Process for converting 1,2-dichloropropane to propylene

申请号 JP50902593 申请日 1993-08-13 公开(公告)号 JP2670189B2 公开(公告)日 1997-10-29
申请人 ザ ダウ ケミカル カンパニー; 发明人 エヌ. イトー,ラリー; ディー. シスネロス,マーク; ディー. スミス,デビッド; ハーレー,エー.デイル; ティー. ホルブルック,マイケル; ビー. マーチソン,クレイグ;
摘要
权利要求 (57)【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】1,2−ジクロロプロパンを工業上十分な割合でプロピレンに転化する方法であって、元素もしくは化合物形状の1種以上のIB族金属及び元素もしくは化合物形状の1種以上のVIII族金属を含む、担体に担持された触媒の存在下において1,2−ジクロロプロパンを水素と反応させることを特徴とする方法。
  • 【請求項2】反応の供給材料に塩化水素を混入する、請求項1記載の方法。
  • 【請求項3】少なくとも15パーセントの収率でプロピレンが形成される、請求項1記載の方法。
  • 【請求項4】少なくとも35パーセントの収率でプロピレンが形成される、請求項3記載の方法。
  • 【請求項5】触媒が担体上の、元素もしくは化合物形状の1種以上のIB族金属及び元素もしくは化合物形状の1種以上のVIII族金属から本質的になる、請求項1記載の方法。
  • 【請求項6】触媒が担体上の、元素もしくは化合物形状の1種以上のIB族金属及び元素もしくは化合物形状の1種以上のVIII族金属からなる、請求項5記載の方法。
  • 【請求項7】1種以上のIB族金属が銅を含み、1種以上のVIII族金属が白金を含む、請求項6記載の方法。
  • 【請求項8】触媒中のIB族金属及びVIII族金属が銅及び白金から本質的になる、請求項7記載の方法。
  • 【請求項9】IB族金属及びVIII族金属が銅及び白金からなる、請求項8記載の方法。
  • 【請求項10】触媒が元素を基準として0.01〜5.0重量パーセントの白金及び元素を基準として0.1〜15重量パーセントの銅を含み、触媒担体が少なくとも200m 2 /gの比表面積を有するカーボンである、請求項9記載の方法。
  • 【請求項11】触媒が元素を基準として0.10〜3.0重量パーセントの白金及び元素を基準として0.05〜5重量パーセントの銅を含み、触媒担体が少なくとも500m 2 /gの比表面積を有するカーボンである、請求項9記載の方法。
  • 【請求項12】触媒が元素を基準として0.20〜1.0重量パーセントの白金及び元素を基準として0.1〜2.0重量パーセントの銅を含み、触媒担体が少なくとも800m 2 /gの比表面積を有するカーボンである、請求項11記載の方法。
  • 【請求項13】触媒が塩化物源への暴露により予備処理されている、請求項10記載の方法。
  • 【請求項14】触媒が塩化物源への暴露により予備処理されている、請求項11記載の方法。
  • 【請求項15】触媒が塩化物源への暴露により予備処理されている、請求項12記載の方法。
  • 【請求項16】反応が、大気圧〜10.3MPa(gauge)の圧力、100℃〜350℃の温度、0.25秒〜180秒の滞留時間、
    及び0.1:1〜100:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項10記載の方法。
  • 【請求項17】反応が、大気圧〜10.3MPa(gauge)の圧力、100℃〜350℃の温度、0.25秒〜180秒の滞留時間、
    及び0.1:1〜100:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項13記載の方法。
  • 【請求項18】反応が、0.03MPa(gauge)〜3.4MPa(ga
    uge)の圧力、180℃〜300℃の温度、1.0秒〜20秒の滞留時間、及び0.3:1〜10:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項11〜12のいずれか記載の方法。
  • 【請求項19】反応が、0.03MPa(gauge)〜3.4MPa(ga
    uge)の圧力、180℃〜300℃の温度、1.0秒〜20秒の滞留時間、及び0.3:1〜10:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項14〜12のいずれか記載の方法。
  • 【請求項20】反応が、0.34MPa(gauge)〜2.1MPa(ga
    uge)の圧力、200℃〜260℃の温度、5秒〜15秒の滞留時間、及び0.5:1〜3:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項12記載の方法。
  • 【請求項21】反応が、0.34MPa(gauge)〜2.1MPa(ga
    uge)の圧力、200℃〜260℃の温度、5秒〜15秒の滞留時間、及び0.5:1〜3:1の水素−1,2−ジクロロプロパンのモル比で気相内で行われる、請求項15記載の方法。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 プロピレンオキシドを製造するためのクロロヒドリン法において、副生成物として多量の1,2−ジクロロプロパンが形成される。 従来、この材料をプロピレン(これはクロロヒドリン法に再利用することができ、塩化アリルの製造に用いることができ、又は他の用途に用いることができる)に転化することが当該分野において試みられてきた。

    独特許出願No.235,630A1(DE'630)において、例えば
    PDCは、170℃〜450℃の温度において触媒ガス反応中でプロピレンに転化される。 この触媒は酸化鉄及び/又は酸化鉄和物の縣濁液により処理され、次いで80℃〜20
    0℃の温度において乾燥された活性炭であるとされている。

    DE'630に記載された他の方法は、ロジウム触媒の存在下における180〜250℃での水素化、及び純粋なチタン触媒の存在下における常温でのPDCのプロピレンとクロロプロピレンの混合物(9:1)への脱塩素化を含む。

    本発明は、工業上十分な割合(すなわち少なくとも10
    パーセント、好ましくは少なくとも20パーセント、より好ましくは少なくとも30パーセントの収率(塩化水素び水素を含まないものを基準とした1,2−ジクロロプロパンの転化率及びプロピレンへの選択率と規定される))
    で、触媒を用いるプロピレンへの1,2−ジクロロプロパンの改良された転化方法を提供し、この方法は元素もしくは化合物形状の選ばれたIB族金属及び元素もしくは化合物形状の選ばれたVIII族金属を含む、担体に担持された触媒の存在下において1,2−ジクロロプロパン(以後PDCとする)を水素と反応させることを特徴とする。
    しかしながら、好ましい触媒は、担体に担持された、元素もしくは化合物形状の1種以上のIB族金属及び元素もしくは化合物形状の1種以上のVIII族金属の組合せから本質的になっている。 より好ましくは、本発明の方法において用いられる触媒は担体上の1種以上のIB族金属及び1種以上のVIII族金属からなる。

    IB族金属及びVIII族金属に関して、好ましい触媒は、VIII族金属として元素もしくは化合物形状の白金及びIB族金属として元素もしくは化合物形状の銅を含む。 より好ましくは、IB族及びVIII族金属は元素もしくは化合物形状の銅及び白金のみから実質的になり、最も好ましい触媒は、特定の担体上のIB族及びVIII族金属として元素もしくは化合物形状の銅及び白金のみを用いる。 特に好ましいものは、担体に担持されたバイメタル白金/銅触媒である。

    この好ましい触媒において用いられる白金及び銅の量について、白金は好ましくは触媒の0.01〜5.0重量パーセント(元素基準)であり、銅は触媒の0.01〜15重量パーセント(元素基準)である。 担体は従来において用いられたいずれのものであってもよいが、好ましくはカーボンもしくはシリカであり、カーボンがより好ましい。
    高表面積カーボン、例えば少なくとも200m 2 /gの比表面積を有するカーボンがさらに好ましい。

    より好ましくは、触媒は、0.10〜3.0重量パーセントの白金及び0.05〜5重量パーセントの銅を含み、カーボン担体は少なくとも500m 2 /gの比表面積を有する。

    最も好ましくは、触媒は、0.20〜1.0重量パーセントの白金及び0.1〜2.0重量パーセントの銅を含み、カーボン担体は少なくとも800m 2 /gの比表面積を有する。 本発明における使用に適していることが見出された市販入手可能なカーボンの例は、商品名「BPLF3」としてCalgon
    Carbon Corporationにより製造されており、これは通常
    1100m 2 /g〜1300m 2 /gの比表面積、0.7〜0.85cm 3 /gの気孔体積、及び12.3〜1オングストロームの平均気孔半径を有することを特徴としている。 このカーボンのX線蛍光分析に基づき、BPLF3の典型的組成は以下のようなものであると測定された。 珪素1.5重量パーセント、アルミニウム1.4重量パーセント、硫黄0.75重量パーセント、
    鉄0.48重量パーセント、カルシウム0.17重量パーセント、カリウム0.086重量パーセント、チタン0.059重量パーセント、マグネシウム0.051重量パーセント、塩素0.0
    28重量パーセント、リン0.026重量パーセント、バナジウム0.010重量パーセント、ニッケル0.0036重量パーセント、銅0.0035重量パーセント、クロム0.0028重量パーセント、及びマンガン0.0018重量パーセント(残りはカーボンである)。

    好ましくは、この目的のための触媒は、プロパンよりもプロピレンへの選択性を改良し、そして塩化アリル法(この方法において不純物プロパンが塩素と反応し、1
    −クロロプロパンを形成する、これはその沸点が塩化アリルの沸点と同じであるため除去することが困難である)において生成物流を即座に有効にするため、塩化物源、例えば塩化水素に暴露することにより予備処理されるであろう。 これについて、含浸され、乾燥され、そして水素で還元された本発明の触媒は、時間とともにプロパンの選択率を低下させ、プロピレンの選択率を高める。

    塩化物源への暴露によって予備処理され還元されていない、又は単に乾燥された(そして現場で開始時に塩化水素により処理された)触媒は、実質的に転化には不利ではあるが、最小量のプロパンを形成した。 このため、
    触媒を完全に還元するのではなく、又は現場での塩化物源予備処理もしくはHClによる処理を選んで触媒を全く還元しないのではなく、与えられた触媒を還元しかつ予備処理(塩化物源への暴露によって)の両方を行うことが通常好ましい。

    また、触媒不活性速度を低下させるため供給材料に塩化水素を用いることも好ましい。 転化損失の速度は好ましくは約0.03パーセント/hr以下、とりわけ約10パーセント/hr以下である。

    本発明の実施条件は、例えば、この反応を気相中(回分もしくは連続モード)か液相中で行うかによって異なる。 液相法において、大気圧〜3000psig(20.6MPa(gau
    ge))の圧、25℃〜350℃の温度、1分〜30分の滞留時間、及び0.1:1〜100:1の水素−PDCモル比で行うことが好ましい。

    好ましい気相法に関して、反応圧力は、好ましくは大気圧〜1500psig(10.3MPa(gauge))、より好ましくは
    5psig(0.03MPa(gauge))〜500psig(3.4MPa(gaug
    e))、最も好ましくは50psig(0.34MPa(gauge))〜3
    00psig(2.1MPa(gauge))である。

    温度は、好ましくは100〜350℃、より好ましくは180
    〜300℃、最も好ましくは200〜260℃である。

    好ましい滞留時間は、0.25〜180秒、より好ましくは
    1.0〜20秒、最も好ましくは5〜15秒である。

    水素−PDCの比は、好ましくは(モル基準で)0.1:〜
    1〜100:1である。 より好ましくは、水素−PDCの比は、
    0.3:1〜10:1であり、最も好ましくは0.5:1〜3:1である。 好ましくは、この方法は、工業スケールにおいて、
    未反応PDC及び2−クロロプロパン(反応の副生成物として)からなるリサイクル流を含む。 上記に示すように、形成される2−クロロプロパンの量は好ましくはバイメタルPt/Cu触媒の塩化物源予備処理により最小にされる。

    実施例 以下に示す実施例により本発明をさらに詳細に説明する。 例1〜9において、1,2−ジクロロプロパンをプロピレンを含む反応生成物に転化させることについて多くの触媒を評価した。 比較のため、PDC転化率(未反応水素及び反応により形成された塩酸を除き、反応器流出液中のPDCのモルパーセントを100から減ずる)、与えられた成分への選択率(成分のモル数を転化したPDCのモル数で割り、100倍する)、液空間速度(hr -1 、反応器中の触媒の充填体積で割った反応器に1時間あたり供給される液体PDCの体積)、及び触媒生産性(用いた触媒の1
    cm 3あたりの時間あたり形成されたプロピレンの重量(k
    g)を基準とする)を含む多くのパラメーターを測定し及び/又は計算した。

    例1〜9の各例において、評価する触媒に気相中において水素及びPDCを流すことによりPDCをプロピレンに転化した。 液体PDCは、ピストンポンプにより1/16インチ(1.6mm)(OD)のニッケルチューブを通して、ガラスビーズを充填したMonel合金(Huntington Alloys,Inc
    o Alloys International,Inc.)ガスサンプルシリンダーに送った。 尚、以下において特に示さない限り、すべてのテスト反応器の部品、チューブ、及び取付部品はMo
    nelニッケル合金製である。 この1/16インチのチューブはサンプルシリンダーのほぼ中心まで伸び、サンプルシリンダーは電気ヒートトレーシング(tracing)により1
    10℃の蒸発温度まで加熱された。 サンプルシリンダーのスキン温度をモニターするためのサーモカップルを用いた。

    水素供給流はあらかじめ検量したマスフローコントローラーによって調節された。 所望の水素流は加熱されたサンプルシリンダーに通され、そこで気体PDCと水素の混合が行われる。 次いでこの混合されたガスは、セラミックライニング電気エレメントにより所望の反応温度に加熱された充填Monelチューブ反応器(外径0.75インチ(1.9cm)、長さ18インチ(45.7cm))に入れられる。

    各ケースにおいて触媒(1.2cm 3 )を反応器内の3mmのガラスビーズの間に入れ、これを反応器の中央に入れた。 その後この触媒を窒素流下において130℃で1時間乾燥し、次いで5:1モルの比の窒素−水素の流れのもとで還元した。 触媒の還元において、温度を3℃/minで13
    0℃から220℃に高め、次いで約2時間の還元サイクル時間の間220℃に保った。

    上記反応温度における反応器内での混合された水素と
    PDCの反応の際に、反応器から流出液がガスサンプリングバルブへ流れる。 このガスサンプリングバルブはHewl
    ett−Packard Model 5890 Series IIガスクロマトグラフにおけるオンラインガスクロマトグラフ分析用のガスを与える。 このガスクロマトグラフにはフレームイオン化ディテクターが備えられており、種々の反応生成物を分離するため30m×0.53mm(内径)の100パーセントメチルシリコーン/溶融シリカ及び30m×0.53mm(内径)の多孔質ポリマーがライニングされた溶融シリカカラムを用いた。 個々の反応生成物の重量によって測定された標準物質の投与によって応答因子が測定された。 この応答因子は、反応器溶出液中の個々の成分のモルパーセント及び個々の反応生成物の選択率を決定するため個々のピーク領域及びすべての反応生成物の総モルと共に適用される。

    例1 この例において、カーボン担体上のバイメタル白金−
    銅触媒を調製し、カーボン担体上の白金のみ、カーボン担体上の銅のみ、及びカーボン担体のみと比較した。

    白金−銅触媒について、100.00mlの脱イオン化した蒸留水に3.179gのH 2 PtCl 6・6H 2 O(JTBaker,Inc.Baker A
    nalyzed Grade,37.6パーセントPt)を溶解することによってH 2 PtCl 6ストック溶液を製造した。 0.381gのCuCl
    2 (Aldrich Chemical Company,Inc.,純度99.999パーセント)を250mlの三フラスコに入れ、8.305gのH 2 PtCl 6
    ストック溶液を撹拌しながら加えてCuCl 2を溶解した。
    次いでこの溶液を42.64gの脱イオン化した蒸留水で希釈し、撹拌した。 40.04gのCalgon BPLF3活性炭(6×16メッシュ、Calgon Carbon Corp.,Pittsburg,Pa)をフラスコに加え、急速に撹拌してこのカーボンにPt/Cu溶液を均一にコートさせた。 この触媒を大気中、周囲温度において蒸発皿上で18時間乾燥し、次いで120℃のオーブン中でさらに2時間乾燥した。 その後反応器に入れ、乾燥し、還元した。 得られた触媒は0.25重量パーセントの白金(元素基準)及び0.45重量パーセントの銅(元素基準)からなっていた。

    同様の方法を用いて、Calgon BPLF3活性炭担体担体上の0.48重量パーセントの銅(クロロ白金酸を用いない)、及び同じ活性炭上に0.25重量パーセントの白金(CuCl 2を用いない)の触媒を製造した。

    反応は、これら各々の触媒を用いて様々な反応温度で行い、また担体の活性のテストとして未含浸Calgon BPL
    F3活性炭を用いて様々な温度で行った。

    各触媒を、約12cm 3の触媒を用いて、上記長さ18インチのチューブ状反応器に入れた。 液空間速度(LHSV)は
    1.25であり、水素及びPDCは6.0:1のモル比で供給した。
    これらの触媒を用いた実験における反応器温度、PDC転化率、生産性、及び個々の生成物の選択率を以下の表1
    に示す。

    例2〜6 例2〜6において、例1と同じ活性炭担体を用いて白金−銅触媒を調製した。 この触媒は、例1と同様にして調製し、充填し、乾燥し、そして還元したが、この例において用いた触媒は白金及び銅の量(元素基準)が異なっていた。

    この触媒を用いた実験において、18インチのMonel反応器に1.2cm 3の触媒を用い、水素−PDC供給比はモル基準で5:1(例1では6:1)にセットした。 液空間速度及び反応温度を変えた。 この実験の結果を表2に示し、この表2はプロピレン収率がこの条件において28.5パーセント(250℃でのカーボン上の0.5Pt/12.3Cu触媒で、又は(36.7×77.7)/100)〜64.2パーセント(250℃でのカーボン上の0.28Pt/3.42Cu触媒、0.30LHSVで、又は(87
    ×73.8)/100)であった。

    例7 この例で調製した触媒は、上記例の銅と共に、白金のかわりにパラジウムを含む。

    この例のパラジウム−銅触媒の製造において、0.393g
    のPdCl 2 (Aldrich Chemical Company,Inc.,純度99.999
    パーセント)を2mlの12M塩酸(HCl)に溶解し、蒸留した脱イオン水を含むメスフラスコ内で25.00mlに希釈した。 0.097gのCuCl 2 (Aldrich Chemical Company,Inc.,
    純度99.999パーセント)を50mlの三角フラスコに入れ、
    1.435gのH 2 PdCl 4ストック溶液を撹拌しながらCuCl 2を含むフラスコに加えた。 CuCl 2が溶解した後、得られた溶液を11.00gの脱イオン化した蒸留水で希釈し、撹拌した。

    10.00gのCalgon BPLF3活性炭(6×16メッシュ、Calg
    on Carbon Corp.)を撹拌しながらフラスコに加え、このカーボンにこの溶液を均一にコートさせた。 こうして製造した触媒を大気中、周囲温度において蒸発皿上で18
    時間乾燥した。 この触媒は活性炭担体上、0.13重量パーセントのパラジウム(元素基準)及び0.45重量パーセントの銅(元素基準)からなっており、上記のようにして
    120℃のオーブン中でさらに2時間乾燥し、その後反応器に入れ、乾燥し、還元した。

    チューブ状反応器内の1.2cm 3の触媒を用いて、上記例1に示した方法及び装置により、この触媒で3種の実験を行った。 この実験の結果を表3に示す。 この結果は、
    プロピレンへのPDCの転化について、等モル比のパラジウム/銅触媒が前記白金/銅触媒(0.25Pt/0.45Cu//C)
    よりも活性が低いことを示している。

    例8 この例での実験用の触媒は、前記例と同じ活性炭上の


    0.25重量パーセントのイリジウム(元素基準)、及び0.


    45重量パーセントの銅(元素基準)からなっていた。

    50.00mlのメスフラスコ内の4.988gの0.1MのHCl溶液に
    0.911gのIrCl 4・H 2 O(53.4パーセントイリジウム)を溶解し、この溶液を脱イオン化した蒸留水で50mlに希釈することにより調製したIrCl 4のストック溶液によりイリジウム−銅触媒を調製した。

    0.095gのCuCl 2 (Aldrich Chemical Company,Inc.,純度99.999パーセント)を50mlの三角フラスコに入れ、2.
    553gのIrCl 4ストック溶液を撹拌しながら加え,CuCl 2を溶解した。 この溶液を10.00gの脱イオン化した蒸留水で希釈した。 10.00gのCalgon BPLF3活性炭(6×16メッシュ)をフラスコに加え、よく撹拌してこの活性炭にIrCl
    4とCuCl 4の水溶液をコートさせた。 こうして製造した触媒は、活性炭上に0.25重量パーセントのイリジウム(元素基準)及び0.45重量パーセントの銅(元素基準)を含み、大気中、周囲温度において蒸発皿上で18時間乾燥し、次いでオーブン中120℃において2時間乾燥した。
    次いでこの触媒を反応器に入れ、乾燥し、還元した。

    チューブ状反応器内の1.2cm 3の触媒を用いて、上記例1に示した方法及び装置により、この触媒で3種の実験を行った。 残りの反応パラメーター及び実験の結果を表4に示す。

    この結果は、プロピレンへのPDCの転化について、イリジウム/銅触媒が同様のモル比の白金/銅触媒よりも選択率が低いことを示唆している。

    例9 この例においてテストした触媒は、Calgon活性炭上の
    0.29重量パーセントの白金(元素基準)及び0.75重量パーセントの銀(元素基準)を含み、まず50mlの三角フラスコ内で0.048gのPt(NH 3 (NO 3 、0.116gの硝酸銀、及び12.43gの蒸留した脱イオン水を調製することにより製造した。 前記例と同じ活性炭(9.68g)をこのストック溶液を含むフラスコに加えた。 1.2cm 3の触媒(50
    0.1mg)を反応器に入れ、乾燥し、還元した。 次いでいくつかの水素−PDCモル比においてテストを行った。

    この結果を前記表5に示す。

    例10〜13 この例は、水素下で触媒を還元せず塩化物源(塩化水素)に暴露することによりバイメタル白金/銅触媒を予備処理すること、塩化物源予備処理を行い水素下で還元すること、塩化物源予備処理を行わないで還元すること、及び不活性環境において触媒を単に乾燥し、塩化物源へ暴露しないで又は還元しないで工程を開始すること、のプロピレン及びプロパンへの転化率及び選択率に対する効果を比較する。 この比較を可能にするため、まず例1に記載の一般法によって所定量の触媒を調製した(窒素乾燥及び還元工程を行わない)。 この触媒は、Ca
    lgon BPLF3カーボン担体上の0.5重量パーセントの白金及び0.9重量パーセントの銅を含む。

    この量の触媒より得た第一の触媒サンプル(0.6g)
    を、反応器チューブの中心のガラスウール上にのせることによって反応器に入れた。 次いでこの触媒をガラスウールのプラグで覆った。 その後、充填した触媒サンプルを90cm/minの窒素流下において3℃/minの速度で25℃から120℃に温度を高め、そして120℃に1時間保って乾燥した。 次いでこの触媒を90cm 3 /minの水素流により温度を3℃/minの速度で120℃から235℃に温度を高め、そして235℃に2時間保って還元した。 こうして製造及び処理した触媒は、以下の表6において触媒Aである。

    同様にして第二のサンプル(1.0g)を充填し、第一のサンプルと同様にして窒素流下で25℃から120℃に高め乾燥した。 しかしながら、120℃に1時間保った後、50c
    m 3 /minの塩化水素流を流し、1.5時間保った。 次いで140
    cc/minの水素及び塩化水素の2:1混合物の還元及び塩化物源予備処理流の下で温度を120℃から235℃に3℃/min
    の速度で高めた。 得られた触媒を235℃に2時間保ち、
    これを表6において触媒Bと呼ぶ。

    第三の触媒サンプル(1.0g)を充填し、90cc/minの窒素流下で3℃/minの速度で25℃から235℃に高め乾燥した。 235℃に4時間保った後、50cc/minの純粋なHCl流を流し始め、さらに4時間保った。 表6におけるこの触媒Cはこの第三の触媒サンプルに相当する。

    最後に、第四の触媒サンプル(1.0g)を、温度を3℃
    /minの速度で25℃から235℃に高めながら窒素流下(90c
    c/min)に保ち、次いで235℃に3時間保った。 この触媒は表6における触媒Dである。

    この触媒サンプルによるプロピレンへのPDCの転化を行うため、高圧シリンジポンプにより1/16インチ(1.6m
    m)(OD)Monelニッケル合金チューブを通して、エバポレーターとして働く充填サンプルシリンダーに送った。 尚、以下において特に示さない限り、すべてのテスト反応器の部品、チューブ、及び取付部品はMonelニッケル合金(Huntington Alloys,Inco Alloys Internatio
    nal,Inc.)製である。

    1/16インチのチューブは充填シリンダーのほぼ中心まで伸び、そこで電気ヒートトレーシング(tracing)を用いて180℃の蒸発温度まで加熱された。 供給ライン内で供給材料の蒸発が達成され、供給材料は水素供給流と混合された際に過熱となった。 エバポレーターのスキン温度及びこのエバポレーターから出るガスの温度をモニターするためサーモカップルを用いた。

    電気ヒートトレーシングで包まれた充填サンプルシリンダーからなるプレヒーターを備えた、Matheson Gas P
    roducts,Inc.Secaucus,NJのMonel 8249リニヤーマスフローコントローラーを用いて水素供給流を、プレヒーターに供給した。 プレヒーターのスキン温度及びプレヒーターを出るガスの温度をモニターするためサーモカップルを用いた。 プレヒーター温度は140℃にセットした。

    エバポレーターを出る蒸発した供給材料を、140℃に保った1/4インチ(0.64cm)チューブの2フィート(0.6
    1メートル)の位置でプレヒーターからの水素と混合した。 次いで混合したガスを、カートリッジヒーターにより加熱されたアルミニウムブロック内の上記チューブ状反応器(外径1/2インチ(1.27cm)、長さ12インチ(30.
    5cm))に通し、約1時間反応温度にし、液体PDCを流す前に水素ガス流を平衡させた後、反応させた。

    こうしてチューブ状反応器内で気相中において供給材料と水素を反応させた後、この反応からの生成物をガスサンプリングバルブに通す。 このガスサンプリングバルブはHewlett−Packard Model 5890 Series IIガスクロマトグラフにおけるオンラインガスクロマトグラフ分析用のガスを与える。 このガスクロマトグラフにはフレームイオン化ディテクターが備えられており、種々の反応生成物を分離するため30m×0.53mm(内径)の100パーセントメチルシリコーン/溶融シリカ及び30m×0.53mm
    (内径)の多孔質ポリマーがライニングされた溶融シリカカラムを用いた。 個々の反応生成物の重量によって測定された標準物質の投与によって応答因子が測定された。 この応答因子は個々のピーク領域及びすべての反応生成物の総モルと共に適用し、反応器溶出液中の個々の成分のモルパーセント、及び個々の反応生成物の選択率を決定した。

    触媒A及びBの反応条件は、235℃、75psig(0.52MPa
    (gauge))、0.44hr -1の液空間速度、5秒の液空間速度及び3.0の水素−PDCモル比であった。 触媒C及びDの反応条件は幾らか異なり、滞留時間は5秒ではなく10秒であり、水素−PDCモル比は3:1ではなく1:1であった。

    プロピレン、2−クロロプロパン(2−CPa)及びプロパンへの選択率、並びに転化したPDCの割合を、触媒A〜Dの各々について表6に示す。

    例14〜18 この例において、例10〜13と同様の装置及び方法を用い、異なる触媒組成を評価し、比較した。 各々の触媒は金属の塩化物及び水中の溶液より調製し、Calgon BPLF3


    活性炭を用いた。 この触媒を例1〜9と同様にして風乾及びオーブン乾燥し、還元した。

    この比較のための反応温度は220℃であり、圧力は大気圧であり、滞留時間は1秒であり、そして水素−PDC
    モル比は3:1であった。

    この実験における種々の生成物への選択率及び転化率(パーセント)を表7に示す。 ここで2−CPAは2−クロロプロパンである。

    本発明の方法及び触媒の種々の実施態様を示したが、


    当業者は、特に請求項に記載の本発明の範囲もしくは精神における限りにおいて多くの変化を行ってよいことが理解されるであろう。

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 1/26 6958−4H C07C 1/26 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ホルブルック,マイケル ティー. アメリカ合衆国,ルイジアナ 70808, バトン ルージュ,ヘリテイジ ドライ ブ 5030 (72)発明者 スミス,デビッド ディー. アメリカ合衆国,ルイジアナ 70809, バトン ルージュ,ウエストウッド ア ベニュ 10345 (72)発明者 マーチソン,クレイグ ビー. アメリカ合衆国,ミシガン 48640,ミ ッドランド,ウエスト メドウブルック ドライブ 606 (72)発明者 シスネロス,マーク ディー. アメリカ合衆国,ルイジアナ 70810, バトン ルージュ,プランテーション リッジ ドライブ 204

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