監視装置付き衛生装置

申请号 JP2017521562 申请日 2015-10-21 公开(公告)号 JP2017531751A 公开(公告)日 2017-10-26
申请人 エバック・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングEvac GmbH; エバック・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングEvac GmbH; 发明人 デニス・ゲットマン; パトリック・メイヤー;
摘要 本発明は、上部開口を有する容器と、真 水 タンクから前記容器に水を供給する導水管を介して、前記容器に接続されている前記真水タンクと、前記容器からの廃水を容器出口開口から廃水タンクへと排出する廃水ラインを介して、前記容器に接続されている前記廃水タンクと、前記真水タンクと前記容器との間で前記導水管に挿入されているか、又は、前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されている第1の中間タンクとを備えたモバイル式の衛生装置に関する。本発明によれば、前記中間タンクにおける状態を特徴付ける測定値を検出する第1センサが前記中間タンクに配置されており、また、前記第1センサと 信号 通信し、電子メモリ装置を備えた電子監視装置が設けられており、前記電子メモリ装置には、前記真水タンクから前記容器への給水及び前記容器から前記廃水タンクへの排水の動作プロセスの少なくとも1つの設定値を表すプロセスデータが記憶されている。前記電子監視装置は電子比較装置をさらに備え、前記電子比較装置は、前記第1センサからの測定値を前記動作プロセスの設定値と比較し、この測定値が前記設定値と異なる場合にエラーメッセージを出 力 するように構成されている。
权利要求

上部開口を有する容器と、 真タンクから前記容器に水を供給する導水管を介して、前記容器に接続されている前記真水タンクと、 前記容器からの廃水を容器出口開口から廃水タンクへと排出する廃水ラインを介して、前記容器に接続されている前記廃水タンクと、 前記真水タンクと前記容器との間で前記導水管に挿入されているか、又は、前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されている第1中間タンクと を備えたモバイル式の衛生装置において、 前記第1中間タンクにおける状態の特徴を表す測定値を検出する第1センサが前記第1中間タンクに配置されており、 前記第1センサと信号通信すると共に電子メモリ装置を備えた電子監視装置が設けられており、前記電子メモリ装置には、前記真水タンクから前記容器への給水及び前記容器から前記廃水タンクへの排水の動作プロセスの少なくとも1つの設定値を表すプロセスデータが保存されており、 前記電子監視装置は電子比較装置をさらに備え、前記電子比較装置は、前記第1センサからの測定値を前記動作プロセスの設定値と比較し、この測定値が前記設定値と異なる場合にエラーメッセージを出するように構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項1に記載の衛生装置において、 前記第1センサは一連の測定値を記録し、 設定値プロファイルを形成する複数の連続する設定値を備えたシーケンスが前記電子メモリ装置に保存されており、 前記電子比較装置は、前記一連の測定値を前記設定値のシーケンスと比較し、前記一連の測定値が前記設定値のシーケンスと異なる場合にエラーメッセージを出力するように構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項1又は2に記載の衛生装置において、 前記第1センサは前記第1中間タンクの過圧又は負圧を測定する圧力センサであり、 前記測定値又は前記一連の測定値は、前記第1中間タンクにおける過圧若しくは負圧又は過圧時間曲線若しくは負圧時間曲線の特徴を示し、 前記設定値又は前記設定値のシーケンスは、前記第1中間タンクにおける設定過圧若しくは設定負圧又は設定過圧時間曲線若しくは設定負圧時間曲線を画定することを特徴とする衛生装置。請求項1乃至3のいずれか1に記載の衛生装置において、 前記第1中間タンクは、前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されており、 制御装置を備え、前記制御装置は、 負圧が前記第1中間タンクで生成され、 前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、 前記容器からの流体が前記第1中間タンク内に吸引され、 前記容器と前記第1中間タンクとの流体連通が閉じられ、 過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして、 前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、 前記容器からの吸引動作を制御するよう構成されており、 前記比較装置は、 a)前記中間タンクで負圧が生成中である動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧よりも小さい負圧を示しているとき、又は、 b)液体が前記容器から前記第1中間タンク内に吸引される動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧時間曲線よりもゆっくり降下する負圧時間曲線を示しているとき、 エラーメッセージを出力するように構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項4に記載の衛生装置において、 前記制御装置は、前記吸引動作後に、 前記制御装置が前記容器に予め定められた量の洗浄流体を供給するプロセスを開始し、 負圧が前記第1中間タンクに生成され、 前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、 前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引され、 前記容器と前記第1中間タンクとの間の流体連通が閉じられ、 過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして 前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、 前記容器からの最後の流し動作を制御するよう構成されており、 前記比較装置は、 洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンク内へと吸引される動作点又は前記洗浄流体が前記第1中間タンクから前記廃水タンク内へと排出される動作点において、前記センサからの測定値の時間曲線に基づいて前記洗浄流体の量を判定し、 c)前記動作点において、前記センサからの測定値の時間曲線が、前記予め定められた量の洗浄流体よりも少ない量又は多い量の洗浄流体を示している場合に、 エラーメッセージを出力するように構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項4又は5に記載の衛生装置において、 比較装置は、互いに異なるエラーメッセージを出力するように構成されており、 a)の場合には、前記中間タンクに漏れがあること又は真空生成器の故障を示すエラーメッセージが出力され、 b)の場合には、前記容器と前記第1中間タンクとの間の前記廃水ラインに閉塞があることを示すエラーメッセージが出力され、 c)の場合には、洗浄システムに漏れがあることを示すエラーメッセージが出力されることを特徴とする衛生装置。請求項1乃至3のいずれか1に記載の衛生装置において、 前記第1中間タンクは、前記真水タンクと前記容器との間の前記導水管に挿入されており、前記第1センサは充填レベルセンサであることを特徴とする衛生装置。請求項7に記載の衛生装置において、 前記充填レベルセンサは、前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるときに信号を出力するよう配置かつ構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項8に記載の衛生装置において、 前記比較装置は、洗浄が行われない待機動作時において、前記充填レベルセンサが前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるとの信号を出力したときに、エラーメッセージを出力するよう構成されていることを特徴とする衛生装置。請求項9に記載の衛生装置において、 制御装置は前記第1中間タンクからの吸引動作を実行し、前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるとの信号が受信されたとき、エラーメッセージを出力することを特徴とする衛生装置。請求項7乃至10のいずれか1に記載の衛生装置において、 制御装置は、 前記第1中間タンク内の水位が設定レベルよりも上方にあることを示す信号を前記充填レベルセンサが出力するまで、前記第1中間タンクは前記真水タンクからの水が充填され、その後、 予め定められた量の水が前記中間タンクから前記容器内へ排出されるよう、 前記第1中間タンクの充填を制御することを特徴とする衛生装置。請求項1乃至3のいずれか1に記載の衛生装置において、 前記第1中間タンクは前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されており、前記第1センサは前記第1中間タンクの負圧又は過圧を測定する圧力センサであり、 前記真水タンクと前記容器との間の前記導水管に第2中間タンクが挿入されており、第2センサが充填レベルセンサとして前記第2中間タンクに配置されていることを特徴とする衛生装置。請求項12に記載の衛生装置であって、 前記第2中間タンクが請求項8乃至11に記載の前記第1中間タンクと同一である場合に、請求項8乃至11のいずれか1に記載の特徴によって展開されていることを特徴とする衛生装置。第1中間タンクに負圧を与えることによって容器から第1中間タンク内へ廃水を排出するステップ、又は、 真水タンクから第2中間タンク内に水を排出し、前記第2中間タンクの水に過圧を与えることによって、水を前記第2中間タンクから容器内へと押し出すステップ を備え、 前記第1又は第2中間タンク上のセンサによって、前記第1又は第2中間タンクにおける状態の特徴を示す測定値が検出され、電子比較装置によって、前記測定値が、電子メモリ装置に保存されたプロセスデータから得られた設定値と比較され、前記測定値が前記設定値と異なる場合にはエラーメッセージが出力されることを特徴とする、衛生装置における動作エラーを検出する方法。請求項14に記載の方法において、 前記センサは前記第1中間タンク上の圧力センサであり、 a)前記中間タンクで負圧が生成中である動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧よりも小さい負圧を示しているとき、又は、b)液体が前記容器から前記中間タンク内に吸引される動作点において、前記センサからの測定値が、設定負圧時間曲線よりもゆっくり降下する負圧時間曲線を示しているとき、エラーメッセージが出力されることを特徴とする方法。請求項14に記載の方法において、 前記センサは前記第2中間タンク上の充填レベルセンサであり、 c)待機動作において水が設定値よりも下方にある動作点において、前記充填レベルセンサからの測定値が、前記中間タンク内の水が前記設定レベルよりも上方に上昇したことを示しているとき、エラーメッセージが出力されることを特徴とする方法。請求項14乃至16のいずれか1に記載の方法において、 吸引動作後に、 前記容器に予め定められた量の洗浄流体を供給するプロセスが開始され、 負圧が前記第1中間タンクに生成され、 前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、 前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引され、 前記容器と前記第1中間タンクとの間の流体連通が閉じられ、 過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして 前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、 前記容器からの最後の流し動作が制御され、 前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引される動作点又は前記洗浄流体が前記第1中間タンクから前記廃水タンクへと排出される動作点において、圧力センサからの測定値の時間曲線が、予め定められた量の洗浄流体に対する圧力時間曲線を画定する設定時間曲線と比較され、 d)その動作点における前記圧力センサからの測定値の時間曲線が前記予め定められた量の洗浄流体よりも少ない量又は多い量の洗浄流体を示しているとき、エラーメッセージが出力されることを特徴とする方法。

说明书全文

本発明は、上部開口を有する容器と、導管を介して前記容器に接続された貯水タンクと、廃水ラインを介して前記容器に接続された廃水タンクと、前記貯水タンクと前記容器との間の前記導水管に挿入又は容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入された第1中間タンクとを備え、前記導水管は前記貯水タンクから前記容器に水を供給し、前記廃水ラインは前記容器出口開口から前記廃水タンクに廃水を排出するモバイル式の衛生装置に関する。本発明の他の態様は、そのような衛生装置における動作エラーを検出する方法である。

上述したタイプのモバイル式の衛生装置は車両、例えば、鉄道車両、バス、航空機、又は船舶、等に搭載されて使用される。そして、これは、この明細書とクレームの意味の範囲内において、文言「モバイル式」を用いて記載される。容器として、これらの衛生装置は、特に、便器を有していてもよく、この便器は、衛生装置の機能によって流し水つまり洗浄水(flush water)で洗浄することができ、その便器から廃水と洗浄水とが引き出されて廃水タンクに排出されることができる。しかし、洗面器、小便器、または、そのような衛生設備で使用される何らかの他の形態の収集容器(ボール)、例えばシャワー用洗面器は、本発明の意味の範囲内で容器として使用することができる。

衛生装置は、真水又は洗浄水を供給し得るだけでなく、廃水を重によって、つまり、原理としては、重力のみによって、廃水を排出し得る。これは、水が容器に投入される箇所の上方に、または容器の上方に、真水又は洗浄水のタンクが配置されていること及び廃水タンクが容器の出口開口の下方又は容器の下方に配置されていることが条件となる。

しかし、多くの場合、構造的又は空間的制約により、そのような配置は不可能である。したがって、プロセスを積極的に制御することにより、真水及び洗浄水を供給し、廃水を排出するのが通常のやり方であり、これは典型的には、空気圧の過圧と負圧とにより行われる。構造的及び設計的利点に加えて、給水と排水とを促進でき、したがって、全体としてこの衛生装置をより衛生的で機能的なものとできる。

多くの場合、その目的のためには、洗浄水又は真水全体に過圧を印加して水をタンクから移動させることは衛生装置にとって望ましいことではない。また、廃水タンクに廃水を吸引する(吸い込む)ために廃水タンク全体に負圧を印加することも望ましくない。そのような必要性を回避するために、中間タンクを真水及び洗浄水のタンクの下流に配置するか、又は、容器の下流側かつ廃水タンクの上流側の廃水ラインに中間タンクを挿入することが従来技術において知られている。これらの中間タンクは配管に設けられたバルブによって閉鎖することができ、したがって、負圧又は過圧を生成することにより、水が中間タンク内へと吸引されること、水が中間タンクから押し出されることをそれぞれ可能とする。これに関して種々の実施形態が基本的に想定可能であり、所定の用途においては有利である。それらの実施形態は、負圧による吸引動作と組み合わさって、又は過圧による押し出し動作と組み合わさって、又は、真水、洗浄水若しくは廃水の重力による流れによる排出動作と組み合わさって機能する。真水又は洗浄水は、中間タンクに生成される負圧によって、基本的に真水及び洗浄水タンクから中間タンク内へと吸引され、続いて、前記中間タンクに生成される過圧によってその中間タンクから容器内へと排出され、その後、廃水はその容器から、別の中間タンクを介して、負圧が生成されている廃水ライン中へと吸い込まれ、最後に、前記別の中間タンク内の過圧によって廃水タンク内に送られる。空気圧輸送のこれらの工程はそれぞれ、重力による輸送に置き換えることもできる。

この種の衛生装置は、高自動化レベルで作動され、そこでは制御装置によって予め定められたシーケンスで真水及び洗浄水が供給されると共に廃水が排出される。このプロセスにおいて、幾つかのバルブが開閉され、バルブの開閉によって負圧及び過圧の生成器または源が活性化又は接続される。

バルブ、負圧生成器、過圧生成器等の部品の部分的又は全体的故障は、結果として、給水動作又は排水動作がもはや完全には行われていないことになるか、あるいは、もはや全く行われることができないことになる。そのような故障又は機能障害による容器又は中間タンクの過充填も起こり得、これは容器又は中間タンクのオーバーフローも引き起こし得る。これは不都合なことであり、如何なる液体の漏れに対しても対策を講じられるよう早い段階でそのような故障を検出するのが望ましい。

本発明の目的は、上述したような如何なる故障も確実に検出することが可能な衛生装置を提供することである。

本発明によれば、この目的は、冒頭に記載した種類の衛生装置において、第1中間タンクにおける状態の特徴を表す測定値を検出する第1センサが前記第1中間タンクに配置されており、前記第1センサと信号通信すると共に電子メモリ装置を備えた電子監視装置が設けられており、前記電子メモリ装置には、真水タンクから容器への給水及び前記容器から廃水タンクへの排水の動作プロセスの少なくとも1つの設定値を表すプロセスデータが保存されており、前記電子監視装置は電子比較装置をさらに備え、前記電子比較装置は、前記第1センサからの測定値を前記動作プロセスの設定値と比較し、この測定値が前記設定値と異なる場合にエラーメッセージを出力するように構成されていることにおいて達成される。

本発明によれば、衛生装置の如何なる機能不全つまり故障も検出するために電子監視装置が使用される。この電子監視装置は前記第1中間タンクにおける状態を検出するセンサからのセンサデータを用いる。ここで「状態」とは、圧力、換言すれば過圧又は負圧、充填レベル(水位)、換言すれば前記第1中間タンク内のレベル(水位)又は前記第1中間タンク内の水の体積、前記水の体積に対応する充填された前記第1中間タンクの重量、又は前記第1中間タンクにおける温度、として理解されるべきである。状態は、単一の測定値の形で、スナップショットのように一回で捕らえることができるが、時間の経過と共に得られる測定値のシーケンス、つまり、測定値の時間曲線であっても、同じように良い。本発明によれば、この測定値又は測定値時間曲線は予め保存された設定値又は設定時間曲線と比較される。好ましいことに、これらの予め保存された設定値又は設定時間曲線は、衛生装置の正しい動作手順の特徴を表しており、したがって、比較を行うことで、測定値が設置値に合致したときにこの衛生装置が正しく動作していると証明できる。この点に関し理解されねばならないことは、各設定値又は設定時間曲線は、各測定値又は測定時間曲線と同様に、衛生装置の1つの動作状態又は1つの動作プロセスと関係しており、衛生装置がどのように働いているかについての情報を得るために、動作手順のある瞬間に又はある期間にわたって測定することができることである。

測定値又は一連の測定値が設定値又は一連の設定値とそれぞれ異なる場合には、本発明によると、エラーメッセージが出される。なぜならば、衛生装置には欠陥部品という機能障害があると結論づけることが可能であるからである。この点に関し理解されねばならないことは、設定値からのずれは、設定値は臨界値として保存されており、設定値は、そのような臨界値として、測定値と比較されることを意味していると理解し得ることである。この場合、測定値が設置値と同じであれば、機能障害が存在するので、そのように合致した場合には、エラーメッセージがそれに応じて出力される。許容可能な変動幅を考慮に入れることによって設定値からずれていることを確定してもよい。

最も単純なケースでは、エラーメッセージは故障を示す視覚信号又は聴覚信号として理解できる。しかし、本発明の一展開によれば、エラーメッセージは符号化されたメッセージ又はプレーンテキストのメッセージの形態をとることもでき、欠陥についての情報の他、該当する場合には、欠陥又は欠陥部品の説明つまり絞り込みも提供する。エラーメッセージは、如何なるその後のダメージも防ぐべく、衛生装置の機能及び更なる動作を停止する信号として使用してもよい。

第1の好ましい実施形態によれば、前記第1センサは一連の測定値を記録し、設定値プロファイルを形成する複数の連続する設定値を備えたシーケンスが前記電子メモリ装置に保存されており、前記電子比較装置は、前記一連の測定値を前記設定値のシーケンスと比較し、前記一連の測定値が前記設定値のシーケンスと異なる場合にエラーメッセージを出力するように構成されている。この実施形態によれば、センサによって連続する測定値が検出され、これらの連続する測定値が衛生装置の機能動作のための時間曲線を形成する設定値のシーケンスと比較される。測定値に基づき、このようにして、例えば、前記第1中間タンクにおける圧力の増減又は負圧の増減を検出して、それをそれぞれの設定値シーケンスと比較することが可能である。測定値を記録する頻度は、必要とされる解像度及び測定値が記録される時間長に応じて選択しても良く、1ヘルツから1キロヘルツ以上にわたる範囲から選択することが可能である。この一連の測定値と設定値のシーケンスとの比較は、これら一連の測定値と設定値のシーケンスそれぞれの測定値列又はシーケンスから算出できる傾きを互いに比較する方法で行うことができる。このような比較の結果は、急激な不連続が生じた時または急激な不連続の存在かもしれない。例えば、廃水が容器から第1中間タンク内へと吸引される運転(工程)の場合、液体の流れの終了及びその結果としての容器から第1中間タンク内への空気の吸込は、一般的に、第1中間タンク内の負圧のための時間曲線における急激な不連続を特徴とし、従って、急激な不連続が生じる瞬間は、引き抜かれた廃水の量について結論を出すことを可能とする。

さらに好ましくは、前記第1センサは前記第1中間タンクの過圧又は負圧を測定する圧力センサであり、前記測定値又は前記一連の測定値は、前記第1中間タンクにおける過圧若しくは負圧又は過圧時間曲線若しくは負圧時間曲線の特徴を示し、前記設定値又は前記設定値のシーケンスは、前記第1中間タンクにおける設定過圧若しくは設定負圧又は設定過圧時間曲線若しくは設定負圧時間曲線を画定する。ここで圧力センサは、前記第1中間タンクにおける負圧又は過圧を検出可能なセンサとして理解されるべきである。つまり、このセンサは、負圧若しくは過圧の有無のみ又は負圧若しくは過圧の量を検出できる。本明細書及び請求項の意味内で、過圧の増加とは、圧力が低圧からより高い圧力へと変化することを意味し、負圧の増大又は強化とは、圧力が低圧からさらに低い圧力へと移ることを意味する、と理解されねばならない。したがって、過圧の減少(低減)とは、圧力が高圧から低圧へと変化することを意味し、負圧の減少(低減)とは、圧力が低圧から高圧側へ変化することを意味する、と理解されねばならない。

第1中間タンクにおける過圧又は負圧を検出することにより、衛生装置に起こるかもしれない欠陥を確実に検出することが可能である。より具体的には、漏れのあるバルブをこうして特定することが可能である。というのは、そのときの動作状態が第1中間タンクが全ての側でバルブによって遮断されるべきものであるときに、漏れのあるバルブは、通常、第1中間タンクにおける過圧の降下又は負圧の降下のせいでそれと分かるようになるからである。また、過圧又は負圧を検出することにより、負圧源又は過圧源の作動にも拘わらず圧力変化が全く無いか無視できるほどの圧力変化しかないことで、負圧源又は過圧源がいつ故障するかを確実に検出することも可能となる。最後に、第1中間タンクで測定された一連の圧力値を観測することにより、上述の如く、どのくらいの液体が第1中間タンクから押し出されたか、又は、どのくらいの液体が第1中間タンク内に吸引されたかを決定することが可能であり、また、どのような流体速度でこれが実行されるかを、時間経過に伴う圧力曲線の勾配を分析することにより、決定することが可能である。例えば、詰まりは、容器から第1中間タンクへの吸引動作中の非常にゆっくりした負圧の低減として顕現する平坦な増加から推断でき、また、容器内へと通じる出口開口又はノズルの詰まりは同様に、第1中間タンクにおける過圧(第1中間タンクは真水又は洗浄水を過圧によって容器内へと押し入れる)のゆっくりとした低減のみから推断できる。

さらに好ましくは、前記第1中間タンクは、前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されており、制御装置を備え、前記制御装置は、負圧が前記第1中間タンクで生成され、前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、前記容器からの流体が前記第1中間タンク内に吸引され、前記容器と前記第1中間タンクとの流体連通が閉じられ、過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして、前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、前記容器からの吸引動作を制御するよう構成されており、前記比較装置は、前記中間タンクで負圧が生成中である動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧よりも小さい負圧を示しているとき、又は、液体が前記容器から前記第1中間タンク内に吸引される動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧時間曲線よりもゆっくり降下する負圧時間曲線を示しているとき、エラーメッセージを出力するように構成されている。

この実施形態によれば、廃水を容器から第1中間タンクへと吸引し、その廃水を第1中間タンクから廃水タンク内へと排出するために、衛生装置のための好ましい制御シーケンスが実行される。その目的のために、第1中間タンクは、容器と廃水タンクの間の廃水ラインに挿入され、両側で、すなわち容器からも廃水タンクからも、それぞれのバルブによって遮断することができる。これらのバルブを切り替えることで、第1中間タンクの両側のバルブが閉じているときに第1中間タンクに負圧を生じさせることができ、一方のバルブを開けた後、容器から第1中間タンク内へと水を吸引し、その後、両方のバルブを閉じて、第1中間タンクに過圧を生じさせ、他方のバルブを開けた後そのタンクから廃水を廃水タンクへと押し出すことができる。この動作プロセスにおいて、一方又は両方のバルブが漏れることにより第1中間タンクにおける負圧が所望の設定値に達するという基本的可能性があり、その状況は、本発明によれば、検出され、エラーメッセージの形で出力することができる。負圧源の故障の場合には、第1中間タンクに負圧を生成することは全くできず、この状況もエラーメッセージとして出力することができる。容器から第1中間タンク内へと廃水を吸引するプロセスも、一連の測定値に基づいて検出して、対応する設定値シーケンスと比較することができる。その比較に基づいて、第1中間タンクの負圧が、保存されている一連の設定値によって予め定められているのよりもゆっくりと降下していることが確定すると、詰まりであると結論づけて、対応するエラーメッセージを出力することができる。

この点に関してさらに好ましくは、前記制御装置は、前記吸引動作後に、前記制御装置が前記容器に予め定められた量の洗浄流体を供給するプロセスを開始し、負圧が前記第1中間タンクに生成され、前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引され、前記容器と前記第1中間タンクとの間の流体連通が閉じられ、過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、前記容器からの最後の流し動作(flushing operation)を制御するよう構成されており、前記比較装置は、洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンク内へと吸引される動作点又は前記洗浄流体が前記第1中間タンクから前記廃水タンク内へと排出される動作点において、前記センサからの測定値の時間曲線に基づいて前記洗浄流体の量を判定し、前記動作点において、前記センサからの測定値の時間曲線が、前記予め定められた量の洗浄流体よりも少ない量又は多い量の洗浄流体を示している場合に、エラーメッセージを出力するように構成されている。この実施形態によれば、廃水及び洗浄水が流され、容器の外へと吸引される主動作の後に、最後の流し動作が行われ、少量の洗浄水が容器に供給された後に再度そこから吸引により引き戻される。この最後の流し動作と吸引動作は第1中間タンクにおける圧力センサからの測定値に基づいて検出される。これらの測定値に基づいて、予め定められた量の洗浄水が容器に供給されて、そこから吸出されたかどうかを、判定することが可能である。より大量の又はより少量の洗浄水が第1中間タンク内に吸い込まれたことが確定したならば、前者の場合には洗浄水の供給に欠陥があり、洗浄水がどこかで失われているとの結論を導き出すことができる。一方、後者の場合には、過度の洗浄水が容器へと流れており、潜在的に容器をオーバーフローさせる可能性があるとの結論を導き出すことができる。これらの故障モードの何れもがそれぞれのエラーメッセージの出力となると共に、本発明によれば、衛生装置の動作が停止することとなり得る。この点に関して生じる欠陥は、主たる流し動作と最後の流し動作との間の時間間隔の結果であり、したがって、最後の流し動作は、衛生装置における主たる流し動作の後、短か過ぎない所定期間内に実行しなければならない。

さらに別の好ましい実施形態によれば、比較装置は、互いに異なるエラーメッセージを出力するように構成されており、a)の場合には、前記中間タンクに漏れがあること又は真空生成器の故障を示すエラーメッセージが出力され、b)の場合には、前記容器と前記第1中間タンクとの間の前記廃水ラインに閉塞すなわち詰まりがあることを示すエラーメッセージが出力され、c)の場合には、洗浄システムに漏れがあることを示すエラーメッセージが出力される。この実施形態によれば、エラーメッセージは、測定値を設定値と比較することでどのようなタイプの欠陥と判定されたかを示しており、このタイプの欠陥が、コード化されたエラーメッセージ又はプレーンテキストでのエラーメッセージの形で出力される。この出力は、ワイヤレスデータ伝送、視覚表示、等の形で提供することができる。

さらに好ましくは、前記第1中間タンクは、前記真水タンクと前記容器との間の前記導水管に挿入されており、前記第1センサは充填レベルセンサである。この実施形態によれば、第1中間タンクは、貯水タンクと容器との間の真水及び洗浄水ラインに挿入される。ちなみに、この実施形態は、廃水ラインに第1中間タンクを有する前記2つの実施形態の代替として、又はそれらに加えて、実施してもよいことは理解されねばならない。導水管に第1中間タンクを有する実施形態の場合には、前記センサは充填レベルセンサの形で設けられるのが好ましい。しかし、基本原理として、この実施形態におけるセンサは、導水管において第1中間タンクの過圧又は負圧を検出するための圧力センサとして設けられても良いことは、理解されねばならない。前記充填レベルセンサは、第1中間タンクの特定のレベルつまり高さに液体が存在することを示すものとして、又は、第1中間タンクの充填レベルを定量的に示すものとして、実施されても良い。この充填レベルセンサの助けにより、液体が第1中間タンク内の特定のレベルに達したか又はそれを超えたかを検出することが可能となる。

この点について特に好ましくは、前記充填レベルセンサは、前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるときに信号を出力するよう配置かつ構成されている。充填レベルセンサのこの構成により、例えば、充填レベルセンサを第1中間タンクの設定レベルよりも上の高さに配置することにより、この装置の特に好ましい制御方法を可能とできる。この制御は、水が設定レベルよりも上にあることを充填レベルセンサが示すまで第1中間タンクに貯水タンクからの水を充填した後、続いて、所定の少量の水をその第1中間タンクから容器内に吐出して前記設定レベルに達するようにするものである。この場合、液体は充填レベルセンサで監視されるレベルよりも下にあるので、充填レベルセンサは何の信号も示さない。しかし、欠陥のために水が第1中間タンクに流れているときは、設定レベルを超えたとき、充填レベルセンサは非活性状態から活性状態へと移行するので、直ちにそれを知らせる。

この目的のために、特に好ましくは、前記比較装置は、流しつまり洗浄(flushing) が行われない待機動作時において、前記充填レベルセンサが前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるとの信号を出力したときに、エラーメッセージを出力するよう構成されている。この構成は、例えば、貯水タンクと第1中間タンクとの間のバルブに欠陥がある場合に、第1中間タンクがオーバーフローするのを確実に防止する。というのは、設定レベルを超えたことは充填レベルセンサによって直ちに検出され、比較装置によって確定することができるからである。

さらに好ましくは、制御装置は前記第1中間タンクからの吸引動作を実行し、前記第1中間タンクの水が設定レベルよりも上方にあるとの信号が受信されたとき、エラーメッセージを出力する。この制御装置により、第1中間タンクがオーバーフローするのを防止することが可能であり、超過水を第1中間タンクから排出することができる。同時に、特定された欠陥が表示されるので修理を始めることができる。必要ならば、吸引動作は何回か繰り返して行われる。したがって、欠陥のために水が貯水タンクから廃水タンク内へと徐々に移動しても、ダメージの発生を伴う水の逃げ又はオーバーフローは回避される。

別の好ましい実施形態によれば、制御装置は、前記第1中間タンク内の水位が設定レベルよりも上方にあることを示す信号を前記充填レベルセンサが出力するまで、前記第1中間タンクは前記真水タンクからの水が充填され、その後、予め定められた量の水が前記中間タンクから前記容器内へ排出されるよう、前記第1中間タンクの充填を制御する。この制御の仕方により、第1中間タンクに貯留される水のレベル(これは、充填レベルセンサが設定レベルで起動されるレベルよりも低いレベルである。)を確実に設定できる。設定レベルに応じた水量は流し動作を行うのに十分である。同時に、水が設定レベルを超えて充填された後に第1中間タンクから排出される少量の所定量の水は、上述した通り、最後の流しのために使用することができる。同時に、充填レベルセンサが設定レベルよりも上方に位置していることにより、欠陥のために第1中間タンクの水位が設定レベルを超えて上昇すると、その水位の上昇はいかなるものでも直ちに検出されて、エラーメッセージとして知らせることができる。

別の好ましい実施形態によれば、前記第1中間タンクは前記容器出口開口と前記廃水タンクとの間の前記廃水ラインに挿入されており、前記第1センサは前記第1中間タンクの負圧又は過圧を測定する圧力センサであり、前記真水タンクと前記容器との間の前記導水管に第2中間タンクが挿入されており、第2センサが充填レベルセンサとして前記第2中間タンクに配置されている。この実施形態によれば、第1中間タンクが廃水ラインに設けられると共に、第2中間タンクが導水管に設けられており、その結果として、給水側のみならず、廃水の排出側においても、働きを監視することが可能となる。

この点に関し、特に好ましくは、前記第1中間タンクとそこに配置されたセンサ及び前記第2中間タンクとそこに配置された充填レベルセンサは、前述の態様で展開され、前記第2中間タンクは、貯水タンクと容器との間の導水管に挿入された前記第1中間タンクに対応している。

本発明の別の側面は、衛生装置における動作エラーを検出する方法に関し、この方法は、第1中間タンクに負圧を与えることによって容器から第1中間タンク内へ廃水を排出するステップ、又は、真水タンクから第2中間タンク内に水を排出し、前記第2中間タンクの水に過圧を与えることによって、水を前記第2中間タンクから容器内へと押し出すステップを備え、前記第1又は第2中間タンク上のセンサによって、前記第1又は第2中間タンクにおける状態の特徴を示す測定値が検出され、電子比較装置によって、前記測定値が、電子メモリ装置に保存されたプロセスデータから得られた設定値と比較され、前記測定値が前記設定値と異なる場合にはエラーメッセージが出力される。

上記方法は、前記センサを前記第1中間タンク上の圧力センサとして設けることによって、そして、前記中間タンクで負圧が生成中である動作点において、前記センサからの測定値が設定負圧よりも小さい負圧を示しているとき、又は、液体が前記容器から前記中間タンク内に吸引される動作点において、前記センサからの測定値が、設定負圧時間曲線よりもゆっくり降下する負圧時間曲線を示しているとき、エラーメッセージが出力されることによって、展開可能である。

この方法は、前記センサを前記第2中間タンク上の充填レベルセンサとして設けることによって、そして、待機動作において水が設定値よりも下方にある動作点において、前記充填レベルセンサからの測定値が、前記中間タンク内の水が前記設定レベルよりも上方に上昇したことを示しているとき、エラーメッセージが出力されることによっても、展開することができる。

最後に、この方法を展開して、吸引動作後に、前記容器に予め定められた量の洗浄流体を供給するプロセスが開始され、負圧が前記第1中間タンクに生成され、前記第1中間タンクが前記容器と流体連通し、前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引され、前記容器と前記第1中間タンクとの間の流体連通が閉じられ、過圧が前記第1中間タンクに生成され、そして、前記第1中間タンクが前記廃水タンクと接続されるよう、前記容器からの最後の流し動作(flushing operation)が制御され、前記洗浄流体が前記容器から前記第1中間タンクへと吸引される動作点又は前記洗浄流体が前記第1中間タンクから前記廃水タンクへと排出される動作点において、圧力センサからの測定値の時間曲線が、予め定められた量の洗浄流体に対する圧力時間曲線を画定する設定時間曲線と比較され、その動作点における前記圧力センサからの測定値の時間曲線が前記予め定められた量の洗浄流体よりも少ない量又は多い量の洗浄流体を示しているとき、エラーメッセージが出力されるようにすることが可能である。

上記方法及びこの方法の展開に関して、上述した衛生装置及びその展開並びに動作方法に言及するが、それらは上記方法及びこの方法の展開にも相応に適用可能である。

本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して説明するが、それらの図面において、

図1は本発明に係る衛生装置の好ましい実施形態の概略構成を示す。

図2は図1に示す好ましい実施形態に係る便器のための水洗及び吸引動作工程を示す。

好ましい実施形態は便器10を有し、複数の排出ノズル11a−dを有する洗浄水ライン11が便器10内に通じている。洗浄水ライン11は中間洗浄水タンク20に接続されており、中間洗浄水タンク20は給水導管を介して貯水タンク30に接続されている。水は、重力により、貯水タンク30から給水導管31を介して中間洗浄水タンク20へと供給することができる。

信号ライン21aを介して制御装置100に接続されている充填レベルセンサ21が、洗浄水容器の上端近傍のレベル(高さ)に配置されている。真水タンク30から中間洗浄水タンク20を充填するために制御装置100によって制御される電磁駆動式の給水バルブ31bが給水導管31に配置されている。

また、前記中間洗浄水タンクは、圧縮空気ライン20aによって圧縮空気でもって加圧することができる。

重力方向において、前記中間洗浄水タンクは排出ノズル11a−dより下方にある。それ故、この中間洗浄水タンクに洗浄水を充填し、給水バルブ31bが閉じた後、圧縮空気で中間洗浄水タンクを加圧することで、その洗浄水を洗浄水ノズル11a−dから便器10へと放出することができる。充填レベルセンサ21は中間洗浄水タンク中の洗浄水の設定レベルより上方に位置している。中間洗浄水タンクへの充填は、真水タンク30からの水が前記充填レベルセンサの高さに達するまで供給されるように行われ、その後、少量の水がノズル11a−dを介して便器内に流され、その結果、水位が充填レベルセンサの下方にまで下がる。そうして、充填レベルセンサは中間洗浄水タンク内のレベルつまり水位を監視し、中間洗浄水タンク内の水位が上昇するやいなや信号を出力する。この手段により、確実な方法でバルブ31bの欠陥を検出することが可能である。

便器10は廃水バルブ41を介して中間廃水タンク40に接続されている廃水ライン12を有する。中間廃水タンク40は、下端に、遮断弁43によって開閉可能な廃水ライン42を有する。廃水ライン42は廃水タンク50内に通じている。バルブ41及び43は圧縮空気ラインを介して空気圧で作動し、開閉される。この目的のため、これらのバルブは、それぞれの圧縮空気ライン41a、43aを介して圧縮空気源110に接続されており、各ラインには電磁式空気弁41b、43bがそれぞれ配置されている。

前記中間廃水タンクには、上端に、圧縮空気ポート44及び真空ポート45が設けられている。真空ポート45は、圧縮空気によって駆動される真空ポンプ60に接続されている。

信号ラインを介して前記制御装置に接続されている圧力センサ48も前記中間廃水タンクの上端に搭載されている。

また、この好ましい実施形態に係る衛生装置は、前記廃水タンク上の充填レベルセンサ51及び便器上の充填レベルセンサ13を有している。これらのセンサは、それぞれ、廃水タンク及び便器内において所定の充填レベルに達すると、信号ラインを通じて前記制御装置に信号を送ることができる。

圧力センサ48によって、真空ポンプ60によって前記中間廃水タンクに負圧が生成されるのを監視することが可能である。予め定められた負圧に達しない場合あるいは達するのがゆっくりすぎる場合には、欠陥のある真空ポンプ又は欠陥のあるバルブ41又は43があると推定されて、それぞれのエラーメッセージが出力される。圧力センサ48は、前記中間廃水タンクにおいて減少していく真空を一連の測定値として監視することもできる。このようにして、真空が所定の速度で減少していっているかどうかをチェックすることが可能である。廃水が便器から吸引されているときに前記中間廃水タンクにおける真空が余りにゆっくりと減少する場合には、廃水ライン12の閉塞すなわち詰まりを推定し得る。同様に、廃水を中間廃水タンク40から前記廃水タンク内に排出するときに過圧が余りにゆっくりと降下する場合には、廃水ライン42の閉塞すなわち詰まりを推定し得る。

次に、この好ましい実施形態における水洗及び吸引動作を図2a−cを参照して説明する。

前記中間洗浄水タンク20には、まず、充填レベルセンサが上位レベルに達したことを示すまで、重力によって洗浄水が充填される。次に、少量の洗浄水が便器10に流されるので、水位は充填レベルセンサよりも下に下がる(図2a)。そのレベルから、プッシュボタン101によって水洗動作が開始されると、洗浄水は便器中に流される。

同時に、前記中間廃水タンクラインでは真空ポンプ60によって真空が形成され、このとき廃水バルブ41及び廃水タンクバルブ43は双方とも閉じられている。その真空の程度は前記中間廃水タンクの圧力センサによって監視され、予め定められた負圧に達すると、前記真空ポンプがオフに切り替えられる(図2b)。予め定められた最大時間内に予め定められた真空度に達しない場合、又は真空がほんの僅かしか増えない場合には、前記制御装置は、前記圧力センサからの測定値に基づき、真空ポンプ又は廃水バルブ若しくは廃水タンクバルブに欠陥があるにちがいないと判定する。

前記中間廃水タンクにおいて予め定められた真空度に達すると、廃水バルブが開けられ、真空によって廃水が便器から中間廃水タンクへと吸引される(図2c)。この吸引動作は前記圧力センサによって再び監視され、結果として生じる中間廃水タンクの真空降下が検出される。中間廃水タンクの真空の減少がゆっくり過ぎる場合には、廃水ライン12の閉塞が推定される。

中間廃水タンクにおける真空度の突然の降下は、全ての廃水が便器から吸引されたことを制御装置へ知らせる。その場合、廃水バルブ41は閉じられると共に、中間廃水タンクは前記圧縮空気ラインを介して過圧でもって加圧される。一旦予め定められた過圧レベルに達すると、前記廃水タンクが開けられ、廃水が前記中間廃水タンクから前記廃水ラインを介して前記廃水タンクへと押し出される。

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