Photographic elements containing ether compound - a cyclic thioether

申请号 JP22393386 申请日 1986-09-24 公开(公告)号 JPH0743516B2 公开(公告)日 1995-05-15
申请人 イ−ストマン コダツク カンパニ−; 发明人 フリウール ジェラール; リベシー マルセル; ベナール リジェーン;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層と、最低1個の酸素原子及び最低3個の2価のイオウ原子を含む環状チオエーテル化合物であって隣接せる酸素及びイオウ原子が2価のアルキレン基によって互いに分離されている環状チオエーテル化合物とを含んでなる写真要素。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、環状チオエーテル化合物を含有する放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層を含む写真要素に関する。

    〔従来の技術〕

    ハロゲン化銀乳剤の各種の調製段階において或る種のチオエーテル化合物を添加すると、ハロゲン化銀の性質に種々の改良、例えばハロゲン化銀結晶生長の変性または得られた結晶の感受性の増加を与える効果があることは知られている。

    例えば、とりわけ米国特許第2,521,926号明細書には、
    チオエーテル化合物を使用して、ハロゲン化銀乳剤特にイオウ化合物および金化合物で増感された乳剤の感受性を改良できることが示されている。 米国特許第3,062,64
    6号明細書には、ハロゲン化銀用の増感剤として有用な環状チオエーテル化合物が記載されている。 これらの化合物はイオウ原子2個および酸素原子2個または4個を含んでいることができる。 しかしながら、後述する比較データに示すとおり、これらの化合物は、本発明による化合物によって得ることのできる感受性の準を提供しない。

    ハロゲン化銀写真要素中またはその現像溶液中に配合した各種の化合物は促進現像を行なうことができる。 その種の化合物はCEMees,The Theory of The Photographi
    c Process Macmillan(ニューヨーク)第4版第423頁に記載されている。 米国特許特許第3,201,242号およびRes
    earch Disclosure,第203巻(1983年6月)Item23005には、チオエーテルは現像促進剤として記載されている。
    なお、Research Disclosureは、英国ハンプシャー、Ems
    worhtのKenneth Mason Publications社が発行している。

    〔発明が解決しようとする問題点〕

    しかしながら、特定のチオエーテル化合物は乳剤の感度を上昇させることまたは結晶生長を変性することに関しては効果があるが、増加したカブリの発生と相関関係がある。 この危険はほとんどの増感操作に本来的に存在するので、チオエーテル化合物の使用と関連した問題である。

    限られた範囲の成功例が当業界で報告されているが、問題となる程度のカブリの増加を伴ずに、ハロゲン化銀乳剤の感度または結晶変性を改良する化合物の必要性および探求は依然として続いている。

    〔発明の構成〕

    本発明によれば、放射線感受性ハロゲン化銀乳剤層と、
    最低1個の酸素原子及び最低3個の2価のイオウ原子を含む環状チオエーテル化合物であって隣接する酸素及びイオウ原子が2価のアルキレン基によつて互いに分離されている環状チオエーテル化合物とを含んでなる写真要素が提供される。

    前記の環状チオエーテル化合物を含有する写真要素は、
    改良された写真特性を示す。 具体的には、前記の環状チオエーテル化合物をハロゲン化銀乳剤層中に添加すると、問題とされる水準のカブリを経験することなく、写真要素の感度が増加する。 環状チオエーテル化合物を、
    乳剤層に隣接して位置する写真要素の親水性コロイド層中に添加すると、現像促進が起こる。

    隣接するイオウ原子および(または)酸素原子を分離する2価アルキレン基は、ポリメチレン基である。 好ましい態様においては、イオウ原子および(または)酸素原子の架橋員−(CH 2 ) n −〔式中、nは2以上の整数、最も代表的には2または3である〕によって分離されている。

    前記の環状チオエーテル化合物は共増感剤として特に有効であり、そして通常使用する化学増感剤例えばイオウ化合物、セレン化合物または金化合物から得られる結果に付加した効果をもつ。

    前記の環状チオエーテル化合物は、本明細書に記載の写真要素の促進現像も可能にする。

    前記の環状チオエーテル化合物の有効性は、ハロゲン化銀に対する増加した溶媒和作用によるものであり、そしてAg +イオンとの多核複合体の生成からもたらされるものであると考えられる。 これらの複合体は熱学的に安定であって運動学的に不安定であるとの特性をもっている。 すなわち、前記の複合体は急速に解離しそして再複合体化する。 この性質は、特に、化学熟成および増感の規則化を向上するものと考えられる。

    本発明において特に有用な化合物として以下のものが含まれる: 化合物(1):1,4−ジオキサ−7,10,13−トリチアシクロペンタデカン:

    化合物(2):1−オキサ−6,9,12−トリチアシクロヘキデカン: 化合物(3):1,7,13−トリオキサ−4,10,16−トリチアシクロオクタデカン: 化合物(4):1,4,7−トリオキサ−10,13,16−トリチアシクロオクタデカン: 化合物(5):1,4,7,10−テトラオキサ−13,16,19−トリチアシクロヘネイコサン: 化合物(6):1,10−ジオキサ−4,7,13,16−テトラチアシクロオクタデカン: 環状チオエーテル化合物は公知の合成法によつて調製することができる。 一般的な方法においては、前記化合物はα,ω−ジハロゲン化化合物とジチオールとを反応させることによって得る。

    使用することのできる方法の1つは仏国特許第1,377,25
    2号明細書に記載のもので、以下のとおりの方法である。

    合成法(I) 50%エタノール3lを、4lの三つ首フラスコ中に入れる。
    炭酸ナトリウムNa 2 CO 3 10.6g(0.1モル)を加え、混合物を還流加熱する。 次に、この混合物にジハロゲン化化合物(0.1モル)とジチオール(0.1モル)とを2時間かけて加える。 48時間還流した後で、溶媒を真空中で蒸発させ、残留物をクロロホルムで抽出する。 最終生成物をシリカゲル(Merch 60H)上のクロマトグラフィーで単離する。

    環状チオエーテル化合物を調製する第2の方法はJ.Bott
    er,RMKellogがJ.Org.chem.(1981)第4481頁に記載したもので以下のとおりに実施する。

    合成法(II) 窒素でフラッシュした後、ジメチルホルムアミド(DM
    F)1250mlを2lの三つ首フラスコ中に入れる。 次に、炭酸セシウムCs 2 CO 3 35.85g(0.11モル)を加える。 反応媒質の温度を80℃に上げ、DMF500ml中に溶かしたジハロゲン化誘導体(0.1モル)とジチオール(0.1モル)との混合物を8時間かけて加える。 添加が終了した後で、反応混合物を室温に冷却し、続いて濾過する。 溶媒を真空下で蒸発させ、生成物をシリカゲル(Merch 60H)上でのクロマトグラフィーによって単離する。

    以下に、本発明の化合物を調製する合成法を説明する。

    化合物(1):1,4−ジオキサ−7,10,13−トリチアシクロペンタデカン この化合物は、炭酸セシウムの存在下においてジメチルホルムアミド(DMF)中で1,5−ジメルカプト−3−チアペンタンと1,8−ジクロロ−3,6−ジオキサクタンとを反応させることによって得る。

    化合物(2):1−オキサ−6,9,12−トリチアシクロヘキサデカン この化合物は、最初にテトラヒドロフランとPOCl

    3とを反応させて1,9−ジクロロ−5−オキサノナンを生成し、 そしてハロゲン化オキサノナン化合物と1、5−ジメルカプト−3−チアペンタンとをジメチルホルムアミド中で炭酸セシウムの存在下で反応させることによって調製する。

    化合物(3):1,7,13−トリオキサ−4,10,16−トリチアシクロオクタデカン 硫化ナトリウムと2−(2′−クロロエトキシ)エタノール2モルとの反応によって中間化合物1,11−ジヒドロキシ−3,9−ジオキサ−6−チアウンデカンを生成する。

    前記のチアウンデカン中間生成物をジメチルホルムアミド(DMF)中で塩化チオニルによってハロゲン化して中間生成物(A)を生成する。

    炭酸ナトリウムの水性−エタノール溶液中で中間生成物(A)と1,5−ジメルカプト−3−オキサペンタンとの縮合により、化合物(3)を生成する。

    化合物(4):1,4,7−トリオキサ−10,13,16−トリチアシクロオクタデカン この化合物は、水性エタノール中において炭酸ナトリウムの存在下で、1,11−ジクロロ−3,6,9−トリオキサウンデカンと1,5−ジメルカプト−3−チアペンタンとを反応させることによって生成する。

    化合物(5):1,4,7,10−テトラオキサ−13,16,19−トリチアシクロヘネイコサン この化合物は、水性エタノール中で炭酸ナトリウムの存在下において、1,5−メルカプト−3−チアペンタンと


    1,14−ジクロロ−3,6,9,12−テトラオキサテトラデカンとを反応させることによって生成する。

    化合物(6):1,10−ジオキサ−4,7,13,16−テトラチアシクロオクタデカン エタンジチオールの2ナトリウム塩と2−(2′−クロロエトキシ)−エタノール2モルとの反応によって1,14


    −ジヒドロキシ−3,12−ジオキサ−6、9−ジチアテトラデカンを生成し、続いてこれをジハロゲン化して中間生成物(B)を生成する。

    中間生成物(B)とエタンジチオールとの縮合によって生成物(6)を生成する。

    本発明の写真要素は支持体とハロゲン化銀乳剤層少なくとも1層とを含む。 環状チオエーテル化合物は、ハロゲン化銀乳剤中に、または別の親水性コロイド層例えば中間層中に存在することができる。 環状チオエーテル化合物は乳剤層中において現像促進剤としておよび共増感剤としてのいずれかまたは両方の機能をもつことができるので、ハロゲン化銀乳剤層中に添加するのが好ましい。


    しかしながら、環状チオエーテルを写真要素中のいずれかの場所に添加して現像の際にハロゲン化銀乳剤層に侵入することができるようにする。 (例えば隣接親水性コロイド層中)と、現像促進剤として機能させることができる。

    環状チオエーテル化合物をハロゲン化銀乳剤層中に添加することが望ましい場合には、乳剤調製の各種の段階の任意の段階においてこれを実施することができる。 ハロゲン化銀乳剤の調製は周知であり、例えばResearch Dis
    closure,第176巻(1978年12月)、Item 17643,第I節および第II節に記載されている。 乳剤はその文献の第II節に記載されているように化学増感させることができる。
    環状チオエーテル化合物を熟成工程の際に添加することができ、この場合にハロゲン化銀粒子の生長を変性する作用がある。 チオエーテル化合物を、化学増感工程において、好ましくは他の化学増感剤と同時に添加することもできる。 環状チオエーテル化合物の有用な量は、乳剤の型、選んだ特定の環状チオエーテル、および目的とする特定の効果等の要因によって変化する。 一般的には、
    その量は約5×10 -5 〜約1×10 -3モル/銀モルの範囲であり、好ましくは約1×10 -4 〜約5×10 -4モル/銀モルである。

    環状チオエーテルと組合せて使用する化学増感剤は、好ましくは金化合物とイオウ化合物および(または)セレン化合物である。 従来技術によって共増感剤として使用するチオエーテル化合物と比較して、本発明の環状チオエーテルは、望ましくないカブリの増加を伴ずに、ハロゲン化銀乳剤に対して改良された感受性を提供する。 この点については後述する実施例を参照されたい。

    あるいは、本明細書に記載の環状チオエーテル化合物を、ハロゲン化銀乳剤の溶融工程において塗布の直前に添加することができる。 この場合には、チオエーテル化合物の量は、約1×10 -4 〜約5×10 -4モル/銀モルが好ましい。

    本発明の環状チオエーテル化合物をハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロイド層、例えば隣接するハロゲン化銀乳剤層を分ける中間層に添加する場合には、環状チオエーテルを好ましくは約1×10 -7 〜約1×10 -6 mg/dm 2
    の被覆量(coverage)で塗布する。

    チオエーテル化合物を溶融工程において塗布の前に添加する場合、あるいはハロゲン化銀乳剤層の隣接層中に添加する場合には、チオエーテル化合物は共増感剤としてよりもむしろ現像促進剤として主に機能するものと考えられる。

    更に別の方法においては、本発明の環状チオエーテル化合物を約5×10 -5 〜約1×10 -3モル/lの量で処理溶液中に添加することにより、前記の環状チオエーテル化合物を処理溶液から写真要素に添加することができる。 この変法においては、チオエーテル化合物は基本的に現像促進剤として作用する。 しかしながら、環状チオエーテル化合物に対する作用の様式とは無関係に、写真要素の観察される感度の向上がもたらされる。

    ハロゲン化銀粒子は、写真に有用であることが知られている任意の規則的または不規則的な形状(例えば、球状、等軸立方体、等軸八面体、立方八面体または板上八面体)であることができ、そして任意の寸法(例えば粗または微)であることができ、そして任意のハロゲン化物組成物(例えば、臭化銀、臭沃化銀、塩臭沃化銀)であることができる。 通常のベヒクル例えば前記Research
    Disclosure,Item 17643、第IX節に記載のものを使用することができる。 ハロゲン化銀は前記Research Disclos
    ureの第IV節に記載されている通りに分光増感することができる。

    本発明の改良は白黒写真(放射線写真を含む)またはカラー写真に適用して、選択的な染料破壊、形成および(または)物理的離脱によって染料像および(または)
    銀像を形成することができる(前記文献の第VII節参照)。 好ましいカラー写真要素は、カラー現像剤または染料形成カップラーによって染料像を形成するものである。 これらの要素を使用するには、前記のResearch Dis
    closureの第X VIII節および第XIX節に記載の公知の方法でそれらを露光しそして処理することができる。

    〔実施例〕

    以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。

    実施例1 平均直径0.75μmの非板状粒子をもつ臭沃化銀ゼラチン乳剤(沃素1.8%)を調製し、この中に、以下の表Iに示すチオエーテル化合物を水性−メタノール溶液から添加した。 各例においてチオエーテルの濃度は1.7×10 -4
    /モルAgとした。 得られた混合物を60℃に加熱し、次に
    40℃に冷やし、この温度で以下の増感組成物を加えた。

    Na 2 S 2 O 3 −2.9mg/モルAg KAuCl 4 −0.6mg/モルAg NaSCN−43.8mg/モルAg 次に乳剤を65℃に加熱した。 5分毎に試料を取り出し、
    グリセロールの存在下で50mg銀/dm 2の被覆量で塗布した。

    得られたフイルムを感度計×6(2850°K,Wratten 39フィルター)において1/50秒間露光し、おしてヒドロキノン/N−メチル−p−アミノフェノールヘミスルフェート(Elon(商品名)〕現像剤中で6分間、またはElonアスコルビン酸(EAA)表面現像剤中で8分間現像した。

    比較する目的で、米国特許第3,062,646号明細書に記載の以下のチオエーテル化合物を同様に試験した:1,10−
    ジチア−4,7,13,16−テトラオキサシクロオクタデカン

    感度計の結果を表Iに示す。

    上記の結果から明らかなように、本発明によるチオエーテル化合物をもつ写真要素は比較用の要素と比べて、現像を現像剤D19b(商品名)または現像剤EAAのいずれによって行なっても、感度が増加する。

    実施例2 市販のカラーリバーサルフィルム(Kodachrome:商品名)において、本発明の前記化合物(4)である環状チオエーテルすなわち1,4,7−トリオキサ−10,13,16−トリチアシクロオクタデセンを以下の量で、以下のゼラチン中間層に加えた。

    UVフィルター層 8×10 -7 mg/dm 2マゼンタ中間層 7×10 -7 mg/dm 2シアン中間層 1.3×10 -6 mg/dm 2次に、通常の方法でフィルムを露光しそして現像した。
    環状チオエーテル化合物を含有しないこと以外は同じである対照用フィルムを同じ方法で露光しそして現像した。

    表IIから明らかなとおり、環状チオエーテル含有フィルムの感度は顕著に増加した。 本例で使用した環状チオエーテルは現像促進剤の機能を果すものである。

    米国特許第3,062,646号明細書に記載の従来の環状チオエーテル化合物1,10−ジチア−4,7,13,16−テトラオキサシクロオクタデカンを使用して本例を繰返したところ、環状チオエーテル化合物を含まないこと以外は同じである対照と比較しても、感度の上で改良が得られなかった。

    フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−88928(JP,A) 特開 昭51−89732(JP,A) 特開 昭57−74738(JP,A)

    QQ群二维码
    意见反馈