航空機のパイロットのための酸素の機上での生成

申请号 JP2015514071 申请日 2013-05-17 公开(公告)号 JP6316801B2 公开(公告)日 2018-04-25
申请人 ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド; B/E Aerospace, Inc.; 发明人 クシャーサガー、ギリシュ エス.; デゲンハート、デトレフ; シェリフ、アシュラフ エフ.;
摘要
权利要求

航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員に、調節された酸素の流れを供給するためのシステムであって、 初期の段階において酸素を迅速に供給するように構成された第1の機上酸素供給器であって、加圧された酸素のシリンダと化学式の酸素発生器の組み合わせを含む前記第1の機上酸素供給器と、 後の段階において酸素を供給するように構成された第2の機上酸素供給器であって、圧スイング吸着技術を取り入れた分子ふるい酸素発生器と固体電解質発生器との組み合わせを有し、前記分子ふるい酸素発生器が、前記固体電解質発生器の上流であって、前記固体電解質発生器に送られる供給流の酸素濃度を増加させるように構成された、前記第2の機上酸素供給器と、 前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器を制御するように構成されるとともに、前記第1および第2の機上酸素供給器を作動させ、前記固体電解質発生器が30,000フィートを上回る高度および30,000フィート以下の高度における呼吸に適した圧力で高度に濃縮された酸素を供給することができる動作状態に達した前記固体電解質発生器からの高度に濃縮された酸素の存在を感知するときに前記第1の機上酸素供給器を停止させるように構成されたコントローラと、 を備えるシステム。前記第1の機上酸素供給器が、95%以上の酸素濃度を有する第1のガスの流れを供給するように構成されている請求項1に記載のシステム。前記第2の機上酸素供給器が、透過膜を備える請求項1に記載のシステム。前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方へと接続されたパルス状酸素送出サブシステムをさらに備え、 前記パルス状酸素送出サブシステムが、検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいてパイロットまたは操縦室の乗組員への酸素の流れを調節するように構成されている請求項1に記載のシステム。前記パルス状酸素送出サブシステムへと接続された呼吸マスクをさらに備え、 前記呼吸マスクが、前記パルス状酸素送出サブシステムからパイロットまたは操縦室の乗組員へと前記呼吸マスクを介して酸素を供給するように構成されている請求項4に記載のシステム。前記パルス状酸素送出サブシステムに連絡した関係の少なくとも1つのセンサをさらに備え、 前記センサが、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸サイクルの吸入段階を示すために圧力低下を検出するように構成されている請求項5に記載のシステム。前記コントローラが、以下のパラメータ、すなわち前記第1の機上酸素供給器または前記第2の機上酸素供給器へと供給される空気の流量、前記第1の機上酸素供給器の温度、前記第2の機上酸素供給器の温度、前記第1の機上酸素供給器の圧力、および前記第2の機上酸素供給器の圧力のうちの少なくとも1つを調節することによって性能を最適化するように構成されている請求項1に記載のシステム。前記第1の機上酸素供給器からの酸素の供給の前記初期の段階における航空機の高度が、30,000フィートよりも高い請求項1に記載のシステム。航空機の機上のパイロット用または操縦室の乗組員用を含む、調節された酸素の流れを供給するためのシステムであって、 初期の段階において酸素を供給するように構成された第1の機上酸素供給器であって、加圧された酸素のシリンダと化学式の酸素発生器の組み合わせを含む前記第1の機上酸素供給器と、 少なくとも1つの機上酸素発生器を備えている第2の機上酸素供給器であって、圧力スイング吸着技術を取り入れた分子ふるい酸素発生器と固体電解質発生器との組み合わせを有し、前記分子ふるい酸素発生器が、前記固体電解質発生器の上流であって、前記固体電解質発生器に送られる供給流の酸素濃度を増加させるように構成された、前記第2の機上酸素供給器と、 前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方へと電気的に接続され、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方を制御するように構成されるとともに、前記第1および第2の機上酸素供給器を作動させ、前記固体電解質発生器が30,000フィートを上回る高度および30,000フィート以下の高度における呼吸に適した圧力で高度に濃縮された酸素を供給することができる動作状態に達した前記固体電解質発生器からの高度に濃縮された酸素の存在を感知するときに前記第1の機上酸素供給器を停止させるように構成されたコントローラと、 前記第1の機上酸素供給器、前記第2の機上酸素供給器、および前記コントローラへと接続され、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の下流に位置するパルス状酸素送出サブシステムと、 前記パルス状酸素送出サブシステムへと接続され、前記パルス状酸素送出サブシステムの下流に位置するパイロットまたは操縦室の乗組員のための呼吸マスクと、 を備えており、 前記パルス状酸素送出サブシステムが、パイロットまたは操縦室の乗組員の検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいて前記呼吸マスクへの酸素の流れを調節するように構成されているシステム。航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員に、調節された酸素の流れを供給するための方法であって、 加圧された酸素のシリンダと化学式の酸素発生器とを有するとともに90%以上の酸素濃度を有する第1のガスの流れを供給するように構成された第1の機上酸素供給器から30,000フィートを上回る高い高度において酸素の初期の流れを開始させるために第1のシステムを作動させるステップと、 圧力スイング吸着技術を取り入れた分子ふるい酸素発生器と固体電解質発生器との組み合わせを有し、前記分子ふるい酸素発生器が、前記固体電解質発生器の上流であって、前記固体電解質発生器に送られる供給流の酸素濃度を増加させるように構成され、99%以上の酸素濃度を有する第2のガスの流れを供給するように構成された第2の機上酸素供給器から酸素の後の流れを開始させるために第2のシステムを作動させるステップと、 前記第2のシステムから供給される酸素を前記第1のシステムから供給される酸素と統合するステップと、 前記固体電解質発生器が30,000フィートを上回る高度および30,000フィート以下の高度における呼吸に適した圧力で高度に濃縮された酸素を供給することができる動作状態に達した前記固体電解質発生器からの高度に濃縮された酸素の存在を感知することを検出することにより前記第2のシステムが酸素の供給の要件を満たすことができる場合に、前記第1のシステムを停止させるステップと、 パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸パターンを検出するステップと、 パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸マスクへの酸素の流れを、検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいて酸素の流量を変化させるように構成されたパルス状酸素送出サブシステムを介して前記第1のシステムまたは前記第2のシステムから前記マスクへと酸素をもたらすことによって、調節するステップと、 を含む方法。

说明书全文

本発明は、広くには、航空機に搭乗中のパイロットまたは操縦室の乗組員などに調節された酸素の流れをもたらすためのシステムおよび方法に関する。本発明は、さらに詳しくは、呼吸に適した酸素ガスが航空機の降下時などに航空機に搭乗中のパイロットまたは操縦室の乗組員にとって迅速かつ間欠的に利用可能であることを保証するためのシステムおよび方法に関する。このシステムの構成要素は、酸素発生器を含む。

航空機のパイロットまたは操縦室の乗組員に酸素を供給するための伝統的なシステムおよび方法は、航空機の機上に格納されたシリンダに収容され、圧および/または流量の調節装置へともたらされる気体の酸素に頼っている。

酸素豊富化ガスの加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器のいずれかに完全に頼ることには、いくつかの欠点が存在する。酸素豊富化ガスの加圧シリンダは、酸素供給システムにかなりの重量を追加するとともに、絶えず存在する燃焼の恐れをもたらすことによって、危険の可能性の一因となる。追加の重量は、燃料コストを増加させる。ガスの加圧シリンダからの酸素を、航空機の分配網における1つ以上の供給源から分配することができ、あるいは個別のシリンダを、各々のパイロットまたは操縦室の乗組員について設けることができる。いずれの場合も、航空機の限られた空間に鑑みて、シリンダからの酸素は、典型的には航空機の照明システムの構成要素から遠くなく、危険の可能性を高めている。例えば、座席の上方の個々のシリンダまたは分配網の出口が、光源の近くである。化学式の酸素発生器は、この危険の可能性を減らし、加圧された気体のシリンダを継続的に格納する重量を削減するが、応用が限られている。例えば、化学式の酸素発生器は、短い飛行(例えば、約22分未満)において1回だけ使用できるようにしか設計されておらず、それらの適用性は、飛行経路の地勢にさらに依存する可能性がある。加圧シリンダの補充および1回だけしか使用できない化学式の酸素発生器の交換の必要性が、航空機の酸素供給システムの維持コストを高めている。

第1に搭乗員によって呼吸に使用される酸素を生成し、第2に航空機の燃料タンクの不活性環境として使用されるチッ素を生成するために、分子ふるい床および/または透過膜の技術を利用するシステムが、公知である。しかしながら、そのようなシステムは、依然として酸素(酸素を呼吸に適した圧力で届けることができるように)およびチッ素の両方について圧縮機を設けることを必要とする。さらに、生み出すことができる酸素の濃度が、使用される伝統的な機上酸素発生器(OBOG)の装置技術の性質によって制限される。

圧力スイング吸着(PSA)技術は、加圧されたガスが通常は固体表面へと引き付けられ、その表面に吸着するという原理にもとづく。圧力が高いほど、ガスの吸着が多くなる。圧力が高から低へと下げられ、あるいはスイングされるとき、ガスの放出または脱着が生じる。異なる気体は、異なる固体材料へと異なる程度で吸着され、あるいは引き付けられる傾向にあるため、気体混合物を、圧力スイング吸着(PSA)によって分離することができる。したがって、圧力が下げられるとき、固体材料にあまり強くは引き付けられないガスが最初に脱着され、出口流を形成する。ガスが吸着された固体材料の床がその吸着の限度容量に達した後で、圧力がさらに下げられ、より強く引き付けられたガスも放出される。機上酸素発生器(OBOG)に当てはまるとおり、典型的にはエンジンの抽気が圧力スイング吸着(PSA)装置へと送られ、空気のチッ素成分が空気の酸素成分よりも強く固体材料の床へと吸着され、酸素豊富な出口流が生成される。これは、気腫の患者および呼吸のために酸素豊富な空気を必要とする他の者のための可搬の酸素濃縮装置において用いられるプロセスと同様である。

圧力スイング吸着(PSA)技術にもとづく機上酸素発生器(OBOG)は、圧縮された空気に依存する。航空機において、この圧縮空気は、典型的には、30〜40psigの範囲の圧力を有する320〜380°Fの範囲の温度のエンジンの抽気として入手可能である。しかしながら、エンジンの抽気または他の供給源からの圧縮された空気が容易には利用できない場合、空気を圧力スイング吸着(PSA)方式の機上酸素発生器(OBOG)による受け取りに適するように充分に加圧するために、圧縮機を使用することができる。

圧力スイング吸着(PSA)システムのための吸着剤は、選択的な吸着を示す2つ以上のガスの間の区別の能力を有さなければならない。圧力スイング吸着(PSA)システムに適した吸着剤は、通常は、例えば活性炭、シリカゲル、アルミナ、およびゼオライトなど、大きな表面積ゆえに選択されるきわめて多孔性の材料である。これらの表面に吸着されたガスは、厚さが分子1つ分にすぎず、あるいは最大でも分子数個分にすぎない層を構成することができる。1グラムにつき数百平方メートルの表面積を有する吸着剤が、ガスにて吸着剤の重量のかなりの割合を吸着することを可能にする。ゼオライトおよび炭素分子ふるいと呼ばれるある種の活性炭の分子ふるい特性が、一部のガス分子を、異なるガスについての差別的な吸着の選択性に加えて、サイズにもとづいて排除するように機能する。

機上酸素発生器(OBOG)装置によって生成される呼吸用の酸素は、典型的には、膜を通る必要な循環ゆえに、すぐには利用することができない。セラミック酸素発生器(COG)装置は、典型的には、圧力においてより純粋またはより高度に濃縮された酸素豊富ガスをもたらす能力にもとづいて、分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置よりも優れているが、セラミック酸素発生器(COG)装置からの酸素も、そのような装置からの酸素の発生に必要な高い温度の要件ゆえに、すぐには利用することができない。短時間で高純度の酸素をもたらすことができる他の構成要素を統合することによって、降下時または発生中の非常時の短時間での呼吸用の酸素ガスの入手性を犠牲にすることなく、既存の固体電解質酸素分離(SEOS)技術を取り入れるセラミック酸素発生器(COG)装置および圧力スイング吸着(PSA)技術を取り入れる分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置を含む機上酸素発生器(OBOG)の利点を活用するシステムを提供することが、望ましいと考えられる。

また、30,000フィート未満の待機高度において充分に酸素豊富な空気を供給するための圧力スイング吸着(PSA)技術を利用する分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置を取り入れるシステムを提供することも、望ましいと考えられる。30,000フィート未満で酸素を供給するために分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置に頼ることができることで、30,000フィート以上の高度において必要とされるより高度に濃縮された酸素ガス(約99%の純度)を生み出すセラミック酸素発生器(COG)装置のための電気および加熱のコストも減らすことができる。

さらに、酸素の迅速かつ豊富な供給が利用可能であることを保証し、酸素の使用の効率を最大化し、短期的には必要でない気体を将来の使用のために再利用または貯蔵するために、システム内の種々の供給源からの酸素の供給を管理するためのコントローラを備えるシステムを提供することが、望ましいと考えられる。

高度に加圧される酸素シリンダおよび1回だけしか使用できない化学式の酸素発生器は、これらの酸素供給源に頼る航空機の維持のコストの原因である。加圧された気体酸素のシリンダおよび化学式の酸素発生器への依存を、それらの使用を機上酸素発生器(OBOG)装置からの酸素豊富ガスが利用可能になる前の非常および降下の状況へと留保することによって減らすことが、きわめて好都合であると考えられる。

最後に、酸素の流れが必要とされるときに限ってもたらされるようにフィードバック機構を備えるパルス状の供給装置によって乗客または乗員のマスクへと酸素をもたらすことによって利用可能または生成される酸素を節約することが、好都合であると考えられる。本発明は、これらのニーズおよび他のニーズを満たす。

本発明は、呼吸に適した酸素豊富ガスを迅速かつ間欠的に供給するためのシステムを提供する。本発明の一態様によれば、システムが、降下および高度の維持の両方の最中、ならびに非常の状況の発生時などに、航空機のパイロットまたは操縦室の乗組員の必要性を満たすように設計される。

いくつかの態様のうちの第1の態様によれば、本発明は、航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員に調節された酸素の流れを供給するためのシステムを提供する。本システムは、初期の段階において酸素を迅速に供給するように構成された第1の機上酸素供給器と、後の段階において酸素を供給するように構成された第2の機上酸素供給器と、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器を制御するように構成されたコントローラとを備える。前記第1の機上酸素供給器からの酸素の供給の前記初期の段階における航空機の高度は、典型的には30,000フィートよりも高い。このシステムにおいて、前記第2の機上酸素供給器は、分子ふるい酸素発生器および/または固体電解質酸素分離器を備えることができる。別の態様においては、前記第2の機上酸素供給器が、セラミック酸素発生器および/または圧力スイング吸着酸素発生器を備えることができる。別の態様においては、前記第2の機上酸素供給器が、透過膜を備えることができる。別の態様においては、前記第1の機上酸素供給器が、加圧された酸素のシリンダおよび/または化学式の酸素発生器を備えることができる。前記第1の機上酸素供給器は、典型的には、95%以上の酸素濃度を有する第1のガスの流れを供給するように構成される。

機上酸素供給器に加えて、本システムは、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方へと接続されたパルス状酸素送出サブシステムをさらに備えることができる。このパルス状酸素送出サブシステムが、検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいてパイロットまたは操縦室の乗組員への酸素の流れを調節するように構成される。本システムは、典型的には、前記パルス状酸素送出サブシステムへと接続された1つ以上の呼吸マスクをさらに備え、この1つ以上の呼吸マスクが、典型的には、この呼吸マスクを介して前記パルス状酸素送出サブシステムからパイロットまたは操縦室の乗組員へと酸素を供給するように構成される。本システムは、前記パルス状酸素送出サブシステムに連絡した関係の少なくとも1つのセンサをさらに備えることができ、この少なくとも1つのセンサが、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸サイクルの吸入段階を示すために圧力低下を検出するように構成される。

本システムのコントローラは、以下のパラメータ、すなわち前記第1の機上酸素供給器または前記第2の機上酸素供給器へと供給される空気の流量、前記第1の機上酸素供給器の温度、前記第2の機上酸素供給器の温度、前記第1の機上酸素供給器の圧力、および前記第2の機上酸素供給器の圧力のうちの1つ以上を調節することによって性能を最適化するように構成される。

第2の態様によれば、本発明は、航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員などに調節された酸素の流れを供給するためのシステムであって、初期の段階において酸素を供給するように構成された第1の機上酸素供給器と、少なくとも1つの機上酸素発生器を備えている第2の機上酸素供給器と、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方へと電気的に接続されたコントローラとを備えるシステムを提供する。前記コントローラは、好ましくは、前記第1の機上酸素供給器および前記第2の機上酸素供給器の両方を制御するように構成される。パルス状酸素送出サブシステムが、好ましくは、前記コントローラへと接続され、前記第1の機上酸素供給器の下流において前記第1の機上酸素供給器へと接続され、前記第2の機上酸素供給器の下流において前記第2の機上酸素供給器へと接続される。パイロットおよび/または操縦室の乗組員のための1つ以上の呼吸マスクが、好ましくは前記パルス状酸素送出サブシステムへと前記パルス状酸素送出サブシステムの下流に接続され、前記パルス状酸素送出サブシステムは、好ましくはパイロットおよび/または操縦室の乗組員の検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいて前記1つ以上の呼吸マスクへの酸素の流れを調節するように構成される。

第3の態様によれば、本発明は、航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員に調節された酸素の流れを供給するための方法を提供する。本方法においては、第1のシステムが、加圧された酸素のシリンダ、化学式の酸素発生器、および加圧された酸素のシリンダと化学式の酸素発生器との組み合わせで構成されるグループから選択される第1の機上酸素供給器から30,000フィートを上回る高い高度において酸素の初期の流れを開始させるために作動させられる。次いで、第2のシステムが、第1の機上酸素発生器、第2の機上酸素発生器、および前記第1の機上酸素発生器と前記第2の機上酸素発生器との組み合わせで構成されるグループから選択される第2の機上酸素供給器から酸素の後の流れを開始させるために作動させられる。前記第1の機上酸素発生器は、好ましくは90%以上の酸素濃度を有する第1のガスの流れを供給するように構成され、前記第2の機上酸素発生器は、99%以上の酸素濃度を有する第2のガスの流れを供給するように構成される。前記第2のシステムから供給される酸素が、前記第1のシステムから供給される酸素と統合される。典型的には、前記第1のシステムは、前記第2のシステムが酸素の供給の要件を満たすことができる場合に停止させられる。パイロットおよび/または操縦室の乗組員の呼吸パターンおよび/または生理的な要件が検出され、パイロットおよび/または操縦室の乗組員の1つ以上の呼吸マスクへの酸素の流れが、検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいて酸素の流量を変化させるように構成されたパルス状酸素送出サブシステムを介して前記第1のシステムまたは前記第2のシステムから前記1つ以上のマスクへと酸素をもたらすことによって調節される。

本システムは、酸素発生器の重量、体積、および潜在的な燃焼の恐れを最小にするように設計される。本システムは、さらに、種々の供給源からの酸素の供給およびシステムの種々の構成要素の相互作用を選択的に制御することによって酸素の使用を節約するように設計される。

加圧された酸素豊富なガスのシリンダおよび/または化学式の酸素発生器を、非常の状況の発生時または初期の航空機の降下の態様において呼吸に適した酸素ガスを圧力のもとで速やかに供給するために使用することができる。

本発明のシステムは、伝統的な加圧シリンダおよび/または化学式の酸素発生器とともに、より軽量な機上酸素発生器(OBOG)装置をシステムの一部として酸素を供給するために好都合に備える。シリンダに蓄えられるべき酸素の量または化学式の酸素発生器によって生成されるべき酸素の量を、非常の状況または降下の開始から機上酸素発生器(OBOG)装置からの酸素の第2の供給が利用可能になるまでの時間期間(分子ふるい酸素発生器(MSOG)、透過膜酸素発生器、およびセラミック酸素発生器(COG)についてはサイクリングにもとづき、セラミック酸素発生器(COG)については温度の到達にもとづく)をまかなうために必要な酸素の量へと減らすことができる。

本発明のシステムは、地上での加圧シリンダへの気体酸素の補充の必要性を低減または皆無にし、さらには1回だけしか使用することができない化学式の酸素発生器の交換の必要性を低減または皆無にすることによって、維持のコストを下げるように設計されている。本発明のシステムは、これらの目的を、機上酸素発生器(OBOG)装置から生成される余分な高純度の酸素ガスを将来の使用のために蓄えることによって達成することができる。パイロットまたは操縦室の乗組員の当面の呼吸の必要性を満たすために必要な分を超える余分な高度に酸素豊富なガスを、加圧シリンダまたは他の非常時の供給用の備蓄へと供給することができる。

本発明のシステムは、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸マスクを通じた吸入を検出し、吸入の検出時にマスクへの酸素の流れを開始または再開する。

本発明の他の特徴および利点が、以下の詳細な説明を本発明の原理を一例として示している添付の図面と併せて検討することによって、明らかになるであろう。

本発明の一態様による共通のコントローラによる伝統的および現代的な酸素供給システムの統合を説明する概略図である。

本発明は、酸素の生成、供給、および適切な備蓄の維持のためのシステムおよび方法を提供する。本発明の1つの好ましい用途は、30,000フィートを上回る高い高度、降下時、30,000フィート未満の待機高度、変化する地勢を越える飛行経路、および任意の継続時間の飛行などにおいて、航空機に搭乗しているパイロットおよび/または操縦室の乗組員のために酸素を供給することにある。本発明は、ビジネスジェット機および民間航空機の両方におけるパイロットおよび操縦室の乗組員への酸素の供給において、いくつかの利点を提供する。

酸素の適切な備蓄の維持を、非常用備蓄の補充を通じて将来の使用のために生成された余分な酸素を蓄えることによって達成することができる。システムから供給される酸素をパイロットおよび操縦室の乗組員が必要とする酸素によりぴったりと一致させることによる利用可能な酸素の保存も、適切な備蓄の維持を助ける。

図1に示されるように、現時点における好ましい実施形態においては、航空機上のパイロットおよび/または操縦室の乗組員に調節された酸素の流れを供給するためのシステム100の構成要素が、急速酸素供給源108、機上酸素発生器110、およびパルス状酸素送出サブシステム116へと接続されて、これらを制御するように構成されたコントローラ102を備えている。

典型的には、コントローラを急速酸素供給源へと電気的に接続する配線104が設けられ、コントローラを機上酸素発生器へと電気的に接続する配線106が設けられ、コントローラをパルス状酸素送出サブシステムへと電気的に接続する配線105が設けられるが、代案として、これらの構成要素を無線で電気的に接続することも可能である。

コントローラは、各々の酸素供給源および減圧リレーと電気的に通信する。より具体的には、コントローラが、各々の酸素供給源と各々の呼吸マスクまたはマスクに酸素を供給するパルス状酸素送出サブシステムとの間の電気動作オン/オフ入口ソレノイドバルブと通信する。さらに、コントローラは、機室の圧力および対応する高度を表わす機室気圧入力信号を生成するための機室気圧トランスデューサと電気的に通信する。

コントローラは、好ましくは、以下のパラメータ、すなわち第1の機上酸素供給器または第2の機上酸素供給器へと供給される空気の流量、第1の機上酸素供給器の温度、第2の機上酸素供給器の温度、第1の機上酸素供給器の圧力、ならびに第2の機上酸素供給器の圧力のうちの少なくとも1つを調節することによって、性能を最適化するように構成される。

さらに、供給配管112が、急速酸素供給源をパルス状酸素送出サブシステムへと接続し、別の供給配管114が、機上酸素発生器をパルス状酸素送出サブシステムへと接続し、パルス状酸素送出サブシステムは、各々のパイロットおよび/または操縦室の乗組員のための複数の呼吸マスク128、130、132、134、136(典型的には、各々の呼吸マスクに呼吸バッグが取り付けられている)に連通し、低圧管118、120、122、124、126が、各々のマスクを酸素の供給源へと接続している。

急速酸素供給源108は、好ましくは、酸素豊富ガスの加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器の少なくとも一方を備える。

機上酸素発生器(OBOG)110は、好ましくは、固体電解質酸素分離(SEOS)技術を取り入れるセラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)、圧力スイング吸着(PSA)技術を取り入れる分子ふるい酸素発生器(MSOG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)、または膜の選択的な透過性に頼って気体混合物の成分を分離する透過膜方式の酸素発生器のうちの少なくとも1つを含む。

パルス状酸素送出サブシステム116は、例えば個々の呼吸マスクへと酸素の流れを間欠的にもたらすために、供給される酸素を受け取るための入口と、1つ以上の呼吸マスクへの供給配管に接続された1つ以上のソレノイドバルブで制御される出口とを備えるマニホールドまたはリザーバなどの1つ以上のパルス状酸素供給器を備えることができる。

セラミック酸素発生器(COG)の形式の装置は、典型的には、呼吸に適した圧力の高度に濃縮された酸素ガス(実質的に100%のO2)を好都合に生成することによって、空間を占め、重量を増やす圧縮機の必要を軽減し、あるいは皆無にする。

空気の供給の流れから酸素を分離するためのセラミック膜が、酸素をイオン化して分離するために、特殊なセラミック材料の内面の触媒特性を使用する。航空機への適用時に、セラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置のための空気の供給の流れは、典型的にはエンジンの抽気である。しかしながら、セラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置のための供給ガスは、他の供給源から由来してもよい。例えば、供給ガスは、例えばセラミック酸素発生器(COG)または分子ふるい酸素発生器(MSOG)などの他の機上酸素発生器(OBOG)装置の生成物の流れから由来することができる。

セラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置が、酸素の濃度がより高い入力流においてより効率的に機能できることに鑑みて、セラミック酸素発生器(COG)装置へと送られる供給流の酸素濃度を他の供給流、すなわちエンジンの抽気の酸素濃度を超えて高めるために、セラミック酸素発生器(COG)装置の上流に別の機上酸素発生器(OBOG)装置を有することがきわめて好都合かもしれない。別の現時点における好ましい態様においては、ガス分離器装置を、約21%の酸素を含む空気のみと比べてより高い濃度の酸素ガスをセラミック酸素発生器(COG)装置へと供給できるように、セラミック酸素発生器(COG)装置の上流に設けることができる。この追加のガス分離器は、例えば自身の生成物の流れをセラミック酸素発生器(COG)へと送る別のセラミック酸素発生器(COG)または分子ふるい酸素発生器(MSOG)であってよい。

あるいは、この追加のガス分離器は、自身の残余の流れをセラミック酸素発生器(COG)へと送る機上不活性ガス発生器(OBIGG)であってよい。機上不活性ガス発生器(OBIGG)装置が使用され、供給流が空気である場合、酸素豊富な残余の流れは、呼吸には適さない。しかしながら、この残余の流れをセラミック酸素発生器(COG)装置へと送ることで、呼吸に適した空気が生み出されると考えられ、セラミック酸素発生器(COG)装置が未処理の空気が供給流として使用される場合よりも効率的に動作すると考えられる。

高い表面温度における酸素のイオン化プロセスが、生物学的な成分または有毒な化学成分の存在の可能性のない実質的に100%の純粋な酸素であるセラミック膜方式の機上の発生器からの生成ガスの生成の一因である。セラミックの動作温度は、約700℃であり、膜におよぶ電位差は1ボルト程度である。セラミック膜酸素発生器は、イオン輸送膜の技術の1つの好ましい部分集団である。

セラミック膜酸素発生器装置は、可動部品がなく、供給空気の混入物質に影響されにくく、劣化および不具合を検出できるという少なくとも3つの好都合な特性を有している。可動部品がないことは、信頼性を向上させ、航空宇宙の用途にとってとくに望ましい。供給空気の混入物質に影響されにくいことで、安全性が向上し、製品寿命が改善される。すべての他の公知の空気分離技術は、供給空気の汚染物質または分の影響を受けやすい。セラミック膜装置の動作の完全性は、空気、汚染物質、および水分の微量成分によって影響される他の分離装置の動作の変動性よりも優れている。セラミック膜分離装置の性能の低下または装置の製品寿命の終わりへの接近を迅速に検出できることは、人間の生命に影響がおよぶ用途にとってきわめて望ましい。出力される酸素の圧力の低下が、セラミック膜装置の交換の必要性の目安である。これらの装置は、一般に、適切に動作しているときに約2000psiaの酸素出力圧力を有する。

セラミック酸素発生器(COG)装置によって生成される高濃度の酸素ガスが、30,000フィートを上回る高い高度での呼吸に適する一方で、分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置を含む他の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置によって生成されるより控え目な濃度の酸素ガスは、より高い高度での呼吸には適さないが、30,000フィート未満の待機高度に適する。さらに、分子ふるい酸素発生器(MSOG)装置からの酸素豊富ガスは、呼吸に適する前に圧縮機による加圧を必要とする。セラミック酸素発生器(COG)装置からの高濃度の酸素ガスを、そのようなガスの生成に必要な高い温度の要件の達成を待った後で、任意の高度における呼吸に直接使用することができる。

セラミック酸素発生器(COG)装置が、例えば地上または離陸の直後などにおいて非常事態が生じる前にセラミック分離器へと電圧を供給することによって加熱される場合、セラミック酸素発生器(COG)装置からのきわめて酸素の豊富なガスを、非常の状況が生じる場合に迅速に利用することができる。非常の状況の一例は、機室の減圧である。セラミック酸素発生器(COG)装置からのきわめて高濃度の酸素ガスを、現時点のニーズを満たすために必要でない場合には、非常用の備蓄の補充に使用することもできる。次いで、非常用の備蓄に蓄えられたセラミック酸素発生器(COG)装置からのきわめて高濃度の酸素ガスを、任意の高度における非常の状況において、循環の期間および加熱の要件に鑑みてセラミック酸素発生器(COG)装置によって新たに生成されるきわめて高濃度の酸素ガスが利用可能になるまでの初期の期間をまかなうために、迅速に利用することができる。これは、セラミック酸素発生器(COG)装置が非常事態が生じるまではオンにされない状況における手順であると考えられる。

非常の状況が生じる前に飛行のたびに地上または離陸直後にセラミック酸素発生器(COG)装置をオンにすることは、高価かつ不必要かもしれない。いずれにせよ、機上のセラミック酸素発生器(COG)装置を待機させておくことができることは、加圧ガスのシリンダおよび化学式の酸素発生器への依存を減らすという利点を依然としてもたらす。セラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置が利用可能である場合、より小さい加圧ガスのシリンダを備えればよい。さらに、セラミック酸素発生器(COG)装置によって生成される酸素を、より小さい加圧シリンダの補充に使用することで、維持のコストを下げることができる。分子ふるい酸素発生器(MSOG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置と比べて、セラミック酸素発生器(COG)装置からの酸素豊富な空気は、圧縮機への依存を減らす圧力で生成されるという利点をもたらす。

セラミック酸素発生器(COG)装置は、酸素が電圧を使用して約650℃〜750℃の高い温度で特殊なセラミック材料の内部で空気から触媒作用によって分離される固体電解質酸素分離(SEOS)技術を利用する。このプロセスは、30,000フィートを超える高い高度を含む任意の高度における呼吸に適した実質的に純粋な酸素ガス生成物を圧力において生成するが、必要な温度への到達が最初に必要であるため、装置の起動時に酸素がすぐには利用できないことが欠点である。

本発明は、このセラミック酸素発生器(COG)装置および既存の固体電解質酸素分離(SEOS)技術を、酸素を迅速に供給することができる他の構成要素を備えるシステムに構成要素として取り入れ、構成要素間の酸素の供給を管理することによって、この欠点を克服する。例えば、きわめて酸素豊富なガス(おおむね99%以上の酸素)の加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器が、非常の状況の発生時に約5〜10分間にわたって酸素を供給することができる。この最初の5〜10分間の後で、航空機は30,000フィート未満へと降下している可能性が高く、この時点において、より低い高度での呼吸に適したより控え目な濃縮の酸素ガス(90〜95%)を供給するために、分子ふるい酸素発生器(MSOG)の方式の機上酸素発生器(OBOG)に頼ることができる。あるいは、最初の5〜10分間の後で、航空機が酸素の供給源を分子ふるい酸素発生器(MSOG)へと切り替えるには充分に降下していない場合、そのときまでに、セラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置が、必要な温度の要件に到達し、充分にサイクルされ、すぐに利用できる状態になると思われる。

固体電解質酸素分離(SEOS)技術よりもむしろ圧力スイング吸着(PSA)を取り入れる分子ふるい酸素発生器(MSOG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置に部分的に依存することは、セラミック酸素発生器(COG)の形式の装置の加熱の必要を克服する。本発明によってもたらされる酸素の生成および供給の種々の選択肢において、供給源の任意の組み合わせからの酸素の適切な比を、加熱および電気の必要性、機上酸素発生器(OBOG)装置の分離器材料(ゼオライト、セラミックス、ポリマー膜、など)、重量、格納スペース、および他の因子によって影響されるとおりに、コストを最小限にしつつ、安全性、効率、および信頼性を最適化するようにもたらすことができる。

現在のゼオライトにもとづく技術を使用して、90〜95%の酸素を有する気体の流れを生成することは比較的容易である。95%の酸素の流れが呼吸に適する30,000フィート未満の高度において、たとえ分子ふるい酸素発生器(MSOG)からの生成物の流れが呼吸に適する前に加圧を必要とするにせよ、セラミック酸素発生器(COG)の酸素の供給から分子ふるい酸素発生器(MSOG)の酸素の供給へと切り替えることが道理にかなうかもしれない。これは、セラミック酸素発生器(COG)装置をエネルギの節約のために待機またはオフにすることを可能にできる。後に航空機が99%以上の酸素の流れが必要とされる30,000フィート超の高度へと上昇する場合、呼吸マスクへの酸素の供給を、再びセラミック酸素発生器(COG)供給源へと切り替えることができる。

コントローラが、好ましくは、1つ以上の個別の呼吸マスクへと供給を行う1つ以上のパルス状酸素供給器への急速酸素供給源および機上酸素供給源からの酸素の供給を協調させる。コントローラは、どの品質の酸素が必要とされるのかを高度にもとづいて判断でき、どの酸素供給源が利用できるかを判断できる。コントローラは、適切な備蓄を維持しつつパイロットおよび操縦室の乗組員の需要を満たすために必要なとおりに酸素の供給を管理する。例えば、30,000フィートを上回る高い高度において生じる非常の状況において、セラミック酸素発生器(COG)装置が非常の状態の発生までオンにされていないがゆえに、セラミック酸素発生器(COG)装置からの酸素が利用できない場合、コントローラは、加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器に酸素を速やかに供給するように指示することができる。セラミック酸素発生器(COG)装置が650℃〜750℃の動作温度およびサイクリングを達成すると、コントローラは、セラミック酸素発生器(COG)装置から利用することができる高度に濃縮された酸素の存在を検出し、これを加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器からの供給の流れに追加し、ひとたびセラミック酸素発生器(COG)の形式の機上酸素発生器(OBOG)装置が需要を適切に満たすことができるようになると、加圧シリンダまたは化学式の酸素発生器からの供給を停止させることができる。

制御システムの一部として、コントローラに加えて、それぞれが各々の酸素供給源へと接続された複数のセンサ138および検出器を、利用可能な量および酸素の濃度を割り出すために設けることができる。コントローラに連絡している関係の別のセンサまたは検出器(図示されていない)が、典型的には、高度を読み取る。さらなるセンサ140および検出器を、例えば酸素の使用率などの他の変数を監視するために、個々の呼吸マスク、呼吸マスクへの供給配管または呼吸マスクからの供給配管のいずれか、パルス状酸素送出サブシステム、あるいはパルス状酸素送出サブシステムへの供給配管またはパルス状酸素送出サブシステムからの供給配管のいずれかに設けることができる。

一実施形態によれば、システムが、パルス状酸素送出サブシステムに連絡している関係の少なくとも1つのセンサを備え、このセンサが、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸サイクルの吸入段階を示すために、圧力低下(例えば、パルス状酸素送出サブシステムを呼吸マスクへと接続している供給配管における圧力低下)を検出するように構成される。

他の構成要素を、種々の実施形態に取り入れることができるが、必須ではない。例えば、他の構成要素として、減圧リレー、1つ以上の追加のリレー、各々の酸素供給源と酸素供給器から各々の呼吸マスクへの各々の供給配管との間の電気動作のオン/オフ入口バルブ、1つ以上の圧力トランスデューサ、ならびに呼吸マスク、パルス状酸素送出サブシステム、酸素供給源、あるいは酸素を供給する供給配管または低圧配管のいずれかにおける1つ以上のセンサまたは検出器を挙げることができる。

システムの他の構成要素として、酸素発生器(とくには、高温のセラミック酸素発生器(COG)装置)からの濃縮された酸素ガスが生理学的な好みまたは要件に適合した適切な温度でパイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸マスクへと供給されることを保証するための例えば供給配管における冷却または加熱装置を挙げることができる。

上述の構成要素に加えて、本発明は、短期間の呼吸のための適切に濃縮された酸素の供給の維持、非常用の酸素供給の補充、ならびに燃料タンク内の空間を満たし、燃料の燃焼の速度に追従するための充分な不活性ガスの流れの供給、などの所望の効果を生み出すために、さらなる機上酸素発生器(OBOG)または機上不活性ガス発生器(OBIGG)装置を任意の並び、組み合わせ、または配置にて備えることもできる。

一実施形態によれば、本発明は、航空機の機上のパイロットまたは操縦室の乗組員のための調節された酸素の流れを供給するための方法を提供する。この方法によれば、第1のシステムが、第1の機上酸素供給器から30,000フィートを超える高い高度において酸素の初期の流れを開始するために作動させられる。第1の機上酸素供給器は、加圧された酸素のシリンダ、化学式の酸素発生器、または加圧された酸素のシリンダと化学式の酸素発生器との組み合わせであってよい。さらに、第2のシステムが、第2の機上酸素供給器から後続の酸素の流れを開始させるために作動させられる。第2の機上酸素供給器は、第1の機上酸素発生器、第2の機上酸素発生器、または第1の機上酸素発生器と第2の機上酸素発生器との組み合わせであってよい。第1の機上酸素発生器は、90%以上の酸素濃度を有する第1の気体の流れを供給するように構成され、第2の機上酸素発生器は、99%以上の酸素濃度を有する第2の気体の流れを供給するように構成される。この方法は、第2のシステムから供給される酸素を第1のシステムから供給される酸素と一体化させることと、第2のシステムが酸素供給の要求を満たすことができるときに第1のシステムを停止させることとをさらに含む。また、この方法は、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸パターンを検出することと、パイロットまたは操縦室の乗組員の呼吸マスクへの酸素の流れを調節することとを含む。酸素の流れを、検出される呼吸パターンおよび生理的な要件にもとづいて酸素の流量を変化させるように構成されたパルス状酸素送出サブシステムを介して第1のシステムまたは第2のシステムからマスクへと酸素をもたらすことによって調節することができる。

本発明は、上述の実施形態に限られない。当然ながら、種々の変更および改良が、本発明の技術的範囲および技術的思想から離れることなく可能である。さらなる利点および改良に、当業者であれば容易に想到できるであろう。したがって、種々の改良を、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物によって定められるとおりの全体的な発明概念の技術的思想および技術的範囲から外れることなく、行うことができる。

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