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運動パフォーマンスを高める組成物及び方法

阅读:1042发布:2020-06-01

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イヌ科動物用の運動前栄養補助食品であって、 a.筋肉タンパク質と、 ホエー、部分加分解された大豆タンパク質、加水分解されたアミノ酸、又はこれらの任意の組合せと、 L−ロイシンとを含む、35重量%〜60重量%のタンパク質又はアミノ酸と、 b.少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、20重量%〜38重量%の脂質と、 c.5重量%以上20重量%未満の炭水化物と、を含み、 前記イヌ科動物に、1.2g/kg BW〜2.0g/kg BWの間の全栄養素を供給するために処方された、栄養補助食品。前記筋肉タンパク質が心筋のタンパク質である、請求項1に記載の栄養補助食品。前記中鎖脂肪酸トリグリセリド源がココナッツ油である、請求項1又は2に記載の栄養補助食品。前記炭水化物が複合炭水化物を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の栄養補助食品。の心臓、大豆ミール及び大豆タンパク質を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の栄養補助食品。イヌ科動物の運動パフォーマンスを改善するための方法であって、 a.運動を実施する予定のイヌ科動物を識別することと、 b.有効量の運動前栄養補助食品を前記イヌ科動物に投与することであって、前記運動前栄養補助食品が、(i)筋肉タンパク質と、ホエー、部分加水分解された大豆タンパク質、加水分解されたアミノ酸、又はこれらの任意の組合せと、L−ロイシンとを含む、35重量%〜60重量%のタンパク質又はアミノ酸、(ii)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、20重量%〜38重量%の脂質、及び(iii)5重量%以上20重量%未満の炭水化物を含み、前記栄養補助食品が、前記イヌ科動物に1.2g/kg BW〜2.0g/kg BWの間の全栄養素を提供するよう処方され、 前記栄養補助食品は、運動前0分〜60分の間に、前記イヌ科動物に投与される、方法。前記栄養補助食品が、運動前0分〜30分の間に、前記イヌ科動物に投与される、請求項6に記載の方法。前記筋肉タンパク質が心筋のタンパク質である、請求項6又は7に記載の方法。前記栄養補助食品中の前記中鎖脂肪酸トリグリセリド源がココナッツ油である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。前記栄養補助食品中の前記炭水化物が複合炭水化物を含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。前記栄養補助食品の投与が、血中インスリンの大幅な増加を引き起こさない、請求項6〜10のいずれか一項に記載の方法。前記栄養補助食品を取り入れていない対照動物と比較して、前記イヌ科動物が前記栄養補助食品を摂取してから30〜60分後の血液中のロイシン濃度が増加する、請求項6〜11のいずれか一項に記載の方法。前記有効量が、(1)投与後30分以内の血液中のロイシンの増加、(2)投与後の5%以下のインスリン分泌の増加、(3)活動誘導性のタンパク質異化の減少、(4)タンパク質酸化生成物の生成の低減、(5)β−アラニン又はカルノシンを含む内因性pH緩衝剤の増加、又は欠乏の減少、及び(6)疲労の減少又は痛みの減少のうちの少なくとも1つをもたらすものである、請求項6〜12のいずれか一項に記載の方法。

说明书全文

発明の背景

[0001]本出願は、2013年6月28日に出願された、米国仮特許出願第61/841,011号に対する優先権を主張するものであり、この開示の全体は本参照により援用される。

[発明の背景] 発明の分野 [0002]本発明は、概して、運動パフォーマンス及びそれをサポートする栄養素の分野に関する。特に、本発明は、易吸収性タンパク質及び脂質を含む栄養補助食品、及びこの栄養補助食品を運動前の所定の期間内に投与する方法に関する。

関連技術の説明 [0003]イヌ科動物のパフォーマンスの向上には、ランニング、トラッキング、リトリービング、スイミング、プリング、又は要求される任務若しくは活動中に持続的に身体を動かす若しくは激しく運動することが求められるその他の任意の活動中の、スタミナ、又は持久の増加が関連し得る。犬にとって、脂質代謝は、亜最大運動中にエネルギーを生成する主要な経路である。犬は、持久力及び代謝が高くなるよう生得的に「プログラムされて」(進化して)いる。しかし、コンディショニング運動のレベル、体力、及び運動の頻度に応じて、疲労が生じる。そのため、持久力及び/又はパフォーマンスを延長させることは明らかに有益であり、そのため、パフォーマンスを向上させる食品、又は栄養物の供給システムを有することは、好都合であろう。

[0004]犬においては、エネルギーのほとんどは、脂質の酸化により低いエネルギー消費速度で供給される一方、人間においては、エネルギーはグリコーゲン貯蔵由来のグルコースから、より選択的に生成される。より具体的には、犬にとって、休息時及び運動中の脂質酸化に由来するエネルギー量は、ヤギなどのより有酸素運動が少ない動物種のものの2倍である(McLelland et al.,1994,Am.J.Physiol.266(4 Pt.2):R1280〜1286;Weibel et al.,1996,J.Exp.Biol.199(8):1699〜1709)。人間においては、すべてのグリコーゲン貯蔵が枯渇するまでは、炭化物の酸化が、マラソンランナーの中間的な速度をサポートし、枯渇後は、脂質の酸化が利用可能な唯一のエネルギー源となる(Hultman et al.,1994,in Modern Nutrition in Health and Disease,M.E.Shils,J.A.Olson,and M.Shike,eds;Lea&Febiger,Philadelphia,pp.663〜685)。その結果、人間のスタミナが筋肉中のグリコーゲン量により制限されているのに対し、犬では、運動開始後すぐに脂質代謝、及びアミノ酸のグルコースへの変換が開始され、有酸素能力及び持久力の全般的な増加に寄与している。

[0005]有酸素的又は無酸素的なエネルギー源の使用される度合には、各種動物間で筋繊維が異なることも関係している。犬及び猫では、筋肉に含まれている筋繊維が異なる。具体的には、犬ではすべての繊維が高有酸素能力を有しており、そのため耐疲労性である。対照的に、猫の筋繊維は、嫌気性代謝に依存する低有酸素能力のもの、又は好気性代謝能の高い高有酸素能力のものに分類することができる。結果的に、犬では、最大酸素代謝能(VO2max)、及び脚筋(腓腹筋)のVO2max時の血流量が、猫よりも約5倍高いと結論付けられている。このように、犬が脂質をエネルギー源として使用し、持久的運動に適しているのに対し、猫は、エネルギー源としてグリコーゲンを使用して、跳躍する、及び獲物に飛びかかるなどの際に必要な、短期的に大量のエネルギーを必要とする活動に適している。

[0006]イヌ科動物の運動パフォーマンスは、タンパク質及びアミノ酸の代謝とも大いに関連がある。運動中の犬において、タンパク質及びアミノ酸の合成及び異化作用は増加する。トレーニングに関連する変化に対応するために、及び運動中に異化されたタンパク質及びアミノ酸と置き換えるために、合成が増加する。タンパク質及びアミノ酸は、運動中にエネルギー源として(特に筋肉の運動中)、及び糖新生の前駆体として異化される。糖新生は、運動中、特に30分超継続する運動中に、アラニン、乳酸、ピルビン酸、及びグルタミンなどの糖新生の前駆体が増加するに伴い重要な役割を果たす。重要なことに、糖新生の前駆体は、筋肉、胃腸、及び脂肪組織より動員される。グルタミン及びアラニンは、糖新生の重要な前駆体であり、筋肉の運動による分枝アミノ酸の酸化により生じた副生成物のアンモニアを、肝臓によりグルコースに変換させるため、輸送する。結果的に、胃腸において消化されやすいタンパク質源が、運動中の筋肉をサポートし、運動誘発性の筋タンパク質代謝の結果として遊離する、分枝アミノ酸源になるものと考えられる。

[0007]身体能力は、筋細胞に対するストレス及び筋細胞の損傷の結果として変化し得る。細胞の損傷は、運動により自然に生じるものであり、並びに過剰なタンパク質代謝に加えて、好気呼吸により発生したフリーラジカルにより生じる酸化ストレスにも起因する。「細胞の損傷」という用語は、スポーツ/運動の研究団体では定着している。代謝により生じるこの状態の程度は、運動のコンディショニング、継続時間、強度、及び反復を含む多くの因子、並びにこの代謝条件を好ましい方式のものに変更するのに利用可能な栄養素と関連がある。

[0008]運動誘発性の筋損傷を受けると、筋肉の最大限に収縮する能力が低下する(Pearce et al.,1998,J.Sci.Med.Sport 1:236〜244)。この低下は、エキセントリック(持ち上げた物を下ろす、又は筋肉を伸ばす)、コンセントリック(物を持ち上げる、又は筋肉を収縮させる)、及びアイソメトリック(収縮の間、筋長が変化しない)の3つのタイプの筋動作すべてにおいて観察され(Turner et al.,2008,J.Appl.Physiol.105:502〜509)、ジャンピングにおいても同様に観察される(Kirby et al.,2012,Amino Acids 42(5):1987〜1996)。

[0009]運動中の筋細胞中の細胞内分枝アミノ酸濃度は、それらがエネルギー源として酸化されることにより減少する。細胞内の分枝アミノ酸、特にロイシンの減少は、循環血漿濃度の低下とも対応している。耐久力訓練及びレジスタンス運動前に用量のBCAA(0.050〜0.100g/kg BW)を服用することにより、筋肉損傷のバイオマーカー(すなわち、CK)、回復時の筋肉痛(DOMS:遅発性筋肉痛)、及び筋肉疲労が減少した(Greer et al.,2007,Int.J.Sport Nutr.Exerc.Metab.17(6):595〜607;Jackman et al.,2010,Med.Sci.sports Exerc.42(5):962〜70)。

[0010]現在、運動前に給餌することができ、代謝に適切に備えられており、あるいは内因的なタンパク質の分解を最低限に抑えることで持久力を高め、及び/又は運動により誘発される自然な代謝状態を低減させて、結果的に一連の運動中のパフォーマンスを向上させることのできる、動物類、特に犬類に有効な食物は存在しない。更に、運動誘発性の異化状態の程度を低減させることが、運動後の回復を早めるだろう。例えば、犬のパフォーマンスに関係するスナック市場では、既存の製品は高濃度の炭水化物、及び極少量(おそらく6%未満)の脂質で処方されている。このことにより、インスリン分泌が高まり、その結果、運動と関連のある代謝経路の活性の低下が起きるだろう。典型的に、これらの製品でもタンパク質含有量は低く(例えば、10%未満)、それらに含まれるタンパク質源は、消化に備えての処方はされてはいない。

[0011]そのため、本発明の目的は、動物、特にイヌ科動物における運動パフォーマンスを高めるために有用な組成物及び方法を提供することである。

[0012]本発明の他の目的は、動物、特にイヌ科動物における食品タンパク質の生体利用能を高めることにより、かかる動物の運動パフォーマンスを高めるのに有用な、組成物及び方法を提供することである。

[0013]本発明の他の目的は動物、特にイヌ科動物における分岐鎖アミノ酸の生体利用能を高めることにより、かかる動物の運動パフォーマンスを高めるのに有用な、組成物及び方法を提供することである。

[0014]本発明の他の目的は、動物、特にイヌ科動物におけるロイシンの生体利用能を高めることにより、かかる動物における運動パフォーマンスを高めるのに有用な、組成物及び方法を提供することである。

[0015]本発明の他の目的は、動物、特にイヌ科動物における内因性の分岐鎖アミノ酸源の酸化を減少させることにより、かかる動物における運動パフォーマンスを高めるのに有用な、組成物及び方法を提供することである。

[0016]本発明の他の目的は、動物、特にイヌ科動物におけるタンパク質合成を活性化させることにより、かかる動物における運動パフォーマンスを高めるのに有用な、組成物及び方法を提供することである。

[0017]本発明の他の目的は、動物の運動パフォーマンスを向上させるための、及び本明細書に記載の方法を使用するための、キットを提供することである。

[0018]本発明の他の目的は、パッケージを提供することであって、ここで、パッケージは本明細書に提供される組成物を含み、かつパッケージには、運動パフォーマンスを向上させる目的で動物に栄養補助食品を投与することによる効果及び/又は内容物を示す、ラベル、ロゴ、若しくは図柄などが添えられている。

[0019]1種若しくは複数種のこれらの及び他の目的は、動物の運動パフォーマンスを高めるための新規組成物及び方法を用いて達成される。概して、組成物は、(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)約5%〜約25%の炭水化物、を含む運動前栄養補助食品を含んでいてもよい。本方法には、運動開始前に、事前に決められた期間内、栄養補助食品を投与することが含まれている。

[0020]本発明のこれらの及びその他の及び更なる課題、特徴、及び利点は、当業者には容易に明らかとなろう。

発明の詳細な説明

定義 [0021]動物に言及する際、用語「個体(individual)」は、個々の任意の動物種又はその一種、特にほとんどはイヌ科動物を意味している。

[0022]用語「動物(animals)」は、本明細書で提供されている1種若しくは複数種の組成物及び方法から恩恵を受ける任意の動物、特に運動パフォーマンスを高めるのに有用である方法及び組成物の恩恵を受ける動物を意味する。このように、本開示はあらゆる動物に関するものである。一実施形態において、動物はイヌ科の動物であってもよい。一態様において、イヌ科動物は、犬などの飼いならされた動物種であってもよい。例えば、特定のイヌ科のコンパニオン・アニマル、特に、そり又は荷車を引いたり、牧畜したり、警察の仕事をしたり、救助したり、追跡したり、スポーツやアジリティ競技をしたりなど、仕事に利用されているイヌ科動物は、激しい身体的活動にさらされる。あるいは、イヌ科動物は、ディンゴ、狼、コヨーテ、ジャッカル、又はキツネなどの、半分飼いならされた又は飼いならされていない動物種であってもよい。

[0023]本明細書で使用するとき、「運動(exercise)」とは、全体的な健康、フィットネス、体重管理、健康又はフィットネスの特殊な態様の改善、身体的なスキル又は一連のスキルの強化及び改善、身体機能の改善、怪我のリハビリなどの特別な目的により、動物によりとられている又は動物がとることとなった身体的な活動の一種である。運動は、例えば、毎日、週に3回、又は週に1回など、定期的に実施されてもよい。週に1回未満の頻度の運動は、「不定期な」運動とみなす。他の運動パターンも認識され、本明細書での使用が想到される。本組成物及び本方法は、定期又は不定期的な運動のどちらの場合にも用いられる。

[0024]用語「有効量(effective amount)」は、化合物、材料、組成物、薬剤、又は特別な生物学的結果を達成するために有効であるその他の材料の量を意味する。そのような結果には、以下に記載されている1種若しくは複数種の成果が含まれるが、これらに限定されない。

[0025]用語「栄養補助食品(supplement)」、又は「栄養補助食品(dietary supplement)」は、通常の動物食に加えて摂取されることを意図された製品を意味する。栄養補助食品は、例えば、固体、液体、ジェル、錠剤、カプセル、及び粉末などの任意の形態であってもよい。一実施形態において、栄養補助食品は、使いやすい剤形で提供される。いくつかの実施形態において、原末、液体、ジェル、又はオイルなど、消費者向けのまとまったパッケージ(bulk consumer packages)で提供される。他の実施形態において、栄養補助食品は、スナック、おやつ、ビスケット、及び飲料などの食品として処方されている。

[0026]用語「投与する(administering)」、又は「投与(administration)」には、自己投与の他、他の動物への投与も含まれ、例えば、飼い主が栄養補助食品をコンパニオン・アニマルへ投与してもよい。

[0027]用語「経口投与(oral administration)」、又は「経口的に投与すること(orally administering)」は、動物が摂取すること、又は人間が、本明細書に記載の1つ若しくはそれ以上の組成物を動物に給餌するように指示されていること若しくは給餌することを意味する。人間が組成物を給餌するように指示されており、そのような指示とは、組成物の使用において、例えば、身体活動又は運動の間にパフォーマンスを高めるなど、記述された恩恵を提供することが可能であること及び/又は提供する可能性があることを人間に、指示する及び/又は告知することであってもよい。そのような指示は、口頭の指示(例えば、例えば、医師、獣医、若しくは他の医療従事者を通じた、又はラジオ若しくはテレビメディア(すなわち、広告))であってもよく、又は書面での指示(例えば、例えば、医師、獣医、若しくは他の医療従事者からの書面での指示(例えば、処方箋)を通じた、販売の専門家若しくは組織(例えば、マーケティング用カタログ、パンフレット、若しくは他の指示的な道具を通じた)、書記媒体(例えば、インターネット、電子メール、ウェブサイト、若しくはコンピュータ関連メディア)及び/又は組成物と関連のあるパッケージング(例えば、組成物を保持する容器の上のラベル)、又はこれらの組み合わせ(例えば、詳細な情報を得るためのウェブサイトへのアクセスの指示がある、挿入ラベル若しくは添付文書))であってもよい。

[0028]用語「併用して(in conjunction)」は、運動パフォーマンスを改善する組成物、食品組成物、薬剤、薬物、回復剤、又は本明細書で記述されている他の化合物若しくは組成物が、次の方法(1)単一の組成物中で一緒に投与、又は(2)同じ若しくは異なる頻度で、同じ若しくは異なる投与経路で、ほぼ同時に若しくは定期的に、別々に投与、により動物に投与されることを意味している。「定期的に(Periodically)」は、薬剤が、特定の物質にとって許容可能な処方計画で投与され、食物又は栄養補助食品が、特定の動物にとって適切となるように、定期的に動物へ給餌されることを意味している。「ほぼ同時に(About the same time)」は、一般的に、栄養補助食品及び物質が、同時に投与されるか、又はそれぞれの投与が約72時間以内に投与されることを意味している。「併用して(in conjunction)」には、特に、本明細書で開示されるような栄養補助食品が、運動前の定められた時間窓内に投与され、この時間窓が運動開始前の約0〜120分の間である投与計画が含まれている。

[0029]用語「単一パッケージ(single package)」は、1種若しくは複数種の容器中の又は容器を伴うキットの構成要素が、物理的に結合しており、製造、配送、販売、又は使用のための1つのユニットとして考えられることを意味している。容器には、これらに限定されるものではないが、バッグ、箱又はカートン、ボトル、任意のタイプ又はデザイン又は材料のパッケージ、オーバーラップ、シュリンクラップ、付着した部分(例えば、ホチキス留めした、接着したなど)、又は前述したものの任意の組み合わせが含まれる。例えば、単一パッケージキットとしては、製造、配送、販売、又は使用のための1つのユニットとして考えられるものなどと物理的に結合している個々の構成要素及び/又は食物成分の容器を提供することが可能である。

[0030] 用語「実際上のパッケージ(virtual package)」は、キットの構成要素であって、その他の構成要素(例えば、1つの要素を含むバッグ又はその他の容器)の得方についてユーザーに説明する1つ以上の物理的又は実際上のキット構成要素による取扱説明に関連付けられており、ユーザーに、ウェブサイトにアクセスする、録音されたメッセージ若しくはファックス返送サービスにコンタクトを取る、視覚的なメッセージを見る、又はケア提供者若しくはインストラクターにコンタクトして、例えば、キットの使用法、又はキットの1つ以上の構成要素についての安全性若しくは技術的な情報について情報を得るよう教示することを目的とする、構成要素を意味する。実際上のキットの部分として提供することが可能な情報の例には、使用のための使用説明書;製品安全データシート(MSDS)などの安全情報;中毒事故管理情報;潜在的副作用についての情報;臨床試験結果;食品成分又はカロリー成分などの食品情報、身体活動、運動、代謝、持久性などに関する一般情報などが含まれる。

[0031]本明細書で表わされているすべての百分率(パーセンテージ)は、別段の記述がない限り、乾物ベースでの組成物の重量百分率である。当事者は、用語「乾物ベース(dry matter basis)」が、含有物の組成物中での濃度又は百分率は、組成物中のすべての自由水分が除去された後に、計測される又は決定されることを意味していることを十分に理解しているだろう。

[0032]範囲は、範囲内のそれぞれの値及びすべての値を、長々と提示したり、記述したりしなければならないことを避けるために、ここでは省略的に用いられている。範囲内の任意の適切な値が、範囲の上限値、下限値、又は末端値として、選択可能である。

[0033]ここで使用されている用語「約(about)」は、与えられた値、+/−20%、又は+/−15%、又は+/−10%、又は+/−5%、又は+/−1%を意図的に示している。そのため「約(About)」は、定められたリテラル値からの小さな変動が、まだ本発明の範囲内にあるという認識を示すために、省略が用いられている。

[0034]本明細書及び補足の請求項で使用するとき、文脈により明確に記載のない限り、単語の単数形には複数形が包含され、逆に複数形には単数形が包含される。したがって、「a」、「an」及び「the」の言及には、概してそれぞれの用語の複数形が包含される。例えば、「a dog」、「a method」、又は「a supplement」への言及には、それらの複数形の「dogs」、「methods」、又は「supplements」が包含される。同様に、「包含する(comprise)」、「包含する(comprises)」、及び「包含している(comprising)」という単語は、排他的にではなく、包含的に解釈されることになっている。同様にして、用語「含有する(include)」、「含有する(including)」及び「又は(or)」は、このような解釈が文脈から明確に妨げられない限りは包括的なものであると解釈される。本明細書で用いられている用語「例(examples)」、又は「例えば(for example)」は、特に、後に用語の掲載が続く場合に、単に例示的なものであり、かつ説明のためのものであり、排他的又は包括的なものであると判断すべきではない。

[0035]用語「包含している(comprising)」には、用語「基本的に〜で構成されている(consisting essentially of)」、及び「〜で構成されている(consisting of)」により網羅されている実施形態が、意図的に含有されている。同様に、用語「基本的に〜で構成されている(consisting essentially of)」には、用語「〜で構成されている(consisting of)」により網羅されている実施形態が、意図的に含有されている。

[0036]本明細書で開示されている方法及び組成物及び他の進展は、それらが当事者には明確な方法で変更され得るため、本明細書に記載されている特定の方法論、手順、及び試薬に限定されるものではない。更に、本明細書で使用される用語は、具体的な実施形態を記載することのみを目的とするものであり、開示又は請求の範囲を制限することを意図する及び制限するものではない。

[0037]特に別段の定義がない限り、本明細書で用いられているすべての技術用語及び科学用語、専門用語、及び頭字語は、本発明分野の当業者により、又は用語が用いられている分野において、共通の理解がなされているという意味を有している。本明細書に記載のものと類似する又は等価の任意の組成物、方法、製品、又はその他の手法若しくは材料を本発明の実施に使用でき、特定の組成物、方法、製品、又はその他の手法若しくは材料を本明細書において記載する。

[0038]本明細書において引用又は参照されるすべての特許、特許出願、出版物、技術的及び/又は学術的項目、並びにその他の参照文献は、参照により、適用法により認可される範囲で本明細書にその全体が援用される。これらの参照についての論考は、それらにおいてなされる主張を要約することを意図するにすぎない。特許、特許出願、出版物、又は参照文献、又はそれらの任意部分などのすべてが、関連性があり、材料であり、又は先行技術であるということを認めたわけではない。そのような特許、特許出願、出版物、及び他の参照文献が、関連性があり、材料であり、又は先行技術であるというすべての断定の正確性及び適切性に対し異議を申し立てる権利を、明確に留保するものである。本明細書中に完全には引用されていない出版物の完全な引用は、本明細書の文末に明記する。

本発明 [0039]本発明者らは、犬用に処方されたエネルギー製品のほとんどには、パフォーマンスを向上させるとして売り込まれている多様なビタミン/ミネラル、及び炭水化物の処方物が含まれているが、しかしタンパク質の増加を高めること、又は運動でのタンパク質の分解を減少させること、これらの基礎となる生理機能を対象とした製品はないことを認識した。更に、これまで、運動前の食物/栄養補助食品の具体的な給餌時間がパフォーマンスに影響することが理解されていなかった。結果として、本発明者らは、動物、特にイヌ科動物において、運動パフォーマンスに影響を与え及び改善する新規の組成物及び方法を発見した。

[0040]本発明の一態様は、動物用の運動前栄養補助食品を考慮している。一実施形態において、動物は、持久運動において、第一の及び/又は主要なエネルギー源として脂質を利用する代謝を有している動物である。一実施形態において、動物はイヌ科動物である。

[0041]栄養補助食品は、(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質、ペプチド及び/又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)一態様において複合炭水化物を含む、約5%〜約25%の炭水化物、を含んでいてよい。

[0042]特定の実施形態において、栄養補助食品は、少なくとも約35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、又は59%のタンパク質、ペプチド、及び/又はアミノ酸を含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、約36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、又は60%までのタンパク質、ペプチド、及び/又はアミノ酸を含んでいる。特に、栄養補助食品は、約40%〜約50%の間のタンパク質、ペプチド、及び/若しくはアミノ酸、又は約45%〜約55%の間のタンパク質、ペプチド、及び/若しくはアミノ酸を含んでいてもよい。一実施形態において、栄養補助食品のタンパク質/ペプチド/アミノ酸成分は、約30〜46%の構造タンパク質、約24〜31%の中鎖ペプチド断片、及び約20〜50%の生体利用可能なタンパク質/ペプチドを含んでいる可能性がある。約6〜8%の分岐鎖アミノ酸(後ろの百分率(パーセンテージ)は製品全体に対するもの)が、タンパク質/ペプチド/アミノ酸成分に分布している。

[0043]記載の通り、栄養補助食品中のタンパク質/ペプチド/アミノ酸成分には、構造タンパク質、生体利用可能なタンパク質又はペプチド、及びアミノ酸が含まれている。構造タンパク質は、形状、テクスチャ、及び栄養素含有量を栄養補助食品に付与する働きをする。構造タンパク質には、筋肉タンパク及び組織タンパクなどの動物タンパク質が含まれていてもよい。一実施形態において、構造タンパク質には、の心臓などの心筋が含まれ、大豆ミール、小麦粉、又は粗びき穀物などの植物性タンパク質も含まれていてよい。

[0044]生体利用可能なタンパク質又はペプチド成分は、運動期間の開始時に容易に吸収されるタンパク質源を供給する働きをする。そうした容易に吸収されるタンパク質源には、摂取後30分以内に、及び一態様においては15分以内に吸収されるものが含まれていてもよい。生体利用可能なタンパク質/ペプチドには、ホエー、部分加水分解された大豆タンパク質、加水分解されたアミノ酸、又はこれらの任意の組み合わせが含まれていてもよい。存在する場合、ホエータンパク質は、約80%の粗タンパク質を含有するホエータンパク質濃縮物を含み、存在する場合、大豆は、改質大豆タンパク質(例えば、SPI1510、部分加水分解された製品)、又は分離大豆タンパク質(加水分解されていない)の形態である。

[0045]分岐鎖アミノ酸(BCAA)は、タンパク質合成を促進させ、タンパク質異化を減少させ、筋タンパク質の復元を活性化させ、筋疲労を減少させ、筋損傷、及び筋細胞の損傷又はストレスと関連のあるバイオマーカーの蓄積を減少させる働きをする。一実施形態において、分岐鎖アミノ酸はロイシンである。特定の実施形態において、単独のアミノ酸又はタンパク質の一部のどちらかであるロイシンが、栄養補助食品中に約2%〜約5%の量存在している。特定の実施形態において、栄養補助食品は、少なくとも約2%、2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、又は4.9%のロイシン全量を含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、上限約2.1%、2.2%、2.3%、2.4%、2.5%、2.6%、2.7%、2.8%、2.9%、3%、3.1%、3.2%、3.3%、3.4%、3.5%、3.6%、3.7%、3.8%、3.9%、4%、4.1%、4.2%、4.3%、4.4%、4.5%、4.6%、4.7%、4.8%、4.9%、又は5%までのロイシン全量を含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、約2.5%〜約5%の間のロイシン全量、又は約3.5%〜約5%の間のロイシン全量、又は約3.5%〜約4.5%の間、又は約3.6%〜約4.4%の間のロイシン全量を含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、少なくとも約0.8%、0.85%、0.9%、0.95%、1.0%、1.05%、1.1%、1.15%、1.2%、又は1.25%の遊離ロイシンを含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、上限約0.85%、0.9%、0.95%、1.0%、1.05%、1.1%、1.15%、1.2%、1.25%、又は1.3%までの遊離ロイシンを含んでいる。特別な実施形態において、栄養補助食品は、約0.8%〜1.4%の間の遊離ロイシン、又は約0.9%〜1.3%の間の遊離ロイシンを含んでいる。

[0046]様々な実施形態において、組成物は、例えばグルタミン、グルタミン酸などの、1種若しくは複数種の別のアミノ酸、又はそれらの塩若しくは誘導体、1種若しくは複数種の他のBCAA(イソロイシン、又はバリン)、又はアルギニンを更に含んでいる。これらのそれぞれのアミノ酸は、例えば、タンパク質異化をタンパク質の生合成にシフトさせることにより、アミノ酸又は筋肉タンパク質などのタンパク質の減少に対する影響を回避することにより、及び/又はトリカルボン酸(TCA)回路の中間体など、エネルギー用又は生合成目的で、1種若しくは複数種の中間体を供給することにより、パフォーマンスを向上させる又は激しい運動からの回復に影響を与える役割を果たすと考えられる。

[0047]特定の実施形態において、栄養補助食品は、少なくとも約20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、又は37%の脂質を含んでいる。特定の実施形態において、栄養補助食品は、上限約21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、又は38%までの脂質を含んでいる。特に、栄養補助食品は、約24%〜約34%の間の脂質、又は約26%〜約32%の間の脂質、又は約28%〜約30%の間の脂質を含んでいてもよい。

[0048]栄養補助食品の脂質成分は、典型的には脂質の組み合わせを含み、そのうち少なくとも1つは中鎖脂肪酸トリグリセリド源である。一実施形態において、中鎖脂肪酸トリグリセリド源としては、ココナッツ油、パーム核油、又はこれらのオイルの組み合わせ、及び他のMCT含有植物油がある。他の実施形態において、市販されている中鎖脂肪トリグリセリド酸の混合物が使用されており、多くの例がある中でも、例えば、NEOBEE(登録商標)MCTs(Stepan Lipid Nutrition, Maywood, NJ)が挙げられる。一実施形態において、組成物には、脂質全体における百分率で、約15%〜約30%の中鎖脂肪酸トリグリセリドが含まれている。一実施形態において、組成物には、栄養補助食品の全栄養素含有量における百分率で、約2.6%〜約7.6%の中鎖脂肪酸トリグリセリドが含まれている。残りの脂質成分は、例えば、存在する場合、肉成分などのタンパク質源に由来していてもよい。豚脂、家禽脂、植物油、魚油などの脂質源が、更に又は代わりに、添加されていてもよい。

[0049]炭水化物含有量は低く保たれるべきであり、小麦粉、ミール、又はでんぷんなどの主に複合糖質が含まれるべきである。特定の実施形態において、栄養補助食品には上限6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、又は25%までの炭水化物が含まれているが、いくつかの実施形態では、炭水化物含有量は低くされており、例えば、栄養補助食品の全栄養素含有量の20%未満、又は15%未満、又は10%未満、又は7%未満である。炭水化物含有量を比較的低く保つことにより及び/又は複合糖質を使用することにより、インスリン分泌を最小限に抑えることができる。

[0050]栄養補助食品は、動物の1日当たりの合計の栄養必要量の部分量のみを供給すること、特に運動パフォーマンスを高めるのには十分であるものの動物に満腹感又は緩慢さをもたらすほどではない量の栄養素(すなわち、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、脂質、炭水化物、微量栄養素の組み合わせ)を供給することを目的としたものであることに留意すべきである。結果として、動物に対して、動物の体重1kg当たり約1.0g/kg体重(BW)〜約3.0g/kgBWの間の量の栄養素を供給するよう栄養補助食品を処方してもよい。特定の実施形態において、動物に対して、動物の体重1kg当たり少なくとも約1.0、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、又は2.9g/kgBWの量の栄養素を供給するよう栄養補助食品を処方してもよい。特定の実施形態において、動物に対して、動物の体重1kg当たり上限約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、又は3.0g/kgBWの量の栄養素を供給するよう栄養補助食品を処方してもよい。一実施形態において、栄養補助食品は、動物に対して、動物の体重1kg当たり約1.2〜約2.2g/kgBWの間の量の栄養素を供給するよう処方されている。他の実施形態において、栄養補助食品は、動物に対して、動物の体重1kg当たり約1.4〜約2.0g/kg BWの間の量の栄養素を供給するよう処方されている。特定の実施形態において、栄養補助食品は、動物に対して、動物の体重1kg当たり約1.6〜約1.8g/kgBWの間の量の栄養素を供給するよう処方されている。

[0051]組成物は、動物用栄養補助食品に典型的な任意の形態での使用が可能である。一実施形態において、栄養補助食品は、ペット用おやつ形態として、ビスケット又はガムなどの、ペットフードとして処方される。一実施形態において、上述された栄養分を、ジェル状、ペースト状、ゼリー状又は飲料として供給してもよい。結果として、水分又は水含有量、又は不活性担体の内容は、当業者により十分理解されているように、変更され得る。

[0052]更に、組成物は、運動パフォーマンスを改善し、代謝を高め、持久力を延長し及び/又は運動からの回復に影響を与える1種若しくは複数種の他の薬剤を含んでいてもよい。パフォーマンスを向上させる薬剤及び/又は回復剤には、ビタミンC、ビタミンE、若しくはビタミンAなどの抗酸化剤、コハク酸エステル若しくはその塩若しくはその誘導体などの化合物、様々な酵素、補酵素(例えば、コエンザイムQ10)、ナトリウム、カリウム、ハーブ系栄養補助食品、又は抽出物などの電解質などが含まれる。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の組成物を、そのような添加剤とほぼ同時若しくは併せて、投与する若しくは摂取させることも可能であり、又は単一の組成物に若しくは多くの組成物を含む単一のキットに一緒に処方することも可能である。とりわけそのような添加剤は、動物の血液の酸素化又は再酸素化だけでなく、動物の水和又は再水和もサポートすることができる。

[0053]本発明の他の態様は、動物、特にイヌ科動物の運動パフォーマンスを向上させる方法を特徴としている。本方法は、(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質及び/又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)一態様において複合炭水化物を含む、約5%〜約25%の炭水化物、含む運動前栄養補助食品を、動物に投与することを含む。

[0054]一実施形態において、栄養補助食品は運動前に投与され、例えば運動前の、約0分から、約5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、又は60分の間に投与されている。一実施形態において、栄養補助食品は、運動前約10分〜約20分の間、又は約20分〜約40分の間、又は約40分〜約60分の間に投与される。特定の実施形態において、栄養補助食品は、運動の約30分前に投与される。長時間の運動に関しては、栄養補助食品は、運動中に定期的に投与してもよい。例えば、追加の栄養補助食品が、30分、60分、90分、又はそれ以上の継続的な運動後に、投与されることもあり得る。

[0055]本方法は、運動パフォーマンスを向上させるための有効量の組成物の投与を提供している。必要とされる有効量とは、次の効果、(1)投与後約30分以内の血液中BCAAの増加、(2)投与後約30分以内の血液中のロイシンの増加、(3)例えば、これらの物質の血液循環濃度の増加によって計測したときの、運動中の筋肉における遊離脂肪酸及び/又はグリセロールの利用率の増加、(4)投与後のインスリン分泌の実質的な回避(例えば、5%未満)、(5)活動誘導性のタンパク質異化の減少、(6)タンパク質生合成の増加、(7)血液の安定的な酸素化若しくは酸素化の増加、(8)少なくとも1種のストレスホルモン産生の低減、(9)タンパク質酸化生成物の生成の低減、(10)運動誘導性の乳酸生成を相殺する、β−アラニン濃度及び/若しくはカルノシン濃度などの内因性pH緩衝剤の増加又は欠乏の減少、並びに/又は(11)疲労の減少又は痛みの減少、のうち1つ又はそれ以上を達成するために十分な量である。それらの程度は、本明細書に記載の通り運動前に本組成物を使用した場合の程度、及び使用しなかった場合の程度を比較することにより評価することができる。

[0056]本方法は、身体活動を行っている任意の動物又は動物群、特に作業、訓練、競技スポーツなど、激しい活動にさらされる動物において使用可能である。特に動物は、作業犬、競技犬、又は人間の飼い主の、例えば、ウォーキング、ジョギング、ハイキング、又はランニングに同行する犬などのイヌ科動物である。

[0057]本明細書に記載の栄養補助食品を投与することにより運動パフォーマンスを向上させる本発明の方法には、運動パフォーマンスを向上させる追加の剤の投与が含まれていてよく、又は上述のような、激しい運動からの回復を高める、若しくは運動のストレスに関連する結果を最小限に抑えるなどの他の補助的な有益な目的が包含されていてもよい。運動パフォーマンスを向上させる栄養補助食品の投与は、他の薬剤の投与前に、又は同時に、又は連続して、又は他の薬剤の投与後であってもよい。例えば、運動前栄養補助食品、及び1種若しくは複数種の回復剤は、身体活動の開始前、活動中、又は完了後に摂取されてもよい。

[0058]本発明の他の態様は、運動パフォーマンスを向上させるキット、及び本明細書に記載の栄養補助食品を調製するためのキットを特徴としている。運動パフォーマンスを向上させるキットは、単一パッケージ中の別個の容器、又は実質上のパッケージ中の別個の容器に、(1)(a)、(b)、及び(c)を含む運動前栄養補助食品であって、(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質及び/又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)一態様において複合炭水化物を含む、約5%〜約25%の炭水化物、を含む、運動前栄養補助食品と、(2)そのような活動をしようとしている動物の運動パフォーマンスを向上させる栄養補助食品の使用説明書と、を含む。

[0059]更に又は選択的に、キットには、1種若しくは複数種の回復剤、追加の組成物、又は運動パフォーマンスを向上させるための薬剤、及び/又は激しい身体活動からの回復に影響を与える薬剤、又は動物の激しい身体活動より生じる損傷を治療若しくは緩和させる薬剤が含まれる。選択的に又は更に、キットには、パフォーマンスを向上させる若しくは回復を助ける薬剤、追加の組成物、又は運動前栄養補助食品と併用する薬剤、の追加的な使用説明書も含まれている。

[0060]更に又は選択的に、キットには、栄養補助食品を調製するためのキット、又は栄養補助食品を動物に投与するためのキットの1つ又はそれ以上の使用法についての使用説明書が含まれている。パッケージの内容物を混合して栄養補助食品を調製するキットには、容器、ボウル、又は蓋付き容器などを、提供することができる。例えば、再度閉めることのできる締具又はジッパー式の締具の付いた、簡素な使い捨てで柔軟性のある混合用バッグは、構成成分の混合に大変役立つ可能性がある。その代わり、キットには、栄養補助食品が投与時に動物において形成されるように、それらを消費させるべく構成成分を混合するにあたっての使用説明書が含まれていてもよい。

[0061]更に本明細書において提供される他の態様には、動物の運動パフォーマンスを向上させるのに役立つ栄養補助食品に関する情報を伝達する方法、又はこの栄養補助食品の使用に関する使用説明書が含まれる。伝達される情報は、特に以下を含む運動前栄養補助食品に関するものである。(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質及び/又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)約5%〜約25%の炭水化物。記載の手法により伝達される情報、又は使用説明書の内容は、以下(1)〜(5)のうちの1つ若しくは複数種に関するものである。 (1)栄養補助食品を運動前に動物へ投与するための使用説明書、 (2)栄養補助食品を含む適切な栄養素を、運動している又は運動する予定の動物に提供することに関する情報、 (3)身体活動又は激しい身体活動を含む運動に関する情報、 (4)運動が身体、細胞、若しくは生化学に及ぼす作用、又は運動中に必要な栄養素、又は運動前の栄養摂取に関する情報、又は (5)栄養補助食品に関する比較情報、又は試験結果。

[0062]情報伝達の手法には、典型的には、物質的な文書若しくは電子文書、デジタル・ストレージ・メディア、光学的ストレージ・メディア、音声提示装置、視聴覚機器、又は情報若しくは使用説明を含む画像表示が含まれる。様々な実施形態において、通信装置は、表示されたウェブサイト、表示装置キオスク、パンフレット、製品ラベル、添付文書、広告、ビラ、公示、録音テープ、ビデオテープ、DVD、CD−ROM、コンピュータにより読み取り可能なチップ、コンピュータにより読み取り可能なカード、コンピュータにより読み取り可能なディスク、USB装置、ファイヤーワイヤー装置、コンピューターメモリ、及びこれらの任意の組み合わせからなる群より選択される。

[0063]本明細書では、同様に、本発明の組成物を含むパッケージも提供し、このパッケージは、パッケージ及び組成物を動物の運動パフォーマンスを向上させるのに有用なものとして識別させるラベル、ロゴ、図柄、記号、又はスローガンなどを含む。一実施形態において、パッケージには、(a)1種若しくは複数種の構造タンパク質、1種若しくは複数種の生体利用可能なタンパク質、及び1種若しくは複数種の分岐鎖アミノ酸を含む、約35%〜約60%のタンパク質及び/又はアミノ酸、(b)少なくとも1種の中鎖脂肪酸トリグリセリド源を含む、約20%〜約38%の脂質、及び(c)約5%〜約25%の炭水化物、を有する運動前栄養補助食品が含まれる。更に、パッケージには、パッケージの内容物が動物の運動パフォーマンスを向上させるのに有用であることを示す1つ若しくはそれ以上の単語、画像、デザイン、ロゴ、図形、シンボル、頭字語、スローガン、フレーズ、又は他の仕掛け、又はそれらの組み合わせがパッケージに直接又はそれに貼られているラベル上のどちらかに含まれている。いくつかの実施形態において、パッケージには、「運動パフォーマンスを向上させる」、「持久力を延長する」、「代謝を促進する」などの言葉、又はパッケージ上に印刷された同等の表現が含まれていてもよい。組成物を包含させるのに適した任意のパッケージ又は包装材料、例えば、紙、プラスチック、ホイル、及び金属などから製造されるバッグ、箱、ボトル、缶、及び小袋などが、本発明において有用である。

[0064]他の態様において、本発明は、動物、特にイヌ科動物の運動パフォーマンスを向上させる薬剤を調製するための、上記で提供されている1種若しくは複数種の組成物の使用を提供する。更に、薬剤には、1種若しくは複数種のパフォーマンス向上用薬剤、又は運動回復剤、ビタミン、電解質、抗酸化剤、ハーブ抽出物、NSAID、鎮痛剤又は鎮痛薬、又はこれらの組み合わせが含まれていてもよい。一般的に、薬剤は、化合物又は組成物を、動物への投与に適した薬剤を製造及び処方するのに役立つ賦形剤、緩衝液、結合剤、可塑剤、着色剤、希釈剤、圧縮剤、潤滑剤、風味剤、湿潤剤、及び当業者に知られている他の含有物と混合することにより調製される。

[0065]本発明は、以下の実施例により更に例示することができるものの、この例は、例示目的でのみ含まれるものであり、別途記載のない限り、本発明の範囲を制限することを意図するものではないことは理解されたい。

実施例1 [0066]効果を立証するため、及び給餌量及び運動前の給餌の推奨タイミングを決定するために、運動前食物を用いた給餌調査を実施した。(1)給餌後の犬の血液中への、食品成分に関係する重要な栄養素及び代謝産物の出現を評価することにより、運動前スナックの有効給餌量を決定すること、及び(2)目的1で選択された給餌量を用いて、運動前の有効な給餌時間を決定すること、を調査の目的とした。

方法 [0067]被験食摂取後の、アミノ酸のロイシン及び全分岐鎖アミノ酸の生体利用能を評価するために、成犬を用い、給餌試験を実施した。

[0068]運動しない場合のタイミングの試験を実施した。すべての犬[体重(BW)平均:22kg+/−2.7kg]は、夜間絶食させ、ただし水は自由に摂取させた。各群15匹の犬で構成した3つの処置群を用いた。2つの試験群には、午前9時頃に、代表的な犬用パフォーマンスフード(Nestle Purina,St.Louis MO)を表すべく少なくとも30%の粗タンパク質及び少なくとも20%の粗脂質を含むよう処方された鶏及び米乾燥押出キブルか、被験食のいずれかを、体重1kg当たり1.6gで給餌した。3つ目の対照群は、運動前に何も給餌していない(絶食)状態を表すために含めた。給餌前、及び給餌後に複数回(摂取後、0、30、及び60分)血液サンプルを採取した。 被験食: ・対照食−イヌ科動物のパフォーマンス食物を表すべく少なくとも30%の粗タンパク質及び少なくとも20%の粗脂質を含有するよう処方した鶏肉及び乾燥米の押出キブル食物ベースで31%の粗タンパク質を含有させることを目的とした。 ・被験食−食物ベースで44%の粗タンパク質を含むよう処方した。

[0069]以下の表1は、処方成分、及び給餌試験において使用される被験食処方の百分率を要約している。

試験結果 被験食及びタンパク質摂取: [0070]各処置群の平均的な食物摂取量を、以下に記載する。

[0071]各処置群の平均的な粗タンパク質(又は乾物ベース)摂取量を、以下に記載する。

被験食がL−ロイシンの生体利用能に与える影響: [0072]試験では、犬の体重1kg当たり1.6gの食物(被験食若しくは対照食)の摂取後又は摂取させなかった場合における、食後の犬の血清へのアミノ酸の出現を評価した。結果を表2に示す。

[0073]このデータは、摂取後30分の時点での血清中のアミノ酸の出現が、同様の量のメインミールのパフォーマンス処方(対照食)と比較して12.2%増加することにより示されるように、被験食の処方がL−ロイシン(ANOVAP<0.05)の送達を有意に高める能力において優れていることを明確に実証している。実際のところ、体重1kg当たり1.6gの被験食を給餌した両群において被験動物には同量の試料L−ロイシンが供給されているものの、摂取後30分の時点で被験動物のL−ロイシンの生体利用能を高める能力は被験食処方に特有のものである。

[0074]更に、このデータは、摂取後30分の時点での血清中のアミノ酸の出現が、同様量のメインミールのパフォーマンス処方(対照食)と比較して4%増加することにより示されるように、被験食の処方が、全分岐鎖アミノ酸の送達を量的に増加させる能力において優れていることを明確に実証している。

試験結果より要約される効果 [0075]上述の調査は以下のように要約することができる。 ・被験食の有効投与量は、動物の体重1kg当たり約1.6g〜1.8gである。これは、50lbの犬については約36〜40gの棒状物に相当する。 ・有効供給時間は、運動の約30分前である。

実施例2 [0076]本試験では、犬に運動させていることを除き、実験計画及び実施例1に記載の試験と類似の対照食処方及び被験食処方を用い、給餌試験を実施した。

[0077]試験では、動物の体重1kg当たり1.6gの食物(被験食処方若しくは対照食)の摂取後又は摂取させなかった場合における、食後の犬の血清へのアミノ酸の出現を評価した。被験食又は対照食の給餌は、運動の60分前に行った。時速5〜6マイルのペースの運動を90分間継続させた。以下のデータは、運動の30分前、運動直前、及び運動開始から60分後に採取された血液より得られた。

[0078]本データは、運動前食物を取り入れていない犬において血清ロイシン濃度が有意に低いことを明確に実証している。被験食又は対照食処方のいずれもが、60分の運動後の血中ロイシン濃度の運動誘発性の減少を防止する。対照食、被験食とも、体重1kg当たり1.6gが与えられた。しかしながら、被験食に含まれていたロイシンがわずか2.72%であったのに対し、対照食には3.57%のロイシンが含まれていた。そうであったとしても、給餌により、運動前及び運動中の血中ロイシン濃度が類似する結果となった。(表3) ・被験食処方のタンパク質含有量:供給ベースで36.4%、乾物ベースで44.66% ・対照食処方のタンパク質含有量:供給ベースで30.7%、乾物ベースで33.04%

実施例2 [0079]本開示の一実施形態に従う、運動の前の、タンパク質と脂質に富んだ栄養補助食品の摂取を評価するために、成犬を用い運動試験を実施した。具体的には、本資料に含まれるデータは、全L−ロイシン約4.3%(食物ベース、DMベースでは5.5%)を含む処方物と、以前試験した処方に含まれる全L−ロイシン3.6%(食物ベース、DMベースでは4.6%)との比較に基づいたものである。結果的に、L−ロイシンの摂取量が、57mg/kgBWから68mg/kg BWへ増加する。一方、全タンパク質含有量は、以前に試験した処方と比較して、DMベースで1.5%低くした(以下にデータを要約)。

[0080]実施例において、運動前食物を運動前に給餌したときの運動前及び運動中の重要な栄養素の送達に関連するデータが生成され、並びに運動中の運動パフォーマンス及び/又は代謝の向上に関連する代謝効果及び生理学的効果を支持する追加的な運動に関連するデータが生成される。

試験結果より要約された効果 [0081]上述の調査は以下のように要約することができる。 ・組成物はタンパク質分解及びアミノ酸酸化を減少させる。 ・組成物は筋細胞の崩壊及び細胞ストレスを減少させる。 ・組成物は肝細胞の崩壊及び細胞ストレスを減少させる。 ・組成物は反応性窒素種によりタンパク質酸化を減少させる。 ・組成物は筋細胞の緩衝能力及び/又は血清カルノシン濃度を高める。 ・組成物はβ−アラニン濃度を高め内因性カルノシン合成を促進する。及び ・組成物は血清オスモライト濃度及び/又は血清タウリン濃度を高める。

方法 動物及び処置: [0082]ハスキーとポインターを異種交配させた犬(N = 38; 2〜9歳;平均4.7歳+/−2.2 SD、平均体重:23.7kg+/−3.3SD)を用いて、運動試験を実施した。犬を選別して試験に組み込み、年齢、体重、及び運動能力をもとに3つの処置群に均等に割りつけた。

[0083]処置フェーズ前の3週間にわたり、すべての犬を運動に馴化させた。馴化には運動用の回し車を用い、週2〜3回、毎時7〜8マイルを3週間実施させた。3週間の馴化期間にわたって運動継続時間を漸増させて、処置フェーズ中にはすべての犬に2時間の運動を確実に継続させた。

[0084]実験的処置は、運動前食物を全く取り入れていない対照群(N=13)、及び運動開始30分前に、の鶏肉及び米のメインミール処方物(1.6g/kgBW; N=13)と類似するドライキブル食、又は被験食処方(ProPlan Prime bar; 1.6g/kg BW; N=13)を取り入れた2つの被験食群で構成した。すべての犬には、1日1回定期的に給餌し、自由に水を摂取させた。

[0085]運動中の周囲温度は、50〜65°Fの範囲とした。

運動の処置フェーズ: [0086]処置フェーズには、1、4、7、10、13、17、18,及び19日目の2時間の運動が含まれた。1日(1−d)の運動効果は、7日目に血液サンプルを採取することで評価した。3日連続(3−d)の運動効果は、19日目に血液サンプルを採取することで評価した。1つの例外を除き、すべての一連の運動は、運動用の回し車を時速7〜8マイルで2時間使用して実施した。1つの例外は、3日連続の運動試験中の18日目に、ハーネスをつけたまま、犬に時速13マイルで25分ランニングさせた群とした。すべての犬は、1群当たり9〜10匹の犬で構成された4つの運動群に割りつけた。各運動群により、全3種の処置を表した。血液採取当日(7日及び19日目)、犬には運動開始から60分の時点で一時的に運動を止めさせ、血液サンプルを採取した後、残りの運動のため、逆方向に向けてランニングさせた。

[0087]7日目及び19日目に次の通り4回血液サンプルを採取した。1.)運動前処置食物の摂取直前(運動の30分前)、2.)運動前食物の摂取から30分後(運動開始直前)、3.)運動開始から60分後、及び4.)運動開始から120分(運動終了)。

被験食: [0088]食事は以下のように説明される: ・対照食−鶏肉及び米を含む市販の主食(メインミール)の代表物以下を含むことを目的としている: ・フィードベースで31〜33.5%の粗タンパク質(DMベースで33.7%) ・フィードベースで28〜35%の炭水化物(DMベースで34.4%) ・フィードベースで20〜23%の粗脂質(DMベースで23.3%) ・試験食−以下を包含するよう処方した: ・フィードベースの32%粗タンパク質(DMベースで42%) ・フィードベースで23〜25%の粗脂質(DMベースで30〜32%)

被験食及びタンパク質摂取: [0089]各処置群の平均的な食物摂取量を、以下に記載する。

[0090]各処置群の以下に記載した体重当たりの平均的な粗タンパク質摂取量

[0091]各処置群の(フィードベース及び乾物ベースでの)平均的なL−ロイシン摂取量を、以下に記載する。

試験結果 [0092]本試験では、それぞれ筋タンパク質の破壊、及び運動誘発性の筋細胞の分裂のバイオマーカーとして、犬の血清中の3−メチルヒスチジン(3MH)及びクレアチンキナーゼの出現を評価した。アスパラギン・アミノトランスフェラーゼ(AST)の出現は、一般的に、筋肉及び肝臓から生じるバイオマーカーであり、細胞破砕及び細胞損傷と関連がある(Banfiet al., 2012)。運動は、もともと大きな酸化負荷をもたらすものであり、この酸化負荷により、ある程度の細胞膜の破損及び漏出(細胞ストレス)が引き起こされる。これらの破損及び漏出は、血中の様々な筋肉特異的な酵素、代謝産物、及び/又は電解物の増加が観察されることにより明示される;これらのうちのいくつか、例えば、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)及びクレアチンキナーゼ(CK;Banfi et al.,2012)などは、運動誘発性の筋肉繊維の損傷及び膜一体性の破壊に特有の指標となっている。持久力に関係する運動を長期間実施した犬(Strasser et al.,1997;Davenport et al.,2001;Wakshlag et al.2004;McKenzie et al.,2007)、短時間(2分未満)の短距離走を実施した犬(Lassen et al.,1986;Snow et al.,1988;Rose et al.,1989;Ilkiw et al.,1989;Rovira et al.,2007)、又は反復的なリトリービングを実施した犬(duration approximately 10 min;Matwichuk et al.,1999;Steiss et al.,2004;Steiss et al.,2008)では、様々な血液学的な被検成分において、運動に関連する変化が生じる。これらの運動誘発性の変化は、大部分が臨床的に「正常(normal)」の範囲内であると報告されているが、その多くは、静止状態のレベルとは統計学的に異なり、酸化ストレスの増加と関連がある可能性がある。結果的に、これらの血液マーカーのモニタリングは、食事療法の介入が、運動と関連があり自然に生じる代謝的ストレス及び生理学的ストレスをどのように解消し得るのか評価する基準を提供する。

[0093]タンパク質代謝:本データは、対照食処方と比較して、3MHの血清濃度を、運動開始前に10%、及び1日の運動期間中に7〜10%低く維持していることにより示されるように、被験食処方がタンパク質異化を減少させる能力に優れていることを実証している(表4)。被験食処方は、運動開始前に絶食させた犬と比較して、タンパク質異化を5%減少させてもいる。運動前栄養補助食品として対照食を給餌すると、被験食を与えた犬及び絶食させた対照犬と比較して、運動中のタンパク質異化が増加することは明らかである。

[0094]更に、運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間継続的に運動に馴化させた後、3日連続(3−d)の運動負荷を行った結果、被験食を与えられた犬の3日目の3MH血清濃度は、運動前と比較して9%低く、60分の運動後には、対照食を与えられた犬と比較して12%低く維持された。被験食は、絶食させた犬と比較してタンパク質異化を更に大きく低減させ、3MHに関しては、運動前で約15%低減させ、運動中には少なくとも7%低減させたまま維持された。

[0095]筋細胞の崩壊/筋損傷マーカー:被験食処方は、対照食処方と比較して、CKの血清濃度が、1日目の運動開始前に26%、及び単回2時間の一連の運動期間中において29%低いことにより示されるように、運動中の筋損傷の低減をサポートする能力に優れている(表4)。運動前栄養補助食品として対照食を給餌すると、CK濃度は運動開始前にわずかに増加し、並びに絶食させた対照犬と比較したときに、絶食させた犬よりも運動中及び運動後の濃度が高くなることは明らかである。

[0096]運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間運動の馴化を継続させた後、3日連続(3−d)の運動負荷を行った結果、3日目の血清中のCK濃度は、運動前と比較的類似していたが、2時間の運動後には、いずれの処置食物を摂取させた場合にも、運動前の絶食させた犬と比較して、CK濃度が約40%減少した。

[0097]被験食処方を給餌した犬では、1日の運動前及び運動中のAST血清濃度が、すべての採取時点で、絶食した犬又は対照食を与えられた犬のいずれよりも8〜15%低かった。3日連続の運動負荷の3日目において、AST濃度は、CK濃度と同様の応答をし、いずれの処置群で給餌された犬も、2時間の運動終了時のAST濃度が32%低かった。

アミノ酸酸化及び尿素生成: [0098]食品タンパク質の消化に由来するアミノ酸は、拡大することのできない、アミノ酸の高活性の細胞内プールに関与する。食品タンパク質に由来する過剰なアミノ酸及び/又は内因性タンパク質の分解は、このアミノ酸のプールを増加させる。結果として、過剰なアミノ酸は、1.新しいタンパク質の合成、2.窒素を排出するための尿素合成(尿素形成)を生じさせるエネルギー用の酸化、及び/又は3.他の化合物への変換といった3つの異なる経路に続いて起きる(Schutzによるレビュー論文、2011年)。食品タンパク質がより多ければ、その結果過剰なアミノ酸が酸化され、尿素の生産が増えるという関連性が存在する。

[0099]1日の運動負荷での血清尿素濃度は、運動前と類似しているが、絶食させた対照犬と比較して、いずれの棒状の運動前栄養補助食品を給餌した犬においても、60分の運動により上昇した。絶食させた対照犬と比較して、対照食を給餌した犬は、2時間の運動終了時に尿素濃度が10%高かった一方で、被験食を給餌した犬では、上昇はわずか6%だけであった。このことは、対照食中のタンパク質が、運動中により多く酸化されたことを示し、これは対照食を与えられた犬において3mHの増加が観察されたことと一致し、そのため被験食と比較して、タンパク質異化を減少させる影響力が小さいことを示している。

[0100]運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間の継続的な運動に馴化させた後、3日連続の運動負荷を行った結果、3日目の血清中の平均尿素濃度は、運動前及び運動中の対照食群において最も高かった。特に、対照食を給餌された犬は、被験食群又は絶食させた対照群のいずれと比較しても血清尿素濃度が5%高かった。運動開始の60分後には、対照食を給餌された犬の尿素濃度は、被験食を与えられた犬、又は絶食させた犬と比較して、それぞれ8%及び11%高かった。このように、運動前に対照食を給餌した犬は、より高いレベルでアミノ酸を代謝するものの、3−mH濃度も増加するため、対照食中のタンパク質組成物の摂取は運動中のタンパク質異化を減少させないことを示している。

[0101]肝細胞の破壊:本試験では、大部分が肝臓に由来するものの腎臓、心臓、筋肉内にも少量存在するバイオマーカーであり、細胞破砕及び細胞損傷と関連がある、アラニン・アミノトランスフェラーゼ(ALT)の出現を評価した(Banfiet al., 2012)。本データは、対照食処方又は絶食させた対照犬と比較して、単回の一連の運動開始前のALTの血清濃度を、少なくともそれぞれ7%、9%低く維持していることによって示されるように、被験食処方が肝細胞の破壊を減少させる能力に優れていることを実証している。60分及び120分の運動後、ALT濃度は、被験食を給餌した犬では低いまま維持され、対照食を給餌した犬又は絶食させた犬ではそれぞれが11%及び11%高かった(表5)。運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間の継続的に運動に馴化させた後、3日連続の運動負荷を行った結果、運動前血清ALT濃度は、すべての群において上昇した。しかしながら、被験食を給餌した犬では、運動開始前のALT(3〜5%)濃度がわずかに低かった。被験食を給餌した犬では、対照食を給餌した犬と比較して、60分及び120分の運動後、それぞれ3.5%及び4.5%低かった。被験食処方では、絶食させた犬と比較して、60分及び120分の運動後に、ALTがそれぞれ10%及び12%低かったことから、より大きな違いがもたらされる。

[0102]反応性窒素種によるタンパク質酸化:過剰な一酸化窒素(NO)は、スーパーオキシド・ラジカルと反応し、安定で反応性の高いペルオキシ亜硝酸を生成する。このペルオキシ亜硝酸がタンパク質のチロシン残基を窒素化することで3−ニトロチロシン(3−NT)が生成され、窒素化されたタンパク質の生物学的な機能が変化する(Crow and Beckman,1995,1996)。ニトロチロシンの形成は、多くの場合、一酸化窒素濃度の上昇する急性又は慢性の炎症疾患に付随すると考えられている(Caiand Yanによるレビュー論文、2013)。更に、3−NTは、DNA塩基に酸化損傷を引き起こすことから、病理学的な所見において重要性が増している(Murataand Kawanishi, 2004)。病状及び炎症の他、激しい運動も、ニトロソ化ストレスの結果として3−NTの生成を増加させ、細胞を損傷させる。人間を対象とし、通常のものではない激しい運動をさせた以前の研究では、血清中及び尿中3−NT濃度が報告されるとともに、3−NTが、運動により生じる様々な程度の損傷に対し重要な診断ツールとして機能し得ることが示唆されている(Radak et al.,2003)。人間の運動についての最近の研究では、3NTの生成の増加は、DNA損傷の増加と有意に相関することが更に実証されている(Sinha et al.,2010)。

[0103]本試験では、運動前及び運動中の血清中への3−ニトロチロシンの出現を評価した。対照食を給餌した犬と比較したときに、3−NTの血清濃度を、運動開始前には約24〜36%、及び単回の2時間の運動終了時には37%低く維持していたことから示される通り、3−NTの形成を最小限に抑える能力において、対象処方の場合又は絶食させた対照犬と比較して被験食処方が優れていることをデータは実証する(表6)。試験食被験食を給餌した犬では、絶食した対照犬と比較して、3NT濃度が低くなるのに加え、運動終了時に3NT濃度が最も低くなることが実証された。対照食を給餌した犬は、絶食させた対照犬と比較した場合でさえ、3NT濃度が最も高かった。

[0104]運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間の継続的な運動に馴化させた後、3日連続の運動負荷を行った結果、3日目の運動前3NT濃度は、被験食を給餌された犬において50〜60%低下した。60分の運動後、絶食させた対照犬及び対照食を給餌した犬では、被験食を給餌した犬と比較して、3NT濃度がそれぞれ39%及び37%高かった。運動終了時、3NT濃度は、被験食を給餌した犬と比較して、依然として29〜35%高かった。

[0105]細胞のpH緩衝代謝産物:カルノシンは、β−アラニン及びヒスチジンからなる内因性に合成されるジペプチドであり、骨格筋に高濃度で見られる。カルノシンは、細胞内の酵素加水分解に対して不活性であり、タンパク質生成に関与しないため、特に高負荷運動に関係するpH範囲において、安定的な細胞内緩衝剤として機能する。カルノシン合成は、食物からのβ−アラニンの利用率により速度が制限される。人間では、β−アラニンの補給によるカルノシン濃度の増加が、運動能力及び複数のタイプの高負荷運動のパフォーマンスを向上させることが示されている(Harrisand Stellingwerff, 2013)。運動に役立つ他のβ−アミノ酸としてはタウリンが挙げられる。タウリンは、細胞水和の調節を助け(Lang, 2011)、抗炎症的及び抗酸化的サポートをもたらす他の生理学的機能を提供することが実証されている(Rippsand Shen, 2012; Ra et al., 2013)。

[0106]本試験では、運動前及び運動中の血清中のカルノシン及びβ−アラニンの出現を評価した。本データは、対照食処方の場合又は絶食させた対照犬と比較して、被験食処方が、摂取の30分後に血清カルノシン濃度及びβ−アラニン濃度を高濃度に維持する能力に優れていることを実証している。運動中、カルノシン濃度は、被験食又は対照食のどちらかを与えられた犬のものと類似し、これらの場合の濃度は、運動開始から60分及び120分後の絶食させた対照犬と比較して、それぞれ8.7%及び7%高かった(表7)。被験食を給餌した犬は、絶食させた対照犬及び対照食を与えられた犬のどちらと比較しても、運動前及び運動中の血清β−アラニン濃度が最も高かった。

[0107]運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間の継続的な運動調整に馴化させた後、3日連続の運動負荷を行った結果、3日目における平均的な運動前カルノシン濃度は、被験食を与えられた犬において、少なくとも9%高かった。60分の運動後、被験食を給餌した犬のカルノシン濃度は、対照食を給餌した犬及び絶食させた犬と比較して、最も高くなり、それぞれより7%及び12%高かった。運動開始から120分後、いずれの運動前食物を与えられた犬も、絶食させた対照犬と比較して、血清カルノシン濃度が高かった。

[0108]いずれの運動前食物を与えられた犬も、絶食させた対照犬と比較して、運動中と同様に、血清β−アラニン濃度が高かった。

[0109]本試験では、運動前及び運動中における血清中のタウリン濃度を評価した。本データは、被験食処方が、対照食処方又は絶食した対照犬と比較して、単回2時間の一連の運動開始時の摂取後30分において、血清のタウリン濃度を少なくとも6%高める能力に優れていることを実証している。

[0110]運動前栄養補助食品を摂取させて又は摂取させずに3週間継続的な運動に馴化させた後、3日連続の運動負荷を行った結果、3日目の平均的な給餌前及び運動前のタウリン濃度は、被験食を給餌した犬において、対照食を給餌した犬と比較して少なくとも6%高くなり、絶食させた犬と比較して14%高くなった。摂食から30分後、及び運動開始直後のタウリン濃度は、被験食を給餌した犬において少なくとも7%高かった。運動開始から60分後、被験食を給餌した犬のタウリン濃度は、対照食を給餌した犬及び絶食させた犬と比較して、最も高くなり、それぞれより17%及び13%高かった。

[0111]本明細書は、本発明の典型的な実施形態を開示する。具体的な用語が使用されるものの、それらは包括的に使用されるものであり、かつ説明目的で使用されるものであり、制限を意図されるものではない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲において設定する。当業者は、上記技術を照らして、請求された本発明には多くの改変及び変形が可能であることを理解するであろう。したがって、本明細書に記載のもの以外の実施可能な発明も、添付の特許請求の範囲内のものであると理解される。

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