Metal - ceramic bonding

申请号 JP2001304277 申请日 2001-09-28 公开(公告)号 JP4168114B2 公开(公告)日 2008-10-22
申请人 Dowaホールディングス株式会社; 发明人 潤二 中村; 雅彦 和田; 信芳 塚口; 正美 木村; 睦 浪岡;
摘要
权利要求
  • セラミックス基板にろう材を介して金属板を接合した後に、エッチングにより、金属板の不要部分を除去し て複数の金属回路部を形成する際に、金属板の上部の面積を底部の面積より大きく 且つ隣接する金属回路部へ放電しないように制御するとともに、金属板の底面からはみ出すろう材の長さを所望の長さに制御することによって製造された金属−セラミックス接合体において、金属板の底面からはみ出すろう材の長さが101μm乃至200μmであることを特徴とする、金属−セラミックス接合体。
  • 前記セラミックス基板の材料が、酸化物、窒化物または炭化物のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の金属−セラミックス接合体。
  • 前記金属板が、Cu、Alまたはこれらを主成分とする合金のいずれかからなることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属−セラミックス接合体。
  • 前記ろう材が、少なくともAgと活性金属を含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の金属−セラミックス接合体。
  • 前記ろう材が、少なくともAlを含むことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の金属−セラミックス接合体。
  • 前記金属板および前記ろう材の部分にNiめっき、Ni合金めっき、Auめっき、防錆処理の少なくとも一つが施されていることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の金属−セラミックス接合体。
  • 说明书全文

    【0001】
    【発明の属する技術分野】
    本発明は、セラミックス基板とこのセラミックス基板上にろう材を介して接合された金属板とを有する金属−セラミックス接合体に関し、特に、半導体などの部品が搭載されてパワーモジュールやペルチェ素子モジュールに使用される金属−セラミックス接合体に関する。
    【0002】
    【従来の技術】
    パワーモジュール用や半導体実装用などに用いられるセラミックス回路基板の製造方法においては、まず金属板とセラミックス基板の接合が行われる。 例えば、セラミックス基板上に銅板を直接接触させて配置し、不活性ガス中で加熱してセラミックス基板と銅板を接合させる直接接合法が工業的に利用されている。 また、Ti、Zr、Hfなどの活性金属を含有するろう材を介して、セラミックス基板上に銅板を配置し、真空中で加熱してセラミックス基板と銅板を接合させるろう接法も工業的に利用されている。 このろう接法では、活性金属がセラミックス基板と金属板との接合に関与し、セラミックス基板とろう材が反応生成物を形成する。 一般に、ろう材は、Al などの酸化物系セラミックス基板とは活性金属の酸化物を生成し、AlNやSi などの非酸化物系セラミックス基板とは活性金属の窒化物を生成し、SiCなどの炭化物系セラミックス基板とは活性金属の炭化物を生成し、この生成物によってセラミックス基板と銅板が接合していると考えられている。 すなわち、接合後のろう材層は、金属を主とする層とろう材とセラミックス基板との界面の界面生成物を主とする層からなっている。
    【0003】
    また、回路用や放熱用として銅などの金属板を接合した後に所定の回路形状などにパターニングする方法として、プリント回路基板などにも利用されているエッチング法がある。 この方法は、ファインパターンが得られ易く且つ回路設計の変更への対応も比較的簡単にできるため、広く利用されている。 この方法では、例えば、銅などの金属板のエッチング液として、通常、塩化鉄または塩化銅と塩酸と過酸化素水の混合溶液が使用されている。 このエッチング液は、上述した銅の直接接合法の場合には、反応生成物を無視できるため、問題なくエッチングして、パターニングすることができる。 しかし、このエッチング液は、ろう接法の場合には、金属板を溶かすことはできるが、ろう材およびろう材とセラミックス基板との反応生成物(以下、ろう材と反応生成物とを総称して「ろう材等」という)を溶かすことができず、これらが回路パターン間または基板の縁面に残存する。 これらのろう材等は導体であるため、回路パターン間または基板の表裏間を絶縁するという回路基板の基本的な特性を満たすことができない。 そのため、このろう材等を除去する方法として、フッ酸を単独で使用し、または硝酸硫酸および塩酸から選ばれる少なくとも一種の無機酸とフッ酸との混酸を使用し、あるいは王水、水酸化ナトリウムおよび/または水酸化カリウムを含む溶液を使用し、ろう材等を処理して除去する方法が知られている(特許第2594475号公報を参照)。 また、ハロゲン化水素および/またはハロゲン化アンモニウムを含む水溶液で処理し、次いで無機酸と過酸化水素水を含む水溶液で処理することにより、ろう材等を除去する方法も知られている(特公平7−36467号公報を参照)。
    【0004】
    このような工程を経てパターンニングされた金属−セラミックス接合基板は、目的に応じて金属回路部上にNiめっき、Ni合金めっき、金めっきまたは防錆処理などが施される。
    【0005】
    さらに、半導体などのチップ部品などが半田付けなどにより搭載され、パワーモジュールやペルチェ素子モジュールとして使用される。
    【0006】
    近年、パワーモジュールやペルチェ素子モジュールなどはより厳しい環境で使用され、それに使用される部品も高信頼性が求められている。 特に、自動車や野外使用を前提とした用途のものには、耐熱衝撃性の向上が求められる。 これに対し、例えば、ろう材を介して接合する金属−セラミックス接合基板については、回路パターンの端部の断面形状の工夫により特性を向上させたものがある。
    【0007】
    ろう材を介して熱衝撃などに対する信頼性を高めるためには、銅板の端部からろう材をはみ出させることが、金属とセラミックスとの接合においてこれらの熱膨張係数から発生する熱応の緩和に効果的であることがわかっている。 例えば、特開平10−326949号公報には、金属回路板に周縁部の底部と上部における寸法差(金属板の底部の一端における金属板の主面の方向に垂直な面とその一端と同じ側の金属板の上部の一端における金属板の主面の方向に垂直な面との間の距離、すなわち、図5においてaで示す長さであり、上面の面積よりも底面の面積の方が大きい場合を正(+)とする)(本明細書中において「スカート量」という))が50〜100μmで、金属板とろう材との接合境界からろう材がはみ出す長さ(図5においてbで示す長さ)(本明細書中において「ろう材はみ出し量」という)が−50〜+30μmである構造の基板が提案されている。 また、特許第2797011号公報には、金属板とろう材との接合境界からのろう材はみ出し量が250μm以上である構造の基板が提案されている。
    【0008】
    【発明が解決しようとする課題】
    しかし、金属板とろう材との接合境界からのろう材はみ出し量が−30〜+50μmであっても、市場の要求に対して十分な耐熱衝撃性が得られない。 また、金属板とろう材との接合境界からのろう材はみ出し量が250μm以上では、十分に高い耐熱衝撃性が得られるが、近年の著しい軽薄短小の市場動向においては、このはみ出し量が大きいため、基板の外形寸法も設計上許容し難い大きさとなり、より小さいサイズにしてもはみ出し量が250μmの場合と比べて遜色のない耐熱衝撃性が求められている。
    【0009】
    したがって、本発明は、このような従来の問題点に鑑み、十分な耐熱衝撃性を確保し、且つ基板の外形が小さく、高信頼性と小型化を両立した金属−セラミックス接合体を提供することを目的とする。
    【0010】
    【課題を解決するための手段】
    本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、部品搭載面積をできるだけ大きく設計できるようにろう材のはみ出し量を最適に制御することにより、十分な耐熱衝撃性を確保し、且つ基板の外形が小さく、高信頼性と小型化を両立した金属−セラミックス接合体を提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
    【0011】
    すなわち、本発明による金属−セラミックス接合体は、セラミックス基板とこのセラミックス基板上にろう材を介して接合された金属板とを有する金属−セラミックス接合体において、金属板の底面からはみ出すろう材の長さが30μmより長く且つ250μm以下、好ましくは50μm乃至200μm、または金属板の底面からはみ出すろう材の長さが金属板の厚さの25%以上、好ましくは30%以上であることを特徴とする。
    【0012】
    上記の金属−セラミックス接合体において、金属板のスカート量が50μm以下であるのが好ましい。 セラミックス基板の材料は、酸化物、窒化物または炭化物のいずれかであるのが好ましい。 金属板は、Cu、Alまたはこれらを主成分とする合金のいずれかからなるのが好ましい。 ろう材は、少なくともAgと活性金属を含むか、あるいは少なくともAlを含むのが好ましい。 また、金属板およびろう材の部分にNiめっき、Ni合金めっき、Auめっき、防錆処理の少なくとも一つが施されているのが好ましい。
    【0013】
    【発明の実施の形態】
    本発明による金属−セラミックス接合体の実施の形態では、セラミックス基板とこのセラミックス基板上にろう材を介して接合された金属板とを有する金属−セラミックス接合体において、金属板の底面からはみ出すろう材の長さが30μmより長く且つ250μm、好ましくは50μm乃至200μm、または金属板の底面からはみ出すろう材の長さが金属板の厚さの25%以上、好ましくは30%以上とする。
    【0014】
    通常パワーモジュール用に使用される0.25〜0.4mm程度の金属回路板の厚みでは、熱衝撃時に金属回路板の周辺に生じる応力によって基板の強度が劣化する程度は、ろう材のはみ出しの長さが長くなるほど改善し、30μm以上、好ましくは50μm以上であれば、十分な耐熱衝撃性が得られる。 基板の設計寸法の許容する限り大きく設定することによりより、高い耐熱衝撃性が得られる。
    【0015】
    金属回路板の厚みが0.15mm程度以下になると金属の熱膨張・収縮の際に発生する基板へのひずみ応力が減少するため、金属回路板とろう材との接合境界からのろう材はみ出し量が30μmよりも小さくても、耐熱衝撃性を維持できる領域に該当するようになる。 ろう材はみ出し量は、金属回路部の厚さの25%以上、好ましくは30%以上である。 このろう材はみ出し量を基板の設計寸法の許容する限り大きく設定することにより、より高い耐熱衝撃性が得られる【0016】
    本発明において使用するセラミックス基板の材料については、Al (アルミナ)は安価であり、AlNは高価であるが熱伝導性が良好であり、Si やSiCは強度や靭性が高いという特徴がある。 これらのセラミックス基板の特徴を生かし、Al は安価なセラミックス回路基板を提供でき、AlNは優れた放熱性を利用して大電力チップなどの発熱の大きい半導体に対応するセラミックス回路基板を提供でき、また、Si やSiCは優れた強度を生かして耐熱衝撃性や耐環境性に強く自動車など厳しい環境で使用されるセラミックス回路基板を提供することができる。
    【0017】
    金属板とセラミックス基板との接合に使用するろう材は、金属板の金属およびセラミックスの物性などによって選択されるが、金属板がCu板、セラミックス基板がAlN基板またはAl 基板である場合には、ろう材の金属成分の組成としては、Agが65〜99wt%、活性金属が1〜10wt%、残りが実質的にCuであることが好ましい。 活性金属としてTi、Zrなどの中から少なくとも一種の元素を添加したものが用いられ、応力緩和のためTiO のような第4成分を微量添加してもよい。 また、ろう材は、セラミックス基板の全面に配置されたり、所定の場所だけに配置されたりする場合があり、用途などにより必要に応じて使い分けられる。 また、配置するろう材としては、ペースト状、箔状などの形状であっても差し支えない。 また、金属板がAl板である場合には、ろう材の金属成分としては、Al−Si系またはAl−Si−Ti系などのAlを主成分としたものが好ましく、ペースト状、箔状などの形状は問わない。
    【0018】
    金属板としては、電気導電性が良好である点でCu板を用いることが多い。 一般に、金属板上にレジストを被覆して所定の回路パターンなどにエッチングする方法が行われている。
    【0019】
    不要なろう材等を除去する薬液としては、通常利用されている塩化鉄または塩化銅と塩酸と過酸化水素水の混合溶液ではろう材等を十分に溶かすことができないので、フッ化物系またはキレートなどのろう材を溶かす薬液を使用する。
    【0020】
    不要なろう材等を薬液により除去した状態では、ろう材のはみ出しがないか極僅かであるため、さらに加工して所望のろう材はみ出し量を得る必要がある。 このような所望のろう材はみ出し量を得る方法として、例えば、エッチングされた金属板の回路パターンの表面にこの回路パターンより少し小さいレジストを塗布して、エッチングまたは化学研磨などにより金属板を溶かすことにより、所望のろう材はみ出し量を得る方法を使用することができる。 なお、エッチングまたは化学研磨などの条件によってもろう材はみ出し量は大きく変化し、温度やスプレー圧などの条件によってろう材はみ出し量を制御できる。 また、所望のろう材はみ出し量を得る方法として、目的とする金属板の回路パターンに対して目的とするろう材はみ出し量を見込んだパターン形状のろう材を、印刷などの方法によりセラミックス基板上に形成し、その後、予めプレスやエッチングなどの方法でパターン形状に加工しておいた金属板をろう材を介してセラミックス基板に接合する方法を使用してもよい。 しかし、本発明では、これらの方法に限定されるものではない。
    【0021】
    金属回路部の底部と上部との寸法に関しては、Siチップが配置される上部の面積が大きい方が搭載に有利であるが、一般に行われているエッチングでは、小さな寸法差を形成することは困難であり、また、隣接する金属回路部への放電の可能性が高くなるため、放電しない程度のマイナス寸法差(上部の面積の方が大きい場合)以上で40μm以下の寸法差であることが望ましく、エッチング工程の変更やエッチング条件の制御により、この範囲になるようにする。
    【0022】
    金属−セラミックス接合回路基板の表面の回路パターンとなる金属板の耐候性を向上させるとともに、半田濡れ性などの経時変化を防止するために、Niメッキ、Ni合金メッキ、Auメッキまたは防錆処理を行うことが好ましい。 めっき工程は、例えば、脱脂、化学研磨、Pd活性化の薬液による前処理工程を経て、Ni−P無電解めっき液として次亜リン酸塩を含有する薬液を使用する通常の無電解めっきの方法、あるいは電極をパターンに接触させて電気めっきを行う方法などによりで行う。 なお、防錆処理は、通常のアゾール系化合物により行うことが好ましい。
    本発明により製造された金属−セラミックス接合回路基板は、その金属回路板上には、半導体チップ、抵抗体、その他の電気・電子部品が半田付けなどによって搭載され、その反対側の面には、放熱板が半田付けなどによって接合される。 さらに、プラスチックケースなどを接着、外部端子と回路基板との超音波ボンディングワイヤーによる接続、絶縁ゲル注入、上蓋の接着などの工程を経て、モジュールとして完成して使用することができる。
    【0023】
    【実施例】
    以下、添付図面を参照して本発明による金属−セラミックス接合体の実施例について詳細に説明する。
    【0024】
    [実施例1]
    金属成分が91Ag−7Cu−1.5Ti−0.5TiO (wt%)になるように金属粉を秤量し、この金属粉に約10%のアクリル系のビヒクルを加え、自動乳鉢や3本ロールミルなどにより通常の方法で混錬して、ペースト状のろう材を作製した。
    【0025】
    次に、図1に示すように、セラミックス基板10を用意し(図1(a))、スクリーン印刷によりセラミックス基板10の両面にろう材12を塗布し(図1(b))、その両側に0.25mmの厚さのCu板14を配置し(図1(c))、真空炉中において835℃でセラミックス基板10とCu板14を接合した。 なお、接合後にサンプルを切断してろう材12の厚さを測定したところ、約20μmであった。 また、セラミックス基板10として、ATG社製SグレードAlN基板を使用した。
    【0026】
    その後、サンプルを真空炉から取り出し、図2に示すように、接合したCu板14の両面に、所望の回路パターンのUV硬化アルカリ剥離型レジスト16を約10〜15μmの厚さに塗布し(図2(a))、塩化銅と過酸化水素水と塩酸からなるエッチング液によりCu板14の不要部分を除去した(図2(b))後、3.5%水酸化ナトリウム水溶液によりレジスト16を除去した(図2(c))。
    【0027】
    次に、この回路パターン間や基板の縁面の不要なろう材を除去するため、1.4%EDTA、6%過酸化水素、3%アンモニアの液組成からなる混合溶液にディップして、ろう材12を除去した(図3(a))。 その後、 再度Cu板14の両面に所望の回路パターンのUV硬化アルカリ剥離型レジスト18を塗布し(図3(b))、塩化銅と過酸化水素水と塩酸からなるエッチング液によりCu板14を15分間再度エッチングした(図3(c))。 その後、3.5%水酸化ナトリウム水溶液によりレジスト18を除去し(図4(a))、Ni−P無電解メッキ20を施した(図4(b))。
    【0028】
    このようにして得られた金属−セラミックス接合体の断面の顕微鏡写真を図6に示す。 この実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、ろう材はみ出し量および金属回路部のスカート量を測定したところ、それぞれ102μmおよび<0μmであった。 また、本実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理(還元雰囲気(窒素4+水素1)下において370℃で10分間加熱した後に冷却する処理)を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 すなわち、通炉処理後にセラミックス部にクラックが発生するか否かを外観検査して、クラックが発生したときの通炉処理の回数の直前の通炉処理の回数を通炉耐量(通炉回数)とし、この通炉耐量によって、金属−セラミックス接合体の信頼性を評価した。 その結果、この実施例において製造された金属−セラミックス接合体の通炉耐量(通炉回数)は58回であった。
    【0029】
    [実施例2]
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が101μm、金属回路部のスカート量が<0μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は58回であった。
    【0030】
    参考
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が95μm、金属回路部のスカート量が3μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は68回であった。
    【0031】
    [実施例
    2回目のエッチングを20分間とした以外は実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が124μm、金属回路部のスカート量が<0μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は84回であった。
    【0032】
    参考
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が88μm、金属回路部のスカート量が11μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は78回であった。 また、本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、抗折測定装置(島津製作所製SHIMADZU AGS−1000D)を使用して、負荷速度0.5mm/min、スパン長さ30mmの測定条件で、初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は615MPa、通炉3回後の抗折強度は535MPaであった。
    【0033】
    [実施例
    実施例と同様の方法により、ろう材はみ出し量が133μm、金属回路部のスカート量が<0μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は98回であった。
    【0034】
    参考
    2回目のエッチングを10分間とした以外は実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が73μm、金属回路部のスカート量が8μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は74回であった。
    【0035】
    参考
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が82μm、金属回路部のスカート量が4μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は58回であった。 また、本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、実施例5と同様に初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は609MPa、通炉3回後の抗折強度は570MPaであった。
    【0036】
    参考
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が83μm、金属回路部のスカート量が11μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は42回であった。
    【0037】
    参考
    実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が93μm、金属回路部のスカート量が5μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は52回であった。
    【0038】
    参考
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が65μm、金属回路部のスカート量が21μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は32回であった。
    【0039】
    参考
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が53μm、金属回路部のスカート量が23μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は32回であった。
    【0040】
    参考
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が62μm、金属回路部のスカート量が31μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は32回であった。
    【0041】
    参考10
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が54μm、金属回路部のスカート量が15μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は40回であった。
    【0042】
    参考11
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が57μm、金属回路部のスカート量が26μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は26回であった。
    【0043】
    参考12
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が55μm、金属回路部のスカート量が25μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は30回であった。
    【0044】
    参考13
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が55μm、金属回路部のスカート量が26μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は32回であった。
    【0045】
    [実施例
    実施例と同様の方法により、ろう材はみ出し量が134μm、金属回路部のスカート量が<0μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本実施例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は92回であった。
    【0046】
    参考14
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が52μm、金属回路部のスカート量が18μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は26回であった。 また、本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、実施例5と同様に初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は622MPa、通炉3回後の抗折強度は549MPaであった。
    【0047】
    参考15
    参考例15と同様の方法により、ろう材はみ出し量が62μm、金属回路部のスカート量が10μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は36回であった。
    【0048】
    参考16
    参考と同様の方法により、ろう材はみ出し量が62μm、金属回路部のスカート量が20μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本参考例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は38回であった。
    【0049】
    [比較例1]
    2回目のエッチングを5分間とした以外は実施例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が−20μm、金属回路部のスカート量が45μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は11回であり、実施例1〜 5および参考例1〜16と比べて少なかった。 また、本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、 参考と同様に初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は548MPa、通炉3回後の抗折強度は203MPaであり、いずれも参考および14と比べて弱かった。
    【0050】
    [比較例2]
    比較例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が0μm、金属回路部のスカート量が30μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は19回であり、実施例1〜 5および参考例1〜16と比べて少なかった。 また、本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、 参考と同様に初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は590MPa、通炉3回後の抗折強度は331MPaであり、いずれも参考および14と比べて弱かった。
    【0051】
    [比較例3]
    比較例1と同様の方法により、ろう材はみ出し量が30μm、金属回路部のスカート量が15μmの金属−セラミックス接合体を得た。 本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、通炉処理を行い、通炉耐量(通炉回数)により、信頼性を評価した。 その結果、通炉耐量(通炉回数)は25回であり、実施例1〜 5および参考例1〜16と比べて少なかった。 また、本比較例で得られた金属−セラミックス接合体について、 参考と同様に初期抗折強度および通炉3回後の抗折強度を測定したところ、初期抗折強度は610MPa、通炉3回後の抗折強度は510MPaであり、いずれも参考および14と比べて弱かった。
    【0052】
    なお、実施例1〜 5、参考例1〜16および比較例1〜3についての結果をまとめて表1に示す。
    【0053】
    【表1】

    【0054】


    また、実施例

    、参考例および比較例におけるろう材はみ出し量(μm)と通炉耐量(回数)の関係、およびろう材はみ出し量(μm)と抗折強度(MPa)の関係をそれぞれ図7および図8に示す。 図7に示すように、ろう材はみ出し量が30μm程度から通炉耐量が急激に増加し、130μm程度を超えると通炉耐量の変化が少なくなる。 また。 図8に示すように、ろう材はみ出し量が30μm程度を超えると、初期抗折強度および通炉3回後の抗強度の差が小さくなる。 したがって、ろう材はみ出し量が30μm程度より大きくなると、耐熱衝撃性を大幅に改善できることがわかる。


    【0055】


    【発明の効果】


    上述したように、本発明によれば、十分な耐熱衝撃性を確保し、且つ基板の外形が小さく、高信頼性と小型化を両立した金属−セラミックス接合体を提供することができる。


    【図面の簡単な説明】


    【図1】本発明による金属−セラミックス接合体の製造工程を示す断面図。


    【図2】本発明による金属−セラミックス接合体の製造工程を示す断面図。


    【図3】本発明による金属−セラミックス接合体の製造工程を示す断面図。


    【図4】本発明による金属−セラミックス接合体の製造工程を示す断面図。


    【図5】スカート量およびろう材はみ出し量を説明する図。


    【図6】実施例1で得られた金属−セラミックス接合体の断面を示す顕微鏡写真。


    【図7】実施例および比較例におけるろう材はみ出し量(μm)と通炉耐量(回数)の関係を示すグラフ。


    【図8】実施例および比較例におけるろう材はみ出し量(μm)と抗折強度(MPa)の関係を示すグラフ。


    【符号の説明】


    10 セラミックス基板12 ろう材14 Cu板16 UV硬化アルカリ剥離型レジスト(1回目塗布)


    18 UV硬化アルカリ剥離型レジスト(2回目塗布)


    20 Ni−P無電解メッキ

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