鉄道車両構体用の曲面板、先頭車両構体、及び鉄道車両構体用の曲面板の製造方法

申请号 JP2012250054 申请日 2012-11-14 公开(公告)号 JP6059963B2 公开(公告)日 2017-01-11
申请人 川崎重工業株式会社; 发明人 稲葉 一昌; 粥川 真樹; 小浦 公裕; 和木 謙治;
摘要
权利要求

車外に面する外面と車内に面する内面とを有する曲面形状の板本体と、 前記板本体の内面から車内側に向けて突出した複数の補強リブと、を備え、 前記複数の補強リブの少なくとも2つは、前記板本体の外面を機械加工する際の基準面として同一平面上に形成された加工基準面を有し、 前記複数の補強リブの少なくともいずれかは、車両に取り付ける際の基準面としてレール方向、枕木方向及び鉛直方向のいずれかと直交する取付基準面を有している、鉄道車両構体用の曲面板。前記加工基準面と前記取付基準面とは、互いに異なる面である、請求項1に記載の鉄道車両構体用の曲面板。前記取付基準面は、前記補強リブの突出方向の先端面を含み、前記先端面は、前記補強リブの突出方向に直交する方向に対して傾斜している、請求項1又は2に記載の鉄道車両構体用の曲面板。前記複数の補強リブの少なくともいずれかは、平面視でコの字形状に形成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の鉄道車両構体用の曲面板。請求項1乃至4のいずれか1項に記載の曲面板を用いて形成された外板と、 前記外板に車内側から固定される骨組みと、を備えている、先頭車両構体。前記骨組みの端面は、前記曲面板の前記補強リブの前記加工基準面に溶接されている、請求項5に記載の先頭車両構体。鉄道車両の先頭車両に用いられる曲面形状を有する外板の製造方法であって、 金属素材の上面を機械加工することにより、上方に向けて突出した複数の補強リブを形成し、前記複数の補強リブの少なくとも2つに同一平面上に形成された加工基準面を形成し、前記複数の補強リブの少なくともいずれかに車両に取り付ける際の基準面としてレール方向、枕木方向及び鉛直方向のいずれかと直交する取付基準面を形成する工程と、 前記複数の補強リブが形成された前記金属素材を上下逆になるように引っくり返し、前記加工基準面を機械加工機の定盤に設置する工程と、 前記加工基準面が前記定盤に設置された前記金属素材の上面を前記機械加工機により曲面形状に加工して板本体を形成する工程と、を備えている、鉄道車両構体用の曲面板の製造方法。

说明书全文

本発明は、鉄道車両構体用の曲面板、先頭車両構体、及び鉄道車両構体用の曲面板の製造方法に関する。

高速鉄道車両の先頭車両は、立体的な流線形状をなしており、先頭車両構体の外板を所定の曲面形状に加工することで形成されている。先頭車両構体の外板は、金属板を手作業等により曲げ加工して製作される場合もあれば、金属素材を機械加工によって切削して製作される場合もある。外板を曲げ加工によって製作する場合、外板が三次元曲面をなしているため、外板には基準となりうる平面が存在せず、外板を車両の骨組みに固定する作業を行う際の取付寸法管理が難しい。他方、外板を機械加工によって製作する場合、機械加工機の定盤に金属素材を固定するための加工基準面が金属素材に必要となるが、外板が三次元曲面をなすため、加工基準面は、外板を車両の骨組みに取り付ける際に必要となる取付基準面とは通常は一致せず、取付基準面としては利用できない。

特許文献1の曲面板の製作方法では、プレス成形した曲面板の外周部の所定箇所にポイントマークを形成し、加工機の各ジャッキにポイントマークを載せて各ジャッキの高さを基準高さに調整し、機械加工により曲面板の一方面を切削してリブを形成し、更に曲面板の他方面を切削して曲面板を所定の形状及び厚さに仕上げ、最後に曲面板の外周部をトリミングしている。

特許第3717426号公報

しかしながら、特許文献1の場合、曲面板に取付基準面がなく、車両の骨組みへの取り付け作業を行う際の取付寸法管理に熟練を要する。また、機械加工時には、加工対象の曲面板が所定の姿勢に位置決めされるように各ジャッキの高さを調整せねばならず、ジャッキ等の治具が必要となると共に、高さ調整作業も必要となる。更に、曲面板の外周部にポイントマーク等を設けて最後に外周部をトリミングするため、トリミングされる部分の材料が無駄になる。

そこで本発明は、鉄道車両構体用の曲面板の車両への取り付けを容易にし、機械加工のための複雑な治具や調整作業を不要にし、材料の無駄も削減することを目的としている。

本発明に係る鉄道車両構体用の曲面板は、車外に面する外面と車内に面する内面とを有する曲面形状の板本体と、前記板本体の内面から車内側に向けて突出した複数の補強リブと、を備え、前記複数の補強リブの少なくとも2つは、前記板本体の外面を機械加工する際の基準面として同一平面上に形成された加工基準面を有し、前記複数の補強リブの少なくともいずれかは、車両に取り付ける際の基準面としてレール方向、枕木方向及び鉛直方向のいずれかと直交する取付基準面を有している。

また、本発明に係る鉄道車両構体用の曲面板の製造方法は、鉄道車両の先頭車両に用いられる曲面形状を有する外板の製造方法であって、金属素材の上面を機械加工することにより、上方に向けて突出した複数の補強リブを形成し、前記複数の補強リブの少なくとも2つに同一平面上に形成された加工基準面を形成し、前記複数の補強リブの少なくともいずれかに車両に取り付ける際の基準面としてレール方向、枕木方向及び鉛直方向のいずれかと直交する取付基準面を形成する工程と、前記複数の補強リブが形成された前記金属素材を上下逆になるように引っくり返し、前記加工基準面を機械加工機の定盤に設置する工程と、前記加工基準面が前記定盤に設置された前記金属素材の上面を前記機械加工機により曲面形状に加工して板本体を形成する工程と、を備えている。

前記した構成又は方法によれば、曲面板の複数の補強リブの少なくともいずれかは取付基準面を有しているので、曲面板を車両の骨組みに取り付ける際の取付寸法管理を容易にすることができる。また、板本体の外面を機械加工する際には、補強リブの加工基準面を機械加工機の定盤に載せればよいので、複雑な治具や調整作業も不要とすることができる。更に、加工基準面及び取付基準面は補強リブに設けているので、最後にトリミングする必要もなく、材料の無駄や加工時間削減することができる。また、部材の外部に加工基準面や取付基準面を設けた場合は、曲面板として使用しない部分のトリミング作業が必要となるが、前記の構成又は方法によれば、加工基準面も取付基準面も補強リブに設けているため、それらを補強リブとは別に設ける場合に比べて、加工形状が簡略化でき、構造上余計な部位が削減されて、軽量化及び省スペース化にも寄与することができる。

以上の説明から明らかなように、本発明によれば、鉄道車両構体用の曲面板の車両への取り付けが容易になり、機械加工のための複雑な治具や調整作業が不要になり、材料の無駄が削減され、加工形状が簡略化でき、構造上余計な部位が削減されて軽量化及び省スペース化に寄与できる。

実施形態に係る鉄道車両の先頭車両構体を示す斜視図である。

図1に示す先頭車両構体用の曲面板を下方から見た底面図である。

図2のIII矢視方向から見た側面図である。

(A)は図2のIVa−IVa線断面図、(B)は図2のIVb−IVb線断面図、(C)は図2のIVc−IVc線断面図である。

(A)は図2のVa−Va線断面図、(B)は図2のVb−Vb線断面図、(C)は図2のVc−Vc線断面図である。

図2に示す曲面板の骨組みへの固定状態を示す要部断面図である。

曲面板の骨組みへの固定状態の変形例を示す要部断面図である。

(A)〜(D)は曲面板の製造手順を説明する斜視図である。

以下、実施形態を図面を参照して説明する。

図1は、実施形態に係る鉄道車両1の先頭車両構体2を示す斜視図である。図1に示すように、先頭車両構体2は、車体の輪郭に沿って構成された格子状の骨組み3と、その骨組み3に車外側から固定された外板4とを備えている。外板4は、立体的な曲面を有する流線形状であり、その一部の外面には屈曲ライン5が表われており、屈曲ライン5は前方にいくにつれて徐々に屈曲度が低下して消失するように造形されている。外板4は、屈曲ライン5の前部を含む部分に屈曲ライン5に沿って前後に並ぶ3枚の曲面板6〜8を有している。曲面板6〜8はそれぞれ金属素材を機械加工して形成されており、外板4のうち曲面板6〜8以外の主要部9は金属板を曲げ加工して形成されている。そして、外板4の主要部9の一部に開口9aが形成されており、その開口9aに曲面板6〜8が嵌め込まれて骨組み3に溶接されている。一般に、曲げ加工の場合には、金属材料があまり無駄にならずに済むが、複雑な形状の加工には熟練を要する。機械加工の場合には、加工に熟練を要さず複雑な形状も可能になるが、削り出された金属材料の無駄が発生する。本実施形態の場合には、外板4の主要部9は曲げ加工され、かつ、形状の複雑な部分には機械加工された曲面板6〜8を用いているので、金属材料の無駄を低減することと、熟練を要さずに複雑な形状の精度良い加工を実現することとを両立することが可能となっている。

図2は、図1に示す先頭車両構体2用の曲面板6〜8を下方から見た底面図である。図3は、図2のIII矢視方向から見た側面図である。図4(A)は図2のIVa−IVa線断面図、図4(B)は図2のIVb−IVb線断面図、図4(C)は図2のIVc−IVc線断面図である。図5(A)は図2のVa−Va線断面図、図5(B)は図2のVb−Vb線断面図、図5(C)は図2のVc−Vc線断面図である。図2〜5において、レール方向(車両長手方向)はX、枕木方向(車幅方向)はY、鉛直方向はZで示されている。これらXYZの互いに直交する三方向は、曲面板6〜8を骨組み3へ取り付ける際における位置決めの基準とする方向である。以下、曲面板6〜8を個別に説明する。

曲面板6は、車外に面する外面11aと車内に面する内面11bとを有する曲面形状の板本体11と、板本体11の内面11bから車内側に向けて突出した複数の補強リブ12〜17と、を備えている。板本体11のうち補強リブ12〜17が突出する部分は曲面を呈している。補強リブ12〜17は、直交する二方向(XY方向)に延びるように配置されている。補強リブ12,13は、平面視でコの字形状に形成されている。コの字状の補強リブ12,13は、互いに開口が同じ方向に向くように配置されている。これら補強リブ12,13の開口側には、その開口を覆うような領域にて帯状の補強リブ14,15が補強リブ12,13から離間して形成されている。即ち、帯状の補強リブ14,15は、平面視でコの字状の補強リブ12,13と閉ループ形状をなさないように隙間をあけている。他の帯状の補強リブ16,17は、板本体11の外周部分の所定箇所にて補強リブ14,15とは直交する方向に形成されている。

補強リブ12〜17の突出方向の先端面には、板本体11の外面11aを機械加工する際の基準面として同一平面99上に形成された平坦な加工基準面A1が夫々形成されている。補強リブ12,13,15〜17の加工基準面A1の所定箇所には、機械加工時に定盤に位置決めし、固定するための位置決め固定穴19が形成されている。補強リブ12,15の側面には、曲面板6を骨組み3に取り付ける際のレール方向の取付寸法の基準面としてレール方向と直交する取付基準面X1が形成されている。補強リブ12の別の側面には、曲面板6を骨組み3に取り付ける際の枕木方向の取付寸法の基準面として枕木方向と直交する取付基準面Y1が形成されている。補強リブ12の突出方向の先端面の一部には、曲面板6を骨組み3に取り付ける際の鉛直方向の取付寸法の基準面として鉛直方向と直交する取付基準面Z1が形成されている。これら取付基準面X1,Y1,Z1は、加工基準面A1とは異なる面であるが、加工基準面A1を有する補強リブ12,15に形成されている。また、取付基準面Z1は、補強リブ12の突出方向に直交する方向に対して傾斜している。即ち、取付基準面Z1と加工基準面A1とは面の向きが異なっている。

曲面板7は、車外に面する外面30aと車内に面する内面30bとを有する曲面形状の板本体30と、板本体30の内面30bから車内側に向けて突出した複数の補強リブ31〜36と、を備えている。板本体30のうち補強リブ31〜36が突出する部分は曲面を呈している。補強リブ31〜36は、直交する二方向(XY方向)に延びるように配置されている。補強リブ31,32は、平面視でコの字形状に形成されている。コの字状の補強リブ31,32は、互いに開口が向かい合う方向に配置されている。これら補強リブ31,32の開口側には、その開口を覆うような領域にて帯状の補強リブ33,34が補強リブ31,32から離間して形成されている。他の帯状の補強リブ35,36は、板本体30の外周部分の所定箇所にて補強リブ33,34とは平行な方向に形成されている。

補強リブ31〜36の突出方向の先端面には、板本体30の外面30aを機械加工する際の基準面として同一平面99上に形成された平坦な加工基準面A2が夫々形成されている。補強リブ31〜36の加工基準面A2の所定箇所には、機械加工時に定盤に位置決めするための位置決め穴38が形成されている。補強リブ31,36の側面には、曲面板7を骨組み3に取り付ける際のレール方向の取付寸法の基準面としてレール方向と直交する取付基準面X2が形成されている。補強リブ31の別の側面には、曲面板7を骨組み3に取り付ける際の枕木方向の取付寸法の基準面として枕木方向と直交する取付基準面Y2が形成されている。補強リブ31の突出方向の先端面の一部には、曲面板7を骨組み3に取り付ける際の鉛直方向の取付寸法の基準面として鉛直方向と直交する取付基準面Z2が形成されている。これら取付基準面X2,Y2,Z2は、加工基準面A2とは異なる面であるが、加工基準面A2を有する補強リブ31,35,36に形成されている。また、取付基準面Z2は、補強リブ31の突出方向に直交する方向に対して傾斜している。即ち、取付基準面Z2と加工基準面A2とは面の向きが異なっている。

曲面板8は、車外に面する外面40aと車内に面する内面40bとを有する曲面形状の板本体40と、板本体40の内面40bから車内側に向けて突出した複数の補強リブ41〜48と、を備えている。板本体40のうち補強リブ41〜48が突出する部分は曲面を呈している。補強リブ41,42は、平面視でコの字形状に形成されている。コの字状の補強リブ41,42は、互いに開口が同じ方向に向くように配置されている。これら補強リブ41の開口側には、その開口を覆うような領域にて帯状の補強リブ47が補強リブ41から離間して形成されている。他の帯状の補強リブ43〜46は、板本体40の外周部分の所定箇所に形成されている。補強リブ48は、柱状のリブである。

補強リブ41〜47の突出方向の先端面には、板本体40の外面40aを機械加工する際の基準面として同一平面99上に形成された平坦な加工基準面A3が夫々形成されている。補強リブ41〜45の加工基準面A3の所定箇所には、機械加工時に定盤に位置決めするための位置決め穴50が形成されている。補強リブ42,43,48の側面には、曲面板8を骨組み3に取り付ける際のレール方向の取付寸法の基準面としてレール方向と直交する取付基準面X3が形成されている。補強リブ48の別の側面には、曲面板8を骨組み3に取り付ける際の枕木方向の取付寸法の基準面として枕木方向と直交する取付基準面Y3が形成されている。補強リブ48の突出方向の先端面には、曲面板8を骨組み3に取り付ける際の鉛直方向の取付寸法の基準面として鉛直方向と直交する取付基準面Z3が形成されている。補強リブ48には、取付基準面X3,Y3,Z3が形成されているが、加工基準面A3は形成されていない。また、取付基準面Z3は、補強リブ48の突出方向に直交する方向に対して傾斜している。即ち、取付基準面Z3と加工基準面A3とは面の向きが異なっている。

図6は、図2に示す曲面板6〜8の骨組み3への固定状態を示す要部断面図である。図6に示すように、曲面板6〜8は、板本体11の内面11bが車体の骨組み3の外端面に溶接されることにより固定されている。これにより、補強リブ13,31の位置と骨組み3との位置とを合わせずに済み、補強リブ13,31及び骨組み3の設計自由度が良好になる。また、骨組み3の近傍に補強リブ13,31を設けているので、溶接による曲面板7の歪みを抑えることができる。但し、図7に示すように、骨組み3の外端面は、曲面板6〜8の補強リブ12,13の加工基準面A1に溶接されるようにしてもよい。そうすれば、溶接による板本体11への熱影響を抑制することができる。

図8(A)〜(D)は曲面板7の製造手順を説明する斜視図である。図8(A)〜(D)では、曲面板6〜8のうち代表して曲面板7の製造手順を説明することとする。まずは、図8(A)に示すように、厚肉の矩形板である金属素材70を機械加工機60の定盤61に設置する。次いで、図8(B)に示すように、その金属素材70の上面を機械加工により切削して、所定の内面30bの形状を形成するとともに補強リブ31〜36を形成する。このとき、補強リブ31〜36の突出方向の先端面には、同一平面上に形成された平坦な加工基準面A2が夫々形成されており、加工基準面A2の所定箇所には位置決め穴38が形成されている。また、補強リブ31,35,36の側面には、レール方向と直交する取付基準面X2が形成され、補強リブ31の別の側面には、枕木方向と直交する取付基準面Y2が形成され、補強リブ31の突出方向の先端面の一部には、鉛直方向と直交する取付基準面Z2が形成されている。そして、次の工程に移る前に、補強リブ31〜36の間に残存した切削屑で洗い流す。その際、内面30bのうちコの字状の補強リブ31,32で囲まれた領域の面が傾斜しており、かつ、コの字状の補強リブ31,32の開口57がその傾斜の下方側に向けて形成されているので、コの字状の補強リブ31,32で囲まれた領域に切削屑が滞留せずに外部に排出され易くなっている。

次いで、図8(C)に示すように、その補強リブ31〜36が形成された金属素材を上下逆になるように引っくり返し、加工基準面A2を定盤61に設置する。その際、定盤から出没可能なピンまたはボルト等の固定具(図示せず)を位置決め穴38に挿入する。そして、図8(D)に示すように、加工基準面A2が定盤61に設置された金属素材の上面を機械加工機によって曲面形状に加工して板本体30の外面30aを形成することで、曲面板7が完成する。なお、その加工の際には、加工対象が外周部でのみ支持されずに複数の補強リブ31〜36で全体的に支持されているため、機械加工時における加工ツールからの荷重により、曲面板の中央部分が撓んだりバタついたりして加工精度が低下することも防止される。

以上に説明した構成によれば、曲面板6〜8の補強リブ12,15,31,35,42,43,48は取付基準面X1,Y1,Z1,X2、Y2,Z2,X3,Y3,Z3を有しているので、曲面板6〜8を車両の骨組み3に取り付ける際の取付寸法管理を容易にすることができる。また、板本体11,30,40の外面11a,30a,40aを機械加工する際には、補強リブ12〜17,31〜36,41〜47の加工基準面A1〜A3を機械加工機60の定盤61に載せればよいので、複雑な治具や調整作業も不要とすることができる。更に、加工基準面A1〜A3及び取付基準面X1〜Z1,X2〜Z2,X3〜Z3は補強リブ12〜17,31〜36,41〜48に設けているので、最後にトリミングする必要もなく、材料の無駄を削減することができる。また、加工基準面A1〜A3も取付基準面X1〜Z1,X2〜Z2,X3〜Z3も補強リブ12〜17,31〜36,41〜48に設けているため、それらを別々の対象に設ける場合に比べて、加工形状が簡略化でき、構造上余計な部位が削減されて、軽量化及び省スペース化にも寄与することができる。また、板本体11,30,40に補強リブ12〜27,31〜36,41〜48を設けているので、板本体のみの剛性に加えて構造物全体として剛性を向上させることができる。

なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。前記各実施形態は互いに任意に組み合わせてもよく、例えば1つの実施形態中の一部の構成又は方法を他の実施形態に適用してもよい。

以上のように、本発明に係る鉄道車両構体用の曲面板、先頭車両構体、及び鉄道車両構体用の曲面板の製造方法は、鉄道車両構体用の曲面板の車両への取り付けが容易になり、機械加工のための複雑な治具や調整作業が不要になり、材料の無駄が削減され、加工形状が簡略化でき、構造上余計な部位が削減されて軽量化及び省スペース化に寄与できる優れた効果を有し、この効果の意義を発揮できる鉄道車両に広く適用すると有益である。

1 鉄道車両 2 先頭車両構体 3 骨組み 4 外板 6〜8 曲面板 11,30,40 板本体 11a,30a,40a 外面 11b,30b,40b 内面 12〜17,31〜36,41〜48 補強リブ A1,A2,A3 加工基準面 X1,X2,X3 取付基準面(レール方向) Y1,Y2,Y3 取付基準面(枕木方向) Z1,Z2,Z3 取付基準面(鉛直方向)

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