車両制御システム

申请号 JP2015106825 申请日 2015-05-26 公开(公告)号 JP6304126B2 公开(公告)日 2018-04-04
申请人 トヨタ自動車株式会社; 发明人 井上 貴司; 余 淑芬; 平 哲也; 山下 敬司; 東松 信幸; 増田 幸仁;
摘要
权利要求

走行中の道路の制限速度値を示す標記を撮影する撮影手段と、 前記撮影手段による撮影により得られた画像情報を取得し、前記制限速度値を認識する認識手段と、 前記認識手段により認識された制限速度値を設定する設定手段と、 前記設定手段により設定された制限速度値に基づいて、車両の走行速度を制限する制限手段と、 前記認識手段により認識された制限速度値が、前記設定手段により設定されてからの経過時間、または、前記設定手段により設定されてからの前記車両の走行距離の少なくともいずれか一方を計測する計測手段と、 前記計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に到達した場合、または、前記計測手段により計測された前記走行距離が所定の距離に到達した場合の少なくともいずれか一方の場合に、走行中の道路の制限速度値を推定する推定手段と、 前記設定手段により設定された制限速度値を、前記推定手段により推定された制限速度値に切り替える前に、前記推定手段により推定された制限速度値を表示装置に表示する表示手段と、 前記推定手段により推定された制限速度値が前記表示装置に表示された場合に、該推定手段により推定された制限速度値への切り替え指示があったか否かを判定する指示判定手段と、を有し、 前記指示判定手段により前記切り替え指示があったと判定された場合に、前記設定手段により設定された制限速度値を、前記推定手段により推定された制限速度値に切り替えることを特徴とする車両制御システム。前記推定手段により推定された制限速度値の信頼度を判定する信頼度判定手段を更に有し、 前記推定手段により推定された制限速度値の信頼度が、前記信頼度判定手段により第1の信頼度であると判定された場合と、該第1の信頼度より低い第2の信頼度であると判定された場合とで、前記切り替え指示がなかったと判定された場合の前記推定手段により推定された制限速度値に対する処理が異なることを特徴とする請求項1に記載の車両制御システム。前記指示判定手段は、 前記推定手段により推定された制限速度値の信頼度が、前記信頼度判定手段により第1の信頼度であると判定された場合、前記表示装置に該第1の信頼度の制限速度値が表示されてから所定時間が経過したことを条件に、前記切り替え指示があったと判定することを特徴とする請求項2に記載の車両制御システム。前記表示手段は、 前記推定手段により推定された制限速度値を、前記信頼度判定手段により判定された前記信頼度に応じた表示態様で表示することを特徴とする請求項2に記載の車両制御システム。前記表示手段は、 前記経過時間が所定の時間に到達するまでの間、または、前記走行距離が所定の距離に到達するまでの間の少なくともいずれか一方の間、前記設定手段により設定された制限速度値を、前記経過時間または前記走行距離の少なくともいずれか一方に応じた表示態様で前記表示装置に表示することを特徴とする請求項1に記載の車両制御システム。前記推定手段は、更に、 前記経過時間が所定の時間に到達する前、または、前記走行距離が所定の距離に到達する前の少なくともいずれか一方において、走行中の道路の制限速度値を推定し、 前記表示手段は、 前記設定手段に設定された制限速度値と、 前記経過時間が所定の時間に到達する前、または、前記走行距離が所定の距離に到達する前の少なくともいずれか一方において、前記推定手段により推定された制限速度値と が等しい場合、前記経過時間または前記走行距離の少なくともいずれか一方に応じて変更した前記制限速度値の表示態様を、前記設定手段により設定されたときの表示態様に戻すことを特徴とする請求項5に記載の車両制御システム。

说明书全文

本発明は、車両制御システムに関する。

車両に搭載された撮像装置により撮影された画像情報を用いて、走行中の道路の道路標識等(制限速度値を示す標記)を識別し、制限速度値を認識することで車両の速度制限を行う車両制御システムが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。

当該車両制御システムによれば、道路の各位置に配された道路標識等を車両走行中に撮影し、道路の各位置における制限速度値に基づいて車両の速度制限を行うことができる。

特開2005−128790号公報

しかしながら、上記車両制御システムの場合、撮影時の撮影条件が悪いと、撮影した画像情報から、認識すべき制限速度値を認識できない場合がある。特に、撮影条件が悪い状態が繰り返されると、一定程度の距離を走行したにも関わらず制限速度値を認識できない状態が継続することになる。この場合、上記車両制御システムでは、撮影条件が悪い状態が繰り返される前に認識した制限速度値を用いて車両の速度制限を行うことになり、現在走行中の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限を行う可能性が生じることになる。

一方で、道路標識等以外の情報(例えば、ナビゲーション装置により提供される情報等)に基づいて、道路の制限速度値を推定する技術が知られている。当該技術を用いれば、撮影された画像情報に基づいて制限速度値を認識することができなかった場合でも、道路の制限速度値を推定することができるため、該推定した制限速度値に切り替えて車両の速度制限を行うことが可能となる。

しかしながら、ナビゲーション装置により提供される情報等に基づいて推定される制限速度値が、常に、走行中の道路の制限速度値と一致しているとは限られない。ナビゲーション装置が有する情報が最新の情報でない場合には、実際の道路の制限速度値とは異なる制限速度値が推定されることがあるからである。

このため、撮影された画像情報に基づいて制限速度値を認識することができなかった場合に、直ちに、推定した制限速度値へと切り替える構成としたのでは、実際の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限を行う可能性が生じることになる。

そこで、本開示は、車両の速度制限を行う車両制御システムにおいて、道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することを目的とする。

本開示の一局面によれば、車両制御システムは、走行中の道路の制限速度値を示す標記を撮影する撮影手段と、前記撮影手段による撮影により得られた画像情報を取得し、前記制限速度値を認識する認識手段と、前記認識手段により認識された制限速度値を設定する設定手段と、前記設定手段により設定された制限速度値に基づいて、車両の走行速度を制限する制限手段と、前記認識手段により認識された制限速度値が、前記設定手段により設定されてからの経過時間、または、前記設定手段により設定されてからの前記車両の走行距離の少なくともいずれか一方を計測する計測手段と、前記計測手段により計測された前記経過時間が所定の時間に到達した場合、または、前記計測手段により計測された前記走行距離が所定の距離に到達した場合の少なくともいずれか一方の場合に、走行中の道路の制限速度値を推定する推定手段と、前記設定手段により設定された制限速度値を、前記推定手段により推定された制限速度値に切り替える前に、前記推定手段により推定された制限速度値を表示装置に表示する表示手段と、前記推定手段により推定された制限速度値が前記表示装置に表示された場合に、該推定手段により推定された制限速度値への切り替え指示があったか否かを判定する指示判定手段と、を有し、前記指示判定手段により前記切り替え指示があったと判定された場合に、前記設定手段により設定された制限速度値を、前記推定手段により推定された制限速度値に切り替えることを特徴とする。

このように上記車両制御システムでは、画像情報に基づいて認識した制限速度値が設定されてからの経過時間または走行距離を計測し、所定の時間に到達した場合、または所定の距離に到達した場合に、推定手段により推定された制限速度値を表示する。

これにより、車両の搭乗者は、認識すべき制限速度値を車両制御システムが認識できなかった蓋然性が高いこと、及び、現在走行中の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限を行う可能性が生じたこと、を把握することができる。この結果、車両の搭乗者が、制限速度値の切り替えを行うことで、現在走行中の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することができる。

また、上記車両制御システムでは、推定手段により推定された制限速度値を表示した際に、切り替え指示があったか否かを判定し、切り替え指示があったと判定した場合に、推定手段により推定された制限速度値への切り替えを行う。

これにより、車両の搭乗者は、推定された制限速度値を見て、適切な制限速度値であるか否かを判断したうえで、切り替えを行うことが可能となる。この結果、道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することができる。

本開示は、車両の速度制限を行う車両制御システムにおいて、道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することが可能となる。

設定制御システムの一例を示す図である。

制限速度設定用ECUのハードウェア構成の一例を示す図である。

制限速度設定用ECUの機能構成を示す図である。

制限速度値推定部の機能構成の一例を示す図である。

信頼度判定部の機能構成及び信頼度情報の一例を示す図である。

表示制御部の機能構成及び表示設定情報の一例を示す図である。

制限速度設定部による制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。

信頼度判定部による信頼度算出処理の流れを示すフローチャートである。

表示制御部及び設定部による確認表示及び設定処理の流れを示すフローチャートである。

表示制御部及び設定部による確認表示及び設定処理の流れを示すフローチャートである。

従来の車両制御システムにおける表示装置の表示例を示す図である。

第1の実施形態に係る車両制御システムにおける表示装置の第1の表示例を示す図である。

第1の実施形態に係る車両制御システムにおける表示装置の第2の表示例を示す図である。

第1の実施形態に係る車両制御システムにおける表示装置の第3の表示例を示す図である。

第2の実施形態における制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。

第2の実施形態における制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。

第2の実施形態に係る車両制御システムにおける表示装置の表示例を示す図である。

第3の実施形態に係る制限速度設定用ECUの機能構成の一例を示す図である。

第3の実施形態における制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。

第3の実施形態に係る車両制御システムにおける表示装置の表示例を示す図である。

以下、本発明の各実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、以下の各実施形態では、車両の速度制限において上限速度値として設定される制限速度値のうち、道路標識や路面表示等(以下、代表して道路標識と称す)に基づく制限速度値は、情報元の信頼度=高の制限速度値として扱うものとする。また、道路標識以外の情報に基づいて推定される制限速度値(推定制限速度値)は、情報元の信頼度=中または低の制限速度値として扱うものとする。したがって、設定される上限速度値が、道路標識に基づく制限速度値から、道路標識以外の情報に基づいて推定される推定制限速度値(つまり、信頼度が劣る制限速度値)に切り替わることを、"制限速度値の信頼度が劣化する"と表現する。

また、信頼度の高い道路標識に基づく制限速度値であっても、取得した直後と取得してから所定時間経過した後(または所定距離走行した後)とでは、信頼度に差がある。そこで、道路標識に基づく制限速度値を取得してから時間が経過すること(または走行距離が蓄積されること)を、"制限速度値の信頼度が劣化方向に進む"と表現する。

以下、かかる表現を用いて各実施形態の説明を行う。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省く。

[第1の実施形態] <1.設定制御システムの構成> はじめに、車両の速度制限において、上限速度値を設定する設定制御システムの構成について説明する。図1は、設定制御システムの一例を示す図である。図1に示すように、設定制御システム100は、撮像装置111と、ナビゲーション装置112と、通信装置113と、センサ114とを有する。また、設定制御システム100は、制御装置の一例である制限速度設定用ECU(Electronic Control Unit)120と、表示装置131と、音声出装置132とを有する。なお、本実施形態における設定制御システム100は、アクセルペダル141やエンジン142等と接続された他のECU140と接続されることで、車両制御システムを形成する。

撮像装置111は、走行中の道路の制限速度値を示す標記である道路標識を撮影し、撮影により得られた画像情報を制限速度設定用ECU120に送信する。ナビゲーション装置112は、走行中の車両の位置を識別し、車両が走行している道路について予め記憶している制限速度値に関する情報を、ナビゲーション情報として制限速度設定用ECU120に送信する。

通信装置113は、他の車両と通信することで取得した、他の車両に設定されている制限速度値を、車々間通信情報として制限速度設定用ECU120に送信する。また、通信装置113は、インターネット等のネットワークに接続することで、車両が走行している道路についての制限速度値に関する情報を取得したり、道路形状や道路状況、天候等の車両が走行している道路の周辺環境の情報を取得したりする。更に、通信装置113は、インターネット等のネットワークに接続することで、現在、車両が走行している道路の渋滞状況、割り込み状況、追い越し中か否か等の走行シーン情報を取得する。なお、通信装置113は、ネットワークに接続することで取得した各種情報を、ネットワーク通信情報として制限速度設定用ECU120に送信する。

センサ114は、周辺を走行する車両の走行速度を検出する。センサ114は、検出した周辺車両の走行速度を、センサ情報として制限速度設定用ECU120に送信する。

制限速度設定用ECU120は、制限速度値(道路標識に基づく制限速度値または道路標識以外の情報に基づいて推定される推定制限速度値)を導出し、導出した制限速度値を上限速度値として他のECU140に設定する。制限速度設定用ECU120の当該機能は、制限速度設定プログラムが実行されて、制限速度設定用ECU120が制限速度設定部121として機能することにより実現される。

なお、制限速度設定用ECU120において、制限速度設定プログラムが実行される際に用いられる信頼度情報及び表示設定情報はそれぞれ信頼度情報格納部122または表示設定情報格納部123に格納される。

表示装置131は、他のECU140に上限速度値として設定されている制限速度値を制限速度表示画面に表示する。また、表示装置131は、他のECU140に上限速度値として設定されている制限速度値が、信頼度が劣る制限速度値に切り替わる場合に、運転者に確認させるための確認表示画面を表示する。更に、表示装置131は、確認表示画面において運転者により入力された指示を、制限速度設定用ECU120に送信する。

音声出力装置132は、制限速度設定用ECU120より出力されるメッセージ等を音声データとして出力する。

他のECU140は、制限速度設定用ECU120により上限速度値として設定された制御速度値やアクセルペダル141の出力等に基づいてエンジン142を制御することで、車両の速度制限を行う制限手段である。また、他のECU140は車両の速度制限に加え、車両の現在の走行速度や、走行中の道路を過去に走行した際に設定されていた制限速度値の履歴情報等を、他ECU情報として制限速度設定用ECU120に送信する。

なお、図1の例では、撮像装置111、ナビゲーション装置112、通信装置113、センサ114を制限速度設定用ECU120に接続することで、これらの装置からの各種情報を制限速度設定用ECU120に入力する構成とした。しかしながら、これらの装置は他のECU140等に接続し、これらの装置からの各種情報は、他のECU140等を介して制限速度設定用ECU120に入力するように構成してもよい。

また、図1の例では、制限速度設定用ECU120を他のECU140とは別体のECUとして設ける構成としたが、制限速度設定用ECU120により実現される機能を、例えば、他のECU140において実現させるように構成してもよい。

<2.制限速度設定用ECUのハードウェア構成> 次に、制限速度設定用ECU120のハードウェア構成について説明する。図2は、制限速度設定用ECU120のハードウェア構成の一例を示す図である。

図2に示すように、制限速度設定用ECU120は、CPU(Central Processing Unit)201、RAM(Random Access Memory)202、接続部203、ROM204を備える。なお、制限速度設定用ECU120の各部は、バス205を介して相互に接続されているものとする。

CPU201は、ROM204に格納されたプログラム(制限速度設定プログラム等)を実行するコンピュータである。

RAM202は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等の主記憶装置である。RAM202は、ROM204に格納されたプログラムがCPU201によって実行される際に展開される、作業領域として機能する。また、ROM204に格納されたプログラムがCPU201によって実行されることで生成される情報を一時的に保持する、保持領域として機能する。

接続部203は、撮像装置111やナビゲーション装置112等、各種装置と接続され、各種装置との間で情報を送受信するためのインタフェースである。

ROM204は、EPROMやEEPROM等の主記憶装置であり、CPU201により実行されるプログラム(制限速度設定プログラム等)や当該プログラムが実行される際に用いられる情報(例えば、信頼度情報や表示設定情報等)を格納する。

<3.制限速度設定用ECUの機能構成> 次に、制限速度設定部121として機能する制限速度設定用ECU120の機能構成について説明する。図3は、制限速度設定用ECU120の機能構成の一例を示す図である。図3に示すように、制限速度設定部121は、道路標識認識部301と、制限速度値推定部302と、信頼度判定部303と、表示制御部304と、指示受付部305と、設定部306とを有する。

道路標識認識部301は、撮像装置111が撮影することにより得た画像情報より、制限速度値を表示する道路標識を認識することで、道路標識に基づく制限速度値を取得する。

制限速度値推定部302は、ナビゲーション装置112より送信されたナビゲーション情報や、通信装置113より送信された車々間通信情報及びネットワーク通信情報、センサ114より送信されたセンサ情報等に基づいて、推定制限速度値等を算出する。

信頼度判定部303は、信頼度情報格納部122に格納された信頼度情報に基づいて、制限速度値推定部302において算出された推定制限速度値の信頼度を算出する。また、信頼度判定部303は、算出した信頼度に基づいて、制限速度値推定部302により算出された推定制限速度値の中から、運転者に確認させるべき推定制限速度値を、"制限速度値の設定候補"として決定する。

表示制御部304は、信頼度判定部303において決定された制限速度値の設定候補を、確認表示画面を介して表示装置131に表示する。また、他のECU140に上限速度値として設定されている制限速度値を、制限速度表示画面を介して表示装置131に表示する。なお、表示制御部304では、上限速度値として設定されている制限速度値の表示装置131への表示を、表示設定情報格納部123に格納された表示設定情報に基づいて制御する。

指示受付部305は、表示装置131に表示された確認表示画面に対して、運転者が入力した指示を受け付け、指示内容を設定部306に通知する。

設定部306は、指示受付部305より通知された指示内容に応じた制限速度値を、他のECU140に対して上限速度値として設定する。

<4.制限速度値推定部の機能構成> 次に、制限速度設定部121に含まれる制限速度値推定部302の更なる詳細な機能構成について図4を用いて説明する。図4は、制限速度値推定部302の詳細な機能構成の一例を示す図である。

図4に示すように、制限速度値推定部302は、複数の推定部(第1の推定部400、第2の推定部410、第3の推定部420、第4の推定部430)を有する。また、制限速度値推定部302は、複数の車速範囲算出部(第1の車速範囲算出部440、第2の車速範囲算出部450、第3の車速範囲算出部460)を有する。

第1の推定部400には、ナビゲーション情報取得部401がナビゲーション装置112より取得したナビゲーション情報から、制限速度情報抽出部402が抽出した制限速度値に関する情報が通知される。ナビゲーション情報には、現在、車両が走行している道路の制限速度値に関する情報が含まれており、制限速度情報抽出部402では、ナビゲーション情報から制限速度値に関する情報を抽出することができる。第1の推定部400では、制限速度情報抽出部402より通知された制限速度値に関する情報を、第1の推定制限速度値として出力する。

第2の推定部410には、センサ情報取得部411がセンサ114より取得したセンサ情報に基づいて、走行速度算出部412が算出した周辺車両の走行速度が通知される。第2の推定部410では、周辺車両の走行速度に基づいて、走行中の道路の制限速度値を推定し、第2の推定制限速度値として出力する(例えば、周辺車両の走行速度に対して所定の係数を乗算した値を算出することで第2の推定制限速度値を推定する)。

第3の推定部420には、車々間通信情報取得部421が通信装置113より取得した車々間通信情報に基づいて、設定速度抽出部422が抽出した、周辺車両に設定されている制限速度値に関する情報が通知される。第3の推定部420では、設定速度抽出部422より通知された制限速度値に関する情報を、第3の推定制限速度値として出力する。

第4の推定部430には、ネットワーク通信情報取得部431が通信装置113より取得したネットワーク通信情報に基づいて、制限速度情報抽出部432が抽出した制限速度値に関する情報が入力される。ネットワーク通信情報には、現在、車両が走行している道路の制限速度値に関する情報が含まれており、制限速度情報抽出部432では、ネットワーク通信情報から制限速度値に関する情報を抽出することができる。第4の推定部430では、制限速度情報抽出部432より通知された制限速度値に関する情報を、第4の推定制限速度値として出力する。

第1の車速範囲算出部440には、ネットワーク通信情報取得部431が通信装置113より取得したネットワーク通信情報から、周辺環境情報抽出部433が抽出した周辺環境情報が通知される。周辺環境情報には、現在、車両が走行している道路の道路形状や時間帯ごとの道路状況、走行中の車両の位置における天候等が含まれる。第1の車速範囲算出部440では、周辺環境情報抽出部433より通知された周辺環境情報に基づいて、想定されうる走行速度の範囲を第1の設定車速範囲として算出し、出力する。

第2の車速範囲算出部450には、ネットワーク通信情報取得部431が通信装置113より取得したネットワーク通信情報から、走行シーン情報抽出部434が抽出した走行シーン情報が通知される。また、他ECU情報取得部451が他のECU140より取得した他ECU情報から、走行速度取得部452が取得した現在の自車両の走行速度が通知される。

第2の車速範囲算出部450では、走行シーン情報に含まれる、渋滞、割り込み、追い越し中か否かなどの車両運転状況と周辺車両との関係を示す情報と、自車両の走行速度とに基づいて、想定されうる走行速度の範囲を第2の設定車速範囲として算出し、出力する。

第3の車速範囲算出部460には、他ECU情報取得部451が他のECU140より取得した他ECU情報から、履歴情報取得部453が取得した、現在、車両が走行している道路において過去に設定された制限速度値が、設定車速履歴情報として通知される。第3の車速範囲算出部460では、履歴情報取得部453より通知された、設定車速履歴情報に基づいて、想定されうる走行速度の範囲を第3の設定車速範囲として算出し、出力する。

<5.信頼度判定部の機能構成及び信頼度情報の説明> 次に、信頼度判定部303の機能構成及び信頼度情報格納部122に格納される信頼度情報の詳細について図5を用いて説明する。

図5(a)は、信頼度判定部303の機能構成の一例を示す図である。図5(a)に示すように、信頼度判定部303は、重み算出部501と、重み比較部502と、候補決定部503とを有する。

重み算出部501は、制限速度値推定部302により出力された第1〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲を取得する。また、重み算出部501は、取得した第1〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲に対応する重み情報を、信頼度情報格納部122より取得する。

更に、重み算出部501は、第1〜第4の推定制限速度値のうち、値が同じ推定制限速度値ごとに重み情報を加算することで、それぞれの推定制限速度値の重み加算値を算出する。なお、それぞれの推定制限速度値が、第1〜第3の設定車速範囲内に含まれない場合には、当該設定車速範囲に対応する重み情報を更に加算する。

重み比較部502は、重み算出部501において算出されたそれぞれの推定制限速度値の重み加算値を、所定の閾値と比較する。重み加算値が所定の閾値以上であった場合には、当該推定制限速度値を候補決定部503に通知する。

候補決定部503は、重み比較部502より通知された推定制限速度値が1つであった場合には、当該推定制限速度値を、信頼度=中の制限速度値の設定候補と決定する。また、候補決定部503は、重み比較部502より通知された推定制限速度値が2つ以上であった場合には、当該推定制限速度値を、信頼度=低の制限速度値の設定候補と決定する。更に、候補決定部503は、重み比較部502より通知された推定制限速度値がなかった場合には、信頼度=なしと判定する。

図5(b)は、信頼度判定部303の重み算出部501が重み加算値を算出する際に用いる重み情報が記録された信頼度情報510の一例を示す図である。なお、信頼度情報510は、信頼度情報格納部122に格納されている。

図5(b)に示すように、信頼度情報510は、情報の項目として"推定される情報"と、"重み情報"とが含まれる。"推定される情報"には、第1の推定部400〜第4の推定部430よりそれぞれ出力される情報の名称が記録される。"重み情報"には、第1の推定部400〜第4の推定部430よりそれぞれ出力される情報に対応する重み情報が記録される。

図5(b)の例によれば、第1の推定部400より出力される"第1の推定制限速度値"の重み情報は"3"であり、第2の推定部410より出力される"第2の推定速度制限値"の重み情報は"2"である。また、第3の推定部420より出力される"第3の推定速度制限値"の重み情報は"2"であり、第4の推定部430より出力される"第4の推定速度制限値"の重み情報は"5"である。

更に、第1〜第3の車速範囲算出部440〜460より出力される"第1〜第3の設定車速範囲"の重み情報は、それぞれ"−2"、"−3"、"−1"である。

図5(c)は、制限速度値推定部302により出力された第1〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲の具体例を示す図である。図5(c)に示す具体例を用いて、信頼度判定部303の動作について更に詳細に説明する。

"シーン1"の場合、重み算出部501は、第1の推定制限速度値="60km/h"、第2の推定制限速度値="40km/h"、第4の推定制限速度値="60km/h"を取得するとともに、それぞれの重み情報として、"3"、"2"、"5"を取得する。更に、重み算出部501は、それぞれの推定制限速度値の重み加算値を以下のように算出する。 ・推定制限速度値="60km/h"の重み加算値=3+5=8 ・推定制限速度値="40km/h"の重み加算値=2 ここで、推定制限速度値が"60km/h"の場合、第1〜第3の設定車速範囲のいずれにも含まれるため、第1〜第3の設定車速範囲に対応付けられた重み情報は、"60km/h"の重み加算値には加算されない。

一方、推定制限速度値が"40km/h"の場合、第3の設定車速範囲に含まれないため、第3の設定車速範囲に対応付けられた重み情報="−1"が、"40km/h"の重み加算値に加算される。この結果、"40km/h"の重み加算値は、最終的に以下のようになる。 ・推定制限速度値="40km/h"の重み加算値=2+(−1)=1 重み比較部502は、"60km/h"の重み加算値及び"40km/h"の重み加算値を、所定の閾値(例えば、"4")と比較する。ここで、"60km/h"の重み加算値は"8"であることから重み比較部502では、所定の閾値以上であると判定し、"40km/h"の重み加算値は"1"であることから、重み比較部502では、所定の閾値未満であると判定する。これにより、重み比較部502は、推定制限速度値="60km/h"を候補決定部503に通知する。

候補決定部503は、重み比較部502より通知された推定制限速度値が"60km/h"のみであるため、当該推定制限速度値を、信頼度=中の制限速度値の設定候補と決定する。

一方、"シーン2"の場合、 ・推定制限速度値="60km/h"の重み加算値=3+2=5 ・推定制限速度値="80km/h"の重み加算値=5 となり、候補決定部503には、推定制限速度値="60km/h"と推定制限速度値="80km/h"とが通知される。このため、候補決定部503では、これらの推定制限速度値を、信頼度=低の制限速度値の設定候補と決定する。

また、"シーン3"の場合、 ・推定制限速度値="80km/h"の重み加算値=3 ・推定制限速度値="60km/h"の重み加算値=2+5=7 ・推定制限速度値="40km/h"の重み加算値=2+(−2)+(−3)+(−1)=−4 となり、候補決定部503には、推定制限速度値="60km/h"が通知される。このため、候補決定部503では、当該推定制限速度値を、信頼度=中の制限速度値の設定候補と決定する。

更に、"シーン4"の場合、 ・推定制限速度値="60km/h"の重み加算値=3+(−2)+(−1)=0 ・推定制限速度値="80km/h"の重み加算値=2+(−2)+(−1)=−1 となり、候補決定部503には何も通知されない。このため、候補決定部503では、信頼度=なしと判定するとともに、制限速度値の設定候補もなしと判定する。

このように信頼度判定部303では、制限速度値の設定候補とその信頼度を表示制御部304に通知する。

<6.表示制御部の機能構成及び表示設定情報の説明> 次に、表示制御部304の機能構成及び表示設定情報格納部123に格納される表示設定情報の詳細について図6を用いて説明する。

図6(a)は、表示制御部304の機能構成の一例を示す図である。図6(a)に示すように、表示制御部304は、確認表示制御部601と設定値表示制御部602とを有する。

確認表示制御部601は、信頼度判定部303より制限速度値の設定候補が通知された場合に、現在設定されている制限速度値を、通知された制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者に確認させるための確認表示画面を表示する。

具体的には、信頼度判定部303より、信頼度=中の制限速度値の設定候補が通知された場合には、当該通知された制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者に確認させる確認表示画面を表示する。

また、信頼度判定部303より、信頼度=低の制限速度値の設定候補が複数通知された場合には、運転者に1の制限速度値の設定候補を選択させる確認表示画面を表示する。

なお、信頼度判定部303より、信頼度=なしが通知された場合には、確認表示制御部601は、確認表示画面を表示することなく推定制限速度値がないことを設定値表示制御部602に通知する。

設定値表示制御部602は、他のECU140に上限速度値として設定される制限速度値を、表示設定情報格納部123に格納された表示設定情報に応じた表示態様で、制限速度表示画面に表示する。

図6(b)は、表示設定情報格納部123に格納された表示設定情報600の一例を示す図である。図6(b)に示すように、表示設定情報600の情報の項目には、"信頼度"と"表示設定"とが含まれ、"表示設定"には、更に、"表示色"、"反転有無"、"線種"、"表示内容"が含まれる。

"信頼度"には、信頼度判定部303において判定される制限速度値の設定候補の信頼度の区分けが記録される。"表示色"、"反転有無"、"線種"、"表示内容"には、それぞれの信頼度に応じた表示内容及び表示態様が記録される。

表示設定情報600の例では、信頼度="高"の場合、制限速度表示画面には、白色の実線文字で、道路標識に基づく制限速度値が表示される。一方、信頼度="中"の場合、制限速度表示画面には、確認表示画面において運転者が確認した制限速度値の設定候補が、緑色の反転実線文字で表示される。同様に、信頼度="低"の場合、制限速度表示画面には、確認表示画面において表示された複数の制限速度値の設定候補の中から、運転者が選択した1の制限速度値の設定候補が、オレンジ色の破線文字で表示される。

更に、信頼度="なし"の場合、制限速度表示画面には、白色の実線文字で、"待機"なる文字が表示される。

<7.制限速度値設定処理の流れ> 続いて、制限速度設定部121による制限速度値設定処理の流れについて説明する。図7は、制限速度設定部121による制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。

制限速度設定用ECU120が起動すると、制限速度設定部121が制限速度値設定処理を開始する。ステップS701において、制限速度設定部121の道路標識認識部301は、道路標識に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tまたは走行距離Dの計測を開始する。なお、本実施形態では、制限速度値設定処理の開始時に道路標識に基づく制限速度値が取得され、当該制限速度値が制限速度表示画面に表示されているものとする。

ステップS702において、道路標識認識部301は、撮像装置111より送信された画像情報を解析する。そして、道路標識に基づく制限速度値を新たに取得したか否かを判定する。

ステップS702において、道路標識に基づく制限速度値を新たに取得していないと判定した場合には、ステップS707に進む。ステップS707において、道路標識認識部301は、経過時間Tが所定時間に到達したか否か(あるいは走行距離Dが所定距離に到達したか否か)を判定する。

ステップS707において、所定時間に到達していない(あるいは所定距離に到達していない)と判定した場合には、ステップS712に進む。ステップS712において、道路標識認識部301は、制限速度値設定処理の終了指示が入力されたか否かを判定する。ステップS712において、終了指示が入力されていないと判定された場合には、ステップS702に戻る。

このように、道路標識認識部301では、経過時間Tが所定時間に到達するまでの間(あるいは走行距離Dが所定距離に到達するまでの間)、道路標識に基づく制限速度値を新たに取得したか否かを監視する。

そして、ステップS702において、制限速度値を新たに取得したと判定した場合には、ステップS703に進む。

ステップS703において、道路標識認識部301は、計測中の経過時間Tまたは走行距離Dを一旦リセットする。ステップS704において、制限速度設定部121の設定部306は、道路標識認識部301において取得された道路標識に基づく制限速度値を、他のECU140に上限速度値として設定する。

ステップS705において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、ステップS704において設定された制限速度値を、信頼度="高"に応じた表示態様で、制限速度表示画面に表示する。

ステップS706において、道路標識認識部301は、経過時間Tまたは走行距離Dの計測を再び開始し、ステップS707に進む。

このように、道路標識認識部301では道路標識に基づく制限速度値を取得するたびに、経過時間Tまたは走行距離Dをリセットし、他のECU140の上限速度値を、取得した道路標識に基づく制限速度値により上書きする。

一方、道路標識に基づく制限速度値を新たに取得する前に、経過時間Tが所定時間に到達した場合(あるいは、走行距離Dが所定距離に到達した場合)には、ステップS708に進む。

ステップS708において、制限速度設定部121の表示制御部304は、制限速度値の信頼度が劣化することを示す表示を行う。具体的には、制限速度表示画面において、制限速度値の表示を点滅させることで、現在設定中の制限速度値が、信頼度が劣る制限速度値に切り替わることを運転者に報知する。

ステップS709において、制限速度設定部121の制限速度値推定部302は、第1の推定制限速度値〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲を算出する。ステップS710において、制限速度設定部121の信頼度判定部303は、ステップS708において算出した第1の推定制限速度値〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲に基づいて、それぞれの推定制限速度値の重み加算値を算出する。更に、信頼度判定部303は算出した重み加算値に基づいて、制限速度値の設定候補を決定する。なお、信頼度判定部303によるステップS710の信頼度算出処理の詳細は後述する。

ステップS711において、表示制御部304は、現在設定中の制限速度値を、ステップS710において決定された制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者に確認させるための確認表示画面を表示する。また、制限速度設定部121の指示受付部305は、表示された確認表示画面に対して運転者が入力した指示を受け付ける。更に、制限速度設定部121の設定部306は、指示受付部305が受け付けた指示内容に応じた制限速度値を、上限速度値として他のECU140に設定する。なお、表示制御部304、指示受付部305、設定部306によるステップS711の確認表示及び設定処理の詳細は後述する。

ステップS712において、道路標識認識部301は、制限速度値設定処理の終了指示が入力されたか否かを判定する。ステップS712において、終了指示が入力されていないと判定された場合には、ステップS702に戻る。一方、入力されたと判定された場合には、制限速度値設定処理を終了する。

<8.信頼度算出処理の流れ> 続いて、ステップS710の信頼度算出処理の流れについて、図8を用いて説明する。図8は、信頼度判定部303による信頼度算出処理の流れを示すフローチャートである。

ステップS801において、信頼度判定部303の重み算出部501は、信頼度情報510に基づいて、それぞれの推定制限速度値について重み加算値を算出する。

ステップS802において、信頼度判定部303の重み比較部502は、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値があるか否かを判定する。ステップS802において、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値がないと判定した場合には、ステップS803に進む。ステップS803において、候補決定部503は、信頼度=なしと判定し、信頼度算出処理を終了する。

一方、ステップS802において、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値があると判定された場合には、ステップS804に進む。ステップS804において、候補決定部503は、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値が複数あるか否かを判定する。

ステップS804において、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値が1つであると判定された場合には、ステップS805に進む。ステップS805において、候補決定部503は、信頼度=中と判定し、当該1の推定制限速度値を制限速度値の設定候補に決定した後、信頼度算出処理を終了する。

一方、ステップS804において、重み加算値が所定の閾値以上となる推定制限速度値が複数あると判定された場合には、ステップS806に進む。ステップS806において、候補決定部503は、信頼度=低と判定し、当該複数の推定制限速度値を制限速度値の設定候補に決定した後、信頼度算出処理を終了する。

<9.確認表示及び設定処理の流れ> 続いて、ステップS711の確認表示及び設定処理の流れについて、図9及び図10を用いて説明する。図9及び図10は、表示制御部304、指示受付部305及び設定部306による確認表示及び設定処理の流れを示すフローチャートである。

ステップS901において、表示制御部304の確認表示制御部601は、信頼度判定部303において判定された信頼度が"中"であるか否かを判定する。ステップS901において、信頼度が"中"であると判定された場合には、ステップS902に進む。

ステップS902において、表示制御部304の確認表示制御部601は、現在設定中の制限速度値を制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者に確認させるための確認表示画面を表示する。ステップS903において、指示受付部305は、確認表示画面において運転者による指示が入力されたか否かを判定する。

ステップS903において、運転者による指示が入力されていないと判定された場合には、ステップS904に進む。ステップS904において、表示制御部304の確認表示制御部601は、確認表示画面を表示してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS904において、所定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS903に戻る。

一方、ステップS904において所定時間が経過したと判定された場合には、ステップS906に進む。ステップS906において、指示受付部305は、現在設定中の制限速度値を、確認表示画面に表示された制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者が確認したと判定する。このように、指示受付部305では、信頼度="中"の制限速度値の設定候補が確認表示画面に表示された場合であって、表示後に運転者による指示が入力されなかった場合には、運転者が当該設定候補を確認したと判定する。

ステップS907において、設定部306は、制限速度値の設定候補として確認表示画面に表示された制限速度値を、上限速度値として他のECU140に送信する。ステップS908において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、他のECU140に設定された制限速度値を、信頼度="中"の表示態様で、制限速度表示画面に表示する。

一方、ステップS903において、運転者による指示が入力されたと判定された場合には、ステップS905に進む。ステップS905において、指示受付部305は、確認表示画面において、運転者が確認指示を入力したか、キャンセル指示を入力したかを判定する。

ステップS905において、確認指示を入力したと判定された場合には、ステップS906に進み、ステップS906からステップS908の処理を行う。なお、ステップS906からステップS908の処理は既に説明済みであるため、ここでは説明を省略する。

このように、指示受付部305では、信頼度="中"の制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示した場合であって、運転者により確認指示が入力された場合も、運転者が当該設定候補を確認したと判定する。

一方、ステップS905において、キャンセル指示を入力したと判定された場合には、ステップS909に進む。ステップS909において、設定部306は、他のECU140に対して、現在設定中の制限速度値をキャンセルするよう指示する。

このように、指示受付部305では、信頼度="中"の制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示した場合であって、運転者が積極的にキャンセル指示を入力した場合には、運転者が制限速度値のキャンセルを望んでいると判定する。

続いて、信頼度="中"以外の信頼度であると判定された場合の処理について説明する。ステップS901において、信頼度="中"ではないと判定されると、図10のステップS1001に進む。

ステップS1001において、表示制御部304の確認表示制御部601は、信頼度判定部303において判定された信頼度が"低"であるか否かを判定する。ステップS1001において、信頼度が"低"であると判定された場合には、ステップS1002に進む。

ステップS1002において、表示制御部304の確認表示制御部601は、複数の制限速度値の設定候補の中から、1の制限速度値の設定候補を運転者が選択するための確認表示画面を表示する。ステップS1003において、指示受付部305は、確認表示画面において運転者による指示が入力されたか否かを判定する。

ステップS1003において、運転者による指示が入力されていないと判定された場合には、ステップS1004に進む。ステップS1004において、確認表示制御部601は、確認表示画面を表示してから所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS1004において、所定時間が経過していないと判定された場合には、ステップS1003に戻る。

一方、ステップS1003において所定時間が経過したと判定された場合には、ステップS1005に進む。ステップS1005において、指示受付部305は、現在設定中の制限速度値を制限速度値の設定候補へと切り替えることを運転者が望んでいないと判定する。更に、設定部306は、現在設定中の制限速度値をキャンセルするよう、他のECU140に指示する。

更に、ステップS1006において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、信頼度=なしの表示態様で、信頼度=なしの表示内容("待機")を制限速度表示画面に表示する。

このように、信頼度="低"の制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示した場合であって、表示後に運転者による指示が入力されなかった場合には、運転者が制限速度値のキャンセルを望んでいると判定する。

一方、ステップS1003において、運転者による指示が入力されたと判定された場合には、ステップS1007に進む。ステップS1007において、指示受付部305は、確認表示画面において、運転者が選択指示及び確認指示を入力したか、あるいはキャンセル指示を入力したかを判定する。

ステップS1007においてキャンセル指示を入力したと判定された場合には、ステップS1005に進む。なお、ステップS1005及びステップS1006の処理は既に説明済みであるため、ここでは説明を省略する。

このように、信頼度="低"の制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示した場合であって、運転者が積極的にキャンセル指示を入力した場合も、運転者が制限速度値のキャンセルを望んでいると判定する。

一方、ステップS1007において、運転者が選択指示及び確認指示を入力したと判定された場合には、ステップS1008に進む。ステップS1008において、指示受付部305は、確認表示画面に表示された複数の制限速度値の設定候補の中から、運転者により選択された1の制限速度値の設定候補を、運転者が確認したと判定する。

ステップS1009において、設定部306は、運転者が確認した1の制限速度値の設定候補を、上限速度値として設定すべき制限速度値として他のECU140に送信する。ステップS1010において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、他のECU140に設定された制限速度値を、信頼度="低"の表示態様で、制限速度表示画面に表示する。

一方、ステップS1001において、信頼度が"低"ではないと判定された場合には、ステップS1005に直接進む。信頼度が"低"ではないということは、信頼度=なしであると判定することができる。

この場合、運転者に確認させることなく、設定部306は、現在設定中の制限速度値をキャンセルするよう、他のECU140に指示する(ステップS1005)。更に、ステップS1006において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、信頼度=なしの表示態様で、信頼度=なしの表示内容("待機")を制限速度表示画面に表示する。

<10.表示例> 次に、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の表示例について説明する。なお、ここでは、従来の車両制御システムにおける表示装置の表示例と対比しながら説明を行う。

<10.1 従来の車両制御システムにおける表示装置の表示例> はじめに、従来の車両制御システムにおける表示装置の表示例について説明する。図11は、従来の車両制御システムにおける表示装置の表示例を示す図である。

図11において、太矢印1101は、走行を開始してからの経過時間または走行距離を示しており、それぞれの経過時間(または走行距離)において、道路標識1111〜1113が撮影されたとする。このうち、道路標識1111、1113は撮影により得られた画像情報に基づいて制限速度値が取得されたことを示している。一方、道路標識1112は、撮影条件が悪かったために、画像情報に基づいて制限速度値が取得できなかったことを示している。

従来の車両制御システムでは、道路標識に基づく制限速度値の取得と並行して、ナビゲーション装置より取得した情報に基づいて、制限速度値を推定する。推定制限速度値1121〜1123は、ナビゲーション装置より取得した情報に基づいて推定した制限速度値を示している。

更に、矩形帯1131は、それぞれの経過時間または走行距離において設定される制限速度値を示している。なお、従来の車両制御システムでは、道路標識に基づく制限速度値とナビゲーション装置より取得した情報に基づいて推定した推定制限速度値とが、優先条件に基づいて切り替えて設定される。

図11の例では、道路標識1111に基づく制限速度値が取得された場合、当該制限速度値(="60km/h")が設定されている。また、道路標識1112に基づく制限速度値が取得できなかった場合、推定制限速度値1122(="60km/h")が設定されている。更に、道路標識1113に基づく制限速度値が取得された場合、当該制限速度値(="60km/h")が設定されている。

この結果、制限速度表示画面1141〜1150には、設定された制限速度値として、"60km/h"が継続して表示されることになる。

このように、従来の車両制御システムの場合、上限速度値として設定されている制限速度値が、道路標識に基づく制限速度値であるのか、ナビゲーション装置により取得した情報に基づいて推定された推定制限速度値であるのかを、運転者が区別することができない。この結果、信頼度の劣る制限速度値によって速度制限が行われていることを運転者が知らずに運転を行うことになる。

<10.2 本実施形態に係る設定制御システムにおける表示装置の第1の表示例> 続いて、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第1の表示例について説明する。図12は、第1の実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第1の表示例を示す図である。

なお、図12の例は、道路標識1112に基づく制限速度値を取得することができず、道路標識1111に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tが所定時間に到達した場合(または走行距離Dが所定距離に到達した場合)の表示例を示している。

図12に示すように、道路標識1111に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tが所定時間に到達するまでは(または走行距離Dが所定距離に到達するまでは)、上限速度値として、制限速度値="60km/h"が設定される(矩形帯1231参照)。また、制限速度表示画面1241〜1246には、道路標識1111に基づく制限速度値が表示される。

一方、道路標識1111に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tが所定時間に到達したすると(または走行距離Dが所定時間に到達したとすると)、制限速度表示画面1247において、表示中の制限速度値が点滅する。これにより、運転者は、現在設定中の制限速度値が、信頼度が劣る制限速度値に切り替えられることを認識することができる。

制限速度表示画面1247において、表示中の制限速度値が一定時間点滅すると、表示装置131には、確認表示画面1248が表示される。図12に示すように、確認表示画面1248には、経過時間Tが所定時間に到達した時点(または走行距離Dが所定距離に到達した時点)で、信頼度判定部303の候補決定部503において決定された、制限速度値の設定候補1221が表示される。なお、図12の例は、候補決定部503において、信頼度=中の制限速度値の設定候補(="60km/h")が決定された場合を示している。

確認表示画面1248が表示されたことに応じて、運転者が"する"ボタンを押圧すると(あるいは所定時間指示を入力しないと)、確認表示画面1248に表示された制限速度値の設定候補1221が、上限速度値として他のECU140に送信される。

このため、表示装置131の制限速度表示画面1249には、新たに設定した制限速度値(="60km/h")が表示される。なお、制限速度表示画面1249には、新たに設定された制限速度値が信頼度=中の表示態様(緑色の反転実線文字)で表示される。

一方、確認表示画面1248が表示されたことに応じて、運転者が"しない"ボタンを押圧すると、現在設定中の制限速度値がキャンセルされる(この場合、制限速度値に基づく車両の速度制限が停止される)。このため、表示装置131の制限速度表示画面1251には、白色の実線で、"待機"なる文字が表示される。

信頼度=中の制限速度値(="60km/h")または"待機"の表示は、道路標識1113に基づく制限速度値が新たに取得されるまで継続する(制限速度表示画面1250または1252参照)。次の道路標識1113に基づく制限速度値が取得されると、経過時間Tまたは走行距離Dはリセットされ、取得した制限速度値(図12の例では、"60km/h")が、上限速度値として新たに他のECU140に設定される。この結果、車両の速度制限が停止していた場合にあっては、制限速度値に基づく車両の速度制限が再開され、制限速度表示画面1253、1254には、新たに設定された制限速度値が表示される。

このように、本実施形態に係る設定制御システム100では、現在設定中の制限速度値を、信頼度が劣る制限速度値に切り替える際に、制限速度表示画面において現在設定中の制限速度値の表示を点滅させることで、運転者に対して切り替え予告を行う。また、信頼度の劣る制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示することで、当該制限速度値の設定候補へと切り替えることを、運転者に確認させる。更に、信頼度が劣る制限速度値へと切り替えた後は、信頼度に応じた表示態様で制限速度値を表示し、設定中の制限速度値が、信頼度が劣る制限速度値であることを明示する。

この結果、信頼度が劣る制限速度値によって速度制限が行われていることを運転者が認識できるようになる。

<10.3 本実施形態に係る設定制御システムにおける表示装置の第2の表示例> 続いて、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第2の表示例について説明する。図13は、第1の実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第2の表示例を示す図である。

なお、図12との違いは、候補決定部503において、信頼度=低の複数の制限速度値の設定候補が決定されている点である。

図13に示すように、確認表示画面1348には、経過時間Tが所定時間に到達した時点(または走行距離Dが所定距離に到達した時点)で、信頼度判定部303の候補決定部503において決定された複数の制限速度値の設定候補1221が表示される。信頼度=低の制限速度値の設定候補は複数(図13の例では、"60km/h"と"80km/h"の2つ)あるため、確認表示画面1348には、複数の制限速度値の設定候補が表示される。

確認表示画面1348が表示されたことに応じて、運転者が1の制限速度値の設定候補として"60km/h"を選択し、"選択"ボタンを押圧すると、選択された1の制限速度値の設定候補("60km/h")が上限速度値として他のECU140に設定される。

このため、表示装置131の制限速度表示画面1349には、新たに設定した制限速度値(="60km/h")が表示される。なお、制限速度表示画面1349には、新たに設定された制限速度値が信頼度=低の表示態様(オレンジ色の実線文字)で表示される。

一方、確認表示画面1348が表示されたことに応じて、運転者が"しない"ボタンを押圧すると(あるいは所定時間指示を入力しないと)、現在設定中の制限速度値がキャンセルされる。このため、表示装置131の制限速度表示画面1251には、白色の実線で、"待機"なる文字が表示される。

信頼度=低の制限速度値(="60km/h")または"待機"の表示は、次の道路標識1113に基づく制限速度値が新たに取得されるまで継続する(制限速度表示画面1350または1252参照)。次の道路標識1113に基づく制限速度値が取得されると、経過時間Tまたは走行距離Dはリセットされ、取得した制限速度値(図13の例では、"60km/h")が上限速度値として新たに他のECU140に設定される。この結果、例えば、車両の速度制限が停止していた場合にあっては、制限速度値に基づく車両の速度制限が再開され、制限速度表示画面1253、1254には、新たに設定された制限速度値が表示される。

このように、本実施形態に係る設定制御システム100では、信頼度が劣る制限速度値への切り替えを運転者に確認させるにあたり、信頼度=低の場合には、複数の制限速度値の設定候補から1の制限速度値の設定候補を運転者に選択させる。また、運転者が積極的に"選択"ボタンを押圧しない限り、信頼度=低の制限速度値の設定候補が選択されることはない。更に、運転者が"しない"ボタンを押圧するか、所定時間指示を入力しなかった場合には、現在設定中の制限速度値がキャンセルされる。この結果、運転者は制限速度値を選択して切り替えることができる。

<10.4 本実施形態に係る設定制御システムにおける表示装置の第3の表示例> 続いて、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第3の表示例について説明する。図14は、第1の実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の第3の表示例を示す図である。

なお、図12との違いは、候補決定部503において、信頼度=なし(制限速度値の設定候補なし)と判定されている点である。

図14に示すように、道路標識1111に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tが所定時間に到達すると(または走行距離Dが所定時間に到達すると)、制限速度表示画面1247において、表示中の制限速度値が点滅する。これにより、運転者は、現在設定中の制限速度値が、信頼度が劣る制限速度値に切り替えられることを認識する。

制限速度表示画面1247において、表示中の制限速度値が一定時間点滅すると、現在設定中の制限速度値がキャンセルされる(この場合、制限速度値に基づく車両の速度制限が停止される)。このため、表示装置131の制限速度表示画面1441には、白色の実線で"待機"なる文字が表示される。

"待機"の表示は、次の道路標識1113に基づく制限速度値が取得されるまで継続する(制限速度表示画面1442参照)。次の道路標識1113に基づく制限速度値が取得されると、経過時間Tまたは走行距離Dはリセットされ、取得した制限速度値(図14の例では、"60km/h")が設定される。この結果、制限速度値に基づく車両の速度制限が再開され、制限速度表示画面1243、1244には、設定された制限速度値が表示される。

このように、本実施形態に係る設定制御システム100では、現在設定中の制限速度値がキャンセルされる場合に、制限速度表示画面において制限速度値の表示を点滅させることで、運転者に対してキャンセル予告を行う。この結果、運転者は制限速度値がキャンセルされることを予め認識することができる。

<11.まとめ> 以上の説明から明らかなように、本実施形態では、 ・計測した経過時間Tが所定時間に到達(または走行距離Dが所定距離に到達)した場合に、信頼度=高の制限速度値から信頼度が劣る制限速度値へと切り替える構成とした。 ・信頼度=高の制限速度値から信頼度が劣る制限速度値へと切り替える前に、または制限速度値をキャンセルする前に、現在設定中の制限速度値を点滅表示させることで、運転者に対して切り替え予告またはキャンセル予告を行う構成とした。

これにより、運転者は、認識すべき制限速度値を道路標識認識部が認識できなかった蓋然性が高いこと、及び、現在走行中の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限を行う可能性が生じたこと、を把握することができる。この結果、運転者が、制限速度値の切り替えを行うことで、現在走行中の道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することができる。

また、本実施形態では、 ・信頼度=高の制限速度値から信頼度が劣る制限速度値へと切り替える前に、制限速度値の設定候補を確認表示画面に表示し、運転者に確認させる構成とした。 ・信頼度=中の制限速度値の設定候補の場合には、運転者が積極的にキャンセルしない限り、確認表示画面に表示された設定候補が設定されるように構成した。また、信頼度=低の制限速度値の設定候補の場合には、運転者が積極的に選択しない限り、選択した設定候補が設定されることがないように構成した。 ・信頼度=高の制限速度値から信頼度が劣る制限速度値へと切り替えた後は、信頼度に応じた表示態様で、制限速度値を表示する構成とした。

これにより、運転者は、設定候補を確認表示画面で確認し、適切な設定候補であるか否かを判断したうえで、切り替えを行うことが可能となる。この結果、道路の制限速度値とは異なる制限速度値で速度制限が行われることを回避することができる。

[第2の実施形態] 上記第1の実施形態では、計測した経過時間Tが所定時間に到達し(または走行距離Dが所定距離に到達し)、信頼度=高の制限速度値から信頼度が劣る制限速度値へと切り替える際の表示処理について説明した。これに対して、第2の実施形態では、計測した経過時間Tが所定時間に到達するまでの間(または走行距離Dが所定距離に到達するまでの間)の表示処理について説明する。

上述したとおり、計測した経過時間Tが所定時間に到達するまでの間(または走行距離Dが所定距離に到達するまでの間)、他のECU140には、上限速度値として、道路標識に基づく制限速度値が設定される。このため、当該期間における制限速度値の信頼度は"高"として扱われる。

しかしながら、道路標識に基づく制限速度値のように情報元の信頼度が高い制限速度値であっても、取得してからの時間が経過すると(あるいは、走行距離が蓄積されると)、信頼度は劣化方向に進む。そこで、第2の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値の信頼度が劣化方向に進んでいることを、運転者が認識できるようにする。以下、第2の実施形態について説明する。

<1.制限速度値設定処理の流れ> はじめに、第2の実施形態における制限速度値設定処理の流れについて説明する。図15、図16は、制限速度値設定処理の流れを示すフローチャートである。なお、図15、図16に示すフローチャートの各工程うち、図7に示すフローチャートと同様の工程については同じ参照番号を付し、ここでは説明を省略する。

図15における図7との違いは、ステップS1501、S1502、S1503である。また、図16における図7との違いは、ステップS1601、S1602である。図15に示すように、ステップS701またはS706において経過時間Tまたは走行距離Dの計測が開始されると、ステップS1501またはS1502において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、カウンタnに"1"を代入する。

なお、カウンタnは、劣化方向に進む信頼度の進み具合を示すパラメータである。本実施形態においては、カウンタnが大きくなるにつれて、制限速度表示画面における制限速度値の文字色が、制限速度表示画面の背景色に近づいていく。これにより、運転者は、道路標識に基づく制限速度値の信頼度が、劣化方向に進んでいることを認識することができる。

ステップS1503において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、経過時間Tに基づいて、表示レベルnと(n+1)との差に対応する時間が経過したか否かを判定する。あるいは、走行距離Dに基づいて、表示レベルnと(n+1)との差に対応する距離が蓄積されたか否かを判定する。なお、表示レベルnと(n+1)との差(つまり、表示レベルが1段階進むこと)に対応する時間または距離は、予め定義されているものとする。

ステップS1503において、表示レベルnと(n+1)との差に対応する時間が経過していない(または距離が蓄積されていない)と判定した場合には、図16のステップS707に進む。一方、ステップS1503において、表示レベルnと(n+1)との差に対応する時間が経過した(または距離が蓄積された)と判定した場合には、図16のステップS1601に進む。

ステップS1601において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、カウンタnをインクリメントする。ステップS1602において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、現在設定中の制限速度値を、表示レベルnで表示する。なお、表示レベルnに対応する文字色は、予め定義されているものとする。

これにより、道路標識に基づく制限速度値を取得してからの時間の経過とともに(あるいは走行距離の蓄積とともに)、カウンタnが増加していくことになり、カウンタnに応じた文字色で現在設定中の制限速度値が表示されることになる。この結果、運転者は道路標識に基づく制限速度値の信頼度が、劣化方向に進んでいることを認識することができる。

<2.表示例> 次に、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の表示例について説明する。図17は、第2の実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の表示例を示す図である。なお、図17に示す各要素のうち、図12に示した各要素と同じ要素については、同じ参照番号を付すこととし、ここでは説明を省略する。

図12との違いは、制限速度表示画面1741〜1746、1747、1748である。制限速度表示画面1741、1742は、表示レベル1の制限速度表示画面である。また、制限速度表示画面1743、1744、1745、1746は、それぞれ、表示レベル2、3、4、5の制限速度表示画面である。

このように、本実施形態によれば、道路標識1111に基づく制限速度値が設定されてからの時間経過に伴って(あるいは走行距離の蓄積に伴って)、制限速度値の文字色が、制限速度表示画面の背景色に近づいていく。これにより、運転者は、道路標識1111に基づく制限速度値の信頼度が劣化方向に進んでいることを認識することができる。

[第3の実施形態] 上記第2の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値が設定されてからの経過時間Tまたは走行距離Dに応じて、道路標識に基づく制限速度値の信頼度が劣化方向に進むものとして説明した。

しかしながら、道路標識に基づく制限速度値の信頼度は、時間の経過または走行距離の経過に比例して劣化方向に進むとは限らない。例えば、時間が経過した場合であっても、道路標識以外の情報に基づいて算出される制限速度値の設定候補が、道路標識に基づく制限速度値と同じであれば、道路標識に基づく制限速度値は、信頼度は劣化方向に進んでいないと判断することができる。

このようなことから、第3の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値の信頼度の劣化方向への進み具合を、制限速度値の設定候補に基づいて見直し、見直した進み具合に基づいて、制限速度値の表示を行う。以下、第3の実施形態について第2の実施形態との相違点を中心に説明する。

<1.制限速度設定用ECUの機能構成> はじめに、制限速度設定部1800として機能する第3の実施形態における制限速度設定用ECU120の機能構成について説明する。図18は、制限速度設定用ECU1820の機能構成の一例を示す図である。図18に示すように、制限速度設定部1800は、図3を用いて説明した、制限速度設定用ECU120の構成要素に加え、更に比較部1801を有する。

比較部1801は、現在設定中の制限速度値と、信頼度判定部303において決定された制限速度値の設定候補とを比較し、両者が等しい場合に、表示制御部304に通知する。

表示制御部304は、上記第2の実施形態で説明した表示制御部304と同様の機能を有する。ただし、現在設定中の制限速度値を、表示レベルnで制限速度表示画面に表示するにあたり、比較部1801から通知があった場合には、表示レベルnをリセットする(初期状態に戻す)。

<2.制限速度値設定処理の流れ> 次に、制限速度設定部1800による制限速度値設定処理の流れについて説明する。本実施形態における制限速度値設定処理は、図15に示すフローチャートと、図19に示すフローチャートとを組み合わせた処理となる。なお、図15に示すフローチャートは、上記第2の実施形態において説明済みであるため、ここでは説明を省略する。また、図19に示すフローチャートの各工程のうち、図16に示すフローチャートと同様の工程については同じ参照番号を付し、ここでは説明を省略する。図19における図16との違いは、ステップS1901〜S1908である。

ステップS1503において、表示レベルnと(n+1)との差に対応する時間または距離に到達したと判定した場合には、ステップS1901に進む。

図19に示すように、ステップS1901において、制限速度値推定部302は、第1の推定制限速度値〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲を算出する。ステップS1902において、信頼度判定部303は、ステップS1901において算出した第1の推定制限速度値〜第4の推定制限速度値及び第1〜第3の設定車速範囲に基づいて、それぞれの推定制限速度値の重み加算値を算出する。更に、信頼度判定部303は、算出した重み加算値に基づいて、制限速度値の設定候補を決定する。なお、ステップS1902の信頼度算出処理の詳細は既に図8を用いて説明済みであるため、ここでは詳細な説明を省略する。

ステップS1903において、比較部1801は、ステップS1902の信頼度算出処理において、信頼度=中の制限速度値の設定候補が算出されたか否かを判定する。ステップS1903において、信頼度=中の制限速度値の設定候補が算出されたと判定された場合には、ステップS1904に進む。

ステップS1904において、比較部1801は、算出された制限速度値の設定候補が、現在設定中の制限速度値と等しいか否かを判定する。ステップS1904において、等しいと判定された場合には、ステップS1905において、カウンタnをリセットして、カウンタnに1を代入する。

更に、ステップS1906において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、現在設定中の制限速度値を、表示レベルnで表示する。

一方、ステップS1903において、信頼度=中の制限速度値の設定候補が算出されなかったと判定された場合には、ステップS1907に進む。また、ステップS1904において、算出された制限速度値の設定候補が、現在設定中の制限速度値と等しくないと判定された場合には、ステップS1907に進む。

ステップS1907において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、カウンタnをインクリメントする。また、ステップS1908において、表示制御部304の設定値表示制御部602は、現在設定中の制限速度値を、表示レベルnで表示する。

このように、本実施形態では、道路標識に基づく制限速度値を設定してからの時間経過に伴って(あるいは走行距離の蓄積に伴って)、制限速度値の表示レベルを変える。一方で、現在設定中の制限速度値の信頼度の劣化方向への進み具合を制限速度値の設定候補に基づいて見直す。そして、現在設定中の制限速度値が、算出された制限速度値の設定候補と等しければ、信頼度が劣化方向に進んでいないと判定し、表示レベルをリセットする(初期状態に戻す)。これにより、道路標識に基づく制限速度値を、信頼度の劣化方向への実際の進み具合に応じた表示レベルで表示することができるようになる。

<3.本実施形態に係る設定制御システムにおける表示装置の表示例> 次に、本実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の表示例について説明する。図20は、第3の実施形態に係る設定制御システム100における表示装置131の表示例を示す図である。なお、図17と同じ要素については、同じ参照番号を付すこととし、ここでは説明を省略する。

図20に示すように、時間が経過する前(または走行距離が蓄積される前)は、制限速度表示画面1741及び1742では表示レベル1で制限速度値を表示する。これに対して、時間が経過すると(または走行距離が蓄積されると)、信頼度判定部303では制限速度値の設定候補を算出する。

ここでは、制限速度値の設定候補="60km/h"が信頼度=中で算出されたとする。この場合、"設定中の制限速度値=算出された制限速度値の設定候補"が成立するため、表示制御部304の設定値表示制御部602では、表示レベルnをリセットする。この結果、制限速度表示画面2001には、設定中の制限速度値が表示レベル1で表示される。

なお、信頼度判定部303において、信頼度=中の制限速度値の設定候補が算出されなかった場合、あるいは、信頼度=中の制限速度値の設定候補が算出されたが、現在設定中の制限速度値と等しくなかった場合には、表示レベルはリセットされない。このため、制限速度表示画面1743には、表示レベル2の制限速度値が表示され、制限速度表示画面1744、1745、1746には、表示レベル3、4、5の制限速度値が表示される。

なお、表示レベルnがリセットされた場合も、リセットされてからの時間が経過すると(あるいは走行距離が蓄積されると)、再び、表示レベルnが変更される。

制限速度表示画面2003、2004は、表示レベルnが一旦リセットされてから、時間が経過したことで(あるいは走行距離が蓄積されたことで)、制限速度値が、再び表示レベル=2、3で表示されたことを示している。

なお、表示レベルが変更される状況になると、信頼度判定部303では、制限速度値の設定候補を算出する。

つまり、図20では明記しなかったが、制限速度表示画面2003が表示される際にも、"設定中の制限速度値=算出された制限速度値の設定候補"が成立するか否かが判定され、成立すると判定された場合には、表示レベルがリセットされる。

なお、表示レベルのリセットの有無に関わらず、道路標識1111に基づく制限速度値が取得されてからの経過時間Tまたは走行距離Dの計測は、継続して行われる。そして、経過時間Tが所定時間に到達した場合または走行距離Dが所定距離に到達した場合には、図19のステップS708〜S711の処理が実行される。

この結果、道路標識以外の情報に基づいて算出された推定制限速度値が、信頼度に応じた表示態様で制限速度表示画面1249、1250に表示される。

なお、図20の例では、点線2000に図12の表示例を表示したが、図13または図14の表示例が表示されてもよい。

<4.まとめ> 以上の説明から明らかなように、本実施形態では、上記第2の実施形態に加え、 ・道路標識に基づく制限速度値の表示に際して、時間経過または走行距離の蓄積に起因して信頼度が劣化方向に進むことを前提として制御される表示レベルを、制限速度値の設定候補に基づいて見直す構成とした。 ・設定中の制限速度値が、算出された制限速度値の設定候補と等しい場合には、信頼度が劣化方向に進んでいないと判定し、表示レベルをリセットする構成とした。

この結果、本実施形態に係る設定制御システム100によれば、運転者は、道路標識に基づく制限速度値の信頼度の劣化方向への進み具合を、正確に把握することができる。

[その他の実施形態] 上記第2の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値が設定されてからの時間経過に伴って(あるいは走行距離の蓄積に伴って)、制限速度値の文字色が、制限速度表示画面の背景色に近づいていくように構成した。しかしながら、道路標識以外の情報に基づく推定制限速度値が設定されてからの時間経過に伴って(あるいは走行距離の蓄積に伴って)、推定制限速度値の文字色が制限速度表示画面の背景色に近づいていくように構成してもよい。

上記第1乃至第3の実施形態では、信頼度の劣る制限速度値によって速度制限が行われていることを、表示により運転者に報知する構成とした。しかしながら、運転者への報知は表示に限定されず、音声を用いてもよい。例えば、運転者に対する切り替え予告やキャンセル予告は、音声メッセージを用いてもよい。

また、上記第1乃至第3の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tまたは走行距離Dを計測し、経過時間Tが所定の時間に到達したら、または、走行距離Dが所定の距離に到達したら、制限速度値の切り替えを行う構成とした。しかしながら、本発明はこれに限定されず、経過時間T及び走行距離Dの両方を計測し、経過時間Tが所定の時間に到達し、かつ、走行距離Dが所定の距離に到達した場合に、制限速度値の切り替えを行うように構成してもよい。

また、上記第1乃至第3の実施形態では、道路標識に基づく制限速度値を取得してからの経過時間Tまたは走行距離Dに基づいて、上限速度値として設定されている制限速度値の切り替えを行う構成とした。しかしながら、制限速度値の切り替えの条件は、経過時間Tまたは走行距離Dに限定されず、他の条件であってもよい。

なお、上記実施形態に挙げた構成等に、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した構成に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。

100 :設定制御システム 120 :制限速度設定用ECU 121 :制限速度設定部 122 :信頼度情報格納部 123 :表示設定情報格納部 140 :他のECU 301 :道路標識認識部 302 :制限速度値推定部 303 :信頼度判定部 304 :表示制御部 305 :指示受付部 306 :設定部 501 :重み算出部 502 :重み比較部 503 :候補決定部 601 :確認表示制御部 602 :設定値表示制御部 1801 :比較部

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