ハードポイントひずみリリーフ

申请号 JP2017561631 申请日 2016-06-02 公开(公告)号 JP2018520038A 公开(公告)日 2018-07-26
申请人 エックス デベロップメント エルエルシー; 发明人 カドマン,グレゴール,ブーン; バンダー リンド,デイモン;
摘要 ハードポイントリリーフパッド(300)が記載されている。ハードポイントリリーフパッド(300)は、底面(310)、ハードポイントオーバレイ(320)および第1の応 力 除去エリア(330A)を含む。底面は、航空機翼の内部表面(331)の形状に従うように、かつ航空機翼の内部表面(331)に固着されるように構成されている。ハードポイントオーバレイ(320)は、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、ハードポイント(323)の形状に従うように適合されている。ハードポイントは、翼の内部表面から突き出ており、ハードポイントに固定された負荷を担持するように構成されている。ハードポイントオーバレイは、ハードポイントオーバレイを通して負荷をハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラス(322)を含む。第1の応力除去エリア(330A)は、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、さらに、第1の応力除去エリアと翼の内部表面との間に空洞(332)を形成する。 【選択図】図3A
权利要求

ハードポイントリリーフパッドであって、 底面であって、前記底面の少なくとも一部分が、航空機翼の内部表面の形状に従うようにかつ前記航空機翼の前記内部表面に固着されるように構成されている、底面と、 前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ていて、かつ、前記翼の前記内部表面から突き出たハードポイントの形状に従うように適合されたハードポイントオーバレイであって、前記ハードポイントが、前記ハードポイントに固定された負荷を担持するように構成されており、さらに、前記ハードポイントオーバレイが、前記ハードポイントオーバレイを通して前記負荷を前記ハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラスを備える、ハードポイントオーバレイと、 前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ていて、かつ、前記第1の応除去エリアと前記翼の前記内部表面との間に空洞を形成する第1の応力除去エリアであって、前記負荷によって前記ハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように構成されている、第1の応力除去エリアと、を備える ハードポイントリリーフパッド。前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出た第2の応力除去エリアであって、前記第2の応力除去エリアと前記翼の前記内部表面との間に別の空洞を形成する、第2の応力除去エリアをさらに備える、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記第1の応力除去エリアおよび前記第2の応力除去エリアが、前記ハードポイントの周囲に間隔を置いて対称に配置されている、請求項2に記載のハードポイントリリーフパッド。前記第1の応力除去エリアが縦軸に沿って細長い、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記第1の応力除去エリアが、縦軸に沿って第1の距離で細長くされ、かつ、前記ハードポイントオーバレイから第2の距離のところに位置しており、前記第1の距離が、前記第2の距離と同じである、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記第1の応力除去エリアが環状であり、前記ハードポイント上に中心が位置する、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記第1および前記第2の応力除去エリアが環状であり、前記ハードポイントを中心に同心状になっている、請求項2に記載のハードポイントリリーフパッド。縦軸、横軸および垂直軸のうちの少なくとも1つの軸に沿って変形するように、前記第1の応力除去エリアが構成されている、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出た第2のハードポイントオーバレイであって、前記翼の前記内部表面から突き出た第2のハードポイントの形状に従うように適合された第2のハードポイントオーバレイをさらに備え、 前記第2のハードポイントも前記負荷を担持するように構成されており、さらに、前記第2のハードポイントオーバレイが、前記第2のハードポイントオーバレイを通して前記負荷を前記第2のハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラスを備える、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出た少なくとも2つの追加の応力除去エリアであって、前記少なくとも2つの追加の応力除去エリアと前記翼の前記内部表面との間に空洞を形成する少なくとも2つの追加の応力除去エリアをさらに備え、 前記第1の応力除去エリアおよび前記少なくとも2つの追加の応力除去エリアが、前記第1および前記第2のハードポイントの周囲に間隔を置いて対称に配置されている、請求項9に記載のハードポイントリリーフパッド。前記ハードポイントに固定される前記負荷が、パイロンまたはテールブームによる負荷を含む、請求項1に記載のハードポイントリリーフパッド。航空機翼であって、 前記航空機翼の内部表面から突き出たハードポイントであって、前記ハードポイントに固定された負荷を担持するように構成された、ハードポイントと、 前記ハードポイントから第1の距離のところで前記翼の前記内部表面に一体化された第1の応力除去エリアであって、前記翼の前記内部表面の隣接エリアよりも高く突き出ており、前記翼の前記内部表面内に空洞を形成する、第1の応力除去エリアと、を備える航空機翼。前記第1の応力除去エリアが、前記翼の前記内部表面に積層されている、請求項12に記載の航空機翼。前記ハードポイントに固定された前記負荷が、パイロンまたはテールブームによる負荷を含む、請求項12に記載の航空機翼。前記ハードポイントから第2の距離のところで前記翼の前記内部表面に一体化された第2の応力除去エリアであって、前記翼の前記内部表面の隣接エリアよりも高く突き出ており、前記第2の応力除去エリアと前記翼の前記内部表面との間に別の空洞を形成する、第2の応力除去エリアをさらに備える、請求項12に記載の航空機翼。前記第1の距離と前記第2の距離が同じである、請求項15に記載の航空機翼。前記第1の応力除去エリアが縦軸に沿って細長い、請求項12に記載の航空機翼。前記第1の応力除去エリアが環状であり、前記ハードポイント上に中心が位置する、請求項12に記載の航空機翼。前記負荷によって応力が加えられたときに縦軸、横軸および垂直軸のうちの少なくとも1つの軸に沿って変形するように、前記第1の応力除去エリアが構成されている、請求項12に記載の航空機翼。航空機であって、 前記航空機の翼の内部表面から突き出た第1のハードポイントに固着されたパイロンと、 前記翼の前記内部表面から突き出た第2のハードポイントに固着されたテールブームと、 前記第1のハードポイントに対応する第1のハードポイントリリーフパッドと、 前記第2のハードポイントに対応する第2のハードポイントリリーフパッドと、を備え、 前記第1および前記第2のハードポイントリリーフパッドがそれぞれ、 底面であって、前記底面の少なくとも一部分が、前記翼の前記内部表面の形状に従うようにかつ前記航空機翼の前記内部表面に固着されるように構成されている、底面と、 前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ていて、かつ、前記第1および前記第2のハードポイントのうちの少なくとも一方のハードポイントの形状に従うように適合されたハードポイントオーバレイであって、前記ハードポイントオーバレイが、前記ハードポイントオーバレイを通して前記パイロンまたは前記テールブームを前記第1または前記第2のハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラスを備える、ハードポイントオーバレイと、 前記ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ていて、かつ、前記第1の応力除去エリアと前記翼の前記内部表面との間に空洞を形成する第1の応力除去エリアであって、前記パイロンまたは前記テールブームによって前記第1または前記第2のハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように、前記ハードポイントリリーフパッドが構成されている、第1の応力除去エリアと、を備える 航空機。

说明书全文

[0001]関連出願の相互参照 本出願は、2015年6月3日に出願された米国特許仮出願第62/170,464号の恩典を主張するものである。この米国特許仮出願は、その全体が、参照によって明確に本明細書に組み込まれている。

[0002] 本明細書に特に記載されていない限り、この項に記載された題材は、本出願の請求項の先行技術ではなく、この項に含まれているからといって先行技術であるとは認められない。

[0003] 航空機は、さまざまな取付け手段によって互いに取り付けられた多数の別個の構成要素からなる。飛行中に航空機が消費するエネルギーがより少なくなるように、取付け手段は、頑丈で軽量な構造体であることが好ましい。

[0004] 本出願は、ハードポイントリリーフパッドを空中風タービンシステムの部分として含む装置、システムおよび方法に関する実施態様を開示する。本明細書に記載された装置は、航空機翼のハードポイントに負荷が加えられたときのひずみを除去するのを助けるために変形するように構成された少なくとも第1の応力除去エリアを含む。いくつかの実施形態では、この応力除去エリアが、翼の内部表面に一体化されている。例えば、翼の内部表面に第1の応力除去エリアが積層される。この応力除去エリアは、応力除去エリアと翼の内部表面との間に空洞を形成する。

[0005] 少なくとも1つの実施形態では、ハードポイントリリーフパッドが記載される。このハードポイントリリーフパッドは、底面、ハードポイントオーバレイおよび第1の応力除去エリアを含む。底面は、航空機翼の内部表面の形状に従うように、かつ航空機翼の内部表面に固着されるように構成されている。ハードポイントオーバレイは、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、ハードポイントの形状に従うように適合されている。ハードポイントは、翼の内部表面から突き出ており、ハードポイントに固定された負荷を担持するように構成されている。ハードポイントオーバレイは、ハードポイントオーバレイを通して負荷をハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラスを含む。第1の応力除去エリアは、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、さらに、第1の応力除去エリアと翼の内部表面との間に空洞を形成する。第1の応力除去エリアは、負荷によってハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように構成されている。

[0006] 別の実施形態では、航空機翼が記載される。この航空機翼は、ハードポイントおよび第1の応力除去エリアを含む。ハードポイントは、航空機翼の内部表面から突き出ており、ハードポイントに固定された負荷を担持するように構成されている。第1の応力除去エリアは、翼の内部表面に一体化されており、翼の内部表面内に空洞を形成している。第1の応力除去エリアは、翼の内部表面の隣接エリアよりも高く突き出ており、ハードポイントから第1の距離のところに位置している。第1の応力除去エリアは、負荷によってハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように構成されている。

[0007] 別の実施形態では、航空機が記載される。この航空機は、パイロン、テールブーム、第1のハードポイントリリーフパッドおよび第2のハードポイントリリーフパッドを含む。パイロンは、航空機の翼の内部表面から突き出た第1のハードポイントに固着されている。テールブームは、翼の内部表面から突き出た第2のハードポイントに固着されている。第1のハードポイントリリーフパッドは第1のハードポイントに対応し、第2のハードポイントリリーフパッドは第2のハードポイントに対応する。第1および第2のハードポイントリリーフパッドはそれぞれ、底面、ハードポイントオーバレイおよび第1の応力除去エリアを含む。底面はそれぞれ、翼の内部表面の形状に従うように、かつ航空機翼の内部表面に固着されるように構成されている。ハードポイントオーバレイはそれぞれ、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、第1および第2のハードポイントのうちの少なくとも一方のハードポイントの形状に従うように適合されている。ハードポイントオーバレイはそれぞれ、ハードポイントオーバレイを通してパイロンまたはテールブームを第1または第2のハードポイントに固定することを可能にするように構成されたオキュラスを含む。第1の応力除去エリアはそれぞれ、ハードポイントリリーフパッドの隣接エリアよりも高く突き出ており、さらに、第1の応力除去エリアと翼の内部表面との間に空洞を形成している。さらに、第1の応力除去エリアはそれぞれ、パイロンまたはテールブームによってハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように構成されている。

[0008] これらの態様、利点および代替物ならびにその他の態様、利点および代替物は、当業者が、添付図面を適宜に参照して以下の詳細な説明を読むことによって明白となる。

[0009]例示的な実施形態に基づく空中風力タービンを示す図である。

[0010]空中風力タービンの例示的な構成要素を示す簡略化されたブロック図である。

[0011]例示的な実施形態に基づくハードポイントリリーフパッドの透視図である。

[0012]縦軸に沿って切った、例示的な実施形態に基づく図3Aのハードポイントリリーフパッドの断面図である。

[0013]横軸に沿って切った、例示的な実施形態に基づく図3Aのハードポイントリリーフパッドの断面図である。

[0014]例示的な実施形態に基づくハードポイントリリーフパッドの透視図である。

[0015]例示的な実施形態に基づくハードポイントリリーフパッドの透視図である。

[0016]例示的な実施形態に基づく図5Aのハードポイントリリーフパッドの断面図である。

[0017]翼の下内部表面のハードポイント位置を示す、例示的な実施形態に基づく航空機の透視図である。

[0018]翼の下内部表面のハードポイント位置上のハードポイントリリーフパッド位置を示す、例示的な実施形態に基づく航空機の透視図である。

[0019]例示的な実施形態に基づくハードポイントリリーフパッドを有する航空機の翼の断面図である。

[0020]翼の下内部表面のハードポイント位置上の図6Bの1つのハードポイントリリーフパッド位置を示す、例示的な実施形態に基づく航空機の翼の一部分の透視図である。

[0021]パイロンに結合された、例示的な実施形態に基づく翼を示す図である。




[0022] 本明細書では、例示的な方法およびシステムを説明する。本明細書に記載された例示的な実施形態もしくは特徴が、別の実施形態もしくは特徴よりも好ましいまたは有利であると解釈されるとは限らない。本明細書に記載された例示的な実施形態は限定を意図するものではない。開示されたシステムおよび方法のある種の態様を、異なるさまざまな構成で配置および結合することができることは容易に理解される。それらの構成は全て本明細書において企図される。


[0023] さらに、図に示された特定の配置を、限定を意図したものと見るべきではない。別の実施形態は、所与の図に示されたそれぞれの要素をより多くまたはより少なく含むことがあることを理解すべきである。さらに、示されたいくつかの要素を結合しまたは省略することもできる。さらに、例示的な実施形態は、図に示されていない要素を含むことがある。


[0024] I.概要 例示的な実施形態は、風力エネルギーシステム内で使用することができる航空機に関する。このような航空機の一例がエネルギー凧であり、エネルギー凧は、空中風力タービン(「AWT」)と呼ばれることもある。具体的には、例示的な実施形態は、エネルギー凧システム内で使用することができる結合された電気および機械ポッテットターミネーションに関し、エネルギー凧システム内で使用することができる結合された電気および機械ポッテットターミネーションの形態をとる。


[0025] 背景として、AWTは、風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換するために閉じた経路上、例えば実質的に円形の経路上を飛行する航空機を含むことができる。例示的な実施態様では、航空機が、テザーによって地上ステーションに接続されている。テザーでつながれている間、航空機は、(i)1つの高度範囲内で円経路に実質的に沿って飛行し、地上に戻ること、および(ii)テザーによって電気エネルギーを地上ステーションに伝送することができる。(いくつかの実施態様では、地上ステーションが、離陸および/または着陸のための電気を航空機に伝送する。)


[0026] AWTに関して、風が発電に寄与しないとき、航空機は、地上ステーション(またはパーチ)内および/または地上ステーション(またはパーチ)上で待機することができる。高度200メートル(m)における風速が3.5メートル/秒(m/s)であるときなど、風が発電に寄与するとき、地上ステーションは、航空機を配置につける(または離陸させる)ことができる。さらに、航空機が配置についているが、風が発電に寄与しないとき、航空機は地上ステーションに戻ることができる。


[0027] さらに、AWTでは、ホバリング飛行および横風飛行ができるように、航空機を構成することができる。横風飛行は、実質的な円運動など、1つの運動をする目的に使用することができ、したがって、横風飛行が、電気エネルギーを発生させる目的に使用される主たる技法であることがある。ホバリング飛行は、横風飛行するための航空機の準備および配置のために航空機によって使用されることがある。具体的には、航空機は、ホバリング飛行に少なくとも部分的に基づいて、横風飛行するための位置まで上昇することができる。さらに、航空機は、ホバリング飛行によって離陸および/または着陸することができる。


[0028] ホバリング飛行では、航空機の主翼の翼幅を、地面に対して実質的に平行な方向に向けることができ、航空機は、航空機の1つまたは複数のプロペラによって、空中でホバリングすることができる。いくつかの実施態様では、航空機が、ホバリング飛行で垂直に上昇または下降する。さらに、横風飛行では、風によって航空機が、閉じた経路に実質的に沿って進むように、航空機の向きを定めることができる。この閉じた経路は、前述のとおり、風の運動エネルギーを電気エネルギーに変換することができる。いくつかの実施態様では、航空機の1つまたは複数の回転翼が、入ってきた風を減速させることにより、電気エネルギーを発生させる。


[0029] AWTでは、相対風が航空機を実質的に円形に旋回させ始めることができる位置および高度まで航空機を誘導する際にエネルギーが消費されることがある。この旋回によって、AWTの2目的電動機/発電機がエネルギーを生産する。エネルギーを効率的に発生させるためには、航空機を横風(エネルギー生産)飛行状態にするために消費されるエネルギー量をできる限り少なくすることが望ましい。このエネルギー消費を低減させる1つの手法は、航空機の重量を軽くして、横風飛行を始める位置まで航空機を移動させるのに必要なエネルギーをより少なくすることである。一態様では、飛行中、航空機を支持するのに必要な構造フレームワークの量をできる限り少なくすることを試みることによって、この軽量化を達成する。


[0030] しかしながら、いくつかの動作中に、航空機は、繰返しひずみなどの高ひずみの事例を経験することがある。構造が適正に設計されておらず、適正に支持されない場合には、このような事例が、航空機の完全性を危険にさらす可能性がある。例えば、横風飛行中に、航空機は、円経路の中心に向かって連続的に旋回することがあり、それによって、構造フレームワークが、繰返しひずみ事例を経験することがある。そのため、ひずみを除去する何らかの形態の補強が必要になることがある。しかしながら、支持の局所的な強化など、ひずみに耐えるように設計された補強特徴は、翼の質量を増大させることがあり、それによってエネルギー発生効率が低下することがある。さらに、追加の材料を取り付けると、追加の材料が必要となることにより、翼の製造コストが増大することがあり、そのような支持体を取り付けるための人件費も増大することがある。したがって、航空機上のひずみを小さくする軽量、低コストの補強またはリリーフを見出すことが望ましいことがある。


[0031] 本明細書に開示された装置は、より小さくより軽い構造要素を含み、同時に、高ひずみ事例の間、構造完全性を維持する航空機設計を可能にすることができる。このような設計は、AWTのエネルギー発生をより効率的にする。AWTの電動機/発電機を支持するパイロンが、1つまたは複数のハードポイントによって主翼に結合されることがある。さらに、1つまたは複数のハードポイントのところで、主翼が、テールブームまたは他の構造体に結合されることもある。ハードポイントは、航空機のパイロンからの負荷または航空機の胴体からの負荷などの外部負荷または内部負荷を担持するように設計された主翼の位置である。いくつかの実施態様では、ハードポイント特徴が、航空機の翼の外板の穴を含む。主翼は、内部表面と、1つまたは複数の外部特徴を航空機の主翼に接続するために内部表面から突き出た1つまたは複数のハードポイントとを含むことがある。


[0032] 例の範囲内で、航空機の翼の内部表面のハードポイントなどの高応力点の近くもしくは高応力点の周囲に1つもしくは複数の応力除去エリアを設計し、または、航空機の翼の内部表面のハードポイントなどの高応力点の近くもしくは高応力点の周囲に1つもしくは複数の応力除去エリアを一体化することができる。このような応力除去エリアを一体化する1つのプロセスは、翼の内部表面の外層にリリーフを積層することを含む。別の例の範囲内で、それ自体の内部に設計された1つまたは複数の応力除去エリアを有するハードポイントリリーフパッドを取り付けることができる。例えば、ハードポイントオーバレイおよび第1の応力除去エリアを含む特徴を有するハードポイントリリーフパッドを製造することができ、次いで、別の工程で、そのリリーフパッドを翼の内部表面に固着させることができる。


[0033] いくつかの事例では、応力除去エリアが、パッドの応力除去エリアと翼の内部表面との間に空洞を画定するため、このようなリリーフエリアを3次元リリーフと考えることができる。応力除去エリアのサイズ、幾何形状および他の特定の特徴は、所望の用途または設計に基づいて変更することができ、翼のハードポイント上に加えられた外部負荷によって応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように、応力除去エリアを構成することができる。応力除去エリアは、ハードポイント上の負わされたひずみを除去するのを助けることができ、ハードポイントの周囲の積層物上のひずみを除去することができ、応力除去エリアの縁における応力集中を緩和することができる。


[0034] いくつかの実施形態では、翼上のハードポイントのところの繰返しひずみまたはハードポイントの近くの繰返しひずみを低減させるように、ハードポイントリリーフエリアが構成されている。例として、ハードポイントリリーフパッドの応力除去エリアは、翼の縦軸に沿って細長い空洞を含み、この細長い空洞は、翼の横軸に沿って撓曲して、翼上のハードポイントのところの負荷および/またはハードポイントの近くの負荷を除去するように構成されている。翼に一体化された少なくとも1つの応力除去エリア、またはハードポイントリリーフパッド内に製造された少なくとも1つの応力除去エリアを提供することによって、航空機のテールブームまたはパイロンからの負荷などの外部負荷が1つまたは複数のハードポイントを介して翼に加えられたときの翼上の繰返しひずみを低減させることができる。


[0035] II.例示的なシステム 次に図を参照する。図1は、例示的な実施形態に基づく空中風力タービン(「AWT」)100を示す。AWT100は、地上ステーション110、テザー120および航空機130を含むことができる。図1に示されているように、航空機130をテザー120に接続し、テザー120を地上ステーション110に接続することができる。テザー120は、地上ステーション110上の1つの位置で地上ステーション110に取り付けることができ、航空機130上の2つの位置で航空機130に取り付けることができる。しかしながら、別の例では、テザー120が、地上ステーション110または航空機130の任意の部分に、多数の位置で取り付けられる。


[0036] 航空機130が飛行モードまたは動作モードに置かれるまで、地上ステーション110を使用して、航空機130を保持または支持することができる。航空機130を配置につけることが可能になるような態様で航空機130の位置を変更するように、地上ステーション110を構成することもできる。さらに、着陸時に航空機130を受け取るように、地上ステーション110を構成することもできる。地上ステーション110は、ホバリング飛行、横風飛行およびその他の飛行モード、例えば前進飛行(飛行機型飛行と呼ばれることもある)モードにある間、航空機130を、地面に取り付けられた状態および/または地面に係留された状態に適当に維持することができる任意の材料で形成することができる。いくつかの実施態様では、陸上で使用されるように地上ステーション110が構成されている。しかしながら、地上ステーション110を、湖沼、河川、海、海洋などの体上で実施することもできる。例えば、地上ステーションは、可能なものは他にもあるが、沖合浮きプラットホームもしくはボートを含むことができ、または、地上ステーションを沖合浮きプラットホームもしくはボート上に配置することができる。さらに、地面もしくは水体の表面に対して静止したままであるように、または地面もしくは水体の表面に対して移動するように、地上ステーション110を構成することができる。


[0037] さらに、地上ステーション110は、テザー120の長さを変化させることができる1つまたは複数の構成要素(図示せず)、例えば巻上げ機を含むことができる。例えば、航空機130が配置につけるときにテザー120を繰り出しまたは引き出すように、この1つまたは複数の構成要素を構成することができる。いくつかの実施態様では、所定の長さまでテザー120を繰り出しまたは引き出すように、この1つまたは複数の構成要素が構成されている。例として、この所定の長さを、テザー120の最大長に等しい長さとし、またはテザー120の最大長よりも短くすることができる。さらに、航空機130が地上ステーション110上に着陸するときにテザー120を巻き取るように、この1つまたは複数の構成要素を構成することができる。


[0038] テザー120は、航空機130が発生させた電気エネルギーを地上ステーション110に伝送することができる。さらに、テザー120は、離陸、着陸、ホバリング飛行または前進飛行のための動力を航空機130に供給するために航空機130に電気を伝送することができる。テザー120は、航空機130が発生させた電気エネルギーの伝送、送達もしくは利用または航空機130への送電を可能にする任意の材料を使用して任意の形態で構築することができる。航空機130が飛行モードにあるときに航空機130の1つまたは複数の力に耐えるように、テザー120を構成することもできる。例えば、テザー120は、航空機130がホバリング飛行、前進飛行または横風飛行しているときに航空機130の1つまたは複数の力に耐えるように構成された芯線を含むことができる。芯線は、高強度繊維で構築することができる。いくつかの例では、テザー120の長さが固定または可変である。例えば、このような少なくとも1つの例では、テザー120の長さが140メートルである。


[0039] 航空機130は、可能なものは他にもあるが、凧、ヘリコプタ、翼または飛行機など、さまざまなタイプの装置を含むことができる。航空機130は、金属、プラスチック、ポリマー、または高いスラスト重量比を可能にし、公益事業用途で使用することができる電気エネルギーを発生させることを可能にする任意の材料の堅固な構造物で形成することができる。さらに、使用される材料は、風速および風向の大きな変化または突然の変化に対処することができる、雷に強い設計、冗長設計または障害許容設計を可能にすることができる。他の材料を使用することが可能なこともある。


[0040] 図1に示されているように、航空機130は、主翼131、前部132、パイロン133A〜B、回転翼134A〜D、テールブーム135、尾翼136および垂直スタビライザ137を含むことができる。これらの構成要素はいずれも、重力に逆らうためまたは航空機130を前方へ移動させるために揚力を利用することを可能にする任意の形状に成形することができる。


[0041] 主翼131は、航空機130に主たる揚力を提供することができる。主翼131は、1つもしくは複数の堅いエーロフォイルまたは1つもしくは複数の可撓性のエーロフォイルとすることができ、ウィングレット、フラップ(例えばファウラフラップ、ヘレナーフラップ、開きフラップなど)、方向、昇降舵、スポイラ、急降下ブレーキなどのさまざまな操縦翼面を含むことができる。ホバリング飛行、前進飛行および/または横風飛行中に操縦翼面を操作して、航空機130を安定させること、および/または航空機に加わる抗力を低減させることができる。さらに、いくつかの例では、横風飛行中に操縦翼面を操作して、航空機130に加わる抗力を大きくし、かつ/または航空機130に加わる揚力を小さくする。いくつかの例では、主翼131の前縁に1つまたは複数の操縦翼面が位置する。さらに、いくつかの例では、主翼131の後縁に、別の1つまたは複数の操縦翼面が位置する。


[0042] 主翼131は、航空機130が、ホバリング飛行、前進飛行および/または横風飛行するのに適した任意の材料とすることができる。例えば、主翼131は、炭素繊維および/またはEガラスを含むことができる。さらに、主翼131は、さまざまな寸法を有することができる。例えば、主翼131は、従来の風力タービンブレードに対応する1つまたは複数の寸法を有することができる。別の例として、主翼131の翼幅を8メートル、面積を4平方メートル、アスペクト比を15とすることができる。前部132は、飛行中の航空機130に加わる抗力を低減させる1つまたは複数の構成要素、例えば機首を含むことができる。


[0043] パイロン133A〜Bは、回転翼134A〜Dを主翼131に接続することができる。図1に示された例では、回転翼134Aと134Bが主翼131の反対側の面に位置し、回転翼134Cと134Dも主翼131の反対側の面に位置にするような態様で、パイロン133A〜Bが配置されている。さらに、回転翼134Cは、回転翼134Aとは反対側の主翼131の端に位置することができ、回転翼134Dは、回転翼134Bとは反対側の主翼131の端に位置することができる。


[0044] 発電モードにあるときなどに、電気エネルギーを発生させるための1つまたは複数の発電機を駆動するように、回転翼134A〜Dを構成することができる。図1に示されているように、回転翼134A〜Dはそれぞれ、1枚または数枚のブレード、例えば3枚のブレードを含むことができる。この1枚または数枚の回転翼ブレードは、風との相互作用によって回転することができ、この1枚または数枚の回転翼ブレードを使用して、この1つまたは複数の発電機を駆動することができる。さらに、飛行中の航空機130にスラストを提供するように、回転翼134A〜Dを構成することもできる。図1に示されているように、回転翼134A〜Dは、プロペラなどの1つまたは複数の推進ユニットとして機能することができる。いくつかの例では、横風飛行中の航空機130に加わる抗力を増大させるように、回転翼134A〜Dを操作することができる。この例では回転翼134A〜Dが4つの回転翼として示されているが、別の例では、航空機130が、3つ以下または5つ以上など任意の数の回転翼を含むことができる。


[0045] 前進飛行モードでは、テールブーム135に対して実質的に平行な前進スラストを発生させるように、回転翼134A〜Dを構成することができる。図1に示した主翼131に対する回転翼134A〜Dの位置に基づいて、回転翼134A〜Dを、全ての回転翼134A〜Dが全出力で動作しているときに最大の前進スラストを航空機130に提供するように構成することができる。回転翼134A〜Dは、回転翼134A〜Dが全出力で動作しているときに、等しい量の前進スラストまたはほぼ等しい量の前進スラストを提供することができ、回転翼134A〜Dによって航空機に加えられる正味の回転力をゼロにすることができる。


[0046] テールブーム135は、主翼131を尾翼136に接続することができる。テールブーム135は、さまざまな寸法を有することができる。例えば、テールブーム135の長さを2メートルとすることができる。さらに、いくつかの実施態様では、テールブーム135が、航空機130の胴部および/または胴体の形態をとる。このような実施態様では、テールブーム135がペイロードを担持することができる。テールブーム135は、主翼131を、尾翼136および垂直スタビライザ137に接続することができる。


[0047] 尾翼136および/または垂直スタビライザ137を使用して、ホバリング飛行中、前進飛行中および/または横風飛行中に、航空機を安定させること、および/または航空機130に加わる抗力を低減させることができる。例えば、尾翼136および/または垂直スタビライザ137を使用して、ホバリング飛行中、前進飛行中および/または横風飛行中に、航空機130の縦揺れを維持することができる。この例では、垂直スタビライザ137がテールブーム135に取り付けられており、尾翼136が、垂直スタビライザ137の上に位置する。尾翼136は、さまざまな寸法を有することができる。例えば、尾翼136の長さを2メートルとすることができる。さらに、いくつかの例では、尾翼136の表面積が0.45平方メートルである。さらに、いくつかの例では、尾翼136が、航空機130の質量中心よりも1メートル高い位置に位置する。


[0048] これまで航空機130について説明してきたが、本明細書に記載された方法およびシステムは、テザー120などのテザーに接続された適当な任意の航空機を含むことができることを理解すべきである。


[0049] 図2は、AWT200の例示的な構成要素を示す簡略化されたブロック図である。AWT100は、AWT200の形態をとることができ、または形態をAWT200と同様とすることができる。具体的には、AWT200は、地上ステーション210、テザー220および航空機230を含む。地上ステーション110は、地上ステーション210の形態をとることができ、または形態を地上ステーション210と同様とすることができ、テザー120は、テザー220の形態をとることができ、または形態をテザー220と同様とすることができ、航空機130は、航空機230の形態をとることができ、または形態を航空機230と同様とすることができる。


[0050] 図2に示されているように、地上ステーション210は、1つまたは複数の処理装置212、データ記憶装置214、プログラム命令216および通信システム218を含むことができる。処理装置212は、汎用処理装置または専用処理装置(例えばディジタル信号処理装置、特定用途向け集積回路など)とすることができる。データ記憶装置214に記憶されたコンピュータ可読のプログラム命令216であって、本明細書に記載された機能の少なくとも一部を提供するように実行可能なプログラム命令216を実行するように、この1つまたは複数の処理装置212を構成することができる。


[0051] データ記憶装置214は、少なくとも1つの処理装置212が読みもしくはアクセスすることができる1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶媒体を含むことができ、またはそのような1つもしくは複数のコンピュータ可読記憶媒体の形態をとることができる。この1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体は、光学、磁気、有機またはその他のメモリまたはディスク記憶装置などの揮発性または不揮発性記憶構成要素を含むことができ、それらの記憶構成要素は、その全体または一部が、前記1つまたは複数の処理装置212のうちの少なくとも1つの処理装置212に組み込まれていてもよい。いくつかの実施形態では、単一の物理装置(例えば1つの光学、磁気、有機またはその他のメモリまたはディスク記憶ユニット)を使用してデータ記憶装置214が実施され、別の実施形態では、2つ以上の物理装置を使用してデータ記憶装置214が実施される。


[0052] 前述のとおり、データ記憶装置214は、コンピュータ可読プログラム命令216、および、おそらくは、地上ステーション210の診断データなどの追加のデータを含むことができる。そのため、データ記憶装置214は、本明細書に記載された機能の一部または全部を実行しまたは容易にするプログラム命令を含むことができる。


[0053] さらに、地上ステーション210は、通信システム218を含むことができる。通信システム218は、1つもしくは複数の無線インタフェース、または1つもしくは複数の有線インタフェースを含むことができ、これらのインタフェースは、1つまたは複数のネットワークを介して地上ステーション210が通信することを可能にする。このような無線インタフェースは、BLUETOOTH、Wi−Fi(例えばIEEE 802.11プロトコル)、ロングタームエボリューション(LTE)、WiMAX(例えばIEEE 802.16規格)、ラジオフレクエンシID(RFID)プロトコル、ニアフィールドコミュニケーション(NFC)または他の無線通信プロトコルなどの1つまたは複数の無線通信プロトコルの下での通信を提供することができる。このような有線インタフェースは、電線、撚り線対、同軸ケーブル、光リンク、光ファイバリンク、または有線ネットワークとの他の物理接続を介して通信するために、Ethernetインタフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インタフェースまたは同種のインタフェースを含むことができる。地上ステーション210は、通信システム218によって、航空機230、別の地上ステーション、または別のエンティティ(例えば指令センタ)と通信することができる。


[0054] 例示的な実施形態では、地上ステーション210が、短距離通信と長距離通信の両方を可能にする通信システム218を含む。例えば、BLUETOOTHを使用した短距離通信およびCDMAプロトコルの下での長距離通信を実行するように、地上ステーション210を構成することができる。このような実施形態では、「ホットスポット」として、または遠隔支援装置(例えばテザー220、航空機230および別の地上ステーション)とセルラネットワーク、Internetなどの1つまたは複数のデータネットワークとの間のゲートウェイもしくはプロキシとして機能するように、地上ステーション210を構成することができる。このようなものとして構成されていると、地上ステーション210は、このような構成なしでは遠隔支援装置が単独では実行することができないであろうデータ通信を容易にすることができる。


[0055] 例えば、地上ステーション210は、遠隔装置とのWi−Fi接続を提供することができ、セルラ通信サービス会社のデータネットワークとのプロキシまたはゲートウェイの役目を果たすことができる。地上ステーション210は、セルラ通信サービス会社のデータネットワークに、例えばLTEまたは3Gプロトコルの下で接続することになろう。地上ステーション210は、これなしでは遠隔装置がアクセスできないであろう別の地上ステーションまたは指令ステーションとのプロキシまたはゲートウェイの役目を果たすこともできる。


[0056] さらに、図2に示されているように、テザー220は、伝送構成要素222および通信リンク224を含むことができる。航空機230から地上ステーション210に電気エネルギーを伝送するように、または地上ステーション210から航空機230に電気エネルギーを伝送するように、伝送構成要素222を構成することができる。実施形態によって、伝送構成要素222は、異なるさまざまな形態をとることができる。例えば、伝送構成要素222は、電気を伝送するように構成された1本または数本の導線を含むことができる。少なくとも1つのこのような例では、この1本または数本の導線が、アルミニウム、または電流の伝導を許す他の材料を含む。さらに、いくつかの実施態様では、伝送構成要素222が、テザー220(図示せず)の芯線を取り囲む。


[0057] 地上ステーション210は、通信リンク224を介して航空機230と通信することができる。通信リンク224は双方向とすることができ、1つまたは複数の有線または無線インタフェースを含むことができる。さらに、1つまたは複数のルータ、スイッチまたは他の装置もしくはネットワークが、通信リンク224の少なくとも一部分を構成することができる。


[0058] さらに、図2に示されているように、航空機230は、1つまたは複数のセンサ232、動力システム234、発電/変換構成要素236、通信システム238、1つまたは複数の処理装置242、データ記憶装置244、プログラム命令246および制御システム248を含むことができる。


[0059] 実施形態によって、センサ232は、異なるさまざまなセンサを含むことができる。例えば、センサ232は、全地球測位システム(GPS)受信器を含むことができる。航空機230のGPS座標など、GPSシステム(全地球航法衛星システム(GNNS)と呼ばれることもある)の典型的なデータを提供するように、GPS受信器を構成することができる。AWT200は、このようなGPSデータを利用して、本明細書に記載されたさまざまな機能を提供することができる。


[0060] 別の例として、センサ232は、1つまたは複数のピトー管などの1つまたは複数の風センサを含むことができる。圧力を測定し、または相対風もしくは相対的な風を検出するように、この1つまたは複数の風センサを構成することができる。AWT200は、このような風データを利用して、本明細書に記載されたさまざまな機能を提供することができる。


[0061] 別の例として、センサ232は、慣性測定ユニット(IMU)を含むことができる。IMUは、加速度計とジャイロスコープの両方を含むことができ、加速度計とジャイロスコープを一緒に使用して、航空機230の向きまたは姿勢を決定することができる。具体的には、加速度計は、地表に対する航空機230の向きを測定することができ、ジャイロスコープは、航空機230の中心線などの軸の周りの回転率を測定する。IMUは、低コスト低電力のパッケージとして市販されている。例えば、IMUは、小型化されたマイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)もしくはナノエレクトロメカニカルシステム(NEMS)の形態をとることができ、または小型化されたMEMSもしくはNEMSを含むことができる。他のタイプのIMUを利用することもできる。加速度計およびジャイロスコープに加えて、IMUは、位置をより都合よく決定するのを助けることができる他のセンサを含むことができる。このようなセンサの2つの例は磁力計および圧力センサである。別の例も可能である。


[0062] 加速度計およびジャイロスコープは、航空機230の向きを決定するのに有効であることがあるが、時間の経過とともに測定の誤差がより大きくなることがある。しかしながら、例示的な航空機230は、磁力計を使用して方向を測定することによって、そのような誤差を軽減しまたは低減させることができる。磁力計の一例は、低電力のディジタル3軸磁力計であり、この磁力計を使用して、正確な機首方位情報を与える、向きに依存しない電子コンパスを実現することができる。しかしながら、他のタイプの磁力計を利用することもできる。


[0063] 航空機230はさらに、圧力センサまたは気圧計を含むことができ、圧力センサまたは気圧計を使用して、航空機230の高度を決定することができる。あるいは、音響高度計、レーダ高度計などの他のセンサを使用して高度の指示を提供することもできる。この高度の指示は、IMUの正確さを向上させたりまたはIMUのドリフトを防いだりするのに役立つことがある。さらに、航空機230は、テザー220から航空機230までの接続間に分布する力を検出するように構成された1つまたは複数のロードセルを含むことができる。航空機230は、気温を感知する温度計または別のセンサを含むこともできる。


[0064] 前述のとおり、航空機230は、動力システム234を含むことができる。実施形態によって、動力システム234は、異なるさまざまな形態をとることができる。例えば、動力システム234は、航空機230に動力を供給する1つまたは複数の電池を含むことができる。いくつかの実施態様では、この1つまたは複数の電池が再充電可能であり、それぞれの電池は、電池と電源の間の有線接続を介して再充電され、または、時間変化する外部磁場を内部電池に作用させる誘導充電システム、1つもしくは複数の太陽電池パネルから集められたエネルギーを使用する充電システムなどの無線充電システムによって再充電される。


[0065] 別の例として、動力システム234は、航空機230に動力を供給する1つまたは複数のモータまたはエンジンを含むことができる。一実施形態では、動力システム234が、図1に示し説明した航空機130の回転翼134A〜Dに動力を供給する。いくつかの実施態様では、炭化水素ベースの燃料などの燃料によって、この1つまたは複数のモータまたはエンジンに動力が供給される。このような実施態様では、航空機230上に燃料を蓄え、配管などの1つまたは複数の流体導管によって前記1つまたは複数のモータまたはエンジンに送達することができる。いくつかの実施態様では、動力システム234の全体または一部が地上ステーション210上で実施される。


[0066] 前述のとおり、航空機230は、発電/変換構成要素236を含むことができる。実施形態によって、発電/変換構成要素236は、異なるさまざまな形態をとることができる。例えば、発電/変換構成要素236は、高速直結発電機などの1つまたは複数の発電機を含むことができる。図1に示し説明した回転翼134A〜Dなどの1つまたは複数の回転翼またはアクチュエータによって、この1つまたは複数の発電機を駆動することができる。このような少なくとも1つの例では、この1つまたは複数の発電機が、11.5メートル/秒の全定格出力風速において、60パーセントを超える利用率で動作し、この1つまたは複数の発電機が、40キロワットから600メガワットの電力を発生させる。


[0067] さらに、航空機230は、通信システム238を含むことができる。通信システム238は、地上ステーション210の通信システム218の形態をとることができ、または形態を地上ステーション210の通信システム218と同様とすることができる。航空機230は、通信システム238によって、地上ステーション210、別の航空機または別のエンティティ(例えば指令センタ)と通信することができる。


[0068] いくつかの実施態様では、「ホットスポット」として、または遠隔支援装置(例えば地上ステーション210、テザー220、別の航空機)とセルラネットワーク、Internetなどの1つまたは複数のデータネットワークとの間のゲートウェイもしくはプロキシとして機能するように、航空機230を構成することができる。このようなものとして構成されていると、航空機230は、このような構成なしでは遠隔支援装置が単独では実行することができないであろうデータ通信を容易にすることができる。


[0069] 例えば、航空機230は、遠隔装置とのWi−Fi接続を提供することができ、セルラ通信サービス会社のデータネットワークとのプロキシまたはゲートウェイの役目を果たすことができる。航空機230は、セルラ通信サービス会社のデータネットワークに、例えばLTEまたは3Gプロトコルの下で接続することになろう。航空機230は、これなしでは遠隔装置がアクセスできないであろう別の航空機または指令ステーションとのプロキシまたはゲートウェイの役目を果たすこともできる。


[0070] 前述のとおり、航空機230は、1つまたは複数の処理装置242、プログラム命令244およびデータ記憶装置246を含むことができる。データ記憶装置244に記憶されたコンピュータ可読のプログラム命令246であって、本明細書に記載された機能の少なくとも一部を提供するように実行可能なプログラム命令246を実行するように、この1つまたは複数の処理装置242を構成することができる。この1つまたは複数の処理装置242は、前記1つまたは複数の処理装置212の形態をとることができ、または形態を前記1つまたは複数の処理装置212と同様とすることができ、データ記憶装置244は、データ記憶装置214の形態をとることができ、または形態をデータ記憶装置214と同様とすることができ、プログラム命令246は、プログラム命令216の形態をとることができ、または形態をプログラム命令216と同様とすることができる。


[0071] さらに、前述のとおり、航空機230は制御システム248を含むことができる。いくつかの実施態様では、制御システム248が、本明細書に記載された1つまたは複数の機能を実行するように構成されている。機械システムを有するように、またはハードウェア、ファームウェアもしくはソフトウェアを有するように、制御システム248を実施することができる。一例として、制御システム248は、非一時的コンピュータ可読媒体上に記憶されたプログラム命令およびそれらの命令を実行する処理装置の形態をとることができる。制御システム248は、その全体または一部を、航空機230上で実施することができ、または航空機230から離れて位置する少なくとも1つのエンティティ上、例えば地上ステーション210上で実施することができる。一般に、制御システム248が実施される手法は、特定の実施形態に応じて変更することができる。


[0072] III.ハードポイントリリーフの例示的な実施形態 図3Aは、いくつかの実施形態に基づくハードポイントリリーフパッド300の透視図である。図3Aは、ハードポイントリリーフパッド300、ハードポイントオーバレイ320、オキュラス322、第1の応力除去エリア330A、第2の応力除去エリア330B(合わせて1つまたは複数の応力除去エリア330)、距離d1(第1の応力除去エリア330Aからハードポイントオーバレイ320の中心までの距離)、距離d2(第2の応力除去エリア330Bからハードポイントオーバレイ320の中心までの距離)、および距離d3(第2の応力除去エリア330Bの長径の長さ)を含む。さらに、図3Aは、断面図3B−3Bおよび3C−3Cの位置も示している。提供された例の範囲内で、縦軸(または横揺れ軸)300Lは、通常の飛行方向において航空機の胴体を貫いてほぼ尾部から機首まで引かれた軸を指し、横軸(または縦揺れ軸)300Tは、航空機を貫いてほぼ翼端から翼端まで引かれた軸を指し、垂直軸(または偏揺れ軸)300Vは、航空機の上面と下面の間に引かれた、航空機の翼に対してほぼ直な軸を指す。


[0073] 例の範囲内で、ハードポイントオーバレイ320は、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアよりも高く突き出ることができる。隣接エリアは、航空機の翼に接着または他の手法で取り付けられたハードポイントリリーフパッド300のエリアとすることができる。さらに、翼のハードポイントの形状に従うようにハードポイントオーバレイ320を適合させることができる。例えば、翼のハードポイントは、ドームのような丸みのある形状を有することができ、この形状は、翼の内部表面から突き出ることができる。そのため、ハードポイントオーバレイ320は、ハードポイントの上に覆い被さるように設計された同様の形状を有することができる。別の例では、対応するハードポイントの形状および/または設計に基づいて、ハードポイントオーバレイ320が別の形状を有する。図3Aは、単一のハードポイントオーバレイ320を示しているが、別の実施形態の範囲内では、ハードポイントリリーフパッドが、2つ以上のハードポイントオーバレイ320を含む。さらに、ハードポイントオーバレイ320はオキュラス322を含むことができる。ハードポイントオーバレイ320のオキュラス322は、ハードポイントオーバレイ320を通して負荷をハードポイントに固定することを可能にするようにオキュラス322が構成されるような態様で、翼上のハードポイント内の同様の特徴に対応することができる。例の範囲内で、オキュラス322を、ハードポイントオーバレイ320の中心の円形の開口とすることができ、翼の対応するハードポイントのところに構成要素(例えばパイロン)を取り付けるために、ボルト、リベットなどの取付け手段をオキュラス322に通すことができる。


[0074] 図3Aに示されているように、ハードポイントリリーフパッド300は、第1の応力除去エリア330Aなどの1つまたは複数の応力除去エリア330を含むことができる。例の範囲内で、ハードポイントリリーフパッド300は、第2の応力除去エリア330B、または任意の数の追加の応力除去エリア330を含むことができる。応力除去エリア330は、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアよりも高く突き出ることができる。隣接エリアは、ハードポイントリリーフパッド300の翼に接着されたエリア、1つもしくは複数の応力除去エリア330間のエリア、または応力除去エリア330とハードポイントオーバレイ320の間のエリアを含むことができる。さらに、応力除去エリア330は、応力除去エリア330と航空機の翼の内部表面との間に空洞を形成することができる。ハードポイントに固定された負荷によって翼のハードポイントに応力が加えられたときに1つまたは複数の軸内で変形するように、応力除去エリア330を構成することができる。いくつかの実施形態では、ハードポイントリリーフパッド300の上面に応力除去エリア330が共積層されており、応力除去エリア330が、ハードポイントリリーフパッド300と同じ材料、例えばガラス繊維から構築されている。ハードポイントリリーフパッド300の上面は、翼の内部表面に取り付けられていないハードポイントリリーフパッド300の表面とすることができる。


[0075] いくつかの態様において、応力除去エリア330は、翼のハードポイントが担持または支持する負荷に基づいて設計された輪郭または形状を有する3次元リリーフであると考えられる。図3Aに示されているように、第1および第2の応力除去エリア330A〜Bを、縦軸300Lに沿って細長くすることができる。別の例の範囲内では、応力除去エリア330を、横軸300Tなどの他の軸または軸の組合せに沿って細長くすることもできる。軸の組合せに沿って変形または撓曲させるために、応力除去エリア330を、ある軸または軸の組合せに沿って細長くし、または形づくることができる。例えば、第1の応力除去エリア330Aが横軸300Tを軸として垂直軸300Vに沿って変形するような態様で、第1の応力除去エリア330Aを、縦軸300Lに沿ってまたは縦軸300Lに対して平行な方向に細長くすることができる。別の態様では、第1の応力除去エリア330Aが縦軸300Lに沿ってまたは縦軸300Lに対して平行な方向に細長いときに、翼の内部表面に対して直角の方向に変形するように、第1の応力除去エリア330Aが構成される。


[0076] 例の範囲内で、応力除去エリア330は、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアの剛性よりも小さな剛性を有することができ、そのため、応力除去エリア330は、負わされたあるひずみを吸収することができ、翼のハードポイントの周囲のエリアの応力を除去することができる。例えば、応力除去エリアは、ハードポイント上の負わされた応力を、撓曲および屈曲によって分散させるのを助けることができ、したがって、翼のハードポイントの周囲の破損を防ぐのを助けることができる。応力除去エリア330の剛性は、応力除去エリア330によって形成された空洞のサイズおよび形状(例えば一軸に沿った長径)に基づくものとすることができる。応力除去エリア330の形状は、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアよりも高い高さまたはピークを含むことができる。少なくとも1つの例では、応力除去エリア330が、隣接エリアよりも高い高さから下に、ハードポイントリリーフパッド300の上面まで、またはことによるとハードポイントリリーフパッド300の縁までのテーパを有する。ハードポイントエリアは、高い剛性、剛性の急変、穴、結合疲労および/またはインサート材料の疲労限界などのいくつかの因子によってひずみに制限があることがあるため、いくつかの態様では、応力除去エリア330の方が、ハードポイントエリアよりも繰返しひずみに耐えることができる。


[0077] 図3Aに示されているように、第1の応力除去エリア330Aは、ハードポイントオーバレイ320の中心(またはハードポイント)から距離d1のところに位置することができ、距離d1は、横軸300Tに沿った距離とすることができる。同様に、第2の応力除去エリア330Bは、ハードポイントオーバレイ320の中心から距離d2のところに位置することができ、距離d2も、横軸300Tに沿った距離とすることができる。一例では、第1の距離d1が第2の距離d2に等しい。別の実施態様では、とりわけ変化する負荷プロフィールに対するひずみを除去する目的で、これらの距離が異なる。例の範囲内で、第2の応力除去エリア330Bを、縦軸330Lに沿って距離d3で細長くすることができ、または、言い換えると、距離d3を、第2の応力除去330Bの空洞の長径の長さとすることができる。いくつかの実施態様では、距離d2と距離d3の比が約1:1である。別の実施形態では、距離d2と距離d3の比が1:1ではなく、この比が、ハードポイントに加えられる予想される負荷に基づく。少なくとも1つの例では、距離d2および距離d3がそれぞれ約175〜200ミリメートルである。これらの距離および距離の比は、航空機のさまざまな特徴(例えば翼のサイズ、翼の形状、翼の内部構造、ハードポイントの位置、ハードポイントの形状など)に基づいて、および/または予期されるさまざまな応力もしくは実現されるさまざまな応力に基づいて変更することができる。


[0078] 例の範囲内で、第1の応力除去エリア330Aおよび第2の応力除去エリア330Bを、ハードポイントおよび/またはハードポイントオーバレイ320の周囲に間隔を置いて対称に配置することができる。2つ以上の応力除去エリア330を有するいくつかの実施形態では、応力除去エリア330が、1つまたは複数のハードポイントの周囲に間隔を置いて対称に配置される。図3Aでは、第1および第2の応力除去エリア330A〜Bが細長い空洞として示されているが、応力除去エリア330は、さまざまな幾何形状に構築することができ、応力除去エリア330を使用して、ハードポイント上およびハードポイントに隣接したエリア上の負わされたひずみを除去することができる。例の範囲内で、応力除去エリア330は、平面から外れた多数の特徴を含むことができる。例えば、一実施形態では、応力除去エリア330が、ひだ付きベローズに似た特徴を含む。いくつかの例では、応力除去エリア330が、翼の外部表面および/または翼の内部表面に沿った高度の増大を含む。いくつかの例では、応力除去エリア330が、中心に穴を有するフランジを含む。


[0079] 図3Aは、応力除去エリア330を有するハードポイントリリーフパッド300を示しているが、別の実施形態は、翼の内部表面に一体化された2つ以上の応力除去エリア330を含む。このような例では、ハードポイントリリーフパッド300の上面は、翼の一体化された部分、例えば翼の内部表面であると考えることができる。例えば、翼の内部表面のハードポイントから第1の距離d1のところに、第1の応力除去エリア330Aを積層することができる。さらに、翼の内部表面のハードポイントから第2の距離d2のところに、第2の応力除去エリア330Bを積層することができる。いくつかの実施形態では、第1の応力除去エリア330Aおよび第2の応力除去エリア330Bが、翼のハードポイントの周囲に間隔を置いて対称に配置される。例えば、ハードポイントからの第1の距離d1とハードポイントからの第2の距離d2を同じすることができる。


[0080] 続けて図を参照する。図3Bは、第1の応力除去エリア330Aの断面を示す、図3Aの断面図3B−3Bを示す。図3Bの図3B−Bは、横軸300Tに沿って見たいくつかの実施形態に基づく透視図の断面である。図3Bに示されているように、第1の応力除去エリア330Aは、垂直軸300Vに対して平行な方向に、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアよりも高く突き出ている。さらに、第1の応力除去エリア330Aを細長くして、第1の応力除去エリア330Aと翼の内部表面331との間に空洞332を形成することができる。


[0081] 図3Bは、ハードポイントリリーフパッド300の底面310も示している。例の範囲内で、底面310の少なくとも一部分を、翼の内部表面331の形状に従うように、かつ翼の内部表面331に固着されるように構成することができる。例えば、図3Bに示されているように、底面310は、翼の内部表面331の形状に従ったわずかな湾曲を有することができる。別の実施形態では、底面310が接着されており、または別の手段を使用して底面310が機械的に取り付けられている。底面310は、ハードポイントリリーフパッド300の下面、またはハードポイントリリーフパッド300の上面の反対側の面とすることができる。


[0082] 同様に、図3Cは、図3Aのハードポイントリリーフパッド300の別の断面図3C−3Cを示す。図3Cに示された図3C−3Cは、縦軸300Lに沿って見た透視図の断面であり、図3Cに示された図3C−3Cは、ハードポイントリリーフパッド300の底面310、第1の応力除去エリア330A、第2の応力除去エリア330B、ハードポイントオーバレイ320およびオキュラス322を含むことができる。図3Cはさらに、翼のハードポイント323、翼の内部表面331、第1の空洞332A、第2の空洞332Bおよび隣接エリア305も示している。図3Cに示されているように、第1の応力除去エリア330A、第2の応力除去エリア330Bおよびハードポイントオーバレイ320はそれぞれ、ハードポイントリリーフパッド300の隣接エリアよりも高く突き出ることができる。例の範囲内で、第1の応力除去エリア330A、第2の応力除去エリア330Bおよびハードポイントオーバレイ320はそれぞれ、垂直軸300Vに対して平行な方向に突き出ることができる。隣接エリア305は、ハードポイントリリーフパッド300の特徴間(例えば応力除去エリア330とハードポイントオーバレイ323の間)のハードポイントリリーフパッドのエリアを含む。例の範囲内で、隣接エリア305は、翼の内部表面331の形状に従われたハードポイントリリーフパッド300のエリアを含むことができる。


[0083] いくつかの態様では、ハードポイントオーバレイ320が、翼のハードポイント323の形状に従うように適合されている。負荷を担持するように、かつ航空機の翼に外部取付け物を取り付ける取付け位置の役目を果たすように、ハードポイント323を構成することができる。いくつかの例では、このような取付け物がパイロンまたはテールブームを含む。図3Bに示されているように、ハードポイントオーバレイ320は、ハードポイント323と同じ形状または類似の形状を有することができる。例の範囲内で、ハードポイントオーバレイ320は、ハードポイントオーバレイ320を通して負荷(例えばパイロンまたはテールブーム)をハードポイント323に固定することを可能にするオキュラス322をさらに含む。例えば、オキュラス322を通してボルト締めすることによって、パイロン、例えば図1のパイロン133A〜Dのうちの1つのパイロンを、翼の内部表面331、ハードポイント323およびハードポイントオーバレイ320を通して翼に取り付けることができる。


[0084] 図3Cに示されているように、底面310は、翼の内部表面331の形状に従うハードポイントリリーフパッド300の多数の部分を含むことができる。例えば、底面310は、ハードポイントリリーフパッド300の特徴間のハードポイントリリーフパッド300の下面、例えば応力除去エリア330とハードポイントオーバレイ320の間のハードポイントリリーフパッド300の下面を含むことができる。


[0085] 図4は、ハードポイントオーバレイ420、オキュラス422、第1の応力除去エリア430A、第2の応力除去エリア430B、第3の応力除去エリア430C、第4の応力除去エリア430D(合わせて1つまたは複数の応力除去エリア430)および距離d1〜d4(1つの応力除去エリア430からハードポイントオーバレイ420の中心までの距離)を含むハードポイントリリーフパッド400を示す。ハードポイントリリーフパッド400の諸特徴は、ハードポイントリリーフパッド300の対応する特徴と同じとすることができ、またはハードポイントリリーフパッド300の対応する特徴と同様とすることができる。


[0086] 図4は、ハードポイントオーバレイ420の周囲に間隔を置いて配置された応力除去エリア430の配置を示している。ハードポイントオーバレイ420は、翼のハードポイント(この図には示されていない)の形状に従うように適合されている。図3Aの応力除去エリア330と同様に、応力除去エリア430はそれぞれ空洞を形成することができ、それぞれの空洞を、1つまたは複数の軸に沿って細長くすることができる。例の範囲内で、ひずみを低減させるように、応力除去エリア430を、さまざまな手法で構成することができる。そのため、1つまたは複数の軸を軸とした応力を低減させるために、1つまたは複数の軸を軸として変形するように、応力除去エリア430を構成することができる。例えば、第1および第2の応力除去エリア430A〜Bは、(図3A〜3Cの第1および第2の応力除去エリア330A〜Bと同様の)縦軸に沿って細長い空洞を形成することができ、第3および第4の応力除去エリア430C〜Dは、縦軸に対して直角な横軸に沿って細長い空洞を形成することができる。次いで、例えば、(第1および第2の応力除去エリア430A〜Bの長径に対して直角な)横軸を軸として変形または撓曲するように、第1および第2の応力除去エリア430A〜Bを構成することができ、(第3および第4の応力除去エリア430C〜Dの長径に対して直角な)縦軸を軸として変形または撓曲するように、第3および第4の応力除去エリア430C〜Dを構成することができる。別の実施形態では、ハードポイントにおける、ハードポイントの近くの積層された表面上の負荷を有益に除去するように、または応力除去エリア430の縁における応力集中を緩和するように、応力除去エリア430が、別の軸に沿って構成されている。


[0087] 図4に示されているように、応力除去エリアを、ハードポイントオーバレイ420の周囲に間隔を置いて対称に配置することができる。例の範囲内で、第1、第2、第3および第4の応力除去エリア430A〜Dはそれぞれ、ハードポイントオーバレイ420の中心から距離d1からd4離れたところに位置することができる。いくつかの例では、距離d1からd4がそれぞれ同じであり、別の例では、距離d1からd4が異なる。別の実施形態では、距離d1とd2が同じであり、距離d1およびd2が距離d3およびd4とは異なり、距離d3とd4が同じである。翼のハードポイントに加えられる予想される負荷に基づいて応力を最もよく除去するために、さまざまな距離およびそのような距離のさまざまな比が可能である。


[0088] 続けて図を参照する。図5Aは、いくつかの実施形態に基づくハードポイントリリーフパッド500の透視図である。図5Aの要素は、図3〜4を参照して説明した要素と同じとすることができ、または図3〜4を参照して説明した要素と同様とすることができる。図5Aは、ハードポイントリリーフパッド500、ハードポイントオーバレイ520、オキュラス522、ハードポイントオーバレイ520の中心から距離d1のところに中心ピーク540Aを有する第1の応力除去エリア530A、ハードポイントオーバレイ520の中心から距離d2のところに中心ピーク540Bを有する第2の応力除去エリア530Bを含む。第1および第2の応力除去エリア530A〜Bを合わせて応力除去エリア530と呼ぶことがある。


[0089] 図5Aに示されているように、応力除去エリア530は環状とすることができ、環形の空洞を形成することができ、応力除去エリア530の中心を翼のハードポイントに置くことができる。例の範囲内で、応力除去エリア503を、波紋形のリリーフと考えることができ、応力除去エリア503は、例えば平面内負荷が主たる懸念事項でない場合に、より一様に分布した負荷によって応力を小さくすることができる。図3Aおよび4で説明した応力除去エリアと同様に、ハードポイント上の応力、ハードポイントの周囲の積層されたエリア上の応力、および/または応力除去エリア530の縁の応力を除去するために変形または撓曲するように、応力除去エリア530を構成することができる。いくつかの実施形態では、翼のハードポイントを取り囲むように、または翼のハードポイントを実質的に取り囲むように、環状の応力除去エリア530が構成されている。


[0090] ハードポイントオーバレイ520の中心と中心ピーク540A〜Bとの間の距離d1およびd2は、ハードポイントオーバレイ520に対応するハードポイントの設計条件および負荷に基づいて変更することができる。例の範囲内で、距離d1とd2の比は、パイロン、テールブームなどの負荷によってハードポイントに加えられる予想される応力に基づくことができる。


[0091] 図5Bは、図5Aの断面図5B−5Bを示す。図5Bはさらに、隣接エリア505、翼のハードポイント523、翼の内部表面531、第1の空洞532Aおよび第2の空洞532Bを含む。図5Bに示されているように、応力除去エリア530およびハードポイントオーバレイ520は、ハードポイントリリーフパッド500の隣接エリア505よりも高く突き出ることができる。隣接エリア505は、ハードポイントリリーフパッド500の突き出た特徴間、例えば応力除去エリア530間にあるハードポイントリリーフパッド500のエリアを含むことができる。さらに、隣接エリア505は、応力除去エリア530とハードポイントリリーフパッド500の縁との間のエリアを含むことができる。例の範囲内で、中心ピーク540A〜Bは、翼の内部表面531よりも高い同じ高度もしくは高さを有することができ、または、ハードポイント523に負荷が加えられたときの変化する負荷プロフィールに基づいて異なる高度を有することができる。


[0092] 図6Aは、翼の下内部表面のハードポイント位置を示す、いくつかの実施形態に基づく航空機600の透視図である。図6Aは、航空機600、翼内部表面631Aと翼外部表面631Bとを含む翼631、パイロン633Aおよび633B、テールブーム635、ならびにハードポイント681、682、683、684、685および686を含む。図6Aには、翼内部表面631Aの下部に沿った6つのハードポイント位置(681、682、683、684、685、686)を示すために切り抜かれた翼外部表面631Bの3つの切抜き部分を有する翼631が示されている。ハードポイント681および682は、翼631にパイロン633Aを取り付けるように構成することができる。同様に、ハードポイント685および686は、翼631にパイロン633Bを取り付けるように構成することができる。最後に、ハードポイント683および684は、翼631にテールブーム635を取り付けるように構成することができる。図3Cのハードポイント323および図5Bのハードポイント523と同様に、ハードポイント681〜686は、翼631の内部表面631Aから突き出ることができる。


[0093] 図6Bは、翼631の内部表面631Aのハードポイントリリーフパッド670A〜Cを示す、航空機600の別の透視図である。図6Aと同様に、図6Bも、内部表面631Aの6つのハードポイント681〜686および対応するハードポイントリリーフパッド670A〜Cを示すために翼外部表面631Bから切り抜かれた3つのカットアウトを有する翼631を示している。図3A、4および5Aの対応するそれぞれのハードポイントリリーフパッド300、400および500と同様に、3つのハードポイントリリーフパッド670A〜Cは、ハードポイント681〜686上の応力およびハードポイント681〜686の周囲のエリア上の応力を除去するように構成することができる。


[0094] 図6Cは、図6Bの航空機600の翼631の断面図6C−6Cを示す。図6Cは、内部表面631A、外部表面631B、ハードポイントリリーフパッド670Cおよびハードポイント683を有する翼631を含む。ハードポイントリリーフパッド670Cは、ハードポイントオーバレイ672およびオキュラス673を含む。


[0095] 図6Dは、図6Bの翼631の一部分の拡大透視図である。図6Dによって提供された図には、翼631の内部表面631Aおよび外部表面631B、パイロン633A、ハードポイントリリーフパッド670A、第1の応力除去エリア671A、第2の応力除去エリア671B、第3の応力除去エリア671C、ハードポイント681ならびにハードポイント682が含まれている。図6Dに示されているように、ハードポイントリリーフパッド670Aは、図3A、4および5Aの対応するそれぞれのハードポイントリリーフパッド300、400および500と同様とすることができ、またはハードポイントリリーフパッド300、400および500と同様の特徴を含むことができる。


[0096] 図6Dは、パイロン633Aの負荷が2つのハードポイント681〜682に取り付けられた実施形態を示す。ハードポイント681〜682がそれぞれ、対応するそれぞれのハードポイント681〜682の横軸に沿った両側に応力除去を有するような態様で、応力除去エリア671A〜Cが交互に並ぶように、3つの応力除去エリア671A〜Cを、間隔を置いて対称に配置することができる。別の例の範囲内で、リリーフパッドは、さまざまな数のハードポイントおよび/または応力除去エリアを有する別の構成または配置を有する。


[0097] 図7は、翼731に結合されたパイロン733の外観図を示す。図7では翼にパイロン733が取り付けられているが、別の実施形態は、テールブームなどの別の外部取付け物および/または追加の外部取付け物を含む。図7は、翼731、ブラケット714、第1の締結具701、第2の締結具703、パイロン733、ハードポイントリリーフパッド770およびハードポイント783を含む。


[0098] ハードポイントリリーフパッド770およびハードポイント783は翼731の内部に置くことができる(そのため、図7では、ハードポイントリリーフパッド770およびハードポイント783が破線で示されている)。さらに、ハードポイントリリーフパッド770およびハードポイント783は、図6Cのハードポイントリリーフパッド670およびハードポイント683と同様とすることができる。


[0099] パイロン733は、締結具701および703ならびにブラケット714によって翼731に結合することができる。例の範囲内で、ブラケット714は、ブラケット714の穴およびパイロン733の外部表面を通してパイロンの受器(図示せず)に締結具703を挿入することによって、パイロン733に固着することができる。ブラケット714は、第1の締結具701と第2の締結具703とが互いに直角をなすような態様の90度ブラケットとすることができる。ブラケット714は、ブラケットの穴、翼731の外部表面、ハードポイント783およびハードポイントリリーフパッド770を通して締結具701を挿入することによって、翼731に固着することができる。ハードポイントリリーフパッド770は、締結具701がハードポイント783にはまりハードポイント783に取り付けられるためのハードポイントオーバレイおよびオキュラスを含むことができる。


[0101] いくつかの実施形態ではさらに、ハードポイント783におけるひずみを除去するため、翼731にハードポイントリリーフパッド770が一体化されている。別の実施形態では、パイロン733を翼731に固定するのに、追加のブラケット、締結具およびハードポイントが使用される。パイロン733は、図7に示されているようなプロペラアセンブリまたは回転翼アセンブリ734を支持することができる。プロペラアセンブリまたは回転翼アセンブリ734は、図1の回転翼134A〜Dと同様とすることができる。


[0102] IV.結語 本明細書に記載された配置は例示だけを目的としていることを理解すべきである。そのため、別の配置および別の要素(例えば機械、インタフェース、動作、順序および動作のグループ化など)を代わりに使用することができること、ならびに、所望の結果に応じていくつかの要素を完全に省くことができることを当業者は理解するであろう。さらに、記載された要素の多くは、離散構成要素もしくは分散構成要素として実施することができる機能エンティティ、または適当な任意の組合せおよび位置で別の構成要素とともに実施することができる機能エンティティであり、あるいは、独立した構造体として記載された別の構造要素を組み合わせることもできる。


[0103] さまざまな態様および実施態様を本明細書に開示したが、当業者には、その他の態様および実施態様が明白である。本明細書に開示されたさまざまな態様および実施態様は、例示を目的としたものであり、限定を意図したものではない。真の範囲は、以下の請求項およびこのような請求項が資格を持つ等価物の完全な範囲によって示される。本明細書で使用された用語は、特定の実施態様を記述することだけを目的としていること、およびそれらの用語は限定を意図するものではないことも理解すべきである。



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