燃料電池を利用する潜航走体のための熱再利用および温度制御

申请号 JP2015071341 申请日 2015-03-31 公开(公告)号 JP2016015309A 公开(公告)日 2016-01-28
申请人 ザ・ボーイング・カンパニー; The Boeing Company; 发明人 マイケル・ジェー・マリチ; ジョシュア・エム・マーメルスタイン; マイケル・ウェーバー;
摘要 【課題】スターリングエンジンを利用する潜 水 航走体のための固体 酸化 物型 燃料 電池(SOFC)の 温度 制御および熱再利用をもたらし、カソードブロワからの寄生損失を減らすことによってシステム効率向上を提供する。 【解決手段】潜水航走体は、SOFC202と、SOFC202を取り囲む高温ボックス201と、冷却ループ212と、スターリングエンジン222とを含む。スターリングエンジン222は、高温ボックス201の内部に熱的に結合される第1の端部(高温端224)と、冷却ループ212に熱的に結合される第2の端部(低温端226)とを有する。冷却剤ポンプ216は、ポンプ制御 信号 に基づいてスターリングエンジン222の第2の端部からの熱除去率を変える。温度管理コントローラー228は、SOFCのカソード出口206の温度を監視するとともに、カソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するべくポンプ制御信号を変える。 【選択図】図2
权利要求

固体酸化物型燃料電池(SOFC)を含むとともに中に潜るように構成される航走体を備える装置であって、該航走体は、 前記SOFCを取り囲む高温ボックスであって、前記SOFCが、カソード入口と、カソード出口と、アノード入口と、アノード出口とを含む、高温ボックスと、 熱交換器と冷却剤ポンプとを含む前記航走体のための冷却ループであって、前記熱交換器が前記冷却ループと水を熱的に結合させる、冷却ループと、 前記高温ボックスの内部に熱的に結合される第1の端部と、前記冷却ループに熱的に結合される第2の端部とを有するスターリングエンジンと、 を備え、 前記冷却剤ポンプは、ポンプ制御信号に基づいて前記スターリングエンジンの前記第2の端部からの熱除去率を変えるように構成され、 前記航走体は、前記SOFCの前記カソード出口の温度を監視するとともに、前記SOFCの前記カソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するべく前記ポンプ制御信号を変えるように構成される温度管理コントローラーを備える、 装置。前記装置が出口と入口とを有するカソードブロワであって、前記カソードブロワの前記入口が前記SOFCの前記カソード出口に結合される、カソードブロワを更に備え、 前記カソードブロワは、カソードブロワ制御信号に基づいて前記SOFCに対して与えられる冷却の比率を変えるように構成され、 前記温度管理コントローラーは、前記スターリングエンジンの前記第2の端部から除去される熱の比率を増大させるように前記ポンプ制御信号を変えるとともに、前記スターリングエンジンの前記第2の端部から除去される熱の比率の増大に応じて前記SOFCに対して与えられる冷却の比率を減少させるように前記カソードブロワ制御信号を変えるべく構成される、請求項1に記載の装置。前記カソードブロワの前記出口に結合される酸素源を更に備える、請求項2に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記SOFCの前記アノード入口の温度および前記SOFCの前記カソード入口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記SOFCの前記アノード入口の温度および前記SOFCの前記カソード入口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記ポンプ制御信号を変えるべく構成される、請求項1に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記高温ボックスの内部の温度および前記SOFCの前記アノード出口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記高温ボックスの内部の温度および前記SOFCの前記アノード出口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記ポンプ制御信号を変えるべく構成される、請求項1に記載の装置。燃料源と、 入口と出口とを有する燃料改質器であって、前記燃料改質器の前記入口が前記燃料源と前記SOFCの前記アノード出口とに対して結合される、燃料改質器と、 入口と出口とを有するアノードブロワであって、前記アノードブロワの前記出口が前記SOFCの前記アノード入口に結合され、前記スターリングエンジンの前記第1の端部が前記燃料改質器の前記出口を前記アノードブロワの前記入口に結合する、アノードブロワと、 を更に備える、請求項1に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記燃料改質器の前記入口の温度および前記燃料改質器の前記出口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記燃料改質器の前記入口の温度および前記燃料改質器の前記出口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記ポンプ制御信号を変えるべく構成される、請求項6に記載の装置。固体酸化物型燃料電池(SOFC)を含むとともに水中に潜るように構成される航走体を備える装置であって、該航走体は、 前記SOFCを取り囲む高温ボックスであって、前記SOFCが、カソード入口と、カソード出口と、アノード入口と、アノード出口とを含む、高温ボックスと、 出口と入口とを有するカソードブロワであって、前記カソードブロワの前記入口が前記SOFCの前記カソード出口に結合され、前記カソードブロワが、カソードブロワ制御信号に基づいて前記SOFCに対して与えられる冷却の比率を変えるように構成される、カソードブロワと、 前記高温ボックスの内部と熱的に結合される第1の端部と、前記カソードブロワの前記出口を前記SOFCの前記カソード入口に結合する第2の端部とを有するスターリングエンジンであって、前記カソードブロワが、前記カソードブロワ制御信号に基づいて前記スターリングエンジンの前記第2の端部からの熱除去率を変えるように構成される、スターリングエンジンと、 前記SOFCの前記カソード出口の温度を監視するとともに、前記SOFCの前記カソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するべく前記カソードブロワ制御信号を変えるように構成される温度管理コントローラーと、 を備える装置。前記カソードブロワの前記出口に結合される酸素源を更に備える、請求項8に記載の装置。前記酸素源が酸化剤である、請求項3または請求項8に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記SOFCの前記アノード入口の温度および前記SOFCの前記カソード入口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記SOFCの前記アノード入口の温度および前記SOFCの前記カソード入口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記カソードブロワ制御信号を変えるべく構成される、請求項8に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記高温ボックスの内部の温度および前記SOFCの前記アノード出口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記高温ボックスの内部の温度および前記SOFCの前記アノード出口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記カソードブロワ制御信号を変えるべく構成される、請求項8に記載の装置。前記スターリングエンジンの前記第1の端部が前記SOFCの前記アノード出口に結合される、請求項1または請求項8に記載の装置。燃料源と、 入口と出口とを有する燃料改質器であって、前記燃料改質器の前記入口が前記燃料源と前記SOFCの前記アノード出口とに対して結合される、燃料改質器と、 入口と出口とを有するアノードブロワであって、前記アノードブロワの前記出口が前記SOFCの前記アノード入口に結合され、前記スターリングエンジンの前記第1の端部が前記燃料改質器の前記出口を前記アノードブロワの前記入口に結合する、アノードブロワと、 を更に備える、請求項8に記載の装置。前記温度管理コントローラーは、前記燃料改質器の前記入口の温度および前記燃料改質器の前記出口の温度のうちの少なくとも一方を監視するとともに、前記燃料改質器の前記入口の温度および前記燃料改質器の前記出口の温度のうちの少なくとも一方を所定の温度範囲内に維持するように前記カソードブロワ制御信号を変えるべく構成される、請求項14に記載の装置。前記スターリングエンジンの出シャフトに結合される発電機ヘッドと、 前記航走体のための電気を分配する電気バスであって、前記SOFCおよび前記発電機ヘッドが前記電気バスに電気的に結合される、電気バスと、 を更に備える、請求項8に記載の装置。固体酸化物型燃料電池(SOFC)のカソード出口の温度を監視するステップであって、前記SOFCが、スターリングエンジンの第1の端部に熱的に結合される高温ボックスによって取り囲まれている、ステップと、 前記SOFCの前記カソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するようにスターリングエンジンの第2の端部からの熱除去率を変えるステップと、 を備える方法。

说明书全文

この開示は、潜航走体の分野に関し、特に、電生成のために固体酸化物型燃料電池(SOFC)を利用する潜水航走体に関する。

潜水航走体(例えば、無人水中航走体(UUV))は、時として、電気を発生させるために燃料電池を利用する。燃料電池の1つの例が固体酸化物型燃料電池(SOFC)である。SOFCは、燃料および酸素を電気と熱とに電気化学的に変換することによって動作する。典型的なSOFCは約650−850℃で動作し、また、変換プロセスは発熱である。これは、UUVにおいて問題となり得る多量の廃熱を発生させる。一般に、廃熱は、UUVを取り囲む水へと熱を伝える冷却ループを使用してUUVから除去される。

SOFC自体の温度制御のため、酸素をSOFCのカソードへ供給するとともにSOFCに対する冷却を行うべくカソードブロワが利用される。SOFCの温度が動作範囲の上限付近まで上昇すると、カソードブロワの速度は、SOFCに対する更なる冷却を行うために増大される。しかしながら、カソードブロワは、冷却作用のためにSOFCからかなりの量の寄生電力を利用する場合があり、それにより、UUVのために利用できる電力が減少する。例えば、カソードブロワは、その最大流量で動作されるときに、SOFCから発生される全電力の20%程度を利用する場合がある。この最大流量は、しばしば、SOFCで燃料を酸化させるために必要な流量よりもかなり高い。

本明細書中に記載される実施形態は、スターリングエンジンを利用する潜水航走体のためのSOFCの温度制御および熱再利用をもたらす。スターリングエンジンは、使用可能な仕事を生成するために温度差を利用し、仕事は、その後、SOFCの発電能力を増大させるために航走体で使用されてもよい。また、スターリングエンジンは、SOFCの温度を制御できるSOFCにおける可変ヒートシンクとして動作する。例えば、スリーブエンジンにわたる温度差を増大させることにより、高いカソードブロワ流量を用いることなくSOFCの温度を制御することができる。これは、カソードブロワからの寄生損失を減らすことによってシステムの効率を高める。

1つの実施形態は、水中に潜るように構成される航走体である。航走体は、カソード入口と、カソード出口と、アノード入口と、アノード出口とを有するSOFCを含む。航走体は、SOFCを取り囲む高温ボックスを更に含む。航走体は、熱交換器と冷却剤ポンプとを含む冷却ループを更に含む。熱交換器は冷却ループを水に対して熱的に結合させる。航走体は、高温ボックスの内部に熱的に結合される第1の端部と、冷却ループに熱的に結合される第2の端部とを有するスターリングエンジンを更に含む。冷却剤ポンプは、ポンプ制御信号に基づいてスターリングエンジンの第2の端部からの熱除去率を変えるように構成される。航走体は、SOFCのカソード出口の温度を監視するとともに、SOFCのカソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するべくポンプ制御信号を変えるように構成される温度管理コントローラーを更に含む。

他の実施形態は、水中に潜るように構成される航走体である。航走体は、カソード入口と、カソード出口と、アノード入口と、アノード出口とを有するSOFCを含む。航走体は、SOFCを取り囲む高温ボックスを更に含む。航走体は、出口と入口とを有するカソードブロワを更に含む。カソードブロワの入口はSOFCのカソード出口に結合される。カソードブロワは、カソードブロワ制御信号に基づいてSOFCに対して与えられる冷却の比率を変えるように構成される。航走体は、高温ボックスの内部と熱的に結合される第1の端部と、カソードブロワの出口をSOFCのカソード入口に結合する第2の端部とを有するスターリングエンジンを更に含む。カソードブロワは、カソードブロワ制御信号に基づいてスターリングエンジンの第2の端部からの熱除去率を変えるように構成される。航走体は、SOFCのカソード出口の温度を監視するとともに、SOFCのカソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するべくカソードブロワ制御信号を変えるように構成される温度管理コントローラーを更に含む。

他の実施形態は、スターリングエンジンを利用するSOFCの温度を制御する方法である。該方法は、SOFCのカソード出口の温度を監視するステップを備え、SOFCは、スターリングエンジンの第1の端部に熱的に結合される高温ボックスによって取り囲まれる。方法は、SOFCのカソード出口の温度を所定の温度範囲内に維持するようにスターリングエンジンの第2の端部からの熱除去率を変えるステップを更に備える。

前述した概要は、明細書の幾つかの態様の基本的な理解を与える。この概要は、明細書の外延的な要約ではない。この概要は、明細書の主要な或いは重要な要素を特定しようとするものではなく、明細書の特定の実施形態の任意の範囲または特許請求項の任意の範囲を線引きしようとするものでもない。その唯一の目的は、明細書の幾つかの概念を後に与えられる更に詳しい説明の前置きとして簡略化された形態で与えることである。

ここで、単なる一例として、添付図面を参照して、幾つかの実施形態を説明する。同じ参照数字は、全ての図面上で同じ要素または同じタイプの要素を表す。

典型的な実施形態におけるSOFCの温度制御および熱再利用のためにスターリングエンジンを利用する潜水航走体を示す。

典型的な実施形態におけるSOFCのための温度制御および熱再利用のためにスターリングエンジンを利用する潜水航走体のブロック図である。

典型的な実施形態におけるSOFCのための温度制御および熱再利用のためにアノードブロワループでスターリングエンジンを利用する潜水航走体のブロック図である。

典型的な実施形態におけるSOFCのための温度制御および熱再利用のためにカソードブロワループでスターリングエンジンを利用する潜水航走体のブロック図である。

典型的な実施形態におけるスターリングエンジンを利用してSOFCの温度を制御する方法のフローチャートである。

図および以下の説明は、特定の典型的な実施形態を示す。したがって、本明細書中に明示的に記載され或いは示されないが実施形態の原理を具現化して実施形態の範囲内に含まれる様々な構成を当業者が考え出すことができるのが分かる。また、本明細書中に記載される任意の例は、実施形態の原理を理解するのに役立つように意図されており、また、そのような具体的に挙げられた例および状態に限定しないように解釈されなければならない。結果として、発明概念は、以下に記載される特定の実施形態または例に限定されず、特許請求項およびそれらの等価物によって限定される。

図1は、典型的な実施形態におけるSOFCの温度制御および熱再利用のためにスターリングエンジンを利用する潜水航走体100を示す。この実施形態では、航走体100が無人水中航走体(UUV)として描かれるが、他の実施形態において、航走体100は、水中に潜ることができるとともに電気を発生するためにSOFC燃料電池を利用することができる任意のタイプの航走体であってもよい。

この実施形態において、航走体100は、該航走体100が水面に浮上することなく長期間にわたって動作できるようにする搭載エネルギー源を利用する水中航走体である。一般に、水中航走体は、該航走体に対して電力を供給するために原子力電源またはバッテリーを利用する。しかしながら、この実施形態において、航走体100は、水面に浮上することなく長期間にわたる水中任務を可能にするために、局所的に蓄えられた燃料(例えば、炭化水素燃料)および局所的に蓄えられた酸化剤(例えば、酸素)が供給される搭載燃料電池(例えばSOFC)を利用する。

SOFCは、SOFC内の燃料の発熱酸化に起因してかなりの量の廃熱を発生させ、この廃熱は、一般に、航走体が潜って動作している水へ廃熱を伝えることによって除去される。また、SOFCは、SOFCがそれらの最大動作温度を超えないようにするために冷却を必要とする。この冷却は、一般に、SOFCにおける燃料酸化率のために必要な速度よりも高い速度でSOFCのためのカソードブロワを動作させることによって行われる。これは、システムにおける寄生電気損失を増大させて、効率を低下させる。本明細書中に記載される実施形態において、航走体100は、SOFCによって発生される廃熱の一部を再利用するとともにSOFCの温度を制御するためにスターリングエンジンと組み合わせてSOFCを利用する。これは、カソードブロワがより低い速度で動作できるようにし、それにより、システムの寄生損失を減少させて、効率を高める。また、幾つかの実施形態では、再利用される廃熱をスターリングエンジンによって使用して、発電機ヘッドを回転させ、SOFCにより発生される電気を増大させることができる。これは、航走体100が燃料補給を伴うことなく長期間にわたって動作できるようにする。

図2は、典型的な実施形態におけるSOFC202のための温度制御および熱再利用のためにスターリングエンジン222を利用する航走体100のブロック図200である。ブロック図200は、SOFC202およびSOFC202の動作をサポートするために使用される多くの構成要素の簡略化された表示であり、また、当業者は、図示しない更なる構成要素(例えば、弁、冷却剤ループ、ブロワなど)が設計上の選択事項として利用されてもよいことを理解できる。

この実施形態において、燃料246は、航走体100のための電気を発生させるために、SOFC202内で酸素236と組み合わさって酸化される。燃料246は、設計上の選択事項として任意のタイプの水素系燃料(例えば、H2)を含んでもよいが、重質炭化水素燃料がそれらの高いエネルギー密度に起因して使用されてもよい。重質炭化水素燃料の幾つかの例は、アルコール、ガソリン、ディーゼル、および、ジェット燃料である。重質炭化水素燃料が使用されるときには、SOFC202で使用するための自由H2を発生させるために燃料改質器240が使用され、この燃料改質器240は、アノードブロワ248によって(例えば、アノード入口208を介して)SOFC202のアノード側に設けられる。酸化されないH2および水は、(例えば、アノード出口210を介して)SOFC202から出て、改質器240へ戻される。アノードパージシステム264が発生されたH2OおよびCO2を除去する。

酸素236は、設計上の選択事項として高圧縮O2または液化O2であってもよい。液化O2はより高い密度を与え、それにより、航走体100のためのより長い任務時間がもたらされる。酸素236は、カソードブロワ230によってSOFC202のカソード側へ(例えば、カソード入口204を介して)供給される。カソードブロワ230の出口234は、SOFC202へ供給される酸素を予熱するために熱交換器238へ接続されてもよく、SOFC202へ供給される酸素は、熱交換器238へ送られる前に約100℃未満であってもよい。熱交換器238は、高温であるSOFC202のカソード出口206に結合される高温側を有する。熱交換器238の高温側の排ガスは、カソードブロワ230の入口232へ送り戻される。酸化プロセス中に発生される熱は高温ボックス201内に保持され、高温ボックス201は、SOFC202を動作させるために使用される他の高温構成要素と共にSOFC202を含む。高温ボックス201内の温度は約800℃〜1000℃となり得る。

また、図2は、高温ボックス201の内部中の様々な温度を監視するために使用される多くの温度センサ254−260を示す。センサ254−255は、SOFCのカソード入口204およびカソード出口206の温度をそれぞれ測定する。センサ256−257は、SOFC202のアノード入口208およびアノード出口210の温度をそれぞれ測定する。センサ258−259は、改質器240の入口242および出口244の温度をそれぞれ測定する。センサ260は、高温ボックス201の内部中の温度を測定する。

この実施形態において、スターリングエンジン222は、高温ボックス201内で発生される廃熱を再利用するため、および、高温ボックス201内のSOFC202および/または他の構成要素のための温度制御を行うために使用される。スターリングエンジン222は高温側224と低温側226とを含む。高温側224は、高温ボックス201の内部に熱的に結合されるとともに、高温ボックス201内からの放射熱を吸収する。低温側226は冷却ループ212に熱的に結合される。高温側224と低温側226との間の温度差が、シャフトを回転させる1つ以上のピストン(図示せず)を駆動させるためにスターリングエンジン222内の作動ガスを加熱する。スターリングエンジン222の動作中、熱が高温側224から低温側226へ流れる。これにより、高温側224と低温側226との間の温度差に応じた可変比率で熱を高温ボックス201から除去することができる。幾つかの実施形態において、スターリングエンジン222は、SOFC202により発生される電気に加えて電力を航走体100へ供給する発電機ヘッド262に結合される。

冷却ループ212は、スターリングエンジン222の低温側226から熱を除去するとともに高温側224と低温側226との間に温度差を与えるために使用される。この実施形態における冷却ループ212は冷却剤ポンプ216を含み、冷却剤ポンプ216は、スターリングエンジン222の低温側226に結合される出口220と、熱交換器214に結合される入口218とを有する。冷却剤ポンプ216は冷却剤(例えば、水、グリコール等)を循環させ、冷却剤は冷却ループ212を循環する。スターリングエンジン222の低温側226からの熱は冷却ループ212内の冷却剤へ伝えられ、その後、この熱は、熱交換器214内の冷却水へ伝えられる。熱交換器214によって使用される冷却水は、航走体100が潜って動作している水であってもよい。

この実施形態において、温度管理コントローラー228は、センサ254−260を介して高温ボックス201の内部中の温度を監視できるとともに、スターリングエンジン222の低温側226からの熱除去率を変えることによって温度を制御できる任意の構成要素、システム、または、デバイスを含む。そのようにするために、コントローラー228は、冷却ループ212内の冷却剤の流量を変化させる冷却剤ポンプ216に印加されるポンプ制御信号を変化させる。冷却剤の流量が増大されると、スターリングエンジン222の高温側224と低温側226との間にわたってより大きな温度勾配がもたらされる。これにより、スターリングエンジン222の速度が増大するとともに、有用な仕事(例えば、発電)へ変換される熱エネルギーの量が増大する。冷却剤の流量が減少されると、スターリングエンジン222の高温側224と低温側226との間にわたってより小さな温度勾配がもたらされる。これにより、スターリングエンジン222の速度が減少するとともに、有用な仕事(例えば、発電)へ変換される熱エネルギーの量が減少する。スターリングエンジン222を使用すると、高温ボックス201内のSOFC202および/または他の構成要素の温度を制御できる。SOFC202の温度がスターリングエンジン222を利用して制御されると、通常はカソードブロワ230により行われる冷却を減らすことができ、それにより、カソードブロワ230により使用される電力を減少させることができる。これにより、カソードブロワ230によって通常消費される寄生電力が下がる。

以下の例を考慮されたい。第1の例では、SOFC202のカソード出口206の温度がゆっくりと上昇していることを考慮されたい。動作中、SFOC202は、燃料246を酸化して熱を発生させる。SOFC202は、一般にSOFC202と高温ボックス201の内部との間の温度差に依存する比率で熱を高温ボックス201の内部へ放射する。したがって、ある場合には、温度差が小さくなり、それにより、SOFC202から高温ボックス201の内部への熱伝達率が低下する場合がある。これにより、SOFC202の温度が経時的に上昇する。これは、SOFC202の温度に関する良好な指標であるカソード出口206にある温度センサ255を使用してコントローラー228により検出され得る。しかしながら、SOFC202は、特定の温度範囲内でより効果的に動作する。例えば、SOFC202の温度を約750℃の約±100℃内に維持することが望ましい場合がある。温度が非常に低く(例えば約600℃)下がる場合には、SOFC202内のセラミック電解質が酸素イオンをカソードからアノードへ効率的に輸送しない場合がある。しかし、温度が非常に高く(例えば約1000℃)上がる場合には、SOFC202が熱応力に起因して破損される場合がある。

動作温度の上限へ向けて経時的に温度上昇するSOFC202への典型的な応答は、SOFC202へのカソード流量を増大することである。コントローラー228は、カソードブロワ230に印加されるカソードブロワ信号を変えることによってSOFC202へのカソード流量を増大することができる。SOFC202へのカソード流量の増大は、より速い速度で熱をSOFC202から除去する。これは、カソードブロワ230の出口234の酸素が約100℃未満だからである。これにより、冷却に起因してSOFC202の温度が低下する。しかしながら、カソードブロワ230は、カソード流量を増大させるために、より多くの電力を消費し、これは効率が悪い。

カソード流量を増大させる代わりにおよび/またはカソード流量を増大させることに加えて、コントローラー228は、冷却ループ212内の冷却剤の流量を増大させるべく冷却剤ポンプ216に印加されるポンプ制御信号を変更する。冷却剤流量の増大により、スターリングエンジン222は、より速い速度で高温ボックス201内からの熱を消費することができ、それにより、高温ボックス201内の様々な要素(例えばSOFC202)の冷却要件が減少される。スターリングエンジン222によって消費される熱は、カソードブロワ230によって代わりに行われるであろう冷却の量を軽減する。また、スターリングエンジン222によって行われる仕事を使用して電気を発生させることができ、これは、航走体100の周囲の水へ廃熱を単に放出する場合よりも効率的な、高温ボックス201内のSOFC202および構成要素によって発生される廃熱の使用である。

次の例では、SOFC202のカソード出口206の温度がゆっくりと下降していることを考慮されたい。動作中、SFOC202は、燃料246を酸化して熱を発生させる。SOFC202は、一般にSOFC202と高温ボックス201の内部との間の温度差に依存する比率で熱を高温ボックス201の内部へ放射する。したがって、ある場合には、温度差が高くなり、それにより、SOFC202から高温ボックス201の内部への熱伝達率が高くなる場合がある。これにより、SOFC202の温度が経時的に下がる。これは、SOFC202の温度に関する良好な指標であるカソード出口206にある温度センサ255を使用してコントローラー228により検出され得る。

動作温度の下限へ向けて経時的に温度が下がるSOFC202への典型的な応答は、SOFC202での燃料246の酸化率に依存する何らかの最小流量へ向けてSOFC202へのカソード流量を減少させることである。コントローラー228は、カソードブロワ230に印加されるカソードブロワ信号を変えることによってSOFC202へのカソード流量を減少させることができる。SOFC202へのカソード流量の減少は、よりゆっくりとした速度で熱をSOFC202から除去するが、SOFC202は、SOFC202へのカソード流量が最小流量であるときでさえ依然として温度上昇する場合がある。

この場合、コントローラー228は、冷却ループ212内の冷却剤の流量を減少させるために冷却剤ポンプ216のためのポンプ制御信号を変更する。冷却剤流量の減少は、スターリングエンジン222が高温ボックス201内からの熱をより遅い速度で消費できるようにし、それにより、SOFC202の温度が上昇し得る。また、このプロセス中にスターリングエンジン222により行われる仕事を使用して電気を発生させることができ、これは効率を高める。

コントローラー228によって行われる温度制御プロセスをSOFC202のカソード出口206の温度に関して具体的に説明してきたが、他の制御ポイントが高温ボックス201の内部中に存在する。例えば、カソード出口206の温度に加えておよび/または代えて、コントローラー228は、改質器240の入口242の温度(センサ258を介して)、改質器240の出口244の温度(センサ259を介して)、高温ボックス201の内部の温度(センサ260を介して)、カソード入口204の温度(センサ254を介して)、アノード入口208の温度(センサ256を介して)、および/または、アノード出口210の温度(センサ257を介して)を制御するために冷却剤ポンプ216に印加されるポンプ制御信号を変更してもよい。例えば、カソードブロワ230が最小流量にある場合に、高温ボックス201内の温度が低下していることは、スターリングエンジン222が高温ボックス201内から多過ぎる熱を消費していることを示す。この場合、冷却剤ポンプ216のためのポンプ制御信号は、冷却ループ212内の冷却剤の流量を減少させるように変更される。

図3は、典型的な実施形態におけるSOFC202のための温度制御および熱再利用のためにアノードブロワループでスターリングエンジン222を利用する航走体100のブロック図300である。この実施形態において、改質器240の出口244は、スターリングエンジン222の高温端224へ経路付けられて、アノードブロワ248の入口250へと戻される。これは、改質器240の高温出口244をスターリングエンジンの高温端224に熱的に結合する。動作中、スターリングエンジン222は、改質器240から出た改質燃料から熱を引き出し、アノードブロワ248に入る前に改質燃料を冷却する。一般に、改質燃料は、別個の冷却ループを利用して冷却される。したがって、スターリングエンジン222は、通常は失われるであろう改質燃料からの廃熱を取り戻すことができる。図3は、スターリングエンジン222の高温端224がアノードパージシステム264に結合されることを更に示す。これにより、スターリングエンジン222は、通常は失われるであろうアノードパージシステム264からの廃熱を引き出すことができる。改質燃料およびアノードパージシステム264からの熱の引き出しは、高温ボックス201の内部からの放射熱を捕捉することに加えて行われてもよい。

図4は、典型的な実施形態におけるSOFC202のための温度制御および熱再利用のためにカソードブロワループでスターリングエンジン222を利用する航走体100のブロック図400である。この実施形態において、カソードブロワ230の出口234は、スターリングエンジン222の低温端226へ経路付けられて、熱交換器238へと戻される。これにより、熱をスターリングエンジン222の高温端224からSOFC202のカソードへ供給される酸素へと伝えることができる。これは、混合物が熱交換器238へ経路付けられる前に混合物を予熱し、混合物は、一般に、約100℃未満から約650℃まで加熱される。これにより、スターリングエンジン222のための冷却ループをSOFC202のカソードへ供給される酸素のための予熱プロセスの一部として使用することができる。この実施形態は、スターリングエンジン222の高温端224を熱源のために高温ボックス201の内部に熱的に結合されるように示すが、これに加えておよび/または代えて、高温端224のための前述した熱源のいずれかが設計上の選択事項として使用されてもよい。

スターリングエンジン222を利用すると、通常は航走体100が潜って動作している水へと失われるであろう廃熱を利用して、更なる仕事を行うことができる。また、スターリングエンジン222が可変ヒートシンクとして動作し、それにより、コントローラー228は、冷却ループ212の流量を変えることにより高温ボックス201の内部中の温度を制御することができる。ある場合には、これにより、カソードブロワ230が低速で動作することができ、その結果、航走体100における寄生電気損失が減少される。

図5は、典型的な実施形態におけるスターリングエンジンを利用してSOFCの温度を制御する方法500のフローチャートである。図2−図4のコントローラー228に関して方法500のステップが説明されるが、当業者は、方法500が図示しない他のデバイスまたはシステムによって行われてもよいことを理解できる。方法500のステップは、全てが包括的であるとは限らず、図示しない他のステップを含んでもよい。ステップ502において、コントローラー228は、SOFC202のカソード出口206の温度を(例えばセンサ255を介して)監視する。SOFC202は、高温ボックス201によって取り囲まれるとともに、スターリングエンジン222の高温端224に熱的に結合される。ステップ504において、コントローラー228は、SOFC202のカソード出口206の温度を所定の温度範囲内に維持するために(例えば、冷却ループ212により低温端226に適用される冷却を変えることにより、カソードブロワ230の流量を変えることにより、など)スターリングエンジンの低温端226からの熱除去率を変える。

図に示される或いは本明細書中に記載される任意の様々な要素は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、または、これらの何らかの組み合わせとして実装されてもよい。例えば、要素が専用ハードウェアとして実装されてもよい。専用ハードウェア要素は、「プロセッサ」、「コントローラー」、または、何らかの同様な専門用語と称されてもよい。機能は、プロセッサにより与えられるときには、単一の専用プロセッサによって、単一の共有プロセッサによって、または、そのうちの幾つかが共有されてもよい複数の個々のプロセッサによって与えられてもよい。また、用語「プロセッサ」または「コントローラー」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行できるハードウェアのことを排他的に示すように解釈されるべきでなく、限定を伴うことなく、デジタル信号プロセッサ(DSP)ハードウェア、ネットワークプロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)または他の回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、ソフトウェアを記憶するためのリードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性記憶装置、論理、または、何らかの他の物理的ハードウェアコンポーネント或いはモジュールを暗示的に含んでもよい。

また、要素は、該要素の機能を果たすためにプロセッサまたはコンピュータにより実行できる命令として実装されてもよい。命令の幾つかの例は、ソフトウェア、プログラムコード、および、ファームウェアである。命令は、要素の機能を果たすようにプロセッサに命じるべくプロセッサにより実行されるときに機能できる。命令は、プロセッサにより読み取ることができる記憶デバイスに記憶されてもよい。記憶デバイスの幾つかの例は、デジタルメモリまたは固体メモリ、磁気ディスクや磁気テープなどの磁気記憶媒体、ハードドライブ、または、光学的に読み取り可能なデジタルデータ記憶媒体である。

特定の実施形態が本明細書中で説明されたが、その範囲は、これらの特定の実施形態に限定されない。むしろ、範囲は、以下の特許請求項およびその任意の等価物によって規定される。

201 高温ボックス 202 SOFC 204 カソード入口 206 カソード出口 208 アノード入口 210 アノード出口 212 冷却ループ 214 熱交換器 216 冷却剤ポンプ 222 スターリングエンジン 224 高温側(高温端) 226 低温側(低温端) 228 温度管理コントローラー 230 カソードブロワ 238 熱交換器 240 燃料改質器 248 アノードブロワ 254−260 温度センサ、センサ 262 発電機ヘッド 264 アノードパージシステム

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