航空機用後部エンジン

申请号 JP2016178125 申请日 2016-09-13 公开(公告)号 JP6401759B2 公开(公告)日 2018-10-10
申请人 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ; 发明人 トーマス・リー・ベッカー; カート・デーヴィッド・マロー; パトリック・マイケル・マリナン; ブランドン・ウェイン・ミラー;
摘要
权利要求

航空機(10)の後端において前記航空機(10)に取り付けられるように構成された後部エンジンを備える胴体(12)を有する前記航空機(10)のための推進システムであって、 前記後部エンジンは中心軸を定めて、 前記後部エンジンの前記中心軸の周りで回転可能であり、複数のファンブレード(310)を含むファン(304)と、 前記ファン(304)の前記複数のファンブレード(310)を取り囲み、前記後部エンジンが前記航空機(10)に取り付けられた場合に前記航空機(10)の前記後端において前記航空機(10)の中点線(15)の周りを延びるナセル(306)と、 前記後部エンジンが前記航空機(10)に取り付けられた場合に前記複数のファンブレード(310)の前方の位置で、前記ナセル(306)と前記航空機(10)の前記胴体(12)との間に延びる1又は2以上の構造部材(308)と、 を含み、 前記後部エンジンの前記ファン(304)は、ファンシャフト(312)とテールコーン(340)とを含み、 前記ファンシャフト(312)は、前記後部エンジンの前記中心軸の周りで回転可能であり、 前記テールコーン(340)は、前記後部エンジンの前記中心軸の周りで回転可能となるように前記ファンシャフト(312)に取り付けられる、推進システム。前記後部エンジンは、境界層吸い込みファン(304)として構成される、請求項1に記載の推進システム。前記後部エンジンは、テールコーン(340)及び1又は2以上の出口ガイドベーン(338)をさらに含み、前記1又は2以上の出口ガイドベーン(338)は、前記ナセル(306)から前記テールコーン(340)まで延びる、請求項1または2に記載の推進システム。前記ナセル(306)は、前記後部エンジンが前記航空機(10)に取り付けられた場合に、前記航空機(10)の中点線(15)の周りで実質的に360度にわたって広がる入口(334)を定める、請求項1乃至3のいずれかに記載の推進システム。前記後部エンジンは、円周方向を定め、前記1又は2以上の構造部材(308)は、前記後部エンジンの前記円周方向に沿って離間した複数の構造部材(308)を含む、請求項1乃至4のいずれかに記載の推進システム。前記後部エンジンは、半径方向を定め、前記1又は2以上の構造部材(308)は、前記後部エンジンの前記半径方向に実質的に沿って延びる複数の構造部材(308)を含む、請求項1乃至5のいずれかに記載の推進システム。前記1又は2以上の構造部材(308)は、可変式入口ガイドベーンとして構成される、請求項1乃至6のいずれかに記載の推進システム。

说明书全文

本主題は、全体的には、後部エンジンを含む航空機推進システムに関する。

従来の商用航空機は、概して胴体、一対の主翼、及び推を提供する推進システムを含む。一般に、推進システムは、ターボファンジェットエンジン等の少なくとも2つの航空機エンジンを含む。各ターボファンジェットエンジンは、例えば主翼の真下の吊り下げ位置において、主翼及び胴体と切り離されて航空機の主翼のそれぞれに取り付けられている。このような構成により、ターボファンジェットエンジンは、主翼及び/又は胴体の影響を受けない独立した自由流の空気流と相互作用することができる。この構成により、それぞれのターボファンジェットエンジンの各々の入口に流入する空気内の変動量を低減することができ、このことは航空機の正味推進力に好ましい影響を与える。

しかしながら、ターボファンジェットエンジンを含む航空機上の抗力は、同様に航空機の正味推進力に影響を及ぼす。表面摩擦、形状抗力、及び誘導抗力を含む航空機上の抗力の総量は、一般に航空機に近づく空気の自由流速度と航空機上の抗力が引き起こす航空機からの伴流下流の平均速度との差分に比例する。

抗力の影響を打ち消すための及び/又はターボファンジェットエンジンの効率を高めるためのシステムが提案されている。例えば、特定の推進システムは、例えば胴体及び/又は主翼にわたって境界層を形成する比較的速度が遅い空気の一部をターボファンジェットエンジンのファンセクションから上流でターボファンジェットエンジンに送る、境界層吸い込みシステムを組み込む。この構成は、航空機の下流からの境界層空気流を回復させることで抗力を低減できるが、ターボファンジェットエンジンに流入する境界層からの比較的速度が遅い空気流は、一般に不均一な又は変形した速度プロフィールを有する。結果的に、このようなターボファンジェットエンジは、効率損失を受ける可能性があり、航空機上の抗力低減の何らかの利点が最小になるか又無くなる。

従って、航空機の所定量の抗力の量を低減するための1又は2以上の構成要素を含む推進システムが有用であろう。詳細には、航空機エンジンの効率を実質的に低下させることなく航空機の抗力の量を低減するための1又は2以上の構成要素を含む推進システムが特に好都合であろう。

米国特許第9038398号明細書

本発明の態様及び利点は、その一部を以下の説明に記載しており、又はこの説明から明らかにすることができ、或いは本発明を実施することにより理解することができる。

本開示の1つの例示的な実施形態において、胴体を有する航空機のための推進システムが提供される。推進システムは、航空機の後端において航空機に取り付けられるように構成された後部エンジンを含む。後部エンジンは中心軸を定め、中心軸の周りで回転可能で複数のファンブレードを有するファンを含む。また、後部エンジンは、ファンの複数のファンブレードを取り囲み、後部エンジンが航空機に取り付けられた場合に航空機の後端において航空機の中点線の周りを延びるナセルを含む。また、後部エンジンは、後部エンジンが航空機に取り付けられた場合に複数のファンブレードの前方の位置で、ナセルと航空機の胴体との間に延びる1又は2以上の構造部材を含む。

本開示の他の例示的な実施形態において、航空機の後端で航空機に取り付けられる境界層吸い込みファンが提供される。境界層吸い込みファンは、境界層吸い込みファンの中心軸の周りで回転可能でかつ複数のファンブレードを有するファンを含む。また、境界層吸い込みファンは、ファンの複数のファンブレードを取り囲むナセルを含む。また、ナセルは、境界層吸い込みファンが航空機の後端に取り付けられた場合に、航空機の胴体と共に入口を定めかつ航空機の胴体の周りに延びる。また、境界層吸い込みファンを航空機に取り付けるために、境界層吸い込みファンは、ファンの複数のファンブレードの前方の位置でナセルに取り付けられた1又は2以上の構造部材を含む。

本発明のこれら及び他の特徴、態様、並びに利点は、以下の説明及び添付の請求項を参照するとより理解できるであろう。本明細書に組み込まれ且つその一部を構成する添付図面は、本発明の実施形態を例証しており、本明細書と共に本発明の原理を説明する役割を果たす。

添付図を参照した本明細書において、当業者に対してなしたその最良の形態を含む本発明の完全かつ有効な開示を説明する。

本開示の種々の例示的な実施形態による航空機の上面図。

図1の例示的な航空機の左側面図。

図1の例示的な航空機に取り付けられたガスタービンエンジンの概略断面図。

本開示の例示的な実施形態による後部エンジンの概略断面図。

本開示の例示的な実施形態による図4の例示的な後部エンジンの構造部材の断面図。

図4の例示的な後部エンジンの軸方向中心線に沿って見た、図4の例示的な後部エンジンの概略断面図。

本開示の他の例示的な実施形態による後部エンジンの概略的断面図。

本開示の他の例示的な実施形態による後部エンジンの概略的断面図。

本開示の他の例示的な実施形態による後部エンジンの概略的断面図。

本開示の他の例示的な実施形態による後部エンジンの概略的断面図。

ここで、その1つ又はそれ以上の実施例が添付図面に例示されている本発明の実施形態について詳細に説明する。詳細な説明では、図面中の特徴部を示すために参照符号及び文字表示を使用している。本発明の同様の又は類似の要素を示すために、図面及び説明において同様の又は類似の記号表示を使用している。本明細書で使用される用語「第1」、「第2」、及び「第3」は、ある構成要素を別の構成要素と区別するために同義的に用いることができ、個々の構成要素の位置又は重要性を意味することを意図したものではない。用語「上流」及び「下流」は、流体通路における流体流れに対する相対的方向を指す。例えば、「上流」は、流体がそこから流れる方向を指し、「下流」は流体がそこに向けて流れ込む方向を指す。

次に、図全体を通して同じ参照符号が同様の要素を表す図面を参照すると、図1は、本発明の種々の実施形態を組み込むことができる例示的な航空機10の上面図を提示する。図2は、図1に示す航空機10の左側面図を提示する。図1及び2に集合的に示すように、航空機10は、これを貫通して延びる長手方向中心線14、垂直方向V、横方向L、前端16、及び後端18を定める。さらに、航空機10は、航空機10の前端16と後端18との間で延びる中点線(mean line)15を定める。本明細書で用いる場合、「中点線」は、航空機200の長さに沿って延びる、航空機200の付属物(例えば、以下に説明する主翼20及び安定板)を考慮しない中間点線を意味する。

さらに、航空機10は、航空機10の前端16から後端18に向かって長手方向に延びる胴体12と、一対の主翼20とを含む。本明細書で用いる場合、「胴体」は、一般に航空機10の尾部等の航空機10の本体全てを含む。第1の主翼20は、胴体12の左舷から長手方向中心線14に対して横方向外向きに延び、第2の主翼20は、胴体12の右舷から長手方向中心線144に対して横方向外向きに延びる。図示の例示的な実施形態に関する主翼20の各々は、1又は2以上の前縁フラップ26及び1又は2以上の後縁フラップ28を含む。さらに、航空機10は、ヨー制御用のラダーフラップ32を有する垂直安定板30と、各々がピッチ制御用のエレベータフラップ36を有する一対の平安定板34とを含む。胴体12は、外面又は外板38をさらに含む。しかしながら、本開示の他の例示的な実施形態において、航空機10は、追加的に又は代替的に、垂直方向V又は水平方向/横方向Lに沿って直接延びることができる又は延びなくてもよい何らかの他の適切な安定板の形態を含むことができることを理解されたい。

図1及び2の例示的な航空機10は、本明細書では「システム100」と呼ぶ、本開示の例示的な実施形態による推進システム100を含む。例示的なシステム100は、一対の航空機エンジン及び後部エンジンを含み、一対の航空機エンジンのうちの少なくとも1つは、一対の主翼20の各々に取り付けられている。図示の実施形態に関して、航空機エンジンは、ターボファンジェットエンジン102、104として構成され、翼下(under−wing)構成でもって主翼20の真下に吊り下げられる。加えて、後部エンジンは、航空機10の胴体12の上に境界層を形成する空気を吸い込んで利用するように構成されたエンジンとして構成される。特に、後部エンジンは、ファン、すなわち境界吸い込み(BLI)ファンとして構成され、航空機10の胴体12の上に境界層を形成する空気を吸い込んで利用するように構成される。BLIファン106は、主翼20及び/又はジェットエンジン102、104の後方位置で航空機10に取り付けられており、中点線15はこれを通って延びる。詳細には、図示の実施形態に関して、BLIファン106は、後端18において胴体12に固定的に結合されるので、BLIファン106は、後端18で尾部に組み込まれるか又は一体化される。しかしながら、幾つかを以下に説明する種々の他の実施形態において、BLIファン106は、代替的に後端18の何らかの適切な位置に配置できることを理解されたい。

種々の実施形態において、ジェットエンジン102、104は、発電機108及び/又はエネルギ蓄積装置110に出力を供給するように構成することができる。例えば、一方又は両方のジェットエンジン102、104は、回転シャフト(例えば、LPシャフト又はHPシャフト)から発電機108に対して機械的出力を供給するように構成することができる。加えて、発電機108は、機械的出力を電力に変換して、この電力をエネルギ蓄積装置110又はBLIファン106のうちの一方又は両方に供給するように構成することができる。従って、このような実施形態において、推進システム100は、ガス−エレクトリック推進システムと呼ぶことができる。しかしながら、図1及び2に示す航空機10及び推進システム100は、単なる例示目的であり、本開示の他の例示的な実施形態において、何らかの他の適切な方法で構成された推進システム100を有する何らかの他の適切な航空機10を提供できることを理解されたい。

ここで図3を参照すると、少なくとも特定の実施形態において、ジェットエンジン102、104は、高バイパスターボファンジェットエンジンとして構成することができる。図3は、本明細書では「ターボファン200」と呼ぶ、例示的な高バイパスターボファンジェットエンジン200の概略断面図である。種々の実施形態において、ターボファン200は、ジェットエンジン102、104を代表することができる。図3に示すように、ターボファンエンジン200は、軸方向A1(参照として設けられる長手方向中心線201に対して平行に延びる)及び半径方向R1を定める。一般に、ターボファン200は、ファンセクション202及び該ファンセクション202から下流に配置されたコアタービンエンジン204を含む。

概略的に示された例示的なコアタービンエンジン204は、環状入口208を定める略管状の外部ケーシング206を含む。外部ケーシング206は、直列流れ関係で、ブースタすなわち低圧(LP)圧縮機210及び高圧(HP)圧縮機212を含む圧縮機セクションと、燃焼器セクション214と、高圧(HP)タービン216及び低圧(LP)タービン218を含むタービンセクションと、ジェット排出ノズルセクション220とを収容する。高圧(HP)シャフト又はスプール222は、HPタービン218をHP圧縮機212に駆動結合する。低圧(LP)又はスプール224は、LPタービン218をLP圧縮機210に駆動結合する。

図示の実施形態に関して、ファンセクション202は、相隔たる様式でディスク230に結合した複数のファンブレード228を有する可変ピッチファン226を含む。図示のように、ファンブレード228は、略半径方向R1に沿ってディスク230から外向きに延びる。ファンブレード228のピッチを集合的に一斉に変えるように構成された適切な作動部材238に作動的に結合するファンブレード228に基づいて、各ファンブレード228は、ピッチ軸Pの周りでディスク230に対して回転可能である。ファンブレード228、ディスク230、及び作動部材232は、出力ギヤボックス234を横切るLPシャフト224によって長手方向軸線201の周りで一緒に回転可能である。出力ギヤボックス234、LPシャフト224の回転速度をより効率的なファン回転速度に落とすための複数のギヤを含む。

さらに図3の例示的な実施形態を参照すると、ディスク230は、空気力学的に輪郭形成されて空気流が複数のファンブレード228を通るのを促進する、回転可能フロントハブ236でカバーされる。加えて、例示的なファンセクション202は、円周方向でファン226及び/又はコアタービンエンジン204の少なくとも一部を囲む、環状ファンケーシング又は外側ナセル238を含む。ナセル238は、複数の周方向に離間した出口ガイドベーン240によってコアタービンエンジン204に対して支持されるようになっていることを理解されたい。さらに、ナセル238の下流セクション242は、コアタービンエンジン204の外部に広がり、その間にバイパス空気流通路244を定めることができる。

しかしながら、図3に示す例示的なターボファンエンジン200は例証であり、他の例示的な実施形態において、ターボファンエンジン200は、何らかの他の適切な構成を含み得ることを理解されたい。さらに、他の例示的な実施形態において、ジェットエンジン102、104は、代わりに、何らかの他の適切な航空エンジンとして構成できることを理解されたい。

図4を参照すると、図4は、本開示の種々の実施形態による後部エンジンの概略的な断面側面図を提示し、後部エンジンは、航空機10の尾部18において航空機10に取り付けられている。詳細には、図示の実施形態に関して、後部エンジンは、境界層吸い込み(BLI)ファン300として構成される。BLIファン300は、図1及び2を参照して前述したBLIファン106と実質的に同じ様式で構成することができ、航空機10は、図1及び2を参照して前述した例示的な航空機10と実質的に同じ様式で構成することができる。

図4に示すように、BLIファン300は、参照用にその中を通って延びる長手方向中心軸線302に沿って延びる軸方向A2を定める。加えて、BLIファン300は、半径方向R2及び円周方向C2(図6参照)を定める。

一般に、BLIファン300は、中心軸線302の周りを回転可能なファン304、ファン304の一部の周りを延びるナセル306、及び航空機10のナセル306と胴体12との間に延びる1又は2以上の構造部材308を含む。詳細には、ファン304は、概して円周方向C2に沿って離間した複数のファンブレード310を含み、1又は2以上の構造部材308は、複数のファンブレード310の前方位置で航空機10のナセル306と胴体12の間に延びる。さらに、ナセル306は、複数のファンブレード310の周りを延びてこれを囲み、さらに、図4に示すようにBLIファン300が航空機10に取り付けられる場合、航空機10の胴体12の周り及び航空機10の中点線(mean line)15の周りを延びる。本明細書で用いる場合、用語「ナセル」は、ナセル並びに構造的ファンケーシングを含むことに留意されたい。

また、図4に示すように、ファン304は、追加的に複数のファンブレード310が取り付けられたファンシャフト312を含む。図示されていないが、ファンシャフト312は、複数のファンブレード310の前方に設けられた1又は2以上の軸受、及び随意的に複数のファンブレード310の後方に設けられた1又は2以上の軸受によって回転可能に支持される。このような軸受は、ローラ軸受、ボール軸受、スラスト軸受等の何らかの適切な組み合わせとすることができる。

特定の例示的な実施形態において、複数のファンブレード310は、ファンシャフト312に対して固定様式で取り付けることができ、もしくは、複数のファンブレード310は、ファンシャフト312に対して回転可能に取り付けることができる。例えば、複数のファンブレード310は、可変ピッチ機構(図示せず)によって、複数のファンブレード310の各々のピッチを例えば一斉に変更できるようにファンシャフト312に取り付けることができる。複数のファンブレード310のピッチを変更することで、BLIファン300の効率を高めること及び/又はBLIファン300が所望の推力特性を実現することができる。このような例示的な実施形態では、BLIファン300は、可変ピッチBLIファンと呼ぶことができる。

ファンシャフト312は、少なくとも部分的に航空機10の胴体12の中に設けられた動力源314に機械的に結合される。図示の実施形態に関して、ファンシャフト312は、ギヤボックス316を介して動力源314に機械的に結合する。ギヤボックス316は、動力源114、厳密には動力源314のシャフト315の回転速度を変更するように構成することができ、BLIファン300のファン304は所望の回転速度で回転する。ギヤボックス316は、固定ギヤ比のギヤボックスとすること、もしくはギヤボックス316は可変ギヤ比とすることができる。このような実施形態に関して、ギヤボックス316は、1又は2以上の飛行条件に応じてギヤ比を変更するために、例えば、航空機10のコントローラに作動可能に接続することができる。

特定の例示的な実施形態において、BLIファン300は、図1を参照して前述したガス−エレクトリック推進システム等のガス−エレクトリック推進システムで構成することができる。このような実施形態において、動力源314は、エネルギ蓄積装置又は発電機の一方又は両方から電力を受け取る電気モータとすることができ、例えば、エネルギ蓄積装置又は発電機は、図1及び2のエネルギ蓄積装置110又は発電機108であり、発電機108は、1又は2以上の翼下搭載式航空機エンジンから受け取った機械力を電力に変換する。しかしながら、他の例示的な実施形態において、動力源314は、代わりに何らかの他の適切な動力源とすることができる。例えば、動力源314は、代替的にガスタービンエンジン又は内燃エンジン等のガスエンジンとして構成することができる。さらに、特定の例示的な実施形態において、動力源314は、航空機10の胴体12又はBLIファン300等の内部の何らかの他の適切な位置に配置することができる。例えば、特定の例示的な実施形態において、動力源314は、少なくとも部分的にBLIファン300の内部に配置されたガスタービンエンジンとして構成することができる。

前記で簡単に説明したように、BLIファン300は、該BLIファン300を航空機10の取り付けるための1又は2以上の構造部材308を含む。図示の実施形態に関する1又は2以上の構造部材308は、航空機10のナセル306と胴体12との間でBLIファン300の半径方向R2に沿って実質的に延び、BLIファン300を航空機10の胴体12に取り付けるようになっている。本明細書で使用される場合、「約」、「実質的に」、又は「およそ」などの近似用語は、許容誤差の10%以内にあることを意味することを理解されたい。

加えて、図示の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、ファン304に関する入口ガイドベーンとして構成される。詳細には、1又は2以上の構造部材308は、例えば、BLIファン300の効率を高めるために又はBLIファン300に流入する空気の変形(distortion)を低減するために、空気流をBLIファン300に案内して調節を行うように形作られかつ方向付けされている。

特定の例示的な実施形態において、1又は2以上の構造部材308は、航空機10のナセル306と胴体12との間で延びる固定式入口ガイドベーンとして構成することができる。しかしながら、図示の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、可変式入口ガイドベーンとして構成することができる。ここで図5を参照すると、図5は、図4に示す例示的な構造部材308のうちの1つの半径方向R2に沿って切り取った断面図を提示する。図示のように、構造部材308は、前方の上流端318と後方の下流端320との間を延びる。図示の構造部材308の本体322は、BLIファン300のナセル306及び航空機10の胴体12に対して固定される。しかしながら、構造部材308は、追加的に、後端320において実質的に半径方向軸326の周りで回転するように構成されたフラップ324を含む。詳細には、図示のように、フラップ324は、第1の位置328(点線)、中立位置330、第2の位置332(点線)の間で回転するように構成され、その間で無数の位置が可能である。フラップ324を種々の位置の間で回転させることで、その上を流れる空気が案内される構造部材308は方向を変えように構成することができる。

図4及びさらに図6を参照すると、BLIファン300は、前端336において、航空機10のナセル306と胴体12との間で入口334を定める。前述のように、BLIファン300のナセル306は、航空機10の後端において航空機10の中点線15及び航空機10の胴体12の周りに広がる。従って、図示の実施形態に関して、BLIファン300の入口334は、図示の実施形態のようにBLIファン300が航空機10に取り付けられる場合、航空機10の中点線15及び航空機10の胴体12の周りで実質的に360度にわたって広がる。特に、図6から分かるように、図示の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、BLIファン300の円周方向C2に沿って等間隔で離間する。図示の実施形態に関して、BLIファン300は、BLIファン300の円周方向C2に沿って離間する8個の構造部材308を含み、各々が、ほぼ半径方向R2に沿って航空機10のナセル306と胴体12との間に延びる。しかしながら、他の例示的な実施形態において、航空機10のナセル306と胴体12との間に延びる何らかの他の適切な数の構造部材308を設けることができる。加えて、さらに他の例示的な実施形態において、BLIファン300、詳細にはナセル306は、軸方向A2に沿って(図示の円形とは対照的に)何らかの他の適切な断面形状とすることができ、構造部材308は、円周方向C2に沿って等間隔で離間する必要はない。

さらに図4を参照すると、BLIファン300は、追加的に1又は2以上の出口ガイドベーン338及びテールコーン340を含む。図示の実施形態に関して、1又は2以上の出口ガイドベーン338は、ナセル306とテールコーン340との間に延び、BLIファン300を通る空気流を案内するようになっており、随意的にBLIファン300に対して強度及び剛性を付与するようになっている。出口ガイドベーン338は、円周方向C2に沿って等間隔に離間すること(図6に示す入口ガイドベーン/構造部材308と同様に)、又は何らかの他の間隔を有することができる。加えて、出口ガイドベーン338は、固定式出口ガイドベーンとすること、代替的に可変式出口ガイドベーンとすることができる。ナセル306とテールコーン340との間に延びる複数の出口ガイドベーン338が存在すると、複数のファンブレード310とナセル306との間の狭い間隙が可能になり、BLIファン300の効率を最大にすることができる。

複数のファンブレード310の後方において、図示の実施形態に関して、1又は2以上の出口ガイドベーン338の後方において、BLIファン300は、追加的に、ナセル306とテールコーン340との間にノズル342を定める。ノズル342は、その中を通る空気から所定量の推力を発生させるように構成することができ、テールコーン340は、BLIファン300上の抗力の量を最小にするように形作ることができる。しかしながら、他の実施形態において、テールコーン340は、何らかの他の形状とすること、例えば、テールコーン340の後端がナセル306で囲まれるようにナセル306の後端の前方で終端することができる。加えて、別の実施形態において、BLIファン300は、何らかの一定量の推力を発生するように構成する必要はなく、代わりに、航空機10の胴体12の境界層から空気を吸い込んで、この空気にエネルギを付与して、すなわち空気を加速して航空機10の全体的な抗力を低減する(結果的に航空機10の正味推力を増大させる)ように構成することができる。

ここで図7−10を参照すると、図4に示す例示的なBLIファン300種々の別の実施形態が提示される。図7−10に示す種々の実施形態の各々は、図4に示す例示的なBLIファン300と実質的に同じ様式で構成することができ(本明細書で説明する相違点以外は)、従って、各図面を通して同じ又は類似の符号は同じ又は類似の構成要素を指す。

特に図7を参照すると、例示的なBLIファン300は、航空機10の後端において航空機10の胴体12に取り付けられかつ航空機10の尾部18に一体化される。詳細には、図7の実施形態に関して、垂直安定板30の少なくとも部分342において、航空機10は、航空機10の胴体12からBLIファン300のナセル306まで延びかつこれを貫通して延びる。より詳細には、図示の実施形態に関して、航空機10の垂直安定板30は、BLIファン300の1又は2以上の構造部材308のうちの1つとして機能し、BLIファン300の1又は2以上の構造部材308は、航空機10の垂直安定板30の部分342を含むと見なすことができる。図示しないが、特定の例示的な実施形態において、BLIファン300の1又は2以上の構造部材308は、追加的に又は代替的に、航空機10の1又は2以上の水平安定板(例えば、図1及び2に示す水平安定板34)の少なくとも一部を含むことができる。図示の実施形態に関して、垂直安定板30のフラップ32は、BLIファン300の外側に位置決めされることに留意されたい。

同様に、ここで図8の例示的なBLIファン300を参照すると、BLIファン300は、この場合も、航空機10の胴体12に取り付けられて航空機10の尾部18に一体化される。詳細には、図8の実施形態に関して、BLIファン300は、そうでなければ垂直安定板30が配置されることになる場所に取り付けられており、垂直安定板30は、代わりにBLIファン300のナセル306に直接取り付けられている。このような構成により、BLIファン300の1又は2以上の構造部材308及び1又は2以上の出口ガイドベーン338は、垂直安定板30が発生するナセル306上の予想される負荷に耐える大きさとすることができる。図示されていないが、特定の例示的な実施形態において、BLIファン300のナセル306は、追加的に又は代替的に、これに取り付けられた航空機10の1又は2以上の水平安定板34を含むことができる。

ここで図9を参照すると、図示の例示的なBLIファン300は、別の方法で航空機10の胴体12に取り付けられている。詳細には、図9の例示的な実施形態に関して、BLIファン300は、1又は2以上の構造部材308を含み、この1又は2以上の構造部材308は軸方向に設けられている。詳細には、図示の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、厳密にはBLIファン300の半径方向R2に沿って延びておらず、代わりにBLIファン300の軸方向A2又は中心軸線302に対して鋭344を規定する(参照のために中心軸線302に平行な点線302’が提示されている)。例えば、図示の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、BLIファン300の軸方向A2に対して約30度未満の鋭角344を規定する。しかしながら、他の例示的な実施形態において、1又は2以上の構造部材308は、代わりに、軸方向に対して約20度未満、約15度未満、又は約10度未満の鋭角344を規定することを理解されたい。本明細書で意図されるように、1又は2以上の構造部材308と軸方向A2との間の鋭角344は、1又は2以上の構造部材308の中心線すなわち翼型/キャンバ線346(点線)と軸方向A2との間で規定された角度を意味する。しかしながら、さらに他の実施形態において、1又は2以上の構造部材308及び軸方向A2は、代わりに約0度と約90度との間の(例えば図4参照)何らかの適切な角度といった、何らかの他の適切な角度を規定することができる。

図示のように、図9の実施形態に関して、1又は2以上の構造部材308は、BLIファン300のナセル306から航空機10の胴体12まで延びて、航空機10の胴体12の中の特定の構造部材348に取り付く。このような構成により、軸方向に方向付けされた構造部材308は、BLIファン300のナセル306上の予想される力の量を支持することができる。

ここで図10を参照すると、別の例示的なBLIファン300が示されている。図示の実施形態に関して、BLIファン300は、BLIファン300のナセル306とテールコーン340との間に延びる出口ガイドベーン(例えば、図4の出口ガイドベーン338)なしで構成される。詳細には、図10の実施形態に関して、ナセル306は、単にファン304の複数のファンブレード310の前方に配置された1又は2以上の構造部材308によって片持ち式で支持される。このような構成により、BLIファン300のテールコーン340は、BLIファン300のファン304のファンシャフト312に取り付けることができ、テールコーン340はBLIファン300の軸方向中心線302の周りで回転可能である。

本明細書は、最良の形態を含む実施例を用いて本発明を開示し、また、あらゆる当業者が、あらゆるデバイス又はシステムを実施及び利用すること並びにあらゆる組み込み方法を実施することを含む本発明を実施することを可能にする。本発明の特許保護される範囲は、請求項によって定義され、当業者であれば想起される他の実施例を含むことができる。このような他の実施例は、請求項の文言と差違のない構造要素を含む場合、或いは、請求項の文言と僅かな差違を有する均等な構造要素を含む場合には、本発明の範囲内にあるものとする。

10 航空機 12 胴体 14 長手方向中心線 16 前端 18 尾部 20 主翼 22 左舷 24 右舷 26 前縁フラップ 28 後縁フラップ 30 垂直安定板 32 ラダーフラップ 34 水平安定板 36 エレベータフラップ 38 胴体外面 100 推進システム 102 ジェットエンジン 104 ジェットエンジン 106 BLIファン 108 発電機 110 エネルギ蓄積装置 200 ターボファンジェットエンジン 201 長手方向又は軸方向中心線 202 ファンセクション 204 コアタービンエンジン 206 外部ケーシング 208 入口 210 低圧圧縮機 212 高圧圧縮機 214 燃焼セクション 216 高圧タービン 218 低圧タービン 220 ジェット排出セクション 222 高圧シャフト/スプール 224 低圧シャフト/スプール 226 ファン 228 ブレード 230 ディスク 232 作動部材 234 出力ギヤボックス 236 ナセル 238 ファンケーシング又はナセル 240 出口ガイドベーン 242 下流セクション 244 バイパス空気流通路 246 空気 248 入口 250 空気の第1の部分 252 空気の第2の部分 254 燃焼ガス 256 ステータベーン 258 タービンロータブレード 260 ステータベーン 262 タービンロータブレード 264 ファンノズル排出セクション 300 BLIファン 302 中心軸線 304 ファン 306 ナセル 308 構造部材 310 ファンブレード 312 ファンシャフト 314 動力源 316 ギヤボックス 318 前端又はIGV 320 後端又はIGV 322 本体 324 フラップ 326 半径方向軸 328 第1の位置 330 中立位置 332 第2の位置 334 入口 336 BLIファンの前端 338 OGV 340 テールコーン 342 ノズル 344 角度 346 構造部材の中心線 348 航空機の構造部材

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