空中配送アッセンブリ

申请号 JP2017555686 申请日 2016-04-20 公开(公告)号 JP2018513056A 公开(公告)日 2018-05-24
申请人 クック,ジョージ マイケル; 发明人 クック,ジョージ マイケル; クック,ジョナサン エドワード; クック,マイケル ケヴィン;
摘要 目標 位置 への荷物の自律配送のための空中配送アッセンブリ(10)であって、当該アッセンブリは、主本体(12)と、収納位置と展開位置の間で可能である少なくとも1つの展開可能な揚 力 提供構造体(30)と、アッセンブリの飛行をコントロールするための、収納位置と展開位置の間で可動である少なくとも1つの展開可能かつ調整可能なコントロール構造体(34,36,38,39)と、を含む機体を含む。前記主本体(12)は、配送される荷物を受けるためのコンパートメントを含む。前記アッセンブリはさらに、前記コントロール構造体(34,36,38,39)の調整において使用するための作動モジュールを含むコントロールユニット(20)を含み、前記コントロールユニットは、異なる機体を有する空中配送アッセンブリにおいて再使用可能であるように、解放可能に機体に連結されている。【選択図】図2
权利要求

目標位置への荷物の自律配送のための空中配送アッセンブリであって、当該アッセンブリは: 配送される荷物を受けるためのコンパートメントを含む主本体; 収納位置と展開位置の間で可動である少なくとも1つの揚提供構造体;及び アッセンブリの飛行をコントロールし、収納位置と展開位置の間で可動である少なくとも1つの展開可能かつ調整可能なコントロール構造体;を含む機体、また、 前記コントロール構造体の調整において使用するための作動モジュールを含むコントロールユニットを含み: 前記コントロールユニットは、異なる機体を有する空中配送アッセンブリにおいて再使用可能であるように、解放可能に機体に連結されている、空中配送アッセンブリ。前記機体が、生分解性材料で形成されている、請求項1に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つの揚力提供構造体が、揚力を提供するための飛行翼面領域を有し; 前記展開位置において、前記飛行翼面領域の第一部分が揚力を提供するために露出し、また、前記収納位置において、前記飛行翼面領域の第二部分が揚力を提供するために露出し;また、 前記第二部分の領域は前記第一部分の領域よりも小さく、また任意的に、前記収納位置において飛行翼面がまったく露出していない、 請求項1又は2に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つのコントロール構造体が、前記アッセンブリの飛行をコントロールするためのコントロール構造体表面領域を有し; 前記展開位置において、前記コントロール構造体表面領域の第一部分が前記アッセンブリの飛行をコントロールするために露出し、また、前記収納位置において、前記コントロール構造体表面領域の第二部分が前記アッセンブリの飛行をコントロールするために露出し;また 前記第二部分の領域が、前記第一コントロール構造体両面領域よりも小さく、また任意的に、前記収納位置において、前記コントロール構造体表面領域が露出していない、 請求項1〜3のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記コントロールユニットが、さらに、前記アッセンブリの発射を検出することに応答して、前記少なくとも1つの揚力提供構造体および前記少なくとも1つのコントロール構造体をその各々の収納位置からその各々の展開位置へと動かすことにおける使用のために適合されており;また、 任意的に、前記コントロールユニットが、センサ、スイッチ、タイマーディレイ、又は、外部シグナルを受信する通信モジュールの少なくとも1つを用いて、アッセンブリの発射を検出するように適合されている、 請求項1〜4のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記コントロールユニットがさらに、少なくとも1つのアクチュエータを含む、 請求項1〜5のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記アクチュエータが前記コントロール構造体を調整するために適合されている、 請求項6に記載のアッセンブリ。前記コントロールユニットを前記少なくとも1つのコントロール構造体にリンクさせるように、前記アッセンブリがさらに、前記コントロールユニットから前記少なくとも1つのコントロール構造体へと延在する少なくとも1つのリンケージを含み;また 前記少なくとも1つのアクチュエータが、前記少なくとも1つのリンケージを用いて前記少なくとも1つのコントロール構造体を調整するように適合されている、 請求項7に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つのリンケージが、前記コントロールユニットに解放可能に連結されている、 請求項8に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つのアクチュエータが、前記少なくとも1つのコントロール構造体を収納位置から展開位置へと動かすことにおける使用のために適合されている、 請求項6〜9のいずれか1項に記載のアッセンブリ。さらに、前記少なくとも1つのアクチュエータを前記少なくとも1つの揚力提供構造体にリンクするよう適合された、揚力提供構造体のための展開機構を含み、前記少なくとも1つのアクチュエータが、前記少なくとも1つの揚力提供構造体を収納位置から展開位置へと動かすことができる、 請求項6〜10のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記揚力提供構造体展開機構が、前記コントロールユニットから前記少なくとも一つの翼に延在する少なくとも1つの展開リンケージを含む、 請求項11に記載のアッセンブリ。前記コントロールユニットがさらに、の侵入に対して密閉されたハウジングを含み;また、前記作動モジュール及び前記アクチュエータが、前記ハウジングの中に受けられている、 請求項6〜12のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記コントロールユニットがさらに、前記アッセンブリの位置を検出するための、また、前記作動モジュールに前記位置の情報を提供するための、位置検出モジュールを含む、 請求項1〜13のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つの揚力提供構造体が、さらに、前記アッセンブリの飛行をコントロールするための少なくとも1つの調整可能なコントロール構造体を含む、 請求項1〜14のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記主本体が、収納形態において少なくとも1つの揚力提供構造体を少なくとも部分的に受けるように適合された、少なくとも1つの凹部を含む、 請求項1〜15のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記少なくとも1つの揚力提供構造体が翼である、 請求項1〜16のいずれか1項に記載のアッセンブリ。前記アッセンブリを発射すること; 前記少なくとも1つの翼及び少なくとも1つのコントロール構造体を、それら各々の収納位置からそれら各々の展開位置に動かすこと;及び、 前記アッセンブリを前記目標位置に誘導すること、 を含む、 請求項1〜17のいずれか1項に記載の空中配送アッセンブリを発射する方法。目標位置に荷物を配送するための、 請求項1〜16のいずれかに記載の空中配送アッセンブリの使用。

说明书全文

本発明は、空中配送アッセンブリに関し、特に、目標位置への荷物の自律空中配送のための航空機に関する。

物流は、人道的、商業的であるか軍事的活動であるかを問わずあらゆる活動の基礎をなす部分であり、インフラを建設することや遠隔地や到達困難な場所に物品を配送することには、巨額の資金が費やされている。物品の配送のための多くのシステムが開発されてきたが、多くの場合、様々な限界がある。

意図される配送場所はしばしば非常な遠隔地や敵対地域であり、これは、例えば車両集団による陸路輸送が遅く、及び/又は、危険となりえることを意味する。さらに、地形が通行不能である地域においては、陸路輸送は、常に実行可能な選択肢ではない。代替法である空路輸送は、物品の配送には高価な方法であり、また、航空機のための適切な着陸ゾーンが必要とされ、あるいは、物品を配送するための空中投下のような空中配送システムの利用が必要とされる。これらは、物品が配送されうる場所を制限し、また、空中配送方法は常に正確ではない。敵対地域には、生命や航空機へのリスクが高すぎるため、空中配送でさえ危険すぎる場所もある。

鉱業のような商業的活動においても、頻繁にサイトへ物品を配送することは厄介な仕事でありえる。代わりに、事業者はしばしば、頻繁でない(例えば週単位の)配送に頼り、その際には航空機は一回の飛行で複数の異なるサイトへと飛行するであろう。これはしばしばコストが掛かり、時間を要する。なぜなら、各々の場所への飛行と、着陸/荷下ろしが必要とされるためである。

従来の空中配送システム又は空中投下システムは、典型的には、パラシュートに連結され、物品がその上に固定されるプラットフォームを含む。プラットフォームは、次いで、目標位置上で飛行機やヘリコプターから落とされ、パラシュートがパッケージの降下を減速させる。その後、物品が目標位置で回収されうる。そのようなシステムの限界は、物品がしばしば目標位置を外れ、市街地に着地したり、二次的な損害を起こしたりする結果に終わりうることである。さらに、一般的な空中配送システム(例えば、低高度パラシュート展開(LAPES))には、物品を配送するために航空機が低高度に降下することを要求するものもある。例えば前線活動基地への補給の際などの敵対的な環境においては、これはとりわけリスクがある。

パラシュート及びパッケージの回収は、回収を実行可能にするためには高価すぎるか危険すぎるため、多くの場合、空中配送システムは一度限りの使用とされる。このことは空中配送による物品の配送に相当なコストを付加し、空中配送を物品輸送の高価な方法にする。これはまた、かなりの資源が回収あるいは再使用されず、また、環境に損害、損傷を与えうるため、相当な環境へのインパクトを与える。例えば、パラシュートの多くはナイロンから、空中配送システムの箱やプラットフォームはプラスチック、木材或いは金属から、製造される。それゆえ、もし回収されれば、複数回使用されうるものである。

伝統的には、空中配送システムは、例えば広く用いられるC−130ハーキュリーズのような大型飛行機か、ヘリコプターから落とされる。大型航空機の使用は、大きな付随コストと軍事使用外のそのような航空機の相対的な不足ゆえに、空中配送が使用されうる状況を大きく制限し、あらゆるそのような活動のコストを増加させる。

本発明によれば、独立請求項に規定されるように、空中配送アッセンブリ、空中配送アッセンブリを発射する方法、及び、空中配送アッセンブリの使用方法が提供される。

発明の第一の局面において、目標位置への荷物の自律配送のための空中配送アッセンブリが提供される。当該アッセンブリは機体を含み、当該機体は、主本体と、収納形態と展開形態の間で可動である少なくとも1つの展開可能な揚提供構造体と、アッセンブリの飛行をコントロールし、収納位置と展開位置の間で可動である少なくとも1つの展開可能かつ調整可能なコントロール構造体とを含む。前記主本体は、配送される荷物を受けるためのコンパートメントを含む。前記アッセンブリはさらに、前記コントロール構造体の調整において使用するための作動モジュールを含むコントロールユニットを含み、前記コントロールユニットは、異なる機体を有する空中配送アッセンブリにおいて再使用可能であるように、解放可能に機体に連結されている。

発明の実施態様はすなわち、機体の中に物品を受け、格納することができる多用途の航空機又はアッセンブリを提供し、前記機体は、展開可能な構造体がそれぞれの「収納」位置にある「折り畳み」又は「収納」形態においてはコンテナとして働き、また続いて、少なくとも1つの展開可能なコントロール構造体と少なくとも1つの揚力提供構造体とを展開することを通じて、空中配送による物品の配送を行うことができるアッセンブリ又は航空機に転換する。このようにして、実施態様はすなわちまた、展開可能な構造体が展開していない、より小さくよりコンパクトな形態と、アッセンブリが目標位置に飛行または滑空できる拡張形態との間を動くことができるアッセンブリも提供する。アッセンブリの発射の前には、より効率的なアッセンブリの格納を許容することができる。さらに、これらのパーツが損傷を受けやすい拡張位置にないため、展開可能な構造体をその各々の収納位置に維持することは、アッセンブリの発射の前に構造体が損傷を受けるリスクを低減しうる。

実施態様はまた、しまい込まれた展開可能な構造体を有することによって、アッセンブリによって使われるフットプリントが低減されるので、本発明のアッセンブリが運ばれる発射航空機のサイズ面での要求を低減するという利点を有する。つまり、実施態様は、格納場所が限定されている状況において具体的なアプリケーションを有する。これはまた、非展開/折り畳み形態では複数のアッセンブリが一緒に格納され(例えば、積み重ねられ)うるため、大量の物品が輸送される必要があるときに、具体的なアプリケーションを有する。それらは続いて、例えば、展開可能な構造体が展開できる場所で、同時に或いは個別的に、発射されうる。

さらに、この発明の実施態様は、すなわち、低コストで、費用をかけて配送航空機を回収することや、高価な着陸施設を配備する必要なく、物品が遠隔地に配送されうる手段を提供する。具体的には、発明の実施態様は、アッセンブリの機体は一回のみの配送に用いられて処分され(例えば、リサイクルされる、燃やされる)、一方、例えば電子的コンポーネントなどのより高価なコンポーネントは、取り外し可能なコントロールユニット(又はコントロールユニット)に収容されて、他の機体において再利用されうるアッセンブリを提供する。つまり、機体は、配送がおこなわれると廃棄されうる、安価で、使い捨て可能な材料(例えば段ボール)で製造されうる。

つまり、発明の実施態様は、アッセンブリの高価なコンポーネントがリサイクルされうる一方で、アッセンブリの嵩高いパーツは安価で使い捨て可能な材料から形成され、アッセンブリの異なるパーツが簡単に分離される、配送システムを提供する。

このようなアッセンブリは、多くの異なる配送活動のために有利に実用化されうる。特に、アッセンブリは、陸路によるアクセスが制限されていて、また、その場所での飛行機の着陸が困難及び/又は高価である場所への物品の配送に用いられうる。例えば、アッセンブリ(特に、複数のアッセンブリ)が1機の(飛行機のような)“発射航空機”(すなわち、本発明のアッセンブリがそこから発射されるところの乗り物)から発射されうる。また、人道的援助の必要において、遠隔地へ自動的に飛行することができる。いったんアッセンブリが着陸すると、受給者は物品とコントロールユニットとを取り出すことができる。コントロールユニットは、例えば、他の機体に挿入されて未来の使用のために保管されることができ、また例えば、供給者に返却されることもできる。機体は何らかの適切な方法で処理されることができ、リサイクルによるか、もし生分解性であるならば機体を生分解させる等の、好ましくは環境に配慮した方法で処理されることができる。

実施態様は、このように、貯蔵に限界がある状況において具体的なアプリケーションを有する。例えば、仮に、到達困難な地域にいる(例えば人道的目的、軍事上のミッション、或いは娯楽的活動の)要員が、例えば緊急事態で資源を要求すると、アッセンブリは、彼らの要求する物品をその要員に供給するために用いられうる。コントロールユニットはアッセンブリの飛行を調整して、アッセンブリを目標位置に(すなわちこのケースでは要員に)ピンポイントの正確性で向かわせる。そして、一旦アッセンブリが物品を配送すると、受給者は、使い捨て可能な機体を廃棄する一方で、再使用可能なコンポーネントを収容するコントロールユニットをアッセンブリから取り外し、これを彼らとともに持って行くことができる。機体のみが廃棄されるため、この実施態様における配送は結果として相対的に安価となる。さらに、既存の無人航空機と比較して、機体は、再使用可能な機体よりもはるかに安価に製造されうる。このことはまた、アッセンブリを返却するという人間に対する要求を取り去り、そして、受給者が返却しなくてはならない備品を減らすものである。特に軍事的な状況や敵対勢力がいる地域では、本発明のアッセンブリを用いた配送は、敵対勢力が、例えばリバースエンジニアリングされうる重要な電子的コンポーネントを回収するリスクを低減するという、付加的な利点を有しうる。さらに、アッセンブリが目標位置から大きく離れた距離から発射されうるので、アッセンブリの操作者のリスクが低減される。なぜなら、敵地上空を飛行する必要がないからである。

さらに、アッセンブリは、例えば、前哨基地や活動(例えば鉱山)の補給などの大規模な配送活動にも使用されうる。アッセンブリの実施態様は相対的に安価な配送手段を提供するので、アッセンブリは、物流ネットワークを運用するコストを低減するために使用されうる。例えば鉱山のような資源採取活動は、しばしば遠隔地域で行われる。インフラがほとんどない広大なエリアの中に複数の鉱山が位置することがありえる。これらの活動への補給は空路輸送によることもあるだろうが、これは、配送航空機(例えば有人飛行機)が、活動地(鉱山)のそれぞれに直接飛行し、それぞれの場所で荷下ろしの前に着陸し、再び離陸することを必要とする。この配送のインフラ上の要求とコストが、本発明の実施態様を用いて低減されうる。なぜならば、アッセンブリは、空中にいる配送航空機から直接発射されうるからである。したがって、配送航空機はもはや各場所で着陸しなくてもよいし、各場所に直接飛行する必要もない。代わりに、配送航空機が飛行中に本発明のアッセンブリをリリースし、コントロールユニットがそれぞれのアッセンブリをサイトへと誘導するだろう。多数の本発明のアッセンブリが、一度に展開されうる。これは配送航空機の燃料費を低減し、配送のための時間を減少させる。これはまた、配送航空機が着陸するための各サイトにおける滑走路の必要性も廃絶する。パラシュートによる配送と比較して、アッセンブリはより正確な配送手段を提供する、なぜならアッセンブリは誘導されているからであり、このことはその場所の構造物等への損傷のリスクを低減する。さらに、アッセンブリは目標位置の実質的に上でリリースされる必要がなく、代わりに、目標から何マイルも離れてリリースされることができる。つまり、実施態様において、例えば同時に物品を配送するために、安価で使い捨て可能な機体で形成された多数のアッセンブリを用いることによって、物品の配送コストを劇的に低減させることができる。これはまた、例えば多くの既存の再使用可能な無人飛行機で要求されるところの相当な設備投資を回避することができる。

発明のこの局面の実施態様はまた、自律空中配送のために使用されうるアッセンブリを提供し、それゆえ、オペレーターはアッセンブリを発射して、当該アッセンブリのコントロールユニットがアッセンブリを目標位置に誘導するように任せることができる。

「コントロール構造体」とは、グライダーの飛行、例えば、グライダーの高度やアッセンブリが航行している方向をコントロールするために使用される、アッセンブリの何らかの構造あるいは部分を意味する。実施態様において、コントロール構造体は操縦翼面である。操縦翼面は、補助翼、昇降、方向舵、および、例えば航空機又はアッセンブリの高度、ロール、ヨー、ピッチを調整することによってアッセンブリの飛行をコントロールするために用いられる他のあらゆる翼面を含む。

「自律空中配送」とは、一旦コントロールユニットに目標位置が提供されると、アッセンブリがアッセンブリ自身を目標位置に誘導する能力があることを意味する。言い換えると、操縦翼面の動きをコントロールするために外部パイロットが要求されないということである。

「揚力提供構造体」とは、目標位置にアッセンブリを飛行または誘導させるように、機体の(展開可能な)部分が揚力を生成するようにされていることを意味する。例えば、少なくとも1つの展開可能な揚力提供構造体は、展開可能な翼、ヘリコプター又はジャイロコプター式のローター(“回転翼”)、“ファンウィング”回転ドラム、リフティングボディを形成する部分、翼胴一体機、及び/又は、偏向されたエアジェット又は他の垂直エンジンでありえる。

「作動モジュール」とは、コントロールユニットの一部が、コントロール構造体を調整することも含むアッセンブリのコンポーネントの動作をコントロールするように適合されていることを意味する。このようなモジュールは、コントロールユニットにおける分離されたコンポーネントであってもよく、例えば1つのプロセッサにおいて、他のモジュールと組み合わされていてもよい。これは、アッセンブリの飛行及び/又は展開可能な構造体の展開をコントロールするために必要な、すべての電子的及び/又は電気的な部分を含んでよい。

位置情報は、例えば目標位置に対するアッセンブリの位置などの、アッセンブリの位置に関する情報を含む。これは、グローバル・ポジショニング・サテライト(GPS)ユニット、携帯電話ネットワークに基づいて位置を三測量する能力のあるモジュール、レーザー指示システムのための監視装置、アッセンブリの位置を三角測量するためにシグナル強度と方向が用いられうるツイントランスミッター無線誘導システムの一部として用いられうる無線受信機、或いは、無線又はIRビーコン受信機、の少なくとも1つのから情報を受け取ることを含みうる。

つまり、コントロールユニットは、例えばアビオニクス、位置及び対空速度センサ及び電源のような、目標位置にアッセンブリをコントロールし、誘導するために必要なすべてのメインコントロール及び誘導システムを含みうる。これらは、マイクロプロセッサ、メモリ、電源(例えばバッテリー)、様々なパラメータを検出するためのセンサ(例えば対空速度、高度、温度)、無線通信モジュール、サーボ機構の形態であるアクチュエータ、を含みうる。センサ、遠隔地に着地する場合にアッセンブリがアッセンブリの位置確認を容易にするための位置発信機、及び、さらなる通信機器のような付加的なコンポーネントが、コントロールユニットに含まれていてもよい。しかしながら、ある実施態様では、それらのうちのいくつかは機体に直接取り付けられていてもよい。フレームに取り付けられる場合、付加的なコンポーネントは、使い捨て可能で低コストのコンポーネントとして備えられうる。別の実施態様では、コントロールユニットは、電子的/電気的コンポーネントのすべてを含むことになるだろう。

アッセンブリで使用されるセンサは、次のものの少なくとも1つ、好ましくは複数を含んでもよい:対気速度インジケータ、絶対高度センサ、局所対地高度センサ、ピッチ及びロールのための高度センサ、加速度計、位置センサ(例えば、目標位置に対する)、対地速度検出システム、降下/落下率計、位置情報を決定するために使用するセンサ。

アッセンブリは様々な異なる発射方法を用いて発射されうる。例えば、発射航空機からリリースされてもよく(発射航空機のホールド又はコンパートメントからでもよく、発射航空機によって空中に牽引されてもよい)、又は、離昇ロケット(目標位置に滑空できる高度までグライダーを上昇させるために一時的に用いられるロケットブースター)の使用やスリングや発射ランプの使用を含む、何らかの適切な発射手段を用いて、地面から発射されてもよい(地面−地面)。

少なくとも1つの揚力提供構造体及び少なくとも1つのコントロール構造体の展開は、同時に生じてもよく、異なる時でもよい。これは、発射前でも、発射直後に行われてもよく、あるいは、特定のパラメータ(例えば、対空速度又は高度)の検出と同時又は所定時間後でもよく、であってもよい。つまり、アッセンブリは、ユーザーによって指定されるポイントにおいて、揚力提供構造体を自動的に展開するように適合されてもよく、また、ユーザーが手動操作でこれらの部分を展開させてもよい。このような展開機構の例は、コントロールユニットの中又は上に位置する電子的又は電気的なコンポーネント(例えばアクチュエータ)、あるいは、コントロールユニットの中又は上に位置するか機体に取り付けられ、コントロールユニットによってコントロールされる、機械的な(例えば仕込まれたバネ)機構でありえる。

ある実施態様において、機体は生分解性の材料から形成され、任意的に、機体は本質的に生分解性の材料からなる。生分解性とは、材料が、生物、特にバクテリアによって、また特に材料の化学構造における顕著な変化につながる酵素反応によって、解体されうることを意味する。例えば、生分解性材料は紙、ボール紙又は他の何らかの木質パルプ材料;木;キャンバス;綿;生分解性プラスチック(例えばポリ乳酸);他の何らかの適切な生分解性材料又はそれらの組み合わせでありえる。

この実施態様における発明は、低環境インパクトで物品を収容し保護するための手段を備えた、高価ではなくまた軽量な機体を提供する。つまり、使い捨て可能な機体は環境に損害を与えないだろう。さらに、ある実施態様において、パッケージはリサイクルされた材料から製造されることができ、それゆえさらに環境インパクトが低減される。加えて、他の実施態様において、関連する材料は高価でないものでありえ、配送が顕著に低く達成されうる。例えば機体構造を保護するために防素材で機体をカバーするなどのさらなる特徴が、アッセンブリに含まれうる。実施態様において、防水素材は、パッケージが安全に燃やされるよう、ワックス、特にクリーン燃焼ワックス、又は、ナノスケールの厚みのポリマーコーティングでありえる。「ナノスケールの厚み」という文言は、1nmから10000nmの厚み、好ましくは1nmから1000nmの厚み、より好ましくは1nmから500nmの厚みを意味する。例えば、ポリマーコーティングはエチルセルロースのような疎水ポリマーコーティングでありえる。

「本質的に・・からなる」との文言は、機体がほぼ全体的に生分解性材料から形成されるが少量の他の材料を含みうることを意味する。例えば、85%(重量あるいは体積による)以上の生分解性材料から形成されることができ、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上、さらにより好ましくは99%以上の生分解性材料から形成される。

別の実施態様において、少なくとも1つの揚力提供構造体は、揚力を提供するための飛行表面領域を有し、展開位置においては飛行表面領域の第一部分が揚力を提供するために露出し、収納位置においては飛行表面領域の第二部分が揚力を提供するために露出し、第二部分の領域は第一部分の領域よりも小さく、また任意的に、収納位置においては飛行表面領域がまったく露出していない。飛行表面領域は、揚力を提供するために用いられる(すなわち露出している)揚力提供構造体の一部である。言い換えると、展開位置において露出しており、つまり飛行を維持する(又は降下を遅らせる)手段を提供しうる揚力提供構造体の領域は、収納位置にある時よりも大きい。例えば、揚力提供構造体は、展開位置においてはアッセンブリの主本体から外向きに延在するであろうが、収納形態では主本体に実質的に対する(又は実質的にフットプリントの中である)ようにされるだろう。つまり、翼が主本体に対してあるいは向かって完全に後退するならば、第二表面領域は実質的にゼロ、又は、ゼロになるだろう。

別の実施態様において、少なくとも1つのコントロール構造体は、アッセンブリの飛行をコントロールするためのコントロール構造体表面領域を有する;展開位置においてはコントロール構造体表面領域の第一部分がアッセンブリの飛行をコントロールするために露出し、収納位置においてはコントロール構造体表面領域の第二部分がアッセンブリの飛行をコントロールするために露出し、第二部分の領域はコントロール構造体表面領域の第一部分よりも小さく、また任意的に、収納位置においてはコントロール構造体の表面領域がまったく露出していない。このようにして、例えば、コントロール構造体は、アッセンブリの一部に対して保持されているかアッセンブリの一部に受けられた位置から、それが取り付けられたアッセンブリの部分から外に延在する位置へと、動かされうる。つまり、翼が主本体の部分に対してあるいは向かって完全に後退するならば、第二表面領域は実質的にゼロ、又はゼロになるだろう。

別の実施態様において、コントロールユニットはさらに、前記少なくとも1つの揚力提供構造体および少なくとも1つのコントロール構造体を、アッセンブリ発射の検出に応答してそれぞれの収納位置からそれぞれの展開位置へと動かすことに用いるために適合されており;また任意的に、コントロールユニットは、センサ、スイッチ、タイマーディレイ又は外部シグナルを受信する通信モジュールの少なくとも1つを用いて、アッセンブリの発射を検出するように適合されている。これは、発射直後でもよいし、特定のパラメータ(例えば対空速度又は高度)の検出時あるいはその所定時間後でもよい。つまり、アッセンブリは、ユーザーによって指定されるポイントで、展開可能な構造体を自動的に展開するように適合されうる。このような展開機構は、コントロールユニットの中又は上にある電子的又は電気的コンポーネント(例えばアクチュエータ)でありえ、或いは、コントロールユニット中又は上に位置する、或いは機体に備え付けられた、コントロールユニットによってコントロールされる機械的な(例えば、バネ付勢)機構でもよい。

これは、発射航空機からの複数のアッセンブリの同時発射を支援しうる。例えば、本発明の複数のアッセンブリが、1つのパレット上に積載されうる。これは、展開可能な構造体を収納形態で保持することによって容易化される。なぜなら、各アッセンブリによって占められるスペースが減少するからである。続いてアッセンブリは、発射前に各アッセンブリの構造体を再配置及び展開することなく、この形態で(すなわちパレットから)発射されうる。代わりに、アッセンブリが発射航空機からリリースされ、それらが発射航空機の外に出ると直ちに、展開可能な構造体が自動的に展開されてもよい。

他の実施態様において、コントロールユニットはさらに少なくとも1つのアクチュエータを含み、また任意的に、コントロールユニットのアクチュエータが、アッセンブリの飛行をコントロールし、アッセンブリを目標位置に誘導するように、少なくとも1つの調整可能なコントロール構造体を調整するように適合されていてもよい。作動モジュールはさらに、アクチュエータのコントロールのための電気的なドライブシグナルを生成するためにあってもよく、それは、作動モジュールによって受けられる位置情報に基づいたものでもよい。

他の実施態様において、アッセンブリはさらに、コントロールユニットを少なくとも1つのコントロール構造体にリンクするように、コントロールユニットから少なくとも1つのコントロール構造体に延在する少なくとも1つのリンケージを含む;また少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのリンケージを用いて少なくとも1つのコントロール構造体を調整するように適合されている。

リンケージは、本発明においては、コントロールユニットからその対応するコントロール構造体に運動エネルギーを伝達する機械的リンクである。これは、例えば、部品、互いにリンクしている複数の部品、コードや線(例えば、ワイヤ、ロープ、糸)を含んでよい。言い換えると、それは、コントロールユニットからの例えば動作又はシグナルに応答して、コントロール構造体を動かし/調整するようにしうる、何らかの物である。例示は、コントロールユニットのアクチュエータに連結されて、コントロール構造体を前後に動かすためにアクチュエータによって引かれ(又は張られ)あるいは解放されうるロープ、ピエゾ素子アクチュエータに連結されたワイヤ、又は、形状記憶合金アクチュエータワイヤを含む。これらの実施態様において、コントロールユニットは、少なくとも1つのリンケージに操作可能に連結された少なくとも1つのコントロールアクチュエータを含み、当該少なくとも1つのコントロールアクチュエータは、前記少なくとも1つのリンケージを通じて操縦翼面にパワーを伝達するよう適合されている。

リンケージは、コントロールユニットからコントロール構造体に延在する単一のコンポーネントでありえる。代替的に、リンケージは、互いにリンクして共に動くことができる複数のロッドのような、複数のコンポーネントから形成されていてもよい。リンケージはコントロールユニットにリリース可能に取り付けられて、それゆえ、コントロールユニットから切断されうる。代替的にまたは付加的に、リンケージは、機体からリンケージが分離されうるように、アッセンブリの機体にリリース可能に取り付けられていてもよい。

つまり、1つの実施態様において、少なくとも1つのリンケージは、コントロールユニットからコントロール構造体に延在するラインを含む。これは、コントロール構造体を調整するためにエネルギーがコントロール構造体に伝達されうる手段を提供する。

リンケージの例は、コードあるいは硬質のロッドを含む。より具体的には、リンケージは、綿コード、麻又はヘンプのロープ、生分解性ポリマー、(細い)金属ワイヤ(例えば、錆びる見込みの細い鉄製ワイヤ)、木製ダボ、金属部品、或いはグラファイトのロッドから形成されうる。ある実施態様において、少なくとも1つのリンケージは生分解性材料から形成され、任意的に、少なくとも1つのリンケージは本質的に生分解性の材料からなる。したがって、リンケージは機体とともに解体するように放置されうる。これは、物品の配送の後、ユーザーが安全にリンケージを処理することを可能にする。リンケージは防水コーティングで覆われていてもよく、リサイクル材料から形成されていてもよい。

実施態様において、少なくとも1つのアクチュエータは、少なくとも1つのコントロール構造体を収納位置から展開位置へと動かすことに用いるよう、適合されている。これは、1つのアクチュエータが、コントロール構造体を展開するために用いられ、また、アッセンブリを誘導するためのコントロール構造体の使用をコントロールできることを意味する。これは、アッセンブリの重量を低減しうる。

他の実施態様において、アッセンブリはさらに、少なくとも1つのアクチュエータが少なくとも1つの揚力提供構造体を収納位置から展開位置へと動かせるように、少なくとも1つのアクチュエータを少なくとも1つの揚力提供構造体にリンクするように適合された、揚力提供構造体のための展開機構を含む。展開機構は何らかの適切な機械的連結でありえ、例えば、リンケージ、歯車、一連の歯車、又は、コントロールユニットから少なくとも1つの展開可能な揚力提供構造体へ運動エネルギーを伝達する何か他の手段でありえ、それゆえ揚力提供構造体は、収納(折り畳み)形態から展開形態へと動く。

実施態様において、揚力提供構造体展開機構は、コントロールユニットから少なくとも1つの翼に延在する少なくとも1つの展開リンケージを含む。当然ながら、実施態様において、コントロールユニットは、展開リンケージに操作可能に連結され、コントロール構造体を調整するためのアクチュエータから分離された、少なくとも1つの展開アクチュエータを含んでもよい。つまり実施態様は、リンケージがコントロールユニットから展開可能な揚力提供構造体へ延在し、また、収納位置から展開位置へと揚力提供構造体を展開させるのに用いられうるという構成を提供する。

実施態様において、少なくとも1つの揚力提供構造体はさらに、アッセンブリの飛行をコントロールするための、少なくとも1つの調整可能なコントロール構造体を含む。この実施態様におけるコントロール構造体は、構造体上の付加的なフラップのような揚力提供構造体の一部であってもよく、構造体の全表面であってもよい。後者の構成では、リンケージはアッセンブリの飛行をコントロールするために、構造体全体を動かし又は折り曲げうる。例えば、少なくとも1つのリンケージが、アッセンブリを傾けて転回させるために、揚力提供構造体の最外端(すなわち翼端)の一方を下向きに引くために用いられうる。さらなる実施態様において、コントロールユニットの展開アクチュエータは、展開リンケージを用いて少なくとも1つの展開可能な揚力提供構造体のコントロール構造体を調整するように適合されており、それゆえ、アッセンブリの飛行をコントロールし、アッセンブリを目標位置に誘導する。つまり、揚力提供構造体展開機構は、揚力提供構造体を展開すること、アッセンブリを誘導することの両方に作用し、つまりリンケージとして働く。これはコントロールユニットおよび機体に要求される部品点数を低減し、同時に、コントールユニットと機体の間の連結の数を低減し、それゆえ、製造コスト及びコントロールユニットを挿入あるいは取り外すユーザーの負担を低減する。

実施態様において、コントロールユニットは自己完結型である。自己完結型とは、コントロールユニットが、コントロールユニットの個々のコンポーネントがそこで連結された、単一のユニットとして形成されていることを意味する。言い換えると、コントロールユニットのパーツが共に保持され、1つのピースとして取り外され、機体に挿入されることができる。ある実施態様では、コントロールユニットは、その中にコントロールユニットのコンポーネントが収納されているハウジングを含む。ある実施形態では、コントロールユニットはハウジングを含んでよく、コントロールユニットのコンポーネントはハウジングの中に収納され、また、ハウジングの外表面に取り付けられていてもよい。ある実施態様において、コントロールユニットは、1つのユニットを形成するようにともに固定された、複数のモジュラーコンポーネントから形成されうる。発明のこの局面において、自己完結型のコントロールユニットは、アッセンブリのコントロールと飛行のために要求される、すべての電子的コンポーネントを含む。つまり、アッセンブリの他の部分には、電子的コンポーネント(例えばアクチュエータ又はモーター)が無く、位置していないかもしれない。

実施態様において、コントロールユニットはさらに、水の侵入に対して密閉されたハウジングを含み、作動モジュールおよびアクチュエータは、ハウジングの中に受けられている。言い換えると、コントロールユニットは、露出する必要がない、及び/又は、環境によって損傷を受けるかもしれないコンポーネントが収容され保護されうる、密閉コンテナ又はケースを含む。ある実施態様において、例えばセンサであるコントロールユニットのパーツは、ハウジングの外側に置かれうる。実施態様において、アッセンブリのすべての電子的コンポーネントは、コントロールユニットのハウジングの中に収容される。これは、コントロールユニットを、アッセンブリの中にある間も、また取り外された時にも、保護するだろう。コントロールユニットが後に人間によって運ばれるか、コントロールユニットに損傷を生じさせるかもしれない環境中に保存される場合、これはとりわけ有益である。これらの実施態様において、ハウジングは、リンケージが貫通して延在する開口を含みうる。代替的に、あるいは付加的に、コネクターがハウジングの内側から外側に延在して、リンケージがコネクターに取り付けられてもよい。これらの実施態様において、開口は、ハウジングが水の侵入に対して密閉されるよう、水の侵入に対して密閉されるだろう。ある実施態様において、自己完結型モジュールのすべてのコンポーネントが、ハウジングの中に収容されるだろう。

ある実施態様において、コントロールユニットはさらにアッセンブリの位置を決定するための、また、作動モジュールに位置情報を提供するための、位置検出モジュールを含む。位置検出モジュールは、例えば目標位置に対するアッセンブリの位置であるアッセンブリの位置を決定する能力がある、何らかのナビゲーションシステムである。実施態様において、位置検出モジュールは、グローバル・ポジショニング・サテライト(GPS)ユニット、携帯電話ネットワークに基づいて位置を三角測量する能力のあるモジュール、レーザー指示システムのための監視装置、アッセンブリの位置を三角測量するためにシグナル強度及び方向が用いられうるツイントランスミッター無線誘導システムの一部として用いられうる無線受信機、或いは、無線又はIRビーコン受信機の、少なくとも1つを含む。実施態様において、位置検出モジュールは、コントロールユニットのハウジングの中に受けられる。

別の実施態様において、コントロールユニットはさらに、外部の通信ユニットからの目標位置を特定するシグナルを受け取るように適合された通信ユニットを含む。通信モジュールは有線でも無線でもよい。ある実施態様において、通信モジュールは短距離無線通信モジュールでありえる。これらの実施態様において、ユーザーは、物品が配送される目標位置を簡単にプログラムし直すことができる。無線通信ユニットが使用されるならば、ユーザーは、1つのコマンドを用いて複数のコントロールユニットをプログラムし直すことができうる。別の実施態様において、通信ユニットは長距離無線通信ユニットでありえ、それは、例えば飛行中に目標位置が調整されることを許容しうる。これは、宛先が調整可能であるので、移動する受給者、例えば人間に物品が配送される場合に特に有益であろう。通信ユニットの例は、ブルートゥース(登録商標)モジュール、赤外線モジュール、USB接続及び無線受信機及び発信機を含む。

別の実施態様において、通信ユニットはさらに、他のアッセンブリの通信ユニットと通信するよう適合される。この実施態様において、複数のアッセンブリが一度に発射される時、特にもしそれらのすべてが同じ目標位置へと進行するのであれば、アッセンブリは互いに情報およびデータを共有できる。このデータは、例えば現在位置、温度、対空速度、高度、局地高度、条件や、目標位置やアップデート指示等の他の情報などの、何らかの検知データを提供するシグナルでありえる。例えば、あるアッセンブリの対空速度センサや位置センサが不完全或いは不正確であれば、同じ目標位置に発射されたいずれか他のアッセンブリは、エラーを軽減あるいは取り除くために、局地対空速度や位置データのような情報を共有できる。もちろん、2機を超えるアッセンブリがあれば、各々のアッセンブリのデータを比較することによってこれはさらに軽減されうる。このような通信モジュールの設計は、自動優先順位付けシステムの使用をも許容しうる。例えば、複数のアッセンブリが互いに近くにある複数のホーミングビーコンに向けて落とされる場合、アッセンブリ間で通信する優先順位付けシステムが、すべてのアッセンブリが1つのビーコンに向かうよりも、各ホーミングビーコンに1機のアッセンブリのみが行くことを確実にするために用いられうる。自動アッセンブリ間通信の別の利点は、仮に数機のアッセンブリが同じ目標に向かって飛んでおり、1機がある位置で例えば天候や他の問題のせいで困難を被るならば、そのアッセンブリは、他のアッセンブリと、困難に関する警告や情報を通信できうる。そうすると、他のアッセンブリは、最初のアッセンブリが困難に遭遇した位置を回避することによって、問題のある航空経路を避けることができる。

実施態様において、主本体は、収納形態において、少なくとも1つの揚力提供構造体を少なくとも部分的に受けるように適合された、少なくとも1つの凹部を含む。収納形態の揚力提供構造体を格納するための凹部あるいはキャビティの使用は、例えばアッセンブリを積み込み、動かす時の、揚力提供構造体への損傷のリスクを低減できる。これはまた、折り畳み形態にあるアッセンブリのフットプリントを低減でき、例えば実質的に平坦な側面を提供することによって、アッセンブリの積載効率を増すことができる。ある実施形態において、揚力提供構造体は完全に凹部の中に受けられる。

実施態様において、少なくとも1つの揚力提供構造体は、翼である。

実施態様において、アッセンブリは飛行機又はグライダーである。つまり、アッセンブリは、例えばプロペラや搭載型ロケット(ロケットブースター)のような推進力を提供するための手段を含んでもよい。言い換えれば、ビルトイン型スラスト又は推進力ジェネレータである。ある実施態様において、推進力提供手段は、コントロールユニットと一体であるか取り付けられており、また、機体にリリース可能に連結されており、それゆえ推進力提供手段は、コントロールユニットとともにアッセンブリから取り外されうる。したがって、推進力提供手段は、別の機体において再利用可能である。他の実施態様において、推進力提供手段は、使い捨て可能なコンポーネント(例えばプロペラ)から形成され、機体に取り付けられているが、コントロールユニット中に位置するモーターによってコントロールされる。例えば、コントロールユニット中のモーターからシャフトが延在し、アッセンブリのフロント上に位置する使い捨て可能なプロペラを回転させる。

他の実施態様において、少なくとも1つの展開可能な揚力提供構造体は、展開形態と収納形態の間を可動である。従って、展開可能な揚力提供構造体は、展開可能な翼が展開された後に、再び収納されることができる。言い換えると、例えば使用の後に、機体は、元の折り畳み形態に折り畳まれることができる。機体が再使用される場合、このことは、機体が再パッケージされ、例えばパレット上で簡単に収納あるいは輸送されることを可能にする。また機体が使い捨て可能である場合、このことはアッセンブリの処分及び/又は分解を助けることができる。ある実施態様において、展開機構はさらに、展開位置から収納位置へと少なくとも1つの展開可能な揚力提供構造体を動かすように適合されている。

本発明の第二の局面において、上述の空中配送アッセンブリを発射する方法が提供される。方法は、アッセンブリを発射すること;少なくとも1つの翼及び少なくとも1つのコントロール構造体を、その各々の収納位置から各々の展開位置へと動かすこと;及び、アッセンブリを目標位置に誘導すること、を含む。

発明の具体的な実施態様が、添付の図面を参照して詳述されるだろう。

図1は、折り畳み形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図2は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図3は、本発明のコントロールユニットを示す。

図4は、折り畳み形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図5は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図6は、折り畳み形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図7は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図8は、折り畳み形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図9は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図10は、折り畳み形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図11は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図12は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図13は、展開形態の本発明の実施態様の斜視図を示す。

図14は、本発明の実施態様の平面図を示す。

添付図面において、同じ参照数字は同じ要素を示す。例えば、符号11,111,211は同じ要素を示している。

本発明の第一の実施形態が、図1,2においてグライダー10の形態で示される。図1,2はそれぞれ、グライダー10を折り畳み(又は収納)形態及び展開形態で描写している。グライダー10は、後述されるように、物品が目標位置に容易かつローコストで配送される手段として働く。グライダー10は当初、図1に示される折り畳み形態で収容され、例えば他のそのようなグライダーと共に積み重ねられるなど、効率的に梱包される。図1に示される折り畳み形態のグライダーのサイズは、約500mm×500mm×1200mmである。グライダーが発射されるとき、グライダーは、図2に示される展開形態に自動的に展開される(詳細は後述される)。つまり、物品の効果的な空中配送を行うためのすべての必要なコンポーネントが、グライダー10の中に収納されている。

この実施態様において、グライダー10は機体を含み、当該機体は波型ボール紙から形成され、内部に空洞(不図示)を有する主本体12を含み、その中に、グライダー10によって配送される物品が受け入れられうる。波型ボール紙の外側表面はクリーン燃焼ワックスでコーティングされており、ボール紙を水分のダメージから保護する。機体の主本体12の内部はすなわち、物品のためのホールドとして働く。機体の主本体12の内部(ホールド)は、機体の下部に位置する開口(不図示)を通じてアクセスされる。機体の下部はまた、グライダーの着陸時に主本体12の内部にある物品を保護するように、ボール紙のさらなる層で強化されている。

図2においてより明確に見られるように、グライダー10の機体はまた、2つの展開可能な翼30、ノーズ又はフロント部11、テール部16、及び、2つの垂直尾翼34及び2つの水平尾翼36を含む、テール部16に位置するテールフィン構造体を含む。垂直尾翼34及び水平尾翼36は、可動である操縦翼面38、39を含む。

この実施形態におけるグライダー10の2つの展開可能な翼30は、ヒンジ連結部32を通じて機体の主本体12に連結されている。この連結は、ボールソケット型のジョイント(翼30の主本体12への連結を維持するよう、付加的な強化を伴う)の形態を採っており、複数面における各翼30の回転を許容する。したがって、翼30は、図1に示される折り畳み位置から、図2に示される展開位置へと回転されうる。この実施形態において翼30はそれぞれ、ヒンジ連結部32の中の内部バネによって、バネ仕掛けとなっている。内部バネは、翼30を主本体12の外向きに拡張させるよう、また、グライダー10に揚力を提供する性能のある翼構造を形成させるよう、翼30を折り畳み形態から展開位置へと付勢する。内部バネは、グライダーが展開される時にグライダーに作用する力を克服するために十分な力であり、それゆえ、翼は、空中で他の航空機からリリースされた後の降下の間のような動作中にも、展開できる。翼30は、翼展開ラッチ(不図示)を含む翼展開機構によって折り畳み形態に保持されている。翼展開機構は、後述されるように、コントロールユニット20によってコントロールされる。展開形態において、翼30は、機体の上部から外側に拡張するように開く。この配置は、飛行中のグライダーの安定性を向上させる。

図2により明確に見られるように、グライダー10の主本体12は、2つの凹部を含み、主本体12のより大きな面のそれぞれに1つが位置しており、そこから翼30は展開位置へと拡張する。凹部13は、折り畳み形態においてそこに翼30を受けられるような形状及びサイズにされている。つまり、翼30が折り込まれている時、それらは凹部に受けられ、主本体12の側面に沿って実質的に平坦な面となっている。これは、翼へのダメージのリスクを低減し、折り畳み形態におけるグライダーのフットプリントを低減し、実質的に平らな側面を提供することによって、グライダーの積み重ね効率を増す。

翼30の各々は標準的な翼構造を有し、それらは、曲線的な前縁(断面において)と鋭い後縁(断面において)に形成されている。各翼30の形状は、各翼30の下部側よりも、各翼30の頂部側がより長い空気流路であることを意味する。当業者に認識されるように、グライダーが発射される時、これは、グライダー10が目標位置へ滑空することを許容するように揚力をもたらす。この実施態様において、各翼30の下部側は実質的に平らである。しかしながら、多くの翼のデザインがグライダー10に関して用いられうることが認識されるだろう。比較的単純な翼構造のデザインは、翼30が容易かつ効果的なコストで、ボール紙のような安価で使いやすい材料から製造されうることを意味する。

グライダーの後部にテール部16がある。展開可能な翼34と同様、テール部16は、後述のように、折り畳み形態(図1)と展開位置(図2)との間で可動である。テール部16は、サポート面33、リアパネル17、及び、テール部16の両側にサイドパネルを含む。サポート面33およびリアパネル17は、実質的に硬質のボール紙で形成されている。サイドパネルは、より薄く柔軟な厚紙で形成され、それゆえ簡単に折り込まれる。折り畳み形態において、テール部16は、実質的に平らな構造となるように折り込まれており、主本体12の後部に対して保持されている。より具体的には、リアパネル17はその幅方面にわたってそれ自身の上に折り込まれており、サポート面33は、主本体12の後部表面に対してリアパネル16を挟むように、下向きに折られている。サイドパネルは、折り畳み形態において主本体12とサポート面33の間にそれらを下向きに折り込むことができるよう、予め折り線が付けられている。このようにして、テール部16は、グライダー10によって占められる領域が少なくなるように折り畳まれうる。さらに、これは、グライダー10が発射前に輸送され及び/又は梱包されているときに、テール部16に生じる損傷のリスクを低減する。

テール部16は、第一ラッチ(不図示)によって、バネ付勢に対して折り畳み形態で保持されている。つまり、テール部16を展開形態に反転させるために、第一ラッチがリリースされ、弾性力がテール部16を展開形態にさせる。展開機構はまた、展開形態において係合している第二ラッチを含む。第二ラッチは、展開形態においてテール部16を保持する。

展開形態において、テール部16のサポート部33は、水平なプラットフォーム(グライダー10が水平であるとき水平である)を形成するように広がる。このプラットフォームは、垂直尾翼34及び水平尾翼36を支持する役割を果たす。テール部16のリアパネル17は、主本体からサポート面33の最後端へ斜めに延在するサポート面のためのサポートを形成するよう広がる。テール部16のサイドパネルは、主本体12、リアパネル16及びサポート面33の間に延在するように広がる。リアパネル16とサポート面によって形成される三角形はまた、飛行中にグライダー10に作用する抗力を低減することによって、グライダー10の空気力学的性質を向上させる役割を果たす。

2つの垂直尾翼34(又は垂直のテールフィン)はそれぞれサポート面33にヒンジ連結されており、垂直尾翼は、サポート面33の表面に対して実質的に平らである形態(図1)、及び、サポート面33の表面に実質的に垂直である形態(図2)から動かされうる。後者の展開形態において、垂直尾翼34はセルフロックのヒンジ継ぎ手(不図示)の使用によって、垂直、上向きの位置に保持される;しかしながら、尾翼34が上向き位置に保持されうるいかなる手段も適切であろうことが認識されるだろう。当業者には認識されるように、グライダー10の後部において上向きの垂直尾翼34を用いることは、飛行におけるグライダー10の安定性を向上させる。

垂直尾翼34は、垂直尾翼34の各々の後部に位置する可動の操縦翼面38を含み、当該操縦翼面38は、グライダー10の水平方向の勾配(ヨー)をコントロールするためのラダーとして作用する。操縦翼面38はまた、尾翼の空気力学的性質を変えることによって、飛行の間にグライダーの誘導を補助できる。この実施態様において、可動の操縦翼面38は、垂直尾翼34のヒンジ部分として備えられ、この部分は垂直尾翼34の主部品/部分に対して回転可能である。垂直尾翼34の各々(可動の操縦翼面38を含む)は、波型ボール紙の単一(多層)部品からできており、垂直尾翼34の主部分と可動な操縦翼面38との間で、予め形成された軟弱部もしくは折り目が形成され、ヒンジ結合されている。

垂直尾翼と同様に、2つの水平尾翼36もまた、テール部16の水平尾翼36を連結するヒンジ連結の手段によって、折り畳み形態と展開形態の間で動く。しかしながら、水平尾翼36は、水平尾翼がテール部16のサポート面33の表面に対して平らに折り込まれている位置から、水平尾翼がサポート面33と実質的に同じ面でテール部の外向きに延在している位置(すなわち、主本体12の側面に垂直)へと動く。水平尾翼36の後部は、水平な操縦翼面39を形成している。この実施態様において、水平な操縦翼面39は、それがテール部16および水平尾翼36の全幅にわたって延在して、個別にコントロールされる複数の尾翼というよりも、1つの水平尾翼39を形成するように形成されている。つまりグライダー10は単一の、大きな水平の操縦翼面39を含む。より詳細に下記で説明されるように、この水平操縦翼面39は、エレベーターとして作用し、つまり、グライダーの側方姿勢(ピッチ)をコントロールする。これは、水平操縦翼面39の角度に応じてグライダーのノーズを上方および下方に向ける。

グライダー10のフロント部11は、上部フロント面14及び下部フロント面15を含み、折り畳み形態(図1)及び展開形態(図2)の間を可動である。折り畳み形態において、下部フロント面15は、上部フロント面14が主本体12の前面に対して実質的に平らな位置に折り込まれるように、その幅方向にわたって折り込まれている。展開形態において、上部および下部フロント面14,15は、三角形のノーズ部11を形成するように外向きに折り込まれている。言い換えると、上部および下部フロント面14,15は、主本体12のフロント面に対して傾いており、流線型のフロント部11を形成するように互いに対して角度が付けられている。当業者に認識されるように、展開形態において、フロント部11は改良された空気力学的性質を提供する。フロント部11はまた、折り畳み形態において主本体12と上部フロント面14との間に下向きに折り込まれるように折り線が予め形成されたサイドパネルを含んでいる。テール部16と同様、フロント部は折り畳み形態において、第一ラッチ(不図示)によってバネ付勢に対して保持されている。第一ラッチの解放は、フロント部11が展開形態に広がることを許容する。フロント部11は続いて、第二ラッチによって展開形態に保持される。

機体に加えて、グライダー10はまた、グライダー10の主本体12内に収容されたコントロールユニット20を含む。これは図3により詳細に示されている。この実施態様において、コントロールユニット20は、抗ダメージ性のプラスチックハウジング21に収容された、完全に自己完結型のユニットである。コントロールユニット20は、グライダーのすべての電子的コンポーネントを収容し、マイクロプロセッサ、メモリ、バッテリー、GPS、対空速度、飛行方向、姿勢及び高度の検出のためのセンサ、無線通信モジュール、及び、サーボ機構の形態である複数のアクチュエータを含む、複数の電子的コンポーネントを含む。

グライダー10において、コントロールユニット20は、主本体12の上面の開口の中に受けられているが、アクセス可能である。この実施態様において、コントロールユニット20は、その上部縁の周りにリップ(不図示)を含み、前記上部縁は、主本体12の上面の開口よりも大きい。そのため、コントロールユニット20が主本体12に挿入される時、コントロールユニット20は主本体12の上面に位置したままである。コントロールユニット20は何らかの適切な手段によって定位置に保持されうる。これは、コントロールユニット20が容易にアクセスされることを可能にし、また、主本体12に対してコントロールユニット20を定位置に保持する。

この実施態様において、コントロールユニットは、2つのセルフシール型開口22を含み、それを通じて6本のフックが延在している(開口当たり3本のフック23)。明確性のため、図3では開口22に対して2本のフック23のみが示されている。フック23の各々は、開口22を通じてコントロールユニット20中に延在しており、コントロールユニット20の中の別々のサーボ機構に連結されている。他方、フックの露出した側の端は、コントロールユニット20から操縦翼面38,39に延在する6本のリンケージ24のうちの1本の端に、連結している。この実施態様において、リンケージ24の各々は、生分解性コードの単線を含み、各リンケージ24は操縦翼面38,39に連結されている。この実施態様において、複数のリンケージ24が、1つの操縦翼面38,39に連結されている。特に、垂直尾翼の垂直操縦翼面38の各々の両側に連結された2本のリンケージ24があり、水平操縦翼面39に連結された2本のリンケージ24がある。この配置は、リンケージ24を通じて操縦翼面の各々を個別にコントロールできるようにする。開口22は、リンケージ24の動きを許容するが、コントロールユニットの内部を湿気の侵入から保護する、ラバーシールで形成されている。

この実施態様において、グライダー10のコントロールユニット20はまた、コントロールユニット20のハウジング21の上部の露出した面に、2部分の連結ポイント29(図1,2では不図示、図3に表されている)も含む。2部分の連結ポイント29は、コントロールユニット20に固定された第一のベース部分と、第一のベース部分に解放可能に取り付けられた第二の、解放可能なクリップ部分とを含む。この連結ポイントの2つの部分は、部分同士が連結されている時に電気的な連結が維持されるように、互いに接合する電気端子を有している。第二の解放可能なクリップ部分がベース部分から分離されると、この連結は終了する。この電気的な連結は、発射に備えてユーザーがグライダー10をアクチベートすると直ちにアクチベートされるように配置されている。連結ポイントの第二の、解放可能な部分は、スタティックラインのクリップを通じてスタティックラインの端に接合できるようにされている。

コントロールユニット20はさらに、コントロールユニット20の両側に位置する2つの開口27を含み、それらは、コントロールユニット20が機体に挿入されている時には視認されない(図3では1つの開口27が見られる)。コントロールユニット20の上面の開口22と同様、コントロールユニット20の側面の開口27は、セルフシールスリットを有するラバーシールの手段によってセルフシールされている。コントロールユニットの側面の各開口27は、それを通って延在する2つのフック28を有する−コントロールユニット20の側面の2つのフック28のうちの一方は翼展開リンケージ(不図示)の取り付けのためであり、他方は操縦翼面リンケージ(不図示)の取り付けのためである。コントロールユニット20のそれぞれの面のフック28の両方は、フック28に連結された各リンケージの独立したコントロールを許容するように、アクチュエータに連結されている(1つは、翼展開アクチュエータに連結されている)。

翼展開リンケージは、コントロールユニット20から、折り畳み形態で翼30を保持するラッチへ延在している。翼30が展開される時、コントロールユニット20は、翼展開リンケージにテンションを掛け、これがラッチを解放させる。これが翼30をリリースし、ばね張力の下にある翼30は、展開形態に開く。操縦翼面リンケージは、コントロールユニット20から翼の先端(すなわち翼の一番外側)に延在し、グライダー10を傾斜させて転回させるように、翼の最外端(翼端)を一方側に下向きに引くために用いられる。

コントロールユニット20はさらに、フロント及びリア面に位置する開口25を含む(図3ではリア面の開口25のみが示されている)。これらの開口25の各々は、そこから延在する1つのフック26を有し、それはリリースリンケージに連結されている。コントロールユニット20のフロント面に位置するフック26は、折り畳み形態でフロント部11を保持しているラッチに延びるリンケージをリリースするように連結されており、コントロールユニット20のリア面のフック26は、折り畳み形態でテール部16を保持するラッチに延在するリンケージをリリースするように結合されている。フック26の両方が、コントロールユニット20のアクチュエータに連結されている。

コントロールユニット20において、フック23,26,28は多方向に動きうることが認められるだろう。つまり、例えば、フック23,26,28は対応する開口22,25,27の外に延びることもできるし、あるいは、対応するリンケージが取り付けられたまま、コントロールユニット20のメインハウジング21の中に引き入れられることもできる。

使用において、グライダー10は、翼30、フロント部11、リア部16及び尾翼34,34が折り込まれた折り畳み形で提供され、グライダーは標準的な箱様の形状を有するだろう。続いて、ユーザーは、グライダー10の主本体12の内部の空洞に、配送される物品をパッキングできるだろう。グライダー10がすでに適合されたコントロールユニット20を備えているかどうかに応じて、ユーザーはコントロールユニット20をグライダー10に適合させて連結する必要もあるかもしれない。これは、例えば、後述されるように、コントロールユニット20が他のグライダーから引き上げられて、グライダー機体に適合される場合などである。コントロールユニット20を挿入することは、グライダー10の主本体12の上部面の開口に、コントロールユニット20を差し入れること、及び、リンケージ24をコントロールユニット20のフック23に連結することを含む。

この実施態様において、グライダー10の発射の前に、ユーザーはコントロールユニット20に、物品が配送される目標位置をインプットしなくてはならない。これは、コントロールユニット20の無線通信モジュールに、目標位置を無線送信することによって達成される。そして、グライダーは発射準備が整う。

この実施態様のグライダー10は、グライダー10が発射されうる多くの手段があるという点において多用途である。この実施態様のための発射の一方法は、グライダー10が折り畳み形態にある間に、発射航空機からグライダー10をリリースすることである。具体的には、グライダー10はその折り畳み形態で飛行機の後部ドアからリリースされることができ、続いて、降下しながら、展開形態に(自動的に)展開されることができる。翼30、尾翼34,36,38,39、フロント部14,16及びテール部16の自動展開は、展開コンポーネントを展開させるように物理的にラッチを解放すること、電気的なスイッチ連結ポイント29を駆動することを含むスタティックライン展開機構の使用を通じて、グライダー10が発射された時を検出するグライダー10のセンサの使用を通じて、あるいは、例えば発射前にユーザーによって作動されるコントロールユニット20のタイマーの使用を通じて、達成されうる。ある実施態様においては、これらの多く手段の複数の組み合わせが採用されうる。この実施態様においては、上述のように、コントロールユニット20が特にスタティックライン展開機構とともに用いるために適合され、それゆえにこの展開の方法は好ましい。

発射航空機からの発射の例において、グライダーが飛行機に搭載されると直ちに、コントロールユニット20の連結ポイント29がスタティックラインに連結され、スタティックライン自体は飛行機内部のスタティックライン係止レールに取り付けられている。この展開方法は同時に複数のグライダー10が展開することを許容する、なぜならそれらはともに一つのパレットの上に、箱入り物品の通常のパレットの積み重ねと同じようにして積み重ねられ、グライダー10の各々がスタティックラインに連結されうるからである。グライダー10を発射するために、各グライダーが発射飛行機から個別にリリースされてもよいし、パレットから直接同時に発射されてもよい。

グライダー10が飛行機の後部からリリースされて降下し始めると、スタティックラインは、航空機の係止レールと、連結ポイント29の第2のリリース可能なクリップ部に係留されたままである。スタティックラインが完全に延び、テンションが掛かるところで、第一のベース部分と第二のリリース可能なクリップ部分の間の連結が、その部分がスタティックライン鎖における最も弱い連結であることから、破断する。この切断が、コントロールユニット20のマイクロプロセッサに送信されるシグナルを生じさせ、コントロールユニット20はグライダー10が発射されて、実質的に飛行機から離脱したことを示す。

この点において、コントロールユニット20は、グライダー10の飛行をコントロールするために全面的に責任を負っている。コントロールユニット20は、折り畳み形態にある翼30、フロント部11及びリア部16を保持しているラッチをリリースするように、要求される時間に(例えば、センサーデータや発射からの経過時間に基づく)、翼展開リンケージやリリースリンケージがアクチュエートされるようにするだろう。コントロールユニット20はまた、リンケージ24をアクチュエートし、水平及び垂直尾翼36,34が展開位置に動くようにする。そのようにしてグライダー10は図2に示される展開形態となる。

コントロールユニット20のマイクロプロセッサは、次いで、コントロールユニット20の内部に位置するセンサから決定される飛行速度、方向、姿勢及び高度を含む何らかの情報とともに、目標位置に関する内部GPSから受け取る位置データに基づいて、グライダー10の飛行をコントロールする。より具体的には、この情報に基づいて、マイクロプロセッサが、コントロールユニット20の内部のサーボ機構のアクチュエーションを生じさせる。サーボ機構は要求されたリンケージ24において伸長や収縮を生じさせて、操縦翼面38,39を動作させる。コントロールユニット20はまた、グライダー10を傾けたり転回させたりするように、コントロールユニット20から翼端に延在する操縦翼面リンケージをコントロールすることもできる。当然、1つの飛行翼面に連結された複数のリンケージ24があるとき、マイクロプロセッサは、各リンケージ24を協調的に働かせることに対応するようにサーボ機構を働かせる。このことは完全に自動化されたグライダー10を提供し、当該グライダーは、目標位置にそれ自身で進むことができる。

グライダー10が目標位置に到達すると、ユーザーがどのようにグライダー10をプログラムしたかによって、あるいは、グライダー10が目標位置の着地場所に近づきながら検出される多くのパラメータ(例えば、高度及び対空速度)によって、様々な方法で着地することができる。具体的には、着地場所が専用場所でない場合、グライダーは、目標位置に近づく際のグライダーの高度に応じて、最も適切な着地シークエンスを自動的に選択するようにプログラムされうる。コントロールユニット20は、グライダー10を目標位置の上で旋回させて、柔軟にコントロールされた着地ができるまでゆっくりと下降させるよう、グライダー10を進めることができる。あるいは、グライダー10が目標位置に近づくにつれて段階的に降下し、上空で失速してもよいし、また伝統的な飛行機と同様の方法で着陸するように正確な軌跡を計算してもよい。

代替的あるいは付加的に、コントロールユニット20が、グライダー10が目標位置に近付いていることを検出した時に、コントロールユニット20がパラシュートを展開し、グライダーをゆっくりと目標位置に落下させるように、グライダー10はパラシュートが組み合わされていてもよい。これは、コントロールユニットをパラシュート展開モジュールに連結する付加的なリンケージを用いることで達成される。パラシュートモジュールは、減速パラシュートの使用のような何らかの公知のパラシュート展開方法によって、パラシュートが展開されるようにする。パラシュートが採用される場合、使用されるパラシュートは、パラシュートが回収される必要性を回避し、パラシュートの使用による環境インパクトを低減するために、生分解性あるいはリサイクル可能なパラシュートでありえる。

グライダー10が着陸すると、受給者は、主本体内部の空洞から物品およびコントロールユニット20を取り出すことができる。コントロールユニット20の取り外しは、リンケージをフック22,26,28から取り外すことによる、あるいは、リンケージをその長さに沿って切断することによる、コントロールユニット20からのリンケージ24の離脱を必要とする。サーボ機構を含むグライダーのすべての電子コンポーネントが、自己完結型のコントロールユニット20に保持されているため、コントロールユニット20の取り外しは、グライダー10の最も高価で再使用可能な部品がグライダー10から引き上げられるようにする。これらは、新しいグライダー10機体において、続いて再使用されうる。

コントロールユニット20が取り外されると、残るものは、グライダー10のボール紙の機体および生分解性のリンケージ24がすべてである。したがって、残るすべてのコンポーネントは、生分解されるように、リサイクルされるように、あるいは安全に燃やされるようにすることによって、容易かつ安全に処理されることが可能で、すなわち、特に先行技術の空中配送システムと比較して、環境へのインパクトが最小限である。さらに、グライダー10を製造する材料は、グライダー10が環境に対して資源の無駄遣いあるいは有害となることなく、使い捨て(シングルユース)となるよう製造できるのに十分、安価である。

したがって、この実施態様の発明は、飛行においては完全に自動運転で、容易に積み重ねられ、パッケージされるグライダー10を提供する。グライダーのコントロールユニット20は、物品の内容物が完全に無傷な状態で、グライダー10がその位置に到着するように誘導することができる。既存の空中投下システムの代わりのグライダーの使用は、可能であったよりも非常に大きな範囲がカバーされることを可能にする。なぜなら、グライダー10を発射する航空機は、目標の真上に行かなくてもよく、代わりに、目標位置から何マイルも離れたところにいることができる。空中配送の既存の方法と比較して、これはまた、グライダー10が発射される飛行機が、目標位置の上を飛行する必要が無いことを意味しており、このことは、例えば戦闘地域のような敵対的環境において、グライダー10を発射する飛行機が撃墜されるリスクを低減ないし消失させる。さらに、輸送機で物品を輸送するのに比べて、飛行機がある場所に着陸する必要をなくすが、このことは、(例えば敵対的環境における)安全性を向上させ、あるいは、より効率的な配送手段にシンプルに通じるものであり、それゆえ時間およびコストが節約される。

本発明の他の実施態様は、図4及び5に示されている。図1及び2の実施態様と同様、この展開可能なグライダー110は、翼130、テール部116、フロント部111及び垂直及び水平尾翼134,136を含む。グライダー110はまた、コントロールユニット120を含み、これは複数のリンケージ124を通じて飛行操縦翼面138,139と連結されている。飛行操縦翼面138,139は、垂直及び水平尾翼134,136の一部をなし、リンケージ124を通じてそれらはコントロールユニット120によってコントロールされている。

図1及び2の実施例と同様、コントロールユニット20は、この実施態様におけるグライダーのすべての電子的なコンポーネントを収容し、また、マイクロプロセッサ、メモリ、バッテリー、GPS、複数のセンサ、無線通信モジュール及びサーボ機構の形である複数のアクチュエータを含む、複数の電子的コンポーネントを含む。コントロールユニット120はまた、折り畳み形態(図4に示される)から展開形態(図5に示される)へのグライダー110の展開をコントロールする。

この実施態様が図1,2の実施態様と異なる一つの点は、リンケージ124のコントロールユニット120への取り付けである。この実施態様において、リンケージ124は、コントロールユニット120のハウジングの中の、コントロールユニット120のアクチュエータに取り付けられている。つまり、それらは、コントロールユニット120のハウジングを開くことなく、コントロールユニットから予めリリース可能なのではない。代わりに、リンケージ124は、グライダー110の機体から取り外されるように意図されており、すなわち、リンケージ124は、操縦翼面138,139に位置するコネクタ(不図示)への解放可能な連結によって、機体上の操縦翼面138、139に解放可能に取り付けられうる。

この実施態様が図1,2の実施態様と異なる他の点は、翼130のデザインである。この実施態様は“可変翼(swing wing)”デザインを用いている。言い換えると、翼130の各々は回転可能に主本体112に備え付けられており、図4に示される折り畳み形態から、図3に示される展開位置へと、軸132に関して単軸で回転することができる。この実施態様において、翼130及び軸132は、主本体112の上面に位置している。

折り畳み形態(図4)から展開形態(図5)への翼130の回転は、コントロールユニット120のスプール(不図示)から主本体112のフロントに延在し、各翼130を通る、翼展開リンケージ(不図示)の使用を通じて達成される。コントロールユニット120の各スプールは、モーターによって回転させられる。モーターは、翼展開リンケージが、スプールに要求に応じて巻かれまた解かれるようにするが、これが、翼130の形態をコントールする。

より具体的には、翼展開リンケージの各々は、コントロールユニット120から、翼130の軸132の1つの周り、また、翼130の中に延在する。翼展開リンケージの1つの端に、コントロールユニット120が連結されており、他端は先端に向かって各翼130の内側縁(すなわち、展開形態において後向きに面する翼の一部、軸132から離れた点)に解放可能に連結されている。この方法では、翼展開リンケージが部分的にその周りに巻き付き、翼130に延在するのを許容することによって、軸132はまた、プーリーシステムの固定されたホイールとして働く。したがって、翼130が折り畳み形態にあるとき、コントロールユニット120はその対応するスプールの回転を通じて、翼回転リンケージに張力を掛けあるいは引くことができる。これは、軸132に対する翼展開リンケージの配置によるもので、翼130の先端を前に引いて展開位置にする。

この実施態様の翼130はまた、図5に見られるように、翼130の後端の端に向かって位置する補助翼131を含む。補助翼131は翼130にヒンジ取り付けされており、翼130に対して可動である。これがグライダー110の飛行経路のコントロールを許容する。なぜなら、補助翼131は翼130の表面の輪郭をコントロールするために用いられ、それゆえ、グライダー110のバンクやロールがコントロールされうる。図1,2の実施態様の飛行操縦翼面38,39と同様、補助翼はこの実施態様において、翼130と同じ材料で作られた、翼構造における予め形成されたフラップとして形成される。

使用において、グライダー110は、図1,2と同様の方法で機能し、様々な方法で発射され、また様々な方法で着地できる。

本発明の第3の実施態様が図6,7に示される。この実施態様の航空機210は、前述の実施態様と基本的に同じ構造を有しており、主本体212,翼230a,230b,テール部216、物品のためのホールド(見えない)、コントロールユニット及びリンケージを含む。この航空機210と前述の実施態様のグライダー10,110との間の主な違いは、展開可能なプロペラ211、内部に備えられたコントロールユニット(見えない)、内部に備えられたリンケージ(見えない)及び翼230a,230b構造の形態である推進手段の提供である。

この実施態様のコントロールユニットは、機体の主本体212の中に収容されており、通常使用においては視認されない。それは、アクセスパネル(見えない)を通じて主本体に挿入され、また、取り外されうる。リンケージはコントロールユニットから操縦翼面に延在し、翼展開機構は機体中の内部にある。これは、リンケージが引っかかる、あるいは損傷するリスクを低減する。この実施態様において、リンケージは生分解性であり、航空機が目標位置に到着した時、機体から取り外されない。代わりに、リンケージはコントロールユニットに解放可能に連結されている。これは、コントロールユニットを機体中に挿入するために必要とされる組み立て時間を低減する。

航空機210は、シザーウィング(scissor-wing)配置で備えられた展開可能な翼230a,230bを含む。この実施態様において、各翼は、軸232を通じて航空機の主本体212に枢動可能に連結されているフロント部分230a、及び、軸235を通じて前翼に枢動可能に連結され、また、他の軸(見えない)によって主本体に連結されているリア部分230b、から形成されている。この配置における翼230a,230bは、図6に示される折り畳み形態から、図7に示される展開形態へと可動である。翼230a,230bはまた、リア部分320bに補助翼231が備えられており、これは航空機210の飛行のコントロールを補助する。さらに、操縦翼面が後部のテール部26に備えられており、これは垂直及び水平尾翼134,136を有し、その各々は内部のリンケージを通じてコントロールユニットによってコントロールされうる、操縦翼面を含む。

展開可能なプロペラ211は、柔らかいフロント部分213、複数のプロペラブレード214及び硬いフレーム215を含み、フレーム215の周りには、フロント部分213が引き延ばされており、また、それを通じてプロペラブレード214が延在している。プロペラブレード214は内側向きに付勢されており、それゆえ、外向きの力が及ぼされない時には、ブレード214は後退している。つまり、ブレード214は、フレーム215及びフロント部213が回転する場合のみ、遠心力によって展開する。プロペラ211が回転しない時には、プロペラブレード214によって起こされる付加的な抗力が低減されるため、このことは航空機210の滑空性能を向上させる。プロペラ211の回転は、コントロールユニットに収容されたモーターによって実行される。具体的には、プロペラ211は、プロペラ211からコントロールユニット中へと延在する例えば金属ロッドのような固い部材を通じて、モーターに連結される。

図6に示されるように、展開可能なプロペラ211は、折り畳み形で備えられることができ、その状態では、プロペラブレード214は後退し、柔らかいフロント部分213が航空機210のフロントに平らな面を提供している。この位置から、展開可能なプロペラ211は、図7に示されるドーム状の構造を作り出すよう、ガス発生手段(例えばCO2)を用いて膨らまされうる。任意的に、航空機210は、硬いフォーム構造を有する柔らかいフロント部213を提供するための付加的な発泡手段を含んでもよく、これは、展開形態における柔らかいフロント部213形状を維持する。さらに、柔らかいフロント部213の展開の間、主本体212の前部コーナーをカバーする主本体212に備えられた保護コーナー218が取り除かれ、柔らかいカラー219(図7のみで視認される)を通じて主本体212に連結されている硬いフレーム214が前に動かされる。これは、カラーの下の補助構造によって作り出される、空気力学的領域の形をとる柔らかいカラー219を露出させる。これは、保護カバー218によって予めカバーされている表面とともに、航空機212の空気力学的性質を向上させる。

第4及び第5の実施態様が、図8及び9、図10及び11にそれぞれ示されている。これらの実施態様は、代替的な翼構造を有するグライダー310,410を示す。

図8及び9の実施態様において、グライダー310は、扇形翼構造310を含むことを除いて、図1及び2、図4及び5の実施態様と同様の構造を有する。前述の実施態様と同じく、グライダー310は、折り畳み形態(図8)と、拡張された、展開形態(図9)との間を可動である。

グライダー310の扇形翼330は、材料335を有する複数のリブ333で形成された単一の翼であり、材料335はこの場合はナイロンシートであり、各リブの間に延在している。リブ333はそれぞれ、軸332を通じてグライダー310の主本体312の前端に取り付けられている。軸332は、リブ333が回転することを許容し、そうして、扇形翼330が、図8に示される折り畳み形態から図9に示される拡張形態に回転することを許容する。折り畳み形態のリブ333は、ナイロン材料を損傷から保護する役割を果たす。

図10,11の実施態様において、グライダー410も扇形翼430を含むが、構造が異なる。図8及び9の実施態様のように多くのリブを有する代わりに、グライダー410は、それぞれが大型翼433aと小型翼433bとを有する、分割された翼430を含む。部材433a及び433bはそれぞれ、軸432を通じてグライダー410の主本体412に取り付けられている。軸432は、図10に示された折り畳み形態と図11に示された拡張形態との間での、部材433a及び433bの回転を許容する。

上記の実施態様において、テール部16,116及びフロント部11,111,211は、折り畳み形態から展開形態へと転換しうるコンポーネントである。しかしながら、代替的な実施態様において、テール及びノーズ区域は、航空機の展開しないパーツであってもよい。言い換えると、それらは、上述の実施態様の展開形態と同じ形態で形成された固定のコンポーネントであってもよい。これらのノーズ区域及びテール区域は、航空機の主本体に一体不可分であってもよいし、主本体上に備え付けられうる分離された区域であってもよく、あるいは、航空機が浮かんだ状態で備えられていてもよい。別の実施態様において、ノーズ区域及び/又はテール区域は航空機のデザインから省略されてもよい。

さらに、すべての上述の実施態様は展開可能な翼を含んでいたが、この例ではそうではない。代わりに、翼は固定翼として提供されうる。あるいは、例えば空気注入式の翼を含む他の翼展開方法が、本発明の射程内で、航空機に採用されうる。

上述の実施態様において、操縦翼面38,39,138,139,238,239をコントロールするリンケージ24,124,224は、その対応する機体の主本体外部にある、それぞれのコントロールユニットから延在する。しかしながら、代替的な実施態様では、リンケージ24,124,224は、機体の中のみに収容されてもよい。同様に、航空機において用いられるリンケージのいずれかが、航空機の機体の内部あるいは外部にあってもよい。

本発明の別の実施態様が、図12〜14に示されている。この実施態様において、グライダー510は、空気力学的性質を向上させるための曲面を有する、尖ったノーズを前端に有する特に流線型の本体512と、主本体512に備えられた中央の凹部に受けられるコントロールユニット520とを有する。コントロールユニット520は、グライダー510の飛行と、コントロールユニットと翼530の間に延在するリンケージ(不図示)を通じた翼530の展開とをコントロールするために用いられる。しかしながら、この実施態様において、リンケージは、本体512の外部にあるよりも、グライダー510の本体512及び翼530の中に隠されている。

グライダー510はまた、グライダー510の長さに沿って延在する2つの異なる面に配置された、複数の個別の翼530を含む点で、前述の実施態様と異なっている。つまり、8枚の個別の翼530が、2組の4枚翼530を形成している。各組は、大型翼の配置と同様の仕方で、翼530の他の組の真上に位置する、一対の翼530を含む。この配置は、過剰に大きな翼の幅を必要とすることなく、大きな翼の表面積を提供する。

翼530の各々は、軸532によって主本体512に回転可能に備え付けられており、収納位置と展開位置との間で回転可能である(図12の展開位置参照)。収納位置において(図14に示された部分的な収納位置を参照)、主本体512の上面の前部に備え付けられた翼530は、主本体512の上部表面の後部に備え付けられた翼530に重なっている。展開位置において、係止機構(不図示)が、その展開位置において翼530を保持するために用いられうる。グライダー530はまた、翼530の展開の後、翼530が軸532に関して回転して収納位置に戻れるよう(図14の部分的な収納位置を参照)、係止機構が(もしあるならば)解放されうるように適合される。

この実施態様において、飛行操縦翼面は、主本体512の上面後部に備え付けられた翼530の形状で備えられている。これらの翼530は2つの部分から形成されている−その周りを翼530が回転できる軸532を通じて主本体512に取り付けられている取り付け部材531b、および、取り付け部材531b及び誘導部材531aの両方を通じて延在するロッド(不図示)を通じて取り付け部材531bに連結されている誘導部材531aである。誘導部材531aは、ロッドの中心軸に関して取り付け部材531bに対して回転可能である(すなわち、翼530(つまり誘導部材531a)の長さ方向に延在する中心軸に関して回転可能である)。また、上部後部翼530のそれぞれの誘導部材531aは、他の上部後部翼530の誘導部材531aに対して、独立して回転可能である。取り付け部材531bに対する誘導部材531aの回転を通じて、グライダー530の飛行がコントロールされうる。

認識されうるように、この特定の翼構造(取り付け部材と誘導部材とを含んでなる)は、本発明に従ういずれの組み立て体にも適用されうる。また、図12〜14の実施態様において提供される具体的な翼又は本体の構造を必要としない。さらなる実施態様において、グライダーの飛行にさらなるコントロールを提供するように、誘導部材は、備え付け部材に対して軸以外で回転可能であってもよい。

上述のとおり、本発明の航空機は様々な方法で発射されうる。例えば、航空機は、他の航空機からリリースされてもよく(他の航空機のホールド又はコンパートメントからでもよいし、他の航空機によって空中に牽引されてもよい)、あるいは、離昇ロケット(目標位置に飛行できる高度まで航空機を上昇させるために一時的に用いられるロケットブースター)の使用を含む何らかの適切な発射手段を用いて地面から発射されてもよい(地面−地面)。上述の発射方法のいずれにおいても、航空機は、発射の前、発射の間あるいは発射の後に、展開されうる。しかしながら、航空機の特定の形態に、何らかの発射方法が特に適しうる。

上記の実施態様において、コントロールユニット20,120,220は、同様の構造を有する。しかしながら、コントロールユニットは、アクチュエータの使用を通じて航空機の飛行をコントロールするために適切ないかなる構造をも含むことができ、また、何らかの他の目的のための付加的なコンポーネントを含みうることが、当業者には認識されるだろう。例えば、コントロールユニットは、空中写真を撮影するためのカメラモジュール、あるいは、データ収集のための付加的なセンサーを含みうる。代替的に、コントロールユニットは、よりシンプルな形をとることもでき、プロセッサではなく何らかの論理ユニットを含むことができ、これによりコストが低減可能である。

上述の実施態様において、航空機の機体は、強化されていてもよい波型ボール紙のフレームを有する。強化は、航空機を構成する材料を付加する、あるいはより厚い層とすることによって達成されうる。付加的あるいは代替的に、例えばハニカム構造のボール紙やフォームのような、特別な衝撃吸収材料もありえる。これは、着陸の衝撃を低減し、航空機の内容物を保護するために用いられる。機体が使い捨て可能であると、仮に飛行機の着陸時に強化材が損傷を受けたとしても重大なことではない、なぜなら、それは回収されないからである。代替的または付加的に、航空機はまた、着地における補助のために、その下側に車輪を含んでもよい。

開示された実施態様の他のバリエーションが、図面、開示および添付されたクレームの検討から、クレームされた発明を実施する中で、当業者によって理解され、なされうる。

例えば、上述の例において:航空機の機体は波型ボール紙から製造されるが、機体は、例えばプラスチック、ボール紙(波型ボール紙、ボール紙シート、ハニカム構造段ボール(例えば、航空機の主本体中の物品を保護するための衝撃吸収基材又は側面材として)、ファイバーガラス、木、金属(例えばアルミ)、又はそれらの組み合わせのようなあらゆる適切な材料から製造され、あるいは部品を含んでもよい;好ましくは機体は、ボール紙又は他の木質パルプ材料;セルロース;例えばポリ乳酸(PLA)のような生分解性プラスチック;または他の生分解性材料、又は、それらの組み合わせから、製造される。

例えば航空機の操縦翼面のような可動パーツの間のヒンジは、何らかの適切なヒンジで形成されればよく、例えば、ヒンジは、分離されたコンポーネントでもよく、ジョイントは強化されていてもよい(例えば弾性の生分解性プラスチックを用いる)。あるいは、ヒンジは操縦翼面が形成される翼面と不可分であってもよい;

第3の実施形態のプロペラは、膨らませることができるプロペラとして示されているが、なんらかの推進手段が採用されてもよい。また実際にはプロペラは、何らかの展開/折り畳みプロペラを含む、どのようなデザインのプロペラでもよい。

コントロールユニットのハウジングは、金属(例えば、アルミニウム、鉄)又はプラスチック(PVC、PET)を含む複数の多くの材料から製造されてもよく、また、他の材料でコーティングされていてもよい;また、

リンケージをコントロールユニットに取り付ける取り付け手段(上述の実施態様では「フック」と説明されている)は、例えばクリップ、小穴、ねじ込み連結、マグネットのような何らかの適切な取り付け手段でありえる。また、好ましくは(しかしながら必要ではない)、取り付け手段は(リンケージやコネクターを破壊することなく)解放可能である。

QQ群二维码
意见反馈