Power drive and the free operation combined conveyor system

申请号 JP53026496 申请日 1995-08-14 公开(公告)号 JPH11509151A 公开(公告)日 1999-08-17
申请人 フォード モーター カンパニー; 发明人 ジェイ デイル スティーヴン; ダブリュ デジレッツ デニス; エル カールソン レイモンド;
摘要 (57)【要約】 フリートローリー(50)の進退自在ワイドドッグ(84)の下降を伴ってあるいは伴わずして、ワイプインパワートローリートラック(41A)とワイプアウトパワートローリートラック(41B)とを異なる高さに設けることにより、横方向に生ずるジャミングの可能性を排除しつつ、ワイプインパワーチェーン(40A)で進退自在ドッグ(84)上をワイプインさせるコンベアシステム(30)が提供される。 その後ワイプインパワートローリートラック(41A)とワイプアウトパワートローリートラック(41B)とは同一高さとされる。 また、進退自在ドッグ(84)をパワーチェーン(40)から押し下げるように働く完了されたストッパ装置(170)が提供される。
权利要求
  • 【特許請求の範囲】 1 ワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトパワーチェーンと、これらパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラックとを有し、該フリートラック上には該フリートラックに沿って移動可能に支持された進退自在ドッグを有するフリートローリーが設けられてなるコンベアシステムにおいて、 a)上記ワイプインパワーチェーンが上記上記フリートローリーの上記進退自在ドッグと係合することなく上記フリートローリー上をワイプインすることを許容するべく、スイッチ移送中上記ワイプインパワーチェーンの高さが上記ワイプアウトパワーチェーンの高さとは十分に異なるよう設けられてなることを特徴とするコンベアシステム。 2 少なくとも一のスイッチ移送地点を有し、該スイッチ移送地点において、ワイプインドッグを有するワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトドッグを有するワイプアウトパワーチェーンと、これらパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラック上に支持された複数位置を取り得る進退自在ワイドドッグとを有し、該進退自在ワイドドッグは該フリートローリーが該ワイプインパワーチェーンおよび/またはワイプアウトパワーチェーンに係合されたときに該フリートラックに沿って移動可能とされているコンベアにおいて、 a)上記ワイプインドッグが上記フリートローリーの上記進退自在ワイドドッグと係合することなく上記進退自在ドッグ上をワイプインすることを許容するべく、上記コンベアの上記スイッチ移送地点における上記ワイプインパワーチェーンの高さが上記ワイプアウトパワーチェーンの高さとは十分に異なるよう設けられており、上記ワイプインパワーチェーンが十分な距離の間上記ワイプアウトパワーチェーンと共に移動して被搬送物をスイッチ移送させることを特徴とするコンベア。 3 少なくとも一のスイッチ移送地点を有し、該スイッチ移送地点において、ワイプインパワードッグを有するワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトパワードッグを有するワイプアウトパワーチェーンと、これらパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラック上に支持された複数位置を取り得る進退自在ワイドパワードッグとを有し、該進退自在ワイドパワードッグは該フリートローリーが該ワイプインパワーチェーンおよび/またはワイプアウトパワーチェーンに係合されたときに該フリートラックに沿って移動可能とされているコンベアにおいて、 a)上記コンベアの上記スイッチ移送地点に設けられ、上記ワイドドッグをその完全延長位置からカムダウン位置に移動させるべく上記コンベアの上記スイッチ移送地点に設けられたカムダウンバーと、 b)上記進退自在ワイドパワードッグが上記カムダウン位置にあるときに上記パワーインドッグが上記フリートローリーの上記進退自在パワードッグと係合することなく上記進退自在ドッグ上をワイプインすることを許容するべく、上記コンベアの上記スイッチ移送地点における上記ワイプインパワーチェーンの高さが上記ワイプアウトパワーチェーンの高さとは十分に異なるよう設けられており、かくして上記進退自在ワイドパワードッグが上記カムダウンバーの下方を通過して上記完全延長位置に移動することを特徴とするコンベア。 4 a)ワイプインチェーンドッグを有するワイプインパワーチェーンアセンブリと、 b)ワイプアウトチェーンドッグを有するワイプアウトパワーチェーンアセンブリと、 c)上記ワイプインパワーチェーンアセンブリおよび上記ワイプアウトパワーチェーンアセンブリから垂直方向に離隔配置されたフリートラックアセンブリと、 d)上記フリートラックアセンブリに沿って移動可能に支持され、上記ワイプインパワーチェーンアセンブリおよび/またはワイプアウトパワーチェーンアセンブリと係合可能な進退自在ドッグを有するフリートローリーとを有し、 e)上記進退自在ドッグは、上記ワイプインパワーチェーン上記進退自在ドッグ上に位置するときに上記進退自在ドッグが上記フリートラックに沿って所定距離移動する間、上記ワイプアウトチェーンドッグと部分的に係合するカムダウン位置にあることを特徴とするコンベアシステム。 5 a)上記進退自在ドッグを上記カムダウン位置に移動させるべく上記コンベアシステムのスイッチ移送地点に設けられたカムダウンバーをさらに有し、 b)上記ワイプインパワーチェーンが後退位置にある上記進退自在ワイドドッグと係合することなく上記進退自在ドッグ上をワイプインすることを許容するべく、上記ワイプインチェーンが上記カムダウンバー近くの上記ワイプアウトチエーンより高く設けられていることを特徴とする請求項4記載のコンベアシステム。 6 a)ワイプインパワートラックと、ワイプアウトパワートラックと、これらパワートラックから垂直方向に離隔配置されたフリートラックとを有するトラックアセンブリと、 b)上記ワイプインパワートラックに沿って移動可能に支持されたワイプインパワートローリーと、 c)上記ワイプアウトパワートラックに沿って移動可能に支持されたワイプアウトパワートローリーと、 d)上記フリートラックに沿って移動可能に支持されたフリートローリーと、を有してなり、上記フリートローリーは、 a)上記ワイプインパワートローリーおよび/またはワイプアウトパワートローリーと係合・非係合可能な可動ホールドバックドッグと、 b)上記ワイプインパワートローリーまたはワイプアウトパワートローリーと係合可能な第1の位置と、その高さが上記可動ホールドバックドッグよりもわずかに高く保持される第2の位置と、上記パワートローリーとは非係合である第3の位置とを取り得る進退自在ドッグとを有し、該進退自在ドッグは上記第3の位置において上記可動ホールドバックドッグと係合して該ホールドバックドッグを回転させると共に上記フリートローリーを完全に下降させ、上記フリートローリーとの係合を解除して他方のフリートローリーと係合させることを特徴とするコンベアシステム。 7 少なくとも一のスイッチ移送地点を有し、該スイッチ移送地点において、ワイプインプッシャドッグを有するワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトプッシャドッグを有するワイプアウトパワーチェーンと、これらパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラック上に支持された進退自在ワイドドッグを有するフリートローリーとを有してなるコンベアにおいて、 a)上記ワイドドッグをその完全延長位置からカムダウン位置に移動させるべく上記スイッチ移送地点の近くに設けられたカムダウンバーをさらに有し、 b)上記ワイプインプッシャドッグが上記カムダウン位置にある上記進退自在ワイドドッグと係合することなく上記進退自在ドッグ上をワイプインすることを許容するべく、上記スイッチ移送地点における上記ワイプインパワーチェーンの高さが上記ワイプアウトチェーンの高さとは十分に異なるように設けられ、かくして上記ワイドドッグは上記カムダウンバーの下方を通過した後に上記完全延長位置に移動することを特徴とするコンベアシステム。 8 パワートラックと、該パワートラックから垂直方向に離隔配置されたフリートラックと、該フリートラック上にそれに沿って移動可能に支持されたフリートローリーとを有し、該フリートローリーには少なくとも一の翼部を有する進退自在パワードッグが設けられてなるコンベアシステムにおいて用いられるストッパ機構であって、 a)上記トラックアセンブリに装着されるハウジングと、 b)上記ハウジングに回転可能に装着され且つ上記トラックアセンブリを横断して延長するシャフトと、 c)上記シャフトに垂直且つ上記フリートラックに平行な面に沿って移動可能に上記シャフトに装着されるストッパ部材と、 d)上記トラックアセンブリに装着され、上記ストッパ部材と共働して、上記ワイドドッグが上記ストッパにより下降されたときに上記ストッパと係合する停止手段と、を有してなることを特徴とするストッパ機構。 9 上記停止手段が傾斜面を有し、上記進退自在ワイドドッグに対応する傾斜面が備えられることを特徴とする請求項8のストッパ機構。 10 上記シャフトにスロット付きのレバーが固着され、上記スロットに係合される偏心部材がギア減速モータに連結されることを特徴とする請求項9のストッパ機構。 11 フリートローリーをコンベアシステムにおけるワイプアウトパワードッグに係合される位置からワイプインパワードッグにスイッチ移送させる方法であって、 a)上記フリートローリー上の進退自在ドッグをカムダウン位置に移動させるためのカムダウンバーをスイッチ移送地点の近くに設け、 b)少なくとも上記ワイプインパワーチェーンと上記進退自在ドッグとの間に横方向干渉が生じ得る領域において、上記ワイプインパワーチェーンを上記ワイプアウトパワーチェーンよりも高い位置に保持し、 c)上記干渉領域を通過した後は上記ワイプインパワーチェーンの高さを上記ワイプアウトパワーチェーンと同じ高さに戻すことを特徴とするコンベアシステムにおけるフリートローリー移送手段。 12 進退自在ワイドドッグを有するコンベアシステムにおいてフリートローリーを停止させる方法であって、 a)上記フリートローリーを停止させるべき所定位置においてフリートローリートラック上に停止手段を配し、 b)上記停止手段に近接している上記進退自在ワイドドッグの頂部に作用して該進退自在ワイドドッグを下降させる手段を配し、 c)上記フリートローリーを停止させたい場合に上記停止手段を操作して上記進退自在ワイドドッグを下降させて上記停止手段と係合させることを特徴とするコンベアシステムにおけるフリートローリー停止方法。 13 パワートラックと、該パワートラックから垂直方向に離隔配置されたフリートラックと、該フリートラックに沿って移動可能に支持されたフリートローリーとを有し、該フリートローリーは少なくとも一の翼部を備えた進退自在ワイドドッグを有してなるコンベアシステムにおいて用いられるストッパ装置であって、 a)上記トラックアセンブリと平行な面において回転可能に設けられるストッパ部材と、 b)上記進退自在ワイドドッグと非係合とされるオープン位置と上記進退自在ワイドドッグと係合されるクローズ位置との間で上記シャフトおよび上記ストッパ部材を回転させる手段と、を有してなることを特徴とするコンベアシステムにおけるストッパ装置。 14 コンベアシステムにおいてパワートラック上に支持されるパワートローリーであって、 a)横方向に間隔をおいて設けられる第1の上方突起と、トローリーボディの上端において該第1の上方突起から長さ方向に間隔をおいて設けられる第2の上方突起とを有するトローリーボディと、 b)上記第1の上方突起間に回転可能に設けられ且つパワートローリーと係脱可能である可動ホールドバックドッグと、 c)パワートローリーと係合可能な第1の位置と、該パワートローリーとの係合が解放され上記ホールドバックドッグと係合可能であって上記フリートローリーを上記パワートローリーから完全に解放して他方のフリートローリーと係合させる第2の位置とを取り得る進退自在ドッグと、を有することを特徴とするパワートローリー。 15 上記フリートローリーはトローリーボディを有し、上記トローリーボディはその各スイッチ移送側に回転可能に取り付けられて上記フリートラックと係合する前方および後方のトローリーホイールを有することを特徴とする請求項14 のフリートローリー。 16 上記前方および後方のトローリーホイールが各々平坦面を有することを特徴とする請求項15のフリートローリー。 17 上記進退自在ドッグが上記トローリーボディを通って下方に延長する脚部とパワートローリーと係合するワイドドッグ部とを有することを特徴とする請求項16のフリートローリー。 18 上記進退自在ドッグが横方向に延長し且つ傾斜したカム面を有することを特徴とする請求項17のフリートローリー。 19 上記トローリーボディが上記脚部の各長手方向側面上に設けられたガイドロールを有し、該トローリーボディに対する該脚部の長手方向の移動を規制していることを特徴とする請求項18のフリートローリー。 20 上記脚部の下方部と上記トローリーボディに回転可能に取り付けられたアクチュエータレバーをさらに有することを特徴とする請求項19のフリートローリー。 21 外方に延長するフランジを有するホールドバックドッグが上記トローリーボディに枢着され、上記進退自在ドッグの上記脚部から外方に延長するフランジが上記ホールドバックドッグの上記フランジと係脱可能であることを特徴とする請求項20のフリートローリー。 22 上記フリートローリーは、上記トローリーボディに回転可能に取り付けられて上記フリートラックの上記下方フランジと係合可能な一対のサイドローラを有することを特徴とする請求項21のフリートローリー。 23 コンベアシステムにおいてパワートラック上に支持されるフリートローリーであって、 a)横方向に間隔をおいて設けられる第1の上方突起と、トローリーボディの上端において該第1の上方突起から長さ方向に間隔をおいて設けられる第2の上方突起とを有するトローリーボディと、 b)上記第1の上方突起間に回転可能に設けられ且つパワートローリーと係脱可能である可動ホールドバックドッグと、 c)下方に延長する脚部と、該脚部の幅よりも大きな所定幅に亘って横方向に延長するドッグ部とを有し、パワートローリーと係合可能な第1の位置と、該パワートローリーとの係合が解放されホールドバックドッグと係合可能であって上記フリートローリーをパワートローリーから完全に解放して他方のフリートローリーと係合させる第2の位置とを取り得る進退自在ドッグと、を有することを特徴とするフリートローリー。
  • 说明书全文

    【発明の詳細な説明】 動駆動および自由運転兼用コンベアシステム発明の背景 関連出願この出願は、ヒュー・ハリスの名前で1995年4月6日に出願されたアメリカ合衆国特許出願08/418,214の一部継続出願である。 発明の技術分野本発明は概してパワー・フリー・コンベアシステム(power and free conveyi ngsystem)に関する。 より詳しくは、本発明は、先端フリートローリーをワイプアウトパワーチェーンからワイプインパワーチェーンに移し換えるための幅広い進退自在パワードッグが該先端フリートローリー上に設けられるタイプのパワー・フリー・コンベアシステムに関する。 さらに、本発明は、パワートローリーに対する進退自在ワイドドッグの相対位置を利用して移送およびスイッチ地点における妨害(ジャミング=jaming)を排除するものである。 従来技術の説明パワー・フリー・コンベアシステムは、オーバーヘッド型やそれとは反対に倒置されたものが自動車プラントや他のプラントにおいて古くから知られている。 このシステムは特に自動車組立工場において自動車の様々な部品を搬送させるために用いられている。 典型的には、このシステムは、エンジン、車体およびその他の部品を自動車プラントの組立エリアに搬送するために用いられている。 パワー・フリー・コンベアシステム(以下単にコンベアシステムあるいはコンベアと略すことがある)は、一般に、パワートラックと、該パワートラックから垂直方向に離隔配置されるフリートラックと、パワートラックに沿って移動可能に支持されるパワートローリーと、被搬送物をフリートラック上に支持するためのフリートローリーとを有して構成される。 フリートローリーはパワートローリーと係脱可能である。 パワートローリーは主としてチェーン駆動され、フリートローリーをフリートラックに沿って一の組立ステーションから別の組立ステーションに移動させる。 より複雑な構造のフリー・パワー・コンベアシステムでは、キャリアを送り出しプッシュドッグによってスイッチ移送領域に向けて前進せしめ、スイッチ移送領域からは受け取りプッシャドッグにより前進せしめるようにされている。 これら送り出しおよび受け取りプッシャドッグは個別に駆動される送り出しおよび受け取り推進手段の一部とすることができ、したがってキャリアの移動速度や相対間隔あるいはそれらの両方をシステムを通じて任意に変更することができる。 上記従来技術によるときは、送り出し(ワイプアウト)プッシャドッグを進退自在のドッグから解放し、この解放された進退自在ドッグを受け取り(ワイプイン)プッシャドッグが受け取ることによりフリートローリーをワークステーションに向けて搬送する。 本来、これらの作業を同一のフリートローリー上で行うことは不可能であり、したがってワイプインプッシャドッグはワイプアウトプッシャドッグからある距離だけ離れて設けられるワイプインチェーン上に配置される。 ワイプインプッシャドッグは、キャリアの先端トローリー上に作用するワイプアウトプッシャドッグによりスイッチ移送領域内に若干の距離だけ押し出された後に初めて該先端トローリーを係合することができる。 このようなコンベアはほぼ満足することのできる運転結果を示しており、テネシー州メンフィス市のサザン・システムズ・インク、カンサス州カンサスシティのミドウエスト・コンベア・カンパニー、マイアミ州ファーミントンヒルズ市のジェービス・ビー・ウエブ・カンパニー、マイアミ州ワレン市のアメリカン・チエーン・アンド・ケーブル・インクのACCOディビジョン等多くの会社により製造されているが、長い移送ステーションは不経済であり多くのスペースを必要とする。 これらの問題の解決を図るための試みが当業界において継続的に行われている。 その答えが幅広いドッグを用いたパワー・フリー・コンベアシステムであり、 その一例がクラーレンス・エイ・デーンに与えられジェービス・ビー・ウエブ・ カンパニーに譲渡されたアメリカ合衆国特許第4616570号に開示されている。 初めてスイッチ移送が先端フリートローリー上の全体に亘って行われることとなり、長いスイッチ移送セクションを必要としなくなった。 しかしながら、この従来技術による利点を発揮するには、送り出しプッシャドッグ、受け取りプッシャドッグおよびフリートローリーの駆動ドッグの翼部上にアンチジャム(干渉排除)カム面を注意深く整列させる必要があった。 これらカム面が真っ直ぐに整列していないと、あるいは汚れがカム面の位置に悪影響を与えると、あるいは製造上の公差が蓄積してカム面の整列が損なわれてしまうと、 依然としてジャミングの問題が生ずる。 また、アンチジャムカム面のために受け取りプッシャドッグの積極的な受け取り作用が阻害されるという問題もある。 したがって、アンチジャムカム面同士の綿密な整列性に依存しなくても済む新規なパワー・フリー・コンベアシステムを提供することに向けて当業者の試みが続けられている。 発明の概要陶業かにおいて懸案の上記問題に対する解決策を与えるために、本発明によれば、ワイプインパワートローリーとワイプアウトパワートローリーとの間の高低差を利用して、フリートローリーの進退自在ワイドドッグの下降を伴ってあるいは伴わずして、ワイプインパワーチェーンを進退自在ワイドドッグ上に送り込む(ワイプイン)させることのできるパワー・フリー・コンベアシステムが提供される。 本発明の一実施例によれば、ワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトパワーチェーンと、これらパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラックとを有するタイプのパワー・フリー・コンベアシステムが提供される。 進退自在ドッグを有するフリートローリーがフリートラックに沿って移動可能に支持される。 スイッチ移送地点において、ワイプインパワーチェーンの高さはワイプアウトパワーチェーンの高さと十分に異なるものとされ、これによりワイプインパワーチェーンがフリートローリーの進退自在ドッグと係合することなくフリートローリー上にワイプインすることができる。 この本発明実施例のために必要な作業は、ワイプインパワーチェーンとワイプアウトパワーチェーンとをスイッチ移送を実行するに十分な距離だけ搬送させること、それだけである。 ワイプインパワーチェーンがワイプアウトパワーチェーンと同じ高さまで低くなると、ワイプインプッシャドッグがフリートローリー上の進退自在ドッグと係合する。 本発明の他の実施例によると、チェーン搬送を行うための少なくとも一のチェーンを有するタイプのパワー・フリー・コンベアシステムが提供される。 コンベアや、ワイプインプッシャドッグを有するワイプインパワーチェーンと、ワイプアウトプッシャドッグを有するワイプアウトパワーチェーンと、これらワイプインパワーチェーンおよびワイプアウトパワーチェーンから垂直方向に離隔配置されたフリートラック上に支持されて複数位置を取り得る進退自在のワイドドッグを備えたフリートローリーとを有する。 フリートローリーがワイプインパワーチェーンまたはワイプアウトパワーチェーンに係合されているとき、進退自在ワイドドッグはフリートラックに沿って移動する。 コンベアのスイッチ移送地点にカムダウンバーが設けられ、該地点のワイドドッグに作用してこれを第1の延長位置から第2のカムダウン位置に移動させる。 同時に、コンベアの該スイッチ移送地点におけるワイプインパワーチェーンの高さはワイプアウトパワーチェーンの高さよりも大きなものとされる。 これにより、ワイドドッグがカムダウン位置に退避しているときに、ワイプインプッシャドッグが進退自在ドッグと係合することなくその上にワイプインすることができる。 進退自在ドッグはカムダウンバーの下方を通過してワイプインプッシャドッグにより部分的に係合された後に第1 の延長位置に戻る。 ワイプインパワーチェーンの高さはその後ワイプアウトパワーチェーンの高さと同じ高さに低下し、進退自在ドッグがワイプインパワードッグに完全に係合される。 進退自在ドッグの下降はスイッチ移送のためにワイプインパワーチェーンおよびワイプアウトパワーチェーンを一緒に長い距離移動させる必要をなくしている。 また、既述した実施例において一方のチェーンが停止した場合に生ずるジャミングの問題を排除する。 本発明のさらに別の実施例によれば、反対向きの(inverted)パワー・フリー・コンベアシステムが提供される。 したがって、本発明の目的は、進退自在ワイドドッグとパワーチェーンとの間の相対位置を利用してキャリアの先端フリートローリーを移送し、もってジャミング状況を排除することのできるワイドドッグタイプの改良されたパワー・フリー・コンベアを提供することである。 本発明の他の目的は複数位置を取る進退自在ワイドドッグを有するフリートローリーについての改良を提供することである。 本発明のさらに他の目的は、第1の完全延長位置と第2の部分退避あるいはカムダウン位置と第3の蓄積位置とを取る進退自在ドッグを有するパワー・フリー・コンベアのフリートローリーを提供することである。 本発明のさらに他の目的および利点は添付図面を参照しながら下記記述および請求の範囲を一読することにより明らかになるであろう。 特に断りのない限り添付図面において同一の部材または部品には同一の符号が付されている。 図面の簡単な説明図1は、本発明の一実施例によるコンベアシステムの概略平面図、 図2は、図1の構成で用いられるロードキャリアまたはエンジンキャリアを、 仮想線で示されるパワートラックと共に示す立面図、 図3は、図2の構成で用いられる前方またはフリートローリーの拡大側面図、 図4は、図3に示されるフリートローリーの端面図、 図5は、図1に円5で示されるパワー・フリー・コンベアシステムの移送機構を示す拡大平面図、 図6は、フリートローリーがカムバーの下方にある状態における図5中切断線6−6で切断した矢視断面図、 図7は、図5中切断線7−7で切断した矢視断面図、 図8は、図5に示される位置Aにあるときの図3のフリートローリーの立面図、 図9は、図5に示される位置Bにあるときの図3のフリートローリーの立面図、 図10は、図5に示される位置Cにあるときの図3のフリートローリーの立面図、 図11は、図5に示される位置Dにあるときの図3のフリートローリーの立面図、 図12は、図5に示される位置Eにあるときの図3のフリートローリーの立面図、 図13は、図3の構成をそれが堆積位置または完全退避位置にあるものとして示す立面図、 図14は、反転倒置されたパワー・フリー・コンベアシステムであってこれも本発明の一実施例を構成するものを示す立面図、 図15は、本発明に用いられる停止部材をそのストッパがオープン位置または解放位置にあるものとして示す端面図、 図16は、本発明に用いられる停止部材をそのストッパがクローズ位置またはブロック位置にあるものとして示す端面図、 図17は、図1の円17に示されるスイッチの平面図、 図18は、図1の円18に示されるスイッチの平面図である。 ここで理解すべきことは、本発明は添付図面に示される部材の構成および配置の詳細に限定されず、他の実施例をとることが可能であり、請求の範囲に記載の事項の範囲内において様々に変形して実施することが可能であるということである。 また、本明細書中で用いられる用語および用法は本発明の記述目的として理解すべきであり、何ら限定的意図を伴わない。 好適な実施例の説明本発明の好適な実施例として、自動車プラントにおいて見られるようなタイプのエンジンキャリアを用いたオーバーヘッド型の動力駆動・自由運転兼用コンベアについて記述する。 しかしながら、下記記述から、本発明が自動車プラント以外の分野においても利用可能であり、とりわけ頭上の荷を搬送可能である本発明の利点が適用されるものにおいて有意義であることが容易に理解されるであろう。 また、本発明を反対に構成して地上または地中のコンベアシステムとすることができ、そのような形態もまた本発明の範囲内であることも理解すべきである。 図1には、本発明の一実施例によるオーバーヘッド型パワー・フリー・コンベアシステムが符号30により概括的に示されている。 このコンベアシステムは符号31により実線で示される第1または主フリートローリーを有している。 コンベアシステム30は、システム内のワークステーションやストレージラインの数やタイプに依存して、符号32により実線で示される一またはそれ以上の第2または分岐フリートローリートラックを有することができる。 スイッチフレーム34内に支持されるスイッチ33は分岐フリートローリートラック32に対する入口およびそこからの出口を与える。 分岐フリートローリートラック32はエンジンその他の部品をワークステーションを通過して搬送するために用いられる。 該ワークステーション中の通過速度はオーバーヘッド型コンベアシステム3 0における搬送速度と同一とすることができる。 コンベアシステム30の他の部分を通過する搬送速度と異なる搬送速度が要求されるワークステーションがある場合は、後述するような別のパワーチェーンが用いられる。 図1においてパワーチェーンは符号40により点線で示されている。 下記に詳述するように、このパワーチェーンには2つのタイプ、すなわち符号40A(図5)で示されるワイプインパワーチェーンと符号40B(図5)で示されるワイプアウトパワーチェーンとがある。 パワーチェーン40は、図3に示される主フリートローリートラック31上に垂直方向に離れた位置において、パワートローリートラック41に支持されている。 符号44(図2)で概括的に示されるエンジンキャリアアセンブリのようなものがフリートローリートラック31に沿って搬送される。 このエンジンキャリアアセンブリ44においては、エンジンキャリア45が一対のロッカーピボット(揺れ軸)46によりビーム47に取り付けられている。 ビーム47の両端はそれぞれアダプタ48を備えている。 アダプタ48はキングピン49と連結され、 キングピン49は一方が符号50により概括的に示される先端フリートローリーに連結され、他方が符号55により概括的に示される後端フリートローリーに連結されている。 図3には先端フリートローリー50の構造がより詳細に示されている。 先端フリートローリー50のトローリーボディ60は、横方向に離隔して直立している一対の第1突起61と、第1突起61から縦方向に離隔した位置において横方向に離隔して直立している一対の第2突起62とを有する。 図4に示されるように、先端フリートローリー50は前方および後方にそれぞれ第1フリートローリーホイール64,66および第2フリートローリーホイール68,70を有する。 第1フリートローリーホイールを嵌合するために第1フリートラック部材138が、第2フリートローリーホイールを嵌合するために第2フリートラック部材148が、それぞれ用いられる。 図示実施例において、フリートローリーホイール64,66,68,70の各々は、第1,第2フリートラック部材138,148のトラック面141,149と係合するフラット面1 41a,149aを有し、トラック拡開力を排除している。 しかしながら、必要であれば、より一般的に入手可能なスチール溝形部材であって内側に傾斜した側面を有するものを用いても良いことが理解されるであろう。 この場合には、前記フラット面が傾斜面とされて、第1および第2のフリートラック部材の傾斜した内面と係合するように構成される。 各フリートローリーホイール64,66,68,70はボールベアリングタイプのものであり、トローリーボディ50を横断するシャフト72がナット74で固定されている。 かくして各フリートローリーホイール64,66,68,70 はフリートローリー50から簡単に取り外し可能である。 しかしながら、これらフリートローリーホイール64,66,68,70をボールベアリングタイプとすることは必ずしも必須ではなく、適切な荷重搬送能力を有するものであれば任意のものを用いることができることは言うまでもない。 フリートローリー50は、第1および第2のフリートラック部材138,14 8の垂下フランジ139,150間に配置係合される前方および後方のサイドガイドローラ76,78を有するものとすることができる。 各サイドガイドローラ76,78は、トローリーボディ60を通って下方に延長するシャフト72がナット82で該トローリーボディに固定されている構造を有するボールベアリングタイプとすることができる。 メンテナンスを容易にするためにサイドガイドローラ76,78は取り外し可能とされている。 先端フリートローリー50はさらに、トローリーボディ60を通って下方に延長する脚部86を有する進退自在のワイドドッグ(止め金)84を有する。 このワイドドッグ84は、フリートローリーがプッシャドッグ(プッシャードッグ) 126をオーバーランするときに該プッシャドッグと係合可能なカム面87を備えている。 駆動面88は後述するチェーンプッシャドッグ126に係止される。 また止め金84は、所定長さ幅方向に延長する翼部85,89を有し、プッシャドッグとの係合のためにより広い係合面を与えている。 進退自在ワイドドッグ84の脚部86は前方ガイドロール90と後方ガイドロール90Aの間に配置されて縦方向移動を防止している。 これらガイドロール9 0,90Aはピン91によりトローリーボディ60に回転可能に取り付けられる。 ガイドロール90,90Aをトローリーボディ60に回転可能に取り付けるために任意の適当な手段が用いられる。 ガイドロール90,90Aは、ワイド止め金84が後退位置に止まることを防止する。 このような事態はワイドドッグがスライド面によってガイドされたときに起こり得る。 先端フリートローリー50はさらに、脚部86の下部に締着手段94により回転可能に取り付けられたアクチュエータレバーないしカウンターウエイト92を有する。 また先端フリートローリー50は適当な締着手段98によりトローリーボディ60に固着されたー対のサイドプレート96を有する。 カウンターウエイト92は金具102のような適当な締着手段によってサイドプレート96間に回転可能に取り付けられる。 カウンターウエイト92が後述する要領にて上昇移動すると、脚部86が下降してワイドドッグ84を後退させる。 先端フリートローリー50はまた、金具105のような適当な締着手段により第2の直立突起62の間に回転可能に取り付けられたホールドバック金具104 を有する。 ホールドバック金具104は後述するプッシャドッグ126と係合可能な係合部106を有する。 ホールドバック金具104はまた、ワイドドッグ8 4の脚部86の対応するアクチュエータフランジ108と係合するアクチュエータフランジ107を有する。 さらにホールドバック金具104はプッシャドッグ126に追い越されたときにホールドバック金具104を回転させるように働くカム面109を備えている。 ワイドドッグ84およびホールドバック金具104 は、先端フリートローリー50がチェーンプッシャドッグ126から離脱しないように保持している。 後端フリートローリー55の構造は幾つかの点において先端フリートローリー50と同様である。 多くの同一部品が用いられている。 トローリーボディ60は同一であり、前方および後方の第1フリートローリーホイール64,66を有する。 前方および後方の第2フリートローリーホイール68,70もまた、それらのための締着手段を含めて同一であるる。 前方および後方のサイドガイドローラ76,78もそれらのための取付手段80,82をも含めて同一である。 前記サイドプレート96と同様のサイドプレート96Aが用いられ、キングピン49がそれに装着される。 しかしながら後端フリートローリー55はカウンターウエイト92および進退自在ワイドドッグ84を有していない。 ホールドバック金具1 04もない。 しかしながら、後端フリートローリー55には先端フリートローリー50が有していないカムアクチュエータ162が備えられ、これは後述するようにしてトローリーを蓄積ないし堆積するために用いられる。 コンベアシステム30はパワートラックアセンブリ41に沿って移動するために複数のパワートローリー110を有する。 パワートローリー110は、車軸1 16のような適当な手段によりその上部に回転可能に連結される第1パワートローリーホイール114を有する第1パワートローリーサポート112と、同様に車軸116のような適当な手段によりその上部に回転可能に連結される第2パワートローリーホイール120を有し、第1パワートローリーサポート112から横方向に離れて配置される第2パワートローリーサポート118とを備えている。 パワートローリー110はまたパワートローリーサポート112,118と係合するチェーン122を有する。 パワートローリーサポート112,118はチエーン122を通って延長し、金具124のような適当な手段によりチェーン1 22の上方および下方で互いに連結される。 パワーチェーン40はまた、一対のパワートローリー110間に設けられて金具128のような適当な手段によりチェーン122に連結されるチェーンプッシャドッグ126を有する。 チェーンプッシャドッグ126は進退自在ワイドドッグ84と係合し、フリートローリー5 0をフリートラックアセンブリ31に沿って移動させる。 チェーン122は動力源117(図1)により駆動されて、チェーンアセンブリ40をパワートラックアセンブリ41に沿って移動させる。 移送ポイントまたはスイッチポイント上を除き、フリートローリーアセンブリ31は、上方サポート部材133に沿ってそれに取り付けられた複数の第1サイドサポート部材131によって、パワートローリートラック41とは垂直方向に間隔をおいて且つ軸方向に整列した位置関係に保持される。 第1サイドサポート部材131は概してC字状の断面形状を有し、溶接その他の適当な手段により上方サポート部材133に固着される。 複数の第2サイドサポート部材132が第1サイドサポート部材131から横方向に離隔して設けられ、第1サイドサポート部材131と対向して、上方サポート部材133に沿ってそれに取り付けられている。 第2サイドサポート部材132は概してC字状の断面形状を有し、溶接その他の適当な手段により上方サポート部材133に固着される。 第1サイドサポート部材131は上方パワートラック部材ないしレール135 を有し、これは横方向上端に取り付けられたパワートローリートラック41の一部を形成している。 上方パワートラック部材ないしレール135は概してC字状の断面形状を有し、その下部には第1パワートローリーホイール114に係合される内側ホイール係合面ないしトラック面136を備えている。 第1サイドサポート部材131はまた第1ないし下方のフリートラック部材138を有し、これはフリートローリートラック31の一部を形成している。 第1フリートラック部材138は上方パワートラック部材135と同一の断面形状を有するものであってよく、あるいは図示実施例に示されるようにその下部に垂下フランジ139を有していてもよい。 第2サイドサポート部材132は第2ないし上方のパワートラック部材144 を備え、これは第1または上方パワートラック部材135から横方向に離れて横方向上端に設けられたパワートローリートラック41の一部を形成している。 第2パワートラック部材144は概してC字状の断面形状を有し、第1ないし上方パワートラック135と鏡像的である。 第2パワートラック部材135は既述したパワートローリーホイール120に係合される内側ホイール係合面ないしトラック面143を有している。 第2サイドサポート部材132はまた、第1フリートラック部材138から横方向に離れて横方向下端に設けられた第2ないし下方フリートラック部材148 を有する。 第2フリートラック部材148は概してC字状の断面形状を有し、既述したフリートローリーホイール68,70に係合されるフラットな内側ホイール係合面ないしトラック面149を下方に有している。 第2フリートラック部材148はその横方向下端に垂下フランジ150を有する。 既述した前方サイドガイドローラ76と後方サイドガイドローラ78は垂下フランジ139,150に強制されてフリートローリー50をガイドする。安定性を持たせるためにフリートラックの幅はパワートラックの幅よりも大きく、またトラック部材135,1 44,138,148は図示のように異なるものであっても交換可能としてもよい。図1ないし図5を参照して本発明の改良された作用について説明する。本発明が排除しようとするパワー/フリー・コンベアシステムにおける妨害状況は、フリートローリー50が一つのパワーチェーンから他に移送される移送位置(図1 にTで示される)またはフリートローリー50が第1または主フリートローリートラック31からスイッチ33により第2または分岐フリートローリートラック32にスイッチされるスイッチ位置で起こり得る。移送位置またはスイッチ位置のいずれにおいても、コンベアシステムの合流点Cおよびその後の分岐点Dが存在する。コンベアの合流点Cにおける妨害の問題は従来技術において常に懸案とされている問題であった。既述したように、ワイドドッグコンベアシステムの出現以前は、同じトローリー上での搬送は不可能であるために長い搬送部が必要とされていた。先端トローリー上のワイドドッグが出現したことにより、ある種の妨害排除カム面を注意深く整列させておけば、荷積および搬送を同じトローリー上で行うことが可能になった。本発明によれば、進退自在のドッグをパワートローリートラックの昇降移動と組み合わせて用いることにより、ジャミング(妨害ないし干渉)の問題を完全に排除することができる。図5は図1に示される移送領域を90度回転させた拡大図である。理解を容易にするために、図5ないし図11の記述においては一貫してフリートローリートラックを符号31として示す。パワートローリートラックは、符号41ではなく、ワイプインまたは受け入れパワートローリートラックを符号41Aで、またワイプアウトまたは受け渡しパワートローリートラックを符号41Bで、それぞれ示す。ワイドプッシャドッグ84の位置に対するトラック41A,41Bの位置関係が後述するカム手段またはカムバー160によって制御され、本発明において妨害の問題が発生する可能性を完全に排除している。ワイプアウトパワーチェーン40Bに対するカムダウンバー160の所定位置はその作用が損なわれない限りにおいて若干の変動が許容される。図示実施例では、カムダウンバー160はトラクションホイール152の接線の左方向に移動を開始する。それは、チェーンまたはプッシャドッグ126がカムバー160により下方退避位置に保持されていない場合において進退自在ワイドドッグ84の翼部85の側面に当たる干渉領域を先端フリートローリー50が通過するに十分なだけ、トラクションホイール152の周囲をたどってゆく。干渉領域およびカムバーに関する設計上の配慮は同様にスイッチ33においても適用されなければならない。図17には進入または入口スイッチの正面図が示されている。パワー/フリー・コンベアのためのスイッチの概略構成は当業界において周知であり、ここで詳細に説明する必要はないであろう。重要なことは、 カムバー160の近くにおいてワイプインパワートローリートラック41Aの高さがワイプアウトパワートローリートラック41Bの高さよりも高いことである。カムバー160は、ワイプインパワードッグ126A(図示せず)に進退自在ドッグ84(図示せず)の頂部上にワイプインさせて起こり得るジャミングを避けるのに十分な距離だけ延長している。図18を参照して、同様の配慮が合流または出口スイッチにも適用される。カムバー160は所要距離だけ延長していて、進退自在ドッグ84(図示せず)がカムバー160により下方退避位置に保持されている状態において、ワイプイントローリートラック41A上のワイプインプッシャドッグ(図示せず)が進退自在ドッグ84(図示せず)上をワイプインするように構成されている。カムダウンバー160は干渉領域を過ぎるまでは進退自在ドッグを解放しない。図17および図18に関して注目すべきは、カムダウンバーが図17ではカーブしているが図18では真っ直ぐなことである。既述した移送領域におけるようにカムダウンバーがカーブしている場合、ホールドバックドッグ104がカーブしているカムダウンバー160の下をも完全にワイプしなければならないため、進退自在ドッグ84とホールドバックドッグ104の高さ関係が重要となる。図示実施例ではホールドバックドッグ104は進退自在ドッグの頂上よりも1と1/8インチ(約2.86cm)だけ低くされており、したがって進退自在ドッグがカムダウンバーにより1インチ(約2.54cm)押し下げられたときに、ホールドバックドッグの頂上がなお進退自在ドッグの頂上よりも1/8インチ(約0.32c m)だけ低く、カムダウンバー160の下方をワイプできるようにされている。カムバーが真っ直ぐであるかカーブしているかは場合によって異なるが、カーブしているカムダウンバー160が用いられる場合には上述の設計事項を考慮することが不可欠である。図6には、ワイプインパワートローリートラック41A、ワイプアウトパワートローリートラック41Bおよびフリートローリートラック31の間の、カムダウンバー160の終端直前の位置関係が示されている。この地点においては、以下符号126Aとして説明されるワイプインチェーンプッシャドッグが既に進退自在ワイドドッグ84の翼部85の頂部上に到来している。この地点においては勿論干渉領域は通過しており、カムバー160が終わりになるとワイプインプッシャドッグ126Aはワイドドッグ84の頂部の陰に隠れるかあるいはその上に位置し、ジャミングの問題は生じない。図7には、フリートローリー31がカムバー160の終端を越えた直後の位置にあるものとして示されており、進退自在ドッグ84は既にその非「カムダウン位置」に復帰しており、1インチ(約2.54cm)高いことからワイプインチェーンプッシャドッグ126A上に5/8インチ(約1.59cm)噛み合っている。これは最小のインダストリアルスタンダードである。これは、ワイプアウトチェーンドッグ126Bが横移動してワイドドッグ84との間に干渉が生じ得る位置から外れたときに生じていた。図5と共に、図5にA〜Eにより示される位置にあるフリートローリー31を示す図8〜図12を参照することにより、本発明の完全な理解が得られるであろう。必要に応じて図6および図7も参照されたい。図8(図5の位置Aとして示されている)を参照して、ワイプアウトパワートローリートラック41Bはフリートローリートラック31から垂直方向に離れていて、ワイプアウトチェーンプッシャドッグ126Bが調整可能ワイドドッグ8 4に1と5/8インチ(約4.13cm)の完全な噛み合いを与えている。噛み合い距離はインダストリアルスタンダードよりも十分に大きい。これはワイドドッグのストロークを増大させたことによって実現される。図9(図5の位置Bとして示されている)は、調整可能ワイドドッグ84がカムダウンバー160に1インチ(約2.54cm)だけ押し下げられて、それによりワイプアウトチェーンプッシャドッグ126Bと進退自在ワイドドッグ84 との間にわずか5/8インチ(約1.59cm)の噛み合いを与えている位置にある先端フリートローリー50とフリートローリートラック31を示している。これらの寸法は若干の変動は許されるが、当業界において5/8インチ(約1. 59cm)の噛み合いはプッシャドッグ126Bと進退自在ドッグ84との間に生じ得る運転中の問題を防止するために実際上最小のものであると考えられている。図10(図5の位置Cとして示されている)を参照して、理解を容易にするためにワイプアウトパワートローリートラック41Bは図示省略されているがカムダウンバー160は示されている。位置Cにおいて、ワイプインパワートローリートラック41A、したがってワイプインプッシャドッグ126Aも、対応するワイプアウトプッシャドッグ126よりも1インチ(約2.54cm)高い位置において進退自在ワイドドッグ84の頂部にワイプインしている。ワイプインチェーンドッグ126Aはカムダウンバー160により下方退避位置に保持されている進退自在ワイドドッグ84の頂部上に到来しているから、カムダウンバー1 60がワイドドッグ84を干渉領域を過ぎた下方位置に保持するに十分なだけ延長している限り、横方向干渉が生ずる可能性は完全に排除される。図11(図5の位置Dとして示されている)を参照して、フリートローリー5 0がワイプアウトプッシャドッグ126B(図5)により前進せしめられてカムダウンバー160の終端直後に位置しており、一方、それまではその最大延長位置の下方1インチ(約2.54cm)に保持されていた進退自在ワイドドッグは完全に延長してワイプインプッシャドッグ126Aに1と5/8インチ(約4. 13cm)だけ噛み合い可能な位置にまで上昇している。ワイプインプッシャドッグ126Aがワイプアウトパワードッグ(図示せず)と同じ高さに復帰すると、1と5/8インチ(約4.13cm)の完全な噛み合いが実行される。図12(図5の位置Eとして示されている)を参照して、ワイプインパワートローリートラック41Aは下り坂領域42を介してその通常の高さに復帰しており、ワイプインプッシャドッグ126Aは進退自在ワイドドッグ84に1と5/ 8インチ(約4.13cm)だけ噛み合う位置に再び戻っている。ここで理解すべきことは、進退自在ワイドドッグ84のために従来可能であると考えられてきたよりも遙かに長いストロークを与えることによって上記運転方法が可能となったということである。以前は、パワー・フリー・コンベアシステムの適正な運転のために必要と考えられてきた5/8インチ(約1.59cm)の噛み合いを実現するために、およそ1と3/8インチ(約3.49cm)のストロークを用いることが必要であった。従来は、進退自在ワイドドッグ84により長いストロークを与えることは過度に長く、したがって現実に用いることのできないカウンターウエイト92を使用しなければならないと考えられてきた。しかしながら、本発明者により、ストローク増大のためにカウンターウエイトの大きさを極端に大きくする必要がないことが知見され、この知見が本発明の新規な運転方法に寄与することとなった。図13には堆積位置にある先端フリートローリー50が示されている。フリートローリー50のカウンターウエイト92は蓄積カム面162(図2)に係合し、進退自在ワイドドッグ84をその完全退避位置に退避させるに十分なだけ上昇している。進退自在ドッグ84のアクチュエータフランジ108はホールドバックドッグ104のアクチュエータフランジ107と当接する位置に持ち来され、 ホールドバックドッグ104は、カム面109がもはやチェーンプッシャドッグ126により押圧されることのない退避位置に退避する。これにより、チェーンプッシャドッグ126は常にホールドバックドッグ104と衝突しているもののその騒音発生を防止することができる。プッシャドッグ126はホールドバックドッグ104にも進退自在ワイドドッグ84にも接触しないので、後端フリートローリー50に取り付けられた蓄積カム面162が前進し、カウンターウエイト92を下降させ、進退自在ドッグ84 をプッシャドッグ126との噛み合い位置に延長させるまでの間は、フリートローりー50およびそれに取り付けられる各部品は静止状態に保持される。進退自在ワイドドッグ84が噛み合い位置に持ち来されると、フリートローリー50およびその付属部品は移動を再開する。図14を参照して、反転倒置したパワー・フリー・コンベアシステムにおいて自動車ボディあるいはその他の重量物を搬送するための本発明の用例について説明する。この実施例においてフリートローリートラック31は反対位置においてサイドサポート部材131,132によりパワートローリートラック41上に支持されている。フリートローリー50は多くの点において前述のオーバーヘッド型パワー・フリー・コンベアシステムにおけるフリートローリーと共通する。安定性を与えるために、キングピン49がサイドプレート96,96Aに取り付けられ、それによってロードキャリア58を先端フリートローリー50および後端フリートローリー55に取り付けている。既述したようにパワートローリートラック41の高さは移送地点およびスイッチ地点において異なり、これによりこれら地点における妨害の問題を回避している。また、既述した進退自在ワイドドッグ84とカウンターウエイト92との相対重量はこの実施例では反対とされる。進退自在ワイドドッグは、既述したワイドドッグ84と同様の作用をすべて保有しながら、この実施例では符号164として示され、その形状や材質あるいはそれら両方を変えて可能な限り重量の大きなものとして、それ自体がカウンターウエイトとして働き、既述チェーンプッシャドッグ126に対して1と5/8インチ(約4.13cm)だけ噛み合う完全延長位置に自重で維持される。このようなカウンタウエイト兼用の進退自在ワイドドッグ164が用いられるとき、アクチュエータレバー93はできるだけ軽量にしてカウンタウエイト16 4を収縮させないようにすることが望ましい。しかしながら、アクチュエータレバー93は、カウンタウエイト兼用の進退自在ワイドドッグ164が後端フリートローリー55上のカム面162に係合したときにそれを上昇させるに十分な強度を有するものでなければならない。ロードキャリア58上に荷物175を載置するためにピン170を設けることができる。図15および図16を参照して、フリートローリーをワークステーションに停止させるための改良された停止手段が本発明の一部として設けられている。符号170により概括的に示されるこの停止手段は、停止部材190をそのクローズ位置にまで回転させ、これにより進退自在ワイドドッグ84をストッパ171により邪魔される位置にまで下降させることにより、先端フリートローリー50をワークステーションと整列する所望位置で停止させるように働く。ストッパ17 1は、フリートローリートラック31の一部をなす第1フリートラック部材13 8および第2フリートラック部材148に対して横方向に間隔をおいて整列した所定位置に設けられる。ストッパ190をそのオープン位置にまで回転させるとフリートローリー50が解放される。停止手段170は、適当なアングル134で上方サポート部材133に固着されたクロスビーム173に取り付けられたハウジング172を有する。ハウジング172、クロスビーム173およびアングル174を溶接や締着金具その他の適当な手段を単独であるいは任意組み合わせて用いて上方サポート部材133に取り付けることができる。ハウジング172には一対の開口175が軸方向に形成され、シャフト176の通過を許容している。シャフト176はベアリング1 77内で回転するように保持され、ハウジング172を横切って延長する。ハウジング172の一側面上のベアリング支持体177の上方にギア減速モータ180が設けられる。ハウジングの開口182を通る減速モータシャフト18 1にはクランクアーム183が固着される。このクランクアームは、shふと1 76に固着されるレバー186に形成されているスロット185内を往復するカムローラ184を有する。減速モータ180の回転によりレバー186が実線で示される位置と仮想線で示される位置との間で移動する。レバー186はシャフト176に固定されているので、シャフト176は強制的に第1位置と第2位置との間で回転する。その目的は後述する。レバー186の軸とクランクアーム183の間に形成される直のために、アーム183はロック位置にあり、ストッパに働く上昇力のためにクランクアーム183を回転させない。第1またはオープン位置と第2またはクローズ位置との間で回転可能にシャフト176に設けられているのが符号190で概括的に示されるストッパであり、 ボディ部191と延長部192とを有する。ストッパ190のボディ部191はフリートローリートラック31と関連して配置されており、すなわちオープン位置であってもクローズ位置であっても、ワイドドッグ84の翼部89がボディ部191に当たらないような位置に設けられる。ストッパ190および延長部192の寸法も、図16に仮想線で示されるオープン位置にあるときに延長部192がワイドドッグ84の頂部に当たらないように選択される。フリートローリー50をステーションで停止させることが望まれる場合、カム、リミットスイッチあるいはその他の当業界に公知の手段を用いて減速モータ1 80を作動させ、シャフト181を介してクランクアーム183およびローラ1 84を回転させてレバー186を図16に実線で示される第2位置に移動させる。この第2位置への移動は同時にシャフト176をも回転させ、これによりストッパ190を回転させて図16に実線で示されるクローズ位置に持ち来す。図16に示されるように、これによりストッパ190の延長部192を進退自在ワイドドッグ84の頂部、より詳しくは翼部89に係合させ、チェーンプッシャドッグ126が頂部を通り過ぎてトローリー50をストッパ171で強制停止させる完全退避位置にワイドドッグを下降させる。ワイピング作用が進退自在ワイドドッグ84とストッパ171との間で見られると、延長部192がワイドドッグの頂上での作用を終えたときに進退自在ワイドドッグ84が再び伸張することを防止してしまうため、この潜在的問題を回避するため、進退自在ワイドドッグ84の翼部とストッパ171の前方の両方に傾斜面186がが設けられる。実験の結果、30度の角度でワイドドッグ84とストッパ171との間の差し込みの問題がすべて解決されることが判明した。当業者には明らかなことであるが、本発明の改良された停止部材190は他の手段により、横移動または必要に応じてそれに回転をも加えた運動を介して、フリートローリー50の移動経路内に進入するように構成することができ、このような構成も本発明の範囲内である。既存のパワー・フリー・コンベアシステムにおいて生じている各種の問題、特に移送および停止中に生ずる問題を注意深く分析することにより、本発明の改良されたパワー・フリー・コンベアシステムが開発され、移送中に生じ得る邪魔ないし干渉の問題を完全に排除することに成功したものである。

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