断熱ブランケットおよび断熱ブランケット組立体

申请号 JP2017108890 申请日 2017-06-01 公开(公告)号 JP2017223222A 公开(公告)日 2017-12-21
申请人 エムアールエイ・システムズ・エルエルシー; 发明人 アンドリュー・マイケル・ローチ; デイヴィッド・パトリック・カルダー; グラハム・フランク・ハワース;
摘要 【課題】断熱ブランケットおよび断熱ブランケット組立体を提供すること。 【解決手段】断熱ブランケット組立体は、第1の面およびこの第1の面の反対の 位置 に配設された第2の面を有するエーロゲル断熱材を含む断熱ブランケットと、エーロゲル断熱材の第2の面を覆うバッキングと、エーロゲル断熱材の第1の面を覆うスキン層とを有する。 【選択図】図1
权利要求

第1の面(76)および前記第1の面(76)の反対の位置に配設された第2の面(78)を有するエーロゲル断熱材(74)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第2の面(78)を覆うバッキング(80)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第1の面(76)を覆うとともに、前記エーロゲル断熱材(74)の端部(84)および前記バッキング(80)の一部および前記第2の面(78)の一部の周りを包むスキン層(82)と を備える断熱カバー。前記スキン層(82)は金属箔である、請求項1記載の断熱カバー。前記バッキング(80)はポリイミドフィルムである、請求項2記載の断熱カバー。前記スキン層(82)の少なくとも一部と前記バッキング(80)の間に位置する接着剤(86)をさらに備える、請求項1記載の断熱カバー。ヘッド(92)およびねじ部(94)を有する一体型ファスナ(90)をさらに備える、請求項4記載の断熱カバー。前記一体型ファスナ(90)の前記ヘッド(92)は、前記接着剤(86)内に位置する、請求項5記載の断熱カバー。前記ねじ部(94)は、前記スキン層(82)を通じて突出する、請求項6記載の断熱カバー。前記断熱カバーは、ガスタービンエンジンのコアエンジン内に前記一体型ファスナ(90)によって装備される、請求項5記載の断熱カバー。前記エーロゲル断熱材(74)は、前記スキン層(82)により一組の縁部によってシールされる、請求項1記載の断熱カバー。ガスタービンエンジンのコアエンジンの少なくとも一部を覆う断熱ブランケット組立体(70)において、 層状構造を有する断熱ブランケット(72)であって、 第1の面(76)および前記第1の面(76)の反対の位置に配設された第2の面(78)を有するエーロゲル断熱材(74)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第2の面(78)を覆うバッキング(80)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第1の面(76)を覆うとともに前記エーロゲル断熱材(74)の端部(84)および前記バッキング(80)の一部および前記第2の面(78)の一部の周りを包むスキン層(82)と、 前記ブランケット(72)の中に一体化され、前記コアエンジンのカウルに動作可能に締結されるように構成されるファスナ(90)と を備えた断熱ブランケット(72) を備える断熱ブランケット組立体(70)。

说明书全文

本開示は、断熱ブランケットおよび断熱ブランケット組立体に関する。

タービンエンジンおよびターボファンエンジン、特にガスタービンエンジンまたは燃焼タービンエンジンは、エンジンを通過して複数のタービンブレード上へ至る燃焼済ガスの流れからエネルギーを抽出する回転エンジンである。ガスタービンエンジンは、陸海上の移動および発電に使用されてきたが、最も一般的にはヘリコプタを含む航空機などの航空応用に使用されている。航空機では、ガスターボファンエンジンおよびガスタービンエンジンは、航空機の推進に使用されている。地上の応用では、しばしば、タービンエンジンは、発電および舶用推進に使用される。典型的には、このエンジンは、空気学的整形板またはナセルなどのエンクロージャまたはハウジング内に設置される。いくつかの構成では、空気力学的整形板または空気力学的ナセルは、航空機機体に一体化され得る。

断熱ブランケットは、エンジンのコアを囲むために利用することができる。断熱ブランケットは、エンクロージャ、ナセル、または正常なエンジン温度または上昇したエンジン温度からエンジンに設置される付属品もしくは制御装置を保護するために利用することもできる。従来、そのようなブランケットは、断熱保持力、動作耐久性、および構造剛性を与える薄いシート金属層内に包まれた高温断熱材料で構成することができる。

本開示の一態様によれば、断熱カバーは、第1の面および前記第1の面の反対の位置に配設された第2の面を有するエーロゲル断熱材と、前記エーロゲル断熱材の前記第2の面を覆うバッキングと、前記エーロゲル断熱材の前記第1の面を覆うとともに前記エーロゲル断熱材の端部および前記バッキングの一部および前記第2の面の一部の周りを包むスキン層とを備える。

本開示の第2の態様によれば、ガスタービンエンジンのコアエンジンの少なくとも一部を覆う断熱ブランケット組立体は、層状構造を有する断熱ブランケットであって、第1の面および前記第1の面の反対の位置に配設された第2の面を有するエーロゲル断熱材と、前記エーロゲル断熱材の前記第2の面を覆うバッキングと、前記エーロゲル断熱材の前記第1の面を覆うとともに前記エーロゲル断熱材の端部および前記バッキングの一部および前記第2の面の一部の周りを包むスキン層と、前記ブランケットの中に一体化され、前記コアエンジンのカウルに動作可能に締結されるように構成されるファスナとを備えた断熱ブランケットを備える。

本開示の第3の態様によれば、ガスタービンエンジンのための断熱ブランケット組立体は、断熱ブランケットであって、反対の位置に配設された第1の面および第2の面を有するエーロゲル断熱材と、前記エーロゲル断熱材の前記第1の面を覆い、前記第2の面の縁部を覆うように端部の周りを包む金属スキン層と、前記ガスタービンエンジンのカウル上の構造と嵌合するように構成された一体型ファスナとを備え、1.2mmから7.5mmの範囲の厚さを有する断熱ブランケットを備える。

本開示によるガスタービンエンジンの概略断面図である。

ガスタービンエンジンのカウルに取り付けられた従来技術のブランケットの断面図である。

図1のガスタービンエンジンにおいて利用することができる本開示による組立体の一部から分離したブランケットの断面図である。

取付けフランジに装備されたブランケットを有する図3の断面図と同様の断面図である。

本開示の記載された各態様は、断熱用ブランケットに向けられており、特に、ガスタービンエンジンに使用するための、断熱用ブランケットに向けられている。説明のために、本開示は、航空機ガスタービンエンジンに関して説明される。しかしながら、本開示はそのように限定されるものではなく、限定されるものではないが宇宙、自動車、鉄道、および船舶を含む他のモービル用途、非モービル産業用途、商業および住宅用途などの非航空機用途に一般的適用性を有し得ることが理解されよう。本開示の各態様は、断熱用ブランケットに向けられているが、本開示の各態様は、限定するものではないが、カバー、マット、シュラウド等を含むさらなる絶縁構造または絶縁材料に適用されてもよい。

本明細書中に使用されるとき、用語「前方」または「上流」は、エンジン入口に向かう方向に動くこと、またはある構成要素が別の構成要素に比べてエンジン入口に相対的により近くにあることを指す。「後方」または「下流」は、エンジン中心線よりエンジンの後部または排出口に向かう方向を指す。さらに、本明細書中に使用されるとき、用語「半径方向」または「半径方向に」は、エンジンの中心長手方向軸とエンジン外周との間に延びる広がりを指す。「1セットの」は、たった1つの要素を含む任意の個数のそれぞれ説明された要素を含み得ることをさらに理解されたい。

方向に関する全ての言及(例えば、半径方向、軸方向、近位、遠位、上側、下側、上向き、下向き、左、右、横、前、後、上、下、上に、下に、垂直、平、時計回り、半時計回り、上流、下流、後方等)は、読み手が本発明を理解するのを助けるために識別目的に使用されるものに過ぎず、特に、本開示の位置、方向性、または用途に関して限定を生じさせない。接続に関する言及(例えば、取り付けられる、結合される、接続される、および接合される)は、広く解釈されるべきであり、他に断りがなければ、要素の集合間における中間部材および要素間の相対的運動を含み得る。したがって、接続に関する言及は、2つの要素が互いに対して直接接続されたり固定関係にあったりすることを必ずしも意味しない。例示的な図面は説明のためのものに過ぎず、本明細書に添付した図面に反映される寸法、位置、順序、および相対的サイズは様々である。

図1は、コアエンジン14の少なくとも一部を囲むナセル12を備えたガスタービンまたはターボファンエンジン10を概略的に表す。ガスタービンエンジン10は、ほぼ長手方向に延びる軸、または前方から後方へ延びる中心線36を有する。コアエンジン14の前に位置するファン組立体16は、ファンブレード20の配列から前方に突出するスピナーノーズ18を含む。コアエンジン14は、高圧圧縮機22、燃焼器24、高圧タービン26、および低圧タービン28を含むものとして概略的に表されている。ファン組立体16に入る空気の大部分は、エンジン10の後方へバイパスされて、さらなるエンジン推力を発生させる。バイパスされた空気は、ナセル12と内側コアカウル32の間の前後方向気流コンジットまたは気流コンジット31を画定する環状バイパスダクト30を通過し、ファン出口ノズル34を通じてバイパスダクト30から出る。内側コアカウル32は、バイパスダクト30の半径方向内側の境界を画定し、コアエンジン14から後方に延びる主排出ノズル38に移行面を与える。ナセル12は、バイパスダクト30の半径方向外側の境界を画定する。バイパスされた空気は、ファン出口ノズル34を通じて排出される前に気流コンジット31を通じて流れる。ナセル12は、限定はしないが、入口組立体40と、ファンブレード20を囲むエンジンファンケースと接続しているファンカウル42とを備えたナセル12の外部境界を画定するいくつかの一次要素を備えることができる。

内側コアカウル32は、数ある中でも、バイパスダクト30を貫く気流のための空気力学的外形、音響抑制、およびエンジンシステム故障閉じ込めをもたらす。典型的には、内側コアカウル32は、強度および構造的完全性を与えるようにエポキシ樹脂またはビスマレイミド樹脂を利用したアルミニウム接合パネルまたはグラファイト複合材料パネルから製造される。硬化されたこれらの樹脂、したがってそれらが一体化されている構造的パネルは、250°Fから450°Fまでの温度範囲で構造的特性を維持することができる。しかしながら、航空機エンジンナセル、および潜在的に他のエンジン、発生器、または補助電源初期設備では、漏洩しているまたは故障したエンジン二次ダクト、補助ダクト、または付属品取付けフランジは、長期間にわたってコンパートメント温度が600°Fを超過するという結果になり得る可能性が高い。これは、構造的コンポーネントが保護されていない場合、この構造的コンポーネントを損傷または劣化させる。

従来から、航空機ナセルコンポーネントは、断熱材料上のスプレイによってまたは機械的に取り付けられた断熱ブラケットによって高温の航空機エンジン環境から保護されてきた。図2は、高バイパスガスタービンエンジンのコアカウル、および他の航空機エンジンナセルコンポーネント、例えば、エンジン入口、逆推力装置、およびトランスカウルに使用される従来技術によるブランケットの図である。従来技術の断熱ブランケット50のための現代の材料および構造は、断熱縁部シール54によって囲まれた断熱材料52、例えば、ガラスまたはセラミック繊維断熱材料を備える。明確にするために、空隙が従来技術の断熱ブランケット50内に示されていることを理解されよう。繊維ガラスまたは他の材料などの第1のバリア56は、カウルに隣接した側に位置することができる。シール58の薄層は、反対面に位置することができ、縁部の閉鎖を形成するように周りに包まれ得る。接着剤59は、シール58の薄層を第1のバリア56に取り付けるために利用することができる。

そのような従来技術の断熱ブランケット50は、多くの従来の金属製ファスナ60を用いて取り付けられており、典型的には、この従来の金属製ファスナ60は、備えられた金属製グロメット61などの従来技術の断熱ブランケット50を通過する。そのような従来の金属製ファスナ60は、従来技術の断熱ブランケット50を通じて延び、したがって保護される必要もある。典型的には、ヘッド64の上に示された断熱キャップ62、または従来の金属製ファスナ60のナットは、各従来の金属製ファスナ60の上に備えられる。

エンジンの設計が新しくなるにつれて動作温度が上昇しているので、ますます、それらのアカウルの厳しい熱環境によって断熱ブラケット50がより厚くおよびより重くなることが必要とされており、これは重量の観点で不都合であり、このことは燃費、コアエンジンの周囲コンポーネントとのクリアランス、およびコアエンジンに行われる保守に悪影響を及ぼす。そのような従来技術の断熱ブランケット50は、6mm(0.24インチ)よりも大きい全厚さ66を有し、および典型的には、19.0mm(0.75インチ)までの範囲にある。図2に示されるような現代の断熱ブラケットの技術は、断熱材料としてマット状に編まれているガラスまたはシリカ繊維を使用し、シール内で従来の金属製スルーファスナを利用し、または取付け用の断熱キャップに関してチタンを利用する。さらに、従来の従来技術の断熱ブランケット50の装備重量は、4.88キログラム毎平方メートルから2.93キログラム毎平方メートル(1平方フィートあたり0.6から1.0ポンド)に下落し、結果としてカウル形状に応じてナセル逆推力装置ごとに合計で81.65キログラム(180ポンド)ほどになり、300から500個の従来の金属製ファスナ60を必要とする可能性があり、関連した費用、複雑さ、重量、カウル構造への影響を伴う。従来の熱ブランケットの厚さ、および従来の金属製ファスナ60の突出は、エンジンおよび付属品パッケージングに利用できる空間を減少させ、ナセルのラインをより大きく増加するドラッグで駆動する。

したがって、ブランケットの効率およびブランケットが装備されるエンジンの全体効率を改善するために、同等またはより低い熱伝導性を実現することができるとともに重量も減少させるより薄い断熱ブランケットが要望されている。航空機およびエンジン性能の改善についての継続した調査は、より少ない重量を実現し、またエンジンナセルの場合には、厚さを減少させてエンジン設備を最適化し、サイズ全体および結果として生じる空気力学的ドラッグを減少させる構成を全ての要素に必要とする。本開示の各態様は、断熱および保護媒体としてエーロゲルとも呼ばれるポリイミドエーロゲルを利用する保護用断熱ブランケットまたはシールドに関する。本明細書中に使用されるとき、「エーロゲル」または「ポリイミドエーロゲル」は、ガスタービンエンジンなどにおける本用途の動作環境に耐えるように構成、選択、または可能にされたエーロゲル材料を含むことができる。この意味において、エーロゲル材料は、限定されるものではないが、機能停止したり、破壊されたり、またはエーロゲルの断熱品質または保護品質を失ったりすることなく、繰り返される物理的ハンドリング、繰り返される振動、繰り返される加重印加などを含む外部要因に耐えることができる耐久性を備えるように構成、選択、または可能にされることができる。

例えば、図3は、本開示の各態様による例示的な断熱ブランケット組立体70を示す。そのような断熱ブランケット組立体70は、図1に示されたガスタービンエンジンおよびコアなどのガスタービンエンジンのコアエンジンの一部を囲むために利用することができる。断熱ブランケット72は、断熱ブランケット組立体70に含まれ、第1の面76およびこの第1の面76の反対の位置に配設された第2の面78を有するエーロゲル断熱材74を含む層状構造を備える。本開示の別の非限定の態様では、断熱ブランケット72は、ガラス繊維材料と組み合わせてエーロゲル断熱材74を含む層状構造を備えることができる。間隙が、図面を明確にするために断熱ブランケット組立体70に示されているが、この間隙は含まれてもよく、または含まれなくてもよいことが理解されよう。

バッキング80は、断熱ブランケット72内に備えられ、エーロゲル断熱材74の第2の面78を覆う。バッキング80は、限定するものではないが、薄いポリイミドフィルムを含む任意の適切な材であり得る。バッキング80は、エーロゲルを用いて、最小の厚さおよび重量ならびに製造の適合性または能力を与えるまたは可能にするように選択または構成することができる。非限定の態様では、エーロゲル断熱材74は、高められた耐熱特性を有するブランケットを作製するために、限定されるものではないが繊維ガラスまたはセラミック断熱材料のうち少なくとも1つを含む他の断熱材料で層状化することができる。さらなる非限定の態様では、前述の層状化は、エーロゲルと他の断熱材料を織り込むことができる。

スキン層82も、断熱ブランケット72内に備えられる。スキン層82は、エーロゲル断熱材74の第1の面76を覆う。スキン層82は、縁部の閉鎖を形成するようにエーロゲル断熱材74の一端84(または両端)、バッキング80の一部、および第2の面78の一部の周りを包むこともできる。スキン層82は、限定されるものではないが金属スキン層を含む任意の適切な材料とすることができる。そのような金属スキン層は、限定されるものではないが金属箔を含むことができる。スキン層82が縁部の閉鎖を形成するので、エーロゲル断熱材74は、スキン層82によってその縁部でシールすることができることが理解されよう。数ある中でも、スキン層82は、薄い一体の耐食表面シートを形成しナセルカウル構造についてのFAAの要件を満たすように際立った能力を与える。

接着剤86は、バッキング80の一部の周りで折られるスキン層82の少なくとも一部とバッキング80との間に位置することができる。

断熱ブランケット72の低い重量特性をさらに高めるために、一体型ファスナ90が、断熱ブランケット組立体70内に備えられてもよい。ファスナ90は、限定されるものではないが成形されたポリイミドファスナまたは非金属製材料で構成された任意の適切なファスナとすることができ、これは断熱ブランケット72にやはり組み込まれ、カウル構造上の簡単な嵌合の特徴を必要とする。例示的な例では、ヘッド92およびねじ部94は、ファスナ90に備えられる。ヘッド92は、バッキング80の一部の周りで折られるスキン層82とバッキング80との間に位置するものとして示される。このようにして、ヘッド92は、スキン層82によって保持される。ねじ部94は、第2の面78から離れるように突出し、カウル構造上の嵌合の特徴内で保持されるように構成されている。したがって、断熱ブランケット72は、カウル構造から選択的に取り外すことができ、損傷を受けた場合には容易に交換することができる。

図3には、取付け構造96も示されており、この取付け構造96は、断熱ブランケット組立体70内に含まれる。取付け構造96は、コアエンジンのカウルに装着されるとともに、ファスナ90に動作可能に結合されるように構成することができる。取付け構造96は、限定されるものではないが、スタービンエンジンのコアエンジン内のカウルに取り付けられる図示されるような取付けフランジ98を備える任意の適切な構造とすることができることが理解されよう。結合ポスト100は、取付けフランジ98内に含まれるものとして示される。結合ポスト100は、ファスナ90のねじ部94を保持するように構成される。非限定の例によって、取付けフランジ98は金属製とすることができ、結合ポスト100は、成形されたポリイミドのラチェットポストとすることができる。

図4は、一体型ファスナ90および取付け構造96を介して装備された断熱ブランケット72を示す。一旦装備されると、断熱ブランケット72は、ガスタービンエンジンのバイパスダクトの境界を画定するカウルを熱的に保護する。バッキング80は、ガスタービンエンジン10内で、低温側が102として示されている低温側バリアを形成し、スキン層82は、高温側が104として示されている高温側バリアを形成する。組み合わせにおいて、内側コアカウル32および断熱ブランケット組立体70は、燃焼器セクション(燃焼器24に対応する)、および(高圧タービン26および低圧タービン28に対応する)タービンセクションを少なくとも囲むように装備することができ、断熱ブランケット組立体70は、エンジン動作中に受ける内側コアカウル32への温度を規制することによって内側コアカウル32の構造的完全性を保存するように働く。非限定の例の内側コアカウル32への温度は、エンジンケースの漏洩、ダクトの漏洩などの事象で生じる高温を含み得る。

本開示によって考えられるような断熱ブラケット組立体は、図3〜図5にその一例が示されており、最小のファスナが局所的に最小の突出を有する1.2mm(0.05インチ)から7.5mm(0.30インチ)の範囲の厚さ106を有する断熱ブランケット組立体70を備える。断熱ブランケット72は、従来のブランケットの厚さより薄い全体厚さを有することができると考えられる。さらに、断熱ブランケット組立体70は、約1.953キログラム毎平方メートル(1平方フィートあたり0.4ポンド)以下の装備重量を有し、同等のかなりの軽量化および結果として得られる燃料および有効搭載量の改善を伴う。これは、断熱ブランケット72を保持するために、破局的事象の場合に所定の位置に少数の従来のファスナを有することを含む。本開示の非限定の一態様では、従来のファスナの個数は、20個から50個の範囲のファスナを含み得る。断熱ブランケット72は、従来のファスナの位置について熱保護キャップも備える。しかしながら、ファスナの大部分は、上述した一体型ファスナ90であり、これは軽量で、断熱ブランケット72と一体である。

本明細書中に開示された断熱ブランカ組立体は、費用および性能に良い影響を及ぼすことができる複数の利点をもたらす。より具体的には、本開示の各態様は、エンジン設置の減少をもたらし、したがって航空機の重量の減少をもたらし、これは有効搭量の増大または燃料レンジの増加として利用することができる、または特定の燃費または性能の改善をもたらすことができる。本明細書中に開示された各態様は、より小さいナセルを可能にもし、これによって空気力学的ドラッグを外部的に減少させ、特定の燃費または性能の改善をもたらす。また、軽量の断熱材料、薄いスキン、およびブランケットと一体である成形されたポリイミドのスナップファスナを用いた取り付け具を利用するため、ブランケットは、より薄く、より軽く、そしてより効率的になることができる。本明細書中に開示されるようなより薄い組立体は、エンジンまたはその関連した付属品のためにより多くのパッケージ用空間を与えることができる。かなりの費用節約が、ファスナの個数がかなり減少している提案されたファスナの手法から予期される。

本明細書は、例を用いて、最良の形態を含む本開示を開示し、当業者が、任意の装置またはシステムの作製および使用すること、ならびに任意の統合された方法を実施することを含む本開示を実施することを可能にする。本開示の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定められ、当業者が想到する他の例を含み得る。そうした他の例は、特許請求の範囲の字義どおりの用語と異なるものではない構造的要素を有する場合、または特許請求の範囲の字義どおりの用語と実体のない差異をもつ同等の構造的要素を含む場合、特許請求の範囲の範囲内であることが意図される。

最後に、代表的な実施態様を以下に示す。 [実施態様1] 第1の面(76)および前記第1の面(76)の反対の位置に配設された第2の面(78)を有するエーロゲル断熱材(74)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第2の面(78)を覆うバッキング(80)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第1の面(76)を覆うとともに前記エーロゲル断熱材(74)の端部(84)および前記バッキング(80)の一部および前記第2の面(78)の一部の周りを包むスキン層(82)と を備える断熱カバー。 [実施態様2] 前記スキン層(82)は金属箔である、実施態様1記載の断熱カバー。 [実施態様3] 前記バッキング(80)はポリイミドフィルムである、実施態様2記載の断熱カバー。 [実施態様4] 前記スキン層(82)の少なくとも一部と前記バッキング(80)の間に位置する接着剤(86)をさらに備える、実施態様1記載の断熱カバー。 [実施態様5] ヘッド(92)およびねじ部(94)を有する一体型ファスナ(90)をさらに備える、実施態様4記載の断熱カバー。 [実施態様6] 前記一体型ファスナ(90)の前記ヘッド(92)は、前記接着剤(86)内に位置する、実施態様5記載の断熱カバー。 [実施態様7] 前記ねじ部(94)は、前記スキン層(82)を通じて突出する、実施態様6記載の断熱カバー。 [実施態様8] 前記断熱カバーは、ガスタービンエンジンのコアエンジン内に前記一体型ファスナ(90)によって装備される、実施態様5記載の断熱カバー。 [実施態様9] 前記断熱カバーは、前記ガスタービンエンジンのバイパスダクト(30)の境界を画定するカウルを熱的に保護するように装備される、実施態様8記載の断熱カバー。 [実施態様10] 前記ガスタービンエンジン内で、前記バッキング(80)は低温側バリアを形成するとともに、前記スキン層(82)は高温側バリアを形成する、実施態様8記載の断熱カバー。 [実施態様11] 前記エーロゲル断熱材(74)は、前記スキン層(82)により一組の縁部によってシールされる、実施態様1記載の断熱カバー。 [実施態様12] ガスタービンエンジンのコアエンジンの少なくとも一部を覆う断熱ブランケット組立体(70)において、 層状構造を有する断熱ブランケット(72)であって、 第1の面(76)および前記第1の面(76)の反対の位置に配設された第2の面(78)を有するエーロゲル断熱材(74)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第2の面(78)を覆うバッキング(80)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第1の面(76)を覆うとともに前記エーロゲル断熱材(74)の端部(84)および前記バッキング(80)の一部および前記第2の面(78)の一部の周りを包むスキン層(82)と、 前記ブランケット(72)の中に一体化され、前記コアエンジンのカウルに動作可能に締結されるように構成されるファスナ(90)と を備えた断熱ブランケット(72) を備える断熱ブランケット組立体(70)。 [実施態様13] 前記コアエンジンのカウルに取り付けられた取付け構造をさらに備え、前記取付け構造は、前記ファスナの一部を保持するように構成される結合ポストを有する取付けフランジを備える、実施態様12記載の断熱ブランケット組立体。 [実施態様14] 前記取付けフランジは金属製であり、前記結合ポストはナイロンである、実施態様13記載の断熱ブランケット組立体。 [実施態様15] 前記ファスナは、前記スキン層(82)によって保持されるヘッド(92)と、前記第2の面(78)から離れるように突出し前記結合ポスト内に保持されるように構成されるねじ部(94)とを備える、実施態様13記載の断熱ブランケット。 [実施態様16] 前記スキン層(82)は、前記エーロゲル断熱材(74)の縁部をシールするように構成される金属箔である、実施態様12記載の断熱ブランケット。 [実施態様17] 前記バッキング(80)はポリイミドフィルムである、実施態様12記載の断熱ブランケット。 [実施態様18] ガスタービンエンジンのための断熱ブランケット組立体(70)において、 断熱ブランケット(72)であって、 反対の位置に配設された第1の面(76)および第2の面(78)を有するエーロゲル断熱材(74)と、 前記エーロゲル断熱材(74)の前記第1の面(76)を覆い、前記第2の面(78)の縁部(84)を覆うように端部(84)の周りを包む金属スキン層(82)と、 前記ガスタービンエンジンのカウル上の構造と嵌合するように構成された一体型ファスナ(90)とを備え、 1.2mmから7.5mmの範囲の厚さを有する断熱ブランケット(72) を備える断熱ブランケット組立体(70)。 [実施態様19] ガラス繊維断熱材料またはセラミック断熱材料の少なくとも1つをさらに備える、実施態様18記載の断熱ブランケット組立体(70)。 [実施態様20] 前記断熱ブランケット組立体(70)は、約1.953キログラム毎平方メートル以下の装備重量を有する、実施態様18記載の断熱ブランケット組立体(70)。

10 ターボファンエンジン 12 ナセル 14 コア 16 ファン組立体 18 ノーズ 20 ファンブレード 22 高圧圧縮機 24 燃焼器 26 高圧タービン 28 低圧タービン 30 バイパスダクト 31 気流コンジット 32 内側コアカウル 34 ファン出口ノズル 36 中心線 38 主排出ノズル 40 入口組立体 42 ファンカウル 50 断熱ブランケット 52 断熱材料 54 縁部シール 56 第1のバリア 58 シール 59 接着剤 60 金属製ファスナ 61 グロメット 62 断熱キャップ 64 ヘッド 66 厚さ 70 断熱ブランケット組立体 72 断熱ブランケット 74 エーロゲル断熱材 76 第1の面 80 バッキング 82 スキン層 84 端部 86 接着剤 90 ファスナ 92 ヘッド 94 ねじ部 96 取付け構造 98 取付けフランジ 100 結合ポスト 102 低温側 104 高温側 106 厚さ

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