The rotor hub fairing system of inverted coaxial rotor system

申请号 JP2008514649 申请日 2006-04-28 公开(公告)号 JP2008542109A 公开(公告)日 2008-11-27
申请人 シコルスキー エアクラフト コーポレイションSikorsky Aircraft Corporation; 发明人 ベルトロッティー,ファビオ,ピー.;
摘要 ロータハブフェアリングシステムは、上側ハブフェアリング、下側ハブフェアリング、およびこれらの間に 位置 するシャフトフェアリングを備える。 ロータハブフェアリングシステムは、二重反転同軸ロータシステムの全抗 力 を低減させるように、寸法決めされ、かつ構成される。 ロータハブフェアリングは、完全に一体化されていることが好ましい。 シャフトフェアリングは、好ましくは、その中央部に最小厚みを備えることによって、抗力を低減させ、上側ハブフェアリングおよび下側ハブフェアリングに隣接する側の厚みを大きくすることによって、過剰な抗力を生じさせることなく、ハブフェアリング面の流れ剥離を低減させる。 上側ハブフェアリングおよび下側ハブフェアリングの周りの流れを容易にし、流れ剥離および抗力を低減させるために、 水 平スプリッタおよび/または複数の旋回ベーンなどの他の空力学的構造をシャフトフェアリングに取り付けることができる。
权利要求
  • 軸を中心として画定された上側ハブフェアリングと、
    前記軸を中心として画定された下側ハブフェアリングと、
    前記上側ハブフェアリングと前記下側ハブフェアリングとの間におけるシャフトフェアリングであって、同軸ロータシステムの抗力を低減させるように輪郭付けられたシャフトフェアリングと、
    を備える同軸ロータシステムのロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが、前記上側ハブフェアリングおよび前記下側ハブフェアリングに対して、軸受を介して取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが前記上側ハブフェアリングおよび前記下側ハブフェアリングを貫通するピッチ軸を備え、前記ピッチ軸が前記同軸ロータシステムの回転軸を含むことを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記ピッチ軸が前記軸とほぼ平行であることを特徴とする請求項2に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記ピッチ軸が1/4翼弦の位置に画定され、前記ピッチ軸が前記軸に重なり合うことを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが、前記軸に沿った断面で、ほぼ砂時計の形状を有することを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが、前記輪郭付けられた中央部に沿って最小厚みが少なくとも部分的に存在するような厚み分布を有することを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが、前記中央部に沿ってNACA0028翼型を有し、前記上側ハブフェアリングおよび前記下側ハブフェアリングに隣接してNACA0042翼型を有することを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングの後縁が、前記上側ハブフェアリングの周縁部および前記下側ハブフェアリングの周縁部を越えて延在することを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングと直交するスプリッタエアフォイルをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記スプリッタエアフォイルが、前記シャフトフェアリングの輪郭付けられた中央部から延在し、前記シャフトフェアリングが、前記輪郭付けられた中央部に沿って最小厚みが少なくとも部分的に存在するような厚み分布を有することを特徴とする請求項10に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記スプリッタエアフォイルの後縁が、前記シャフトフェアリングの後縁を越えて延在することを特徴とする請求項10に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記スプリッタエアフォイルが、翼弦中央部に隣接した位置に最大厚みを画定することを特徴とする請求項10に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記スプリッタエアフォイルが、前記上側ハブフェアリングの直径よりも小さい翼幅を有することを特徴とする請求項10に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 複数の旋回ベーンをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記複数のベーンが、上側旋回ベーンおよび下側旋回ベーンを含むことを特徴とする請求項15に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記上側旋回ベーンおよび前記下側旋回ベーンが、それぞれ、前記上側ハブフェアリングおよび前記下側ハブフェアリングに向かって反っていることを特徴とする請求項15に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記上側ハブフェアリング、前記下側ハブフェアリング、および前記シャフトフェアリングが、単一要素として一体化されていることを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 前記フェアリングが、その中心領域で厚みが減少するように輪郭付けられていることを特徴とする請求項1に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 上側ハブフェアリングと、
    下側ハブフェアリングと、
    前記上側ハブフェアリングと前記下側ハブフェアリングとの間におけるシャフトフェアリングであって、0.90D〜1.25Dの範囲内にあるハブフェアリング直径に対するシャフトフェアリング翼弦(c/D)を画定するシャフトフェアリングと、
    を備える同軸ロータシステムのロータハブフェアリングシステム。
  • 前記シャフトフェアリングが、前記ハブフェアリング直径に対してほぼ110%〜120%のシャフトフェアリング翼弦を画定することを特徴とする請求項20に記載のロータハブフェアリングシステム。
  • 回転軸を中心として回転する上側ロータハブを備える上側ロータシステムと、
    前記上側ロータハブの一部を少なくとも部分的に囲む上側ハブフェアリングと、
    前記回転軸を中心として回転する下側ロータハブを備える下側ロータシステムと、
    前記下側ロータハブの一部を少なくとも部分的に囲む下側ハブフェアリングと、
    前記上側ハブフェアリングと前記下側ハブフェアリングとの間におけるシャフトフェアリングであって、前記回転軸とほぼ平行なピッチ軸を有するシャフトフェアリングと、
    を備える同軸ロータシステム。
  • 说明书全文

    本発明は、ロータハブフェアリングシステムに関し、詳しくは、高速回転翼航空機の反転同軸ロータシステムの全体の抗を低減させるように、寸法決めされ、かつ構成された一体型ロータハブフェアリングに関する。

    一般に、回転翼航空機のロータハブと関連する空力学的な抗力は、航空機の全抗力のかなりの部分を占め、従来の単一ロータヘリコプタの場合、一般に25%〜30%を占める。 反転同軸ロータシステムを有する回転翼航空機の場合、主に、追加のロータハブおよび上側ロータシステムと下側ロータシステムとの間の相互接続シャフトが存在することによって、ロータシステムの抗力が著しく大きくなる。 高速回転翼航空機の場合、反転同軸ロータシステムに起因する増大した抗力によって、比較的大きい動力の損失が生じることがある。

    二重反転同軸ロータシステムの空力学的な抗力は、3つの主構成部品、すなわち、上側ハブ、下側ハブ、および相互接続ロータシャフトアッセンブリによって生じる。 抗力の分担比率は、各ハブの抗力がほぼ40%で、相互接続シャフトアッセンブリの抗力がほぼ20%である。

    従って、反転同軸ロータシステムを有する回転翼航空機に用いて抗力を低減するロータハブフェアリングシステムを提供することが望ましい。

    本発明による二重反転同軸ロータシステム用のロータハブフェアリングシステムは、概して、上側ハブフェアリング、下側ハブフェアリング、およびこれらの間に位置するシャフトフェアリングを備える。 ロータハブフェアリングシステムは、ロータシステムの全体の抗力を低減するように、寸法決めされ、かつ構成されている。 また、ロータハブフェアリングシステムは、全体の抗力を低減するために、解析および/または試験に基づいて改良された一体型システムであることが好ましい。 このロータハブフェアリングは、個々の構成要素によって抗力を低減させるというより、抗力を低減させる1つのシステムと見なされる。 ロータハブフェアリングシステムは、表面接合領域における過剰な流れ剥離を最小限に抑えることによって抗力を低減させる。 さらに、一体化設計を導入することにより、ロータシステム構造ごとに界面効果および最適な表面分布を考慮することによって、抗力を低減させる。 交差面にフィレット(fillet)を使用することにより、さらに全体の抗力を低減させる。

    シャフトフェアリングは、シャフトフェアリング中央部に最小の厚みを有することが好ましい。 シャフトフェアリング中央部の両側に位置し、上側ハブフェアリングおよび下側フェアリングに隣接するシャフトフェアリング外側部は、いずれも、シャフトフェアリング中央部よりも大きな厚みを画定する。 シャフトフェアリング中央部の厚みを小さくすることによって抗力を低減させると共に、シャフトフェアリング外側部の厚みを大きくすることによってハブフェアリング面の流れ剥離を低減させる。

    本発明の他の実施例によれば、ロータハブフェアリングシステムは、平な翼状スプリッタエアフォイルを備え得る。 この翼状スプリッタエアフォイルは、好ましくはシャフトフェアリング中央部で、シャフトフェアリグから延在する。 スプリッタエアフォイルは、抗力と、迎え変動とに対する感度と、を低減させるエアフォイル輪郭を備える。 スプリッタエアフォイルのエアフォイル形状は、機体および尾翼の振動を減少させる方向に、ロータハブの伴流を特別に調整する固定された又は調整可能な迎え角をもたらすことができる。

    本発明のさらに他の実施例によれば、ロータハブフェアリングシステムは、流れ剥離および抗力を低減させるために、上側ハブフェアリングおよび下側ハブフェアリングのそれぞれの後方端の周りで流れを容易にする複数の旋回ベーンを備える。 ロータハブフェアリングシステムは、下側ハブに隣接して位置する複数の旋回ベーン、上側ハブに隣接して位置する複数の旋回ベーンまたはこれらの組合せを備え得る。 上側旋回ベーンは、上側ハブフェアリングに隣接して配置され、上側ハブフェアリングの輪郭に追従するキャンバ(反り)を備えることが好ましく、下側旋回ベーンは、下側ハブフェアリングに隣接して配置され、下側ハブフェアリングの輪郭に追従するキャンバを備えることが好ましい。

    従って、本発明は、反転同軸ロータシステムを有する回転翼航空機用の抗力低減ロータハブフェアリングシステムを提供する。

    本発明の種々の特徴および利点は、好ましい実施例の以下の詳細な説明および添付の図面から当業者に明らかになる。

    図1A,1Bは、二重反転同軸ロータシステム12を有する例示的な垂直離着陸(VTOL)高速回転翼航空機10を示している。 航空機10は、二重反転同軸ロータシステム12と、航空機長軸Lとほぼ平行の並進推力をもたらす並進推力システム30と、を支持する機体14を備える。 開示の実施例では特定の航空機構成が示されるが、他の機械装置も本発明から恩恵を受ける。

    二重反転同軸ロータシステム12は、上側ロータシステム16および下側ロータシステム18を備える。 各ロータシステム16,18は、ロータ回転軸Aを中心として回転できるようにロータハブ22、24に取り付けられた複数のロータブレード20を備える。 複数の主ロータブレード20は、ハブアッセンブリ22,24から実質的に径方向外方に突出し、当業者に知られている任意の方法によって、ハブアッセンブリ22,24に接続されている(符号21で概略的に示す)。 ロータシステム12と共に用いられるブレード20の数はいくつでもよい。

    航空機客室28の上方に配置することができる主ギアボックス26が、ロータシステム12を駆動する。 選択的な並進推力システム30は、ロータシステム16,18を駆動するのと同じ主ギアシステム26によって駆動され得る。 主ギアボックス26は、1つまたは複数(図では2つ)のエンジン(符号Eで概略的に示す)によって駆動される。 図示するように、ギアボックス26は、1つまたは複数のガスタービンエンジンEと、ロータシステム12と、並進推力システム30との間に配置され得る。

    並進推力システム30は、高速飛行用の推力をもたらすために、回転軸Tを実質的に水平に、航空機長軸Lと平行に配向させて、機体14の後部に取り付けられるとよい。 並進推力システム30は、空力学的カウリング34内に取り付けられた推進式プロペラ32を備えることが好ましい。

    図1Bを参照すると、ロータシステム12は、ロータハブフェアリングシステム36(好ましくは一体型ロータハブフェアリングシステム)を備える。 ロータハブフェアリングシステム36は、上側ロータシステム16と下側ロータシステム18との間およびその付近で、ロータハブ22,24を少なくとも部分的に包み込むように、概ね配置されている。 本出願人は、反転同軸ロータシステム12に加わる空力学的な抗力の大半が広範囲にわたる流れ剥離に起因する圧力抗力によって占められ、通常、摩擦抗力は、航空機の全抗力の約10%にすぎないことを見出している。 ロータハブフェアリングシステム36は、著しい抗力低減を達成することができ、このシステムにおいて広範囲にわたる流れ剥離が大幅に低減する。

    ロータハブフェアリングシステム36は、概して、上側ハブフェアリング38、下側ハブフェアリング40、およびこれらの間におけるシャフトフェアリング42を備える。 ロータハブフェアリングシステム36は、個別のフェアリング38,40,42の間に生じる干渉効果を低減させ、接合領域における過大な流れ剥離を排除するために、一体化されていることが好ましい(図1C,1D参照)。 本明細書で用いる「一体化」という用語は、シャフトフェアリング42が、上側ハブフェアリング38と下側ハブフェアリング40との間の回転界面において、上側ハブフェアリング38および下側ハブフェアリング40の各々の輪郭にほぼ追従することを意味する。 ロータハブフェアリングシステム36は、具体的な設置ごとに干渉効果を考慮して表面分布を最適化することにより、抗力をさらに低減することができる。 加えて、フィレット(fillets)を含む交差表面部の精緻な表面改質と、界面形状の修正と、を行うことによって、抗力の低減をさらに最適化することができる。

    図1Eを参照すると、シャフトフェアリング42は、相対風に対して自由に位置合わせできるように、軸受機構43U,43L(概略的に示す)を介して反転同軸ロータシステム12に取り付けられていることが好ましい。 上側軸受43Uおよび下側軸受43Lは、それぞれ、シャフトフェアリング42の上部および下部に隣接して配置されていることが好ましい。 相対風に対してシャフトフェアリング42を位置合わせし易くするために、軸受43U,43Lが反転して正味の軸受抗力を比較的小さくするように、上側軸受43Uは一方のロータシャフト12Uに取り付けられ、下側軸受43Lは他方のロータシャフト12Lに取り付けられている。

    図2Aを参照すると、ロータハブフェアリングシステム36の一実施例が示されている。 シャフトフェアリング42がほぼ砂時計状の形状を有するように、ロータハブフェアリング36は、上側ロータハブフェアリング38と下側ロータハブフェアリング40との間で、シャフトフェアリング中央部46で厚みが最小になるような厚み分布を有するシャフトフェアリング42を備えることが好ましい(図2B)。 上側ハブ38および下側ハブ40に隣接するシャフトフェアリング外側部48は、いずれも、(図2Cにも概略的に示すように)シャフトフェアリング中央部46よりも大きな厚みを有する。 シャフトフェアリング中央部46の厚みを小さくすることによって抗力を低減させると共に、シャフトフェアリング外側部48の厚みを大きくすることによって、(図2Dに斜線部分として示されるように)流れ剥離の量を低減させ、ハブフェアリングシステム36に過剰な抗力を生じさせることなく上側ハブフェアリング38および下側ハブフェアリング40の流れ剥離を低減させることができる。 当業者であれば、シャフトフェアリングが砂時計以外の他の形状を有する場合にも、本発明の実施例が一貫して行われることを理解されよう。 前述のように、全体の抗力をさらに低減するために、シャフトフェアリング42は、上側ハブフェアリング38および下側ハブフェアリング40と一体化されていることが好ましい。

    シャフトフェアリング42は、上側ハブフェアリング38および下側ハブフェアリング40によって画定された周縁部38p,40pの後方に延在する後縁44を備える。 この後縁44は、実質的に圧力抗力を低減させる。 シャフトフェアリング42は、表面積の増大によって付随する摩擦抗力を増大させるが、圧力抗力の低減によって全体の抗力を著しく低減させることに留意されたい。 シャフトフェアリング42は、シャフトフェアリング翼弦/ロータハブフェアリング直径(c/D)に関して、c=0.90×D〜1.25×Dの範囲内、最も好ましくは、ロータハブフェアリング直径(D)の110%〜120%の範囲内にある好ましいシャフトフェアリング翼弦長さを画定する。 ピッチ軸Pを1/4翼弦(c/4)の位置に定めた場合(図2C)、ハブ周縁部38p,40pを越えて延在するシャフトフェアリング長さ(L)は、以下の式によって画定され得る。

    L=(0.75 * (c/D)−0.5) *
    図2Cを参照すると、シャフトフェアリング42は、シャフトフェアリング中央部46およびシャフトフェアリング外側部48に沿って、それぞれ、NACA0028系翼型に比例したエアフォイル形状と、NACA0042系翼型に比例したエアフォイル形状と、を画定することが好ましい。 シャフトフェアリング42の厚みは、好ましくはパーセント厚み、すなわち厚み/翼弦長さの百分率で表した場合、シャフトフェアリング中央部46において24%のパーセント厚みを有し、シャフトフェアリング外側部48において42%のパーセント厚みを有する。 しかし、本発明と共に他のエアフォイル形状も用いられ得ることを理解されたい。

    シャフトフェアリング42は、上側ハブフェアリング38および下側フェアリング40のそれぞれの圧力抗力を低減させるような対称的な後方厚み分布を備えることが好ましい。 最も好ましくは、シャフトフェアリング42がピッチ軸Pを1/4翼弦(c/4)の位置に定めている。 ピッチ軸Pがロータ回転軸Aと同軸であることが好ましい。

    ロータハブフェアリングシステム36を一体化することによって、シャフトフェアリング42、上側ハブフェアリング38、および下側ハブフェアリング40の間の干渉が最適化され、シャフトフェアリング42の輪郭およびシャフトフェアリング42のエアフォイル形状が改良される。 本出願人は、正味の抗力が、従来のハブフェアリングに対して、ほぼ54%低減され、フェアリングを有しない(露出された)ロータハブシステムに対して、68%低減される結果を得ている。 さらに、本出願人は、ロータシステム12の最上領域すなわち上側ハブフェアリング38およびシャフトフェアリング42のそれぞれの抗力が、従来のハブフェアリングに対して約66%低減され、フェアリングを有していないハブに対して約74%低減される結果を得ている。

    図3Aを参照すると、他のロータハブフェアリングシステム36Aが示されている。 このロータハブフェアリングシステム36Aは、概して、上側ハブフェアリング38A、下側ハブフェアリング40A、およびこれらの間に接続されたシャフトフェアリング42Aを備える。 ロータハブフェアリングシステム36Aは、シャフトフェアリング42Aから延在する水平の翼状スプリッタエアフォイル50をさらに備える。

    スプリッタエアフォイル50は、上側ハブフェアリング38Aと下側ハブフェアリング40Aとの間で、シャフトフェアリング42Aから延在していることが好ましい。 スプリッタエアフォイル50は、ロータ回転軸Aとほぼ直交するピッチ軸52を画定する。 図2の実施例を参照して説明したような輪郭付けられたシャフトフェアリング中央部分46が、付加的に利用され得ることを理解されたい。 さらに、前述したように、シャフトフェアリング42Aは、全体の抗力をさらに低減するために、上側ハブフェアリング38Aおよび下側ハブフェアリング40Aと一体化されていてもよい。 また、スプリッタエアフォイル50は、シャフトフェアリング42Aと一体的に形成されていてもよい。

    スプリッタエアフォイル50は、ロータハブフェアリングシステム36Aの下に生じることが予期される抗力と、迎え角変動に対する感度と、を低減させるエアフォイル輪郭を備えることが好ましい。 スプリッタエアフォイル50は、ロータハブフェアリング38A,40Aの後方周縁部の付近にピーク厚みを画定することが好ましい(図3B)。 すなわち、スプリッタエアフォイル50は、翼弦中央部付近に最大厚みを有するエアフォイル形状を備える。 スプリッタエアフォイル50は、シャフトフェアリングの後縁44Aから後方に延在するスプリッタエアフォイルの後縁54を備え得る。

    スプリッタエアフォイル50のエアフォイル形状は、上側ハブフェアリング38Aおよび下側ハブフェアリング40Aの輪郭と関連して形状付けられていることが好ましい。 また、スプリッタエアフォイル50は、周方向において、ロータハブフェアリングの周縁部38Ap,40Apと類似するように輪郭付けられているとよい(図3C,3D)。 縁全体の抗力を低減させるために、スプリッタエアフォイルの先端55は、ロータハブフェアリング周縁部38Ap,38Apに関する自由流とほぼ一致するように整列していることが好ましい。 すなわち、スプリッタエアフォイル50は、上側ハブフェアリング38Aおよび下側ハブフェアリング40Aの周縁部38Ap,40Apを越えて著しく延在してはいない。

    スプリッタエアフォイル50は、その迎え角を特別に調整することによって、ロータハブフェアリングシステム36Aによって生じる伴流の軌道を指示するように、寸法決めされ、かつ構成されているとよい。 スプリッタエアフォイル50のエアフォイル形状は、固定された又は調整可能な迎え角が、機体14および尾翼の振動への影響を低減する方向にロータハブの伴流を特に調整することを助長する。 スプリッタエアフォイル50は、ピッチ軸52(図3B)に沿って、航空機の長手方向軸L(図1A)に対して所定の迎え角に調整されることが好ましい。 代替的または付加的に、特定の飛行航程に応じて、ピッチ軸52を中心としてスプリッタエアフォイル50を積極的に関節動作により動かしてもよい。

    スプリッタエアフォイル50は、流れ剥離を低減させるために、有効面積を縮小し、かつ上側ハブフェアリング38Aおよび下側ハブフェアリング40Aと隣接するロータハブフェアリングシステム36Aの後方部分を流れる気流を増大させる。 また、スプリッタエアフォイル50は、有効拡散流量を低減させ、これによって、上側ハブフェアリング38Aおよび下側ハブフェアリング40A上の望ましくない流れ剥離を低減させる(図3E)。 スプリッタエアフォイル50の位置、大きさ、配置、および平面形状は、上側ロータハブフェアリング38Aおよび下側ロータハブフェアリング40Aの剥離流れを低減させ、これによって、全体の抗力低減を改良するように、最適化されることが好ましいことを理解されたい。 全体の抗力を低減させるために、スプリッタエアフォイル50を他のシャフトフェアリング設計およびフィレットと組み合わせて用いてもよい。

    図4Aを参照すると、他のロータハブフェアリングシステム36Bが示されている。 このロータハブフェアリングシステム36Bは、概して、上側ハブフェアリング38、下側ハブフェアリング40Bおよびこれらの間のシャフトフェアリング42Bを備える。 ロータハブフェアリングシステム36Bは、シャフトフェアリング42Bからシャフトフェアリング42Bの後縁44Bに隣接する位置まで延在する複数の旋回ベーン60U,60Lをさらに備える。 旋回ベーン60U,60Lは、シャフトフェアリング42Bのシャフトフェアリングの外側部分48Bから延在していることが好ましい。 すなわち、上側旋回ベーン60Uおよび下側旋回ベーン60Lは、それぞれ上側ハブフェアリング38Bおよび下側ハブフェアリング40Bに向かって付勢されている。 本発明は、複数の上側旋回ベーン60Uおよび複数の下側旋回ベーン60Lの両方を有するものとして、図示され、記述されているが、これは必須ではなく、ロータハブフェアリングシステム36Bは、単一対の上側旋回ベーン60Uまたは単一対の下側旋回ベーン60Lを備え得ることを理解されたい。 さらに、ロータハブフェアリングシステム36Bは、図2の実施例を参照して説明したような輪郭付けられたシャフトフェアリング中央部46を含み得る。 さらに、前述のように、シャフトフェアリング4Bは、全体の抗力をさらに低減させるために、上側ハブフェアリング38Bおよび下側ハブフェアリング40Bと一体化されていてもよい。 さらに、旋回ベーン60U,60Lは、シャフトフェアリング42Bと一体的に形成されていてもよい。

    旋回ベーン60U,60Lは、上側ハブフェアリング38Bおよび下側ハブフェアリング40Bの輪郭と関連して形状付けられていることが好ましい。 上側旋回ベーン60Uは、上側ハブフェアリング38Bに隣接して配置され、上側ハブフェアリング38Bの輪郭に追従するキャンバ(反り)を備えることが好ましく、下側旋回ベーン60Lは、下側ハブフェアリング40Bに隣接して配置され、下側ハブフェアリング40Bの輪郭に追従するキャンバを備えることが好ましい(図4B,4C)。 旋回ベーン60U,60Lも、周方向において、円形のロータハブフェアリング周縁部38Bp,40Bp(図4D)と類似するように輪郭付けられていることが好ましく(図4D)、ロータハブフェアリング周縁部38Bp,40Bpに追従する円弧状の後縁62を有することが好ましい。 旋回ベーン先端64は、縁全体の抗力を低減させるために、ロータハブフェアリング周縁部38Bp,40Bpに関する自由流とほぼ一致するように整列していることが好ましい(図4D)。 すなわち、先端64を自由気流と平行に整列させることができるように、旋回ベーン60U,60Lが切り取られ、上側ハブフェアリング38Bpおよび下側ハブフェアリング40Bpの周縁部を越えて著しく延在している(図4C)。

    上側旋回ベーン60Uおよび下側旋回ベーン60Lは、互いに鏡像関係にある非対称なエアフォイル形状であってもよい。 対応するハブフェアリングの面に最も近いベーンの表面が、旋回ベーンの後縁62に向かう方向に面積の膨張を許容しつつ、自由気流の方向へとハブフェアリングの表面に沿って追従するように、旋回ベーン60U,60Lが配向される。 旋回ベーン60U,60Lと、上側ハブフェアリング38Bおよび下側ハブフェアリング40Bの各々の内面との間の領域は、過剰な拡散および流れ剥離を避けるように、徐々に増大する。

    旋回ベーン60U,60Lは、上側ハブフェアリング38Bおよび下側ハブフェアリング40Bのそれぞれの後方領域の周りの流れを容易にし、流れ剥離および圧力抗力を低減させる(図4E)。 旋回ベーン60U,60Lの端部から発生する翼端渦が、流れ剥離をさらに遅らせる。

    「前方」、「後方」、「下側」、「上方」、「下方」などの相対的な位置を表す用語は、乗物の通常の運転姿勢に基づくものであり、それ以外に制限するものではないことを理解されたい。

    例示的な実施例において、特定の部品配列を開示したが、他の部品配列であっても、本発明から恩恵を受けることを理解されたい。

    特定のステップ順序が示され、記述され、特許請求されているが、これらのステップは、特に示されない限り、分けられたり組み合わされて行われてもよく、なおも本発明から恩恵を受けることを理解されたい。

    以上の説明は、ここで述べた制限事項によって限定されるものではなく、例示にすぎない。 本発明の多くの修正および変更が、上記の示唆に照らして可能である。 本発明の好ましい実施例について開示したが、当業者であれば、本発明の範囲を逸脱することなく、様々な修正がなされ得ることを認めるであろう。 従って、特許請求項の範囲内において、本発明は、ここに具体的に述べたのと別の態様で実施され得ることを理解されたい。 この理由から、本発明の特許請求の範囲および内容を決定するに、請求項を検討されたい。

    本発明と共に用いられる例示的な回転翼航空機の概略図。

    本発明と共に用いられる例示的な回転翼航空機の概略図。

    本発明により設計された一体型ロータハブフェアリングシステムの側面図。

    図1Cの線D−Dに沿った一体型ロータハブフェアリングシステムの断面図。

    本発明により設計された一体型ロータハブフェアリングシステムの部分的な透視側面図。

    一体型ロータハブフェアリングシステムの斜後方透視図。

    図2Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの後面斜視図。

    図2Aの一体型ロータハブフェアリングシステムのシャフトフェアリングに用いられるエアフォイル形状の概略図。

    計算によって得られた図2Aのロータハブフェアリングシステムに生じる全圧力曲線を示す図。

    スプリッタエアフォイルを有する他の一体型ロータハブフェアリングシステムの斜上方透視図。

    図3Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの側面図。

    図3Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの正面図。

    図3Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの背面図。

    計算によって得られた図3Aのロータハブフェアリングシステムに生じる全圧力曲線を示す図。

    複数の旋回ベーンを有する他の一体型ロータハブフェアリングシステムの斜後方透視図。

    図4Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの斜下方透視図。

    図4Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの後面透視図。

    上側ハブフェアリングを取り除いた図4Aの一体型ロータハブフェアリングシステムの上面図。

    計算によって得られた図4Aのロータハブフェアリングシステムに生じる全圧力曲線を示す図。

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