首页 / 国际专利分类库 / 化学;冶金 / C07有机化学 / 含除碳、氢、卤素、氧、氮、硫、硒或碲以外的其他元素的无环,碳环或杂环化合物 / 含周期表第Ⅰ族元素的化合物 / Ethynyl group substituted fused heterocyclic compound heavy metal complex, to a process for the preparation thereof, the synthetic intermediates and their preparation as well as the organic electroluminescent element

Ethynyl group substituted fused heterocyclic compound heavy metal complex, to a process for the preparation thereof, the synthetic intermediates and their preparation as well as the organic electroluminescent element

申请号 JP2006513046 申请日 2005-05-12 公开(公告)号 JP4470940B2 公开(公告)日 2010-06-02
申请人 宇部興産株式会社; 发明人 博 佐藤; 貴文 城野; 真治 安田; 貴文 岩佐; 康裕 田中; 利一 町田; 謙二 福永; 整 藤村;
摘要
权利要求
  • 下記式(1):
    式中、Mは、 AuまたはPtを表し、Lは、単座配位子または二座配位子を表し、
    Zは、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、ア ルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を 表し、nは0〜6の整数であり、複数のZはそれぞれ同一でも異なっていても良く 、Zが、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、
    アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接したこれら2つの基が結 合して環を形成しても良く、A及びBは、それぞれCH又はNを表し、A又はBが CHの場合、その水素原子はZ又はエチニル基で置換されていても良く、kは1〜
    4の整数である、
    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
  • Mが、金であり、kが1である請求項1記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
  • Lが、下記一般式(8)又は(9):
    式中、R 、R 及びR は、それぞれ同一或いは異なっていても良いアルキル 基、シクロアルキル基、又はアリール基を表し、R 及びR は、それぞれ同一 或いは異なっていても良い水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキ ル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ 基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表す、なお、R 及びR が アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリール オキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接した2つの基が結合して環を形 成しても良い、
    からなる群より選択された単座配位子である請求項 記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
  • Mが、白金であり、kが2である請求項1記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
  • Lが、二座ホスフィン及び下記一般式(10)〜(12)で示される二座配位子からなる群より選ばれる二座配位子である請求項 記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
    式中、mは1〜5の整数を表し、R 及びR はアルキル基、シクロアルキル基 、又はアリール基を表し、それぞれ同一又は異なっていても良い。 また、Za、Z
    b、Zc、Zd、Zeはそれぞれ独立に5又は6員環を形成し得る非金属原子群を 表す。 なお、これら5又は6員環は縮合環を形成しても良い。
  • Lが、下記一般式(13)〜(22)で示される二座配位子からなる群より選ばれる二座配位子である請求項 記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体。
    式中、m、R 、R は前記と同義であり、R 、R 、R 10 、R 11及び R 12は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル 基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シ アノ基、又はジアルキルアミノ基を表し、これらの置換基は、それぞれ同一又は異 なっても良く、これらの置換基がアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
    アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり隣接する 場合、これらの置換基が結合して環を形成しても良い。
  • Mが金である場合、一級及び二級アルコールを除く、有機溶媒中、下記式(2):
    式中、Z、n、A及びBは請求項1と同義である、
    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物と、下記式(3):
    ML (3)
    式中、Xはハロゲン原子を表し、k、M及びLは請求項1と同義である、
    で示される重金属錯体とを、塩基存在下に反応させることを特徴とする請求項1記載の式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造法。
  • 塩基がアルカリ金属アルコキシドである請求項 記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造法。
  • MがAuであり、有機溶媒が三級アルコール、エーテル類、ハロゲン化炭化水素及びこれらの混合物からなる群より選ばれる溶媒である請求項 記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造法。
  • MがPtであり、有機溶媒がアルコール類である請求項 載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造法。
  • 下記式(4):
    式中、X'はフッ素原子又は塩素原子を表し、A及びBは請求項1と同義である、
    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物。
  • 式(4)で示される化合物が、5−フルオロ−8−キノリルエチン、5−クロロ−8−キノリルエチン、5−フルオロ−8−キナゾリルエチン、5−クロロ−8−キナゾリルエチン、5−フルオロ−8−キノキサリルエチン及び5−クロロ−8−キノキサリルエチンからなる群より選択される少なくとも1種である請求項 11記載の化合物。
  • 0価パラジウム化合物の存在下、塩基性溶媒中、下記式(5):
    式中、Z、n、A及びBは、請求項1と同義である、
    で示されるトリフルオロメタンスルホニルオキシ基置換縮合ヘテロ環化合物と下記式(6):
    で示される2−メチル−3−ブチン−2−オールとを反応させて、下記式(7):
    式中、Z、n、A及びBは前記と同義である、
    で示されるジメチルヒドロキシメチル−縮合へテロ環−アセチレン化合物とした後、これを塩基と反応させることを特徴とする請求項 記載の式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法。
  • 0価パラジウム化合物が、0価パラジウムホスフィン錯体又は0価パラジウムオレフィン錯体であることを特徴とする請求項 13記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法。
  • 塩基性溶媒がピペリジン、ピロリジン、N−アルキルピペリジンもしくはN−アルキルピロリジンであることを特徴とする請求項 13記載のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法。
  • 一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄層を形成した有機エレクトロルミネッセンス素子であって、少なくとも1層の有機化合物薄層が請求項1記載の式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の少なくとも1種を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  • 说明书全文

    本発明は電界発光素子(エレクトロルミネッセンス素子)用青色及び白色発光材料などに有用なエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の重金属錯体、その製造法、その合成中間体及びその製造法並びにそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。

    エチニル基を有する化合物の金錯体としては、例えば非特許文献1及び非特許文献2にフェニルエチニル金錯体が記載されているが、本発明のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体は知られておらず、その有機エレクトロルミネッセンス素子の発光材料としての利用も知られていない。

    一方、下記式(a):

    式中、L'は単座配位子を表し、Y'はアルキル基、アリール基、アラルキル基又はヘテロ環基を表す、


    で表されるエチニル基置換化合物金錯体の合成法としては、非特許文献2に、塩基の存在下にハロゲン化金錯体(下記式(b))とエチニル基置換化合物(下記式(c))とをエタノール中で反応させる合成法が記載されているが、一般的にハロゲン化金錯体(下記式(b))は、例えば、非特許文献3に示されるように炭素−炭素3重結合に対して1級アルコールの付加反応を触媒することが知られている。


    式中、X'はハロゲン原子、L'及びY'は前記と同義である。

    従って、非特許文献3に示されている、溶媒に1級アルコールであるエタノールを用いるエチニル基置換化合物金錯体の合成法の場合には、下記式(d):

    式中、Y'及びL'は前記と同義である、


    で表される化合物を副生することが懸念される。

    実際に発明者らが、電界発光素子(エレクトロルミネッセンス素子)用発光材料として有用である8−キノリルエチニル(トリ−o−トリルホスフィン)金(下記式(e))を製造する目的で、非特許文献2の製法に従って、金錯体としてクロロ(トリ−o−トリルホスフィン)金(I)、エチニル基置換化合物として8−エチニルキノリンを用いて、エタノール中、塩基存在下で反応させたところ、エタノールが付加した化合物(下記式(f))が生成し、目的化合物は全く得られなかった。 (比較例1)
    また、同様の反応をイソプロパノール中で行うと、イソプロパノールが付加した化合物下記式(g)が目的物と等モル量副生した。 (比較例2)

    このため、アルコール付加化合物を生成しないエチニル基置換化合物金錯体(上記式(a))の製法が求められていた。

    また、エチニル基を有する化合物の白金錯体としては、例えば非特許文献4にビスフェニルエチニル(フェナントロリン)白金錯体が、非特許文献5にビスフェニルエチニル(ビスジフェニルホスフィノエタン)白金錯体が、また、非特許文献6にビスフェニルエチニル(ビピリジン)白金錯体が記載されている。 更に、これらの白金錯体の有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)の発光材料としての利用については、非特許文献4に、ビスフェニルエチニル(フェナントロリン)白金錯体が同発光材料として利用できることが記載されている。 しかし、本発明のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体は知られておらず、その有機エレクトロルミネッセンス素子の発光材料としての利用も知られていない。

    更に、下記式(1”)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物白金錯体の合成法としては、例えば、非特許文献6に記載されているように、ヨウ化銅等の銅触媒の存在下に末端アセチレン化合物と白金錯体を反応させる合成法が挙げられるが、この方法で末端アセチレンとしてキノリルエチンを用いた場合、不純物として下記式(h)や(i)のような銅を含む錯体が副生してしまうため、目的の錯体の精製が非常に困難となる等の問題があった。なお、エレクトロルミネッセンス素子などデバイス関連材料において不純物が問題となる場合が多く見られ、不純物の無い製造法が求められている。

    式中、Z、n,L、A及びBは、下記で定義するとおりである。

    また、下記式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法としては、例えば、非特許文献7に、アセチル基置換縮合ヘテロ環化合物と五塩化リンとを反応させることによる製造法が記載されているが、その収率は最大でも30%程度と低収率であった。
    更に、下記式(4)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物は、新規化合物であり、電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)用発光材料原料として有用である事は知られていない。

    Journal of Organometallic Chemistry. ,1994年,484巻、p. 209 Journal of Chemical Society,Dalton Trans. ,1986年,p. 411 Journal of the American Chemical Socirty,2003,125,p. 11925 Chemistry European Journal. ,2001年,7巻,p. 4180 Journal of Organometallic Chemistry. ,2001年,627巻,p. 13 Inorganic Chemistry. ,2000,39巻,p. 447 Chemische Berichte,1960,93,p. 593 日本化学会編、「実験化学講座」,第4版,18巻,丸善,1991年,p. 455 日本化学会編、「実験化学講座」,第4版,18巻,丸善,1991年,p. 412 Tetrahedron. ,1996年,52巻,p. 7547 Tetrahedron Letter. ,1993年,34巻,p. 1769 Journal of the American Chemical Socirty,1987,109,p. 5478

    本発明は、電圧印加により青色又は白色の発光を示す有機エレクトロルミネッセンス素子及びその有機エレクトロルミネッセンス素子に有用な化合物を提供することを課題とする。

    また、本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子用青色及び白色発光材料などに有用なエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体(下記式(1))を夾雑金属無く、収率良く製造する製造方法を提供することを課題とする。

    本発明は、更に、電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)用発光材料の原料等に有用な下記式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物を収率良く製造する方法及び下記式(4)で示される新規なエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物を提供することを課題とする。

    本発明者らは鋭意検討した結果、下記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体を含有する有機エレクトロルミネッセンス素子が、電圧印加により青色および白色電界発光素子用材料として有用であることを見出して本発明を完成するに至った。

    また、本発明者らは、金属アルコキシドの存在下にエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物と重金属前駆体を反応させることで収率良くエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体を合成できることを見出し本発明を完成するに至った。

    更に、本発明者らは、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料原料等に有用な下記式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の収率の良い製造方法を見出すと共に、有機エレクトロルミネッセンス素子用発光材料原料として有用な新規化合物であるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物(下記式(4))を見出し、本発明を完成するに至った。

    即ち、本発明は以下の通りである。
    第1の発明は、下記式(1):

    式中、Mは、重金属元素を表し、Lは、単座配位子または二座配位子を表し、Zは、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表し、nは0〜6の整数であり、複数のZはそれぞれ同一でも異なっていても良く、Zが、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接したこれら2つの基が結合して環を形成しても良く、A及びBは、それぞれCH又はNを表し、A又はBがCHの場合、その素原子はZ又はエチニル基で置換されていても良く、kは1〜4の整数である、


    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体に関する。

    第2の発明は、Mが金である場合、一級及び二級アルコールを除く、有機溶媒中、下記式(2):

    式中、Z、n、A及びBは前記と同義である、


    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物と、下記式(3):


    ML (3)


    式中、Xはハロゲン原子を表し、k、M及びLは前記と同義である、


    で示される重金属錯体とを、塩基存在下に反応させることを特徴とする上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造法に関する。

    第3の発明は、下記式(4):

    式中、X'はフッ素原子又は塩素原子を表し、A及びBは前記と同義である、


    で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物に関する。

    第4の発明は、0価パラジウム化合物の存在下、塩基性溶媒中、下記式(5):

    式中、Z、n、A及びBは、前記と同義である、


    で示されるトリフルオロメタンスルホニルオキシ基置換縮合ヘテロ環化合物と下記式(6):


    で示される2−メチル−3−ブチン−2−オールとを反応させて、下記式(7):


    式中、Z、n、A及びBは前記と同義である、


    で示されるジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物とした後、これを塩基と反応させることを特徴とする上記式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法に関する。

    第5の発明は、一対の電極間に発光層もしくは発光層を含む複数の有機化合物薄層を形成した有機エレクトロルミネッセンス素子であって、少なくとも1層の有機化合物薄層が上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の少なくとも1種を含有することを特徴とするエレクトロルミネッセンス素子に関するものである。

    図1は、実施例51記載のエレクトロルミネッセンス素子概略図である。

    図2は、実施例51記載のエレクトロルミネッセンス素子の発光スペクトルであり、縦軸は各波長における発光の強度を表す。

    図3は、実施例52記載のエレクトロルミネッセンス素子概略図である。

    図4は、実施例52記載のエレクトロルミネッセンス素子の発光スペクトルであり、縦軸は各波長における発光の強度を表す。

    第1の発明のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体は上記式(1)で示される。 式(1)中、Mは重金属原子を表し、Lは単座配位子又は二座配位子を表し、Zは、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表し、nは0〜6の整数であり、複数のZはそれぞれ同一でも異なっていても良い。 また、Zが、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接したこれら2つの基が結合して環を形成しても良い。 X及びYは、それぞれCH又はNを表す。 なお、X又はYがCHの場合、その水素原子がZ又は式中の重金属と結合するエチニル基で置換されても良い。

    Mで示される重金属原子としては、周期律表第6周期の金属である、Au,Pt,Ta,W,Re,Os及びIrが挙げられる。 MがAuである場合、k=1で、Lは単座配位子で1〜3個であり、Ptの場合、k=2で、Lは二座配位子で1個、Os又はIrの場合、k=2又は3で、Lは単座又は二座配位子であり、単座の場合2〜4個、二座の場合1〜2個の配位子を有し、Taの場合、k=3で、Lは単座又は二座配位子であり、単座の場合2〜4個、二座の場合1〜2個の配位子を有し、Wの場合、k=3又は4で、Lは単座又は二座配位子であり、単座の場合2〜4個、二座の場合1〜2個の配位子を有し、Reの場合、k=3で、Lは単座配位子で2〜4個である。 これらの中でも、MはAu又はPtであることが好ましい。

    Zにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
    アルキル基としては、炭素数1〜20、特に炭素数1〜12のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。

    アルケニル基としては、炭素数2〜20、特に炭素数2〜12のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。
    アリール基としては、炭素数6〜20、特に6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基、ビフェニル基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。

    アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。
    アルコキシ基としては、特に炭素数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。

    アリールオキシ基としては、特に炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、フェノキシ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフトキシ基、ジメチルナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。
    ジアルキルアミノ基としては、特に炭素数2〜10のジアルキルアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等が挙げられる。 なお、これら置換基は、その異性体も含む。

    Zが、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接した2つの基が結合して形成する環としては、例えば、シクロペンテン環、シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナフタレン環、テトラヒドロフラン環、ベンゾピラン環、N−メチルピロリジン環、N−メチルピペリジン環等が挙げられる。 等が挙げられる。
    なお、Zの任意の水素原子は、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基及びジアルキルアミノ基から選択される少なくとも1の置換基で更に置換されていても良い。

    本発明において、Mが金(Au)である場合、上記式(1)は下記一般式(1'):

    式中、Z,n,A及びBは前記と同義である、


    で示され、L

    は単座配位子を表す。 このようなL

    としては、下記一般式(8)又は(9)で示される単座配位子が挙げられる。

    式中、R 、R 及びR は、それぞれ同一或いは異なっていても良いアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表し、R 及びR は、それぞれ同一或いは異なっていても良い水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表す。 なお、R 及びR がアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接した2つの基が結合して環を形成しても良い。

    、R 及びR におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。
    シクロアルキル基としては、特に炭素原子数5〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。

    アリール基としては、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    及びR におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
    アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    シクロアルキル基としては、炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。

    アルケニル基としては、炭素原子数2〜20、特に2〜12のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。
    アリール基としては、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。
    アルコキシ基としては、特に炭素原子数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アリールオキシ基としては、特に炭素原子数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、フェノキシ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフトキシ基、ジメチルナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。
    ジアルキルアミノ基としては、特に炭素原子数2〜10のジアルキルアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    及びR がアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はジアルキルアミノ基の場合、隣接した2つの基が結合して形成する環としては、たとえば,キノリン、イソキノリン、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロイソキノリン、2,3−シクロペンテノピリジン、2,3−シクロヘプテノピリジン、2,3−シクロドデセノピリジン、7−アザインドール、ノルハルマンが挙げられる。

    前記のR 、R 、R 、R 及びR で示される置換基は、その炭素原子に結合している水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキルアミノ基等で更に置換されていても良い。 これらの置換基は、前記のR 及びR で示される置換基と同様のものが挙げられる。

    上記式(8)で示される単座配位子の具体例としては、ビス(ペンタフルオロフェニル)フェニルホスフィン、(4−ブロモフェニル)ジフェニルホスフィン、ジアリルフェニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、4−(ジメチルアミノ)フェニルジフェニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、ジフェニル(2−メトキシフェニル)ホスフィン、ジフェニル(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、ジフェニルプロピルホスフィン、ジフェニル−2−ピリジルホスフィン、ジフェニル(p−トリル)ホスフィン、ジフェニルビニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ−t−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリシクロペンチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリ−2−フリルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリオクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス(4−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(3−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(3−フルオロフェニルホスフィン)、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(3−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,4,6−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、ベンジルジフェニルホスフィン、ビス(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン、ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、ネオメンチルジフェニルホスフィン、p−トリルジフェニルホスフィン、トリアリルホスフィン、2,4,4−トリメチルペンチルホスフィン、トリ(1−ナフチル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシメチル)ホスフィン、トリス(ヒドロキシプロピル)ホスフィンなどが挙げられる。 なお、これらは市販のものを使用することができる。

    上記式(9)で示される配位子の具体例としては、ピリジン、ピコリン、2−エチルピリジン、2−プロピルピリジン、4−プロピルピリジン、4−ブチルピリジン、4−イソブチルピリジン、ルチジン、コリジン、エチルメチルピリジン、ジエチルピリジン、2−メチル−5−ブチルピリジン、4−(5−ノニル)ピリジン、2,6−ジプロピルピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピペリジノピリジン、4−ピロリジノピリジン、2−クロロピリジン、2,6−ジクロロピリジン、キノリン、メチルキノリン、ジメチルキノリン等が挙げられる。 なお、これらはその異性体も含む。 また、これらの配位子は市販のものを使用することができる。

    上記式(1')で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物金錯体の具体例を以下に示す。

    また、本発明において、Mが白金(Pt)である場合、上記式(1)は下記一般式(1”):

    式中、Z,n,A及びBは前記と同義である、


    で示され、L

    は二座配位子を表す。 このようなL

    としては、二座ホスフィン及び下記一般式(10)〜(12)で示される二座配位子が挙げられる。

    式中、mは1〜5の整数を表し、R 及びR はアルキル基、シクロアルキル基、又はアリール基を表し、それぞれ同一又は異なっていても良い。 また、Za、Zb、Zc、Zd、Zeはそれぞれ独立に5又は6員環を形成し得る非金属原子群を表す。 なお、これら5又は6員環は縮合環を形成しても良い。

    上記一般式(10)〜(12)で示される二座配位子において、Za、Zb、Zc、Zd及びZeとしては、炭素、水素、窒素、酸素、硫黄、燐、ハロゲン原子で構成されるそれぞれ独立した5又は6員環が挙げられる。 なお、これら5又は6員環は縮合環を形成しても良い。

    5員環としては、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾール環等が挙げられる。
    6員環としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、ピラジン環等が挙げられる。

    これらの5又は6員環が成す縮合環としては、キノリン環、イソキノリン環、インドール環、イソインドール環等が挙げられる。
    これらの5又は6員環及び縮合環の内、ナフタレン環、イソキノリン環、オキサゾール環、ピリジン環が好ましい。

    また、これらの環は、それぞれ同一又は異なっていても良いハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基等の置換基で置換されても良い。 なお、これらの置換基がアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり隣接する場合、これらの置換基が結合して5又は6員環を形成しても良い。

    ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
    アルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    シクロアルキル基としては、特に炭素原子数5〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。

    アルケニル基としては、炭素原子数2〜20、特に2〜12のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アリール基としては、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。

    アルコキシ基としては、特に炭素原子数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アリールオキシ基としては、特に炭素原子数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、フェノキシ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフトキシ基、ジメチルナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    ジアルキルアミノ基としては、特に炭素原子数2〜10のジアルキルアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    以下、二座ホスフィン及び下記一般式(10)〜(12)で示される二座配位子(L )の具体的な態様について説明する。
    二座ホスフィンとしては、例えば、下記一般式(13)〜(18)で示される二座ホスフィンが挙げられる。

    式中、m、R 及びR は前記と同義である。 また、R 及びR は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表し、これらの置換基は、それぞれ同一又は異なっていても良い。 なお、これらの置換基がアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり隣接する場合、これらの置換基が結合して環を形成しても良い。

    前記一般式(13)で示される二座配位子としては、例えば、下記一般式(19)及び(20)で示される二座配位子が挙げられる。

    式中、R 、R 、R 及びR は前記と同義である。 また、R 10 、R 11及びR 12は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基、又はジアルキルアミノ基を表し、これらの置換基は、それぞれ同一又は異なっていても良い。 なお、これらの置換基がアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり隣接する場合、これらの置換基が結合して環を形成しても良い。

    前記一般式(14)で示される二座配位子としては、例えば、下記一般式(21)で示される二座配位子が挙げられる。

    式中、m、R 、R 、R 10 、R 11及びR 12は前記と同義である。

    前記一般式(15)で示される二座配位子としては、例えば、下記一般式(22)で示される二座配位子が挙げられる。

    式中、R 及びR は前記と同義である。

    ここでR 及びR におけるアルキル基としては、炭素原子数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    シクロアルキル基としては、特に炭素原子数5〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。

    アリール基としては、炭素原子数6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    、R 、R 10 、R 11及びR 12におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。

    アルキル基としては、炭素原子数1〜20、特に1〜12のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    シクロアルキル基としては、特に炭素原子数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。

    アルケニル基としては、炭素原子数2〜20、特に2〜12のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アリール基としては、炭素原子数6〜20、特に6〜12のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ジメチルナフチル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アラルキル基としては、炭素数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えばベンジル基、ナフチルメチル基、インデニルメチル基、ビフェニルメチル基などが挙げられる。

    アルコキシ基としては、特に炭素原子数1〜10のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンタノキシ基、ヘキサノキシ基、ヘプタノキシ基、オクタノキシ基、ノナノキシ基、デカノキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    アリールオキシ基としては、特に炭素原子数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、フェノキシ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフトキシ基、ジメチルナフトキシ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    ジアルキルアミノ基としては、特に炭素原子数2〜10のジアルキルアミノ基が好ましく、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    、R 、R 10 、R 11及びR 12がアルキル基、アルケニル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基、又はアリールオキシ基であり隣接するこれら置換基が環を形成した二座配位子としては、例えば、上記の二座配位子(18)の場合、下記一般式(23)、(24)で示される二座配位子が挙げられる。

    式中、R 及びR は前記と同義である。

    前記のR 、R 、R 、R 、R 10 、R 11及びR 12で表される置換基は、その炭素原子に結合している水素原子が、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、シアノ基又はジアルキルアミノ基等で更に置換されていても良い。 これらの置換基は、前記のR 、R 、R 、R 、R 10 、R 11及びR 12で表される置換基と同様のものが挙げられる。

    上記一般式(13)〜(18)で示される二座ホスフィン及び(19)〜(22)で示される二座配位子の具体的な態様としては、以下のものが挙げられる。
    上記式(13)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては、m=1のものとして、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、ビス(メチルホスフィノ)メタン、ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)メタン、ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)メタン、m=2のものとして、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン、1,2−ビス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィノ]エタン、1,2−ビス[ジ(ペンタフルオロフェニル)ホスフィノ]エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(t−ブチルフェニルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、m=3のものとして1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジエチルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、m=4のものとして、1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン、1,4−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)ブタン、1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、m=5のものとして、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、m=6のものとして、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン等が挙げられる。

    上記式(14)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、2,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、2,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン等が挙げられる。

    上記式(15)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては、1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)ベンゼン、1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ベンゼン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)ベンゼン等が挙げられる。

    上記式(16)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては1,1'−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,1'−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン、1,1'−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン等が挙げられる。

    上記式(17)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては、2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル、2,2'−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)−1,1'−ビナフチル、2,2'−ビス(ジ(3,5−キシリル)ホスフィノ)−1,1'−ビフェニル、2,2'−ビス(ジ(p−トリル)ホスフィノ)−1,1'−ビナフチル等が挙げられる。

    上記式(18)で示される二座ホスフィンの具体的な態様としては、2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビフェニル、6,6'−ジメトキシ−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビフェニル、5,5'−ジクロロ−6,6'−ジメトキシ−2,2'−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1'−ビフェニル等が挙げられる。

    上記式(19)で示される二座配位子の具体的な態様としては、R 、R がフェニル基であり、R 、R が水素原子である化合物(QUINAP)等が挙げられる。

    上記式(20)で示される二座配位子の具体的な態様としては、R 、R がフェニル基で、R 10がメチル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPMO)、R 、R がフェニル基で、R 10 、R 11がメチル基で、R 、R 、R 12が水素原子である化合物(DPDMO)、R 、R がフェニル基で、R 10がイソプロピル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPIPO)、R 、R がフェニル基で、R 10がイソブチル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPIBO)、R 、R がフェニル基で、R 10がt−ブチル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPTBO)、R 、R がフェニル基で、R 10がベンジル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPBMO)、R 、R 、R 10がフェニル基で、R 、R 、R 11及びR 12が水素原子である化合物(DPPO)等が挙げられる。

    上記式(21)で示される二座配位子の具体的な態様としては、R 、R がフェニル基で、R 10がメチル基、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMMO)、R 、R がフェニル基で、R 10がイソプロピル基、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMIPO)、R 、R がフェニル基で、R 10がイソブチル基、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMIBO)、R 、R がフェニル基で、R 10がt−ブチル基、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMTBO)、R 、R 、R 10がフェニル基で、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMPO)、R 、R がフェニル基で、R 10がベンジル基、R 11及びR 12が水素原子で、m=1である化合物(DPMBNO)等が挙げられる。

    上記式(22)で示される二座配位子の具体的な態様としては、2,2'−ビピリジン、4,4'−ジメチル−2,2'−ビピリジン、4,4'−ジフェニル−2,2'−ビピリジン、5,5'−ジメチル−2,2'−ビピリジン、5,5'−ジ−t−ブチル−2,2'−ビピリジン、1,10−フェナントロリン、5−メチル−1,10−フェナントロリン、5−フェニル−1,10−フェナントロリン、4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、3,4,7,8−テトラメチル−1,10−フェナントロリンが挙げられる。

    上記式(1”)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物白金錯体の具体的な態様を下記式に示す。
    なお、これらの化合物名は、下記上段左より、ビス(8−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(8QE) と記載。)、ビス(8−キノリルエチニル)(ビスジフェニルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dppe)(8QE) と記載。)、ビス(7−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(7QE) と記載。)、ビス(6−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(6QE) と記載。)、ビス(5−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(5QE) と記載。)、ビス(4−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(4QE) と記載。)、ビス(3−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(3QE) と記載。)、ビス(2−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(以下、Pt(dmpe)(2QE) と記載。)である。

    MがTa,W,Re,Os,Irである場合の配位子としては、前記した単座配位子及び二座配位子が挙げられ、その価数に応じて前記と同様の配位構造をとることができる。

    上記新規エチニル基置換縮合ヘテロ環化合物金錯体は、ホストとしてベンジジン型トリフェニルアミン(4,4'−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(以下、CBPと記載する。)を用いた固体薄膜とした後、紫外線照射することによりCIE色度座標値で(0.19,0.17)の青色から(0.31,0.34)の白色の発光を示した。また、同白金錯体は、有機エレクトロルミネッセンス素子の有機化合物層に使用した場合も同様の発色光を示す。

    第2の発明である、エチニル基置換化合物重金属錯体(上記式(1))の製造法は、上記式(2)で示されるエチニル基置換化合物と上記式(3)で示されるハロゲン化重金属錯体とを塩基の存在下、有機溶媒(ただし、MがAuである場合、一級及び二級アルコールを除く。)中で反応させることによって行われる。

    本発明において、上記式(1)におけるMが金である場合の式(1')で示されるエチニル基置換化合物金錯体の製造法について説明する。 エチニル基置換化合物(上記式(2))の使用量は、上記式(3)におけるMが金である下記式(3'):
    XAuL (3')
    式中、X及びL は前記と同義である、
    で示されるハロゲン化金錯体1モルに対して1〜3モルであることが好ましく、より好ましくは1〜1.5モルである。
    ここで、Xにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。

    なお、上記式(b)で示されるハロゲン化金錯体は、例えば、非特許文献8に記載の方法に従って、塩化金酸をホスフィンもしくはスルフィドで還元後、適切な配位子と反応させることにより合成することができる。

    本反応で用いられる溶媒としては、一級及び二級アルコール以外で使用する塩基と反応しないものであれば特に制限は無いが、三級アルコール類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、或はこれらの混合物が好ましい。

    ここで三級アルコール類としては、t−ブチルアルコール、t−アミルアルコール等が挙げられる。
    エーテル類としては、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等が挙げられる。
    ハロゲン化炭化水素類としては、ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロプロパン、クロロベンゼン等が挙げられる。

    これらの溶媒の使用量は、ハロゲン化金錯体(上記式(1))1モルに対して、1〜30L(リットル)が好ましく、更に好ましくは5〜20Lである。

    また、反応温度は溶媒の融点以上〜100℃で可能であるが、低温では反応進行が遅くなるため、好ましくは15〜50℃である。

    反応時間は、前記の末端アセチレン化合物の種類、溶媒の使用量、及び反応温度等によって変化するが2〜24時間である。

    本発明で用いられる塩基としては、アルカリ金属の水酸化物又はアルコキシドが挙げられる。
    アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。

    アルカリ金属のアルコキシドとしては、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポキシド、リチウムブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシドが挙げられる。 なお、これらはその異性体も含む。

    これらの塩基の使用量は、ハロゲン化金錯体1モルに対して1〜3モル、好ましくは1〜1.2モルである。

    この反応は、通常、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気、或はこれらガス気流下で行われる。 また、用いられる反応圧は通常、常圧である。

    次に、本発明において、上記式(1)におけるMが白金である場合の式(1”)で示されるエチニル基置換化合物白金錯体の製造法について説明する。
    ここで白金錯体(上記式(3)においてMがPtである化合物)は、例えば、非特許文献9に記載の方法に準じて、2座配位子(L)と塩化白金酸カリウム(II)を反応させて製造したものを用いることができる。

    ここで2座配位子(L )としては、2座ホスフィン又は上記式(10)〜(12)で示される2座配位子が挙げられる。
    2座ホスフィンとしては、例えば、上記式(13)〜(18)で示される2座ホスフィンが挙げられる。
    上記式(10)で表される2座配位子としては、例えば、上記式(19)及び(20)で示される2座配位子が挙げられる。
    上記式(11)で表される2座配位子としては、例えば、上記式(21)で示される2座配位子が挙げられる。
    上記式(12)で表される2座配位子としては、例えば、上記式(22)で示される2座配位子が挙げられる。

    これらの2座配位子の内、上記式(13)〜(19)及び(22)で示される2座配位子は市販品を用いることができる。
    上記式(20)で示される2座配位子は非特許文献10に記載の方法に従って合成することが出来、上記式(21)で示される2座配位子は非特許文献11に記載の方法に従って合成することが出来る。

    エチニル基置換化合物(上記式(2))の使用量は、上記式(3)におけるMが白金である下記式(3”):
    PtL (3”)
    式中、X、k及びL は前記と同義である、
    で示されるハロゲン化白金錯体1モルに対して2〜6モルであることが好ましく、より好ましくは2〜3モルである。

    エチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の白金錯体(上記式(1”))の製造に用いられる塩基としては、金属アルコキシドであり、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウムプロポキシド、リチウムブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウムプロポキシド、カリウムブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが挙げられる。なお、上記のアルカリ金属プロポキシド及びブトキシドについてはアルコキシ基の異性体も含まれる。

    塩基の使用量は、白金錯体(上記式(1”))に対して2.0〜6.0当量が好ましく、更に好ましくは2.0〜3.0当量である。

    溶媒としてはアルコール類が好ましく、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜5の脂肪族アルコールが挙げられる。 なお、これらのアルコールは、その異性体も含む。

    溶媒の使用量は、上記式(1”)で示される白金錯体1モルに対して、1〜50L(リットル)が好ましく、更に好ましくは15〜30Lである。

    反応温度は20〜100℃が好ましく、更に好ましくは60〜90℃である。 なお、20℃以下では反応の進行が著しく低下することがある。

    反応時間は、上記式(1”)で示される白金錯体、エチニル基置換縮合ヘテロ環化合物、溶媒の使用量、及び反応温度等によって変化するが1〜9時間であることが好ましい。

    この反応は、通常、アルゴン、窒素等の不活性ガス雰囲気、或はこれらガス気流下で行われる。 また、用いられる反応圧は通常、常圧である。

    Mが金又は白金以外の重金属元素である場合、上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造方法は、上記と同様に、例えば、重金属錯体1モルに対し、k=1の場合、エチニル基置換化合物を好ましくは1〜3モル、更に好ましくは1〜1.5モル使用することにより、k=2の場合、エチニル基置換化合物を好ましくは2〜6モル、更に好ましくは2〜3モル使用することにより、k=3の場合、エチニル基置換化合物を好ましくは3〜9モル、更に好ましくは3〜4.5モル使用することにより、k=4の場合、エチニル基置換化合物を好ましくは4〜12モル、更に好ましくは4〜6モル使用して反応させることにより目的化合物を得ることができる。

    上記の製造方法に従って製造されたエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体(上記式(1))は、反応終了後、抽出、濃縮、ロ過などの通常の後処理を行い、必要に応じて再結晶、各種クロマトグラフィー、昇華などの公知の手段で適宣精製することができる。

    第3の発明の上記式(4)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物は、上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の製造原料として使用される化合物である。
    式(4)において、Z,n,A及びBは前記と同義である。

    式(4)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物としては、例えば、5−フルオロ−8−キノリルエチン、5−クロロ−8−キノリルエチン、5−フルオロ−8−キナゾリルエチン、5−クロロ−8−キナゾリルエチン、5−フルオロ−8−キノキサリルエチン、5−クロロ−8−キノキサリルエチンが挙げられる。

    第4の発明である上記式(2)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物の製造法は、塩基性溶媒中、0価パラジウム化合物触媒存在下に、上記式(5)で示されるトリフルオロメタンスルホニルオキシ基置換縮合ヘテロ環化合物と上記式(6)で示される2−メチル−3−ブチン−2−オールとを反応させてジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))とした後、これを塩基と反応させることにより行われるものである。

    上記式(5)で示されるトリフルオロメタンスルホニルオキシ置換縮合ヘテロ環化合物において、Z、n、A及びBは、前記したとおりである。

    トリフルオロメタンスルホニルオキシ置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(5))は、例えば、非特許文献12の記載の合成法に従い、トリエチルアミン等の有機塩基の存在下、塩化メチレン等の溶媒中にトリフルオロメタンスルホン酸無水物と目的のトリフルオロメタンスルホニルオキシ置換縮合ヘテロ環化合物に対応するヒドロキシ基置換縮合ヘテロ環化合物とを反応させることによって製造することができる。

    0価パラジウム化合物としては、例えば、0価パラジウムホスフィン錯体(パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン錯体、ビスジフェニルホスフィノエタンパラジウム錯体、ビストリシクロヘキシルホスフィンパラジウム錯体等)、0価パラジウムオレフィン錯体(トリスジベンジリデンアセトンジパラジウム錯体等)等が挙げられる。 これら化合物の内、0価パラジウムホスフィン錯体が好ましく、更には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが好ましい。

    これらの0価パラジウム化合物の使用量は、トリフルオロメタンスルホニルオキシ置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(5))1モルに対して0.1〜10モル%が好ましく、更に好ましくは0.5〜5モル%である。

    上記式(6)で示される2−メチル−3−ブチン−2−オールは、市販のものを使用することができる。

    2−メチル−3−ブチン−2−オールの使用量は、トリフルオロメタンスルホニルオキシ置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(5))1モルに対して、1.0〜2.0モルが好ましく、更に好ましくは、1.0〜1.2モルである。

    本発明の製造法において、使用される塩基性溶媒としては、ピペリジン、ピロリジン、N−アルキルピペリジン及びN−アルキルピロリジンが挙げられ、これらから選択される少なくとも1種が使用される。
    N−アルキルピペリジン及びN−アルキルピロリジンにおけるアルキル基としては、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。 なお、これらの置換基は、その異性体を含む。

    塩基性溶媒の使用量は、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(5))1モルに対して、1〜20L(リットル)が好ましく、更に好ましくは1.5〜5Lである。

    また、反応温度は80〜100℃が好ましく、更に好ましくは80〜90℃である。

    反応時間は、前記の溶媒の使用量、及び反応温度等によって変化するが1〜5時間であることが好ましい。

    この反応は、通常、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気、或はこれらガス気流下で行われる。 また、用いられる反応圧は通常、常圧である。

    上記反応によって得られるジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))は必要に応じて蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィーなどの公知の手段で適宣精製して次反応に用いることが出来るが、上記反応後、ロ過、濃縮等の後処理を施したのみの粗精製物を、そのまま次反応に用いることも出来る。

    ジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))の塩基との反応は、例えば、有機溶媒中、ジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))とアルカリ金属の水酸化物とを加熱することで行われる。

    ここでアルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。

    アルカリ金属の水酸化物の使用量はジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))1モルに対して1〜5モルが好ましく、更に好ましくは1〜2モルである。

    有機溶媒としては芳香族系の炭化水素が用いられ、トルエン、キシレンが好ましい。
    有機溶媒の使用量は、ジメチルヒドロキシメチル−縮合ヘテロ環−アセチレン化合物(上記式(7))1モルに対して、1〜20L(リットル)が好ましく、2〜5Lが更に好ましい。

    この反応で使用される温度は、70〜120℃が好ましく、更に好ましくは90〜110℃である。 また、反応時間は、前記の温度によって変化するが0.1〜2時間である。

    この反応は、通常、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気、或はこれらガス気流下で行われる。 また、反応圧は通常、常圧である。

    上記の製造法に従って製造されたエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(4))は、反応終了後、抽出、濃縮、ろ過等の通常の後処理を行い、必要に応じて蒸留、再結晶、各種クロマトグラフィー等の公知の手段で適宣精製することができる。

    上記のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(4))の具体的な態様としては、例えば、8−キノリルエチン、7−キノリルエチン、6−キノリルエチン、5−キノリルエチン、4−キノリルエチン、3−キノリルエチン、2−キノリルエチン、8−キナゾリルエチン、7−キナゾリルエチン、6−キナゾリルエチン、5−キナゾリルエチン、8−キノキサリルエチン、7−キノキサリルエチン、6−キノキサリルエチン、5−キノキサリルエチン、5−フルオロ−8−キノリルエチン、5−クロロ−8−キノリルエチン、5−フルオロ−8−キナゾリルエチン、5−クロロ−8−キナゾリルエチン、5−フルオロ−8−キノキサリルエチン、5−クロロ−8−キノキサリルエチン、2−キノキサリルエチン等が挙げられる。

    次に、第5の発明の有機エレクトロルミネッセンス素子について、以下に、その実施形態を示す。
    第5の発明は有機電界発光素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)用青色、青白色又は白色発光材料に有用な上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体及びそれを含有する有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、一対の電極間に単層もしくは多層の有機化合物層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子であって、この有機化合物層の少なくとも1層が上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の内、少なくとも1種を含有する。 ここで有機化合物層は、発光層、電子注入層、もしくは正孔輸送層である。

    単層型の有機エレクトロルミネッセンス素子は、陽極と陰極との間に発光層を有する。 発光層は、発光材料を含有し、更に、陽極から注入した正孔、もしくは陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるための正孔注入材料もしくは電子注入材料を含有しても良い。

    多層型の有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば、(陽極/正孔注入層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子注入層/陰極)、(陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極)等の多層構成で積層したものが挙げられる。

    発光層には、上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の他に、公知の発光材料、ドーピング材料、正孔注入材料(フタロシアニン誘導体、ナフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、イミダゾールチオン、ピラゾリン、ピラゾロン、テトラヒドロイミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、ヒドラゾン、アシルヒドラゾン、ポリアリールアルカン、スチルベン、ブタジエン、ベンジジン型トリフェニルアミン、スチリルアミン型トリフェニルアミン、ジアミン型トリフェニルアミン等及びそれらの誘導体、およびポリビニルカルバゾール、ポリシラン、導電性高分子等の高分子材料等)、電子注入材料(フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、アントロン等及びそれらの誘導体等)を使用しても良い。

    上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体の有機化合物層への添加量は、0.5〜100重量%の濃度であることが好ましい。

    この有機エレクトロルミネッセンス素子は、発光材料、他のドーピング材料、正孔注入材料や電子注入材料を組み合わせて使用することもできる。 更に、正孔注入層、発光層、電子注入層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されても良い。 その際には、正孔注入層の場合、電極から正孔を注入する層を正孔注入層、正孔注入層から正孔を受け取り発光層まで正孔を輸送する層を正孔輸送層と呼ぶ。 同様に、電子注入層の場合、電極から電子を注入する層を電子注入層、電子注入層から電子を受け取り発光層まで電子を輸送する層を電子輸送層と呼ぶ。 これらの各層は、材料のエネルギー準位、耐熱性、有機化合物層もしくは金属電極との密着性等の各要因により選択されて使用される。

    上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体と共に有機化合物層に使用できる発光材料又はホスト材料としては、縮合多環芳香族(アントラセン、ナフタレン、フェナントレン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、コロネン、クリセン、フルオレセイン、ペリレン、ルブレン及びそれらの誘導体等)、芳香族ケイ素化合物(テトラフェニルシラン等)、芳香族ゲルマニウム化合物(テトラフェニルゲルマニウム等)、フタロペリレン、ナフタロペリレン、ペリノン、フタロペリノン、ナフタロペリノン、ジフェニルブタジエン、テトラフェニルブタジエン、クマリン、オキサジアゾール、アルダジン、ビスベンゾキサゾリン、ビススチリル、ピラジン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミノキノリン金属錯体、ベンゾキノリン金属錯体、イミン、ジフェニルエチレン、ビニルアントラセン、ジアミノカルバゾール、ピラン、チオピラン、ポリメチン、メロシアニン、イミダゾールキレート化オキシノイド化合物、キナクリドン、ルブレン、スチルベン系誘導体及び蛍光色素等が挙げられる。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において使用できる公知の正孔注入材料の中で、更に効果的な正孔注入材料は、芳香族三級アミン誘導体もしくはフタロシアニン誘導体である。 芳香族三級アミン誘導体の具体的な態様は、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N'−ジフェニル−N,N'−(3−メチルフェニル)−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン(以下、TPDと記載)、N,N,N',N'−(4−メチルフェニル)−1,1'−フェニル−4,4'−ジアミン、N,N,N',N'−(4−メチルフェニル)−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン、N,N'−ジフェニル−N,N'−ジナフチル−1,1'−ビフェニル−4,4'−ジアミン、N,N'−(メチルフェニル)−N,N'−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン等、もしくはこれらの芳香族三級アミン骨格を有したオリゴマーもしくはポリマーであるが、これらに限定されるものではない。

    フタロシアニン(Pc)誘導体の具体的な態様は、H Pc、CuPc、CoPc、NiPc、ZnPc、PdPc、FePc、MnPc、ClAlPc、ClGaPc、ClInPc、ClSnPc、Cl2 SiPc、(HO)AlPc、(HO)GaPc、VOPc、TiOPc、MoOPc、GaPc−O−GaPc等のフタロシアニン誘導体およびナフタロシアニン誘導体であるが、これらに限定されるものではない。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子において、更に効果的な公知の電子注入材料は、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体である。 金属錯体化合物の具体的な態様は、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(以下、Alq と記載。)、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    また、含窒素五員誘導体は、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。 具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、ジメチルPOPOP(ここでPOPOPは1,4−ビス(5−フェニルオキサゾール−2−イル)ベンゼンを表す。)、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4'−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4'−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4'−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、電荷注入性向上のために発光層と電極との間に無機化合物層を設けることもできる。

    この無機化合物層としては、LiF、Li O、RaO、SrO、BaF 、SrF 等の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属のフッ化物、酸化物等を挙げられる。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子の陽極に使用される導電性材料としては、4eVより大きな仕事関数を持つものが適しており、炭素原子、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム及びそれらの合金、ITO(酸化インジウムに酸化スズを5〜10%添加した物質)基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、更にポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂を用いることができる。

    陰極に使用される導電性物質としては、4eVより小さな仕事関数を持つものが適しており、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等およびそれらの合金を用いられる。 ここで合金とは、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が挙げられる。 合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、特に限定されない。

    陽極および陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていても良い。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において透明であることが望ましい。 また、基板も透明であることが望ましい。

    透明電極は、前記の導電性材料を使用して、蒸着あるいはスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定して得られる。

    発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。

    基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば特に限定されるものではないが、ガラス基板あるいは透明性樹脂フィルムが挙げられる。

    透明性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。

    本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けるか、或いは、シリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護することもできる。

    また、有機エレクトロルミネッセンス素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法、あるいはスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれかを適用することができる。 膜厚は特に限定されるものではないが、通常の膜厚は5nm〜10μmの範囲であり、更には10nm〜0.2μmの範囲が好ましい。

    湿式成膜法の場合、各層上にエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体(上記式(1))を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒に溶解又は分散させて薄膜を調製することができる。

    乾式成膜法としては、真空蒸着が好ましく、真空蒸着装置を用い、真空度2×10 −3 Pa以下、基板温度を室温にして、蒸着セルに入れた本発明のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体(上記式(1))を加熱し、該材料を蒸発させることにより薄膜を調製することができる。 このとき、蒸着源の温度をコントロールするために、蒸着セルに接触させた熱電対や非接触の赤外線温度計等が好適に用いられる。 また蒸着量をコントロールするために蒸着膜厚計が好適に用いられる。

    蒸着膜厚計としては、蒸着源に対向して設置された水晶振動子を用い、前記水晶振動子表面に付着した蒸着膜の重量を該振動子の発振周波数の変化から計測し、この計測重量から膜厚をリアルタイムに求める形式のものが好適に用いられる。

    CBP等のホスト材料とエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体(上記式(1))の共蒸着は、それぞれに蒸着源を用い、且つ温度をそれぞれ独立に制御することによって行うことができる。

    ここで、いずれの有機薄膜層も、成膜性向上、膜のピンホール防止等のためポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスルフォン、ポリメチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、セルロース等の絶縁性樹脂およびそれらの共重合体、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン等の光導電性樹脂、ポリチオフェン、ポリピロール等の導電性樹脂などの樹脂、あるいは酸化剤、紫外線吸収剤、可塑剤等の添加剤を使用することができる。

    発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、例えば壁掛けテレビや携帯電話のフラットパネルディスプレイ等の平面発光体、複写機、プリンター、液晶ディスプレイのバックライト、又は計器類等の光源、表示板、標識灯等に利用できる。

    以下に実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。 なおdmpeは1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタンを示す。
    参考例1 8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 8−キノリノール7.26g(50mmol)、塩化メチレン50ml、トリエチルアミン9.1ml(65mmol)を混合した黄色溶液を氷浴で0℃にした後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物9.3ml(55mmol)を滴下した。 滴下後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を反応温度を0℃に維持したまま1時間攪拌した。 反応終了後、反応溶液に水200mlとジエチルエーテル250mlを加えて分液し、得られた有機層を濃度1mol/Lの塩酸(125ml×2回)、水(125ml×1回)の順で洗浄し、次いで無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 ろ過後、ろ液からジエチルエーテルを減圧留去し、得られた残滓をヘキサン250mlに70℃で溶解して、不溶物をろ過後、ろ液を冷却することにより茶白色結晶である目的化合物を12.6g得た。 (収率91%)

    H−NMR(300MHz、CDCl )δ:9.11−9.03(m、1H)、8.30−8.19(m、1H)、7.89−7.81(m、1H)
    7.65−7.50(m、3H)
    EI−MS(m/e):277(M )、CI−MS(m/z):278(MH

    参考例2 5−フルオロ−8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 5−フルオロ−8−キノリノール3.91g(24mmol)、塩化メチレン24mlを加えた。 氷水浴で内温4℃にした後、トリエチルアミン4.3ml(31mmol)を加えた。 内温が1℃まで降下してからトリフルオロメタンスルホン酸無水物4.4ml(26.4mmol)を滴下した。 ほぼ黒色に変化した反応溶液を氷水浴中で1時間攪拌した。 反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。 抽出液を濃度1モル/L(リットル)の塩酸及び水で洗浄した後、エバポレーターで溶媒を減圧留去して褐色固体を得た。 この固体を温ヘキサン(70℃)に溶解させ、吸引ろ過を行い不溶物を除いた後、ろ液を−78℃に冷却することで茶白色固体である目的化合物を6.21g得た。 (収率87%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.20−7.28(m,1H),7.55−7.63(m,2H),8.47(dd,1H),9.11(dd,1H)
    EI−MS(M/e):295(M ),CI−MS(M/e):296(MH

    参考例3 5−クロロ−8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 5−クロロ−8−ヒドロキシキノリン0.90g(5mmol)、塩化メチレン10mlを加えた。 氷水浴で内温4℃にした後、トリエチルアミン0.9ml(6.5mmol)を加えた。 内温が3℃まで降下してからトリフルオロメタンスルホン酸無水物0.9ml(5.3mmol)を滴下した。 ほぼ黒色に変化した反応溶液を氷水浴中で1時間攪拌した。 反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで抽出した。 抽出液を濃度1モル/Lの塩酸及び水で洗浄しエバポレーターで溶媒を減圧留去して粗生成物である固体を得た。 この固体を温ヘキサン(70℃)25mlに溶解させ、吸引ろ過にて不溶物を除いた後、ろ液を−78℃に冷却することで白色綿状固体として目的化合物を0.88g得た。
    次いで、ろ液をエバポレーターで減圧濃縮し、得られた残渣を温ヘキサン(70℃)8mlで完全に溶解させ、これを−78℃に冷却することで白茶色綿状固体として目的化合物を更に0.40g得た。 (総収率81.6%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:7.57(d,1H),7.64−7.68(m,1H),8.62(dd,1H),9.11(dd,1H)
    EI−MS(M/e):311(M ),CI−MS(M/e):312(MH

    参考例4 7−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、ジクロロメタン50ml、トリフルオロメタンスルホン酸無水物を2.6ml(15.2mmol)を加え、氷水浴にて内温2℃まで冷却した。 滴下ロートに7−ヒドロキシキノリン2g(13.8mmol)、トリエチルアミン2.5ml(17.9mmol)及びジクロロメタン20mlを加えて茶色の懸濁液とした。 この懸濁液を同温度にてゆっくりと前記トリフルオロメタンスルホン酸無水物の溶液中に滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌した。 反応終了後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×3回)で抽出し、この抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、次いで水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、抽出液を無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで黄色液体である目的化合物を3.5g得た。 (収率91%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.49−7.55(m,2H),7.95(d,1H),8.06(d,1H),8.27(dd,1H),9.02(dd,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例5 6−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、ジクロロメタン50ml、トリフルオロメタンスルホン酸無水物6.4ml(37.9mmol)を加え、氷水浴にて内温2℃まで冷却した。 滴下ロートに6−ヒドロキシキノリン5g(34.4mmol)、トリエチルアミン6.3ml(44.8mmol)及びジクロロメタン20mlを加えて茶色の懸濁液とした。 この懸濁液を同温度にてゆっくりと前記トリフルオロメタンスルホン酸無水物の溶液中に滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌した。 反応終了後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×2回)で抽出し、抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、次いで水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、抽出液を無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで褐色液体である目的化合物を7.8g得た。 (収率82%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.54(M,1H),7.63(dd,1H),7.78(d,1H),8.24−8.27(m,2H),9.01(dd,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例6 5−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、ジクロロメタン50ml、トリフルオロメタンスルホン酸無水物6.4ml(37.9mmol)を加え、氷水浴にて内温2℃まで冷却した。 滴下ロートに5−ヒドロキシキノリン5g(34.4mmol)、トリエチルアミン6.3ml(44.8mmol)及びジクロロメタン20mlを加えて茶色の懸濁液とした。 この懸濁液を同温度にてゆっくりと前記トリフルオロメタンスルホン酸無水物の溶液中に滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌した。 反応終了後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×3回)で抽出し、抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、続いて水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、抽出液を無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで濃赤色液体である目的化合物を9.2g得た。 (収率96%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.54−7.59(m,2H),7.73−7.77(M,1H),8.19(dd,1H),8.42(dd,1H),9.02(dd,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例7 4−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、4−ヒドロキシキノリン5g(34.4mmol)、ピリジン50mlを加え、氷水浴にて内温2℃まで冷却した。 滴下ロートにトリフルオロメタンスルホン酸無水物7.0ml(41.6mmol)を加え、同温度にてゆっくりと前記4−ヒドロキシキノリン溶液中に滴下した。 滴下終了後、同温度にて2時間攪拌した。 反応終了後、黄色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×2回)にて抽出し、抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、次いで水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去して黄色液体を得た。 この黄色液体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで、薄黄色液体である目的化合物を8.6g得た。 (収率90%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.42(d,1H),7.68−7.72(m,1H),7.82−7.86(m,1H),8.08(dd,1H),8.2(dd,1H),8.97(d,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例8 3−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、ジクロロメタン50ml、トリフルオロメタンスルホン酸無水物6.4ml(37.9mmol)を加え、氷水浴にて内温2℃まで冷却した。 滴下ロートに3−ヒドロキシキノリン5g(34.4mmol)、トリエチルアミン6.3ml(44.8mmol)及びジクロロメタン20mlを加えて茶色の懸濁液とした。 この懸濁液を同温度でゆっくりと前記トリフルオロメタンスルホン酸無水物の溶液に滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌した。 反応終了後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×3回)で抽出し、抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、次いで水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、抽出液を無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで濃赤色液体である目的化合物を8.5g得た。 (収率89%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.54−7.61(M,1H),7.70−7.82(m,2H),8.10(dd,1H),8.30(M,1H),8.95(d,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例9 2−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリンの合成 滴下ロートを備えた容量200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、2−ヒドロキシキノリン5g(34.4mmol)、ジクロロメタン50mlを加えた。 氷水浴にて内温2℃まで冷却した後、トリエチルアミン6.3ml(44.8mmol)を加えた。 同温度で滴下ロートに加えたトリフルオロメタンスルホン酸無水物6.4ml(37.9mmol)をゆっくりと前記2−ヒドロキシキノリンの溶液中に滴下した。 滴下終了後、同温度で2時間攪拌した。 反応終了後、ほぼ黒色に変化した反応溶液を水(200ml)に注ぎ、ジエチルエーテル(200ml×1回、50ml×2回)で抽出し、抽出液を濃度1モル/Lの塩酸(125ml×2回)、次いで水(200ml×1回)で洗浄した。 洗浄後、抽出液を無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去して褐色液体を得た。 この褐色液体を蒸留精製(26.6Pa(0.2torr)、85℃)することによって薄黄色液体である目的化合物を7.7g得た。 (収率81%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.24(d,1H),7.61−7.66(m,1H),7.78−7.82(m,1H),7.89(dd,1H),8.04(dd,1H),8.33(d,1H)
    EI−MS(M/e):277(M

    参考例10 2−トリフルオロメタンスルホニルキノキサリンの合成 2−ヒドロキシキノキサリン7.31g(50mmol)、塩化メチレン50ml、トリエチルアミン9.1ml(65mmol)を混合した薄茶懸濁液を氷浴で0℃にした後、トリフルオロメタンスルホン酸無水物9.3ml(55mmol)を滴下した。 滴下後、茶褐色に変化した反応溶液を反応温度を0℃に維持したまま1時間攪拌した。 反応終了後、反応溶液に水200mlとジエチルエーテル300mlを加えて分液し、得られた有機層を濃度1mol/Lの塩酸25ml、水(50ml×3回)の順で洗浄しPH6とし、次いで硫酸マグネシウムで乾燥した。 ろ過後、ろ液からジエチルエーテルを減圧留去し、得られた残滓をヘキサン50mlに70℃で溶解して、不溶物をろ過後、ろ液を冷却することにより茶白色結晶である目的化合物を得た。 (11.7g、収率84%)
    H−NMR(300MHz、CDCl )δ:8.84−8.76(m、1H)、8.25−8.19(m、1H)、8.11−8.05(m、1H)、7.93−7.85(m、2H)
    EI−MS(m/e):278(M )、CI−MS(m/z):279(MH

    実施例1 8−キノリルエチンの合成(第1工程)
    25mlシュレンク管内をアルゴンガスにて置換し、8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン 12g(45mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム500mg(0.44mmol)、ピペリジン50ml,2−メチル−3−ブチン−2−オール4.75ml(49mmol)を加え、80℃で45分間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えた後、ジエチルエーテルで抽出、無水硫酸マグネシウムにて乾燥し、ろ過後、ろ液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色油状物である目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−8−キノリルアセチレン)を8.5g得た。 (収率90%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:1.73(s,6H),4.64(s、1H),7.34−7.43(m,1H),7.44−7.49(m,1H),7.76(dd,1H),7.85(dd,1H),8.11−8.15(dd,1H),9.12−9.14(dd,1H)
    EI−MS(M/e):211(M ),CI−MS(M/e):212(MH

    (第2工程)
    流管を備えた300mlの2口フラスコに第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−8−キノリルアセチレン8.5g(40mmol)、水酸化ナトリウム1.8g(45mmol)を加え、内部をアルゴンガスにて置換した。 これにトルエン200mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液にて洗浄して、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。 ろ過後、ろ液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣にヘキサン(250ml)を加えて70℃に加熱し、不溶物をろ過した後、ろ液を−78℃に冷却して生じた沈殿物をろ取し、冷ヘキサン(−78℃,100ml)で洗浄したのち、減圧乾燥することで黄白色固体である目的化合物(8−キノリルエチン)を4.9g得た。 (収率80%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:3.60(s,1H),7.32−7.53(m,2H),7.83(dd,1H),7.93(dd,1H),8.17(dd,1H),9.06−9.08(m,1H)
    EI−MS(M/e):153(M ),CI−MS(M/e):154(MH

    実施例2 8−キノリルエチンの合成 100mLの3つ口フラスコ内をアルゴンガスにて置換し、8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン5.54g(20mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム239mg(0.2mmol)、ピペリジン35ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール2.9ml(30mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて、ジエチルエーテルにて抽出し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。 ろ過後、ろ液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣と、水酸化ナトリウム829mg(20.3mmol)を還流管を備えた300mlの2口フラスコに入れ、内部をアルゴンガスにて置換した。 これにトルエン145mlを加え,120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテルを加えて、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。 ろ過後、ろ液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣にヘキサン(250ml)を加えて70℃に加熱し、不溶物をろ過した後、ろ液を−78℃に冷却して生じた沈殿物をろ取し、冷ヘキサン(−78℃,100ml)で洗浄した後、減圧乾燥することで黄白色固体である目的化合物を2.46g得た。 (収率80%)

    実施例3 5−フルオロ−8−キノリルエチンの合成(第1工程)
    25mlのシュレンク管内をアルゴンガスにて置換し、5−フルオロ−8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン592mg(2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム46.2mg(0.04mmol)、ピペリジン6ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール290μl(3mmol)を加え、80℃で1時間半攪拌した。
    反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(60ml)を加えて、塩化メチレン(40ml)で抽出し、抽出液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することにより黄色油状物である目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(5−フルオロ−8−キノリル)アセチレン)を0.27g得た。 (収率59%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:1.71(s,6H),3.85([s,1H],7.14−7.18(m,1H),7.44−7.49(m,1H),7.78−7.83(m,1H),8.42(dd,1H),9.10−9.12(m,1H)
    EI−MS(M/e):229(M ),CI−MS(M/z):230(MH

    (第2工程)
    還流管を備えた50mLの2口フラスコ内をアルゴンガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(5−フルオロ−8−キノリル)アセチレン0.27g(1.17mmol)、水酸化ナトリウム56mg(1.37mmol)を加えた。 ここにトルエン9mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(20ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(40ml)で洗浄して、エバポレーターで溶媒を減圧留去することで黄色固体である目的化合物(5−フルオロ−8−キノリルエチン)を0.19g得た。 (収率95%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:3.55(s,1H),7.17−7.23(m,1H),7.51−7.55(m,1H),7.90−7.95(m,1H),8.44−8.49(m,1H),9.10−9.12(m,1H)
    EI−MS(M/e):171(M ),CI−MS(M/e):172(MH

    実施例4 5−クロロ−8−キノリルエチンの合成(第1工程)
    25mlのシュレンク管内をアルゴンガスにて置換し、5−クロロ−8−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン621mg(2mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム46.7mg(0.04mmol)、ピペリジン6ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール290μl(3mmol)を加え、80℃で4時間半攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(60ml)を加えた後、塩化メチレン(40ml)にて抽出し、抽出液をエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで、褐色油状物である目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(5−クロロ−8−キノリル)アセチレン)を0.31g得た。 (収率63%)

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:1.72(s,6H),3.37(s,1H),7.49−7.59(m,1H),7.78(d,1H),8.57−8.60(m,1H),9.06−9.08(m,1H)
    EI−MS(M/e):245(M ),CI−MS(M/e):246(MH

    (第2工程)
    還流管を備えた50mlの2口フラスコ内をアルゴンガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(5−クロロ−8−キノリル)アセチレン0.30g(0.957mmol)、水酸化ナトリウム61.9mg(1.51mmol)を加えた。
    これにトルエン9mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(20ml)を加えて、飽和塩化アンモニウム水溶液(40ml)にて洗浄し、エバポレーターを用いて溶媒を減圧留去することで淡黄白色固体である目的化合物(5−クロロ−8−キノリルエチン)を0.21g得た。

    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:3.63(s,1H),7.56−7.62(m,2H),7.89(d,1H),8.62(dd,1H),9.11(dd,1H)
    EI−MS(M/e):187(M ),CI−MS(M/e):188(MH

    実施例5 7−キノリルエチンの合成(第1工程)
    50mlのフラスコ内を窒素ガスにて置換し、7−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン2.0g(7.3mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム84mg(0.073mmol)、ピペリジン20ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.1ml(11.0mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加え、ジエチルエーテル(100mlx1、50mlx3)で抽出した。 抽出液に無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することでオレンジ色の油状物として目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(7−キノリル)アセチレン)を1.3g得た。 (収率83%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.69(s,6H),3.54(s,1H),7.40−7.37(m,1H),7.51(dd,1H),7.72(d,1H),8.11(dd,1H),8.26(d,1H),8.91(dd,1H)
    EI−MS(M/e):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(7−キノリル)アセチレン1.3g(6.0mmol)、水酸化ナトリウム267mg(6.7mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml×1回)にて洗浄した後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水して、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで赤茶色固体である目的化合物(7−キノリルエチン)を0.8g得た。 (収率85%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.25(s,1H),7.42−7.39(m,1H),7.59(dd,1H),7.76(d,1H),8.14−8.11(m,1H),8.26(s,1H),8.94(dd,1H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例6 6−キノリルエチンの合成(第1工程)
    100mlのフラスコ内を窒素ガスにて置換し、6−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン2.44g(8.8mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム102mg(0.088mmol)、ピペリジン35ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.3ml(13.2mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えた後、ジエチルエーテル(150ml×1回、50ml×3回)で抽出し、抽出液に無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色オイルである目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(6−キノリル)アセチレン)を1.5g得た。 (収率81%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.67(s,1H),2.47(s,1H),7.39−7.42(m,1H),7.68(dd,1H),7.90(d,1H),8.04(d,1H),8.09(dd,1H),8.91(dd,1H)
    EI−MS(M/e):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた100mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(6−キノリル)アセチレン1.5g(7.1mmol)、水酸化ナトリウム352mg(8.8mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで薄黄色固体である目的化合物(6−キノリルエチン)を0.9g得た。 (収率83%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.19(s,1H),7.44−7.41(m,1H),7.76(dd,2H),7.99(d,1H),8.05(d,1H),8.11(dd,1H),8.92(dd,1H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例7 5−キノリルエチンの合成(第1工程)
    100mlフラスコ内を窒素ガスにて置換し、5−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン3.2g(11.5mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム133mg(0.115mmol)、ピペリジン35ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.7ml(17.3mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えて、ジエチルエーテル(100ml×1回、50ml×3回)にて抽出し、抽出液に無水硫酸マグネシウムを(2g)加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色オイルである目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(5−キノリル)アセチレン)を1.7g得た。 (収率70%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.74(s,6H),3.06(s,1H),7.41−7.45(m,1H),7.59−7.67(m,2H),8.10(dd,1H),8.54(dd,1H),8.92−8.94(m,1H)
    EI−MS(M/e):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた100mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(5−キノリル)アセチレン1.7g(8.1mmol)、水酸化ナトリウム460mg(11.5mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで薄黄色固体である目的化合物(5−キノリルエチン)を1.0g得た。 (収率81%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.49(s,1H),7.51−7.48(m,1H),7.68−7.64(m,1H),7.79(dd,1H),8.13(d,1H),8.67−8.64(m,1H),8.96(dd,1H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例8 4−キノリルエチンの合成(第1工程)
    100mlフラスコ内を窒素ガスにて置換し、4−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン1.9g(7.0mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム81mg(0.070mmol)、N−メチルピペリジン20ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.0ml(10.5mmol)を加え、90℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えて、ジエチルエーテル(100ml×1回、50ml×2回)で抽出し、抽出液に無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色オイルである目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(4−キノリル)アセチレン)を1.4g得た。 (収率97%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.74(s,6H),2.69(s,1H),7.44(d,1H),7.61−7.57(m,1H),7.75−7.71(m,1H),8.12(d,1H),8.20(dd,1H),8.86(d,1H)
    EI−MS(M/z):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた200mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(4−キノリル)アセチレン1.4g(6.8mmol)、水酸化ナトリウム303mg(7.6mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加えて、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜2/1)によって精製することで白色固体である目的化合物(4−キノリルエチン)を0.8g得た。 (収率77%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.67(s,1H),7.55(d,1H),7.65−7.61(m,1H),7.78−7.74(m,1H),8.13(d,1H),8.29(dd,1H),8.89(d,1H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例9 3−キノリルエチンの合成(第1工程)
    100mlフラスコ内を窒素ガスにて置換し、3−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン4.0g(14.4mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム166mg(0.144mol)、ピペリジン20ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール2.1ml(21.6mmol)を加え、80℃で3時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えて、ジエチルエーテル(100ml×1回、50ml×2回)で抽出し、抽出液に無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色固体である目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(3−キノリル)アセチレン)を2.3g得た。 (収率76%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.68(s,6H),3.74(s,1H),7.54−7.58(m,1H),7.69−7.73(m,1H),7.77(dd,1H),8.10(dd,1H),8.21(dd,1H),9.00(d,1H)
    EI−MS(M/e):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた100mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(3−キノリル)アセチレン2.3g(10.9mmol)、水酸化ナトリウム576mg(14.4mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 反応終了後、室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで薄茶色固体である目的化合物(3−キノリルエチン)を1.1g得た。 (収率66%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.28(s,1H),7.59−7.55(m,1H),7.79−7.72(m,2H),8.10(dd,1H),8.29(d,1H),8.95(d,1H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例10 2−キノリルエチンの合成(第1工程)
    100mlフラスコ内を窒素ガスにて置換し、2−トリフルオロメタンスルホニルオキシキノリン2.1g(7.6mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム88mg(0.076mmol)、N−メチルピペリジン10ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.1ml(11.4mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。 反応終了後、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)を加えて、ジエチルエーテル(100ml×1回、50ml×2回)で抽出し、抽出液に無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで黄色オイルである目的化合物(ジメチルヒドロキシメチル−(2−キノリル)アセチレン)を1.2g得た。 (収率75%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:1.69(s,6H),2.40(s,1H),7.49(d,1H),7.52−7.56(m,1H),7.70−7.74(m,1H),7.79(dd,1H),8.09−8.12(m,2H)
    EI−MS(M/e):211(M

    (第2工程)
    還流管を備えた100mlの2つ口フラスコ内を窒素ガスにて置換し、第1工程で得られたジメチルヒドロキシメチル−(2−キノリル)アセチレン1.2g(5.7mmol)、水酸化ナトリウム300mg(7.5mmol)を加えた。 これにトルエン50mlを加え、120℃で0.5時間還流した。 室温まで放冷し、反応混合液にジエチルエーテル(100ml)を加え、飽和塩化アンモニウム水溶液(100ml)で洗浄した。 洗浄後、無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて脱水し、ろ過後、ろ液をロータリーエバポレーターを用いて溶媒留去した。 得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=100/0〜1/1)によって精製することで茶色固体である目的化合物(2−キノリルエチン)を0.7g得た。 (収率80%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:3.25(s,1H),7.58−7.53(m,2H),7.76−7.71(m,1H),7.81−7.79(dd,1H),8.12(t,2H)
    EI−MS(M/e):153(M

    実施例11 2−キノキサリルエチンの合成(第1工程)
    50ml三口フラスコをAr置換し、2−トリフルオロメタンスルホニルキノキサリン4.2g(15mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム173mg(0.15mmol)、1−メチルピペリジン15ml、2−メチル−3−ブチン−2−オール1.6ml(16.5mmol)を加え、80℃で1時間攪拌した。
    反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液150mlを加えた後、ジエチルエーテル250で抽出、水100mlで洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥ろ過後、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 反応粗生成物をシリカゲルをもちいたカラムクロマトグラフィー(Hexane/AcOEt=10/1→5/1)によって精製することで、ジメチルヒドロキシメチル−2−キノキサリルアセチレンを黄色固体として得た。 収量0.55g(収率17.3%)
    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:1.71(s,6H),2.81(s,1H),7.74−7.82(m,2H),8.05−8.12(m,2H),8.89(s,1H)
    EI−MS(m/z):212(M −1),CI(m/z):213(MH
    (第2工程)
    還流管を備えた50ml2口フラスコにジメチルヒドロキシメチル−2−キノキサリルアセチレン550mg(2.6mmol)、NaOH(キシダ化学、0.7mm粒状、98%)109mg(2.7mmol)を入れ、内部をAr置換した。 ここにトルエン13mLを加え、120℃で15分還流した。 反応混合液にジエチルエーテルを加え、飽和塩化アンモニウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、エバポレーターで溶媒を減圧留去した。 残滓にヘキサン(15ml)を加えて70℃に加熱し、不溶物を濾過した0℃に冷却することで、沈殿する目的化合物を濾過、冷ヘキサン(−78℃、15ml)で洗浄したのち、減圧乾燥することで黄褐色固体として得た。 (308mg、収率77%)
    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:3.45(s,1H),7.74−7.84(m,2H),8.06−8.14(m,2H),8.92(s,1H)
    EI−MS(m/z):154(M −1),CI(m/z):155(MH

    実施例12 (8−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(8QE)]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(0.20g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、エタノール(8ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(165μl,0.42mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(5ml×3回),水(5ml×4回)、及びエタノール(5ml×3)で順次洗浄し、真空乾燥することにより薄黄色粉末として目的化合物を0.23g得た。 (収率96%)
    本錯体をクロロホルムに溶解し、励起光330nmで励起したときの発光強度を測定し、励起光330nmで励起したときの蛍光量子収率Φが既知(Φ=0.55)である濃度0.05モル/L(リットル)の硫酸水溶液中の硫酸キニーネとの比較から、本錯体の発光の相対量子収率Φ を測定したところΦ =0.21であった。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,1H),8.12(dd,1H),7.99(dd,1H),7.68(dd,1H),7.62〜7.36(m,17H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.8
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):380,526,567
    (EA)観測値 C:57.06,H:3.45,N:2.33,
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例13 (7−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(7QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて7−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.18g得た。 (収率74%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.89(dd,1H),8.25(s,1H),8.10−8.05(m,1H),7.71−7.44(m,17H),7.31(dd,1H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.9
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):488,526
    (EA)観測値 C:57.07,H:3.48,N:2.41
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例14 (6−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(6QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて6−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.22g得た。 (収率92%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.85−8.83(m,1H),8.06(dd,1H),7.99−7.96(m,2H),7.81(dd,1H),7.61−7.44(m,15H),7.35(dd,1H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.9
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):495,533
    (EA)観測値 C:57.23,H:3.44,N:2.31
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例15 (5−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(5QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.22g得た。 (収率92%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.96−8.93(m,1H),8.90(dd,1H),7.99−7.96(m,1H),7.76(dd,1H),7.63−7.42(m,17H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.8
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):380,527,568
    (EA)観測値 C:57.03,H:3.50,N:2.32
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例16 (4−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au[PPh ][4QE]の合成 8−キノリルエチンに替えて4−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.14g得た。 (収率56%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.80(d,1H),8.58−8.55(m,1H),8.07−8.04(m,1H),7.72−7.66(m,1H),7.63−7.46(m,17H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.7
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):508,547
    (EA)観測値 C:57.07,H:3.43,N:2.47
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例17 (3−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(3QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて3−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.22g得た。 (収率88%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.01(d,1H),8.23(d,1H),8.04(d,1H),7.75−7.71(m,1H),7.67−7.44(m,17H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.8
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):508,547
    (EA)観測値 C:57.04,H:3.43,N:2.39
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例18(2−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(2QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて2−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.20g得た。 (収率82%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.07(d,1H),8.02(d,1H),7.74−7.72(m,1H),7.68−7.43(m,18H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.7
    (FAB−MS)(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):508,547
    (EA)観測値 C:57.07,H:3.43,N:2.47
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例19 (5−フルオロ−8−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(5F−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−フルオロ−8−キノリルエチンを用いる他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.22g得た。 (収率88%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.11(dd,1H),8.40(dd,1H),7.91(dd,1H),7.62−7.42(m,16H),7.13(dd,1H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.8
    (FAB−MS)(M/z):630(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):392,534
    (EA)観測値 C:55.26,H:3.34,N:2.31
    理論値 C:55.34,H:3.20,N:2.23

    実施例20 (8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )(8QE)]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(P(o−Tol) Cl(0.22g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−アミルアルコール(8ml)を滴下し、室温で19時間攪拌した。反応後得られる白色沈殿をろ過し、t−アミルアルコール(5mml×3回),温水(40℃,5ml×3回)、およびエタノール(5ml×2回)で順次洗浄し、真空乾燥することにより薄黄色粉末として目的化合物を0.17g得た。(収率64%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.04(dd,1H),8.10(dd,1H),7.95(dd,1H),7.65(dd,1H),7.50−7.16(m,11H),7.02−6.91(m,3H),2.73(s,9H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):25.0
    (FAB−MS)(M/z):654(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):382,525,566
    (EA)観測値 C:58.06,H:4.00,N:2.20
    理論値 C:58.81,H:4.16,N:2.14

    実施例21 2−キノキサリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(2QxE)]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(0.20g,0.40mmol)、2−キノキサリルエチン(93mg,0.60mmol)、エタノール(8ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(165μl,0.42mmol:濃度2.55mol/L(リットル)のエタノール溶液)を滴下し、室温で17時間攪拌した。 反応後得られた白色沈殿をろ過し、エタノール(5ml×2回),水(5ml×4回)、及びエタノール:水=1:1(5ml×2)で順次洗浄し、真空乾燥することにより薄茶色粉末として目的化合物を0.21g得た。 (収率87%)
    H−NMR(300MHz,CDCl )δ:8.90(s,1H),8.05〜8.01(m,2H),7.74〜7.66(m,2H),7.60〜7.44(m,15H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.5
    (FAB−MS)(M/z):613(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):518
    (EA)観測値 C:53.30,H:3.12,N:4.32
    理論値 C:54.91,H:3.29,N:4.57

    比較例1
    反応溶媒をエタノールとする他は実施例20と同様に反応操作を行い薄黄白色粉末として下記式(f)で示される生成物が0.24g得られ(収率87%)、目的の(8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金は得られなかった。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.47−7.35(m,6H),7.22−7.16(m,4H),7.00−6.90(m,6H),6.59(d,1H),6.46(d,1H),5.86(dd,1H),3.25(dq,1H),2.84(s,9H),2.50(dq,1H),0.91(t,3H).
    31 P−NMR(160MHz,CDCl )δ:25.0
    FAB−MS(M/z):699(M+H)
    (EA)観測値 C:57.99,H:4.68,N:2.01
    理論値 C:58.37,H:4.75,N:2.00

    比較例2
    反応溶媒をイソプロパノールとするほかは実施例20と同様に反応操作を行い薄黄白色粉末として下記式(g)で示される生成物と目的の(8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金がモル比1:1である混合物として0.23g得られた(収率:目的物44%、化合物(下記式(g))44%)。

    式gの化合物の分析値
    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.70−6.98(m,16H),7.00−6.54(m,3H),6.68(d,1H),6.54(d,1H),5.92(dd,1H),3.85(dq,1H),1.04(d,3H),0.81(d,3H).

    実施例22 Au(P(o−Tol) )(8QE)((8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金)の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にクロロ(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )Cl](0.22g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−ブタノール(8ml)を滴下し、30℃にて6時間攪拌した。 反応終了後、生成した白色沈殿をろ取し、温水(40℃,5ml×3回),次いでエタノール(5ml×2回)で洗浄し、真空乾燥して薄黄色粉末である目的化合物を0.15g得た。 (収率58%)

    実施例23 Au(P(o−Tol) )(8QE)((8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金)の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にクロロ(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )Cl](0.22g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、テトラヒドロフラン(8ml)を滴下し、室温にて19時間攪拌した。 反応終了後、反応混合液を塩化メチレン(15ml)で希釈した後、水(40ml)に加えて分液した。 有機層を分取した後、水層を塩化メチレン(10ml×2回)にて抽出した。 得られた抽出液を前記有機層と併せて無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて乾燥し、濾過、濃縮後、塩化メチレン−ジエチルエーテルにより再結晶を行った。 生成した結晶をジエチルエーテル(10ml)にて洗浄し、真空乾燥して白色粉末である目的化合物を0.10g得た。 (収率41%)

    実施例24 Au(P(o−Tol) )(8QE)((8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金)の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にクロロ(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )Cl](0.22g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、塩化メチレン(8ml)を滴下し、室温にて19時間攪拌した。 反応終了後、反応混合液を塩化メチレン(15ml)で希釈した後、水(40ml)に加えて分液した。 有機層を分取した後、水層を塩化メチレン(10ml×2回)にて抽出した。 得られた抽出物を前記有機層と併せて無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて乾燥し、濾過、濃縮後、塩化メチレン−ジエチルエーテルにより再結晶を行った。 生成した結晶をジエチルエーテル(10ml)にて洗浄し、真空乾燥して白色粉末である目的化合物を0.09g得た。 (収率34%)

    実施例25 (8−キノリルエチニル)(トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン)金[Au(P(p−MeOC )) ](8QE)]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(P(p−MeOC )Cl(0.23g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−アミルアルコール(8ml)を滴下し、室温で19時間攪拌した。 反応後、塩化メチレン(15ml)で希釈した後、水(40ml)に加えて分液した。 塩化メチレン層を分離した後、水層より塩化メチレン(10ml×2回)で抽出操作を行い、塩化メチレン抽出物を塩化メチレン層に合わせて無水硫酸マグネシウム(2g)を加えて乾燥し、濾過、濃縮後、塩化メチレン−ジエチルエーテルより再結晶を行った。 生成した結晶をジエチルエーテル(10ml)を洗浄し、真空乾燥することにより青白色粉末として目的化合物を0.11g得た。 (収率41%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.06(dd,1H),8.11(dd,1H),7.98(dd,1H),7.67(dd,1H),7.53−7.36(m,8H),6.97−6.91(m,6H),3.84(s,9H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):39.2
    (FAB−MS)(M/z):702(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):381,525,566
    (EA)観測値 C:54.80,H:3.88,N:2.06
    理論値 C:54.79,H:3.88,N:2.00

    実施例26 (8−キノリルエチニル)(トリメシチルホスフィン)金[Au(P(Mes) )(8QE)]の合成 Au(P(o−Tol) )Clに替えてAu(P(Mes) )Cl(0.25g,0.40mmol)を用いたほかは実施例20と同様の反応操作を行い、薄緑白色粉末として目的化合物を0.19g得た。 (収率64%)

    −NMR(400MHz,DMSO−d )δ:8.93−8.89(m,1H),8.31−8.27(dd,1H),7.74−7.65(m,2H),7.52−7.42(m,2H),7.00−6.60(m,6H),2.50(s(BR),9H),2.21(s(BR),9H),1.96(s(BR),9H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):11.2
    (FAB−MS)(M/z):738(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):498,538
    (EA)観測値 C:61.06,H:5.35,N:2.00
    理論値 C:61.87,H:5.33,N:1.90

    実施例27 (8−キノリルエチニル)(トリシクロヘキシルホスフィン)金[Au(PCy )(8QE)]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(PCy )Cl(0.20g,0.40mmol),8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol),ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−アミルアルコール(8ml)を滴下し、室温で18時間攪拌した。 反応後得られる白色沈殿をろ過し、t−アミルアルコール(5ml×3回),温水(40℃,5ml×3回)、およびエタノール:水(50:50(体積比),5ml×2回)で洗浄し、真空乾燥することにより薄黄白色粉末として目的化合物を0.18g得た。 (収率71%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.05(dd,1H),8.11(dd,1H),7.97(dd,1H),7.65(dd,1H),7.44−7.35(m,2H),2.03−1.20(m,33H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):56.6
    (FAB−MS)(M/z):630(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):378,525,567
    (EA)観測値 C:55.06,H:6.10,N:2.34
    理論値 C:55.33,H:6.24,N:2.22

    実施例28 (8−キノリルエチニル)(トリイソプロピルホスフィン)金[Au(P(i−Pr) )(8QE)]の合成 Au(PCy )Clに替えてAu(P(i−Pr) )Cl(0.16g,0.40mmol)を用いたほかは実施例27と同様の反応操作を行い、白色粉末として目的化合物を0.14g得た。 (収率70%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.05(dd,1H),8.11(dd,1H),7.97(dd,1H),7.66(dd,1H),7.45−7.35(m,2H),2.36−2.24(m,3H),1.35(d,9H),1.30(d,9H).
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):67.5
    (FAB−MS)(M/z):510(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):379,525,565
    (EA)観測値 C:46.34,H:5.21,N:2.90
    理論値 C:47.16,H:5.34,N:2.75

    実施例29 Au(PPh )(8QE)((8−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金)の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にAu(PPh )Cl(0.20g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(92mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−アミルアルコール(8ml)を滴下し、室温で18時間攪拌した。 反応後得られる白色沈殿をろ過し、t−アミルアルコール(5ml×3回)、温水(40℃,5ml×3回)、次いでエタノール(5ml×2回)で洗浄し、真空乾燥して白黄色粉末である目的化合物を0.20g得た。 (収率82%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,1H),8.12(dd,1H),7.99(dd,1H),7.68(dd,1H),7.62−7.36(m,17H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):42.8
    FAB−MS(M/z):612(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):380,526,567
    (EA)観測値 C:57.06,H:3.45,N:2.33
    理論値 C:56.97,H:3.46,N:2.29

    実施例30 Au(PPh )(PE)((フェニルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金)の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にクロロ(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )Cl](0.20g,0.40mmol)、フェニルアセチレン(61mg,0.60mmol)、ナトリウム−t−ブトキシド(40mg,0.42mmol)を加えた後、t−アミルアルコール(8ml)を滴下し、室温にて18時間攪拌した。 反応終了後、溶媒を減圧留去し、得られた残滓を塩化メチレン(20ml)にて抽出した。 得られた抽出物を減圧下に溶媒留去した後、得られた白色沈殿を塩化メチレン−ヘキサンにて再結晶して、白黄色粉末である目的化合物を0.19g得た。 (収率85%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.60−7.42(m,15H),7.28−7.20(m,5H)
    FAB−MS(M/z):561(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):415,435,444、455
    (EA)観測値 C:55.27,H:3.60
    理論値 C:55.73,H:3.60

    実施例31 (5−フルオロ−8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )(5F−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−フルオロ−8−キノリルエチンを用いた他は実施例20と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.21g得た。 (収率79%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,1H),8.38(dd,1H),7.87(dd,1H),7.47−7.32(m,7H),7.21−6.94(m,7H),2.73(s,9H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):25.0
    (FAB−MS)(m/z):672(m+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):394
    (EA)観測値 C:57.00,H:3.79,N:2.00
    理論値 C:57.24,H:3.90,N:2.09

    実施例32 5−フルオロ−8−キノリルエチニル)(トリシクロヘキシルホスフィン)金[Au(PCy )(5F−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−フルオロ−8−キノリルエチンを用いた他は実施例27と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.18g得た。 (収率70%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.09(dd,1H),8.39(dd,1H),7.89(dd,1H),7.42(dd,1H),7.10(dd,17H),2.03−1.17(m,33H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):56.6
    (FAB−MS)(m/z):648(m+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):395
    (EA)観測値 C:52.68,H:5.80,N:2.16
    理論値 C:53.79,H:5.91,N:2.16

    実施例33 (5−クロロ−8−キノリルエチニル)(トリフェニルホスフィン)金[Au(PPh )(5Cl−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−クロロ−8−キノリルエチンを用いた他は実施例12と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.24g得た。 (収率92%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.10(dd,1H),8.55(dd,1H),7.89(d,1H),7.62−7.22(m,17H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):41.8
    (FAB−MS)(m/z):646(m+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):390
    (EA)観測値 C:53.82,H:3.08,N:2.26
    理論値 C:53.93,H:3.12,N:2.17

    実施例34 (5−クロロ−8−キノリルエチニル)(トリ−o−トリルホスフィン)金[Au(P(o−Tol) )(5Cl−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−クロロ−8−キノリルエチンを用いた他は実施例20と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.18g得た。 (収率67%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,1H),8.53(dd,1H),7.85(d,1H),7.68(dd,1H),7.61−6.91(m,14H),2.73(s,9H)

    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):23.8
    (FAB−MS)(m/z):688(m+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):393
    (EA)観測値 C:54.87,H:3.70,N:2.01
    理論値 C:55.87,H:3.81,N:2.04

    実施例35 (5−クロロ−8−キノリルエチニル)(トリシクロヘキシルホスフィン)金[Au(PCy )(5Cl−8QE)]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−クロロ−8−キノリルエチンを用いた他は実施例27と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.21g得た。 (収率78%)

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.09(dd,1H),8.54(dd,1H),7.87(d,1H),7.52−7.46(m,2H),2.07−1.20(m,33H)
    31 P−NMR(160MHz,CDCl ):55.6
    (FAB−MS)(m/z):664(m+1)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):392
    (EA)観測値 C:50.86,H:5.60,N:2.05
    理論値 C:52.46,H:5.77,N:2.11

    実施例36 ビス(8−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(8QE) )の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にPt(dmpe)Cl (0.10g,0.24mmol)、8−キノリルエチン(0.29g,1.9mmol)、ヨウ化銅(I)(11mg,0.055mmol)、N,N−ジメチルホルムアミドとジエチルアミンの混合液(N,N−ジメチルホルムアミド:ジエチルアミン=3:2)を10mml加え、50℃で9時間攪拌した。 反応終了後、不溶物をろ過し、得られたろ液にジクロロメタン(40ml)を加え、水洗して(50ml×4回)、無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、溶媒を減圧下留去した。 得られた残渣に過剰量のジエチルエーテルを加えて析出した固体をろ取し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄して、真空乾燥することにより薄黄色粉末として目的化合物を0.10g得た。 (収率64%)
    ホストとして4,4'−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(CBP)を用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後、310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.19,0.17)の青色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.89(d,2H),8.06(d,2H),7.94(d,2H),7.58(m,2H),7.41(m,2H),7.30(m,2H),1.96(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):541
    (EA(元素分析))観測値 C:51.7,H:4.22,N:4.30
    理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31

    実施例37 ビス(8−キノリルエチニル)(ビスジフェニルホスフィノエタン)白金(Pt(dppe)(8QE) )の合成 アルゴン雰囲気下、25mlシュレンク管にPt(dppe)Cl (0.16g,0.24mmol)、8−キノリルエチン(0.29g,1.9mmol)、ヨウ化銅(I)(11mg,0.055mmol)、N,N−ジメチルホルムアミドとジエチルアミンの混合溶液(N,N−ジメチルホルムアミド:ジエチルアミン=3:2)を10ml加え、50℃で9時間攪拌した。 反応終了後、不溶物をろ過し、得られたろ液にジクロロメタン(40ml)を加え、水洗し(50mlX4回)、硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を減圧下濃縮した。 得られた残渣に過剰量のジエチルエーテルを加えて析出した固体をろ取して、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥することにより薄黄色粉末として目的化合物を0.13g得た。 (収率59%)
    ホストとしてCBPを用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.27,0.19)の青白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.78(d,2H),8.15(m,6H),8.10(d,2H),7.70(m,2H),7.62(d,2H),7.49(d,2H),7.40−7.20(m,16H),2.52−2.40(m,4H)
    FAB−MS(M/z):898(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):536
    (EA)観測値 C:61.47,H:3.94,N:3.35
    理論値 C:64.21,H:4.04,N:3.12

    実施例38 ビス(7−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(7−QE) )の合成 8−キノリルエチンに替えて7−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.08g得た。 (収率54%)
    ホストとしてCBPを用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.31,0.44)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.83(dd,2H),8.08(s,2H),8.06−8.03(m,2H),7.64−7.60(m,4H),7.28−7.25(m,2H),1.90−1.71(m,16H)
    (EA):観測値 C:51.4,H:4.3,N:4.3
    理論値 C:51.8,H:4.3,N:4.3
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):498(max),538,577

    実施例39 ビス(6−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(6QE) )の合成 8−キノリルエチンに替えて6−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.12g得た。 (収率77%)
    ホストとしてCBPを用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.31,0.34)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.78(d,2H),8.03(d,2H),7.92(d,2H),7.84(s,2H),7.75(dd,2H),7.33−7.30(m,2H),1.88−1.73(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):511
    (EA)観測値 C:51.1,H:4.50,N:4.70
    理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31

    実施例40 ビス(5−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(5QE) )の合成 8−キノリルエチンに替えて5−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.14g得た。 (収率88%)
    ホストとしてCBPを用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.22,0.21)の青白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,2H),8.82(dd,2H),7.90(d,2H),7.64(dd,2H),7.60−7.56(m,2H),7.22−7.19(m,2H),1.89−1.76(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):540
    (EA)観測値 C:51.5,H:4.50,N:4.50
    理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31

    実施例41 ビス(4−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(4−QE) の合成 8−キノリルエチンに替えて4−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.08g得た。(収率50%)
    ホストとしてCBPを用いて、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.36,0.45)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.75(d,2H),8.62(dd,2H),8.02(d,2H),7.65−7.61(m,2H),7.43−7.39(m,4H),1.92−1.74(m,16h)
    (EA)観測値 C:51.8,H:4.5、N:4.2
    理論値 C:51.8,H:4.3、N:4.3
    FAB−MS(M/z):650(M+h)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):510(max),548,592

    実施例42 ビス(3−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(3QE) )の合成 8−キノリルエチンに替えて3−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.13g得た。 (収率86%)
    ホストとしてCBPを用いて、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.28,0.42)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.93(d,2H),8.12(d,2H),8.00(d,2H),7.70(d,2H),7.61−7.57(m,2H),7.49−7.45(m,2H),1.92−1.74(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+h)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):506
    (EA)観測値 C:50.5,H:4.40,N:4.20
    理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31

    実施例43 ビス(2−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金(Pt(dmpe)(2QE) )の合成 8−キノリルエチンに替えて2−キノリルエチンを用いる他は実施例36と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.13g得た。 (収率86%)
    ホストとしてCBPを用いて、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.27,0.31)の白色発色が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.99(d,2H),7.93(d,2H),7.68(dd,2H),7.62−7.57(m,2H),7.51(d,2H),7.41−7.37(m,2H),1.89−1.76(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex 250nm)λ(nm):482(max),518
    (EA)観測値 C:50.7,H:4.50,N:4.30
    理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31

    実施例44 ビス(8−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(8QE) ]の合成 アルゴン雰囲気下、25mlジュレンク管にPt(dmpe)Cl に(0.17g,0.40mmol)、8−キノリルエチン(0.14g,0.88mmol)、エタノール(10ml)を加えた後、ナトリウムエトキシド(濃度2.55モル/L(リットル)のエタノール溶液、300μL、0.84mmol)を滴下する。 反応混合物を攪拌しつつ4時間加熱還流を行った。 不溶物をろ過後、反応液にジクロロメタン(40ml)を加え、水洗する(50ml×4回),硫酸マグネシウムで脱水した後、溶媒を減圧下濃縮した。 この濃縮液に過剰量のジエチルエーテルを加えて目的化合物を析出させて濾過し、得られた固体をジエチルエーテルで洗浄し、真空乾燥することにより薄灰色粉末として目的化合物を0.22g得た。 なお、本化合物は結晶溶媒として塩化メチレンを1.5当量含む。 (収率75%)
    ホストとしてCBPを用い、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜とした後、310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.19,0.17)の青色が観測された。

    H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δ:8.89(d,2H),8.06(d,2H),7.94(d,2H),7.58(m,2H),7.41(m,2H),7.30(m,2H),1.96(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):541
    (E.A.):理論値 C:42.78,H:4.21,N:3.78
    観測値 C:43.42,H:4.22,N:3.81

    実施例45 ビス(7−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(7QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて7−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.19g得た。 (収率73%)
    ホストとしてCBPを用いて、本化合物を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.31,0.44)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.83(dd,2H),8.08(s,2H),8.06−8.03(m,2H),7.64−7.60(m,4H),7.28−7.25(m,2H),1.90−1.71(m,16H)
    (E.A.):理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:51.2,H:4.51,N:4.40
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):498(max),538,577

    実施例46 ビス(6−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(6QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて6−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.18g得た。 (収率68%)
    ホストとしてCBPを用い、本錯体を9重量%をドープした固体薄膜とした後、310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.31,0.34)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.78(d,2H),8.03(d,2H),7.92(d,2H),7.84(s,2H),7.75(dd,2H),7.33−7.30(m,2H),1.88−1.73(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):511
    (E.A.)理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:51.2,H:4.51,N:4.40

    実施例47 ビス(5−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(5QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて5−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.20g得た。 (収率77%)
    ホストとしてCBPを用い、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜とした後、310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.22,0.21)の青白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:9.07(dd,2H),8.82(dd,2H),7.90(d,2H),7.64(dd,2H),7.60−7.56(m,2H),7.22−7.19(m,2H),1.89−1.76(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K、Ex250nm)λ(nm):540
    (E.A.)理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:51.5,H:4.40,N:4.30

    実施例48 ビス(4−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(4QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて4−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.20g得た。 (収率77%)
    ホストとしてCBPを用いて、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜を調製した後310nmの紫外線照射することによりCIE色度座標値を測定したところ、(0.36,0.45)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl ):δ8.75(d,2H),8.62(dd,2H),8.02(d,2H),7.65−7.61(m,2H),7.43−7.39(m,4H),1.92−1.74(m,16H)
    (E.A.):理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:51.8,H:4.50,N:4.20
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):510(max),548,592

    実施例49 ビス(3−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(3QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて3−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.19g得た。 (収率72%)
    ホストとしてCBPを用い、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜とした後、310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.28,0.42)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:8.93(d,2H),8.12(d,2H),8.00(d,2H),7.70(d,2H),7.61−7.57(m,2H),7.49−7.45(m,2H),1.92−1.74(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650[M+H]
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ[nm]:506
    (E.A.)理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:50.9,H:4.33,N:4.31

    実施例50 ビス(2−キノリルエチニル)(ビスジメチルホスフィノエタン)白金[Pt(dmpe)(2QE) ]の合成 8−キノリルエチンに替えて2−キノリルエチンを用いる他は実施例44と同様に反応操作を行い、薄黄色粉末として目的化合物を0.19g得た。 (収率75%)
    ホストとしてCBPを用い、本錯体を9重量%ドープした固体薄膜とした後、310nmの紫外線照射してCIE色度座標値を測定したところ、(0.27,0.31)の白色発光が観測された。

    H−NMR(400MHz,CDCl )δ:7.99(d,2H),7.93(d,2H),7.68(dd,2H),7.62−7.57(m,2H),7.51(d,2H),7.41−7.37(m,2H),1.89−1.76(m,16H)
    FAB−MS(M/z):650(M+H)
    (Emission)(CHCl ,77K,Ex250nm)λ(nm):482(max),518
    (E.A.)理論値 C:51.8,H:4.34,N:4.31
    観測値 C:51.7,H:4.51,N:4.34

    実施例51 Au(PPh )(8QE)を有機発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子の作製 イーエッチシー製インジウム錫酸化物(以下、ITOと記載する。)被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、N,N'−ビス(3−メチルフェニル)−N,N'−ビス−(フェニル)−ベンジジン(以下、TPDと記載する。)からなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(PPh )(8QE)を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−ターシャリブチルフェニル−1,2,4−トリアゾール(以下、TAZと記載する。)からなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を膜厚100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。 (図1参照)

    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれたアルミナ製坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料をタングステンフィラメントを用いて加熱することによって行った。 このとき坩堝に接触させた熱電対によって坩堝の温度を測定し、Au(PPh )(8QE)を仕込んだ坩堝の温度は、概略330℃を超えない範囲に制御した。

    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+18Vにおいて16cd/m で青色発光した。 このとき発光に係る電流の効率を以下の式で求めた。

    電流効率=(単位面積当りの発光輝度)/(単位面積当りの電流密度

    このようにして求めた電流効率は0.03cd/Aであった。

    前記素子の発光スペクトルを日本分光(株)製分光蛍光光度計FP−6300を用いて測定した。 結果を図2に示す。 この素子の発光スペクトルは405nm付近にピークを有しており、CIE色度座標値を求めたところ(0.17,0.08)であった。

    実施例52 Au(PPh )(8QE)を有機発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にトリス−(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム(以下Alqと記載する。)からなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例51と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。 (図3参照)

    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて63cd/m で青色発光した。 この素子の最大電流効率は+13Vにおける0.23cd/Aであった。

    前記素子の発光スペクトルを実施例50と同様にして測定した。 結果を図4に示す。 この素子の発光スペクトルは400nm付近にピークを有しており、CIE色度座標値を求めると(0.24,0.24)であった。

    実施例53 Au(PPh )(8QE)を有機発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子の作製(3)
    発光層(4)中のAu(PPh )(8QE)の量を6重量%とした以外は実施例52と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。

    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて40cd/m で青色発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.32cd/Aであった。

    実施例54 Au(PPh )(8QE)を有機発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子の作製(4)
    発光層(4)中のAu(PPh )(8QE)の量を21重量%とした以外は実施例52と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。

    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて45cd/m で青色発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.26cd/Aであった。

    実施例55 Au(PPh )(5QE)を有機発光層に含むエレクトロルミネッセンス素子の作製 発光層(4)中の錯体をAu(PPh )(5QE)とした以外は実施例52と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。

    前記素子のITO電極を正極、N電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+17V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+25Vにおいて23cd/m で青色発光した。 このときの電流効率は0.14cd/Aであった。

    実施例56 Au(PPh )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、4,4'−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル(以下CBPと略す)中にAu(PPh )(5F−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。 また5F8QEの坩堝外部のヒーター温度は230℃を超えないように制御した。

    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+24Vにおいて67cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vで0.15cd/Aであった。

    実施例57 Au(PPh )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例56と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+15V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+28Vにおいて30cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+17Vで0.23cd/Aであった。

    実施例58 Au(PPh )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(3)
    発光層(4)の厚みを20nmとした以外は、実施例57と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて52cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vで0.23cd/Aであった。

    実施例59 Au(PPh )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(4)
    発光層として1,3−ビスカルバゾリルベンゼン(以下mCP)中にAu(PPh )(5F−8QE)錯体を9重量%含んだものを用いた以外は、実施例56と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて66cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+11Vで0.43cd/Aであった。
    また、同素子の発光スペクトルを実施例50と同様にして測定した。 この素子の発光スペクトルは400nm付近にピークを有しており、CIE色度座標値を求めると(0.16,0.08)であった。

    実施例60 Au(PPh )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(5)
    発光層としてmCP中にAu(PPh )(5F−8QE)錯体を9重量%含んだものを用いた以外は、実施例57と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+13V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+24Vにおいて31cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vで0.21cd/Aであった。

    実施例61 Au(PPh )(5Cl−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(5Cl−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Al電極(6)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+19Vにおいて37cd/m で発光した。 このときの最大電流効率は0.042cd/Aであった。

    実施例62 Au(PPh )(5Cl−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例61と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+20Vにおいて34cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+16Vで0.12cd/Aであった。

    実施例63 Au[P(o−Tol) ](5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu[P(o−Tol) ](5F−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Al電極(6)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+13V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+17Vにおいて5.3cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+16Vで0.011cd/Aであった。

    実施例64 Au[P(o−Tol) ](5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例63と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて39cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vで0.12cd/Aであった。

    実施例65 Au(PCy )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PCy )(5F−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Al電極(6)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて40cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+19Vで0.055cd/Aであった。

    実施例66 Au(PCy )(5F−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例65と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて37cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vで0.17cd/Aであった。

    実施例67 Au[P(o−Tol) ](5Cl−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu[P(o−Tol) ](5Cl−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、Al電極(6)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて38cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vで0.18cd/Aであった。

    実施例68 Au(PCy )(5Cl−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PCy )(5Cl−8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Al電極(6)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれた坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料を加熱することによって行った。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+18Vにおいて13cd/m で発光した。 このときの最大電流効率は0.025cd/Aであった。

    実施例69 Au(PCy )(5Cl−8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例68と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて32cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+16Vで0.16cd/Aであった。

    実施例70 Au(PPh )(6QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(PPh )(6QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて18cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.13cd/Aであった。

    実施例71 Au(PPh )(6QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例70と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+14V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+27Vにおいて19cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+18Vにおける0.11cd/Aであった。

    実施例72 Au(PPh )(5QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(5QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+20Vにおいて15cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+18Vにおける0.018cd/Aであった。

    実施例73 Au(PPh )(5QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(3)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例72と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて5.9cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+17Vにおける0.027cd/Aであった。

    実施例74 Au(PPh )(6QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(3)
    ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(6QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+20Vにおいて29cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vにおける0.076cd/Aであった。

    実施例75 Au(PPh )(6QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(4)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例74と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて39cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+17Vにおける0.21cd/Aであった。

    実施例76 Au(PPh )(2QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(2QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて41cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+21Vにおける0.064cd/Aであった。

    実施例77 Au(PPh )(2QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例76と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+25Vにおいて25cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vにおける0.16cd/Aであった。

    実施例78 Au(PPh )(7QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(7QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+8V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+19Vにおいて65cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+12Vにおける0.20cd/Aであった。
    また同素子の発光スペクトルを実施例51と同様にして測定した。 この素子の発光スペクトルは400nm付近にピークを有しており、CIE色度座標値を求めると(0.16,0.12)であった。

    実施例79 Au(PPh )(7QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例78と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて42cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+16Vにおける0.17cd/Aであった。

    実施例80 Au(PPh )(4QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、mCP中にAu(PPh )(4QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて44cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+13Vにおける0.21cd/Aであった。

    実施例81 Au(PPh )(4QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例80と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+24Vにおいて33cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+15Vにおける0.17cd/Aであった。

    実施例82 Au[P(i−Pr) ](8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu[P(i−Pr) ](8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて56cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.15cd/Aであった。

    実施例83 Au[P(i−Pr) ](8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例82と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+25Vにおいて34cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+19Vにおける0.099cd/Aであった。

    実施例84 Au(PCy )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(PCy )(8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+8V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて68cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+11Vにおける0.14cd/Aであった。

    実施例85 Au(PCy )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例84と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて50cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+18Vにおける0.20cd/Aであった。

    実施例86 Au(P(Mes) )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(P(Mes) )(8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+21Vにおいて61cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.12cd/Aであった。

    実施例87 Au(P(Mes) )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例86と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて52cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+16Vにおける0.16cd/Aであった。

    実施例88 Au(P(p−MeOC )) ](8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(P(p−MeOC )) ](8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+22Vにおいて68cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.18cd/Aであった。

    実施例89 Au(P(p−MeOC )) ](8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例88と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+24Vにおいて39cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+17Vにおける0.17cd/Aであった。

    実施例90 Au(P(o−Tol) )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にAu(P(o−Tol) )(8QE)錯体を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+9V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+23Vにおいて108cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.31cd/Aであった。

    実施例91 Au(P(o−Tol) )(8QE)錯体を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製(2)
    ホールブロック層(5)と電極(6)の間に、Alqからなる電子輸送層(7)を30nm、真空蒸着した以外は実施例90と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+24Vにおいて38cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+18Vにおける0.15cd/Aであった。

    実施例92 Pt(dmpe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にPt(dmpe)(8QE) を9重量%含む発光層(4)を膜厚20nm、TAZからなるホールブロック層(5)を20nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を膜厚100nm、順次真空蒸着させて図1に示すエレクトロルミネッセンス素子を作製した。

    なお、真空蒸着は、基板に対向して置かれたアルミナ製坩堝に原料を仕込み、坩堝ごと原料をタングステンフィラメントを用いて加熱することによって行った。 このとき坩堝に接触させた熱電対によって坩堝の温度を測定し、Pt(dmpe)(8QE) を仕込んだ坩堝の温度は、280℃を超えない範囲に制御した。

    前記素子のITO電極(2)を正極、Al電極(6)を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+16V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色の発光を開始し、+21Vにおいて8cd/m で発光した。 このとき発光に係る電流効率を前記の式で求めたところ0.09cd/Aであった。

    実施例93 Pt(dmpe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 発光層(4)の膜厚を30nm、ホールブロック層(5)の膜厚を30nmとした以外は実施例92と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+20Vにおいて33cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.37cd/Aであった。

    実施例94 Pt(dmpe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。 (図2参照)
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+16V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+32Vにおいて203cd/m で発光した。 このとき電流効率は6.3cd/Aであった。

    実施例95 Pt(dppe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にPt(dppe)(8QE) を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を膜厚100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。 (図2参照)
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+20V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+25Vにおいて14cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.34cd/Aであった。

    実施例96 Pt(dppe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例95と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+24V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+31Vにおいて36cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.1cd/Aであった。

    実施例97 Pt(dmpe)(7QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(7QE) を10重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+11V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+22Vにおいて5.4cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.07cd/Aであった。

    実施例98 Pt(dmpe)(7QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例97と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+16V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の発光を開始し、+27Vにおいて22cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+20Vにおける0.16cd/Aであった。

    実施例99 Pt(dmpe)(6QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(6QE) を9重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+27Vにおいて10cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.07cd/Aであった。

    実施例100 Pt(dmpe)(6QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例98と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+19V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+30Vにおいて28cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+22Vにおける0.13cd/Aであった。

    実施例101 Pt(dmpe)(5QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(5QE) を9重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例92と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+21Vにおいて92cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.09cd/Aであった。

    実施例102 Pt(dmpe)(5QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 発光層(4)の膜厚を30nm、ホールブロック層(5)の膜厚を30nmとした以外は実施例100と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+24Vにおいて66cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.71cd/Aを示した。

    実施例103 Pt(dmpe)(5QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例102と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+16V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青白色発光を開始し、+29Vにおいて51cd/m で発光した。 このとき電流効率は0.59cd/Aであった。

    実施例104 Pt(dmpe)(4QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(4QE) を9重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+10V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+18Vにおいて57cd/m で発光した。 この時の最大電流効率は0.075cd/Aであった。

    実施例105 Pt(dmpe)(4QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+14V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+25Vにおいて22cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+19Vにおける0.21cd/Aであった。

    実施例106 Pt(dmpe)(3QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(3QE) を9重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+13V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+23Vにおいて14cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+14Vにおける0.14cd/Aであった。

    実施例107 Pt(dmpe)(3QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例106と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+19V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+30Vにおいて38cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+21Vにおける0.16cd/Aであった。

    実施例108 Pt(dmpe)(2QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 CBP中にPt(dmpe)(2QE) を9重量%含む発光層(4)を用いた以外は実施例93と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+12V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+22Vにおいて9cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+17Vにおける0.11cd/Aであった。

    実施例109 Pt(dmpe)(2QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ホールブロック層(5)とAl電極(6)の間にAlqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nmで挿入した以外は実施例108と同様にしてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+19V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の白色発光を開始し、+26Vにおいて22cd/m で発光した。 この素子の最大電流効率は+21Vにおける0.13cd/Aであった。

    実施例110 Pt(dmpe)(8QE) を有機発光層に含む有機エレクトロルミネッセンス素子の作製 ITO被膜付きガラスを透明電極基板として用い、アルバック機工製真空蒸着装置を使用して、同基板上に2×10 −3 Pa以下の真空度で、TPDからなるホール輸送層(3)を膜厚40nm、CBP中にPt(dmpe)(8QE) を9重量%含む発光層(4)を膜厚30nm、TAZからなるホールブロック層(5)を30nm、Alqからなる電子輸送層(7)を膜厚30nm、電極(6)としてアルミニウム(Al)を膜厚100nm、順次真空蒸着させてエレクトロルミネッセンス素子を作製した。
    前記素子のITO電極を正極、Al電極を負極として通電し電極間電圧を上げていくと、+16V付近から素子は肉眼ではっきりと分かる程度の青色発光を開始し、+32Vにおいて203cd/m で発光した。 このとき電流効率は6.3cd/Aであった。

    本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子用の青色又は白色発光材料に有用な上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体及び同錯体を有機化合物薄層の内、少なくとも1つに含む有機エレクトロルミネッセンス素子を提供することができる。 この有機エレクトロルミネッセンス素子は電圧印加により青色又は白色の発光を示す。
    本発明によれば、また、副生成物を殆ど生成することなく、収率良く上記式(1)で示されるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物重金属錯体を製造する方法を提供することができる。
    本発明は、更に、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料の原料として有用であるエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(2))を収率良く製造する方法を提供すると共に、有機エレクトロルミネッセンス素子用材料の原料として有用な新規のエチニル基置換縮合ヘテロ環化合物(上記式(4))を提供することができる。

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