Method of manufacturing a vehicle body frame

申请号 JP2010225789 申请日 2010-10-05 公开(公告)号 JP5342532B2 公开(公告)日 2013-11-13
申请人 三菱重工業株式会社; 发明人 慶訓 加藤;
摘要
权利要求
  • 屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とが相互に接合されている車体フレームの製造方法において、
    内面板と、該内面板に対向している外面板と、該内面板と該外面板との間に配されて相互を接続する複数のリブとを有する複数のパネル構造体の該内面板と該外面板とのうち、一方の面板相互を突き合わせて接合し、他方の面板相互が接合されていない、前記側構体の中間体を製造する一次接合工程と、
    前記屋根構体と前記床構体と前記中間体とを相互に接合する構体接合工程と、
    前記構体接合工程の後に、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を接合して、前記側構体を完成させる二次接合工程と、
    前記構体接合工程の後であって前記二次接合工程前に、又は該二次接合工程中に、複数の前記パネル構造体相互間の歪みを取り除く歪み取り工程と、
    を実行することを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項1に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を 、摩擦攪拌接合法を除く溶接法で接合する際、溶接部分に対する入熱量を調節して、該二次接合工程中に、複数の前記パネル構造体相互の歪みを取り除く前記歪み取り工程を実行する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項1 又は2に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記一方の面板は、前記外面板であり、
    前記一次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記外面板相互を接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項3に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記一次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記外面板相互を摩擦攪拌接合法で接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項1 から4のいずれか一項に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を 、摩擦攪拌接合法を除く溶接法で接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項1 から5のいずれか一項に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記パネル構造体の前記複数のリブは、前記一方の面板と平行な第一方向に長く び、且つ該一方の面板と平行で且つ該第一方向に垂直な第二方向に並び、
    前記一次接合工程では、前記複数のパネル構造体それぞれのリブが互いに平行で、且つ複数の該パネル構造体が前記第二方向に並んだ状態で、各パネル構造体の前記一方の面板相互を突き合わせて接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項6に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記構体接合工程では、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体が並んでいる方向を上下方向とし、複数の該パネル構造体のうち上端のパネル構造体の上縁を前記屋根構体に接合し、下端のパネル構造体の下縁を前記床構体に接合し、
    前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体が並んでいる前記上下方向で、最も中央側のパネル構造体の前記他方の面板と、該中央側のパネル構造体に隣接する他のパネル構造体の前記他方の面板との接合を、最後に接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とが相互に接合されている車体フレームの製造方法において、
    内面板と、該内面板に対向している外面板と、該内面板と該外面板との間に配されて相互を接続する複数のリブとを有する複数のパネル構造体の該内面板と該外面板とのうち、一方の面板相互を突き合わせて接合し、他方の面板相互が接合されていない、前記側構体の中間体を製造する一次接合工程と、
    前記屋根構体と前記床構体と前記中間体とを相互に接合する構体接合工程と、
    前記構体接合工程の後に、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を接合して、前記側構体を完成させる二次接合工程と、
    を実行し、
    前記パネル構造体の前記複数のリブは、前記一方の面板と平行な第一方向に長く延び、且つ該一方の面板と平行で且つ該第一方向に垂直な第二方向に並び、
    前記一次接合工程では、前記複数のパネル構造体それぞれのリブが互いに平行で、且つ複数の該パネル構造体が前記第二方向に並んだ状態で、各パネル構造体の前記一方の面板相互を突き合わせて接合し、
    前記構体接合工程では、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体が並んでいる方向を上下方向とし、複数の該パネル構造体のうち上端のパネル構造体の上縁を前記屋根構体に接合し、下端のパネル構造体の下縁を前記床構体に接合し、
    前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体が並んでいる前記上下方向で、最も中央側のパネル構造体の前記他方の面板と、該中央側のパネル構造体に隣接する他のパネル構造体の前記他方の面板との接合を、最後に接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項 6から8のいずれか一項に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記パネル構造体の前記他方の面板の前記第二方向における長さ寸法は、該パネル構造体の前記一方の面板の該第二方向における長さ寸法よりも短く、
    前記 二次接合工程では、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互間に存在する間隙に、該隙間を埋める継ぎ手板を配置し、該継ぎ手板と該パネル構造体の該他方の面板とを接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項9に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記パネル構造体は、前記第二方向の両側に、前記継ぎ手板が前記他方の面板から前記一方の面板へ近づく向きへの移動を規制する継ぎ手板受け部を有し、
    前記パネル構造体の前記第二方向の一方側の前記継ぎ手板受け部と、他方側の継ぎ手板受け部とのうち、該一方側の前記継ぎ手 板受け部にのみ、前記継ぎ手板が係合して、該第二方向への該継ぎ手板の移動を規制する係合部が形成され、該継ぎ手板には、該係合部に係合する被係合部が形成されている、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 請求項9又は10に記載の車体フレームの製造方法において、
    前記一次接合工程では、前記複数のパネル構造体の前記一方の面板相互を突き合わせ、突 き合わせ部分を接合する際、該パネル構造体の前記他方の面板側から回転ツールを突き合わせ部分に押し付けて、該突き合わせ部分を摩擦攪拌接合法で接合する、
    ことを特徴とする車体フレームの製造方法。
  • 说明书全文

    本発明は、屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とが相互に接合されている車体フレームの製造方法に関する。

    軌道車両の車体フレームは、一般的に、屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とを相互に接合して製造される。

    このような車体フレームの製造方法に関しては、例えば、以下の特許文献1に記載されている。 この特許文献1に記載の技術では、ダブルスキンと呼ばれる複数のパネル構造体で側構体等の構体を形成している。 このパネル構造体は、互いに対向している内面板及び外面板と、内面板と外面板とを接続する複数のリブとを有している。 この特許文献1に記載の技術では、複数のパネル構造体の外面板相互を摩擦攪拌接合により接合し、複数のパネル構造体の内面板相互を溶接等により接合して、側構体を形成している。 そして、以上のように形成された側構体と、屋根構体と、 構体とを相互に接合して、車体フレームを製造している。

    特開2002−284001号公報

    上記特許文献1に記載の技術では、複数のパネル構造体の内面板相互及び外面板相互を接合する過程で、接合熱の影響等でパネル構造体相互間での歪が生じてしまい、一のパネル構造体に対して、この一のパネル構造体に隣接する他のパネル構造体が目的の度で接合されないことがある。 この場合、この一のパネル構造体と他のパネル構造体との間の歪みを取る必要がある。

    ところで、一のパネル構造体と他のパネル構造体とは、内面板相互及び外面板相互で接合されているため、一のパネル構造体と他のパネル構造体との接続剛性が高い。 このため、特許文献1に記載の技術では、パネル構造体の相互間における歪みを取るために多大な労がかかり、車体フレームの製造工数がかさむという問題点がある。

    そこで、本発明は、このような従来の問題点に着目し、車体フレームの製作工数を低減することができる車体フレームの製造方法を提供することを目的とする。

    前記問題点を解決するための発明に係る車体フレームの製造方法は、
    屋根構体と、互いに向かい合う側構体と、床構体とが相互に接合されている車体フレームの製造方法において、
    内面板と、該内面板に対向している外面板と、該内面板と該外面板との間に配されて相互を接続する複数のリブとを有する複数のパネル構造体の該内面板と該外面板とのうち、一方の面板相互を突き合わせて接合し、他方の面板相互が接合されていない、前記側構体の中間体を製造する一次接合工程と、前記屋根構体と前記床構体と前記中間体とを相互に接合する構体接合工程と、前記構体接合工程の後に、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を接合して、前記側構体を完成させる二次接合工程と、を実行することを特徴とする。 この場合、複数の前記パネル構造体相互間の歪みを取り除く必要がある場合には、前記構体接合工程の後であって前記二次接合工程前に、又は該二次接合工程中に、複数の前記パネル構造体相互間の歪みを取り除く歪み取り工程と、を実行する。

    当該製造方法では、複数のパネル構造体の一方の面板相互が接合され、他方の面板相互が接合されておらず、パネル構造体相互間の接続剛性が低い状態で、パネル構造体相互間の歪み取りを行うので、極めて簡単にパネル構造体相互間の歪みを取ることができる。

    ここで、前記車体フレームの製造方法において、
    前記二次接合工程では、溶接部分に対する入熱量を調節して、該二次接合工程中に、複数の前記パネル構造体相互の歪みを取り除く前記歪み取り工程を実行してもよい。

    当該製造方法では、二次接合と歪み取りとを同時に行うことになるので、車体フレームの製造工程の簡略化を図ることができる。

    また、前記車体フレームの製造方法において、
    前記一方の面板は、前記外面板であり、前記一次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記外面板相互を接合してもよい。 この場合、前記一次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記外面板相互を摩擦攪拌接合法で接合してもよい。

    当該製造方法では、外面板相互の接合部分の外観をきれいにすることができる。

    また、前記車体フレームの製造方法において、
    前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互を、前記摩擦攪拌接合法を除く溶接法、具体的には、MIG(Metal Inert Gas)溶接やTIG(Tungsten Inert Gas)溶接等の融接で接合してもよい。

    当該製造方法では、二次接合工程で、接合部分を支持するために治具を用いずに、接合することができる。

    また、前記車体フレームの製造方法において、
    前記パネル構造体の前記複数のリブは、前記一方の面板と平行な第一方向に長くび、且つ該一方の面板と平行で且つ該第一方向に垂直な第二方向に並び、前記一次接合工程では、前記複数のパネル構造体それぞれのリブが互いに平行で、且つ複数の該パネル構造体が第二方向に並んだ状態で、各パネル構造体の前記一方の面板相互を突き合わせて接合してもよい。

    この場合、前記構体接合工程では、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体が並んでいる方向を上下方向とし、複数の該パネル構造体のうち上端のパネル構造体の上縁を前記屋根構体に接合し、下端のパネル構造体の下縁を前記床構体に接合し、前記二次接合工程では、複数の前記パネル構造体が並んでいる前記上下方向で、最も中央側のパネル構造体の前記他方の面板と、該中央側のパネル構造体に隣接する他のパネル構造体の前記他方の面板との接合を、最後に接合してもよい。

    仮に、歪み取り及び二次接合を、上端側のパネル構造体に関して最初に行い、順次、下方側のパネル構造体に関して行い、最後に、下端のパネル構造体に関して行ったとする。
    このような順序で、歪み取り及び二次接合を行うと、複数のパネル構造体の相互関係において、上側パネル構造体に対して隣接する下側パネル構造体がいずれも右側に傾いていると、二次接合を行う毎に、上側パネル構造体に対する下側パネル構造体の下端の右側へのズレ量が蓄積され、最も下端のパネル構造体とその上のパネル構造体を二次接合する際には、パネル構造体の下端の右側へのズレ量が極めて大きくなってしまう。 このため、隣り合うパネル構造体相互間の歪み取りを行う毎に、この隣り合うパネル構造体相互間の二次接合を行う場合には、当該製造方法のように、上下方向における最も中央側のパネル構造体とそれに隣接するパネル構造体との間の二次接合を最後に行うことで、ズレ量の蓄積を少なくすることが好ましい。

    また、前記車体フレームの製造方法において、
    前記パネル構造体の前記他方の面板の前記第二方向における長さ寸法は、該パネル構造体の前記一方の面板の該第二方向における長さ寸法よりも短く、前記二次接合工程では、前記中間体を構成する複数の前記パネル構造体の前記他方の面板相互間に存在する間隙に、該隙間を埋める継ぎ手板を配置し、該継ぎ手板と該パネル構造体の該他方の面板とを接合してもよい。

    この場合、前記パネル構造体は、前記第二方向の両側に、前記継ぎ手板が前記他方の面板から前記一方の面板へ近づく向きへの移動を規制する継ぎ手板受け部を有し、前記パネル構造体の前記第二方向の一方側の前記継ぎ手板受け部と、他方側の継ぎ手板受け部とのうち、該一方側の前記継ぎ手板受け部にのみ、前記継ぎ手板が係合して、該第二方向への該継ぎ手板の移動を規制する係合部が形成され、該継ぎ手板には、該係合部に係合する被係合部が形成されていてもよい。

    また、継ぎ手板を介して、他方の面板相互を接合する場合、前記一次接合工程では、前記複数のパネル構造体の前記一方の面板相互を突き合わせ、突き合わせ部分を接合する際、該パネル構造体の前記他方の面板側から回転ツールを突き合わせ部分に押し付けて、該突き合わせ部分を摩擦攪拌接合法で接合してもよい。

    当該製造方法では、前記一方の面板を下にして、パネル構造体を作業床面上に置き、他方の面板相互間の間隙から、回転ツールを一方の面板相互間の突き合わせ部分に押し付けて、一方の面板相互を摩擦攪拌接合することで、接合部分を支持するために治具として、作業床面を代替できる。

    本発明では、仮に、パネル構造体相互間の歪み取りが必要な場合であっても、複数のパネル構造体の一方の面板相互が接合され、他方の面板相互が接合されておらず、パネル構造体相互間の接続剛性が低い状態で、パネル構造体相互間の歪み取りを行うので、極めて簡単にパネル構造体相互間の歪みを取ることができる。 よって、本発明によれば、車体フレームの製作工数を低減することができる。

    本発明に係る一実施形態における、各構体相互の接合直前の車体フレームの正面図である。

    本発明に係る一実施形態における、各構体相互の接合後の車体フレームの正面図である。

    本発明に係る一実施形態における、歪み取り及び二次接合中の車体フレームの正面図である。

    本発明に係る一実施形態における、歪み取り終了後の車体フレームの正面図である。

    本発明に係る一実施形態におけるパネル構造体の展開斜視図である。

    本発明に係る一実施形態のパネル構造体相互の接合過程を示す説明図であり、同図(a)は、パネル構造体相互の一次接合直前の状態を示し、同図(b)は、パネル構造体相互の二次接合直前の状態を示し、同図(c)は、パネル構造体相互の二次接合後の状態を示している。

    本発明に係る一実施形態の車体の製造手順を示すフローチャートである。

    本発明に係る一実施形態の変形例におけるパネル構造体の断面図である。

    本発明に係る一実施形態の変形例における車体フレームの正面図である。

    本発明に係る一実施形態の車体を示し、同図(a)は車体の斜視図で、同図(b)は車体の展開斜視図である。

    以下、本発明に係る車体フレームの製造方法の実施形態について、図面を用いて説明する。

    まず、車体フレームの製造方法について説明する前に、本実施形態における車体の概略構成について説明する。

    車体フレーム1は、図10に示すように、例えば、屋根構体2と、互いに向かい合う複数対の側構体4と、床構体3とを備えている。 各側構体4の上縁には屋根構体2が接合され、各側構体4の下縁には床構体3が接合されている。

    本実施形態で、屋根構体2、側構体4、床構体3は、いずれも、金属性の複数のパネル構造体を相互に接合したもので構成されている。 各構体2,3,4は、複数のパネル構造体の長手方向が車体の前後方向を向き、複数のパネル構造体の短手方向の端部相互が接合されて形成されている。

    本実施形態の車体は、以上で説明した車体フレーム1と、前後の妻構体8と、ドア機構を有するドア構体9と、各種内装材等を有して構成されている。

    妻構体8は、例えば、FRP(Fiber Reinforced Plastics)等で形成され、車体フレーム1の前端及び後端の開放部分に設けられる。 また、ドア構体9は、前後方向に間隔を開けて並んでいる側構体4の間に設けられる。

    次に、以上で説明した車体フレーム1の製造方法に関する実施形態について、図1〜図7を用いて説明する。

    各構体2,3,4を構成するパネル構造体は、いずれも、内面板と、この内面板に対向する外面板と、内面板と外面板との間に配されて相互を接続する複数のリブとを有し、ダブルスキンと呼ばれているものである。

    ここで、側構体4を構成するパネル構造体を例にして、このパネル構造体の構成について、図5及び図6を用いて具体的に説明する。

    側構体4を構成するパネル構造体10の外面板11及び内面板14は、いずれも矩形板で、これらの長手方向の長さは同じである。 また、内面板14の短手方向の長さは、外面板11の短手方向の長さより若干短い。 内面板14は、外面板11と離間し、互いに平行である。 この状態で、内面板14の長辺14aは外面板11の長辺11aと平行で、内面板14の短辺14bの位置と外面板11の短辺11bの位置は、外面板11の長手方向において同じ位置である。 ここで、外面板11の長手方向を第一方向α、外面板11の短手方向を第二方向β、第一方向及び第二方向に垂直な方向を第三方向γとする。

    複数のリブ16は、第一方向に長くび、第二方向に並んでいる。 複数のリブ16は、第一方向から見ると、外面板11及び内面板14に対して傾斜している。 複数のリブ16のうち、一のリブ16aは、外面板11に対して45°の角度を成し、この一のリブ16aに第二方向βで隣接している二のリブ16bは、 外面板11に対して135°の角度を成し、この二のリブ16bに第二方向βで隣接している三のリブ16aは、 外面板11に対して45°の角度を成し、以降、第二方向βに並んでいる各リブ16b,16a,16b,…は、以上と同様、 外面板11に対して、135°、45°、135°、45°、…の角度を成している。

    このパネル構造体10の第二方向βの両側には、継ぎ手板受け部21が形成されている。 この継ぎ手板受け部21は、第二方向βで最も端に位置しているリブ16と、このリブ16に隣接しているリブ16とで形成されている略三角形の頂部に形成されている。 この継ぎ手板受け部21は、第二方向βにおいて、内面板14が存在しない領域に形成され、外部から臨むことができる。

    継ぎ手板受け部21は、内面板14の外面(外面板11と反対側の面)14oと平行で且つこの内面板14の内面(外面板11側の面)14iと面一である継ぎ手板受け面22を有している。 第二方向βの両端部の継ぎ手板受け部21のうち、一方の継ぎ手板受け部21の継ぎ手板受け面22には、外面板11側に凹んだ溝である係合部23が形成されている。

    なお、各構体のパネル構造体10は、基本的に以上の構成であるが、外面板11や内面板14の厚さ、外面板11と内面板14との間の間隔、リブ16の数や厚み、リブ16の形状等は、各構体2,3に求められる剛性等に応じて異なっている。 例えば、床構体3のパネル構造体は、側構体4のパネル構造体10よりも高剛性である必要性から、外面板や内面板の厚さ寸法、外面板と内面板との間の間隔寸法等が、側構体4のパネル構造体10の対応寸法より大きい。

    車体フレーム1の製造では、図7のフローチャートに示すように、まず、複数のパネル構造体相互を接合して屋根構体2を製造する(S1)と共に、複数のパネル構造体相互を接合して床構体3を製造する(S2)。 さらに、複数のパネル構造体10相互を部分接合(一次接合)して側構体4の中間体5を製造する(S3)。

    屋根構体2及び床構体3を製造する際には(S1,2)、複数のパネル構造体を第二方向βに並べて、隣り合うパネル構造体の外面板11相互、内面板14相互を溶接で接合して、隣り合うパネル構造体相互を接合する。

    複数のパネル構造体相互の接合では、接合熱の影響でパネル構造体相互間での歪みが生じる。 床構体3を構成するパネル構造体は、前述したように、他の構体2,4を構成するパネル構造体に比べて高剛性であるため、 床構体3を構成するパネル構造体相互の接合で生じるパネル構造体相互間の歪みは、 他の構体2,4を構成するパネル構造体相互の接合で生じるパネル構造体相互間の歪みと比べて相対的に小さい。 このため、床構体3を製造する過程で生じたパネル構造体相互間の歪みを無視することができる。 また、屋根構体2は、基本的に、この車体フレーム1を有する車両の利用者に目に付くものでないため、この屋根構体2を構成するパネル構造体10相互に歪があっても、不都合はない。

    しかしながら、側構体4は、この車体フレーム1を有する車両の利用者に目に付くため、この側構体4を構成するパネル構造体10相互に歪みがある場合には、この歪みを取り除くことが好ましい。 このため、本実施形態では、この歪み取りの作業労力を抑えるために、前述したように、一端、中間体5を製造し、その後、この側構体4を完成させる。

    中間体5に製造では、まず、図6(a)に示すように、複数のパネル構造体10の外面板11を作業床面側、つまり下側に向け、複数のパネル構造体10を第二方向βに並べて、複数のパネル構造体10の外面板11相互を突き合わせる。 次に、摩擦攪拌接合用の回転ツール50を用いて、外面板11相互の突き合わせ部分を摩擦攪拌接合して、中間体5を製造する。

    回転ツール50は、円筒状のショルダー部51と、このショルダー部51の外径よりも小さな外径で、このショルダー部51の端面であるショルダー面52から突出しているプローブ部53とを有している。 摩擦攪拌接合の際には、回転ツール50を回転させつつ、プローブ部53を母材に挿入し、ショルダー面52を母材表面に接触させた状態で、この回転ツール50を目的の接合線に沿って移動させる。

    本実施形態の場合、複数のパネル構造体10の内面板14相互の間から、外面板11相互の突き合わせ部分に、回転ツール50を押し付けて、つまり、下側へ押し付けつつ、第一方向αへ移動させて、外面板11相互を摩擦攪拌接合する。 この際、回転ツール50の押付力は作業床面が受けることになる。

    なお、外面板11相互の接合では、内面板14と反対側から、回転ツール50を押し付けて、外面板11相互を摩擦攪拌接合してもよい。 但し、この場合、外面板11の回転ツール50が押し付けられる部分の下方には、この外面板11から所定距離隔てた作業床面が存在するだけで、外面板11のこの部分に接して支持するものがないため、回転ツール50の押付力を受ける治具が必要となる。 また、以上で説明したように、内面板14側から回転ツール50を押し付けると、その反対側から回転ツール50を押し付ける場合よりも、外面板11の外面(内面板14と反対側の面)11oをきれいに仕上げることができる。 このため、以上で説明したように、内面板14側から回転ツール50を押し付けることが好ましい。

    次に、図1及び図2に示すように、屋根構体2と床構体3と側構体4の中間体5とを相互に接合する(S4)。 この際、各構体2,3,4のリブは、いずれも、車体フレーム1の前後方向に平行である。 また、屋根構体2及び床構体3を構成する複数のパネル構造体は、車体フレーム1の左右方向Hに並び、中間体5を構成する複数のパネル構造体10は、車体フレーム1の上下方向Vに並ぶ。

    ところで、中間体5を構成する複数のパネル構造体10相互間には、中間体5を製造する過程で歪みが生じている可能性がある。 例えば、図2に示すように、中間体5を前側から見た際、中間体5を構成する複数のパネル構造体10の外面板11のそれぞれが目的の方向を向いていない可能性がある。 そこで、各構体2,3,4相互の接合後に(S4)、中間体5を構成するパネル構造体10相互間に歪みがある場合には、この歪みを取り除く(S5)。

    歪みを取り除く方法としては、図3に示すように、隣り合うパネル構造体10の外面板11相互の接合部分をハンー55等で機械的な荷重を加える方法や、この接合部分バーナー56等で加熱する方法、両者を組み合わせる方法等が考えられる。 これらいずれの方法を採用しても、歪みを取る際には、パネル構造体10を構成する二枚の面板11,14のうち、一方の面板11相互のみが接合されている状態であり、隣り合うパネル構造体10相互の接続剛性が、両面板11,14相互が接続されている状態の接続剛性に比べて遥かに小さい。 このため、中間体5を構成する複数のパネル構造体10相互間の歪みを極めて簡単に取ることができる。

    なお、ここで、歪みを取った状態とは、隣り合うパネル構造体10のうちで、一方のパネル構造体10の外面板11に対して、他方のパネル構造体10の外面板11が目的の角度に接合され、且つ、複数のパネル構造体10の外面板11のそれぞれが目的の方向を向いている状態である。 具体的に、本実施形態の場合、隣り合うパネル構造体10のうちで、一方のパネル構造体10の外面板11に対して、他方のパネル構造体10の外面板11が180°に接合され、且つ、複数のパネル構造体10の外面板11のそれぞれが上下方向Vを向いて一直線状に並んでいる状態である。

    パネル構造体10相互間の歪みを取ると(S5)、各パネル構造体10の内面板14相互を接合(二次接合)する(S6)。 この二次接合では、図6(b)(c)に示すように、継ぎ手板31を用いて、内面板14相互を接合する。

    継ぎ手板31は、矩形板32を有している。 この矩形板32の長手方向の長さは、パネル構造体10の内面板14及び外面板11の長手方向の長さと一致している。 また、矩形板32の短手方向の長さは、隣り合うパネル構造体10の内面板14相互に形成される間隙を塞ぐことができる長さである。 また、この矩形板32の厚さは、パネル構造体10の内面板14の厚さと一致している。

    継ぎ手板31は、さらに、矩形板32の一方の面から突出し、パネル構造体10の継ぎ手板受け部 21の係合部23に嵌まり込んで係合する被係合部33を有している。 この被係合部33は、矩形板32の一方の面中で、短手方向の一方の側の位置から突出し、矩形板32の長手方向にびている。

    継ぎ手板31を用いて、隣り合うパネル構造体10の内面板14相互を接合する際には、まず、隣り合うパネル構造体10の継ぎ手板受け部21のうち、一方の継ぎ手板受け部21のみに形成されている係合部23に、継ぎ手板31の被係合部33を係合させ、各継ぎ手板受け部21の継ぎ手板受け面22に継ぎ手板31を接触させる。 そして、隣り合うパネル構造体10の内面板14のうち、一方の内面板14と継ぎ手板31の一方の端縁、さらに、他方の内面板14と継ぎ手板31の他方の端縁とをMIG(Metal Inert Gas)溶接やTIG(Tungsten Inert Gas)溶接等の融接で接合する。

    この継ぎ手板31と内面板14との接合では、外面板11相互の接合と同様、摩擦攪拌接合法を採用してもよい。 但し、摩擦攪拌接合では、回転ツール50の押付力が加わっても、接合部分がこの押付力の向きに移動しないよう、この押付力を受ける必要があるため、上下方向Vに並んでいる部材相互を摩擦攪拌接合する場合には、接合部分の側方に、回転ツール50の押付力を受ける治具が必要になり、手間がかかってしまう。 このため、継ぎ手板31と内面板14との接合では、接合ツールから接合対象に押付力がかからない、前述のMIG溶接やTIG溶接等の融接が好ましい。

    この内面板14相互の接合、つまり二次接合(S6)は、中間体5を構成する全てのパネル構造体10に関して、パネル構造体10相互間の歪みを取り除いた後に行ってもよいが(S5)、図3及び図4に示すように、隣り合うパネル構造体10相互間の歪み取りを行う毎(S5)に、この隣り合うパネル構造体10相互間の二次接合(S6)を行うことが好ましい。

    この場合、中間体5を構成する複数のパネル構造体10のうち、上下方向Vの端側のパネル構造体10から順次歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を行い、上下方向Vにおける最も中央側のパネル構造体10とそれに隣接するパネル構造体10との間の歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を最後に行うことが好ましい。 具体的に、図3及び図4に示すように、6個のパネル構造体10が上下方向Vに並んで中間体5を構成している場合、上下方向Vにおける最も中央側のパネル構造体10である、下から3番目のパネル構造体10、又は下から4番目のパネル構造体10と、これに隣接するパネル構造体10(下から4番目のパネル構造体10、又は下から3番目のパネル構造体10)との間の歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を最後に行うことが好ましい。

    なお、奇数個のパネル構造体10が上下方向Vに並んで中間体5を構成している場合、例えば、7個のパネル構造体10が上下方向Vに並んで中間体5を構成している場合、上手方向における最も中央側のパネル構造体10である、下から4番目のパネル構造体10と、これに隣接する下から3番目のパネル構造体10又は下から5番目のパネル構造体10との間の歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を最後に行うことが好ましい。

    仮に、歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を、上端側のパネル構造体10に関して最初に行い、順次、下方側のパネル構造体10に関して行い、最後に、下端のパネル構造体10に関して行ったとする。 このような順序で、歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を行うと、複数のパネル構造体10の相互関係において、上側パネル構造体10に対して隣接する下側パネル構造体10がいずれも右側に傾いていると、二次接合を行う毎に、上側パネル構造体10に対する下側パネル構造体10の下端の右側へのズレ量が蓄積され、下から2番目のパネル構造体10と下から1番目のパネル構造体10とを二次接合する際には、下から2番目のパネル構造体10の下端の右側へのズレ量が極めて大きくなってしまう。 このため、隣り合うパネル構造体10相互間の歪み取りを行う毎に、この隣り合うパネル構造体10相互間の二次接合を行う場合には、上下方向Vにおける最も中央側のパネル構造体10とそれに隣接するパネル構造体10との間の歪み取り(S5)及び二次接合(S6)を最後に行うことが好ましい。

    中間体5を構成する全てのパネル構造体10の二次接合(S6)が終了すると、側構体4が完成すると共に、車体フレーム1が完成する。

    次に、図10に示すドア構体9、妻構体8、内装材等の他の部材を製造し(S7,S8,S9)、これらを車体フレーム1に組み付けて、車体を完成させる(S10)。 なお、ドア構体9、妻構造体8、内装材等の他の部材の製造は、これらを車体フレーム1に組み付ける前であれば、どの段階で行ってもよく、例えば、屋根構体2の製造(S1)の前であってもよい。

    以上のように、本実施形態では、側構体4を構成する複数のパネル構造体10の一方の面板11相互を接合して、側構体4の中間体5を製造し、複数のパネル構造体10の他方の面板14相互が接合されていない状態、つまり、パネル構造体10相互間の接合剛性が高くない状態で、歪み取りを行うので、歪み取りを簡単に行うことができ、車体フレーム1の製作工数を低減することができる。

    なお、本実施形態で、側構体4を構成する複数のパネル構造体10は、各面板11,14に対してリブ16が傾斜しているが、図8に示すパネル構造体10aのように、各面板11,14に対して垂直なリブ1 9であってもよいし、各面板11,14に対して傾斜しているリブと垂直なリブとが混在しているパネル構造体であってもよい。

    また、本実施形態では、隣り合うパネル構造体10の一方の面板11相互の接合では、一方の面板11の縁相互を突き合わせて、両者を接合し、他方の面板14相互の接合では継ぎ手板31を介して両者を接合しているが、他方の面板14相互の接合でも、図8に示すように、継ぎ手板31を介することなく、他方の面板14の縁相互を接合してもよい。
    この場合、歪み取り過程で、他方の面板14の縁の相互間隔が様々に変わることになるが、多くの溶接法で、2〜3mm程度の開先寸法の誤差は許容されるので、何ら問題はない。

    また、本実施形態の側構体4を構成する複数のパネル構造体10は、上下方向Vに直線状に並んでいるが、図9に示すように、側構体4aを構成する複数のパネル構造体10は上下方向Vに並んでいるものの、この側構体4aを左右方向Hに湾曲させてもよい。 このように側構体4aを湾曲させる場合、本発明では、側構体4aを構成する複数のパネル構造体10相互間の歪、言い換えるとパネル構造体10相互間の傾きを簡単に調整できるので、本発明の製造方法は極めて都合の良い製造方法と言える。

    また、以上の実施形態では、複数のパネル構造体10相互間の歪み取りと二次接合を異なるタイミングで実行しているが、歪み取りと二次接合を同時に、言い換えると、歪み取りを行いつつ、二次接合を行ってもよい。 この場合、複数のパネル構造体10相互間の二次接合時に、このときの溶接による入熱量を調節して、一次接合で生じた複数のパネル構造体10相互間の歪みを打ち消す向きの歪みを発生させて、一次接合時の歪みと二次接合時の歪みを相殺させる。 なお、溶接による入熱量を調節する方法としては、溶接速度の増減、溶接電極等への入力電流の増減、断続溶接の場合には、溶接長さの増減等がある。

    また、本実施形態では、複数のパネル構造体10の外面板11相互の接合で、接合面がきれいに仕上がる摩擦攪拌接合法を採用しているが、この摩擦攪拌接合法を採用しない場合には、複数のパネル構造体10の内面板14相互を先に接合(一次接合)してから、各構体相互を接合し、その後、複数のパネル構造体10の外面板11相互を接合(二次接合)してもよい。

    1:車体フレーム、2:屋根構体、3:床構体、4,4a:側構体、5:中間体、8:妻構体、10,10a:パネル構造体、11:外面板、14:内面板、16,16a,16b,19:リブ、21:継ぎ手板受け部、22:継ぎ手板受け面、23:係合部、31:継ぎ手板、32:矩形板、33:被係合部、50:回転ツール

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