Caliper brake system for a railway vehicle

申请号 JP2007126912 申请日 2007-05-11 公开(公告)号 JP4728279B2 公开(公告)日 2011-07-20
申请人 カヤバ工業株式会社; 公益財団法人鉄道総合技術研究所; 发明人 義之 大河原; 孝則 小原; 泰 狩野; 浩明 若林; 努 鈴木;
摘要
权利要求
  • 車輪の側部に形成されたディスクロータと、このディスクロータを挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子とを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置であって、
    前記左右の制輪子を支持するキャリパ本体と、
    前記キャリパ本体を 車両 に固定される支持枠に対して摺動可能に支持するスライドピンと、
    リンク回動基端部とリンク回動先端部との両端部が設けられ、前記キャリパ本体に対してその中程が回動可能に支持されるリンクと、
    前記リンクを回動させ 、前記リンク回動先端部によって前記制輪子を 前記ディスクロータに押し付けるブレーキアクチュエータと を備え
    前記ブレーキアクチュエータは、
    前記キャリパ本体に設けられ、前記スライドピンと同軸上に配置されるシリンダチューブと、
    前記シリンダチューブに摺動可能に嵌合し、前記シリンダチューブとの間に圧力室を画成するピストンと、
    前記ピストンに前記リンク回動基端部を連結する力点ピンと、を備えることを特徴とする鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 前記ブレーキアクチュエータは、前記キャリパ本体に形成され前記圧力室に流体圧を導く流体圧通路を備えることを特徴とする請求項1に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 前記キャリパ本体に摺動可能に支持され 、前記ブレーキアクチュエータによる前記リンクの回動 従動して 前記制輪子を背後から押圧する 摺動ロッドを更に備えることを特徴とする請求項 1又は 2に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 前記摺動ロッドの基端に受け面を形成し、
    前記受け面に摺動可能に当接するスライダ と、
    前記スライダ 前記リンク回動先端部に 対して回動可能に連結する作用点ピン と、更に備え ことを特徴とする請求項3に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 前記キャリパ本体は、前記車輪のディスクロータに跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部を備え、
    前記リンクは、前記第一キャリパアーム部に沿って設けられ、
    前記第一キャリパアーム部の中程に前記リンクの中程を回動可能に支持する支点ピンを更に備えることを特徴とする請求項 に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 前記キャリパ本体は、
    対の前記リンクに沿って各々設けられ前記車輪のディスクロータに跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部と、
    前記第一、第二キャリパアーム部の中程に前記リンクの中程を回動可能に支持する支点ピンと、を備えることを特徴とする請求項 に記載の鉄道車両用キャリパブレーキ装置。
  • 说明书全文

    本発明は、車輪の側部に形成されたディスクロータを挟んで摩擦を付与する鉄道車両用キャリパブレーキ装置の改良に関するものである。

    近年、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止するために、車輪を制動するブレーキ装置を油圧ブレーキから空気圧ブレーキにかえる傾向がある。

    特許文献1に開示された鉄道車両用ブレーキ装置は、油圧式ブレーキアクチュエータの駆動力を梃子の原理で倍力して制輪子に伝えるリンク機構を備えている。

    特開昭50−13777号公報

    しかしながら、このような従来の鉄道車両用ブレーキ装置にあっては、ブレーキアクチュエータを空気圧によって作動させようとすると、ブレーキ装置が大型化し、車輪と台車(車両)間の限られたスペースに設けることが難しいという問題点があった。

    本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、空気圧によって作動可能な鉄道車両用キャリパブレーキ装置を提供することを目的とする。

    本発明は、車輪の側部に形成されたディスクロータと、このディスクロータを挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子とを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置であって、前記左右の制輪子を支持するキャリパ本体と、 前記キャリパ本体を車両に固定される支持枠に対して摺動可能に支持するスライドピンと、 リンク回動基端部とリンク回動先端部との両端部が設けられ、前記キャリパ本体に対してその中程が回動可能に支持されるリンクと、 前記リンクを回動させ、前記リンク回動先端部によって前記制輪子を前記ディスクロータに押し付けるブレーキアクチュエータとを備え、前記ブレーキアクチュエータは、前記キャリパ本体に設けられ、前記スライドピンと同軸上に配置されるシリンダチューブと、前記シリンダチューブに摺動可能に嵌合し、前記シリンダチューブとの間に圧力室を画成するピストンと、前記ピストンに前記リンク回動基端部を連結する力点ピンと、を備えることを特徴とする

    本発明によると、ブレーキアクチュエータの駆動力をリンクが梃子の原理で倍力して制輪子に伝えることにより、ブレーキアクチュエータに要求される駆動力を小さくし、ブレーキアクチュエータを空気圧によって作動させることが可能となる。

    台車(車両)側の支持枠にスライドピンを介して摺動可能にフローティング支持されるキャリパ本体にリンクを回動可能に支持する構造により、キャリパブレーキ装置のコンパクト化がはかれ、このキャリパブレーキ装置を車輪と台車(車両)間の限られたスペースに設けることが可能となる。

    空気圧式ブレーキアクチュエータを用いることにより、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止することが可能となり、車両の軽量化がはかれる。

    以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。

    図1の(a)は鉄道車両用キャリパブレーキ装置1の平面図であり、図2は側面図であり、図3の(a)は正面図である。 ここで、互いに直交するX、Y、Zの3軸を設定し、X軸が平横方向、Y軸が鉛直方向、Z軸が水平前後方向に延びるものとし、キャリパブレーキ装置1の構成を説明する。

    キャリパブレーキ装置1は、対の制輪子70の間に車輪5のディスクロータ6を挟持し、車輪5に制動を掛けるものであり、一方の制輪子70をディスクロータ6に押し付けるブレーキ駆動機構100を備える。

    キャリパブレーキ装置1は、車両の図示しない台車上に固定される支持枠20と、この支持枠20に設けられた上下スライドピン30、32を介して支持されるキャリパ本体10を備える。

    キャリパ本体10は、車輪5のディスクロータ6に跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部12、14と、この第一、第二キャリパアーム部12、14を結ぶヨーク部29とを有する。 第一キャリパアーム部12側のみに制輪子70を押し付けるブレーキ駆動機構100が設けられ、第二キャリパアーム部14にはこのブレーキ駆動機構100が設けられていない。 そのため、キャリパ本体10は上下スライドピン30、32によってX軸方向に摺動可能にフローティング支持されている。

    図3の(a)に示すように、キャリパ本体10はブラケット部15、16、17、18を有し、各ブラケット部15、16に上スライドピン30の両端部が支持され、各ブラケット部17、18に下スライドピン32の両端部が支持される。 ブラケット部15、16、17、18はヨーク部29から第一、第二キャリパアーム部12、14と反対方向に延びている。

    各ブラケット部15、16、17、18と支持枠20との間にはゴム製のブーツ9が介装され、このブーツ9によって上下スライドピン30、32の露出部がダストから保護される。

    上スライドピン30は支持枠20との間に図示しない球面ベアリングが介装され、支持枠20に対してキャリパ本体10をX軸方向に摺動可能にフローティング支持するとともに、支持枠20に対してキャリパ本体10をZ軸まわりに揺動可能に支持する。 これにより、キャリパ本体10は台車に対する車輪5の揺動に追従し、各制輪子70が車輪5のディスクロータ6に平行に対峙する。

    第二キャリパアーム部14の上下端部にはアンカブロック60がアンカボルト62を介して締結され、このアンカブロック60から突出するアンカピンを介して制輪子70の両端部が支持される。

    第一キャリパアーム部12の上下端部にアジャスタ65がアンカボルト62を介してそれぞれ締結され、このアジャスタ65から突出するアンカピン64を介して制輪子70の両端部が支持される。

    図4に示すように、アジャスタ65は制輪子70をディスクロータ6から離すように付勢する戻しバネ66と、制輪子70とディスクロータ6の隙間を略一定に調整する隙間調整機構67を備える。 ブレーキ解除時に制輪子70は戻しバネ66の付勢力によってディスクロータ6から離され、隙間調整機構67によってディスクロータ6との隙間が略一定に調整される。

    キャリパブレーキ装置1は、一方の制輪子70を梃子の原理でディスクロータ6に押し付けるブレーキ駆動機構100を備える。

    図1の(b)は図2のA−A線に沿う断面図であり、これに示すように、このブレーキ駆動機構100は、第一キャリパアーム部12に回動可能に支持されるリンク111と、このリンク111を回動させて制輪子70をディスクロータ6に押し付ける3つのブレーキアクチュエータ120とを備える。

    なお、リンク111、ブレーキアクチュエータ120の個数はこれに限らず、要求される制動力等に応じて増減しても良い。

    各ブレーキアクチュエータ120は、円筒状のシリンダチューブ150と、シリンダチューブ150の内側に摺動可能に嵌合するピストン123と、シリンダチューブ150とピストン123との間に画成される圧力室124とを備える。 この圧力室124に加圧空気が導かれると、ピストン123がX軸についてシリンダチューブ150から突出する方向(図3において右方向)に移動する。

    図6の(a)、(c)に示すように、シリンダチューブ150はピストン123を摺動可能に嵌合させる円筒状のシリンダ部155を有する。 図6の(b)に示すように、ピストン123の外周にはシールリング128が取り付けられる。 このシールリング128がシリンダ部155に摺接し、圧力室124を密封する。

    シリンダチューブ150は基端部151を有し、この基端部151がキャリパ本体10に嵌合することによって固定される。 円柱状の基端部151はシリンダ部155と同軸上に形成される。

    図3の(b)に示すように、キャリパ本体10には3つの支持穴41、42、43が形成され、この各支持穴41、42、43に各シリンダチューブ150の基端部151が嵌合され、これによって各シリンダチューブ150がキャリパ本体10に固定される。

    基端部151の外周と各支持穴41、42、43の間にはブレーキアクチュエータ120に加圧空気を導くバッセージ(環状の空気圧通路)140が形成される。

    図6の(a)(c)に示すように、シリンダチューブ150の基端部151の外周には2本のシールリング152、153が介装され、シリンダチューブ150の基端部151のまわりにはこのシールリング152、153と支持穴41、42、43によって環状の空気圧通路(パッセージ140)が画成される。

    図1の(b)に示すように、シリンダチューブ150には圧力室124とパッセージ140を連通する通孔154が形成される。 この通孔154は各シールリング152、153間に画成される環状の空気圧通路(パッセージ140)に連通している。

    図3の(b)に示すように、キャリパ本体10は各支持穴41、42、43を結ぶ通孔145、146が形成されるとともに、支持穴43に連通してブラケット部17の下端部に開口するインレット141が形成され、このインレット141に配管144が接続される。 各通孔145、146とインレット141は同軸上に配置され、機械加工によって形成される。

    図3の(b)において、143は空気圧源であり、この空気圧源143からの加圧空気は切換弁142を介してブレーキアクチュエータ120に供給されるとともに、図示しない制御弁を介して車両の懸架エアバネに供給される。 図示しないコントローラからの指令に応じて切換弁142は制動時に空気圧源143からの加圧空気をパッセージ140を介して各ブレーキアクチュエータ120に導く一方、非制動時に大気圧をパッセージ140を介して各ブレーキアクチュエータ120に導く。

    キャリパ本体10には上下ブラケット部15、17を結ぶビーム部19が形成され、中程の支持穴42はこのビーム部19に形成される(図3の(a)参照)。 なお、他方の上下ブラケット部16、18の間にビーム部は形成されない。

    上下の支持穴41、43はキャリパ本体10の上下ブラケット部15、17に形成され、上下スライドピン30、32と同軸上に配置される。 上下スライドピン30、32の組み付け時にピストン123を取り外した状態で、上下スライドピン30、32を各支持穴41、43から上下ブラケット部15、17の支持穴に差し込むようになっている。

    図6の(b)に示すように、ピストン123はシリンダチューブ150から突出する一対のブラケット部125を有し、各ブラケット部125に各力点ピン126が挿入され、この力点ピン126にリンク回動基端部112が係合する。

    図1の(a)に示すように、ブレーキアクチュエータ120のピストン123に力点ピン126を介して連結されるリンク回動基端部112と、支点ピン114を介して回動可能に支持されるリンク支持穴115と、制輪子70の背後に延びるリンク回動先端部116とを有する。

    図1の(b)に示すように、各リンク111は、支点ピン114がその支点となり、そのリンク回動先端部116の作用点ピン134がその作用点となり、そのリンク回動基端部112とブレーキアクチュエータ120との連結点である力点ピン126がその力点となっている。

    リンク回動基端部112には長穴113が形成され、この長穴113に力点ピン126が摺動可能に挿入される。

    各リンク111の中程にはリンク支持穴115がそれぞれ形成され、この各リンク支持穴115に共通の支点ピン114が摺動可能に挿入される。 支点ピン114は対のブラケット117を介してキャリパ本体10の第一キャリパアーム部12に連結される。 各ブラケット117は複数のボルト118を介して第一キャリパアーム部12に締結される。

    第一キャリパアーム部12には各ブラケット117に対する取付座33が凹状に窪んで形成され、各リンク111は第一キャリパアーム部12に沿ってZ軸方向に延びるように設けられ、各リンク111は制動時に制輪子70の反力を受ける強度部材の働きをする。

    ブレーキアクチュエータ120が上下スライドピン30、32と同軸上に設けられる。 これにより、図1の(b)に示すようにリンク111の力点(力点ピン126)と支点(支点ピン114)との長さが最大限に確保され、リンク111がブレーキアクチュエータ120の力を倍力して制輪子70を駆動する力を大きくする。

    第一キャリパアーム部12にはブラケット部15、17まわりのX軸方向の厚さをブラケット部16、18まわりのX軸方向の厚さより大きくし(図1の(a)参照)、制動時にブラケット部15、17が撓む変形量を抑えるようにする。

    第二キャリパアーム部14にはZ軸方向に延びる補強リブ34が形成され、この補強リブ34は制動時に第二キャリパアーム部14が撓む変形量を抑える補強部材の働きをする。

    各ブレーキアクチュエータ120は、第一キャリパアーム部12に摺動可能に支持される3つの摺動ロッド130を備え、各摺動ロッド130が各リンク回動先端部116と制輪子70の間に介装される。 ブレーキアクチュエータ120の作動によって各リンク回動先端部116が制輪子70に近付く方向に回動すると、各摺動ロッド130がX軸方向に移動して制輪子70をディスクロータ6に押し付ける。

    図4、図5に示すように、第一キャリパアーム部12にはX軸方向に延びる支持穴31が形成され、この支持穴31に摺動ロッド130が摺動可能に嵌合している。

    摺動ロッド130は円柱状に形成され、その先端部に円盤状のフランジ131が連結される。 このフランジ131が支持レール71の背面に当接している。 制輪子70は支持レール71に下方(Y軸方向)から差し込まれ、その両端部がアンカピン64を介して支持されている。

    摺動ロッド130の基端には受け面132がX軸に直交する平面状に形成され、この受け面132に摺動可能に当接するスライダ133が設けられ、このスライダ133が作用点ピン134を介してリンク回動先端部116に回動可能に連結される。 スライダ133には作用点ピン134が嵌合する一対の支持穴135が形成される。

    ブレーキアクチュエータ120の作動によって各リンク回動先端部116が制輪子70に近付く方向に回動すると、スライダ133が摺動ロッド130の受け面132に対してZ軸方向に摺動しながらX軸方向に移動して摺動ロッド130を介して制輪子70をディスクロータ6に押し付ける。

    以上のように構成される本発明の実施の形態につき、次に作用を説明する。

    図7の(a)は制動解除時のキャリパブレーキ装置1を示している。 制動解除時に配管144(図3の(b)参照)を介して各ブレーキアクチュエータ120に大気圧が導かれており、戻しバネ66(図4参照)の付勢力によって制輪子70がディスクロータ6から離れる。 これにより、摺動ロッド130が第一キャリパアーム部12の支持穴31(図4参照)から突出し、スライダ133を介してリンク111を回動させ、リンク111がピストン123をシリンダチューブ150に押し込んでいる。

    図7の(b)は制動時のキャリパブレーキ装置1を示している。 制動時に配管144(図3の(b)参照)を介して導かれる空気圧により各ブレーキアクチュエータ120のピストン123がシリンダチューブ150から突出作動し、各リンク111が支点ピン114(図1の(a)参照)を支点として回動し、各リンク回動先端部116(図1の(a)参照)がスライダ133、摺動ロッド130を介して制輪子70をディスクロータ6に押し付け、制輪子70がディスクロータ6に摩擦力を付与し、車輪5を制動する。

    本実施の形態では、車輪5の側部に形成されたディスクロータ6と、このディスクロータ6を挟んで摩擦力を付与する左右の制輪子70とを備える鉄道車両用キャリパブレーキ装置1において、左右の制輪子70を支持するキャリパ本体10と、このキャリパ本体10を台車(車両)側の支持枠20に対して摺動可能に支持する上下スライドピン30、32と、キャリパ本体10に対してその中程が回動可能に支持されるリンク111と、このリンク111を回動させて制輪子70をディスクロータ6に押し付けるブレーキアクチュエータ120とを備えたため、ブレーキアクチュエータ120の駆動力をリンク111が梃子の原理で倍力して制輪子70に伝えることにより、ブレーキアクチュエータ120に要求される駆動力を小さくし、ブレーキアクチュエータ120を空気圧によって作動させることが可能となる。 台車(車両)側の支持枠20に上下スライドピン30、32(図3の(a)参照)を介して摺動可能にフローティング支持されるキャリパ本体10にリンク111を回動可能に支持する構造により、装置のコンパクト化がはかれ、車輪5と台車(車両)間の限られたスペースに設けることが可能となる。 空気圧式ブレーキアクチュエータ120を用いることにより、鉄道車両に搭載される油圧源を縮小、廃止することが可能となり、車両の軽量化がはかれる。

    本実施の形態では、キャリパ本体10は、車輪5のディスクロータ6に跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部12、14を有し、リンク111を第一キャリパアーム部12に沿って設け、第一キャリパアーム部12の中程にリンク111の中程を回動可能に支持する支点ピン114(図1の(a)参照)を備えたため、制動時にリンク111が制輪子70の反力を受ける強度部材の働きをし、第一キャリパアーム部12の変形が抑えられる。

    本実施の形態では、キャリパ本体10に摺動可能に支持される摺動ロッド130を備え、この摺動ロッド130がリンク111の回動先端部に従動して制輪子70を背後から押圧するため、リンク回動先端部116の動きに追従して摺動ロッド130がその軸方向に摺動し、制輪子70をディスクロータ6に対して平行移動させて押し付ける。 これにより、制輪子70がリンク111と共に傾くことがなく、制輪子70の偏摩耗を防止できる。 また、摺動ロッド130のキャリパ本体10に対する取り付け度(支持穴31のX軸に対する傾斜角度)を変えて、摺動ロッド130制輪子70を押圧する角度を任意に設定することができる。

    本実施の形態では、摺動ロッド130の基端に受け面132を形成し、この受け面132に摺動可能に当接するスライダ133を備え、このスライダ133にリンク回動先端部116に回動可能に連結する作用点ピン134を備えたため、リンク回動先端部116の動きに追従してスライダ133が摺動ロッド130の受け面132に摺動しながら押圧され、これにより摺動ロッド130がその軸方向に摺動し、制輪子70をディスクロータ6に円滑に押し付ける。

    本実施の形態では、ブレーキアクチュエータ120はキャリパ本体10に設けられるシリンダチューブ150と、このシリンダチューブ150に摺動可能に嵌合するピストン123と、シリンダチューブ150とピストン123との間に画成される圧力室124と、ピストン123にリンク回動基端部112を連結する力点ピン126とを備えたため、圧力室124に導かれる空気圧(流体圧)によってピストン123がシリンダチューブ150から突出する動きに追従してリンク111が回動し、ピストン123の駆動力をリンク111が梃子の原理で倍力して制輪子70に伝えることにより、ピストン123を空気圧によって作動させることが可能となる。

    本実施の形態では、ブレーキアクチュエータ120はシリンダチューブ150をスライドピン30、32と同軸上に配置したため、リンク111がブレーキアクチュエータ120の力を倍力するテコ比を大きくできる。

    本実施の形態では、ブレーキアクチュエータ120は圧力室124に空気圧(流体圧)を導くパッセージ140(流体圧通路)を備え、このパッセージ140をキャリパ本体10に形成したため、ブレーキアクチュエータ120が空気圧(流体圧)によって作動し、リンク111に駆動力を付与する。

    次に図8に示す他の実施の形態を説明する。 これは基本的には図1〜7の実施の形態と同じ構成を有し、相違する部分のみ説明する。 なお、前記実施の形態と同一構成部には同一符号を付す。

    この鉄道車両用キャリパブレーキ装置1は、第一、第二キャリパアーム部12、14の両方に制輪子70を押し付ける左右のブレーキ駆動機構100が設けられる。 左右のブレーキ駆動機構100及びキャリパ本体10は対称的に形成され、左右のブレーキ駆動機構100のリンク111は第一、第二キャリパアーム部12、14に沿って設けられる。

    この場合、車両運転中の制動時に空気圧により左右のブレーキアクチュエータ120のピストン123がシリンダチューブ150から突出作動し、左右のリンク111が支点ピン114を支点として回動し、各リンク回動先端部116がスライダ133、摺動ロッド130を介して左右の制輪子70をディスクロータ6に押し付け、左右の制輪子70がディスクロータ6に摩擦力を付与し、車輪5を制動する。

    本実施の形態では、キャリパ本体10は、車輪5のディスクロータ6に跨るようにして延びる第一、第二キャリパアーム部12、14を有し、対のリンク111を第一、第二キャリパアーム部12、14に沿って設け、第一、第二キャリパアーム部12、14の中程にリンク111の中程を回動可能に支持する支点ピン114を備えため、制動時に各リンク111が制輪子70の反力を受ける強度部材の働きをし、第一、第二キャリパアーム部12、14の変形が抑えられる。

    他の実施の形態として、ブレーキアクチュエータ120を油圧シリンダまたは電動アクチュエータで構成してもよい。

    本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。

    本発明の実施の形態を示す鉄道車両用キャリパブレーキ装置の平面図。

    同じく側面図。

    同じく正面図。

    同じく図2のC−C線に沿う断面図。

    同じくブレーキ駆動機構の分解図。

    同じくブレーキ駆動機構の分解図。

    同じく作動状態を示す平面図。

    本発明の他の実施の形態を示す鉄道車両用キャリパブレーキ装置の平面図。

    符号の説明

    1 鉄道車両用キャリパブレーキ装置5 車輪6 ディスクロータ10 キャリパ本体12 第一キャリパアーム部14 第二キャリパアーム部15、16、17、18 ブラケット部20 支持枠30 上スライドピン32 下スライドピン70 制輪子100 ブレーキ駆動機構111 リンク112 リンク回動基端部113 長穴114 支点ピン115 リンク支持穴116 リンク回動先端部120 ブレーキアクチュエータ123 ピストン124 圧力室126 力点ピン133 スライダ134 作用点ピン140 パッセージ150 シリンダチューブ151 基端部155 シリンダ部

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