スラリーを形成した。このスラリーを室温で約24時間更に撹拌し、熟成スラリーを得た。

[0090]600gの前述の熟成スラリーを、1Lのオートクレーブへ少なくとも200rpmの速度で撹拌しつつ移した。この熟成スラリー混合物を初めに120℃の温度まで加熱し、その120℃の温度で5時間、自発による圧力下に置いた。次に、熟成スラリー混合物を、190℃の温度まで更に加熱し、その190℃の温度で8時間、自発による圧力下に置いた。得られた固形生成物を濾過、洗浄、乾燥、そして焼成した。

[0091]比較例3にて得られた固形生成物のX線回折(XRD)パターンを図2Iに示す。SAPO−34の構造的純度を測定すると60%である。

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