Waste gypsum composition

申请号 JP2006218439 申请日 2006-08-10 公开(公告)号 JP2008037734A 公开(公告)日 2008-02-21
申请人 Tokuyama Corp; 株式会社トクヤマ; 发明人 JO YASUICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a raw material composition which enables easy handling and feeding of a crushed waste gypsum board to manufacturing facilities such as cement manufacturing facilities and suppresses the formation of dust at handling, without requiring installation of a hermetic transport machinery or a hermetic receiving facility.
SOLUTION: The composition comprises the crushed waste gypsum board, water and a polar organic liquid whose boiling point is higher than that of water, e.g. a polyhydric alcohol, provided that the total content of water and the organic liquid is 1-30 wt.%. The composition shows a good handleability and can be fed as a raw material in a cement manufacturing step or as a component in a clinker-crushing step.
COPYRIGHT: (C)2008,JPO&INPIT
权利要求
  • 廃石膏ボード破砕物、水、及び、水より沸点の高い極性有機液体よりなり、上記水及び有機液体の割合が1〜30重量%であることを特徴とする廃石膏組成物。
  • 前記有機液体が、多価アルコールもしくは有機塩類である、請求項1記載の廃石膏組成物。
  • 前記水及び該有機液体との合計量に占める極性有機液体の割合が、1〜10質量%である、請求項1又は2に記載の廃石膏組成物。
  • 請求項1又は2に記載の廃石膏組成物を、セメント製造工程における原料又はクリンカー粉砕工程に一成分としてとして供給するセメントの製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、廃石膏ボードの破砕物の新規な組成物に関する。 詳しくは、廃石膏ボード破砕物をセメント製造工程における原料又はクリンカー粉砕工程に一成分としてとして供給する際、密封式の輸送機や密封式の受入設備などを設置することなく、取り扱い時の粉塵の発生が抑えられ、良好なハンドリングで供給可能であり、また、前記粉砕工程に供給した場合、良好な粉砕特性を発揮することが可能な廃石膏組成物を提供するものである。

    廃石膏ボードは、紙を分離した後、一部が石膏ボードを作るために再び利用されたり、土壌改良材などとして利用されたりしている。 しかしながら、利用可能量に限度があること、紙分が残ること、他の異物が混入するなどで品質管理に手間が掛ることなどの問題で多くがリサイクル利用されず埋め立てにより最終処分されている。

    しかし、埋め立て処分場の埋め立て可能量は年々減少し、また、新たな埋め立て処分場の確保は今後更に困難になっていくため、廃石膏ボードの埋め立て処理を半永久的に継続することはできない。

    その一方では、戦後の建築着工の伸びに応じて石膏ボードが多量に使われてきており、今後、寿命が来た建築物の解体で廃石膏ボードの発生が増加すると予想される。 そこで、廃石膏ボードをセメント用の原料として使用する方法が、今後期待され始めている。

    ところが、廃石膏ボードを粉砕したものは、多くの微粉を含有し、その取り扱い時の粉塵の発生が問題となる。 即ち、廃石膏ボード破砕物の移送時、原料としての供給時に破砕によって発生した粉が飛散し、作業環境、周辺の環境を悪化させるという問題が生じる。

    上記問題は、破砕処理された廃石膏ボード破砕物においては避けられない問題であり、かかる粉塵に対する対応が必要であった。

    上記問題に対して、分野は異なるが、焼却灰の飛散を防止するために、散する方法が提案されている(特許文献1参照)。 しかし、上記方法は、散水直後の効果はあるものの、長時間トラック等で搬送した場合、その表面より乾燥し、粉塵が再発生するおそれがある。

    特開平6−307623号公報

    従って、本発明の目的は、廃石膏ボード破砕物をセメント用の原料などとして使用する際、密封式の輸送機や密封式の受入設備などを設置することなしに取扱い時の粉塵の発生が長期間に亘って抑えられ、しかも、良好なハンドリングでセメント原料としてセメント製造設備に供給可能な、廃石膏ボード破砕物を含む廃石膏組成物を提供することにある。

    本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた。 その結果、廃石膏ボードの破砕物に水より沸点の高い極性有機溶媒を上記加湿用の水と共に添加することによって、加湿した状態を長時間維持することが可能であり、しかも、セメント原料の粉砕時の粉砕効率にも殆ど影響を及ぼさないばかりでなく、粉砕効率を高める効果をも発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。

    即ち、本発明は、廃石膏ボード破砕物、水、及び、水より沸点の高い極性有機液体よりなり、上記水及び有機液体の割合が1〜30重量%であることを特徴とする廃石膏組成物である。

    本発明の廃石膏組成物は、廃石膏ボード破砕物に起因する粉塵の発生が長期間に亘り、極めて効果的に防止されるため、荷役時、トラック輸送時などにおける、粉塵の発生が殆ど無く、また、良好なハンドリング性で取扱いができる。 しかも、セメント製造工程における、原料あるいはセメントクリンカーの粉砕工程においても、粉砕効率を低下すること無く添加することができる。

    また、その際、極性有機溶媒として、多価アルコールもしくは有機塩類を使用することによって、粉砕効率を改善することが可能である。

    本発明において、廃石膏ボード破砕物は、公知のものが特に制限なく使用される。 一般に、廃石膏ボードは、水和二水石膏をボード原紙により挟み込んだ複合体であり、本発明においては、これらの廃石膏ボードからボード原紙を取り除いた破砕石膏が対象となる。

    尚、本発明において、廃石膏ボード破砕物は、セメント原料として使用する場合には、上記ボード原紙の除去は、精密に行う必要は無く、20%以下のボード原紙が残存していても良い。 また、セメントクリンカーに石膏として添加する場合には、残存するボード原紙は、2%以下とすることが好ましい。

    本発明において、廃石膏ボード破砕物は、原料としての反応性、供給の容易性、紙分の分離性能などを考慮すれば、平均長径10mm以下が適当であり、後記水及び該有機液体との混合、輸送時の作業性を考慮すれば、5mm以下、特に、3mmの大きさがより好ましい。

    廃石膏ボードの破砕方法は特に制限されない。 例えば、ボード原紙と共に破砕する方法、ボード原紙を除去した後破砕する方法が挙げられる。 具体的には、ボード原紙と共に破砕する場合、分離機能の付いた公知の衝撃破砕機等を使用することができる。 また、ボード原紙を分離後に破砕する方法においては、公知の衝撃破砕機が制限なく使用される。

    本発明の廃石膏組成物は、廃石膏ボード破砕物、水、及び、水より沸点の高い極性有機液体よりなることを特徴とする。

    即ち、粉立ちの激しい粉体に散水することによってかかる現象を抑えることは一般的であるが、セメントの原料として粉砕工程に供給する場合、特に、セメントクリンカーに石膏成分として添加する場合、その水の量は制限され、多量の水を含ませることは困難であった。 そのため、散水した水は短時間で乾燥し、効果が持続しないという問題を有する。 本発明にあっては、上記水と水より沸点の高い極性有機液体とを組み合わせることによって、少ない含水量で長期間に亘って粉立ちが防止できるという効果を発揮する。 また、後述するように、使用する極性有機液体を選択することによって、廃石膏組成物を添加した系の粉砕効率の向上効果も得られるという優れた効果をも発揮することができる。

    上記水より沸点の高い極性有機液体としては、ジエチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール、リグニンスルホン酸ソーダなどの有機塩類等が挙げられる。 中でも、前記例示した多価アルコールは、上記効果に加えて、粉砕助剤としての作用が高く、セメント原料として原料粉砕工程に大量に添加した場合でも、その粉砕効率を大幅に改善するという優れた効果を発揮する。

    本発明の廃石膏組成物において、前記水、及び、水より沸点の高い極性有機液体(以下、これらを併せて「混合液」ともいう。)は、これらの全組成物中の合計量の割合が1〜30重量%が好適である。 即ち、配合割合が、上記範囲より少ない場合は、粉立ち防止効果が十分でなく、また、上記範囲より多い場合は、セメント製造工程における粉砕工程に供給した場合、粉砕機への供給路の閉塞や、エネルギーの損失が起こるおそれがある。

    上記配合割合は、廃石膏ボード破砕物の大きさにより、防塵効果が発揮される好ましい範囲が適宜選択される。 例えば、3mm以下の廃石膏ボード破砕物の場合、粘性材の含有率は、10〜30重量%が好ましく、粗い廃石膏ボード破砕物(10mm以下)の場合、1〜20重量%とすることが好ましい。

    また、前記混合液において、水と前記極性有機液体との割合は、混合液に占める極性有機液体の割合が、1〜10質量%、好ましくは、1〜5質量%となるように決定することが好ましい。 即ち、極性有機液体の割合が、上記範囲より少ない場合は、粉立ち防止の持続効果、粉砕効率の低減防止効果が十分発揮できない場合があり、また、多い場合は、粉砕後の粉体のフラッシングなど、ハンドリングが困難となる傾向がある。

    本発明において、廃石膏ボード破砕物と混合液との混合方法は特に制限されないが、廃石膏ボード破砕物と混合液が十分に混合される態様が好ましい。 例えば、廃石膏ボード破砕物と混合液の混合物をスクリュー式の混合機、攪拌式の混合機を使用して混合しても良いし、廃石膏ボード破砕物の出口に混合液を噴霧しても良い。 また、廃石膏ボード破砕物が大量に存在する場合は、露天で重機等を使用して該混合液を混合することもできる。

    尚、廃石膏ボードよりボード原紙を除去していれば、廃石膏ボード粉砕と同時に前記混合液を添加してもよい。

    本発明の廃石膏組成物は、特に制限なく使用されるが、前記したセメントの製造工程において、セメント原料として、或いはセメントクリンカーに添加する石膏成分として使用することが好ましい。 この場合、廃石膏組成物の供給量は、焼成用キルン、粉砕設備の運転状況に影響を及ぼさない範囲で供給することが好ましい。 例えば、セメント原料或いはセメントクリンカー1tに対して、廃石膏組成物中の廃石膏ボード粉砕物が50kg以下の割合となるように供給することが好ましい。

    尚、廃石膏組成物を運搬する方法は特に制限されないが、ベルトコンベアー、スクリューコンベアーが好ましく用いられる。

    また、廃石膏組成物を添加後のセメント原料、セメントクリンカー等の被破砕物の破砕条件は特に制限されないが、廃石膏組成物中の極性有機液体として、前記粉砕を改善するものを使用する場合、その効果が持続するよう、200℃以下の温度で破砕を行うことが好ましい。 そして、粉砕が終了後、必要に応じて温度を上昇せしめて、含有される極性有機液体や廃石膏中に含有される界面活性剤等の有機物を揮発、或いは分解させてもよい。

    以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。

    実施例1
    表1に示す組み合わせ、表2に示す配合割合で廃石膏ボード破砕物に、水及び極性有機液体としてジエチレングリコール(DEG)を添加し、露天でショベルカーによってこれらを混合してそれぞれ廃石膏組成物を得た。

    次いで、これらの原料組成物を、セメントクリンカー粉砕工程のミルに、セメントクリンカー96質量%、廃石膏組成物4質量%となる割合で供給し、これら一連の取扱いの中で、該原料組成物の評価を行った。

    上記供給時における廃石膏組成物の輸送機、供給設備での運搬時のハンドリング性(運搬性)、粉砕設備運転時の安定性(運転性)、受入ホッパー投入作業時における微粉の再飛散の程度(飛散防止性)について下記の基準に基づいて評価した。

    1. 運搬性○:ハンドリング性が良く、且つ装置壁面への付着も無く、問題なく運搬できた。
    △:ハンドリング性が若干悪いか、壁面への付着で運搬、供給に多少の支障が生じた。
    ×:ハンドリング性が著しく悪いか、壁面に著しく付着し、運搬、供給が不可能となった。

    2. 飛散防止性○:微粉の再飛散は全く発生しなかった。
    △:微粉の再飛散が若干発生した。
    ×:多量の微粉が再飛散して作業環境が著しく悪化し、実施が困難であった。

    3. 運転性(粉砕性):温度150℃で粉砕を実施した。
    ○:極めて安定して原料を粉砕することができた。
    △:粉砕に僅かな変動があった。
    ×:粉砕に大きな変動が生じた。

    4. 飛散防止持続性○:気温30℃で50時間経過時、飛散防止性が維持されていた。
    ×:気温30℃で50時間経過時、飛散防止性が維持されなかった。

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