首页 / 专利库 / 光学 / 辉度 / Deposited film forming device and deposited film forming method

Deposited film forming device and deposited film forming method

阅读:574发布:2023-12-27

专利汇可以提供Deposited film forming device and deposited film forming method专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PROBLEM TO BE SOLVED: To form the deposited film having few picture defect on the surface of a base body at a high film forming speed with a high productivity, reproducibility and yield by arranging the small diameter of cylindrical base body, having the specified diameter specifying the discharge space volume per unit surface area, within an reaction vessel and executing a plasma CVD method. SOLUTION: The cylindrical base body 203 installed on a cylindrical supporting body 202 is arranged within the cylindrical reaction vessel 201 kept in the prescribed vacuum, a reaction gas is introduced and plasma is generated by a glow discharge. By this way, the reaction gas is excited to form the deposited film on the base body. In the deposited film forming device by the plasma CVD method, the base body diameter (d) cm, the surface areas S cm , the discharge volume V cm are specified to satisfy 1 (F means the total flow quantity of the material gas SC cm), and further T=1.0×10 ×PV/F, 5.0×10 (T means the dwell time second of the material gas and P means the pressure within the reaction vessel Pa).,下面是Deposited film forming device and deposited film forming method专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sが、下記式(1)を満足するように設定されていることを特徴とするプラズマCV
    D法による堆積膜形成装置。 5.0≦V/S≦2.5×10 ・・・(1)
  • 【請求項2】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、該原料ガス導入管から該反応容器内に流入される原料ガスの総流量をF[sc
    cm]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V
    /Sが、該原料ガスの総流量F[sccm]との関係において下記式(2)を満足するように設定されていることを特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成装置。 1.0×10≦F/V/S≦5.0×10 2・・・(2)
  • 【請求項3】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、該原料ガス導入管から該反応容器内に流入される原料ガスの総流量をF[sc
    cm]、該反応容器内の圧力をP[Pa]とし、下記式(3)によって規定される該原料ガスの該放電空間内に滞留する時間をT[min]としたとき、直径範囲が1
    ≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の表面積の大きさが、該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間内の該原料ガスの滞留時間との関係において下記式(4)を満足するように設定されていることを特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成装置。 T=1.0×10 -5 ×PV/F・・・・・・・・・・・・・・(3) 5.0×10 -7 ≦T/S≦1.0×10 -4・・・(4)
  • 【請求項4】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sを、下記式(1)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成方法。 5.0≦V/S≦2.5×10 ・・・(1)
  • 【請求項5】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、原料ガスの総流量をF
    [sccm]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sと、該原料ガスの総流量F[sccm]との関係を、下記式(2)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成方法。 1.0×10 ≦F/V/S≦5.0×10 2・・・(2)
  • 【請求項6】電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、 該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、原料ガスの総流量をF
    [sccm]、該反応容器内の圧力をP[Pa]とし、
    下記式(3)によって規定される該原料ガスの該放電空間内に滞留する時間をT[min]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間内の該原料ガスの滞留時間を、下記式(4)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴とするプラズマCVD法による堆積膜形成方法。 T=1.0×10 -5 ×PV/F・・・・・・・・・(3) 5.0×10 -7 ≦T/S≦1.0×10 -4・・・(4)
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【発明の属する技術分野】本発明はプラズマCVD法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法に関するもので、とりわけ電子写真用感光体の光導電部材を構成する非晶質半導体膜を形成するのに適した装置及び方法に関するものである。

    【0002】

    【従来の技術】薄膜形成法の一つとして放電エネルギーを利用するCVD法があり、この方法により形成される非晶質薄膜(例えば素又は/及びハロゲンによって補償されたアモルファスシリコン)は電子写真用感光体、
    半導体デバイス、TFT等の半導体素子への応用が提案され、その中のいくつかは実用に至っている。 図1に従来の高周波プラズマCVD法による電子写真用感光体の製造装置の代表的一例を示す。 この装置は大別すると、
    原料ガス供給装置(120)、円筒状基体が設置される堆積膜形成装置(110)及び反応容器内を減圧するための排気装置(図示せず)から構成されている。 原料ガス供給装置内のSiH4、H2、CH4、B2H6、PH3等のガスボンベ(121〜126)から供給される原料ガスはバルブ(131〜136、141〜146、151
    〜156)、圧調整器(161〜166)及びマスフローコントローラー(171〜176)を介することにより必要な原料ガスが適切な流量に調節された後、補助バルブ(160)、ガス配管(116)、ガス導入管(114)を介して、排気装置によりあらかじめ真空に排気されている反応容器(111)内に送り込まれる。
    反応容器内には円筒状基体が円筒状支持体(112)に設置され、基体は基体加熱用ヒーター(113)によって20℃から450℃の所定の温度に制御される。 原料ガス導入後の反応容器内の気圧は真空計(119)によってモニターされ、メインバルブ(118)の開口を調節することによって、1×10 3 [Pa]以下の所定の圧力に制御される。 所定の堆積膜形成環境が整ったところで、周波数13.56[MHz]のRF電源(図示せず)よりマッチングボックス(115)を通じて高周波電力が反応容器内に導入されグロー放電を生起する。 グロー放電によるエネルギーにより原料ガスが分解され、
    円筒状基体上に薄膜を形成する。

    【0003】このようにして電子写真感光体に用いる堆積膜を形成する場合、円筒状基体の径が異なると、放電空間に面する円筒状基体の曲率の違いにより、堆積膜の膜質に大きな影響を与える。 よって基体の径と装置構成又は堆積膜形成方法との関係を規定して堆積膜を形成する必要があり、そのための装置構成及び堆積膜形成方法が各種提案されている。 例えば、特開昭62−1872
    号公報によれば、円筒状基体の内径R1反応容器の内径R2との比R1/R2を0.2〜0.8と規定し、導入されたガスが効率的にかつ膜特性を均一に堆積する技術が開示されている。 一方、特開昭63−14875号公報によれば、カソード電極の長さLとカソード−アノード電極間距離dとの比L/dを5〜40と規定し、円筒状基体表面上に膜質及び膜厚の均一な堆積膜を形成する技術が開示されている。 また、特開昭62−37111
    号公報によれば、成膜速度の点からチェンバー容量に対するSiH4を含む全ガス流量の比を、0.001[m
    in -1 ]以上と規定する技術が開示されている。 これらの技術により電子写真感光体の膜厚や膜質の均一性が向上し、それに伴い歩留も向上してきた。

    【0004】

    【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の装置で作成された電子写真用感光体は、膜厚、膜質が均一化され歩留の面で改善されてきたが、総合的な特性向上を図る上でさらに改良される余地が存在するのが実情である。 近年、電子写真装置の高画質、高速化は急速に進んでおり、それに伴う電子写真感光体の電気的特性、
    光学的特性の更なる向上が求められている。 さらに電子写真装置の使用目的が多様化することによる高耐久化、
    小型化が要求されてきており、電子写真感光体においても、あらゆる環境下において従来の感光体特性を維持または向上しつつ、小径化することが要求されている。 そして、電子写真装置の画像特性向上の為に電子写真装置内の光学露光装置、画像装置、転写装置等の改良がなされた結果、電子写真感光体においても従来以上の画像特性の向上が求められるようになった。

    【0005】このような状況下において、前述した従来技術によりある程度の膜厚、膜質の均一化が可能になり、また様々な円筒状基体系の電子写真感光体についてもある程度の特性を持つものが得られているが、未だ充分とはいえない。 特にRF法で製造されるアモルファスシリコン系感光体の問題点として、堆積膜形成中に気相中で発生するポリシランが円筒状基体表面に飛散することによる微小な画像欠陥の発生が挙げられるが、径の小さい円筒状基体に堆積膜を形成する場合、円筒状基体の単位表面積当りの反応炉内の放電空間体積は大きくなり、それに伴い気相中に生成したポリシラン等の生成物が円筒状基体表面に飛散する確率が高くなり、画像欠陥が発生しやすくなる。 よって、ポリシラン等の生成物が円筒状基体へと飛散することを、従来に増して積極的に防止しなければならない。

    【0006】そこで、本発明は、上記した従来の堆積膜形成装置に於ける諸課題を解決し、成膜中の気相反応によるポリシランの生成を抑制することにより画像欠陥の増加を防止し得るプラズマCVD法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法、とりわけ電子写真感光体の小径化に伴う画像欠陥の増加を防止しうる装置及び方法を提供することを目的とするものである。 また、本発明は、
    小径円筒状基体において、形成される膜の諸物性、成膜速度、再現性の向上、膜の生産性を向上し、量産化において歩留まりを飛躍的に向上させることが可能なプラズマCVD法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法を提供することを目的とするものである。

    【0007】

    【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため、プラズマCVD法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法を、づぎのように構成したことを特徴とするものである。 すなわち、本発明の堆積膜形成装置は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、
    該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマC
    VD法による堆積膜形成装置において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[c
    2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]としたとき、直径範囲が1≦d≦6
    の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sが、下記式(1)を満足するように設定されていることを特徴としている。 5.0≦V/S≦2.5×10 ・・・(1) また、本発明の堆積膜形成装置は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、該原料ガス導入管から該反応容器内に流入される原料ガスの総流量をF[sccm]としたとき、直径範囲が1≦d
    ≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sが、該原料ガスの総流量F[sc
    cm]との関係において下記式(2)を満足するように設定されていることを特徴としている。 1.0×10≦F/V/S≦5.0×10 2・・・(2) また、本発明の堆積膜形成装置は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応空間を有する反応容器を備え、該反応容器の反応空間内に円筒状基体を支持するための円筒状支持体と、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管と、該原料ガスを励起させて励起種化するための放電エネルギー印加手段と、前記反応室内を排気する手段とからなり、該反応空間内の円筒状支持体に支持される円筒状基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成装置において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm 2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、該原料ガス導入管から該反応容器内に流入される原料ガスの総流量をF[sccm]、該反応容器内の圧力をP[P
    a]とし、下記式(3)によって規定される該原料ガスの該放電空間内に滞留する時間をT[min]としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の表面積の大きさが、該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間内の該原料ガスの滞留時間との関係において下記式(4)を満足するように設定されていることを特徴としている。 T=1.0×10 -5 ×PV/F・・・・・・・・・・・・・・・・(3) 5.0×10 -7 ≦T/S≦1.0×10 -4・・・(4) さらに、本発明の堆積膜形成方法は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[c
    2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]としたとき、直径範囲が1≦d≦6
    の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/Sを、下記式(1)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴としている。 5.0≦V/S≦2.5×10 ・・・(1) また、本発明の堆積膜形成方法は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm
    2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、原料ガスの総流量をF[sccm]
    としたとき、直径範囲が1≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間体積V/S
    と、該原料ガスの総流量F[sccm]との関係を、下記式(2)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴としている。 1.0×10≦F/V/S≦5.0×10 2・・・(2) また、本発明の堆積膜形成方法は、電極を兼ねる円筒状の周囲壁が上壁と底壁とで実質的に密封されてなる反応容器の反応空間に、該反応容器内に設けられた堆積膜形成用原料ガス導入管より原料ガスを導入し、放電エネルギーを印加して該原料ガスを励起種化させ、該反応容器内の対向電極を兼ねる基体に堆積膜を形成するプラズマCVD法による堆積膜形成方法において、該円筒状基体の直径をd[cm]、該円筒状基体の表面積をS[cm
    2 ]、該円筒状基体と該円筒状基体に面する前記電極を兼ねる円筒状の周囲壁との間に形成される放電空間の体積をV[cm 3 ]、原料ガスの総流量をF[scc
    m]、該反応容器内の圧力をP[Pa]とし、下記式(3)によって規定される該原料ガスの該放電空間内に滞留する時間をT[min]としたとき、直径範囲が1
    ≦d≦6の関係を満たす該円筒状基体の単位表面積当たりの該放電空間内の該原料ガスの滞留時間を、下記式(4)を満足するように設定して堆積膜を形成することを特徴としている。 T=1.0×10 -5 ×PV/F・・・・・・・・・(3) 5.0×10 -7 ≦T/S≦1.0×10 -4・・・(4)

    【0008】

    【発明の実施の形態】本発明は、上記構成により、成膜中の気相反応によるポリシランの生成を抑制することにより、とりわけ電子写真感光体の小径化に伴う画像欠陥の増加を防止することを可能にすることができるものであるが、それは本発明者らの、従来の堆積膜形成方法における前述の問題を克服して、本発明の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果における、つぎの知見に基づくものである。 すなわち、小径円筒状基体に堆積膜を形成する場合、円筒状基体の表面積(S)と放電空間の体積(V)との関係及び、円筒状基体の単位表面積当りの該放電空間体積(V/S)と堆積膜形成時に反応炉内に流入される原料ガスの総流量(F)との関係及び、円筒状基体の表面積(S)と該原料ガスが該放電空間内に滞留する時間(T)との関係が堆積膜の画像欠陥に大きく影響するという知見に基づいている。 このように、本発明は、本発明者らの鋭意研究を重ねた結果、円筒状基体の表面積当りの該放電空間体積(V/S)を特定の範囲内に設定すること及び、円筒状基体の表面積当りの該放電空間体積(V/S)と反応炉内に流入される該原料ガスの総流量(F)の関係を特定の範囲内に設定すること及び、単位表面積当りの放電空間堆積(V/S)内に該原料ガスが滞留する時間(T/S)を特定の範囲内に設定することにより、堆積される堆積膜の画像欠陥が激減することが明かとされ、完成に至ったものである。

    【0009】以下、図に基づいて本発明の内容について詳述する。 図2は、本発明のプラズマCVD法による堆積膜形成装置における円筒状反応容器及び、前記反応容器に密封されてなる反応空間内に配置されている円筒状支持体に設置された円筒状基体の配置を模式的に示す断面図である。 図中201は円筒状反応容器、202は円筒状支持体及び203は円筒状支持体202に設置された円筒状基体をそれぞれ示す。 a[cm]は円筒状基体203の半径、L[cm]は円筒状基体203の長さ、
    b[cm]は円筒状基体[203]の表面と円筒状反応容器201の壁面間の距離、即ち電極間距離を表し、S
    [cm 2 ]は円筒状基体[203]の表面積、V[c
    3 ]は円筒状基体203と円筒状基体203に面する円筒状反応容器201のカソード壁面間の放電空間、即ち図中の斜線部を表す。 円筒状基体203の単位表面積当りの放電空間体積V/Sは下記式(5)で規定される。 V/S=b 2 /2a+b・・・・・・・・・(5) (5)式から円筒状基体103が小径化するほど上記のV/Sの値が大きくなることがわかる。 また、V/Sをaについて一次微分したものが下記式(6)である。 d(V/S)/da=−b 2 /2a 2・・・・・(6) (6)式から円筒状基体(203)が小径化するほど上記のV/Sの値のaに対する変化率が大きくなることがわかり、円筒状基体が小径化するほど円筒状基体203
    の単位表面積当りの放電空間体積の変化が大きくなることがわかる。 それ故に小径円筒状基体に堆積膜を形成する場合、上記のV/Sを規定して堆積膜を形成する必要があり、前記のS[cm 2 ]、V[cm 3 ]、F[scc
    m]、T[min]は上記式(1)、(2)及び(4)
    を満足する様にする。

    【0010】V/Sの値が(1)の範囲より小さい場合においては、堆積膜の形成速度が極度に遅くなり、さらにガス管等の放電空間内の介在物の影響を受けやすく、
    放電の管理が困難となる。 V/Sの値が上記式(1)の範囲より大きい場合においては、気相中で生成する円筒状基体の単位表面積当りのポリシラン量が増加する為に画像欠陥が発生しやすくなる。

    【0011】F/V/Sの値が上記式(2)の範囲より小さい場合においては、反応炉内のガスの流速が小さくなるためにプラズマ重合反応が起こりやすくなるため、
    気相中で生成する円筒状基体の単位表面積当りのポリシランの量が増加し、画像欠陥が発生しやすくなる。 大きい場合においては、反応炉内のガスの流速が大きくなるために、ガスの流れにより反応容器内部の壁面やガス管等の放電空間内の介在物に付着したポリシラン等の不純物が基体表面に飛散しやすくなり、画像欠陥が発生しやすくなる。

    【0012】T/Sの値が上記式(4)の範囲より小さい場合は、原料ガスの分解が充分に行われず生産性の点で非効率となり、また反応炉内のガスの流速が大きくなるために、ガスの流れにより反応容器内部の壁面やガス管等の放電空間内の介在物に付着したポリシラン等の不純物が基体表面に飛散しやすくなり、画像欠陥が発生しやすくなる。 T/Sの値が上記式(4)の範囲より大きい場合は、プラズマ中の重合反応が起こりやすくなるために、ポリシランの生成確率が高くなり、画像欠陥が発生しやすくなる。

    【0013】本発明において使用される支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。 導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、T
    e、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。 また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも光受容層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。 本発明に於いて使用される支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの電子写真用感光体を形成し得るように適宜決定するが、電子写真用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。 しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10μm以上とされる。

    【0014】本発明の装置を用いて、グロー放電法によって堆積膜を形成するには、基本的にはシリコン原子(Si)を供給し得るSi供給用の原料ガスと、水素原子(H)を供給し得るH供給用の原料ガスまたは/及びハロゲン原子(X)を供給し得るX供給用の原料ガスを、反応容器内に所望のガス状態で導入して、該反応容器内にグロー放電を生起させ、あらかじめ所定の位置に設置されてある所定の円筒状基体上にa−Si:H,X
    からなる層を形成すればよい。

    【0015】本発明において使用されるSi供給用ガスとなり得る物質としては、SiH4、Si2H6、Si3H
    8、Si4H10等のガス状態の、またはガス化し得る水素化珪素(シラン類)が有効に使用されるものとして挙げられ、更に層作成時の取り扱い易さ、Si供給効率の良さ等の点でSiH4、Si2H6が好ましいものとして挙げられる。 そして、形成される堆積膜中に水素原子を構造的に導入し、水素原子の導入割合の制御をいっそう容易になるようにはかり、本発明の目的を達成する膜特性を得るために、これらのガスに更にH2および/またはHeあるいは水素原子を含む珪素化合物のガスも所望量混合して層形成することが必要である。 また、各ガスは単独種のみでなく所定の混合比で複数種混合しても差し支えないものである。

    【0016】また本発明において使用されるハロゲン原子供給用の原料ガスとして有効なのは、たとえばハロゲンガス、ハロゲン化物、ハロゲンを含むハロゲン間化合物、ハロゲンで置換されたシラン誘導体等のガス状のまたはガス化し得るハロゲン化合物が好ましく挙げられる。 また、さらにはシリコン原子とハロゲン原子とを構成要素とするガス状のまたはガス化し得る、ハロゲン原子を含む水素化珪素化合物も有効なものとして挙げることができる。

    【0017】本発明に於て好適に使用し得るハロゲン化合物としては、具体的には弗素ガス(F2)、BrF、
    ClF、ClF3、BrF3、BrF5、IF3、IF7等のハロゲン間化合物を挙げることができる。 ハロゲン原子を含む珪素化合物、いわゆるハロゲン原子で置換されたシラン誘導体としては、具体的には、たとえばSiF
    4、Si2F6等の弗化珪素が好ましいものとして挙げることができる。 堆積膜中に含有される水素原子または/
    及びハロゲン原子の量を制御するには、例えば支持体の温度、水素原子または/及びハロゲン原子を含有させるために使用される原料物質の反応容器内へ導入する量、
    放電電力等を制御すればよい。 本発明においては、堆積膜には必要に応じて伝導性を制御する原子を含有させることが好ましい。 伝導性を制御する原子は、堆積膜中に万偏なく均一に分布した状態で含有されても良いし、あるいは層厚方向には不均一な分布状態で含有している部分があってもよい。

    【0018】前記伝導性を制御する原子としては、半導体分野における、いわゆる不純物を挙げることができ、
    p型伝導特性を与える周期律表第IIIb族に属する原子(以後「第IIIb族原子」と略記する)またはn型伝導特性を与える周期律表第Vb族に属する原子(以後「第V
    b族原子」と略記する)を用いることができる。 第IIIb
    族原子としては、具体的には、素(B)、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、
    タリウム(Tl)等があり、特にB、Al、Gaが好適である。 第Vb族原子としては、具体的には燐(P)、
    砒素(As)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)
    等があり、特にP、Asが好適である。 堆積膜に含有される伝導性を制御する原子の含有量としては、好ましくは1×10 -2 〜1×10 4 [原子ppm]、より好ましくは5×10 -2 〜5×10 3 [原子ppm]、最適には1×10 -1 〜1×10 3 [原子ppm]とされるのが望ましい。

    【0019】伝導性を制御する原子、たとえば、第IIIb
    族原子あるいは第Vb族原子を構造的に導入するには、
    層形成の際に、第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは第Vb族原子導入用の原料物質をガス状態で反応容器中に、堆積膜を形成するための他のガスとともに導入すればよい。 第IIIb族原子導入用の原料物質あるいは第Vb
    族原子導入用の原料物質となり得るものとしては、常温常圧でガス状のまたは、少なくとも層形成条件下で容易にガス化し得るものが採用されるのが望ましい。 そのような第IIIb族原子導入用の原料物質として具体的には、
    硼素原子導入用としては、B2H6、B4H10、B5H9、
    B5H11、B6H10、B6H12、B6H14等の水素化硼素、
    BF3、BCl3、BBr3等のハロゲン化硼素等が挙げられる。 この他、AlCl3、GaCl3、Ga(CH
    3)3、InCl3、TlCl3等も挙げることができる。

    【0020】第Vb族原子導入用の原料物質として有効に使用されるのは、燐原子導入用としては、PH3、P2
    H4等の水素化燐、PH4I、PF3、PF5、PCl3、
    PCl5、PBr3、PBr5、PI3等のハロゲン化燐が挙げられる。 この他、AsH3、AsF3、AsCl3、
    AsBr3、AsF5、SbH3、SbF3、SbF5、S
    bCl3、SbCl5、BiH3、BiCl3、BiBr3
    等も第Vb族原子導入用の出発物質の有効なものとして挙げることができる。 また、これらの伝導性を制御する原子導入用の原料物質を必要に応じてH2および/またはHeにより希釈して使用してもよい。 本発明の目的を達成し、所望の膜特性を有する堆積膜を形成するには、
    Si供給用のガスと希釈ガスとの混合比、反応容器内のガス圧、放電電力ならびに支持体温度を適宜設定することが必要である。

    【0021】

    【実施例】以下、本発明について、実験例、実施例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。 (実験例1)長さ35.8[cm]、外径φ3[cm]
    の鏡面加工を施したアルミニウム製シリンダー(円筒状基体)を載置したアルミニウム製ホルダー(円筒状支持体)を用い、図1に示した装置を用いて該円筒状基体上に電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を下記表1に示す作製条件により形成した。

    【0022】

    【表1】

    なお本例では、長さが60[cm]である円筒状支持体を用い、4本の原料ガス導入管を円筒状支持体周辺に配置している。 円筒状基体から円筒状反応容器壁面までの距離即ち電極間距離はそれぞれ(イ)1.5,(ロ)


    2.7,(ハ)4.0,(ニ)6.0,(ホ)7.3,


    (へ)8.5[cm]とし、即ち、円筒状基体の単位表面積当りの放電空間体積V/S=(イ)2.3,(ロ)


    5.0,(ハ)9.3,(ニ)18.0,(ホ)25.


    0,(ヘ)32.6の条件下で電子写真用感光体の作製を行った。 作製した電子写真用感光体の、膜はがれ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチについて評価した。 その結果を表2に示す。 表2から明らかな様に、5.0≦V/S


    ≦2.5×10

    の範囲で良好な電子写真用感光体を得た。

    【0023】

    【表2】

    なお、評価方法は夫々以下のとうりである。 『膜はがれ』実験例1に記述した方法で、電子写真感光体を100本作製し、膜はがれが生じた本数について、


    以下のランクに区分した。 A 非常に良好 B 良好 C 実用上問題無し D 実用上問題有り 『電子写真特性』作製した各々の感光体を電子写真装置(キヤノン製NP6030を実験用に改造)にセットして、電子写真特性を評価した。 『帯電ムラ』帯電器に+6[KV]の高電圧を印加してコロナ帯電を行ない、電子写真感光体の暗部表面電位を表面電位計により現像器位置で測定する。 そして、電子写真用感光体の軸方向に5点測定し、このときの電位ムラを評価する。 『感度ムラ』電子写真感光体を、一定の暗部表面電位に帯電させる。 そして直ちにフィルターを用いて550


    [nm]以下の波長域の光を除いたハロゲンランプ光を照射し、電子写真感光体の明部表面電位が所定の値になるように光量を調整する。 このときに必要な光量をハロゲンランプの点灯電圧から換算する。 そして感度を電子写真用感光体の軸方向に5点測定し、このときの感度ムラを評価する。 帯電ムラ、感度ムラのそれぞれについて、以下のランクに区分した。 A 非常に良好 B 良好 C 実用上問題無し D 実用上問題有り 『白ポチ』キヤノン製全面黒チャート(部品番号:FY


    9−9073)を用いてベタ黒画像を形成し、得られた画像の一定面積内にある直径0.2[mm]以上の白ポチについて評価した。 ランクは以下の通り。 A 非常に良好 B 良好 C 白ポチはあるが、従来レベルで実用上問題無し D 白ポチが多く、実用上問題有り (実験例2)長さ35.8[cm]、外径φ3[cm]


    の鏡面加工を施したアルミニウム製シリンダー(円筒状基体)を載置したアルミニウム製ホルダー(円筒状支持体)を用い、図1に示した装置を用いて該円筒状基体上に、電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を作製し下記表3に示す作製条件により形成した。

    【0024】

    【表3】

    なお本例では、長さが60[cm]である円筒状支持体を用い、円筒状基体から円筒状反応容器壁面までの距離即ち電極間距離は4.2[cm]、ゆえに円筒状基体の単位表面積当りの放電空間体積V/S=10.0、また、4本の原料ガス導入管を円筒状支持体周辺に配置している。 各原料ガスは各層において上記表3の流量比とし、原料ガスの総流量(F)は下記表4に示す通りとした。

    【0025】

    【表4】

    即ち、F/V/S=(イ)5,(ロ)10,(ハ)5


    0,(ニ)100,(ホ)500,(ヘ)1000の条件下で電子写真用感光体の作製を行った。 作製した電子写真用感光体の、膜はがれ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチの数について評価した。 その結果を表5に示す。 表5


    から明らかな様に、1.0×10≦F/V/S≦5.0


    ×10

    2の範囲で良好な電子写真用感光体を得た。

    【0026】

    【表5】

    なお評価法は実験例1と同様である。

    【0027】(実験例3)長さ35.8[cm]、外径φ3[cm]の鏡面加工を施したアルミニウム製シリンダー(円筒状基体)を載置したアルミニウム製ホルダー(円筒状支持体)を用い、図1に示した装置を用いて該円筒状基体上に、電荷注入阻止層、光導電層および表面層からなる光受容層を作製し下記表6に示す作製条件により形成した。

    【0028】

    【表6】

    なお本例では、円筒状基体の単位表面積当りの放電空間体積V/S=10.0、また、各原料ガスは各層において上記表6の流量としており、即ち、各層においてF/


    V/S=50となっている。 また、反応炉内の圧力を(イ)1.0,(ロ)2.5,(ハ)10,(ニ)5


    0,(ホ)100,(ヘ)500,(卜)750[P


    a]とし、即ち、円柱状基体表面積当りの放電空間内の該原料ガスの滞留時間T/Sは、電荷注入阻止層、光導電層、表面層それぞれ(イ)2.0×10

    -7 ,(ロ)


    5.0×10

    -7 ,(ハ)2.0×10

    -6 ,(ニ)1.0


    ×10

    -5 ,(ホ)2.0×10

    -5 ,(ヘ)1.0×10


    -4 ,(ト)1.5×10

    -4の条件下で電子写真感光体を作製した。 作製した電子写真用感光体の、膜はがれ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチの数について評価した。 その結果を表7に示す。 表7から明らかな様に、5.0×1


    -7 ≦T/S≦1.0×10

    -4の範囲で良好な電子写真用感光体を得た。

    【0029】

    【表7】

    なお評価法は実験例1と同様である。

    【0030】[実施例1]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミウム製の直径6[cm]、5[cm]、4
    [cm]、3[cm]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−Si:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=10となるようにし、表8に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、41、
    100、15→52→61となっており、また、T/S
    は電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、1.
    5×10 -5 、6.0×10 -6 、4.0×10 -5 →1.2
    ×10 -5 →9.8×10 -6となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、
    感度ムラ、白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキャノン製複写機NP−6030に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。
    更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0031】

    【表8】

    [実施例2]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]、3[c


    m]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−S


    i:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=


    5.0となるようにし、表9に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、82、200、


    30→104→122となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、7.4×


    10

    -6 、3.0×10

    -6 、2.0×10

    -5 →6.0×1


    -6 →4.9×10

    -6となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。


    更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP−6030に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0032】

    【表9】

    [実施例3]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]、3[c


    m]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−S


    i:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=2


    0となるようにし、表10に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、20、50、10


    →26→31となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、3.0×10

    -5


    1.2×10

    -5 、6.0×10

    -5 →2.3×10

    -5


    2.0×10

    -5となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、


    白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP


    −6030に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0033】

    【表10】

    [実施例4]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]、3[c


    m]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−S


    i:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=7


    となるようにし、表11に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、58、140、29


    →31→30となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、1.0×10

    -5


    4.2×10

    -6 、2.1×10

    -5 →2.0×10

    -5


    2.0×10

    -5となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、


    白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP


    −6030に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0034】

    【表11】

    [実施例5]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミニウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]3[c


    m]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−S


    i:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=1


    0となるようにし、表12に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層第一層領域、光導電層第二層領域、表面層でそれぞれ、71、120、70、53となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層第一層領域、光導電層第二層領域、表面層でそれぞれ、7.1×


    10

    -6 、5.0×10

    -6 、8.6×10

    -6 、9.4×1


    -6となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP−6030


    に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0035】

    【表12】

    [実施例6]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56MHzの高周波電源を用いて、アルミニウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]、3


    [cm]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa


    −Si:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。


    本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S=1


    0となるようにし、表13に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、中間層、表面層でそれぞれ、71、1


    10、40、53となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層、中間層、表面層でそれぞれ、7.


    1×10

    -6 、5.5×10

    -6 、1.5×10

    -5 、9.4


    ×10

    -6となっている。 作製した電子写真用感光体を、


    実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP−60


    30に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0036】

    【表13】

    [実施例7]図1の堆積膜形成装置において、発振周波数13.56[MHz]の高周波電源を用いて、アルミニウム製の直径6[cm]、5[cm]、4[cm]及び3[cm]、2[cm]及び1[cm]の円筒状基体にa−Si:H膜を形成し、電子写真用感光体を作製した。 本実験例では、放電面に面している円筒状基体の表面積(S)、円筒状基体表面と円筒状基体表面に面するカソード壁面間の放電空間の体積(V)についてV/S


    =10となるようにし、表14に示した条件に従って電子写真感光体を作製した。 このときF/V/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、51、10


    0、50となっており、また、T/Sは電荷注入阻止層、光導電層、表面層でそれぞれ、1.2×10

    -5


    6.0×10

    -6 、1.2×10

    -5となっている。 作製した電子写真用感光体を、実験例1と同様に膜剥れ、帯電ムラ、感度ムラ、白ポチについて評価したところ、いずれの電子写真用感光体も実験例1と同様に良好な結果が得られた。 更に得られた感光体を実験用に改造したキヤノン製複写機NP−6030に設置し画像を出したところ、ハーフトーン画像にムラはなく、均一な画像が得られた。 更に文字原稿を複写したところ、黒濃度が高く鮮明な画像が得られた。 また写真原稿の複写においても原稿に忠実で鮮明な画像を得ることが出来た。

    【0037】

    【表14】

    【0038】

    【発明の効果】本発明は、以上の構成によって画像欠陥の少ない成膜中の気相反応によるポリシランの生成を抑制することができ、画像欠陥の少ない堆積膜を形成することのできる堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法を実現することができ、とりわけ従来よりも、より小径の電子写真用感光体の作製に適した装置及び方法を実現することができる。 また、本発明の堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法によれば、小径円筒状基体において、形成される膜の諸物性、成膜速度、再現性の向上、膜の生産性を向上し、量産化において歩留まりを飛躍的に向上させることが可能なプラズマCVD法による堆積膜形成装置及び堆積膜形成方法を提供することができ、とりわけ、濃度ムラ、感度ムラ、白ポチが無い良好な電子写真用感光体の製造が可能となる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の電子写真用光受容部材の光受容層を形成するための装置の一例で、グロー放電法による電子写真用光受容部材の製造装置の模式的説明図である。

    【図2】本発明のプラズマCVD法による堆積膜形成装置における、電極を兼ねる円筒状反応容器、円筒状支持体を含む対抗電極、円筒状支持体に配置された円筒状基体を示す模式的説明図である。

    【符号の説明】

    110:堆積装置 111:反応容器 112:円筒状支持体 113:支持体加熱用ヒーター 114:原料ガス導入管 115:マッチングボックス 116:原料ガス配管 117:反応容器リークバルブ 118:メイン排気バルブ 119:真空計 120:原料ガス供給装置 171〜1716:マスフローコントローラー 121〜126:原料ガスボンベ 131〜136:原料ガスボンベバルブ 141〜146:ガス流入バルブ 151〜156:ガス流出バルブ 161〜166:圧力調整器 201:円筒状反応容器 202:円筒状支持体 203:円筒状基体

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土田 伸史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈