パーキングブレーキユニット

申请号 JP2015548076 申请日 2015-07-22 公开(公告)号 JPWO2016027609A1 公开(公告)日 2017-06-01
申请人 Kyb株式会社; 发明人 鈴木 努; 努 鈴木;
摘要 作動 流体 の供給によって車輪(1)を制動するブレーキ装置(100)のパーキングブレーキユニット(101)であって、筒状に形成されて内周に第1係合部(113)を有し、背面に画成される圧 力 室(105)に供給される作動流体の圧力によって第1方向に移動する第1ピストン(110)と、第1方向とは逆の第2方向に第1ピストン(110)を付勢する第1付勢部材(118)と、第1ピストン(110)の内周に摺動自在に設けられて外周に第2係合部(123)を有する第2ピストン(120)と、第1係合部(113)と第2係合部(123)とを係合させる係合部材(130)と、を備え、第2ピストン(120)は、第1ピストン(110)が第2方向へ移動するとブレーキライニング(2)を車輪(1)が制動状態となる方向に移動させる。
权利要求

車輪とともに回転するブレーキディスクに作動流体の供給によってアクチュエータの出部材がブレーキライニングを押しつけて前記車輪を制動するブレーキ装置のパーキングブレーキユニットであって、 筒状に形成されて内周に第1係合部を有し、背面に画成される圧力室に供給される作動流体の圧力によって第1方向に移動する第1ピストンと、 前記第1方向とは逆の第2方向に前記第1ピストンを付勢する第1付勢部材と、 前記第1ピストンの内周に摺動自在に設けられて外周に第2係合部を有する第2ピストンと、 前記第1係合部と前記第2係合部とを係合させる係合部材と、を備え、 前記第2ピストンは、前記第1ピストンが前記第2方向へ移動すると前記ブレーキライニングを前記車輪が制動状態となる方向に移動させるパーキングブレーキユニット。請求項1に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記第1係合部は、前記第1ピストンの内周に円弧状に形成される第1係合溝であり、 前記第2係合部は、前記第2ピストンの外周の前記第1係合溝に対応する周方向の位置に円弧状に形成される第2係合溝であり、 前記係合部材は、円形断面を有し前記第1係合溝及び前記第2係合溝に対応する円弧状に形成されるパーキングブレーキユニット。請求項1又は2に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記第2ピストンの内周に摺動自在に設けられて外周に第3係合部を有する解除部材を更に備え、 前記第2係合部は、前記第2ピストンを径方向に貫通して形成され、 前記係合部材は、解除操作が行われると前記第2係合部と前記第3係合部とを係合させて前記第1係合部との係合を解除するパーキングブレーキユニット。請求項3に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記第2ピストンに対して前記解除部材を軸方向に付勢する第2付勢部材を更に備え、 前記係合部材は、前記解除部材が前記第2付勢部材の付勢力に抗して前記第2ピストン内に押し込まれると、前記第2係合部と前記第3係合部とを係合させて前記第1係合部との係合を解除するパーキングブレーキユニット。請求項1から4のいずれか一つに記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記ブレーキ装置は、 車体又は台車に支持されるブレーキ本体と、 前記ブレーキ本体に対して一端部と他端部との間の支持部が回動可能に支持されて前記ブレーキディスクの両面に臨んで各々設けられ、前記他端部が前記ブレーキライニングを支持する一対のリンクアームと、 前記一対のリンクアームの前記一端部どうしを連結する連結部材と、 前記アクチュエータの前記出力部材に回動可能に連結され前記出力部材の進退によって回動するレバーと、 前記レバーの回動によって回転軸を中心に回転する回転部と前記回転軸からオフセットされた位置に中心軸を有し前記レバーの回動によって前記回転軸を中心として円弧状に回動して前記一対のリンクアームの各々の前記一端部の間の距離を拡縮する偏心部とを有する偏心カムと、を備え、 前記偏心カムは、前記第2ピストンの進退によって回転するパーキングブレーキユニット。請求項5に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記第2ピストンは、前記第1ピストンが前記第2方向へ移動すると前記出力部材を前記車輪が制動状態となる方向に移動させるパーキングブレーキユニット。請求項6に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記連結部材を挟んで前記アクチュエータと対向して設けられるパーキングブレーキユニット。請求項5に記載のパーキングブレーキユニットであって、 前記ブレーキ装置は、前記偏心カムに連結されるパーキングレバーを更に備え、 前記偏心カムは、前記パーキングレバーの一端部が連結され前記回転部の中心軸からオフセットされた位置に中心軸を有する第2偏心部を更に有し、 前記第2ピストンは、前記第1ピストンが前記第2方向へ移動すると前記パーキングレバーを回動させて、前記車輪が制動状態となる方向に前記偏心カムを回転させるパーキングブレーキユニット。

说明书全文

本発明は、ブレーキ装置のパーキングブレーキユニットに関するものである。

従来から、鉄道車両等の車両には、油圧や空気圧などの流体圧を利用して制動を行うブレーキ装置が用いられている。JP2009−162243Aには、車輪とともに回転するディスクを一対の制輪子で挟持して、ディスクと制輪子との間の摩擦によって車輪の回転を制動するキャリパブレーキ装置が開示されている。このキャリパブレーキ装置は、圧力室に導かれる圧縮空気によって押圧ピストンがシリンダに対して摺動し、制輪子をディスクに押し付けるものである。

しかしながら、JP2009−162243Aのキャリパブレーキ装置は、圧力室に圧縮空気が導かれた場合に制動状態になるポジティブブレーキである。このキャリパブレーキ装置を駐車時のパーキングブレーキとして用いるためには、圧力室に圧縮空気が入った状態を維持する必要がある。そのため、このキャリパブレーキ装置は、パーキングブレーキとして用いるのには適していない。

本発明は、ポジティブブレーキに適用可能なパーキングブレーキユニットを提供することを目的とする。

本発明のある態様によれば、パーキングブレーキユニットが、筒状に形成されて内周に第1係合部を有し圧力室に供給される作動流体の圧力によって第1方向に移動する第1ピストンと、第1方向とは逆の第2方向に第1ピストンを付勢する第1付勢部材と、第1ピストンの内周に摺動自在に設けられて外周に第2係合部を有する第2ピストンと、第1係合部と第2係合部とを係合させる係合部材と、を備え、第2ピストンは、第1ピストンが第2方向へ移動するとブレーキライニングを車輪が制動状態となる方向に移動させる。

図1は、本発明の第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニットが適用されるブレーキ装置の平面図である。

図2は、図1における正面図である。

図3Aは、本発明の第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの非制動状態を示す断面図である。

図3Bは、図3AにおけるIIIB−IIIB断面図である。

図4は、本発明の第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの制動状態を示す断面図である。

図5は、本発明の第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの解除状態を示す断面図である。

図6は、本発明の第2の実施形態に係るパーキングブレーキユニットが適用されるブレーキ装置の平面図である。

図7は、本発明の第2の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの非制動状態を示す断面図である。

図8は、本発明の第2の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの制動状態を示す断面図である。

図9は、本発明の第2の実施形態に係るパーキングブレーキユニットの解除状態を示す断面図である。

図10は、本発明の第3の実施形態に係るパーキングブレーキの正面図である。

図11は、図10におけるB矢視図である。

以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。

(第1の実施形態) 以下、図1から図5を参照して、本発明の第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニット101について説明する。

まず、図1及び図2を参照して、パーキングブレーキユニット101が適用されるブレーキ装置100の全体構成について説明する。

ブレーキ装置100は、主に鉄道車両に適用されるものである。ブレーキ装置100は、車輪1とともに回転するブレーキディスク1aを挟持して車輪1を制動するものである。具体的には、ブレーキ装置100は、ブレーキディスク1aをその両面から一対のブレーキライニング2で挟持し、ブレーキディスク1aとブレーキライニング2との間の摩擦力によって車輪1の回転を制動する。

ブレーキディスク1aは、車輪1の表裏両面に形成されて車輪1と一体に回転する。ブレーキディスク1aを車輪1と一体に形成する構成に代えて、車輪1とともに回転する別体のブレーキディスク1aを設けてもよい。

ブレーキライニング2は、非制動時には、ブレーキディスク1aと予め設定された所定の間隔をあけて対向する(図1に示す状態)。ブレーキライニング2は、制動時には、ブレーキディスク1aに向かって移動し、ブレーキディスク1aに平行に当接して押圧される。

ブレーキライニング2は、ブレーキ装置100のライニング保持部3に支持される裏板部2aと、制動時にブレーキディスク1aに当接する摩擦部材2bと、を有する。摩擦部材2bは、複数のセグメントからなり、裏板部2aの表面に固定される。ブレーキライニング2は、摩擦部材2bとブレーキディスク1aとの当接によって発生する摩擦力によって、車輪1の回転を制動する。

ライニング保持部3は、ブレーキライニング2の裏板部2aが挿入されるアリ溝(図示省略)を有する。ライニング保持部3の上下の端部には、一対のアンカボルト5によってライニング保持部3に固定されるアンカブロック4が各々設けられる。アンカブロック4は、ブレーキライニング2の裏板部2aの長手方向(図2では上下方向)の端部を固定する。これにより、アリ溝に挿入されたブレーキライニング2は、ライニング保持部3に保持される。

ブレーキ装置100は、ブレーキ本体10と、ブレーキ本体10に対して一端部31と他端部33との間の支持部32が回動可能に支持される一対のリンクアーム30と、一対のリンクアーム30の一端部31どうしを連結する連結部材としての連結ロッド35と、連結ロッド35に取り付けられ、出力部材としてのロッド21を進退させるアクチュエータ20と、アクチュエータ20のロッド21に回動可能に連結されロッド21の進退によって回動するレバー40と、一対のリンクアーム30の一端部31のうち少なくとも一方に設けられ、レバー40の回動によって伝達される力を倍力して支持部32を支点にリンクアーム30を回動させる倍力ユニット50と、駐車時に車輪1を制動状態にするパーキングブレーキユニット101と、を備える。

ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両に適用される場合には、台車(図示省略)に支持される。ブレーキ本体10は、ブレーキ装置100が鉄道車両以外の車両に適用される場合には、車体(図示省略)に支持される。

アクチュエータ20は、作動流体としての圧縮空気の圧力によって作動する流体圧アクチュエータである。圧縮空気に代えて、作動油等の液体など他の流体を作動流体として用いてもよい。アクチュエータ20は、運転者の制動操作に基づいて作動し、連結ロッド35に取り付けられるアクチュエータ本体20aに対してロッド21を進退させる。

アクチュエータ20は、リンクアーム30の一端部31よりも支持部32から離れた位置に設けられる。つまり、アクチュエータ20は、連結ロッド35を挟んでブレーキ本体10と対向するように設けられる。これにより、アクチュエータ20が連結ロッド35と一対のリンクアーム30とによって囲まれる領域の外側に設けられるため、リンクアーム30の設計自由度が向上する。よって、リンクアーム30を短くすることができるため、ブレーキ装置100の小型軽量化が可能である。

図2に示すように、ロッド21は、一対のレバー40に各々連結される連結部21aと、一対の連結部21aの間に形成される凹部21bと、を有するU字状に形成される。凹部21bは、ロッド21がアクチュエータ本体20aから退出したときに、ロッド21と連結ロッド35との干渉を防止するものである。よって、ロッド21がアクチュエータ本体20aから退出する際には、連結ロッド35が凹部21bに入り込み、一対の連結部21aが連結ロッド35を避けて伸長することとなる。

ロッド21は、各々の連結部21aにレバー40を回動可能に各々連結する一対の連結シャフト22を有する(図1参照)。一対の連結シャフト22は、同軸に設けられる。連結シャフト22は、その中心軸がブレーキライニング2と平行となるように配設される。ロッド21が往復動する中心軸の延長線上には、ブレーキディスク1aの中心が位置する。ロッド21は、アクチュエータ本体20aに対して進退するとともに、ブレーキライニング2が移動可能な方向(図1では上下方向)に揺動可能である。

図1に示すように、リンクアーム30は、ブレーキディスク1aの両面に臨んで各々設けられる。一対のリンクアーム30の一端部31どうしは、連結ロッド35によって連結される。リンクアーム30の他端部33は、ブレーキディスク1aに摺接して摩擦力を付与するブレーキライニング2を揺動可能に支持する。図2に示すように、リンクアーム30は、上下に設けられる一対のアーム部30aを有する略U字状に形成される。

図1に示すように、一方のリンクアーム30の一端部31には、連結ロッド35とリンクアーム30とを貫通して連結する連結シャフト31aが設けられる。他方のリンクアーム30の一端部31には、連結ロッド35とリンクアーム30と一対のレバー40とを貫通して連結して、アクチュエータ20のロッド21の進退による力を倍力してリンクアーム30を回動させる倍力ユニット50が設けられる。

この構成に代えて、一方のリンクアーム30の一端部31と他方のリンクアーム30の一端部31とに、ともに倍力ユニット50を設けてもよい。その場合、各々の倍力ユニット50が一方のリンクアーム30と他方のリンクアーム30とをそれぞれ回動させることができる。また、連結ロッドを一方のリンクアーム30に連結される第1連結部材と他方のリンクアーム30に連結される第2連結部材とに分割して、それらの間に倍力ユニット50を設けてもよい。倍力ユニット50については、後で詳細に説明する。

リンクアーム30の支持部32には、リンクアーム30とブレーキ本体10とを貫通して連結するアームシャフト32aが設けられる。リンクアーム30は、アームシャフト32aによってブレーキ本体10に回動可能に支持される。ブレーキ装置100の制動時にブレーキディスク1aからブレーキライニング2に作用する周方向の接線力は、支持部32からアームシャフト32aを介してブレーキ本体10に作用する。

リンクアーム30の他端部33には、リンクアーム30とライニング保持部3とを貫通して連結するライニングシャフト33aが設けられる。ライニング保持部3は、ライニングシャフト33aによってリンクアーム30に回動可能に支持される。これにより、ブレーキライニング2は、リンクアーム30に対して揺動可能となり、制動時にブレーキディスク1aに常に平行に当接することができる。

レバー40は、アクチュエータ20のロッド21の進退による力を倍力ユニット50に伝達する。レバー40の一端部41は、ロッド21の連結シャフト22に回動可能に連結される。レバー40の他端部42は、倍力ユニット50の後述する偏心部53に回動不能に連結される。

レバー40は、ロッド21がアクチュエータ本体20aに対して進退すると、連結シャフト22と偏心部53との間で回動する。レバー40は、ロッド21がアクチュエータ本体20aから最も退出した状態では、連結ロッド35と平行な位置まで回動する。

図2に示すように、倍力ユニット50は、レバー40の回動によって回転軸A1を中心に回転する偏心カム51を有する。偏心カム51の回転軸A1は、リンクアーム30に対する位置が、連結シャフト31aの中心軸と同じ位置となるように設けられる。

偏心カム51は、連結ロッド35に回動可能に連結される回転部52と、偏心カム51の回転軸A1からオフセットされた位置に中心軸A2を有しレバー40の回動によって回転軸A1を中心として円弧状に回動する偏心部53と、偏心部53と同軸に形成されリンクアーム30に回転可能に支持される一対のアーム連結部54と、を有する。偏心カム51は、パーキングブレーキユニット101の後述する第2ピストン120の進退によって回転する。

回転部52は、連結シャフト31aと同じ外径に形成される。回転部52の中心軸が、偏心カム51の回転軸A1である。

偏心部53は、回転部52と比較して小径に形成される。偏心部53は、回転部52の軸方向両側に各々設けられる。偏心部53には、レバー40が相対回動不能に連結される。よって、ロッド21がアクチュエータ本体20aに対して進退してレバー40が回動すると、偏心部53が回転軸A1を中心とする円弧状に回動して、一対のリンクアーム30の間の距離を拡縮する。

アーム連結部54は、偏心部53と同径に形成される。アーム連結部54は、偏心部53を挟んで回転部52の反対側に設けられる。これに代えて、アーム連結部54を、偏心部53と比較して小径に形成してもよい。また、アーム連結部54を、偏心部53と回転部52との間に各々設けてもよい。

このように、偏心カム51は、中央に回転部52を有し、その両端に回転部52よりも小径な偏心部53を有し、更にその両端に偏心部53と同径又は偏心部53よりも小径なアーム連結部54を有する。よって、偏心カム51は、中央から両端部に向かって段階的に小径になるため、加工が容易である。また、偏心カム51に連結ロッド35とレバー40とリンクアーム30とを順番に組み立てることができるため、組み立て性が良好である。

ブレーキ装置100は、ブレーキライニング2の摩耗量に応じて連結ロッド35を伸長させるアジャスタ37を更に備える。アジャスタ37は、アクチュエータ20が取り付けられる範囲外に設けられる。アジャスタ37は、調整ロッド36を伸長させることによって連結ロッド35を伸長させるものである。アジャスタ37は、ブレーキ装置100が制動状態になってブレーキライニング2が摩耗すると、連結ロッド35内に設けられた調整ねじ(図示省略)が回転して、調整ロッド36を伸長させる。

このように、アジャスタ37が連結ロッド35のアクチュエータ20が取り付けられる範囲外に設けられるため、ブレーキライニング2が摩耗して連結ロッド35が伸長しても、アクチュエータ20と倍力ユニット50との位置関係は変化しない。よって、ブレーキライニング2が摩耗しても、アクチュエータ20の作動特性を変化させないことが可能である。

次に、図3A及び図3Bを参照して、パーキングブレーキユニット101の構成について説明する。

パーキングブレーキユニット101は、前述したような圧縮空気の供給によってアクチュエータ20のロッド21がブレーキライニング2をブレーキディスク1aに押しつけて車輪1を制動するブレーキ装置100に適用される。

パーキングブレーキユニット101は、アクチュエータ本体20aに取り付けられるハウジング102と、背面に画成される圧力室105に供給される圧縮空気の圧力によってハウジング102内を第1方向に移動する第1ピストン110と、第1方向とは逆の第2方向に第1ピストン110を付勢する第1付勢部材としての付勢ばね118と、第1ピストン110の内周に摺動自在に設けられる第2ピストン120と、車輪1を制動可能な作動状態では第1ピストン110と第2ピストン120とを係合させ、解除操作が行われると第1ピストン110との係合を解除する係合部材130と、第2ピストン120の内周に摺動自在に設けられる解除部材としての解除ロッド140と、を備える。

ここでは、アクチュエータ20のロッド21を押圧してブレーキ装置100を非制動状態から制動状態に切り換える方向(図3Aでは右方向)が第2方向であり、ブレーキ装置100を制動状態から非制動状態に切り換える方向(図3Aでは左方向)が第1方向である。

また、解除操作とは、パーキングブレーキユニット101によってブレーキ装置100が制動状態である場合に、作業者が後述する付勢ばね128の付勢力に抗して解除ロッド140を第2ピストン120内に押し込み、ブレーキ装置100を強制的に非制動状態に切り換えるための操作である。

ハウジング102は、円筒状に形成される円筒部102aと、円筒部102aの一端を閉塞する第1底面部102bと、円筒部102aの他端を閉塞する第2底面部102cと、を有する。ハウジング102の内部には、第1ピストン110と第1底面部102bとの間に圧力室105が画成される。

円筒部102aの内周面は、第1ピストン110が摺動する。円筒部102aには、圧力室105に圧縮空気を給排するための給排通路106が設けられる。圧力室105には、運転者の操作に基づいて、給排通路106を通じて圧縮空気が給排される。

第1底面部102bは、略円盤状に形成されてアクチュエータ本体20aに取り付けられる。第1底面部102bの中心には、第2ピストン120が摺動自在に挿通する貫通孔102dが形成される。第1底面部102bには、第2ピストン120との間の摺動面をシールするOリング104が設けられる。

第2底面部102cは、略円盤状に形成される。第2底面部102cの中心には、解除ロッド140が摺動自在に挿通する。第2底面部102cの内側の面には、第1ピストン110が軸方向に摺動可能なように案内するピストンガイド103が立設される。

ピストンガイド103は、ハウジング102と同軸の円筒状に形成される。ピストンガイド103の内周面103aには、第1ピストン110との間をシールするOリング103bが設けられる。

第1ピストン110は、圧力室105内の圧縮空気の圧力による力と付勢ばね118の付勢力との差によってハウジング102内を軸方向に移動する。第1ピストン110は、円筒状に形成される円筒部111と、円筒部111の端部に円盤状に形成される円盤部112と、を有する。第1ピストン110は、円筒部111がピストンガイド103の内周に挿入されるように配置される。

円筒部111の外周は、ピストンガイド103の内周面103aと略同径に形成される。円筒部111の内周には、第1係合部としての第1係合溝113が形成される。

第1係合溝113は、第1ピストン110の中心軸を中心とする円弧状に形成される。第1係合溝113は、係合部材130の周方向長さと略同一の周方向長さに形成される。第1係合溝113の円盤部112側の端部は、中心軸に対して垂直な面である。一方、第1係合溝113の円筒部111の開口端側の端部には、係合部材130の外形に対応する曲面状の曲面部113aが形成される。

円盤部112は、円筒部102aの内周と略同径に形成される。円盤部112は、円筒部111と一体に形成される。円盤部112の背面は、圧力室105に面する。円盤部112は、付勢ばね118によって第1底面部102bに向けて付勢される。

円盤部112の中心には、円筒部111の内周に連続して形成される貫通孔が設けられる。円盤部112の内周には、第2ピストン120との間の摺動面をシールするOリング114が設けられる。円盤部112の外周には、円筒部102aの内周面との間の摺動面をシールするOリング115が設けられる。

第2ピストン120は、第1ピストン110が第2方向へ移動するとロッド21を車輪1が制動状態となる方向に移動させる。第2ピストン120は、円柱状に形成されてアクチュエータ20のロッド21を押圧する押圧部121と、押圧部121から軸方向に連続して形成される円筒状の円筒部122と、を有する。第2ピストン120は、円筒部122が第1ピストン110の内周に挿入されるように配置される。

押圧部121は、第1底面部102bの貫通孔102dからハウジング102の外部に突出する。押圧部121は、アクチュエータ20の内部に挿入されてロッド21を背後から押圧する。

円筒部122には、解除ロッド140と、第2ピストン120に対して解除ロッド140を軸方向に付勢する第2付勢部材としての付勢ばね128と、が挿入される。円筒部122の開口端近傍には、解除ロッド140が第2ピストン120から抜けることを防止する止め輪124が設けられる。円筒部122は、径方向に貫通して形成される第2係合部としての第2係合溝123を有する。

第2係合溝123は、第1ピストン110の外周の第1係合溝113に対応する周方向の位置に円弧状に形成される。第2係合溝123は、第1ピストン110の中心軸を中心とする円弧状に形成される。第2係合溝123は、係合部材130の周方向長さと略同一の周方向長さに形成される。第2係合溝123の軸方向の両端部は、第1ピストン110の中心軸に対して垂直な面である。

図3Bに示すように、係合部材130は、円形断面を有し第1係合溝113及び第2係合溝123に対応する円弧状に形成される。よって、係合部材130は、第1係合溝113及び第2係合溝123に対して円弧による線接触又は面接触をする。したがって、第1ピストン110から第2ピストン120に効率的に力を伝達することができ、接触部の面圧が低減されるため、耐久性を向上させることができる。

係合部材130の周方向の両端部131は、球状に丸められる。係合部材130は、第1ピストン110,第2ピストン120,及び解除ロッド140の中心軸を挟んで対向するように一対設けられる。これに限らず、係合部材130を周方向に等間隔に3個以上設けてもよい。

係合部材130は、車輪1を制動可能な作動状態では第1係合溝113と第2係合溝123とを係合させる。係合部材130は、解除操作が行われると第1係合溝113との係合を解除する。

解除ロッド140は、一端141が第2ピストン120の円筒部122に挿入され、他端142が第2底面部102cの貫通孔102eからハウジング102の外部に突出する。解除ロッド140の一端141は、円筒部122に収容される付勢ばね128に当接する。解除ロッド140の他端142は、作業者による押圧操作が可能である。解除ロッド140の外周には、第3係合部としての第3係合溝143が設けられる。

第3係合溝143は、係合部材130の内周と同じ曲率の円弧状に形成される。第3係合溝143の一端141側の端部には、徐々に深さが小さくなるように傾斜する傾斜部143aが形成される。一方、第3係合溝143の他端142側の端部は、第1ピストン110の中心軸に対して垂直な面である。

解除ロッド140が付勢ばね128の付勢力に抗して第2ピストン120内に押し込まれると、係合部材130は、第2係合溝123と第3係合溝143とを係合させて第1係合溝113との係合を解除する。

次に、図1及び図2を参照して、ブレーキ装置100の作用について説明する。

ブレーキ装置100は、運転者の制動操作に基づいてアクチュエータ20が作動すると、非制動状態(図1及び図2に示す状態)から制動状態になる。

アクチュエータ20が作動して、ロッド21がアクチュエータ本体20aから退出すると、レバー40は連結シャフト22によって押されて回動する。アクチュエータ20がロッド21を退出させる力は、レバー40を介して偏心カム51の偏心部53に伝達される。

偏心カム51は、レバー40を介して伝達された力によって、偏心部53が回転軸A1を中心とする円弧状に回動することによって一方向(図1では時計回り)に回転する。これにより、偏心部53と一体にアーム連結部54がロッド21から離間する方向に回動するため、一対のリンクアーム30の一端部31は、互いに離間する方向に移動する。

リンクアーム30は、支持部32によってブレーキ本体10に回動可能に支持されるため、一端部31が互いに離間する方向に移動すると、他端部33は互いに近接する方向に移動する。よって、ブレーキライニング2が、ブレーキディスク1aに向かって移動して、ブレーキディスク1aに平行に当接して押圧され、車輪1の回転が制動される。

このとき、偏心カム51は、連結シャフト22の中心軸A3と回転軸A1との間の距離L1と、回転軸A1と偏心部53の中心軸A2との間の距離L2とのレバー比によって、ロッド21からレバー40を介して伝達される力をL1/L2倍に倍力してリンクアーム30に伝達する。よって、大型のアクチュエータを設けることなく、大きな制動力を得ることができる。したがって、ブレーキ装置100の小型軽量化が可能である。

また、リンクアーム30は、一端部31と他端部33との間の支持部32がブレーキ本体10に対して回動可能に支持される。レバー40の回動によってロッド21に伝達される力を倍力してリンクアーム30を回動させる偏心カム51は、リンクアーム30の一端部31に設けられる。そのため、ブレーキ装置100の制動時にブレーキディスク1aからブレーキライニング2に作用する周方向の接線力は、支持部32のアームシャフト32aに作用することとなり、偏心カム51には作用しない。したがって、偏心カム51が回転する際の摩擦抵抗が大きくなることがないため、ブレーキ装置100の制動時の機械効率を向上させることができる。

偏心カム51からリンクアーム30の一端部31に伝達される力は、一端部31と支持部32との間の距離L3と、支持部32と他端部33との間の距離L4とのレバー比によって、L3/L4倍に倍力される。ブレーキ装置100では、距離L3と比較して距離L4の方が大きいため、ブレーキライニング2をブレーキディスク1aに押圧する力は、偏心カム51からリンクアーム30の一端部31に伝達される力よりも小さな力となる。

しかしながら、ブレーキ装置100では、偏心カム51によってアクチュエータ20のロッド21からレバー40を介して伝達される力が大きな倍率で倍力されている。そのため、ブレーキ装置100の小型軽量化のためにリンクアーム30を短くして距離L3を小さくしても、充分に大きな制動力を得ることができる。

なお、ブレーキ装置100では、偏心カム51をリンクアーム30の一端部31に設けることによって、支持部32のアームシャフト32aの位置の設計自由度が高くなっている。そのため、アームシャフト32aを車輪1の側面に臨む位置に配置することも可能である。よって、距離L3を距離L4と比較して大きくすることもでき、偏心カム51によって倍力された力を更に倍力してブレーキライニング2をブレーキディスク1aに押圧することも可能である。

ブレーキ装置100は、運転者の制動解除操作に基づいてアクチュエータ20が制動時とは逆の方向に作動すると、制動状態から非制動状態(図1及び図2に示す状態)になる。

アクチュエータ20が作動して、ロッド21がアクチュエータ本体20aに進入すると、レバー40は連結シャフト22に引っ張られて回動する。アクチュエータ20がロッド21を進入させる力は、レバー40を介して偏心カム51の偏心部53に伝達される。

偏心カム51は、レバー40を介して伝達された力によって、偏心部53が回転軸A1を中心とする円弧状に回動することによって他方向(図1では反時計回り)に回転する。これにより、一対のリンクアーム30の一端部31は、互いに近接する方向に移動する。よって、一対のリンクアーム30の他端部33は、互いに離間する方向に移動する。これにより、ブレーキライニング2がブレーキディスク1aから離間して、車輪1の制動が解除される。

次に、図3Aから図5を参照して、パーキングブレーキユニット101の作用について説明する。

図3Aに示す状態は、圧力室105に圧縮空気が供給されて、パーキングブレーキユニット101によってブレーキ装置100が非制動状態にされている状態である。車両が駐車しているときに、運転者若しくは作業者の操作に基づいて図3Aに示す状態から給排通路106を通じて圧力室105内の圧縮空気を排出すると、図4に示す状態になる。

このとき、付勢ばね118の付勢力が圧力室105内の圧縮空気の圧力による力に打ち勝って、第1ピストン110がアクチュエータ20に近付く方向(図4では右方向)に移動する。第1ピストン110と第2ピストン120とは、係合部材130によって係合しているため、第2ピストン120もまた、アクチュエータ20に近付く方向に移動する。よって、第2ピストン120がアクチュエータ20のロッド21を背後から押圧して移動させ、レバー40を介して偏心カム51を回転させる。したがって、ブレーキ装置100は制動状態になる。つまり、第2ピストン120は、ロッド21及びレバー40を介して偏心カム51を回転させて、ブレーキライニング2を移動させる。

このように、第1ピストン110は、圧力室105内の圧縮空気が排出されると、第1ピストン110が付勢ばね118の付勢力によって移動する。これにより、係合部材130を介して第1ピストン110に係合する第2ピストン120は、ブレーキ装置100のアクチュエータ20のロッド21を、ブレーキ装置100が制動状態となる方向に移動させる。よって、パーキングブレーキユニット101は、圧力室105内の圧縮空気を排出するとブレーキ装置100を制動状態に切り換える。したがって、ポジティブブレーキに適用可能なパーキングブレーキユニット101を提供することができる。

ここで、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合には、パーキングブレーキユニット101がブレーキ装置100を制動状態にした状態が維持される。このような場合に、作業者が付勢ばね128の付勢力に抗して解除ロッド140を第2ピストン120内に押し込むと、図5に示す状態になる。

解除ロッド140が第2ピストン120内に押し込まれて、第1ピストン110の第1係合溝113と第2ピストン120の第2係合溝123と解除ロッド140の第3係合溝143とが全て連通すると、係合部材130は、付勢ばね118の付勢力を受けて第1係合溝113の曲面部113aによって押し出される。これにより、第2係合溝123と第3係合溝143とが係合し、第2係合溝123と第1係合溝113との係合は解除される。よって、第2ピストン120は、第1ピストン110に対して軸方向に摺動可能となる。

これにより、第2ピストン120は、付勢ばね118の付勢力が第1ピストン110に作用している状態であっても、自由に進退することができる。よって、アクチュエータ20の操作によってブレーキ装置100を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。したがって、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合であっても、ブレーキ装置100を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。

圧縮空気を供給する空気圧回路が復旧した場合には、給排通路106を通じて圧力室105に圧縮空気を供給する。このとき、圧力室105内の圧縮空気の圧力による力が付勢ばね118の付勢力に打ち勝って、第1ピストン110がアクチュエータ20から離れる方向に移動する。

第1ピストン110が移動して、第1ピストン110の第1係合溝113と第2ピストン120の第2係合溝123と解除ロッド140の第3係合溝143とが全て連通すると、係合部材130は、付勢ばね128の付勢力を受けて第3係合溝143の傾斜部143aによって押し出され、第2係合溝123と第1係合溝113とを係合させる。これにより、第2係合溝123と第3係合溝143との係合は解除される。よって、第2ピストン120は、第1ピストン110に係合して、一体に軸方向に摺動可能となる。

このように、圧縮空気を供給する空気圧回路が復旧した場合には、給排通路106を通じて圧力室105に圧縮空気を供給するだけで、パーキングブレーキユニット101が圧力室105への圧縮空気の給排によって制動状態と非制動状態との切り換えが可能な作動状態に復旧する。

以上の第1の実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。

第1ピストン110は、圧力室105に供給される圧縮空気の圧力によって第1方向に移動し、付勢ばね118の付勢力によって第1方向とは逆の第2方向に移動する。そのため、圧力室105内の圧縮空気が排出されると、第1ピストン110が付勢ばね118の付勢力によって第2方向に移動する。これにより、係合部材130を介して第1ピストン110に係合する第2ピストン120は、ブレーキ装置100のアクチュエータ20のロッド21を、車輪1が制動状態となる方向に移動させる。したがって、ポジティブブレーキに適用可能なパーキングブレーキユニット101を提供することができる。

また、解除ロッド140が付勢ばね128の付勢力に抗して第2ピストン120内に押し込まれると、係合部材130は、第2係合溝123と第3係合溝143とを係合させて第1係合溝113との係合を解除する。これにより、第2ピストン120は、第1ピストン110に対して軸方向に摺動可能となる。よって、アクチュエータ20の操作によってブレーキ装置100を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。したがって、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合であっても、ブレーキ装置100を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。

(第2の実施形態) 以下、図6から図9を参照して、本発明の第2の実施形態に係るパーキングブレーキユニット201について説明する。なお、以下に示す各実施形態では、前述した第1の実施形態と同様の構成には同一の符号を付し、重複する説明は適宜省略する。

第2の実施形態では、ブレーキ装置200のアクチュエータ20とパーキングブレーキユニット201との取り付け位置が異なる点で、第1の実施形態と相違する。

まず、図6を参照して、パーキングブレーキユニット201が適用されるブレーキ装置200の全体構成について説明する。

ブレーキ装置200は、ブレーキ本体10と、ブレーキ本体10に対して一端部31と他端部33との間の支持部32が回動可能に支持される一対のリンクアーム30と、一対のリンクアーム30の一端部31どうしを連結する連結部材としての連結ロッド35と、連結ロッド35に取り付けられ、出力部材としてのロッド21を進退させるアクチュエータ20と、アクチュエータ20のロッド21に回動可能に連結されロッド21の進退によって回動するレバー40と、一対のリンクアーム30の一端部31のうち少なくとも一方に設けられ、レバー40の回動によって伝達される力を倍力して支持部32を支点にリンクアーム30を回動させる倍力ユニット50と、駐車時に車輪1を制動状態にするパーキングブレーキユニット201と、を備える。

アクチュエータ20は、リンクアーム30の一端部31よりも支持部32に近い位置に設けられる。つまり、アクチュエータ20は、連結ロッド35と一対のリンクアーム30とによって囲まれる領域の内側に設けられる。

パーキングブレーキユニット201は、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20と対向して設けられる。このように、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20とパーキングブレーキユニット201とが設けられるため、重量バランスを良好にすることができる。

次に、主に図7を参照して、パーキングブレーキユニット201の構成について説明する。

パーキングブレーキユニット201は、連結ロッド35に取り付けられるハウジング202と、背面に画成される圧力室105に供給される圧縮空気の圧力によってハウジング202内を第1方向に移動する第1ピストン210と、第1方向とは逆の第2方向に第1ピストン210を付勢する第1付勢部材としての付勢ばね118と、第1ピストン210の内周に摺動自在に設けられる第2ピストン220と、車輪1を制動可能な作動状態では第1ピストン210と第2ピストン220とを係合させ、解除操作が行われると第1ピストン210との係合を解除する係合部材130と、第2ピストン220の内周に摺動自在に設けられる解除部材としての解除ロッド140と、を備える。

ここでは、アクチュエータ20のロッド21を引っ張ってブレーキ装置200を非制動状態から制動状態に切り換える方向(図7では左方向)が第2方向であり、ブレーキ装置200を制動状態から非制動状態に切り換える方向(図7では右方向)が第1方向である。

パーキングブレーキユニット201は、ブレーキ装置200を制動状態に切り換えるときに、アクチュエータ20のロッド21を引っ張る必要がある。そのため、ハウジング202と第1ピストン210は、第1の実施形態におけるハウジング102と第1ピストン110とは逆に設けられる。具体的には、第1の実施形態ではハウジング102の第1底面部102bを第2ピストン120が挿通し、第2底面部102cを解除ロッド140が挿通していたのに対して、第2の実施形態では、ハウジング202の第2底面部102cを第2ピストン220が挿通し、第1底面部102bを解除ロッド140が挿通する。

また、第2ピストン220の先端は、図6に示すように溝部220aを有するU字状に形成される。これにより、アクチュエータ20が作動して、ロッド21がアクチュエータ本体20aから退出しても、連結シャフト22は溝部220aに進入するため、第2ピストン220は押圧されない。一方、パーキングブレーキユニット201の圧力室105に圧縮空気が供給されると、第2ピストン220は連結シャフト22を引っ張ることが可能である。

次に、図7から図9を参照して、パーキングブレーキユニット201の作用について説明する。

図7に示すのは、圧力室105に圧縮空気が供給されて、パーキングブレーキユニット201によってブレーキ装置200が非制動状態にされている状態である。車両が駐車しているときに、運転者若しくは作業者の操作に基づいて図7に示す状態から給排通路106を通じて圧力室105内の圧縮空気を排出すると、図8に示す状態になる。

このとき、付勢ばね118の付勢力が圧力室105内の圧縮空気の圧力による力に打ち勝って、第1ピストン210がアクチュエータ20から離れる方向(図8では左方向)に移動する。第1ピストン210と第2ピストン220とは、係合部材130によって係合しているため、第2ピストン220もまた、アクチュエータ20から離れる方向に移動する。よって、第2ピストン220がアクチュエータ20のロッド21を引っ張って移動させ、ブレーキ装置200は制動状態になる。

このように、第1ピストン210は、圧力室105内の圧縮空気が排出されると、第1ピストン210が付勢ばね118の付勢力によって移動する。これにより、係合部材130を介して第1ピストン210に係合する第2ピストン220は、ブレーキ装置200のアクチュエータ20のロッド21を、ブレーキ装置200が制動状態となる方向に移動させる。よって、パーキングブレーキユニット201は、圧力室105内の圧縮空気を排出するとブレーキ装置200を制動状態に切り換える。したがって、ポジティブブレーキに適用可能なパーキングブレーキユニット201を提供することができる。

ここで、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合には、パーキングブレーキユニット201がブレーキ装置200を制動状態にした状態が維持される。このような場合に、作業者が付勢ばね128の付勢力に抗して解除ロッド140を第2ピストン220内に押し込むと、図9に示す状態になる。

解除ロッド140が第2ピストン220内に押し込まれて、第1ピストン210の第1係合溝113と第2ピストン220の第2係合溝123と解除ロッド140の第3係合溝143とが全て連通すると、係合部材130は、付勢ばね118の付勢力を受けて第1係合溝113の曲面部113aによって押し出される。これにより、第2係合溝123と第3係合溝143とが係合し、第2係合溝123と第1係合溝113との係合は解除される。よって、第2ピストン220は、第1ピストン210に対して軸方向に摺動可能となる。

これにより、第2ピストン220は、付勢ばね118の付勢力が第1ピストン210に作用している状態であっても、自由に進退することができる。よって、アクチュエータ20の操作によってブレーキ装置200を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。したがって、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合であっても、ブレーキ装置200を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。

以上の第2の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する。また、第2の実施形態では、パーキングブレーキユニット201は、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20と対向して設けられる。このように、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20とパーキングブレーキユニット201とが設けられるため、重量バランスを良好にすることができる。

圧縮空気を供給する空気圧回路が復旧した場合には、給排通路106を通じて圧力室105に圧縮空気を供給する。このとき、圧力室105内の圧縮空気の圧力による力が付勢ばね118の付勢力に打ち勝って、第1ピストン210がアクチュエータ20に近付く方向に移動する。

第1ピストン210が移動して、第1ピストン210の第1係合溝113と第2ピストン220の第2係合溝123と解除ロッド140の第3係合溝143とが全て連通すると、係合部材130は、付勢ばね128の付勢力を受けて第3係合溝143の傾斜部143aによって押し出され、第2係合溝123と第1係合溝113とを係合させる。これにより、第2係合溝123と第3係合溝143との係合は解除される。よって、第2ピストン220は、第1ピストン210に係合して、一体に軸方向に摺動可能となる。

このように、圧縮空気を供給する空気圧回路が復旧した場合には、給排通路106を通じて圧力室105に圧縮空気を供給するだけで、パーキングブレーキユニット201が圧力室105への圧縮空気の給排によって制動状態と非制動状態との切り換えが可能な作動状態に復旧する。

(第3の実施形態) 以下、図10及び図11を参照して、本発明の第3の実施形態に係るパーキングブレーキユニット301について説明する。

上記第1の実施形態に係るパーキングブレーキユニット101では、第2ピストン120がアクチュエータ20のロッド21を背後から押圧して移動させることにより、レバー40及びリンクアームを介してブレーキライニングをブレーキディスクに押し付ける。これにより、ブレーキ装置100が制動状態になる。

これに対して、パーキングブレーキユニット301では、レバー40とは別にパーキングレバー340が偏心カム351に取り付けられる。第2ピストン320は、パーキングレバー340を介して偏心カム351を回転させ、ブレーキ装置300が制動状態になる。このように、第3の実施形態では、第2ピストンが移動することにより、ロッドを移動させてレバーを回動させるのではなく、パーキングレバーを移動させることによって偏心カムを回転させてブレーキ装置を制動状態にする点において、第1の実施形態とは相違する。

パーキングブレーキユニット301は、図10に示すように、ハウジング102の円筒部102a(図3参照)がアクチュエータ本体20aの下部(図10中下方向)に取り付けられる。つまり、パーキングブレーキユニット301は、偏心カム351の中心軸方向(図10中上下方向)に沿ってブレーキ装置300のアクチュエータ20に並んで設けられる。ブレーキ装置300の下部にある空間は一般にデッドスペースとなるため、アクチュエータ20とパーキングブレーキユニット301とを偏心カム351の中心軸方向(車両の上下方向)に並んで設けることにより、デッドスペースを低減し省スペース化することができる。

パーキングブレーキユニット301が適用されるブレーキ装置300は、偏心カム351に取り付けられるパーキングレバー340を更に備える。

偏心カム351は、パーキングレバー340の一端部340a(図11参照)が連結され回転部52の中心軸A1からオフセットされた位置に中心軸を有する第2偏心部353を更に有する。第2偏心部353は、偏心カム351の2つの偏心部53のうち下側(図10中下側)に設けられる偏心部53から軸方向に延び、中心軸が偏心部53の中心軸A2と同軸に配置されるように形成される。つまり、第2偏心部353は、ブレーキ装置300の下部に向かって延びて設けられる。

第2偏心部353は、回転部52及び偏心部53と一体形成されるものでもよいし、別体として形成され下側の偏心部53に取り付けられるものでもよい。また、第2偏心部353の外径は、偏心部53と同一でもよいし、異なってもよい。また、第2偏心部353の中心軸は、回転部52の中心軸A1からオフセットされた位置に配置されるものであれば、偏心部53の中心軸A2と同軸でなくてもよい。

パーキングレバー340は、図11に示すように、一端部340aが第2偏心部353に固定して連結され、一端部340aから離れた位置にある他端部340bが第2ピストン320によって押圧されるように設けられる。第2ピストン320によってパーキングレバー340の他端部340bが押圧されると、パーキングレバー340が回動し、パーキングレバー340を介して第2偏心部353が回転される。なお、図11では、パーキングブレーキユニット301及びパーキングレバー340以外の構成の図示を省略する。

第2ピストン320は、ローラ322が回転自在に取り付けられる円柱状の先端部321と、先端部321から軸方向に連続して形成される円筒状の円筒部122(図3参照)と、を有する。先端部321は、押圧部121と同様に、第1底面部102bの貫通孔102dからハウジング102の外部に突出する。

第1ピストン110が第2方向(図10中左方向)に移動して第2ピストン320が第1方向(図10中右方向)へ移動すると、ローラ322を介してパーキングレバー340の他端部340bが押圧され、パーキングレバー340が回動する。これにより、偏心カム351の第2偏心部353が回転され、ブレーキライニング2が車輪1に押し付けられて、ブレーキ装置300が制動状態になる。

このように、パーキングブレーキユニット301では、第2ピストン320が移動すると、アクチュエータ20のロッド21及びレバー40ではなくパーキングレバー340を介して偏心カム351が回転する。パーキングブレーキユニット301では、第2ピストン320は、パーキングレバー340を介して偏心カム351を回転させることによりブレーキライニング2を車輪1に向けて移動させて、ブレーキ装置300を制動状態にする。

ブレーキの制動を解除する際には、圧力室105内に圧縮空気を供給して、第2ピストン320をハウジング102内に押し込む。この状態で運転者によって制動解除操作が行われることにより、偏心カム351はブレーキ装置300が非制動状態になる方向に回転して、ブレーキライニング2がブレーキディスク1aから離間する。このようにして、車輪1の制動が解除される。

以上のように、パーキングブレーキユニット301は、第2ピストン320が第2偏心部353に取り付けられるパーキングレバー340を回動させることにより、偏心カム351を回転させて、ブレーキ装置300を制動状態にする。偏心カム351にブレーキ装置300の下部に向かって延びる第2偏心部353が形成されることにより、パーキングブレーキユニット301をブレーキ装置300の下部に設けることができる。したがって、ブレーキ装置300周辺のデッドスペースを低減し、省スペース化することができる。

上記第3の実施形態では、パーキングレバー340を回動させて偏心カム351を回転させることによりブレーキ装置300を制動状態にする。このため、パーキングレバー340の取付位置及び第2偏心部353に対するパーキングレバー340の取付度を調整することにより、パーキングブレーキユニット301の取付位置を任意に決めることができる。つまり、スペースに合わせてパーキングブレーキユニット301の位置を調整することができる。

例えば、パーキングブレーキユニット301の設置スペースを確保できる場合には、第2偏心部353を偏心カム351の上部側に設け、ブレーキ装置300の上部にパーキングブレーキユニット301を設けてもよい。また、例えば、パーキングレバー340の取付角度を調整することにより、第2ピストン320の進退方向が図10における紙面垂直方向に延びるようにパーキングブレーキユニット301を設けてもよい。

また、上記第3の実施形態では、パーキングブレーキユニット301は、パーキングレバー340の他端部340bを押圧することによりパーキングレバー340を回動させて、偏心カム351を回転させる。これに代えて、上記第2実施形態のように、パーキングブレーキユニット301は、第2ピストン320が移動してパーキングレバー340の他端部340bを引っ張ることにより、偏心カム351を回転させてもよい。つまり、上記第2の実施形態と上記第3の実施形態とを組み合わせてもよい。

以上の第3の実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を奏する。また、第3の実施形態では、パーキングブレーキユニット301は、偏心カム351の第2偏心部353に取り付けられるパーキングレバー340を第2ピストン320が押圧することにより、パーキングレバー340を介して偏心カム351を回転させる。パーキングブレーキユニット301をブレーキ装置300のアクチュエータ20と軸方向に並んで設けた場合であってもブレーキ装置300を制動状態にすることができるため、パーキングブレーキユニット301の取付位置の自由度が向上する。このため、パーキングブレーキユニット301をブレーキ装置300の下部にあるデッドスペースに設けることができ、ブレーキ装置300周辺を省スペース化することができる。

以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。

第1、第2及び第3の実施形態では、車輪1とともに回転するブレーキディスク1aに圧縮空気の供給によってアクチュエータ20の出力部材としてのロッド21がブレーキライニング2を押しつけて車輪1を制動するブレーキ装置100,200,300のパーキングブレーキユニット101,201,301は、筒状に形成されて内周に第1係合部(第1係合溝113)を有し、背面に画成される圧力室105に供給される圧縮空気の圧力によって第1方向に移動する第1ピストン110,210と、第1方向とは逆の第2方向に第1ピストン110,210を付勢する付勢ばね118と、第1ピストン110,210の内周に摺動自在に設けられて外周に第2係合部(第2係合溝123)を有する第2ピストン120,220,320と、第1係合部(第1係合溝113)と第2係合部(第2係合溝123)とを係合させる係合部材130と、を備え、第2ピストン120,220,320は、第1ピストン110,210が第2方向へ移動するとブレーキライニング2を車輪1が制動状態となる方向に移動させる。

この構成では、第1ピストン110,210は、圧力室105に供給される圧縮空気の圧力によって第1方向に移動し、付勢ばね118の付勢力によって第1方向とは逆の第2方向に移動する。そのため、圧力室105内の圧縮空気が排出されると、第1ピストン110,210が付勢ばね118の付勢力によって第2方向に移動する。これにより、係合部材130を介して第1ピストン110,210に係合する第2ピストン120,220,320は、ブレーキライニング2をブレーキディスク1aに向けて車輪1が制動状態となる方向に移動させる。したがって、ポジティブブレーキに適用可能なパーキングブレーキユニット101,201,301を提供することができる。

また、第1、第2及び第3の実施形態では、第1係合部は、第1ピストン110,210の内周に円弧状に形成される第1係合溝113であり、第2係合部は、第2ピストン120,220,320の外周の第1係合溝113に対応する周方向の位置に円弧状に形成される第2係合溝123であり、係合部材130は、円形断面を有し第1係合溝113及び第2係合溝123に対応する円弧状に形成される。

この構成では、係合部材130は、第1係合溝113及び第2係合溝123に対して円弧による線接触又は面接触をする。したがって、第1ピストン110,210から第2ピストン120,220,320に効率的に力を伝達することができ、接触部の面圧が低減されるため、耐久性を向上させることができる。

また、第1、第2及び第3の実施形態では、第2ピストン120,220,320の内周に摺動自在に設けられて外周に第3係合溝143を有する解除ロッド140を更に備え、第2係合溝123は、第2ピストン120,220,320を径方向に貫通して形成され、係合部材130は、解除操作が行われると第2係合溝123と第3係合溝143とを係合させて第1係合溝113との係合を解除する。

また、第1、第2及び第3の実施形態では、第2ピストン120,220,320に対して解除ロッド140を軸方向に付勢する付勢ばね128を更に備え、係合部材130は、解除ロッド140が付勢ばね128の付勢力に抗して第2ピストン120,220,320内に押し込まれると、第2係合溝123と第3係合溝143とを係合させて第1係合溝113との係合を解除する。

これらの構成では、解除ロッド140が付勢ばね128の付勢力に抗して第2ピストン120,220,320内に押し込まれると、係合部材130は、第2係合溝123と第3係合溝143とを係合させて第1係合溝113との係合を解除する。これにより、第2ピストン120,220,320は、第1ピストン110,210に対して軸方向に摺動可能となる。よって、ブレーキ装置100,200,300のアクチュエータ20の操作によって車輪1を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。したがって、圧縮空気を供給する空気圧回路に何らかのトラブルが発生して圧力室105内に圧縮空気を供給できなくなった場合であっても、車輪1を制動状態から非制動状態に切り換えることが可能である。

また、第1、第2及び第3の実施形態では、ブレーキ装置100,200,300は、車体又は台車に支持されるブレーキ本体10と、ブレーキ本体10に対して一端部31と他端部33との間の支持部32が回動可能に支持されてブレーキディスク1aの両面に臨んで各々設けられ、他端部33がブレーキライニング2を支持する一対のリンクアーム30と、一対のリンクアーム30の一端部31どうしを連結する連結ロッド35と、アクチュエータ20のロッド21に回動可能に連結されロッド21の進退によって回動するレバー40と、レバー40の回動によって回転軸A1を中心に回転する回転部52と回転軸A1からオフセットされた位置に中心軸A2を有しレバー40の回動によって回転軸A1を中心として円弧状に回動して一対のリンクアーム30の各々の一端部31の間の距離を拡縮する偏心部53とを有する偏心カム51,351と、を備え、偏心カム51,351は、第2ピストン120,220,320の進退によって回転する。

この構成によれば、偏心カム51,351は、レバー40の両端部の間の距離L1と、回転軸A1から偏心部53の中心軸A2までの距離L2とのレバー比によって、ロッド21からレバー40を介して伝達される力をL1/L2倍に倍力してリンクアーム30に伝達する。よって、大型のアクチュエータを設けることなく、大きな制動力を得ることができる。したがって、ブレーキ装置100,200,300の小型軽量化が可能である。

また、第1及び第2の実施形態では、第2ピストン120は、第1ピストン110が第1方向へ移動するとロッド21を車輪1が制動状態となる方向に移動させる。

また、第2の実施形態では、パーキングブレーキユニット201は、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20と対向して設けられる。

この構成では、連結ロッド35を挟んでアクチュエータ20とパーキングブレーキユニット201とが設けられるため、重量バランスを良好にすることができる。

また、第3の実施形態では、ブレーキ装置300が、偏心カム351に連結されるパーキングレバー340を更に備え、偏心カム351が、パーキングレバー340の一端部340aが連結され回転部52の中心軸A1からオフセットされた位置に中心軸を有する第2偏心部353を更に有し、第2ピストン320が、第1ピストン110が第2方向へ移動するとパーキングレバー340を回動させて、車輪1が制動状態となる方向に偏心カム351を回転させる。

この構成では、パーキングブレーキユニット301をブレーキ装置300のアクチュエータ20と軸方向に並んで設けることができるため、パーキングブレーキユニット301の取付位置の自由度が向上する。よって、ブレーキ装置300周辺を省スペース化することができる。

以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。

例えば、アクチュエータ20のロッド21やレバー40を、連結ロッド35に取り付けられるカバー部材(図示省略)で覆ってもよい。これにより、ブレーキ装置100,200,300の作動時に動作するロッド21やレバー40を保護することができる。

また、上記実施形態では、パーキングブレーキユニット101,201,301によってブレーキ装置100,200,300の偏心カム51,351を回転させているが、これに代えて、パーキングブレーキ用の偏心カムをブレーキ装置100,200,300の偏心カム51,351とは別に設けてもよい。

また、上記実施形態では、ブレーキ装置100,200,300にパーキングブレーキユニット101,201,301が取り付けられている。これに代えて、パーキングブレーキユニット101,201,301は、例えば台車や車体に取り付けられてブレーキ装置100,200,300とは別置きとし、アクチュエータ20のロッド21またはパーキングレバー340をリンク(図示省略)を介して作動させてもよい。

本願は2014年8月18日に日本国特許庁に出願された特願2014−166044に基づく優先権を主張し、この出願の全ての内容は参照により本明細書に組み込まれる。

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