圧縮機モジュール、車両用空気調和装置、及び圧縮機モジュールの製造方法 |
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申请号 | JP2017552278 | 申请日 | 2016-05-26 | 公开(公告)号 | JPWO2017090263A1 | 公开(公告)日 | 2018-02-22 |
申请人 | 三菱電機株式会社; | 发明人 | 田中 哲哉; 橋詰 健一; | ||||
摘要 | 圧縮機モジュール(100)は、冷凍サイクル装置を収めるケーシングに、冷凍サイクル装置の構成要素として取り付けられる。圧縮機モジュール(100)は、冷媒を圧縮する圧縮機(110)と、圧縮機(110)を支持する支持部材(120)と、支持部材(120)に取り付けられる防振ゴム体(130)と、圧縮機(110)に付帯する付帯設備(140)と、防振ゴム体(130)を介して支持部材(120)を支持し、かつ支持部材(120)を支持する部分以外の部分で付帯設備(140)を支持し、ケーシングに固定される基部(150)と、を備える。 | ||||||
权利要求 | 冷凍サイクル装置を収めるケーシングに、前記冷凍サイクル装置の構成要素として取り付けられる圧縮機モジュールであって、 冷媒を圧縮する圧縮機と、 前記圧縮機を支持する支持部材と、 前記支持部材に取り付けられる緩衝体と、 前記圧縮機に付帯する付帯設備と、 前記緩衝体を介して前記支持部材を支持し、かつ該支持部材を支持する部分以外の部分で前記付帯設備を支持し、前記ケーシングに固定される基部と、 を備える圧縮機モジュール。前記基部が、間隙をおいて互いに平行に延在する一対のレールを有し、 前記支持部材が、前記緩衝体を介して前記一対のレールに支持され、一方の前記レールから他方の前記レールに近づくに従って下方に傾斜する一対の傾斜部を有し、 前記一対の傾斜部が、前記圧縮機を支持している請求項1に記載の圧縮機モジュール。前記圧縮機の下端が、前記緩衝体の前記支持部材への取り付け面よりも下方に位置する請求項2に記載の圧縮機モジュール。前記圧縮機の重心が、前記緩衝体の前記支持部材への取り付け面の高さと等しいか、又は該取り付け面よりも低い請求項2又は3に記載の圧縮機モジュール。前記付帯設備が、前記圧縮機に接続され、前記冷媒を流通させる冷媒配管を有し、 前記冷媒配管が、可撓性を有する可撓性部を有する請求項1から4のいずれか1項に記載の圧縮機モジュール。請求項1から5のいずれか1項に記載の圧縮機モジュールと、 車両に設けられ、前記圧縮機モジュールを収める前記ケーシングと、 前記ケーシングに固定され、前記圧縮機モジュールと共に前記冷凍サイクル装置を構成する凝縮機、膨張機、及び蒸発機を含む協働機器と、 を備える車両用空気調和装置。冷媒を圧縮する圧縮機に、該圧縮機を支持するための支持部材を接合する工程と、 前記圧縮機を収めるケーシングに固定される基部に、緩衝体を介して前記支持部材を載せることにより、前記基部に前記圧縮機を支持させると共に、前記基部の前記支持部材を支持する部分以外の部分に、前記圧縮機に付帯する付帯設備を取り付ける工程と、 を有する圧縮機モジュールの製造方法。 |
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说明书全文 | 本発明は、圧縮機モジュール、車両用空気調和装置、及び圧縮機モジュールの製造方法に関する。 車両内を空調する車両用空気調和装置は、車両に設けられるケーシングと、ケーシングに収められる冷凍サイクル装置と、を備える。冷凍サイクル装置は、圧縮機、凝縮機、蒸発機、膨張機、アキュムレータ、及びこれらを接続する冷媒配管を含んで構成される。 特許文献1に示されるように、組み立て作業性の向上等の目的で、冷凍サイクル装置を複数のモジュールに分割して構成することが提案されている。即ち、圧縮機、凝縮機、及び蒸発機等をそれぞれモジュールとして予め個別に製造しておき、後でそれらモジュールを上記ケーシング内で組み合わせ、冷凍サイクル装置を構成する。 国際公開第2012/029086号
冷凍サイクル装置の構成要素のうち、圧縮機は、稼働中に振動を発生させる。その振動の対策が必要であるため、上記モジュールの中でも、圧縮機を備えるもの(以下、圧縮機モジュールという。)は、重量が嵩みがちであった。 具体的に説明する。圧縮機モジュールは、圧縮機と、それに付帯する冷媒配管や弁等の付帯設備と、それら圧縮機及び付帯設備を支持すると共に、上記ケーシングに据え付けられる基部と、を有する。そして、圧縮機からケーシングに振動が伝わるのを抑えるために、基部と、ケーシングとの間に、防振ゴム体を介在させ、基部全体を防振する。 しかし、圧縮機の振動に基部が共振すると、基部に支持されている付帯設備の破損を招く。従って、基部に、圧縮機の振動数より高い固有振動数をもたせる必要がある。固有振動数を高めるには、剛性を高める必要がある。それ故、基部の軽量化に限界があり、圧縮機モジュールひいては車両用空気調和装置の軽量化が難しかった。 本発明の目的は、軽量な圧縮機モジュール及びその製造方法、並びに車両用空気調和装置を提供することである。 上記目的を達成するために、本発明の圧縮機モジュールは、 冷凍サイクル装置を収めるケーシングに、前記冷凍サイクル装置の構成要素として取り付けられる圧縮機モジュールであって、 冷媒を圧縮する圧縮機と、 前記圧縮機を支持する支持部材と、 前記支持部材に取り付けられる緩衝体と、 前記圧縮機に付帯する付帯設備と、 前記緩衝体を介して前記支持部材を支持し、かつ該支持部材を支持する部分以外の部分で前記付帯設備を支持し、前記ケーシングに固定される基部と、 を備える。 本発明によれば、支持部材が圧縮機を支持し、基部が緩衝体を介して支持部材を支持するため、支持部材に圧縮機の振動に起因する共振を回避できる剛性を付与しさえすれば、基部全体を高剛性に形成する必要がない。この結果、圧縮機モジュールひいては車両用空気調和装置を軽量に実現することができる。 実施形態1に係る圧縮機モジュールの斜視図である。 実施形態1に係る圧縮機モジュールの平面図である。 図2のAA−AA線の位置における圧縮機モジュールの部分断面図である。 実施形態2に係る圧縮機モジュールの平面図である。 実施形態3に係る圧縮機モジュールの平面図である。 実施形態1に係る車両用空気調和装置の部分断面平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る車両用空気調和装置及び圧縮機モジュールについて説明する。図中、同一又は対応する部分に同じ符号を付す。 [実施形態1] 図6に示すように、本実施形態に係る車両用空気調和装置10は、鉄道車両の屋根に設けられるケーシング1と、ケーシング1に収められ、鉄道車両の客室を空調する空気調和機器2と、を備える。ケーシング1は、底板及び側板を有し、上部が開口した箱状の基枠と、基枠の上部開口を塞ぐ天板とを有する。図6では、ケーシング1の内部を示すために、天板の図示を省略している。 空気調和機器2は、冷凍サイクル装置を構成するモジュール群3と、冷凍サイクル装置の凝縮機と蒸発機の一方との間で熱交換した空気を外部に放出させる室外送風機4と、凝縮機と蒸発機の他方との間で熱交換した空気を客室に送り込む室内送風機5と、を備える。 モジュール群3は、冷媒を圧縮する圧縮機110及び冷媒を気体と液体に分離するアキュムレータ141を含む圧縮機モジュール100と、圧縮機モジュール100と共に冷凍サイクル装置を構成する協働機器としての室外熱交換機モジュール200及び室内熱交換機モジュール300と、を備える。 室外熱交換機モジュール200は、室外熱交換機201を含む。室内熱交換機モジュール300は、室内熱交換機301と、冷媒を膨張させる図示せぬ膨張機と、を含む。室外熱交換機201と室内熱交換機301の一方が、冷媒を凝縮させる凝縮機であり、他方が、冷媒を蒸発させる蒸発機である。なお、膨張機は、膨張弁又はキャピラリチューブで構成される。 以下、車両用空気調和装置10の作用を、室外熱交換機201を凝縮機として用い、室内熱交換機301を蒸発機として用いることにより、鉄道車両の客室を冷却する場合を例に挙げて説明する。 圧縮機110は、冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、凝縮機としての室外熱交換機201に送られる。室外熱交換機201は、周囲に熱を放出することで冷媒を凝縮させる。このとき、室外熱交換機201によって加熱された空気は、室外送風機4によって外部に放出される。 室外熱交換機201で凝縮された冷媒は、膨張機を経て、蒸発機としての室内熱交換機301に送られる。室内熱交換機301は、周囲から熱を吸収することで冷媒を蒸発させる。このとき、室内熱交換機301によって冷却された空気は、室内送風機5によって客室に送り込まれる。 室内熱交換機301を通過した冷媒は、アキュムレータ141に送られる。アキュムレータ141は、室内熱交換機301で蒸発した気体の冷媒を、室内熱交換機301で蒸発しなかった液体の冷媒から分離し、気体の冷媒のみを圧縮機110に送る。以上の手順で、冷媒が循環される。 本車両用空気調和装置10は、特に圧縮機モジュール100の、軽量化を図るための構成に特徴を有する。そこで、以下、図1〜図5を参照し、圧縮機モジュール100について詳述する。 図1に示すように、圧縮機モジュール100は、図6にも示した圧縮機110と、圧縮機110を支持する支持部材120と、支持部材120に取り付けられる緩衝体としての防振ゴム体130と、圧縮機110に付帯する付帯設備140と、防振ゴム体130を介して支持部材120を支持し、かつ支持部材120を支持する部分以外の部分で付帯設備140を支持する基部150と、を備える。 この構成によれば、基部150が、防振ゴム体130と支持部材120とを介して、間接的に圧縮機110を支持するので、支持部材120に圧縮機110の振動に起因する共振を回避できる剛性を付与しさえすれば、基部150全体を高剛性に形成する必要がない。この結果、圧縮機モジュール100ひいては車両用空気調和装置10を軽量に実現することができる。以下、各部の構成について詳述する。 基部150は、図6に示したケーシング1に固定される。基部150は、間隙をおいて互いに平行に延在する第1のレール151及び第2のレール152を有する。第1のレール151及び第2のレール152は、図6に示したケーシング1の底板に平行な方向、具体的には水平方向を長手方向とするように、水平方向に長尺に延在している。 支持部材120は、防振ゴム体130を介して第1のレール151に支持される第1の支持片121と、防振ゴム体130を介して第2のレール152に支持される第2の支持片122と、を有する。第1の支持片121は、第1のレール151に沿い、第2の支持片122は、第2のレール152に沿って、それぞれ第1のレール151、第2のレール152と平行に長尺に延在している。 但し、第1の支持片121及び第2の支持片122は、第1のレール151及び第2のレール152より短い。第1の支持片121及び第2の支持片122は、第1のレール151及び第2のレール152の、長手方向一端部側(図1の手前側)に寄せられて配置されている。 防振ゴム体130は、補助防振ゴム体131と共に、第1の支持片121及び第2の支持片122の各々を上下から挟み込んでいる。そして、その挟み込んだ部分において、基部150と、その上の防振ゴム体130と、その上の支持部材120と、その上の補助防振ゴム体131とが、連結手段としてのボルト及びナットで連結されている。上下一対の防振ゴム体130及び補助防振ゴム体131の組は、第1の支持片121及び第2の支持片122の各々の、延在方向両端部に配置されている。 圧縮機110は、横置き型の形態で支持部材120に支持されている。具体的には、圧縮機110は、外殻をなすハウジングの内部に、回転軸と、その回転軸の回転によって冷媒を圧縮する圧縮機構と、を備える。圧縮機構は、回転軸の回転で旋回される旋回スクロール部材と、ハウジングに固定される固定スクロール部材と、で構成される。横置き型とは、回転軸が、鉛直な仮想平面を貫く向き、具体的には、図6に示したケーシング1の底板と平行な方向を向くように圧縮機110を置く形態を指す。 具体的には、圧縮機110の回転軸は、第1の支持片121及び第2の支持片122の延在方向と平行に水平に延在している。圧縮機110は、外観視において、第1の支持片121及び第2の支持片122と平行に延在する横倒しの円柱形をなす。 付帯設備140は、圧縮機110と共に冷凍サイクル装置の機能を実現する機能的付帯部材と、その機能的付帯部材を支持又は固定するための構造的付帯部材と、を含む。具体的には、付帯設備140は、図6にも示したアキュムレータ141と、アキュムレータ141を基部150に固定する固定部材142と、各々圧縮機110及びアキュムレータ141の少なくともいずれか一方に接続され、冷媒を流通させる複数の冷媒配管よりなる冷媒配管群143と、冷媒配管群143を構成する冷媒配管を支持する配管支持部材144と、を含む。アキュムレータ141及び冷媒配管群143は、上記機能的付帯部材である。固定部材142及び配管支持部材144は、上記構造的付帯部材である。 冷媒配管群143は、アキュムレータ141に冷媒を供給する入力主管143aと、アキュムレータ141で分離された気体の冷媒を圧縮機110に供給する中間主管143bと、圧縮機110で圧縮された冷媒を、図6に示す室外熱交換機201に排出する出力主管143cと、を含む。なお、図1では、理解を容易にするために、冷媒配管群143の一部を図示省略した。 以下、図2を参照し、付帯設備140の構成を詳述する。 図2に示すように、上記付帯設備140(図1参照)は、上述したアキュムレータ141、固定部材142、冷媒配管群143、及び配管支持部材144に加えて、冷媒配管群143を構成する冷媒配管に設けられ、冷媒の流れを制御する弁145と、周囲環境又は冷媒に関する温度や圧力等の物理量を検出するセンサ146と、センサ146を支持するセンサ支持部材147と、を含む。弁145及びセンサ146は、上記機能的付帯部材である。センサ支持部材147は、上記構造的付帯部材である。 そして、冷媒配管群143は、上述した入力主管143a、中間主管143b、及び出力主管143cに加えて、それら主管143a〜143cの少なくともいずれかに接続される支管群143dを含む。冷媒配管群143を構成するこれらの冷媒配管は、金属で構成される。なお、図2では、冷媒配管群143の構成を明確にするために、冷媒配管群143を着色して示した(後述する図4及び図5も同様)。 上記付帯設備140(図1参照)の各構成要素は、いずれも基部150の、支持部材120を支持する部分以外の部分で支持されている。以下、詳細に説明する。 配管支持部材144は、基部150の長手方向に関して、基部150の、支持部材120が置かれている側(図2の下側)とは反対側(図2の上側)の端部と、支持部材120との間の位置に、固定されている。配管支持部材144は、第1のレール151と第2のレール152とに跨がって配置されており、両レール151及び152に支持されている。 配管支持部材144は、弁145と、弁145が設けられる支管群143dと、を支持している。即ち、基部150は、配管支持部材144を通じて、弁145と支管群143dとを支持している。 固定部材142は、第1のレール151及び第2のレール152の、支持部材120と配管支持部材144との間の位置に、固定されている。第1のレール151に固定された固定部材142と、第2のレール152に固定された固定部材142とで、アキュムレータ141が支持されている。アキュムレータ141には、冷媒配管群143が接続されている。即ち、基部150は、固定部材142を通じて、アキュムレータ141及び冷媒配管群143を支持している。 センサ支持部材147は、第1のレール151の、幅方向に関して、第2のレール152とは反対側の端部に支持されている。センサ支持部材147は、上記幅方向に関して、第1の支持片121の脇に配置されている。センサ支持部材147は、センサ146と、支管群143dとを支持している。即ち、基部150は、センサ支持部材147を通じて、センサ146と、支管群143dとを支持している。 次に、図3を参照し、支持部材120及び基部150の周辺の構造を詳述する。 図3に示すように、第1の支持片121は、第1のレール151の上方に位置する水平部121aと、水平部121aから第2のレール152に近づくに従って下方に傾斜した傾斜部121bと、を有する。水平部121aが、防振ゴム体130と補助防振ゴム体131(図1参照)とで挟み込まれる。傾斜部121bの先端は、自由端である。傾斜部121bは、水平部121aが固定された片持ち梁を構成しており、弾性的に撓むことができる。 第2の支持片122も同様に、第2のレール152の上方に位置する水平部122aと、水平部122aから第1のレール151に近づくに従って下方に傾斜した傾斜部122bと、を有する。水平部122aが、防振ゴム体130と補助防振ゴム体131(図1参照)とで挟み込まれる。傾斜部122bの先端は、自由端である。傾斜部122bは、水平部122aが固定された片持ち梁を構成しており、弾性的に撓むことができる。 一方の傾斜部121bの先端と、他方の傾斜部122bの先端との間の距離は、圧縮機110のハウジングが構成する円柱の底面の直径より小さい。そして、傾斜部121b及び122bによって、圧縮機110が支持されている。傾斜部121b及び122bの各々は、圧縮機110のハウジングが構成する円柱の側面を支持している。その側面と、傾斜部121b及び122bの各々と、の接触箇所は、その側柱面の母線に沿って延在する。 そして、その接触箇所において、傾斜部121bと圧縮機110、及び傾斜部122bと圧縮機110が、それぞれ溶接で接合されている。なお、傾斜部121bと圧縮機110、及び傾斜部122bと圧縮機110を接合する接合手段は、溶接に限られず、ボルト及びナット等を用いてもよい。また、傾斜部121bと圧縮機110の間、及び傾斜部122bと圧縮機110の間に防振ゴム体を介在させてもよい。 なお、本圧縮機モジュール100の製造方法は、予め圧縮機110に第1の支持片121及び第2の支持片122を接合しておく工程と、基部150に、防振ゴム体130(図1参照)を介して水平部121a及び122aを載せることにより、基部150に圧縮機110を支持させると共に、基部150の、第1の支持片121及び第2の支持片122を支持する部分以外の部分に、付帯設備140を取り付ける工程と、を有することが好ましい。これにより、圧縮機110と、第1の支持片121及び第2の支持片122との接合を、狭い作業スペースで行う必要がなくなるため、製造の効率化が図られる。 但し、圧縮機110と第1の支持片121、及び圧縮機110と第2の支持片122は、接合しなくてもよい。両者を接合せずに、傾斜部121b及び122b上に圧縮機110を載置してもよい。 傾斜部121b及び122bで圧縮機110を支持するので、圧縮機110の配置高さを低くすることが可能である。具体的には、圧縮機110の下端LEは、防振ゴム体130(図1参照)の支持部材120への取り付け面、即ち水平部121a及び122aの裏面を通る仮想平面VPよりも下方に位置する。 また、圧縮機110の重心CGは、仮想平面VP上に位置する。ここで圧縮機110の重心CGは、圧縮機110のハウジング内部の回転軸上に位置する。なお、圧縮機110の重心CGは、仮想平面VPよりも下方に配置されていてもよい。 次に、基部150をケーシング1(図6参照)へ固定するための構造について詳述する。 図3に示すように、ケーシング1は、底板1aと、底板1aに設けられた第1の梁1b及び第2の梁1cと、を備える。第1の梁1b及び第2の梁1cは、各々底板1aから上方に突出する凸形の断面を有し、底板1aに平行な方向、具体的には水平方向(図3の紙面に垂直な方向)に延在する凸条体で構成されている。第1の梁1bと第2の梁1cは、互いに平行に延在している。 一方、第1のレール151及び第2のレール152は、各々下側が凹んだ凹形の断面を有し、第1の梁1b及び第2の梁1cと平行に水平方向(図3の紙面に垂直な方向)に延在する凹条体で構成されている。 そして、第1の梁1bを構成する凸条体の凸部に、第1のレール151を構成する凹条体の凹部が嵌められている。同様に、第2の梁1cに第2のレール152が嵌められている。第1の梁1bと第1のレール151、及び第2の梁1cと第2のレール152は、それぞれ嵌め合わされた状態で、ボルト及びナットで固定されている。 このようにして、基部150としての第1のレール151及び第2のレール152が、ケーシング1に固定される。上述のように、圧縮機110で生じる振動は、防振ゴム体130及び補助防振ゴム体131(図1参照)で減衰される。このため、従来と異なって、基部150とケーシング1との間には、防振ゴム体を介在させる必要がない。そこで、第1のレール151と第1の梁1bとの間、及び第2のレール152と第2の梁1cとの間には、防振ゴム体を介在させていない。 以上説明した本実施形態によれば、次の効果が得られる。 (1)基部150が、防振ゴム体130及び支持部材120を介して、間接的に圧縮機110を支持する。このため、圧縮機110から基部150への振動の伝達が、防振ゴム体130によって抑制されると共に、圧縮機110の振動に起因する共振を、支持部材120の固有振動数で回避できる。共振を回避できる剛性を支持部材120に付与しさえすれば、基部150全体に高剛性を付与する必要がない。 また、アキュムレータ141や配管支持部材144やセンサ支持部材147等の付帯設備140は、振動の伝達が抑制される基部150の、支持部材120を支持する部分以外の部分で支持される。このため、付帯設備140の基部150への取り付け部分に高い剛性を付与する必要がなく、簡素な取り付け構造を採用できる。 以上の結果、圧縮機モジュール100全体として、高い剛性を得るための厚肉な部材や補強部材の使用量を従来よりも抑えることができる。このため、圧縮機モジュール100ひいては車両用空気調和装置10を従来よりも軽量に実現することが可能である。 (2)圧縮機110を横置き型にすると共に、横置きした圧縮機110を、下方に傾斜した傾斜部121b及び122bに支持させることで、圧縮機110の配置高さを低くし、低重心化を図った。具体的には、圧縮機110の下端LEを仮想平面VPより下方に位置させ、圧縮機110の重心CGを仮想平面VP上に配置した。これにより、圧縮機110の座りが安定化する。 具体的に説明する。従来、圧縮機110の起動時や稼働中に、圧縮機110が自らの振動で水平方向に変位することがある。また、鉄道車両の運動に伴う慣性力が圧縮機110に作用した場合に、圧縮機110が水平方向に変位することがある。圧縮機110の配置高さを低くし、低重心化を図ったことで、圧縮機110の変位を抑制できる。なお、圧縮機110の重心CGを、仮想平面VPより下方に配置すると、圧縮機110の座りをさらに安定化できる。 また、圧縮機110の変位を抑制することは、圧縮機110に接続されている中間主管143b及び出力主管143c等の冷媒配管群143に作用する応力を緩和することにもつながる。 また、圧縮機110の配置高さを低くすることで、圧縮機モジュール100を低背化することができ、ケーシング1内における圧縮機モジュール100の占有スペースの省スペース化を図ることもできる。 [実施形態2] 上記実施形態1では、冷媒配管群143を構成する各冷媒配管が、銅や鋼等の金属で構成されており、剛性を有していた。冷媒配管群143を構成する冷媒配管の少なくともいずれか1つは、その冷媒配管における他の部分より柔軟性が高められた可撓性部を有していてもよい。以下、図4を参照し、その具体例について説明する。 図4に示すように、本実施形態に係る圧縮機モジュール101は、アキュムレータ141と圧縮機110とを接続する中間主管143bに設けられた可撓性部161と、圧縮機110に接続された出力主管143cに設けられた可撓性部162と、を備える。可撓性部161は、中間主管143bの圧縮機110に面する部分を構成する。可撓性部162は、出力主管143cの圧縮機110に面する部分を構成する。 可撓性部161及び162の各々は、シリコーン製の内管と、内管の外周を被覆する網目構造を有する保護管と、を含んで構成されることにより、可撓性を有する。 なお、可撓性を有する素材としては、シリコーンに限らず、ゴム、プラスチック、その他の合成樹脂を用いることができる。また、蛇腹構造で可撓性を発揮することもできる。例えば、内管としての蛇腹管と、蛇腹管の外周を被覆する網目状の保護管と、を含んで可撓性部161及び162を構成できる。 本実施形態によれば、圧縮機110で生じる振動を、可撓性部161及び162において吸収させることができる。このため、圧縮機110で生じる振動の、冷媒配管群143の伝播を抑制できる。この結果、圧縮機モジュール101からケーシング1(図6参照)、ひいては車両用空気調和装置10(図6参照)から車両に伝わる振動を低減できる。 また、冷媒配管群143の振動を抑制できるので、冷媒配管群143の寿命を向上できる。また、冷媒配管群143と、圧縮機110やアキュムレータ141や配管支持部材144等と、の接合部分に作用する応力を緩和できるので、その接合部分ひいては圧縮機モジュール101全体の寿命向上が期待できる。 なお、可撓性部161及び162の配置位置は特に限定されない。 [実施形態3] 上記実施形態1では、付帯設備140が、圧縮機110と共に冷凍サイクル装置の機能を実現する機能的付帯部材としてアキュムレータ141を含んだが、付帯設備140を構成する機能的付帯部材は、アキュムレータ141を含まなくてもよい。以下、図5を参照し、その具体例について説明する。 図5に示すように、本実施形態に係る圧縮機モジュール102は、冷凍サイクル装置の構成要素のうちのアキュムレータ141(図2参照)を含まない。これにより、基部170のコンパクト化、具体的には、第1のレール171及び第2のレール172の、長手方向の寸法の短縮化が図られる。 なお、アキュムレータ141(図2参照)は、圧縮機モジュール102とは別に、ケーシング1内に設置してもよい。また、アキュムレータ141を用いずに冷凍サイクル装置を構成することも可能であり、その場合は、ケーシング1のコンパクト化が図られる。 以上、本発明の実施形態について説明した。本発明はこれらに限られず、以下に述べる変形も可能である。 上記実施形態では、第1の支持片121に水平部121a及び傾斜部121bを有するものを用い、第2の支持片122に水平部122a及び傾斜部122bを有するものを用いたが、第1の支持片121及び第2の支持片122の形状は、圧縮機110を支持できるものであれば特に限定されない。上記実施形態では、弾性体として防振ゴム体130を用いたが、ばねを用いてもよい。また、弾性体にダッシュポッドを組み合わせて使用してもよい。 上記実施形態では、車両用空気調和装置のケーシングが、鉄道車両の屋根に設けられる構成としたが、車両用空気調和装置は、鉄道車両の床下に配置することも可能である。 上記実施形態では、圧縮機モジュールを車両用空気調和装置に用いたが、圧縮機モジュール自体は、冷凍装置、冷蔵庫、自動販売機、給湯装置等における冷凍サイクル装置の構成要素として用いることも可能である。 本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施形態ではなく、請求の範囲によって示される。そして、請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。 本出願は、2015年11月25日に出願された、日本国特許出願特願2015−229699号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2015−229699号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。 本発明の圧縮機モジュールは、冷凍サイクル装置の構成要素として広く用いることができる。本発明の車両用空気調和装置は、特に、鉄道車両の客室の空調用に好適である。 1 ケーシング、1a 底板、1b 第1の梁、1c 第2の梁、2 空気調和機器、3 モジュール群(冷凍サイクル装置)、4 室外送風機、5 室内送風機、10 車両用空気調和装置、100,101,102 圧縮機モジュール、110 圧縮機、120 支持部材、121 第1の支持片、122 第2の支持片、121a,122a 水平部、121b,122b 傾斜部、130 防振ゴム体(緩衝体)、131 補助防振ゴム体、140 付帯設備、141 アキュムレータ、142 固定部材、143 冷媒配管群、143a 入力主管、143b 中間主管、143c 出力主管、143d 支管群、144 配管支持部材、145 弁、146 センサ、147 センサ支持部材、150,170 基部、151,171 第1のレール、152,172 第2のレール、161,162 可撓性部、200 室外熱交換機モジュール(協働機器)、201 室外熱交換機(凝縮機)、300 室内熱交換機モジュール(協働機器)、301 室内熱交換機(蒸発機)。 |