車両用空気調和機

申请号 JP2017506216 申请日 2016-03-18 公开(公告)号 JPWO2016148272A1 公开(公告)日 2017-08-17
申请人 三菱電機株式会社; 发明人 正男 佐藤; 正男 佐藤; 健一 橋詰; 健一 橋詰; 潤也 小倉; 潤也 小倉;
摘要 室内送風機と空気供給ダクト口との間に設置され、室内送風機からの空気の方向に対して直交する方向に長く形成された風向板を備え、風向板は、長手方向に設けられた複数の通気孔と、複数の通気孔にそれぞれ設けられ、複数の通気孔の 位置 に応じて傾斜 角 が異なる複数の傾斜板と、室内送風機と対向する面に設けられた吸音材とを有し、室内ユニットには、室内送風機からの空気を、風向板の長手方向に沿わせ、空気供給ダクト口に対して迂回させながら流す第1空気通路、及び複数の通気孔にそれぞれの傾斜板により通過させる第2空気通路が形成される。
权利要求

少なくとも、蒸発器、室内送風機、車両からの空気を取り込むリターン吸気口及び車両に空気を供給する空気供給ダクト口を有し、前記室内送風機の運転により、前記リターン吸気口から車両内の空気が前記蒸発器に流れるようにし、当該蒸発器を通過した空気を前記空気供給ダクト口に送り込む室内ユニットと、 少なくとも、圧縮機、凝縮器及び室外送風機を有し、前記室内ユニットと冷凍サイクルを構成する室外ユニットとを有する車両用空気調和機において、 前記室内ユニット内の前記室内送風機と前記空気供給ダクト口との間に設置され、前記室内送風機からの空気の方向に対して直交する方向に長く形成された風向板を備え、 前記風向板は、長手方向に設けられた複数の通気孔と、前記複数の通気孔にそれぞれ設けられ、当該複数の通気孔の位置に応じて傾斜が異なり、前記室内送風機からの空気の風量及び風速を調整する複数の傾斜板と、前記室内送風機と対向する面に設けられた吸音材とを有し、 前記室内ユニットには、前記室内送風機からの空気を、前記風向板の長手方向に沿わせ、前記空気供給ダクト口に対して迂回させながら流す第1空気通路、及び前記複数の通気孔にそれぞれの傾斜板により通過させる第2空気通路が形成される車両用空気調和機。少なくとも、蒸発器、室内送風機、車両からの空気を取り込むリターン吸気口及び車両に空気を供給する空気供給ダクト口を有し、前記室内送風機の運転により、前記リターン吸気口から車両内の空気を前記蒸発器に流れるようにし、当該蒸発器を通過した空気を前記空気供給ダクト口に送り込む室内ユニットと、 少なくとも、圧縮機、凝縮器及び室外送風機を有し、前記室内ユニットと冷凍サイクルを構成する室外ユニットとを有する車両用空気調和機において、 前記室内ユニット内の前記室内送風機と前記空気供給ダクト口との間に設置され、前記室内送風機からの空気の方向に対して直交する方向に長く形成され、前記室内送風機からの空気圧により端部を中心として前記空気供給ダクト口側に開く風向板と、 前記風向板の可動範囲を規制する規制部材とを備え、 前記風向板は、前記室内送風機と対向する面に吸音材が設けられ、 前記室内ユニットには、前記室内送風機からの空気を、前記風向板の長手方向に沿わせ、前記空気供給ダクト口に対して迂回させながら流す第1空気通路、及び前記室内送風機からの空気圧によって前記風向板の端部が開放されたときに流す第2空気通路が形成される車両用空気調和機。少なくとも、蒸発器、室内送風機、車両からの空気を取り込むリターン吸気口及び車両に空気を供給する空気供給ダクト口を有し、前記室内送風機の運転により、前記リターン吸気口から車両内の空気を前記蒸発器に流れるようにし、当該蒸発器を通過した空気を前記空気供給ダクト口に送り込む室内ユニットと、 少なくとも、圧縮機、凝縮器及び室外送風機を有し、前記室内ユニットと冷凍サイクルを構成する室外ユニットとを有する車両用空気調和機において、 前記室内ユニット内の前記室内送風機と前記空気供給ダクト口との間に設置され、前記室内送風機からの空気の方向に対して直交する方向に長く形成された風向板を備え、 前記風向板は、ベルマウス形状の開口部と、前記室内送風機と対向する面に設けられた吸音材とを有し、 前記室内ユニットには、前記室内送風機からの空気を、前記風向板の長手方向に沿わせ、前記空気供給ダクト口に対して迂回させながら流す第1空気通路、及び前記開口部を通過させる第2空気通路が形成される車両用空気調和機。前記風向板の通気孔はスリット形状に形成され、該スリット形状の通気孔の数及び大きさによって空気の風量と風速とを調節する請求項1記載の車両用空気調和機。前記風向板の通気孔は、当該風向板の下部に切り欠きされて形成された切欠部であり、当該切欠部の面積の大小で空気の風量及び風速を調節する請求項1記載の車両用空気調和機。前記吸音材は、吸音性を有するプラスチック材あるいは可撓体が用いられている請求項1〜5の何れか1項に記載の車両用空気調和機。

说明书全文

本発明は、例えば、鉄道車両に搭載される車両用空気調和機に関するものである。

従来の車両用空気調和機として、図11に示すように、鉄道車両50の屋根51上に搭載された鉄道車両用空気調和機1(以下、「空気調和機1」という)がある。冷房運転時は、冷風1aが空気調和機1に連結された空気供給ダクト2を通って車内52に送風される。車内52を循環した循環空気1bは、車両50と空気調和機1との間に設けられたリターンダクト3からリターン吸気口4(図12参照)に吸い込まれ、空気調和機1の内部に流れる。

前述の空気調和機1は、例えば図12及び図13に示すように、室外ユニット9と室内ユニット5とで構成され、車両50の屋根51上に搭載されることが多い。室外ユニット9と室内ユニット5には、空調性能を確保するための空調機器が設置されている。室外ユニット9には、室外送風機11、室外熱交換器である凝縮器12、圧縮機13、配管及び配線(図示せず)等、冷凍サイクルに必要な空調機器が筐体10内に配置されている。また、室内ユニット5には、室内送風機7、室内熱交換器である蒸発器8、図示していないが、風量を調整するリターンダンパ、フレッシュダンパ、制御機器、電気を熱源とするヒータ等の空調機器が筐体6内に配置されている。

従来の空気調和機1における室内ユニット5内の空気の流れを説明する。図示していないが、室内ユニット5内では、室内送風機7の運転により、車内52からリターンダクト3を通じて室内ユニット5内に空気を吸い込む。吸い込んだ空気を集塵フィルタ、蒸発器8、室内送風機7、ヒーターの順に通過させた後、空気供給ダクト口から車内52へ戻し、再度、室内ユニット5内に戻す循環空気1bの流れと、外気から新鮮な空気を室内ユニット5内へ取り入れ、循環空気1bの流れと同様に、空気供給ダクト口から車内52へ戻している。

従来の空気調和機1として、鉄道車両用の他に自動車用空気調和機がある。この自動車用空気調和機のデフロスタ装置は、図14に示すように、デフロスタ大気連通口60を通過した空気は箱状筐体61の空気吸入口62から吸入される。そして、その空気は、コの字状風向板63の複数の孔63aを通り、フロントガラス64の下部から噴射気流65になってガラス面に沿って吹き上がり、結露を除去する。複数の孔63aは、デフロスタ大気連通口60から長手方向に隔たりが増すにつれて大きくなっている。空気吸入口62の近くの孔63aでは吸入風量が少なくなり、反対側の大きな孔63aでは吸入風量が多くなり、コの字状風向板63から吹き出した後、仕切板76で仕切られたスペース77内の圧勾配が小さくなり、フロントガラス64の内面の結露は全面で除去される。一方、デフロスタ大気連通口60から伝わってくる自動車エンジン騒音は、箱状筐体61の空気吸入口62からコの字状風向板63の複数の孔63aを介して直接、車内へ騒音が伝わってくる(例えば、特許文献1を参照)。

前述の自動車用空気調和機の他に、駆動装置による風向板の風量調整を行う自動車用空気調和機がある。この自動車用空気調和機においては、図15に示すように、自動車用風向板70をサーボモータで回転させ、自動車用送風機71から冷房用熱交換器72を通る冷房用バイパス風路73に流れる空気の流れと、自動車用ヒータ74の暖房用風路75に流れる空気の流れとを切り替えて、冷房用及び暖房用風量を調整している(例えば、特許文献2を参照)。

特開昭61−16156号公報(第3図)

特開2007−203888号公報(第1図)

図12及び図13に示す空気調和機1の室内ユニット5は、図示していないが、空気供給ダクト2が接続された空気供給ダクト口と室内送風機7との間の距離が短いために、室内送風機7の送風音が騒音となって車内52内に伝搬されていた。 また、特許文献1においては、空気風量の整流作用を高め、風量ばらつきを抑制するため、空気通路の途中に風量調整用の大小の円形状孔を開けた風向板を配設して、その円形状孔の大小差により風量調整を行っている。しかし、この構造の場合、空気風量の整流作用はできるが、デフロスタ大気連通口から風向板までの距離が短いため、自動車内のエンジンの騒音低減は期待できない。つまり、空気を伝わる音のエネルギーは距離の3乗に反比例して減衰するため、空気通路の途中に孔付風向板を設けても騒音低減できないといった課題がある。 特許文献2では、駆動装置を用いて風向板を動かしながら風量調整を行っているが、この構造では、サーボモータ分のスペースが必要となり、自動車用風向板70の可動範囲に部品を配置することができず、駆動装置をコンパクト化できないという課題がある。

本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、車両用空気調和機の低騒音化、冷風や温風の風量確保、車両用空気調和機のコンパクト化、低コスト化を図ることができる車両用空気調和機を提供する。

本発明に係る車両用空気調和機は、少なくとも、蒸発器、室内送風機、車両からの空気を取り込むリターン吸気口及び車両に空気を供給する空気供給ダクト口を有し、室内送風機の運転により、リターン吸気口から車両内の空気が蒸発器に流れるようにし、当該蒸発器を通過した空気を空気供給ダクト口に送り込む室内ユニットと、少なくとも、圧縮機、凝縮器及び室外送風機を有し、室内ユニットと冷凍サイクルを構成する室外ユニットとを有する車両用空気調和機において、室内ユニット内の室内送風機と空気供給ダクト口との間に設置され、室内送風機からの空気の方向に対して直交する方向に長く形成された風向板を備え、風向板は、長手方向に設けられた複数の通気孔と、複数の通気孔にそれぞれ設けられ、当該複数の通気孔の位置に応じて傾斜が異なり、室内送風機からの空気の風量及び風速を調整する複数の傾斜板と、室内送風機と対向する面に設けられた吸音材とを有し、室内ユニットには、室内送風機からの空気を、風向板の長手方向に沿わせ、空気供給ダクト口に対して迂回させながら流す第1空気通路、及び複数の通気孔にそれぞれの傾斜板により通過させる第2空気通路が形成される。

本発明によれば、室内送風機と空気供給ダクト口との間に風向板を設け、風向板に複数の通気孔と、複数の通気孔の位置に応じて傾斜角が異なる複数の傾斜板とを設け、さらに、風向板の室内送風機と対向する面に吸音材を設けている。この構成により、室内送風機から直接伝搬してくる送風音の騒音を低減できる。さらに、風向板による風量調整により空気乱れを防止でき、空気の整流化ができるために空力騒音を低減でき、風向板に取り付けた吸音材の効果を含め、送風機から発生する騒音を総じて低減できる。 また、室内ユニット内の第2空気通路を用いて風量調整や整流化ができるため、第1空気通路と第2空気通路が合流した空気供給ダクト口の位置での風量バランスや所定風量を確保できる。さらに、室内送風機から直接伝搬してくる騒音を風向板で大幅に低減できるため、空気供給ダクト口での騒音は極力小さくなる。また、風量調整に室内送風機で行うことなく、風向板の形状で調整を行うため、車両用空気調和機をコンパクトで低コスト化できる。

本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の室内ユニットを示す斜視図。

図1の室内ユニットを矢視X方向から見て示す斜視図。

本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の冷房運転時における室内ユニット内の循環空気の流れを示す平面図。

本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気の流れを示す平面図。

本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の送風運転時における室内ユニット内の外気の流れを示す平面図。

図1の風向板の変形例1を示す斜視図。

図1の風向板の変形例2を示す斜視図。

図1の風向板の変形例3を示す斜視図。

本発明の実施の形態2に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気の流れを示す平面図。

本発明の実施の形態3に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気の流れを示す平面図。

従来の車両用空気調和機と鉄道車両の関係を模式的に示す側面図。

従来の車両用空気調和機を示す平面図。

従来の車両用空気調和機を示す斜視図。

従来の車両用空気調和機のデフロスタ装置における空気の流れを示す斜視図。

従来の車両用空気調和機の室内ユニットを示す模式図。

以下、本発明に係る車両用空気調和機の実施の形態について説明する。この車両用空気調和機は、例えば鉄道車両の屋根に搭載される空気調和機で、室内ユニットを除く室外ユニットについては、図12あるいは図13に示す室外ユニットと同様のものが使用されているものとする。

実施の形態1. 先ず、実施の形態1に係る車両用空気調和機の室内ユニットの構成について、図1及び図2を用いて説明する。 図1は本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の室内ユニットを示す斜視図、図2は図1の室内ユニットを矢視X方向から見て示す斜視図である。なお、図11及び図12の従来と同じ部分あるいは相当部分には同一の符号を付している。

車両用空気調和機1の室内ユニット5は、筐体6内に設けられた仕切板5aによって2つの収納室が形成されている。一方の収納室には、室内熱交換器である蒸発器8、塵を集塵する集塵フィルタ14等が配置されている。他方の収納室には、室内送風機7、電気で発熱するヒーター24、室内送風機7、ヒーター24等を制御する電気部品が収納された電気ボックス30等が配置されている。前述の仕切板5aの室内送風機7と対向する面には、吸気口5bが設けられている。

筐体6の側板のうち集塵フィルタ14と対向する側板6aには、車内から戻ってくる空気の風量を調整するリターンダンパ18と、室内ユニット5内に取り入れる外気(新鮮な空気)の風量を調整する外気取り入れダンパ21とが設けられている。その側板6aには、図2に示すように、リターンダンパ18に対応してリターン吸気口4が設けられ、外気取り入れダンパ21に対応して外気吸気口23が設けられている。

また、筐体6の側板のうち、後述する風向板25と対向する側板6bには、車内に供給する空気の風量を調整する空気供給ダンパ31が設けられている。この空気供給ダンパ31は、中央に設けられた冷房用ダンパ31aと、冷房用ダンパ31aの両側に設けられた2つの暖房用ダンパ31bとで構成されている(図3参照)。その側板6bには、図2に示すように、空気供給ダンパ31に対応して空気供給ダクト口17が設けられている。この空気供給ダクト口17は、冷房用ダンパ31aに対応して設けられた冷房用ダクト口15、2つの暖房用ダンパ31bにそれぞれ対応して設けられた第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bとで構成されている。前述の空気供給ダクト口17には、車両内へ空気を供給する空気供給ダクト2が接続されている。

さらに、筐体6内には、仕切板5aの角部5cに連結された風向板25が設置されている。この風向板25は、空気供給ダンパ31と平行に対向するように設けられており、長手方向に複数の通気孔27が設けられている。複数の通気孔27には、室内送風機7からの空気の一部を各通気孔27にそれぞれ誘導する複数の傾斜板26が設けられている。複数の傾斜板26のうち風向板25の端部25a側の傾斜板26が最も傾斜角度が小さく、仕切板5aの角部5c側の傾斜板26の傾斜角度が90度と大きくなっている。残りの中央の傾斜板26の傾斜角度は、風向板25の端部25a側から徐々に大きくなっている。なお、傾斜板26の傾斜角度は、風向板25からの角度である。風向板25のヒーター24側と対向する面、即ち複数の通気孔27よりも下側の面には、室内送風機7からの送風音を吸収する吸音材32(図6参照)が取り付けられている。

次に、実施の形態1における車両用空気調和機1の冷房運転について説明する。 図示せぬ室外ユニット内の圧縮機から高温高圧のガス冷媒が吐出される。このガス冷媒は、凝縮機(室外熱交換器)に流入し、室外送風機から吹き出された空気によって冷却されて凝縮し液化が進んでいく。そして、その液冷媒は、膨張弁によって絞られて低温低圧の気液二相冷媒となり、室内ユニット5内の蒸発器8(室内熱交換器)へ流入する。蒸発器8に流入した気液二相冷媒は、室内送風機7の運転により吸引される空気と熱交換されて蒸発し、圧縮機13へ吸入される。この吸入されたガス冷媒は、圧縮機13によって高温高圧のガス冷媒となり、冷媒の循環が繰り返し行われる。この冷房運転時には、室内送風機7により吸引された空気が蒸発器8で冷風となり、オフ状態のヒーター24側へと送風される。

ここで、冷房運転時における室内ユニット5内の空気の流れについて、図3を用いて説明する。 図3は本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の冷房運転時における室内ユニット内の循環空気1bの流れを示す平面図である。冷房運転時は、図中に示すように、空気供給ダンパ31の中央に設けられた冷房用ダンパ31aは、冷房用ダクト口15に対して開口している。また、冷房用ダンパ31aの両側に設けられた2つの暖房用ダンパ31bは、それぞれ第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bを閉じている。

室内送風機7の運転により、車内52からの循環空気1bがリターン吸気口4を通じて、リターンダンパ18の風量調整によりA方向に吸い込まれる。リターンダンパ18を通った循環空気1bは、集塵フィルタ14を通って塵が集塵され、冷却された蒸発器8と熱交換されて冷風1aとなる。この冷風1aは、吸気口5bを通ってB方向に引き込まれる。そして、冷風1aは、室内送風機7によりC方向に向きを変えて吐き出され、オフ状態のヒーター24内を通ってD方向に送り込まれる。その後、冷風1aは、風向板25によって第1空気通路28と複数の第2空気通路29とに分岐される。この時、室内送風機7からの送風音は、風向板25に取り付けられた吸音材32により吸収される。

一方、第1空気通路28上の冷風1aは、風向板25の長手方向に沿うように流れ、風向板25の端部25aまで到達すると、筐体6の側板に当たって、E方向に向きを変える。第2空気通路29上の冷風1aは、風向板25に設けられた複数の傾斜板26によってそれぞれの通気孔27を通り、冷房用ダンパ31aから冷房用ダクト口15に流れる。この場合、第2空気通路29から各通気孔27を通過した冷風1aは、第1空気通路28からE方向に向きを変えた冷風1aと合流し、冷房用ダンパ31aを通って冷房用ダクト口15から流出し、空気供給ダクト2を介して車内52に送り込まれる。

次に、暖房運転時における室内ユニット5内の空気の流れについて、図4を用いて説明する。 図4は本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気1bの流れを示す平面図である。暖房運転時は、図中に示すように、空気供給ダンパ31の冷房用ダンパ31aは、冷房用ダクト口15を閉じている。また、2つの暖房用ダンパ31bは、それぞれ第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bに対して開口している。

暖房運転時では、冷房運転時と同様に、車内52からの循環空気1bがリターン吸気口4を通じて、リターンダンパ18の風量調整によりA方向に吸い込まれる。リターンダンパ18を通った循環空気1bは、集塵フィルタ14を通って塵が集塵され、冷却された蒸発器8と熱交換されて冷風1aとなる。この冷風1aは、吸気口5bを通ってB方向に引き込まれる。そして、冷風1aは、室内送風機7によりC方向に向きを変えて吐き出され、発熱状態のヒーター24内を通って過熱されて温風1cとなり、D方向に送り込まれる。その温風1cは、風向板25によって第1空気通路28と複数の第2空気通路29とに分岐される。この時、室内送風機7からの送風音は、風向板25に取り付けられた吸音材32により吸収される。

一方、第1空気通路28上の温風1cは、風向板25の長手方向に沿うように流れ、風向板25の端部25aまで到達すると、筐体6の側板に当たって、E方向(図3参照)に向きを変える。第2空気通路29上の温風1cは、風向板25に設けられた複数の傾斜板26によってそれぞれの通気孔27を通り、2つの暖房用ダンパ31bから第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bに流れる。この場合、第2空気通路29から各通気孔27を通過した温風1cは、第1空気通路28からE方向に向きを変えた温風1cと合流し、2つの暖房用ダンパ31bを通って第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bから流出する。そして、その温風1cは、空気供給ダクト2内で合流し、車内52に送り込まれる。

次に、送風運転時における室内ユニット5内の空気の流れについて、図5を用いて説明する。 図5は本発明の実施の形態1に係る車両用空気調和機の送風運転時における室内ユニット内の外気の流れを示す平面図である。送風運転時は、外気取り入れダンパ21が開口している。また、冷房用ダンパ31aは、冷房用ダクト口15に対して開口し、2つの暖房用ダンパ31bは、それぞれ第1及び第2暖房用ダクト口16a、16bを閉じている。

室内送風機7の運転により、外気は、外気取り入れダンパ21からJ方向に吸い込まれ、集塵フィルタ14を通って塵が集塵される。そして、集塵された空気(新鮮な空気)は、蒸発器8を介して吸気口5bを通り、室内送風機7によりC方向に向きを変えて吐き出され、オフ状態のヒーター24内を通過する。その後、空気は、風向板25によって第1空気通路28と複数の第2空気通路29とに分岐される。この時、室内送風機7からの送風音は、風向板25に取り付けられた吸音材32により吸収される。

一方、第1空気通路28上の空気は、風向板25の長手方向に沿うように流れ、風向板25の端部25aまで到達すると、筐体6の側板に当たって、E方向に向きを変える。第2空気通路29上の空気は、風向板25に設けられた複数の傾斜板26によってそれぞれの通気孔27を通り、冷房用ダンパ31aから冷房用ダクト口15に流れる。この場合、第2空気通路29から各通気孔27を通過した空気は、第1空気通路28からE方向に向きを変えた空気と合流し、冷房用ダンパ31aを通って冷房用ダクト口15から流出し、空気供給ダクト2を介して車内52に送り込まれる。

風向板25に複数の通気孔27と傾斜板26とがない場合には、空気の流れは第1空気通路28だけになるため、室内送風機7によって吹き出された全空気が風向板25に沿うように流れる。室内送風機7から第1暖房用ダクト口16aまでの距離が短いため、第1暖房用ダクト口16aには空気が供給されるが、第2暖房用ダクト口16bまでは第1空気通路よりも長いため、第2暖房用ダクト口16bには空気が流れにくくなり、風量が不足する。

本実施の形態1においては、図4に示すように、風向板25の端部25a側の傾斜板26の傾斜角度を他の傾斜板26よりも小さくして、G方向からの空気が通気孔27に入り難くし、風向板25の角部5c側では傾斜板26の傾斜角度を90度と大きくして、H方向からの空気が通気孔27に入り易くしている。また、風向板25の端部25a側から仕切板5aの角部5c側へ向かうに連れ傾斜板26の傾斜角度を徐々に大きくすることで、空気の風量をバランス良く流すことができる。

傾斜板26の傾斜角度を調整することにより、第2空気通路29の風量調整や整流化が可能となり、第1空気通路28と第2空気通路29とが合流した空気供給ダクト口17の位置での空気の風量バランスの均一化や所定風量を確保できる。

さらに、室内送風機7からの送風音(騒音エネルギー)は、図1に示すように、ヒーター24に対向する風向板25の吸音材32により吸収され、その後、減衰した騒音が第1空気通路28及び第2空気通路29を通って空気供給ダクト口17に到達する。このため、室内ユニット5の空気供給ダクト口17では騒音エネルギーが小さくなり、車内52に伝搬される騒音は低減される。また、風量調整は、室内送風機7で実施せず、風向板25の形状で調整を行うため、車両用空気調和機1をコンパクトで低コスト化できる。

(変形例1) 図6は図1の風向板の変形例1を示す斜視図である。 前述の風向板25には、一例として通気孔27を4個としたが、図6に示すように、例えば6個としてもよい。この場合、6個の傾斜板26のうち、風向板25の端部25a側の傾斜板26は、傾斜角度を他の傾斜板26よりも小さくし、仕切板5aの角部5c側の傾斜板26は、傾斜角度を90度と大きくする。そして、残りの傾斜板26は、風向板25の端部25a側から徐々に大きくする。また、風向板25の下部には、吸音材32が取り付けられている。この構成により、図1に示す傾斜板26よりも、空気の風量をバランス良く流すことができ、吸音材32により室内送風機7からの送風音が吸収され、低騒音化を図ることができる。

(変形例2) 図7は図1の風向板の変形例2を示す斜視図である。 風向板25を、図1及び図6に示すように、複数の通気孔27及び傾斜板26と吸音材32とで構成したが、図7に示すように、風向板25に鉛直方向に長いスリット形状の通気孔33を設けてもよい。この通気孔33は、風向板25の端部25a側を1つとし、仕切板5aの角部5c側に近づくに連れて増やしている。そのうちの3つを1組とする通気孔33側の4つの通気孔33は、他の通気孔33よりも幅が細くなっている。また、仕切板5aの角部5c側に設けられた4つの通気孔33のうち右端の通気孔33は、前記と同様に幅が細くなっている。また、風向板25の下部には、吸音材32が取り付けられている。

このように、スリット形状の通気孔33を配置することにより、図4と同様に、G方向からの空気が通気孔33に入り難くし、H方向からの空気が通気孔33に入り易くなっているので、空気の風量をバランス良く流すことができる。また、吸音材32により室内送風機7からの送風音が吸収され、低騒音化を図ることができる。

(変形例3) 図8は図1の風向板の変形例3を示す斜視図である。 この風向板25は、筐体6の当接部に切欠部34が設けられ、その上部に吸音材32が取り付けられている。切欠部34の大きさは、風向板25の端部25a側から仕切板5aの角部5c側に近づくに連れて大きくなっている。これは、風向板25を通過する空気の風量を調整するためである。

この構成により、図4と同様に、G方向からの空気が通気孔33に入り難くし、H方向からの空気が通気孔33に入り易くなっているので、空気の風量をバランス良く流すことができる。また、吸音材32により室内送風機7からの送風音が吸収され、低騒音化を図ることができる。

実施の形態2. 次に、本発明の実施の形態2について、図9を用いて説明する。 図9は本発明の実施の形態2に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気1bの流れを示す平面図である。なお、実施の形態2においては、風向板25以外は実施の形態1と同様である。

室内ユニット5内の筐体6には、風向板25の支軸35が設けられている。風向板25の端部25aは、支軸35が挿入された回転部25bに取り付けられ、その支軸35を中心に回転自在になっている。また、風向板25の先端部25cと仕切板5aの角部5cに設けられた突出板5dは、例えばバネ36によって互いに対向された状態となっている。さらに、筐体6には、風向板25の開度範囲を規制する規制部材37が取り付けられている。また、風向板25のヒーター24側の面には、吸音材32が取り付けられている。

室内送風機7の運転による風圧で風向板25がK方向に押圧されると、風向板25は、支軸35を中心に空気供給ダンパ31側に開き、規制部材37で制止される。この時、風向板25の先端部25cと仕切板5aの突出板5dとの間の空間が大きくなり、その空間からL方向に空気が流れ込み、第2空気通路29が形成される。また、室内送風機7の運転停止により風圧が無くなると、バネ36の復帰力により、風向板25が元の位置に戻り突出板5dとの間の空間が狭くなり閉じた状態となる。

以上の構成により、実施の形態1と同様の効果を得ることができ、騒音低減を図ることができる。なお、空気の風量調整をする場合には、実施の形態1と同様に、風向板25に傾斜板26と通気孔27とを付加することで、空気の風量バランスを確保できる。

実施の形態3. 本発明の実施の形態3について、図10を用いて説明する。 図10は本発明の実施の形態3に係る車両用空気調和機の暖房運転時における室内ユニット内の循環空気1bの流れを示す平面図である。なお、実施の形態3においては、風向板25以外は実施の形態1と同様である。

この風向板25は、仕切板5aの角部5c側に風洞ベルマウス40が設けられている。室内送風機7の運転により、室内送風機7から吹き出された空気の一部が風洞ベルマウス40によってM方向に流れ、第2空気通路29が形成される。つまり、室内送風機7から吹き出された空気の一部が風洞ベルマウス40から入り込み、空気の流れが少ない第2暖房用ダクト口16b周辺に空気を流すことができる。

このため、第2暖房用ダクト口16bでの風量不足を解消できる。また、風向板25に風洞ベルマウス40を設けることで、空気の整流化ができ、静音化を図れる。さらに、風向板25の吸音材32により騒音低減を図ることができる。なお、空気の風量調整をする場合には、実施の形態1と同様に、風向板25に複数の通気孔27及び傾斜板26を設けることで、空気の風量を均一化・整流化ができる。

なお、風向板25の吸音材32の代替材料として、風向板25を金属材料から吸音性の良いプラスチック材や可撓材を用いてもよく、実施の形態1、2、3と同じ効果を見込める。

1 車両用空気調和機、1a 冷風、1b 循環空気、1c 温風、2 空気供給ダクト、3 リターンダクト、4 リターン吸気口、5 室内ユニット、5a 仕切板、5b 吸気口、5c 角部、5d 突出板、6 筐体、6a、6b 側板、7 室内送風機、8 蒸発器、9 室外ユニット、10 筐体、11 室外送風機、12 凝縮器、13 圧縮機、14 集塵フィルタ、15 冷房用ダクト口、16a 第1暖房用ダクト口、16b 第2暖房用ダクト口、17 空気供給ダクト口、18 リターンダンパ、19 リターンフィルタ、21 外気取り入れダンパ、22 フレッシュフィルタ、23 外気吸気口、24 ヒーター、25 風向板、25a 端部、25b 回転部、25c 先端部、26 傾斜板、27 通気孔、28 第1空気通路、29 第2空気通路、30 電気ボックス、31 空気供給ダンパ、31a 冷房用ダンパ、31b 暖房用ダンパ、32 吸音材、33 スリット形状の通気孔、34 切欠部、35 支軸、36 バネ、37 規制部材、40 風洞ベルマウス、50 車両、51 屋根、52 車内、60 デフロスタ大気連通口、61 箱状筐体、62 空気吸入口、63 コの字状風向板、63a 孔、64 フロントガラス、65 噴射気流、70 自動車用風向板、71 自動車用送風機、72 冷房用熱交換器、73 冷房用バイパス風路、74 自動車用ヒーター、75 暖房用風路、76 仕切り板、77 空気スペース。

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