Polymerization of olefin

申请号 JP2001567812 申请日 2001-03-07 公开(公告)号 JP2003527403A 公开(公告)日 2003-09-16
申请人 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー; 发明人 イツテル,スチーブン・デイル; ワング,イング;
摘要 Olefins, such as ethylene, are polymerized using as a polymerization catalyst a complex of a selected transition metal with an anionic ligand that has at least three atoms that may coordinate to the transition metal. Also disclosed are the above selected transition metal complexes, and intermediates thereto.
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 【請求項1】 式(I) 【化1】 [式中、 R 1は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R 2は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR 3は、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であるが、但しR 1とR 2が一緒になってオルソ−アリーレンまたは置換オルソ−アリーレンであってもよいか或はR 1とR 2とR 3が一緒になって1つ以上の環を形成していてもよいことを条件とし、 Zは、式(II)、(III)または(IV) 【化2】 で表される橋渡し基であり、 Qは、窒素、酸素、燐または硫黄であるが、但しZが(II)の時にはQが酸素であることを条件とし、 R 4は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しQが酸素または硫黄の時にはR 4が存在しないことを条件とし、 R 6は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR 3とR 6が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R 7は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR 3とR 6とR 7が一緒になって芳香環を形成していてもよいか或はR 6とR 7が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R 8は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、 R 9は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR 4とR 9が一緒になってイミノ窒素原子に対する二重結合の一部であってもよいか或はR 8とR 9が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成していてもよいか或はR 8とR 9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR 4とR 9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR 4とR 8とR 9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR 6とR 7とR 8とR 9が一緒になって芳香環を形成していてもよいことを条件とし、 R 10 、R 11 、R 12およびR 13は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR 10とR 11とR 12とR 13が一緒になってオルソ−アリーレンであってもよいことを条件とし、 R 14およびR 15は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR 14とR 15が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成していてもよいか或はR 12とR 13とR 14とR 15が一緒になってo−アリーレン基を形成していてもよいか或はR 10とR 11とR 12とR 13とR 14とR 15が一緒になって縮合芳香環系を形成していてもよいか或はR 13とR 14が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R 20およびR 21は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるか、或はR 20とR 21が一緒になって環を形成していてもよく、 各R 22は、独立して、ヒドロカルビル、酸素またはアルコキシであるが、但しR 22が酸素の時にはR 22の2つが一緒になってT=Oを形成していることを条件とし、 Tは、酸化状態が3以上の燐または硫黄であり、そしてxは、Tの酸化状態から2を引いた値に等しい] で表されるアニオンのCr、Mn、V、Ti、ZrまたはHf錯体。 【請求項2】 前記遷移金属がZrおよびTiから成る群から選択されることを特徴とする請求項1記載の遷移金属錯体。 【請求項3】 R 1とR 2が一緒になってo−アリーレンであり、Zが前記式(III)で表される基であり、Qが酸素でありそしてR 6とR 7とR 8とR 9が一緒になって芳香環を形成していることを特徴とする請求項1記載の遷移金属錯体。 【請求項4】 前記アニオンが式(XXVI) 【化3】 [式中、 R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 29 、R 30 、R 31およびR 32は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、そしてR 28は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但し互いに隣接するR 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 29 、R 30 、R 31およびR 32のいずれか2つが一緒になって環を形成していてもよくそしてR 27とR 28が一緒になって環を形成していてもよいか或はR 28とR 29が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とする] で表されることを特徴とする請求項3記載の遷移金属錯体。 【請求項5】 前記遷移金属錯体が式(V)または(VI) 【化4】 [式中、 Mは、Cr、Mn、V、Ti、ZrまたはHfであり、 mは、Mの原子価から2を引いた値に等しい整数であり、 pは、0または1であり、 各L 1は、独立して、モノアニオン性の一座配位子であり、そしてL 1の少なくとも1つに関して、L 1とMの間にエチレン分子が入り込むことができ、そしてL 2は、エチレンによって置換され得る中性の一座配位子または空の配位部位であるが、但しL 1とL 2が一緒になってモノアニオン性の多座配位子であってもよくそしてこれらのモノアニオン性多座配位子の少なくとも1つに関して前記モノアニオン性多座配位子とMの間にエチレンが入り込むことができることを条件とし、
    そして各L 3は、独立して、モノアニオン性の一座配位子であり、そしてL 4は、中性の一座配位子または空の配位部位であるが、但しL 3とL 4が一緒になってモノアニオン性の二座配位子であってもよいことを条件とする] で表されることを特徴とする請求項1項記載の遷移金属錯体。 【請求項6】 MがZrおよびTiから成る群から選択されることを特徴とする請求項5記載の遷移金属錯体。 【請求項7】 R 1とR 2が一緒になってo−アリーレンであり、Zが前記式(III)で表される基であり、Qが酸素でありそしてR 6とR 7とR 8とR 9が一緒になって芳香環を形成していることを特徴とする請求項5記載の遷移金属錯体。 【請求項8】 前記遷移金属錯体が式(XXVII)または(XXVIII
    ) 【化5】 [式中、 R 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 29 、R 30 、R 31およびR 32は、各々独立して、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であり、そしてR 28は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但し互いに隣接するR 24 、R 25 、R 26 、R 27 、R 29 、R 30 、R 31およびR 32のいずれか2つが一緒になって環を形成していてもよく、そしてR 27とR 28が一緒に成って環を形成していてもよいか或はR 28とR 29が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とする] で表されることを特徴とする請求項7記載の遷移金属錯体。 【請求項9】 遷移金属錯体を含んで成る重合用触媒成分であって、前記遷移金属錯体が請求項1−8のいずれか1項記載の遷移金属錯体であることを特徴とする重合用触媒成分。 【請求項10】 更に共触媒も含んで成ることを特徴とする請求項9記載の重合用触媒成分。 【請求項11】 エチレンおよび式H 2 C=CH(CH 2n H[式中、nは1以上の整数である]で表されるオレフィンから成る群から選択される1種以上の単量体と重合用触媒成分を約−100℃から約+200℃の温度で接触させる段階を含んで成るオレフィンの重合方法であって、前記重合用触媒成分が請求項9記載の重合用触媒成分であることを特徴とする方法。 【請求項12】 前記単量体と重合用触媒成分を共触媒のさらなる存在下で接触させることを特徴とする請求項11記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 【0001】 (発明の分野) 選択した遷移金属と、この遷移金属に配位し得る供与体原子を3個有するアニオン性配位子の錯体を重合用触媒として用いてオレフィン、例えばエチレンなどを重合させる。 【0002】 (技術的背景) オレフィンの重合体は重要な商品であり、そのような重合体は潤滑剤およびワックスの状態で用いられる低分子量のポリオレフィンから繊維、フィルム、成形用樹脂、弾性重合体などで用いられる高分子量グレードに及ぶ無数の様式で用いられる。 【0003】 オレフィンの重合は多様な遷移金属含有触媒、例えばメタロセンおよびチーグラー・ナッタ型触媒などを用いて実施可能である。 より最近になって、他の種類の遷移金属含有重合用触媒が発見され、その遷移金属原子は中性またはモノアニオン性の配位子と錯体を形成している。 例えば米国特許第5714556号、米国特許第5880241号、米国特許第6060569号、米国特許第6174
    975号、WO9842664およびWO9842665(これらは全部引用することによってあたかも完全に記載されている如く全ての目的で本明細書に組み入れられる)を参照のこと。 各種類の重合用触媒はその利点および欠点を有しそしてポリオレフィンは重要な商業的材料であることから、新規な重合用触媒が絶えず探求されている。 【0004】 (発明の要約) 本発明の1つの面は、式(I) 【0005】 【化6】

    【0006】 [式中、 R

    1は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R

    2は、素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そしてR

    3は、水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基であるが、但しR

    1とR

    2が一緒になってオルソ−アリーレンまたは置換オルソ−アリーレンであってもよいか或はR

    1とR

    2とR

    3が一緒になって1つ以上の環を形成していてもよいことを条件とし、 Zは、式(II)、(III)または(IV) 【0007】 【化7】 【0008】 で表される橋渡し基であり、 Qは、窒素、酸素、燐または硫黄であるが、但しZが(II)の時にはQが酸素であることを条件とし、 R

    4は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しQが酸素または硫黄の時にはR

    4が存在しないことを条件とし、 R

    6は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR

    3とR

    6が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R

    7は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR

    3とR

    6とR

    7が一緒になって芳香環を形成していてもよいか或はR

    6とR

    7が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R

    8は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、 R

    9は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR

    4とR

    9が一緒になってイミノ窒素原子に対する二重結合の一部であってもよいか或はR

    8とR

    9が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成していてもよいか或はR

    8とR

    9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR

    4とR

    9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR

    4とR

    8とR

    9が一緒になって環を形成していてもよいか或はR

    6とR

    7とR

    8とR

    9が一緒になって芳香環を形成していてもよいことを条件とし、 R

    10 、R

    11 、R

    12およびR

    13は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR

    10とR

    11とR

    12とR

    13が一緒になってオルソ−アリーレンであってもよいことを条件とし、 R

    14およびR

    15は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但しR

    14とR

    15が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成していてもよいか或はR

    12とR

    13とR

    14とR

    15が一緒になってo−アリーレン基を形成していてもよいか或はR

    10とR

    11とR

    12とR

    13とR

    14とR

    15が一緒になって縮合芳香環系を形成していてもよいか或はR

    13とR

    14が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とし、 R

    20およびR

    21は、各々独立して、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるか、或はR

    20とR

    21が一緒になって環を形成していてもよく、 各R

    22は、独立して、ヒドロカルビル、酸素またはアルコキシであるが、但しR

    22が酸素の時にはR

    22の2つが一緒になってT=Oを形成していることを条件とし、 Tは、酸化状態が3以上の燐または硫黄であり、そしてxは、Tの酸化状態から2を引いた値に等しい] で表されるアニオンのCr、Mn、V、Ti、ZrまたはHf錯体に関する。 【0009】 本発明は、また、式(V)または(VI) 【0010】 【化8】 【0011】 [式中、 R

    1 、R

    2 、R

    3 、R

    4 、QおよびZ(そしてZに結合している全ての基)は、この上で(I)に関して定義した通りであり、 Mは、Cr、Mn、V、Ti、ZrまたはHfであり、 mは、Mの原子価から2を引いた値に等しい整数であり、 pは、0または1であり、 各L

    1は、独立して、モノアニオン性の一座配位子であり、そしてL

    1の少なくとも1つに関して、L

    1とMの間にエチレン分子が入り込むことができ、そしてL

    2は、エチレンによって置換され得る中性の一座配位子または空の配位部位であるが、但しL

    1とL

    2が一緒になってモノアニオン性の多座配位子であってもよく、


    そしてこれらのモノアニオン性多座配位子の少なくとも1つに関して前記モノアニオン性多座配位子とMの間にエチレンが入り込むことができることを条件とし、そして各L

    3は、独立して、モノアニオン性の一座配位子であり、そしてL

    4は、中性の一座配位子または空の配位部位であるが、但しL

    3とL

    4が一緒になってモノアニオン性の二座配位子であってもよいことを条件とする] で表される前記錯体にも関する。 【0012】 本発明はまた上述した錯体を含んで成る重合用触媒成分にも関する。 【0013】 本発明はまた、エチレンおよび式H

    2 C=CH(CH

    2

    n H(XXII)[式中、nは1以上の整数である]で表されるオレフィンから成る群から選択される1種以上の単量体と上述した重合用触媒成分を含んで成る重合用触媒を約−10


    0℃から約+200℃の温度接触させる段階を含んで成る1番目のオレフィン重合方法にも関する。 【0014】 上述した方法において、重合用触媒成分[(I)で表される遷移金属錯体]は、それ自身が自ら活性触媒であっても良く、或はこれに共触媒/活性化剤(co


    catalyst/activator)を含有してもよくそして/またはこれを共触媒/活性化剤と接触させることでにより「活性化され」てもよい。 【0015】 本発明のさらなる面は、例えば、この上で定義した如き式(I)で表されるアニオン、そして前記錯体(V)および/または(VI)と共触媒の組み合わせも包含する。 【0016】 (好適な態様の詳細な説明) 本明細書では特定の用語を用いる。 それらのいくつかは下記である: 「ヒドロカルビル基」は、炭素と水素のみを含有する一価基である。 ヒドロカルビルの例として、置換されていないアルキル、シクロアルキルおよびアリールを挙げることができる。 特に明記しない限り、本明細書に示すヒドロカルビル基が含む炭素原子の数は1から約30であるのが好適である。 【0017】 本明細書に示す「置換ヒドロカルビル」は、このような基を含有する化合物がさらされる工程条件下で不活性である置換基(例えば不活性な官能基、以下を参照)を1つ以上含むヒドロカルビル基を意味する。 このような置換基は、また、


    重合方法も本重合用触媒系の作用も実質的に不利益に妨害することもない。 特に明記しない限り、本明細書に示す置換ヒドロカルビル基が含む炭素原子の数は1


    から約30であるのが好適である。 ヘテロ原子、例えば窒素、酸素および/または硫黄などを1つ以上含有する鎖または環も「置換されている」の意味に含まれ、そして置換されているヒドロカルビルの遊離原子価はそのようなヘテロ原子に対するものであってもよい。 置換ヒドロカルビルではトリフルオロメチルのように水素の全部が置換されていてもよい。 【0018】 本明細書に示す「(不活性な)官能基」は、このような基を含有する化合物がさらされる工程条件下で不活性である、ヒドロカルビル又は置換ヒドロカルビル以外の基を意味する。 このような官能基は、また、これが存在する化合物が関与し得る如何なる方法(本明細書に記述する)も実質的に妨害しない。 官能基の例にはハロ(フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨード)、エーテル、例えば−OR

    23 [ここで、R

    23は、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである]などが含まれる。 このような官能基が金属原子の近くに存在し得る場合、この官能基は、当該化合物に含まれていて金属原子に配位するとして示される基が前記金属原子に配位する度合よりも強にそれに配位すべきでない、即ちそれは所望の配位基を置換すべきでない。 【0019】 「共触媒」または「触媒活性化剤」は、遷移金属化合物と反応して活性化された(またより高い活性を示す)触媒種を生成する1種以上の化合物を意味する。


    好適な触媒活性化剤は「アルキルアルミニウム化合物」、即ちアルミニウム原子に結合しているアルキル基を少なくとも1つ有する化合物である。 この化合物に含まれるアルミニウム原子にまた他の基、例えばアルコキサイド、ハイドライドおよびハロゲンなどが結合することもできる。 【0020】 「中性のルイス塩基」は、イオンでなくてルイス塩基として作用し得る化合物を意味する。 そのような化合物の例にはエーテル類、アミン類、スルフィド類および有機ニトリル類が含まれる。 【0021】 「中性のルイス酸」は、イオンでなくてルイス酸として作用し得る化合物を意味する。 そのような化合物の例にはボラン、アルキルアルミニウム化合物、ハロゲン化アルミニウムおよびハロゲン化アンチモン[V]が含まれる。 【0022】 「カチオン性のルイス酸」は、ルイス酸として作用し得るカチオンを意味する。 このようなカチオンの例はナトリウムカチオンおよび銀カチオンである。 【0023】 「空の配位部位」は、金属原子上に存在していて配位子が結合していない配位可能部位を意味する。 従って、エチレン分子が空の配位部位の近くに来ると、そのエチレン分子はその金属原子に配位することができる。 【0024】 配位子と金属原子の間に「エチレン分子が入り込み得る配位子」、または「エチレンに付加し得る配位子」は、配位子が金属原子に配位し(結合L−Mを形成する)ていてその中にエチレン分子(または配位しているエチレン分子)が入り込んで重合を開始または継続し得ることを意味する。 例えば、これは反応: 【0025】 【化9】 【0026】 [ここで、Lは配位子である] の形態を取り得る。 【0027】 「エチレンによって置換され得る配位子」は、配位子が遷移金属に配位していてそれがエチレンに接触した時に前記エチレンにより配位子として置換されることを意味する。 【0028】 「中性の配位子」は、帯電していない配位子を意味する。 【0029】 「アルキル基」および「置換アルキル基」は、これらの通常の意味を有する(


    この上に置換ヒドロカルビルの下で示した置換を参照)。 特に明記しない限り、


    アルキル基および置換アルキル基の炭素原子数は好適には1から約30である。 【0030】 「アリール」は、遊離原子価が芳香環の炭素原子に対するものである一価芳香族基を意味する。 アリールは芳香環を1つ以上有することができ、前記芳香環は縮合していてもよく、単結合または他の基で連結していてもよい。 【0031】 「置換アリール」は、前記「置換ヒドロカルビル」の定義で挙げたように置換されている一価の芳香族基を意味する。 置換アリールもアリールと同様に芳香環を1つ以上有することができ、前記芳香環は縮合していてもよく、単結合または他の基で連結していてもよいが、しかしながら、この置換アリールが複素芳香環を有する時には置換アリール基の遊離原子価が炭素に対するものでなく複素芳香環のヘテロ原子(例えば窒素)に対するものであってもよい。 【0032】 「π−アリル基」は、金属中心に非局在化したη

    3様式で結合する2個の隣接するsp

    2炭素原子と1個のsp

    3炭素原子を有するモノアニオン性の配位子を意味する。 前記3個の炭素原子は他のヒドロカルビル基または官能基で置換されていてもよい。 【0033】 「オルソ−アリーレン」(または「o−アリーレン」)は、遊離原子価が隣接する炭素原子上に存在する二価のアリール基を意味する。 このo−アリーレン環は縮合および/または複素環式環系の一部であってもよくそして/またはヒドロカルビル基または官能基の如き置換基を含んでいてもよい。 【0034】 本明細書では重合をアニオン(I)の遷移金属錯体を用いて実施する。 (I)


    中の数多くの基はいろいろな形態を持つ可能性がある、即ちそれらは「簡単な」


    基、例えば水素またはアルキルであり得るか、或はそれらは多重結合、例えば窒素に対するイミノ結合または芳香環に含まれる炭素原子などに関与している可能性がありそして/またはそれらは環または環系の一部であり得る。 例えば、そのような基のいくつかは場合により2つの異なる環の一部であり得る。 このようなアニオンおよび化合物では明らかに簡単な原子価規則(simple vale


    nce rules)は壊されておらず、例えば炭素が有する原子価は4であろう。 従って、ある特別な基が1つの環の一部であるならば、これは別の環または基の一部ではあり得ない(もしそうであればそのような簡単な原子価規則に反するであろう)。 【0035】 このことを説明する目的で、(I)およびその共役酸(conjugate


    acid)および遷移金属錯体はいろいろな個々の構造を有する可能性があることからそのような共役酸構造物のいくつかを以下に示し、いくつかの顕著な特徴を指摘する。 【0036】 【化10】 【0037】 (VII)では、構造(I)に戻って参照して、R

    1とR

    2が一緒になってo−


    アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3がR

    28であり、Zが(II


    I)であり、R

    6とR

    7とR

    8とR

    9が一緒になって芳香環を形成しておりそしてQ


    が酸素である。 (VII)では一般にR

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    29 、R

    30 、R

    31およびR

    32が各々独立して水素、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは官能基でありそしてR

    28が水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであるが、但し互いに隣接するR

    24 、R

    25 、R

    26 、R

    27 、R

    29 、R

    30 、R

    31およびR

    32のいずれか2つが一緒になって環を形成していてもよく、そしてR

    27とR

    28が一緒になって環を形成していてもよいか或はR

    28とR

    29が一緒になって環を形成していてもよいことを条件とする。 【0038】 【化11】 【0039】 (VIII)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6およびR

    7が水素であり、R

    8およびR

    9がトリフルオロメチルでありそしてQが酸素である。 【0040】 【化12】 【0041】 (IX)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6およびR

    7が水素であり、R

    8およびR

    9が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成しておりそしてQが酸素である。 【0042】 【化13】 【0043】 (X)では、R

    1とR

    2とR

    3が一緒になって縮合環系を形成しており、Zが(


    III)であり、R

    6とR

    7とR

    8とR

    9が一緒になって芳香環を形成しておりそしてQが酸素である。 【0044】 【化14】 【0045】 (XI)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6とR

    7とR

    8とR

    9


    が一緒になって芳香環を形成しておりそしてQが硫黄である。 【0046】 【化15】 【0047】 (XII)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)


    を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(II)であり、R

    20およびR

    21が水素であり、xが4であり、Tが硫黄であり、R

    22の2つ(2倍)が各々一緒になってS=Oを形成しておりそしてQが酸素である。 【0048】 【化16】 【0049】 (XIII)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(II)であり、R

    20およびR

    21が水素であり、xが3であり、Tが燐であり、R

    22の2つが一緒になってP=Oを形成しており、R

    22のもう1つがアルコキシでありそしてQが酸素である。 【0050】 【化17】 【0051】 (XIV)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)


    を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6 、R

    7およびR

    8が水素であり、R

    4とR

    9が一緒になって環を形成しておりそしてQが窒素である。 【0052】 【化18】 【0053】 (XV)では、R

    1がトリフルオロメチルであり、R

    2が水素であり、R

    3がメチルであり、Zが(III)であり、R

    6とR

    7とR

    8とR

    9が一緒になって芳香環を形成しておりそしてQが酸素である。 【0054】 【化19】 【0055】 (XVI)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)


    を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(IV)であり、R

    10とR

    11とR

    12とR

    13が一緒になってo−アリーレンを形成しており、R

    14とR

    15が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成しており、R

    4が2,6−ジ−イソ−プロピルフェニルでありそしてQが窒素である。 【0056】 【化20】 【0057】 (XVII)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6およびR

    7が水素であり、R

    8がメチルであり、R

    4とR

    9が一緒になって環を形成しておりそしてQが窒素である。 【0058】 【化21】 【0059】 (XVIII)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(III)であり、R

    6 、R

    7およびR

    8が水素であり、R

    4とR

    9が一緒になって環を形成しておりそしてQが窒素である。 【0060】 【化22】 【0061】 (XIX)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)


    を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(IV)であり、R

    10とR

    11とR

    12とR

    13が一緒になってo−アリーレンを形成しており、R

    14とR

    15が一緒になってこれらが結合している炭素と共にカルボニルを形成しておりそしてQが酸素である。 【0062】 【化23】 【0063】 (XX)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(IV)であり、R

    10とR

    11とR

    12とR

    1

    3とR

    14とR

    15が一緒になって縮合芳香環系を形成しておりそしてQが酸素である。 【0064】 【化24】 【0065】 (XXI)では、R

    1とR

    2が一緒になってo−アリーレン(o−フェニレン)


    を形成しており、R

    3が水素であり、Zが(IV)であり、R

    10およびR

    11が水素であり、R

    12とR

    13とR

    14とR

    15が一緒になってo−アリーレン基を形成しておりそしてQが酸素である。 【0066】 化合物(VII)から(XXI)の全部において、基および/または置換基は適宜置き換えることができ、例えばメチル基を他のヒドロカルビル基または水素に置き換えることもでき、水素をヒドロカルビルまたは官能基に置き換えることもできる。 【0067】 好適なアニオン(I)およびその共役酸および金属錯体は全部これを共役酸形態で示すと(VII)である。 (VII)は、これがアニオン形態の時、式(X


    XVI) 【0068】 【化25】 【0069】 で表され得る。 【0070】 (VII)は、これが金属錯体の形態の時、式(XXVII)および(XXV


    III) 【0071】 【化26】 【0072】 で表され得る。 【0073】 (VII)、(XXVI)、(XXVII)および(XXVIII)では下記が好適である: R

    24からR

    32のいずれかまたは全部が水素であり、そして/またはR

    24およびR

    26がニトロであり、そして/またはR

    24およびR

    26が炭素原子を1から6個含むアルキル、特にt−ブチルであり、


    29が炭素原子を1から6個含むアルキル、特にメチルであり、そして/またはR

    26とR

    27が一緒になって芳香環、特に6員の炭素環状芳香環を形成している。 【0074】 (VII)、(XXVI)、(XXVII)および(XXVIII)で表される好適な特定の化合物では、R

    25 、R

    27 、R

    28 、R

    30 、R

    31およびR

    32が水素であり、R

    29がメチルでありそしてR

    24およびR

    26がニトロであるか、或はR

    25


    27 、R

    28 、R

    30 、R

    31およびR

    32が水素であり、R

    29がメチルでありそしてR

    24およびR

    26がt−ブチルであるか、或はR

    24 、R

    25 、R

    28 、R

    30 、R

    31およびR

    32が水素であり、R

    29がメチルでありそしてR

    26とR

    27が一緒になって6員の炭素環状芳香環を形成している。 【0075】 (I)で示した構造に他の互変異性体を排除することを意味せず、そのような互変異性体の全部がそれに含まれる。 例えば、そのような構造(部分的な構造を示す)には 【0076】 【化27】 【0077】 が含まれ得る。 【0078】 (I)の共役酸の製造はいろいろな方法で実施可能であり、そのような方法の大部分は技術を持つ有機合成化学者に良く知られており、どの方法1種または2


    種以上を選択するかは個々の所望する構造、例えば(VII)から(XXI)などに依存するであろう。 特定の置換基/置換パターンが望まれる場合、全てのケースで、そのような置換基/置換パターンを有する出発材料を用いることができる。 例えば、(VII)の製造は、適切なサリチルアルデヒドと適切な2−ヒドロキシ−2−アミノメチルピリジンの反応により実施可能である。 (VIII)


    の製造は、サリチルアルデヒドと3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−


    2−トリフルオロメチルプロピルアミンの反応により実施可能である。 (IX)


    の製造は、アミノ酢酸とサリチルアルデヒドの反応により実施可能である。 (X


    )の製造は、サリチルアルデヒドと5−ヒドロキシ−1,4−ナフタレンジオンの反応により実施可能である。 (XI)の製造は、サリチルアルデヒドと2−チオアニリンの反応により実施可能である。 (XII)の製造は、サリチルアルデヒドとメチルアミノメチルスルホネートを反応させそして得られたスルホン酸エステル−イミンを加水分解してスルホン酸−イミンを生成させることで実施可能である。 (XIII)の製造は、サリチルアルデヒドとジメチルアミノメチルホスファイトを反応させそして得られたホスファイトジエステル−イミンを加水分解してホスファイトエステル−酸−イミンを生成させることで実施可能である。


    (XIV)の製造は、サリチルアルデヒドと4−アミノメチル−3−ピロリン−


    2−オンの反応により実施可能である。 (XV)の製造は、1,1,1−トリフルオロ−2,5−ペンタンジオンと2−ヒドロキシアニリンの反応により実施可能である。 (XVI)の製造は、o−アミノ安息香酸とサリチルアルデヒドを反応させ、得られたイミノカルボン酸をアシルハライドに転化させそしてそのアシルハライドを2,6−ジイソプロピルアニリンと反応させることにより実施可能である。 このような種類の合成のいくつかをまた本実施例にも示す。 【0079】 この上に示した共役酸のアニオンである(I)の調製は、前記共役酸と強塩基、例えばアルカリ金属の水素化物、アルカリ金属のアルコキサイドまたはリチウムジシリルアミドなどとの反応により実施可能である。 この点では、そのようなアニオンに対するカチオン1種または2種以上がアルカリ金属カチオン、例えばリチウム、ナトリウムおよびカリウムなどであるのが好適である。 (I)を塩として単離した後、これを用いて前記遷移金属化合物を生成させることができ、或はこれをインサイチューで生成させ、使用して前記遷移金属化合物を生成させることも可能である。 (I)の遷移金属化合物の調製は(I)と遷移金属の適切な化合物の反応により実施可能である。 初めの方の(early)遷移金属、例えばZrおよびTiなどの遷移金属化合物は、ハロゲン化物、例えばTiCl

    4またはZrCl

    4などであってもよく、この場合にそのような金属に結合する(I


    )以外の配位子はハライド、例えばクロライドなどであろう。 【0080】 (VI)がまだ(V)に相当しない時には、これを重合工程前または重合工程中に他の適切な化合物(例えば共触媒)と反応させて(V)に転化させることもできる。 別法として、(I)の共役酸と遷移金属化合物、例えばTiCl

    4 、T


    iCl

    4・2THFまたはZrCl

    4などとの反応を、遊離して来るハロゲン化水素酸を中和する塩基の存在下で行うこともできる。 【0081】 本明細書に記述する構造物のいくつか、例えば(V)および(VI)などの場合、(I)は三座配位子であってもよいが、これを意味するものでない。 そのような構造物を便利さの目的でそのように記述し、アニオン性配位子(I)は三座配位子であってもよいと示すが、それらは単に二座配位子または一座配位子でさえあっても構わない。 理論的には、そのような配位子は三座配位子であり得ると考えているが、本出願者らはそのような理論により拘束されることを望まない。 【0082】 この上に示したように、(I)は一般に正に帯電している種、例えばカチオンなどと結合するであろう。 これは遷移金属カチオン[(V)の場合のように]であってもよく、或は別のカチオン、例えばアルカリ金属カチオンなどであっても構わない。 【0083】 (V)中の有用な基L

    1には、ハライド(特にクロライド)、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル(特にフェニルおよびアルキル、特別にはフェニル、


    メチル、ハイドライドおよびアシル)が含まれる。 L

    2に有用な基には、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンなど、ニトリル、例えばアセトニトリルなど、エーテル類、例えばエチルエーテルなど、ピリジン、そして第三級アルキルアミン類、例えばトリエチルアミンおよびTMEDA(N,N,N',N'−テトラメチル−1,2−エチレンジアミン)などが含まれる。 別法として、L

    1とL

    2が一緒になってπ−アリルまたはπ−ベンジル基、例えば 【0084】 【化28】 【0085】 [ここで、Rはヒドロカルビルである] であってもよく、π−アリルおよびπ−ベンジル基が好適である。 【0086】 別の変形では、L

    3とL

    4が一緒になってβ−ジケトネート配位子であってもよい。 このような配位子が(VI)に存在する場合、適切なアルキル化剤(alk


    ylating agent)、例えばアルキルアルミニウム化合物、グリニヤール試薬またはアルキルリチウム化合物などを用いてそれを(V)に転化させることもできる。 【0087】 (V)において、エチレンがL

    1と遷移金属原子の間に入り込むことができかつL

    2が空の配位部位であるか或はエチレンによって置換され得る配位子であるか或はL

    1とL

    2が一緒になってエチレンが配位子と遷移金属原子の間に入り込み得るモノアニオン性の二座配位子である時には、(V)自身がオレフィンの重合に触媒作用を及ぼし得る。 遷移金属と結合を形成していてその中にエチレンが入り込み得るL

    1の例は、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビル、特にフェニルおよびアルキル、特別にはメチル、ハイドライドおよびアシルである。 エチレンが置換し得る配位子L

    2には、ホスフィン、例えばトリフェニルホスフィンなど、ニトリル、例えばアセトニトリルなど、エーテル、例えばエチルエーテルなど、ピリジン、第三級アルキルアミン、例えばTMEDAなど、そして他のオレフィン類、例えばエチレンまたはイソブチレンなどが含まれる。 L

    1とL

    2が一緒になってエチレンが配位子と遷移金属下万紙の間に入り込み得るモノアニオン性の多座配位子である配位子には、π−アリル型もしくはπ−ベンジル型の配位子が含まれる[この場合には、時として、重合を開始させる目的で中性のルイス酸である共触媒、例えばトリフェニルボランなどを添加する必要があり、例えばこの上で組み入れた米国特許第6174975号を参照]。 エチレンが入り込み(


    配位子と遷移金属原子の間に)得る配位子はどの配位子であるかの要約に関しては、例えばJ. P. Collman他、Principles and App


    lications of Organotransition Metal


    Chemistry、University Science Book、Mi


    ll Valley、CA、1987(引用することによって本明細書に含まれる)を参照のこと。 例えばL

    1が、エチレンがL

    1と遷移金属原子の間に入り込み得る配位子でない場合には、L

    1をそのような挿入を受け入れるような配位子に転化させ得る共触媒を添加することも可能であり得る。 このように、L

    1がハロ、例えばクロライドまたはブロマイドなど、またはカルボキシレートの場合には、適切なアルキル化剤、例えばアルキルアルミニウム化合物、グリニヤール試薬またはアルキルリチウム化合物などを用いてそれをヒドロカルビル、例えばアルキルなどと転化することもできる。 ホウ水素化ナトリウムの如き化合物を用いてそれをハイドライドに転化することもできる。 【0088】 この上に示したように、L

    1とL

    2が一緒になってモノアニオン性の多座配位子の場合、オレフィン重合にまたアルキル化剤または水素化剤である共触媒(時にはまた活性化剤とも呼ぶ)も典型的には存在させる。 好適な共触媒はアルキルアルミニウム化合物であり、有用なアルキルアルミニウム化合物にはトリアルキルアルミニウム化合物、例えばトリエチルアルミニウム、トリメチルアルミニウムおよびトリ−イソ−ブチルアルミニウムなど、アルキルアルミニウムハライド類、例えばジエチルアルミニウムクロライドおよびエチルアルミニウムジクロライドなど、そしてアルミノキサン類(aluminoxanes)、例えばメチルアルミノキサンなどが含まれる。 そのような共触媒を2種以上組み合わせて用いることも可能である。 【0089】 1つの好適な形態の(VI)では、L

    3の少なくとも1つは、エチレンがL

    3と遷移金属原子の間に入り込み得る配位子であり、そしてL

    4が空の配位部位であるか或はエチレンに置換され得る配位子である。 別の好適な形態の(VI)では、L

    3の各々がエチレンが配位子と遷移金属原子の間に入り込み得ない配位子、


    例えばハライド、特にクロライドおよびカルボキシレートである配位子である。 【0090】 本発明の遷移金属錯体に好適な金属はTiおよびZrである。 一般的に言って、初めの方の遷移金属の錯体、例えばTiおよびZrなどの錯体を用いると、「


    期待した」数および長さの分岐を有する重合体が生成する(「期待した」分岐の説明に関してはこの上で組み入れた米国特許第5880241号を参照)。 例えば、ホモポリエチレンは分岐を本質的に全く有さない(末端基の補正を行った後)が、ポリ(1−ヘキセン)は、主重合体鎖が有する炭素原子1つおき(平均で)に1個のn−ブチル分岐を有するであろう。 【0091】 好適なオレフィンはエチレンであり、そしてエチレン以外のオレフィンを重合させる時には、それらがエチレンとの共重合体であるのが好適である。 他の好適なオレフィンでは、nが1から20である。 【0092】 本明細書に示す重合方法では、この重合を実施する時の温度は約−100℃から約+200℃、好適には約−60℃から約150℃、より好適には約−20℃


    から約100℃である。 この重合を実施する時のオレフィン(これが気体の時)


    の圧力はあまり重要でなく、大気圧から約275MPaが適切な範囲である。 【0093】 本明細書に示す重合方法はいろいろな液体、特に非プロトン性有機液体の存在下で実施可能である。 触媒系、単量体1種または2種以上および/または重合体はそのような液に可溶または不溶であってもよいが、このような液体は明らかに重合が起こるのを邪魔すべきでない。 適切な液体にはアルカン類、シクロアルカン類、選択したハロゲン置換炭化水素および芳香族炭化水素が含まれる。 特に有用な溶媒にはヘキサン、トルエン、ベンゼン、塩化メチレンおよび1,2,4−


    トリクロロベンゼンが含まれる。 【0094】 本明細書に示すオレフィン重合では、また、例えば前記遷移金属化合物を基質、例えばシリカまたはアルミナなどに担持させることにより、重合を最初は「固体状態」で実施することも可能であり、必要ならば、前記化合物を1種以上の共触媒で活性にした後にそれをオレフィン1種または2種以上に接触させてもよい。 別法として、そのような支持体を最初に1種以上の共触媒(必要ならば)、例えばアルキルアルミニウム化合物などと接触(反応)させた後に適切な遷移金属化合物と接触させてもよい。 また、必要ならば、このような支持体にルイス酸またはブレンステッド酸の代わりをさせることも可能であり、例えば酸性粘土、例えばモンモリロナイトなどにそれの代わりをさせることも可能である。 このような「不均一」触媒を用いて、気相または液相中で行う重合に触媒作用を及ぼすことができる。 気相は気体状オレフィンを移送して触媒粒子に接触させることを意味する。 【0095】 本明細書に記述する重合方法の全部でいろいろなオレフィンのオリゴマーおよび重合体を生成させる。 それらの分子量はオリゴマー状のPO(ポリオレフィン)から低分子量の油および蝋そして高分子量のPOに及ぶ範囲であり得る。 1つの好適な生成物は重合度(DP)が約10以上、好適には約40以上の重合体である。 「DP」は重合体分子に含まれる繰り返し(単量体)単位の平均数を意味する。 【0096】 本明細書に記述する方法を用いて生成させる重合体は、これらの特性に応じて数多くの様式で用いるに有用である。 例えば、それらが熱可塑性プラスチックの場合、これらは成形用樹脂、押出し加工用、フィルムなどとして使用可能である。 それらが弾性を示す場合、それらは弾性重合体として使用可能である。 例えばこの上で組み入れた米国特許第5880241号を参照のこと。 【0097】 重合体が示す特性は用いた工程条件および選択した重合用触媒系に応じて多様であり得、同じ単量体1種または2種以上を用いて重合体を生成させた場合でも多様であり得る。 変えることができる特性のいくつかは分子量および分子量分布である。 【0098】 個別の重合体、例えばこの上に挙げた特性が異なる重合体のブレンド物が示す特性の方が「単一の」重合体のそれよりも有利なこともあり得ることが知られている。 例えば、幅広いか或は二頂の分子量分布を示す重合体の方が狭い分子量分布を示す重合体よりも容易に溶融加工(成形)可能であることが知られている。


    熱可塑性プラスチック、例えば結晶性重合体などに弾性重合体をブレンドするとしばしばそれらが粘り強くなり得る。 【0099】 従って、特に後で別途重合体を混合する段階(高価である)を回避することができる場合には、本質的に重合体ブレンド物をもたらす重合体製造方法が特に有用である。 しかしながら、そのような重合では、異なる2種類の触媒が互いに干渉する可能性があるか或は単一の重合体をもたらすような様式で相互作用する可能性があることを認識すべきである。 【0100】 そのような方法では、本明細書に開示する遷移金属含有重合用触媒を1番目の活性重合用触媒と呼ぶことができる。 そのような触媒を用いた時に有用な単量体はこの上に記述した単量体である(また好適である)。 2番目の活性重合用触媒(および場合により他の1種以上の触媒)を前記1番目の活性重合用触媒と協力させて用いる。 このような2番目の活性重合用触媒は遷移金属触媒、例えばこの上で組み入れた米国特許第5714556号、米国特許第5880241号、米国特許第6060569号および米国特許第6174975号、ならびに米国特許第5955555号、(これらもまた引用することによってあたかも完全に記載されている如く全ての目的で本明細書に組み入れられる)に記述されている如き触媒であってもよい。 【0101】 このような2番目の活性重合用触媒としてまた他の有用な種類の触媒を用いることもできる。 例えばいわゆるチーグラー・ナッタおよび/またはメタロセン型の触媒も使用可能である。 このような種類の触媒はポリオレフィン分野で良く知られており、メタロセン型触媒の情報に関しては例えばAngew. Chem.


    、Int. Ed. Engl. 、34巻、1143−1170頁(1995)、ヨーロッパ特許出願公開第0416815号および米国特許第5198401号そしてチーグラー・ナッタ型触媒の情報に関してはJ. Boor Jr. 、Zie


    gler−Natta Catalysts and Polymerizat


    ions、Academic Press、New York、1979(これらは全部引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照のこと。 このような種類の触媒全部に有用な重合条件と前記1番目の活性重合用触媒に有用な重合条件は多くが一致し、このように、1番目の活性重合用触媒を用いた時の重合条件と2番目の活性重合用触媒を用いた時の重合条件を容易に近づけることができる。 メタロセンまたはチーグラー・ナッタ型重合ではしばしば「共触媒」または「活性化剤」が必要である。 そのようないろいろな重合用触媒の数種または全部で多くの場合同じ化合物、例えばアルキルアルミニウム化合物などを「活性化剤」として用いることができる。 【0102】 本明細書に記述する好適な1つの方法では、1番目のオレフィン1種または2


    種以上(1番目の活性重合用触媒で重合させるオレフィン1種または2種以上)


    と2番目のオレフィン1種または2種以上(2番目の活性重合用触媒で重合させる単量体1種または2種以上)は同じである。 2番目のオレフィンもまた単一のオレフィンであってもよく、或は共重合体が生成するようにオレフィンの混合物であってもよい。 【0103】 本明細書に示すいくつかの方法では、2番目の活性重合用触媒では重合させ得ない単量体を1番目の活性重合用触媒で重合させることができ、そして/またはその逆もある。 その場合には、化学的に異なる2種類の重合体が生成し得る。 別のシナリオ(scenario)では、2種類の単量体を存在させて一方の重合用触媒が共重合体を生成しかつもう一方の重合用触媒がホモ重合体を生成する。 【0104】 2番目の活性重合型の触媒を用いた時のそのような重合の条件もまた同様に上述した適切な文献に見られるであろう。 【0105】 このような重合方法では化学的に異なる2種類の活性重合用触媒を用いる。 1


    番目の活性重合用触媒に関してはこの上に詳細に記述した。 2番目の活性重合用触媒もまた前記1番目の活性重合用触媒の制限を満足させるものであってもよいが、これは化学的に異なるべきである。 例えば、構造が1番目の活性重合用触媒と2番目の活性重合用触媒の間で異なる異種の配位子を用いることができる。 1


    つの好適な方法では、配位子の種類および金属を同じにするが、配位子の置換基を異ならせる。 【0106】 単一の重合用触媒を別の配位子、好適には同じ種類の配位子であるが当初の活性重合用触媒の金属に配位していた当初の配位子を置換し得る他の配位子と共に添加して異なる2種類の重合用触媒をインサイチューで生成させる方式も2種類の活性重合用触媒の定義の範囲内に含まれる。 【0107】 用いる1番目の活性重合用触媒と2番目の活性重合用触媒のモル比は、所望の各触媒がもたらす重合体の比率そして各触媒が工程条件下で与える相対的重合速度に依存するであろう。 例えば、結晶性ポリエチレンの含有量が80%でゴム状ポリエチレンの含有量が20%の「強靭な」熱可塑性ポリエチレンを生成させることを望みかつ2種類の触媒が与える重合速度が等しくなるようにしようとする場合には、結晶性ポリエチレンをもたらす触媒とゴム状ポリエチレンをもたらす触媒を4:1のモル比で用いる。 また、2種類を越える異なる種類の重合体を含有する生成物が望まれる場合には2種類を越える活性重合用触媒を用いることも可能である。 【0108】 1番目の活性重合用触媒を用いて生成させる重合体と2番目の活性重合用触媒を用いて生成させる重合体を逐次的に生成させることもできる、即ち触媒の一方(1番目または2番目)を用いて重合を起こさせた後にもう一方の触媒を用いて重合を起こさせてもよい(2基の重合槽を直列で用いることにより)。 しかしながら、1番目および2番目の活性重合用触媒を同じ反応槽1基または2基以上中で用いて重合を実施する、即ち同時に重合を実施するのが好適である。 これは、


    多くの場合、1番目の活性重合用触媒と2番目の活性重合用触媒は互いに両立でき、そしてそれらは他の触媒が存在していてもそれらの個々の重合体を生成させることから可能である。 このように触媒を2種以上用いた重合方法では、そのような個々の触媒に適応する如何なる方法も使用可能であり、即ち気相、液相、連続方法などを用いることができる。 【0109】 このように触媒を2種類用いた方法で生成させた重合体は、分子量および/または分子量分布および/または融点および/または結晶化度のレベルおよび/またはガラス転移温度および/または他の要因の点で多様であり得る。 製造された重合体は成形用樹脂および押出し加工用樹脂として用いるに有用でありかつ包装などでフィルムの状態で用いるに有用である。 それらは溶融加工(melt p


    rocessing)が向上していること、強靭性、そして低温特性が向上していることなどの如き利点を示し得る。 【0110】 本明細書では、また、(I)の遷移金属錯体を他の材料、例えば1種以上の共触媒および/または他の重合用触媒を伴い、又は伴なわずに含有する触媒成分も開示する。 例えば、そのような触媒成分は支持体、例えばアルミナ、シリカ、重合体、塩化マグネシウム、塩化ナトリウムなどに担持されている遷移金属錯体を他の成分の存在下、又は非存在下に含有することもできる。 これは単に前記錯体の溶液であってもよく、或は前記錯体が液体に支持体の存在下、非存在下に入っているスラリーであってもよい。 【0111】 本実施例に示す圧力は全部ゲージ圧である。 分岐度の測定は、

    1 H NMRを用い、メチルの炭素原子の総数を分岐の数として採用することで測定を行った。


    分岐度は末端基に関する補正を行なわない。 ある種の遷移金属錯体は錯体1分子当たりに配位しているTHFを1分子以上有し得る。 本実施例では下記の省略形を用いる: ΔH − 融解熱Mn − 数平均分子量Mw − 重量平均分子量PE − ポリエチレンPMAO − トルエン中のメチルアルミノキサン、Alが15.5重量%、A


    kzo Chemicals,Inc. から入手RT − 室温THF − テトラヒドロフランTm − 示差走査熱量測定を用いて加熱速度を10℃/分にした時の溶融吸熱のピークとして採用した融点 (実施例)

    実施例1 − {[3',5'−(NO

    2

    2 −2'−OH]−(C

    6

    2 )}CH


    =N[(C

    6

    3 )−2−OH−6−Me]の合成 100mLのフラスコにメタノールを約20mL入れて、これに3,5−ジニトロサリチルアルデヒドのサンプルを1.9901g(9.38ミリモル)および2−アミノ−m−クレゾールのサンプルを1.271g(10.32ミリモル)入れた後、RTで蟻酸を5滴加えた。 直ちに黄色の沈澱物が生成した。 この反応混合物を一晩撹拌した後、濾過で黄色固体を集めた。 この固体はエーテルにも塩化メチレンにもTHFにも溶解しなかったので、これをTHFで濯いだ後、真空下で乾燥させた。 黄色の粉末状生成物(2.3338g、7.36ミリモル)


    を78%の収率で得た。

    1 H NMR(d

    8 −THF):2.61(s、3H、C


    3 )、6.87(m、2H、Ar−H)、7.13(t、1H、Ar−H)、


    8.69(d、1H、Ar−H)、8.81(d、1H、Ar−H)、9.56


    (s、1H、OH)、10.05(s、1H、OH)、10.82(s、1H、


    C−H)。

    実施例2 − {[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−OH]−(C

    6

    2 )}


    CH=N[(C

    6

    3 )−2−OH−6−Me]の合成 100mLのフラスコにメタノールを約20mL入れて、これに3,5−ジ−


    t−ブチルサリチルアルデヒドのサンプルを2.6122g(11.15ミリモル)および2−アミノ−m−クレゾールのサンプルを1.5102g(12.2


    6ミリモル)入れた後、RTで蟻酸を5滴加えた。 この反応混合物を一晩撹拌した後、セライト(Celite)(商標)に通して濾過した。 溶媒を除去した後、オレンジ色の油状残留物をエーテルに溶解し、この溶液に無水硫酸ナトリウムを加えた。 硫酸ナトリウムと溶媒を除去した後、オレンジ色の油を得て、これを後でドライボックスフリーザー(dry box freezer)内で固化させた。 黄色固体(3.176g、9.36ミリモル)を84%の収率で得た。

    1


    H NMR(CDCl

    3 ):1.25(s、9H、t−Bu)、1.41(s、


    9H、t−Bu)、2.19(s、3H、CH

    3 )、6.75(d、2H、Ar


    −H)、6.92(t、1H、Ar−H)、7.10(d、1H、Ar−H)、


    7.44(d、1H、Ar−H)、8.54(s、1H、C−H)。

    実施例3 − (2−OH−C

    10

    6 )CH=N[(C

    6

    3 )−2−OH−6−


    Me]の合成 250mLのフラスコにメタノールを約50mL入れて、これに2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒドのサンプルを4.122g(0.024ミリモル)および2−アミノ−m−クレゾールのサンプルを3.833g(0.0311ミリモル)入れた後、RTで蟻酸を5滴加えた。 この反応混合物を3日間撹拌した後、濾過し、黄色固体を集めた。 真空下で乾燥し、黄色粉末5.7829g(0.


    0208モル)を87%の収率で得た。 これはTHF、CH

    2 Cl

    2 、エーテルおよびC

    6

    6に溶解しなかったのでNMRデータは入手不能である。

    実施例4 − Na

    2 {{[3',5'−(NO

    2

    2 −2'−O]−(C

    6

    2


    }CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}の合成 ドライボックス内でフラスコに実施例1のサリチルアルジミン(1.7028


    g、5.37ミリモル)がTHFに入っている溶液を入れて、これに水素化ナトリウム(0.65g、27ミリモル)をゆっくり加えた。 この反応混合物を一晩撹拌した後、フリットに詰めたセライト(商標)に通して濾過した。 この濾液から溶媒を除去することで暗赤色の固体状生成物を得て、ペンタンで濯いだ後、真空下で乾燥させた。 暗赤色の粉末状生成物(2.25g、5.61ミリモル)を定量的収率で得た。

    1 H NMR(d

    8 −THF):1.75(m、CH

    2 −配位しているTHF)、2.09(s、3H、CH

    3 )、3.58(m、CH

    2 −配位しているTHF)、6.00(br、1H、Ar−H)、6.12(br、1H


    、Ar−H)、6.5(br、1H、Ar−H)、8.16(br、1H、Ar


    −H)、8.34(br、1H、Ar−H)、8.55(s、1H、C−H)。


    実施例5 − Na

    2 {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2 )}CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}の合成 ドライボックス内でフラスコにサリチルアルジミン(2.6934g、7.9


    33ミリモル)がTHFに入っている溶液を入れて、これに水素化ナトリウム(


    0.8569g、35.7ミリモル)をゆっくり加えた。 この反応混合物を2時間撹拌した後、フリットに詰めたセライト(商標)に通して濾過した。 この濾液から溶媒を除去することで緑がかった黄色固体状生成物を得て、ペンタンで濯いだ後、真空下で乾燥させた。 緑がかった黄色粉末状生成物(3.1428g、5


    . 96ミリモル)を75%の収率で得た。

    1 H NMR(C

    6

    6 ):1.35(


    m、CH

    2 −配位しているTHF)、1.52(s、9H、t−Bu)、1.6


    8(br、9H、t−Bu)、2.36(br、3H、CH

    3 )、3.58(m


    、CH

    2 −配位しているTHF)、6.68(br、2H、Ar−H)、7.0


    (br、1H、Ar−H)、7.18(br、1H、Ar−H)、7.60(b


    r、1H、Ar−H)、8.45(br、1H、C−H)。

    実施例6 − Na

    2 (2−O−C

    10

    6 )CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−


    Me]の合成 ドライボックス内でフラスコにサリチルアルジミン(2.4758g、8.9


    3ミリモル)がTHFに入っている懸濁液を入れて、これに水素化ナトリウム(


    0.4714g、19.64ミリモル)をゆっくり加えた。 この反応混合物を2


    時間撹拌した後、フリットに詰めたセライト(商標)に通して濾過した。 この濾液から溶媒を除去することで黄色固体状生成物を得て、ペンタンで濯いだ後、真空下で乾燥させた。 黄色の粗生成物(3.223g)を得た。 THF−ペンタン混合物を用いた再結晶化でオレンジ色の結晶性固体を得た。

    1 H NMR(C

    6

    6 −THF−d

    8 ):1.42(m、CH

    2 −配位しているTHF)、1.98(


    br、3H、CH

    3 )、3.48(m、CH

    2 −配位しているTHF)、6.38


    (d、1H、Ar−H)、6.48(d、1H、Ar−H)、6.62(d、1


    H、Ar−H)、6.90(t、1H、Ar−H)、7.16(t、1H、Ar


    −H)、7.30(t、1H、Ar−H)、7.35(d、1H、Ar−H)、


    7.44(d、1H、Ar−H)、7.65(d、1H、Ar−H)、8.45


    (s、1H、C−H)。

    実施例7 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2 )}


    CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}TiCl

    2 :1の合成A. ドライボックス内で、TiCl

    4 (0.2624g、1.383ミリモル)をペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、


    これに、実施例5の生成物のサンプル0.7298g(1.383ミリモル)を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 赤褐色の固体が生成し、この反応混合物を2日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。


    その残留物を塩化メチレンで抽出した。 溶媒を除去した後、暗褐色の粉末(0.


    7406g、1.23ミリモル)を89%の収率で得た。

    1 H NMR(C

    6

    6


    ):1.06(s、18H、t−Bu)、1.90(s、3H、CH

    3 )、6.


    3(d、1H、Ar−H)、6.55(t、1H、Ar−H)、6.8−7.0


    (br、3H、Ar−H)、7.41(s、1H、C−H)。 もう一方の異性体:1.16(s、18H、t−Bu)、1.82(s、3H、CH

    3 )、6.1


    5(d、1H、Ar−H)、6.8−7.0(br、4H、Ar−H)、8.2


    0(s、1H、C−H)。 B. ドライボックス内で、TiCl

    4 (THF)

    2 (0.1630g、0.48


    8ミリモル)をペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.2575g(0.488ミリモル)を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 赤褐色の固体が生成し、この反応混合物を2日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物を塩化メチレンで抽出した。 溶媒を除去した後、暗赤色の結晶性固体(0.221g、0.418ミリモル)を86%の収率で得た。

    1


    NMR(CD

    2 Cl

    2 ):1.39(s、9H、t−Bu)、1.52(s、9


    H、t−Bu)、1.90(m、4H、CH

    2 −配位しているTHF)、2.5


    4(s、3H、CH

    3 )、4.12(m、4H、CH

    2 −配位しているTHF)、


    6.38(d、1H、Ar−H)、6.70(br、H、Ar−H)、7.02


    (br、1H、Ar−H)、7.25(br、1H、Ar−H)、7.64(b


    r、1H、Ar−H)、8.69(br、1H、C−H)。 【0112】 この生成物の構造は単一の結晶構造であることをX線で確認した。

    実施例8 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2 )}


    CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}ZrCl

    2 :2の合成A. ドライボックス内で、ZrCl

    4 (0.2412g、1.035ミリモル)をペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、


    これに、実施例5の生成物のサンプル0.5462g(1.035ミリモル)を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 黄色の反応混合物を3日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物をトルエンで抽出した。 溶媒を除去した後、黄色の粉末(0.3009g、0.602ミリモル)を58%の収率で得た。

    1 H NMR(C

    6

    6 ):異なる3種類の異性体が含まれていることで非常に複雑であった。 B. ドライボックス内で、ZrCl

    4 (THF)

    2 (0.1829g、0.48


    5ミリモル)をペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.2558g(0.485ミリモル)を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 黄色の反応混合物を一晩撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物を塩化メチレンで抽出した。 溶媒を除去しそしてペンタンで濯いだ後、黄色固体(


    0.166g、0.332ミリモル)を69%の収率で得た。

    実施例9 − {{[3',5'−(NO

    2

    2 −2'−O]−(C

    6

    2 )}CH


    =N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}TiCl

    2 :3の合成 ドライボックス内で、TiCl

    4 (0.0519g、0.2376ミリモル)


    を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例4の生成物のサンプル0.1097g(0.2736ミリモル)を10mLの塩化メチレンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 赤色の反応混合物を一晩撹拌し、フリットに詰めたセライト(商標)に通して濾過した後、溶媒を真空下で除去した。 暗赤色の粉末を得た。

    1 H NMR


    (C

    6

    6 ):これは異なる3種類の化合物の混合物であった。

    実施例10 − {{[3',5'−(NO

    2

    2 −2'−O]−(C

    6

    2 )}C


    H=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}ZrCl

    2 :4の合成 ドライボックス内で、ZrCl

    4 (0.2776g、1.191ミリモル)を20mLのトルエンに入れることで生成させた懸濁液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例4の生成物のサンプル0.4775g(1.191ミリモル)を10mLのトルエンとTHF(10:1)の混合物に入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 暗赤色の反応混合物を3日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 褐色の残留物を塩化メチレンで抽出した。 溶媒を真空下で除去した後、黄オレンジ色の粉末を0.1450g得たが、これはほとんど不溶な材料であり、従ってこれをNMRで特徴づけることは行わなかった。

    実施例11 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2


    }CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}VCl

    2 :5の合成 ドライボックス内で、VCl

    3 (0.1671g、1.062ミリモル)を2


    0mLのペンタンに入れることで生成させた懸濁液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.5605g(1.062ミリモル)を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 暗赤色の反応混合物を一晩撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 黒色の残留物をCH

    2 Cl

    2とTHFで抽出した。 溶媒を真空下で除去した後、黄金色の粉末を得た。

    1 H NMR(CD

    2 Cl

    2 ):1.25(br、9H、t−Bu)、1.3


    4(s、9H、t−Bu)、1.81(m、CH

    2 −配位しているTHF)、2


    . 41(s、3H、CH

    3 )、3.68(m、CH

    2 −配位しているTHF)、6


    . 26(d、1H、Ar−H)、6.45(br、1H、Ar−H)、6.72


    (br、1H、Ar−H)、6.98(br、1H、Ar−H)、7.38(b


    r、1H、Ar−H)、8.39(非常に幅広、1H、C−H)。

    実施例12 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2


    }CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}HfCl

    2 :6の合成 ドライボックス内で、HfCl

    4 (0.0947g、0.296ミリモル)をペンタンに入れることで生成させた懸濁液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.1560g(0.296ミリモル)を2


    0mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 黄色の反応混合物を一晩撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物をトルエンで抽出した。 溶媒を除去した後、黄色粉末を得た。

    1 H NMR(C

    6

    6 ):異なる3種類の異性体が含まれており、これのZr類似体に類似。

    実施例13 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2


    }CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}MnF:7の合成 ドライボックス内で、MnF

    3 (0.0154g、0.138ミリモル)を1


    0mLのペンタンに入れることで生成させた懸濁液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.0726g(0.138ミリモル)を10mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 黄褐色の反応混合物を3日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物を塩化メチレンで抽出した。 溶媒を除去した後、黄褐色の粉末を得た。

    1 H NM


    R(C

    6

    6 ):生成物が常磁性なことから非常に幅広。

    実施例14 − {{[3',5'−(t−Bu)

    2 −2'−O]−(C

    6

    2


    }CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−Me]}CrCl・THF:8の合成 ドライボックス内で、CrCl

    3 (THF)

    3 (0.0862g、0.23ミリモル)を10mLのペンタンに入れることで生成させた懸濁液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例5の生成物のサンプル0.1214g(0.2


    3ミリモル)を10mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 黄色の固体を伴う反応混合物を3日間撹拌した後、溶媒を真空下で除去した。 その残留物をCH

    2 Cl

    2で抽出した。 溶媒を除去しそしてペンタンで濯いだ後、褐色の粉末を得た。

    1 H NMR(C

    6

    6 ):生成物が常磁性なことから非常に幅広。

    実施例15 − (2−O−C

    10

    6 )CH=N[(C

    6

    3 )−2−O−6−M


    e]}TiCl

    2 :9の合成 ドライボックス内で、TiCl

    4 (0.0519g、0.2376ミリモル)


    を20mLのペンタンに入れることで生成させた溶液を−30℃に前以て冷却しておき、これに、実施例6の生成物のサンプル0.094g(0.284ミリモル)を10mLの塩化メチレンに入れることで生成させた溶液を滴下して加えた。 暗赤色の反応混合物を一晩撹拌し、フリットに詰めたセライト(商標)に通して濾過し、塩化メチレンで洗浄した後、溶媒を真空下で除去した。 暗赤色の粉末を得た。

    1 H NMR(CD

    2 Cl

    2 ):1.71(br、CH

    2 −配位しているT


    HF)、2.63(br、3H、CH

    3 )、3.60(br、CH

    2 −配位しているTHF)、7.17(d、1H、Ar−H)、7.26(m、2H、Ar−H


    )、7.38(t、1H、Ar−H)、7.51(d、1H、Ar−H)、7.


    60(d、1H、Ar−H)、7.78(t、1H、Ar−H)、7.85(d


    、1H、Ar−H)、9.08(d、1H、Ar−H)、13.45(s、1H


    、C−H)。 もう1つの異性体が少量存在していた(1/5)。

    実施例16−21ドライボックス内でSchlenkフラスコに有機金属化合物を0.02ミリモル入れた後、トルエンを35mL加えこの化合物を溶解またはある程度溶解させた。 このフラスコを密封して前記ドライボックスから取り出した後、エチレンラインにつなげた。 空気と窒素をポンプで除去しそしてエチレンでパージ洗浄した後、このフラスコに約35kPaのエチレン下で4.649mL(20ミリモル)のPMAOを急速に加えた。 この反応混合物をRTで一晩撹拌した後、これに濃HClが10体積%入っている50mLのメタノール溶液を用いたクエンチを行った(quenched)。 重合体をフリットで集め、メタノールそしてアセトンで徹底的に洗浄した後、真空下で一晩乾燥させた。 結果を表1に示す。 【0113】 【表1】 【0114】

    実施例22−35ドライボックス内でガラスびんに触媒を0.02−0.01ミリモル入れて、


    5または8.8mLの1,2,4−トリクロロベンゼンに溶解させた。 このびんをドライボックスフリーザーに入れて−30℃に冷却した。 このびんに入っている凍った溶液の上部にPMAO(1.2mL)を加えた後、このびんに蓋をして密封した。 このびんをドライボックスの外側で振とう器の管に入れ、次にこれを特定のエチレン圧下で機械的に約18時間振とうした。 この反応混合物を濃HC


    lが10体積%入っている100mLのメタノール溶液にゆっくり注ぎ込んだ。


    この混合物を一晩撹拌した後、濾過した。 重合体をフリットで集め、アセトンで洗浄した後、真空下で乾燥させた。 結果を表2に示す。 【0115】 【表2】 【0116】

    実施例36−41ドライボックス内でガラスびんに触媒を0.005ミリモル入れて、3mLの1,2,4−トリクロロベンゼンに溶解させた。 このびんをドライボックスフリーザーに入れて−30℃に冷却した。 次に、このびんに入っている凍った溶液の上部にPMAO(500当量)および1−ヘキセンを加えた後、このびんに蓋をして密封し、そして振とう器の管に入れ、次にこれを1.4MPaのエチレン下で機械的に約18時間振とうした。 この反応混合物を濃HClが10体積%入っている100mLのメタノール溶液にゆっくり注ぎ込んだ。 この混合物を一晩撹拌した後、濾過した。 重合体をフリットで集め、アセトンで洗浄した後、真空下で乾燥させた。 この重合体はトリクロロベンゼン中で劣った溶解性を示すことから分子量は測定不能であった。 結果を表3に示す。 【0117】 【表3】 【0118】

    実施例42−43ドライボックス内で20mLのガラスびんに触媒を0.02ミリモルおよびトルエンを7.66mL入れた。 このびんに1−ヘキセンを3mL加えた。 次に、


    このびんに2.34mL(10ミリモル)のPMAOを急速に加えた。 この反応混合物をRTで48時間撹拌した後、前記ドライボックスから取り出して、濃H


    Clが10体積%入っているメタノール溶液を50mL入れておいたビーカーにゆっくり注ぎ込んだ。 このメタノール溶液から無色の蝋状重合体を分離し、メタノールそしてアセトンで徹底的に洗浄した後、真空下で一晩乾燥させた。 結果を表4に示す。 【0119】 【表4】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4H006 AA01 AB40 4J128 AA01 AB00 AB01 AC01 AC08 AC26 AC37 AC42 AC45 AE02 AE05 AF00 BA00A BA01B BB00A BB01B BC15B BC16B BC17B BC25B EA01 EB02 EB09 EC01 EC02 GA06 GA19 GB01

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