鉄含有ヒドロシリル化触媒及びこの触媒を含有する組成物

申请号 JP2014530974 申请日 2012-09-20 公开(公告)号 JP2014532045A 公开(公告)日 2014-12-04
申请人 ダウ コーニング コーポレーションDow Corning Corporation; ダウ コーニング コーポレーションDow Corning Corporation; 发明人 ブランドスタッド カート; ブランドスタッド カート; クック サイモン; クック サイモン; タン グエン ビン; タン グエン ビン; サージェナー アブリル; サージェナー アブリル; テイラー リチャード; テイラー リチャード; ツゥオ ミン−シン; ツゥオ ミン−シン; ダッシュ アスウィニ; ダッシュ アスウィニ; オルセン マシュー; オルセン マシュー;
摘要 組成物は、(A)ヒドロシリル化反応触媒及び(B)ヒドロシリル化反応を起こすことができる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物を含有する。この組成物は、ヒドロシリル化反応を介して反応して、シラン、ガム、ゲル、ゴム又は樹脂のような反応生成物を生成することができる。成分(A)は金属前駆体とリガンドとの反応を含む方法により製造できる金属リガンド錯体を有する。
权利要求
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立してハロゲン原子である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)〜(6):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はO、N、若しくはSから選択され;A 11及びA 13はHであり;A 〜A 10はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機へテロ原子含有基から選択され;A 12は水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価有機基から選択され;A 14は独立して水素原子、ハロゲン原子、及びBu、Ph、若しくはトルイル以外の一価有機基から選択され;但しA 〜A 10のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はN若しくはPから選択され;Q はNHA 23若しくはPA 2425から選択され、A 23はアルキル基、アリール基、若しくは水素原子から選択され、A 24及びA 25はそれぞれ独立してアルキル基及びフェニル基から選択され;A 15 〜A 22はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 16とA 17 、及び/又はA 20とA 21の一方若しくは両方が結合して二重結合を形成し得;但しA 15とA 18 、及び/又はA 17とA 18の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得;但しA 19 、A 20 、A 21 、及びA 22のいずれかが結合して二重結合若しくは縮合環構造を形成し得る);又は

    の一つを有する、方法。
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立して一価有機基である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)、(5)、及び(7)〜(27):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);


    (式中、Q はN、O、若しくはSから選択され;A 16 〜A 37はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 33はメトキシではなく;但しQ がNであるときは、A 26はHであり、A 27はC OMeではない);

    (式中、A 38 〜A 41はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;Q はOH、NHA 42 、PA 4344 、若しくはCOOHから選択され、A 42はアルキル基及びアリール基から選択され、A43及びA44はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;Q はA 46 、A 47 、若しくはCOOHから選択され、
    46は一般式:

    を有し、式中、Q はPA 5152から選択され、A 51及びA 52はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A 47 〜A 49はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;A 50は一価有機基及び水素原子から選択され、但しA 50とA41はメチレン基によって若しくはCA 5354を経由して一緒に結合し得、A 53及びA 54はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され; は結合点を指し;
    47は一般式:

    を有し、Q はOHであり、A 55 〜A 58はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;nは0若しくは1であり;但しA 56とA 57は一緒に結合して縮合環を形成し得る);

    (式中、Q はOH、NA 6162若しくはPA 6364から選択され;Q 10はOA 65若しくはNA 6162から選択され、A 61 、A 62 、A 63及びA 64はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;A 65は一価有機基及び水素原子から選択され;A 59及びA 60はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択される);

    (式中、A 66は一価有機基及び水素原子から選択され;A 67及びA 71はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A 68 、A 69 、A 70 、A 72 、A 73 、及びA 74はそれぞれ独立してアルキル基及びアリール基から選択され;X は対イオンであり;但しA 68とA 72は一緒に結合して縮合環構造を形成し得、但しA 69 、A 70 、A 74 、及びA 74のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、A 75 〜A 79はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;Q 11及びQ 12は独立してNHA 80及びPA 8182から選択され、A 80 、A 81 、及びA 82はそれぞれ独立して選択された一価有機基である);

    (式中、Q 13及びQ 14は独立してNであり、但しQ 13及びQ 14がNであるときは、n'は0〜1の整数であり、Q 13及びQ 14がOであるときは、n'は1〜2の整数であり、Q 13及びQ 14がOであるときは、A 83及びA 84は存在せず;A 83及びA 86は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;A 84及びA 85は独立してNA 8788から選択され、A 87及びA 88は独立して水素原子及びメチル以外の一価有機基から選択される);

    (式中、Q はN若しくはPから選択され;Q はNHA 23若しくはPA 2425から選択され、A 23はアルキル基、アリール基、若しくは水素原子から選択され、A 24及びA 25はそれぞれ独立してアルキル基及びフェニル基から選択され;A 15 〜A 22はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 16とA 17 、及び/又はA 20とA 21の一方若しくは両方が結合して二重結合を形成し得;但しA 15とA 18 、及び/又はA 17とA 18の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得;但しA 19 、A 20 、A 21 、及びA 22のいずれかが結合して二重結合若しくは縮合環構造を形成し得る);又は

    の一つを有する、方法。
  • 更に(2)前記反応生成物を還元剤と混合することを含む、請求項1又は2に記載の方法。
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立してハロゲン原子である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)、(3)、(12)、(19)、(21)、及び(28)〜(35):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はO、N、若しくはSから選択され;A 11及びA 13はHであり;A 〜A 10はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機へテロ原子含有基から選択され;A 12は水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価有機基から選択され;A 14は独立して水素原子、ハロゲン原子、及びBu、Ph、若しくはトルイル以外の一価有機基から選択され;但しA 〜A 10のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はN、O、若しくはSから選択され;A 16 〜A 37はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 33はメトキシではなく;但しQ がNであるときは、A 26はHであり、A 27はC OMeではない);

    (式中、Q はOH、NA 6162若しくはPA 6364から選択され;Q 10はOA 65若しくはNA 6162から選択され、A 61 、A 62 、A 63及びA 64はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;A 65は一価有機基及び水素原子から選択され;A 59及びA 60はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択される);

    (式中、A 66は一価有機基及び水素原子から選択され;A 67及びA 71はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A 68 、A 69 、A 70 、A 72 、A 73 、及びA 74はそれぞれ独立してアルキル基及びアリール基から選択され;X は対イオンであり;但しA 68とA 72は一緒に結合して縮合環構造を形成し得、但しA 69 、A 70 、A 74 、及びA 74のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);又は

    の一つを有する、方法。
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立して一価有機基である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)、(3)、(5)、(12)、(17)、(25)、及び(34)〜(57):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);


    (式中、Q はO、N、若しくはSから選択され;A 11及びA 13はHであり;A 〜A 10はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機へテロ原子含有基から選択され;A 12は水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価有機基から選択され;A 14は独立して水素原子、ハロゲン原子、及びBu、Ph、若しくはトルイル以外の一価有機基から選択され;但しA 〜A 10のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はN、O、若しくはSから選択され;A 16 〜A 37はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 33はメトキシではなく;但しQ がNであるときは、A 26はHであり、A 27はC OMeではない);

    (式中、各A 94は独立して水素原子、一価有機基、ハロゲン原子、及び一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但し複数のA 94のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得;Q 15はS若しくはNから選択され、但しQ 15がSであるときはA 89は存在せず、A 90はフェニル又はジメチルフェニル以外の一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89及びA 90はそれぞれ独立してジブチルフェニル若しくはジブチルフェノール以外の選択された一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89とA 90は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、A 38 〜A 41はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;Q はOH、NHA 42 、PA 4344 、若しくはCOOHから選択され、A 42はアルキル基及びアリール基から選択され、A43及びA44はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;Q はA 46 、A 47 、若しくはCOOHから選択され、
    46は一般式:

    を有し、式中、Q はPA 5152から選択され、A 51及びA 52はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A 47 〜A 49はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;A 50は一価有機基及び水素原子から選択され、但しA 50とA41はメチレン基によって若しくはCA 5354を経由して一緒に結合し得、A 53及びA 54はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され; は結合点を指し;
    47は一般式:

    を有し、Q はOHであり、A 55 〜A 58はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;nは0若しくは1であり;但しA 56とA 57は一緒に結合して縮合環を形成し得る);

    (式中、Q 16はO若しくはSから選択され、A 95は水素原子及びアルキル基から選択され;A 96は水素原子及び一価有機基から選択され;A 97及びA 98は独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA 97とA 98は一緒に結合して縮合複素環式構造を形成し得る);

    (式中、Q 13及びQ 14は独立してNであり、但しQ 13及びQ 14がNであるときは、n'は0〜1の整数であり、Q 13及びQ 14がOであるときは、n'は1〜2の整数であり、Q 13及びQ 14がOであるときは、A 83及びA 84は存在せず;A 83及びA 86は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;A 84及びA 85は独立してNA 8788から選択され、A 87及びA 88は独立して水素原子及びメチル以外の一価有機基から選択される);

    (式中、A 99 〜A 104はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA 99及びA 104はメシチルではなく;但しA 101とA 104は結合して二重結合を形成し得る);

    (式中、Q 17はOA 111及びNHA 112から選択され、A 111及びA 112はそれぞれ独立して水素原子及びアルキル基から選択され;A 105 〜A 110は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;但しA 106とA 107は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はN若しくはPから選択され;Q はNHA 23若しくはPA 2425から選択され、A 23はアルキル基、アリール基、若しくは水素原子から選択され、A 24及びA 25はそれぞれ独立してアルキル基及びフェニル基から選択され;A 15 〜A 22はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 16とA 17 、及び/又はA 20とA 21の一方若しくは両方が結合して二重結合を形成し得;但しA 15とA 18 、及び/又はA 17とA 18の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得;但しA 19 、A 20 、A 21 、及びA 22のいずれかが結合して二重結合若しくは縮合環構造を形成し得る);

    (式中、A 113 〜A 118はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;但しA 113とA 114 、及び/又はA 117とA 118の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、A 119 〜A 128はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択される);又は

    の一つを有する、方法。
  • 更に(2)前記反応生成物をイオン活性剤と混合することを含む、請求項4又は5に記載の方法。
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立してハロゲン原子である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)、(19)、(34)、(38)、(41)、(44)、(49)、及び(58)〜(67):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);


    (式中、各A 94は独立して水素原子、一価有機基、ハロゲン原子、及び一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但し複数のA 94のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得;Q 15はS若しくはNから選択され、但しQ 15がSであるときはA 89は存在せず、A 90はフェニル若しくはジメチルフェニル以外の一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89及びA 90はそれぞれ独立してジブチルフェニル若しくはジブチルフェノール以外の選択された一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89とA 90は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q 16はO若しくはSから選択され、A 95は水素原子及びアルキル基から選択され;A 96は水素原子及び一価有機基から選択され;A 97及びA 98は独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA 97とA 98は一緒に結合して縮合複素環式構造を形成し得る);

    (式中、Q はOH、NA 6162若しくはPA 6364から選択され;Q 10はOA 65若しくはNA 6162から選択され、A 61 、A 62 、A 63及びA 64はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;A 65は一価有機基及び水素原子から選択され;A 59及びA 60はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択される);

    (式中、A 129は一価有機基であり;A 130は水素原子、一価有機基若しくはハロゲン原子から選択され;Q 18はO若しくはSから選択され;Q 19はCA 131132 OH、NA 133134 、若しくは

    から選択され、A 131 、A 132 、A 133及びA 134は独立して水素原子及び一価炭化水素基から選択され;A 135はアリール基であり; は結合点を指す);

    (式中、A 99 〜A 104はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA 99及びA 104はメシチルではなく;但しA 101及びA 104は結合して二重結合を形成し得る);又は

    の一つを有する、方法。
  • (1)Fe前駆体を含む成分及びリガンドを含む成分を混合し、それにより反応生成物を製造することを含む方法であって、
    前記Fe前駆体が式(i)Fe−A (式中、各Aは独立して一価有機基である)を有し、並びに 前記リガンドが以下の一般式(1)、(3)、(7)、(9)〜(12)、(19)、(28)、(31)、(32)、(41)、(44)、(51)、(65)、及び(68)〜(77):

    (式中、QはN、O、P、若しくはSから選択され;xはQの原子価−2であり;A 、A 、A 、A 、A 、及びA はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA はOHでなく;但しA はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA とA 、及び/又はA とA の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);


    (式中、Q はO、N、若しくはSから選択され;A 11及びA 13はHであり;A 〜A 10はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機へテロ原子含有基から選択され;A 12は水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価有機基から選択され;A 14は独立して水素原子、ハロゲン原子、及びBu、Ph、若しくはトルイル以外の一価有機基から選択され;但しA 〜A 10のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q はN、O、若しくはSから選択され;A 16 〜A 37はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、若しくは一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA 33はメトキシではなく;但しQ がNであるときは、A 26はHであり、A 27はC OMeではない);

    (式中、各A 94は独立して水素原子、一価有機基、ハロゲン原子、及び一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但し複数のA 94のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得;Q 15はS若しくはNから選択され、但しQ 15がSであるときはA 89は存在せず、A 90はフェニル若しくはジメチルフェニル以外の一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89及びA 90はそれぞれ独立してジブチルフェニル若しくはジブチルフェノール以外の選択された一価有機基であり;但しQ 15がNであるときはA 89とA 90は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、Q 16はO若しくはSから選択され、A 95は水素原子及びアルキル基から選択され;A 96は水素原子及び一価有機基から選択され;A 97及びA 98は独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA 97とA 98は一緒に結合して縮合複素環式構造を形成し得る)

    (式中、Q はOH、NA 6162若しくはPA 6364から選択され;Q 10はOA 65若しくはNA 6162から選択され、A 61 、A 62 、A 63及びA 64はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;A 65は一価有機基及び水素原子から選択され;A 59及びA 60はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択される);

    (式中、A 129は一価有機基であり;A 130は水素原子、一価有機基若しくはハロゲン原子から選択され;Q 18はO若しくはSから選択され;Q 19はCA 131132 OH、NA 133134 、若しくは
    から選択され、A 131 、A 132 、A 133及びA 134は独立して水素原子及び一価炭化水素基から選択され;A 137はアリール基であり; は結合点を指す);

    (式中、Q 17はOA 111及びNHA 112から選択され、A 111及びA 112はそれぞれ独立して水素原子及びアルキル基から選択され;A 105 〜A 110は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;但しA 106とA 107は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る);

    (式中、A 136 〜A 140はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;Q 20はO若しくはSから選択され;Q 21はOA 141 、SA 142 、NA 143144から選択され、A 141 〜A 144はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択される);又は

    の一つを有する、方法。
  • 更に(2)前記反応生成物を還元剤と混合することを含む、請求項7又は8に記載の方法。
  • 前記反応生成物がFe−リガンド錯体並びに前記Fe前駆体と前記リガンドとの反応の又はそのときの副反応の副生成物を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  • 更に前記副生成物の全て又は一部を除去することを含む、請求項10に記載の方法。
  • 更に前記方法により製造された生成物をヒドロシリル化触媒として使用することを含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  • (A)請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法によって製造された生成物、
    (B)ヒドロシリル化反応を起こすことのできる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物、及び (C)ポリオルガノ水素シロキサン を含む組成物。
  • (A)請求項4〜9のいずれか一項に記載の方法によって製造された生成物、
    (B)ヒドロシリル化反応を起こすことのできる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物、及び (C)式R SiH (式中、下付き文字eは0、1、2、又は3であり、下付き文字fは1、2、3、又は4であり、但し(e+f)の合計が4であり、各R が独立してハロゲン原子又は一価有機基である)のシラン を含む組成物。
  • 前記組成物が更に、成分(A)、(B)、及び(C)と異なり、(D)スペーサー、(E)増量剤、可塑剤、又はそれらの組み合わせ、(F)充填剤、(G)充填剤処理剤、(H)殺生物剤、(I)安定剤、(J)難燃剤、(K)表面改質剤、(L)鎖延長剤、(M)末端封鎖剤、(N)融剤、(O)老化防止添加剤、(P)顔料、(Q)酸受容体、(R)レオロジー添加剤、(S)溶媒、(T)界面活性剤、(U)腐食防止剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択された、1種以上の追加成分を含む、請求項13又は14に記載の組成物。
  • 前記組成物を製造するために、
    成分(A)、(B)、及び(C)を含む成分を混合し;又は 成分(A)及び(B)、並びに任意に(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、(I)、(J)、(K)、(L)、(M)、(N)、(O)、(P)、(Q)、(R)、(S)、(T)、及び(U)の1種以上を含む成分を混合して硬化剤を生成し、成分(B)及び(C)、並びに任意に(D)、(E)、(F)、(G)、(H)、(I)、(J)、(K)、(L)、(M)、(N)、(O)、(P)、(Q)、(R)、(S)、(T)、及び(U)の1種以上を含む成分を混合してベースを生成し、並びに硬化剤とベースを混合する;
    ことを含む、請求項13〜15のいずれか一項に記載の組成物を製造する方法。
  • 請求項13〜15のいずれか一項に記載の組成物の反応生成物。
  • 说明书全文

    ヒドロシリル化反応を触媒する触媒は当技術分野で公知であり、市販されている。 そのような従来のヒドロシリル化触媒は白金、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、オスミウム、及びイリジウムから選択された金属であってよい。 あるいは、ヒドロシリル化触媒はそのような金属の化合物、例えば塩化白金酸、塩化白金酸六和物、二塩化白金、及び低分子量オルガノポリシロキサンとの当該化合物の錯体、又はマトリックス若しくはコア/シェルタイプ構造中にマイクロカプセル化した白金化合物であってもよい。 白金と低分子量オルガノポリシロキサン体としては、白金との1,3−ジエテ二ル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体が挙げられる。 これらの錯体は、樹脂マトリックス中にマイクロカプセル化されてもよい。 例示的ヒドロシリル化触媒は、米国特許第3,159,601号、同第3,220,972号、同第3,296,291号、同第3,419,593号、同第3,516,946号、同第3,814,730号、同第3,989,668号、同第4,784,879号、同第5,036,117号及び同第5,175,325号並びに欧州特許第0 347 895 B号に記載されている。 マイクロカプセル化されたヒドロシリル化触媒及びこれらの製造方法は、米国特許第4,766,176号及び同第5,017,654号に例示されるとおり、当技術分野において公知である。

    これらのヒドロシリル化触媒は、非常に高価であるという欠点を抱えている。 これらのヒドロシリル化触媒中の金属の一部は入手するのが困難でもあり得、これらのヒドロシリル化触媒の一部は製造するのが困難であり得る。 産業において、上述の従来のヒドロシリル化触媒を、より安価である及び/又はより容易に入手できる代替物に代えることの必要性がある。

    鉄前駆体(Fe前駆体)及びリガンド(ligand)を含む成分の反応生成物、並びにその反応生成物の製造法が開示される。 ヒドロシリル化反応によって反応生成物を生成することができる組成物は、この反応生成物及びヒドロシリル化反応を起こすことができる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物を含む。 脂肪族不飽和化合物がケイ素結合水素原子を含有しないときは、組成物は更に1分子当たり平均1個以上のケイ素結合水素原子を有するSiH官能性化合物を含む。

    全ての量、比率、及びパーセンテージは、特に記載のない限り、重量による。 冠詞「a」、「an」、及び「the」はそれぞれ、明細書の文脈により特に示されない限り、1つ以上を指す。 範囲の開示には、範囲それ自体及びその中に包含される任意の数も端点も含まれる。 例えば、2.0〜4.0の範囲の開示には、2.0〜4.0の範囲だけでなく、2.1、2.3、3.4、3.5、及び4.0の個々の数もその範囲に包含される任意の他の数と同じようにも含まれる。 更に、例えば2.0〜4.0の範囲の開示には、例えば2.1〜3.5、2.3〜3.4、2.6〜3.7、及び3.8〜4.0の部分集合もその範囲に包含される任意の他の部分集合も含まれる。 同様に、マーカッシュ群の開示には、群全体と、その中に包含される任意の個々のメンバー及びサブグループも含まれる。 例えば、マッカーシュ群としての、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基、の開示は、メンバーのアルキルを個別に、サブグループのアルキル及びアリール、並びにそこに包含される他の任意の個別のメンバー及びサブグループを含む。

    「アルキル」は、非環式、分岐状又は非分岐状、飽和一価炭化水素基を意味する。 アルキルはメチル、エチル、プロピル(例;イソプロピル及び/又はn−プロピル)、ブチル(例;イソブチル、n−ブチル、tert−ブチル及び/又はsec−ブチル)、ペンチル(例;イソペンチル、ネオペンチル、及び/又はtert−ペンチル)、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及びデシル、並びに炭素原子6個以上の分岐状飽和一価炭化水素基によって例示されるが、それらに限定されることはない。

    「アリール」は環状、完全不飽和の炭化水素基を意味する。 アリールは、シクロペンタジエニル、フェニル、アントラセニル、及びナフチルによって例示されるが、それらに限定されることはない。 単環アリール基は5〜9個の炭素原子、あるいは6〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有することができる。 多環アリール基は10〜17個の炭素原子、あるいは10〜14個の炭素原子、あるいは12〜14個の炭素原子を有することができる。

    「アラルキル」は側鎖及び/若しくは末端アリール基を有するアルキル基又は側鎖アルキル基を有するアリール基を意味する。 例示的アラルキル基としては、トリル、キシリル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、及びフェニルブチルが挙げられる。

    「炭素環」及び「炭素環式」はそれぞれ、炭化水素環を意味する。 炭素環は単環式であってもよく、あるいは、縮合、架橋又はスピロ多環であってもよい。 単環式炭素環は、3〜9個の炭素原子、あるいは4〜7個の炭素原子、あるいは5〜6個の炭素原子を有し得る。 多環式炭素環は、7〜17個の炭素原子、あるいは7〜14個の炭素原子、あるいは9〜10個の炭素原子を有し得る。 炭素環は、飽和であっても又は部分不飽和であってもよい。

    「シクロアルキル」は飽和炭素環を意味する。 単環式シクロアルキル基は、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルによって例示される。

    「ハロゲン化炭化水素」は、炭素原子に結合した水素原子1個以上が本式にハロゲン原子で置換された炭化水素を意味する。 ハロゲン化炭化水素基としては、ハロアルキル基、ハロゲン化炭素環基及びハロアルケニル基が挙げられる。 ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル(CF )、フルオロメチル、トリフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル、5,5,5,4,4,3,3−へプタフルオロペンチル、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル、及び8,8,8,7,7−へプタフルオロオクチルなどのフッ素化アルキル基、並びにクロロメチル及び3−クロロプロピルなどの塩素化アルキル基が挙げられる。 ハロゲン化炭素環基としては、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロブチル、3,4−ジフルオロシクロヘキシル及び3,4−ジフルオロ−5−メチルシクロヘプチルなどのフッ素化シクロアルキル基、並びに、2,2−ジクロロシクロプロピル、2,3−ジクロロシクロペンチルなどの塩素化シクロアルキル基が挙げられる。 ハロアルケニル基としては、塩化アリルが挙げられる。

    「へテロ原子」は、炭素を除く、http://www. iupac. org/fileadmin/user_upload/news/IUPAC_Periodic_Table−1Jun12. pdfのIUPAC元素周期表の13〜17族の元素のいずれかを意味する。 「へテロ原子」としては、例えば、N、O、P、S、Br、Cl、F及びIが挙げられる。

    「ヘテロ原子含有基」は、炭素原子を含む有機基を意味し、かつ少なくとも1個のヘテロ原子を含む。 へテロ原子含有基は、例えば一種以上のアシル、アミド、アミン、カルボキシル、シアノ、エポキシ、ヒドロカルボノキシ(hydrocarbonoxy)、イミノ、ケトン、ケトキシム、メルカプト、オキシム、及び/又はチオールを含む。 例えば、ヘテロ原子含有基が1個以上のハロゲン原子を含有するときは、このヘテロ原子を含有する基は、上記のハロゲン化炭化水素基であり得る。 あるいは、ヘテロ原子が酸素であるときは、このヘテロ原子を含有する基は、アルコキシ基又はアルキルアルコキシ基などのヒドロカルボノキシ基であり得る。

    「無機へテロ原子含有基」は少なくとも1個のヘテロ原子及び少なくとも1個の水素又は異なるヘテロ原子を含む基を意味する。 ヘテロ原子含有基としては、例えば1種以上のアミン、ヒドロキシル、イミノ、ニトロ、オキソ、スルホニル及び/又はチオールが挙げられ得る。

    「ヘテロアルキル」基は、少なくとも1個のヘテロ原子も含む、非環式の、分岐状又は非分岐状、飽和一価炭化水素基を意味する。 「ヘテロアルキル」としては、少なくとも1個の炭素原子がN、O、P又はSなどのヘテロ原子で置換された、ハロアルキル基及びアルキル基が挙げられ、例えば、ヘテロ原子がOであるときは、ヘテロアルキル基はアルコキシ基であり得る。

    「複素環」及び「複素環式」はそれぞれ、環内で炭素原子と1個以上のヘテロ原子を含む環基を意味する。 複素環内のヘテロ原子は、N、O、P、S又はそれらの組み合わせであり得る。 複素環は単環式であってもよく、あるいは、縮合、架橋又はスピロ多環であってもよい。 単環式複素環は、環内に3〜9個のメンバー原子、あるいは4〜7個のメンバー原子、あるいは5〜6個のメンバー原子を有し得る。 多環式複素環は、環内に7〜17個のメンバー原子、あるいは7〜14個のメンバー原子、あるいは9〜10個のメンバー原子を有し得る。 複素環は、飽和であっても又は部分的不飽和であってもよい。

    「複素芳香族」は、環内で炭素原子と1個以上のヘテロ原子を含む完全不飽和環含有基を意味する。 単環式複素芳香族基は、5〜9個のメンバー原子、あるいは6〜7個のメンバー原子、あるいは5〜6個のメンバー原子を有し得る。 多環式複素芳香族基は、10〜17個のメンバー原子、あるいは10〜14個のメンバー原子、あるいは12〜14個のメンバー原子を有し得る。

    複素芳香族としては、ピリジルなどのヘテロアリール基が挙げられる。 複素芳香族としては、ヘテロアラルキル、すなわち、側鎖及び/又は末端ヘテロアリール基を有するアルキル基、又は側鎖アルキル基を有するヘテロアリール基が挙げられる。 例示的ヘテロアラルキル基としては、メチルピリジル及びジメチルピリジルが挙げられる。

    本明細書で使用される略称は、以下のように定義される。 略称「cP」はセンチポイズを意味し、「cSt」はセンチストークスを意味する。 「DP」は重合度を意味する。 「FTIR」は、フーリエ変換赤外分光法を意味する。 「GC」はガスクロマトグラフィーを意味する。 「GPC」は、ゲル透過クロマトグラフィーを意味する。 「Mn」は、数平均分子量を意味する。 Mnは、GPCを使用して測定され得る。 「Mw」は、重量平均分子量を意味する。 「NMR」は、核磁気共鳴を意味する。 「Pa・s」はパスカル秒を意味し、「ppm」は100万分の1を意味する。 「COD」はシクロオクタジエニルを意味する。 「Et」は、エチルを意味する。 「Me」は、メチルを意味する。 「Ph」は、フェニルを意味する。 「Pr」はプロピルを意味し、iPr及びnPrといった様々な構造を包含する。 「iPr」は、イソプロピルを意味する。 「nPr」は、ノルマルプロピルを意味する。 「Bu」は、ブチルを意味し、nBu、sec−ブチル、tBu及びiBuといった様々な構造を包含する。 「iBu」は、イソブチルを意味する。 「nBu」は、ノルマルブチルを意味する。 「tBu」は、tert−ブチルを意味する。 「AcAc」はアセチルアセトナートを意味する。 「2−EHA」は2−エチルヘキサノアートを意味する。 「OAc」はアセタートを意味する。 「Hex」はヘキセニルを意味する。 「THF」はテトラヒドロフランを意味する。 「Vi」はビニルを意味する。

    「M単位」は式R SiO 1/2を有するシロキサン単位(式中、各Rは独立して一価の原子又は有機基を示す)を意味する。 「D単位」は式R SiO 2/2を有するシロキサン単位(式中、各Rは独立して一価の原子又は基を示す)を意味する。 「T単位」は式RSiO 3/2を有するシロキサン単位(式中、各Rは独立して一価の原子又は基を示す)を意味する。 「Q単位」は式SiO 4/2を有するシロキサン単位を意味する。

    「非官能性」は、成分がヒドロシリル化反応に関与する脂肪族不飽和置換基又はケイ素結合水素原子を有していないことを意味する。

    「含まない」とは、組成物が検出不能な量の成分を含有している、又は組成物が、成分を除外した同じ組成物と比較して、実施例セクションでの記載により測定されたGC測定値を変化させるに不十分な量の成分を含有していることを意味する。 例えば、本明細書に記載の組成物は、白金触媒を含まないものであり得る。 「白金触媒を含まない」とは、組成物が、組成物中他の成分の不飽和基のヒドロシリル化反応を触媒することのできる白金触媒を検出不能な量で含有している、又は白金触媒を除外した同じ組成物と比較して、実施例セクションでの記載により測定されたGC測定値を変化させるに不十分な量の白金触媒を含有していることを意味する。 組成物は従来の金属触媒を含まなくてもよい。 「金属触媒を含まない」とは、組成物がPt、Rh、Ru、Pd、Os、及びIrから選択される金属若しくは組成物中他の成分の不飽和基のヒドロシリル化反応を触媒することのできるそのような金属の化合物を検出不能な量で含有している、又は組成物が、従来の金属触媒を除外した同じ組成物と比較して、実施例セクションでの記載により測定されたGC測定値を変化させるに不十分な量の従来金属触媒を含有していることを意味する。 あるいは、本明細書に記載される組成物は、ヒドロシリル化反応触媒を含まなくてもよい(すなわち、本明細書で記載された成分(A)以外の、以下に記載される成分(B)の脂肪族不飽和基のヒドロシリル化反応を触媒することのできる任意の成分を含まない)。

    ヒドロシリル化反応により反応できる少なくとも1種の成分を有する組成物(組成物)は、以下のものを含む:
    (A)Fe含有ヒドロシリル化反応触媒;及び (B)ヒドロシリル化反応を起こすことのできる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物。
    理論に束縛されるものではないが、M含有ヒドロシリル化反応触媒は、組成物のヒドロシリル化反応を触媒するのに有効と特徴付けられると考えられる。 組成物のヒドロシリル化反応は反応生成物を製造する。 反応生成物はシラン、ガム、ゲル、ラバー、及び樹脂からなる群から選択される形状を有することができる。

    成分(B)がケイ素結合水素原子を含有しないときは、組成物は、成分(A)及び(B)と異なる、成分(C)1分子当たり平均1個以上のケイ素結合水素原子を有するSiH官能性化合物を更に含む。

    組成物は更に任意に、上記の成分(A)、成分(B)、及び成分(C)と異なる、1種以上の追加成分を含む。 適した追加成分として、(D)スペーサー;(E)増量剤、可塑剤又はそれらの組み合わせ;(F)充填剤;(G)充填剤処理剤;(H)殺生物剤;(I)安定剤;(J)難燃剤;(K)表面改質剤;(L)鎖延長剤;(M)末端封鎖剤;(N)融剤;(O)老化防止添加剤;(P)顔料;(Q)酸受容体;(R)レオロジー添加剤;(S)溶媒;(T)界面活性剤;(U)腐食防止剤、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。

    成分(A)はFe含有ヒドロシリル化反応触媒である。 Fe含有ヒドロシリル化反応触媒は、Fe前駆体とリガンドとの反応生成物を含み、また同反応生成物で製造される。 理論に束縛されるものではないが、この反応生成物はFe−リガンド錯体を含むと考えられる。 Fe前駆体はFe−リガンド錯体と異なる。 Fe前駆体は、Fe前駆体とリガンドとの反応生成物とは異なる。

    Fe前駆体は一般式(i):Fe−A を有する金属化合物であり、式中 各Aは独立して置換可能な置換基である。 理論に束縛されるものではないが、1種以上の実例のAがFeからリガンドで置換され、Fe−リガンド錯体を生成すると考えられる。 理論に束縛されるものではないが、1種以上の実例のグループAが、Fe前駆体とリガンド間の錯化反応により置換され、Fe−リガンド錯体を生成すると考えられる。 下付き文字xが1より大きいときは、各実例の、一般式(i)のAは同じでも異なってもよい。 Aの例としてハロゲン原子及び一価有機基が挙げられる。 一価有機基は、一価炭化水素基又は一価ヘテロ原子含有基であってもよい。 一価ヘテロ原子含有基として、アミノ基、ハロゲン化炭化水素基、シラザン基、カルボキシレート基、カルボキシルエステル基、カルボニル基、ヒドロカルボノキシ基、スルホネートエステル基、スルホニルイミド基、アセタート基、及びシアノ基により例示される。

    一般式(i)中のAに関するハロゲン原子の例として、Br、Cl、又はIが挙げられる。 Aに関する一価ハロゲン化炭化水素基の例としては、ハロアルキル基、例えばCF 、フルオロメチル、トリフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル、5,5,5,4,4,3,3−へプタフルオロペンチル、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル、及び8,8,8,7,7−へプタフルオロオクチルなどのフッ素化アルキル基;並びにクロロメチル及び3−クロロプロピルなどの塩素化アルキル基;並びにハロゲン化炭素環式基、例えば2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロブチル、3,4−ジフルオロシクロヘキシル、及び3,4−ジフルオロ−5−メチルシクロヘプチルなどのフッ素化シクロアルキル基及び2,2−ジクロロシクロプロピル、2,3−ジクロロシクロペンチルなどの塩素化シクロアルキル基;並びに塩化アリルなどのハロアルケニル基が挙げられる。

    一般式(i)中のAに関する一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、アルキル、アルケニル、炭素環、アリール、及びアラルキルが挙げられる。 アルキル基はMe、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ウンデシル、及びオクタデシルによって例示される。 アルケニル基はVi、アリル、プロペニル、及びHexによって例示される。 炭素環基は、飽和炭素環基、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル、又は不飽和炭素環基、例えばシクロペンタジエニル、シクロヘキセニル、若しくはシクロオクタジエニルなどのシクロアルケニルによって例示される。 アリール基はPh、トリル、キシリル、メシチル、及びナフチルによって例示される。 アラルキル基はベンジル及び2−フェニルエチルによって例示される。

    一般式(i)中のAに関するアミノ基の例は式−NA' (式中、各A'は独立して水素原子又は一価炭化水素基である)を有する。 A'に関する一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ウンデシル、及びオクタデシルなどのアルキル;ビニル、アリル、プロペニル、及びHexなどのアルケニル;飽和炭素環基、例えばシクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル、又はシクロペンタジエニル又はシクロオクタジエニルなどの不飽和炭素環基によって例示される炭素環基;Ph、トリル、キシリル、メシチル、及びナフチルなどのアリール;並びにベンジル若しくは2−フェニルエチルなどのアラルキルが挙げられる。 あるいは、各A'は、水素原子又はMe又はEtなどの1〜4個の炭素原子のアルキル基であってもよい。

    あるいは、一般式(i)中の各Aは、シラザン基であってもよい。

    あるいは、一般式(i)中の各Aは、カルボキシルエステル基であってもよい。 Aに関する適するカルボキシルエステル基の例としては、以下に限定されないが、OAc、エチルヘキサノアート(例えば2−EHA)、ネオデカノアート、オクタノエート、及びステアラートが挙げられる。

    一般式(i)中のAに関する一価ヒドロカルボノキシ基の例は式−O−A”(式中A”は一価炭化水素基である)を有することができる。 A”に関する一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、ウンデシル、及びオクタデシルなどのアルキル;Vi、アリル、プロペニル、及びHexなどのアルケニル;シクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル;Ph、トリル、キシリル、メシチル、及びナフチルなどのアリール;ベンジル又は2−フェニルエチルなどのアラルキルが挙げられる。あるいは、各A”はアルキル基、例えばMe、Et、nPr、iPr、nBu、iBu、又はtBuであってもよい。 あるいは、各A”はアルキル基でよく、あるいは、各A”はEt、iPr若しくはnPrなどのPr、又はBuであってもよい。

    あるいは、一般式(i)中の各Aはアルキル基、例えばMe、Et、nPr、iPr、nBu、iBu、又はtBuであってもよい。 あるいは、各Aは独立してEt、ベンジル、メシチル、Ph、NEt 、NMe 、シクロオクタジエン、エトキシド、iPr、Bu、2−EHA、エトキシ、プロポキシ、メトキシ、及びカルボニルからなる群から選択され得る。

    あるいは、Fe前駆体は市販の化合物、例えば表1に示されている化合物であってもよい。

    表1において、「Sigma−Aldrich」はSigma−Aldrich,Inc. (米国ミズーリ州セントルイス)を指し、「Gelest」はGelest,Inc. (ペンシルベニア州モーリスヴィル)を指し、「Strem」はStrem Chemicals Inc. (米国マサチューセッツ州ニューベリーポート)を指す。

    リガンドはMに配位する有機化合物である。 本明細書一般式において、一価有機基は一価炭化水素基又は一価ヘテロ原子含有基であり得る。 一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、又はヘキシルなどのアルキル;ビニル、アリル、プロペニル、及びヘキセニルなどのアルケニル;飽和炭素環基(例えばシクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル)、又はシクロペンタジエニル、若しくはシクロオクタジエニルなどの不飽和炭素環基によって例示される炭素環基;Ph及びナフチルなどのアリール;ベンジル、トリル、キシリル、メシチル又は2−フェニルエチルなどのアラルキルが挙げられる。

    一般式中の一価ヘテロ原子含有基の例としてハロゲン化炭化水素基又はヒドロカルボノキシ基が挙げられる。 一価ハロゲン化炭化水素基の例としては、フッ素化アルキル基(例;CF 、フルオロメチル、トリフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル);及びクロロメチルなどの塩素化アルキル基、などのハロアルキル基が挙げられる。 ヒドロカルボノキシ基の例としては、アルコキシ及びアラルキルオキシが挙げられる。 アルコキシ基は、OMe、OEt、OPr、及びOBu;あるいはOMeによって例示される。 アラルキルオキシ基は、フェニルメトキシ及びフェニルエトキシによって例示される。 あるいは、一価へテロ原子含有基は、環内の炭素原子に結合した1個以上の置換基を有するアリール基又はアラルキル基であってもよく、ここで1個以上の置換基はへテロ原子、例えば、上記のアラルキルオキシ、又は


    などの基(式中、

    は連結点を示す)を含有する。

    リガンドは一般式(1)〜(77)を有し得る。 ある種のリガンドを包含する例示的種々の属の具体例が以下に記載される。

    ある実施態様において、リガンドは一般式(1):


    (式中、QはN、O、P、又はSから選択され;xはQの原子価−2であり;A

    、A

    、A

    、A

    、A

    、及びA

    はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、又は一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA

    はOHでなく;但しA

    はトリフルオロメチルフェニルではなく;但しA

    とA

    、及び/又は、A

    とA

    の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有する。

    あるいは、リガンドは一般式(3):


    (式中、Q

    はO、N、又はSから選択され;A

    11及びA

    13はHであり;A

    〜A

    10はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、又は一価無機へテロ原子含有基から選択され;A

    12は水素原子、ハロゲン原子、又は一価有機基から選択され;A

    14は独立して水素原子、ハロゲン原子、及びBu、Ph、又はトルイル以外の一価有機基から選択され;但しA

    〜A

    10のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(5)


    (式中、Q

    はN又はPから選択され;Q

    はNHA

    23又はPA

    24

    25から選択され、A

    23はアルキル基、アリール基、又は水素原子から選択され、A

    24及びA

    25はそれぞれ独立してアルキル基及びフェニル基から選択され;A

    15 〜A

    22はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、又は一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA

    16とA

    17 、及び/又はA

    20とA

    21の一方若しくは両方が結合して二重結合を形成し得;但しA

    15とA

    18 、及び/又はA

    17とA

    18の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得;但しA

    19 、A

    20 、A

    21 、及びA

    22のいずれかが結合して二重結合又は縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(12):


    (式中、Q

    はN、O、又はSから選択され;A

    16 〜A

    37はそれぞれ独立して一価有機基、水素原子、ハロゲン原子、又は一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但しA

    33はメトキシではなく;但しQ

    がNであるときは、A

    26はHであり、A

    27はC

    OMeではない)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(17):


    (式中、A

    38 〜A

    41はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;Q

    はOH、NHA

    42 、PA

    43

    44 、又はCOOHから選択され、A

    42はアルキル基及びアリール基から選択され、A43及びA44はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;Q

    はA

    46 、A

    47 、又はCOOHから選択され、


    46は一般式:



    を有し、式中、Q

    はPA

    51

    52から選択され、A

    51及びA

    52はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A

    47 〜A

    49はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;A

    50は一価有機基及び水素原子から選択され、但しA

    50とA

    41はメチレン基によって又はCA

    53

    54を経由して一緒に結合し得、A

    53及びA

    54はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;

    は結合点を指し;


    47は一般式:



    を有し、Q

    はOHであり、A

    55 〜A

    58はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択され;nは0又は1であり;但しA

    56とA

    57は一緒に結合して縮合環を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(19):


    (式中、Q

    はOH、NA

    61

    62又はPA

    63

    64から選択され;Q

    10はOA

    65又はNA

    61

    62から選択され、A

    61 、A

    62 、A

    63 、及びA

    64はそれぞれ独立して選択された一価有機基であり;A

    65は一価有機基及び水素原子から選択され;A

    59及びA

    60はそれぞれ独立して一価有機基及び水素原子から選択される)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(21):


    (式中、A

    66は一価有機基及び水素原子から選択され;A

    67及びA

    71はそれぞれ独立して選択されたアルキル基であり;A

    68 、A

    69 、A

    70 、A

    72 、A

    73 、及びA

    74はそれぞれ独立してアルキル基及びアリール基から選択され;X

    は対イオンであり;但しA

    68とA

    72は一緒に結合して縮合環構造を形成し得、但しA

    69 、A

    70 、A

    74 、及びA

    74のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(23):


    (式中、A

    75 〜A

    79はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;Q

    11及びQ

    12は独立してNHA

    80及びPA

    81

    82から選択され、A

    80 、A

    81 、及びA

    82はそれぞれ独立して選択された一価有機基である)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(25):


    (式中、Q

    13及びQ

    14は独立してO及びNから選択され、但しQ

    13及びQ

    14がNであるときは、n'は0〜1の整数であり、Q

    13及びQ

    14がOであるときは、n'は1〜2の整数であり、Q

    13及びQ

    14がOであるときは、A

    83及びA

    84は存在せず;A

    83及びA

    86は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;A

    84及びA

    85は独立してNA

    87

    88から選択され、A

    87及びA

    88は独立して水素原子及びメチル以外の一価有機基から選択される)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(41):


    (式中、各A

    94は独立して水素原子、一価有機基、ハロゲン原子、及び一価無機ヘテロ原子含有基から選択され;但し複数のA

    94のいずれかが一緒に結合して縮合環構造を形成し得;Q

    15はS又はNから選択され、但しQ

    15がSであるときはA

    89は存在せず、A

    90はフェニル又はジメチルフェニル以外の一価有機基であり;但しQ

    15がNであるときはA

    89及びA

    90はそれぞれ独立してジブチルフェニル又はジブチルフェノール以外の選択された一価有機基であり;但しQ

    15がNであるときはA

    89とA

    90は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(44):


    (式中、Q

    16はO又はSから選択され、A

    95は水素原子及びアルキル基から選択され;A

    96は水素原子及び一価有機基から選択され;A

    97及びA

    98は独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA

    97とA

    98は一緒に結合して縮合複素環式構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(49):


    (式中、A

    99 〜A

    104はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され、但しA

    99及びA

    104はメシチルではなく;但しA

    101とA

    104は結合して二重結合を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(51):


    (式中、Q

    17はOA

    111及びNHA

    112から選択され、A

    111及びA

    112はそれぞれ独立して水素原子及びアルキル基から選択され;A

    105 〜A

    110は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;但しA

    106とA

    107は一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(54):


    (式中、A

    113 〜A

    118はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;但しA

    113とA

    114 、及び/又はA

    117とA

    118の一方若しくは両方が一緒に結合して縮合環構造を形成し得る)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(56):


    (式中、A

    119 〜A

    128はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択される)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(65):


    (式中、A

    129は一価有機基であり;A

    130は水素原子、一価有機基又はハロゲン原子から選択され;Q

    18はO又はSから選択され;Q

    19はCA

    131

    132 OH、NA

    133

    134 、又は



    (式中、A

    131 、A

    132 、A

    133及びA

    134は独立して水素原子及び一価炭化水素基から選択され;A

    135はアリール基であり;

    は結合点を指す)から選択される)を有してもよい。

    あるいは、リガンドは一般式(76):


    (式中、A

    136 〜A

    140はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択され;Q

    20はO又はSから選択され;Q

    21はOA

    141 、SA

    142 、NA

    143

    144から選択され、A

    141 〜A

    144はそれぞれ独立して水素原子及び一価有機基から選択される)を有してもよい。

    中性型の典型的なリガンドが表2に示される。

    本明細書で有用かつ上記表中の種々のリガンドは市販されている(例をあげれば、American Custom Chemical Corporation(米国カリフォルニア州サンディエゴ)、Alfa Aesar(米国マサチューセッツ州Ward Hill)、Ambinter(仏国パリ)、Anthem Pharmaceutical Research LLC(米国コネティカット州Newington)、ChemBridge Corporation(米国カリフォルニア州サンディエゴ)、Combi−Blocks(米国カリフォルニア州サンディエゴ)、Gelest,Inc.(米国ペンシルベニア州モーリスヴィル)、Interchim,Inc.(米国カリフォルニア州San Pedro)、Maybridge Chemical Co.Ltd.(ベルギー)、Princeton Biomolecular Research,Inc.(米国ニュージャージー州プリンストン)、Sigma−Aldrich,Inc.(米国ミズーリ州セントルイス)、Strem Chemicals Inc.(米国マサチューセッツ州ニューベリーポート)、TCI America(米国オレゴン州ポートランド)、及びVWR Internationl,LLC(米国ペンシルベニア州Radnor)などの製造供給元から)、また有機化学での慣用合成方法を用いて製造され得る。

    成分(A)は上記のリガンドとFe前駆体を混合することを含む方法によって製造することができる。 この方法は、任意でFe前駆体とリガンドを混合する前に、溶媒中にFe前駆体若しくはリガンドのいずれか又は両方を溶解させる工程を更に含み得る。 適する溶媒は、成分(S)に関して以下に記載されているものによって例示される。 あるいは、リガンドは容器内で溶媒に溶解させてもよく、溶媒はその後リガンドを有する容器にFe前駆体を加える前に除去してもよい。 リガンド及びFe前駆体の量は、Fe前駆体に対するリガンドのモル比(金属:リガンド比)が10:1〜1:10、あるいは2:1〜1:2、あるいは1:1〜1:4、あるいは1:1〜1:2となるように選択される。 Fe前駆体とリガンドとの混合は、これらをともに容器内で混合する、又は容器を振盪するなどの任意の便宜的手段によって行うことができる。

    Fe前駆体とリガンドの反応は任意の便宜的条件の下で行うことができ、例えば上記のように製造されるFe前駆体及びリガンドを−80℃〜200℃、あるいはある時間25℃の室温で、加熱により、又はそれらの組み合わせにより、反応させる。 加熱は、例えば25℃より高く200℃まで、あるいは25℃より高く75℃までで行われ得る。 加熱は、加熱マントル、加熱コイルを介する、又は容器をオーブンの中に入れるなど任意の便宜的手段により行われ得る。 錯化反応温度は、選択された特定のFe前駆体とリガンドの反応性、及び金属:リガンド比を含む様々な因子によるが、温度は、25℃〜200℃、あるいは25℃〜75℃の範囲であってもよい。 錯化反応時間は、選択された反応温度を含む様々な因子によるが、錯化反応温度は典型的には1秒〜48時間、あるいは1分〜30時間、あるいは45分〜15時間の範囲であってもよい。 リガンド及びFe前駆体は混合し、連続して加熱してもよい。 あるいは、リガンド及びFe前駆体は同時に混合、加熱してもよい。

    成分(A)の触媒活性反応生成物を製造する方法は、更に上記のように製造された反応生成物を活性化することを含むことができる。 反応生成物の活性化は、上記の反応生成物を還元剤と混合して、M−リガンド錯体中の金属原子の形式的酸化状態を還元することによって行うことができる。 反応生成物と混合し得る還元剤の例としては、アルカリ金属アマルガム;水素、金属ヒドリド例えばリチウムアルミニウム水素化物(LiAlH )又はナトリウムナフタレニド;シリルヒドリド(下記のシラン架橋剤に加えて、又は全て若しくは一部のシラン架橋剤の代わりとすることができる);金属ボロヒドリド例えばナトリウムトリエチルボロヒドリド(NaEt BH)、リチウムトリエチルボロヒドリド(LiEt BH)、又はナトリウムボロヒドリド(NaBH )が挙げられる。 適する還元剤としては、Chem. Rev. 1966,96,877〜910に記載されているものが挙げられる。

    あるいは、上記の反応生成物は、イオン活性剤と上記反応生成物を混合することを含む方法により活性化させることができる。 この方法に使用されるイオン活性剤の例としては、カルボラン、例えばLi+[CB 11 Br ]−、Li+[CB Br ]−、Li+[CB 1110 Br ]−、Li+[CB Br ]−、NH +[CB 11 Br ]−、NH +[CB Br ]−、NH +[CB 1110 Br ]−、NH +[CB Br ]−、Na+[CB 11 Br ]−、Na+[CB Br ]−、Na+[CB 1110 Br ]−、及びNa+[CB Br ]−;若しくは金属ホウ酸塩、例えばリチウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート(LiBArF)、リチウムテトラキス(3,5−トリフルオロメチル)フェニルボラート、ナトリウムテトラキス(3,5−トリフルオロメチル)フェニルボラート、又はそれらの混合物が挙げられる。

    あるいは、上記還元生成物は、上記反応生成物を中性活性剤と混合することを含む方法によって活性化され得る。 この方法に使用される中性活性剤の例としては、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン及びトリス(ペンタフルオロフェニル)アラン(Allane)が挙げられる。

    成分(A)の触媒活性反応生成物を製造する方法は、任意に反応後に溶媒を添加することを更に含んでもよい。 適する溶媒は、成分(S)に関して以下に記載されているものによって例示される。 あるいは、方法は、任意に、反応副生成物及び/又は、もし溶媒(例えばFe前駆体とリガンドとの混合を容易にするために用いられる)が存在するときは、溶媒を、錯化反応前又は錯化反応中に、除去することを更に含んでもよい。 副生成物として、例えばH−A(式中Aは一般式(i)で上記に定義される)、又はリガンドがFe前駆体と反応するときFe前駆体からの置換可能な置換基の反応から生じる任意の種が挙げられる。 副生成物は、加熱又は減圧下で、ストリッピング若しくは蒸留、及び/又は濾過若しくは結晶化、又はそれらの組み合わせなど、任意の便宜的手段により除去することができる。 結果として生じて単離されたM−リガンド錯体は、成分(A)の触媒活性反応生成物として使用され得る。

    あるいは、反応副生成物は、成分(A)として触媒活性反応生成物を使用するまで除去されない。 例えば、リガンド及びFe前駆体は、溶媒の除去又は除去せずに、また活性化し又はせずに、上記のように反応させてもよく、結果として得られる反応生成物(M−リガンド錯体及び反応副生成物及び任意の溶媒又は希釈剤を含む)は成分(A)として使用され得る。 理論に束縛されるものではないが、副生成物は、M−リガンド錯体に加えて、ヒドロシリル化反応触媒として、又は共触媒若しくは活性剤として、作用し得ると考えられる。 したがって、反応生成物はヒドロシリル化反応を触媒し得る。

    組成物は、1つの単触媒を含有し得る。 あるいは、組成物は、成分(A)として上記の二つ以上の触媒を含んでもよく、ここで二つ以上の触媒は、リガンドの選択、前駆体の選択、金属:リガンド比、及び一般式(i)での基Aに関する定義などの少なくとも一つの特性について異なる。 組成物は白金触媒を含まなくてもよい。 あるいは、組成物は従来の金属触媒を含まなくてもよい。 あるいは、組成物は、成分(A)以外の成分(B)の不飽和基のヒドロシリル化反応を触媒することになる、任意のM化合物を含まなくてもよい。 あるいは、組成物は、成分(A)以外のヒドロシリル化反応触媒を含まなくてもよい。 あるいは、組成物は、成分(A)以外の成分(B)の不飽和基のヒドロシリル化反応を触媒することになる、任意の成分を含まなくてもよい。

    成分(A)は、触媒的に有効な量で組成物中に存在する。 その正確な量は、成分(A)の反応性、成分(B)の種類及び量、並びに存在するなら、任意の追加成分の種類及び量を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、組成物中の成分(A)の量は、組成物中の全成分の総重量に基づいて百万分の1重量部(ppm)〜5%、あるいは0.1%〜2%、あるいは1ppm〜1%の範囲であり得る。

    成分(B)は、ヒドロシリル化反応を起こすことができる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有する脂肪族不飽和化合物である。 あるいは、成分(B)は、脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均2個以上有し得る。 脂肪族不飽和有機基は、ビニル、アリル、プロペニル、ブテニル及びヘキセニルが例示されるがこれらに限定されないアルケニルであり得る。 不飽和有機基は、エチニル、プロピニル、及びブチニルによって例示されるがこれらに限定されないアルキニル基であり得る。

    組成物の成分(B)は、不飽和炭化水素であり得、不飽和基はヒドロシリル化反応を介して反応することができる。 成分(B)は、モノマーであり得る。 例えば、成分(B)について適する脂肪族不飽和有機化合物としては、以下に限定されないが、エチレン、プロペン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−へプテンなどのアルケン;塩化アリルなどのハロゲン化アルケン;ジビニルベンゼン、ブタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1−ブテン−3−インなどのジオレフィン;シクロヘキセン及びシクロへプテンなどのシクロオレフィン;並びにアセチレン、プロピン、及び1−ヘキシンなどのアルキンが挙げられる。

    酸素含有脂肪族不飽和化合物は、成分(B)としてまた使用され得る。 例えば、不飽和は、ビニルシクロヘキシルエポキシド、アリルグリシジルエーテル、メチルビニルエーテル、ジビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、アリルアルデヒド、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、アリルアクリレート、メチルメタクリレート、アリルメタクリレート、ビニル酢酸、ビニルアセテート、及びリノレン酸などのエチレン性である。

    環内に脂肪族不飽和を含む複素環式化合物、例えばジヒドロフラン及びジヒドロピランもまた成分(B)として適している。 アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、アルキルシアニド、ニトロエチレンなどの窒素置換基を有する不飽和化合物もまた成分(B)として適している。

    あるいは、組成物の成分(B)はポリマーを含む。 成分(B)は、ヒドロシリル化反応を起こすことができる脂肪族不飽和有機基を1分子当たり平均1個以上有するベースポリマーを含んでもよい。 成分(B)は、上記の種々の化合物のポリマー(例えば、コポリマー又はターポリマー)を含んでもよく、但しヒドロシリル化反応を起こすことができる脂肪族不飽和が少なくとも1個存在する。 例としては、2〜20個の炭素原子を有するオレフィンモノマー及び4〜20個の炭素原子を有するジエンから誘導されるポリマー;モノオレフィン、イソモノオレフィン及びビニル芳香族モノマー、例えば2〜20個の炭素基を有するモノオレフィン、4〜20個の炭素基を有するイソモノオレフィン、及びスチレン、パラ−アルキルスチレン、パラ−メチルスチレンを含むビニル芳香族モノマー、から誘導されるポリマーが挙げられる。 あるいは、化合物はポリ(ジエン)であってもよい。 ジエンから誘導される多くのポリマーは通常、骨格又は側鎖に不飽和エチレン単位を含有する。 代表的な例としては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリブテニレン、ポリ(アルキル−ブテニレン(ここで、アルキルは1〜20個の炭素原子を有するアルキル基を含む)、ポリ(フェニル−ブテニレン、ポリペンテニレン、天然ゴム(ポリイソプレンの形態)、及びブチルゴム(イソブチレンとイソプレンのコポリマー)が挙げられる。

    あるいは、成分(B)は脂肪族不飽和を有するハロゲン化オレフィンポリマーを含み得る。 脂肪族不飽和を有するハロゲン化オレフィンポリマーの代表的な例としては、イソモノオレフィンとパラ−メチルスチレンとのコポリマーにベンジルハロゲンを導入するための臭素化により得られたポリマー、ハロゲン化ポリブタジエン、ハロゲン化ポリイソブチレン、ポリ(2−クロロ−1,3−ブタジエン)、ポリクロロプレン(85%トランス)、ポリ(1−クロロ−1−ブテニレン)(ネオプレン(登録商標))、及びクロロスルホン化ポリエチレンが挙げられる。

    あるいは、成分(B)は、上記の他の化合物、例えばビニルエーテル基、アクリレート基、メタクリレート基、及びエポキシ官能基を含有するポリマーを含み得る。

    あるいは、成分(B)は脂肪族不飽和を有するシランを含み得る。 あるいは、シランは一般式R 35 xx SiR 36 (4−xx) (式中、下付き文字xxは1〜4、あるいは1〜3、あるいは1の整数である)を有し得る。 R 35は脂肪族不飽和有機基であり、R 36はH、ハロゲン原子、及び一価有機基から選択される。

    あるいは、成分(B)のベースポリマーは、脂肪族不飽和を有する直鎖状、分岐状、環状又は樹脂状構造を有するケイ素含有ベースポリマーであり得る。 あるいは、ベースポリマーは直鎖状及び/又は分岐状構造を有し得る。 あるいは、ベースポリマーは、樹脂状構造を有し得る。 ベースポリマーは、ホモポリマー又はコポリマーでもよい。 成分(B)は、1種のベースポリマーであってもよい。 あるいは、成分(B)は、以下の特性のうちの少なくとも1つが異なる2種以上のベースポリマーを含んでもよい:構造、粘度、平均分子量、シロキサン単位、及び配列。 ベースポリマー中脂肪族不飽和有機基は、末端に、側鎖に、又は末端及び側鎖の両方に位置することができる。

    成分(B)のベースポリマー中の残りのケイ素結合有機基は、脂肪族不飽和を有さない一価有機基であり得る。 一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル、ウンデシル、及びオクタデシルなどのアルキル;シクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル;Ph、トリル、キシリル、及びナフチルなどのアリール;ベンジル、1−フェニルエチル又は2−フェニルエチルなどのアラルキルが挙げられる。 一価のハロゲン化炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、塩素化アルキル基、例えばクロロメチル及びクロロプロピル基;フッ素化アルキル基、例えばフルオロメチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル、5,5,5,4,4,3,3−ヘプタフルオロペンチル、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル及び8,8,8,7,7−ペンタフルオロオクチル;塩素化シクロアルキル基、例えば2,2−ジクロロシクロプロピル、2,3−ジクロロシクロペンチル;及びフッ素化シクロアルキル基、例えば2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロブチル、3,4−ジフルオロシクロヘキシル及び3,4−ジフルオロ−5−メチルシクロヘプチルが挙げられる。 他の一価有機基の例としては、以下に限定されないが、酸素原子で置換された炭化水素基、例えばグリシドキシアルキル、及び窒素原子で置換された炭化水素基、例えばアミノアルキル並びにシアノエチル及びシアノプロピルなどのシアノ官能基が挙げられる。

    成分(B)は 式(I):R SiO(R SiO) (R SiO) SiR
    式(II):R SiO(R SiO) (R SiO) SiR
    又はそれらの組み合わせのポリジオルガノシロキサンを含み得る。

    式(I)及び(II)中、各R は独立して、水素原子、又は脂肪族不飽和を有さない一価有機基であり、各R は独立して上記のものによって例示される脂肪族不飽和有機基である。 下付き文字aは、0又は正の数であり得る。 あるいは、下付き文字a平均値が、少なくとも2である。 あるいは、下付き文字aの値が、2〜2000の範囲であり得る。 下付き文字bは、0又は正の数であり得る。 あるいは、下付き文字bの平均値が、0〜2000の範囲であり得る。 下付き文字cは、0又は正の数であり得る。 あるいは、下付き文字cの平均値が、0〜2000の範囲であり得る。 下付き文字dの平均値が、少なくとも2である。 あるいは、下付き文字dの平均値が、2〜2000の範囲であり得る。 R に適する一価有機基は、成分(B)について上述したものである。 あるいは、各R は、Meなどのアルキル及びPhなどのアリールによって例示される一価炭化水素基である。 各R は独立して成分(B)について上述した脂肪族不飽和一価有機基である。 あるいは、R は、アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル及びヘキセニル;及びアルキニル基、例えばエチニル及びプロピニルによって例示される。

    成分(B)は、以下のようなポリジオルガノシロキサンを含み得る:
    i)ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、
    ii)ジメチルビニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン)、
    iii)ジメチルビニルシロキシ末端ポリメチルビニルシロキサン、
    iv)トリメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン)、
    v)トリメチルシロキシ末端ポリメチルビニルシロキサン、
    vi)ジメチルビニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサン)、
    vii)ジメチルビニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルフェニルシロキサン)、
    viii)ジメチルビニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン)、
    ix)フェニルメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、
    x)ジメチルヘキセニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン、
    xi)ジメチルヘキセニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルヘキセニルシロキサン)、
    xii)ジメチルヘキセニルシロキシ末端ポリメチルヘキセニルシロキサン、
    xiii)トリメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルヘキセニルシロキサン)、
    xiv)トリメチルシロキシ末端ポリメチルヘキセニルシロキサン、
    xv)ジメチルヘキセニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルヘキセニルシロキサン、
    xvi)ジメチルビニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチルヘキセニルシロキサン)、
    xvii)それらの組み合わせ。

    成分(B)としての使用に適したポリジオルガノシロキサン流体を製造する方法、例えば対応するオルガノハロシランの加水分解及び縮合又は環状ポリジオルガノシロキサンの平衡化は、当技術分野において周知である。

    上記のポリジオルガノシロキサンに加え又はその代わりに、成分(B)は、本質的にR SiO 1/2単位及びSiO 4/2単位からなるMQ樹脂、本質的にR SiO 3/2単位及びR SiO 2/2単位からなるTD樹脂、本質的にR SiO 1/2単位及びR SiO 3/2単位からなるMT樹脂、本質的にR SiO 1/2単位、R SiO 3/2単位及びR SiO 2/2単位からなるMTD樹脂、又はそれらの組み合わせなどの樹脂を更に含むことができる。

    各R は、例えば、成分(B)について上記のものによって例示される一価有機基である。 あるいは、R で表される一価有機基は、1〜20個の炭素原子を有し得る。 あるいは、R についての一価有機基の例としては、以下に限定されないが、一価炭化水素基及び一価ハロゲン化炭化水素基が挙げられる。

    樹脂は、脂肪族不飽和有機基を平均3〜30モルパーセント、あるいは0.1〜30モルパーセント、あるいは0.1〜5モルパーセント、あるいは3〜100モルパーセント含有し得る。 脂肪族不飽和有機基はアルケニル基、アルキニル基、又はそれらの組み合わせであってよい。 樹脂中の脂肪族不飽和有機基のモル%は、樹脂中のシロキサン単位の総モル数に対する樹脂中の不飽和基含有シロキサン単位のモル数の比率に100を乗じたものである。

    樹脂の製造方法は、当技術分野において周知である。 例えば、樹脂は、ダウト(Daudtら)のシリカヒドロゾルキャッピングプロセスにより製造された樹脂コポリマーを少なくとも1種のアルケニル含有末端封鎖試薬で処理することにより製造され得る。 Daudtらの方法は、米国特許第2,676,182号に開示されている。

    Daudtらの方法は、酸性条件下でシリカヒドロゾルを、トリメチルクロロシランなどの加水分解性シラン、ヘキサメチルジシロキサンなどのシロキサン又はそれらの混合物と反応させること、及びM単位及びQ単位を有するコポリマーを回収することを含んでいる。 得られるコポリマーは、一般に2〜5重量パーセントのヒドロキシル基を含有する。

    典型的に2%未満のケイ素結合ヒドロキシル基を含有する樹脂は、Daudtらの生成物を不飽和有機基含有末端封止封鎖剤及び脂肪族不飽和を有しない末端ブロッキング剤と、最終製品中に3〜30モルパーセントの不飽和有機基をもたらすのに十分な量で反応させることにより製造できる。 末端ブロッキング剤の例としては、以下に限定されないが、シラザン、シロキサン及びシランが挙げられる。 適する末端ブロッキング剤は、当技術分野において既知であり、米国特許第4,584,355号、同第4,591,622号、及び同第4,585,836号に例示されている。 単一の末端ブロッキング剤又はかかる剤の混合物を使用して、樹脂を製造することができる。

    あるいは、成分(B)は上記のポリオルガノシロキサン以外のケイ素含有ベースポリマーを含んでよい。 例えば、成分(B)に適する他の化合物としては、シラザン、及び/又はヒドロカルビル基、例としてアルキレン若しくはポリアルキレン基又はアリーレン基により連結されたケイ素原子を含有するポリマー材料が挙げられる。 成分(B)として有用なケイ素変性有機化合物としては、シラン又はシロキサンセグメントとして結合されたケイ素原子を少なくとも1個有する有機ポリマーが挙げられる。 ケイ素含有単位は脂肪族不飽和を含有することができ、有機ポリマー鎖の末端及び/若しくは側鎖位に、又はコポリマーとして結合し得る。 成分(B)に関して他の代表的ケイ素変性有機ポリマーとして、以下に限定されないが、アルケニルシロキシ官能性ポリマー例えばビニルシロキシ−、アリルシロキシ−及びヘキセニルシロキシ−有機ポリマー並びにシロキサン−有機ブロックコポリマーが挙げられる。 シラン変性有機ポリマーの例は、オレフィン、イソモノオレフィン、ジエン、エチレン又はプロピレンオキシド、及び2〜20個の炭素原子を有するビニル芳香族モノマーから誘導されるシリル化ポリマー、例えばイソモノオレフィン及びビニル芳香族モノマーのシラングラフト化コポリマーである。

    上記のケイ素変性有機ポリマーの例としては、ビニルシロキシ末端又はヘキセニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/ヒドロカルビル)コポリマー、ビニルシロキシ末端又はヘキセニルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/ポリオキシアルキレン)ブロックコポリマー、アルケニルオキシジメチルシロキシ末端ポリイソブチレン、及びアルケニルオキシジメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン/ポリイソブチレンブロックコポリマーが挙げられる。 成分(B)に関して適する化合物の例は、例えば国際公開WO 2003/093369号で見いだすことができる。

    組成物中の成分(B)の量は、組成物の反応生成物の所望形態、成分(B)の脂肪族不飽和基の量及びヒドロシリル化反応性、成分(A)の種類及び量、並びに成分(B)及び/又は成分(C)のケイ素結合水素原子の含有量を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(B)の量は、組成物中の全成分の重量に基づいて0.1〜99.9%の範囲であってよい。

    組成物中の成分(C)はSiH官能性化合物、すなわち1分子当たり平均1個以上のケイ素結合水素原子を有する化合物である。 成分(C)はシラン及び/又は有機水素ケイ素化合物を含み得る。 あるいは、成分(C)は、1分子当たり平均少なくとも2個のケイ素結合水素原子を有し得る。 組成物中の成分(C)の量は、成分(C)のSiH含有量、成分(B)の不飽和基含有量、及び所望される組成物の反応生成物の特性を含む様々な因子によるが、成分(C)の量は、成分(C)中のSiH基と成分(B)中の脂肪族不飽和有機基のモル比(一般にSiH:Vi比と呼ばれる)が0.3:1〜5:1、あるいは0.1:10〜10:1の範囲となるように十分であり得る。 成分(C)は、モノマー又はポリマー構造を有することができる。 成分(C)がポリマー構造を有するときは、ポリマー構造は、直鎖状、分岐状、環状又は樹脂状構造であり得る。 成分(C)がポリマーであるときは、成分(C)はホモポリマー又はコポリマーであり得る。 成分(C)中のケイ素結合水素原子は、末端に、側鎖に、又は末端及び側鎖の両方に位置され得る。 成分(C)は、1つのSiH官能性化合物であり得る。 あるいは、成分(C)は、2つ以上のSiH官能性化合物の組み合わせを含み得る。 成分(C)は、以下の特性の少なくとも1つが異なる2つ以上のオルガノ水素ポリシロキサンであり得る:構造、平均分子量、粘度、シロキサン単位、及び配列。

    成分(C)は、式R SiH のシランを含み得る(式中、下付き文字eは0、1、2又は3であり、下付き文字fは1、2、3、又は4であり、但し和(e+f)は4である。各R は独立して、ハロゲン原子又は一価有機基である。R に適するハロゲン原子としては、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素によって例示され、あるいは塩素である。R に適する一価有機基としては、以下に限定されないが、一価炭化水素及び一価ハロゲン化炭化水素基が挙げられる。一価炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、Me、Et、Pr、Bu、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、ドデシル、ウンデシル、及びオクタデシルなどのアルキル;シクロペンチル及びシクロヘキシルなどのシクロアルキル;Ph、トリル、キシリル、及びナフチルなどのアリール;ベンジル、1−フェニルエチル又は2−フェニルエチルなどのアラルキルが挙げられる。一価のハロゲン化炭化水素基の例としては、以下に限定されないが、塩素化アルキル基例えばクロロメチル及びクロロプロピル基;フッ素化アルキル基例えばフルオロメチル、2−フルオロプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、4,4,4−トリフルオロブチル、4,4,4,3,3−ペンタフルオロブチル、5,5,5,4,4,3,3−ヘプタフルオロペンチル、6,6,6,5,5,4,4,3,3−ノナフルオロヘキシル及び8,8,8,7,7−ペンタフルオロオクチル;塩素化シクロアルキル基例えば、2,2−ジクロロシクロプロピル、2,3−ジクロロシクロペンチル;及びフッ素化シクロアルキル基例えば、2,2−ジフルオロシクロプロピル、2,3−ジフルオロシクロブチル、3,4−ジフルオロシクロヘキシル及び3,4−ジフルオロ−5−メチルシクロヘプチルが挙げられる。他の一価有機基の例としては、以下に限定されないが、酸素原子で置換された炭化水素基、例えばグリシドキシアルキル、並びにメトキシ、エトキシ、プロポキシ及びブトキシなどのアルコキシ基;及び窒素原子で置換された炭化水素基、例えばアミノアルキル並びにシアノエチル及びシアノプロピルなどのシアノ官能基が挙げられる。成分(C)に適するシランの例として、トリクロロシラン(HSiCl )、Me HSiCl又はMeHSi(OMe) によって例示される。

    あるいは、成分(C)の有機水素ケイ素化合物は、以下に限定されないが、HR SiO 1/2 、R SiO 1/2 、HR SiO 2/2 、R SiO 2/2 、R SiO 3/2 、HSiO 3/2及びSiO 4/2単位を有するシロキサン単位からなるポリオルガノ水素シロキサンを含み得る。 前式中、各R は独立して上述の脂肪族不飽和を含まない一価有機基から選択される。

    成分(C)は、以下のポリオルガノ水素シロキサンを含み得る:
    式(III):R SiO(R SiO) (R HSiO) SiR
    式(IV):R HSiO(R SiO) (R HSiO) SiR H、又は それらの組み合わせ。

    上記式(III)及び式(IV)中、下付き文字gの平均値が0〜2000の範囲であり、下付き文字hの平均値が2〜2000の範囲であり、下付き文字iの平均値が0〜2000の範囲であり、下付き文字jの平均値が0〜2000の範囲である。 各R は独立して、上述の一価有機基である。

    成分(C)に関するポリオルガノ水素シロキサンとしては、以下によって例示される:
    a)ジメチル水素シロキシ末端ポリジメチルシロキサン、
    b)ジメチル水素シロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチル水素シロキサン)、
    c)ジメチル水素シロキシ末端ポリメチル水素シロキサン、
    d)トリメチルシロキシ末端ポリ(ジメチルシロキサン/メチル水素シロキサン)、
    e)トリメチルシロキシ末端ポリメチル水素シロキサン、
    f)本質的にH(CH SiO 1/2単位及びSiO 4/2単位からなる樹脂、及び g)それらの組合わせ。

    成分(C)として使用に適する直鎖状、分岐状、及び環状オルガノ水素ポリシロキサンの製造方法、例えばオルガノハロシランの加水分解及び縮合は、当技術分野において周知である。 成分(C)として使用に適するオルガノ水素ポリシロキサン樹脂の製造方法もまた、米国特許第5,310,843号、同第4,370,358号、及び同第4,707,531号に例示されるように周知である。

    あるいは、成分(C)の有機水素ケイ素化合物は式(V):


    (式中、各R

    29は独立して水素原子及び1〜20個のメンバー原子を含む一価有機基から選択され、下付き文字kは0〜18の範囲の整数値であり、下付き文字mは0〜19の範囲の整数値であり、k+mは3〜20、あるいは3〜40の範囲の整数値である)の化合物を含み得る。 各R

    30は独立して一価有機基、ハロゲン原子又は上記セクション記載のシロキサン単位から選択される。 あるいは、各R

    30は、ハロゲン原子、エーテル基、アルコキシ基、アルコキシエーテル基、アシル基、エポキシ基、アミノ基、シリル基、又は−Z−R

    31基から選択される官能基である(式中、Zは独立して酸素原子及び2〜20個の炭素原子を含む二価炭化水素基から選択され、R

    31は独立して−BR

    29

    32

    2−u 、−SiR

    29

    32

    3−v 、又は式(VI):


    (R

    32

    3−n

    29

    SiO

    1/2

    (R

    32

    2−o

    29

    SiO

    2/2

    (R

    32

    1−p

    29

    SiO

    3/2

    (SiO

    4/2

    (CR

    29

    32

    1−q

    aa (CR

    29

    32

    2−r

    bb (O(CR

    29

    32

    2−s

    cc (CR

    29

    32

    3−t

    dd


    で記載される基から選択され、式中Bはボロンを指し、各R

    29は上記のとおりであり、w+x+y+z+aa+bb+cc+ddの合計は少なくとも2であり、下付き文字nは0〜3の範囲の整数値であり、下付き文字oは0〜2の範囲の整数値であり、下付き文字pは0〜1の範囲の整数値であり、下付き文字qは0〜1の範囲の整数値であり、下付き文字rは0〜2の範囲の整数値であり、下付き文字sは0〜2の範囲の整数値であり、下付き文字tは0〜3の範囲の整数値であり、下付き文字uは0〜2の範囲の整数値であり、下付き文字vは0〜3の範囲の整数値であり、各R

    32はハロゲン原子、エーテル基、アルコキシ基、アルコキシエーテル基、アシル基、エポキシ基、アミノ基、シリル基、又は−Z−G基から選択される官能基であり、式中Zは上記のとおりであり、各Gは式(VII):



    で記述されるシクロシロキサンであり、R

    29及びR

    30は上記のとおりであり、下付き文字eeは1であり、下付き文字ffは0〜18の範囲の整数値であり、下付き文字ggは0〜18の範囲の整数値であり、ff+ggは2〜20の範囲の整数値であり、但し式(VII)ではR

    32基の一つがR

    31基を式(VII)のシクロシロキサンに結合させるZ基によって置換されており、更にaa+bb+cc+dd>0であるなら、w+x+y+z>0である)。

    このような有機水素ケイ素化合物は市販されており、SYL−OFF(登録商標)SL2架橋剤及びSYL−OFF(登録商標)SL12架橋剤(両方ともDow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている)が挙げられる。 上記の有機水素ケイ素化合物及びそれらの製造方法は国際公開WO2003/093349号及びWO2003/093369号に例示されている。 例示的有機水素ケイ素化合物は一般式:


    (式中、


    各R

    33は独立して水素原子及び一価有機基から選択され;各R

    34は独立して水素原子、一価有機基、及び式



    の基から選択され;下付き文字hhは少なくとも1の整数値であり;下付き文字jjは少なくとも1の整数値であり;下付き文字iiは最小値が0である整数である)を有し得る。 一般式中、R

    33の少なくとも一つの実例は水素原子である。 R

    33及び/又はR

    34に適する一価有機基は、R

    29に関して上記された基によって例示される。

    組成物中の成分(C)の正確な量は、成分(A)の反応性、成分(B)の種類及び量(成分(B)がケイ素結合水素原子を含有するかどうかにかかわらず)、並びにもし存在するなら、任意の追加成分(成分(C)以外の)の種類及び量を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、組成物中の成分(C)の量は、組成物中の全成分の総重量に基づいて、0%〜25%、あるいは0.1%〜15%、あるいは1%〜5%の範囲であってもよい。

    成分(D)はスペーサーである。 スペーサーは、有機粒子、無機粒子、又はそれらの組み合わせを含み得る。 スペーサーは、熱伝導性、導電性、又は両方であり得る。 スペーサーは、所望の粒径を有することができ、例えば粒径は25マイクロメートル(μm)〜125μmの範囲であり得る。 スペーサーは、ガラス又はポリマー(例えば、ポリスチレン)ビーズなどの単分散ビーズを含み得る。 スペーサーは、アルミナ、窒化アルミニウム、噴霧金属粉、窒化ホウ素、銅、及び銀などの熱伝導性充填剤を含み得る。 成分(D)の量は、粒径分布、組成物又はそれから製造される硬化生成物の使用中に印加される圧、使用中の温度、及び組成物又はそれから製造される硬化生成物の所望の厚さを含む様々な因子に依存する。 しかしながら、組成物は、0.05%〜2%、あるいは0.1%〜1%の範囲の量の成分(D)を含有し得る。

    成分(E)は、増量剤及び/又は可塑剤である。 非官能性ポリオルガノシロキサンを含む増量剤は、組成物に使用することができる。 例えば、非官能性ポリオルガノシロキサンは、式R SiO 2/2の二官能単位及び式R SiR 28 −の末端単位を含み得る(式中、R 及び各R は独立してメチル、エチル、プロピル、及びブチルなどのアルキル;ビニル、アリル、及びヘキセニルなどのアルケニル;Ph、トリル、キシリル、及びナフチルなどのアリール;並びにフェニルエチルなどのアラルキル基によって例示される一価炭化水素基などの一価有機基であり;R 28は酸素原子又は末端単位のケイ素原子を他のケイ素原子と連結する二価基である)。 R 28に関する二価連結基は、二価有機基、シリコーン有機基、又は二価炭化水素基と二価シロキサン基の組み合わせであり得る。 あるいは、R 28は独立して酸素原子及び二価炭化水素基から選択され得る。 あるいは、各R 28は、酸素原子であってもよい。 あるいは、各R 28はエチレン、プロピレン、ブチレン、若しくはヘキシレンなどのアルキレン基;フェニレンなどのアリーレン基、又は例えば:


    などのアルキルアリーレン基によって例示される二価炭化水素基であり得る。 あるいは、R

    28の例は酸素原子であり得、一方R

    28の異なる例は二価炭化水素基である。 非官能性ポリオルガノシロキサンは、当技術分野において既知であり、市販されている。 適する非官能性ポリオルガノシロキサンは、以下に限定されないが、ポリジメチルシロキサンにより例示される。 このようなポリジメチルシロキサンとしてはDOW CORNING(登録商標)200フルイド(Dow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている)が挙げられ、0.5cm

    /s〜0.1m

    /s(50cSt〜100,000cSt)、あるいは0.5cm

    /s〜0.05m

    /s(50cSt〜50,000cSt)、あるいは0.0125m

    /s〜0.06m

    /s(12,500cSt〜60,000cSt)の範囲の粘度を有し得る。

    有機可塑剤は、上記の非官能性ポリオルガノシロキサン増量剤に加えて、又はその代わりに、使用され得る。 有機可塑剤は、当技術分野において既知であり、市販されている。 有機可塑剤は、フタル酸塩、カルボン酸塩、カルボン酸エステル、アジピン酸塩、又はそれらの組み合わせを含み得る。 有機可塑剤は、ビス(2−エチルヘキシル)テレフタレート;ビス(2−エチルヘキシル)−1,4−ベンゼンジカルボキシレート;2−エチルヘキシルメチル−1,4−ベンゼンジカルボキシレート;分岐状及び直鎖状の1,2シクロヘキサンジカルボン酸ジノニルエステル;ビス(2−プロピルへプチル)フタレート;ジイソノニルアジペート;及びそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。

    有機可塑剤は、式


    の基を1分子当たり平均少なくとも1個有し得る(式中、R

    は水素原子又は一価有機基を表す)。 あるいは、R

    は、分岐状又は直鎖状一価炭化水素基を表してもよい。 一価有機基は、4〜15個の炭素原子、あるいは9〜12個の炭素原子のアルキル基などの分枝状又は直鎖状一価炭化水素基であり得る。 適する可塑剤は、アジぺート、カルボキシレート、フタレート及びそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。

    あるいは、有機可塑剤は、環式炭化水素中の炭素原子に結合した上記の式の基を1分子当たり平均少なくとも2個有し得る。 有機可塑剤は、次の一般式を有し得る:


    この式中、Z基は、3個以上の炭素原子、あるいは3〜15個の炭素原子を有する環式炭化水素基を表す。 下付き文字kの数範囲は、1〜12であり得る。 Z基は、飽和又は芳香族であり得る。 各R

    10は独立して水素原子、又は分岐状若しくは直鎖状一価有機基である。 R

    に関する一価有機基はMe、Et、又はBu等のアルキル基でもよい。 あるいは、R

    10の一価の有機基は、エステル官能基であり得る。 各R

    は独立して、4〜15個の炭素原子のアルキル基などの分岐状又は直鎖状一価炭化水素基である。

    適する有機可塑剤は、当技術分野において既知であり、市販されている。 可塑剤は、フタレート、例えばジブチルフタレート(Eastman(商標)DBP可塑剤)、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート又はジイソデシルフタレート(DIDP)、ビス(2−プロピルヘプチル)フタレート(BASF Palatinol(登録商標)DPHP)、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート(Eastman(商標)DOP可塑剤)、ジメチルフタレート(Eastman(商標)DMP可塑剤)、ジエチルフタレート(Eastman(商標)DMP可塑剤)などのジアルキルフタレート;ブチルベンジルフタレート及びビス(2−エチルヘキシル)テレフタレート(Eastman(商標)425可塑剤);ジカルボキシレート、例えばベンジル、C7〜C9直鎖状及び分岐状アルキルエステル、1,2ベンゼンジカルボン酸(Ferro SANTICIZER(登録商標)261A)、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(BASF Palatinol(登録商標)TOTM−I)、ビス(2−エチルヘキシル)−1,4−ベンゼンジカルボキシレート(Eastman(商標)168可塑剤);2−エチルヘキシルメチル−1,4−ベンゼンジカルボキシレート;1,2シクロヘキサンジカルボン酸ジノニルエステル、分岐状及び直鎖状(BASF Hexamoll DINCH);ジイソノニルアジペート;トリメリテート、例えば、トリオクチルトリメリテート(Eastman(商標)TOTM可塑剤);トリエチレングリコールビス(2−エチルヘキサノエート)(Eastman(商標)TEG−EH可塑剤);トリアセチン(Eastman(商標)トリアセチン);非芳香族二塩基酸エステル、例えば、ジオクチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート(Eastman(商標)DOA可塑剤及びEastman(商標)DOA可塑剤、Kosher)、ジ−2−エチルヘキシルアジペート(BASF Plastomoll(登録商標)DOA)、ジオクチルセバケート、ジブチルセバケート及びジイソデシルスクシネート;脂肪族エステル、例えば、ブチルオレエート及びメチルアセチルレチノレート;リン酸塩、例えば、リン酸トリクレシル及びリン酸トリブチル;塩素化パラフィン;炭化水素油、例えば、アルキルジフェニル及び部分水素化テルフェニル;プロセス油;エポキシ可塑剤、例えば、エポキシ化大豆油及びベンジルエポキシステアレート;トリス(2−エチルヘキシル)エステル;脂肪酸エステル;並びにそれらの組み合わせを含み得る。 他の適する可塑剤及びこれらの商業的供給源の例としては、BASF Palamoll(登録商標)652及びEastman 168 Xtreme(商標)可塑剤が挙げられる。

    あるいは、ポリマー可塑剤を使用することもできる。 ポリマー可塑剤の例としては、様々な方法によりビニル若しくはアリルモノマーを重合することによって得られるアルケニルポリマー;ポリアルキレングリコールエステル(例えば、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート、及びペンタエリスリトールエステル);二塩基酸(例えば、セバシン酸、アジピン酸、アゼライン酸及びフタル酸)と二価アルコール(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール及びジプロピレングリコール)から得られるポリエステル可塑剤;それぞれ500以上の分子量を有するポリエーテルポリオール(例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール及びポリテトラメチレングリコール)とポリスチレン(例えば、ポリスチレン及びポリ−α−メチルスチレン)とを含むポリエーテル;並びに、ポリブタジエン、ポリブテン、ポリイソブチレン、ブタジエンアクリロニトリル及びポリクロロプレンが挙げられる。

    成分(E)について上述したポリオルガノシロキサン増量剤及び有機可塑剤は、それぞれ単独、又は2つ以上のそれらの組み合わせのいずれかで使用され得る。 低分子量有機可塑剤と高分子量ポリマー可塑剤を組み合わせて使用してもよい。 組成物中で使用される成分(E)の正確な量は、組成物及びその硬化生成物の所望の最終用途を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(E)の量は、組成物中の全成分の総重量に基づいて0.1〜10重量%の範囲であり得る。

    成分(F)は、充填剤である。 充填剤は、補強用充填剤、増量用充填剤、伝導性充填剤、又はそれらの組み合わせを含み得る。 例えば、組成物は、任意に成分(f1)補強充填剤を更に含み得、これは、存在するときは、組成物の重量に基づいて0.1〜95重量%、あるいは1〜60重量%の範囲の量で添加され得る。 成分(f1)の正確な量は、組成物の反応生成物の形状(例えば、ゲル又はゴム)、及び他の充填剤が添加されるかどうかを含む様々な因子に依存する。 適する補強用充填剤の例としては、例えば刻まれたKEVLAR(登録商標)などの短繊維、及び/又は例えばヒュームシリカ、シリカエーロゲル、シリカキセロゲル、及び沈降シリカなどの補強用シリカ充填剤が挙げられる。 ヒュームドシリカは、当技術分野において既知であり、市販されている:例えば、Cabot Corporation(米国マサチューセッツ州)から名称CAB−O−SILで販売されているヒュームドシリカ。

    組成物は、任意に、成分(f2)増量用充填剤を、組成物の重量に基づいて0.1〜95重量%、あるいは1〜60重量%、あるいは1〜20重量%の範囲の量で更に含み得る。 増量充填剤の例としては、破砕石英、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム(例えば、沈降炭酸カルシウム)、酸化亜鉛、タルク、珪藻土、酸化鉄、クレー、雲母、二酸化チタン、ジルコニア、砂、カーボンブラック、グラファイト、又はそれらの組み合わせが挙げられる。 増量充填剤は、当技術分野において既知であり、市販されている;例えば、U. S. Silica(米国ウェストバージニア州Berkeley Springs)により名称MIN−U−SILで販売されている粉末シリカ。 適する沈降炭酸カルシウムとしては、SolvayからのWinnofil(登録商標)SPM、並びに、SMIからのUltrapflex(登録商標)及びUltrapflex(登録商標)100が挙げられる。

    組成物は、任意に、成分(f3)伝導性充填剤を更に含む得る。 成分(F)は、熱伝導性及び電気伝導性の両方であってよい。 あるいは、成分(F)は、熱伝導性及び電気絶縁性であり得る。 成分(F)は、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、アルミニウム三水和物、チタン酸バリウム、酸化ベリリウム、窒化ホウ素、炭素繊維、ダイヤモンド、グラファイト、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、金属微粒子、オニキス、炭化ケイ素、炭化タングステン、酸化亜鉛、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。 成分(F)は、金属充填剤、無機充填剤、溶融性充填剤、又はそれらの組み合わせを含み得る。 金属充填剤は、金属の粒子及び粒子表面上に層を有する金属粒子を含む。 これらの層は、例えば粒子の表面上の、金属窒化物層又は金属酸化物層であってよい。 適する金属充填剤としては、アルミニウム、銅、金、ニッケル、銀、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される金属粒子、あるいはアルミニウム粒子によって例示される。 適する金属充填剤としては、更に、上記金属の粒子表面上に窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化銅、酸化ニッケル、酸化銀、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される層を有する上記金属粒子によって例示される。 例えば、金属充填剤は、表面上に酸化アルミニウム層を有するアルミニウム粒子を含み得る。

    無機伝導性充填剤としては、オニキス;アルミニウム三水和物;酸化アルミニウム、酸化ベリリウム、酸化マグネシウム、及び酸化亜鉛などの金属酸化物;窒化アルミニウム及び窒化ホウ素などの窒化物;炭化ケイ素及び炭化タングステンなどの炭化物;並びにそれらの組み合わせによって例示される。 あるいは、無機伝導性充填剤としては、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、及びこれらの組み合わせによって例示される。 溶融性充填剤は、Bi、Ga、In、Sn、又はそれらの合金を含み得る。 溶融性充填剤は、任意にAg、Au、Cd、Cu、Pb、Sb、Zn、又はそれらの組み合わせを更に含み得る。 適する溶融性充填剤の例としては、Ga、In−Bi−Sn合金、Sn−In−Zn合金、Sn−In−Ag合金、Sn−Ag−Bi合金、Sn−Bi−Cu−Ag合金、Sn−Ag−Cu−Sb合金、Sn−Ag−Cu合金、Sn−Ag合金、Sn−Ag−Cu−Zn合金、及びそれらの組み合わせが挙げられる。 溶融性充填剤は50℃〜250℃、あるいは150℃〜225℃の範囲の融点を有し得る。 溶融性充填剤は、共晶合金、非共晶合金、又は純金属であってよい。 溶融性充填剤は市販されている。

    例えば溶融性充填剤はIndium Corporation of America(米国ニューヨーク州Utica)、Arconium(米国ロードアイランド州プロヴィデンス)、及びAIM Solder(米国ロードアイランド州クランストン)から入手可能である。 アルミニウム充填剤は、例えばToyal America,Inc. (米国イリノイ州Naperville)、及びValimet Inc. (米国カリフォルニア州ストックトン)から市販されている。 銀充填剤はMetalor Technologies U. S. A. Corp. (米国マサチューセッツ州Attleboro)から市販されている。

    熱伝導性充填剤は、当技術分野において既知であり、市販されている。 例えば、CB−A20S及びAl−43−Meは、昭和電工株式会社から市販されている様々な粒径の酸化アルミニウム充填剤であり、AA−04、AA−2及びAA18は、住友化学株式会社から市販されている酸化アルミニウム充填剤である。 商標KADOX(登録商標)及びXX(登録商標)を有する酸化亜鉛などの酸化亜鉛は、Zinc Corporation of America(米国ペンシルバニア州Monaca)から市販されている。

    充填剤粒子の形状は特に限定されないが、丸みを帯びた又は球状の粒子は、組成物中に充填剤を高装填した際に粘度が望ましくないレベルまで上昇することを防止し得る。

    成分(F)は、単一の充填剤、又は充填剤の粒子形状、平均粒径、粒度分布、及び種類などの少なくとも1つの特性が異なる、2つ以上の充填剤の組み合わせであってもよい。 例えば、より大きな平均粒径を有する第一の充填剤及びより小さな平均粒径を有する第二の充填剤などの、充填剤同士の組み合わせを用いることが望ましい場合がある。 より大きな平均粒径を有する第一の充填剤と第一の充填剤よりも小さな平均粒径を有する第二の充填剤との使用は、そのような充填剤の組み合わせを有さない組成物と比較して、充填効率を改善することができ、及び/又は、組成物の粘度を低下させることができる。

    充填剤の平均粒径は、成分(F)として選択された充填剤の種類、組成物に添加された正確な量、並びに、組成物の反応生成物の最終用途を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、充填剤は、0.1〜80μm、あるいは0.1〜50μm、あるいは0.1〜10μmの範囲の平均粒径を有し得る。

    組成物中の成分(F)の量は、組成物及び組成物の反応生成物に関する選択された最終用途、成分(B)の種類及び量、並びに成分(F)に関する選択された充填剤の種類及び量を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(F)の量は、組成物の体積により0体積%〜80体積%、あるいは50体積%〜75体積%、あるいは30体積%〜80体積%の範囲であり得る。 理論に束縛されるものではないが、充填剤の量が80体積%を超えると、組成物は反応して、一部の用途にとって不十分な寸法完全性を有する反応生成物を生じ得ると考えられる。

    組成物は、任意に、成分(G)処理剤を更に含み得る。 成分(G)の量は、選択される処理剤の種類、処理される粒子(例えば、成分(F)及び/又は(D))の種類及び量、粒子が組成物の添加前に処理されるのかどうか、又は粒子がその場で処理されるのかどうか、などの因子によって変動する。 しかしながら、成分(G)は、組成物中の全成分の重量に基づいて0.01%〜20%、あるいは0.1%〜15%、あるいは0.5%〜5%の範囲の量で使用され得る。 粒子、例えば充填剤、物理的乾燥剤、特定の難燃剤、及び/又は特定の顔料は、存在するとき、任意に、成分(G)で表面処理されてもよい。 粒子は、組成物に添加される前に、又はその場にて、成分(G)で処理されることができる。 成分(G)は、アルコキシシラン、アルコキシ官能性オリゴシロキサン、環状ポリオルガノシロキサン、ジメチルシロキサン若しくはメチルフェニルシロキサンなどのヒドロキシル官能性オリゴシロキサン、又は脂肪酸を含み得る。 脂肪酸の例としては、ステアリン酸カルシウムなどのステアリン酸塩が挙げられる。

    成分(G)として使用できる、いくつかの代表的な有機ケイ素充填剤処理剤としては、シリカ充填剤を処理するのに通常使用される組成物、例えばオルガノクロロシラン、オルガノシロキサン、ヘキサアルキルジシラザンなどのオルガノジシラザン、及び例えばC 13 Si(OCH 、C 17 Si(OC 、C 1021 Si(OCH 、C 1225 Si(OCH 、C 1429 Si(OC 、及びC CH CH Si(OCH などのオルガノアルコキシシランが挙げられる。 使用できる他の処理剤としては、アルキルチオール、脂肪酸、チタン酸塩、チタン酸塩カップリング剤、ジルコン酸塩カップリング剤、及びそれらの組み合わせが挙げられる。

    あるいは、成分(G)は、式:R 11 Si(OR 12(4−m) (式中、下付き文字mは1〜3の範囲の値であり、あるいは下付き文字mは3である)を有するアルコキシシランを含み得る。 各R 11は独立して例えば1〜50個の炭素原子、あるいは8〜30個の炭素原子、あるいは8〜18個の炭素原子の一価炭化水素基などの一価有機基である。 R 11としては、ヘキシル、オクチル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル及びオクタデシルなどのアルキル基、並びにベンジル及びフェニルエチルなどの芳香族基によって例示される。 R 11は、飽和又は不飽和、及び分岐状又は非分岐状であり得る。 あるいは、R 11は、飽和及び非分岐状であり得る。

    各R 12は、独立して1〜4個の炭素原子、あるいは1〜2個の炭素原子の飽和炭化水素基である。 成分(G)として使用するのに適するアルコキシシランとしては、ヘキシルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、テトラデシルトリメトキシシラン、フェニルエチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリエトキシシラン及びそれらの組み合わせによって例示される。

    アルコキシ官能性オリゴシロキサンはまた、処理剤としても使用され得る。 例えば、適するアルコキシ官能性オリゴシロキサンとしては、式(V):(R 13 O) Si(OSiR 14 15(4−n)のものが挙げられる。 この式中、下付き文字nは1、2、又は3であり、あるいは下付き文字nは3である。 各R 13は、アルキル基であり得る。 各R 14は、1〜10個の炭素原子の不飽和一価炭化水素基であり得る。 各R 15は、少なくとも10個の炭素原子を有する不飽和一価炭化水素基であり得る。

    金属充填剤などの特定の粒子は、アルキルチオール(例えば、オクタデシルメルカプタン)、脂肪酸(例えば、オレイン酸及びステアリン酸)、及びそれらの組み合わせで処理され得る。

    アルミナ又は不動態化窒化アルミニウムのための処理剤には、アルコキシシリル官能性アルキルメチルポリシロキサン(例えば、R 16 17 Si(OR 18(4−o−p)の部分加水分解縮合物若しくは共加水分解縮合物若しくは混合物)、又は加水分解性基がシラザン、アシルオキシ、又はオキシモを含み得る類似の物質を挙げることができる。 これらの全てにおいて、上記式中のR 16などのSiに結合された基は、長鎖不飽和一価炭化水素又は一価芳香族官能性炭化水素である。 各R 17は独立して一価炭化水素基であり、各R 18は独立して炭素原子1〜4個の一価炭化水素基である。 上記式中、下付き文字oは1、2、又は3であり、下付き文字pは0、1、又は2であり、但し、和(o+p)は1、2、又は3である。

    他の処理剤としては、アルケニル官能性ポリオルガノシロキサンが挙げられる。 適するアルケニル官能性ポリオルガノシロキサンとしては、以下に限定されないが:


    (式中、下付き文字qは、1,500以下の値を有する)が挙げられる。 他の処理剤としては、片末端キャップ化(mono-endcapped)アルコキシ官能性ポリオルガノシロキサン、すなわちアルコキシ基を1つの末端に有するポリジオルガノシロキサンが挙げられる。 このような処理剤の例としては、式:R

    25

    26

    SiO(R

    26

    SiO)

    Si(OR

    27

    が挙げられる(式中、下付き文字uは、0〜100、あるいは1〜50、あるいは1〜10、あるいは3〜6の値である)。 各R

    25は独立してMe、Et、Pr、Bu、ヘキシル、及びオクチルなどのアルキル基;並びにVi、アリル、ブテニル、及びHexなどのアルケニル基から選択される。 各R

    26は独立してMe、Et、Pr、Bu、ヘキシル、及びオクチルなどのアルキル基である。 各R

    27は独立してMe、Et、Pr、及びBu等のアルキル基である。 あるいは、各R

    25 、各R

    26 、及び各R

    27はMeである。 あるいは、各R

    25はViである。 あるいは、各R

    26及び各R

    27はMeである。

    あるいは、水素結合可能なポリオルガノシロキサンが、処理剤として有用である。 充填剤の表面を処理する目的は、相溶性の部分を充填剤表面に繋ぎ止める手段として、クラスター化されたか若しくは分散された又はその両方の、多様な水素結合を利用することである。 水素結合可能なポリオルガノシロキサンは、水素結合可能なケイ素結合基を1分子当たり平均少なくとも1個有する。 この基は、多数のヒドロキシル官能性を有する有機基、又は少なくとも1個のアミノ官能基を有する有機基から選択され得る。 水素結合可能なポリオルガノシロキサンとは、水素結合がポリオルガノシロキサンの充填剤への結合の主な形態であることを意味する。 ポリオルガノシロキサンは、充填剤と共有結合を形成できなくてもよい。 水素結合可能なポリオルガノシロキサンは、サッカリド−シロキサンポリマー、アミノ官能性ポリオルガノシロキサン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され得る。 あるいは、水素結合可能なポリオルガノシロキサンは、サッカリド−シロキサンポリマーであり得る。

    成分(H)は、殺生物剤である。 成分(H)の量は、選択される殺生物剤のタイプ及び所望される効果といった因子に応じて変動する。 しかしながら、成分(H)の量は、組成物中の全成分の重量に基づいて0重量%超〜5重量%の範囲であり得る。 成分(H)としては、(h1)殺真菌剤、(h2)除草剤、(h3)殺虫剤、(h4)抗菌剤、又はそれらの組み合わせによって例示される。

    成分(h1)は、殺真菌剤であり、例えば、殺真菌剤としては、N−置換ベンゾイミダゾールカルバメート、ベンゾイミダゾリルカルバメート(例えば、メチル2−ベンゾイミダゾリルカルバメート、エチル2−ベンゾイミダゾリルカルバメート、イソプロピル2−ベンゾイミダゾリルカルバメート、メチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−5−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−メチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−メチルカルバモイル)−6−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−メチルカルバモイル)−5−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エチルN−{2−[2−(N−メチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エチルN−{2−[1−(N−メチルカルバモイル)−6−メチルベンゾイミダゾリル]}カルバメート、イソプロピルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、イソプロピルN−{2−[1−(N−メチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−プロピルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−ブチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メトキシエチルN−{2−[1−(N−プロピルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メトキシエチルN−{2−[1−(N−ブチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エトキシエチルN−{2−[1−(N−プロピルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エトキシエチルN−{2−[1−(N−ブチルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{1−(N,N−ジメチルカルバモイルオキシ)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[N−メチルカルバモイルオキシ)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N−ブチルカルバモイルオキシ)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エトキシエチルN−{2−[1−(N−プロピルカルバモイル)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、エトキシエチルN−{2−[1−(N−ブチルカルバモイルオキシ)ベンゾイミダゾリル]}カルバメート、メチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6−クロロベンゾイミダゾリル]}カルバメート、及びメチルN−{2−[1−(N,N−ジメチルカルバモイル)−6−ニトロベンゾイミダゾリル]}カルバメート);10,10'−オキシビスフェノキサルシン(商品名:Vinyzene,OBPA)、ジ−ヨードメチル−パラ−トリルスルホン、ベンゾチオフェン−2−シクロヘキシルカルボキサミド−S,S−ジオキシド、N−(フルオロジクロリド(fluordichloride)メチルチオ)フタルイミド(商品名:Fluor−Folper及びPreventol A3)、メチル−ベンゾイミダゾール−2−イルカルバメート(商品名:Carbendazim及びPreventol BCM)、亜鉛−ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)(亜鉛ピリチオン)2−(4−チアゾリル)−ベンゾイミダゾール、N−フェニル−ヨードプロパルギルカルバメート、N−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロリド−2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン、N−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、及び/又は、トリアゾリル化合物(例えば、銀を含有するゼオライトと組み合わせたテブコナゾール)が挙げられる。

    成分(h2)は除草剤であり、例えば適する除草剤としては、アミド系除草剤(例として、アリドクロルN,N−ジアリル−2−クロロアセトアミド、CDEA 2−クロロ−N,N−ジエチルアセトアミド、エトニプロミド(RS)−2−[5−(2,4−ジクロロフェノキシ)−2−ニトロフェノキシ]−N−エチルプロピオンアミド);アニリド系除草剤(例として、シスアニリドシス−2,5−ジメチルピロリジン−1−カルボアニリド、フルフェナセト4'−フルオロ−N−イソプロピル−2−[5−(トリフルオロメチル)−1,3,4−チアジアゾール−2−イルオキシ]アセトアニリド;ナプロアニリド(RS)−α−2−ナフトキシプロピオンアニリド;アリールアラニン系除草剤(例として、ベンゾイルプロップN−ベンゾイル−N−(3,4−ジクロロフェニル)−DL−アラニン;フラムプロップ−M N−ベンゾイル−N−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−D−アラニン);クロロアセトアニリド系除草剤(例として、ブタクロールN−ブトキシメチル−2−クロロ−2',6'−ジエチルアセトアニリド、メタザクロール2−クロロ−N−(ピラゾール−1−イルメチル)アセト−2',6'−キシリジド、プリナクロール(RS)−2−クロロ−N−(1−メチルプロプ−2−イニル)アセトアニリド);スルホンアニリド系除草剤(例として、クロランスラム3−クロロ−2−(5−エトキシ−7−フルオロ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−イルスルホンアミド)安息香酸、メトスラム2',6'−ジクロロ−5,7−ジメトキシ−3'−メチル[1,2,4]トリアゾロ[1,5−a]ピリミジン−2−スルホンアニリド)、抗生物質系除草剤(例として、ビラナホス4−[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]−L−ホモアラニル−L−アラニル−L−アラニン);安息香酸系除草剤(例として、クロランベン3−アミノ−2,5−ジクロロ安息香酸、2,3,6−TBA 2,3,6−トリクロロ安息香酸);ピリミジニルオキシ安息香酸系除草剤(例として、ビスピリバック2,6−ビス(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルオキシ)安息香酸);ピリミジニルチオ安息香酸系除草剤(例として、ピリチオバック2−クロロ−6−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルチオ)安息香酸);フタル酸系除草剤(例として、クロルタールテトラクロロテレフタル酸);ピコリン酸系除草剤(例として、アミノピラリド4−アミノ−3,6−ジクロロピリジン−2−カルボン酸);キノリンカルボン酸系除草剤(例として、キンクロラック3,7−ジクロロキノリン−8−カルボン酸);ヒ素系除草剤(例として、CMAカルシウムビス(水素メチルアルソナート)、MAMAメチルアルソン酸水素アンモニウム、亜ヒ酸ナトリウム);ベンゾイルシクロヘキサンジオン系除草剤(例として、メソトリオン2−(4−メシル−2−ニトロベンゾイル)シクロヘキサン−1,3−ジオン);ベンゾフラニルアルキルスルホナート系除草剤(例として、ベンフレサートエタンスルホン酸2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチルベンゾフラン−5−イル);カルバメート系除草剤(例として、カルボキサゾール5−t−ブチル−1,2−オキサゾール−3−イルカルバミド酸メチル、フェナスラム4−[2−(4−クロロ−o−トリルオキシ)アセトアミド]フェニルスルホニルカルバミド酸メチル);カルバニラート系除草剤(例として、BCPC(RS)−sec−ブチル3−クロロフェニルカルバニラート、デスメジファムエチル3−フェニルカルバモイルオキシフェニルカルバマート、スウェップメチル3,4−ジクロロカルバニラート);シクロヘキセンオキシム系除草剤(例として、ブトロキシジム(RS)−(EZ)−5−(3−ブチリル−2,4,6−トリメチルフェニル)−2−(1−エトキシイミノプロピル)−3−ヒドロキシシクロヘキサ−2−エン−1−オン、テプラロキシジム(RS)−(EZ)−{2−1−[(2E)−3−クロロアリルオキシイミノ]プロピル}−3−ヒドロキシ−5−ペルヒドロピラン−4−イルシクロヘキサ−2−エン−1−オン);シクロプロピルイソオキサゾール系除草剤(例として、イソキサクロルトール4−クロロ−2−メシルフェニル5−シクロプロピル−1,2−イソオキサゾール−4−イルケトン);ジカルボキシイミド系除草剤(例として、フルメジン2−メチル−4−(α,α,α−トリフルオロ−m−トリル)−1,2,4−オキサジアジナン−3,5−ジオン);ジニトロアニリン系除草剤(例として、エタルフルラリンN−エチル−α,α,α−トリフルオロ−N−(2−メチルアリル)2,6−ジニトロ−p−トルイジン、プロジアミン5−ジプロピルアミノ−α,α,α−トリフルオロ−4,6−ジニトロ−o−トルイジン);ジニトロフェノール系除草剤(例として、;ジノプロップ4,6−ジニトロ−o−シメン−3−オール、エチノフェンα−エトキシ−4,6−ジニトロ−o−クレゾール);ジフェニルエーテル系除草剤(例として、エトキシフェンO−[2−クロロ−5−(2−クロロ−α,α,α−トリフルオロ−p−トリルオキシ)ベンゾイル]−L−乳酸);ニトロフェニルエーテル系除草剤(例として、アクロニフェン2−クロロ−6−ニトロ−3−フェノキシアニリン、ニトロフェン2,4−ジクロロフェニル4−ニトロフェニルエーテル);ジチオカルバメート系除草剤(例として、ダゾメット3,5−ジメチル−1,3,5−チアジアジン−2−チオン);ハロゲン化脂肪族化合物系除草剤(例として、ダラポン2,2−ジクロロプロピオン酸、クロロ酢酸);イミダゾリノン系除草剤(例として、イマザピル(RS)−2−(4−イソプロピル−4−メチル−5−オキソ−イミダゾリン−2−イル)ニコチン酸);無機系除草剤(例として、ナトリウムテトラボラート十水和物、アジドナトリウム);ニトリル系除草剤(例として、クロロキシニル3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンゾニトリル、イオキシニル4−ヒドロキシ−3,5−ジヨードベンゾニトリル);有機リン酸系除草剤(例として、アニロホスS−4−クロロ−N−イソプロピルカルバニロイルメチルO,O−ジメチルホスホスオロジチオアート、グルホシナート4−[ヒドロキシ(メチル)ホスフィノイル]DL−ホモアラニン);フェノキシ系除草剤(例として、クロメプロップ(RS)−2−(2,4−ジクロロ−m−トリルオキシ)プロピオンアニリド、フェンテラコール2−(2,4,5−トリクロロフェノキシ)エタノール);フェノキシ酢酸系除草剤(例として、MCPA(4−クロロ−2−メチルフェノキシ)酢酸);フェノキシ酪酸系除草剤(例として、MCPB 4−(4−クロロ−o−トリルオキシ)酪酸);フェノキシプロピオン酸系除草剤(例として、フェノプロップ(RS)−2−(2,4,5−トリクロロフェノキシ)プロピオン酸);アリールオキシフェノキシプロピオン酸系除草剤(例として、イソキサピリホップ(RS)−2−[2−[4−(3,5−ジクロロ−2−ピリジルオキシ)フェノキシ]プロピオニル]イソキサゾリジン);フェニレンジアミン系除草剤(例として、ジニトラミンN ,N −ジエチル−2,6−ジニトロ−4−トリフルオロメチル−m−フェニレンジアミン);ピラゾリルオキシアセトフェノン系除草剤(例として、ピラゾキシフェン2−[4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1,3−ジメチルピラゾール−5−イルオキシ]アセトフェノン);ピラゾリルフェニル系除草剤(例として、ピラフルフェン2−クロロ−5−(4−クロロ−5−ジフルオロメトキシ−1−メチルピラゾール−3−イル)−4−フルオロフェノキシ酢酸);ピリダジン系除草剤(例として、ピリダフォル6−クロロ−3−フェニルピリダジン−4−オール);ピリダジノン系除草剤(例として、クロリダゾン5−アミノ−4−クロロ−2−フェニルピリダジン−3(2H)−オン、オキサピラゾン5−ブロモ−1,6−ジヒドロ−6−オキソ−1−フェニルピリダジン−4−イルオキサミド酸);ピリジン系除草剤(例として、フルロキシピル4−アミノ−3,5−ジクロロ−6−フルオロ−2−ピリジルオキシ酢酸、チアゾピル2−ジフルオロメチル−5−(4,5−ジヒドロ−1,3−チアゾール−2−イル)−4−イソブチル−6−トリフルオロメチルニコチン酸メチル)、ピリミジンジアミン系除草剤(例として、イプリミダム6−クロロ−N −イソプロピルピリミジン−2,4−ジアミン);4級アンモニウム系除草剤(例として、ジエタムクアット1,1'−ビス(ジエチルカルバモイルメチル)−4,4'−ビピリジニウム、パラクアット1,1'−ジメチル−4,4'−ビピリジニウム);チオカルバメート系除草剤(例として、シクロエートS−エチルシクロヘキシル(エチル)チオカルバメート、チオカルバジルS−ベンジルジ−sec−ブチルチオカルバメート);チオ炭酸エステル系除草剤(例として、EXD O,O−ジエチルジチオビス(チオホルマート));チオ尿素系除草剤(例として、メチウロン1,1−ジメチル−3−m−トリル−2−チオ尿素);トリアジン系除草剤(例として、トリアジフラム(RS)−N−[2−(3,5−ジメチルフェノキシ)−1−メチルエチル]−6−(1−フルオロ−1−メチルエチル)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン);クロロトリアジン系除草剤(例として、シプラジン6−クロロ−N −シクロプロピル−N −イソプロピル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン、プロパジン6−クロロ−N ,N −ジイソプロピル−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン);メトキシトリアジン系除草剤(例として、プロメトンN ,N −ジイソプロピル−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジアミン);メチルチオトリアジン系除草剤(例として、シアナトリン2−(4−エチルアミノ−6−メチルチオ−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)−2−メチルプロピオニトリル);トリアジノン系除草剤(例として、ヘキサジノン3−シクロヘキシル−6−ジメチルアミノ−1−メチル−1,3,5−トリアジン−2,4(1H,3H)−ジオン);トリアゾール系除草剤(例として、エプロナズN−エチル−N−プロピル−3−プロピルスルホニル−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド);トリアゾロン系除草剤(例として、カルフェントラゾン(RS)−2−クロロ−3−{2−クロロ−5−[4−(ジフルオロメチル)−4,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル]−4−フルオロフェニル}プロピオン酸);トリアゾロピリミジン系除草剤(例として、フロラスラム2',6',8−トリフルオロ−5−メトキシ[1,2,4]トリアゾロ[1,5−c]ピリミジン−2−スルホンアニリド);ウラシル系除草剤(例として、フルプロパシル2−クロロ−5−(1,2,3,6−テトラヒドロ−3−メチル−2,6−ジオキソ−4−トリフルオロメチルピリミジン−1−イル)安息香酸イソプロピル);尿素系除草剤(例として、シクルロン3−シクロオクチル−1,1−ジメチル尿素、モニソウロン1−(5−tert−ブチル−1,2−オキサゾール−3−イル)−3−メチル尿素);フェニル尿素系除草剤(例として、クロロクスロン3−[4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−1,1−ジメチル尿素、シデュロン1−(2−メチルシクロヘキシル)−3−フェニル尿素);ピリミジニルスルホニル尿素系除草剤(例として、フラザスルフロン1−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−2−ピリジルスルホニル)尿素、ピラゾスルフロン5−[(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イルカルバモイル)スルファモイル]−1−メチルピラゾール−4−カルボン酸);トリアジニルスルホニル尿素系除草剤(例として、チフェンスルフロン3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イルカルバモイルスルファモイル)チオフェン−2−カルボン酸);
    チアジアゾリル系尿素除草剤(例として、テブチウロン1−(5−tert−ブチル−1,3,4−チアジアゾール−2−イル)−1,3−ジメチル尿素);及び/又は、分類されていない除草剤、例えば、クロルフェナック(2,3,6−トリクロロフェニル)酢酸、メタゾール2−(3,4−ジクロロフェニル)−4−メチル−1,2,4−オキサジアゾリジン−3,5−ジオン、トリタック(RS)−1−(2,3,6−トリクロロベンジルオキシ)プロパン−2−オール、2,4−D、クロリムロン及びフェノキサプロップ;並びにそれらの組み合わせが挙げられる。

    成分(h3)は、殺虫剤である。 適する殺虫剤は、アトラジン、ダイアジノン、及びクロロピリホスによって例示される。 この用途のために、殺虫剤としては、昆虫忌避剤(例えば、N,N−ジエチル−メタ−トルアミド)及びプレスロイド(例えば、ピレトリン)が挙げられる。

    成分(h4)は、抗菌剤である。 適する抗菌剤は市販されており、例えば、Dow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)からの、DOW CORNING(登録商標)5700及びDOW CORNING(登録商標)5772がある。

    あるいは、成分(H)は、ホウ素含有物質、例えばホウ素無水物、ホウ砂又は八ホウ酸二ナトリウム四水和物を含んでもよく、それらは殺虫剤、殺真菌剤、及び/又は難燃剤として機能し得る。

    成分(I)は安定剤であり、組成物の反応速度を、同じ成分を含むが安定剤が除かれた組成物と比較して、変更するために使用され得る。 ヒドロシリル化硬化性組成物用安定剤として、アセチレンアルコール(例えば、メチルブチノール、エチニルシクロヘサノール、ジメチルヘキシノール、及び3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、1−ブチン−3−オール、1−プロピン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、及び1−エチニル−1−シクロヘキサノール、並びにそれらの組み合わせ);シクロアルケニルシロキサン(例えば、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサンによって例示されるメチルビニルシクロシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン、及びそれらの組み合わせ);エン−イン化合物(例えば、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン);ベンゾトリアゾールなどのトリアゾール;ホスフィン;メルカプタン;ヒドラジン;テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン;ジアルキルフマラート、ジアルケニルフマラート、ジアルコキシアルキルフマラート;ジアリルマレアートなどのマレアート;ニトリル;エーテル;一酸化炭素;シクロオクタジエンなどのアルケン;ジビニルテトラメチルジシロキサン;ベンジルアルコールなどのアルコール;及びそれらの組み合わせによって例示される。

    あるいは、組成物中の成分(I)は、シリル化アセチレン系化合物であり得る。 理論に束縛されるものではないが、シリル化アセチレン系化合物を添加すると、シリル化アセチレン系化合物を含有していない組成物又は上述のような有機アセチレン系アルコール安定剤を含有する組成物のヒドロシリル化反応生成物と比較して、組成物のヒドロシリル化反応から製造される反応生成物の黄変を低減すると考えられる。

    シリル化アセチレン系化合物の例としては、(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)トリメチルシラン、((1,1−ジメチル−2−プロピニル)オキシ)トリメチルシラン、ビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルシラン、ビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)シランメチルビニルシラン、ビス((1,1−ジメチル−2−プロピニル)オキシ)ジメチルシラン、メチル(トリス(1,1−ジメチル−2−プロピニルオキシ))シラン、メチル(トリス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ))シラン、(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルフェニルシラン、(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルヘキセニルシラン、(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)トリエチルシラン、ビス(3−メチル−1−ブチン−3−オキシ)メチルトリフルオロプロピルシラン、(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)トリメチルシラン、(3−フェニル−1−ブチン−3−オキシ)ジフェニルメチルシラン、(3−フェニル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルフェニルシラン、(3−フェニル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルビニルシラン、(3−フェニル−1−ブチン−3−オキシ)ジメチルヘキセニルシラン、(シクロヘキシル−1−エチン−1−オキシ)ジメチルヘキセニルシラン、(シクロヘキシル−1−エチン−1−オキシ)ジメチルビニルシラン、(シクロヘキシル−1−エチン−1−オキシ)ジフェニルメチルシラン、(シクロヘキシル−1−エチン−1−オキシ)トリメチルシラン及びそれらの組み合わせが挙げられる。 あるいは、成分(I)としては、メチル(トリス(1,1−ジメチル−2−プロピニルオキシ))シラン、((1,1−ジメチル−2−プロピニル)オキシ)トリメチルシラン又はそれらの組み合わせによって例示される。 成分(I)として有用なシリル化アセチレン系化合物は、当技術分野で既知の方法、例えば酸受容体の存在下でクロロシランと上記のアセチレンアルコールと反応させて、アセチレンアルコールをシリル化することによって、製造され得る。

    組成物に添加される安定剤の量は、組成物の所望の可使時間、組成物が一液型組成物であるか又は多液型組成物であるか、使用される具体的な安定剤、もし存在するなら成分(C)の選択及び量を含む、様々な因子に依存する。 しかしながら、存在するときは、安定剤の量は、組成物の全成分の重量に基づいて、0%〜1%、あるいは0%〜5%、あるいは0.001%〜1%、あるいは0.01%〜0.5%、あるいは0.0025%〜0.025%の範囲であってよい。

    成分(J)は、難燃剤である。 適する難燃剤としては、例えば、カーボンブラック、水酸化アルミニウム水和物、及びケイ酸塩(例えば、ウォラストナイト)、白金及び白金化合物が挙げられることができる。 あるいは、難燃剤は、ハロゲン系難燃剤、例えば、デカブロモジフェニルオキシド、オクタブロモジフェニルオキシド、ヘキサブロモシクロドデカン、デカブロモビフェニルオキシド、ジフェニルオキシベンゼン、エチレンビス−テトラブロモフタルアミド、ペンタブロモエチルベンゼン、ペンタブロモベンジルアクリレート、トリブロモフェニルマレイン酸イミド、テトラブロモビスフェニルA、ビス−(トリブロモフェノキシ)エタン、ビス−(ペンタブロモフェノキシ)エタン、ポリジブロモフェニレンオキシド、トリブロモフェニルアリルエーテル、ビス−ジブロモプロピルエーテル、テトラブロモフタル酸無水物、ジブロモネオペンチルグリコール、ジブロモエチルジブロモシクロヘキサン、ペンタブロモジフェニルオキシド、トリブロモスチレン、ペンタブロモクロロシクロヘキサン、テトラブロモキシレン、ヘキサブロモシクロドデカン、臭素化ポリスチレン、テトラデカブロモジフェノキシベンゼン、トリフルオロプロペン及びPVCから選択され得る。 あるいは、難燃剤は、リン系難燃剤、例えば、(2,3−ジブロモプロピル)−ホスフェート、リン、環式リン酸塩、トリアリールホスフェート、ビス−メラミニウムペンテート、ペンタエリスリトール二環式ホスフェート、ジメチルメチルホスフェート、ホスフィンオキシドジオール、トリフェニルホスフェート、トリス−(2−クロロエチル)ホスフェート、リン酸エステル(例として、トリクレイル(tricreyl)、トリキシレニル、イソデシルジフェニル、エチルヘキシルジフェニル)、様々なアミンのリン酸塩(例えばリン酸アンモニウム)、トリオクチル、トリブチル又はトリス−ブトキシエチルホスフェートエステルから選択され得る。 他の難燃剤としては、テトラアルキル鉛化合物(例えば、テトラエチル鉛)、ペンタカルボニル鉄、メチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル、メラミン及び誘導体(例えば、メラミン塩)、グアニジン、ジシアンジアミド、スルファミン酸アンモニウム、アルミナ三水和物、及び水酸化マグネシウムとアルミナ三水和物を挙げることができる。

    難燃剤の量は、選択される難燃剤、及び溶媒が存在するかどうかを含む因子に依存する。 しかしながら、組成物中の難燃剤の量は、組成物全成分の重量に基づいて0重量%超〜10重量%の範囲であり得る。

    成分(K)は、表面改質剤である。 適する表面改質剤は、(k1)接着促進剤又は(k2)離型剤によって例示される。 成分(k1)に適する接着促進剤は、遷移金属キレート、ヒドロカルボノキシシラン、例えば、アルコキシシラン、アルコキシシランとヒドロキシ官能性ポリオルガノシロキサンの組み合わせ、アミノ官能性シラン、又はそれらの組み合わせを含み得る。 接着促進剤は、当技術分野において既知であり、式R 19 20 Si(OR 214−(r+s)を有するシランを含み得る(式中、R 19は独立して少なくとも3個の炭素原子を有する一価有機基であり、R 20は、アミノ、エポキシ、メルカプト又はアクリレート基などの接着促進基を有するSiC結合置換基を少なくとも1個含有し、下付き文字rは0〜2の範囲の数値であり、下付き文字sは1又は2のいずれかであり、和(r+s)は3以下である)。 あるいは、接着促進剤は、上記シランの部分縮合物を含み得る。 あるいは、接着促進剤は、アルコキシシランとヒドロキシ官能性ポリオルガノシロキサンの組み合わせを含み得る。

    あるいは、接着促進剤は、不飽和又はエポキシ官能性化合物を含み得る。 あるいは、接着促進剤は、不飽和又はエポキシ官能性アルコキシシランを含み得る。 例えば、官能性アルコキシシランは、式R 22 Si(OR 23(4−t)を有することができ、下付き文字tは1、2又は3であり、あるいは、下付き文字tは1である。 各R 22は、独立して一価の有機基であるが、但し、少なくとも1つのR 22は、不飽和有機基又はエポキシ官能性有機基である。 R 22のエポキシ官能性有機基は、3−グリシドキシプロピル及び(エポキシシクロヘキシル)エチルにより例示される。 R 22の不飽和有機基は、3−メタクリロイルオキシプロピル、3−アクリロイルオキシプロピル、並びに、ビニル、アリル、ヘキセニル、ウンデシレニル(undecylenyl)などの不飽和一価の炭化水素基により例示される。 各R 23は、独立して、1〜4個の炭素原子、あるいは1〜2個の炭素原子の飽和炭化水素基である。 R 23はMe、Et、Pr、及びBuによって例示される。

    適するエポキシ官能性アルコキシシランの例としては、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エチルジメトキシシラン、(エポキシシクロヘキシル)エチルジエトキシシラン及びそれらの組み合わせが挙げられる。 適する不飽和アルコキシシランの例としては、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ヘキセニルトリメトキシシラン、ウンデシレニルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン及びそれらの組み合わせが挙げられる。

    あるいは、接着促進剤は、上記のようなヒドロキシ末端ポリオルガノシロキサンとエポキシ官能性アルコキシシランの反応生成物、又は、ヒドロキシ末端ポリオルガノシロキサンとエポキシ官能性アルコキシシランの物理的ブレンドなどのエポキシ官能性シロキサンを含み得る。 接着促進剤は、エポキシ官能性アルコキシシランとエポキシ官能性シロキサンの組み合わせを含み得る。 例えば、接着促進剤は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びヒドロキシ末端メチルビニルシロキサンと3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとの反応生成物の混合物、あるいは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとヒドロキシ末端メチルビニルシロキサンの混合物、あるいは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとヒドロキシ末端メチルビニル/ジメチルシロキサンコポリマーの混合物により、例示される。

    あるいは、接着促進剤は、アミノ官能性アルコキシシラン、例えば、H N(CH Si(OCH 、H N(CH Si(OCH CH 、H N(CH Si(OCH 、H N(CH Si(OCH CH 、CH NH(CH Si(OCH 、CH NH(CH Si(OCH CH 、CH NH(CH Si(OCH 、CH NH(CH Si(OCH CH 、H N(CH NH(CH Si(OCH 、H N(CH NH(CH Si(OCH CH 、CH NH(CH NH(CH Si(OCH 、CH NH(CH NH(CH Si(OCH CH 、C NH(CH NH(CH Si(OCH 、C NH(CH NH(CH Si(OCH CH 、H N(CH SiCH (OCH 、H N(CH SiCH (OCH CH 、H N(CH SiCH (OCH 、H N(CH SiCH (OCH CH 、CH NH(CH SiCH (OCH 、CH NH(CH SiCH (OCH CH 、CH NH(CH SiCH (OCH 、CH NH(CH SiCH (OCH CH 、H N(CH NH(CH SiCH (OCH 、H N(CH NH(CH SiCH (OCH CH 、CH NH(CH NH(CH SiCH (OCH 、CH NH(CH NH(CH SiCH (OCH CH 、C NH(CH NH(CH SiCH (OCH 、C NH(CH NH(CH SiCH (OCH CH 、及びそれらの組み合わせ、を含み得る。

    あるいは、接着促進剤は、遷移金属キレートを含み得る。 適する遷移金属キレートとしては、チタン酸塩、アセチルアセトナートジルコニウムなどのジルコン酸塩、アセチルアセトナートアルミニウムなどのアルミニウムキレート、及びそれらの組み合わせが挙げられる。 あるいは、接着促進剤は、遷移金属キレートとアルコキシシランとの組み合わせ(例えば、グリシドキシプロピルトリメトキシシランとアルミニウムキレート又はジルコニウムキレートとの組み合わせ)を含み得る。

    成分(k2)は、離型剤である。 適する離型剤は、フッ素化化合物(例えば、フルオロ官能性シリコーン又はフルオロ官能性有機化合物)により例示される。

    あるいは、成分(K)の表面改質剤は、組成物の反応生成物の表面の外観を変化させるために使用することができる。 例えば、表面改質剤は、組成物の反応生成物の表面の光沢を増加させるために使用することができる。 このような表面改質剤は、アルキル及びアリール基を有するポリジオルガノシロキサンを含み得る。 例えば、DOW CORNING(登録商標)550フルイドは、Dow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている0.000125m /s(125cSt)の粘度を有するトリメチルシロキシ末端ポリ(ジメチル/メチルフェニル)シロキサンである。

    あるいは、成分(K)は、亜麻仁油、桐油、大豆油、ヒマシ油、魚油、麻実油、綿実油、オイチシカ油又は菜種油といった、植物又は動物資源から得られる天然油であり得る。

    成分(K)の正確な量は、成分(K)として選択される表面改質剤のタイプ、並びに、組成物及びその反応生成物の最終用途を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(K)は、存在するときは、組成物の重量に基づいて0.01〜50重量部、あるいは0.01〜10重量部、あるいは0.01〜5重量部の範囲の量で組成物に添加され得る。 成分(K)は、1種の接着促進剤であってもよい。 あるいは、成分(K)は、以下の特性のうちの少なくとも1つが異なる2つ以上の異なる表面改質剤を含んでもよい:構造、粘度、平均分子量、ポリマー単位、及び配列。

    鎖延長剤は、二官能性シラン及び二官能性シロキサンを含んでよく、これらは、架橋が生じる前にポリオルガノシロキサン鎖の長さを延長する。 鎖延長剤は、硬化生成物の引張弾性率を減少させるために使用することができる。 鎖延長剤は、組成物の他の成分(例えば、存在するときは成分(B)及び/又は成分(C))中の脂肪族不飽和基及び/又はケイ素結合水素原子との反応で競合する。 比較的低い重合度(例えば、3〜50の範囲のDP)を有するジメチル水素シロキシ末端ポリジメチルシロキサンが、成分(L)として使用され得る。 成分(L)は1種の鎖延長剤でもよい。 あるいは、成分(L)は、以下の特性のうちの少なくとも1つが異なる、2種以上の異なる鎖延長剤を含んでもよい:構造、粘度、平均分子量、ポリマー単位、及び配列。

    成分(M)は、末端封鎖剤であり、これはM単位、すなわち式R 24 SiO 1/2のシロキサン単位(式中、各R 24は独立して脂肪族不飽和を有さない一価炭化水素基などの一価非官能性有機基を表す)を含む末端封鎖剤である。 成分(M)は、一方の末端を例えば、(CH SiO−といったトリオルガノシリル基により末端封鎖され、もう一方の末端をケイ素結合水素原子及び/又は脂肪族不飽和有機基により末端封鎖されたポリオルガノシロキサンを含み得る。 成分(M)は、ポリジオルガノシロキサン(例えば、ポリジメチルシロキサン)であり得る。 ケイ素結合水素末端とトリオルガノシリル末端基の両方を有するポリオルガノシロキサンは、末端基全体の50%超、あるいは75%超をケイ素結合水素原子として有し得る。 ポリジメチルシロキサン中のトリオルガノシリル基の量は、組成物の硬化により製造される硬化反応生成物の弾性率を制御するために使用することができる。 理論に束縛されるものではないが、トリオルガノシリル末端基の濃度が高いほど、硬化生成物における弾性率が低くなり得ると考えられる。 成分(M)は、1種の末端封鎖剤であってもよい。 あるいは、成分(M)は、以下の特性のうちの少なくとも1つが異なる2つ以上の異なる末端封鎖剤を含んでもよい:構造、粘度、平均分子量、ポリマー単位、及び配列。

    成分(N)は融剤である。 組成物は、組成物中の全成分の重量に基づいて0%〜2%の融剤を含み得る。 カルボン酸及びアミンなどの化学活性官能基を含有する分子を融剤として用いることができる。 このような融剤としては、コハク酸、アビエチン酸、オレイン酸、及びアジピン酸などの脂肪酸;安息香酸などの芳香族酸;トリエタノールアミン、アミンの塩酸塩、及びアミンの臭化水素酸塩などの脂肪族アミン及びその誘導体が挙げられ得る。 融剤は当技術分野において既知であり、市販されている。

    成分(O)は、老化防止添加剤である。 老化防止添加剤は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、熱安定剤、又はそれらの組み合わせを含み得る。 適する酸化防止剤は、当技術分野において既知であり、市販されている。 適する酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、及びフェノール系酸化防止剤と安定剤の組み合わせが挙げられる。 フェノール系酸化防止剤としては、完全立体障害フェノール及び部分障害フェノール、立体障害性アミン(例えば、テトラメチル−ピペリジン誘導体)が挙げられる。 適するフェノール系酸化防止剤としては、ビタミンE及びCiba Specialty Chemicals(米国)からのIRGANOX(登録商標)1010が挙げられる。 IRGANOX(登録商標)1010は、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)を含む。 紫外線吸収剤の例としては、分枝状及び直鎖状の、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチル−フェノール(TINUVIN(登録商標)571)が挙げられる。 紫外線安定剤の例としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピぺリジル/セバケート、及びそれらの組み合わせ(TINUVIN(登録商標)272)が挙げられる。 これら及び他のTINUVIN(登録商標)添加剤(例えばTINUVIN(登録商標)765)は、Ciba Specialty Chemicals(米国ニューヨーク州Tarrytown)から市販されている。 他のUV及び光安定剤は市販されており、ChemturaのLowLite、PolyOneのOnCap、及びE. I. duPont de Nemours and Company(米国デラウェア州)のLight Stabilizer 210によって例示される。 あるいはオリゴマー(高い分子量)安定剤は、例えば組成物又はその硬化生成物からの安定剤の移動を最小化するために、使用され得る。 オリゴマー酸化防止剤安定剤(特にヒンダードアミン光安定剤(HALS))は、Ciba TINUVIN(登録商標)622であり、それは4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールと共重合したブタン二酸のジメチルエステルである。 熱安定剤としては、酸化鉄及びカーボンブラック、カルボン酸鉄、セリウム水和物、ジルコン酸バリウム、オクタン酸セリウム及びオクタン酸ジルコニウム、並びにポルフィリンが挙げられ得る。

    成分(O)の量は、選択される特定の老化防止添加剤及び所望される老化防止効果を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(O)の量は、組成物中の全成分の重量に基づいて0〜5重量%、あるいは0.1〜4重量%、あるいは0.5〜3重量%の範囲であり得る。 成分(O)は、1種の老化防止添加剤であってもよい。 あるいは、成分(O)は、2つ以上の異なる老化防止添加剤であってもよい。

    成分(P)は、顔料である。 この用途のために、用語「顔料」は、本明細書に記載の組成物の反応生成物に色を付与するのに使用される任意の成分を包含する。 顔料の量は、選択される顔料のタイプ及び生成物の所望される色合いを含む様々な因子に依存する例えば、組成物は、組成物中の全成分の量に基づいて、0〜20重量%、あるいは0.001〜5重量%の顔料を含み得る。

    適する顔料の例としては、インディゴ、二酸化チタンStan−Tone 50SP01 Green(PolyOneから市販されている)及びカーボンブラックが挙げられる。 カーボンブラックの代表的な、限定されることのない例としては、Shawiniganアセチレンブラック(Chevron Phillips Chemical Company LPから市販されている);SUPERJET(登録商標)カーボンブラック(LB−1011)(Elementis Pigments Inc.(米国イリノイ州Fairview Heights)により供給されている);SR 511(Sid Richardson Carbon Co(米国オハイオ州アクロン)により供給されている);並びにN330、N550、N762、N990(Degussa Engineered Carbons(米国ニュージャージー州Parsippany))が挙げられる。

    成分(Q)は酸受容体である。 適する酸受容体としては、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、及びそれらの組み合わせが挙げられる。 組成物は、組成物の重量に基づいて0重量%〜2重量%の成分(Q)を含み得る。

    組成物は、任意に、組成物のレオロジーを改質するために、組成物の重量に基づいて最大で5重量%、あるいは1〜2重量%の成分(R)レオロジー添加剤を更に含み得る。 レオロジー添加剤は、当技術分野において既知であり、市販されている。 例としては、ポリアミド、Evonkから市販されているPolyvest、King IndustriesからのDisparlon、Du PontからのKevlar Fibre Pulp、NanocorからのRheospan、及びLubrizolからのIrcogelが挙げられる。 他の適するレオロジー添加剤としては、ポリアミドワックス、硬化ヒマシ油誘導体、及び金属石鹸(例えば、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム及びステアリン酸バリウム)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。

    あるいは、成分(R)は、25℃にて固体(ワックス)である微結晶性ワックスを含み得る。 融点は、ワックスが所望される用途の温度範囲の下端にて融点を有するように、選択することができる。 理論に束縛されるものではないが、成分(R)は組成物の流動特性を改善する加工助剤として作用すると考えられる。 理論に束縛されるものではないが、ワックスの組み込みは、充填剤の組み込み、(組成物の製造中の)混練及び脱気、並びに混合(多液型組成物のパーツの適用中の静的又は動的混合)を容易にし得ると考えられる。 ワックスは、溶融すると加工助剤として働き、混練中の組成物への充填剤の組み込みを、混練プロセスそれ自体を、また使用されるなら、脱気工程中でも、容易にすると考えられる。 ワックスは、100℃以下の溶融温度で、単純な静的ミキサーでも、適用前の多液型組成物のパーツの混合を容易にし得る。

    成分(R)としての使用に適するワックスは、非極性炭化水素であり得る。 ワックスは、分岐状構造、環状構造、又はそれらの組み合わせを有し得る。 例えば、石油系微結晶性ワックスは、Strahl & Pitsch,Inc. (米国ニューヨーク州West Babylon)から入手可能であり、例としては、SP 96(62℃〜69℃の範囲の融点)、SP 18(73℃〜80℃の範囲の融点)、SP 19(76℃〜83℃の範囲の融点)、SP 26(76℃〜83℃の範囲の融点)、SP 60(79℃〜85℃の範囲の融点)、SP 617(88℃〜93℃の範囲の融点)、SP 89(90℃〜95℃の範囲の融点)、及びSP 624(90℃〜95℃の範囲の融点)が挙げられる。 他の石油系微結晶性ワックスとしては、Crompton Corporation(米国ペンシルバニア州Petrolia)によってMultiwax(登録商標)の商標で販売されているワックスが挙げられる。 これらのワックスとしては、飽和分岐状かつ環式無極性炭化水素を含み、79℃〜87℃の範囲の融点を有する180−W;飽和分岐状かつ環式無極性炭化水素を含み、76℃〜83℃の範囲の融点を有するMultiwax(登録商標)W−445、;並びに飽和分岐状かつ環式無極性の炭化水素を含み、73℃〜80℃の範囲の融点を有するMultiwax(登録商標)W−835が挙げられる。

    成分(R)の量は、選択される特定のレオロジー添加剤及び組成物の他の成分の選択を含む様々な因子に依存する。 しかしながら、成分(R)の量は、組成物中の全成分の重量に基づいて0部〜20部、あるいは1部〜15部、あるいは1部〜5部の範囲であり得る。 成分(R)は、1種のレオロジー添加剤であってもよい。 あるいは、成分(R)は、2つ以上の異なるレオロジー添加剤を含んでもよい。

    溶媒は組成物に使用され得る。 溶媒は、組成物の流動及びシリコーン樹脂などのある成分の導入を容易にすることができる。 本明細書で使用される溶媒は、組成物の成分の流動化を促進するが、それらの成分と本質的に反応しないものである。 溶媒は、組成物中の成分の溶解性及び揮発性に基づいて選択することができる。 「溶解性」は、溶媒が組成物の成分を溶解及び/又は分散させるのに十分であることを指す。 「揮発性」は、溶媒の蒸気圧を指す。 溶媒の揮発性が高すぎる(高すぎる蒸気圧を有する)ときは、ヒドロシリル化反応中に組成物に気泡が生じることがあり、気泡はひび割れをもたらし、又は反対に反応生成物の特性を弱め若しくは悪影響を及ぼすことがある。 しかしながら、溶媒が十分に揮発性でない(蒸気圧が低すぎる)ときは、溶媒が、組成物の反応生成物中に可塑剤として残る可能性がある。

    適する溶媒としては、適する蒸気圧を有するポリオルガノシロキサン、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、ヘキサメチルシクロトリシロキサン及び5E−7〜1.5E−6m /s(0.5〜1.5cSt)のDow Corning(登録商標)200フルイドとDow Corning(登録商標)OSフルイド(Dow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている)などの低分子量ポリオルガノシロキサンが挙げられる。

    あるいは、溶媒は有機溶媒を含むことができる。 有機溶媒は、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、又はn−プロパノール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、又はメチルイソブチルケトン)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、又はキシレン)、脂肪族炭化水素(例えば、ヘプタン、ヘキサン、又はオクタン)、グリコールエーテル(例えば、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、又はエチレングリコールn−ブチルエーテル)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン、1,1,1−トリクロロエタン、又は塩化メチレン)、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ホワイトスピリット、ミネラルスピリット、ナフサ、n−メチルピロリドン、又はそれらの組み合わせであり得る。

    溶媒の量は、選択される溶媒の種類並びに組成物のために選択される他の成分の量及び種類を含む様々な因子に依存することであろう。 しかしながら、溶媒の量は、組成物中の全成分の重量に基づいて1重量%〜99重量%、あるいは2重量%〜50重量%の範囲であり得る。 成分(S)は、例えば、混合及び配送を助けるために、組成物の製造中に添加することができる。 成分(S)の全て又は一部は、組成物を製造した後に任意に除去してもよい。

    成分(T)は界面活性剤である。 適する界面活性剤としては、シリコーンポリエーテル、エチレンオキシドポリマー、プロピレンオキシドポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、その他の非イオン性界面活性剤、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。 組成物は、組成物中の全成分の重量に基づいて0%〜0.05%の界面活性剤を含み得る。

    成分(U)は腐食防止剤である。 適する腐食防止剤の例として、ベンゾトリアゾール、メルカプトベンゾトリアゾール及び市販の腐食防止剤(例えば2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール誘導体(CUVAN(登録商標)826)及びアルキルチアジアゾール(CUVAN(登録商標)484)で、R.T.Vanderbilt(米国コネティカット州Norwalk)から市販)が挙げられる。 存在するなら、成分(U)の量は、組成物の重量に基づいて0.05%〜0.5%の範囲であり得る。

    本明細書記載の特定成分は1つを超える機能を有し得るため、上述の組成物の成分を選択する際、成分の種類に重複があり得る。 例えば、特定のアルコキシシランは、充填剤処理剤及び接着促進剤として有用であり得、脂肪酸エステルなどの特定の可塑剤も、充填剤処理剤として有用であり得る。 例えば、カーボンブラックのような特定の粒子は、充填剤としても、顔料としても、更には難燃剤としても、有用であり得る。 組成物に追加成分を添加する場合、追加成分は互いに異なる。

    組成物は、周囲温度又は高温での混合などのように任意の簡便な手段により、全ての成分を混合することを含む方法により、製造することができる。 成分(I)は、存在するならば、例えば、組成物が高温で製造される及び/又は組成物が一液型組成物として製造されるときは、成分(A)よりも前に添加し得る。

    成分(G)が存在するときは、組成物は任意に、微粒子成分(存在するならば、充填剤及び/又はスペーサー)を成分(G)で表面処理し、その後その生成物を組成物の他の成分と混合することにより、製造し得る。

    あるいは、例えば、成分(I)が存在しないとき、又は組成物が使用前に長期間保存されるとき、組成物は多液型組成物として製造し得る。 多液型組成物中では、成分(A)は、例えば、成分(C)のようなケイ素結合水素原子を有する任意の成分とは異なるパーツに保存され、これらのパーツは組成物の使用直前に混合される。 例えば、二液型組成物は、ベースを生成するため、混合などの任意の簡便な方法によって成分(B)、(A)、(F)及び任意に1種以上の上記の他の追加成分を含む成分とを混合することにより製造し得る。 硬化剤は、混合などの任意の簡便な手段によって成分(B)、(C)及び任意選択で1種以上の上記の他の追加成分を含む成分とを混合することにより製造し得る。 それらの成分は、周囲温度又は高温で混合してもよい。 二液型組成物を用いるとき、ベースの硬化剤に対する重量比は、1:1〜10:1の範囲とすることができる。 組成物は、ヒドロシリル化反応により反応し、反応生成物を生じる。 反応生成物は、シラン、ガム、ゲル、ゴム又は樹脂などの様々な形状を有し得る。

    これらの実施例は、本発明のいくつかの実施形態を例示することを目的とするものであり、請求項に記載の本発明の範囲を制限するように解釈してはならない。 実施例では、以下の成分を使用した。

    脂肪族不飽和化合物は、スチレン(B1)、1−オクテン(B2)、又は1−ヘキセン(B3)であり、それら全てもまたSigma−Aldrichから市販されている。 又は、脂肪族不飽和化合物は、(B4)2.6ミリ当量のケイ素結合ビニル基を含有し、Mw 9400及び粘度2cm /s(200cSt)を有するビニル末端ポリジメチルシロキサン(Gelest,Inc.(米国ペンシルベニア州モーリスヴィル)からDMS−V22にて市販されている)でもよい。 SiH官能性化合物は、(C1)1,800〜2,100の範囲のMw及び2.6ミリ当量のSiH含量を有するトリメチルシロキシ末端ポリ(メチル水素)シロキサン(「MD M」)(Gelest,Inc.からHMS−992にて市販されている)でよい。 あるいは、SiH官能性化合物は、(C2)フェニルシラン(「H SiPh」)(Sigma−Aldrichから市販されている)でもよい。

    対照触媒は、ポリオルガノシロキサンと白金との錯体である、DOW CORNING(登録商標)2−0707 INTであった。 DOW CORNING(登録商標)2−0707 INTはDow Corning Corporation(米国ミシガン州ミッドランド)から市販されている。

    以下の四つのモデル反応の一つ以上が、成分(A)に関して上述のとおり製造された反応生成物の触媒活性を試験するために使用され得る。 成分(B3)及び(C2)を[PhSi]反応に使用し、PhSiH (C 13(3−z)を含む反応生成物[I]を製造しようと試みた。 成分(B3)及び(C1)を[NMTS]反応に使用し、(H C) Si−O−Si(CH )(C 13 )−O−Si(CH を含む反応生成物[II]を製造しようと試みた。

    実施例1−金属−リガンド錯体の生成 前駆体溶液を、表1記載のFe前駆体0.025モル(M)濃度とTHFとを、又は前駆体がTHFに不溶であったなら、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トルエン、及びヘキセンから選択された、リガンドを溶解するに適した溶剤と混合して製造した。 上記表2に示された各リガンドの溶液をもまた、リガンド0.025M濃度とTHFとを混合して製造した。 上記で製造した各リガンド溶液を、2ミリリットル(mL)の小瓶に小瓶1個当たり85マイクロリットル(μL)で分注した。 成分(A)として評価用サンプルを製造するため、上記の金属前駆体溶液の一つをリガンドを含有する小瓶に加え、追加の85マイクロリットル(μL)のTHFを加え、小瓶中身を25℃の室温で2時間300RPMで混合した。 金属:リガンド比が1:1又は1:2となるように、十分な量の金属前駆体溶液を加えた。 小瓶中の得られた混合物を−17℃の温度に冷却した。 活性剤を加え、小瓶を放置して室温に戻した。 活性剤は、THF中のLiBArF又はトルエン中のNaEt BHのいずれかの濃度0.05Mで95μLであった。 小瓶中身を2時間混合した。 得られた小瓶中身を、ヒドロシリル化の触媒使用に関して評価した。

    実施例2−Fe前駆体の製造 Aldrichから購入した無水FeBr 0.189グラム(0.88ミリモル)を14.8グラムのTHFに溶解し、−35℃に冷却した。 Aldrichから購入したリチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中1M)1.64グラム(1.84ミリモル)を14.8グラムのTHFと混合し、攪拌下−35℃でFeBr 溶液にゆっくり添加した。 溶液は、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド溶液の添加後、白色又は淡黄色から黄褐色へ変化した。 温度は室温まで上昇し、攪拌下3時間室温で保持された。 0.025Mの最終溶液は使用まで冷凍庫内で保存された。

    実施例3−[PhSi]反応 [PhSi]反応を行うため、ドデカン中のPhSiH (C2)及び1−ヘキセン(B3)を実施例1に従って用意された小瓶に加えた。 小瓶に添加したPhSiH (C2)の量は、ドデカン中6.25M(H若しくはSiHとして)のPhSiH (C2)の170μL又はドデカン37.6μL中のPhSiH (C2)132.4μLのいずれかであった。 1−ヘキセン(B3)の量は145μLであった。 各小瓶を一晩(16時間)50℃で混合した。 各小瓶の得られた内容物を以下に記載した方法に従ってGCで分析した。

    実施例4−[HMTS]反応 [HMTS]反応を行うため、1−ヘキセン(B3)及び1,1,1,3,5,5,5−へプタメチルトリシロキサン(C1)を実施例1に従って用意された小瓶に加えた。 1−ヘキセンの量は145μLであった。 へプタメチルトリシロキサン(C1)の量は、ドデカン中3.4M(H若しくはSiHとして)のへプタメチルトリシロキサン(C1)の312μL又は22μLのドデカン中のへプタメチルトリシロキサン(C1)290μLのいずれかであった。 各小瓶を一晩(16時間)50℃で混合した。 各小瓶の得られた内容物を以下に記載した方法に従ってGCで分析した。

    実施例5−GC測定 上記実施例で製造されたサンプルについて、ガスクロマトグラフィー(GC)分析を行った。 GC分析を、Hewlett−Packard 7890Aガスクロマトグラフィー(水素炎イオン化検出器(FID)付)で行った。 Leep Combi−Palロボットを自動方法で注入を行うため使用された。 システムは表3に詳記されたとおり設定された。

    GC温度プログラム詳細は、300℃定温のオーブンで表4の以下のとおりである。

    ドデカンを、重量測定法でクロマトグラフ分析を定量化するために内標準として使用した。 ドデカンとフェニルシランとの溶液から5%(w/w)の内標準を反応前に導入した。 検体に関しての理論的感度係数(response factor)をChemStationに計算・入力すると、自動的に較正表を作成し、量的に内標準の存在下での検体濃度を計算(等式1)した。
    RF analyte =([analyte]/Area analyte )×(Area IS /[IS])×RF IS (1)

    等式1中の用語は以下のとおり定義される:RF analyte =検体に関しての感度係数、[analyte]=検体の濃度、Area analyte =検体のピーク面積、Area IS =内標準のピーク面積、[IS]=内標準の濃度、RF IS =内標準に関しての感度係数。

    実験上及び計器上の誤差を網羅し、測定の相対標準偏差は、検体の濃度、同様に収率に応じて0.3%〜10%の範囲であった。 結果を表5に示す。

    表5において、Fe−1は臭化鉄(II)で、Fe−2は鉄(II)トリメチルシリルアミドであった。

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