熱可塑性の層複合材料から形成される2つの構成要素の一体的な溶接方法

申请号 JP2016124745 申请日 2016-06-23 公开(公告)号 JP2017007335A 公开(公告)日 2017-01-12
申请人 エアバス オペレーションズ ゲーエムベーハー; Airbus Operations GmbH; 发明人 ノルベルト ヘルチュ; ペーター リンデ;
摘要 【課題】 本発明は、複数の層(3)を有する熱可塑性の層複合材料からなる第1および第2の構成要素を一体的に溶接する方法に関する。 【解決手段】 第1および第2の構成要素(1,2)の層複合材料は、複数の段部(5)を有する第1および第2の段部構造体(4)を形成するために第1および第2の長手方向縁(23)に沿って取り払われる。段部(5)は第1および第2の構成要素(1,2)の層(3)の積層によって形成され、層(3)の拡張方向に平行な外面部(3a)および層(3)のこれに直交する 正面 部(3c)を有する。第1および第2の構成要素(1,2)は隣接した 位置 に配置可能であり、第1の段部構造体(4)の外面部(3a)は第2の段部構造体(4)の対応する外面部(3b)に隣接する。第1および第2の段部構造体(4)の隣接した外面部(3a,3b)を一体的に溶接することにより、第1および第2の構成要素(1,2)は一体的に溶接される。 【選択図】 図1d
权利要求

複数の層(3)を有する熱可塑性の層複合材料から形成される第1の構成要素(1)と、複数の層(3)を有する熱可塑性の層複合材料から形成される第2の構成要素(2)とを一体的に溶接する方法であって、 前記第1の構成要素(1)の第1の長手方向縁(23)上に複数の段部(5)を有する第1の段部構造体(4)を形成すべくレーザー・ビームにより前記第1の構成要素(1)の前記第1の長手方向縁(23)に沿って前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の材料を取り払う工程であって、前記段部構造体(4)の各段部(5)は、前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の前記層(3)を2つ以上積層することによって形成されるとともに、前記層(3)の拡張の方向に平行な外面部(3a)および前記層(3)の拡張の方向に直交する正面部(3c)を有する、前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の材料を取り払う工程と、 前記第2の構成要素の第2の長手方向縁(23)上に複数の段部(5)を有する第2の段部構造体(4)を形成すべく、前記第2の長手方向縁(23)に沿って、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の材料をレーザー・ビームにより取り払う工程であって、 前記第2の段部構造体(4)の前記段部(5)は各々、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の前記層(3)を2つ以上積層することによって形成されるとともに前記層(3)の拡張の方向に平行な外面部(3b)、および前記層(3)の拡張の方向に直交する正面部(3c)を有し、 前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は、隣接した位置にその段部構造体(4)により配置可能であり、前記隣接位置において、前記第1の段部構造体(4)の各段部(5)あるいは前記第1の段部構造体(4)の連続するサブセットの前記段部(5)の前記外面部(3a)は、各場合において前記第2の段部構造体(4)の段部(5)の外面部(3b)に隣接する、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の材料をレーザー・ビームにより取り払う工程と、 前記隣接位置に前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を配置する工程と、 前記第1および第2の段部構造体(4)の前記段部(5)の隣接した前記外面部(3a,3b)を一体的に溶接することにより、前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を続いて一体的に溶接する工程とを含むことを特徴とする溶接方法。各段部(5)が対応する前記段部構造体(4)の前記層(3)のうちの2つの積層によって形成されるように、前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)のうちの少なくともいずれか一方は形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は同数の前記層(3)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。前記隣接位置において、前記第1の構成要素(1)の各層(3)が前記第2の構成要素(2)の別の層(3)と同じレベルに位置されるように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)が形成されるとともに前記隣接位置が選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記隣接位置において、2つの前記構成要素(1,2)が互いに一層(3)の分だけずれて配置されるように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)が形成されるとともに前記隣接位置が選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記隣接した位置において、前記第1の段部構造体(4)の前記段部(5)の少なくとも一部の前記正面部(3c)が、前記第2の段部構造体(4)の段部(5)の正面部(3c)に隣接するように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)は形成されることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)の形成後に、前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)の前記段部(5)の表面部(3a,3b)が表面の粗さを低減するために処理されることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の方法。前記溶接は、レーザー溶接、超音波溶接、誘導溶接、および抵抗溶接のうちの少なくともいずれかにより行われることを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は、 前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)が互いに面するように、前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を互いに離間するように支持装置(22)上に平に配置し、 前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を続いて互いに向かって移動させ、前記支持装置(22)が前記隣接位置に前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を案内するように構成されることにより、前記隣接位置にもたらされることを特徴とする請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は各々航空機の構造的要

複数の層(3)を有する熱可塑性の層複合材料から形成される第1の構成要素(1)と、複数の層(3)を有する熱可塑性の層複合材料から形成される第2の構成要素(2)とを一体的に溶接する方法であって、 前記第1の構成要素(1)の第1の長手方向縁(23)上に複数の段部(5)を有する第1の段部構造体(4)を形成すべくレーザー・ビームにより前記第1の構成要素(1)の前記第1の長手方向縁(23)に沿って前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の材料を取り払う工程であって、前記段部構造体(4)の各段部(5)は、前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の前記層(3)を2つ以上積層することによって形成されるとともに、前記層(3)の拡張の方向に平行な外面部(3a)および前記層(3)の拡張の方向に直交する正面部(3c)を有する、前記第1の構成要素(1)の前記層複合材料の材料を取り払う工程と、 前記第2の構成要素の第2の長手方向縁(23)上に複数の段部(5)を有する第2の段部構造体(4)を形成すべく、前記第2の長手方向縁(23)に沿って、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の材料をレーザー・ビームにより取り払う工程であって、 前記第2の段部構造体(4)の前記段部(5)は各々、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の前記層(3)を2つ以上積層することによって形成されるとともに前記層(3)の拡張の方向に平行な外面部(3b)、および前記層(3)の拡張の方向に直交する正面部(3c)を有し、 前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は、隣接した位置にその段部構造体(4)により配置可能であり、前記隣接位置において、前記第1の段部構造体(4)の各段部(5)あるいは前記第1の段部構造体(4)の連続するサブセットの前記段部(5)の前記外面部(3a)は、各場合において前記第2の段部構造体(4)の段部(5)の外面部(3b)に隣接する、前記第2の構成要素(2)の前記層複合材料の材料をレーザー・ビームにより取り払う工程と、 前記隣接位置に前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を配置する工程と、 前記第1および第2の段部構造体(4)の前記段部(5)の隣接した前記外面部(3a,3b)を一体的に溶接することにより、前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を続いて一体的に溶接する工程とを含むことを特徴とする溶接方法。各段部(5)が対応する前記段部構造体(4)の前記層(3)のうちの2つの積層によって形成されるように、前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)のうちの少なくともいずれか一方は形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は同数の前記層(3)を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。前記隣接位置において、前記第1の構成要素(1)の各層(3)が前記第2の構成要素(2)の別の層(3)と同じレベルに位置されるように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)が形成されるとともに前記隣接位置が選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記隣接位置において、2つの前記構成要素(1,2)が互いに一層(3)の分だけずれて配置されるように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)が形成されるとともに前記隣接位置が選択されることを特徴とする請求項3に記載の方法。前記隣接した位置において、前記第1の段部構造体(4)の前記段部(5)の少なくとも一部の前記正面部(3c)が、前記第2の段部構造体(4)の段部(5)の正面部(3c)に隣接するように、前記第1および前記第2の段部構造体(4)は形成されることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)の形成後に、前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)の前記段部(5)の表面部(3a,3b)が表面の粗さを低減するために処理されることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載の方法。前記溶接は、レーザー溶接、超音波溶接、誘導溶接、および抵抗溶接のうちの少なくともいずれかにより行われることを特徴とする請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は、 前記第1の段部構造体(4)および前記第2の段部構造体(4)が互いに面するように、前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を互いに離間するように支持装置(22)上に水平に配置し、 前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を続いて互いに向かって移動させ、前記支持装置(22)が前記隣接位置に前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)を案内するように構成されることにより、前記隣接位置にもたらされることを特徴とする請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載の方法。前記第1の構成要素(1)および前記第2の構成要素(2)は各々航空機の構造的要素であることを特徴とする請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の方法。

说明书全文

本発明は、複数の層を有する熱可塑性の層または積層の複合材料から形成される第1の構成要素と、複数の層を有する熱可塑性の層または積層の複合材料から形成される第2の構成要素とを一体的に溶接する方法に関する。

航空機の構造体の構成要素のような層複合材料から形成される構成要素を接合するために、特にリベット接合、接着剤による接合、および溶接による接合を含む様々な先行技術の方法が周知である。リベット接合の実施は比較的高価であるとともに複雑である。また、使用されるリベットにより全重量が増加する。加えて、リベットのための穿孔近傍に応集中が確実に展開しないように特別の注意を常に払う必要がある。接着剤による接合も、接着面に特別な前処理が必要となるため、高価かつ複雑である。溶接による接合や、重ね継ぎを使用する連結は、容易に信頼性高く実施可能である。しかしながら、これにより、接合している構成要素の接合面は、比較的大きな段部となり、溶接による接合は、互いに面する構成要素の2つの外側層のみの間にある。

本発明の課題は、熱可塑性の積層または層複合材料から形成される2つの構成要素を一体的に溶接する方法を特定することにあり、方法は容易に、迅速に、かつ低コストで実行可能であるが、接合は、なお高いレベルの強度を有する。

互いに積層される複数の層を有する熱可塑性の層または積層複合材料から形成される第1の構成要素と、互いに積層される複数の層を有する熱可塑性の層あるいは積層複合材料から形成される第2の構成要素とを一体的に溶接するために、本発明は、まず構成要素の各々の上に1つの段部あるいは階段のある構造体の形成をまず認識する。この目的のために、第1の構成要素の層複合材料の材料は、第1の長手方向縁に、あるいは第1の端部に複数の段部を有する第1の段部構造体を形成するために、第1の構成要素の第1の長手方向縁に沿って、あるいは第1の端部において、レーザー・ビームにより取り払われる。加えて、第2の構成要素の層複合材料の材料は、第2の長手方向縁に、あるいは第2の端部に複数の段部を有する第2の段部構造体を形成するために、第2の構成要素の第2の長手方向縁に沿って、あるいは第2の端部において、レーザー・ビームにより取り払われる。取り払いは、各場合において、例えばレーザー蒸着法やレーザアブレーションによって行われ、レーザー・ビームは、同じレーザー素子によって、あるいは異なるレーザー素子によって構成要素の両者を生成可能である。長手方向縁は、通常構成要素の端、境界、あるいは縁であり、これらは、横断方向に、好ましくは、層の積層方向に、あるいは層複合材料の積層順によって定義される方向に直交して延びる。端部は層の拡張方向における端部である。

第1の段部構造体の段部はそれぞれ、第1の構成要素の層複合材料の層の一層によって、あるいは複数層によって形成され、より詳細に、1つ以上の層の端部によって形成される。すなわち、段部はそれぞれ1つ以上の層に対応し、層はそれぞれ段部の1つのみに関連付けられる。加えて、段部はそれぞれ、通常、層の拡張方向に平行な外面部、および層の拡張方向を横断する、特にその厚み方向に正面部を有する。層は各々2つの対向する、そして、例えば特に平行な、拡張面を有し、拡張面は、層の拡張の方向を定義し、1つ以上の面によって接合され、横断方向に、好ましくは、これに直交して延びる。層の厚み方向は横断方向に、好ましくは、拡張面に直交して延びる。各段部の外面部は、層のうちの1つの拡張面の一部によって形成される。階段部の場合には、外面部は、踏み段と呼ばれ、正面部は昇り部を形成する。

同様に、第2の段部構造体の段部はそれぞれ、第2の構成要素の層複合材料の層の一層によって、あるいは複数層によって形成され、より詳細に、1つ以上の層の端部によって形成される。すなわち、段部はそれぞれ1つ以上の層に対応し、層はそれぞれ段部の1つのみに関連付けられる。加えて、段部はそれぞれ、通常、層の拡張方向に平行な外面部、および層の拡張方向を横断する正面部を有する。階段部の場合には、外面部は、踏み段と呼ばれ、正面部は昇り部を形成する。

2つの段部構造体は、第1の構成要素および第2の構成要素が段部構造体で互いに隣接する位置に配置されるように形成され、この位置において、第1の段部構造体の各段部、あるいは第1の段部構造体の段部の連続するサブセットの各段部の外面部は、第2の段部構造体の段部の外面部に隣接する。すなわち、第1の段部構造体の各対応する段部に対して、第2の段部構造体の別の段部による重ね継ぎがある。

第1および第2の構成要素はこのように隣接した位置に配置され、続いて第1および第2の段部構造体の段部の対応する隣接した外面部を一体的に溶接することにより、互いに溶接される。

この方法は、容易に、迅速かつ低コストで実行可能であるが、なお連結部の強度を高めることができる。その理由として、複数の溶接された連結部あるいは接合部は2つの構成要素の複数の層間に形成されることが挙げられる。更に、2つの完全な層複合材料構成要素の重ね継ぎと比較して、より小さな段部のみが接合する構成要素の接合面または連結面に形成されるか、あるいは段部が更に完全に回避され、これにより、航空機の場合において、空気力学の特性における改良がなされ得る。方法は、ロボットによって単純な方法で自動的に実行することもできる。

好ましい実施形態において、各段部構造体の各段部がそれぞれの構成要素の層のうちの積層によって形成されるように、第1の段部構造体および/または第2の段部構造体は形成される。すなわち、1段部は1層当たり形成される。このように、2つの構成要素の異なる層間の特に多くの溶接による接合または連結が可能となる。また、第1の構成要素の層はそれぞれ第2の構成要素の別の層に接合乃至連結される。これにより、2つの構成要素間の特に高強度の接合が可能となる。

第1の構成要素および第2の構成要素が同数の層を有する場合、これは特に好ましい。この点において、層が更に同じ厚みを有し、特に、層構築体、あるいは層構造体が全体として同一であることが特に好ましい。

本実施形態では、第1および第2の段部構造体は、特に上記方法で効果的に形成可能であり、また、隣接した位置は、この隣接した位置では、第1の構成要素の層がそれぞれ、第2の構成要素の別の層と同じレベルに位置されるように選択可能である。隣接した位置の2つの構成要素の段部構造体の一連の段部を同じ方向から見ると、第1の段部構造体の各段部の外面部は、第1の段部あるいは最後の段部を除き、第2の段部構造体の対応する段部のそれぞれの外面部に隣接し、第2の段部構造体の各段部の外面部は、それぞれ、第1の段部構造体の対応する段部のそれぞれの外面部に隣接する。第1の段部構造体の各段部が積層によって形成され、かつ/または各段部の正面部が第2の段部構造体の段部の正面部に隣接することが特に好ましい。いずれの場合においても、接合する構成要素の結合乃至連結した表面の段部は、その高さが最小化されるか、完全に回避される。

これに代えて、本実施形態では、第1および第2の段部構造体は、上記の方法で効果的に形成可能であり、また、隣接した位置は、この隣接した位置では、第1の構成要素および第2の構成要素が1層ごとに互いにずれて配置されるように選択可能である。すなわち、第1の段部構造体の各段部の外面部は、第2の段部構造体の対応する段部の外面部に隣接し、その逆もまたいえる。第1の段部構造体の各段部が積層によって形成され、かつ/または各段部の正面部が第2の段部構造体の段部の正面部に隣接することが特に好ましい。いずれの場合においても、第1の構成要素の層が、第2の構成要素の層に接合乃至連結される、溶接による接合部または連結部の数は、第1の構成要素および第2の構成要素のすべての層がそれぞれ他方の構成要素の対応する層の1つに溶接されるため、効果的に最大限にされる。2つの構成要素間の接合の強度は、接合する構成要素の結合乃至連結した表面の僅かな段部を犠牲にしてこのように最大限にすることができる。先行技術と対照的に、段部高さまたは昇り部は1層の厚みのみになる。

好ましい実施形態による方法において、隣接した位置では、第1の段部構造体の段部のうちの1つ、複数、あるいはすべての正面部が、第2の段部構造体の段部の正面部に隣接するように、すなわち、対応する層が各々突き合わせ継ぎ手に配置されるように、第1および第2の段部構造体は形成される。

好ましい実施形態では、第1の段部構造体および第2の段部構造体の形成に続いて、第1の段部構造体の段部の外面部および第2の段部構造体の段部の外面部は、表面の粗さを低減するために機械加工乃至処理される。これは例えば段部構造体を形成するために使用されるものと同じレーザーを使用して、あるいは別のレーザーで行われる。そのような表面処理あるいは仕上げにより、個別の溶接による接合部の強度および信頼性が高められる。

溶接は、レーザー溶接、超音波溶接、誘導溶接、および/または抵抗溶接により効果的に行われる。レーザー溶接が使用される場合、レーザー・ビームのエネルギー、波長、および焦点合わせはそれぞれ、レーザー・ビームが層の一連の層を部分的に通過し、かつ各溶接領域における溶接に必要なエネルギーが2つの段部の2つの外面部間の境界面に集中乃至配置されるように選択される。

好ましい実施形態による方法において、第1の構成要素および第2の構成要素は支持装置の支援により隣接した位置にもたらされる。この目的のために、第1の構成要素および第2の構成要素は、第1の段部構造体および第2の段部構造体が互いに面するように、支持装置上で互いに離間するように平に位置乃至配置される。第1の構成要素および第2の構成要素は続いて互いに向かって移動される。この点に関して、第1の構成要素のみ、第2の構成要素のみ、あるいは構成要素の両者が移動されることが可能である。支持装置は、第1の構成要素および第2の構成要素が互いに向かって移動される場合、2つの構成要素を隣接した位置に案内するように構成される。この目的のために、支持装置は、特に適切な形状に形成された支持面を有し、支持面は、2つの構成要素の形状に適合する。これにより、2つの構成要素は、支持面上の予め定められた位置に配置され、続いてそれらを隣接した位置にもたらすために互いに向かってのみ移動される必要がある。

効果的な実施形態では、第1の構成要素および第2の構成要素はそれぞれ、航空機胴体を形成するために互いに接合される必要のある、例えば胴体構成要素や胴体部のような、航空機の構造体の構成要素である。

熱可塑性の層複合材料で形成されるとともに互いに間隔をおいて配置される2つの平板状構成要素を示す図。

互いに面する2つの構成要素の長手方向縁または端部における段部構造体を形成するためのレーザー蒸着工程の完了後の図1aの2つの平板状構成要素を示す図。

隣接させられた後の図1bの2つの平板状構成要素を示す図。

一体的に溶接された後の図1cの2つの隣接した平板状構成要素を示す図。

図1cとは異なる方法で隣接させられた後の図1bの2つの平板状構成要素を示す図。

一体的に溶接された後の図2aの2つの隣接した平板状構成要素を示す図。

熱可塑性の層複合材料から形成されるとともに輸送および処理トロリー上に配置される2つの平板状構成要素を示す図。

2つの構成要素の対応する長手方向縁に沿った、あるいは対応する端部における段部構造体の形成のためのレーザー蒸着工程中の図3bの2つの平板状構成要素を示す図。

支持装置上の配置後の図3bの2つの平板状構成要素を示す図。

支持装置上で隣接させられた後の、レーザー溶接工程中の図3cの2つの平板状構成要素を示す図。

熱可塑性の層複合材料から形成される2つの構成要素を一体的に溶接するための方法を示すフローチャート。

本発明の例示的な実施形態を、添付の図面を参照してより詳細に後述する。図1a乃至1dに、それぞれが複数の層を有する熱可塑性の層または積層複合材料から形成される第1の構成要素1および第2の構成要素2がいかにして一体的に溶接されるかを概略的に示す。図示の例示的な実施形態において、2つの構成要素1および2は、航空機胴体の胴体部である。図4に対応する方法を示す。

図1aに示すように、2つの構成要素1および2は平板状であり、積層される複数の層3(図示の例では5つ)を含む。層3は、各構成要素1および2において同数設けられ、同じ厚みを有する。層はそれぞれ、2つの対向する拡張面3aおよび3bを有し、これらの面の間に側面3cが延びる(各場合において1つの層3のみに図示する)。図示の例において、層3は、各構成要素1および2の層の側面3cが互いに並べられるとともに構成要素1および2の直線的な側面を形成するような寸法に形成される。層3はそれぞれ補強のために、例えばガラス繊維および/または炭素繊維のような繊維(図示しない)が埋め込まれる熱可塑性材料で形成される。

2つの構成要素1および2は各々、各構成要素1および2の長手方向縁上に、あるいは各構成要素1および2の端部に、複数の段部5を有する段部構造体4を形成するために、レーザー・ビームによって材料が取り払われるレーザアブレーションまたは蒸着工程にさらされる。この点において、段部5はそれぞれ、層3の1つの端部によって好ましくは形成され、これにより、図示の例において、5つの段部が構成要素1および2の1つ当たり形成される。構成要素1の段部3はそれぞれ、対応する層3の拡張面3aおよび対応する層3の側面3cの外面部によって形成される。拡張表面3aの外面部は踏み面を形成し、側面3cは、段部3の昇り部または高さをなす。構成要素2の段部3はそれぞれ、対応する層3の拡張面3bおよび対応する層3の側面3cの外面部によって形成される。拡張面3bの外面部は踏み面を形成し、側面3cは、段部3の昇り部または高さをなす。

図1bおよび図1cに示すように、2つの段部構造体4は互いを補完するか互いに対して補足する。これにより、これらの構造体4は互いに嵌合する。この目的のために、2つの構成要素1および2は、形成された段部構造体4または対応する長手方向縁もしくは端部が互いに面し、同じレベルあるいは高さに配置されるように、レーザー蒸着あるいはアブレーション工程の前後に配置される。2つの構成要素1および2は、段部構造体4が互いに係合乃至接合し、構成要素1および2が段部構造体4により互いに隣接するまで、図1bの矢印によって示すように、互いに向かって続いて移動される。図1cにこの位置を示す。図1cから2つの構成要素1および2の両者が同じレベルに配置されることが分かる。これにより、第1の構成要素1の層3はそれぞれ、第2の構成要素2の1つの層3に関連付けられ、これと同じレベルあるいは高さに配置される。これらの互いに関連付けられる層3の前面3cは、突き合わせ継ぎ手で互いに隣接する。2つの構成要素1および2のこの構成により、2つの構成要素1および2の連結部または接合部の2つの外側表面6は、段部を有さず、これにより、良好な空気力学特性が確実に得られる。

この隣接した位置において、2つの構成要素1および2は続いてレーザー溶接によって一体的に溶接される。より詳細に、各場合において段部3の隣接した外面部3aでレーザー溶接によって一体的に溶接される。図1dに示すように、4つの溶接された接合部あるいは連結部7が、4対の段部間にこのように形成される。レーザー溶接中に、使用されるレーザー・ビームは、各場合において、所望の溶接部位に焦点を合わせられ、これにより、積層される層は、材料を損傷させることなくレーザー・ビームによって貫通される。

2つの構成要素1および2の複数の層の個別の溶接による接合により、高強度および高信頼性の接合部が得られる。 他の実施形態による方法において、2つの構成要素1および2は、2つの段部構造体4の形成後に、段部構造体4が互いに接合するように係合して構成要素1および2が段部構造体4により互いに隣接するまで再び互いに向かって移動するが、この移動は、2つの構成要素1および2が互いに対して1層ずれて配置されるようになされる。図2aにこの代替的な隣接位置を示す。図2aより、図のもっとも底部にある構成要素1の層3が、構成要素2のもっとも底部の層3よりも下に配置され、構成要素2のもっとも上の層3が、構成要素1のもっとも上の層3よりも上に配置され、2つの構成要素1および2のすべての残る層3が各々、他方の構成要素1および2の1つの層3に関連付けられるとともに他方の構成要素1および2の関連付けられる層3と同じレベルに配置されることが分かる。互いに関連付けられるこれらの層3の前面3cは、それぞれ突き合わせ継ぎ手で互いに隣接する。2つの構成要素1および2により、同2つの構成要素1および2の結合部あるいは接合部の2つの外側表面6はそれぞれ1つの段部を有するが、これは高さにおける層の厚みに過ぎない。

この代替的な隣接位置において、2つの構成要素1および2は、図1dの場合と同様に、続いてレーザー溶接によって、特に各場合において段部3の隣接した外面部3a上で一体的に溶接される。図2bに示すように、5つの溶接された接合部7がすべての5対の段部間にこのように生じる。図1dの例と比較して僅かに低減された空気力学の特性は、2つの構成要素1および2のすべての層3に個別の溶接による接合部あるいは連結部が存在するため、接合部の更に高い強度および信頼性を伴う。

一般に、2つの例示的な実施形態による2つの構成要素1および2の接合または連結方法は、図4に示すように、第1の構成要素1の段部構造体4の形成のためのレーザー蒸着法あるいはアブレーションの工程10、第2の構成要素2の段部構造体4の構成のためのレーザー蒸着法あるいはアブレーションの工程11、例えば、図1cおよび図2aに示すように、隣接位置に第1の構成要素1および第2の構成要素2を配置する工程12、並びに第1および第2の段部構造体4の段部3の隣接する外面部3aを一体的に溶接することにより、第1の構成要素1および第2の構成要素2を一体的に溶接する工程13を含む。

図3a乃至3dは、通常図1a乃至2dに概略的に示される上記の方法の工程がいかにして行われるかの効果的な可能性を示す。 図3a乃至3dに湾曲板状の胴体部として示す2つの構成要素1および2は、キャスター21を備える第1の支持装置22上に配置されるとともに支持され、段部構造体4が形成されるその長手方向縁あるいは端部23は、上方に面するため、レーザー蒸着法またはアブレーションに自由にアクセス可能である。この目的のために、第1の支持装置22は、構成要素1および2の形状に適合する支持面24a、24b、24cおよび24dを含む。

キャスター21の支援により、第1の支持装置22は、ロボットアーム26に取り付けられるレーザー素子25に移動することができる。これにより、段部構造体4は、制御装置によって制御されたレーザー蒸着あるいはアブレーションにより2つの長手方向縁または端部23上に自動的に形成可能である。この目的のために、制御装置は、2つの構成要素1および2の寸法および層形成に関する情報を格納する。情報は、ロボットアーム26およびレーザー素子25を制御する際に、考慮に入れられる。

2つの構成要素1および2は、キャスター21を備える第2の支持装置27上に互いに離間するように続いて配置され、第2の支持装置27上に支持される。支持装置は、湾曲した支持面28を有し、その湾曲部は、2つの構成要素1および2の湾曲部に対応する(図3cを参照)。2つの構成要素1および2が互いに面するように、かつ特に構成要素1および2を互いに向かって移動させることにより(図3cの矢印を参照)、構成要素1および2が互いに押圧付勢され、続いて上述したように、かつ図2aに示すように互いに隣接するように、位置決めが行われる。この目的のために、段部29が支持面28に設けられる。段部29は、層3の層の厚みと同じ高さにあり、これにより、2つの構成要素1および2は、1層分の厚みだけ確実にずれるように配置される。支持面28は、2つの構成要素1および2を図2aおよび図3dに示す位置に容易に案内する。

最後に、支持装置27は、キャスター21の支援により、ロボットアーム26上に取り付けられたレーザー素子25に再び移動され、図2bに示すように、これにより溶接される。

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