Nacelle

申请号 JP2013032773 申请日 2013-02-22 公开(公告)号 JP2013173524A 公开(公告)日 2013-09-05
申请人 Rohr Inc; ロール インコーポレイテッド; 发明人 JAMES NORMAN JOHN;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a nacelle that minimizes drag forces on an aircraft and allows for easy access to the inside of the nacelle.SOLUTION: A nacelle 116 includes a first cowling 128 that partially defines an inlet 119 of the nacelle 116 and at least partially defines an outlet 131 of the nacelle 116. The first cowling 128 includes a unitary portion that extends continuously from the inlet 119 to the outlet 131. The nacelle 116 also includes a second cowling 126 that at least partially defines the inlet 119 and moves to the first cowling 128. The nacelle 116 can include a third cowling 130 that at least partially defines the outlet 131 and moves to the first cowling 128.
权利要求
  • 入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルであって、
    入口と出口の間に延在しかつ長手軸周りにナセルの少なくとも一部を取り囲む第1のカウリングと、
    入口の一部を画成しており、第1のカウリングに対して長手方向に移動するように構成された第2のカウリングと、
    を備えることを特徴とするナセル。
  • 第1のカウリングは、10°〜180°で長手軸を取り囲むことを特徴とする請求項1記載のナセル。
  • ナセルは、パイロンをさらに備えており、パイロンの少なくとも一部が、第1のカウリングに一体化されることを特徴とする請求項1記載のナセル。
  • ナセルは、出口を少なくとも部分的に画成する第3のカウリングをさらに備えており、第3のカウリングは、第1のカウリングに隣接して配置されることを特徴とする請求項1記載のナセル。
  • 第3のカウリングは、第1のカウリングに対して長手方向に移動するように構成されることを特徴とする請求項4記載のナセル。
  • 第1のカウリングは、2つの外側縁部の間に連続的に延在し、2つの外側縁部は、第3のカウリングに当接することを特徴とする請求項4記載のナセル。
  • 入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルであって、
    入口を少なくとも部分的に画成しかつ出口を少なくとも部分的に画成する第1のカウリングと、
    入口を少なくとも部分的に画成しており、第1のカウリングに対して長手方向に移動するように構成された第2のカウリングと、
    出口を少なくとも部分的に画成する第3のカウリングと、
    を備えることを特徴とするナセル。
  • 第2のカウリングは、少なくとも2つのスリーブを備えており、各スリーブは、第1のカウリングに対して独立して回転可能であることを特徴とする請求項7記載のナセル。
  • 第3のカウリングは、少なくとも2つのスリーブを備えており、各スリーブは、第1のカウリングに対して独立して回転可能であることを特徴とする請求項7記載のナセル。
  • 少なくとも2つのスリーブのそれぞれは、第1のカウリングに対して独立して移動可能であることを特徴とする請求項9記載のナセル。
  • ナセルは、第1の構成要素と、第1の構成要素に対して摺動可能な第2の構成要素とを有する少なくとも1つの係合構造をさらに備えており、第1の構成要素は、第1のカウリングに対して取り付けられ、第2の構成要素は、第2のカウリングに対して取り付けられることを特徴とする請求項7記載のナセル。
  • ナセルは、第1の構成要素と、第1の構成要素に対して摺動可能な第2の構成要素とを有する少なくとも1つの係合構造をさらに備えており、第1の構成要素は、第1のカウリングに対して取り付けられ、第2の構成要素は、第3のカウリングに対して取り付けられることを特徴とする請求項7記載のナセル。
  • 入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルであって、
    入口を少なくとも部分的に画成しかつ出口を少なくとも部分的に画成する第1のカウリングと、
    少なくとも第1の長手方向位置と第2の長手方向位置の間で移動するように第1のカウリングに摺動可能に接続されかつ第1のカウリングによって支持されており、第1の位置にある時に入口の少なくとも一部を画成する第2のカウリングと、
    を備えることを特徴とするナセル。
  • 第2のカウリングは、第2の位置にある時に第1のカウリングの前方に延在することを特徴とする請求項13記載のナセル。
  • 第2のカウリングは、少なくとも2つのスリーブを備えており、各スリーブは、第1のカウリングに対して独立して回転可能であることを特徴とする請求項13記載のナセル。
  • ナセルは、第1の構成要素と、第1の構成要素に対して摺動可能な第2の構成要素とを有する少なくとも1つの係合構造をさらに備えており、第1の構成要素は、第1のカウリングに対して取り付けられ、第2の構成要素は、第2のカウリングに対して取り付けられることを特徴とする請求項13記載のナセル。
  • ナセルは、第3のカウリングをさらに備えており、第3のカウリングは、出口の一部を画成することを特徴とする請求項13記載のナセル。
  • 第3のカウリングは、少なくとも2つのスリーブを備えており、各スリーブは、第1のカウリングに対して独立して移動可能であることを特徴とする請求項17記載のナセル。
  • 少なくとも2つのスリーブが、第1のカウリングに対して独立して回転可能であることを特徴とする請求項18記載のナセル。
  • ナセルは、第1の構成要素と、第1の構成要素に対して摺動可能な第2の構成要素とを有する少なくとも1つの係合構造をさらに備えており、第1の構成要素は、第1のカウリングに対して取り付けられ、第2の構成要素は、第3のカウリングに対して取り付けられることを特徴とする請求項13記載のナセル。
  • 说明书全文

    本願は、一般にエンジンナセルに関する。

    ナセルは、エンジンおよび/または他の装置を航空機に保持するケーシングまたはハウジングである。 ナセルは通常、例えばパイロンによって、翼の下側に接続される。 現在、ナセルは一般に、スプリット(split)と呼ばれる線(line)、合わせ目(seam)、またはつなぎ目(juncture)において互いに接するいくつかの部分またはカウリングから形成される。 このようなカウリングは一般に、ナセル内に収容されたエンジンまたは他の構成要素に接近するために取り除きまたは移動させる必要がある。 さらに、ナセルスプリットは、ナセルに亘って流れる空気に摂動を導入し、このような摂動は、例えばナセルの上に配置された翼などの、航空機の他の表面における抗(drag)を増加させ得る。 さらに、このようなカウリングは一般に、ナセルの内側に接近するために1つまたは複数のヒンジ中心周りに回転する必要のあるスリーブを備える。

    従って、航空機における抗力を最小限に抑えかつナセルの内側への容易な接近を可能とするナセルを提供することは、航空工学用途における目的および重要な課題である。

    本発明の装置、システム、および方法はそれぞれ、いくつかの態様を有しており、そのどの1つの態様も、その望ましい属性に責任があるだけではない。 特許請求の範囲によって表された本発明の範囲を限定せずに、そのより顕著な特徴をここで簡単に説明する。 この説明を考慮した後、特に「発明を実施するための形態」の項目の部分を読んだ後で、当業者は、どのように本発明の特徴が既存のナセルに比較して利点を与えるかを理解するであろう。

    本発明の一態様は、入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルである。 ナセルは、入口と出口の間に延在しかつ長手軸周りにナセルの少なくとも一部を取り囲む第1のカウリングと、入口の一部を画成しており、第1のカウリングに対して長手方向に移動するように構成された第2のカウリングと、を備える。

    別の態様は、入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルである。 ナセルは、入口を少なくとも部分的に画成しかつ出口を少なくとも部分的に画成する第1のカウリングと、入口を少なくとも部分的に画成しており、第1のカウリングに対して長手方向に移動するように構成された第2のカウリングと、出口を少なくとも部分的に画成する第3のカウリングと、を備える。

    別の態様は、入口と、出口と、これらの間に延在する長手軸とを有するナセルである。 ナセルは、入口を少なくとも部分的に画成しかつ出口を少なくとも部分的に画成する第1のカウリングと、少なくとも第1の長手方向位置と第2の長手方向位置の間で移動するように第1のカウリングに摺動可能に接続されかつ第1のカウリングによって支持されており、第1の位置にある時に入口の少なくとも一部を画成する第2のカウリングと、を備える。

    本発明のさらなる態様、特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。

    本発明のこれらと他の特徴、態様、および利点は、添付の図面を参照して、本発明の実施例と併せて以下に説明される。 しかしながら、図示された実施例は、単なる例であって、本発明を限定することは意図していない。 図面に示されたさまざまな特徴は、一定の比率で拡大、縮小して描かれていない場合もある。 従って、さまざまな特徴の寸法は、理解し易いように任意に拡大または縮小されている場合がある。 さらに、図面のいくつかは、理解し易いように簡略化した場合がある。 従って、図面は、与えられた器具、装置、システム、方法、または任意の他の図示された構成要素またはプロセスの全てを図示しない場合がある。

    ナセルを組み込んだ航空機の斜視図である。

    本発明の好ましい実施例によるナセルの正面図である。

    翼に対する図2Aのナセルの側面図である。

    図2Aのナセルの上面図である。

    図2Aのナセルの底面図である。

    図2Aのナセルの背面図である。

    線3−3に沿って取った図2Cのナセルの断面図である。

    前進推力構成での図2A〜図2Eのナセルの斜視図である。

    後退推力構成での図2A〜図2Eのナセルの斜視図である。

    図5のナセルの側面図である。

    頂部カウリングに対して長手方向に移動した入口カウリングを示す図2A〜図2Eのナセルの側面図である。

    頂部カウリングに対して長手方向に移動した入口カウリングと、頂部カウリングに対して移動しかつ回転した出口カウリングスリーブとを示す図2A〜図2Eのナセルの斜視図である。

    別の実施例によるナセルの正面図である。

    翼に対する図8Aのナセルの側面図である。

    図8Aのナセルの上面図である。

    図8Aのナセルの底面図である。

    頂部カウリングに対して移動した入口カウリングと、頂部カウリングに対して移動しかつ回転した出口カウリングスリーブとを示す図8A〜図8Dのナセルの斜視図である。

    頂部カウリングに対して回転した入口カウリングスリーブを示す図9Aのナセルの斜視図である。

    図2A〜図2Eのナセルの頂部カウリングおよび一体化パイロンの正面図である。

    翼に対する図2A〜図2Eのナセルの頂部カウリングおよび一体化パイロンの側面図である。

    ナセルと共に使用する実施例の係合構造を示す図である。

    ナセルと共に使用する実施例の係合構造を示す図である。

    ナセルと共に使用する実施例の係合構造を示す図である。

    ナセルと共に使用する実施例の係合構造を示す図である。

    一実施例によるナセルの断面図である。

    スライダおよびトラックの形態の係合構造を示す図13の一部の拡大図である。

    把持装置を示す図13の一部の拡大図である。

    把持装置から分離した出口カウリングスリーブと共に図15Aの把持装置を示す図である。

    別の実施例によるナセルの断面図である。

    一実施例による頂部カウリングの断面図である。

    別の実施例による頂部カウリングの断面図である。

    別の実施例によるナセルの断面図である。

    図19Aのナセルと共に使用するアクチュエータ装置の側面図である。

    図19Aのナセルと共に使用する別のアクチュエータ装置の側面図である。

    ナセルと共に使用するアクチュエータ装置の実施例の側面図である。

    ナセルと共に使用するアクチュエータ装置の実施例の側面図である。

    ナセルと共に使用するアクチュエータ装置の実施例の側面図である。

    以下の詳細な説明は、本発明のある特定の実施例に向けられている。 しかしながら、本発明は、特許請求の範囲によって規定され、含まれる複数のさまざまな仕方で具体化され得る。 この説明においては、同様の部品が全体を通して同様の参照符号で指定される図面が参照される。

    本願で開示された本発明のいくつかの実施例は、ナセルの入口側と出口側の間にスプリット、合わせ目、またはつなぎ目なしに形成された頂部カウリングを組み込んだナセルに関する。 このようなカウリングは、関連する翼の下側における抗力となり得るナセルに亘る空気流の摂動を低減することができる。 さらに、このような頂部カウリングは、ナセルの横方向両側部に配置された1つまたは複数の係合構造に摺動可能に接続可能である。 係合構造は、ナセルの長手方向の長さの少なくとも一部に沿って延在する。 このように、ナセルの他の構成要素が、係合構造を介して頂部カウリングに対して移動可能である。 例えば、ナセルは、頂部カウリングとの組み合わせで入口リップ部を画成するC形入口カウリングを備えることができる。 入口カウリングは、頂部カウリングに対して長手方向に移動するように係合構造に接続可能である。 このような構成によって、頂部カウリングに対する重くて大きなナセル構成要素の耐えがたいほどの負担になる回転および持ち上げを必要とせずに、内部エンジン構成要素への接近を容易にすることができる。 係合構造に沿って頂部カウリングに対して移動可能な他の構造は、出口カウリング、推力反転器カスケード(thrust reverser cascade)、および/または可変領域ファンノズルを含み得る。

    いくつかの実施例において、係合構造は、ナセルの実質的な長手方向の長さに沿って延在する。 いくつかの実施例では、係合構造は、頂部カウリングに接続されたトラックと、ナセルの他の構成要素に接続されたスライダとを備える。 もちろん、係合構造の他の構成も、頂部カウリングに対する1つまたは複数のナセル構成要素の長手方向の移動および/または回転を可能とするように実施可能である。 従って、頂部カウリングは、このような移動構成要素が頂部カウリングの入口側および/または出口側を越えて延在するときでさえ、そのような移動構成要素を支持することができる。 従って、本願で開示されたナセルは、既存のナセルに対していくつかの利点を与えることができる。

    図1は、胴体12と、胴体12から横方向に延在する一対の翼14とを有する航空機10の斜視図である。 ナセル16が、各翼14の下側に接続される。 図1には示されていないが、いくつかの実施例では、各ナセル16は、パイロン、または荷重を翼に結合できる任意の他の適切な構造によって翼に接続される。

    各ナセル16は、航空機エンジン15、例えば高バイパス比エンジンを収容しており、高バイパス比エンジンは、ナセル16の入口19近くに配置されたファン20を介して空気を受け取り、受け取った空気を燃焼室内で燃料と共に燃焼させ、前進方向に航空機10を推進させるように後方を向いたノズルを介して排気ジェットを提供する。 さらに、高バイパス比エンジンはまた、さらなる推力を提供するようにエンジン15に亘って流れまたはエンジン15をバイパスする、ナセル16の入口19を通る空気の大部分を受け取る。 バイパス空気は、排気ジェットと組み合わされて、燃料効率およびエンジン騒音を改善する。 いくつかの実施例では、ナセル16は、排気ジェットおよびバイパス空気が通過する出口領域を変化させるように構成された可変領域ファンノズル(variable area fan nozzle)(VAFN)カウリングを備えることができる。 このようなVAFNカウリングは、出口カウリングまたはスリーブの一体部品、または別々に分かれて移動可能なカウリング構成要素とすることができる。

    さらに図1を参照すると、飛行中に空気は、各ナセル16の入口19を通って、および各ナセル16の外側表面に亘って流れる。 ナセル16の外側表面は、ナセル16を形成するように互いに接続されたさまざまなカウリングで形成可能である。 各カウリング構成要素の外側の表面のでこぼこによって、ナセルに亘って流れる空気を乱し、この乱れが航空機10の他の表面と相互作用し得るので、下流の抗力が生じ得る。 例えば、ナセル16に亘って流れる空気は、ナセル16の2つ以上のカウリングまたは構成要素の間の外部スプリットまたはつなぎ目によって乱され得る。 結果として生じる乱れは、関連する翼14の下側17における抗力を増大させる。 空気流の乱れは、(例えば、高バイパス比エンジン航空機において)ナセル16が翼16の下側17の比較的近くに配置される場合、特に問題となり得る。

    図面を参照して以下に記載されるナセルの説明を手助けするために、図示された座標軸に一致した、以下のような座標用語が使用される。 「長手軸(longitudinal axis)」は、ナセルの入口と出口の間に延在するナセルの軸に略平行である。 「横軸(lateral axis)」は、長手軸に垂直で、ナセルに関連する翼に略平行である。 「横断軸(transverse axis)」は、長手軸および横軸の両方に垂直に延在する。 さらに、本願で使用される「長手方向」とは、長手軸に実質的に平行な方向を言い、「横方向」とは、横軸に実質的に平行な方向を言い、「横断方向」とは、横断軸に実質的に平行な方向を言う。 以下の説明においてナセルおよび関連する構成要素を説明するために使用され得る「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「下側」、「上側」という用語および同様のものなどは、図示された実施例の配置を参照して使用される。 例えば、「上側」という用語は、ナセル内に収容されたエンジンより上に配置されたナセルの部分を説明するのに使用される。 「下側」という用語は、ナセルの長手軸を通過する平面より下に配置されたナセルの部分を説明するのに使用される。

    図2A〜図7Bは、実施例のナセル116を示す。 図2Aは、ナセル116およびそれに収容されたエンジン115の正面図を概略図示する。 エンジン115は、ファン120と接続され、ファン120は、入口119を通してナセル内に空気を引き込むようにナセル116の正面側近くに配置される。 以下にさらに詳細に説明するように、入口119を通して引き込まれた空気は、関連する航空機に前進推力を与えるように、ナセル116の出口131を通して排出され、および/または、燃料と共に燃焼され得る。 さらに、空気は、後進(例えば後退)推力を生成するように推力反転器構成を介して排出され得る。 ナセル116は、パイロン118によって航空機に接続される。 例えば、ナセル116は、エンジン115が航空機に前進および後退推力能力を提供するように、航空機翼の下側に接続可能である。

    図2A〜図2Eを参照すると、ナセル116は、入口カウリング126および頂部カウリング128によって形成された入口リップ部または先端リップ部124を有する。 図示のように、入口リップ部124は、ナセルの入口119を画成するように実質的に環状とすることができる。 いくつかの実施例では、入口カウリング126が、C形部分を画成し、頂部カウリング128が、弓状部分を画成する。 このように、入口カウリング126および頂部カウリング128は一緒に、空気が流れる流路を形成する。 流路は、図2Bおよび図2Dに示されるようにナセル116の長手軸に平行な中心線177に沿って延在する。 いくつかの実施例では、頂部カウリング128は、ナセル116の周囲の10°〜180°に亘るか、それを上回り、入口カウリング126は、流路を形成するようにナセル116の残りの部分に亘る。 例えば、頂部カウリング128は、ナセル116の周囲の10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°、80°、90°、100°、110°、120°、130°、140°、150°、160°、170°、または180°に亘ることができる。 いくつかの実施例では、頂部カウリング128は、ナセル116の約20°〜約90°に亘り、入口カウリング126は、ナセル116の残りの部分に亘る。

    図2Bおよび図2Cは、それぞれナセル116の側面図および上面図を示す。 これらの図から理解できるように、ナセル116は、入口カウリング126に隣接して配置された出口カウリング130を備える。 横断方向スプリット142a、142bが、入口カウリング126と出口カウリング130の間に配置される。 さらに、ナセル116は、頂部カウリング128と、入口および出口カウリング126、130との間に配置された一対の長手方向に延在するスプリット140a、140bを備える。 すなわち、長手方向に延在するスプリット140a、140bは、入口119から出口131へと延在する。 上述したように、このようなスプリット140a、140b、142a、142bは、ナセル116に亘って流れる空気に摂動を導入し得る。 しかしながら、図2B、図2Cに示されるように、頂部カウリング128は、ナセル116の入口119と出口131の間に横断方向に延在するスプリットまたはつなぎ目を備えていない。 例えば、頂部カウリング128は、ナセル116の入口119から出口131へと長手軸方向に連続的に延在する一体のまたは均一な部分を備えることができる。 従って、ナセル116の頂部カウリング128の外側表面に亘って流れる空気の流れが、頂部カウリング128においてスプリットから生じる摂動および/または乱れを形成する可能性が少なくなる。 このように、「スプリットのない」頂部カウリング128は、関連する航空機の別の構成要素に、例えば翼の下側に、接触または衝突し得る下流の空気流を改善する。 従って、頂部カウリング128にスプリットがないことによって有利なことには、関連する航空機における抗力を低減し、関連する航空機の燃料効率を改善する。

    図2D、図2Eに示されるように、いくつかの実施例では、ナセル116は、ナセル116の底部側に沿って入口カウリング126の後部側から出口131へと延在する長手方向に延在するスプリット190を備える。 このように、出口カウリング130は、ナセル116内の内部構成要素に接近するためにナセル116の中心線177周りに回転可能な相補的な半体またはスリーブを備えることができる。

    いくつかの実施例において、ナセル116は、ナセルの出口131の大きさを調節するように構成されたVAFNカウリングを備えることができる。 このような実施例では、間に界接面またはスプリットが生じるのを防止するために、可変領域ファンノズルのスパンが頂部カウリング128のスパンと部分的に重ならないように可変領域ファンノズルのスパンを制限するのが望ましいものとなり得る。

    図2B、図2Cに示されるように、頂部カウリング128は、入口および/または出口カウリング126、130が頂部カウリング128およびパイロン118に対して直動またはそうでなければ移動できるように、パイロン118と構造的に一体化することができる。 いくつかの実施例では、頂部カウリング128およびパイロン118は、これらの間に形成されるスプリットがないように、一体に形成される。 例えば、頂部カウリング128およびパイロン118は、単一の均一な材料部分から形成可能である。 他の実施例では、頂部カウリング128およびパイロンは、互いに永久に取り付けられる別々の構造とすることができる。 例えば、頂部カウリング128およびパイロン118は、これらの少なくとも一方を損傷または実質的に変更せずには分離できないものとすることができる。 このような実施例では、1つまたは複数のフェアリングまたは他の空気力学的構造が、組み合わされた構造の空気力学的特性を改善するように、頂部カウリング128とパイロン118の間に組み込み可能である。

    図2Eに示されるように、ナセル116は、ナセル116が後退推力構成にある場合、バイパス空気の流れを妨げ(例えば、防止、抑制、または低減し)かつバイパス空気がナセル116の出口131を通過するのを防止するように駆動される遮断(blocker)ドア184を備えることができる。 ナセル116はまた、ナセル内のダクト圧力を均衡させるために頂部カウリング128の近くのナセルの出口131を通過する空気流を増減させるように他の遮断ドア184とは独立に制御可能な上側遮断ドア186を備えることができる。 他の実施例では、遮断ドアの全てが、統一された仕方で制御される。

    図3は、図2Cの線3−3に沿って取ったナセル116およびエンジン115の断面図を示す。 図示のように、エンジン115は、ナセル116の長手軸に平行に配置された中心線177に沿って延在する。 エンジン115は、ナセル116の出口131を通って延在する排気ノズル141を備える。

    図3に概略示されるように、ファン120は、入口119を通ってナセル116に流入する空気150を引き込むように作用する。 流入空気150の一部は、引き込まれる空気150の別の一部153がエンジン115をバイパスする間に、エンジン115に流入してエンジンカウリング160に亘って流れる。 従って、バイパス空気153は、ナセル116に対して前進推力を提供するように(例えば、図3において示されるように右から左へとナセルおよび航空機を押しやる力を与えるように)、エンジン排気の流れ151と共に出口131から流出することができる。

    図4は、前進推力構成での図2A〜図2Eのナセル116およびエンジン115の斜視図である。 図4に示されるように、前進推力構成にある場合、ナセル116の出口131は、エンジン排気151およびバイパス空気153がナセルの入口119と出口131の間に画成された空気経路またはダクトを通ってナセル116から流出するように、遮断ドアによって実質的に妨げられない。

    図5、図6は、後退推力構成での図2A〜図2Eのナセル116を示す。 後退推力構成では、出口カウリング130は、図4に示された出口カウリングの部分と比較すると(例えば、前進推力構成での出口カウリングの部分と比較すると)、入口カウリング126から離れるように長手方向に移動する。 いくつかの実施例では、出口カウリング130の長手方向の移動は、1つまたは複数の係合構造によって、出口カウリング130と頂部カウリング128の間にある長手方向スプリット140bに沿って案内される。 出口カウリング130のこのような長手方向の移動は、入口カウリング126と出口カウリング130の間に配置された横断方向スプリット142a、142bを拡張するように作用し、下に位置するカスケード182を露出させる。 カスケード182は、ナセル116の長手軸周りに周方向に配置された複数のベーンを備えることができる。 ベーンは、後退推力を生成するように空気流155をナセル116内から格子を通して向けなおす。

    いくつかの実施例において、カスケード182は、出口カウリング130とナセル116の長手軸の間に配置される。 すなわち、カスケード182は、出口カウリング130の径方向内側に配置可能であるが、頂部カウリング128の下では周方向には延在しない(すなわち、カスケードは、頂部カウリングの径方向内側には存在しない)。 他の実施例では、カスケード182は、出口カウリング130とナセルの長手軸の間に配置されており、さらにまた、頂部カウリング128とナセルの長手軸の間に少なくとも部分的に配置されている。 このような実施例では、後退推力は、頂部カウリング128の径方向内側に配置されたカスケード182の部分を通って流れることはない。 カスケード182の一部は、荷重経路または構造保全性の目的で頂部カウリングの径方向内側に配置され得る。 さらに、このような実施例では、頂部カウリングの径方向内側に配置されたカスケード182の部分は、出口流を向けなおすことはできないが、関連するパイロンに直接、フープ荷重を伝えることができる。

    ここで図7A、図7Bに移ると、ナセル116が、入口カウリング126が出口カウリング130から離れるように長手方向に移動した状態で示される。 頂部カウリング128は、頂部カウリング128に対する入口カウリング126、出口カウリング130、カスケード182、および/またはVAFN133の長手方向の移動を案内する1つまたは複数の係合構造150を備えることができる。 このように、入口カウリング126、出口カウリング130、カスケード182、および/またはVAFN133は、ナセル116内に配置されたエンジン115の部分または構成要素に接近するために、頂部カウリング128に対して移動可能である。 いくつかの実施例では、ナセル116は、VAFN133が後部に移動した場合に生成される渦流乱れを低減するようにVAFN133の終端部に沿ってフェンスまたはストレーキ(strake)を備えることができる。 このように、フェンスまたはストレーキは、VAFN133が後部に移動する場合の空気抗力および音響不利益を制限することができ、このような構成は、1つまたは複数の係合構造150の適応を容易にすることができる。

    いくつかの実施例において、係合構造150は、頂部カウリング128に接続された第1の構成要素(例えばトラック)と、(図7Bに示される)入口カウリング126に接続された第2の構成要素(例えばスライダ)とを備える。 係合構造150の第1および第2の構成要素は、頂部カウリング128に対する入口カウリング126の移動を可能とするように摺動可能に係合される。 もちろん、いくつかの実施例では、第1の構成要素が入口カウリング126と接続可能であり、第2の構成要素が頂部カウリング128と接続可能である。 さらに、各係合構造150は、ナセル(例えば、出口カウリング130、カスケード182、および/またはVAFN133)の任意の他の係合構造と同様に構成可能であり、あるいは、異なって構成可能である。 入口カウリング126の摺動構成は、入口カウリング126の下でカスケード182の近くに位置するエンジン構成要素を修理する場合、修理のための適切な接近をするために入口カウリング126、出口カウリング130、カスケード182、および/またはVAFN133を完全に取り除きまたは開く必要がないので、特に有利となり得る。

    頂部カウリング128と入口カウリング126の間の移動を可能とするのに加えて、係合構造150は、図8A〜図8Dに関して以下に説明するように、入口カウリング126がスプリットによって分割された相補的な半体または部分を備える場合、頂部カウリング128に対する入口カウリング126のオプションの回転を可能とし得る。 この回転は、係合構造と同軸のヒンジ中心周りとすることができる。 図7Bに示されるように、出口カウリング130および/またはカスケード182は、頂部カウリング128に対して独立して回転可能な半体またはスリーブを備えることができる。 従って、出口カウリング130およびカスケード182は、エンジン115の部分に接近するために、頂部カウリング128に対して独立して移動可能であり、これらの構造のスリーブは、エンジン115の修理または検査のためにより一層接近するために、頂部カウリング128に対して回転可能である。

    ここで図8A〜図8Dに移ると、別の実施例のナセル216が示される。 図8Aは、ナセル216およびそれに収容されたエンジン215の正面図を概略図示する。 ナセル216は、入口219を画成する入口リップ部224を備える。 図2A〜図7Bの入口リップ部と同様に、入口リップ部224は、入口カウリング226および頂部カウリング228によって形成される。 入口カウリング226は、入口リップ部224のC形部分を画成し、入口リップ部の残りは、頂部カウリング228によって画成される。 図2A〜図7Bの入口カウリング126とは対照的に、入口カウリング226は、スリーブ226a、226bを備える。 スリーブ226a、226bは、長手方向に延在するスプリット290に沿って互いに分離している。 以下にさらに詳細に説明するように、スリーブ226a、226bは、エンジン215の部分に接近するために、頂部カウリング228に対して独立して移動可能、および/または、頂部カウリング228に対して独立して回転可能である。 以下により詳細に説明するように、スリーブ226a、226bはまた、外側カウリング230とは独立に移動および/または回転可能である。 さらに、いくつかの実施例では、スリーブ226a、226bは、エンジンファンケース補機への簡単な接近を可能とするように一緒に移動可能である。

    図8B、図8Cはそれぞれ、ナセル216の側面図および上面図を示す。 これらの図から理解できるように、横断方向スプリット242a、242bが、入口カウリング226と出口カウリング230の間に配置される。 さらに、ナセル216は、頂部カウリング228と、入口および出口カウリング226、230との間に配置された一対の長手方向に延在するスプリット240a、240bを備える。 上述したように、このようなスプリット240a、240b、242a、242bは、空気流に摂動を導入し得る。 しかしながら、図8B、図8Cに示されるように、ナセル216の頂部カウリング228は、入口219と出口231の間に横断方向に延在するスプリットまたはつなぎ目を備えていない。 ナセル216は、長手方向に延在するスプリット290を備えているが、ナセル216の底部の底部にあるスプリット290の位置は、スプリットのない頂部カウリング228によって与えられる空気力学的利益に不利な影響を及ぼさない。 このスプリット290は、ナセル216の下側に亘って流れる空気の流れに摂動を導入し得るが、このような摂動は、スプリット290がナセル216の下側に(例えば、関連する翼から離れて)配置されているので、航空機の下流表面における抗力を増加させる可能性がない。

    図9A、図9Bは、ナセル216の斜視図である。 図2A〜図7Bのナセルと同様に、入口カウリング226、出口カウリング230、および/またはカスケード282は、図示のように頂部カウリング228に対して長手方向に移動可能である。 いくつかの実施例では、頂部カウリング228は、入口カウリング226、出口カウリング230、および/またはカスケード282の長手方向の移動を案内するように構成された少なくとも1つの係合構造250bを備える。 このように、ナセル216の構成要素は、エンジン215の部分に接近するために、頂部カウリング228に対して移動可能である。 さらに、少なくとも1つの係合構造250bは、頂部カウリング228に対する延在または片持ち位置において移動した構成要素を支持することができる。 その結果、エンジン215は、入口カウリング226、出口カウリング230、および/またはカスケード282を簡単に移動させることによって修理および/または検査可能である。 例えば、入口カウリング226、出口カウリング230、および/またはカスケード282は、例えば、油の注入/確認、パネルの解放およびラッチ解除、電気系統および/または防氷システムへの接近などの軽微な修理用接近のために短いストロークに沿って移動可能である。

    図9Aに示されるように、入口カウリング226のスリーブ226a、226bは、一緒にまたは独立して移動できるように、長手方向に延在するスプリット290において互いに解放可能に接続可能である。 さらに、図9Bに示されるように、スリーブ226a、226bは、エンジン215へのより一層の接近を可能とするように、頂部カウリング228に対して独立して回転可能である。 従って、入口カウリング216、出口カウリング230、およびカスケード282のスリーブの移動および回転によって、例えばエンジン215を取り除きまたは変更する場合に、ナセル216の底部側に沿って接近することができる。 入口カウリング226、出口カウリング230、およびカスケード282のスリーブの移動および/または回転なしには、エンジンは別な方法で入口カウリングとパイロンの間で巧みに移動させる必要がある。 さらに、交換エンジン/インナバレルでは、入口カウリング226のスリーブが隙間を空けるためにヒンジで上に開かない場合、入口カウリングの中へと多少は立ち入ることすら生じてしまう。

    図10、図11は、図2A〜図7Bのナセル116の頂部カウリング128および一体化パイロン118を示す。 図10の正面図に示されるように、頂部カウリング128は、エプロン部分129と、エプロン部分129の横方向両側部に配置された一対の係合構造構成要素151a、151bとを備える。 図11に示されるように、エプロン部分129は、対応するナセルの入口と出口の間で横断方向スプリットまたはつなぎ目が頂部カウリング128に形成されないように、対応するナセルの入口と出口の間に長手方向に延在可能である。 さらに、1つまたは複数の構成要素が頂部カウリング128に対して移動可能となるように、係合構造構成要素151a、151bが頂部カウリング128の長手方向の長さに沿って延在する。 このように、頂部カウリング128およびパイロン118は、翼117に対して移動可能な構成要素を支持することができる。 いくつかの実施例では、係合構造構成要素151a、151bの一方または両方が、長手方向に延在するトラックまたはチャネルを備える。

    図10に示されるように、エプロン部分129は、対応するナセルの長手軸周りに度スパンθを有する。 例えば、エプロン部分129の角度スパンθは、ナセル116の長手軸周りに約10°〜180°で変化し得る。 図10に示されるように、エプロン部分129は、ナセル116の長手軸周りに、約85°〜約95°に、例えば90°の角度θに亘ることができる。 もちろん、角度スパンθは、エプロン部分129の横方向の幅およびトラック151a、151b間の距離に影響を及ぼし得る。 従って、角度スパンθは、ナセルの1つまたは複数の移動可能および/または回転可能な構成要素の安定した支持を可能とするように選択可能である。

    図12A〜図12Dは、第1の構成要素および第2の構成要素を有する実施例の係合構造350を示す。 この実施例では、第1の構成要素は、継続的および/または断続的なトラック351を備えており、第2の構成要素は、スライダ353を備えている。 係合構造350は、2つ以上の構成要素を摺動可能に一緒に接続するようにナセルと共に使用可能である。 例えば、第1の構成要素は、ナセルの頂部カウリングに接続可能であり、第2の構成要素は、入口カウリングに接続可能である。

    いくつかの実施例において、トラック351は、ブシュ333を把持するために1つまたは複数のC形取り付け具335を備える。 一緒になって、取り付け具335とブシュ333とは、長手方向に延在するチャネル337を形成する。 細長いスライダバー341がチャネル337を通って延在する。 従って、チャネル337は、トラック351に対するスライダバー341の移動を案内する。

    いくつかの実施例において、取り付け具335は、ナセルの頂部カウリングに対して取り付けられる。 ウェブ343が、スライダバー341に接続され、ナセルの1つまたは複数の他の構成要素、例えば、入口カウリング、出口カウリング、および/またはカスケードに取り付けられる。 このように、トラック351とスライダ353との間の係合によって、頂部カウリングに対するナセルの1つまたは複数の構成要素の移動が可能となり、さらに、移動した位置にある時に移動した構成要素が支持される。

    いくつかの実施例において、ウェブ343は、取り付け具335のフィンガまたは突出部334に対して割出し(index)可能な1つまたは複数のノッチまたは開口部345を備えることができる。 図12A、図12Bに示されるように、開口部345が、フィンガ334で割出しされると、ウェブ343は、フィンガ334が少なくとも部分的に開口部345を通って延在してトラック351に対するスライダ353の長手方向の移動を妨げるように、トラック351に対して回転可能となる。 同様に、図12C、図12Dに示されるように、スライダ353は、トラック351に対するスライダ353の長手方向の移動が可能となるよう開口部345およびフィンガ334を非係合にするようにトラック351に対して反対の方向に回転可能である。 図示のように、開口部345がフィンガ334で割出しされないと、スライダ353は、トラック351に対して回転できなくなり、トラック351に対するスライダ353の長手方向の移動がフィンガ334によって妨げられない。

    図13は、頂部カウリング428を備えるナセル416の断面図である。 上に説明した頂部カウリングと同様に、頂部カウリング428は、ナセル416の入口と出口の間に連続的に延在可能である。 頂部カウリング428は、図12A〜図12Dを参照して上に説明した一対の係合構造350a、350bを備える。 図14においてより明確に示されるように、トラック351の取り付け具335は、ブシュ333および取り付け具335がチャネルを形成するように、頂部カウリング428に対して取り付け可能である。 スライダバー341は、チャネルを通って摺動可能である。

    ウェブ343は、例えばピン、ナット、または他の留め具485によって、カスケードスリーブ482に対して取り付け可能である。 このように、ナセル416のカスケードスリーブ482a、482bは、頂部カウリング428に対して取り付けられ、係合構造350a、350bを介して頂部カウリング428に対して長手方向に移動可能である。 さらに、スライダ353を取り付け具335に対して割出しすることで、カスケードスリーブは、所望ならば、頂部カウリング428に対して回転可能となる。

    図13を参照すると、カスケード482および外側カウリング430は、ナセル416の底部側にある長手方向のスプリット490によって互いに分離される対向するスリーブ482a、482bを備えており、同様に、スリーブ430a、430bが、長手方向のスプリット490によって互いに分離される。 その結果、カスケードスリーブ482a、482bは、互いに独立して、頂部カウリング428に対して回転可能、および/または、頂部カウリング428に対して長手方向に移動可能である。 さらに、ナセル416は、カスケードスリーブ482a、482bが頂部カウリング428に対して一緒に移動可能となるように、カスケードスリーブ482a、482bを互いに接続するラッチ機構470を備えることができる。 いくつかの実施例では、外側カウリングスリーブ430a、430bが、カスケードスリーブ482a、482bとは独立に、頂部カウリング428に対して回転および/または移動可能である。 図13、図14においてはカスケードスリーブ482a、482bに接続されて示されているが、図12A〜図12Dの係合構造350は、同様に他の構成要素と共に使用可能である。 例えば、係合構造350は、ナセルの出口カウリングスリーブ、入口カウリングスリーブ、および/またはVAFNに接続可能である。

    図15Aに示されるように、ラッチ機構470は、ナセルの固定された構成要素、例えばファンケースから懸架可能な把持装置473を備える。 把持装置473は、カスケードスリーブ482a、482bの端部の間に配置される。 各カスケードスリーブ482a、482bは、把持装置473の少なくとも一部を受けることができるC形留め金471を備える。 図15A、図15Bに示されるように、把持装置473は、少なくとも第1の構成(図15A)と第2の構成(図15B)の間で回転可能であり、カスケードスリーブ482a、482bは、第1の構成においてラッチ機構470を介して互いに固定され、第2の構成において互いに独立して移動可能である。 このように、ラッチ機構470は、ナセル416の移動可能なスリーブ構成要素が例えば頂部カウリング428に対して一緒に長手方向に移動可能となるように、ナセル416の移動可能なスリーブ構成要素を互いに解放可能に取り付けるのに使用可能である。

    ここで図16に移ると、頂部カウリング628を備える別の実施例のナセル616の断面図が示される。 頂部カウリング628は、ナセル616の入口と出口の間に長手方向に連続的に延在可能である。 さらに、頂部カウリング628は、頂部カウリング628の横方向両側部に配置された第1の組の係合構造650a、650bと、頂部カウリング628の横方向両側部に配置された第2の組の係合構造660a、660bとを備える。 各係合構造650、660は、頂部カウリング628に対するナセル616の1つまたは複数の構成要素、例えば、入口カウリング、出口カウリング、コアカウリング、および/またはカスケードの長手方向の移動を可能とすることができる。 さらに、各係合構造650、660は、頂部カウリング628に対するこれらの構成要素の回転を可能とすることができる。

    図17は、別の実施例による頂部カウリング728の断面図である。 上に説明した頂部カウリングと同様に、頂部カウリング728は、ナセルの入口と出口の間に長手方向に連続的に延在可能である。 このように、頂部カウリング728は、頂部カウリング728に対して長手方向に移動しおよび/または回転するナセルの他の構成要素を支持することができる。 このような他の構成要素、例えば、入口カウリング、出口カウリング、カスケード、および/またはコアカウリングは、係合構造750、760を介して頂部カウリングに接続可能である。 頂部カウリング728は、アウトリガ(outrigger)構造773およびパイロン718に亘って配置されたアウタフェアリング構造771を備える。 図示のように、アウトリガ構造773は、係合構造750、760をパイロン718に対して構造的に支持するようにビーム775a、775bに接続される。 この実施例では、フェアリング構造771は、ビーム775a、775bを構造的に支持せずに頂部728の空気力学的外側表面を形成することができる。

    図18は、別の実施例による頂部カウリング828の断面図である。 頂部カウリング828は、アウトリガ構造873およびビーム875a、875bによってパイロン818に対して構造的に支持された係合構造850、860を備える。 図17の頂部カウリングとは対照的に、フェアリング構造871はまた、係合構造850、860とパイロン818の間の付加的な構造上の支持を提供するためにビーム875a、875bに接続される。

    図19Aは、別の実施例によるナセル916の断面図である。 ナセル916は、頂部カウリング928と、頂部カウリング928の横方向両側部に配置された係合構造950a、950bと、頂部カウリング928に対して回転可能かつ長手方向に移動可能である入口カウリングスリーブ926a、926bとを備える。 このように、入口カウリングスリーブ926a、926bは、ナセル916内に配置されたエンジン915の部分に接近するために、頂部カウリング928に対して回転可能および/または長手方向に移動可能である。

    ナセル916はまた、入口カウリングスリーブ926a、926bを互いに解放可能に取り付けるように構成された把持装置973を備える。 図19Bに示されるように、把持装置973は、1つまたは複数のアクチュエータ975と同軸に整列可能である。 例えば、ストローク971を備えるアクチュエータ975は、把持装置973に接続可能であり、頂部カウリング928に対してナセル916のVAFN977を移動させるように構成可能である。 このように、把持装置973は、静止構造を提供することができ、この静止構造からアクチュエータは、飛行中にまたは検査または修理の目的で地上において頂部カウリング928に対してナセル916の1つまたは複数の構成要素を(例えば飛行中に)移動および/または(例えば地上での修理のために)回転させることができる。

    図19Cは、ナセル916の係合構造950のうちの1つと整列可能な実施例のアクチュエータ995を示す。 アクチュエータ995は、ナセル916の別の構造、例えば、頂部カウリングまたは入口カウリングに対して出口カウリング930および/またはカスケードアレイ982を移動させるように構成された第1のストローク991を備えることができる。 いくつかの実施例では、第1のストローク991は、カウリングを移動させるだけであるが、独立した作用によるその回転を妨げるものではない。 アクチュエータ995はまた、出口カウリング930および/または頂部カウリングに対してVAFN977を移動させるように構成された第2のストローク993を備える。 第2のストローク993はまた、出口カウリング930およびカスケードアレイ982を頂部カウリング928に対して独立して移動および/または回転させるように構成されている。 1つまたは複数のアクチュエータストロークをナセル916の1つまたは複数の係合構造950と同軸に整列させることで、ナセルの複数の構成要素が、独立して頂部カウリング928に対して長手方向に移動および/または回転可能となる。

    図20〜図22は、ナセルの構成要素を移動および/または回転させるようにナセル内で1つまたは複数の係合構造と同軸に配列可能なアクチュエータ装置の実施例を示す。 図20は、第1のアクチュエータストローク1003および第2のアクチュエータストローク1005を備える第1の実施例のアクチュエータ装置1001を示す。 図示のように、第1のアクチュエータストローク1003は、入口管部1013を通して1つまたは複数の圧力流体を受け入れる油圧室1011に隣接して配置される。 同様に、第2のアクチュエータストローク1005は、入口管部1017を通して1つまたは複数の圧力流体を受け入れる油圧室1015に隣接して配置される。 このように、各アクチュエータストローク1003、1005は、少なくとも2つの位置の間で油圧で駆動可能である。

    第1のアクチュエータストローク1003は、ナセルの1つまたは複数の構成要素、例えば、頂部カウリングおよび/または入口カウリングに取り付け可能な自由端部1007を備えており、アクチュエータストローク1003の反対の端部1008は、ナセルの出口カウリング1030内で摺動する。 従って、第1のアクチュエータストローク1003の駆動によって、出口カウリング1030は、自由端部1007に取り付けられたナセルの構成要素に対して移動することができる。

    第2のアクチュエータストローク1005は、ナセルの1つまたは複数の構成要素、例えば、VAFNカウリングに取り付け可能な自由端部1009を備えており、アクチュエータストローク1005の反対の端部1010は、ナセルの出口カウリング1030内で摺動する。 従って、アクチュエータ装置1001によって、1つまたは複数の構成要素(例えば、出口カウリング1030およびVAFNカウリング)は、ナセルの他の構成要素に対して移動および/または回転することができる。 図20は、油圧で駆動可能なアクチュエータ装置1001を示しているが、当業者は、アクチュエータ装置の1つまたは複数の構成要素を駆動する他の手段が使用可能なことを理解するであろう。 例えば、いくつかの実施例では、アクチュエータ装置は、1つまたは複数の電気的アクチュエータを備えることができる。

    図21は、第1のアクチュエータストローク1203および第2のアクチュエータストローク1205を備えるアクチュエータ装置1201を示す。 図示のように、第1のアクチュエータストローク1203は、ストローク1203が出口カウリング1230に対して移動および回転するように、第1のフレックスシャフト(flex shaft)1212によって回転可能に駆動可能である。 さらに、第2のアクチュエータストローク1205は、入口管部1217を通して1つまたは複数の圧力流体を受け入れる、出口カウリング1230内に形成された油圧室1215に隣接して配置される。 このように、各アクチュエータストローク1203、1205は、少なくとも2つの位置の間で駆動可能である。

    第1のアクチュエータストローク1203は、ナセルの1つまたは複数の構成要素、例えば、頂部カウリングおよび/または入口カウリングに取り付け可能な自由端部1207を備えており、アクチュエータストローク1203の反対の端部1208は、ナセルの出口カウリング1230内で移動および回転する。 従って、第1のアクチュエータストローク1203の駆動によって、出口カウリング1230は、自由端部1207に取り付けられたナセルの構成要素に対して移動および/または回転することができる。 第2のアクチュエータストローク1205は、ナセルの1つまたは複数の構成要素、例えば、VAFNカウリングに取り付け可能な自由端部1209を備えており、アクチュエータストローク1205の反対の端部1210は、ナセルの出口カウリング1230内で摺動する。 従って、アクチュエータ装置1201によって、1つまたは複数の構成要素(例えば、出口カウリング1230およびVAFNカウリング)は、ナセルの他の構成要素に対して移動および/または回転することができる。

    図22は、第1のアクチュエータストローク1303および第2のアクチュエータストローク1305を備えるアクチュエータ装置1301を示す。 図示のように、第1のアクチュエータストローク1303は、ストローク1303が出口カウリング1330に対して移動および回転するように、第1のフレックスシャフト1312によって回転可能に駆動可能である。 さらに、第2のアクチュエータストローク1305は、ストローク1303が出口カウリング1330に対して移動および回転するように、第2のフレックスシャフト1311によって回転可能に駆動可能である。 従って、アクチュエータ装置1301によって、1つまたは複数の構成要素(例えば、出口カウリング1330およびVAFNカウリング)は、ナセルの他の構成要素に対して移動および/または回転することができる。

    図20〜図22のアクチュエータ装置は、出口カウリングおよびVAFNカウリングについて説明したが、本願で開示されたアクチュエータ装置が、ナセルの他の構成要素に対する任意の1つまたは複数の構成要素の相対的な移動および/または回転を可能とするようにナセルの係合構造と整列可能であることは、理解されるであろう。

    当業者は、さまざまな実施例からさまざまな特徴の交換可能性を理解するであろう。 これらの技術およびシステムは、特定の実施態様および実施例の文脈で開示されたが、当業者は、これらの技術およびシステムが、具体的に開示された実施例を越えて他の実施例および/または使用、およびこれらの技術およびシステムの明らかな修正物および均等物に拡張可能であることを理解するであろう。 さらに、記載された本発明のさまざまな態様および特徴が、独立して実施可能、一緒に組み合わせ可能、または互いに置換可能であること、および、特徴および態様のさまざまな組み合わせおよび下位の組み合わせが可能であり、依然として本発明の範囲に含まれ得ることが予想される。 従って、本願で開示されたシステムの範囲が、上に説明した特定の開示の実施例によって限定されるべきでないことが意図されている。

    上の説明は、さまざまな実施例に適用される本発明の新規な特徴を指摘しているとはいえ、当業者は、図示された装置またはプロセスの詳細および形態におけるさまざまな省略、置換、および変更が、本発明の範囲から逸脱せずに可能であることを理解するであろう、従って、本発明の範囲は、上述した説明によってではなく任意の与えられた請求項によって規定される。 与えられた請求項の均等の範囲および意味に含まれる全ての変更は、与えられた請求項の範囲に含まれる。

    10…航空機 12…胴体 14…翼 15…エンジン 16…ナセル 17…翼14の下側 19…ナセル16の入口 20…ファン 115…エンジン 116…ナセル 118…パイロン 119…入口 120…ファン 124…入口リップ部 126…入口カウリング 128…頂部カウリング 130…出口カウリング 131…出口 140a…スプリット 140b…スプリット 142a…横断方向スプリット 142b…横断方向スプリット 177…中心線

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