Paragliding for the base fabric treatment composition and paragliding for the canopy material using the same

申请号 JP13838191 申请日 1991-05-14 公开(公告)号 JPH0811870B2 公开(公告)日 1996-02-07
申请人 信越化学工業株式会社; 发明人 田 敏 桑; 藤 雅 則 須;
摘要
权利要求 【特許請求の範囲】
  • 【請求項1】 下記化1で表される両末端水酸基封鎖ジオルガノポリシロキサン50〜90重量部、 【化1】 (ここでRは炭素数1〜20より成る置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、mは20〜10,000の正数である。);上記両末端水酸基封鎖ジオルガノポリシロキサンに対する架橋剤1〜30重量部及び無機フィラー1〜50重量部から成るオルガノポリシロキサン組成物100重量部を、有機溶剤中に分散して成る 組成
    物であって、前記架橋剤が、酢酸型、オキシム型、アル
    コキシ型、アミド型及びアセトン型のシラン化合物から
    なる群の中から選択される少なくとも1種の化合物であ
    ることを特徴とするパラグライダー用基布処理剤組成物。
  • 【請求項2】 ナイロン及び/又はポリエステル繊維よりなる基布の表面を請求項1に記載の基布処理剤組成物を用いて表面処理した後乾燥し、オルガノポリシロキサン被覆物を被処理物の単位面積当り1.0〜10.0g
    /m 2の範囲で付着させたことを特徴とするパラグライダー用キャノピー素材。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】

    【0001】

    【産業上の利用分野】本発明は、基布に、撥性、防水性、目止め性、耐折り曲げ性等の特性を付与することのできるパラグライダー用基布処理剤組成物に関し、特にパラグライダー用キャノピー素材に適した基布処理剤組成物に関する。

    【0002】

    【従来の技術】パラグライダーは、まだ歴史の浅いスカイスポーツであるが、誰でも簡単に飛行できるようになる等、その簡易性及び安全性に加えてファッション性が高いことから、わずかの間に最も愛好者人口の多いスカイスポーツの一つに成長した。

    【0003】この場合のパラグライダー用キャノピー素材に要求される特性は、第1にその安全性の観点から基布の縫合わせ強度及び引裂強度などの強度が十分であると共にその強度が経時的に変化しないこと、第2に、飛行性を高めると共に持ち運びを容易にするという観点から表面平滑性が良好であると共に軽量であること、第3
    に、雨に濡れても重量が増加するということがないように十分に撥水性又は低吸水性であること、第4に耐久性及びファッション性の観点から耐候性、染色堅牢性等が良好であること等である。

    【0004】ところで、パラグライダー用基布としては、パラシュートの傘体に用いられた実績があることからナイロン繊維がよく使用されるが(特開昭54−49
    799号公報)、通常は、耐候性を改善するためにナイロン繊維に耐候性ポリウレタン樹脂加工処理を施したものが用いられる。

    【0005】しかしながら、ナイロン素材は紫外線に著しく弱く、約1年間の使用で撥水性、耐折り曲げ性等の性能が落ちるという欠点がある。 ナイロン素材の代わりにポリエステル素材を用いたパラグライダーは、ナイロン素材の物に比べると約2倍に近い耐紫外線性があるものの、ナイロン同様時間がたってしまえば初期の性能が落ちることには変わりがない。

    【0006】そこで、パラグライダー用基布に対する基本的要求特性である高強性と軽量性を兼備したものとして、最近ポリエステル繊維を両末端水酸基ポリシロキサン樹脂で前処理した後、更にポリウレタン樹脂で、或いはポリシロキサン変性ポリウレタン樹脂で被覆した基布が、引裂強度を長時間維持することができると共に、
    吸水しにくい上軽量化を図れるところから特に賞用されている(特開平2−41475号公報)。

    【0007】しかしながら、上記の如くポリウレタン樹脂やポリシロキサン変性ポリウレタン樹脂で基布を被覆する場合には、ウレタン結合が耐紫外線性に劣ることから、長時間使用するうちに撥水性、防水性、目止め性、
    耐折り曲げ性等の低下が避けられないという欠点があった。

    【0008】上記の欠点を補うものとして、オルガノシラザンシロキサンポリマーによるメンテナンス用被覆剤があるが(特願平2−252848号)、大きなパラグライダーのメンテナンスは容易ではないことから、メンテナンス剤を使用しなくても初期の撥水性、防水性、目止め性、耐折り曲げ性等の諸特性を長期にわたって維持することのできるパラグライダー用キャノピー素材の開発が望まれていた。

    【0009】

    【発明が解決しようとする課題】本発明者等は鋭意検討
    した結果、あるの架橋性オルガノポリシロキサン及び
    無機フィラーを一定量配合した組成物が、上記要求を満足するものであることを見出し、本発明に到達した。
    従って本発明の第1の目的は、基布に対して容易に撥水性、防水性、目止め性、耐折り曲げ性等の特性を全て付与することのできるパラグライダー用基布処理剤組成物
    を提供することにある。 本発明の第2の目的は、長期間にわたって撥水性、防水性、目止め性、耐折り曲げ性等を維持することのできるパラグライダー用キャノピー素材を提供することにある。

    【0010】

    【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的は、下記化2で表される両末端水酸基封鎖ジオルガノポリシロキサン50〜90重量部、

    【化2】

    (ここでRは炭素数1〜20より成る置換又は非置換の一価の炭化水素基であり、mは20〜10,000の正数である。);上記両末端水酸基封鎖ジオルガノポリシロキサンに対する架橋剤1〜30重量部及び無機フィラー1〜50重量部から成るオルガノポリシロキサン組成物100重量部を、有機溶剤中に分散して成る

    組成


    物であって、前記架橋剤が、酢酸型、オキシム型、アル


    コキシ型、アミド型及びアセトン型のシラン化合物から


    なる群の中から選択される少なくとも1種の化合物であ


    ることを特徴とするパラグライダー用基布処理剤組成物によって達成された。

    【0011】(化2)で表される第1成分の両末端水酸基封鎖ジオルガノポリシロキサンにおいて、置換基Rは炭素数1〜20より成る置換又は非置換の1価の炭化水素基である。 このような基の具体例としてはメチル基、
    エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、
    テトラデシル基、ヘキサデシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基等のアリール基、シクロペンチル基、
    シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、上記の基の炭素原子に結合した水素原子の一部又は全部をフッ素原子、塩素原子或いはシアノアルキル基等で置換した1価の炭化水素基、例えばクロロメチル基、クロロエチル基、クロロプロピル基、クロロフェニル基、3,3,3
    −トリフルオロプロピル基、シアノメチル基、シアノエチル基等を挙げることができる。

    【0012】本発明においては、特にメチル基が50モル%以上であることが望ましい。 又、重合度mは、20
    〜10,000であることが好ましく、特に100〜
    5,000であることが好ましい。 mが20より小さいと、得られる架橋被膜が硬くなり過ぎ、耐折り曲げ性が低下する結果、ひび割れやクラック等が生じ、撥水性や目止め性が損なわれる。 mが10,000より大きいと塗布伸展性が低下する結果、被膜の均一性が損なわれる。

    【0013】第2成分の架橋剤としては、トリアセトキシメチルシラン、トリアセトキシビニルシラン等の酢酸型、トリス(エチルメチルケトオキシモ)メチルシラン、トリス(エチルメチルケトオキシモ)ビニルシラン等のオキシム型、トリメトキシメチルシラン、トリメトキシビニルシラン等のアルコキシ型及び、他の公知のアミド型若しくはアセトン型のシラン化合物を使用する
    本発明においては、これらのなかでも特に無臭性のオキシム型の架橋剤を使用することが好ましい。

    【0014】本発明における第3成分の無機フィラーは、シリカ、ケイそう土、石英粉末、炭酸カルシウム、
    酸化チタン、パーライト、各種クレイ等の中から選択される。 本成分は、得られるオルガノポリシロキサン被膜に補強効果を与えるものであり、シリカ、特に煙霧質シリカが無機フィラーの中の50%以上であることが望ましい。

    【0015】本発明においては、第1成分、第2成分及び第3成分より成るオルガノポリシロキサン組成物10
    0重量部の内、第1成分の配合量を50〜90重量部とすることが望ましく、特に60〜80重量部とすることが好ましい。 50重量部より少ないと伸展性が低下するので被膜の均一性が損なわれる上、柔軟性が低下するために撥水性や耐折り曲げ性が低下する。 又、90重量部より多いと得られる皮膜の引張り強度が低下する。

    【0016】第2成分の配合量は本発明のオルガノポリシロキサン組成物100重量部の内、1〜30重量部とすることが望ましく、特に5〜20重量部とすることが好ましい。 これは、1重量部より少ないと、硬化性が不十分となって撥水性や目止め性が低下する一方、30重量部より多いと過剰となりすぎ不経済であるからである。

    【0017】第3成分の配合量は、本発明のオルガノポリシロキサン組成物100重量部のうち1〜50重量部、好ましくは5〜30重量部である。 第3成分が1重量部より少ないと、十分な補強効果が得られず、30重量部より多いと柔軟性が低下するので、耐折り曲げ性が低下する。

    【0018】本発明においては、以上の第1〜第3成分以外に、更に湿潤剤を添加しても良い。 このような湿潤剤としては例えば、ヒドロキシシラン類、ヒドロキシシロキサン類、アルコキシシラン類、シラザン類、有機酸エステル類、多価アルコール類等を挙げることができる。

    【0019】本発明においては、前記第1〜第3成分及び必要に応じて添加される湿潤剤から成る架橋性オルガノポリシロキサン組成物を有機溶剤中に分散して、本発明のパラグライダー用基布処理剤組成物(以下、単に処
    理剤組成物と略す)とする。 この場合に使用する有機溶剤の沸点は、1気圧下で40〜250℃の範囲のものが好ましく、又上記オルガノポリシロキサンの濃度を0.
    1〜20重量%とすることが好ましい。

    【0020】このような有機溶剤としては、例えば、ジクロロエタン、トリクロロエタン、メチレンクロライド等の塩素系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;石油エーテル、ケロシン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、イソパラフィン等の脂肪族や脂環式の炭化水素類或いはオクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の揮発性オルガノポリシロキサン等を挙げることができる。

    【0021】本発明の処理剤組成物は、刷毛塗り、ロール塗り、噴霧、浸漬等の方法でナイロンやポリエステル等のパラグライダーの基布表面に塗布した後、室温又は若干の加熱によって溶剤を揮発させる。 これによって、
    塗布された組成物は室温下でも1時間以内に硬化反応が進行し、表面粘着性がなくなる。 完全硬化させるためには、室温下で更に1〜3日放置することが望ましい。

    【0022】本発明においては、硬化反応を促進させるために硬化触媒を添加配合することも可能である。 このような硬化触媒は、例えば、オクチル酸亜鉛、オクチル酸鉄、コバルト、錫等の有機酸塩類やテトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタネート類や有機アミン化合物等の中から選択される。

    【0023】本発明の処理剤組成物の基布への塗布は、
    通常は1回で十分であるが、2〜3回重ね塗りをした場合には更に効果が向上する。 パラグライダー用キャノピー素材としての前記特性を付与するためには、被処理物の単位面積当り、本発明の架橋性オルガノシロキサン組成物を、ポリマー換算で1.0〜10.0g/m の範囲で付着させることが必要である。 1.0g/m 以下では特性が充分に付与されず、又10.0g/m 以上付着させても特性をそれ以上改善することができないので不経済である上、キャノピー素材の重量が増加し過ぎるので好ましくない。

    【0024】本発明の処理剤組成物は、パラグライダー用キャノピー素材の紫外線等による経時劣化に起因する撥水性、防水性、平滑性等の低下を防止し、且つ回復するために有効であるが、同様の目的で船体布を使用する組み立て式カヌー、ハンググライダー、スタントカイト、ウィンドーサーフィン、ヨット等の布帛の処理に対して、同様に利用することができる。

    【0025】

    【発明の効果】本発明の処理剤組成物をパラグライダー
    基布に塗布した後、常温で数時間〜数日間乾燥するだけで容易に撥水性、防水性、目止め性、滑り性、耐折り曲げ性等の諸特性を基布に付与することができ、それらの特性は長時間維持される。 又、塗布する処理剤組成物の量もわずかであるので、本発明の処理剤組成物を塗布した基布は軽量であり、パラグライダー用キャノピー素材として従来になく優れている。

    【0026】

    【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳述するが、本発明はこれによって限定されるものではない。

    【0027】実施例1〜4及び比較例1. 第1成分として両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサンA(650
    センチストークス、平均重合度m=190)500g及び両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサンB(ゴム状、平均重合度m=3,000)450g、第3成分として煙霧質シリカA(平均粒径16mμ、比表面積20
    0m 2 /g)280gを反応容器に仕込み、攪拌しながらヘキサメチルジシラザン60gを添加した後昇温を行い、140〜150℃で1時間攪拌した。 次に、反応容器を20mmHgに減圧し、30分間攪拌を行った後、
    揮発成分をストリッピングした。

    【0028】得られた反応組成物100gをトルエン1
    126gに投入し、攪拌分散した後、更に第2成分としてトリス(エチルメチルケトキシモ)ビニルシラン1
    5.5gを投入して均一に溶解させ、基布処理剤Aを得た。 このようにして得られた基布処理剤Aは、架橋性オルガノポリシロキサン組成物100重量部中に、第1成分を67重量部、第2成分を13重量部及び第3成分を20重量部含有している。

    【0029】得られた基布処理剤Aを、(表1)に示す如く、パラグライダー用ポリエステル基布に種々の塗布量でディッピングして塗布し、24時間で室温放置した後、下記の方法によって通気度・揮発性及び折り曲げの各特性を測定した。 尚、通気度は目止め性を評価するための尺度である。

    【0030】通気度:JIS L−1079に準じ、フラジール形試験機を用いて通気性を測定した。 撥水性:JIS L−1079に準じ、撥水度試験装置を用いたスプレー法によって測定した。 折り曲げ性:初期通気度を測定した布を30秒間手揉み処理し、その後の通気度を測定した。

    【0031】

    【表1】 ─────────────────────────────────── 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 比較例1 ─────────────────────────────────── 付着量(g/m 2 ) 10.0 7.7 6.4 4.0 0.8 ─────────────────────────────────── 通気度 * 0.3以下 0.3以下 0.57 3.21 12.25 ─────────────────────────────────── 撥水性 90 90 90 90 20 ─────────────────────────────────── 折り曲げ性 * 0.3以下 0.3以下 0.57 3.19 12.64 ─────────────────────────────────── *:cm 2 /cm 2・秒(0.3が測定限界値である)

    【0032】比較例2. 実施例1で使用した第1成分の両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサンA及びBの代わりに、両末端水酸基封鎖ジメチルポリシロキサンC
    (35センチストークス、平均重合度m=16)950
    gを用いた他は、実施例1と同様にして基布処理剤Bを得た。

    【0033】得られた基布処理剤Bを、パラグライダー用ポリエステル基布に付着量が9.85g/m 2となるようにディッピング塗布し、その後24時間室温で放置した後、実施例1と全く同様にして各特性を測定したところ、通気度は7.34cm 2 /cm 2・秒、撥水性は90、折り曲げ性は10.37cm 2 /cm 2・秒であり、通気度、折り曲げ性において、前記実施例の何れの場合より劣るものであった。

    【0034】実施例5 実施例2で得られた表面処理剤基布を「アトラス・ユブコン」(株式会社東洋機械製作所製)にて、1000時間紫外線照射した後の前記諸特性を測定したところ、撥水性は80に低下したものの、通気度及び折り曲げ性についても全く変化が見られなかった。

    【0035】比較例3 市販のウレタン樹脂表面処理パラグライダー用基布について実施例5と全く同様のテストを行ったところ、通気度及び折り曲げ性が著しく劣化したことが確認された。
    尚、この市販基布の撥水性は、当初から不十分であった。 実施例5及び比較例3の結果は、表2にまとめた通りである。

    【0036】

    【表2】 ─────────────────────────────────── 実施例5 比較例3 ─────────────────────────────────── 樹脂種類 シリコーン樹脂 ウレタン樹脂 ─────────────────────────────────── 初期通気度 (cm 2 /cm 2・秒) 0.3以下 0.37 初期撥水性 90 0 初期折り曲げ性(cm 2 /cm 2・秒) 0.3以下 0.51 ─────────────────────────────────── 1000時間後通気度 0.3以下 8.33 (cm 2 /cm 2・秒) 1000時間後撥水性 80 0 1000時間後折り曲げ性 0.3以下 15.21 (cm 2 /cm 2・秒) ───────────────────────────────────

    【0037】以上の如く、本発明の基布処理剤組成物によって処理した基布は、従来のパラグライダー用基布より、目止め性、撥水性、耐折り曲げ性の何れにおいても優れている上、長期の紫外線照射に対する耐光性も極めて良好であることが実証された。

    【化3】

    ───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl. 6識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 183/04 PMS D06M 11/00

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