置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体

申请号 JP2008517899 申请日 2007-05-25 公开(公告)号 JPWO2007139001A1 公开(公告)日 2009-10-08
申请人 宇部興産株式会社; 发明人 藤村 整; 整 藤村; 福永 謙二; 謙二 福永; 貴志 本間; 貴志 本間; 利一 町田; 利一 町田;
摘要 本発明は、一般式(1)又は(2)式中、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位子を示し、Xは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基を示す;なお、Xの炭素 原子 上のひとつ又は複数の 水 素原子が、独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基で置換されていても良い、で示される置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体に関する。
权利要求
  • 一般式(1)又は(2)
    式中、
    Lは、含窒素へテロ環カルベン配位子を示し、
    Xは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基を示す;なお、Xの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基で置換されていても良い、
    で示される置換エチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • Lが、一般式(3)又は(4)
    式中、
    及びR は、それぞれ同一又は異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基、ポリシクロアルキル基又はアリール基を示し、
    、R 、R 及びR は、それぞれ同一又は異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキルアミノ基を示すか、あるいは R 、R 、R 及びR の隣接している基同士は、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していても良い;なお、R 〜R が、炭素原子を含む基を示す場合、その炭素原子上の1つ又は複数の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基で置換されていても良い、
    で示される含窒素へテロ環カルベン配位子である、請求項1記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • 及びR が、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜7のシクロアルキル基、炭素原子数6〜10のポリシクロアルキル基又は炭素原子数6〜20のアリール基であり、R 、R 、R 及びR が、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシル基、炭素原子数6〜14のアリールオキシル基、ニトロ基、シアノ基、又は同一若しくは異なる2つの炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基である、請求項2記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • ポリシクロアルキル基が、ビシクロ−[2.1.1]−ヘキシル基、ビシクロ−[2.2.1]−ヘプチル基、ビシクロ−[2.2.2]−オクチル基、ビシクロ−[3.3.0]−オクチル基、ビシクロ−[4.3.0]−ノニル基、ビシクロ−[4.4.0]−オクチル基及びアダマンチル基からなる群より選択される、請求項3記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • 及びR が、tert−ブチル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基又はアダマンチル基であり、R 、R 、R 及びR が、水素原子又は塩素原子である、請求項2記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • 及びR が、tert−ブチル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基又はアダマンチル基であり、R 、R 、R 及びR が、水素原子である、請求項2記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • Xが、炭素原子数1〜10のアルキル基;炭素原子数3〜12のシクロアルキル基;炭素原子数6〜18のアリール基;炭素原子数7〜20のアラルキル基;N、O若しくはSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む、3〜10の環員からなる、飽和若しくは不飽和のヘテロ環基;炭素原子数1〜10のアルコキシ基;炭素原子数6〜14のアリールオキシ基;炭素原子数1〜6のアルキルメルカプト基;炭素原子数6〜14のアリールメルカプト基;又は炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基若しくは炭素原子数7〜20のアラルキル基から選択される1つ若しくは2つの基で置換されたアミノ基、から選択されるものであり、ここで、Xの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、独立して、フ� ��素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜7のシクロアルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアラルキル基、炭素原子数1〜10のアルコキシ基、炭素原子数6〜14のアリールオキシル基、炭素原子数1〜6のアルキルメルカプト基、炭素原子数6〜14のアリールメルカプト基、又は炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基若しくは炭素原子数7〜20のアラルキル基から選択される1つ若しくは2つの基で置換されたアミノ基で置換されていても良い、請求項1〜6のいずれか1項に記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • Xが、フェニル基、フルオロフェニル基、メチル基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メトキシ基、フェノキシ基、メチルメルカプト基、及びフェニルメルカプト基からなる群より選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体。
  • 一般式(Ia)又は(Ib)
    式中、Xは、請求項1と同義であり、Pは、単座ホスフィン配位子を示す、
    で示される置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体と、含窒素へテロ環カルベン配位子を反応させる工程を含む、請求項1記載の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体の製法。
  • 含窒素へテロ環カルベン配位子が、一般式(3)又は(4)
    式中、R 〜R は、請求項2と同義である、
    で示される、請求項9記載の製法。
  • 反応が、一般式(Ia)又は(Ib)で示される置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体1モルに対して、含窒素へテロ環カルベン配位子を1〜3モル使用する、請求項9又は10記載の製法。
  • 反応が、一般式(Ia)又は(Ib)で示される置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体と含窒素へテロ環カルベン配位子を混合し、溶媒の存在下、0〜120℃の温度で攪拌することにより行われる、請求項9〜11いずれか1項に記載の製法。
  • 说明书全文

    本発明は、電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)用発光材料等として有用な置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体に関する。

    有機エレクトロルミネッセンス素子は、近年、高性能平面カラーディスプレイ用表示装置として注目されているが、発光材料としては発光分子の励起1重項からの発光を利用する蛍光材料が主に用いられており、さらなる高効率を目指すために励起3重項からの発光を利用するリン光発光材料の開発が盛んに行われている。 しかしながら、本発明の置換エチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は全く知られていなかった。

    本発明の課題は、即ち、フルカラーディスプレイを実現するために不可欠な460nm以下の青色領域の発光を有し、電圧印加時に発生するジュール熱に耐えうる200℃以上の高い融点をもつ有機ルミネッセンス素子用発光材料等として有用な非イオン性の化合物を提供することにある。

    そのような本発明の課題は、一般式(1)又は(2)

    式中、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位子を示し、Xは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基を示す;なお、Xの炭素原子上のひとつ又は複数の素原子が、独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基で置換されていても良い、
    で示される置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体によって解決される。

    本発明により、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料等として有用な置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体を提供することが出来る。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は、前記の一般式(1)又は(2)で示される。 その一般式(1)又は(2)において、Lは、含窒素へテロ環カルベン配位子を示す。 Xは、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基を示す。

    前記アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 特に、炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。 なお、これらの置換基は、その異性体も含む。

    前記シクロアルキル基としては炭素原子数3〜12のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基、シクロウンデシル基、シクロドデシル基等が挙げられる。

    前記アリール基としては、炭素原子数6〜18のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ビフェニル基、インデニル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基等が挙げられる。 特に、炭素原子数6〜14のアリール基が好ましい。 なお、これらの置換基は、その異性体も含む。

    前記アラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。

    前記ヘテロ環基としては、N、O又はSから選択される少なくとも1個のヘテロ原子を含む、3〜10の環員からなる、飽和又は不飽和の環式基が好ましく、例えば、ピロリル基、フリル基、チエニル基、インドリル基、ベンゾフラニル基、ベンゾチオフェニル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、キノリル基、イソキノリル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基等が挙げられる。

    前記アルコキシ基としては、炭素原子数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 特には、炭素原子数1〜6のアルコキシ基が好ましい。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アリールオキシ基としては、炭素原子数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アルキルメルカプト基としては、炭素原子数1〜6のアルキルメルカプト基が好ましく、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基、ブチルメルカプト基、ペンチルメルカプト基、ヘキシルメルカプト基が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アリールメルカプト基としては炭素原子数6〜14のアリールメルカプト基が好ましく、例えば、フェニルメルカプト基、トリルメルカプト基、キシリルメルカプト基、ナフチルメルカプト基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記置換アミノ基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基又は炭素原子数7〜20のアラルキル基から選択される1つ又は2つの基で置換されたアミノ基が好ましい。 特に、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等の炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、キシリルアミノ基、ナフチルアミノ基等の炭素原子数6〜14のアリールアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジキシリルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数6〜14のアリール基で置換されたジアリールアミノ基、ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基等の炭素原子数7〜20のアラルキルアミノ基、又はジベンジルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数7〜20� ��アラルキル基で置換されたジアラルキルアミノ基が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    なお、Xの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、独立して、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルメルカプト基、アリールメルカプト基又は置換アミノ基で置換されていても良い。

    前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。

    前記アルキル基としては、炭素原子数1〜20、特に1〜12のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。 特に、炭素原子数1〜6のアルキル基が好ましい。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記シクロアルキル基としては、特に炭素原子数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。

    前記アルケニル基としては、炭素原子数2〜20、特に2〜12のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アリール基としては、炭素原子数6〜20、特に6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、フルオレニル基、ピレニル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アラルキル基としては、炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基等が挙げられる。

    前記アルコキシ基としては、特に炭素原子数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アリールオキシ基としては、特に炭素原子数6〜14のアリールオキシル基が好ましく、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基、キシリルオキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アルキルメルカプト基としては、炭素原子数1〜6のアルキルメルカプト基が好ましく、例えば、メチルメルカプト基、エチルメルカプト基、プロピルメルカプト基、ブチルメルカプト基、ペンチルメルカプト基、ヘキシルメルカプト基が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記アリールメルカプト基としては炭素原子数6〜14のアリールメルカプト基が好ましく、例えば、フェニルメルカプト基、トリルメルカプト基、キシリルメルカプト基、ナフチルメルカプト基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    前記置換アミノ基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数6〜14のアリール基又は炭素原子数7〜20のアラルキル基から選択される1つ又は2つの基で置換されたアミノ基が好ましい。 特に、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基等の炭素原子数1〜6のアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、トリルアミノ基、キシリルアミノ基、ナフチルアミノ基等の炭素原子数6〜14のアリールアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジキシリルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数6〜14のアリール基で置換されたジアリールアミノ基、ベンジルアミノ基、フェネチルアミノ基等の炭素原子数7〜20のアラルキルアミノ基、又はジベンジルアミノ基等の同一又は異なる2つの炭素原子数7〜20� ��アラルキル基で置換されたジアラルキルアミノ基が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    Xの炭素原子上の複数の水素原子が、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基又は置換アミノ基で置換されている場合、隣接している基同士が結合して環を形成しても良い。

    前記隣接している基同士が結合して環を形成する場合の環としては、例えば、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナフタレン環、テトラヒドロフラン環、ベンゾピラン環、N−メチルピロリジン環、N−メチルピペリジン環等が挙げられる。

    これらの中でも、Xとしては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基、炭素原子数1〜6のアルコキシ基、炭素原子数6〜14のアリールオキシ基、炭素原子数1〜6のアルキルメルカプト基、炭素原子数6〜14のアリールメルカプト基、同一又は異なる2つの炭素原子数1〜6のアルキル基で置換されたジアルキルアミノ基、又は同一又は異なる2つの炭素原子数6〜14のアリール基で置換されたジアリールアミノ基から選択されるものであり、Xの炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、独立して、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子で置換されていても良いものが好ましい。 特にXとしては、メチル基、フェニル基、フルオロフェニル基、メトキシ基、フェノキシ基、メチルメルカプト基、フェニルメルカプト基、ジエチルアミノ基又はジフェニルアミノ基が好ましい。

    含窒素へテロ環カルベン配位子は、一般式(3)又は(4)で示される。

    式中、R 及びR は、それぞれ同一又は異なっていても良く、アルキル基、シクロアルキル基、ポリシクロアルキル基又はアリール基を示し、R 3 、R 4 、R 5及びR 6は、それぞれ同一又は異なっていても良く、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキルアミノ基を示すか、あるいはR 3 、R 4 、R 5及びR 6の隣接している基同士は、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していても良い;なお、R 1 〜R 6が、炭素原子を含む基を示す場合、その炭素原子上の1つ又は複数の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアリ� ��ルオキシ基で置換されていても良い。

    一般式(3)又は(4)において、R 及びR は、アルキル基、シクロアルキル基、ポリシクロアルキル基又はアリール基を示すが、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、前記Xの炭素原子上で置換されていても良いとして定義したものと同義である。

    前記ポリシクロアルキル基としては、炭素原子数6〜10のポリシクロアルキル基が好ましく、ビシクロ−[2.1.1]−ヘキシル基、ビシクロ−[2.2.1]−ヘプチル基、ビシクロ−[2.2.2]−オクチル基、ビシクロ−[3.3.0]−オクチル基、ビシクロ−[4.3.0]−ノニル基、ビシクロ−[4.4.0]−オクチル基、アダマンチル基等が挙げられる。

    3 、R 4 、R 5及びR 6は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキルアミノ基を示すが、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシル基、アリールオキシル基又はジアルキルアミノ基については前記Xの炭素原子上で置換されていても良いとして定義したものと同義である。

    また、R 3 、R 4 、R 5及びR 6の隣接している基同士は、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成していても良い。 一般式(3)において、R 3及びR 4が、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成する場合の環としては、例えば、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナフタレン環等の炭素原子数5〜10の炭素環が挙げられる。 また、一般式(4)において、R 3 (又はR 4 )及びR 5 (又はR 6 )が、それらが結合している炭素原子と一緒になって環を形成する場合の環としては、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、ベンゼン環、ナフタレン環等の炭素原子数5〜10の炭素環が挙げられる。

    なお、R 〜R 6が、炭素原子を含む基を示す場合、その炭素原子上の1つ又は複数の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基又はアリールオキシ基で置換されても良く、これらの基も前記Xの炭素原子上で置換されていても良いとして定義したものと同義である。 これらの中でも、R 及びR としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜14のアリール基又は炭素原子数6〜10のポリシクロアルキル基から選択されるものであり、前記アリール基の炭素原子上のひとつ又は複数の水素原子が、独立して、炭素数1〜6のアルキル基で置換されていても良いものが好ましく、特にtert-ブチル基、2,6−ジイソプロピルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基又はアダマンチル基が好ましく、R 3 、R 4 、R 5及びR 6としては、水素原子又はハロゲン原子、特に水素原子又は塩素原子が好ましい。

    本発明における含窒素へテロ環カルベン配位子(L)の具体例としては、例えば、式(5)〜(14)で示される化合物が挙げられる。

    本発明の一般式(1)又は(2)で示される置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は、例えば、反応工程式(1)

    式中、X及びLは、前記と同義であり、Pは、単座ホスフィン配位子を示す、
    で示されるように、一般式(Ia)又は(Ib)の置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体と含窒素へテロ環カルベン配位子(L)とを反応させることによって得られる。

    前記単座ホスフィン配位子(P)としては、例えば、ビス(ペンタフルオロフェニル)フェニルホスフィン、(4−ブロモフェニル)ジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、4−(ジメチルアミノ)フェニルジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジフェニル(2−メトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニル(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、ジフェニルプロピルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、ジフェニルビニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリブチルホス� ��ィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−2−フリルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(3−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(3−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(3−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェ� �ル)ホスフィン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、ベンジルジフェニルホスフィン、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、ネオメンチルジフェニルホスフィン、p−トリルジフェニルホスフィン、トリアリルホスフィン、トリス(2,4,4−トリメチルペンチル)ホスフィン、トリ(1−ナフチル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、ト リス(ヒドロキシプロピル)ホスフィン等が挙げられる。 これらは市販のものをそのまま使用することが出来る。

    前記置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体は、例えば、反応工程式(2)

    式中、X及びPは、前記と同義であり、Yは、ハロゲン原子を示す、
    で示されるように、金ハロゲノホスフィン錯体と置換フェニルエチンとを反応させることによって得られる(例えば、Journal of Chemical Society,Dalton Trans.,1986,411参照)。

    なお、前記金ハロゲノホスフィン錯体は、公知の方法によって合成可能である(例えば、実験化学講座,第4版,丸善社,455頁,18巻(1991年)参照)。

    前記含窒素へテロ環カルベン配位子は、市販品をそのまま用いても良いし、例えば、公知の方法によって合成したものを使用しても良い(例えば、J.Am.Chem.Soc., 114 ,5530(1992)及び国際公開第98/27064号公報参照)。

    一般式(15)又は(16)

    式中、Xは前記と同義である、
    で示される前記置換フェニルエチン化合物は、例えば、反応工程式(3)

    式中、Xは前記と同義である、
    で示されるように対応する置換フェニル臭化物から公知の方法(例えばJournal of Organic Chemistry,1985,50巻,1763)によって合成可能である。
    又、エチニル置換芳香族カルボン酸を誘導化した後に(特開平3−227954号公報)、カルボキシル基を種々のカルボン酸誘導体に誘導することによっても合成可能である(実験化学講座 第4版 22巻 有機合成IV 丸善株式会社)。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体の合成において、含窒素へテロ環カルベン配位子の使用量は、置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体1モルに対して、好ましくは1〜3モル、更に好ましくは1〜1.5モルである。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体の合成において使用する溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、テトラヒドロフラン、フラン、ジオキサン、テトラヒドロピラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロプロパン等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素類が使用される。 なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。

    前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、置換フェニルエチニル金ホスフィン錯体1モルに対して、好ましくは1〜30L、更に好ましくは5〜20Lである。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体の合成は、例えば、置換エチニル金ホスフィン錯体、含窒素へテロ環カルベン配位子(含窒素へテロ環ヒドロハライドと塩基との反応によって生成させる)及び溶媒を混合して、攪拌しながら反応させる等の方法によって行われる。 その際の反応温度は、好ましくは0〜120℃、更に好ましくは20〜100℃であり、反応圧は特に制限されない。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は、反応終了後、中和、抽出、濾過、濃縮、蒸留、再結晶、昇華、クロマトグラフィー等の公知の方法によって単離・生成される。

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体としては、例えば、以下の式(17)〜(26)で示される化合物が挙げられる。

    なお、本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は、実施例に記載の物性値により、有機エレクトロルミネッセンス素子として好適に用いられることが示唆された。

    次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。

    実施例1(3−ベンゾイルフェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3BzPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;285mg,0.67mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、114mg,0.86mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(10ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−ベンゾイルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(340mg,0.51mmol)、トルエン10mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1〜3/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.29g得た。 (収率72%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.74−7.12(m,17H),2.64−2.55(sept,4H),1.37(d,12H),1.21(d,12H)
    EI−MS(M/Z):790(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):446(max)
    熱分析:融点:224℃
    元素分析 観測値 C:63.74,H:5.58,N:3.68
    理論値 C:63.79,H:5.74,N:3.54

    実施例2(3−(4'−フルオロベンゾイル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)[3(4'FBz)PE]]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;259mg,0.61mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、104mg,0.79mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(10ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を[3−(4'−フルオロベンゾイル)フェニルエチニル](トリフェニルホスフィン)金(320mg,0.47mmol)、トルエン10mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.32g得た。 (収率84%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.76−7.07(m,16H),2.62−2.56(sept,4H),1.37(d,12H),1.21(d,12H)
    EI−MS(M/Z):808(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):442(max)
    熱分析:融点:224℃
    元素分析 観測値 C:62.35,H:5.44,N:3.44
    理論値 C:62.37,H:5.48,N:3.46

    実施例3(3−アセチルフェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3AcPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;272mg,0.64mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、111mg,0.84mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(10ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−アセチルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(298mg,0.49mmol)、トルエン10mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1〜3/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.34g得た。 (収率95%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.88−7.13(m,12H),2.65−2.49(sept,4H),2.49(s,3H),1.44(d,12H),1.21(d,12H)
    EI−MS(M/Z):728(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):440(max)
    熱分析:融点:224℃
    元素分析 観測値 C:60.73,H:5.95,N:3.97
    理論値 C:60.98,H:5.95,N:3.84

    実施例4(3−(ジエチルアミノカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3DEACPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;298mg,0.70mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、120mg,0.91mmol)、テトラヒドロフラン(11ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(11ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(ジエチルアミノカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(356mg,0.54mmol)、トルエン11mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1〜1/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.38g得た。 (収率91%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.52−7.03(m,12H),3.31(m,4H),2.65−2.54(sept,4H),1.44(d,12H),1.21(d,12H),1.09(m,6H)
    EI−MS(M/Z):785(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):421(max)
    熱分析:融点:218℃
    元素分析 観測値 C:61.02,H:6.30,N:5.32
    理論値 C:61.14,H:6.41,N:5.35

    実施例5(3−(ジフェニルアミノカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3DPACPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;319mg,0.75mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、129mg,0.98mmol)、テトラヒドロフラン(12ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(12ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(ジフェニルアミノカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(356mg,0.54mmol)、トルエン12mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.48g得た。 (収率95%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.54−6.83(m,22H),2.62−2.55(sept,4H),1.37(d,12H),1.21(d,12H)
    EI−MS(M/Z):881(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):427(max)
    熱分析:融点:260℃
    元素分析 観測値 C:65.23,H:5.62,N:4.87
    理論値 C:65.37,H:5.71,N:4.76

    実施例6(3−(メトキシカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3MCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;282mg,0.66mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、114mg,0.86mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(10ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(メトキシカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(315mg,0.51mmol)、トルエン10mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.31g得た。 (収率80%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.98−7.12(m,12H),3.83(s,3H),2.67−2.54(sept,4H),1.38(d,12H),1.23(d,12H)
    EI−MS(M/Z):744(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):426(max)
    熱分析:融点:205℃
    元素分析 観測値 C:59.75,H:5.69,N:3.77
    理論値 C:59.67,H:5.82,N:3.76

    実施例7(3−(フェノキシカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3PCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;212mg,0.50mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、86mg,0.65mmol)、テトラヒドロフラン(8ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(8ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(フェノキシカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(260mg,0.38mmol)、トルエン8mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.22g得た。 (収率70%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.16−7.13(m,17H),2.63−2.56(sept,4H),1.38(d,12H),1.22(d,12H)
    EI−MS(M/Z):806(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):427(max)
    熱分析:融点:224℃
    元素分析 観測値 C:62.17,H:5.52,N:3.48
    理論値 C:62.53,H:5.62,N:3.47

    実施例8(3−(メチルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3MMCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;221mg,0.52mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、90mg,0.68mmol)、テトラヒドロフラン(8ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(8ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(メチルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(256mg,0.4mmol)、トルエン8mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.22g得た。 (収率73%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.91−7.13(m,12H),2.67−2.54(sept,4H),2.40(s,3H),1.38(d,12H),1.22(d,12H)
    EI−MS(M/Z):760(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):434(max)
    熱分析:融点:212℃
    元素分析 観測値 C:58.15,H:5.70,N:3.80
    理論値 C:58.41,H:5.70,N:3.68

    実施例9(3−(フェニルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(3PMCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;212mg,0.50mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、206mg,0.49mmol)、テトラヒドロフラン(8ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(8ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を3−(フェニルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(260mg,0.37mmol)、トルエン8mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しpHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.17g得た。 (収率56%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.99−7.13(m,17H),2.63−2.56(sept,4H),1.39(d,12H),1.22(d,12H)
    EI−MS(M/Z):822(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):435(max)
    熱分析:融点:223℃
    元素分析 観測値 C:60.94,H:5.49,N:3.50
    理論値 C:61.30,H:5.51,N:3.40

    実施例10(2−ベンゾイルフェニルエチニル[1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾール−2−イリデン]金 [Au(IPr)(2BzPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、20mlシュレンク管に1,3−ビス(2,6−ジイソプロピルフェニル)イミダゾリウムクロリド(IPrH Cl ;278mg,0.66mmol)、tert−ブトキシカリウム(85質量%品、112mg,0.85mmol)、テトラヒドロフラン(10ml)を加え、室温で15分攪拌した後、テトラヒドロフランを減圧留去した。 トルエン(10ml)を加え、70℃で5分間攪拌した後、反応混合物を濾過し、濾液を2−ベンゾイルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金(335mg,0.50mmol)、トルエン10mlを加えた別の30mlシュレンク管に滴下した。 滴下後、反応混合物を70℃で3時間加熱した。 反応混合物を室温まで冷却した後、反応混合液にトルエンを加え、水洗しPHを7とした。 硫酸ナトリウムで乾燥後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製し、得られた固体をヘキサンで洗浄濾過することにより、白色固体である目的物を0.37g得た。 (収率93%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.67−7.06(m,17H),2.53−2.44(sept,4H),1.23(d,12H),1.18(d,12H)
    EI−MS(M/Z):790(M)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):457(max)
    熱分析:融点:242℃
    元素分析 観測値 C:63.77,H:5.51,N:3.54
    理論値 C:63.79,H:5.74,N:3.54

    実施例1〜10で合成した置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体を、りん光蛍光光度計により発光スペクトルを測定(クロロホルム中、温度77K(ケルビン)、紫外線照射下)したところ、発光極大波長421nm〜457nm、CIE色度座標(0.149,0.085)〜(0.153,0.208)の青色のリン光発光を示した。
    また、熱分析の結果、本発明の当該置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体の融点は、全て200℃以上であり、有機エレクトロルミネッセンス素子として好適に用いられることが示唆された。

    参考例1(3−エチニルベンゾフェノンの合成)
    (第1工程)
    15mlシュレンク管をAr置換し、3−ブロモベンゾフェノン1.57g(6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム70mg(0.06mmol)、ピペリジン6ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール640μl(6.6mmol)を加え、100℃で1.25時間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、ジエチルエーテルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製することにより目的物である3−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)ベンゾフェノンを黄色液体として1.46g得た。 (収率92%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.83−7.40(m,9H),2.09(s,1H),1.61(s,6H)
    EI−MS(M/Z):264(M)

    (第2工程)
    流管を備えた100ml2口フラスコに3−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)ベンゾフェノン1.45g(5.5mmol)、NaOH(キシダ化学、0.7mm粒状、98%)230mg(5.8mmol)を入れ、内部をAr置換した。 ここにトルエン30mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応混合液にトルエンを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt= 30/1)によって精製することで、3−エチニルベンゾフェノンをオレンジ色固体として0.9g得た。 (収率80%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.91−7.26(m,9H),3.12(s,1H)
    EI−MS(M/Z):206(M)

    参考例2(3−エチニル−4'−フルオロベンゾフェノンの合成)
    (第1工程)
    15mlシュレンク管をAr置換し、3−ブロモ−4'−フルオロベンゾフェノン1.4g(5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム58mg(0.05mmol)、1−メチルピペリジン5ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール533μl(5.5mmol)を加え、100℃で4.5時間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、ジエチルエーテルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製することにより目的物である4−フルオロ−3'−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)ベンゾフェノンをオレンジ結晶として1.11g得た。 収量(収率79%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.83−7.15(m,8H),2.15(s,1H),1.62(s,6H)
    EI−MS(M/Z):282(M)

    (第2工程)
    還流管を備えた100ml2口フラスコに4−フルオロ−3'−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)ベンゾフェノン1.11g(3.9mmol)、NaOH(キシダ化学、0.7mm粒状、98%)165mg(4.1mmol)を入れ、内部をAr置換した。 ここにトルエン20mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応混合液にトルエンを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt= 10/1)によって精製することで、3−エチニル−4'−フルオロベンゾフェノンを黄色固体として0.5g得た。 (収率53%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.87−7.14(m,8H),3.13(s,1H)
    EI−MS(M/Z):224(M)

    参考例3(3−エチニルアセトフェノンの合成)
    (第1工程)
    30mlシュレンク管をAr置換し、3−ブロモアセトフェノン1.99ml(15mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム173mg(0.15mmol)、ピペリジン15ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.6ml(16.5mmol)を加え、100℃で1.25時間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、ジエチルエーテルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製することにより目的物である3−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)アセトフェノンをオレンジ色液体として2.98g得た。 (収率98%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.00−7.38(m,4H),2.59(s,3H),2.13(s,1H),1.63(s,6H)
    EI−MS(M/Z):202(M)

    (第2工程)
    還流管を備えた200ml2口フラスコに3−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)アセトフェノン2.98g(14.7mmol)、NaOH(キシダ化学、0.7mm粒状、98%)0.62g(15.4mmol)を入れ、内部をAr置換した。 ここにトルエン75mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応混合液にトルエンを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をヘキサン40mlに70℃で溶解して、不溶物をろ過後、ろ液を冷却することにより目的物である、3−エチニルアセトフェノンを白色固体として得た。 (1.43g、収率67%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.07−7.39(m,4H),3.14(s,1H),2.61(s,3H)
    EI−MS(M/Z):144(M)

    参考例4(3−エチニル−N,N−ジエチルベンズアミドの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g(7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドに、ジエチルアミン1.49ml(14.4mmol)がジクロロメタン7mlに溶解してなる溶液を氷冷下加えた後、温度を室温にして1時間攪拌した。 攪拌終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残滓に水35mlを加え、ジエチルエーテル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1〜3/1)によって精製することにより目的物である3−エチニル−N,N−ジエチルベンズアミドを薄黄色液体として1.3g得た。 (収率92%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.76−7.22(m,4H),3.54(m,2H),3.25(m,2H),3.11(s,1H),1.26(m,3H)1.11(m,3H)
    EI−MS(M/Z):201(M)

    参考例5(3−エチニル−N,N−ジフェニルベンズアミドの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g (7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドに、ジフェニルアミン2.44g(14.4mmol)がジクロロメタン7mlに溶解してなる溶液を氷冷下加えた後、温度を室温にして1時間攪拌した。 攪拌終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残滓に水35mlを加え、酢酸エチル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=10/1)によって精製することにより目的物である3−エチニル−N,N−ジフェニルベンズアミドを薄黄色液体として0.7g得た。 (収率35%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.63−6.91(m,14H),3.03(s,1H)
    EI−MS(M/Z):297(M)

    参考例6(3−エチニル安息香酸エチルエステルの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g(7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドにメタノール298μl(7.35mmol)、ピリジン3.4ml(42mmol)がジクロロメタン7mlに溶解してなる溶液を氷冷下加えた後、温度を室温にして1時間攪拌した。 攪拌終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残滓に水35mlを加え、ジエチルエーテル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をヘキサン15mlに70℃で溶解して、不溶物をろ過後、ろ液を冷却することにより目的物である3−エチニル安息香酸エチルエステルを黄色固体として0.74g得た。 (収率66%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.17−7.38(m,4H),3.95(s,3H),3.11(s,1H)
    EI−MS(M/Z):160(M)

    参考例7(3−エチニル安息香酸フェニルエステルの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g(7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドに、フェノール692mg(7.35mmol)、ピリジン3.4ml(42mmol)がジクロロメタン7mlに溶解してなる溶液を氷冷下加えた後、温度を室温にして1時間攪拌した。 攪拌終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残滓に水35mlを加え、酢酸エチル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=10/1)によって精製することにより目的物である3−エチニル安息香酸フェニルエステルを黄色固体として0.55g得た。 (収率35%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.34−6.69(m,9H),3.15(s,1H)
    EI−MS(M/Z):222(M)

    参考例8(3−エチニル−チオ安息香酸−S−メチルエステルの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g(7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドにジクロロメタン7mlを加え氷冷後、ナトリウムメタンチオラート515mg(7.35mmol)を加え、温度を室温にして3時間攪拌した。 攪拌終了後、ジクロロメタンを減圧留去し残滓に水35mlを加え、酢酸エチル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=10/1)によって精製することにより目的物である3−エチニル−チオ安息香酸−S−メチルエステルを黄色固体として0.49g得た。 (収率40%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.09−7.39(m,4H),3.14(s,1H),2.48(s,3H)
    EI−MS(M/Z):176(M)

    参考例9(3−エチニル−チオ安息香酸−S−フェニルエステルの合成)
    20mlシュレンク管をAr置換し、m−エチニル安息香酸1.02g(7mmol)、塩化チオニル5g(42mmol)を加え、50℃で2時間攪拌した後、過剰の塩化チオニルを減圧留去してm−エチニル安息香酸クロリドを得た。 得られたm−エチニル安息香酸クロリドにTHF7mlを加え氷冷後、ナトリウムベンゼンチオ−ル971mg(7.35mmol)を加えた後、温度を室温にして2時間攪拌した。 攪拌終了後、THFを減圧留去し残滓に水35mlを加え、酢酸エチル35mlで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=20/1)によって精製することにより目的物である3−エチニル−チオ安息香酸−S−フェニルエステルを黄色固体として0.51g得た。 (収率31%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.15−7.39(m,9H),3.16(s,1H)
    EI−MS(M/Z):238(M)

    参考例10((3−ベンゾイルフェニルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3BzPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニルベンゾフェノン(186mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(12ml×3回),水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.38g得た。 (収率96%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.88−7.26(m,24H)
    FAB−MS(M/Z):665(M+H)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):441(max)
    元素分析 観測値 C:59.57,H:3.57
    理論値 C:59.65,H:3.64

    参考例11(3−(4'−フルオロベンゾイル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )[3(4'FBz)PE]の合成]
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル−4'−フルオロベンゾフェノン(202mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(12ml×3回)、水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.36g得た。 (収率89%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.86−7.11(m,23H)
    FAB−MS(M/Z):683(M+H)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):424(max)
    元素分析 観測値 C:58.26,H:3.32
    理論値 C:58.08,H:3.40

    参考例12(3−アセチルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3AcPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニルアセトフェノン(130mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(12ml×3回)、水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.34g得た。 (収率94%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.09−7.26(m,19H),2.57(s,3H)
    FAB−MS(M/Z):603(M+H)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):434(max)
    元素分析 観測値 C:55.74,H:3.73
    理論値 C:55.83,H:3.68

    参考例13(3−(ジエチルアミノカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金 [Au(PPh )(3DEACPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル−N,N−ジエチルベンズアミド(181mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 エタノールを減圧留去し残滓にジクロロメタンを加え水洗後、硫酸ナトリウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去し目的化合物を油状物として0.36g得た。 (収率90%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.59−7.20(m,19H),3.40(d,4H),1.15(d,6H)
    FAB−MS(M/Z):660(M+H)

    参考例14(3−(ジフェニルアミノカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金 [Au(PPh )(3DPACPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル−N,N−ジフェニルベンズアミド(268mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(12ml×3回)、水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.41g得た。 (収率91%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.67−7.06(m,29H)
    FAB−MS(M/Z):756(M+H)

    参考例15(3−メトキシカルボニルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3MCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル安息香酸エチルエステル(181mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムメトキシド(91μl,0.63mmol:濃度6.95mol/L(リットル)のメタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、メタノール(12ml×3回)、水(12ml×3回)、及びメタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.33g得た。 (収率88%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.20−7.26(m,19H),3.89(s,3H)
    FAB−MS(M/Z):619(M+H)

    参考例16(3−(フェノキシカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3PCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル安息香酸フェニルエステル(200mg,0.9mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(61mg,0.63mmol)を混合し、アミルアルコール(12ml)を加えた後、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、t−ブタノール(12ml×3回)、温水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.27g得た。 (収率67%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.38−7.19(m,24H)
    FAB−MS(M/Z):679(M+H)

    参考例17(3−(メチルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3MMCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル−チオ安息香酸−S−メチルエステル(159mg,0.9mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(61mg,0.63mmol)を混合し、アミルアルコール(12ml)を加えた後、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、t−ブタノール(12ml×3回)、温水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.27g得た。 (収率70%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.14−7.31(m,19H),2.46(s,3H)
    FAB−MS(M/Z):635(M+H)

    参考例18(3−(フェニルメルカプトカルボニル)フェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3PMCPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、3−エチニル−チオ安息香酸−S−フェニルエステル(215mg,0.9mmol)、ナトリウムt−ブトキシド(61mg,0.63mmol)を混合し、アミルアルコール(12ml)を加えた後、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、t−ブタノール(12ml×3回)、温水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.27g得た。 (収率65%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.21−6.99(m,24H)
    FAB−MS(M/Z):697(M+H)

    参考例19(2−エチニルベンゾフェノンの合成)
    (第1工程)
    15mlシュレンク管をAr置換し、2−ブロモベンゾフェノン2.61g(10mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム231mg(0.2mmol)、ピペリジン10ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.9ml(20mmol)を加え、100℃で1時間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、ジエチルエーテルで抽出、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 得られた反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=5/1)によって精製することにより目的物である2−(3−ヒドロキシ−3−メチル−1−ブチニル)ベンゾフェノンを黄色液体として2.6g得た。 (収率99%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.84−7.40(m,9H),1.67(s,1H),1.21(s,6H)
    EI−MS(M/Z):264(M)

    (第2工程)
    還流管を備えた100ml2口フラスコにジメチルヒドロキシメチル−2−ベンゾイルフェニルアセチレン2.6g(9.9mmol)、NaOH(キシダ化学、0.7mm粒状、98%)416mg(10.4mmol)を入れ、内部をAr置換した。 ここにトルエン50mlを加え、120℃で0.25時間還流した。 反応混合液にトルエンを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/ AcOEt= 20/ 1)によって精製することで、2−エチニルベンゾフェノンをオレンジ色固体として1.7g得た(収率82%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.84−7.42(m,9H),3.04(s,1H)
    EI−MS(M/Z):206(M)

    参考例20(2−ベンゾイルフェニルエチニル(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(2BzPE)]の合成)
    アルゴン雰囲気下、30mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(297mg,0.60mmol)、2−エチニルベンゾフェノン(186mg,0.9mmol)、エタノール(12ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(247μl,0.63mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(12ml×3回),水(12ml×3回)、及びエタノール(6ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより白色粉末として目的化合物を0.39g得た。 (収率97%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.88−7.25(m,24H)
    FAB−MS(M/Z):665(M+H)
    発光分析(CHCl ,77K,Ex240nm)λ(nm):459(max)
    元素分析 観測値 C:59.24,H:3.62
    理論値 C:59.65,H:3.64

    本発明の置換フェニルエチニル金−含窒素へテロ環カルベン錯体は、電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)用発光材料等として有用である。 即ち、フルカラーディスプレイを実現するために不可欠な460nm以下の青色領域の発光を有し、電圧印加時に発生するジュール熱に耐えうる200℃以上の高い融点をもつ有機ルミネッセンス素子用発光材料等として有用である。

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