Vehicle data storage device, controller and vehicle data recording system

申请号 JP2010287650 申请日 2010-12-24 公开(公告)号 JP5187387B2 公开(公告)日 2013-04-24
申请人 株式会社デンソー; 发明人 瑛介 西野; 雄二 長野;
摘要
权利要求
  • 車両データを一時的に記録する第1の記憶手段と、
    制御データを記録する制御データ領域を有する不揮発性の第2の記憶手段と、
    車両衝突事故情報が与えられると前記第1の記憶手段に記録された前記車両データを、前記第2の記憶手段における前記制御データ領域に前記制御データに対して上書きして記録する記録制御手段とを備えてなる車両データ記録装置。
  • 前記記録制御手段には、各種センサや各種アクチュエータの異常情報が与えられ、当該異常情報の総数が多いほど、前記第2の記憶手段の制御データ領域における前記車両データの記録領域を多くすることを特徴とする請求項1に記載の車両データ記録装置。
  • 前記記録制御手段は、予め定義された車両状態に応じて前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を変更することを特徴とする請求項1に記載の車両データ記録装置。
  • センサやアクチュエータの故障状態を当該センサやアクチュエータの種類によって異なる重要度で示し、車両衝突事故時での当該重要度の総和が多いほど、前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を多くすることを特徴とする請求項1に記載の車両データ記録装置。
  • 前記記録制御手段は、車両データを前記制御データ領域に前記制御データに対して上書きして記録し、且つ当該車両データを記録した領域を上書き禁止とすることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両データ記録装置。
  • 一つの制御データとしてデフォルト値と学習値とを有し、当該学習値が前記制御データ領域に記録されている状態では、当該学習値の制御データ領域を車両データの記録領域とすることを特徴とする請求項1に記載の車両データ記録装置。
  • 前記記録制御手段は、各種センサや各種アクチュエータの異常によって発生した車両データを、当該センサ又はアクチュエータの制御データを記録する制御データ領域に上書き記録することを特徴とする請求項1に記載の車両データ記録装置。
  • 前記上書き禁止された車両データ記録領域は外部手段によって上書き禁止の解除及びデフォルト値の設定が可能であることを特徴とする請求項5に記載の車両データ記録装置。
  • 車両データを一時的に記録する第1メモリと、制御データを記録する制御データ領域を有する不揮発性の第2メモリの記憶制御を行うコントローラであって、
    車両衝突事故情報が与えられると前記第1メモリに記録された車両データを、前記第2メモリの前記制御データ領域に上書きして記録する旨の命令を出力するコントローラ。
  • センサと、
    前記センサに電気的に接続されるとともに、前記センサからの出力信号に基づき車両衝突事故情報を出力する第1コントローラと、
    車両データを一時的に記録する第1メモリと、
    制御データを記録する制御データ領域を有する不揮発性の第2メモリと、
    前記第1コントローラに電気的に接続されるとともに、車両衝突事故情報が与えられると前記第1メモリに記録された前記車両データを、前記制御データ領域の前記制御データに対して上書きして記録する第2コントローラとを備えてなる車両データ記録システム。
  • 说明书全文

    本発明は、衝突事故時に車両データを記録する車両データ記録装置、コントローラ及び車両データ記録システムに関する。

    従来より、車両の衝突事故の原因を特定するために、車両衝突事故時の速度やアクセル開度、ブレーキ圧などの車両データを記憶手段に記録(記憶)する技術がある(例えば特許文献1、2)

    特開2002−304649号公報

    特開2006−350583号公報

    ところが、上述の技術では、車両衝突事故時の車両データを記録する領域が小さい場合には、記録できる車両データ量が制約されるため、車両衝突事故の原因が特定しにくくなるといった問題が生じる。 この問題は、記憶手段の容量を増加することで解決可能であるが、コストの増加を招いてしまう。

    本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、記憶手段の容量の増加を来すことなく、記録保存できる車両データ量を多くすることができて、車両衝突事故の原因が特定しやすくなる車両データ記録装置、コントローラ及び車両データ記録システムを提供することにある。

    本発明は次の点に着目してなされている。 車両においては、通常、車両データを逐次第1の記憶手段に記録しており、又、車両を制御するための制御データを不揮発性の第2の記憶手段に記録している。 衝突事故時において残すべきデータとしては、制御データよりも衝突事故時における車両データのほうが重要度が高いものである。 そこで第2の記憶手段における制御データを記録するための領域を、衝突事故時に車両データの記録領域として使用すれば、第2の記録手段の容量を増加することなく車両データを記録できると考えられる。

    この点を考慮した請求項1の車両データ記録装置によれば、記録制御手段が、車両衝突事故情報が与えられたときに、第2の記憶手段において通常では制御データを記録する制御データ領域に、車両衝突事故時の車両データつまり第1の記憶手段に記録している車両データを、前記制御データに対して上書きして記録するから、第2の記憶手段に、制御データ領域以外に車両データ専用の多くのデータ領域を常設するといったことをせずに、多くの車両データを記録でき、従って、当該第2の記憶手段の容量を増加することなく、車両データを記録できる。

    請求項2の車両データ記録装置は、前記記録制御手段に各種センサや各種アクチュエータの異常情報が与えられ、記録制御手段が、当該異常情報の総数が多いほど前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を多くすることを特徴とする。

    衝突事故時において各種センサや各種アクチュエータの異常が多い場合、事故原因解析のためのデータ数も多いほうが良い。 この点を考慮した請求項2の車両データ記録装置によれば、上述した構成であるから、異常情報の総数が多いほど、衝突事故の解析に有用な多数の車両データを残すことができる。

    請求項3の車両データ記録装置は、前記記録制御手段が、予め定義された車両状態に応じて前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を変更することを特徴とする。

    車両衝突事故時において、例えばエアバッグが作動した車両状態と、エアバックが作動していない車両状態とでは、事故原因解析の重要度も異なる。 従って、記録する車両データ量も車両状態に応じて変更したほうが良い。 この点を考慮した請求項3によれば、上述した構成であるから、車両衝突事故時の車両状態に応じて車両データの記録領域を変更できて、事故原因解析にとって有効となる。

    請求項4の車両データ記録装置は、センサやアクチュエータの故障状態を当該センサやアクチュエータの種類によって異なる重要度で示し、車両衝突事故時での当該重要度の総和が多いほど、前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を多くすることを特徴とする。

    車両衝突事故時において、故障の種類によって車両データ量が多く必要であったり、又は少なくても良かったりする。 この点を考慮した請求項4によれば、上述した構成であるから、特定のセンサやアクチュエータの故障の重要度を高く設定しておけば、車両衝突時の当該特定のセンサやアクチュエータの故障時に車両データ量を多くでき、特定故障の解析にとって有効となる。

    請求項5の車両データ記録装置は、前記記録制御手段が、車両データを前記制御データ領域に前記制御データに対して上書きして記録し、且つ当該車両データを記録した領域を上書き禁止とすることを特徴とする。
    通常では制御データ領域に車両制御部から制御データが上書きされるおそれがあるが、この請求項5によれば、車両データを記録した後は当該車両データを保護することができる。

    請求項6の車両データ記録装置は、一つの制御データとしてデフォルト値と学習値とを有し、当該学習値が前記制御データ領域に記録されている状態では、当該学習値の制御データ領域を車両データの記録領域とする。
    車両衝突事故時には、車両は退避走行が必要となることがある。 この場合学習値がなくても走行に必要なデフォルト値の制御データがあれば、退避走行は可能である。 この点を考慮した請求項6では、上述した構成としたから、車両の退避走行を可能としつつ、走行に問題のない制御データ領域を車両データの記録に利用できる。

    請求項7の車両データ記録装置は、前記記録制御手段が、各種センサや各種アクチュエータの異常によって発生した車両データを、当該センサ又はアクチュエータの制御データを記録する制御データ領域に上書き記録することを特徴とする。

    上記構成においては、例えばクルーズ制御に関するセンサやアクチュエータが異常や故障を起こした場合、クルーズデータを記録する制御データ領域にこれらセンサやアクチュエータ異常などに関する車両データを上書き記録することになる。 又、例えばスロットル制御に関するセンサやアクチュエータが異常や故障を起こした場合、スロットルデータを記録する制御データ領域にスロットル制御に関するセンサやアクチュエータが異常などに関する車両データを上書き制御することになる。 このように各種センサや各種アクチュエータが異常を起こした場合、そのセンサやアクチュエータに係る制御データは使用できないものとなるから、当該異常の発生によって不要となった制御データの制御データ領域を同じカテゴリーの車両データの記録のために使用することは、制御データ領域を有効に利用できることになる。

    請求項8の車両データ記録装置は、前記上書き禁止された車両データ記録領域は外部手段によって上書き禁止の解除及びデフォルト値の設定が可能であることを特徴とする。 これによれば、車両データ記録装置を再度使用可能な状態とすることができる。

    本発明の第1の実施形態を示す全体の電気的構成を示すブロック図

    マイクロコンピュータの制御内容を示すフローチャート

    不揮発性メモリのデータ領域を示すための概念図

    車両データの記録の様子を示す概念図

    本発明の第2の実施形態を示す図2相当図

    図4相当図

    図3相当図

    本発明の第3の実施形態を示す図2相当図

    本発明の第4の実施形態を示す図2相当図

    故障状態の重要度を点数化して示す図

    以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。 図1には全体構成を示している。 制御ECU(Electronic Control Unit)1は車両データ記録装置に相当し、記録制御手段に相当するマイクロコンピュータ2と第2の記録手段たる不揮発性メモリ(例えばEEPROM)3とを含んで構成されている。 前記マイクロコンピュータ2はCPU2a、ROM2b、RAM2cを備えて構成されている。 前記ROM2bには制御プログラムや、制御データのデフォルト値などが記憶されている。 前記RAM2cは第1の記憶手段に相当するもので、高速書き込みが可能で使用劣化も少ない例えばSRAMから構成されており、このRAM2cには、逐次車両データが一時記録される(後述する)。

    又、前記不揮発性メモリ3には、図3(a)に示すように、各種制御データを記憶する制御データ領域R4〜R15が設けられていると共に、車両データ専用データ領域R16が設けられている。 なおデータ領域R1〜R3は、制御データとは別に必要なデータ(車両識別情報、法規認証データ、イモビライザー用データなど)を記録する領域である。

    前記制御ECU1には、図1に示すように、各種センサ又はアクチュエータ群などを含む機器群4から異常情報(故障情報)及び車両データが与えられる。 この機器群4が制御ECU1に与える車両データとしては、エンジン回転数、車速、エンジン温、アクセル開度、アクセル操作履歴、スロットル開度、シフト位置、前後Gセンサ値、ブレーキ圧などがある。 つまりアクチュエータの制御量やセンサの検出値は、車両データの一種である。

    エアバッグECU5は、衝突検知センサ6から衝突を検知した旨の電気信号を受信したときに制御ECU1に電気的な衝突判定信号を与える。 さらにこのエアバッグECU5は、自身がエアバッグを動作させたときにはエアバッグ動作信号を前記制御ECU1に与える。

    なお、スキャンツール7は前記不揮発性メモリ3に記録されたデータを読み出すためのものである。
    前記制御ECU1は、図4に示すように、設定時間間隔(例えば1秒置き)に車両データを前記RAM2cに記録しており、この場合、3回分を超えた記録データに最新のデータを上書きして記録する。 又、衝突判定信号を受信すると、この直後の所定時間の車両データ(以下瞬時データという)も記録する。

    図2には、前記制御ECU1におけるマイクロコンピュータ2の記憶制御手段としての制御内容を示している。 詳細には、図2の処理はCPU2aにより実施される。 ステップS1では衝突判定信号を受信したか否かを判断しており、衝突判定信号を受信すれば、ステップS2で、RAM2cに記録してある車両データを、図3(b)に示すように、不揮発性メモリ3における車両データ専用領域R16のみならず、制御データ領域R10〜R15に、当該制御データ領域R10〜R15に記録された制御データに上書きして記録する。 言い換えるならば、制御データ領域に車両データを記憶する旨の命令をCPU2aが出する。

    上記記録する車両データとしては、図3(b)に示すように、前記瞬時データ、1秒前の車両データ、2秒前の車両データ、3秒前の車両データとしている。
    そして、ステップS3では、車両データを記録した制御データ領域への上書き(再書き込み)を禁止にする。 この上書き禁止された車両データ記録領域は外部手段に相当する前記スキャンツール7によって上書き禁止の解除及びデフォルト値の設定が可能である。

    上述した第1の実施形態によれば、記録制御手段に相当するマイクロコンピュータ2に、車両衝突事故情報である事故判定信号が与えられると、当該マイクロコンピュータ2が、不揮発性メモリ3において通常では制御データを記録する制御データ領域R10〜R15に、車両衝突事故時の車両データつまりRAM2cに記録している車両データを、前記制御データに対して上書きして記録するから、不揮発性メモリ3に、制御データ領域以外に車両データ専用の多くのデータ領域を常設するといったことをせずに、多くの車両データを記録でき、従って、当該不揮発性メモリ3の容量を増加することなく、車両データを記録できる。

    次に本発明の第2の実施形態について図5ないし図7を参照して説明する。 前記制御ECU1は、図6に示すように、設定時間間隔(例えば1秒置き)に車両データを前記RAM2cに記録しており、この場合、5回分を超えた記録データに最新のデータを上書きして記録する。 又、衝突判定信号を受信すると、この直後の所定時間の車両データ(以下瞬時データという)も記録する。 この所定時間満了時に、後述する故障発生数が確定する。
    前記制御ECU1には、センサやアクチュエータなどの機器群4から故障などの異常情報が与えられており、その異常情報の総数(故障発生数)に応じた制御を後述するように行う。

    図5において、ステップT1で衝突判定信号を受信したと判断すると、ステップT2で故障発生数(これは前述の所定時間満了で確定する)が、10個以上、2個以上9個以下、1個以下のいずれであるかを判断する。 故障発生数が10個以上であれば、ステップT3に移行して、必要なデータ(車両識別情報、法規認証データ、イモビライザー用データなど)のデータ領域R1〜R3を除く全ての制御データ領域R4〜R15、及び車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップT6で、図7(b)に示すように、車両データ(瞬時データ、1秒前のデータ〜5秒前のデータ)を上書きして記録する。

    又、前記故障発生数が2個以上9個以下であれば、ステップT4に移行して、制御データ領域R4〜R15のうち一部の制御データ領域R10〜R15、及び車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップT7で、図7(c)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ、1秒前の車両データ〜3秒前の車両データ)を、上書きして記録する。

    又、前記故障発生数が1個以下であれば、ステップT5に移行して、制御データ領域R4〜R15は使用せずに、車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップT8で、図7(d)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ)を記録する。

    次のステップT9では、記録完了フラグをオンし、上書きを禁止する。
    上述した第2の実施形態によれば、センサやアクチュエータの故障発生数(異常情報の総数)が多いほど不揮発性メモリ3の制御データ領域における車両データの記録領域を多くするから、故障発生数が多いほど、衝突事故の解析に有用な多数の車両データを残すことができ、事故原因解析に有効となる。

    又、この第2の実施形態によれば、車両データを不揮発性メモリ3の制御データ領域に制御データに対して上書きして記録し、且つ当該車両データを記録した領域を上書き禁止とするから、通常では制御データ領域に車両制御部から制御データが上書きされるおそれがあるが、車両データを記録した後は当該車両データを確実に保護することができる。

    図8は本発明の第3の実施形態を示している。 ステップU1で衝突判定信号受信を判断すると、ステップU2で、予め定義された車両状態であるエアバッグが作動したか否かについて判断する。 このエアバッグ作動か否かの情報はエアバッグECU5から供給される。 エアバッグが作動した場合には、ステップU3に移行して、制御データ領域R4〜R15のうち一部の制御データ領域R10〜R15、及び車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップU5で、前記図7(c)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ、1秒前の車両データ〜3秒前の車両データ)を、上書きして記録する。

    又、ステップU2でエアバッグが作動していないことが判断されると、ステップU4に移行して、制御データ領域R4〜R15は使用せずに、車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップU6で、前記図7(d)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ)を記録する。

    次のステップU7では、記録完了フラグをオンし、上書きを禁止する。
    上述した第3の実施形態によれば、予め定義された車両状態(エアバッグ作動と非作動)に応じて制御データ領域における車両データの記録領域を変更するから、事故原因解析にとって有効となる。 ちなみに、車両衝突事故時において、例えばエアバッグが作動した車両状態と、エアバックが作動していない車両状態とでは、事故原因解析の重要度も異なるが、本実施形態では、上述した構成であるから、車両衝突事故時の車両状態の重要度に応じて車両データの記録領域を変更できて、事故原因解析にとって有効となる。 なお、ステップU3で割り当てる制御データ領域は、車両退避走行に使用しない制御データを記録した制御データ領域が好ましい。

    図9及び図10は本発明の第4の実施形態を示している。 図9において、ステップV1で衝突判定信号受信が判断されると、ステップV2で、発生した故障内容から異常度を判定する。 すなわち、図10に示すように、予め、センサやアクチュエータの故障状態について当該センサやアクチュエータの種類によって異なる重要度を設定しており、例えば、概略的には、スロットルモータ関係の故障や、アクチュエータ系電源ラインの故障などに対しては重要度の点数(重み)を高くしている。

    前記異常度の総和が10点以上であれば、ステップV4に移行して、必要なデータのデータ領域R1〜R3を除く全ての制御データ領域R4〜R15、及び車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップV7で、前記図7(b)に示すように、車両データ(瞬時データ、1秒前のデータ〜5秒前のデータ)を上書きして記録する。

    又、前記重要度の総和が2点以上9点以下であれば、ステップV5に移行して、制御データ領域R4〜R15のうち一部の制御データ領域R10〜R15、及び車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップV8で、前記図7(c)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ、1秒前の車両データ〜3秒前の車両データ)を、上書きして記録する。

    又、前記重要度の総和が1点以下であれば、ステップV6に移行して、制御データ領域R4〜R15は使用せずに、車両データ専用領域R16を車両データの記録領域として割り当て、ステップV9で、前記図7(d)に示すように、車両データ(この場合、瞬時データ)を記録する。

    次のステップV10では、記録完了フラグをオンし、上書きを禁止する。
    上述した第4の実施形態によれば、センサやアクチュエータの故障状態を当該センサやアクチュエータの種類によって異なる重要度で示し、車両衝突事故時での当該重要度の総和が多いほど、前記制御データ領域における前記車両データの記録領域を多くするようにした。

    車両衝突事故時において、故障の種類によって車両データ量が多く必要であったり、又は少なくても良かったりする。 この点を考慮した第4の実施形態によれば、上述した構成であるから、特定のセンサやアクチュエータの故障の重要度を高く設定しておけば、車両衝突時の当該特定のセンサやアクチュエータの故障時に車両データ量を多くでき、特定故障の解析にとって有効となる。

    本発明の実施形態は、次のように変更しても良い。
    車両データ記録装置1が、一つの制御データとしてデフォルト値と学習値とを有し、当該学習値が前記制御データ領域に記録されている状態では、当該学習値の制御データ領域を車両データの記録領域とするようにしても良い(請求項6)。 具体的には、図3(a)において、インジェクタ特性学習値や、スロットル学習値(スロットル全閉位置学習値)、F/B学習値(空燃比フィードバック学習値)は、夫々デフォルト値が、マイクロコンピュータ2のROM2bに記憶されている。 そして、マイクロコンピュータ2はこれらインジェクタ特性学習値、スロットル学習値、F/B学習値を記録している制御データ領域R5、R10、R11を車両データの記録領域として優先的に割り当てる。

    このようにすれば、車両の退避走行を可能としつつ、走行に問題のない制御データ領域を車両データの記録に利用できる。 つまり、車両衝突事故時には、車両は退避走行が必要となることがある。 この場合学習値がなくても走行に必要なデフォルト値の制御データがあれば、退避走行は可能である。 従って、学習値を制御データとして記録している制御データ領域を車両データの記録領域とすることで、上述したように、車両の退避走行を可能としつつ、走行に問題のない制御データ領域を車両データの記録に利用できるのである。

    又、次のような実施形態としても良い。 すなわち、記録制御手段が、各種センサや各種アクチュエータの異常によって発生した車両データを、当該センサ又はアクチュエータの制御データを記録する制御データ領域に上書き記録する(請求項7)。

    上記構成においては、例えばクルーズ制御に関するセンサやアクチュエータが異常や故障を起こした場合、クルーズデータを記録する制御データ領域にこれらセンサやアクチュエータ異常などに関する車両データを上書き記録することになる。 又、例えばスロットル制御に関するセンサやアクチュエータが異常や故障を起こした場合、スロットルデータを記録する制御データ領域にスロットル制御に関するセンサやアクチュエータが異常などに関する車両データを上書き制御することになる。 このように各種センサや各種アクチュエータが異常を起こした場合、そのセンサやアクチュエータに係る制御データは使用できないものとなるから、当該異常の発生によって不要となった制御データの制御データ領域を同じカテゴリーの車両データの記録のために使用することは、制御データ領域を有効に利用できることになる。

    なお、本発明の実施形態は上述した各実施形態に限られるものではなく、例えば制御データとしては、図3に示した各制御データに限られるものではなく、種々の制御データが考えられる。 又、車両データのデータ内容も適宜変更できる。 又、第1の記憶手段もSRAMに限るものではなく、又、第2の記憶手段も不揮発性であれば良く、EEPROM以外の不揮発性メモリでも良い。 又、第1の記憶手段をマイクロコンピュータ外に設けても良いし、第2の記憶手段をマイクロコンピュータ外に設けても良い。
    請求項9におけるコントローラはCPU2aに相当し、請求項10におけるセンサは衝突検知センサ6、第1コントローラはエアバッグECU5、第2コントローラはCPU2aに相当する。

    図面中、1は制御ECU(車両データ記録装置)、2はマイクロコンピュータ(記録制御手段)、2cはRAM(第1の記憶手段)、3は不揮発性メモリ(第2の記憶手段)、R4〜R15は制御データ領域、5はエアバッグECU、6は衝突検知センサを示す。

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