IRAK−4阻害剤としてのインダゾール及びアザインダゾール化合物

申请号 JP2018501954 申请日 2016-07-14 公开(公告)号 JP2018524372A 公开(公告)日 2018-08-30
申请人 アウリジーン ディスカバリー テクノロジーズ リミテッド; 发明人 グムマディ,ヴェンカテシュワル ラオ; サマジダール,スサンタ; ムケルジー,スベンドゥ;
摘要 本発明は、式(I)または(II)のインダゾール及びアザインダゾール化合物及びその薬学的に許容可能な塩、ならびにIRAK−4を阻害するための及び/またはIRAK−4によって誘導される疾患もしくは障害の処置のための使用を提供する。 【選択図】なし
权利要求

式(I): 式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、前記ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(II): 式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される1以上の置換基を表しており; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから選択される1以上の置換基を独立して表しており; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、前記ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。Aが、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルである、請求項1または2に記載の化合物。Aが、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;各々の任意選択的な置換基が、独立して、Rzの存在を表しており;Rzが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。Aが、任意選択的に置換されているヘテロアリールであり;各々の任意選択的な置換基が、独立して、Rzの存在を表しており;Rzが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項3に記載の化合物。Aが、置換されており、各置換基が、独立して、Rzの存在を表しており;Rzが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。Bが、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアラルキルである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。Bが、−NRaRb、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;各々の任意選択的な置換基がRyの存在であり;Ra;Rb及びRyが、請求項1または2において定義されているものと同じである、請求項7に記載の化合物。Bが置換されており、各置換基が、独立して、Ryの存在を表しており;Ryが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。Qは、存在していないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の化合物。Qは、存在していない、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。Qは、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;各々の任意選択的な置換基が、独立して、1以上のRzを表しており;Rzが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。Qは、置換されており、各置換基が、独立して、Rzの存在を表しており;Rzが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の化合物。R1が、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは−(CH2)m−R2であり;「m」及びR2が、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜13のいずれか一項に記載の化合物。R1が置換されており、各置換基が、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表す、請求項1〜14のいずれか一項に記載の化合物。R2が、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各Ra及びRbが、独立して、水素またはアルキルである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の化合物。R2が置換されており、各置換基が、独立して、Ryの存在を表しており、Ryが、請求項1または2において定義されている通りである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の化合物。式(I)または(II): 式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアラルキルであり; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり; R2は、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり; Ra及びRbは、各存在について独立して、水素、アルキル、アミノアルキル、アシルもしくはヘテロシクリルであり; またはRa及びRbが一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IA): 式中、Q、B、W、R1及び「n」は、請求項1に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IB): 式中、Q、B、W、R1及び「n」は、請求項1に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IC): 式中、Q、B、W、R2及び「m」は、請求項1に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IIA): 式中、Q、B、W、R1及び「n」は、請求項2に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IIB): 式中、Q、B、W、R1及び「n」は、請求項2に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。式(IIC): 式中、Q、B、W、R2及び「m」は、請求項2に定義されている通りである; の構造を有する、請求項1〜18のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。以下から選択される化合物 またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。請求項1〜25のいずれか一項に記載の少なくとも1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体と、薬学的に許容可能な担体、薬学的に許容可能な賦形剤または薬学的に許容可能な希釈剤とを含む医薬組成物。対象におけるIRAK−4媒介障害または疾患または状態を処置する際の使用のための、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。対象におけるIRAK−4媒介障害または疾患または状態を処置する方法であって、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物を投与することを含む、前記方法。前記IRAK−4媒介障害または疾患または状態が、がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患及び心臓血管障害から選択される、請求項28に記載の方法。前記がんが、固体腫瘍、良性または悪性腫瘍;脳、腎臓、肝臓、胃、膣、卵巣、胃腫瘍、乳房、膀胱、結腸、前立腺、膵臓、、頸部、精巣、皮膚、骨または甲状腺のがん腫;肉腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、消化管がん、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、前立腺過形成、新生組織形成、腺腫、腺がん、化棘細胞腫、扁平上皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、リンパ腫、ホジキン及び非ホジキン、乳がん腫、濾胞腺がん腫、乳頭がん腫、精上皮腫、黒色腫;白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、活性化B細胞様DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、脾性辺縁帯リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、形質細胞腫及び多発性骨髄腫から選択される悪性血液疾患から選択される、請求項29に記載の方法。前記炎症性障害が、眼アレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、春季カタル、アレルギー性鼻炎、自己免疫血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無症、スティーブンスジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎及びクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、肺硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害(endocrine opthalmopathy)、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部及び後部)、シェーグレン症候群、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型ネフローゼ症候群を含む)、慢性肉芽腫性疾患、子宮内膜症、レプトスピラ症腎疾患、緑内障、網膜疾患、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗、異化障害、肥満、胎児成長遅延、高コレステロール血症、心疾患、慢性心不全、中皮腫、無汗性外胚葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵炎、遺伝性周期性熱症候群、ぜんそく、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、好酸球増多、過敏性、アナフィラキシー、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、鼻の副鼻腔炎、眼アレルギー、シリカ誘発性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、酸誘発肺損傷、肺高血圧症、多発ニューロパシー、白内障、全身性硬化症に関係する筋肉炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アジソン病、扁平苔癬、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、若年性関節リウマチ、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、ヘノッホシェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、骨髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、炎、へんとう炎、潰瘍性結腸炎、血管炎、外陰炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、急性及び慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)及び骨関節炎から選択される、請求項29に記載の方法。がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患及び心臓血管障害の処置における使用のための、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体。前記がんが、固体腫瘍、良性または悪性腫瘍、脳、腎臓、肝臓、胃、膣、卵巣、胃腫瘍、乳房、膀胱、結腸、前立腺、膵臓、肺、頸部、精巣、皮膚、骨または甲状腺のがん腫;肉腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、消化管がん、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、前立腺過形成、新生組織形成、腺腫、腺がん、角化棘細胞腫、扁平上皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、リンパ腫、ホジキン及び非ホジキン、乳がん腫、濾胞腺がん腫、乳頭がん腫、精上皮腫、黒色腫;白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、活性化B細胞様DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、B細胞前リンパ性白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、脾性辺縁帯リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、形質細胞腫及び多発性骨髄腫から選択される悪性血液疾患から選択される、請求項32に記載の化合物。前記炎症性障害が、眼アレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、春季カタル、アレルギー性鼻炎、自己免疫血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、スティーブンスジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎及びクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、肺硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部及び後部)、シェーグレン症候群、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型ネフローゼ症候群を含む)、慢性肉芽腫性疾患、子宮内膜症、レプトスピラ症腎疾患、緑内障、網膜疾患、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗、異化障害、肥満、胎児成長遅延、高コレステロール血症、心疾患、慢性心不全、中皮腫、無汗性外胚葉性形成異常、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵炎、遺伝性周期性熱症候群、ぜんそく、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、好酸球増多、過敏性、アナフィラキシー、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、鼻の副鼻腔炎、眼アレルギー、シリカ誘発性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、酸誘発肺損傷、肺高血圧症、多発ニューロパシー、白内障、全身性硬化症に関係する筋肉炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アジソン病、扁平苔癬、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、若年性関節リウマチ、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、ヘノッホシェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、骨髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、耳炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、腱炎、へんとう炎、潰瘍性結腸炎、血管炎、外陰炎、円形脱毛症、多形性紅斑、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、急性及び慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)及び骨関節炎から選択される、請求項32に記載の化合物。がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患及び心臓血管障害の処置のための薬剤の製造における、請求項1〜25のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の使用。IRAK−4を発現する細胞においてIRAK−4媒介シグナリングを阻害する方法であって、前記細胞を、請求項1〜25のいずれか一項に記載の少なくとも1の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体と接触させることを含む、前記方法。

说明书全文

関連出願に対するクロスリファレンス この出願は、全体が参照により本明細書に組み込まれる、2015年7月15日に提出されたインド仮出願3630/CHE/2015の利益を主張する。

この発明は、インターロイキン−1受容体関連キナーゼ(IRAK)に関連するがん及び炎症性疾患の処置に有用な化合物、より具体的には、IRAK−4の機能を調節する化合物に関する。本発明はまた、本発明の化合物を含む薬学的に許容可能な組成物、及びIRAK−4に関連する疾患の処置において上記組成物を使用する方法も提供する。

インターロイキン−1(IL−1)受容体関連キナーゼ−4(IRAK−4)は、Toll/IL−1受容体(TIR)によるシグナル伝達において必須の役割を果たすセリン/トレオニンキナーゼ酵素である。多様なIRAK酵素は、インターロイキン−1受容体(IL−1R)及びToll様受容体(TLR)によって媒介されるシグナル伝達経路における重要な構成要素である(Janssens,S,et al.Mol.Cell.11(2),2003,293−302)。哺乳動物IRAKファミリーには4つのメンバー:IRAK−1、IRAK−2、IRAK−M及びIRAK−4;がある。これらのタンパク質は、MyD88−ファミリーアダプタータンパク質との相互作用を媒介する典型的なN末端デスドメイン及び中心に位置するキナーゼドメインにより特徴付けられる。IRAKタンパク質ならびにMyD88は、IL−18受容体(Kanakaraj,et al.J.Exp.Med.189(7),1999,1129−38)及びLPS受容体(Yang,et al,J.Immunol.163l(2),1999,639−643)の活性化によってトリガーされたシグナルを含めて、IL−1R受容体に由来するもの以外のシグナルを伝達する際に役割を果たすことが示されている。哺乳動物IRAKファミリーの4つのメンバーのうち、IRAK−4は「マスターIRAK」であると考えられている。過剰発現条件下で、全てのIRAKは、核因子−κB(NF−κB)及びストレス誘発マイトジェン活性化タンパク質キナーゼ(MAPK)シグナリングカスケードの活性化を媒介することができる。しかし、IRAK−1及びIRAK−4のみが、活性なキナーゼ活性を有することが示されている。IRAK−1キナーゼ活性は、IL−1誘発NF−κB活性化(Kanakaraj et al,J.Exp.Med.187(12),1998,2073−2079)及び(Li,et al.Mol.Cell.Biol.19(7),1999,4643−4652)におけるその機能に欠失可能であり得るが、IRAK−4は、シグナル伝達にはそのキナーゼ活性を必要とする[(Li S,et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 99(8),2002,5567−5572)及び(Lye,E et al,J.Biol.Chem.279(39);2004,40653−8)]。Toll様/IL−1Rシグナリング及び免疫学的防御におけるIRAK−4の中心的役割を前提として、IRAK−4阻害剤は、炎症性疾患、セプシス及び自己免疫障害における価値のある治療法として関与してきた(Wietek C,et al,Mol.Interv.2,2002,212−215)。

IRAK−4を欠損しているマウスは生存可能であり、IL−1、IL−18又はLPSへの応答において炎症性サイトカイン産生の完全な抑止を示す(Suzuki et al.Nature,416(6882),2002,750−756)。同様に、IRAK−4を欠損しているヒト患者は、重度に免疫低下しており、これらのサイトカインに応答性でない(Medvedev et al.J.Exp.Med.,198(4),2003,521−531及びPicard et al.,Science 299(5615),2003,2076−2079)。不活性IRAK−4を含有するノックインマウスは、リポ多糖類及びCpG誘発ショックに対して完全に耐性であり(Kim TW,et al.,J.Exp.Med 204(5),2007,1025−36)及び(Kawagoe T,et al.J.Exp.Med.204(5),2007,1013−1024)、IRAK4キナーゼ活性が、TLRリガンドへの応答において、サイトカイン産生、MAPKの活性化、及びNF−κB調節遺伝子の誘発に必須であることを示している(Koziczak−Holbro M,et al.J.Biol.Chem.282(18): 2007,13552−13560)。マウスにおけるIRAK4キナーゼ(IRAK4 KI)の不活性化は、CNS内に浸潤する炎症細胞の減少、及び抗原特異的CD4+T細胞媒介IL−17産生の低減に起因してEAE耐性をもたらす(Staschke et al.J.Immunol.,183(1),2009,568−577)。

結晶構造は、IRAK−4が、セリン/トレオニン及びチロシンキナーゼの両方の特徴的な構造的特徴、ならびに独特のチロシンゲートキーパー残基を含めたさらなる新規な属性を含有することを明らかにした。IRAK−4の構造解析は、キナーゼファミリーとの根本的な類似点:二葉性の配置間に挟持されたATP−結合クレフト;を明らかにした。N−末端ローブは、主として、ねじれた5本鎖逆平行ベータ−シート及び1つのアルファ−ヘリックスからなっており、より大きいC末端ローブは、大部分がアルファ−ヘリックスである。なお、この構造は、N末端ローブにおけるN末端伸長からのさらなるアルファ−ヘリックス、ヘリックスアルファ−Dとアルファ−Eとの間のより長いループ、及び有意に移動したヘリックスアルファGならびにそれの隣接するループを含めた、IRAK−4キナーゼのいくつかの独特な特徴を明らかにしている。IRAK−4におけるATP結合部位は、後ろには深いポケットを有していないが、特徴のある前部のポケットを有している。この独特な形状の結合ポケットは、IRAK−4阻害剤を設計するための優れた機会を提供する。

IRAK−4キナーゼ阻害剤の開発は、タンパク質結合剤のいくつかの新規なクラスを生じさせており、これらとして、チアゾール及びピリジンアミド(George M Buckley,et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,18(11),2008,3211−3214)、アミノベンズイミダゾール(Powers JP,et al.Bioorg.Med.Chem.Lett.,16(11),2006,2842−2845)、イミダゾ[1,2−a]ピリジン(Buckley G M,et al.Bioorg.Med.Chem.Lett.18(12),2008,3656−3660)及び(Buckley GM,et al.Bioorg.Med.Chem.Lett.18(11),2008,3291−3295)、イミダゾ[1,2−b]ピリダジン及びベンズイミダゾール−インダゾール(WO2008030579及びWO2008030584)が挙げられる。明らかに、それらは全て、依然として早期前臨床段階にある。

しかし、異なるキナーゼ阻害剤についての種々の開示にもかかわらず、キナーゼ酵素媒介疾患に罹る患者数が上昇しており、かかる疾患をより有効に処置することができるさらに新しい薬物に対する必要性が満たされていないようである。多種キナーゼ阻害剤を含めたより新しいキナーゼ阻害剤が依然として必要とされており、これらの阻害剤は、異なる種々のキナーゼ活性が変動すること及びより広い役割を持つことのおかげで、障害の処置においてさらに有用であり得る。これらはまた、障害の処置のための他の治療レジメンの一部として、単独で、または当業者に周知であるタンパク質キナーゼ化合物と組み合わせて有用であり得る。

一態様において、本発明は、式(I):

式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; のインダゾール及びアザインダゾール化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

別の態様において、本発明は、式(II):

式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される1以上の置換基を独立して表しており; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから選択される1以上の置換基を独立して表しており; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; のインダゾール及びアザインダゾール化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

なお別の態様において、本発明は、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体と、少なくとも1の薬学的に許容可能な賦形剤(例えば、薬学的に許容可能な担体または希釈剤)とを含む医薬組成物を提供する。

なおさらなる態様において、本発明は、IRAK−4酵素によって媒介される疾患または障害の処置または予防のための、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の使用を提供する。

より具体的には、本発明は、IRAK、IRAK−4、または他の関連キナーゼを阻害するための薬剤としての、任意の比での混合物を含めた、式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の使用に関する。

本発明の式(I)または(II)の化合物は、IRAK−1またはIRAK−4−関連キナーゼを阻害する治療的役割を有しており、限定されないが、がん、アレルギー性疾患及び/または障害、自己免疫疾患及び/または障害、炎症及び疼痛に関連する炎症性疾患及び/または障害及び/または状態、増殖性疾患、造血障害、血液悪性腫瘍、骨障害、線維症疾患及び/または障害、代謝障害及び/または疾患、筋肉疾患及び/または障害、呼吸器疾患及び/または障害、障害、遺伝的発達疾患及び/または障害、神経性及び神経変性疾患及び/または障害、慢性炎症性脱髄性ニューロパシー、心血管、血管または心疾患及び/または障害、眼/眼球疾患及び/または障害、創傷修復、感染及びウイルス性疾患を含めた疾患及び/または障害の処置に有用である。そのため、1以上のキナーゼの阻害は、複数の治療指標を有する。

各実施形態は、本発明の説明によってのみ提供され、本発明の限定によって提供されるのではない。実際に、本明細書に記載されている化合物、組成物及び方法に対する種々の変更及び変形が、本発明の範囲または精神から逸脱することなくなされ得ることが当業者に明らかである。例えば、一実施形態の部分として示されているまたは記載されている特徴は、別の実施形態に適用されて、なおさらなる実施形態を生じさせることができる。そのため、本発明は、かかる変更及び変形ならびにこれらの等価物を含むことが意図される。本発明の他の目的、特徴及び態様は、以下の詳細な説明に開示されており、また、これから明らかである。本議論は、例示的な実施形態のみの記載であり、本発明のより広範な態様を限定すると解釈されるべきではないことが当業者によって理解されるべきである。

ある特定の実施形態において、本発明は、式(I):

式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

ある特定の実施形態において、本発明は、式(II):

式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−または任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているアルケニル、任意選択的に置換されているアルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−NRx−、任意選択的に置換されているアリール−NRx−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−NRx−、任意選択的に置換されているシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル−O−、任意選択的に置換されているアリール−O−、任意選択的に置換されているヘテロアリール−O−であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、−NR3R4、−O−R3もしくは−S−R3であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル−、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから選択される1以上の置換基を独立して表しており; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており; 各R3及びR4は、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル及び任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキルから独立して選択され;例えば、各々の任意選択的な置換基は、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリール及び(ヘテロアリール)アルキルから選択される1以上の置換基を独立して表しており; 各Ra及びRbは、水素、アルキル、アミノアルキル、アシル及びヘテロシクリルから独立して選択され;またはRa及びRbが、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アシルまたはシクロアルキルであり; 各Ry及びRzは、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールが、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されているか;または Ry及びRzが、これらが付着している原子と一緒になって、1〜10個の炭素原子を有するアルキル鎖を形成しており;任意選択的に、1〜3個の炭素原子が、O、NHまたはSによって置き換えられており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

さらなる実施形態において、本発明は、式(I)もしくは(II):

式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアラルキルであり; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Wは、NまたはCHであり; R1は、水素、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、任意選択的に置換されているアミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり; R2は、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり; Ra及びRbは、各存在について独立して、水素、アルキル、アミノアルキル、アシルもしくはヘテロシクリルであり; またはRa及びRbが一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; mは、1、2または3であり; nは、1または2である; の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

ある特定の実施形態において、Rxは、水素、アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキルまたはアシルであり; ある特定の実施形態において、Rxは、水素またはアルキルであり; ある特定の実施形態において、Rxは、水素である。

ある特定の実施形態において、Aは、置換されており、各置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリールである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、任意選択的に置換されている5〜6員のヘテロアリールである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、フリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、トリアジニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾキサキソリル、ベンゾチエニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ピラゾロピリジル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、ピロロピリミジニル、ジヒドロイソインドリルまたはテトラヒドロキノリニルである。ある特定のかかる実施形態において、Aは、1以上のRzによって任意選択的に置換されており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aは、任意選択的に置換されているオキサゾリル、ピリジルまたはピロロピリミジニルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Bは置換されており、各置換基が、独立して、Ryの存在を表しており;Ryは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Bは、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアリールである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基が、独立して、Ryの存在を表しており;Ryは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Bは、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールであり、1以上のRyによって置換されており、Ryの各存在は、ヒドロキシ、アルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、アルケニルオキシアルキル、アミノアルキル、及び−NRaRbから選択される。

ある特定の実施形態において、Bは、−NRaRb、任意選択的に置換されているヘテロアリールまたは任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Ryの存在を表しており;Ra、Rb及びRyは、式(I)または(II)について定義されているものと同じである。

ある特定の実施形態において、Bは、任意選択的に置換されているヘテロアリールである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル及び(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されている。

ある特定の実施形態において、Bは、任意選択的に置換されているヘテロシクリル、例えば、単環式ヘテロシクロアルキルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルケニルオキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択され;任意選択的に、該ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール及びヘテロアリールは、アルキル、ハロ、アルケニル、アミノ、ニトロ、シクロアルキルまたは(シクロアルキル)アルキルから選択される1以上の置換基によってさらに置換されている。

ある特定の実施形態において、Qは、置換されており、各置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Qは、存在していない。

ある特定の実施形態において、Qは、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロアリール)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル−、−NR3R4、−O−R3、または−S−R3である。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Qは、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルである。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Qは、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アリールまたはシクロアルキルであり、これらの各々が、1以上のRz,によって置換されており、Rzの各存在が、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルコキシ、−NRaRb、アミノアルキル、ヒドロキシ及びヒドロキシアルキルから選択される。

ある特定の実施形態において、Qは、少なくとも1つのN原子を含有する任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルであり、該ヘテロシクロアルキルは、1または2個のRzによって置換されていてよく;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Qは、任意選択的に置換されているヘテロアリールであり、該ヘテロアリールは、1または2個のRzによって置換されていてよく;Rzは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、Aがピロロピリミジンであるとき、Qは、存在していない。

ある特定の実施形態において、WはCHである。

ある特定の実施形態において、WはNである。

上記実施形態のいずれかによると、式(I)の化合物は、式(IA)

式中、Q、B、W、R1及び「n」は、式(I)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

上記実施形態のいずれかによると、式(I)の化合物は、式(IB) 式中、Q、W、B、R1及び「n」は、式(I)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

上記実施形態のいずれかによると、式(I)の化合物は、式(IC)

式中、Q、B、W、R2及び「m」は、式(I)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

上記実施形態のいずれかによると、式(II)の化合物は、式(IIA)

式中、Q、W、B、R1及び「n」は、式(II)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

上記実施形態のいずれかによると、式(II)の化合物は、式(IIB)

式中、Q、B、W、R1及び「n」は、式(II)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

上記実施形態のいずれかによると、式(I)の化合物は、式(IIC)

式中、Q、W、R2及び「m」は、式(II)の化合物において定義されている通りである;の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体である。

ある特定の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は

またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体; 式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクリル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアラルキルであり; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり;例えば、各々の任意選択的な置換基は、独立して、Rzの存在を表しており; Wは、NまたはCHであり; R1は、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、アミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり; Ra及びRbは、各存在について独立して、水素もしくはアルキルであり;またはRa及びRbが一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; mは、1、2または3であり;nは、1、2または3である; 但し、 mが1でありR2が水素であるか;または mが2でありR2がアルコキシであるとき、 Rzがアルキルでないこととする;である。

上記実施形態によると、式(I)または(II)の化合物は、

またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体; 式中 Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Bは、水素、ハロゲン、シアノ、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクリル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキルまたは任意選択的に置換されているヘテロアラルキルであり; Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルであり; Wは、NまたはCHであり; R1は、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、任意選択的に置換されているヘテロアラルキル、任意選択的に置換されているアルコキシアルキル、アミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり; R2は、水素、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり; Ra及びRbは、各存在について独立して、水素もしくはアルキルであり;またはRa及びRbが一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成しており; mは、1、2または3であり;nは、1、2または3である; 但し、 mが1でありR2が水素であるか;または mが2でありR2がアルコキシであるとき、 Rzがアルキルでないこととする;である。

ある特定の実施形態において、R1は置換されており、各置換基が、独立して、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールを表す。

ある特定の実施形態において、R1は、任意選択的に置換されているアルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル,任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは−(CH2)m−R2である。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールから独立して選択される。

ある特定の実施形態において、R1は、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキルまたは−(CH2)m−R2である。ある特定のかかる実施形態において、各々の任意選択的な置換基が、独立して、Ryの存在を表しており;m、R2及びRyは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の好ましい実施形態において、R1の少なくとも1つの存在は、−(CH2)m−R2を表す。

ある特定の実施形態において、R2は、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルであり、各Ra及びRbは、独立して、水素またはアルキルである。

ある特定の実施形態において、R2は置換されており、各置換基が、独立して、Ryの存在を表しており、Ryは、式(I)または(II)について定義されている通りである。

ある特定の実施形態において、R3及びR4の一方または両方が置換されており、各々の任意選択的な置換基は、独立して、アルキル、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アミノ、ニトロ、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、アリール、アラルキル、ヘテロシクロアルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロアリールまたは(ヘテロアリール)アルキルを表す。

式(I)または式(II)の化合物のある特定の実施形態において、以下の可変体は、以下に定義されている通りである。

Aは、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、または任意選択的に置換されているシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、Aにおける各々の任意選択的な置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される。

Bは、任意選択的に置換されているアルキル、アルコキシ、−NRaRb、任意選択的に置換されているシクロアルキル、任意選択的に置換されているアリール、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されている(シクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されている(ヘテロシクロアルキル)アルキル、任意選択的に置換されているアラルキル、または任意選択的に置換されているヘテロアラルキルである。いくつかの実施形態において、Bにおける各々の任意選択的な置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される。

Qは、存在しないか、または、任意選択的に置換されているヘテロシクロアルキル、任意選択的に置換されているヘテロアリール、任意選択的に置換されているアリールもしくは任意選択的に置換されているシクロアルキルである。いくつかの実施形態において、Qにおける各々の任意選択的な置換基は、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、ハロ、アルキル、オキソ、ハロアルキル、アルコキシ、アミノ、ニトロ、シアノ、−SH、−S(アルキル)、グリシネート、エステル、チオエステル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、アラルキル、及び(ヘテロアリール)アルキルから独立して選択される。

WはNまたはCHである。

R1は、アルキル、シクロアルキル、(シクロアルキル)アルキル、(ヘテロシクロアルキル)アルキル、ヘテロシクロアルキル、アラルキル、ヘテロアラルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、または−(CH2)m−R2であり、R1の少なくとも1つの存在は、−(CH2)m−R2を表す。

R2は、−NRaRb、アルコキシ、ヒドロキシ、ヘテロアリールまたはヘテロシクロアルキルである。

各Ra及びRbは、独立して、水素、アルキル、アミノアルキル、アシルもしくはヘテロシクリルであり; またはRa及びRbは、これらが付着している窒素と一緒になって、任意選択的に置換されている環を形成する。

mは、1、2または3であり; nは1または2である。

ある特定の実施形態において、R1の2以上は、−(CH2)m−R2から独立して選択される。

ある特定の実施形態において、mが2でありR2がアルコキシであるとき、R3はアルキルではない。

ある特定の実施形態において、式(I)または(II)の化合物は

ではない。

ある特定の実施形態において、本発明は、以下から選択される化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する:

別途定義されていない限り、本明細書において使用されている全ての技術的及び科学的用語は、本明細書における主題が属する分野の当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有し、また、かかる用語の意味は、各存在において独立しており、かつ、該当業者によって一般的に理解されている通りである。別途記述されている場合にかかわらず、また、該場合を除いて、以下の定義は、明細書及び特許請求の範囲全体にわたって適用される。化学的名称、一般名称及び化学的構造は、同じ構造を記載するのに互換的に使用されてもよい。化学的化合物が化学的構造及び化学的名称の両方を使用して称されていて、該構造と該名称との間に曖昧さが存在するとき、該構造が優先される。これらの定義は、別途示されていない限り、用語が単独でされているかまたは他の用語と組み合わせて使用されているかに関わらず適用される。それゆえ、「アルキル」の定義は、「アルキル」、ならびに「ヒドロキシアルキル」、「ハロアルキル」、「−O−アルキル」などの「アルキル」部分に適用される。

単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が別途明確に示さない限り、複数の参照を包含する。

用語「本発明の化合物」は、式(I)の化合物、その薬学的許容可能な塩及びその立体異性体を含む。

本明細書において使用されているとき、用語「または」は、別途記述されていない限り、「及び/または」を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「任意選択的な」または「任意選択的に」は、続いて記載されている事象または状況が生じても生じなくてもよいこと、ならびに、該記載が、該事象または状況が生じる場合及び生じない場合を含んでいることを意味する。例えば、「任意選択的に置換されているアルキル」は、アルキルが置換されていてよいこと、ならびにアルキルが非置換である事象または状況を称する。

用語「置換されている」は、骨格の1以上の炭素上の水素に置き換わる置換基を有する部位を称する。そのため、任意選択的に置換されている部位は、置換基によって置き換えられている指定の部位の1以上の水素を有していてよく、その各々が同じであっても異なっていてもよい。「置換」または「によって置換されている」は、かかる置換が置換されている原子及び置換基の許容価数に従っていること、ならびに該置換が、例えば、転位、環化、脱離などによる転換を自発的に経ていない安定な化合物を結果として生じさせることを条件として、黙示的なものを含むことが理解される。本明細書において使用されているとき、用語「置換されている」は、有機化合物の全ての許容される置換基を含むことが企図される。広範な態様において、許容される置換基として、有機化合物の非環式及び環式、分岐状及び非分岐状、炭素環式及び複素環式、芳香族及び非芳香族置換基が挙げられる。許容される置換基は、適切な有機化合物について、1以上であって、同じまたは異なっていてよい。この発明の目的で、窒素などのヘテロ原子は、水素置換基、及び/または、ヘテロ原子の価数を満たす本明細書に記載されている有機化合物のあらゆる許容される置換基を有していてよい。置換基として、本明細書に記載されているあらゆる置換基、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、カルボニル(例えば、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ホルミル、またはアシル)、チオカルボニル(例えば、チオエステル、チオアセテート、またはチオホルメート)、アルコキシ、ホスホリル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、アミノ、アミド、アミジン、イミン、シアノ、ニトロ、アジド、スルフヒドリル、アルキルチオ、サルフェート、スルホネート、スルファモイル、スルホンアミド、スルホニル、ヘテロシクリル、アラルキル、シクロアルキル、及び芳香族またはヘテロ芳香族部位を挙げることもできる。置換基は、自身が、適切な場合、置換されていることが当業者によって理解される。「非置換」と具体的に記述されていない限り、本明細書における化学的部位への言及は、置換されている変形例を含むことが理解される。例えば、「アリール」基または部位への言及は、置換されている変形例及び非置換の変形例の両方を黙示的に含む。

本明細書において使用されているとき、用語「任意選択的に置換されている」は、限定されないが以下を含めた特定の置換基のラジカルを有する所与の構造における同じ炭素または異なる炭素上の1〜6個の水素ラジカルの置き換えを称する:ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルケニルオキシアルキル、ハロゲン、アルキル、アリール、アリールオキシ、アラルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールオキシ、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、(シクロアルキル)アルキル、ヘテロシクリル、(ヘテロシクリル)アルキル、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシル、−C(O)2H、−O(アシル)、−NH(アシル)、−N(アルキル)(アシル)、シアノ、ホスフィネート、ホスフェート、ホスホネート、スルホネート、スルホンアミド、サルフェート、ハロアルキルまたはハロアルコキシ。上記「アルキル」基の各々の炭素原子は、O、NまたはSから選択される1以上のヘテロ原子によって任意選択的に置き換えられていてよい。

好ましくは、「任意選択的に置換されている」は、上記の置換基を有する所与の構造における1〜4個の水素ラジカルの置き換えを称する。より好ましくは、1〜3個の水素ラジカルが、上記置換基によって置き換えられている。置換基は、さらに置換され得ることが理解される。

本明細書において使用されているとき、用語「アルキル」は、限定されないが、C1〜C10直鎖アルキル基またはC3〜C10分岐鎖アルキル基を含めた飽和脂肪族基を称する。好ましくは、「アルキル」基は、C1〜C6直鎖アルキル基またはC3〜C6分岐鎖アルキル基を称する。最も好ましくは、「アルキル」基は、C1〜C4直鎖アルキル基またはC3〜C4分岐鎖アルキル基を称する。「アルキル」の例として、限定されないが、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、ネオ−ペンチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、1−ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、4−ヘプチル、1−オクチル、2−オクチル、3−オクチルまたは4−オクチルなどが挙げられる。「アルキル」基は、任意選択的に置換されていてよい。

用語「アルケニル」は、本明細書において使用されているとき、少なくとも1つの二重結合を含有する脂肪族基を称し、「非置換アルケニル」及び「置換されているアルケニル」の両方を含むことが意図され、後者は、アルケニル基の1以上の炭素上の水素に置き換わる置換基を有するアルケニル部位を称する。かかる置換基は、1以上の二重結合に含まれるまたは含まれていない1以上の炭素において生じてよい。さらに、かかる置換基は、安定性がひどく高い場合を除いて、アルキル基について企図されている全てのものを含む。例えば、1以上のアルキル、カルボシクリル、アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール基によるアルケニル基の置換が企図される。

用語「アシル」は、Rが任意選択的に置換されているアルキルである基R−CO−を称し、「アルキル」基は上記に定義されている通りである。「アシル」基の例は、限定されないが、CH3CO−、CH3CH2CO−、CH3CH2CH2CO−または(CH3)2CHCO−である。

本明細書において使用されているとき、用語「アルコキシ」は、コア構造に付着している酸素原子に結合しているアルキル基(上記に定義されている)を称する。好ましくは、アルコキシ基は、1〜6個の炭素原子を有する。アルコキシ基の例として、限定されないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、3−メチルブトキシなどが挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「ハロアルキル」は、1以上のハロゲンで置換されているアルキル基(上記に定義されている)を称する。モノハロアルキルラジカルは、例えば、塩素、臭素、ヨウ素またはフッ素原子を有し得る。ジハロ及びポリハロアルキルラジカルは、それぞれ、同じまたは異なる2以上のハロゲン原子を有することができる。ハロアルキルの例として、限定されないが、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ジクロロエチル、ジクロロプロピル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピルなどが挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「ハロアルコキシ」は、アルコキシ基の水素原子の1以上が1以上のハロゲンによって置換されているラジカルを称する。「ハロアルコキシ」基の代表例として、限定されないが、ジフルオロメトキシ(−OCHF2)、トリフルオロメトキシ(−OCF3)またはトリフルオロエトキシ(−OCH2CF3)が挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「アリール」は、単独でまたは他の用語(複数可)と組み合わされて、1または2の環を含有する6〜10員の炭素環式芳香族系であって該環が融合されていてよい該芳香族系を意味する。用語「融合されている」は、第2環が、第1環と共通する2つの隣接原子を有することによって付着または形成されていることを意味する。用語「融合されている」は、用語「縮合されている」と等価である。アリール基の例として、限定されないが、フェニル、ナフチルまたはインダニルが挙げられる。別途特定されていない限り、本明細書に記載されている全てのアリール基は、任意選択的に置換されていてよい。

用語「アミン」及び「アミノ」は、当該分野において認識されており、非置換及び置換アミンならびにこれらの塩の両方、例えば

式中、各R10は、独立して、水素またはヒドロカルビル基を表し、または2つのR10が、これらが付着しているN原子と一緒になって、環構造に4〜8個の原子を有する複素環を形成する;によって表され得る部位を称する。

本明細書において使用されているとき、「アミノアルキル」は、1または2個の水素原子がアルキル基によって置換されている、上記に定義されているアミノ基を称する。アルキル基の炭素原子は、親分子基に付着している。

本明細書において使用されているとき、「ニトロ」は、−NO2基を称する。

本明細書において使用されているとき、「アルキルアミノ」及び「シクロアルキルアミノ」は、−N−基であって、該基の窒素原子がそれぞれアルキルまたはシクロアルキルに付着している、該基を称する。「アルキルアミノ」及び「シクロアルキルアミノ」基の代表例として、限定されないが、−NHCH3及び−NH−シクロプロピルが挙げられる。アミノ基は、1以上の好適な基によって任意選択的に置換されていてよい。

本明細書において使用されているとき、用語「シクロアルキル」は、単独でまたは他の用語(複数可)と組み合わされて、C3〜C10飽和環状炭化水素環を意味する。シクロアルキルは、3〜7個の炭素環原子を典型的には含有する単環であってよい。単環シクロアルキルの例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。シクロアルキルは、代替的には、多環式であっても、1を超える環を含有していてもよい。多環式シクロアルキルの例として、橋かけ、融合及びスピロ環式カルボシクリルが挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「シアノ」は、−CN基を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」は、−OH基を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「アジド」は、−N3基を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「オキソ」は、=O基を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「ヒドロキシアルキル」または「ヒドロキシルアルキル」は、アルキル基が上記で定義されている通りである、1以上のヒドロキシル基によって置換されているアルキルを意味する。「ヒドロキシアルキル」の例として、限定されないが、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、プロパン−2−オールなどが挙げられる。

用語「エステル」は、本明細書において使用されているとき、R11がヒドロカルビル基を表す基−C(O)OR11を称する。

用語「チオエステル」は、本明細書において使用されているとき、R11がヒドロカルビルを表す基−C(O)SR11または−SC(O)R11を称する。

用語「グリシネート」は、本明細書において使用されているとき、基−C(O)ONH2(CH2)を称する。

本明細書において使用されているとき、用語「ハロ」または「ハロゲン」は、単独でまたは他の用語(複数可)と組み合わされて、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。

本明細書において使用されているとき、用語「ヘテロシクロアルキル」は、O、N、S、S(O)、S(O)2、NH及びC(O)から選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を有する3〜15員の非芳香族の飽和または部分飽和の単環式または多環式環系であって、残りの環原子が炭素、酸素、窒素及び硫黄から独立して選択される、上記環系を称する。用語「ヘテロシクロアルキル」はまた、O、N、S、S(O)、S(O)2、NHまたはC(O)から選択される少なくとも1つのヘテロ原子またはヘテロ基を有する橋かけされた二環式環系も称する。「ヘテロシクロアルキル」の例として、限定されないが、アゼチジニル、オキセタニル、イミダゾリジニル、ピロリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,4−ジオキサニル、ジオキシドチオモルホリニル、オキサピペラジニル、オキサピペリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオフェニル、ジヒドロピラニル、インドリニル、インドリニルメチル、アザ−ビシクロオクタニル、アゾシニル、クロマニル、キサンテニル及びこれらのN−オキシドが挙げられる。ヘテロシクロアルキル置換基の付着は、炭素原子またはヘテロ原子のいずれかを介して生じ得る。ヘテロシクロアルキル基は、1以上の上記基によって任意選択的に置換されていてよい。好ましくは、「ヘテロシクロアルキル」は、アゼチジニル、オキセタニル、イミダゾリジニル、ピロリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、ピラゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,4−ジオキサニル及びこれらのN−オキシドから選択される5〜6員環を称する。全てのヘテロシクロアルキルは、1以上の上記基によって任意選択的に置換されている。

本明細書において使用されているとき、用語「ヘテロアリール」は、5〜20個の環原子、好ましくは5〜10個の環原子を含有する芳香族複素環式環系を称し、該環系は、一緒に融合されているまたは共有結合的に連結されている単環式ヘテロアリールまたは二環式ヘテロアリールまたは多環式ヘテロアリールであり得る。環は、N、O及びSから選択される1〜4個のヘテロ原子を含有していてよく、ここで、NもしくはS原子は任意選択的に酸化されており、またはN原子が任意選択的に4級化されている。ヘテロアリール部位のいずれの好適な環位置が親分子構造に共有結合的に連結していてもよい。単環式ヘテロアリールの代表例として、限定されないが、フリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピロリル、テトラゾリル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、トリアジニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾキサキソリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ピラゾロピリジル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジルまたはピロロピリミジルが挙げられる。全てのヘテロアリールは、1以上の上記基によって任意選択的に置換されている。

本明細書において使用されているとき、用語「ヘテロシクリル」は、「ヘテロシクロアルキル」及び「ヘテロアリール」の定義を含む。

本明細書において使用されているとき、用語「アルコキシアルキル」、「(シクロアルキル)アルキル」、「アリールアルキル」、「(ヘテロシクロアルキル)アルキル」または「ヘテロアラルキル」は、それぞれ、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリールによってさらに置換されているアルキル基を称し、ここで、アルコキシ、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル及びヘテロアリールは、上記で定義されている通りである。

本明細書において使用されているとき、用語「comprise(含む)」及び「comprising(含む)」は、「include(含む)」の意味で概して使用され、すなわち、1以上の特徴または構成要素の存在を許容している。

本明細書において使用されているとき、用語「including(含む)」ならびに他の形態、例えば、「include(含む)」、「includes(含む)」及び「included(含まれる)」などは、限定的でない。

句「薬学的に許容可能な」は、妥当な利益/危険比に相応して、過度の毒性、刺激、アレルギー反応または他の問題もしくは合併症が無くヒト及び動物の組織と接触して使用するのに好適な、健全な医学的判断の範囲内での、化合物、材料、組成物、及び/または剤形を称するのに本明細書において用いられる。

用語「薬学的に許容可能な塩」は、本発明の化合物と好適な酸または塩基との反応によって得られる生成物を称する。この発明の化合物の薬学的に許容可能な塩として、好適な無機塩基、例えばLi、Na、K、Ca、Mg、Fe、Cu、Al、Zn及びMn塩から誘導されるものが挙げられる。薬学的に許容可能な非毒性の酸付加塩の例は、無機酸によって形成された、アミノ基の塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカル酸塩(glucaronate)、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、4−メチルベンゼンスルホン酸塩またはp−トルエンスルホン酸塩などである。本発明のある特定の化合物(式(I)の化合物)は、種々の有機塩基、例えば、リジン、アルギニン、グアニジン、ジエタノールアミンまたはメトホルミンとの薬学的に許容可能な塩を形成することができる。好適な塩基塩として、限定されないが、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムまたは亜鉛塩が挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「立体異性体」は、空間における原子の配向のみが異なる式(I)または式(II)の個々の化合物の全ての異性体に使用される用語である。用語「立体異性体」は、式(I)または式(II)の化合物の鏡像体(エナンチオマー)、式(I)または式(II)の化合物の鏡像体の混合物(ラセミ酸塩、ラセミ混合物)、式(I)または式(II)の化合物の幾何(シス/トランスまたはE/Z、R/S)異性体、及び互いの鏡像ではない1を超えるキラル中心を有する式(I)または式(II)の化合物の異性体(ジアステレオマー)が挙げられる。

用語「処置」/「処置する」は:(a)疾患を阻害する、すなわち、臨床症状の発生を遅らせるもしくは停止させる;ならびに/または(b)疾患を軽減する、すなわち、臨床症状の退行を引き起こす、ならびに/または(c)疾患及び/もしくはその付随する症状を寛解もしくは抑止することを含めた、哺乳動物における疾患、障害または状態のあらゆる処置を意味する。

本明細書において使用されているとき、用語「prevent(予防する)」、「preventing(予防する)」及び「prevention(予防)」は、疾患及び/もしくはその付随する症状の発症を予防する、または対象が疾患に罹るのを妨げる方法を称する。本明細書において使用されているとき、「prevent(予防する)」、「preventing(予防する)」及び「prevention(予防)」はまた、疾患及び/またはその付随する症状の発症を遅延させる、ならびに対象が疾患に罹るリスクを低減することも含む。

本明細書において使用されているとき、「患者」と互換可能である用語「対象」は、動物、好ましくは哺乳動物、最も好ましくはヒトを称する。対象として、霊長類及び他の哺乳動物、例えば、ウマ、ウシ、ブタ及びヒツジ;ならびに鳥類及び愛玩動物が概して挙げられる。

本明細書において使用されているとき、用語「治療有効量」は、キナーゼ酵素、特にIRAKまたはIRAK−4酵素によって媒介される疾患または障害に罹患している特定の患者において所望の治療応答を生じさせるのに有効な、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体;あるいは式(I)もしくは式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を含む組成物の量を称する。特に、用語「治療有効量」は、投与されるとき、処置される疾患もしくは障害において陽性の変化を誘発する、または対象において処置されている疾患もしくは障害の症状の1以上の発生を予防するもしくは該症状をある程度まで寛解するのに十分である、式(I)もしくは式(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の量を含む。化合物の治療量について、対象の処置に使用される化合物の量は、健全な医学的判断の範囲内で、特有または重篤な副作用を回避するのに十分に低い。化合物または組成物の治療有効量は、処置される具体的な状態、処置または予防される状態の重篤度、処置の期間、併用療法の性質、対象の年齢及び身体状態、ならびに利用される特定の薬学的に許容可能な担体において用いられる具体的な化合物または組成物によって変動され得る。

ある特定の実施形態において、本発明は、薬学的に許容可能な担体または希釈剤と混合された、本明細書に記載されている化合物を含む医薬組成物を提供する。

本明細書において使用されているとき、用語「組成物」は、特定の成分を含む生成物、ならびに、特定の成分の組み合わせから直接または間接的に得られるいずれの生成物も包含することが意図される。

本明細書において使用されているとき、用語「医薬組成物」は、治療有効量の式(I)もしくは(II)の少なくとも1つの化合物またはその薬学的に許容可能な塩と;薬学的に許容可能な担体とを含有する組成物(複数可)を称する。

本発明の医薬組成物(複数可)は、経口で、例えば、錠剤、被覆錠剤、丸薬、カプセル、顆粒またはエリキシルの形態で投与され得る。投与は、しかし、経直腸的に、例えば、坐薬の形態で;または非経口的に、例えば、静脈内、筋肉内もしくは皮下で、注射可能な滅菌溶液もしくは懸濁液の形態で;または局所的に、例えば、軟膏もしくはクリームもしくは経皮薬の形態で、パッチの形態で;または他の形式で、例えば、エアロゾルもしくは鼻腔用スプレーの形態でも実施され得る。

医薬組成物(複数可)は、約1%〜約99%、例えば、約5%〜約75%、または約10%〜約30重量%の式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩を通常含有する。医薬組成物(複数可)における式(I)もしくは(II)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩の量は、約1mg〜約1000mg、または約2.5mg〜約500mg、または約5mg〜約250mg、または約1mg〜約1000mgもしくは該範囲より高いもしくは低い、より広い範囲内にあるいずれの範囲であることもできる。

本発明はまた、開示されている化合物を薬学的投与のためのものとして製剤化するための方法も提供する。

本発明の組成物及び方法は、それを必要とする対象を処置するのに利用されてよい。ある特定の実施形態において、対象は、哺乳動物、例えばヒト、または非ヒト哺乳動物である。組成物または化合物は、動物、例えばヒトに投与されるとき、例えば、式(I)または(II)の化合物及び薬学的に許容可能な担体を含む医薬組成物として好ましくは投与される。薬学的に許容可能な担体は、当該分野において周知であり、例えば、水溶液、例えば、水もしくは生理緩衝食塩水、または他の溶媒もしくはビヒクル、例えば、グリコール、グリセロール、油、例えばオリーブ油、または注射可能な有機エステルが挙げられる。担体、安定剤及びアジュバントの例は、文献、Osol,A.and J.E.Hoover,et al.(eds.),Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th Ed.,Easton,Mack Publ.Co.,PA[1975]に見出され得る。

好ましい実施形態において、かかる医薬組成物が、ヒト投与用、特に、侵襲的投与経路(すなわち、上皮バリアを通して迂回、輸送または拡散する経路、例えば、注射または移植)用であるとき、水溶液はピロゲンフリーまたは実質的にピロゲンフリーである。賦形剤は、例えば、薬剤の遅延放出を行う、または1以上の細胞、組織もしくは器官を選択的に標的化するように選択され得る。医薬組成物は、投薬単位形態、例えば、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、顆粒、再構成のための凍結乾燥物、粉末、液剤、シロップ、坐薬,注射などであり得る。組成物はまた、経皮送達システム、例えば、皮膚パッチにも存在し得る。組成物はまた、局所投与に好適な液剤、例えば、点眼薬にも存在し得る。

薬学的に許容可能な担体は、例えば、安定化する、溶解度を増加させる、または化合物、例えば、本発明の化合物の吸収を増加させる作用をする生理的に許容可能な剤を含有することができる。かかる生理的に許容可能な剤として、例えば、炭水化物、例えば、グルコース、スクロースもしくはデキストラン、抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸もしくはグルタチオン、キレート剤、低分子量タンパク質、または他の安定剤もしくは賦形剤が挙げられる。生理的に許容可能な剤を含めた薬学的に許容可能な担体の選択は、例えば、組成物の投与経路に依る。医薬組成物の調製物は、自己乳化薬物送達システムまたは自己微乳化薬物送達システムであり得る。医薬組成物(調製物)はまた、リポソームまたはこれに組み込まれ得る他のポリマーマトリクス、例えば、本発明の化合物であることもできる。リポソームは、例えば、リン脂質または他の脂質を含んでいて、作製及び投与が比較的簡単である非毒性の生理的に許容可能かつ代謝可能な担体である。

句「薬学的に許容可能な担体」は、本明細書において使用されているとき、薬学的に許容可能な材料、組成物またはビヒクル、例えば、液体または固体充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒または封入材料を称する。各担体は、製剤の他の成分と適合し、かつ患者にとって有害または危険でないという意味で、「許容可能」でなければならない。薬学的に許容可能な担体として機能し得る材料のいくつかの例として:(1)糖、例えば、ラクトース、グルコース及びスクロース;(2)デンプン、例えば、トウモロコシデンプン及びジャガイモデンプン;(3)セルロース、及びその誘導体、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロース及び酢酸セルロース;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)賦形剤、例えば、ココアバター及び坐薬ワックス;(9)油、例えば、ピーナッツ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油及びダイズ油;(10)グリコール、例えば、プロピレングリコール;(11)ポリオール、例えば、グリセリン、ソルビトール、マンニトール及びポリエチレングリコール;(12)エステル、例えば、オレイン酸エチル及びラウリン酸エチル;(13)寒天;(14)緩衝剤、例えば、水酸化マグネシウム及び水酸化アルミニウム;(15)アルギン酸;(16)ピロゲンフリー水;(17)等張食塩水;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝液;ならびに(21)医薬製剤において用いられる他の非毒性の適合性物質が挙げられる。

医薬組成物(調製物)は、例えば、経口(例えば、水溶液もしくは非水溶液または懸濁液におけるような飲薬、錠剤、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、ボーラス、粉末、顆粒、舌に適用するペースト);口腔粘膜を通しての吸収(例えば、舌下);経肛門、経直腸または経膣(例えば、ペッサリー、クリームまたはフォームとして);非経口(例えば、滅菌溶液または懸濁液として筋肉内、静脈内、皮下または髄腔内を含む);経鼻;腹腔内;皮下;経皮(例えば、皮膚に適用されるパッチとして);ならびに局所(例えば、皮膚に適用されるクリーム、軟膏もしくはスプレーとして、または点眼薬として)を含めた多数の投与経路のいずれかによって対象に投与され得る。化合物はまた、吸入用に製剤化されてもよい。ある特定の実施形態において、化合物は、滅菌水に単に溶解または懸濁していてよい。適切な投与経路及びこれに好適な組成物の詳細は、例えば、米国特許第6,110,973号、同第5,763,493号、同第5,731,000号、同第5,541,231号、同第5,427,798号、同第5,358,970号及び同第4,172,896号、ならびにこれらにおいて引用されている特許において見出され得る。

製剤は、単位剤形で好都合に提示されてよく、薬学の分野において周知のいずれの方法によって調製されてもよい。担体材料と組み合わされて単一剤形を生成することができる活性成分の量は、処置される宿主及び具体的な投与形態に応じて変動する。担体材料と組み合わされて単一剤形を生成することができる活性成分の量は、一般に、治療効果を生じる化合物の量である。一般に、この量は、100パーセントのうち、約1パーセント〜約99パーセントの活性成分、好ましくは約5パーセント〜約70パーセント、最も好ましくは約10パーセント〜約30パーセントの範囲である。

これらの製剤または組成物を調製する方法は、活性化合物、例えば、本発明の化合物を、担体、及び任意選択的に、1以上の副成分と会合させるステップを含む。概して、製剤は、本発明の化合物を、液体担体、もしくは微細分割された固体担体、または両方と均一かつ密に会合させ、次いで、必要に応じて、生成物を形作ることによって調製される。

経口投与に好適な本発明の製剤は、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、カシェ、丸薬、錠剤、ロゼンジ(風味付けされた基体、通常、スクロース及びアカシアもしくはトラガカント)、凍結乾燥物、粉末、顆粒の形態で、または水溶液、もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油もしくは油中水液体エマルジョンとして、またはエリキシルもしくはシロップとして、またはトローチとして(不活性基材、例えば、ゼラチン及びグリセリン、もしくはスクロース及びアカシアを使用する)ならびに/または洗口液としてなどであってよく、各々が、活性成分として所定量の本発明の化合物を含有している。組成物または化合物は、ボーラス、舐剤またはペーストとして投与されてもよい。

経口投与のための固体剤形(カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末、顆粒など)を調製するために、活性成分は、1以上の薬学的に許容可能な担体、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カルシウム、及び/または以下のいずれか:(1)充填剤または増量剤、例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、及び/またはケイ酸;(2)結着剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及び/またはアカシアなど;(3)保湿剤、例えば、グリセロール;(4)崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のシリケート、及び炭酸ナトリウム;(5)溶液遅延剤、例えば、パラフィン;(6)吸収加速剤、例えば、第4級アンモニウム化合物;(7)湿潤剤、例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセロールなど;(8)吸収剤、例えば、カオリン及びベントナイトクレイ;(9)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物;(10)錯化剤、例えば、修飾及び非修飾シクロデキストリン;ならびに(11)着色剤;と混合される。カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、錠剤及び丸薬の場合において、医薬組成物はまた、緩衝剤を含んでいてもよい。同様のタイプの固体組成物もまた、充填剤として、ラクトースまたは乳糖のような賦形剤を使用した軟質及び硬質ゼラチンカプセルにおいて、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどにおいて用いられてもよい。

錠剤は、任意選択的に1以上の副成分との圧縮または成形によって作製されてよい。圧縮錠は、結着剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性または分散剤を使用して調製されてよい。成形錠は、好適な機械において、湿潤した粉末化合物と不活性液体希釈剤との混合物を成形することによって作製されてよい。

医薬組成物の錠剤ならびに他の固体剤形、例えば、糖衣錠、カプセル(スプリンクルカプセル及びゼラチンカプセルを含む)、丸薬及び顆粒は、コーティング及びシェル、例えば、腸溶性コーティング、及び医薬製剤分野において周知の他のコーティングによって任意選択的にスコアリングまたは調製されてよい。これらはまた、例えば、所望の放出プロファイルを付与するように変動割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソーム及び/またはマイクロスフェアを使用して、活性成分の遅延または制御放出を付与するように製剤化されてもよい。これらは、例えば、細菌保持フィルタを通した濾過によって、または滅菌水に溶解され得る滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を、もしくはある他の滅菌注射可能な媒体を使用直前に混入させることによって滅菌されてよい。これらの組成物はまた、乳白剤を任意選択的に含有していてもよく、また、活性成分(複数可)のみを、または優先的に、任意選択的に遅延して、消化管のある特定の部分において放出させる組成物であってもよい。使用され得る埋め込み組成物の例として、ポリマー物質及びワックスが挙げられる。活性成分はまた、適切な場合には上記賦形剤の1以上を含むマイクロカプセル形態であることもできる。

経口投与に有用な液体剤形として、薬学的に許容可能なエマルジョン、再構成のための凍結乾燥物、マイクロエマルジョン、液剤、懸濁液、シロップ及びエリキシルが挙げられる。活性成分に加えて、液体剤形は、当該分野において一般的に使用されている不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、シクロデキストリン及びその誘導体、可溶化剤及び乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、綿実、落花生、トウモロコシ、胚芽、オリーブ、ヒマシ及びゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ならびにこれらの混合物などを含有していてよい。

不活性希釈剤の他に、経口組成物は、アジュバント、例えば、湿潤剤、乳化及び懸濁剤、甘味、香味、着色、香料及び保存剤を含むこともできる。

懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤、例えば、エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカント、ならびにこれらの混合物などを含有していてよい。

直腸、経膣、または尿道投与のための医薬組成物の製剤は、坐薬として提示されてよく、該坐薬は、1以上の活性化合物を、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐薬ワックスまたはサリチレートを含む1以上の好適な非刺激性賦形剤または担体と混合することによって調製されてよく、室温で固体であるが体温では液体であり、そのため、直腸または膣腔において溶融して活性化合物を放出する。

口腔への投与のための医薬組成物の製剤は、洗口剤、または経口スプレー、または口腔用軟膏として提示されてよい。

代替または付加的に、組成物は、カテーテル、ステント、ワイヤまたは他の管腔内デバイスを介しての送達用に製剤化され得る。かかるデバイスを介した送達は、膀胱、尿道、尿管、直腸、または腸への送達に特に有用であり得る。

経膣投与に好適である製剤はまた、適切であると当該分野において公知であるかかる担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー製剤も含む。

局所または経皮投与のための剤形は、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、液剤、パッチ及び吸入剤を含む。活性化合物は、滅菌条件下、薬学的に許容可能な担体と混合されてもよく、また、必要とされ得るいずれの保存剤、緩衝剤、またはプロペラントと混合されてもよい。

軟膏、ペースト、クリーム及びゲルは、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、動物及び植物油脂、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルク及び酸化亜鉛、またはこれらの混合物を含有していてよい。

粉末及びスプレーは、活性化合物に加えて、賦形剤、例えば、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム及びポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物を含有することができる。スプレーは、慣習的なプロペラント、例えば、クロロフルオロ炭化水素及び揮発性の非置換炭化水素、例えば、ブタン及びプロパンをさらに含有することができる。

経皮パッチは、体への本発明の化合物の制御送達を付与するという追加の利点を有する。かかる剤形は、活性化合物を適当な媒体に溶解または分散することによって作製され得る。吸収促進剤もまた、皮膚を横断する化合物の流動を増加させるのに使用され得る。かかる流動の速度は、速度制御部材を付与すること、または化合物をポリマーマトリクスもしくはゲルに分散させることのいずれかによって制御され得る。

眼科製剤、眼軟膏剤、粉末、液剤などもまた、この発明の範囲内にあると企図される。例示的な眼科製剤は、米国特許出願公開第2005/0080056号、及び同第2005/0059744号ならびに米国特許第6,583,124号に記載されており、これらの内容は参照により本明細書に組み込まれる。所望により、液体眼科製剤は、涙液、房水もしくは硝子体液と同様の性質を有し、またはかかる流体と相溶性である。好ましい投与経路は、局所投与(例えば、局所投与、例えば点眼薬、または埋込物を介した投与)である。

句「非経口投与」及び「非経口投与される」は、本明細書において使用されているとき、通常は注射による、腸内及び局所投与以外の投与形態を意味し、限定されることなく、静脈内、筋肉内、動脈内、鞘内、嚢内、眼窩内、心腔内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、髄腔内及び胸骨内注射及び注入が挙げられる。

非経口投与に好適な医薬組成物は、1以上の活性化合物を、1以上の薬学的に許容可能な滅菌等張水溶液または非水溶液、分散液、懸濁液もしくはエマルジョン、または、使用直前に滅菌注射可能液剤もしくは分散液に再構成されてよい滅菌粉末と組み合わせて含み、これらは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を目的のレシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁若しくは増粘剤を含有していてよい。

本発明の医薬組成物に用いられてよい好適な水性または非水性担体の例として、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、及びこれらの好適な混合物、ならびに植物油、例えば、オリーブ油、及び注射可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが挙げられる。適当な流動性は、例えば、コーティング材料、例えば、レシチンの使用によって、分散液の場合には所要の粒径の維持によって、及び界面活性剤の使用によって維持され得る。

これらの組成物はまた、アジュバント、例えば、保存剤、湿潤剤、乳化剤及び分散剤を含有していてもよい。生物の作用の防止は、種々の抗菌及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノールソルビン酸などの包含によって確保されてよい。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを組成物内に含むことが望ましい場合もある。また、注射可能な医薬品形態の長期の吸収は、吸収を遅延させる剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンの包含によってもたらされてよい。

いくつかの場合において、薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅らせることが望ましい。このことは、水溶性が乏しい結晶性または非晶質材料の液体懸濁液の使用によって達成されてよい。薬物の吸収の速度は、溶解の速度に依り、次いで、結晶サイズ及び結晶形態に依り得る。代替的には、非経口投与される薬物形態の遅延吸収は、油ビヒクルに薬物を溶解または懸濁することによって達成される。

注射可能なデポー形態は、生分解性ポリマー、例えば、ポリラクチド−ポリグリコライドにおいて対象化合物のマイクロカプセル化マトリクスを形成することによって作製される。薬物対ポリマーの比、及び用いられる具体的なポリマーの性質に応じて、薬物放出の速度が制御され得る。他の生分解性ポリマーの例として、ポリ(オルトエステル)及びポリ(無水物)が挙げられる。デポー注射可能な製剤はまた、体組織と適合可能なリポソームまたはマイクロエマルジョンに薬物を取り込むことによっても調製される。

この発明の方法における使用のために、活性化合物は、それ自体で、または、例えば、約0.1〜約99.5%(より好ましくは、約0.5〜約90%)の活性成分を薬学的に許容可能な担体と組み合わせて含有する医薬組成物として付与され得る。

導入の方法はまた、再充填可能なまたは生分解性デバイスによって提供されてもよい。タンパク質性の(proteinacious)バイオ医薬品を含めた薬物の制御送達のための種々の遅延放出ポリマーデバイスが近年開発されてインビボで試験されている。生分解性及び非分解性の両方のポリマーを含めた種々の生体適合性ポリマー(ヒドロゲルを含む)が、特定の標的部位における化合物の除放のための埋込物を形成するのに使用され得る。

医薬組成物における活性成分の実際の投薬レベルは、特定の患者、組成物及び投与形態について所望の治療応答を達成するのに有効である活性成分の量を、該患者に毒性であることなく得るように変動されてよい。

選択される投薬レベルは、用いられる特定の化合物もしくは化合物の組み合わせ、またはそのエステル、塩もしくはアミドの活性、投与経路、投与時間、用いられている特定の化合物(複数可)の排泄速度、処置の継続期間、用いられる特定の化合物(複数可)と併用される他の薬物、化合物及び/または材料、処置される患者の年齢、性別、体重、状態、全体的な健康及び以前の病歴、ならびに医療分野において周知の同様の因子を含めた種々の因子に依る。

当該分野において通常の技能を有する医師または獣医は、所要の医薬組成物の治療有効量を容易に決定及び処方することができる。例えば、該医師または獣医は、所望の治療効果を達成し、かつ所望の効果が達成するまで投薬量を徐々に増加させるために必要とされるよりも低いレベルで医薬組成物または化合物の投薬を開始することができよう。化合物の有効量は、対象の体重、性別、年齢及び病歴にしたがって変動することが一般に理解される。有効量に影響する他の因子として、限定されないが、患者の状態の重篤度、処置される障害、化合物の安定性、ならびに、所望により、本発明の化合物と共に投与される別のタイプの治療剤を挙げることができる。薬剤を複数投与することによって、より多くの合計用量が送達され得る。効能及び投薬量を決定するための方法は、当業者に公知である(Isselbacher et al.(1996)Harrison’s Principles of Internal Medicine 13th ed.,1814−1882,参照により本明細書に組み込まれる)。

概して、本発明の組成物及び方法において使用される活性化合物の好適な1日用量は、治療効果を生じるのに有用な最低用量である化合物の量である。かかる有効用量は、上記の因子に概して依る。

所望により、活性化合物の有効な1日用量は、任意選択的に単位剤形において、その日を通して適切な間隔で別々に投与される1、2、3、4、5、6またはこれより多くのサブ用量として投与されてよい。本発明のある特定の実施形態において、活性化合物は、1日に2または3回投与されてよい。好ましい実施形態において、活性化合物は、1日1回投与される。

この処置を受ける対象または患者は、概して、霊長類、好ましくはヒト、ならびに他の哺乳動物、例えば、ウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、鳥類及び愛玩動物を含めた、必要とするあらゆる動物である。

湿潤剤、乳化剤及び潤滑剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びステアリン酸マグネシウム、ならびに着色剤、離型剤、コーティング剤、甘味、香味及び香料剤、保存剤及び抗酸化剤もまた、組成物に存在し得る。

薬学的に許容可能な抗酸化剤の例として:(1)水溶性抗酸化剤、例えば、アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなど;(2)油溶性抗酸化剤、例えば、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファ−トコフェロールなど;ならびに(3)金属−キレート剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などが挙げられる。

本発明の化合物は、1以上の他の薬物と組み合わされて投与されて、(1)本発明の化合物の予防的及び/もしくは治療的薬物効果の予防及び/もしくは治療効能を補完及び/もしくは向上すること、(2)薬物動態を調節すること、吸収の改善を改善すること、または本発明の予防及び/もしくは治療化合物の投薬量低減を低減すること、ならびに/あるいは(3)本発明の予防及び/もしくは治療化合物の副作用を低減または軽減することができる。本明細書において使用されているとき、句「共同投与」は、2以上の異なる治療化合物の投与において、先に投与された治療化合物が体内で依然として有効でありつつも第2化合物が投与されるようなあらゆる投与形態を称する(例えば、2つの化合物が患者において同時に有効であり、2つの化合物の相乗効果を含んでいてよい)。例えば、異なる治療化合物は、同時または逐次的のいずれかで、同じ製剤においてまたは別々の製剤においてのいずれかで投与され得る。ある特定の実施形態において、異なる治療化合物は、互いの1時間、12時間、24時間、36時間、48時間、72時間、または1週間以内に投与され得る。このように、かかる処置を受ける個体は、異なる治療化合物の組み合わせ効果からの利益を享受することができる。それぞれの化合物は、同じまたは異なる経路及び同じまたは異なる方法によって投与されてよい。

本発明の化合物及び他の薬物を含む併用医薬は、両方の構成要素が単一の製剤に含有されるまたは別々の製剤として投与される組み合わせ調製物として投与されてよい。別々の製剤による投与は、同時投与、及びまたはいくつかの時間間隔によって分けられた製剤の投与を含む。いくつかの時間間隔での投与の場合、2つの化合物が共同療法の際の少なくとも一部の時間で患者において同時に活性である限り、本発明の化合物が最初に投与され、続いて別の薬物が投与されても、別の薬物が最初に投与され、続いて本発明の化合物が投与されてもよい。それぞれの薬物の投与方法は、同じまたは異なる経路及び同じまたは異なる方法によって投与されてよい。

他の薬物の投薬量は、臨床的に使用されている投薬量を基準にして適当に選択され得、または、本発明の化合物と組み合わせて投与されるとき有効である低減された投薬量であってよい。本発明の化合物及び他の薬物の配合比は、投与される対象の年齢及び体重、投与方法、投与時間、処置される障害、症状、ならびにこれらの組み合わせにしたがって適当に選択され得る。例えば、他の薬物は、1質量部の本発明の化合物を基準にして約0.01〜約100質量部の量で使用されてよい。他の薬物は、2以上の薬物の適当な割合での組み合わせであってよい。本発明の化合物の予防及び/または治療効能を補完及び/または向上する他の薬物は、既に発見されているものだけでなく、将来発見され得るものを含む。

この併用が予防及び/または治療効果を発揮する疾患は特に限定されない。併用医薬は、本発明の化合物の予防及び/または治療効能を補完及び/または向上する限り、本明細書において議論されているいずれの疾患を処置するのに使用されてもよい。

例えば、がんの処置を対象とした本発明の方法において、本発明の化合物は、単一の医薬組成物または混合物形態の異なる医薬組成物の組み合わせを併用する既存の化学療法剤と共に使用され得る。化学療法剤の例として、アルキル化剤、ニトロソウレア剤、代謝拮抗物質、抗がん抗生物質、植物由来アルカノイド、トポイソメラーゼ阻害剤、ホルモン剤、ホルモン拮抗剤、アロマターゼ阻害剤、P−糖タンパク質阻害剤、白金錯体誘導体、他の免疫療法薬及び他の抗がん剤が挙げられる。さらに、本発明の化合物は、がん処置補助剤、例えば、白血球減少症(好中球減少症)処置薬物、血小板減少症処置薬物、制吐薬及びがん疼痛介入と共に、同時にまたは混合物形態で投与され得る。本発明の化合物と共に投与されてよい化学療法剤として:アミノグルテチミド、アムサクリン、アナストロゾール、アスパラギナーゼ、bcg、ビカルタミド、ブレオマイシン、ボルテゾミブ、ブセレリン、ブスルファン、カンプトセシン(campothecin)、カペシタビン、カルボプラチン、カルフィルゾミブ、カルムスチン、クロラムブシル、クロロキン、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、コルヒチン、シクロホスファミド、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デメトキシビリジン、デキサメタゾン、ジクロロアセテート、ジエンエストロール、ジエチルスチルベストロール、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エストラジオール、エストラムスチン、エトポシド、エベロリムス、エキセメスタン、フィルグラスチム、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオロウラシル、フルオキシメステロン、フルタミド、ゲムシタビン、ゲニステイン、ゴセレリン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イフォスファミド、イマチニブ、インターフェロン、イリノテカン、イロノテカン、レナリドミド、レトロゾール、ロイコボリン、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、ロニダミン、メクロレタミン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、メルファラン、メルカプトプリン、メスナ、メトホルミン、メトトレキサート、ミトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、ノコダゾール、オクレオチド、オキサリプラチン、パクリタキセル、パミドロネート、ペントスタチン、ペリフォシン、プリカマイシン、ポマリドミド、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ソラフェニブ、ストレプトゾシン、スニチニブ、スラミン、タモキシフェン、テモゾロマイド、テムシロリムス、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、二塩化チタノセン、トポテカン、トラスツズマブ、トレチノイン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、及びビノレルビンが挙げられる。

ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、がん処置の非化学的方法と共に投与されてよい。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、放射線治療と共に投与されてよい。ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、手術と共に、熱焼灼と共に、集束超音波療法と共に、凍結療法と共に、またはこれらのいずれかの組み合わせと共に投与されてよい。

ある特定の実施形態において、本発明の異なる化合物は、本発明の1以上の他の化合物と共に投与されてよい。また、かかる組み合わせは、他の治療剤、例えば、がん、免疫または神経疾患の処置に好適な他の剤、例えば、上記で同定されている剤と共に投与されてよい。ある特定の実施形態において、1以上の追加の化学療法剤を本発明の化合物と共に投与することは、相乗効果を付与する。ある特定の実施形態において、1以上の追加の化学療法剤を共に投与することは、相加効果を付与する。

共同療法用薬物として、例えば、抗菌剤、抗真菌剤、抗生物質、鎮静剤、麻酔剤、抗鬱剤、抗潰瘍薬、抗不整脈剤、抗原虫剤、降圧利尿薬、抗凝固剤、精神安定剤、抗精神病薬、抗腫瘍薬、脂質低下薬、筋弛緩薬、抗てんかん薬、鎮咳薬及び去痰薬、抗アレルギー薬、心臓刺激剤、降圧利尿剤、不整脈用治療薬、血管拡張剤、血管収縮剤、糖尿病用治療薬、麻薬拮抗薬、ビタミン、ビタミン誘導体、抗ぜんそく薬、アトピー性皮膚炎用治療剤、頻尿/遺尿用治療剤、かゆみ止め薬、アレルギー性鼻炎用治療剤、昇圧薬、内毒素−拮抗剤または−抗体、シグナル伝達阻害剤、抗炎症性メディエータ活性の阻害剤、炎症性メディエータ活性の阻害剤、炎症性メディエータ活性を阻害する抗体、抗炎症性メディエータ活性を阻害する抗体などが挙げられる。

ある特定の実施形態において、本発明は、薬剤としての使用のための化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体に関する。

さらなる実施形態において、本発明は、対象におけるIRAK−4媒介障害または疾患または状態を処置する方法であって、治療有効量の式(I)、(II)、(IA)、(IIA)、(IB)、(IIB)、(IC)または(IIC)の化合物を投与することを含む上記方法に関する。

ある特定の実施形態において、本発明は、対象においてMyD88によって媒介される障害または疾患または状態を処置する方法であって、治療有効量の式(I)、(II)、(IA)、(IIA)、(IB)、(IIB)、(IC)または(IIC)の化合物を投与することを含む上記方法に関する。

ある特定の実施形態において、IRAK−4媒介障害または疾患または状態は、がん、神経変性障害、ウイルス障害、自己免疫疾患、炎症性障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、代謝障害、臓器移植に関連する状態、免疫不全疾患、破壊的骨障害、増殖性障害、感染性疾患、細胞死に関連する状態、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、心臓血管障害及びCNS障害から選択される。

ある特定の実施形態において、IRAK−4媒介障害または疾患または状態は、がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態及び心臓血管障害から選択される。

上記実施形態のいずれかにおいて、がんまたは増殖性障害は、固体腫瘍、良性または悪性腫瘍、脳、腎臓、肝臓、胃、膣、卵巣、胃腫瘍、乳房、膀胱、結腸、前立腺、膵臓、肺、頸部、精巣、皮膚、骨または甲状腺のがん腫;肉腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、多発性骨髄腫、消化管がん、頭頸部の腫瘍、表皮過剰増殖、乾癬、前立腺過形成、新生組織形成、腺腫、腺がん、化棘細胞腫、扁平上皮がん腫、大細胞がん腫、非小細胞肺がん腫、ホジキン及び非ホジキンリンパ腫、乳がん腫、濾胞腺がん腫、乳頭がん腫、精上皮腫、黒色腫;白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、活性化B細胞様DLBCL、慢性リンパ性白血病(CLL)、慢性リンパ球性リンパ腫、原発性滲出液リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、B細胞前リンパ球性(proymphocytic)白血病、リンパ形質細胞性リンパ腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(macroglobulnemia)(WM)、脾性辺縁帯リンパ腫、血管内大細胞型B細胞リンパ腫、形質細胞腫及び多発性骨髄腫から選択される悪性血液疾患から選択されてよい。

上記実施形態のいずれかにおいて、神経変性疾患は、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ハンチントン病、脳虚血、ならびに、外傷、グルタミン酸神経毒性、低酸素症、てんかん及び移植片対宿主疾患によって引き起こされる神経変性疾患から選択されてよい。

上記実施形態のいずれかにおいて、炎症性障害は、眼アレルギー、結膜炎、乾性角結膜炎、春季カタル、アレルギー性鼻炎、自己免疫血液障害(例えば、溶血性貧血、再生不良性貧血、真性赤血球性貧血及び特発性血小板減少症)、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性軟骨炎、強皮症、ウェゲナー肉芽腫症(granulamatosis)、皮膚筋炎、慢性活動性肝炎、重症筋無症、スティーブンスジョンソン症候群、特発性スプルー、自己免疫性炎症性腸疾患(例えば、潰瘍性結腸炎及びクローン病)、過敏性腸症候群、セリアック病、歯周炎、肺硝子膜症、腎疾患、糸球体疾患、アルコール性肝疾患、多発性硬化症、内分泌性眼障害、グレーブス病、サルコイドーシス、肺胞炎、慢性過敏性肺炎、原発性胆汁性肝硬変、ブドウ膜炎(前部及び後部)、シェーグレン症候群、間質性肺線維症、乾癬性関節炎、全身性若年性特発性関節炎、腎炎、血管炎、憩室炎、間質性膀胱炎、糸球体腎炎(例えば、特発性ネフローゼ症候群または微小変化型ネフローゼ症候群を含む)、慢性肉芽腫性疾患、子宮内膜症、レプトスピラ症腎疾患、緑内障、網膜疾患、頭痛、疼痛、複合性局所疼痛症候群、心臓肥大、筋肉消耗、異化障害、肥満、胎児成長遅延、高コレステロール血症、心疾患、慢性心不全、中皮腫、無汗性外胚葉性形成異常(anhidrotic ecodermal dysplasia)、ベーチェット病、色素失調症、パジェット病、膵炎、遺伝性周期性熱症候群、ぜんそく、急性肺損傷、急性呼吸窮迫症候群、好酸球増多、過敏性、アナフィラキシー、結合組織炎、胃炎、胃腸炎、鼻の副鼻腔炎、眼アレルギー、シリカ誘発性疾患、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、嚢胞性線維症、酸誘発肺損傷、肺高血圧症、多発ニューロパシー、白内障、全身性硬化症に関係する筋肉炎症、封入体筋炎、重症筋無力症、甲状腺炎、アジソン病、扁平苔癬、虫垂炎、アトピー性皮膚炎、ぜんそく、アレルギー、眼瞼炎、細気管支炎、気管支炎、滑液包炎、子宮頸管炎、胆管炎、胆嚢炎、慢性移植片拒絶、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、涙腺炎、皮膚炎、若年性関節リウマチ、皮膚筋炎、脳炎、心内膜炎、子宮内膜炎、腸炎、全腸炎、上顆炎、精巣上体炎、筋膜炎、ヘノッホシェーンライン紫斑病、肝炎、汗腺膿瘍、免疫グロブリンA腎症、間質性肺疾患、喉頭炎、乳腺炎、髄膜炎、骨髄炎、心筋炎、筋炎、腎炎、卵巣炎、精巣炎、骨炎、炎、膵炎、耳下腺炎、心膜炎、腹膜炎、咽頭炎、胸膜炎、静脈炎、肺臓炎、肺炎、多発性筋炎、直腸炎、前立腺炎、腎盂腎炎、鼻炎、卵管炎、副鼻腔炎、口内炎、滑膜炎、炎、へんとう炎、潰瘍性結腸炎、血管炎、外陰炎、円形脱毛症、多形性紅斑(erythema multiforma)、疱疹状皮膚炎、強皮症、白斑、過敏性血管炎、じんま疹、水疱性類天疱瘡、尋常性天疱瘡、落葉状天疱瘡、腫瘍随伴性天疱瘡、後天性表皮水疱症、急性及び慢性痛風、慢性痛風性関節炎、乾癬、乾癬性関節炎、関節リウマチ、クリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)ならびに骨関節炎から選択されてよい。

好ましい実施形態において、本発明は、対象においてMyD88のL265P体細胞変異によって媒介される障害または疾患または状態を処置する方法であって、治療有効量の式(I)、(II)、(IA)、(IIA)、(IB)、(IIB)、(IC)、または(IIC)の化合物を投与することを含む上記方法に関する。

MYD88変異に関連するかかる障害、疾患または状態として、がん、炎症性障害、例えば、潰瘍性結腸炎、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊性骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患及び心臓血管障害が挙げられる。

上記実施形態のいずれかにおいて、MyD88のL265P体細胞変異によって媒介される疾患は、血液腫瘍、例えば、リンパ腫である。好ましい実施形態において、MyD88のL265P体細胞変異によって媒介される疾患は、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫である。

ある特定の実施形態において、本発明は、がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患、T細胞活性化が関与する病的免疫状態、及び心臓血管障害の処置のための使用のための、式(I)、(II)、(IA)、(IIA)、(IB)、(IIB)、(IC)、または(IIC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体を提供する。

ある特定の実施形態において、本発明は、がん、炎症性障害、自己免疫疾患、代謝障害、遺伝性障害、ホルモン関連疾患、免疫不全疾患、細胞死に関連する状態、破壊的骨障害、トロンビン誘発血小板凝集、肝疾患及び心臓血管障害の処置のための薬剤の製造における、式(I)、(II)、(IA)、(IIA)、(IB)、(IIB)、(IC)、または(IIC)の化合物またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体の使用を提供する。

いくつかの実施形態は、IRAK−4を発現する細胞においてIRAK−4媒介シグナリングを阻害する方法であって、該細胞を、本明細書に開示されている少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もしくは立体異性体と接触させることを含む上記方法を提供する。

式(I)または(II)のIRAK−4阻害剤化合物は、以下の一般方法及び手順を使用して容易に入手可能な出発物質から調製されてよい。典型的なまたは好ましい実験条件(すなわち、反応温度、時間、試薬のモル、溶媒など)が与えられるとき、別途記述されていない限り、他の実験条件もまた使用され得ることが認識される。最適な反応条件は、使用される具体的な反応体または溶媒によって変動してよいが、かかる条件は、常套の最適化手順を使用して、当業者によって決定され得る。また、詳細に記載されている手順を利用することによって、当業者は、ここで特許請求の範囲に記載されている追加の本発明の化合物を調製することができる。全ての温度は、別途記述されていない限り摂氏温度(℃)である。

ある特定の実施形態において、本発明の化合物はまた、非天然割合の原子同位体を、かかる化合物を構成する原子の1以上において含有することもできる。例えば、本発明はまた、本明細書において列挙されているものと同一である、本発明の化合物の同位体で標識された変形例も含むが、事実上、化合物の1以上の原子は、該原子において本来通常見出される主要な原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられている。特定されているあらゆる具体的な原子または元素の全ての同位体が、本発明の化合物及びその使用の範囲内にあることが企図される。本発明の化合物内に組み込まれ得る例示的な同位体として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、塩素及びヨウ素の同位体、例えば、2H(「D」)、3H、11C、13C、14C、13N、15N、15O、17O、18O、32P、33P、35S、18F、36Cl、123I及び125Iが挙げられる。同位体で標識された本発明の化合物は、同位体で標識された試薬で、非同位体で標識された試薬を置換することによって、以下のスキーム及び/または実施例に開示されているものと類似する手順に従うことによって概して調製され得る。

実施例において提供されるMS(質量スペクトル)データを以下の機器を使用して得た: API2000LC/MS/MS/Triplequad、 Agilent(1100)Technologies/LC/MS/DVL/Singlequad及び ShimadzuLCMS−2020/Singlequad。

実施例において提供されるNMRデータを、機器−1H−NMR:Varian−300、400及び600MHzを使用して得た。

明細書全体において使用される略記は、それらの特定の意味で本明細書において以下にまとめられ得る。

℃(摂氏温度);δ(デルタ);%(百分率);Ac2O(無水酢酸);(BOC)2O(Boc無水物);bs(広い一重項);CDCl3(重クロロホルム);CH2Cl2/DCM(ジクロロメタン);DAST(三フッ化ジエチルアミノ硫黄);DMF(ジメチルホルムアミド);DMSO(ジメチルスルホキシド);DIPEA/DIEA(N,N−ジイソプロピルエチルアミン);DMAP(ジメチルアミノピリジン);(DMSO−d6(重DMSO);d(二重項);dd(二重項の二重項);EDCI.HCl(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−カルボジイミド塩酸塩);EtOAc(酢酸エチル);EtOH(エタノール);Fe(鉄粉末);gまたはgm(グラム);HATU(1−[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]−1H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−b]ピリジニウム3−オキシドヘキサフルオロホスフェート);HまたはH2(水素);H2O(水);HOBt(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール);H2SO4(硫酸);HCl(塩酸);hまたはhr(時);Hz(ヘルツ);HPLC(高速液体クロマトグラフィ);J(カップリング定数);K2CO3(炭酸カリウム);KOAc(酢酸カリウム);KNO3(硝酸カリウム);LiOH(水酸化リチウム);MeOH/CH3OH(メタノール);mmol(ミリモル);M(モル);mL(ミリリットル);mg(ミリグラム);m(多重項);mm(ミリメートル);MHz(メガヘルツ);min(分);NaH(水酸化ナトリウム);NaHCO3(重炭酸ナトリウム);Na2SO4(硫酸ナトリウム);N2(窒素);NMR(核磁気共鳴分光法);Pd/C(パラジウム炭素);Pd(PPh3)2Cl2(二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II));Pd(OAc)2(二酢酸パラジウム);Pd(dppf)Cl2(二塩化1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II);Pd2(dba)3(トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0));prep.HPLC:分取HPLC;RT(室温);RM(反応混合物);S(一重項);TBAF(フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム);TBDMS(tert−ブチルジメチルシリルクロリド);TEA(トリエチルアミン);TLC(薄層クロマトグラフィ);THF(テトラヒドロフラン);TFA(トリフルオロ酢酸);t(三重項);Zn(CN)2(シアン化亜鉛)。

スキーム1:

一般式(I)の化合物の合成のための第1の一般アプローチをスキーム1に表示する。式(ii)の化合物を、式(i)または(xiii)の化合物から、適切なホウ酸及びアミン化合物とのカップリングによって得ることができる。式(iii)の化合物を、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム及び好適なハロゲン化アルキルのような適切な塩基を使用することによる式(ii)の化合物のアルキル化によって得ることができる。式(iii)の化合物をFe粉末及びHClのような好適な還元試薬によって還元して式(iv)の化合物を得ることができ、式(v)の好適な酸とのアミドカップリングの際、文献において公知である標準アミドカップリング試薬を使用して式(I)の化合物を得ることができる。

スキーム2:

式(i)の化合物の合成を2方法で達成した。式(vi)の化合物をFe粉末及びHClを使用することによって還元して、式(vii)の化合物を得ることができ、ある特定の温度におけるAc2O、KOAc及び硝酸イソアミルとのさらなる反応において式(viii)の化合物を得ることができる。ニトロ化において式(viii)の化合物は式(i)の化合物を得ることができる。他の実施形態において、ニトロ化において式(ix)の化合物は式(x)の化合物を得ることができ、これをDMFのような好適な溶媒において150℃でヒドラジンと反応させて、式(i)の化合物を得ることができる。

スキーム3: 式(xiii)の化合物を、以下のスキーム3に与えられている手順に従って調製することができる。

式(xi)の化合物を、硝酸カリウム及び硫酸によって硝酸処理して、式(xii)の化合物を得ることができ、ある特定の温度におけるヒドラジン一水和物とのさらなる反応において式(xiii)の化合物を得ることができる。

スキーム4:

式(1)の化合物をヒドラジン一水和物とTHFのような好適な溶媒において60℃で反応させ、式(2)の化合物を得ることができる。式(3)の化合物を、炭酸カリウムまたは水素化ナトリウム及び好適なハロゲン化アルキルのような適切な塩基を使用することによる式(2)の化合物のアルキル化によって得ることができる。式(4)の化合物を、適切なアミンとのカップリングによって式(3)の化合物から得ることができる。式(4)の化合物を硝酸カリウム及び硫酸によって硝酸処理して、式(5)の化合物を得ることができる。式(5)の化合物を亜鉛及び塩化アンモニウムのような好適な還元試薬と反応させて、式(6)の化合物を得ることができ、文献において公知である標準アミドカップリング試薬を使用することによる好適な酸とのアミドカップリングにおいて式(7)の化合物を得ることができる。

以下の中間体を、WO2011/043371及びWO2013/59587に記載されている手順と同様の手順によって、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

実施例1 2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド塩酸塩

ステップ1:2−フルオロ−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−5−ニトロベンズアルデヒドの合成 2,4−ジフルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(2gm、10.6mmol)のDMF(5mL)溶液に、炭酸カリウム(1.771gm、12.8mmol)及び4−ヒドロキシピペリジン(1.08gm、10.6mmol)を添加し、混合物をRTで2h撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、EtOAcで抽出し;塩水溶液で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、溶媒を留去した。粗化合物を、ヘキサン中80%の酢酸エチルを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、表題化合物を得た(1.5gm、54%)。LCMS:m/z=269.1(M+1)+

ステップ2:4−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒドの合成 2−フルオロ−4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−5−ニトロベンズアルデヒド(1.5gm、5.5mmol)のDMF(10mL)溶液に塩化TBDMS(1.007gm、6.7mmol)及びイミダゾール(951mg、13.9mmol)を添加し、RTで2h撹拌した。反応塊を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出して粗生成物を得た。粗化合物を、ヘキサン中20%の酢酸エチルを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、表題化合物を得た(1gm、48%)。LCMS:m/z=383.2(M+1)+

ステップ3:6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−5−ニトロ−1H−インダゾールの合成 4−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(1gm、2.61mmol)を、THF(15mL)中のヒドラジン水和物(261mg、5.2mmol)を使用して75℃で4h環化した。反応混合物を蒸留し、水で希釈し、形成された固体を濾過して、粗製表題化合物を得た(1g)。LCMS:m/z=377.2(M+1)+

ステップ4:6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−5−ニトロ−1H−インダゾール及び6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−2−メチル−5−ニトロ−2H−インダゾールの合成 6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−5−ニトロ−1H−インダゾール(1gm、2.65mmol)を、THF(20mL)中、水素化ナトリウム(255mg、5.31mmol)及びヨウ化メチル(755mg、5.31mmol)を使用してRTで30分間メチル化し、粗生成物を得た。粗化合物をヘキサン中30%の酢酸エチルを溶離液として使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を得た(異性体A:320mg)。ヘキサン中80%の酢酸エチルを用いたさらなる溶離により、異性体Bを得た(600mg、90%)。LCMS:m/z=391.2(M+1)+

ステップ5:6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−アミンの合成 6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−5−ニトロ−2H−インダゾール(900mg、2.301mmol)を、THF/水(10/2mL)中、亜鉛末(1.17g、18.414mmol)及び塩化アンモニウム(1.98g、36.814mmol)によって還元した。反応混合物をRTで2h撹拌した。過剰の触媒を濾過し、濾液を蒸留して粗製表題化合物を得た(800mg、96.33%)。LCMS:m/z=361.2(M+1)+

ステップ6:2−(2−アミノピリジン−3−イル)−N−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−1−メチル−1H−インダゾール−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド塩酸塩の合成 6−(4−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピペリジン−1−イル)−1−メチル−2H−インダゾール−5−アミン(51mg、0.141mmol)を、DMF(5mL)中、HATU(80mg、0.211mmol)、DIPEA(73mg、0.564mmol)を使用して2−(2−アセトアミドピリジン−3−イル)オキサゾール−4−カルボン酸[WO2011/043371に報告されている手順のように調製](39mg、0.141mmol)とカップリングし、室温で12h撹拌した。反応混合物を、氷水でクエンチし、固体を濾過して、粗化合物を得た(70mg)。LCMS:m/z=547.3(M+1)+。得られた化合物を次いでHClメタノールで処理し、表題化合物を得た(25mg、49%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 10.20 (bs, 1H), 9.07 (s, 1H) 8.55−8.53 (d, 1H), 8.47 (bs, 2H), 8.29−8.28 (d, 1H), 8.01 (s, 1H), 7.50 (bs, 1H), 7.06−7.02 (t, 2H), 4.03 (s, 5H), 3.09 (bs, 2H), 2.80 (bs, 2H), 1.93 (bs, 2H), 1.69 (bs, 2H),LCMS:m/z=434.1(M+1)+;HPLC:94.68%。

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて実施例1に記載されている手順と同様の手順によって調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

実施例8 N−(6−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−インダゾール−5−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−カルボキシアミド塩酸塩

ステップ1:6−フルオロ−3−メチル−1H−インダゾールの合成 1−(2,4−ジフルオロフェニル)エタン−1−オン(2gm、12.81mmol)のDMF(10mL)撹拌溶液にヒドラジン水和物(1.28gm、25.62mmol)を添加し、120℃で14h撹拌した。反応混合物を冷水で希釈し、固体を濾過して、粗生成物を得た。これを、シリカゲルカラムクロマトグラフィによって、ヘキサン中30%の酢酸エチルを用いて精製し、表題生成物を得た(1.6gm、83.20%)。LCMS:m/z=151.2(M+1)+

ステップ2:6−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−1H−インダゾールの合成 6−フルオロ−3−メチル−1H−インダゾール(1.6gm、10.6mmol)をKNO3(1.292gm、12.7mmol)及び硫酸(20mL)に添加し、RTで2h撹拌した。反応混合物を次いで水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで希釈し、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。濃縮後、残渣をフラッシュクロマトグラフィによって精製し(50%EtOAc/ヘキサン)、表題化合物を得て(650mg、粗製)、これを、精製することなく次のステップで使用した。

ステップ3:6−フルオロ−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾールの合成 6−フルオロ−3−メチル−5−ニトロ−1H−インダゾール(15g、76.923mmol)を、THF(100mL)中、水素化ナトリウム(7.4g、153.814mmol)及びヨウ化メチル(21.8g、153.814mmol)を使用して、RTで2hメチル化した。反応混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで希釈し、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥して、粗生成物を得た。濃縮後、残渣をフラッシュクロマトグラフィによって精製し(50%EtOAc/ヘキサン)、表題化合物を得た。粗製物をヘキサン中25%酢酸エチルを溶離液として使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、表題生成物を得た(8g、50%)。 1HNMR (CDCl3, 300MHz): δ 8.53−8.50 (d, 1H), 7.13−7.10 (d, 1H), 4.00 (s, 3H), 2.60 (s, 3H) HPLC:99.18%。

ステップ4:(1−(1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−4−イル)メタノールの合成 6−フルオロ−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾール(8gm、38.277mmol)のDMF(30mL)溶液に、ピペリジン−4−イルメタノール(5.2g、45.93mmol)を添加し、反応混合物を100℃で12h撹拌した。反応混合物を次いでRTに冷却し、水で希釈した。固体を濾過し、真空下で乾燥して粗化合物を得た。粗製物をヘキサン中80%の酢酸エチルを溶離液として使用してカラムクロマトグラフィによって精製して、表題化合物を得た(11g、48.87%)。LCMS:m/z=305(M+1)+.HPLC:96.75%。

ステップ5:6−(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾールの合成 (1−(1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾール−6−イル)ピペリジン−4−イル)メタノール(5g、16.44mmol)のDMF(45mL)溶液にDMAP(2g、16.44mmol)、塩化TBDMS(4.96g、32.894mmol)及びイミダゾール(1.68g、24.67mmol)を添加し、混合物をRTで2h撹拌した。反応混合物を次いで水で希釈し、EtOAcで抽出し、有機層を濃縮し、粗生成物を得た。粗化合物を、ヘキサン中20%の酢酸エチルを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、表題化合物を得た(6.8g、100%)。 1HNMR (CDCl3, 300MHz): δ 8.18 (s, 1H), 6.80 (s, 1H), 3.95 (s, 3H), 3.35−3.31 (d, 2H), 2.77−2.76 (m, 2H), 2.52 (s, 3H), 1.85−1.80 (d, 2H), 1.57 (s, 3H), 1.49−1.48 (m, 2H), 0.91 (s, 9H), 0.71 (s, 6H).LCMS:m/z=419.3(M+1)+

ステップ6:6−(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−インダゾール−5−アミンの合成 6−(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インダゾール(6.8g、16.26mmol)のTHF(100mL)溶液に、水(20mL)中の塩化アンモニウム(14g、260.27mmol)、及び亜鉛末(8.5g、130.140mmol)を添加し、反応混合物をRTで30分間撹拌した。次いで、触媒を、Celite(登録商標)を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。酢酸エチル層を濃縮して、表題化合物を得た(6g、95.23%)。LCMS:88.2%、m/z=388.6(M+1)+

ステップ7:N−(6−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−インダゾール−5−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−カルボキシアミド塩酸塩の合成 6−(4−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−インダゾール−5−アミン(154mg、0.4mmol)のDMF(5mL)溶液に、ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−カルボン酸(50mg、0.3mmol)、HATU(175mg、0.46mmol)及びDIPEA(0.118g、0.9mmol)を添加し、室温で12h撹拌した。反応混合物を氷水で希釈し、固体を濾過した。得られた固体をHClメタノールで処理し、所望の化合物を得た(25mg、28.4%)。 1HNMR (CD3OD, 300MHz) δ: 9.21 (dd, 1H), 8.94 (dd, 1H), 8.8 (s, 1H), 8.3 (bs, 1H), 7.82 (bs, 1H), 7.35 − 7.31 (m, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.64 (bs, 2H), 3.54 (d, 3H), 3.49 − 3.30 (bs, 2H), 2.59 (s, 3H), 2.09 − 1.75 (m, 4H).LCMS:98.80%,m/z=419.8(M+1).HPLC:98.72%。

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて実施例8に記載の手順と同様の手順によって調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

実施例13 N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド塩酸塩

ステップ1:6−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 6−クロロ−2−フルオロピリジン−3−カルボキシアルデヒド(4gm、25.1mmol)のTHF(30mL)溶液にヒドラジン水和物(2.515gm、56.3mmol)を添加し、反応混合物を60℃で5h加熱した。反応混合物を濃縮し、氷水でクエンチした。固体を濾過し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(3.5gm、92%)。 1HNMR (DMSO−d6, 300MHz): δ 13.8 (s, 1H), 8.32−8.29 (d, 1H), 8.20 (s, 1H), 7.27−7.24 (d, 1H).LCMS:89.96%,m/z=153.9(M+1)+

ステップ2:6−クロロ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン及び6−クロロ−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 6−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(1gm、6.8mmol)のTHF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(658mg、13mmol)を添加し、混合物を30分間RTで撹拌した。反応混合物を次いで0℃に冷却し、この中にヨウ化メチル(3.712gm、26.1mmol)を滴加し、反応混合物を室温で1h撹拌した。反応を氷水でクエンチし、EtOAcで抽出し、塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。濃縮後、残渣を60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、化合物をヘキサン中40%の酢酸エチルを使用して溶離して、6−クロロ−1−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンと併せて表題化合物を得た(800mg、80%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 8.49 (s, 1H), 8.29−8.26 (d, 1H), 7.13−7.11 (d, 1H), 4.18 (s, 3H)。

ステップ3:2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 6−クロロ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(800mg、4.79mmol)及びピペリジン(5mL)を密閉チューブにおいて採取し、溶液を100℃で4h撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。粗化合物をクロロホルム中1%のメタノールを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を得た(800mg、78%)。 1HNMR (DMSO−d6, 300MHz): δ 7.99 (s, 1H), 7.80−7.77 (d, 1H), 6.80−6.77 (d, 1H), 3.96 (s, 3H), 3.58−3.54 (t, 4H), 1.59−1.41 (m, 6H).LCMS:96.13%,m/z=217.1(M+1)。

ステップ4:2−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(1gm、4.62mmol)の濃硫酸(10mL)溶液に硝酸カリウム(1.168gm、11.5mmol)を添加し、反応混合物をRTで2h撹拌した。反応混合物を次いで氷水でクエンチし、水性NaOHで中和し、60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって濾過及び精製し、化合物をクロロホルム中1%のメタノールを使用することによって溶離して、表題化合物を得た(700mg、59%)。

ステップ5:2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 2−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(300mg、1.149mmol)のTHF(5mL)溶液に水(5mL)中の塩化アンモニウム(496mg、9.195mmol)、及び亜鉛末(597mg、9.195mmol)を添加し、反応混合物をRTで30分間撹拌した。触媒を、Celite(登録商標)を通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した(2×100mL)。酢酸エチル層を濃縮して、表題化合物を得た(250mg、94%)。

ステップ6:N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド塩酸塩の合成 2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(150mg、0.6493mmol)のDMF(5mL)溶液に、2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(WO2011/043371に与えられている手順に従って調製)](198mg、0.974mmol)、EDCI HCl(186mg、0.974mmol)、HOBt(87mg、0.649mmol)、及びDIPEA(0.5mL、2.597mmol)を添加した。混合物をRTで一晩中撹拌し水で希釈し;濾過し、HClメタノールで処理して、表題化合物を得た(34mg、14%)。 1HNMR (CD3OD, 400MHz): δ 8.95 (s, 1H), 8.92−8.91 (d, 1H), 8.74 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.43−8.42 (d, 1H), 8.29 (s, 1H), 4.20 (s, 3H), 3.48−3.47 (t, 4H), 2.90 (s, 3H), 1.88−1.80 (m, 4H), 1.77−1.76 (m, 2H).LCMS:m/z=417.8(M+1)+;HPLC:97.59%。

実施例14 (S)−6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド

ステップ1:6−ブロモ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(実施例13のステップ5の生成物)(600mg、2.597mmol)を、DMF(10mL)中、EDCI.HCl(744mg、3.89mmol)、HOBt(525mg、3.89mmol)及びDIPEA(2mL、10.389mmol)を使用して6−ブロモピコリン酸(629mg、3.116mmol)とカップリングして、表題化合物を得た(600mg、56%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 10.52 (s, 1H), 8.96 (s, 1H), 8.28 (s, 1H), 8.21−8.19 (d, 1H), 8.07−8.03 (t, 1H), 8.03−7.96 (m, 1H), 4.10 (s, 3H), 3.05−3.02 (t, 4H), 1.87 (s, 4H), 1.63 (s, 2H).LCMS:97.06%,m/z=417.1(M+1)+;HPLC:94.47%。

ステップ2:(S)−6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミドの合成 6−ブロモ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド(80mg、0.1927mmol)、(S)−ピロリジン−3−オール(20mg、0.2313mmol)及び炭酸ナトリウム(81mg、0.771mmol)のDMF(2mL)中の混合物を120℃で一晩中加熱した。反応を氷水でクエンチし、濾過した。濾液を濃縮して、粗化合物を得た。次いで、粗製物を、シリカゲル60−120を使用してカラムクロマトグラフィによって精製し、クロロホルム中1%のメタノールによって溶離して、表題化合物を得た(40mg、50%)。 1HNMR (400MHz,DMSO−d6): δ 10.47 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.75−7.71 (t, 1H), 7.40−7.39 (d, 1H), 6.76−6.74 (d, 1H), 5.05−5.04 (d, 1H), 4.45 (s, 1H), 4.10 (s, 3H), 3.65−3.63 (m, 4H), 3.04−3.00 (m, 4H), 2.10−2.08 (m, 1H), 1.96−1.95 (m, 1H), 1.76−1.75 (m, 4H), 1.61−1.60 (m, 2H).LCMS:100%,m/z=422.2(M+1)+;HPLC:98.19%。

実施例15 (S)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド

ステップ1:(S)−(1−(6−((2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)カルバモイル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルの合成 実施例14のステップ2に記載されているのと同じ反応条件を使用して、6−ブロモ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド(実施例14のステップ1の生成物)(120mg、0.2891mmol)を、DMF(2mL)中の炭酸ナトリウム(122mg、1.156mmol)を使用して(S)−ピロリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチル(64mg、0.346mmol)によって120℃で14hカップリングし、表題化合物を得た(100mg、69%)。LCMS:98.07%,m/z=521.3(M+1)+

ステップ2:(S)−6−(3−アミノピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミドの合成 (S)−(1−(6−((2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)カルバモイル)ピリジン−2−イル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg、0.1919mmol)のDCM(2mL)撹拌溶液に、TFA(2mL)を添加し、RTで20分間撹拌した。反応混合物を濃縮し;氷水を添加し;炭酸ナトリウム水溶液で塩基性化し、DCMで抽出し、濃縮して、表題化合物を得た(40mg、50%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 10.50 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 8.26 (s, 1H), 7.74−7.70 (t, 1H), 7.39−7.37 (d, 1H), 6.73−6.71 (d, 1H), 4.10 (s, 3H), 3.69−3.56 (m, 4H), 3.24−3.20 (m, 1H), 3.10−2.95 (m, 4H), 2.11−2.09 (m, 1H), 1.80−1.70 (m, 5H), 1.60−1.55 (m, 2H).LCMS:95.31%,m/z=421.2(M+1)+;HPLC:96.84%。

実施例16 N−(1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 実施例13のステップ3に記載されているのと同じ反応条件を使用して、6−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(実施例13のステップ2の生成物)(800mg、4.790mmol)を、ピペリジン(15mL)を使用して反応させ、表題化合物を得た(740mg、72%)。LCMS:92.85%,m/z=217.1(M+1)+

ステップ2:1−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 実施例13のステップ4に記載されているのと同じ反応条件を使用して、1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(720mg、3.33mmol)を硝酸カリウム(673mg、6.66mmol)及び濃硫酸(5mL)を使用して0℃で1h硝酸処理して、表題化合物を得た(420mg、48%)。LCMS:97.49%,m/z=261.9(M+1)+

ステップ3:1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 1−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(150mg、0.547mmol)のメタノール(10mL)撹拌溶液に10%Pd/C(30mg)を添加し、水素雰囲気下で2h撹拌した。反応塊を、Celite(登録商標)を通して濾過し、濾液を濃縮して、所望の化合物を得た(128mg、97%)。LCMS:m/z=232.1(M+1)+

ステップ4:N−(1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、1−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(112mg、0.552mmol)を、DMF(5mL)中、EDCI.HCl(159mg、0.829mmol)、HOBt(79mg、0.579mmol)、DIPEA(286mg、2.2mmol)を使用して、2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(127mg、0.552mmol)とカップリングして粗化合物を得、prep.HPLCによってさらに精製して、表題化合物を得た(32mg、15%)。 1HNMR (400MHz, CD3OD): δ 8.96−8.95 (m, 2H), 8.86 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 8.49−8.48 (d, 1H), 7.99 (s, 1H), 4.07 (s, 3H), 3.02−3.00 (m, 4H), 2.93 (s, 3H), 1.94−1.92 (m, 4H), 1.78−1.77 (m, 2H)。 LCMS:97.88%,m/z=418.2(M+1)+;HPLC:98.03%。

実施例17 (S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:(S)−2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸エチルの合成 2−クロロオキサゾール−4−カルボン酸エチル(100mg、0.5698mmol)、(S)−ピロリジン−3−イルカルバミン酸tert−ブチル(127mg、0.6837mmol)、DIPEA(0.284mL、1.4245mmol)及びDMF(5mL)の混合物を120℃で2h加熱した。反応塊を氷水でクエンチし、DCMで抽出した。溶媒を留去し、表題生成物を得た(170mg、91.89%)。LCMS:m/z=270.1(M−t−ブチル+1)。

ステップ2:(S)−2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸の合成 (S)−2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル(170mg、0.5224mmol)のTHF/メタノール/水(10/1/2mL)撹拌溶液に水酸化リチウム(33mg、0.7837mmol)を添加し、RTで2h撹拌した。次いで、反応混合物をクエン酸で酸性化し;DCMで抽出し(2×100mL);硫酸ナトリウム上で乾燥し;溶媒を留去して、表題化合物を得た(150mg、96.77%)。LCMS:m/z=242.0(M−t−ブチル+1)。

ステップ3:(S)−(1−(4−((2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)カルバモイル)オキサゾール−2−イル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチルの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(100mg、0.4347mmol)を、DMF(2mL)中、EDCI.HCl(124mg、0.6521mmol)、HOBt(88mg、0.6521mmol)及びDIPEA(0.3mL、1.739mmol)を使用して、(S)−2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)ピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(193mg、0.6521mmol)とカップリングして、表題化合物を得た(100mg、45%)。LCMS:95.94%,m/z=511.4(M+1)+

ステップ4:(S)−2−(3−アミノピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例15のステップ2に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−(1−(4−((2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)カルバモイル)オキサゾール−2−イル)ピロリジン−3−イル)カルバミン酸tert−ブチル(100mg、0.1960mmol)を、TFA(2mL)及びDCM(2mL)を使用して脱保護し、表題化合物を得た(60mg、75%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 9.60 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.24−8.23 (d, 2H), 4.09 (s, 3H), 3.63−3.55 (m, 3H), 3.51−3.49 (m, 1H), 3.34−3.17 (d, 1H), 3.10−2.90 (m, 4H), 2.10−2.00 (m, 1H), 1.88−1.83 (m, 6H), 1.74−1.73 (m, 1H), 1.65−1.55 (m, 2H).LCMS:100%,m/z=411.4(M+1)+;HPLC:96.93%。

実施例18 (S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸エチルの合成 実施例17のステップ1に記載されているのと同じ反応条件を使用して、2−クロロオキサゾール−4−カルボン酸エチル(500mg、2.849mmol)を、DMF(10mL)中、(S)−ピロリジン−3−オール(298mg、3.4188mmol)及び炭酸ナトリウム(453mg、4.2735mmol)と反応させ、表題化合物を得た(535mg、83.07%)。LCMS:m/z=227.1(M+1)。

ステップ2:(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸の合成 実施例17のステップ2に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸エチル(1gm、4.4202mmol)をTHF/メタノール/水(20/5/5mL)中、水酸化リチウム(279mg、6.6304mmol)を使用して、RTで12h加水分解し、粗製表題化合物を得た(1gm)。LCMS:m/z=199.0(M+1)+

ステップ3:(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(実施例13のステップ5の生成物)(100mg、0.434mmol)を、DMF(2mL)中、EDCI.HCl(124mg、0.6521mmol)、HOBt(88mg、0.6521mmol)、DIPEA(0.3mL、1.739mmol)を使用して、(S)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(103mg、0.521mmol)とカップリングして粗生成物を得、これをprepHPLCによってさらに精製して表題化合物を得た(40mg、23%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 9.58 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.24 (s, 2H), 5.11−5.10 (d, 1H), 4.40 (s, 1H), 4.09 (s, 3H), 3.58−3.55 (m, 3H), 3.38 (s, 1H), 3.02−3.00 (t, 4H), 2.10−2.00 (m, 1H), 1.90−1.85 (m, 1H), 1.82−1.75 (m, 4H), 1.65−1.55 (m, 2H).LCMS:99.22%,m/z=412.2(M+1)+;HPLC:99.20%。

実施例19 (S)−6−(1−(2−ヒドロキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド

ステップ1:6−ブロモ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(600mg、2.597mmol)を、DMF(10mL)中、EDCI.HCl(744mg、3.89mmol)、HOBt(525mg、3.89mmol)、DIPEA(2mL、10.389mmol)を使用して6−ブロモピコリン酸(629mg、3.116mmol)とカップリングして表題生成物を得た(600mg、56%)。LCMS:m/z=417.1(M+2)+

ステップ2:N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−6−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピコリンアミドの合成 6−ブロモ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド(180mg、0.433mmol)の1,2−ジメトキシエタン(5mL)溶液をアルゴンで15分間パージした。これに、1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−ピラゾール(144mg、0.520mmol)、Pd(dppf)Cl2(31mg、0.043mmol)及び炭酸ナトリウム(137mg、1.302mmol)、H2O(0.1mL)を添加した。反応混合物を100℃で4h加熱し、反応混合物を氷水でクエンチし;酢酸エチルで抽出し;硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。粗化合物を、溶離液としてDCM中1%のメタノールを使用してカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を得た(120mg、58%)。LCMS:m/z=487.2(M+1)+

ステップ3:N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩の合成 N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−6−(1−(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イル)−1H−ピラゾール−4−イル)ピコリンアミド(120mg)のメタノール/メタノールHCl(10mL/5mL)溶液をRTで30分間撹拌した。反応混合物を濃縮して表題生成物を得た(100mg、98%)。LCMS:m/z=403.2(M+1)+

ステップ4:(S)−6−(1−(2−ヒドロキシプロピル)−1H−ピラゾール−4−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−6−(1H−ピラゾール−4−イル)ピコリンアミド塩酸塩(100mg、0.24mmol)、(S)−2−メチルオキシラン(28mg、0.497mmol)、炭酸ナトリウム(131mg、1.24mmol)のDMF溶液を100℃で12h加熱した。次いで、反応混合物を水で希釈し;酢酸エチルで抽出し;硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、溶離液としてジクロロメタン中1%のメタノールを使用してカラムクロマトグラフィによってさらに精製し、表題化合物を得た(60mg、53%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 10.66 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 8.45 (s, 1H), 8.28−8.24 (d, 2H), 8.08−7.96 (m, 3H), 5.04−5.03 (d, 1H), 4.11−4.05 (m, 6H), 3.06 (s, 4H), 1.78 (s, 4H), 1.56 (s, 2H), 1.09−1.07 (d, 3H).LCMS:99.12%,m/z=460.8(M+1)+;HPLC:98.91%。

実施例20 (S)−N−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:N−(2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)アセトアミドの合成 6−クロロ−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(1.28gm、0.76mmol)の1,4−ジオキサン(5mL)溶液をアルゴンで15分間パージした。これに、アセトアミド(542mg、0.91mmol)、Pd(OAc)2(171mg、0.07mmol)、Xanthphos(221mg、0.05mmol)及び炭酸セリウム(4.98gm、1.5mmol)を添加した。反応混合物を100℃まで12h加熱し、これを濃縮し、溶離液としてDCM中1%のメタノールを使用してカラムクロマトグラフィによって精製して、表題生成物を得た(1gm、70%)。

ステップ2:2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミンの合成 N−(2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)アセトアミド(1gm、0.5mmol)のH2SO4(10mL)溶液に0℃でKNO3(0.797gm、0.7mmol)を添加し、RTで12h撹拌した。反応混合物を氷水によって希釈し;NaOH溶液によって塩基性化し;固体を濾過し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(1gm、95%)。

ステップ3:6−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−アミン(0.8gm、4.45mmol)のアセトニトリル(5mL)溶液に、亜硝酸イソアミル(136mg、1.165mmol)及びCu(II)Br(260mg、1.165mmol)を添加し、RTで2h撹拌した。反応混合物を濃縮し、溶離液としてヘキサン中10%の酢酸エチルを使用してカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を得た(250mg、粗製)。

ステップ4:(S)−1−(2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)ピロリジン−3−オールの合成 6−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(250mg、0.97mmol)、(S)3−ヒドロキシピロリドン(179mg、1.45mmol)及び炭酸カリウム(412mg、3.89mmol)のDMSO(5mL)溶液を150℃まで4h加熱した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出し;硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。粗生成物を、溶離液としてDCM中0.5%のメタノールを使用してカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(300mg、95%)。LCMS:m/z=264.2(M+1)+

ステップ5:(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 (S)−1−(2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)ピロリジン−3−オール(300mg、1.14mmol)、イミダゾール(193mg、2.5mmol)及びDMAP(153mg、1.1mmol)のDMF(10mL)溶液を0℃に冷却し、塩化TBDMS(206mg、1.2mmol)を添加し、RTで4h撹拌した。反応混合物を水で希釈し;酢酸エチルで抽出し;硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して粗生成物を得た。粗化合物をヘキサン中10%の酢酸エチルを使用してカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(300mg、70%)。

ステップ6:(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 (S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(300mg、0.795mmol)のTHF(10mL)溶液にZn(413mg、6.36mmol)及び塩化アンモニウム(343mg、6.36mmol)を添加し、RTで1h撹拌した。反応混合物を濾過した。濾液を酢酸エチルで抽出し、濃縮して表題化合物を得た(210mg)。LCMS:m/z=349.3(M+1)+

ステップ7:(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(100mg、0.28mmol)、2−(3−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(88mg、0.432mmol)、EDCI(82mg、0.432mmol)、HOBt(38mg、0.288mmol)及びDIPEA(0.2mL、1.152)のDMF(5mL)溶液をRTで12h撹拌した。反応混合物を濃縮し;水で希釈し、DCMで抽出した。有機相を濃縮して粗生成物を得、これを次いで溶離液としてDCM中0.1%のメタノールを使用してカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(90mg、60%)。LCMS:m/z=534.4(M+1)+

ステップ8:(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 (S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド(90mg)のTHF(5mL)溶液に0℃でTBAF(0.5mL)を添加し、RTで1h撹拌した。反応混合物を、塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、濃縮して粗生成物を得、これをDCM中0.5%のエタノールを溶離液として使用してカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(25mg、36%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 9.90 (s, 1H), 9.00 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 8.63−8.62 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.93−7.91 (d, 1H), 7.89 (s, 1H), 4.90−4.89 (d, 1H), 4.28 (s, 1H), 4.02 (s, 3H), 3.75−3.71 (m, 2H), 3.60−3.58 (m, 1H), 3.40−3.38 (d, 1H), 2.72 (s, 3H), 1.91−1.80 (m, 2H).LCMS:100%,m/z=420.1(M+1)+;HPLC:99.27%。

実施例21 (S)−N−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(90mg、0.28mmol)、2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(79mg、0.389mmol)、EDCI(74mg、0.389mmol)、HOBt(52mg、0.3898mmol)及びDIPEA(0.2mL、1.037mmol)のDMF(5mL)溶液をRTで12h撹拌した。反応混合物を冷水でクエンチし;析出物を濾過し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(50mg、98%)。LCMS:m/z=534.3(M+1)+

ステップ2:(S)−N−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例20のステップ8に記載されているのと同じ反応条件を使用して、THF(5mL)中の(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド(50mg)を0℃に冷却し、TBAF(1mL)を添加し、RTで1h撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、酢酸エチルで抽出し、濃縮して粗生成物を得、これをprep.HPLCによってさらに精製して、表題化合物を得た(12mg、30%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 8.98 (s, 1H), 8.69−8.68 (d, 1H), 8.08 (s, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.78−7.77 (d, 1H), 4.90−4.89 (d, 1H), 4.28 (s, 1H), 3.70−3.69 (m, 1H), 3.56−3.55 (m, 1H), 3.55−3.38 (m, 1H), 2.59 (s, 3H), 1.91−1.79 (m, 2H).LCMS:100%,m/z=420.1(M+1)+;HPLC:99.42%。

実施例22 (S)−N−(6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:6−シクロプロピル−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 6−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(150mg、0.883mmol)(実施例13のステップ1の生成物)を、1,4−ジオキサン(10mL)中、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(33mg、0.029mmol)及び硫酸カリウム(309mg、1.459mmol)を使用してシクロプロピルホウ酸(99mg、1.67mmol)によって110℃で12hカップリングした。反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。粗化合物を、ヘキサン中20%の酢酸エチルを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、表題の化合物を得た(150mg)。LCMS:m/z=219.2(M+1)+

ステップ2:6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 実施例13のステップ5に記載されているのと同じ反応条件を使用して、1,6−シクロプロピル−2−メチル−5−ニトロ−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(120mg、0.55mmol)を、THF(5mL)中、亜鉛末(286mg、4.403mmol)及び塩化アンモニウム(237mg、4.403mmol)によって還元して、所望の粗生成物を得た(75mg)。LCMS:m/z=189.2(M+1)+

ステップ3:(S)−2−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−N−(6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(75mg、0.398mmol)を、DMF(5mL)中、EDCI.HCl(114mg、0.598mmol)、HOBt(53mg、0.398mmol)、DIPEA(0.3mL、1.595mmol)を使用して(S)−2−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(186mg、0.598mmol)とカップリングして粗生成物を得た。粗化合物を、溶離液としてDCM/メタノールを使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、表題化合物を得た(60mg、32%)。LCMS:m/z=483.2(M+1)+

ステップ4:(S)−N−(6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例20のステップ8に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−2−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−N−(6−シクロプロピル−2−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド(60mg)をTBAF/THF(0.5/5mL)を使用してRTで1h脱保護し、粗生成物を得た。粗化合物をprepHPLCによって精製して表題化合物を得た(35mg、78%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 9.70 (s, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.23 (s, 1H), 8.20 (s, 1H), 5.10 (s, 1H), 4.39 (s, 1H), 3.55−3.58 (t, 4H), 3.40−3.37 (m, 2H), 2.32−2.19 (m, 1H), 2.04−2.00 (m, 1H), 1.91−1.88 (m, 1H), 1.01−0.92 (m, 4H).LCMS:100%,m/z=369.2(M+1)+;HPLC:99.01%。

実施例23 (S)−N−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:N−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)アセトアミドの合成 実施例20のステップ1に記載されているのと同じ反応条件を使用して、6−クロロ−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(実施例13のステップ2の生成物)(1gm、5.988mmol)を、1,4−ジオキサン(10mL)中、アセトアミド(424mg、7.1856mmol)、Pd(OAc)2(134mg、0.5988mmol)、Xantphos(173mg、0.299mmol)及び炭酸セリウム(3.89gm、11.97mmol)を使用することによって100℃で6h置換して粗生成物を得た。粗化合物を、溶離液としてDCMを使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製し、表題の化合物を得た(524mg、46.3%)。LCMS:m/z=191.1(M+1)+

ステップ2:1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−オールの合成 実施例13のステップ4に記載されているのと同じ反応条件を使用して、N−(1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)アセトアミド(520mg、2.736mmol)を硝酸カリウム(552mg、5.473mmol)及び濃硫酸(5mL)を使用してRTで14h硝酸処理し、所望の化合物を得た(402mg、75.8%)。LCMS:m/z=193.0(M−1)+

ステップ3:1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イルメタンスルホネートの合成 1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−オール(25mg、0.1295mmol)のDCM(5mL)溶液にTEA(78mg、0.3885mmol)を添加し、0℃に冷却した。次いで、塩化メタンスルホニルを添加し(22mg、0.1942mmol)、RTで4h撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし;DCMで抽出し;塩水で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、濃縮して、表題化合物を得た(26mg、74.2%)。

ステップ4:(S)−1−(1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)ピロリジン−3−オールの合成 1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イルメタンスルホネート(25mg、0.0919mmol)のDMF(2mL)溶液に炭酸カリウム(50mg、0.3676mmol)、(S)−3−ヒドロキシピロリジン塩酸塩を添加し、RTで2h撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし;酢酸エチルで抽出し;塩水で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、濃縮して表題化合物を得た(21mg、87.52%)。LCMS:m/z=264.1(M+1)+

ステップ5:(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 実施例20のステップ5に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−1−(1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−6−イル)ピロリジン−3−オール(419mg、1.587mmol)を、DMF(5mL)中、塩化TBDMS(300mg、1.983mmol)、イミダゾール(270mg、3.967mmol)及びDMAP(242mg、1.983mmol)を使用して保護し、RTで2h撹拌して表題化合物を得た(402mg、67.2%)。LCMS:m/z=378.1(M+1)+

ステップ6:(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 実施例13のステップ5に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−5−ニトロ−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(401mg、1.063mmol)をTHF/メタノール/水(10/5/5mL)中、亜鉛末(553mg、8.509mmol)及び塩化アンモニウム(902mg、17.01mmol)によって還元して表題化合物を得た(360mg、97.8%)。LCMS:m/z=348.2(M+1)+

ステップ7:(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例13のステップ6に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(66mg、0.3242mmol)を、DMF(5mL)中、EDCI.HCl(94mg、0.4866mmol)、HOBt(46mg、0.3406mmol)、DIPEA(167mg、1.2977mmol)を使用して2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(90mg、0.2593mmol)とカップリングして表題化合物を得た(72mg、52.1%)。LCMS:m/z=534.3(M+1)+

ステップ8:(S)−N−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 実施例20のステップ8に記載されているのと同じ反応条件を使用して、(S)−N−(6−(3−((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)ピロリジン−1−イル)−1−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド(71mg、0.133mmol)をTBAF/THF(0.3/5mL)を使用してRTで1h脱保護して表題化合物を得た(40mg、71.4%)。 1HNMR (CDCl3, 400MHz): δ 8.86 (s, 1H), 8.70−8.68 (d, 1H), 8.43 (s, 2H), 7.83−7.81 (m, 2H), 7.74−7.73 (d, 1H), 4.60 (s, 1H), 4.02 (s, 3H), 3.88−3.64 (m, 3H), 2.68 (s, 3H), 2.30−2.00 (m, 3H).LCMS:97.65%,m/z=420.2(M+1)+;HPLC:97.86%。

実施例24 2−(2−アミノピリジン−4−イル)−N−(2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例19に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.66 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.84 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.14−8.13 (d, 1H), 7.05−7.02 (m, 2H), 6.39 (s, 2H), 4.10(s, 3H), 3.07−3.05 (m, 4H), 1.84−1.62 (m, 6H).LCMS:m/z=418.7(M+1)+;HPLC:96.0%。

実施例25 N−(6−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−1−(2−メトキシエチル)−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例16に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1H NMR (300MHz, DMSO‐d6): δ 9.72 (s, 1H), 9.22 (s, 1H), 8.84 (d, J= 6.0 Hz, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.19 (s, 1H), 8.09 (d, J= 5.1 Hz, 1H), 8.05 (s, 1H), 4.52 (t, J= 5.7 Hz, 2H), 3.84 − 3.81 (m, 2H), 3.43 − 3.39 (m, 3H), 3.23 (s, 3H), 2.97 (t, J= 10.2 Hz, 2H), 2.74 (s, 3H), 2.03 − 1.99 (m, 2H), 1.85 − 1.75 (m, 2H).LCMS:m/z=478.3(M+1)+;HPLC:96.61%。

実施例26 N−(2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:1−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)エタン−1−オンの合成 2,6−ジクロロニコチン酸(2.0gm、10.41mmol)のTHF(20mL)溶液にCH3MgBr(12mL)を0℃で滴加し、これをRTで12h撹拌した。反応混合物を水でクエンチし、酢酸エチルで抽出した。有機層を水及び塩水溶液で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮して粗化合物を得た(1.1g)。 1HNMR (300MHz, DMSO‐d6): δ 8.25−8.23(d, 1H), 7.72−7.69 (d, 1H), 2.59 (s, 3H).LCMS:m/z=190.0(M−1)

ステップ2:6−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 1−(2,6−ジクロロピリジン−3−イル)エタン−1−オン(800mg、4.21mmol)のTHF(15mL)溶液に、ヒドラジン水和物(421mg、8.421mmol)を0℃で滴加し、50℃で3h撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた粗化合物をヘキサン中20%の酢酸エチルを溶離液として使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(500mg、72%)。 1HNMR (300MHz, DMSO‐d6): δ 13.4(s, 1H), 8.26−8.23 (d, 1H), 7.20−7.17 (d, 1H), 2.47 (s, 3H).LCMS:m/z=168.0(M+1)+

ステップ3:6−クロロ−2,3−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 水素化ナトリウム(120mg、2.51mmol)のTHF(5mL)溶液に6−クロロ−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(200mg、1.19mmol)を0℃で添加した。15分後、0℃でヨウ化メチル(680mg、4.79mmol)を添加した。反応混合物を2hで室温にした。反応混合物をEtOAcで希釈し;塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。これを溶離液としてヘキサン中40%の酢酸エチルを使用してシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、異性体A;6−クロロ−2,3−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンを得た(120mg、56%)。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 8.28−8.26 (d, 1H), 7.06−7.04 (d, 1H), 4.05 (s, 3H), 2.62 (s, 3H);LCMS:m/z=182.1(M+1)+

ステップ4:2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 6−クロロ−2,3−ジメチル−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(700mg、3.86mmol)のTHF(5mL)溶液を密閉チューブにおいてピペリジン(5mL)に添加し、75℃で12h撹拌した。反応終了後、反応混合物を減圧下で濃縮し、氷水でクエンチした。固体を濾過して粗製表題化合物を得た(700mg、80%)。LCMS:m/z=231.2(M+1)+

ステップ5:2,3−ジメチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジンの合成 濃硫酸(5mL)を0℃に冷却し、2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(600mg、2.608mmol)を少しずつ30分かけて添加した。次いで、硝酸カリウム(526mg、5.217mmol)を少しずつ0℃で30分かけて添加し、RTで2h撹拌した。反応混合物を、砕いた氷によってクエンチし、濾過した。固体を析出させ、真空下で乾燥して、純粋な化合物を得た(300mg、42%)。LCMS:m/z=276.2(M+1)+

ステップ6:2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミンの合成 2,3−ジメチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン(300mg、1.09mmol)のTHF(5mL)溶液に、水(5mL)中の塩化アンモニウム(470mg、8.72mmol)、及び亜鉛末(567mg、8.72mmol)を添加し、RTで4h撹拌した。触媒を、Celite(登録商標)を通して濾過し;酢酸エチルで抽出し、溶媒を留去して、粗生成物を得た(250mg、93%)。LCMS:m/z=246.3(M+1)+

ステップ7:N−(2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−アミン(120mg、0.489mmol)のDMF(5mL)溶液に2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(149mg、0.734mmol)、HATU(279mg、0.734mmol)、DIPEA(0.4mL、1.959mmol)を添加した。反応混合物を室温で12h撹拌した。反応終了後、反応混合物をEtOAcで希釈し;塩水で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、真空下で濃縮した。得られた粗化合物を、溶離液としてのDCM中3%のMeOHにおいて分取プレートによって精製して、表題化合物を得た(15mg、7%)。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.7 (s, 1H), 9.04 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 8.68 (s, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.72 (bs, 1H), 3.95(s, 3H), 3.03−3.01 (m, 4H), 2.56 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 1.83−1.68 (m, 6H).LCMS:m/z=432.1(M+1)+;HPLC:96.6%。

実施例27 2−(2−アミノピリジン−4−イル)−N−(2,3−ジメチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例26に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.62 (s, 1H), 9.11 (s, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.18−8.16 (d, 1H), 7.62 (bs, 2H), 7.33 (s, 1H), 7.21−7.19 (d, 1H), 3.99(s, 3H), 3.06−3.04 (m, 4H), 2.56 (s, 3H), 1.81−1.64(m, 6H);LCMS:m/z=433.3(M+1)+;HPLC:97.35%。

実施例28 N−(6−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)−2−(2−メチルピリジン−4−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例26に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.61 (s, 1H), 9.07 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 8.69−8.68 (d, 1H), 7.82−7.79 (m, 2H), 4.63 (t, 1H), 3.89 (s, 3H), 3.44−3.42 (m, 4H), 2.89−2.83 (m, 2H), 2.60 (s, 3H). 2.49 (s, 3H), 1.87−1.63 (m, 5H);LCMS:m/z=462.3(M+1)+;HPLC:95.15%。

実施例29 2−(2−アミノピリジン−4−イル)−N−(6−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−1,3−ジメチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例26に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.57 (s, 1H), 9.18 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 8.50 (bs, 2H), 8.15−8.13 (d, 1H), 7.57 (s, 1H), 7.37−7.35 (m, 1H), 3.80 (s, 3H), 3.39−3.36 (m, 4H), 2.83−2.77 (m, 2H), 2.36 (s, 3H),1.78−1.59 (m, 5H).LCMS:m/z=462.7(M+1)+;HPLC:97.46%。

実施例30 2−(2−アミノピリジン−4−イル)−N−(6−(4−(ヒドロキシメチル)ピペリジン−1−イル)−1−(2−メトキシエチル)−3−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例26に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (400MHz, DMSO‐d6): δ 9.59 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 8.80 (s, 1H), 8.11 (d, 1H), 7.11−7.08 (m, 2H), 6.391 (s, 2H), 4.74 (t, 1H), 4.43 (t, 2H), 3.79 (t, 2H), 3.46−3.40 (m, 4H), 3.23 (s, 3H), 2.87−2.80 (m, 2H), 2.45 (s, 3H), 1.86−1.64 (m, 5H).LCMS:m/z=507.0(M+1)+;HPLC:96.77%。

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて、実施例1に記載されているのと同様の手順によって調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて、実施例8に記載されているのと同様の手順によって調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

実施例40 5−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−5−イル)ピコリンアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例14に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR(400 MHZ, CDCl3): δ 10.50 (s, 1H),8.99 (s, 1H), 8.12−8.10 (d, 1H), 7.97−7.96 (d, 1H),7.73 (s, 1H), 6.92−6.89 (dd, 1H), 4.72 (s, 1H), 4.14 (s, 3H), 3.64−3.55 (m, 2H), 3.54−3.41 (m, 3H), 3.19−3.18 (m, 4H), 2.24−2.18 (m, 3H), 2.10−1.90 (m, 1H), 1.87−1.84 (m, 4H).LCMS:m/z=422.20(M+1)+;HPLC:99.34%。

実施例41 2−(6−アミノピリジン−2−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

ステップ1:2,4−ジフルオロ−5−ニトロベンズアルデヒドの合成 2,4−ジフルオロベンズアルデヒド(100g、0.704mol)及び濃H2SO4(450mL)の撹拌混合物に、KNO3(85.3g、0.842mol)を0℃で分けて添加し、RTで10分間撹拌した。反応終了後、反応混合物0℃に冷却し、;EtOAc(2*500mL)で抽出し、塩水で洗浄した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥し、減圧下で濃縮して、表題化合物を黄色固体として得た(135g、97.5%)。 1HNMR (300MHz, CDCl3): δ 10.29 (s, 1H), 8.72−8.57 (t, 1H), 7.20−7.16 (t, 1H)。

ステップ2:2−フルオロ−5−ニトロ−4−(ピペリジン−1−イル)ベンズアルデヒドの合成 2,4−ジフルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(100g、0.534mol)のDMF(120mL)溶液にK2CO3(73.79g、0.534mol)及びピペリジン(45.5g、0.534mol)を0℃で添加し、0℃で10分間撹拌した。反応終了後、氷水を添加し、固体を濾過し、真空下で乾燥して表題化合物を得た(104g、77.6%)。LCMS:m/z=253.2(M+1)+

ステップ3:5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−インダゾールの合成 2−フルオロ−5−ニトロ−4−(ピペリジン−1−イル)ベンズアルデヒド(48g、0.190mol)のTHF(350mL)撹拌溶液にヒドラジン水和物(19.6mL、0.392mol)を0℃で添加し、75℃で6h撹拌した。反応終了後、反応混合物0℃に冷却し;減圧下で濃縮し;EtOAcで抽出し、塩水で洗浄した。有機層を無水Na2SO4上で乾燥し、濃縮した。次いで、残渣をフラッシュクロマトグラフィ(20%EtOAc/n−ヘキサン)によって精製し、表題化合物を得た(24g、51.2%)。LCMS:m/z=247.1(M−1)+

ステップ4:2−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾールの合成 5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−1H−インダゾール(20g、0.0812mol)のTHF(110mL)溶液にNaH(7.79g、0.1624mol)を添加し、内容物をRTで0.5h撹拌した。反応混合物を再び0℃に冷却し、ヨウ化メチル(11.53g、0.1624mol)を滴加し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を水性NH4Clでクエンチし;EtOAcで希釈し;塩水で洗浄し、無水Na2SO4上で乾燥した。濃縮後、残渣をフラッシュクロマトグラフィ(50%EtOAc/ヘキサン)によって精製し、表題化合物を得た(6.3g、29%)。LCMS:m/z=261.05(M+1)+

ステップ5:2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−アミンの合成 2−メチル−5−ニトロ−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール(0.9g、3.46mmol)のTHF(10mL)撹拌溶液にNH4Cl(1.49g、27.69mmol)及び5mLの水をRTで添加した。この混合物にZn(1.79g、27.69mmol)を20分かけて分けて添加した。得られた混合物をRTで1h撹拌した。反応をTLC(ヘキサン中50%のEtOAc)によってモニタリングし、反応終了後、反応混合物を濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を水で希釈し、分離し、有機層をNa2SO4上で乾燥させ、濃縮して粗生成物を得た。粗製物をペンタンで洗浄し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(0.7g、87.5%)。

ステップ6:2−(6−アミノピリジン−2−イル)−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミドの合成 2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−アミン(30mg、0.145mmol)、2−(6−アミノピリジン−2−イル)オキサゾール−4−カルボン酸(29mg、0.145mmol)のDMF(2mL)撹拌溶液に、HATU(82mg、0.217mmol)及びDIPEA(75mg、0.580mmol)を添加した。得られた混合物をRTで1h撹拌した。反応をTLC(DCM中10%MeOH)によってモニタリングした。反応混合物を氷によって希釈し、固体を濾過した。濾液を真空下で乾燥して表題化合物を得た(25mg、41%)。 1HNMR(400 MHZ, CDCl3): δ 10.43 (s, 1H),8.74 (s, 1H), 8.39 (s, 1H), 7.82 (s, 1H), 7.62−7.58 (m, 2H), 7.40 (s, 1H), 6.66−6.64 (m, 1H), 4.68 (s, 2H), 4.18 (s, 3H), 3.10−2.90 (m, 4H), 2.10−1.90 (m, 4H), 1.26 (s, 2H).LCMS:m/z=418.15(M+1)+;HPLC:95.69%。

実施例42 2−(6−アミノピリジン−2−イル)−N−(2−メチル−6−モルホリノ−2H−インダゾール−5−イル)オキサゾール−4−カルボキシアミド

表題化合物を、適切な試薬及びその量を使用することによって、実施例41に記載されているのと同様の手順によって調製した。 1HNMR (300MHz, DMSO−d6): δ 10.24 (s, 1H);8.88 (s, 1H);8.61 (s, 1H);8.27 (s, 1H);7.65 − 7.59 (t, 1H);7.43 (s, 1H);7.34 − 7.31 (d, 1H);6.63−6.60 (d, 1H);6.35 (s, 2H);4.10 (s, 3H);3.93 (m, 4H);2.92 (m, 4H).LCMS:m/z=420.4(M+1)+;HPLC:97.24%

実施例43 2’−アミノ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−イル)−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボキシアミド塩酸塩

ステップ1:6−ブロモピコリン酸メチルの合成 6−ブロモピコリン酸(20g、9.90mmol)のメタノール(100mL)溶液にSOCl2(36.8mL、49.5mmol)を0℃で添加し、70℃で2h撹拌した。反応をTLC(ヘキサン中20%のEtOAc)によってモニタリングした。次いで、溶媒を留去し、反応混合物を飽和NaHCO3溶液で塩基性化し、濾過した。固体を真空下で乾燥して表題化合物を得た(20g、92.6%)。 1HNMR (400MHz, CDCl3): δ 8.07−8.05 (d, 1H), 7.81 (t, 1H), 7.53−7.51 (d, 1H), 3.99 (s, 3H).LCMS:m/z=428.3(M+1)+

ステップ2:メチル2’−アセトアミド−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボキシレートの合成 N−(5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2−イル)アセトアミド(2.78g、13.85mmol)の1,2−ジメトキシエタン/水(20/5mL)攪拌溶液に6−ブロモピコリン酸メチル(2.5g、11.5mmol)、炭酸ナトリウム(2.45g、23.1mmol)及びPd(DPPF)Cl2(0.423g、0.5mmol)を添加し、110℃で12h撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをヘキサン中50%の酢酸エチルを溶離液として60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィを使用することによって精製し、表題化合物を得た(1.1g、35.5%)。LCMS:m/z=272.0(M+1)+

ステップ3:2’−アミノ−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボン酸の合成 2’−アセトアミド−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボン酸メチル(1.1g、4.0mmol)のTHF/メタノール/水(10mL/4mL/5mL)撹拌溶液にLiOH.H2O(0.825g、20.2mmol)を添加し、RTで一晩撹拌した。反応をTLC(ヘキサン中50%のEtOAc)によってモニタリングした。THF及びメタノールを完全に留去し、濃HClを使用してpHを4に調整した。固体を濾過し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(0.7g、80%)。LCMS:m/z=216.2(M+1)+

ステップ4:2’−アミノ−N−(2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−イル)−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボキシアミド塩酸塩の合成 2−メチル−6−(ピペリジン−1−イル)−2H−インダゾール−5−アミン(実施例41のステップ5)(120mg、0.547mmol)のDMF(5mL)溶液に2’−アミノ−[2,4’−ビピリジン]−6−カルボン酸(実施例43のステップ3)(134mg、0.626mmol)、HATU(297mg、0.782mmol)及びDIPEA(0.4mL、2.086mmol)を添加した。得られた混合物をRTで一晩撹拌した。反応をTLC(DCM中5%MeOH)によってモニタリングした。次いで、反応混合物を氷水でクエンチし、固体を濾過し、DCM中3%のMeOHを溶離液として使用して分取プレートによって精製して表題化合物を得た(100mg、43%)。 1HNMR(400MHz, DMSO−d6): δ 14.2 (bs, 2H), 11.02 (s, 1H), 8.62 (s, 1H),8.33−8.22 (m, 4H), 8.03−8.02 (d, 1H), 7.59−7.57 (m, 2H), 7.33 (s, 1H), 4.07 (s, 3H), 2.80 (bs, 4H), 1.58 (bs, 4H), 1.36 (bs, 2H).LCMS:m/z=428.3(M+1)+;HPLC:98.42%

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて、実施例43に記載されているのと同様の手順によって調製した。化合物の物理化学的特徴を以下の表においてここでまとめる。

実施例54 N−(6−シクロプロピル−2−(ピペリジン−4−イル)−2H−インダゾール−5−イル)−6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピコリンアミド塩酸塩

ステップ1:4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒドの合成 4−クロロ−2−フルオロベンズアルデヒド(10g、0.063mol)の濃H2SO4(100mL)中の撹拌混合物に0℃でKNO3(7.03g、0.069mol)を20分かけて分けて添加し、RTで30分間撹拌した。反応終了後、反応混合物0℃に冷却し、氷水でクエンチした。固体を濾過し、真空乾燥して、表題化合物を得た(12.5g、99%)。

ステップ2:4−シクロプロピル−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒドの合成 4−クロロ−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(2.2g、0.0108mol)のトルエン/水(20/5mL)溶液にシクロプロピルホウ酸(2.36g、0.027mol)、炭酸カリウム(3.73g、0.027mol)、TCP(0.9g、0.0032mol)及びPd(OAc)2(0.7g,0.0032mol)を添加し、内容物を110℃で12h撹拌した。反応混合物を濃縮して粗化合物を得た。粗製物をヘキサン中20%の酢酸エチルを溶離液として使用して60−120シリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して表題化合物を得た(0.6g、28%)。 1HNMR(300MHz, DMSO−d6): δ 10.05 (s, 1H), 8.32−8.30 (d, 1H), 7.26−7.23 (d, 1H), 2.32−2.31 (m, 1H), 1.18−0.94 (m, 4H)。

ステップ3:6−シクロプロピル−5−ニトロ−1H−インダゾールの合成 4−シクロプロピル−2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(0.6g、2.870mmol)のTHF(15mL)溶液にヒドラジン水和物(0.28g、5.741mmol)を0℃で添加し、75℃で4h撹拌した。反応混合物をRTに冷却し;減圧下で濃縮し、EtOAcで抽出し;有機層を塩水で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し;減圧下で濃縮して粗生成物を得、これをフラッシュクロマトグラフィによって精製して(40%EtOAc/n−ヘキサン)表題化合物を得た(0.36g、62%)。LCMS:m/z:201.9(M−1)+

ステップ4:4−(6−シクロプロピル−5−ニトロ−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成 6−シクロプロピル−5−ニトロ−1H−インダゾール(0.36g、1.775mmol)のDMF(5mL)撹拌溶液にNaH(0.17g、3.546mmol)を0℃で添加し、内容物をRTで0.5h撹拌した。反応混合物を再び0℃に冷却し、4−((メチルスルホニル)オキシ)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.593g、2.128mmol)を滴加し、100℃で12h撹拌した。反応混合物を水性NH4Clでクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を塩水で洗浄し;無水Na2SO4上で乾燥し、濃縮して粗化合物を得、これをフラッシュクロマトグラフィ(30%EtOAc/ヘキサン)によって精製して表題化合物を得た(0.13g、20%)。LCMS:m/z=387.4(M+1)+

ステップ5:4−(5−アミノ−6−シクロプロピル−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキン酸tert−ブチルの合成 実施例41のステップ5に記載されている反応条件を使用して、4−(6−シクロプロピル−5−ニトロ−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキン酸tert−ブチル(0.13g、0.336mmol)を、THF/H2O(5mL/2mL)中、NH4Cl(0.145g、2.694mmol)及びZn末(0.175g、2.694mmol)を使用して還元して、表題化合物を得た(0.12g、100%)。LCMS:m/z357.1(M+1)+

ステップ6:4−(5−(6−ブロモピコリンアミド)−6−シクロプロピル−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成 実施例43のステップ4に記載されている反応条件を使用して、4−(5−アミノ−6−シクロプロピル−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボキン酸tert−ブチル(0.12g、0.337mmol)を、HATU(0.192g、0.5056mmol)、DMF(5mL)及びDIPEA(0.25mL、1.34mmol)を使用して、6−ブロモピコリン酸(0.102g、0.505mmol)とカップリングし、表題化合物を得た(0.12g、66%)。LCMS:m/z542.5(M+2)+

ステップ7:(R)−4−(6−シクロプロピル−5−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピコリンアミド)−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルの合成 4−(5−(6−ブロモピコリンアミド)−6−シクロプロピル−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.12g、0.222mmol)のDMSO(4mL)溶液に(R)−ピロリジン−3−オール塩酸塩(0.041g,0.333mmol)及びNa2CO3(0.094g、0.888mmol)を添加した。反応混合物を120℃で一晩中撹拌した。反応をTLC(DCM中5%MeOH)によってモニタリングし、反応混合物を氷水でクエンチした。固体を濾過し、DCM中3%MeOHを溶離液として使用して分取プレートによって精製した(60mg、50%)。 1HNMR (300MHz, DMSO−d6): δ 10.60 (s, 1H), 8.65 (s, 1H), 8.38 (s, 1H) 7.74−7.68 (m, 1H), 7.42−7.36 (m, 2H), 6.73−6.70 (d, 1H), 5.02−5.01(d, 1H), 4.70−4.55 (m, 1H), 4.49 − 4.40 (m, 1H), 4.10−4.00 (m, 2H), 3.57−3.54 (m, 4H), 2.10−1.90 (m, 6H), 1.40 (s, 9H), 1.30−1.00 (m, 3H), 0.90−0.80 (m, 3H)。

ステップ8:N−(6−シクロプロピル−2−(ピペリジン−4−イル)−2H−インダゾール−5−イル)−6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピコリンアミド塩酸塩の合成 (R)−4−(6−シクロプロピル−5−(6−(3−ヒドロキシピロリジン−1−イル)ピコリンアミド)−2H−インダゾール−2−イル)ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(0.06g、0.109mmol)のMeOH(1mL)溶液にメタノールHCl(2mL)を添加し、RTで30分間撹拌した。反応をTLC(DCM中10%MeOH)によってモニタリングした。反応混合物を濃縮し;エーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、表題化合物を得た(25mg、51%)。 1HNMR (400MHz, DMSO−d6): δ 10.60 (s, 1H), 9.20 (bs, 1H), 8.69 (s, 1H), 8.37 (s, 1H) 7.73 (t, 1H), 7.46−7.38 (m, 2H), 6.75−6.72 (d, 1H), 4.80−4.60 (m, 1H), 4.42 (s, 1H), 3.41 (bs, 4H), 3.12 (bs, 2H), 2.28 (bs, 4H), 2.07 (bs, 2H), 1.80 (bs, 2H), 1.09−0.77 (m, 4H).LCMS:m/z=524.3(M+1)+;HPLC:97.57%。

以下の化合物を、適切な反応体バリエーション、試薬の量を好適な反応条件で用いて、実施例54に記載されているのと同様の手順によって調製した化合物の物理化学的特徴を以下の表にここでまとめる。

IRAK−4生化学アッセイ 化合物を、Millipore,USA製の組み換えIRAK−4キナーゼを使用して、TR−FRETアッセイにおいてIRAK−4酵素を阻害する可能性に関して試験した。アッセイ緩衝液は、50mM Tris−HCl(pH7.5)、20mM MgCl2、1mM EGTA、2mM DTT、3mM MnCl2及び0.01% Tween20であった。5ngのIRAK−4キナーゼをアッセイに使用した。酵素を試験化合物によって室温で30分間プレインキュベーションした後、100nM Biotin Histone H3(Millipore,USA)及び20μM ATP(Sigma,USA)を含有する基質混合物を添加し、反応を30分間インキュベーションした。インキュベーション後、反応を、40mM EDTA、1nMのEuropium−Anti−Phospho−Histone H3(Ser10)抗体(Perkin Elmer,USA)及び20nM SureLight Allophycocyanin−Streptavidin(Perkin Elmer,USA)を含有するストップミックスの添加によって停止した。615nm及び665nmにおける蛍光発光を340nmの励起で測定し、パーセント阻害を蛍光強度の比[(F665/F615)×10000]から見積もった。

本発明の化合物を上記アッセイにおいてスクリーニングし、パーセント阻害データを表1にまとめる。0.1μM及び1μMにおけるIRAK−4酵素阻害率を以下に報告する。「NA」は、化合物を該濃度において試験しなかったことを示す。

参照による組み込み 本明細書において列挙した全ての米国特許及び米国特許出願公開は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。

等価物 当業者は、本明細書に記載されている発明の具体的な実施形態との多くの等価物を認識し、または単なる常套の経験を使用して確認するであろう。かかる等価物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

QQ群二维码
意见反馈