首页 / 专利库 / 有机耕作 / 可追溯性 / Twin drum type strip continuous casting apparatus and casting method thereof

Twin drum type strip continuous casting apparatus and casting method thereof

阅读:547发布:2021-11-22

专利汇可以提供Twin drum type strip continuous casting apparatus and casting method thereof专利检索,专利查询,专利分析的服务。并且PURPOSE:To smoothen the starting, to prevent breakage of a cast strip at weak point caused by shell washing and to obtain the cast strip having the fixed thickness. CONSTITUTION:At a first step from the starting time until a node of the cast strip passes through the narrowest gap in one pair of the drums, the low pressure oil is supplied to a hydraulic cylinder 9 from a pump 25 through a second hydraulic supplying system 52 having an accumulator 51 and elastically weak rolling reduction force is given to one side of the drum from a bearing 7. At a second step until the shell washing does not develop after the rotation of the drum rises, the elastically further intense rolling reduction force is given by using the accumulator 31, too, followable property of the drum is improved and insufficient cooling is prevented. At a stationary third step, the accumulator 31 is shut off by changing over to first hydraulic supplying system 30 and the rolling reduction control is executed so that one side of the drum becomes parallel to the other drum to make the thickness of the cast strip constant.,下面是Twin drum type strip continuous casting apparatus and casting method thereof专利的具体信息内容。

【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 内部を循環する水のような冷却媒体によって冷却され、同じ回転速度で互いに反対向きに回転駆動されると共に、それらの間隙の上部に金属の溶湯を供給される湯溜まり部を形成する一対のドラムと、前記一対のドラムの軸の両端をそれぞれ回転自由に支持する軸受と、前記軸受を支持する共通のフレームと、一方の前記ドラムの軸の両端をそれぞれ支持している前記軸受と前記フレームとの間に設けられて、前記一方のドラムの他方の前記ドラムに対する位置を定める一対の油圧シリンダと、前記油圧シリンダとそれに圧油を供給する油圧ポンプとを結ぶ第1の油圧供給系統と、前記第1の油圧供給系統に対して並列関係に、且つそれと切り換え可能に、アキュムレータを有する第2の油圧供給系統を備えていることを特徴とする双ドラム式薄板連続鋳造装置。
  • 【請求項2】 請求項1の双ドラム式薄板連続鋳造装置を使用し、起動の時点から鋳片の瘤が前記一対のドラムの最も狭い間隙を通過するまでの第1ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的低圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、前記一方のドラムに弾力的に比較的弱い圧下力を与え、前記第1ステップが終了した後、前記ドラムの回転速度が上昇してシェル洗いが発生しなくなるまでの第2ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的高圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、前記一方のドラムに弾力的に比較的強い圧下力を与え、前記第2ステップが終了した後の定常的な連続鋳造の状態である第3ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統を前記第1の油圧供給系統に切り換えて、前記アキュムレータを遮断し、前記一対の油圧シリンダに圧力を調整された圧油を供給して、前記一方のドラムが他方の前記ドラムに対して平行となるように圧下制御を行うことを特徴とする双ドラム薄板連続鋳造方法。
  • 【請求項3】 内部を循環する水のような冷却媒体によって冷却され、同じ回転速度で互いに反対向きに回転駆動されると共に、それらの間隙の上部に金属の溶湯を供給される湯溜まり部を形成する一対のドラムと、前記一対のドラムの軸の両端をそれぞれ回転自由に支持する軸受と、前記軸受を支持する共通のフレームと、一方の前記ドラムの軸の両端をそれぞれ支持している前記軸受と前記フレームとの間に設けられて、前記一方のドラムの位置を定める一対の油圧シリンダと、前記油圧シリンダとそれに圧油を供給する油圧ポンプとを結ぶ第1の油圧供給系統とを備えている双ドラム式薄板連続鋳造装置において、前記第1の油圧供給系統に対して並列関係に、
    且つそれと切り換え可能に、アキュムレータを備えた第2の油圧供給系統を設けると共に、起動の時点から鋳片の瘤が前記一対のドラムの最も狭い間隙を通過するまでの第1ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的低圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、前記一方のドラムに弾力的に比較的弱い圧下力を与え、前記第1ステップが終了した後、前記ドラムの回転速度が上昇してシェル洗いが発生しなくなるまでの第2ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的高圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、
    前記一方のドラムに弾力的に比較的強い圧下力を与え、
    前記第2ステップが終了した後の定常的な連続鋳造の状態である第3ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統を前記第1の油圧供給系統に切り換えて、前記アキュムレータを遮断し、前記一対の油圧シリンダに圧力を調整された圧油を供給して、前記一方のドラムが他方の前記ドラムに対して平行となるように圧下制御を行うことを特徴とする双ドラム薄板連続鋳造方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、金属溶湯から薄板を連続鋳造する双ドラム式薄板連続鋳造装置、及び、その連続鋳造装置を使用する連続鋳造方法に関するもので、特に、双ドラム式薄板連続鋳造装置のスタートアップ(起動)時の圧下制御方法に特徴を有するものである。

    【0002】

    【従来の技術】特開平1−166863号公報には、双ドラム式薄板連続鋳造装置の圧下制御方法及び装置に関する一つの従来技術が記載されている。 この技術は、一方のドラムが他方のドラムに対して傾斜して2つのドラムが平行でなくなったときに、鋳片の幅方向に板厚差(ウエッジ)が生じると共に、ドラムの傾斜によりドラム端面とサイド堰との間に隙間が生じて、溶湯に対するシール性が低下するのを防止するため、一方のドラムの両端の軸受における押付を検出して、2つの検出値の和の値を算出し、その和の値が所定の値になるように、
    また、2つのドラムが常に互いに平行状態を保つように、他方のドラムの両端を支持している軸受の位置を、
    フィードバック制御が可能な油圧シリンダシステムによって調整しながら鋳片への圧下を行うものである。

    【0003】

    【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、連続鋳造の主として定常状態における問題を解決するためのものであって、スタートアップ時のような過渡状態における圧下制御方法に関するものではないから、スタートアップ時にも前記従来技術の方法によって圧下を行うとすれば次のように様々の問題が生じる。

    【0004】(1) 位置決めを行うことができる油圧シリンダを用いて、一方のドラムを他方のドラムに対して平行状態を保ちながら移動させて圧下制御を行うので、未だ安定した定常的連続鋳造の状態になっていないスタートアップ時において、鋳片には著しく厚さの増大した瘤が形成される。 この瘤が一対のドラムの最も狭い間隙を通過するとき、ドラムが駆動不能に陥ったり、ドラムが駆動機構に損傷を与えることがある。 また、鋳片の幅方向にシェル厚の偏差が発生すると、部分的に圧下のかからない部位が生じ、その部位の冷却が遅れて鋳片強度がその部位において低下する。 また、鋳造方向にシェル厚が急変するときにも、油圧シリンダの応答速度には限界があるため、油圧シリンダが鋳片の厚さの変動に追従することができず、圧下のかからない部位が生じ、やはり鋳片の強度がその部位で低下することになる。 (2) 連続鋳造のスタートアップ時にはドラムの速度が低いため、一旦生成した凝固シェルの一部が、後から供給される溶湯の熱を受けることによって再溶解して、所謂「シェル洗い」を発生する確率が高くなり、凝固シェル厚の偏差がきわめて多くなる。 (3) ダミーシートを使うスタートアップ方法では、鋳片とダミーシートを接合する部分に取り付けられる針金や金属板の影響で、凝固シェル厚の偏差が更に大きくなる。 (4) 以上のような原因により、従来技術の圧下制御方法によってスタートアップ時の圧下制御をも行う場合には、鋳片の先端付近のボトム部に強度の低い部位が生じやすくなり、鋳片がドラムの間隙から出てコイラの方へ導かれるときに作用する張力によって、鋳片が弱点において破断することにより、連続鋳造の作業が中断に追い込まれるだけでなく、多大な時間と資材を浪費する修復作業を必要とする非常に面倒なトラブルを引き起こす確率が高くなる。

    【0005】本発明は、双ドラム式薄板連続鋳造装置の従来技術におけるスタートアップ時の圧下制御の諸問題を解決し、円滑に定常運転状態への移行を可能にする手段を提供することを、発明が解決しようとする課題とするものである。

    【0006】

    【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決する手段として、内部を循環するのような冷却媒体によって冷却され、同じ回転速度で互いに反対向きに回転駆動されると共に、それらの間隙の上部に金属の溶湯を供給される湯溜まり部を形成する一対のドラムと、前記一対のドラムの軸の両端をそれぞれ回転自由に支持する軸受と、前記軸受を支持する共通のフレームと、一方の前記ドラムの軸の両端をそれぞれ支持している前記軸受と前記フレームとの間に設けられて、前記一方のドラムの他方の前記ドラムに対する位置を定める一対の油圧シリンダと、前記油圧シリンダとそれに圧油を供給する油圧ポンプとを結ぶ第1の油圧供給系統と、前記第1の油圧供給系統に対して並列関係に、且つそれと切り換え可能に、アキュムレータを有する第2の油圧供給系統を備えていることを特徴とする双ドラム式薄板連続鋳造装置を提供すると共に、前記双ドラム式薄板連続鋳造装置を使用し、起動の時点から鋳片の瘤が前記一対のドラムの最も狭い間隙を通過するまでの第1ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的低圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、前記一方のドラムに弾力的に比較的弱い圧下力を与え、前記第1ステップが終了した後、前記ドラムの回転速度が上昇してシェル洗いが発生しなくなるまでの第2ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統により前記アキュムレータの介在の下に比較的高圧の圧油を前記油圧シリンダに供給して、前記一方のドラムに弾力的に比較的強い圧下力を与え、前記第2ステップが終了した後の定常的な連続鋳造の状態である第3ステップにおいては、前記第2の油圧供給系統を前記第1の油圧供給系統に切り換えて、前記アキュムレータを遮断し、前記一対の油圧シリンダに調整された圧油を供給して、前記一方のドラムが他方の前記ドラムに対して平行となるように圧下制御を行うことを特徴とする双ドラム薄板連続鋳造方法を提供する。

    【0007】

    【作用】双ドラム式薄板連続鋳造装置の起動直後の鋳片には著しく厚みの増大した瘤が形成されるが、本発明ではその範囲を第1ステップとして、油圧シリンダと油圧ポンプとをアキュムレータを備えている第2の油圧供給系統により接続し、比較的低圧の圧油を油圧シリンダに供給して、一方のドラムに弾力的に比較的弱い圧下力を与えるので、鋳片の瘤の部分が一対のドラムの狭い間隙を通過するとき、ドラムの一方は容易に後退して間隙を開き、鋳片の瘤を無理なく通過させる。 従って、双ドラム式薄板連続鋳造装置の起動が円滑に行われ、装置が起動不能に陥るようなことがないし、ドラムや駆動機構その他に損傷を与える恐れもない。

    【0008】第1ステップが終了した後、シェル洗いが発生しなくなるまでの第2ステップにおいても、第2の油圧供給系統によりアキュムレータの介在の下に圧油を油圧シリンダに供給するが、このステップではその圧油を比較的高圧とするので、ドラムは追従性よく凝固シェルに圧接され、弾力的に比較的強い圧下力を与えるので、鋳片の一部にシェル洗いが起こっても、その部分で鋳片の冷却が遅れることがなく、鋳片に冷却不良の弱点ができないから、鋳片が導かれる途中で張力により破断してトラブルを生じるような恐れがない。 ドラムの回転速度が上昇するとシェル洗いが殆ど起こらなくなる。

    【0009】シェル洗いが発生しなくなったとき、アキュムレータに連通する第2の油圧供給系統は遮断され、
    油圧ポンプと油圧シリンダは第1の油圧供給系統によって接続されて、定常的な連続鋳造の状態になる。 この状態では、一対の油圧シリンダに圧力を調整された圧油が供給され、一方のドラムが他方のドラムに対して平行となるように圧下制御が行われる。 このときドラムの回転速度は十分高くなっているため、シェル洗いは殆ど起こらないので、ウエッジ量を低位に抑えて厚さが一定の優れた鋳片が得られる。

    【0010】

    【実施例】図2は本発明を実施する双ドラム式薄板(この例では鋼板)連続鋳造装置1を例示したもので、その主体をなす一対のドラム2及び3は、内部を循環する水のような冷却媒体によって冷却されていると共に、図示しない駆動機構によって同じ回転速度で互いに反対向き(矢印の方向)に回転駆動される。 双ドラム式薄板連続鋳造装置1は、ドラム2及び3の軸4及び5の両端をそれぞれ回転自由に支持する各一対の軸受6、6及び7、
    7(図1は軸4及び5の各一端側の軸受6及び7のみを示している。以下同様)と、それらの軸受6、6及び7、7を支持する共通のフレーム8(仮想線によって示している)と、軸受7、7とフレーム8との間にそれぞれ設けられて、ドラム3の軸受7、7の、ドラム2の軸受4、4に対する位置をそれぞれ定める油圧シリンダ9、9と、軸受6、6に作用する荷重(反力)を検出するためフレーム8との間に設けられた荷重検出器(ロードセル)10、10とを備えている。

    【0011】ドラム2及び3の間隔は油圧シリンダ9、
    9によって定められる軸受7、7の位置によって決まるが、その間隔が連続鋳造される鋳片の厚さを決定する主たる要因となる。 ドラム2及び3の間隙の上部には図示しないサイド堰によって側面を仕切られた湯溜まり部1
    1が形成され、やはり図示しないタンディシュのノズルが湯溜まり部11内に伸びていて、そのノズルによって溶鋼(一般的には金属の溶湯)が湯溜まり部11内に供給される。 湯溜まり部11内に供給された溶鋼は、ドラム2及び3の表面に接しているところで冷却され、凝固してシェル12を形成し、ドラム2及び3が矢印の方向に回転駆動されることによってドラム2及び3の間の最も狭い間隙を通過し、圧下力を受けることによって帯板状の鋳片13となり、連続的に下方へ送り出される。 送り出された鋳片13は、図示しないピンチローラ等によって案内される間に更に冷却されて、最後にコイラに巻き取られる。 連続鋳造が行われる際、ドラム3は油圧シリンダ9、9によってドラム2に向かって押圧されて支持されるが、それによってドラム2及び3に挟まれた鋳片13(シェル12)には圧下力が作用し、それに対応する大きさの反力が荷重検出器10、10において検出される。

    【0012】図2に示された双ドラム式薄板連続鋳造装置1の要部が、簡略化されて図3に示されている。 湯溜まり部11の底部では溶鋼が凝固してシェル12を形成しているので、双ドラム式薄板連続鋳造装置1のスタートアップ(起動)時に、ドラム2及び3の回転速度が0
    から次第に増加して行く過程において、スタート直後の回転速度が未だ低い間に送り出される鋳片13の先端1
    4の付近では、単位体積の溶鋼を冷却する時間が比較的長くなるため、シェル12の厚さが一時的に大きくなり、鋳片13の先端(最ボトム部)14の近くに、図4
    に示すような瘤15が形成される。 従って、起動直後のドラム2及び3はそれらの間に形成された狭い間隙から瘤15を押し出さなければならない。 瘤15があまりに大きくなると、従来の双ドラム式薄板連続鋳造装置1では、ドラムの支持機構に弾力性がないので、瘤15を通過させることができなくなって起動不能となる。

    【0013】図5は、ドラムの直径が1200mmの双ドラム式薄板連続鋳造装置1による連続鋳造において、
    瘤15のピークが出現する位置の頻度を実際に測定して縦軸にとり、その位置を直接に鋳片13上の長さ(鋳造長)で表す代わりに、鋳造長に対応しているドラム2又は3の円弧の度(弧角)θに換算したものを横軸にとって示したものである。 図5から判るように、瘤15は弧角θが5度〜10度の範囲で出現し、その中間位置で頻度の最大値を示す。

    【0014】双ドラム式薄板連続鋳造装置1のスタートアップ時に形成される鋳片13のボトム部の厚さを変動させる他の要因として、前述のように湯溜まり部11の底部に一旦形成されたシェル12が、後続の溶鋼によって部分的に再溶解されることにより、鋳片13上に幅方向に、或いは縦の縞状に「シェル洗い」が生じた場合にも、シェル洗いの部分では他の部分に比べてドラム2及び3による冷却が遅れる結果、その部分の厚さが減少する。 シェル洗いは、一旦形成されたシェル12の一部が後続の溶鋼の熱を受けて再溶解することによって起こるから、ドラム2及び3の回転速度が低いとき、つまりドラム2及び3の表面が湯溜まり部11の溶鋼に長時間接触しているときに起こり易くなる。

    【0015】そこで、ドラム2又は3の表面の任意の一点が湯溜まり部11の表面に没入してから出るまでの時間、即ち図3に示す角度(弧角)αを通過するのに要する時間を溶鋼接触時間(一般的にいえば溶湯接触時間)
    と呼ぶことにし、溶鋼接触時間に対するシェル洗いの発生頻度を実測して、溶鋼接触時間を横軸に、シェル洗いの発生頻度を縦軸にとって示したものが図6である。 なお、シェル洗いの発生の有無は鋳片の断面におけるデンドライトの厚さの変化によって判定した。 図6から、溶鋼接触時間が0.8秒以上になるとシェル洗いが発生しはじめ、更に溶鋼接触時間が長くなるほどシェル洗いの発生頻度が高くなることが判る。 もっとも、定常状態における連続鋳造の速度によれば、溶鋼接触時間は0.8
    秒よりも短かくなるので、スタートアップ時にできるだけ早く、ドラム2及び3の回転速度を定常状態にまで高めるようにすれば、それ以後はシェル洗いの発生はなく、シェル洗いによる鋳片13の弱点において鋳片が破断する恐れもなくなる。

    【0016】このように、スタートアップ時に鋳片13
    の先端に近いボトム部に現れる厚さの変動の要因である瘤15とシェル洗いの問題を解決することができれば、
    起動困難や、鋳片の破断の恐れがなく、双ドラム式薄板連続鋳造装置1を円滑に定常的な連続鋳造状態に移行させることができる。

    【0017】そこで、本発明に従い、図1に例示するような油圧システムをとり、起動を従来のように第3ステップから始めるのではなく、その前に第1ステップ及び第2ステップのような手順を置くことによって、双ドラム式薄板連続鋳造装置1を円滑に起動させ、前記の問題を解決することができる。

    【0018】図1に例示した油圧システムは、前述のドラム3の位置を定めると共に、鋳片13に必要な圧下力を与えるために、軸受7、7に取り付けられた油圧シリンダ9、9へ圧油を供給する油圧回路からなっている。
    油圧シリンダ9は複動式のもので、そのピストンの前後の第1室20及び第2室21は、サーボ弁22及び電磁式切換弁24を介して油圧ポンプ25に接続され、電磁式切換弁24が開弁したときに、サーボ弁22によってそれぞれ細かく圧力が調整された圧油の供給を受けるようになっている。 油圧シリンダ9の第1室20と第2室21は、電磁式切換弁26が開弁したときには連通される。 第2室21は電磁式切換弁27及びリリーフ弁28
    を介してリザーブタンク29へ圧油を放出することができ、それによって第2室21を設定油圧に保つことができる。 サーボ弁22と、電磁式切換弁24、26、及び27は、いずれも図示しない制御装置によって開閉制御される。 サーボ弁22としては、デューティ比制御が可能な応答性の高い電磁弁、又は同等のものを使用する。

    【0019】電磁式切換弁24とサーボ弁22を介して圧油を供給する第1の油圧供給系統30とは別に、本発明により、系統30と並列にアキュムレータ31を含む第2の油圧供給系統32が設けられる。 第2の油圧供給系統32は、電磁式切換弁33と電磁式切換弁34を直列に接続して油圧ポンプ25と油圧シリンダ9の第1室20とを結び、電磁式切換弁33及び34の間にアキュムレータ31を接続している。 アキュムレータ自体はショックアブソーバとも呼ばれ、油圧回路等の流体回路に使用するものとして公知であり、その内部に形成された空気室或いは弾性体を圧縮して、第2の油圧供給系統3
    2に作用する油圧を一時的に蓄える蓄圧機能によって、
    急激な油圧の上昇を和らげる緩衝機能を有する。 電磁式切換弁33及び34も、やはり図示しない制御装置によって開閉制御される。 油圧シリンダ9はドラム3の2つの軸受7、7のそれぞれに設けられ、それを駆動する油圧回路も2個の油圧シリンダ9にそれぞれ設けられるが、例えば油圧ポンプ25等は、2つの油圧回路の間で共用することもできる。

    【0020】本発明の特徴に対応して、図1の実施例では、図示しない制御装置により、図1の中に表として示されたようなタイミングで電磁式切換弁24、26、2
    7、33、及び34をそれぞれ開閉制御することにより、双ドラム式薄板連続鋳造装置1のスタートアップ時に第1ステップ及び第2ステップを経た後、第3ステップの定常的な連続鋳造状態に移行させることができる。

    【0021】第1ステップは、ドラム2及び3が静止状態から回転を始めて、図4に示した鋳片13の瘤15のピークがドラム2及び3の間の最も狭い間隙を通過するまでの非常に短い時間に対応しており、この時間は鋳片13の先端(最ボトム部)14からの長さxに対応する。 この間に鋳片13の瘤15が比較的抵抗なくドラム2及び3の間隙を通過することができれば、双ドラム式薄板連続鋳造装置1の起動が不能になることはない。 瘤15が出現する弧角θは、ドラムの冷却能や鋳造する金属の種類に応じて変動する。 このため、第1ステップは予め図5の関係を求めておき、弧角θに対応する時間から決めることができる。

    【0022】図1の表に示した第1ステップでは、電磁式切換弁24と電磁式切換弁27が閉弁(OFF)されて、第1の油圧供給系統30とリリーフ弁28によるリリーフ回路が遮断され、電磁式切換弁33及び34が開弁(ON)されて、第2の油圧供給系統32から油圧ポンプ25の圧油が油圧シリンダ9の第1室20に供給される。 このときには電磁式切換弁26も開弁するので、
    第1室20と第2室21は連通して第2室21にも同時に圧油が供給されるが、油圧シリンダ9のピストン35
    の表裏の有効面積は、ピストンロッド36の断面積の分だけ第1室20側が第2室21側よりも大きいので、その面積の差に作用する第1室20側の油圧が発生する比較的小さい力によって、軸受7及び軸5は図1において左方へ押圧される。 この場合、鋳片13の瘤15の部分は強固であってシェル洗いも問題にならないので、圧下力はドラム軸方向の長さ1mmあたり1kg程度(直径1200mm、幅800mmのドラムであれば800k
    g)以上あればよく、また上限値については、ドラムの起動に支障を来さない圧下力であればよいので、ドラムのサイズ及び駆動モータのパワーによって決まるものである。

    【0023】第1ステップにおいて、図4に示すような鋳片13の先端14に近い位置にある瘤15がドラム2
    及び3の間隙を通過するとき、瘤15のピークの通過によって各軸受に作用する反力、及びそれに対応する第2
    の油圧供給系統32の油圧も急上昇しようとするが、ドラム3をドラム2に向かって押圧する力は前述のように比較的小さくなっているだけでなく、第2の油圧供給系統32にはアキュムレータ31が設けられているので、
    瘤15がドラム2及び3の間隙の狭い部分を通過する際に生じる油圧の急激な上昇は、アキュムレータ31によって吸収されることになり、ドラム2及び3の間隙は大きな抵抗もなく開いて、鋳片13の瘤15を容易に通過させる。 従って、双ドラム式薄板連続鋳造装置1のスタートアップ時に鋳片13にできる瘤15によって装置が起動不能になったり、ドラム2及び3や駆動機構等が損傷したりする恐れがない。

    【0024】鋳片13の瘤15がドラム2と3の最も狭い間隙を通過した時点で、図示しない制御装置は第1ステップを終了させ、第2ステップの制御を行う。 第2ステップは、第1ステップが終了したのち、ドラムの回転速度が上昇してシェル洗いが発生しなくなるまでの間であるが、シェル洗いが発生しなくなる時期は、ノズルの形状、溶湯の流速などによって変動する。 このため、第2ステップは、予め図6の関係を求めておいて溶鋼接触時間から決めるか、又はオンラインで鋳片13の温度偏差を測定し、この温度偏差が急に低下するまでの時間から決めることができる。 第2ステップでも電磁式切換弁24は閉弁したままであり、また電磁式切換弁33及び34は開弁したままに置かれるが、電磁式切換弁26は閉弁され、電磁式切換弁27は開弁される。 その結果、
    油圧シリンダ9の第2室21の油圧はリリーフ弁28によって設定された低圧となり、第1室20には第1ステップと同様に第2の油圧供給系統32からの油圧が作用するから、油圧シリンダ9ではピストン35の両側の油圧に比較的大きな差が生じて、軸受7を介してドラム3
    を左方へ押圧する力、即ち、鋳片13に作用する圧下力が増大する。

    【0025】第2ステップに入ったときでも、ドラム2
    及び3の回転速度は未だ十分に上昇しておらず、シェル洗いが発生することによって鋳片13の厚さの変動が大きいので、第1ステップの場合よりも増大した圧下力によってシェルを圧下すると共に、第1ステップと同様に、増大した第2の油圧供給系統32の油圧をアキュムレータ31によって弾力的に維持して、鋳片13の厚さの変動があっても油圧の変動を比較的小幅に抑える。 それによって、ドラム3が鋳片13の厚さの変動によく追従して動き、機敏にドラム2との間隔を増減したり、ドラム3が傾斜したりして、ドラム2及び3とシェル12
    との圧着が十分に行われ、凝固シェル12の全面が十分に冷却されるので、鋳片13の厚さの変動はあっても、
    途中で破断するような強度の低い部分が生じない。 この場合、第2ステップにおける圧下力はドラム軸方向の長さ(幅)当たり5〜25kg/mm程度であるが、鋼種(一般的には金属の種類)によって最適のレベルがある。 なお、第1ステップと第2ステップに対応する鋳片の一部は、本発明によって破断の恐れはないものの、厚さに偏差があって製品とするのに適さないから、最後の工程で切断する。

    【0026】第2ステップは、ドラム2及び3の回転速度が上昇してシェル洗いが発生しない溶鋼接触時間になったときに制御装置は第2ステップを終了させ、第3ステップの制御に切り換える。 これは前述のように、ドラム2及び3の回転速度が十分高くなると、シェル洗いの発生がきわめて少なくなってシェル厚の偏差も小さくなるためで、以後は従来の双ドラム式薄板連続鋳造装置と同様に、高速で回転するドラム2及び3によって定常的な連続鋳造が行われる。 第3ステップにおいては、ウエッジ量を低位に抑えるため、ドラム3の軸5の両端をそれぞれ軸受7を介して支持する一対の油圧シリンダ9が揃って動き、ドラム2及び3が平行となる状態を保つことによって、鋳片13の厚さが幅方向に同じ値になるように圧下力が制御される。

    【0027】第3ステップの制御は従来技術の場合と実質的に同じであるが、図1の表に示すように、制御装置は電磁式切換弁24を開弁させると同時に、電磁式切換弁27、33、及び34を閉弁させて、第2の油圧供給系統32にあるアキュムレータ31への連通を遮断すると共に第1の油圧供給系統30を導通させる。 この状態で制御装置はサーボ弁22を細かく制御して、油圧シリンダ9の第1室20及び第2室21の油圧を微調整し、
    軸受7を介してドラム3の位置をドラム2に対して平行な状態を保ちながら微細に前後に移動させて、鋳片13
    の厚さを調整する。

    【0028】次に示す表1には、本発明の実施例(ケースA)として、第1ステップではアキュムレータ31を1トンの油圧で作動させ、第2ステップではアキュムレータ31を5トンの油圧で作動させた場合と、比較のために、第1ステップ又は第2ステップについてアキュムレータ31を使用したり、或いは使用しなかったり、使用する場合でも作動圧力を大小に変化させた4つの比較例、、、(ケースB〜E)について、実験的に連続鋳造を実施して確認した鋳片13の状況が示されている。 共通の実験条件としては、ドラム2及び3について、ドラム径を1200mm,ドラム幅を800mm、
    鋳造速度を80m/min、鋳片13の厚さを2.5m
    mとしている。 この実験結果から、第1ステップ及び第2ステップにおいてアキュムレータ31を利用し、第1
    ステップに対して第2ステップの作動圧力を高めた本発明の実施例によれば、他の比較例に比べて起動が円滑で、鋳片13の破断によるトラブルがなく、性状の優れた鋳片13が得られることが確認された。

    【0029】

    【表1】

    【0030】

    【発明の効果】本発明によれば、双ドラム式薄板連続鋳造装置のスタートアップ時において、鋳片に形成される厚さの著しく大きい瘤を容易に通過させることができるので、瘤によって装置が起動不能に陥るようなことがなく、またドラムや駆動機構等に損傷を受ける恐れがない。 また、ドラムの回転速度が十分高くなる前に、鋳片の一部にシェル洗いによる厚さの変動が生じても、ドラムが鋳片によく追従して移動することによって、鋳片の冷却が十分に行われるため、帯状の鋳片がコイラの方へ導かれる途中で張力によりシェル洗いの部分で破断してトラブルを起こす恐れもない。 ドラムの回転速度が十分高くなった後は、一対のドラムを平行に保って圧下制御を行うので、ウエッジ量の少ない厚さが一定の優れた鋳片が得られる。

    【図面の簡単な説明】

    【図1】本発明の双ドラム式薄板連続鋳造装置に使用される油圧システムの実施例を示す回路図である。

    【図2】双ドラム式薄板連続鋳造装置の要部を示す正面図である。

    【図3】双ドラム式薄板連続鋳造装置の要部を概念的に示す正面図である。

    【図4】始動時の鋳片を示す断面図である。

    【図5】鋳片に瘤が現れる頻度を示すグラフである。

    【図6】鋳片にシェル洗いが生じる頻度を示すグラフである。

    【符号の説明】

    1…双ドラム式薄板連続鋳造装置 2、3…ドラム 4、5…軸 6、7…軸受 8…フレーム 9…油圧シリンダ 10…荷重検出器 11…湯溜まり部 12…シェル 13…鋳片 14…鋳片の先端(最ボトム部) 15…瘤 20…第1室 21…第2室 22…サーボ弁 24、26、27、33、34…電磁式切換弁 25…油圧ポンプ 28…リリーフ弁 29…リザーブタンク 30…第1の油圧供給系統 31…アキュムレータ 32…第2の油圧供給系統 35…ピストン 36…ピストンロッド

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山上 靖博 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 岡 秀毅 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 脇山 洋一 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内 (72)発明者 服部 英則 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島製作所内

    高效检索全球专利

    专利汇是专利免费检索,专利查询,专利分析-国家发明专利查询检索分析平台,是提供专利分析,专利查询,专利检索等数据服务功能的知识产权数据服务商。

    我们的产品包含105个国家的1.26亿组数据,免费查、免费专利分析。

    申请试用

    分析报告

    专利汇分析报告产品可以对行业情报数据进行梳理分析,涉及维度包括行业专利基本状况分析、地域分析、技术分析、发明人分析、申请人分析、专利权人分析、失效分析、核心专利分析、法律分析、研发重点分析、企业专利处境分析、技术处境分析、专利寿命分析、企业定位分析、引证分析等超过60个分析角度,系统通过AI智能系统对图表进行解读,只需1分钟,一键生成行业专利分析报告。

    申请试用

    QQ群二维码
    意见反馈