支援された離陸

申请号 JP2016538106 申请日 2014-03-27 公开(公告)号 JP2017501926A 公开(公告)日 2017-01-19
申请人 エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd; エスゼット ディージェイアイ テクノロジー カンパニー リミテッドSz Dji Technology Co.,Ltd; 发明人 シー,ジュン; ヤン パン,シュウ; ヤン パン,シュウ;
摘要 【課題】離陸時の不安定性を減少させて、未熟なユーザーが離陸時の航空機を容易に制御することを可能にできる支援された離陸システム、方法、およびデバイスを提供すること。【解決手段】航空機の支援された離陸のためのシステム、方法、およびデバイスを提供する。航空機は、第1の制御方式を使用して離陸し、離陸閾値が満たされると通常の飛行のための第2の制御方式に切り換え得る。第1の制御方式は、積分制御を使用しなくてもよく、第2の制御方式は積分制御を使用してもよい。航空機は、航空機のモーターへの出 力 または航空機の 加速 度の少なくとも一方に基づいて、離陸閾値が満たされたことを判定し得る。【選択図】図2
权利要求

可動物体の支援された離陸の方法において、 第1の制御方式で、前記可動物体のアクチュエータへの出であって、前記可動物体の高度の増加をもたらす、前記アクチュエータへの前記出力を増加させるステップと、 プロセッサを用いて、前記可動物体が、前記アクチュエータへの前記出力、前記アクチュエータから測定された前記出力、または前記可動物体の速度もしくは加速度に基づいて離陸閾値を満たしたかどうかを判定するステップと、 前記可動物体が前記離陸閾値を満たしているとき、第2の制御方式を使用して前記アクチュエータへの前記出力を制御するステップと、を含む、方法。前記可動物体が、垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機である、請求項1に記載の方法。前記第1の制御方式が、第1の積分制御方式である、請求項1に記載の方法。前記第1の積分制御方式での積分値が、デフォルト値に設定される、請求項3に記載の方法。前記デフォルト値が、ゼロである、請求項4に記載の方法。前記可動物体の前記高度を増加させる命令を受け取るステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。前記命令が、遠隔の端末によって提供される、請求項6に記載の方法。前記可動物体の前記高度を増加させる前記命令を受け取る前に、前記アクチュエータを始動させる命令を受け取るステップと、前記アクチュエータをアイドルモードに置くステップと、をさらに含む、請求項6に記載の方法。前記高度を増加させる前記命令が所定の値を超えないとき、前記アクチュエータがアイドルモードになるまで前記アクチュエータへの前記出力を減少させるステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。前記第2の制御方式が、第2の積分制御方式である、請求項1に記載の方法。前記第2の積分制御方式を使用して前記アクチュエータへの前記出力を制御するステップが、垂直の方向の積分制御を含む、請求項10に記載の方法。前記可動物体が、前記アクチュエータへの前記出力の程度に基づいて前記離陸閾値を満たしたかどうかを判定するステップが、前記アクチュエータへの前記出力の前記程度が所定の出力値を超えるときに、前記可動物体が前記離陸閾値を満たしたと判定することを含む、請求項1に記載の方法。前記可動物体が、前記離陸閾値を満たしたかどうかを判定することが、前記可動物体の測定された高度、速度もしくは加速度、またはアクチュエータから測定された出力に基づく、請求項12に記載の方法。前記可動物体が、前記離陸閾値を満たしたかどうかを判定することが、前記可動物体の外部の源から受け取られた信号に依存しない、請求項1に記載の方法。(1)前記アクチュエータへの前記出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の前記可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)前記アクチュエータへの前記出力が第2の所定の出力値よりも大きいとき、前記離陸閾値が満たされる、請求項1に記載の方法。前記第2の所定の出力値が、前記第1の所定の出力値と異なる、請求項15に記載の方法。前記第2の所定の出力値が、前記第1の所定の出力値よりも大きい、請求項16に記載の方法。可動物体の支援された離陸のためのシステムにおいて、 前記可動物体のアクチュエータであって、前記アクチュエータへの出力が前記可動物体の高度の増加をもたらすアクチュエータと、 前記可動物体が、前記アクチュエータへの前記出力、前記アクチュエータから測定された前記出力、または前記可動物体の速度もしくは加速度に基づいて離陸閾値を満たしたかどうかを判定し、かつ(1)前記可動物体が前記離陸閾値を満たしていないときに第1の制御方式を使用し、また(2)前記可動物体が前記離陸閾値を満たしたときに第2の制御方式を使用して、前記アクチュエータへの前記出力を制御する信号を生成するプロセッサと、を備える、 ことを特徴とする、システム。前記プロセッサが、前記可動物体に搭載されている、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記プロセッサが、前記可動物体から分離した外部のデバイス上に設けられている、ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記可動物体が、垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機である、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記可動物体が、無人航空機である、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記無人航空機が、回転翼機である、 ことを特徴とする、請求項22に記載のシステム。前記アクチュエータが、前記可動物体の推進ユニットを駆動するモーターである、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記第1の制御方式が、第1の積分制御方式である、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記第1の積分制御方式の積分値が、デフォルト値に設定される、 ことを特徴とする、請求項25に記載のシステム。前記第2の制御方式が、垂直方向の積分制御を含む第2の積分制御方式である、ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。次の条件:(1)前記アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の前記可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)前記アクチュエータへの前記出力が第2の所定の出力値よりも大きい、のうちの1つ以上が満たされるとき、前記離陸閾値が満たされる、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記可動物体の高度を増加させる命令を受け取る受信機をさらに備える、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。前記プロセッサが、前記可動物体の外部の源から受け取る信号に依存せずに、前記可動物体が前記離陸閾値を満たしたかどうかを判定する、 ことを特徴とする、請求項18に記載のシステム。

说明书全文

無人航空機などの航空機は、軍事および民間の用途のための監視、偵察、および探査作業を行うために使用され得る。このような航空機は、特定の機能を行う搭載物を運ぶことができる。これらの航空機は、表面に対して離陸して着陸することができる。

しかしながら、従来の方法で制御される航空機が表面から離陸するとき、その表面によって与えられるに連携して使用されるフィードバック制御システムが、初期の不安定性を引き起こす可能性がある。具体的には、表面が傾斜している場合、離陸が垂直でなくなり、クラッシュまたは転倒の大きな原因となり得る。離陸は、ユーザー、特に経験の浅いユーザーにとって課題となり、航空機が離陸時に制御されない、または不安定であると、ユーザーは神経質となって航空機をクラッシュさせる原因となり得る。

ある場合では、航空機の離陸が実質的に円滑かつ垂直であることを可能にする離陸方法を使用することが望ましいことであり得る。したがって、離陸方法を改善する必要性が存在する。本発明は、航空機のための離陸制御に関するシステム、方法、およびデバイスを提供する。既存の比例積分微分(PID)制御器は、積分のメモリ効果によって、積分表現が不適切になる原因となり、不安定性を引き起こす地面反力をもたらすことになる。本発明は、航空機が地面を離れたと判定されるまで、離陸中の積分を除去することを可能にする。本明細書に記載する制御システムおよび方法においては、アナログの離陸制御値を直接に出力し、離陸が成功した後、途切れなくPID制御に切り換えることができる。航空機の1つ以上のモーターへの出力または航空機の加速度の少なくとも一方に基づいて、PID制御方式に何時切り換えるかを判定することができる。

本発明のある実施形態においては、可動物体の支援された離陸の方法を対象とする。この方法は、第1の制御方式下で可動物体のアクチュエータへの出力を増加させ、アクチュエータへの出力が可動物体の高度の増加をもたらす、ことと、プロセッサを用いて、アクチュエータへの出力、アクチュエータから測定された出力、または可動物体の速度もしくは加速度に基づいて可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定することと、可動物体が離陸閾値を満たしたときに第2の制御方式を使用してアクチュエータへの出力を制御することと、を含む。

ある実施形態では、可動物体は垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機であり得る。可動物体は、無人航空機であり得る。無人航空機は、回転翼機であり得る。アクチュエータは、可動物体の推進ユニットを駆動するモーターであり得る。推進ユニットは、可動物体に揚力を与える回転翼であり得る。

第1の制御方式は、第1の積分制御方式であり得る。第1の積分制御方式における積分値はデフォルト値に設定され得る。ある実施形態では、デフォルト値はゼロであり得る。

出力は、一定の値だけ増加させることができる。アクチュエータへの出力を増加させると、可動物体の全体の推進を増加させることができる。遠隔の端末によって命令が与えられ得る。可動物体の高度を増加させる命令を受け取る前に、アクチュエータを始動させてアクチュエータをアイドルモードに設定する命令を受け取ることができる。この方法はまた、高度を増加させる命令が所定の値を超えないとき、アクチュエータがアイドルモードになるまでアクチュエータへの出力を減少させることを含み得る。

また、第2の制御方式は第2の積分制御方式であり得る。第2の積分制御方式を使用してアクチュエータへの出力を制御することは、垂直方向の積分制御を含み得る。第2の積分制御方式を使用してアクチュエータへの出力を制御することは、以下に示す前方向、後方向、右方向、左方向、または姿勢のうちの1つ以上に関する積分制御を含み得る。ある実施形態では、第2の積分制御方式を使用してアクチュエータへの出力を制御することは、比例積分微分制御方式を使用することを含み得る。

可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定することは、アクチュエータへの出力の程度に基づくことができる。アクチュエータへの出力の程度に基づいて可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定することは、アクチュエータへの出力の程度が所定の出力値を超えるときに、可動物体が離陸閾値を満たしたことを判定することを含み得る。また、可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定することは、可動物体の測定された速度または加速度、測定された高度、またはアクチュエータから測定された出力に基づくことができる。また、可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定することは、可動物体の外部の源から受け取る信号に依存しない。

ある実施形態では、(1)アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)アクチュエータへの出力が第2の所定の出力値よりも大きいとき、離陸閾値が満たされる。第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値と異なり得る。第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値よりも大きくあり得る。

本発明の別の実施形態では、可動物体の支援された離陸のためのシステムを対象にすることができ、このシステムは、可動物体の高度を増加させる命令を受け取る受信機と、可動物体のアクチュエータであって、そのアクチュエータへの出力が可動物体の高度の増加をもたらすアクチュエータ、と、アクチュエータへの出力、アクチュエータから測定された出力、または可動物体の速度もしくは加速度に基づいて可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定し、(1)可動物体が離陸閾値を満たさなかったとき、第1の制御方式を使用し、また(2)可動物体が離陸閾値を満たしたとき、第2の制御方式を使用して、アクチュエータへの出力を制御するために使用される信号を生成するプロセッサと、を備える。

プロセッサは、可動物体内に取り付けることができる。あるいは、プロセッサは、可動物体から分離した外部のデバイス上に設けてもよい。

ある実施形態では、可動物体は垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機であり得る。可動物体は、無人航空機であり得る。無人航空機は、回転翼機であり得る。アクチュエータは、可動物体の推進ユニットを駆動するモーターであり得る。推進ユニットは、可動物体に揚力を与える回転翼であり得る。

第1の制御方式は、第1の積分制御方式であり得る。第1の積分制御方式下の積分値は、デフォルト値に設定され得る。一部の実施形態では、デフォルト値はゼロであり得る。

出力は、一定の値だけ増加させることができる。アクチュエータへの出力を増加させると、可動物体の全体の推進を増加させることができる。命令は、遠隔の端末によって提供され得る。受信機は、可動物体の高度を増加させる命令を受け取る前に、アクチュエータを始動させてアクチュエータをアイドルモードに設定するための命令を受け取ることができる。アクチュエータへの出力は、高度を増加させる命令が所定の値を超えないとき、アクチュエータがアイドルモードになるまで減少され得る。

第2の制御方式は、第2の積分制御方式であり得る。第2の積分制御方式は、垂直方向の積分制御を含み得る。第2の積分制御方式は、以下に示す前方向、後方向、右方向、左方向、または姿勢のうちの1つ以上に関する積分制御を含み得る。第2の積分制御方式は、比例積分微分制御方式を含み得る。

プロセッサは、アクチュエータへの出力の程度が所定の出力値をこえるとき、可動物体が離陸閾値を満たしたと判定できる。一部の実施形態では、プロセッサは、測定された速度または加速度、測定された高度、または可動物体のアクチュエータから測定された出力に基づいて可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定する。プロセッサは、可動物体の外部の源から受け取る信号に依存せずに、可動物体が離陸閾値を満たしたかどうかを判定できる。

ある実施形態では、(1)アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)アクチュエータへの出力が第2の所定の出力値よりも大きいとき、離陸閾値が満たされる。第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値と異なり得る。第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値よりも大きくあり得る。

可動物体の支援された離陸の方法は、本発明の別の実施形態に従って提供され得る。この方法は、第1の制御方式下で可動物体のアクチュエータへの出力を増加させることと、プロセッサを用いて(1)垂直方向の可動物体の加速度が所定の加速度値を超えているときに、アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きいかどうか、または(2)アクチュエータへの出力が第2の所定の出力値よりも大きいかどうかを判定することと、(1)アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)アクチュエータへの出力が第2の所定の出力値よりも大きいとき、第1の制御方式と異なる第2の制御方式を使用することにより、アクチュエータへの出力を制御することと、を含み得る。

ある実施形態では、可動物体は、垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機であり得る。可動物体は、無人航空機であり得る。無人航空機は、回転翼機であり得る。アクチュエータは、可動物体の推進ユニットを駆動するモーターであり得る。推進ユニットは、可動物体に揚力を提供する回転翼であり得る。

出力は、一定の値だけ増加させることができる。アクチュエータへの出力を増加させると、可動物体の全体の推進を増加させることができる。この方法はまた、可動物体の高度を増加させるための命令を受け取ることを含み得る。命令は、遠隔の端末によって提供され得る。可動物体の高度を増加させる命令を受け取る前に、アクチュエータを始動してアクチュエータをアイドルモードに設定する命令を受け取ることができる。この方法は、高度を増加させる命令が所定の値を超えないとき、アクチュエータがアイドルモードになるまでアクチュエータへの出力を減少させることを含み得る。

第1の制御方式は、デフォルト値に設定される積分値を使用することができる。デフォルト値は、ゼロであり得る。第2の制御方式は、垂直方向の積分制御を使用できる。積分制御を使用してアクチュエータへの出力を制御することは、以下の前方向、後方向、右方向、左方向、または姿勢のうちの1つ以上に関する積分制御を含み得る。第2の制御方式を使用することによってアクチュエータへの出力を制御することは、比例積分微分制御方式を使用することを含み得る。

第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値と異なり得る。また、第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値よりも大きい。

また、本発明のある実施形態では、可動物体の支援された離陸のためのシステムを含むことができ、このシステムは、可動物体のアクチュエータと、次の条件、(1)アクチュエータへの出力が第1の所定の出力値よりも大きく、かつ垂直方向の可動物体の加速度が所定の加速度値を超えるとき、または(2)アクチュエータへの出力が第2の所定の出力値よりも大きい、のうちの1つ以上が満たされるときを判定し、(a)条件(1)または(2)のどちらも満たさないときに第1の制御方式を使用することにより、そして(b)条件(1)または(2)の少なくとも1つを満たすときに第2の制御方式を使用することにより、アクチュエータへの出力を制御するために使用される信号を生成するプロセッサと、を含む。

プロセッサは、可動物体内に取り付けることができる。あるいは、プロセッサは、可動物体から分離した外部のデバイス上に設けてもよい。

また、可動物体は、垂直に離陸または着陸の少なくとも一方ができる航空機であり得る。可動物体は、無人航空機であり得る。無人航空機は、回転翼機であり得る。アクチュエータは、可動物体の推進ユニットを駆動するモーターであり得る。推進ユニットは、可動物体に揚力を与える回転翼であり得る。

出力は、一定の値だけ増加させることができる。アクチュエータへの出力を増加させると、可動物体の全体の推進を増加させることができる。受信機は、可動物体の高度を増加させる命令を受け取ることができる。命令は、遠隔の端末によって提供され得る。受信機は、可動物体の高度を増加させる命令を受け取る前に、アクチュエータを始動してアクチュエータをアイドルモードに設定する命令を受け取ることができる。アクチュエータへの出力は、高度を増加させる命令が所定の値を超えないとき、アクチュエータがアイドルモードになるまで減少され得る。

ある実施形態では、第1の制御方式は、デフォルト値に設定される積分値を使用できる。デフォルト値は、ゼロであり得る。第2の制御方式は、垂直方向の積分制御を使用できる。積分制御を使用してアクチュエータへの出力を制御することは、以下に示す前方向、後方向、右方向、左方向、または姿勢のうちの1つ以上に関する積分制御を含み得る。第2の制御方式を使用することによってアクチュエータへの出力を制御することは、比例積分微分制御方式を使用することを含み得る。

第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値と異なり得る。また、第2の所定の出力値は、第1の所定の出力値よりも大きくてもよい。

本発明の様々な実施形態は、個別に、集合的に、または互いに組み合わせて認識され得ることを理解されたい。本明細書で説明される本発明の様々な実施形態は、以下に示される任意の特定の用途、または任意の他のタイプの可動物体に適用され得る。無人航空機などの航空機に関わる本明細書の任意の説明は、任意の輸送機体などの任意の可動物体に適用および使用され得る。さらに、空中運動(例えば、飛行)の文脈において本明細書で説明するシステム、デバイス、および方法はまた、地上または上の運動、水中の運動、または宇宙の運動などの他のタイプの運動の文脈に適用され得る。

本発明の他の目的および特徴は、明細書、特許請求の範囲、および添付の図面を検討することによって明らかになるであろう。

(参照による組込み) 本明細書で言及した全ての刊行物、特許、および特許出願は、個別の刊行物、特許、または特許出願のそれぞれが具体的にかつ個別に示されて参照によって組み込まれるのと同程度に参照によって本明細書に組み込まれる。

本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲において、詳細に示される。本発明の特徴および利点のより良い理解が、その中で本発明の原理が利用される例示的な実施形態を示す以下の詳細な説明、および以下の付随する図面を参照することによって得られるであろう。

本発明を適用した、離陸する航空機を示す図である。

本発明を適用した、航空機の離陸を制御する方法を示す図である。

本発明の実施形態に関わる、航空機の高レベルの概略図である。

本発明の実施形態に関わる、無人航空機を示す図である。

本発明の実施形態に関わる、支持機構および搭載物を備える可動物体を示す図である。

本発明の実施形態に関わる、可動物体を制御するシステムのブロック図である。

本発明に関わるシステム、デバイス、および方法は、航空機が表面から離陸することを支援する。本発明により、ユーザーは、航空機の制御を改善できる。航空機は、無人航空機(UAV)、または任意の他のタイプの可動物体であり得る。多くの場合、航空機の飛行中にフィードバック制御が使用される。通常の飛行運転中、比例積分微分(PID)飛行制御システムが使用されることが多い。しかしながら、離陸時、地面反力と組み合わせられる積分のメモリ効果は、積分式の意味を誤らせる原因となり得る。これは、離陸時の不安定性の原因となり、多くの未熟なユーザーが慣れていないまたは容易でない複雑な操作を必要とすることがある。これは、離陸時に無人航空機のクラッシュにつながる可能性がある。

離陸時の不安定性を減少させて、未熟なユーザーが離陸時の航空機を容易に制御することを可能にできる支援された離陸システム、方法、およびデバイスを提供することができる。航空機が離陸する間、フィードバック制御から積分計算が除去され得る。これは、アナログの離陸制御値の直接の出力を可能にする。航空機が無事に離陸した(すなわち、航空機は空中にある)ことが判定された後に、フィードバック制御方式は、積分制御(例えば、PID制御)を含み得る通常の飛行モードに切り換えられ得る。

1つのフィードバック制御方式から別のものへの切り換えは、離陸閾値が満たされたことが判定されたときに遂行され得る。これは、航空機内から提供される情報に基づいて判定され得る。例えば、離陸閾値は、航空機のモーターへの出力に関する情報、または航空機の加速度の少なくとも一方に基づいて、満たされたとみなすことができる。例えば、離陸閾値は、次の条件、(1)モーターへの出力が第1の閾値出力値を超え、かつ航空機の垂直加速度が閾値加速度値を超える、または(2)モーターへの出力が第2の閾値出力値を超える、のうちの少なくとも1つが満たされるときに、満たされ得る。このように、離陸閾値が満たされるとき、それは航空機が表面から完全に離陸して通常の飛行制御に安全に切り換えられるときを示し、飛行制御方式が離陸制御方式から通常の飛行制御方式に切り換えられ得る。ある実施形態では、切り換えは、航空機の外部から任意の信号を必要とせずに行うことができる。航空機は、制御方式の切り換えを遂行する時点を単独で判定できる。

図1には、離陸する航空機100が、本発明の実施形態に従って示されている。航空機100aは、離陸する前に、最初に表面130に静止し得る。航空機は、一つ以上の推進ユニット110aを備え得る。推進ユニットは、航空機に揚力を与え得る。航空機が離陸する命令を受け取ると、第1の制御方式下で表面から離昇し得る。航空機100bが十分に離陸したかどうかを示す閾値120を満たすと、航空機は第2の制御方式に切り換えられ得る。航空機の推進ユニット110bは、次に第1の制御方式と異なり得る第2の制御方式で制御され得る。

ある実施形態では、航空機100a、100bは、無人航空機、または任意の他のタイプの可動物体であってよい。航空機は、回転翼機であり得る。航空機は、航空機を動かすことができる推進ユニット110a、110bを有し得る。推進ユニットは、航空機に揚力を与え、航空機が高度を変えることを可能にする。推進ユニットはまた、航空機を横方向に動かすこと、または航空機の方向を変更させることの少なくとも一方ができる。航空機の位置は、推進ユニットによって制御(例えば、変更または維持)され得る。推進ユニットは、1つ以上の自由度で航空機を制御できる(例えば、1〜3度の空間的配置、1〜3度の方向)。

推進ユニット110a、110bは、航空機に揚力を与えるように回転することができる回転翼であり得る。回転翼は、軸の周りに回転することができる1つ以上の回転翼ブレードを含み得る。ある実施形態では、単一の推進ユニットが1機の航空機に設けられ得る。あるいは、複数の推進ユニットが1機の航空機に設けられ得る。例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10個以上の推進ユニットが1機の航空機に設けられ得る。推進ユニットは、1つ以上のアクチュエータによって駆動され得る。アクチュエータは、交流または直流モーターなどの、モーターであり得る。アクチュエータは、飛行制御器からの命令信号に応答できる。命令信号は、アクチュエータへの出力を含み得る。ある実施形態では、それぞれの推進ユニットは単一のアクチュエータによって駆動され得る。また、アクチュエータは複数の推進ユニットを駆動することもできる、または単一の推進ユニットは複数のアクチュエータによっても駆動され得る。

最初に、離陸する前に、航空機100aは表面130によって支持され得る。表面は、地面、構造、通り、芝生、水、可動物体、生物、または任意のタイプの支持体であり得る。ある実施形態では、表面は静的であり得る。例えば、表面は、環境などの基準フレームに対して移動し得ない。ある実施形態では、表面は、環境などの基準フレームに対して移動する、または移動可能であり得る。表面は、高度または方向を変更してもしなくてもよい。

ある実施形態では、表面130は実質的に平坦であり得る。航空機が表面に静止しているとき、離陸軸は重力gの方向に対して実質的に平行であり得る。他の実施形態では、表面が傾斜していてもよい。例えば、輸送機体が表面に静止しているとき、離陸軸は重力の方向に対して度を形成し得る。例えば、角度は、約5度、10度、15度、30度、45度、または60度以上であり得る。ある実施形態では、角度は、約5度、10度、15度、30度、45度、または60度以下であり得る。

航空機100aは、離陸するための命令を受け取ることができ、飛行制御器は、離陸閾値120が満たされる前に第1の制御方式下で飛行を制御でき、離陸閾値が満たされた後に第2の制御方式下で飛行を制御できる。離陸閾値は、航空機が完全に離陸して、輸送機体が本明細書の他の箇所で説明した有害な影響を伴わずに比例積分微分(PID)飛行を利用できる時点を示すことができる。離陸閾値が満たされる前は、航空機は離陸段階にあり得る。離陸閾値が満たされた後は、航空機は飛行段階にあり得る。このように、航空機が離陸するときに2段階プロセスが提供され得る。離陸段階は、第1の制御方式を使用できる。飛行段階は、第2の制御方式を使用できる。

ある実施形態では、第1の制御方式は、積分値がデフォルト値に設定される制御方式であり得る。例えば、デフォルト値はゼロ、または別のデフォルト値であり得る。他の代替の実施形態では、第1の制御方式は積分制御を使用しない。第2の制御方式は、積分制御を使用する制御方式であり得る。例えば、第1の制御方式は、比例微分(PD)制御、または積分値がゼロなどのデフォルト値に設定され得る比例積分微分(PID)制御を使用できる。第2の制御方式は、比例積分微分(PID)制御を使用できる。ある実施形態では、第1の制御方式は、積分出力が常にゼロであるPID設定を有し得る。第2の制御方式は、積分出力を作動させ得る。これは、高度および姿勢制御の両方に適用可能であり得る。例えば、離陸段階の間、高度および姿勢制御の両方は、ゼロなどのデフォルト値に設定された積分値を有し得る。あるいは、高度または姿勢制御の一方のみがゼロなどのデフォルト値に設定された積分値を有し得る。飛行段階の間、高度および姿勢制御の両方は、通常の積分制御を使用し得る。

第1の制御方式は、航空機の垂直方向で積分値がゼロまたは他のデフォルト値に設定された積分制御方式を有し得る。第1の制御方式は、また、航空機の横方向でゼロまたは他のデフォルト値に設定された積分値を有することもある。第2の制御方式は、航空機の垂直方向で積分制御を使用し得る。第2の制御方式は、航空機の横方向で積分制御を使用し得る。また、第1の制御方式は、航空機の垂直および横方向の両方でPD制御を使用してもよい。第1の制御方式は、航空機の姿勢制御にPD制御またはPID制御を使用し得る。また、第2の制御方式は、航空機の垂直および横方向の両方でPID制御を使用してもよい。第2の制御方式は、航空機の姿勢制御にPID制御を使用し得る。ある実施形態では、飛行制御方式は、

である積分制御を有し得る。ある実施形態では、第1の積分制御方式は、Ioutをデフォルト値(例えば、一定の数値)として維持し得る。また、Ioutはゼロに維持され得る。ある実施形態では、Ioutは同じ値として維持され得る。また、Ioutは僅かな量だけ変化し得る。ある実施形態では、Ioutは所定の方法で変化し得る。また、Kiはゼロに設定されることもある。ある実施形態では、第1の積分制御方式は、航空機が離陸段階にある間に適用され得る。第1の積分制御方式と異なる2の積分制御方式は、航空機が飛行段階にある間に適用され得る。通常の積分制御が使用され得る。

ある実施形態では、飛行を指示する制御方式は、航空機100a、100bの飛行制御器によって判定され得る。飛行制御器は、使用されている制御方式に応じて1つ以上の命令信号を出力できる。命令信号は、航空機の推進ユニットを駆動する1つ以上のアクチュエータに提供され得る。

飛行制御器は、離陸閾値120に達したかどうかに依存してどの制御方式を使用するかを判定できる。飛行制御器は、1つ以上のセンサからの1つ以上の検出された状態またはデータに基づいて、離陸閾値に達したかどうかを判定できる。ある実施形態では、分離したプロセッサ(航空機内または外にある)は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために使用され得る。分離したプロセッサは、離陸閾値が満たされたかどうかを示す信号を飛行制御器に提供し得る。ある実施形態では、飛行制御器は、どの制御方式を使用するかを一旦判定すると、選択された制御方式下でモーターへの出力を計算できる。

2段階の離陸プロセスのうちの段階に依存して、2つの異なる飛行制御方式が使用され得る。様々な代替の実施形態では、任意の数の飛行制御方式が任意の数の段階を有する離陸プロセスに提供され得る。例えば、3つの飛行制御方式、4つの飛行制御方式、5つの飛行制御方式、6つの飛行制御方式またはそれ以上の制御方式が3つ、4つ、5つ、6つまたはそれ以上の段階を有する多段離陸プロセスに使用され得る。本明細書における2制御方式システムの任意の説明は、任意のタイプのマルチ制御方式システムに適用され得る。マルチ制御方式システムは、離陸プロセス中の異なる点を示す異なる閾値点を有し得る。本明細書に記載された離陸閾値が満たされたときを判定する方法は、任意の数の閾値点に適用され得る。

図1は、離陸閾値120が満たされた後の様子を示し、航空機100bは、表面130を離れ、標準の飛行モード(例えばPID制御)に切り換わる準備ができ得る。ある実施形態では、離陸閾値は航空機の高度、航空機の速度、航空機の加速度、航空機のアクチュエータへの出力、航空機のアクチュエータから測定された出力、または航空機の任意の他の特性に関連し得る。

図2には、航空機の離陸を制御する方法が、本発明の実施形態に従って示されている。

最初に、ステップ210で、航空機は地面などの表面に静止し得る。これは、航空機の任意のモーターを始動する前であり得る。本明細書の航空機のモーターに関する任意の説明は、航空機の任意の数のモーター、または推進ユニットを駆動するために使用され得る航空機の任意の他のタイプのアクチュエータに適用できる。

ステップ212で、命令が受け取られ、航空機の1つ以上のモーターを始動し得る。航空機は、遠隔の端末から命令を受け取り得る。例えば、ユーザーは、遠隔の制御器上のオプションを選択して、航空機のモーターを始動できる。ある実施形態では、遠隔の制御器は、スマートフォン、タブレット、ジョイスティック、着用可能な物体(例えば、眼鏡、手袋、ヘルメット、リストバンド)、または本明細書の他の箇所でより詳細に説明する任意の他のタイプの端末であり得る。あるいは、航空機は、航空機に対して局在する、または航空機内に組み込まれた端末から命令を受け取ってもよい。例えば、ユーザーは、電源スイッチをオンにする、または「オン」ボタンを選択し、航空機を作動させてモーターを始動できる。ある実施形態では、命令は、航空機に対して遠隔のユーザーによって生成され得る。あるいは、命令は、航空機内のユーザーによって提供され得る。

ステップ214で、航空機はモーターを始動する命令を受け取ったかどうかを判定できる。命令をまだ受け取っていない場合、輸送機体はその表面に静止したままであり得る。命令を受け取った場合、ステップ216で、飛行制御器はアイドルモーター値を出力できる。ある実施形態では、航空機のモーターはアイドルモードにあることができ、モーターは推進ユニットの一切の作動を引き起こすことなく動作し得る。モーターは、エンジンの付属部品を除く一切の負荷を伴わずにアイドルモードで動作し得る。

ステップ218で、積分出力(I)をゼロに設定できる。積分出力は、ステップ216で飛行制御出力がアイドルモーター値を一旦出力すると、ゼロに設定され得る。ある実施形態では、ステップ214でモーターを始動する命令を受け取ったと判定されると、積分出力はゼロに設定され得る。積分出力は、航空機がまだ表面にある間(例えば、離陸の前)に、ゼロに設定され得る。積分出力は、全ての方向(例えば、垂直、左または右、前方または後方、向首角)で、ゼロに設定され得る。I値は、全ての方向でクリアされ得る。ある実施形態では、I値は、一定の数値などのデフォルト値に設定され得る。

ステップ222で、飛行制御命令が提供され得る。ある実施形態では、飛行制御はユーザーによって生成され得る。ユーザーは、本明細書の他の箇所で説明するような遠隔の端末を使用できる。同じ遠隔の端末は、ステップ212でモーターを始動して、ステップ222で飛行制御を提供する命令を生成するために使用され得る。あるいは、ユーザーは、航空機に局在する、または航空機に組み込まれた1つ以上の制御器によって飛行を制御できる。飛行制御命令は、航空機の位置を制御するために使用され得る。受け取った飛行制御命令は、航空機内の飛行制御器に提供でき、それはモーターの動作のための1つ以上の信号を生成できる。モーターは、次に航空機の回転翼ブレードなどの1つ以上の推進ユニットを駆動できる。

ステップ222での飛行制御命令が、ステップ220で所定の値よりも大きいと判定された場合、モーターへの出力を増加させ得る。ステップ226で、モーターへの出力を一定の値だけ増加させ得る。飛行制御命令が所定の値よりも小さい場合、モーターへの出力を減少させ得る。ある実施形態では、ステップ216でモーターがアイドルモードで動作するまで、ステップ224でモーターへの出力を一定の値だけ減少させ得る。ある実施形態では、ステップ220で、航空機の垂直速度が所定の値よりも大きいかどうかを判定でき、その場合は、ステップ226でモーターへの出力は、例えば一定の値だけ増加される。ステップ220で、航空機の垂直速度が所定の値よりも小さいとき、ステップ216でモーターがアイドルモードで動作するまで、ステップ224でモーターへの出力は、例えば一定の値で減少され得る。

ステップ220で所定の値を超過(例えば、航空機の垂直速度に関して)してモーターへの出力が増加している間、航空機は表面に対する高度を増加させることができる。したがって、航空機は表面から上昇できる。ある実施形態では、航空機は、上昇の間、加速または減速することができる。あるいは、航空機は一定の速度で上昇することができる。

航空機のモーターへの出力は、航空機が上昇している間に、判定され得る。ある実施形態では、モーターへの出力は、モーターへの出力を指示できる飛行制御器からの命令信号に基づいて知ることができる。別の実施形態では、モーターへの出力は、1つ以上のセンサを使用して測定され得る。モーターへの出力は、特定の高度を与えるためのモーターへの出力を示し得る。例えば、ある実施形態では、そのタイプの航空機が特定の高度に達するためにモーターにどんな出力を与える必要があるかを知ることができる。モーターへの出力は、モーターへのパワー出力として提供され得る。モーターへの出力の程度、強度、またはレベルは、計算または測定され得る。ある実施形態では、航空機は複数のモーターを有してもよい。モーターへの出力は、単一のモーターへの出力、複数のモーターへの平均出力、または複数のモーターへの総集約出力を意味し得る。

システムは、モーターへの出力が所定の出力値を超えたかどうかを検出できる。ある実施形態では、システムはまた、航空機の上向き加速度を検出できる。システムは、上向きの加速度が所定の加速度値よりも大きいかどうかを検出できる。ある実施形態では、システムは、モーターへの出力が第1の所定の出力値(Output1)よりも大きいかどうか、および航空機の上向きの加速度が所定の加速度値(Acc1)よりも大きいかどうかを検出できる。ステップ232で、両方のこれらの条件が満たされると、ステップ234で、離陸閾値が満たされて航空機が離陸したと判定され得る。

システムは、モーターが第2の所定の出力値(Output2)よりも大きいかどうかを判定できる。ステップ232で、この条件が満たされると、次にステップ234で、離陸閾値が満たされて航空機が離陸したと判定され得る。

離陸条件のいずれかが満たされたかどうかが判定され得る。例えば、(1)出力がOutput1よりも大きく、かつ上向きの加速度がAcc1よりも大きい、または(2)出力がOutput2よりも大きい、という条件のうちの少なくとも1つが満たされたかどうかが判定され得る。ステップ232で、(1)または(2)のうちの少なくとも1つが満たされると、ステップ234で、離陸閾値が満たされて航空機が離陸したと判定され得る。ある実施形態では、第2の所定の出力値Output2は、第1の所定の出力値Output1と異なる値を有し得る。例えば、第2の所定の出力値Output2は第1の所定の出力値Output1よりも大きくあり得る。第2の条件(2)は、たとえ第1の条件(1)が検出に失敗した場合でも、航空機が離陸したことを確認するために提供され得る。例えば、たとえOutput1、またはAcc1の検出が失敗した場合でも、Output2の検出が、航空機が離陸したかを検出するために提供され得る。ある実施形態では、通常、条件(1)は条件(2)の前に満たされ得る。あるいは、条件(2)は、条件(1)の検出が満たされる前に満たされ得る。

ステップ234で航空機が離陸したと判定された後に、積分制御Iが計算され得る。したがって、通常の積分制御は、航空機が離陸したと判定された後に可能にされ得る。PID制御方式が使用され得る。積分制御は、垂直方向で計算され得る。積分はまた、他の方向(例えば、右または左、前方または後方、向首角)に関して計算され得る。航空機は、次にステップ238で、積分制御を含む通常の飛行状態で動作し得る。

このプロセスは、離陸閾値が満たされたかどうかを検出する前に第1の制御方式下で航空機の飛行を制御することと、離陸閾値が満たされたことを検出した後に第2の制御方式下で航空機の飛行を制御することと、を含み得る。第1の制御方式は、積分出力がゼロ(または他のデフォルト値)である積分制御方式を使用でき、第2の制御方式は、積分出力が計算され得る通常の積分制御方式を使用できる。第1の制御方式は、ステップ226まで有効であり得る。ある実施形態では、第1の制御方式は、モーターを始動する命令を一旦受け取ると、離陸閾値が満たされるとが判定される(例えば、ステップ232、234で起こり得る)ときまで、有効である。第2の制御方式は、ステップ234の後に(例えば、ステップ236以降から)、有効であり得る。ある実施形態では、第2の制御方式は、ステップ236で航空機が離陸したと一旦判定されると有効になる。

ある実施形態では、説明したステップ228、230、232のうちの1つ以上は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために使用され得る。航空機の1つ以上のモーターへの出力値に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかが判定され得る。例えば、1つ以上のモーターへのパワー出力の量に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかが判定され得る。ある実施形態では、航空機の加速度に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかが判定され得る。代替の実施形態では、速度または位置情報などの航空機に関する他の情報を使用して、閾値が満たされたかどうかを判定することがある。

本明細書において説明したシステムおよび方法は、航空機が、航空機の外部の源から一切の信号を受け取ることなく、離陸閾値が満たされたかどうかを判定できる、という利点がある。例えば、航空機は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定する際に、全地球測位システム(GPS)衛星、タワー、他の航空機、遠隔端末などの外部のデバイスから一切の信号を受け取る必要がない。航空機はまた、物体から一切の信号を受け取る必要がない(例えば、航空機内の超音波センサ、または信号返送を必要とする任意の他のタイプのセンサからピングにより戻される信号)。離陸閾値が満たされたかどうかの判定で使用される任意のセンサは、航空機内に設けられ、航空機内で検出可能である情報を使用できる。したがって、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために使用される信号は、航空機内で独立したセンサから生成することができ、航空機の周囲の環境と相互作用する必要がない。

航空機は、慣性計測ユニット(IMU)からの1つ以上の信号に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかを判定し得る。IMUは、1つ以上の加速度計、1つ以上のジャイロスコープ、1つ以上の磁力計、またはそれらの適当な組合せを備え得る。例えば、IMUは、最大3つの並進の軸に沿って可動物体の線形加速度を測定する最大3つの直交する加速度計と、最大3つの回転の軸の周りの角加速度を測定する最大3つの直交するジャイロスコープと、を備え得る。IMUは、航空機の運動がIMUの運動に対応するように、航空機に堅く接続され得る。あるいは、IMUは、最大6つの自由度に関して航空機に対して移動できる。IMUは、航空機に直接に取り付けることができる、または航空機に取り付けられた支持機構に接続され得る。IMUは、可動物体の筐体の外に、または筐体の中に設けることができる。IMUは、可動物体に恒久的または分離可能に取り付けられ得る。ある実施形態では、IMUは、航空機の搭載物の要素であり得る。IMUは、航空機の位置、方向、速度、または加速度の少なくとも1つなどの航空機の運動を示す信号を検出できる(例えば、並進の1、2、または3軸、または回転の1、2、または3軸の少なくとも一方に関して)。例えば、IMUは、航空機の加速度を表す信号を検出でき、その信号は速度情報を提供するために1度積分され、場所または方向の少なくとも一方の情報を提供するために2度積分することができる。IMUは、航空機の外部の環境因子と一切相互作用することなく、または航空機の外部から一切の信号を受け取ることなく、航空機の加速度、速度、場所、または方向の少なくとも1つを判定することが可能となり得る。

IMUは、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために使用され得る航空機の加速度に関する信号を提供できる。航空機の加速度に関する信号は、閾値加速度値Acc1と比較され得る。代替の実施形態では、速度情報を速度閾値と比較すること、または位置情報を位置閾値と比較することの少なくとも一方による情報が使用され得る。

航空機はまた、航空機の1つ以上のモーターへの出力値に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかを判定することが可能であり得る。例えば、1つ以上のモーターへのパワー出力の量に基づいて、離陸閾値が満たされたかどうかが判定され得る。ある実施形態では、1つ以上のモーターへの出力の量を測定するために、センサを設けることができる。センサは、航空機内に、または航空機の筐体内の少なくとも一方に設けることができる。あるいは、1つ以上のモーターへの出力の量は、飛行制御器が生成する命令信号に基づいて、判定され得る。1つ以上のモーターへの出力は、飛行制御器によって計算されて、モーターを駆動する命令信号を生成するために使用される出力の所望の程度に基づいて、計算され得る。ある実施形態では、モーターから測定される出力は、モーターへの出力を計算するために、または航空機の離陸閾値を判定するために使用され得る。

ある実施形態では、モーターへの出力は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために、航空機の加速度と、または航空機の任意の他の位置情報と、組み合わせることができる。離陸閾値は、航空機が制御方式間を切り換える時点であり得る。したがって、モーターへの出力は、第1の制御方式から第2の制御方式に切り換える時点を判定するために、航空機の加速度と組み合わせられ得る、または独自で検討され得る。

図3には、航空機の高レベルの概略図が本発明の実施形態に従って示されている。航空機300は、制御装置310と通信可能であり得る。ある実施形態では、制御装置は、本明細書の他の箇所でその実施例をより詳細に説明する遠隔の端末であり得る。航空機は、飛行制御器320、慣性センサ330、モーター340、命令受信機350を備え得る。命令受信機350は、アンテナ355を備え得る。

航空機300は、無人航空機であり得る。航空機は、機内に人間を伴わずに離陸および着陸し得る。航空機は、制御装置310と通信できる。ある実施形態では、無線通信が使用され得る。本明細書の他の箇所でより詳細に説明するように、任意の通信の形式が使用され得る。ある実施形態では、制御装置は、航空機に信号を送信して航空機の動作を制御し得る。制御装置は、離陸、着陸、または飛行操縦の少なくとも1つなどの、航空機の飛行を制御する信号を送信できる。制御装置は、航空機の位置(例えば、場所(1、2、または3軸に沿う)、方向(1、2、または3軸に沿う))を制御する信号を送信ができる。制御装置は、航空機の推進ユニットを制御する航空機の1つ以上のモーターの制御をもたらす飛行制御信号を送信できる。また、制御装置は、航空機の飛行位置の制御をもたらす飛行制御信号を送信できる。制御装置は、その他の航空機の動作を制御する信号を送信できる。例えば、制御装置は、航空機の搭載物の位置決め、または搭載物の操作を制御する信号を送信できる。制御装置はまた、航空機が検出する情報を制御する信号を送信できる。また、制御装置は、航空機に命令してオンにする(例えば、電源投入)またはオフにする(例えば、電源遮断)信号を送信することもできる。

制御装置310は、航空機300上の命令受信機350のアンテナ355と通信可能であるアンテナを有し得る。制御装置と航空機との間で、任意の形式のトランシーバが使用され得る。例えば、制御装置は、航空機のトランシーバとの通信が可能であり得るトランシーバを備え得る。トランシーバは、航空機と制御装置との間の無線通信を可能にできる。ある実施形態では、通信は、無線周波数(RF)通信、赤外線(IR)通信、WiFi通信、または3G/4Gもしくは他のタイプの電気通信を含み得る。通信は、制御装置と航空機との間の双方向通信であり得る。例えば、制御装置は、航空機に送信されて航空機の動作を制御する信号を出力できる。航空機は、航空機のセンサまたは搭載物によって取得された情報、または航空機に関連する位置情報などの情報を制御装置に提供できる。あるいは、通信は、航空機を制御する制御装置から航空機への一方向通信であってもよい。

航空機300は、飛行制御器320を有し得る。飛行制御器は、1つ以上のプロセッサまたは1つ以上のメモリユニットの少なくとも一方を有し得る。プロセッサは、本明細書で説明する1つ以上のステップまたは計算を行い得る。プロセッサは、非一時的コンピュータ可読媒体に従って、1つ以上のステップを実行し得る。非一時的コンピュータ可読媒体は、ステップを実行するためのコード、ロジック、または命令を含む。メモリユニットは、非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。

飛行制御器320は、命令受信機350から信号を受け取ることができる。これは、飛行制御信号を含み得る。飛行の制御装置310を使用するユーザーは、飛行命令を入力できる。命令受信機は、ユーザーからの飛行命令を受け取り飛行制御器に提供できる。飛行制御器は、航空機の1つ以上のモーター340(または任意のタイプのアクチュエータ)に命令を提供できる。モーターへの命令は、モーターを駆動する出力パワーを含み得る。命令は、命令受信機からの飛行命令に基づいて生成され得る。モーターは、航空機の回転翼ブレードなどの1つ以上の推進ユニットを駆動するために使用され得る。モーターは、航空機の回転翼ブレードを駆動して、航空機に揚力を与えることまたは航空機の飛行を制御することの少なくとも一方を行い得る。ある実施形態では、モーターへのパワー出力は、航空機が離陸閾値に達したかどうかを判定するために使用され得る。

航空機は、1つ以上の慣性センサ330を備え得る。慣性センサは、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、または航空機の状態を判定できる他のタイプのセンサを備え得る。慣性センサは、航空機の外部から信号を受け取る必要がない。慣性センサは、航空機上で検出された力に応じて信号を生成できる。慣性センサは、航空機の加速度(例えば、1、2、または3方向で)、または航空機の角加速度(例えば、回転の1、2、または3軸に関して)を示す信号を出力できる。ある実施形態では、垂直方向の航空機の加速度が測定され得る。慣性センサからの測定値は、航空機の加速度(例えば、線形加速度または角加速度の少なくとも一方)、航空機の速度(例えば、線形速度または角速度の少なくとも一方)、または航空機の位置(例えば、場所または方向の少なくとも一方)を決定するために使用され得る。慣性センサは、IMUの一部であり得る、または個別に提供され得る。慣性センサは、3軸加速度計または3軸ジャイロスコープの少なくとも一方を備え得る。あるいは、複数の単軸または2軸加速度計またはジャイロスコープの少なくとも一方が使用され得る。

1つ以上の慣性センサ330からの情報は、飛行制御器320に送信され得る。飛行制御器は、航空機の1つ以上のモーター340に命令を与えることができる。命令は、慣性センサからの信号に基づいて生成され得る。ある実施形態では、慣性センサからの情報は、航空機が離陸閾値に達したかどうかを判定するために使用され得る。例えば、慣性センサによって測定された航空機の垂直加速度は、航空機が離陸閾値に達したかどうかを判定するために使用され得る。飛行制御器は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定する際に、命令受信機を介して受け取る飛行命令および慣性センサからの測定値の両方を検討できる。

ある実施形態では、気圧計によって情報が与えられ得る。気圧計は、航空機の周囲の気圧を測定するために使用され得る。気圧計からの情報を、飛行制御器に送信してもよい。飛行制御器は、気圧計からの入力に基づいて、モーターへの1つ以上の信号を生成できる。気圧計からの情報は、航空機が離陸閾値に達したかどうかを判定するために使用しても使用しなくてもよい。ある実施形態では、低い圧力は高い高度を示し得る。気圧計は、航空機の現在の環境条件に対して較正してもしなくてもよい。ある実施形態では、圧力の変化は、離陸閾値が満たされたどうかを判定するために使用され得る、または離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために情報の一部として使用され得る。圧力情報は、モーターへの出力または航空機の加速度の少なくとも一方との組み合わせに使用され得る、また、圧力情報は、モーターへの出力または航空機の加速度の少なくとも一方の代わりに使用され得る。

ある実施形態では、制御装置310は、離陸命令を航空機300に与えることができる。離陸命令は、モーター340に与えられるモーター速度またはパワーを示す制御装置のユーザーからの入力を含み得る。また、ユーザーは、航空機がどのくらい迅速に上昇または降下するかに対応するようにジョイスティックを押すことができる。この場合、ジョイスティックを押すことは、モーターの回転速度を増加させること、または減少させることに対応する。航空機の命令受信機350は、離陸命令を受け取ることができる。そして、命令受信機350は、離陸命令に関する情報を飛行制御器320に送ることができる。飛行制御器はまた、航空機の1つ以上のセンサから情報を受け取ることができる。ある実施形態では、1つ以上のセンサは慣性センサ330を含み得る。受け取った情報に基づいて、飛行制御器は、航空機の1つ以上のモーターを駆動する信号を生成し、提供することができる。

飛行制御器は、離陸閾値が満たされなかったときに第1の制御方式に従って、また離陸閾値が満たされたときに第2の制御方式に従って、航空機のモーターを駆動する信号を生成できる。飛行制御器の1つ以上のプロセッサは、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために使用され得る。飛行制御器のプロセッサは、様々な制御方式に従ってモーターに提供する出力を計算できる。例えば、飛行制御器は、離陸閾値に達しなかったときに第1の制御方式に従って、命令受信機および慣性センサに応じてモーターに提供する出力を計算できる。飛行制御器は、離陸閾値に達したときに第2の制御方式に従って、命令受信機および慣性センサに応じてモーターに提供する出力を計算できる。ある実施形態では、第1の制御方式は、ゼロの積分出力を含まなくてもよく、一方第2の制御方式は、計算された積分出力を含んでもよい。飛行制御器は、アナログの離陸制御値を直接に出力でき(その際、積分制御を使用しなくてもよく、ゼロの積分出力も使用しなくてもよい)、離陸の成功後にPID制御に切り換えることができる。

飛行制御器は、1つ以上のプロセッサを用い、モーターに提供される出力に基づいて離陸閾値が満たされたことを判定できる。モーターへの出力が出力閾値を超えると、離陸閾値が満たされたと判定され得る。飛行制御器は、慣性センサが受け取る信号に基づいて離陸閾値が満たされたことを判定できる。例えば、航空機の垂直加速度が閾値加速度値を超えると、離陸閾値が満たされたと判定され得る。ある実施形態では、飛行制御器は、モーターへの出力および慣性センサからの信号の組合せに基づいて、離陸閾値が満たされたことを判定できる。例えば、飛行制御器は、次の条件、(1)航空機の垂直加速度が閾値加速度値を超え、かつモーターへの出力が第1の閾値出力値を超える、または(2)モーターへの出力が第2の閾値出力値を超える、のうちの少なくとも1つが真であるとき、閾値が満たされたと判定できる。飛行制御器は、モーターへの出力および慣性センサからの入力以外の一切の情報に依存しないで離陸閾値が満たされたかどうかを判定することが可能であり得る。飛行制御器は、モーターへの出力および航空機の加速度(例えば、垂直加速度)以外の一切の情報に依存しないで離陸閾値が満たされたかどうかを判定することが可能であり得る。

閾値加速度値または閾値出力値の少なくとも一方は、予め判定することができる。ある実施形態では、閾値は、航空機のタイプに基づいて異なり得る。例えば、より大きなまたはより重い航空機は、より小さいまたはより軽い航空機と異なる閾値出力値を有し得る。別の実施例では、異なる航空機は、異なる特性の異なる数の推進ユニットまたはモーターの少なくとも一方を有し得る。異なる航空機は、互いに異なる閾値出力値を有し得る。また、閾値加速度値は、異なるタイプの航空機に対して同じこともあれば、異なることもある。様々な閾値は、航空機の異なるモデルまたはタイプに対して予め割り当てることができる。そのような閾値は、航空機の飛行制御器内に予めプログラムできる。あるいは、航空機の飛行制御器は、航空機外から閾値にアクセスできる。また、閾値は更新できることもある。閾値は、飛行制御器に送信し、航空機内で交換することにより更新できる。あるいは、閾値は航空機外で更新でき、最新の閾値は使用時に航空機がアクセスできる。また、様々なタイプの航空機に関する様々な閾値は、ルックアップテーブルまたは他のフォーマットで保存することもできる。航空機のタイプに関する情報は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するために所望の閾値にアクセスするために使用され得る。

ある実施形態では、航空機は、1つ以上の推進ユニットを駆動する単一のモーターを有し得る。飛行制御器は、離陸閾値が満たされたかどうかを判定するためにモーターへの出力を判定すること、またはモーターへの出力を使用することの少なくとも一方をすることができる。代替の実施形態では、複数のモーターが設けられ、それぞれのモーターは単一の推進ユニットまたは複数の推進ユニットを駆動できる。飛行制御器は、複数のモーターへの出力を判定すること、または複数のモーターへの出力を使用すること少なくとも一方により、離陸閾値が満たされたかどうかを判定し得る。飛行制御器は、航空機の加速度を使用して、離陸閾値が満たされたかどうかを判定できる。

飛行制御器は、航空機の外部の源からの一切の情報または信号を必要とせずに、離陸閾値が満たされたかどうかを判定し得る。例えば、飛行制御器は、GPS信号に依存せずに離陸閾値が満たされたかどうかを判定し得る。また、飛行制御器は、航空機の外部からのフィードバックを必要とするセンサ(例えば、超音波センサ、超広帯域(UWB)または輸送機体の外部からエコー波を受け取る他のセンサ)に依存せずに、離陸閾値が満たされたかどうかを判定し得る。

一切の外部の信号を必要とせずに離陸閾値が満たされたかどうかを判定できることは、多くの環境因子から独立して航空機が動作できるという点で有利である。例えば、GPS入力を必要としないことは、GPS信号がとりわけ阻止される、または信頼できない可能性のある室内または室外条件で航空機が動作することを可能にできる。また、輸送機体の外部からフィードバック(例えば、航空機の高度を判定するエコーを必要とするようなセンサ)を必要としないことは、干渉する信号を発生すること、またはエコー信号の信頼性を低下させる移動断片(例えば、風に吹かれる葉)などの環境的因子を有すること、の危険性を減少させることができる。また、本明細書で説明するシステムおよび方法は単純であり、多くの時間または処理パワーを費やす可能性がある非常に多くの複雑な計算を必要としない。本明細書で説明するシステムおよび方法は、外部の基準と比較される様々な相対的位置および運動情報を検討するシステムで使用され得る複雑な計算を行わずに、容易に評価し得る条件を提供できる。

本明細書で説明するシステムおよび方法は、離陸時に第1の制御方式下で航空機が動作することができ、離陸時に従来の制御方式下で発生し得る不安定性が顕在化する可能性を減少させる。航空機が離陸閾値を満たして十分に離陸したと一旦判定されると、航空機は通常の飛行動作のための第2の制御方式に切り換えることができる。航空機は、外部の信号を必要としないで航空機内で提供される情報に基づいて、第2の制御方式に切り換える時点を判定できる。このことにより、広範の様々な環境条件において、航空機は、円滑に支援された状態で離陸することができる。従って、未熟であっても、より多くのユーザーが、制御装置上のスロットルを押すことによって、容易に航空機を離陸させることができる。ユーザーは、航空機を離陸させるときに複雑な操作を行う必要がなくなり得る。複雑な操作は、熟練したユーザーに適しており、典型的なPID制御方式が使用される場合に必要とされる可能性が高い。

本発明に関わるシステム、装置、及び方法は、幅広い可動物体に適用できる。上述したように、航空機に関する説明を、いかなる可動物体に適用し、いかなる可動物体に使用すること可能である。本発明における可動物体は、空気中で(例えば、固定翼機、回転翼航空機、または固定翼も回転翼も有さない航空機)、水中で(例えば、船舶または潜水艦)、地上で(例えば、車、トラック、バス、バン、オートバイ、自転車等の自動車、ステッキ、釣竿等の可動構造またはフレーム、または列車)、地下で(例えば、地下鉄)、宇宙で(例えば、宇宙飛行機、衛星、または宇宙探査機)等の任意の適切な環境の中で、またはこれらの環境の任意の組合せの中で移動きる。可動物体は、本明細書の他の箇所に説明される乗り物等の輸送手段であり得る。また、可動物体は、人間もしくは動物等の生体を使用して運ぶことができ、生体から発進することもできる。その場合、適切な動物は、鳥類、イヌ科の動物、ネコ科の動物、ウマ科の動物、ウシ科の動物、羊、豚、イルカ、齧歯動物、または昆虫を含み得る。

可動物質は6自由度(例えば、並進で3自由度と回転で3自由度)に関する環境内で自由に移動可能であり得る。一方、可動物体の移動は、所定の経路、軌道、または位置等によって、1つ以上の自由度に関して制約されることがある。移動は、エンジンまたはモーター等の任意の適切な作動機構によって実現できる。可動物体の作動機構は、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー、またはその任意の適切な組合せ等の任意の適切なエネルギー源によって電力を供給され得る。可動物体は、本明細書の他の箇所に説明されるように、推進システムを使用する自走式であり得る。また、推進システムは、電気エネルギー、磁気エネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギー、重力エネルギー、化学エネルギー、核エネルギー、またはその任意の適切な組合せで実行してよい。また、可動物体は生物によって運ばれ得る。

場合によっては、可動物体は乗り物であり得る。適切な乗り物は、水上乗り物、航空機、宇宙船、または、地上車を含み得る。例えば、航空機は固定翼機(例えば、飛行機、グライダー)、回転翼航空機(例えば、ヘリコプター、回転翼機)、固定翼と回転翼の両方を有する航空機、またはどちらも有さない航空機(例えば、小型飛行船、熱気球)であり得る。航空機は、空気を通した自走式等、自走式であり得る。自走式車両は、1つ以上のエンジン、モーター、車輪、車軸、磁石、回転翼、プロペラ、羽根、ノズル、またはその任意の適切な組合せを含んだ推進システム等の推進システムを利用できる。また、推進システムは、可動物体が表面から離陸する、表面に着陸する、その現在位置または向きの少なくとも一方を維持する(例えば、ホバーリングする)、向きまたは位置の少なくとも一方を変更可能に使用できる。

可動物体は、ユーザーによって遠隔で制御可能、あるいは可動物体中のまたは可動物体上の乗員によって局所的に制御可能である。ある実施形態において、可動物体は無人航空機等の無人可動物体である。無人航空機等の無人可動物体には可動物体に搭乗する乗員がいないことがある。可動物体は、人間によってまたは自律制御システム(例えば、コンピュータ制御システム)、またはその任意の適切な組合せによって制御できる。可動物体は、人工知能で構成されたロボット等の自律ロボットまたは半自律ロボットであることがある。

可動物体は任意の適切なサイズまたは寸法の少なくとも一方を有し得る。ある実施形態において、可動物体は、可動物体内部にまたは可動物体上に人間の乗員を備えるためのサイズまたは寸法の少なくとも一方を有し得る。また、可動物体は、可動物体内部にまたは可動物体上に人間の乗員を備えることができるサイズまたは寸法の少なくとも一方より、小さいサイズまたは寸法の少なくとも一方であってよい。可動物体は、人間によって持ち上げられるまたは運ばれるのに適したサイズまたは寸法の少なくとも一方であり得る。また、可動物体は、人間によって持ち上げられるか運ばれるのに適したサイズまたは寸法の少なくとも一方よりも大きいことがある。ある実施例においては、可動物体は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または10m以下の最大寸法(例えば、長さ、幅、高さ、直径、対角線)を有し得る。可動物体の最大寸法は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または10m以上であり得る。例えば、可動物体の対向する回転翼の軸間距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または10m以下であってよい。あるいは、対向する回転翼の軸間の距離は、約2cm、5cm、10cm、50cm、1m、2m、5m、または10m以上であってよい。

ある実施形態において、可動物体は、100cm×100cm×100cm未満、50cm×50cm×30cm未満、または、5cm×5cm×3cm未満の体積を有し得る。可動物体の全体積は、約1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、5000cm3、10,000cm3、100,000cm3、1m3、または、10m3以下であり得る。逆に、可動物体の全体積は、約1cm3、2cm3、5cm3、10cm3、20cm3、30cm3、40cm3、50cm3、60cm3、70cm3、80cm3、90cm3、100cm3、150cm3、200cm3、300cm3、500cm3、750cm3、1000cm3、5000cm3、10,000cm3、100,000cm3、1m3、または、10m3以上でもあり得る。

ある実施形態において、可動物体は、32,000cm2、20,000cm2、10,000cm2、1,000cm2、500cm2、100cm2、50cm2、10cm2、または5cm2以下の設置面積(あるいは可動物体によって包囲される側面方向断面積)を有し得る。逆に、設置面積は約32,000cm2、20,000cm2、10,000cm2、1,000cm2、500cm2、100cm2、50cm2、10cm2、または5cm2の以上であり得る。

ある実施形態において、可動物体の重量はわずか1000kgであり得る。可動物体の重量は、約1000kg、750kg、500kg、200kg、150kg、100kg、80kg、70kg、60kg、50kg、45kg、40kg、35kg、30kg、25kg、20kg、12kg、10kg、9kg、8kg、7kg、6kg、5kg、4kg、3kg、2kg、1kg、0.5kg、0.1kg、0.05kg、または0.01kg以下であり得る。逆に、重量は約1000kg、750kg、500kg、200kg、150kg、100kg、80kg、70kg、60kg、50kg、45kg、40kg、35kg、30kg、25kg、20kg、12kg、10kg、9kg、8kg、7kg、6kg、5kg、4kg、3kg、2kg、1kg、0.5kg、0.1kg、0.05kg、または0.01kg以上であり得る。

ある実施形態において、可動物体は可動物体によって運ばれる積載物に比して小さいことがある。積載物は、以下にさらに詳細に説明するように、搭載物または支持機構の少なくとも一方を含んでよい。ある実施例においては、可動物体重量と積載物重量の割合は、約1:1を超えてよい、未満であってよい、または等しくてよい。また、他の実施例においては、可動物体重量と積載物重量の割合は約1:1を超えてよい、未満であってよい、または等しくてよい。また、支持機構重量と積載物重量の割合は、約1:1を超えてよい、未満であってよい、または等しくてよい。所望される場合には、可動物体重量と積載物重量の割合は、1:2、1:3、1:4、1:5、1:10以下またはさらに少ないことがある。逆に、可動物体重量と積載物重量の割合は、2:1、3:1、4:1、5:1、10:1以上またはさらに大きいことがある。

ある実施形態において、可動物体の消費エネルギーが低いことがある。例えば、可動物体は約5W/時、4W/時、3W/時、2W/時、1W/時未満、または以下のエネルギーを使用し得る。また、他の実施例では、可動物体の支持機構の消費エネルギーが低いことがある。例えば、支持機構は約5W/時、4W/時、3W/時、2W/時、1W/時未満、または以下のエネルギーを使用し得る。また、可動物体の搭載物の消費エネルギーは、約5W/時、4W/時、3W/時、2W/時、1W/時未満、または以下等の低いエネルギーであり得る。

図4には、無人航空機(UAV)400が、本発明の実施形態に従って示されている。無人航空機は、本明細書に説明されるように、可動物体の例であり得る。無人航空機400は4つの回転翼402、404、406、および408を有する推進システムを含み得る。任意の数の回転翼が提供されてよい(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ以上)。無人機の回転翼、回転翼アッセンブリ、及び他の推進システムは、無人機がホバーリングするあるいは位置を維持する、向きを変更する、または場所を変更することの少なくとも一つのことができるようにし得る。対向する回転翼の軸間の距離は任意の適切な長さ410であり得る。例えば、長さ410は、2m以下、または5m以下であり得る。ある実施形態において、長さ410は40cmから1m、10cmから2m、または5cmから5mの範囲内にあり得る。本明細書におけるいかなる無人航空機の説明も、異なるタイプの可動物体等の可動物体に適用してよく、逆の場合も同じである。無人航空機は、本明細書に説明される補助装置付き離陸システムまたは方法を使用してよい。

ある実施形態において、可動物体は積載物を運ぶように構成できる。積載物は、乗客、貨物、設備、計器等の内の1つ以上を含み得る。積載物は筐体内部に備え付けられることがある。筐体は可動物体の筐体とは別個であることもあれば、可動物体の筐体の一部分であることもある。逆に、積載物は筐体と共に備えつけられることがあり、その場合可動物体は筐体を有さない。また、積載物の一部分または積載物全体は筐体なしで提供できる。積載物は、可動物体に対してしっかりと固定できる。また、積載物は、可動物体に対して可動(例えば、可動物体に対して並進可能または回転可能)であり得る。積載物は、本明細書の他の箇所で説明するように、搭載物または支持機構の少なくとも一方を含み得る。

ある実施形態において、端末は、可動物体、支持機構、及び、搭載物の固定基準フレーム(例えば、周囲環境)に対する移動と、互いに対する移動のいずれか、または両方を制御できる。端末は、可動物体、支持機構、搭載物の少なくとも1つから離れた場所にあるリモートコントロール装置であり得る。端末は、支持プラットフォームに置いてもよく、取り付けてもよい。あるいは、端末は、ハンドヘルドまたはウェアラブルな装置でよい。例えば、端末は、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、コンピュータ、眼鏡、手袋、ヘルメット、マイクロホン、または、それらの適切な組み合わせであり得る。端末は、キーボード、マウス、ジョイスティック、タッチスクリーン、または、ディスプレー等のユーザーインターフェースを備え得る。手動入力命令、音声制御、ジェスチャー制御、または、(例えば、端末の移動、場所、または、傾きを介した)位置制御等、任意の適切なユーザー入力を用いて、端末と相互作用できる。

端末を用いて、可動物体、支持機構、搭載物の1つ以上の任意の適切な状態を制御できる。例えば、端末を用いて、固定基準と互い、の少なくとも1つに対して、可動物体、支持機構、搭載物の1つ以上の、位置と向きのいずれかまたは両方を制御し得る。ある実施形態において、端末を用いて、支持機構の作動アッセンブリ、搭載物のセンサ、または、搭載物のエミッタ等、可動物体、支持機構、搭載物の1つ以上の個々の要素を制御できる。端末は、可動物体、支持機構、または、搭載物の少なくとも1つと通信するように適合された無線通信装置を含み得る。

端末は、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の情報を見るための適切なディスプレーユニットを備え得る。例えば、端末は、位置、並進速度、並進加速度、向き、角速度、角加速度、または、それらの任意の適切な組み合わせに関して、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の情報を表示できる。ある実施形態において、端末は、機能的な搭載物によって提供されたデータ等(例えば、カメラまたは他の撮像装置によって記録された画像)、搭載物によって提供された情報を表示できる。

また、同じ端末で、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つ、または、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の状態の制御と、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つからの情報の受信と表示の少なくとも1つと、の両方を行ってもよい。例えば、端末は、搭載物によって捕捉された画像データ、または、搭載物の位置に関する情報を表示しながら、環境に対する搭載物の位置決めを制御してよい。あるいは、異なる端末を異なる機能に対して用いてよい。例えば、第1の端末が、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の移動または状態を制御する一方、第2の端末が、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つ情報を受信、表示のいずれか、または両方を行う。例えば、第1の端末を用いて、環境に対する搭載物の位置決めを制御してよく、一方、第2の端末は、搭載物によって捕捉された画像データを表示する。可動物体と、可動物体の制御とデータの受信の両方を行う統合端末との間、または、可動物体と、可動物体の制御とデータの受信の両方を行う複数の端末との間で、様々な通信モードを利用し得る。例えば、少なくとも2つの異なる通信モードを、可動物体の制御と可動物体からのデータ受信の両方を行う端末と、可動物体との間に形成してよい。

図5には、支持機構502および搭載物504を備える可動物体500が、本発明の実施形態に従って示されている。可動物体500は、航空機として示されているが、この図は、制限を意図するものではなく、本明細書に記載した任意の適切なタイプの可動物体を用いてよい。航空機システムの文脈で本明細書に記載した実施形態はいずれも、任意の適切な可動物体(例えば、無人航空機)に適用可能なことを当業者は理解されよう。また、支持機構502を使用せず、可動物体500上に搭載物504を設けてもよい。可動物体500は、推進機構506、検出システム508、及び、通信システム510を備え得る。

推進機構506は、上述したように、回転翼、プロペラ、ブレード、エンジン、モーター、車輪、車軸、磁石、または、ノズルの少なくとも1つを備え得る。例えば、推進機構506は、上述したように、回転翼アッセンブリまた他の回転推進ユニットでよい。可動物体は、少なくとも1つ、2つ以上、3つ以上、または、4つ以上の推進機構を有し得る。1つ以上の推進機構は、全て、同じタイプでもよいが、それぞれ異なるタイプの推進機構でもよい。推進機構506は、上述したように、支持要素(例えば、駆動軸)等の任意の適切な手段を用いて可動物体500に取り付け可能である。推進機構506は、可動物体500の、上部、底部、前部、後部、側部、または、それらの適切な組み合わせ等、任意の適切な部分に取り付け可能である。

ある実施形態において、推進機構506は、可動物体500が、その水平方向に動作せずに(例えば、滑走路を進むことなく)、表面から垂直に離陸、または、表面に垂直に着陸することを可能にする。また、推進機構506は、可動物体500が空中の特定の位置と向きの少なくとも1つでホバーリングし得る。推進機構506の少なくとも1つを、他の推進機構と独立して制御し得るが、それぞれ同時に制御することも可能である。例えば、可動物体500は、揚力と推力の少なくとも1つを可動物体に与える複数の水平方向に向いた回転翼を有し得る。複数の水平方向に向いた回転翼を作動させて、垂直方向の離着陸能力、及び、ホバーリング能力を可動物体500に与え得る。また、水平方向に向いた回転翼の少なくとも1つは、時計回りに、あるいは、反時計回りに回転し得る。例えば、時計回りの回転翼の数を、反時計回りの回転翼の数と等しくてよい。水平方向に向いた各回転翼の回転速度はそれぞれ独立して変更すると、各回転翼が提供する揚力と推力の少なくとも1つを制御できる。それによって、(例えば、3以下の並進度と3以下の回転度に関して)可動物体500の空間的配置、速度、加速度、の少なくとも1つを調整する。

検出システム508は、(例えば、3以下の並進度と3以下の回転度に関して)可動物体500の空間的配置、速度、加速度の少なくとも1つを検出し得る1つ以上のセンサを備え得る。1つ以上のセンサは、全地球測位システム(GPS)センサ、モーションセンサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサを含み得る。検出システム508が提供する検出データを用いて、(例えば、以下に記載のように、適切な処理ユニットと制御モジュールの少なくとも1つを用いて)可動物体500の空間的配置、速度、向き、の少なくとも1つを制御できる。あるいは、検出システム508を用いて、天候条件、潜在的障害物への近接性、地理的特徴のある場所、人工的構造物の場所等、可動物体の周囲環境に関するデータを提供できる。

通信システム510は、無線信号516を介して通信システム514を有する端末512と通信を可能にする。通信システム510、514は、無線通信に適した任意の数の送信機、受信機、送受信機の少なくとも1つを備え得る。通信は、データを一方向にのみ送信可能な片方向通信でよい。例えば、片方向通信は、可動物体500がデータを端末512に送信することのみを実行してよく、逆もまた同様である。また、通信システム510の1つ以上の送信機から通信システム514の1つ以上の受信機にデータを送信してよく、逆もまた同様である。あるいは、通信は、データが可動物体500と端末512との間で両方向に送信できる双方向通信でもよい。双方向通信は、通信システム510の1つ以上の送信機から通信システム514の1つ以上の受信機にデータを送信してよく、逆もまた同様である。

ある実施形態では、端末512は、可動物体500、支持機構502、及び、搭載物504の少なくとも1つに制御データを提供する。そして、端末512は、可動物体500、支持機構502、及び、搭載物504の少なくとも1つから情報(例えば、可動物体、支持機構、または、搭載物の位置と動作の情報の少なくとも1つ、搭載物カメラによって撮影された画像データ等、搭載物によって検出されたデータ)を受信できる。また、端末からの制御データは、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の相対的な位置、移動、作動、または、制御に関する命令を含んでよい。例えば、制御データによって、(例えば、推進機構506の制御を介して)可動物体の場所と向きの1つ以上の修正を行い得る。また、(例えば、支持機構502の制御を介して)可動物体に対して搭載物を移動させてもよい。また、端末からの制御データによって、カメラまたは他の撮像装置の操作の制御等、搭載物を制御し得る(例えば、静止画または動画を撮る、ズームインまたはズームアウトする、電源のオンまたはオフ、画像モードを切り替える、画像の解像度を変更する、フォーカスを変更する、被写界深度を変更する、露光時間を変更する、視野角または視野を変更する)。また、可動物体、支持機構、搭載物、の少なくとも1つからの通信は、(例えば、検出システム1608または搭載物504の)1つ以上のセンサからの情報を含んでよい。通信は、1つ以上の異なるタイプのセンサ(例えば、GPSセンサ、モーションセンサ、慣性センサ、近接センサ、または、画像センサ)からの検出した情報を含み得る。このような情報は、可動物体、支持機構、搭載物、の1つ以上の位置(例えば、場所または向き)、移動、または、加速度に関連し得る。搭載物からのこのような情報は、搭載物によって取得されたデータ、または搭載物の検出された状態を含み得る。端末512から送信された制御データによって、可動物体500、支持機構502、または、搭載物504の1つ以上の状態を制御できる。また、支持機構502及び搭載物504は、それぞれ、端末512と通信する通信モジュールも備え得る。端末は、可動物体500、支持機構502、及び、搭載物504のそれぞれと独立して通信し、それらを制御できる。

また、可動物体500は、端末512に加えて、または、端末512の代わりに、別のリモート装置と通信することもできる。端末512も、また、別のリモート装置、及び、可動物体500と通信できる。例えば、可動物体500と端末512にいずれか、または両方は、別の可動物体、別の可動物体の支持機構または搭載物と通信可能である。必要に応じて、リモート装置は、第2の端末または他のコンピュータ装置(例えば、コンピュータ、ラップトップ、タブレット、スマートフォン、または、他のモバイル装置)であり得る。リモート装置は、可動物体500にデータを送信、可動物体500からデータを受信、端末512にデータを送信、及び、端末512からデータを受信、の少なくとも1つを行い得る。また、リモート装置は、インターネットまたは他の電気通信ネットワークに接続できる。よって、可動物体500と端末512の少なくとも1つから受信したデータをウェブサイトまたはサーバにアップロードできる。

図6には、本発明を適用した、可動物体を制御するシステム600の概略ブロック図が示されている。システム600は、本明細書に開示のシステム、装置、及び、方法の任意の適切な実施形態と組み合わせて用い得る。システム600は、検出モジュール602、処理ユニット604、非一時的コンピュータ可読媒体606、制御モジュール608、及び、通信モジュール610を備え得る。

検出モジュール602は、異なる方法で可動物体に関する情報を収集する異なるタイプのセンサを利用できる。異なるタイプのセンサは、異なるタイプの信号、または、異なるソースからの信号を検出し得る。例えば、センサは、慣性センサ、GPSセンサ、近接センサ(例えば、ライダー)、または、視覚及び画像センサ(例えば、カメラ)を含み得る。検出モジュール702は、複数のプロセッサを有する処理ユニット604に動作可能に接続できる。ある実施形態において、検出モジュールは、適切な外部装置またはシステムに検出データを直接送信する送信モジュール612(例えば、Wi—Fi画像送信モジュール)に動作可能に接続できる。例えば、送信モジュール612を用いて、検出モジュール602のカメラによって撮影された画像をリモート端末に送信できる。

処理ユニット604は、プログラム可能プロセッサ(例えば、中央処理ユニット(CPU))等、1つ以上のプロセッサを有し得る。処理ユニット604は、非一時的コンピュータ可読媒体606に動作可能に接続できる。非一時的コンピュータ可読媒体606は、1つ以上のステップを行うために処理ユニット604によって実行可能なロジック、コード、プログラム命令、の少なくとも1つを記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のメモリユニット(例えば、SDカードもしくはランダムアクセスメモリ(RAM)等の取り外し可能媒体または外部記憶装置)を含み得る。また、検出モジュール602からのデータは、非一時的コンピュータ可読媒体606のメモリユニットに、直接、伝達し記憶できる。非一時的コンピュータ可読媒体606のメモリユニットは、処理ユニット604によって実行可能なロジック、コード、プログラム命令、の少なくとも1つを記憶でき、本明細書に記載の方法の任意の適切な実施形態を実行できる。例えば、処理ユニット604は、検出モジュールが生成した検出データを、処理ユニット604の1つ以上のプロセッサが分析するように命令できる。メモリユニットは、処理ユニット604が処理すべき検出モジュールからの検出データを記憶できる。また、非一時的コンピュータ可読媒体606のメモリユニットを用いて、処理ユニット604が生成する処理結果を記憶することもできる。

ある実施形態では、処理ユニット604は、可動物体の状態を制御する制御モジュール608に動作可能に接続できる。例えば、制御モジュール608は、6自由度に関して、可動物体の空間的配置、速度、加速度、の少なくとも1つを調整するように可動物体の推進機構を制御し得る。また、制御モジュール608は、支持機構、搭載物、または、検出モジュールの状態の少なくとも1つを制御することも可能である。

処理ユニット604は、通信モジュール610に動作可能に接続できる。通信モジュール610は、1つ以上の外部装置(例えば、端末、ディスプレー装置、または、他のリモートコントローラ)にデータを送信、その外部装置からデータを受信、のいずれか、または両方を行う。有線通信または無線通信等、任意の適切な通信手段を用い得る。例えば、通信モジュール610は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、赤外線、無線、WiFi、ポイントツーポイント(P2P)ネットワーク、電気通信ネットワーク、クラウド通信等の少なくとも1つを利用できる。また、タワー、衛星、または、移動局等の中継局を用い得る。無線通信は、近接性に依存することも、無関係であることもあり得る。また、通信のために見通し線が必要な場合も、必要でない場合もある。通信モジュール610は、検出モジュール602からの検出データ、処理ユニット604が生成した処理結果、所定の制御データ、端末もしくはリモートコントローラからのユーザー命令等の少なくとも1つを送信、受信、のいずれかあるいは両方を行い得る。

システム600の部品は、任意の適切な構成で配置できる。例えば、システム600の部品の少なくとも1つは、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出システム、または、上述した少なくとも1つと通信する追加の外部装置に置いてよい。また、図6には、1つの処理ユニット604と1つの非一時的コンピュータ可読媒体606が示されているが、これは本発明の実施形態の制限を意図していない。当業者は、システム600が、複数の処理ユニットと非一時的コンピュータ可読媒体の少なくとも1つを備えてよいことを理解するであろう。ある実施形態において、複数の処理ユニットと非一時的コンピュータ可読媒体の少なくとも1つは、可動物体、支持機構、搭載物、端末、検出モジュール、上記した少なくとも1つと通信する追加の外部装置、または、それらの適切な組み合わせ等、異なる場所に配置できる。よって、システム600によって行われる処理、またはメモリ機能の少なくとも一方の任意の適切な実施形態は、上記した場所の少なくとも1つで実行され得る。

本発明の好ましい実施形態を、本明細書に図示し説明したが、このような実施形態は、例示のみを目的としていることは当業者には明らかであろう。本発明を逸脱することなく、多くの変形実施形態、変更、代替形態を当業者は着想するであろう。本発明を実施するにあたり、本明細書に記載した発明の実施形態の様々な代替形態を採用し得ることを理解されたい。請求項は発明の範囲を規定し、請求項の範囲内の方法及び構造、並びに、それらの均等物が、本発明の範囲に含まれるものとする。

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