Sound absorbing panel

申请号 JP2012255650 申请日 2012-11-21 公开(公告)号 JP2014101078A 公开(公告)日 2014-06-05
申请人 Central Japan Railway Co; 東海旅客鉄道株式会社; Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd; 日本車輌製造株式会社; 发明人 TAKAHASHI YUKIO; KAKUDA HIROKI; NIMURA YUYA; HAYASHI KOICHI; OZAWA NAOYA; HASE MASAKI; MARUYAMA NAOYUKI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a sound absorbing panel that satisfies heat resistance and anti-melt-dripping property required in the interior of a railway vehicle.SOLUTION: A draw-in sound absorbing panel 10 has first to fifth glass clothes 13 to 17 laminated on a substrate 11 made of aluminum. Furthermore, the hem of the fifth glass cloth 17 is pasted on the back surface of the substrate 11 by an adhesive, and the first to fourth glass clothes 13, 14, 15, and 16 are stapled by stapler needles. Namely, the first glass cloth 13 and substrate 11 are fixed by the adhesive where the five pieces of the first to fifth glass clothes 13 to 17 keep the adhesive from melting, whereas the five pieces of the first to fifth glass clothes 13 to 17 and the substrate 11 prevent the melting of the adhesive fixing the hem of the fifth glass cloth 17 to the other surface of the substrate 11. Accordingly, the draw-in sound absorbing panel 10 can satisfy heat resistance and anti-melt-dripping property required in a passenger cabin, by the five pieces of the first to fifth glass clothes 13 to 17.
权利要求
  • 鉄道車両の内壁面に取り付けられる吸音パネルにおいて、
    金属製の基板と、
    その基板の一方面に固定され、1枚のガラスクロスで、または、少なくとも2枚以上のガラスクロスを積層して構成される内部層と、
    その内部層を前記基板の反対側から被覆するガラスクロスであって、その縁部が前記基板の他方面に固定される被覆層とを備えていることを特徴とする吸音パネル。
  • 前記基板の他方面に固定される面ファスナーと、
    その面ファスナーを避けて、前記基板の他方面に固定される補強板と、
    前記基板に開口する貫通口とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の吸音パネル。
  • 前記基板と、前記内部層とは接着剤によって固定されており、又は、前記基板と、前記被覆層の縁部とは接着剤によって固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音パネル。
  • 前記被覆層のうち、前記内部層の側方を覆う部分は、前記基板と鋭角になるように傾斜して構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の吸音パネル。
  • 前記基板の他方面であって前記基板の外周部より内側に固定され、前記内部層とは反対側に突出する支持部材を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の吸音パネル。
  • 前記基板の他方面に固定され、前記基板の外周部よりも側方に突出して、他の吸音パネルと連結される連結部材を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の吸音パネル。
  • 前記内部層は、少なくとも2枚以上のガラスクロスを積層して構成され、
    その内部層のうち前記基板の反対側から少なくとも2枚以上は、中央部と、その中央部の両端部から屈曲した屈曲部とを有するホッチキスの針で連結されており、
    前記ホッチキスの針は、
    前記中央部の長手方向が第1方向を向き、その第1方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が前記第1方向と交差する第2方向に複数列形成され、且つ、前記第2方向に隣り合う前記中央部同士が千鳥状に形成されている第1方向列群と、
    前記所定間隔の間に形成され、前記中央部の長手方向が前記第2方向を向き、その第2方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が前記第1方向に複数列形成され、且つ、前記第1方向に隣り合う前記中央部同士が千鳥状に形成されている第2方向列群とを備えていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の吸音パネル。
  • 客室内の内壁面に、長手方向に沿って互いに所定間隔を空けて設けられる複数の窓と、その窓の上方の内壁面から客室内に突出する荷棚と、車両と、車両とを繋ぐ貫通路とを備えた鉄道車両において、
    請求項1から7のいずれかに記載された吸音パネルを備え、
    その吸音パネルは、隣設する窓の間の内壁面と、前記窓と前記荷棚との間の内壁面と、前記荷棚の下面と、前記荷棚の上面と、前記荷棚の上方に位置する内壁面と、前記貫通路の内壁面とのうち、少なくとも一以上に取り付けられていることを特徴とする鉄道車両。
  • 前記窓の周囲を囲む窓トリムを備え、
    前記吸音パネルの端部は、前記窓トリムと前記内壁面との間に挟持されていることを特徴とする請求項8に記載の鉄道車両。
  • 前記荷棚の先端部に取り付けられる前棒を備え、
    前記荷棚の下面に取り付けられる吸音パネルは、前記荷棚の下面と前記前棒との間に挟持されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の鉄道車両。
  • 前記吸音パネルの前記基板に開口されている孔と、
    前記内壁面から客室側に突出して前記孔に引っかけられるフックとを備えていることを特徴とする請求項8から10のいずれかに記載の鉄道車両。
  • 前記内壁面から客室内に突出する第1ベースと、
    その第1ベースと所定間隔を空けて前記内壁面から客室内に突出する第2ベースと、
    前記第1ベースの突端部と、前記第2ベースの突端部とに橋渡しされ、所定幅を有する板状の押さえ板とを備え、
    隣り合う前記吸音パネルの端部は、前記内壁面と、前記押さえ板との間に挟持されていることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の鉄道車両。






























  • 说明书全文

    本発明は、吸音パネルに関し、特に、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる吸音パネルに関する。

    従来より、各種の吸音パネルが提案されている。 例えば、次の特許文献1には、パンチングメタルの片面にガラスクロスを積層することで、吸音性、防火性に優れた積層体が記載されている。

    また、次の特許文献2には、2枚のパンチングメタルの間に、グラスウールや、スポンジ、発泡樹脂を積層配置したものを、鉄道車両の荷棚の蓋として採用することで、客室内の騒音を吸収する技術が記載されている。

    特開平9−111911号公報

    特開2010−100278号公報

    しかしながら、上記特許文献1に記載された積層体を、鉄道車両の内壁面に使用した場合、ガラスクロスが1層である上、パンチングメタルと、ガラスクロスとが、何によって貼り付けられているいるかが記載されていない。 そのため、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性がある。 例えば、パンチングメタルと、ガラスクロスとが接着剤で貼り合わせられていると、耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性が高い。

    一方、特許文献2に記載された技術は、荷棚の蓋に関する技術であり、鉄道車両の内壁面には適用できない。 仮に、2枚のパンチングメタルのうち、一方のパンチグメタルを外して適用するにしても、グラスウールや、スポンジ、発泡樹脂が何によって貼り付けて積層しているかが記載されていない。 そのため、上述したのと同様に、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性が高い。

    本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる吸音パネルを提供することを目的とする。

    課題を解決するための手段および発明の効果

    請求項1記載の吸音パネルによれば、次の効果を奏する。 即ち、金属製の基板の一方面には、内部層を構成する少なくとも1枚以上のガラスクロスと、被覆層を構成するガラスクロスとが積層されている。 即ち、基板の一方面には、少なくとも2枚以上のガラスクロスが積層されている。 しかも、被覆層を構成するガラスクロスは、その縁部が基板の他方面で固定されている。 よって、かかる2枚以上のガラスクロスにより、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できるという効果がある。

    請求項2記載の吸音パネルによれば、請求項1記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、面ファスナーが固定されている。 よって、鉄道車両の内壁面に吸音パネルを簡単に着脱自在に取り付けることができる。 また、基板の他方面には、補強板が固定されている。 よって、基板の他方面に面ファスナーを固定しても、吸音パネルにうねりが生じるのが抑制され、吸音パネルを平らな状態で取り付けることができる。 更に、基板には貫通孔が開口されているので、鉄道車両の内壁面と、基板の他方面との間に空気層が形成される。 そのため、客室内の騒音が、貫通孔を介して空気層に伝わり、空気層が振動することで騒音を吸音できる。 よって、ガラスクロスが有する吸音性能を向上できるという効果がある。

    請求項3記載の吸音パネルによれば、請求項1又は2に記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板と、内部層とは接着剤によって固定されている。 又は、基板と、被覆層の縁部とは接着剤によって固定されている。 よって、両者の固定を簡単に行うことができるという効果がある。

    請求項4記載の吸音パネルによれば、請求項1から3のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、被覆層のうち、基板と内部層との側方を覆う部分は、基板と鋭になるように傾斜して構成されている。 よって、吸音パネルの外周部の厚みを薄くできる。 従って、例えば、外周部を、鉄道車両の内壁面と、窓枠との間、または、荷棚の下面と前棒との間に挟み込み易いという効果がある。

    請求項5記載の吸音パネルによれば、請求項1から4のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、基板の外周部より内側であって、内部層とは反対側に突出する支持部材が固定されている。 よって、例えば、鉄道車両の内壁面が円弧状に形成されていても、基板の他方面と内壁面との間に支持部材が介在して、支持部材によって吸音パネルが内壁面側に凹むのを抑制できるという効果がある。

    請求項6記載の吸音パネルによれば、請求項1から5のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、外周部よりも側方に突出して、他の吸音パネルと連結される連結部材が固定されている。 鉄道車両の内壁面に取り付ける前に、複数の吸音パネルの連結部材同士を連結しておくことで、吸音パネルの取り付け作業を簡単にできる。 特に、鉄道車両の内壁面が円弧状に形成されている場合には効果的である。

    請求項7記載の吸音パネルによれば、請求項1から6のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、中央部と、その中央部の両端部から屈曲した屈曲部とを有するホッチキスの針は、中央部の長手方向が第1方向を向き、その第1方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が第1方向と交差する第2方向に複数列形成され、且つ、第2方向に隣り合う前記中央部同士が千鳥状に形成されている第1方向列群と、所定間隔の間に形成され、中央部の長手方向が第2方向を向き、その第2方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が第1方向に複数列形成され、且つ、第1方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている第2方向列群とを備えている。 よって、吸音パネルにうねりが生じるのが抑制され、表面を平坦にできるという効果がある。

    請求項8記載の鉄道車両によれば、次の効果を奏する。 請求項1から7のいずれかに記載された吸音パネルは、隣設する窓の間の内壁面と、窓と荷棚との間の内壁面と、荷棚の下面と、荷棚の上面と、荷棚の上方に位置する内壁面と、貫通路の天井面とのうち、少なくとも一以上に取り付けられている。 よって、鉄道車両に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できるという効果がある。

    請求項9記載の鉄道車両によれば、請求項8記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 吸音パネルの端部は、窓トリムと内壁面との間に挟持されているので、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項10記載の鉄道車両によれば、請求項8又は9に記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 荷棚の下面に取り付けられる吸音パネルは、荷棚の下面と前棒との間に挟持されているので、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項11記載の鉄道車両によれば、請求項8から9のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、吸音パネルの基板に開口されている孔には、内壁面から客室側に突出するフックが引っかけられる。 よって、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項12記載の鉄道車両によれば、請求項8から11のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、鉄道車両の内壁面には、第1ベースと、第2ベースとが突出し、その第1ベースの突端部と、第2ベースの突端部とには、所定幅を有する板状の押さえ板が橋渡しされている。 そして、吸音パネルは、内壁面と、押さえ板との間に挟持されている。 よって、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    鉄道車両の客室内を示す模式図である。

    (a)は、客室側から見た窓周辺の正面図である。 (b)は、図2(a)に示すIIb−IIb断面線における断面図である。

    (a)は、吹寄せ吸音パネルの正面図である。 (b)は、吹寄せ吸音パネルの背面図である。

    (a)は、図3(a)に示すIVa−IVa断面線における断面図である。 (b)は、図4(a)に示すIVb−IVb断面線における断面図である。

    (a)は、吹寄せ吸音パネルの分解図である。 (b)は、内部層の正面図である。

    客室側から見た窓上部付近の正面図である。

    (a)は、中段吸音パネルの正面図である。 (b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb断面線における断面図である。 (c)は、図7(a)に示すVIIc−VIIc断面線における断面図である。

    図6のVIII−VIII断面線における断面図である。

    (a)は、図6に示すIXa−IXa断面線における断面図である。 (b)は、押さえ板の正面図である。 図9(b)は、押さえ板の側面図である。

    (a)は、荷棚下吸音パネルの正面図である。 (b)は、図10(a)に示すXb−Xb断面線における断面図である。

    荷棚下吸音パネルを荷棚に取り付けた状態を示す断面図である。

    以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。 まず、本発明の吸音パネルが取り付けられている鉄道車両1の位置について説明する。 図1は、鉄道車両1の客室内を示す模式図である。 尚、図1では、座席等の図示は省略している。

    鉄道車両1の客室には、主に、客室内の内壁面に長手方向に沿って互いに所定間隔を空けて設けられる複数の窓Wと、その窓Wの上方の内壁面であって、座席番号プレート(図示せず)、洋服掛け(図示せず)等が配置されるスペースSと、そのスペースSの上方の内壁面から客室内に突出する荷棚Nとが設けられている。

    本発明の吸音パネルには、吹寄せ吸音パネル10と、上部側壁吸音パネル20と、荷棚下吸音パネル30と、荷棚上吸音パネル40と、側天井吸音パネル50と、妻部吸音パネル60とが含まれる。

    吹寄せ吸音パネル10は、隣設する2つの窓Wの間の内壁面に取り付けられている。 上部側壁吸音パネル20は、スペースSから荷棚Nの下方まで延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 荷棚下吸音パネル30は、荷棚Nの下面全面に取り付けられている。 荷棚上吸音パネル40は、荷棚Nの上面全面に取り付けられている。 側天井吸音パネル50は、荷棚Nの上方から天井に向かって延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 妻部吸音パネル60は、各車両の前後の内壁面に取り付けられている。

    尚、図1では図示を省略しているが、図1に示す鉄道車両1の右側にも、左側と同じ吸音パネルが取り付けられている。 また、鉄道車両1には、前後の車両を連結する貫通路が形成されており、その貫通路の天井面にも、吸音パネルが取り付けられている。

    次に、図2〜図5を参照して、吹寄せ吸音パネル10について説明する。 まず、図2を参照して、吹寄せ吸音パネル10の取り付け態様について説明する。 図2(a)は、客室側から見た窓周辺の正面図である。 図2(b)は、図2(a)に示すIIb−IIb断面線における断面図である。

    吹寄せ吸音パネル10は、板状に形成されており(図2(b)参照)、隣り合う窓Wの間の内壁面に取り付けられている。 後述するように、吹寄せ吸音パネル10の裏面には、面ファスナーが固定されており、吹寄せ吸音パネル10と、内壁面とは面ファスナーを介して着脱自在に取り付けられている。 そのため、吹寄せ吸音パネル10の交換作業も容易にできる。

    また、窓Wの周囲には、鉄道車両1の内壁面から所定間隔を空けて窓枠W1が取り付けられている。 そして、吹寄せ吸音パネル10の左右両端部は、窓枠W1と、内壁面とに挟持されている。 また、窓Wの下方には、腰壁Kが設けられており、吹寄せ吸音パネル10の下端部は、腰壁Kの上端に支持されている。 更に、図2(b)に示す通り、吹寄せ吸音パネル10の裏面には、孔19が開口されている。 そして、鉄道車両1の内壁面SからはS型のフックFが突出しており、吹寄せ吸音パネル10の孔19は、フックFに引っかけられている。 このように、吹寄せ吸音パネル10は、面ファスナーによって鉄道車両1の内壁面に着脱自在に取り付けられつつも、簡単には内壁面から落下しないように取り付けられている。

    次に、図3〜図5を参照して、吹寄せ吸音パネル10の構成について説明する。 図3(a)は、吹寄せ吸音パネルの正面図、図3(b)は、吹寄せ吸音パネルの背面図である。 尚、本実施形態では、吹寄せ吸音パネル10を客室側から見た状態を正面、その反対面を背面(裏面)とする。 図4(a)は、図3(a)に示すIVa−IVa断面線における断面図である。 図4(b)は、図3(a)に示すIVb−IVb断面線における断面図である。 図5(a)は、吹寄せ吸音パネルの分解図である。 図5(b)は、内部層の正面図である。

    図5(a)に示す通り、吹寄せ吸音パネル10は、主に、アルミ製の基板11と、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、第5ガラスクロス17とによって構成されている。 また、図4に示す通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、基板11の上に積層されている。 第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、基板11とは、第5ガラスクロス17に被覆され、第5ガラスクロス17の縁部は、基板11の裏面に額縁貼りされている。 尚、吹寄せ吸音パネル10は、第5ガラスクロス17を客室側(基板11を鉄道車両1の内壁面側)に向けて取り付けられる。

    アルミ製の基板11は、吹寄せ吸音パネル10のベースとなる板であり、その厚さを約0.5mmで構成されている。 図3(b)に示す通り、中央部には、フックF(図2(b)参照)が引っかけられる孔19が開口されている。 また、左右両側には、矩形状の面ファスナー18が接着されている。 接着剤としては、例えば、クロロプレン系接着剤を使用できる。 更に、基板11の裏面には、その外周に沿って、アルミ製の補強板12(図4参照)が固定されている。

    このように、吹寄せ吸音パネル10は、面ファスナー18によって内壁面に取り付けられるので、その着脱を容易にできる。 また、補強板12が固定されているので、基板11の裏面に面ファスナー18を固定しても、吹寄せ吸音パネル10にうねりが生じるのが抑制され、吹寄せ吸音パネル10を平らな状態で取り付けることができる。

    第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図4に示す通り、基板11と、第5ガラスクロス17との間に内包される内部層を構成する。 各ガラスクロス13等は、同一のガラスクロスであり、吸音性、耐熱性を有し、ガラスを細長く繊維状にしたもの織ってシート状に形成されている。 1枚当たりの厚さは、約0.8mmである。

    また、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図5(b)に示す通り、第1ガラスクロス13が最も大きく、第2,第3,第4ガラスクロス14,15,16の順番で小さく(縮小して)構成されている。 即ち、基板11から離れる程、小さく構成されている。 よって、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側面は、図4に示す通り、階段状に形成されている。

    更に、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図5(b)に示す通り、金属製のホッチキスの針T1,T2,T3で連結されている。 金属製のホッチキスの針T1,T2,T3は、中央部と、その中央部の両端部から屈曲した屈曲部とによって構成されている。 尚、図5(b)には、中央部だけが図示されている。

    ホッチキスの針T1は、第4ガラスクロス16の外周に矩形状に2列になるように形成されている。 ホッチキスの針T2は、中央部の長手方向が矢印A方向を向き、その矢印A方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が矢印Bに複数列形成され、且つ、矢印B方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている。 ホッチキスの針T3は、ホッチキスの針T2の間に形成され、中央部の長手方向が矢印B方向を向き、その矢印Bに沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が矢印A方に複数列形成され、且つ、矢印A方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている。

    このように、ホッチキスの針T1,T2,T3が形成されるように、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16を連結すると、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16が凸凹にならず、平坦に連結することができる。 尚、第1ガラスクロス13と基板11とは、接着剤によって固定されている。

    第5ガラスクロス17は、図4に示す通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、基板11とを包囲するものである。 第5ガラスクロス17も、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と同様のガラスクロスであり、吸音性、耐熱性を有し、ガラスを細長く繊維状にしたもの織ってシート状に形成されている。 その厚さは、約0.8mmである。

    但し、第5ガラスクロス17は、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16とは異なり、客室内に露出する。 よって、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16よりも、肌触り、見た目が良いもの、即ち、ガラス繊維の密度が高いもの、模様が入っているもの好ましい。

    また、図4に示す通り、第5ガラスクロス17のうち、内部層を構成する第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側方を覆う部分は、第4ガラスクロス16から基板11に向けて拡がるように(基板11に対して鋭角になるように)傾斜して構成されている。 これは、上述した通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側面が階段状に形成されているためである。 そのため、吹寄せ吸音パネル10の外周の厚みは、外方に向かうに連れて薄くなっている。 従って、かかる部分を、図2(a)に示す通り、窓枠W1と内壁面との間に差し込み易くすることができる。 更に、第5ガラスクロス17は、図4に示す通り、補強板12をも内包しつつ、その端部が補強板12の内側まで延び、基板11の裏面において、接着剤を使って固定されている。 尚、接着剤は、上述したものと同じものを使用できる。

    このように、吹寄せ吸音パネル10は、アルミ製の基板11の上に、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17が積層されている。 よって、クッション性を確保できる。 また、第1〜第5ガラスクロス13〜17が振動することで、客室内の振動を吸収することができる。 更に、第5ガラスクロス17は、基板11の裏面に接着剤で額縁貼りされ、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、不燃材料であるホッチキスの針T1〜T3で留められている。

    即ち、第1ガラスクロス13と基板11とは接着剤で固定されるが、この接着剤は、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17によって溶融するのが防止され、第5ガラスクロス17の縁部を基板11の裏面で固定している接着剤は、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17と基板11とによって溶融するのが防止されている。 よって、吹寄せ吸音パネル10は、積層された5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17によって、客室内に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。

    次に、図6〜図8を参照して、上部側壁吸音パネル20について説明する。 図6は、客室側から見た窓上部付近の正面図である。 上部側壁吸音パネル20は、スペースSから荷棚Nの下方まで延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 また、上部側壁吸音パネル20は、窓W1側(下方側)から順番に、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とによって構成されている。

    即ち、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは、矢印A方向を長手方向とする矩形状に形成されており、上部側壁吸音パネル20は、これら3つの吸音パネル21〜23を上下に並べ、連結金具21e,22eによって各々を連結して構成されている。 上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の長さは、場所に応じて様々であるが、例えば、約1m〜2mの範囲で構成されている。

    次に、図7を参照して、上部側壁吸音パネル20を構成する下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23のうち、中段吸音パネル22の構成について説明する。 図7(a)は、中段吸音パネル22の正面図であり、図7(b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb断面線における断面図であり、図7(c)は、図7(a)に示すVIIc−VIIc断面線における断面図である。

    中段吸音パネル22の基本構成は、上述した吹寄せ吸音パネル10と同様であるが、吹寄せ吸音パネル10は、平坦な内壁面に取り付けられるのに対し、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)は、鉄道車両1の天井面に向かって円弧状に形成されている内壁面に取り付けられる。 そのため、中段吸音パネル22は、上述した吹寄せ吸音パネル10とは異なる構成を有している。 ここでは、吹寄せ吸音パネル10とは異なる構成を中心に説明し、吹寄せ吸音パネル10と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

    上述した吹寄せ吸音パネル10は、基板11に5枚のガラスクロス(第1〜第5ガラスクロス13〜17)が積層されていたのに対し、中段吸音パネル22は、基板11に3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)が積層されている。

    吹寄せ吸音パネル10は、乗客に近いに位置に配置されるため、乗客が頻繁に接触する可能性がある。 そこで、クッション性を向上させるべく、5枚のガラスクロスを積層したが、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)が設置される位置は、頻繁に乗客が触るような位置ではない。 そこで、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)は、3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)を積層している。 尚、3枚のガラスクロスでも、鉄道車両1に要求される耐熱性、耐溶融滴下性は満足することができる。

    また、中段吸音パネル22には、吹寄せ吸音パネル10には備えられていない構成として、支持金具22aと、第1受座22bと、第1連結金具22cと、第2受座22dと、第2連結金具22eとが、基板11の裏面に固定されている。

    支持金具22aは、図7(b)に示す通り、断面視ハット型に形成され、中段吸音パネル22の基板11の裏面から、中段吸音パネル22の裏面外周よりも突出するように構成されている。 中段吸音パネル22を円弧状の内壁面に取り付けると、中段吸音パネル22の裏面の中央部において、基板11と内壁面との間にスペースが形成されてしまい、そこが押圧されると、中段吸音パネル22が内壁面側に凹んでしまう可能性がある。 一方、支持部材22aが備えられていることで、かかるスペースが押圧されても、支持部材22aがつっかいとなり、中段吸音パネル22が内壁面側に凹んでしまうのを抑制できる。

    第1受座22bと、第1連結金具22cとは、中段吸音パネル22の下方に連結される下段吸音パネル21(下段吸音パネル21から延びる連結金具21e)(図6参照)と連結するための金具である。

    第1受座22bは、中段吸音パネル22の基板11の裏面であって、下段吸音パネル21側(図7(b)の下方)から突出するアルミ製の金属片である。 第1連結金具22cは、一端側が第1受座22bとビス止めされている。 他端側は、下段吸音パネル21側(図7(b)の下方)に延び、第1ガラスクロス17を超えた位置から、基板11側に若干屈曲しているステンレス製の金物である。

    第2受座22dと、第2連結金具22eとは、中段吸音パネル22の上方に連結される上段吸音パネル23(上段吸音パネル23から延びる連結金具23c)(図8参照)と連結するための金具である。

    第2受座22dは、中段吸音パネル22の基板11の裏面であって、上段吸音パネル23側(図7(b)の上方)から突出するアルミ製の金属片である。 第2連結金具22eは、一端側が第2受座22dとビス止めされている。 他端側は上段吸音パネル23側(図7(b)の上方)に延び、第1ガラスクロス17を超えた位置から、基板11側に若干屈曲しているステンレス製の金物である。 尚、第2連結金具22eの先端には、面ファスナー18が接着剤で固定されている。

    次に、図8を参照して、上部側壁吸音パネル20(下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23)を鉄道車両1の内壁面に取り付ける場合について説明する。 図8は、図6のVIII−VIII断面線における断面図である。

    下段吸音パネル21には、上述した中段吸音パネル22に設けられている第2受座22dと、第2連結金具22eとに相当する構成として、第2受座21dと、第2連結金具21eとが、下段吸音パネル21の中段吸音パネル22側の端部に設けられている。 また、第2連結金具21eには、面ファスナー18が接着剤で固定されている。 更に、下段吸音パネル21には、第2受座21dとは反対側の一端に、面ファスナー受座21fが突出しており、その端面に面ファスナー18が接着剤を介して固定されている。 尚、図示していないが、下段吸音パネル21にも、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。

    上段吸音パネル23には、中段吸音パネル22に設けられている第1受座22bと、第1連結金具22cとに相当する構成として、第1受座23bと、第1連結金具23cとが、上段吸音パネル23の中段吸音パネル22側の端部に設けられている。 また、上段吸音パネル23には、第1受座23bとは反対側の一端に、面ファスナー受座23fが突出しており、その端面に面ファスナー18が接着剤を介して固定されている。 尚、図示していないが、上段吸音パネル23にも、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。

    そして、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは、次のように連結される。 即ち、中段吸音パネル22から下段吸音パネル21に向けて延びる第1連結金具22cが、下段吸音パネル21から中段吸音パネル22に向けて延びる第2連結金具21eと、下段吸音パネル21の裏面との間に形成されるスペースに差し込まれ、第1連結金具22cと、第2連結金具21eとの対向面が、接着剤で固定される。 尚、接着剤は、上述したのと同様なものを適用できる。

    また、上段吸音パネル23から中段吸音パネル22に向けて延びる第1連結金具23cが、中段吸音パネル22から上段吸音パネル23に向けて延びる第2連結金具22eと、中段吸音パネル22の裏面との間に形成されるスペースに差し込まれ、第1連結金具23cと、第2連結金具22eとの対向面が、接着剤で固定される。

    こうして、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは連結される。 そして、下段吸音パネル21の面ファスナー受座21fに固定されている面ファスナー18と、下段吸音パネル21の第2連結金具21eの先端に固定されている面ファスナー18と、中段吸音パネル22の第2連結金具22eの先端に固定されている面ファスナー18と、上段吸音パネル23の面ファスナー受座23fに固定されている面ファスナー18とによって、上部側壁吸音パネル20(下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23)が鉄道車両1の内壁面に固定される。

    尚、下段吸音パネル21と、上段吸音パネル23との各々には、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。 よって、各吸音パネル21〜23と、内壁面との間のスペースが押圧されても、支持部材22aがつっかいとなり、各吸音パネル21〜23が内壁面側に凹んでしまうのを抑制できる。

    また、図6に示す通り、鉄道車両1の内壁面には、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部が位置する部分に、押さえ板70が設けられている。 ここで、押さえ板70について、図9を参照して説明する。 図9(a)は、図6に示すIXa−IXa断面線における断面図である。 図9(b)は、押さえ板70の正面図、図9(b)は、押さえ板70の側面図である。

    押さえ板70は、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部を、鉄道車両1の内壁面との間で挟んで押さえるものである。 押さえ板70は、所定幅を有する帯状に形成されており、上部側壁吸音パネル20が取り付けられる鉄道車両1の内壁面に、ほぼ沿った形状に形成されている。 尚、押さえ板70の下端はコの字状に屈曲し、上端はL字状に屈曲している。

    押さえ板70の下端側には第1ベース71、上端側には第2ベース72が突設されており、第1ベース71と、第2ベース72とには、ネジ溝が切られている。 また、鉄道車両1の内壁面Sには、第1ベース71と、第2ベース72とを差し込む差込み口が開口しており、内壁の外面には、ナットが固定されている。

    よって、この第1ベース71と、第2ベース72とを内壁面に差し込んで、皿ネジを締め付けることで、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部を、鉄道車両1の内壁面Sと、押さえ板70の内面とで押さえ込むことができる。 従って、上部側壁吸音パネル20が落下するのを防止できる。

    このように、上部側壁吸音パネル20は、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とを連結し、その上で、鉄道車両1の内壁面に取り付けられるので、内壁面が湾曲していても、効率良く上部側壁吸音パネル20を取り付けることができる。

    次に、図10、図11を参照して、荷棚下吸音パネル30について説明する。 図10(a)は、荷棚下吸音パネル30の正面図であり、図10(b)は、図10(a)に示すXb−Xb断面線における断面図である。 図11は、荷棚下吸音パネル30を荷棚Nに取り付けた状態を示す断面図である。

    荷棚下吸音パネル30は、荷棚Fの下面全面に取り付けられる吸音パネルである(図11参照)。 荷棚下吸音パネル30の基本構成は、上述した吹寄せ吸音パネル10と同様なので、以下は、吹寄せ吸音パネル10と異なる構成を中心に説明し、吹寄せ吸音パネル10と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

    吹寄せ吸音パネル10の基板11は、平坦な板状に形成されているのに対し(図5(a)参照)、荷棚下吸音パネル30は、基板11の外周部の形状が異なる。 即ち、荷棚下吸音パネル30の基板11の外周部は、図10(b)に示す通り、第1ガラスクロス13とは反対側に外方に拡がるように傾斜する傾斜部11bと、その傾斜部11bの端部から平に延びる縁部11cとを備えている。 そして、第5ガラスクロス17は、傾斜部11bと、縁部11cとを覆い、基板11の裏面に接着固定されている。

    即ち、荷棚下吸音パネル30の外周部は、傾斜部11bと、縁部11cと、それを覆う第5ガラスクロス17とによって構成されており、吹寄せ吸音パネル10の外周部よりも薄型に構成されている。 そのため、図11に示す通り、荷棚下吸音パネル30の客室側の先端は、荷棚Nの前端に取り付けられる前棒N1と、荷棚Nの下面との間に、荷棚下吸音パネル30の客室側の後端は、鉄道車両1の内壁(内壁内面S)と、荷棚Nの下面との間に差し込んで取り付けることができる。 よって、荷棚下吸音パネル30が、荷棚Nから落下するのを防止することができる。

    また、荷棚下吸音パネル30の基板11は、その外周部に傾斜部11bと、縁部11cとを備えているので、基板11の裏面に傾斜部11bに囲まれる空間が形成される。 よって、この空間により基板11に開口されている貫通孔11aを介して進入する騒音を吸音することができる。 また、基板11の裏面には、図10に示す通り、補強板12a,12bが固定されている。 よって、荷棚下吸音パネル30にうねりが生ずること、荷棚下吸音パネル30を荷棚Nに向けて押されても、荷棚下吸音パネル30が荷棚N側に凹んでしまうこと等が防止されている。

    尚、荷棚下吸音パネル30も、上部側壁吸音パネル20と同様に、基板11に3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)が積層されている。 荷棚下吸音パネル30が設置される位置は、頻繁に乗客が触るような位置ではないため、クッション性の要求は低い。 そこで、3枚のガラスクロスが積層されている。 尚、3枚のガラスクロスでも、鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。

    以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。

    上述した実施形態では、主に、吹寄せ吸音パネル10、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30について説明したが、荷棚上吸音パネル40、側天井吸音パネル50、妻部吸音パネル60、貫通路の天井面に取り付けられる吸音パネルについても、吹寄せ吸音パネル10、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30と基本的な構成は同じである。

    また、上述した実施形態では、吹寄せ吸音パネル10について、第1〜第4ガラスクロス13〜16をホッチキスの針T1〜T3で連結し、第1ガラスクロス13と基板11とを接着剤で固定する場合について説明した。 しかし、第1〜第4ガラスクロス13〜16のうち、第4ガラスクロス16と、第3ガラスクロス15と、第2ガラスクロス14と、第1ガラスクロス13と、基板11とは、各々接着剤で固定しても良い。 この場合でも、鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。 即ち、少なくとも2枚以上のガラスクロスが不燃性の材料で連結されていれば良い。

    また、上述した実施形態では、吹寄せ吸音パネル10についてガラスクロスを5枚、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30についてはガラスクロスを3枚、積層する場合について説明したが、これに限定されない。 ガラスクロスは、少なくとも2枚以上積層されていれば良い。 但し、厚さの制限を考慮すると、5枚以内にするのが好ましい。

    また、上述した実施形態では、基板11と第1ガラスクロス13とを接着剤で固定し、第5ガラスクロス17を基板11の裏面で接着剤で固定する場合について説明したが、これらを固定する方法としては、接着剤に限定されず、両者を固定できれば良い。 例えば、両面テープで固定しても良い。 これらの部分は、もはや鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性に影響しないからである。

    また、上述した実施形態では、第1〜第4ガラスクロス13〜16を金属製のホッチキスの針T1〜T3で連結する場合について説明したが、これらを連結する部材としては、ホッチキスの針T1〜T3に限定されず、不燃性の連結具であれば良い。

    また、上述した実施形態では、窓Wと窓Wとの間に取り付ける吹寄せ吸音パネル10を、一体で構成する場合について説明したが、これを別体に構成しても良い。 また、基板11に開口する貫通孔11aの数や位置、更に、補強板12の数や位置も上述した実施形態の場合に限定されない。

    1 鉄道車両10 吹寄せ吸音パネル(吸音パネルの一例)
    11 基板11a 貫通孔12 補強板13〜16 第1〜第4ガラスクロス(内部層の一例)
    17 第5ガラスクロス(被覆層の一例)
    18 面ファスナー19 孔20 上部側壁吸音パネル(吸音パネルの一例)
    21e 第2連結金具(連結部材の一例)
    22a 支持金物(支持部材の一例)
    22e 第2連結金具(連結部材の一例)
    30 荷棚下吸音パネル(吸音パネルの一例)
    40 荷棚上吸音パネル(吸音パネルの一例)
    50 側天井吸音パネル(吸音パネルの一例)
    60 妻部吸音パネル(吸音パネルの一例)
    71 第1ベース72 第2ベース70 押さえ板F フックN 荷棚N1 前棒S 内壁面T1〜T3 ホッチキスの針W 窓W1 窓トリム













































    本発明は、吸音パネルに関し、特に、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる吸音パネルに関する。

    従来より、各種の吸音パネルが提案されている。 例えば、次の特許文献1には、パンチングメタルの片面にガラスクロスを積層することで、吸音性、防火性に優れた積層体が記載されている。

    また、次の特許文献2には、2枚のパンチングメタルの間に、グラスウールや、スポンジ、発泡樹脂を積層配置したものを、鉄道車両の荷棚の蓋として採用することで、客室内の騒音を吸収する技術が記載されている。

    特開平9−111911号公報

    特開2010−100278号公報

    しかしながら、上記特許文献1に記載された積層体を、鉄道車両の内壁面に使用した場合、ガラスクロスが1層である上、パンチングメタルと、ガラスクロスとが、何によって貼り付けられているいるかが記載されていない。 そのため、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性がある。 例えば、パンチングメタルと、ガラスクロスとが接着剤で貼り合わせられていると、耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性が高い。

    一方、特許文献2に記載された技術は、荷棚の蓋に関する技術であり、鉄道車両の内壁面には適用できない。 仮に、2枚のパンチングメタルのうち、一方のパンチグメタルを外して適用するにしても、グラスウールや、スポンジ、発泡樹脂が何によって貼り付けて積層しているかが記載されていない。 そのため、上述したのと同様に、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できない可能性が高い。

    本発明は、上記の問題点を解決するためになされたものであり、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる吸音パネルを提供することを目的とする。

    課題を解決するための手段および発明の効果

    請求項1記載の吸音パネルによれば、次の効果を奏する。 即ち、金属製の基板の一方面には、内部層を構成する少なくとも1枚以上のガラスクロスと、被覆層を構成するガラスクロスとが積層されている。 即ち、基板の一方面には、少なくとも2枚以上のガラスクロスが積層されている。 しかも、被覆層を構成するガラスクロスは、その縁部が基板の他方面で固定されている。 よって、かかる2枚以上のガラスクロスにより、鉄道車両の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できるという効果がある。

    請求項2記載の吸音パネルによれば、請求項1記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、面ファスナーが固定されている。 よって、鉄道車両の内壁面に吸音パネルを簡単に着脱自在に取り付けることができる。 また、基板の他方面には、補強板が固定されている。 よって、基板の他方面に面ファスナーを固定しても、吸音パネルにうねりが生じるのが抑制され、吸音パネルを平らな状態で取り付けることができる。 更に、基板には貫通孔が開口されているので、鉄道車両の内壁面と、基板の他方面との間に空気層が形成される。 そのため、客室内の騒音が、貫通孔を介して空気層に伝わり、空気層が振動することで騒音を吸音できる。 よって、ガラスクロスが有する吸音性能を向上できるという効果がある。

    請求項3記載の吸音パネルによれば、請求項1又は2に記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板と、内部層とは接着剤によって固定されている。 又は、基板と、被覆層の縁部とは接着剤によって固定されている。 よって、両者の固定を簡単に行うことができるという効果がある。

    請求項4記載の吸音パネルによれば、請求項1から3のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、被覆層のうち、基板と内部層との側方を覆う部分は、基板と鋭角になるように傾斜して構成されている。 よって、吸音パネルの外周部の厚みを薄くできる。 従って、例えば、外周部を、鉄道車両の内壁面と、窓枠との間、または、荷棚の下面と前棒との間に挟み込み易いという効果がある。

    請求項5記載の吸音パネルによれば、請求項1から4のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、基板の外周部より内側であって、内部層とは反対側に突出する支持部材が固定されている。 よって、例えば、鉄道車両の内壁面が円弧状に形成されていても、基板の他方面と内壁面との間に支持部材が介在して、支持部材によって吸音パネルが内壁面側に凹むのを抑制できるという効果がある。

    請求項6記載の吸音パネルによれば、請求項1から5のいずれかに記載の吸音パネルの奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、基板の他方面には、外周部よりも側方に突出して、他の吸音パネルと連結される連結部材が固定されている。 鉄道車両の内壁面に取り付ける前に、複数の吸音パネルの連結部材同士を連結しておくことで、吸音パネルの取り付け作業を簡単にできる。 特に、鉄道車両の内壁面が円弧状に形成されている場合には効果的である。

    請求項7記載の吸音パネルによれば、請求項1から6のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、中央部と、その中央部の両端部から屈曲した屈曲部とを有するホッチキスの針は、中央部の長手方向が第1方向を向き、その第1方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が第1方向と交差する第2方向に複数列形成され、且つ、第2方向に隣り合う前記中央部同士が千鳥状に形成されている第1方向列群と、所定間隔の間に形成され、中央部の長手方向が第2方向を向き、その第2方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が第1方向に複数列形成され、且つ、第1方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている第2方向列群とを備えている。 よって、吸音パネルにうねりが生じるのが抑制され、表面を平坦にできるという効果がある。

    請求項8記載の鉄道車両によれば、次の効果を奏する。 請求項1から7のいずれかに記載された吸音パネルは、隣設する窓の間の内壁面と、窓と荷棚との間の内壁面と、荷棚の下面と、荷棚の上面と、荷棚の上方に位置する内壁面と、貫通路の天井面とのうち、少なくとも一以上に取り付けられている。 よって、鉄道車両に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できるという効果がある。

    請求項9記載の鉄道車両によれば、請求項8記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 吸音パネルの端部は、窓トリムと内壁面との間に挟持されているので、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項10記載の鉄道車両によれば、請求項8又は9に記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 荷棚の下面に取り付けられる吸音パネルは、荷棚の下面と前棒との間に挟持されているので、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項11記載の鉄道車両によれば、請求項8から9のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、吸音パネルの基板に開口されている孔には、内壁面から客室側に突出するフックが引っかけられる。 よって、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    請求項12記載の鉄道車両によれば、請求項8から11のいずれかに記載の鉄道車両の奏する効果に加え、次の効果を奏する。 即ち、鉄道車両の内壁面には、第1ベースと、第2ベースとが突出し、その第1ベースの突端部と、第2ベースの突端部とには、所定幅を有する板状の押さえ板が橋渡しされている。 そして、吸音パネルは、内壁面と、押さえ板との間に挟持されている。 よって、吸音パネルが落下するのを抑制できるという効果がある。

    鉄道車両の客室内を示す模式図である。

    (a)は、客室側から見た窓周辺の正面図である。 (b)は、図2(a)に示すIIb−IIb断面線における断面図である。

    (a)は、吹寄せ吸音パネルの正面図である。 (b)は、吹寄せ吸音パネルの背面図である。

    (a)は、図3(a)に示すIVa−IVa断面線における断面図である。 (b)は、図4(a)に示すIVb−IVb断面線における断面図である。

    (a)は、吹寄せ吸音パネルの分解図である。 (b)は、内部層の正面図である。

    客室側から見た窓上部付近の正面図である。

    (a)は、中段吸音パネルの正面図である。 (b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb断面線における断面図である。 (c)は、図7(a)に示すVIIc−VIIc断面線における断面図である。

    図6のVIII−VIII断面線における断面図である。

    (a)は、図6に示すIXa−IXa断面線における断面図である。 (b)は、押さえ板の正面図である。 図9(

    )は、押さえ板の側面図である。

    (a)は、荷棚下吸音パネルの正面図である。 (b)は、図10(a)に示すXb−Xb断面線における断面図である。

    荷棚下吸音パネルを荷棚に取り付けた状態を示す断面図である。

    以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。 まず、本発明の吸音パネルが取り付けられている鉄道車両1の位置について説明する。 図1は、鉄道車両1の客室内を示す模式図である。 尚、図1では、座席等の図示は省略している。

    鉄道車両1の客室には、主に、客室内の内壁面に長手方向に沿って互いに所定間隔を空けて設けられる複数の窓Wと、その窓Wの上方の内壁面であって、座席番号プレート(図示せず)、洋服掛け(図示せず)等が配置されるスペースSと、そのスペースSの上方の内壁面から客室内に突出する荷棚Nとが設けられている。

    本発明の吸音パネルには、吹寄せ吸音パネル10と、上部側壁吸音パネル20と、荷棚下吸音パネル30と、荷棚上吸音パネル40と、側天井吸音パネル50と、妻部吸音パネル60とが含まれる。

    吹寄せ吸音パネル10は、隣設する2つの窓Wの間の内壁面に取り付けられている。 上部側壁吸音パネル20は、スペースSから荷棚Nの下方まで延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 荷棚下吸音パネル30は、荷棚Nの下面全面に取り付けられている。 荷棚上吸音パネル40は、荷棚Nの上面全面に取り付けられている。 側天井吸音パネル50は、荷棚Nの上方から天井に向かって延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 妻部吸音パネル60は、各車両の前後の内壁面に取り付けられている。

    尚、図1では図示を省略しているが、図1に示す鉄道車両1の右側にも、左側と同じ吸音パネルが取り付けられている。 また、鉄道車両1には、前後の車両を連結する貫通路が形成されており、その貫通路の天井面にも、吸音パネルが取り付けられている。

    次に、図2〜図5を参照して、吹寄せ吸音パネル10について説明する。 まず、図2を参照して、吹寄せ吸音パネル10の取り付け態様について説明する。 図2(a)は、客室側から見た窓周辺の正面図である。 図2(b)は、図2(a)に示すIIb−IIb断面線における断面図である。

    吹寄せ吸音パネル10は、板状に形成されており(図2(b)参照)、隣り合う窓Wの間の内壁面に取り付けられている。 後述するように、吹寄せ吸音パネル10の裏面には、面ファスナーが固定されており、吹寄せ吸音パネル10と、内壁面とは面ファスナーを介して着脱自在に取り付けられている。 そのため、吹寄せ吸音パネル10の交換作業も容易にできる。

    また、窓Wの周囲には、鉄道車両1の内壁面から所定間隔を空けて窓枠W1が取り付けられている。 そして、吹寄せ吸音パネル10の左右両端部は、窓枠W1と、内壁面とに挟持されている。 また、窓Wの下方には、腰壁Kが設けられており、吹寄せ吸音パネル10の下端部は、腰壁Kの上端に支持されている。 更に、図2(b)に示す通り、吹寄せ吸音パネル10の裏面には、孔19が開口されている。 そして、鉄道車両1の内壁面SからはS型のフックFが突出しており、吹寄せ吸音パネル10の孔19は、フックFに引っかけられている。 このように、吹寄せ吸音パネル10は、面ファスナーによって鉄道車両1の内壁面に着脱自在に取り付けられつつも、簡単には内壁面から落下しないように取り付けられている。

    次に、図3〜図5を参照して、吹寄せ吸音パネル10の構成について説明する。 図3(a)は、吹寄せ吸音パネルの正面図、図3(b)は、吹寄せ吸音パネルの背面図である。 尚、本実施形態では、吹寄せ吸音パネル10を客室側から見た状態を正面、その反対面を背面(裏面)とする。 図4(a)は、図3(a)に示すIVa−IVa断面線における断面図である。 図4(b)は、図3(a)に示すIVb−IVb断面線における断面図である。 図5(a)は、吹寄せ吸音パネルの分解図である。 図5(b)は、内部層の正面図である。

    図5(a)に示す通り、吹寄せ吸音パネル10は、主に、アルミ製の基板11と、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、第5ガラスクロス17とによって構成されている。 また、図4に示す通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、基板11の上に積層されている。 第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、基板11とは、第5ガラスクロス17に被覆され、第5ガラスクロス17の縁部は、基板11の裏面に額縁貼りされている。 尚、吹寄せ吸音パネル10は、第5ガラスクロス17を客室側(基板11を鉄道車両1の内壁面側)に向けて取り付けられる。

    アルミ製の基板11は、吹寄せ吸音パネル10のベースとなる板であり、その厚さを約0.5mmで構成されている。 図3(b)に示す通り、中央部には、フックF(図2(b)参照)が引っかけられる孔19が開口されている。 また、左右両側には、矩形状の面ファスナー18が接着されている。 接着剤としては、例えば、クロロプレン系接着剤を使用できる。 更に、基板11の裏面には、その外周に沿って、アルミ製の補強板12(図4参照)が固定されている。

    このように、吹寄せ吸音パネル10は、面ファスナー18によって内壁面に取り付けられるので、その着脱を容易にできる。 また、補強板12が固定されているので、基板11の裏面に面ファスナー18を固定しても、吹寄せ吸音パネル10にうねりが生じるのが抑制され、吹寄せ吸音パネル10を平らな状態で取り付けることができる。

    第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図4に示す通り、基板11と、第5ガラスクロス17との間に内包される内部層を構成する。 各ガラスクロス13等は、同一のガラスクロスであり、吸音性、耐熱性を有し、ガラスを細長く繊維状にしたもの織ってシート状に形成されている。 1枚当たりの厚さは、約0.8mmである。

    また、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図5(b)に示す通り、第1ガラスクロス13が最も大きく、第2,第3,第4ガラスクロス14,15,16の順番で小さく(縮小して)構成されている。 即ち、基板11から離れる程、小さく構成されている。 よって、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側面は、図4に示す通り、階段状に形成されている。

    更に、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、図5(b)に示す通り、金属製のホッチキスの針T1,T2,T3で連結されている。 金属製のホッチキスの針T1,T2,T3は、中央部と、その中央部の両端部から屈曲した屈曲部とによって構成されている。 尚、図5(b)には、中央部だけが図示されている。

    ホッチキスの針T1は、第4ガラスクロス16の外周に矩形状に2列になるように形成されている。 ホッチキスの針T2は、中央部の長手方向が矢印A方向を向き、その矢印A方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が矢印B 方向に複数列形成され、且つ、矢印B方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている。 ホッチキスの針T3は、ホッチキスの針T2の間に形成され、中央部の長手方向が矢印B方向を向き、その矢印B 方向に沿って所定間隔を空けながら並ぶ列が矢印A 方向に複数列形成され、且つ、矢印A方向に隣り合う中央部同士が千鳥状に形成されている。

    このように、ホッチキスの針T1,T2,T3が形成されるように、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16を連結すると、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16が凸凹にならず、平坦に連結することができる。 尚、第1ガラスクロス13と基板11とは、接着剤によって固定されている。

    第5ガラスクロス17は、図4に示す通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と、基板11とを包囲するものである。 第5ガラスクロス17も、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16と同様のガラスクロスであり、吸音性、耐熱性を有し、ガラスを細長く繊維状にしたもの織ってシート状に形成されている。 その厚さは、約0.8mmである。

    但し、第5ガラスクロス17は、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16とは異なり、客室内に露出する。 よって、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16よりも、肌触り、見た目が良いもの、即ち、ガラス繊維の密度が高いもの、模様が入っているもの好ましい。

    また、図4に示す通り、第5ガラスクロス17のうち、内部層を構成する第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側方を覆う部分は、第4ガラスクロス16から基板11に向けて拡がるように(基板11に対して鋭角になるように)傾斜して構成されている。 これは、上述した通り、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16の側面が階段状に形成されているためである。 そのため、吹寄せ吸音パネル10の外周の厚みは、外方に向かうに連れて薄くなっている。 従って、かかる部分を、図2(a)に示す通り、窓枠W1と内壁面との間に差し込み易くすることができる。 更に、第5ガラスクロス17は、図4に示す通り、補強板12をも内包しつつ、その端部が補強板12の内側まで延び、基板11の裏面において、接着剤を使って固定されている。 尚、接着剤は、上述したものと同じものを使用できる。

    このように、吹寄せ吸音パネル10は、アルミ製の基板11の上に、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17が積層されている。 よって、クッション性を確保できる。 また、第1〜第5ガラスクロス13〜17が振動することで、客室内の振動を吸収することができる。 更に、第5ガラスクロス17は、基板11の裏面に接着剤で額縁貼りされ、第1〜第4ガラスクロス13,14,15,16は、不燃材料であるホッチキスの針T1〜T3で留められている。

    即ち、第1ガラスクロス13と基板11とは接着剤で固定されるが、この接着剤は、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17によって溶融するのが防止され、第5ガラスクロス17の縁部を基板11の裏面で固定している接着剤は、5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17と基板11とによって溶融するのが防止されている。 よって、吹寄せ吸音パネル10は、積層された5枚の第1〜第5ガラスクロス13〜17によって、客室内に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。

    次に、図6〜図8を参照して、上部側壁吸音パネル20について説明する。 図6は、客室側から見た窓上部付近の正面図である。 上部側壁吸音パネル20は、スペースSから荷棚Nの下方まで延びる円弧状の内壁面に取り付けられている。 また、上部側壁吸音パネル20は、窓W側 (下方側)から順番に、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とによって構成されている。

    即ち、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは、矢印A方向を長手方向とする矩形状に形成されており、上部側壁吸音パネル20は、これら3つの吸音パネル21〜23を上下に並べ、連結金具21e,22eによって各々を連結して構成されている。 上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の長さは、場所に応じて様々であるが、例えば、約1m〜2mの範囲で構成されている。

    次に、図7を参照して、上部側壁吸音パネル20を構成する下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23のうち、中段吸音パネル22の構成について説明する。 図7(a)は、中段吸音パネル22の正面図であり、図7(b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb断面線における断面図であり、図7(c)は、図7(a)に示すVIIc−VIIc断面線における断面図である。

    中段吸音パネル22の基本構成は、上述した吹寄せ吸音パネル10と同様であるが、吹寄せ吸音パネル10は、平坦な内壁面に取り付けられるのに対し、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)は、鉄道車両1の天井面に向かって円弧状に形成されている内壁面に取り付けられる。 そのため、中段吸音パネル22は、上述した吹寄せ吸音パネル10とは異なる構成を有している。 ここでは、吹寄せ吸音パネル10とは異なる構成を中心に説明し、吹寄せ吸音パネル10と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

    上述した吹寄せ吸音パネル10は、基板11に5枚のガラスクロス(第1〜第5ガラスクロス13〜17)が積層されていたのに対し、中段吸音パネル22は、基板11に3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)が積層されている。

    吹寄せ吸音パネル10は、乗客に近いに位置に配置されるため、乗客が頻繁に接触する可能性がある。 そこで、クッション性を向上させるべく、5枚のガラスクロスを積層したが、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)が設置される位置は、頻繁に乗客が触るような位置ではない。 そこで、中段吸音パネル22(上部側壁吸音パネル20)は、3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)を積層している。 尚、3枚のガラスクロスでも、鉄道車両1に要求される耐熱性、耐溶融滴下性は満足することができる。

    また、中段吸音パネル22には、吹寄せ吸音パネル10には備えられていない構成として、支持金具22aと、第1受座22bと、第1連結金具22cと、第2受座22dと、第2連結金具22eとが、基板11の裏面に固定されている。

    支持金具22aは、図7(b)に示す通り、断面視ハット型に形成され、中段吸音パネル22の基板11の裏面から、中段吸音パネル22の裏面外周よりも突出するように構成されている。 中段吸音パネル22を円弧状の内壁面に取り付けると、中段吸音パネル22の裏面の中央部において、基板11と内壁面との間にスペースが形成されてしまい、そこが押圧されると、中段吸音パネル22が内壁面側に凹んでしまう可能性がある。 一方、支持部材22aが備えられていることで、かかるスペースが押圧されても、支持部材22aがつっかいとなり、中段吸音パネル22が内壁面側に凹んでしまうのを抑制できる。

    第1受座22bと、第1連結金具22cとは、中段吸音パネル22の下方に連結される下段吸音パネル21(下段吸音パネル21から延びる連結金具21e)(図6参照)と連結するための金具である。

    第1受座22bは、中段吸音パネル22の基板11の裏面であって、下段吸音パネル21側(図7(b)の下方)から突出するアルミ製の金属片である。 第1連結金具22cは、一端側が第1受座22bとビス止めされている。 他端側は、下段吸音パネル21側(図7(b)の下方)に延び、第1ガラスクロス17を超えた位置から、基板11側に若干屈曲しているステンレス製の金物である。

    第2受座22dと、第2連結金具22eとは、中段吸音パネル22の上方に連結される上段吸音パネル23(上段吸音パネル23から延びる連結金具23c)(図8参照)と連結するための金具である。

    第2受座22dは、中段吸音パネル22の基板11の裏面であって、上段吸音パネル23側(図7(b)の上方)から突出するアルミ製の金属片である。 第2連結金具22eは、一端側が第2受座22dとビス止めされている。 他端側は上段吸音パネル23側(図7(b)の上方)に延び、第1ガラスクロス17を超えた位置から、基板11側に若干屈曲しているステンレス製の金物である。 尚、第2連結金具22eの先端には、面ファスナー18が接着剤で固定されている。

    次に、図8を参照して、上部側壁吸音パネル20(下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23)を鉄道車両1の内壁面に取り付ける場合について説明する。 図8は、図6のVIII−VIII断面線における断面図である。

    下段吸音パネル21には、上述した中段吸音パネル22に設けられている第2受座22dと、第2連結金具22eとに相当する構成として、第2受座21dと、第2連結金具21eとが、下段吸音パネル21の中段吸音パネル22側の端部に設けられている。 また、第2連結金具21eには、面ファスナー18が接着剤で固定されている。 更に、下段吸音パネル21には、第2受座21dとは反対側の一端に、面ファスナー受座21fが突出しており、その端面に面ファスナー18が接着剤を介して固定されている。 尚、図示していないが、下段吸音パネル21にも、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。

    上段吸音パネル23には、中段吸音パネル22に設けられている第1受座22bと、第1連結金具22cとに相当する構成として、第1受座23bと、第1連結金具23cとが、上段吸音パネル23の中段吸音パネル22側の端部に設けられている。 また、上段吸音パネル23には、第1受座23bとは反対側の一端に、面ファスナー受座23fが突出しており、その端面に面ファスナー18が接着剤を介して固定されている。 尚、図示していないが、上段吸音パネル23にも、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。

    そして、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは、次のように連結される。 即ち、中段吸音パネル22から下段吸音パネル21に向けて延びる第1連結金具22cが、下段吸音パネル21から中段吸音パネル22に向けて延びる第2連結金具21eと、下段吸音パネル21の裏面との間に形成されるスペースに差し込まれ、第1連結金具22cと、第2連結金具21eとの対向面が、接着剤で固定される。 尚、接着剤は、上述したのと同様なものを適用できる。

    また、上段吸音パネル23から中段吸音パネル22に向けて延びる第1連結金具23cが、中段吸音パネル22から上段吸音パネル23に向けて延びる第2連結金具22eと、中段吸音パネル22の裏面との間に形成されるスペースに差し込まれ、第1連結金具23cと、第2連結金具22eとの対向面が、接着剤で固定される。

    こうして、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とは連結される。 そして、下段吸音パネル21の面ファスナー受座21fに固定されている面ファスナー18と、下段吸音パネル21の第2連結金具21eの先端に固定されている面ファスナー18と、中段吸音パネル22の第2連結金具22eの先端に固定されている面ファスナー18と、上段吸音パネル23の面ファスナー受座23fに固定されている面ファスナー18とによって、上部側壁吸音パネル20(下段吸音パネル21、中段吸音パネル22、上段吸音パネル23)が鉄道車両1の内壁面に固定される。

    尚、下段吸音パネル21と、上段吸音パネル23との各々には、中段吸音パネル22に設けられている支持部材22a(図7参照)に相当する構成が設けられている。 よって、各吸音パネル21〜23と、内壁面との間のスペースが押圧されても、支持部材22aがつっかいとなり、各吸音パネル21〜23が内壁面側に凹んでしまうのを抑制できる。

    また、図6に示す通り、鉄道車両1の内壁面には、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部が位置する部分に、押さえ板70が設けられている。 ここで、押さえ板70について、図9を参照して説明する。 図9(a)は、図6に示すIXa−IXa断面線における断面図である。 図9(b)は、押さえ板70の正面図、図9(b)は、押さえ板70の側面図である。

    押さえ板70は、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部を、鉄道車両1の内壁面との間で挟んで押さえるものである。 押さえ板70は、所定幅を有する帯状に形成されており、上部側壁吸音パネル20が取り付けられる鉄道車両1の内壁面に、ほぼ沿った形状に形成されている。 尚、押さえ板70の下端はコの字状に屈曲し、上端はL字状に屈曲している。

    押さえ板70の下端側には第1ベース71、上端側には第2ベース72が突設されており、第1ベース71と、第2ベース72とには、ネジ溝が切られている。 また、鉄道車両1の内壁面Sには、第1ベース71と、第2ベース72とを差し込む差込み口が開口しており、内壁の外面には、ナットが固定されている。

    よって、この第1ベース71と、第2ベース72とを内壁面に差し込んで、皿ネジを締め付けることで、上部側壁吸音パネル20の矢印A方向の端部を、鉄道車両1の内壁面Sと、押さえ板70の内面とで押さえ込むことができる。 従って、上部側壁吸音パネル20が落下するのを防止できる。

    このように、上部側壁吸音パネル20は、下段吸音パネル21と、中段吸音パネル22と、上段吸音パネル23とを連結し、その上で、鉄道車両1の内壁面に取り付けられるので、内壁面が湾曲していても、効率良く上部側壁吸音パネル20を取り付けることができる。

    次に、図10、図11を参照して、荷棚下吸音パネル30について説明する。 図10(a)は、荷棚下吸音パネル30の正面図であり、図10(b)は、図10(a)に示すXb−Xb断面線における断面図である。 図11は、荷棚下吸音パネル30を荷棚Nに取り付けた状態を示す断面図である。

    荷棚下吸音パネル30は、荷棚Fの下面全面に取り付けられる吸音パネルである(図11参照)。 荷棚下吸音パネル30の基本構成は、上述した吹寄せ吸音パネル10と同様なので、以下は、吹寄せ吸音パネル10と異なる構成を中心に説明し、吹寄せ吸音パネル10と共通する構成については、同一の符号を付し、その説明は省略する。

    吹寄せ吸音パネル10の基板11は、平坦な板状に形成されているのに対し(図5(a)参照)、荷棚下吸音パネル30は、基板11の外周部の形状が異なる。 即ち、荷棚下吸音パネル30の基板11の外周部は、図10(b)に示す通り、第1ガラスクロス13とは反対側に外方に拡がるように傾斜する傾斜部11bと、その傾斜部11bの端部から水平に延びる縁部11cとを備えている。 そして、第5ガラスクロス17は、傾斜部11bと、縁部11cとを覆い、基板11の裏面に接着固定されている。

    即ち、荷棚下吸音パネル30の外周部は、傾斜部11bと、縁部11cと、それを覆う第5ガラスクロス17とによって構成されており、吹寄せ吸音パネル10の外周部よりも薄型に構成されている。 そのため、図11に示す通り、荷棚下吸音パネル30の客室側の先端は、荷棚Nの前端に取り付けられる前棒N1と、荷棚Nの下面との間に、荷棚下吸音パネル30の客室側の後端は、鉄道車両1の内壁(内壁内面S)と、荷棚Nの下面との間に差し込んで取り付けることができる。 よって、荷棚下吸音パネル30が、荷棚Nから落下するのを防止することができる。

    また、荷棚下吸音パネル30の基板11は、その外周部に傾斜部11bと、縁部11cとを備えているので、基板11の裏面に傾斜部11bに囲まれる空間が形成される。 よって、この空間により基板11に開口されている貫通孔11aを介して進入する騒音を吸音することができる。 また、基板11の裏面には、図10に示す通り、補強板12a,12bが固定されている。 よって、荷棚下吸音パネル30にうねりが生ずること、荷棚下吸音パネル30を荷棚Nに向けて押されても、荷棚下吸音パネル30が荷棚N側に凹んでしまうこと等が防止されている。

    尚、荷棚下吸音パネル30も、上部側壁吸音パネル20と同様に、基板11に3枚のガラスクロス(第1,第2,第5ガラスクロス13,14,17)が積層されている。 荷棚下吸音パネル30が設置される位置は、頻繁に乗客が触るような位置ではないため、クッション性の要求は低い。 そこで、3枚のガラスクロスが積層されている。 尚、3枚のガラスクロスでも、鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。

    以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。

    上述した実施形態では、主に、吹寄せ吸音パネル10、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30について説明したが、荷棚上吸音パネル40、側天井吸音パネル50、妻部吸音パネル60、貫通路の天井面に取り付けられる吸音パネルについても、吹寄せ吸音パネル10、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30と基本的な構成は同じである。

    また、上述した実施形態では、吹寄せ吸音パネル10について、第1〜第4ガラスクロス13〜16をホッチキスの針T1〜T3で連結し、第1ガラスクロス13と基板11とを接着剤で固定する場合について説明した。 しかし、第1〜第4ガラスクロス13〜16のうち、第4ガラスクロス16と、第3ガラスクロス15と、第2ガラスクロス14と、第1ガラスクロス13と、基板11とは、各々接着剤で固定しても良い。 この場合でも、鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性を満足できる。 即ち、少なくとも2枚以上のガラスクロスが不燃性の材料で連結されていれば良い。

    また、上述した実施形態では、吹寄せ吸音パネル10についてガラスクロスを5枚、上部側壁吸音パネル20、荷棚下吸音パネル30についてはガラスクロスを3枚、積層する場合について説明したが、これに限定されない。 ガラスクロスは、少なくとも2枚以上積層されていれば良い。 但し、厚さの制限を考慮すると、5枚以内にするのが好ましい。

    また、上述した実施形態では、基板11と第1ガラスクロス13とを接着剤で固定し、第5ガラスクロス17を基板11の裏面で接着剤で固定する場合について説明したが、これらを固定する方法としては、接着剤に限定されず、両者を固定できれば良い。 例えば、両面テープで固定しても良い。 これらの部分は、もはや鉄道車両1の内部に要求される耐熱性、耐溶融滴下性に影響しないからである。

    また、上述した実施形態では、第1〜第4ガラスクロス13〜16を金属製のホッチキスの針T1〜T3で連結する場合について説明したが、これらを連結する部材としては、ホッチキスの針T1〜T3に限定されず、不燃性の連結具であれば良い。

    また、上述した実施形態では、窓Wと窓Wとの間に取り付ける吹寄せ吸音パネル10を、一体で構成する場合について説明したが、これを別体に構成しても良い。 また、基板11に開口する貫通孔11aの数や位置、更に、補強板12の数や位置も上述した実施形態の場合に限定されない。

    1 鉄道車両10 吹寄せ吸音パネル(吸音パネルの一例)
    11 基板11a 貫通孔12 補強板13〜16 第1〜第4ガラスクロス(内部層の一例)
    17 第5ガラスクロス(被覆層の一例)
    18 面ファスナー19 孔20 上部側壁吸音パネル(吸音パネルの一例)
    21e 第2連結金具(連結部材の一例)
    22a 支持金物(支持部材の一例)
    22e 第2連結金具(連結部材の一例)
    30 荷棚下吸音パネル(吸音パネルの一例)
    40 荷棚上吸音パネル(吸音パネルの一例)
    50 側天井吸音パネル(吸音パネルの一例)
    60 妻部吸音パネル(吸音パネルの一例)
    71 第1ベース72 第2ベース70 押さえ板F フックN 荷棚N1 前棒S 内壁面T1〜T3 ホッチキスの針W 窓W1 窓トリム

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