Counter device

申请号 JP2012241929 申请日 2012-11-01 公开(公告)号 JP2014092047A 公开(公告)日 2014-05-19
申请人 Denso Corp; 株式会社デンソー; 发明人 KATO KIMIMICHI;
摘要 PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a counter device suppressed in increase of costs.SOLUTION: A counter device has a first microcomputer (10) and a second microcomputer (20) detecting the number of pulses of a crank signal. The crank signal is input to the first microcomputer and the second microcomputer, and the first microcomputer and the second microcomputer are electrically connected. The first microcomputer detects a first count number at a detection timing, and transmits the first count number to the second microcomputer, and the second microcomputer detects a second count number at a determination timing after the lapse of a processing time estimated for input of the first count number to the second microcomputer, from the detection timing, calculates a determination value by adding a maximum integral number not over a value obtained by dividing an allowable delay time from the detection timing to the determination timing, by a pulse period of the crank signal, to the first count number, and compares the determination value and the second count number.
权利要求
  • クランクが所定角度回転する毎に信号レベルがHiレベルとLoレベルに交互に切り替わるクランク信号に含まれるパルスの数を検出する第1マイコン(10)と第2マイコン(20)を有するカウンター装置であって、
    前記クランク信号は、前記第1マイコンと前記第2マイコンそれぞれに入力され、前記第1マイコンと前記第2マイコンとは電気的に接続された構成となっており、
    前記第1マイコンは、
    検出タイミングにおける前記クランク信号のパルスの数である第1カウント数(N1)を検出し、
    前記第1カウント数を前記第2マイコンに送信し、
    前記第2マイコンは、
    前記検出タイミングから、前記第1カウント数が前記第2マイコンに入力されるまでにかかることが期待される処理時間以上経過した判定タイミングにおける、前記クランク信号のパルスの数である第2カウント数(N2)を検出し、
    前記第1カウント数に、前記検出タイミングから前記判定タイミングまでの許容遅延時間(T2)を、前記クランク信号のパルス周期(T1)で割った値を超えない最大の整数を加算した判定値を算出し、
    前記判定値と前記第2カウント数とを比較することで、前記第1マイコンと前記第2マイコンそれぞれに入力される前記クランク信号が一致しているか否かを判定することを特徴とするカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記第1マイコンから前記第1カウント数が入力されるまでに実際にかかった入力時間を算出し、
    前記入力時間が、前記許容遅延時間を越えない場合、前記判定値と前記第2カウント数とを比較することで、前記第1マイコンと前記第2マイコンそれぞれに入力される前記クランク信号が一致しているか否かを判定し、
    前記入力時間が、前記許容遅延時間を越える場合、前記第1マイコンと前記第2マイコンとで通信異常が生じているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記判定値と前記第2カウント数とが一致しない場合、前記第2カウント数に異常があると判定し、
    前記第2カウント数に異常があると判定した場合、前記第2カウント数が前記判定値に等しいと補正することを特徴とする請求項2に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記第1マイコンと前記第2マイコンとで通信異常が生じていると判定した場合、エラーカウンターをインクリメントし、
    前記エラーカウンターが所定値以上の場合、通信異常と判定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記エラーカウンターが所定値以上の場合、リセットカウンターをインクリメントし、
    前記リセットカウンターが所定値以上の場合、前記第1マイコンにリセット要求することを特徴とする請求項4に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記第1マイコンと前記第2マイコンとで通信異常が生じていると判定した場合、前記第1マイコンと前記第2マイコンそれぞれに入力される前記クランク信号が一致しているか否かを判定することを保留する判定保留中フラグをセットし、
    前記入力時間が、前記許容遅延時間を越えないことが連続して起きた場合、前記判定保留中フラグをリセットすることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、
    前記第1マイコンと前記第2マイコンとで通信異常が生じていると判定した場合、通信異常であることを示す通信異常中フラグをセットし、
    前記入力時間が、前記許容遅延時間を越えないことが連続して起きた場合、前記通信異常中フラグをリセットすることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のカウンター装置。
  • 前記第2マイコンは、入力される複数の信号の処理に優先順位をつけており、
    前記第1マイコンは、前記第2マイコンに信号を送信した際に、受信を受理されなかった場合、再送処理を行う機能を有しており、
    前記判定タイミングは、前記優先順位と前記再送処理に基づいて設定されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のカウンター装置。
  • 说明书全文

    本発明は、クランク信号に含まれるパルスの数を検出する第1マイコンと第2マイコンを有するカウンター装置に関するものである。

    従来、例えば特許文献1に示されるように、センサECU、TCMECU、及び、点火ECUを備える車両制御システムが提案されている。 この車両制御システムでは、センサECUからTCMECUにクランクに関する情報が渡され、TCMECUから点火ECUに点火タイミングに関する情報が与えられる。 そして、点火ECUによって、イグナイタがクランク角に同期するように制御される。

    特開2004−190662号公報

    上記したように、特許文献1に示される車両制御システムでは、センサECUからTCMECU、TCMECUから点火ECUに情報が与えられる構成となっている。 これに対して、クランクが所定角度回転する毎に信号レベルがHiレベルとLoレベルに交互に切り替わるクランク信号が、対象となる原動機(エンジンなど)を制御する2つのECUそれぞれに入される構成も考えられる。 この構成において、各ECUは、原動機を高精度に制御するために、クランク信号に同期している必要がある。 そこで、一方のECUから他方のECUに、クランク信号に含まれるパルスの数(クランク信号の信号レベルがLoレベルからHiレベルへ変化する際の立ち上がりエッジの数)をカウントしたカウント数を送信し、他方のECUにて自身が算出したカウント数と入力されたカウント数とが同一か否かを判定する。 こうすることで、第1マイコンと第2マイコンとで、クランク信号に同期しているか否かを判定する。 このような構成において、エンジンが高速回転すると、一方のECUから他方のECUにカウント数が入力するまでにかかる時間(入力時間)が、クランク信号のパルス周期よりも長くなる場合がある。 この場合、第1マイコンと第2マイコンとはクランク信号に同期しているにも関わらず、第1マイコンと第2マイコンとはクランク信号に同期していないと判定される。 このような不具合は、高速処理するECUを採用したり、ECU間の通信に高速の通信ネットワークを採用したりすれば、解決することもできる。 しかしながら、その場合、コストが嵩む、という問題が生じる。

    そこで、本発明は上記問題点に鑑み、コストが嵩むことが抑制されたカウンター装置を提供することを目的とする。

    上記した目的を達成するために、本発明は、クランクが所定角度回転する毎に信号レベルがHiレベルとLoレベルに交互に切り替わるクランク信号に含まれるパルスの数を検出する第1マイコン(10)と第2マイコン(20)を有するカウンター装置であって、クランク信号は、第1マイコンと第2マイコンそれぞれに入力され、第1マイコンと第2マイコンとは電気的に接続された構成となっており、第1マイコンは、検出タイミングにおけるクランク信号のパルスの数である第1カウント数(N1)を検出し、第1カウント数を第2マイコンに送信し、第2マイコンは、検出タイミングから、第1カウント数が第2マイコンに入力されるまでにかかることが期待される処理時間以上経過した判定タイミングにおける、クランク信号のパルスの数である第2カウント数(N2)を検出し、第1カウント数に、検出タイミングから判定タイミングまでの許容遅延時間(T2)を、クランク信号のパルス周期(T1)で割った値を超えない最大の整数を加算した判定値を算出し、判定値と第2カウント数とを比較することで、第1マイコンと第2マイコンそれぞれに入力されるクランク信号が一致しているか否かを判定することを特徴とする。

    パルス周期をT1、許容遅延時間をT2とすると、許容遅延時間T2をパルス周期T1で割った値を超えない最大の整数とは、ガウス記号でもって、[T2/T1]と表される。 また、第1カウント数をN1、第2カウント数をN2とすると、判定値は、N1+[T2/T1]と表される。 第2マイコン(20)は、N1+[T2/T1]とN2とを比較することで、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)それぞれに入力されるクランク信号が一致しているか否か、すなわち、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)とが、クランク信号に同期しているか否かを判定する。

    パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも長く、第1マイコン(10)から第2マイコン(20)への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じていない場合、[T2/T1]は0となる。 そのため、判定値はN1と等しくなる。 この場合、第2マイコン(20)は、判定値N1と第2カウント数N2とが等しいと判定し、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)とが、クランク信号に同期していると判定する。

    これとは異なり、パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも短く、第1マイコン(10)から第2マイコン(20)への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じている場合、[T2/T1]は1以上の整数となる。 カウント数は、パルス周期T1を1に換算した値に等しく、通信遅れは、許容遅延時間T2によって表される。 したがって、遅れをカウント数に換算した値は、T2/T1の整数値によって表され、それを数学的に表現すると、[T2/T1]となる。 したがって、第1カウント数N1に[T2/T1]が加算された判定値は、第2カウント数N2に等しくなる。 以上により、第1マイコン(10)から第2マイコン(20)への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じた場合においても、第2マイコン(20)は、判定値N1+[T2/T1]と第2カウント数N2とが等しいと判定し、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)とが、クランク信号に同期していると判定する。

    以上、示したように、クランクが早く回転し、パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも短くなったとしても、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)とが、クランク信号に同期していると判定される。 このように、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)それぞれの処理速度と通信速度に関係せずに、クランク信号に同期しているか否かが判定される。 そのため、第1マイコン(10)及び第2マイコン(20)として、処理速度の遅い廉価版を採用することができ、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)との通信に高速の通信ネットワークを採用しなくともよくなる。 この結果、カウンター装置(100)のコストが嵩むことが抑制される。

    上記構成では、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)との間で、カウンター装置(100)で容認することのできない通信遅れ(通信異常)が生じている場合においても、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)とが、クランク信号に同期しているか否かが判定される。

    そのため、通信異常を判定するために、第2マイコンは、第1マイコンから第1カウント数が入力されるまでに実際にかかった入力時間を算出し、入力時間が、許容遅延時間を越えない場合、判定値と第2カウント数とを比較することで、第1マイコンと第2マイコンそれぞれに入力されるクランク信号が一致しているか否かを判定し、入力時間が、許容遅延時間を越える場合、第1マイコンと第2マイコンとで通信異常が生じているか否かを判定する構成が好適である。 これにより、クランク信号に同期しているか否かだけではなく、通信異常も判定される。

    上記のように、第2マイコン(20)は、入力時間が許容遅延時間を越えない場合に、第1マイコン(10)と第2マイコン(20)がクランク信号に同期しているか否かを判定する。 入力時間が許容遅延時間を越えない場合、第1マイコン(10)に異常はなく、且つ、通信異常も生じていないことになり、判定値は正常であることが期待される。 そうであるにも関わらず、両者が不一致になる場合、第2カウント数に異常があることが期待される。

    そこで、第2マイコンは、判定値と第2カウント数とが一致しない場合、第2カウント数に異常があると判定し、第2カウント数に異常があると判定した場合、第2カウント数が判定値に等しいと補正する構成が好ましい。 これにより、第2カウント数が補正される。

    第1実施形態に係るカウンター装置の概略構成を示すブロック図である。

    パルス周期が許容遅延時間よりも長い場合における、クランク信号、第1カウント数、及び、第2カウント数それぞれを説明するための概念図である。

    パルス周期が許容遅延時間よりも短い場合における、クランク信号、第1カウント数、及び、第2カウント数それぞれを説明するための概念図である。

    通信障害が生じた場合における、クランク信号、第1カウント数、及び、第2カウント数それぞれを説明するための概念図である。

    第1マイコンのクランク信号の処理を説明するフローチャートである。

    第2マイコンのクランク信号の処理を説明するフローチャートである。

    第2マイコンの判定処理を説明するフローチャートである。

    以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
    (第1実施形態)
    図1〜図7に基づいて、本実施形態に係るカウンター装置を説明する。 図1に示すように、カウンター装置100は、要部として、第1マイコン10と、第2マイコン20と、を有する。 マイコン10,20とは互いに電気的に接続されており、クランクが所定角度回転する毎に信号レベルがHiレベルとLoレベルに交互に切り替わるクランク信号が、マイコン10,20それぞれに入力される。

    本実施形態に係る第1マイコン10は、噴射・点火制御を行い、第2マイコン20は、プレイグの検出を行う。 マイコン10,20それぞれは、高精度に噴射・点火制御を行うために、クランク信号に同期している。 クランク信号の同期は、後述するように、第1マイコン10で検出された第1カウント数N1、第2マイコン20で検出された第2カウント数N2、クランク信号のパルス周期T1、及び、許容遅延時間T2に基づいて、判定される。 このクランク信号の同期判定が、カウンター装置100の主たる特徴点である。 この点については、後で詳説する。

    図1に示すように、第1マイコン10は、要部として、第1CPU11と、クランク信号に含まれるパルスの立ち上がりエッジを検出する毎に、その立ち上がりエッジをカウントする第1カウンター12と、データを記憶する第1メモリ13と、第2マイコン20と通信を行うための第1通信ドライバー14と、を有する。 同じく、第2マイコン20は、要部として、第2CPU21と、クランク信号の立ち上がりエッジをカウントする第2カウンター22と、データを記憶する第2メモリ23と、第1マイコン10と通信を行うための第2通信ドライバー24と、を有する。

    クランクには、等間隔に歯が形成されており、クランクが一定の速度で回転している場合、図2〜図4に示すように、マイコン10,20それぞれに入力されるクランク信号の立ち上がりエッジの間隔は、一定となる。 したがって、エッジの間隔に相当するクランク信号のパルス周期T1も一定となる。 しかしながら、クランクには欠け歯があり、その欠け歯のために、クランクが一回転すると、一度だけ、マイコン10,20それぞれに入力される立ち上がりエッジの入力間隔が、パルス周期T1よりも長くなる。 マイコン10,20それぞれは、この入力間隔の長さを事前に検出していたパルス周期T1と比較することで、欠け歯を検出する。 カウンター12,22それぞれは、欠け歯を検出すると、カウントしていた数をクリアし、再び、立ち上がりエッジをカウントし始める。 本実施形態では、カウンター12,22それぞれは、0から23まで立ち上がりエッジをカウントすることを繰り返す。

    以下、マイコン10,20それぞれの処理について図2〜図7に基づいて説明する。 第1マイコン10は、図5に示すように、クランク信号の立ち上がりエッジを検出する度に、第1カウント数N1を算出する(ステップS10)。 そして、欠け歯を検出すると、検出タイミングとみなして、検出タイミングにおける第1カウント数N1を、第2マイコン20に送信する(ステップS20,S30)。

    図2〜図4に示すように、第1マイコン10が、第2マイコン20に送信する第1カウント数N1は0であり、この0の算出に要する算出時間は、Aとなっている。 そして、第1カウント数N1の送信にかかる送信時間は、Bとなっている。 このAとBとを加算した値が、第1カウント数N1が第2マイコン20に入力されるまでにかかることが期待される処理時間に相当し、これは、第1マイコン10の処理速度と第1マイコン10と第2マイコン20との通信速度とによって定まる規定値である。 ちなみに、第1マイコン10は、第2マイコン20に信号を送信し、第2マイコン20から信号の受理を含む返信信号を受けとらなかった場合、再度信号を送信する再送処理を行う。

    第2マイコン20は、図6に示すように、クランク信号の立ち上がりエッジを検出する度に、第2カウント数N2を算出する(ステップS50)。 そして、欠け歯を検出すると、検出タイミングとみなして、第1マイコン10と第2マイコン20との間で、カウンター装置100で容認することのできる通信遅れ時間である、許容遅延時間T2を算出する(ステップS60,S70)。 許容遅延時間T2は、上記した処理時間に、余裕時間を加算した値であり、余裕時間も処理時間と同様にして規定値である。 第2マイコン20は、入力される複数の信号の処理に優先順位をつけており、余裕時間は、優先順位によって生じる待機時間、第1マイコン10の再送処理にかかる時間、及び、予想されるクランクの速さ(予想されるクランク信号のパルス周期T1)によって決定される。 余裕時間は、図2〜図4に示すCに相当し、許容遅延時間T2は、A〜Cを加算した時間に相当する。 ちなみに、処理時間と余裕時間それぞれは規定値なので、許容遅延時間T2も、規定値である。 第2マイコン20は、許容遅延時間T2を算出すると、図7に示す判定イベント発生を設定する(ステップS80)。

    なお、第2マイコン20は、図示しないが、第2カウンター22の他に、エラーカウンターと、リセットカウンターと、を有する。 そして、第2メモリ23には、判定保留中フラグ、通信異常中フラグ、及び、カウンター異常フラグそれぞれに対応する記憶領域を有する。 ちなみに、以下の説明で主として参考とする図7のフローチャートに示すErrCntは、エラーカウンターを示し、RstCntは、リセットカウンターを示している。 図7に示す判定イベントは、図6に示す処理と並行して行われる。

    第2マイコン20は、図7に示すように、判定イベント処理を行う際、先ず、ステップS100にて、許容遅延時間T2内に、第1カウント数N1を受信したか否かを判定する。 換言すれば、第2マイコン20は、許容遅延時間T2よりも、第1カウント数N1が第2マイコン20に実際に入力されるまでにかかった入力時間が短かったか否かを判定する。 第2マイコン20は、許容遅延時間T2よりも、入力時間が短かったと判定した場合、過度な通信遅れは生じていないと判定して、ステップS110に移行し、許容遅延時間T2よりも、入力時間が長かったと判定した場合、過度な通信遅れが生じていると判定して、ステップS220に移行する。 以下においては、先ず、ステップS110〜ステップS210を説明した後、ステップS220〜ステップS330を説明する。

    ステップS110に移行すると、第2マイコン20は、エラーカウンターをデクリメントして、ステップS120に移行する。 このエラーカウンターは、通信異常が発生していると判定された場合に、インクリメントされるものであり、後述するステップS230、S240の処理においてインクリメントされる。 したがって、通信異常が発生していない場合、エラーカウンターの値は、常にゼロとなっている。

    ステップS120に移行すると、第2マイコン20は、入力時間が、許容遅延時間T2を越えないことが連続して起きたか否か、すなわち、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したか否かを判定する。 受信したと判定した場合、第2マイコン20は、ステップS130に移行する。 そして、第2マイコン20は、ステップS130にて、第1マイコン10と第2マイコン20それぞれに入力されるクランク信号が一致しているか否かを判定すること(ステップS170の処理)を保留する判定保留中フラグをクリアして、ステップS140に移行する。 また、受信しなかったと判定した場合においても、第2マイコン20は、ステップS140に移行する。 判定保留中フラグは、通信異常が発生していると判定された場合に、セットされるものであり、後述するステップS250においてセットされる。 したがって、通信異常が発生していない場合、判定保留中フラグは、常にリセットされている。 なお、上記したように、ステップS120にて、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したか否かを判定するが、連続とは、2以上の値を示している。

    ステップS140に移行すると、第2マイコン20は、入力時間が、許容遅延時間T2を越えないことが連続して起きたか否か、すなわち、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したか否かを判定する。 受信したと判定した場合、第2マイコン20は、ステップS150に移行する。 そして、第2マイコン20は、ステップS150にて、通信異常であることを示す通信異常中フラグをクリアして、ステップS160に移行する。 また、受信しなかったと判定した場合においても、第2マイコン20は、ステップS160に移行する。 通信異常中フラグは、通信異常をカウントするエラーカウンターの値が所定値以上と判定された場合に、セットされるものであり、後述するステップS270においてセットされる。 したがって、エラーカウンターの値が所定値よりも少ない場合、通信異常中フラグは、常にリセットされている。 なお、上記したように、ステップS140にて、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したか否かを判定するが、連続とは、2以上の値を示しており、ステップS120における連続と同一の値であってもよいし、異なる値であってもよい。

    ステップS160に移行すると、第2マイコン20は、第1マイコン10から送信された第1カウント数N1に、許容遅延時間T2をクランク信号のパルス周期T1で割った値を超えない最大の整数を加算した判定値を算出する。 許容遅延時間T2をパルス周期T1で割った値を超えない最大の整数とは、ガウス記号でもって、[T2/T1]と表される。 そのため、判定値は、N1+[T2/T1]と表される。

    ステップS170に移行すると、第2マイコン20は、検出タイミングから許容遅延時間T2経過した判定タイミングにおける第2カウント数N2を検出し、検出した第2カウント数N2と判定値N1+[T2/T1]とを比較する。 図2に示すように、パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも長く、第1マイコン10から第2マイコン20への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じていない場合、[T2/T1]は0となる。 そのため、判定値はN1と等しくなる。 この場合、第2マイコン20は、判定値N1と第2カウント数N2とが等しいと判定し、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期していると判定する。 そして、ステップS180に移行する。

    また、図3に示すように、クランクが早く回転した結果、パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも短く、第1マイコン10から第2マイコン20への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じている場合、[T2/T1]は1以上の整数となる。 カウント数は、パルス周期T1を1に換算した値に等しく、通信遅れは、許容遅延時間T2によって表される。 したがって、遅れをカウント数に換算した値は、T2/T1の整数値によって表され、それを数学的に表現すると、[T2/T1]となる。 したがって、第1カウント数N1に[T2/T1]が加算された判定値は、第2カウント数N2に等しくなる。 以上により、第1マイコン10から第2マイコン20への通信に、カウント数N1,N2に相違が生じるほどの遅れが生じた場合においても、第2マイコン20は、判定値N1+[T2/T1]と第2カウント数N2とが等しいと判定し、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期していると判定する。 この判定を行った後、第2マイコン20は、ステップS180に移行する。 これとは異なり、第2マイコン20は、判定値N1+[T2/T1]と第2カウント数N2とが等しくないと判定した場合、第2カウント数N2に異常がある、すなわち、第2カウンター22に異常があると判定し、ステップS190に移行する。

    ステップS180に移行すると、第2マイコン20は、第2カウンター22が異常であることを示すカウンター異常フラグをクリアする。 そして、判定イベントを終了する。 なお、カウンターフラグは、判定値N1+[T2/T1]と第2カウント数N2とが等しくないと判定された場合に、セットされるものであり、次に示すステップS190においてセットされる。 したがって、判定値N1+[T2/T1]と第2カウント数N2とが等しい場合、カウンター異常フラグは、常にリセットされている。

    ステップS190に移行すると、第2マイコン20は、カウンター異常フラグをセットして、ステップS200に移行する。

    ステップS200に移行すると、第2マイコン20は、カウンター異常を第1マイコン10に通知し、ステップS210に移行する。

    ステップS210に移行すると、第2マイコン20は、第2カウンター22の値(第2カウント数N2)を、判定値N1+[T2/T1]に補正する。 そして、判定イベントを終了する。

    次に、ステップS220〜ステップS330を説明する。 第2マイコン20は、図4に示すように、通信異常などのために、許容遅延時間T2よりも、第1カウント数N1が第2マイコン20に実際に入力されるまでにかかった入力時間が長かった場合、許容遅延時間T2内に、第1カウント数N1を受信しなかったと判定して、ステップS100からステップS220に移行する。 ステップS220に移行すると、第2マイコン20は、カウンター異常フラグまたは通信異常フラグがセットされているか否かを判定する。 少なくとも一方がセットされている場合、ステップS230に移行し、いずれもセットされていない場合、ステップS240に移行する。 ちなみに、カウンター異常フラグは、上記したステップS190にてセットされ、通信異常フラグは、後述するステップS270でセットされる。

    なお、ステップS230に移行する、ということは、ステップS100にて、過度な通信遅れが起こっていると判定され、且つ、ステップS190にて第2カウンター22に異常がある、または、ステップS270にて通信異常フラグがセットされるほどの通信異常が起こっていると判定されていることになる。 そのため、ステップS230に移行すると、第2マイコン20は、多くの異常が発生していると判定して、エラーカウンターを、後述する第2設定値よりも大きい値である第1設定値だけインクリメントして、ステップS260に移行する。

    また、ステップS240に移行する、ということは、ステップS100にて、過度な通信遅れが起こっていると判定されているが、第2カウンター22に異常がないと判定され、且つ、通信異常フラグがセットされるほどの通信異常が起こっていないと判定されていることになる。 そのため、ステップS240に移行すると、第2マイコン20は、少しの通信異常が発生していると判定して、エラーカウンターを、第1設定値よりも小さい値である第2設定値だけインクリメントして、ステップS250に移行する。

    ステップS250に移行すると、第2マイコン20は、ステップS170の処理を保留する判定保留中フラグをセットして、ステップS260に移行する。 したがって、この判定保留中フラグがセットされている場合、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期しているか否かの判定は行われない。 この判定保留中フラグがクリアされるのは、上記したように、ステップS120にて、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信した場合である。

    ステップS260に移行すると、第2マイコン20は、エラーカウンターが所定値以上か否かを判定する。 第2マイコン20は、エラーカウンターが所定値以上の場合、ステップS270に移行し、所定値よりも少ない場合、判定イベントを終了する。 上記したように、過度な通信遅れが起こっていると判定され、且つ、第2カウンター22に異常がある、または、通信異常フラグがセットされていると判定されている場合にエラーカウンターにインクリメントされる第1設定値は、過度な通信遅れが起こっていると判定された場合にエラーカウンターにインクリメントされる第2設定値よりも大きい値となっている。 そのため、第1設定値と第2設定値とが同一の値である構成と比べて、多くの通信異常が検出されている場合、エラーカウンターの値は、早く大きくなり、早く所定値以上の値となる。 このため、第2マイコン20は、上記した比較構成よりも、早くステップS270に移行する。

    ステップS270に移行すると、第2マイコン20は、通信異常中フラグをセットして、ステップS280に移行する。 この通信異常中フラグがリセットされるのは、上記したように、ステップS140にて、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信した場合である。

    ステップS280に移行すると、第2マイコン20は、第1マイコン10へ通信異常が発生している情報を含んだ信号を送信する。 こうすることで、通信異常を第1マイコン10へ通知する。 その後、第2マイコン20は、ステップS290に移行する。

    ステップS290に移行すると、第2マイコン20は、リセットカウンターを1だけインクリメントして、ステップS300に移行する。

    ステップS300に移行すると、第2マイコン20は、エラーカウンターを、ステップS260で設定されている所定値だけデクリメントする。 これにより、たとえば、エラーカウンターの値が、所定値+1であった場合、エラーカウンターの値は1となる。 この処理の後、第2マイコン20は、ステップS310に移行する。

    ステップS310に移行すると、第2マイコン20は、リセットカウンターが所定値以上か否かを判定する。 第2マイコン20は、リセットカウンターが所定値以上の場合、ステップS320に移行し、所定値より少ない場合、判定イベントを終了する。 ちなみに、ここで記載の所定値とは、ステップS260で設定されている設定値と同一でも異なっていても良い。

    ステップS320に移行すると、第2マイコン20は、第1マイコン10のリセット要求を含む信号を送信する。 こうすることで、第1マイコン10の第1通信ドライバー14をリセットして、ステップS330に移行する。

    ステップS330に移行すると、第2マイコン20は、リセットカウンターをクリアして、判定イベントを終了する。

    次に、本実施形態に係るカウンター装置100の作用効果を説明する。 上記したように、クランクが早く回転した結果、パルス周期T1が許容遅延時間T2よりも短くなったとしても、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期していると判定される。 このように、第1マイコン10と第2マイコン20それぞれの処理速度と通信速度に関係せずに、クランク信号に同期しているか否かが判定される。 そのため、第1マイコン10及び第2マイコン20として、処理速度の遅い廉価版を採用することができ、マイン10,20間の通信に高速の通信ネットワークを採用しなくともよくなる。 この結果、カウンター装置100のコストが嵩むことが抑制される。

    第1マイコン10と第2マイコン20との間で、カウンター装置100で容認することのできない通信遅れ(通信異常)が生じている場合においても、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期しているか否かが判定される可能性がある。 これに対して、第2マイコン20は、ステップS100にて、許容遅延時間T2内に、第1カウント数N1を受信したか否かを判定する。 受信したと判定した場合、第2マイコン20は、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期しているか否かを判定する。 これとは逆に、受信しなかったと判定した場合、第2マイコン20は、通信異常が生じていると判定する。 これにより、第1マイコン10と第2マイコン20とが、クランク信号に同期しているか否かだけではなく、通信異常も判定される。

    上記したように、第2マイコン20は、許容遅延時間T2内に第1カウント数N1を受信した場合に、第1マイコン10と第2マイコン20がクランク信号に同期しているか否かを判定する。 したがって、許容遅延時間T2内に、第1カウント数N1を受信した場合、第1マイコン10に異常はなく、且つ、通信異常も生じていないことになり、判定値は正常であることが期待される。 そうであるにも関わらず、両者が不一致になる場合、第2カウント数に異常があることが期待される。

    これに対して、第2マイコン20は、ステップS210にて、第2カウント数N2が判定値N1+[T2/T1]に等しいと補正する。 これにより、第2カウント数N2、すなわち、第2カウンター22が補正される。

    第2マイコン20は、ステップS100にて、通信異常が生じていると判定した場合、ステップS230若しくはステップS240にて、エラーカウンターをインクリメントする。 そして、ステップS260にて、エラーカウンターが所定値以上の場合、ステップS270にて、通信異常フラグをセット判定する。 これによれば、エラーカウンターが1だけインクリメントされた際に、通信異常フラグが設置される構成と比べて、通信異常のロバスト性が向上される。

    第2マイコン20は、ステップS260にて、エラーカウンターが所定値以上の場合、ステップS290にて、リセットカウンターをインクリメントする。 そして、ステップS310にて、リセットカウンターが所定値以上の場合、ステップS320にて、第1マイコン10の第1通信ドライバー14をリセットする。 これによれば、リセットカウンターが1だけインクリメントされた際に、第1通信ドライバー14がリセットされる構成と比べて、通信異常のロバスト性が向上される。

    通信異常のために、第2マイコン20が、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信する場合と、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信しない場合とが交互に生じる可能性がある。 したがって、第2マイコン20が、1度だけ第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信したと判定した場合に、判定保留中フラグをクリアする構成の場合、通信異常が生じているにも関わらず、判定保留中フラグのセットとクリアが交互に繰り返される。 また、第2マイコン20が、1度だけ第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信したと判定した場合に、通信異常中フラグをクリアする構成の場合、通信異常が生じているにも関わらず、通信異常中フラグのセットとクリアが交互に繰り返される。 この結果、エラーカウンターとリセットカウンターそれぞれの値が所定値以上となる時間が遅くなり、第1通信ドライバー14のリセットが遅くなる。

    これに対して、本実施形態では、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したと判定した場合、判定保留中フラグをクリアする。 また、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したと判定した場合、ステップS150にて、通信異常中フラグをクリアする。 これによれば、上記比較構成と比べて、エラーカウンターとリセットカウンターそれぞれの値が所定値以上となる時間が遅くなることが抑制され、第1通信ドライバー14のリセットが遅くなることが抑制される。

    以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。

    本実施形態では、第1マイコン10が噴射・点火制御を行い、第2マイコン20がプレイグの検出を行い、マイコン10,20それぞれがクランク信号に同期している例を示した。 しかしながら、マイコン10,20それぞれの用途は上記例に限定されず、クランク信号に同期する構成であれば良い。

    本実施形態では、パルス周期T1の検出を、マイコン10,20のいずれが行うのかを明記していなかった。 しかしながら、パルス周期T1の検出は、少なくとも第1マイコン10が行う構成であれば良い。 例えば、第1マイコン10にてパルス周期T1を検出し、検出した値を、第1マイコン10から第2マイコン20に逐次通信する構成を採用することもできる。

    本実施形態では、ステップS120,S130において、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したと判定した場合、判定保留中フラグをクリアする例を示した。 しかしながら、ステップS120,S130において、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信する回数が所定時間内で所定値を超える場合、判定保留中フラグをクリアする構成を採用することもできる。

    また、本実施形態では、ステップS140,S150において、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に連続して受信したと判定した場合、通信異常中フラグをクリアする例を示した。 しかしながら、ステップS140,S150において、第2マイコン20は、第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信する回数が所定時間内で所定値を超える場合、ステップS150にて、通信異常中フラグをクリアする構成を採用することもできる。

    これによれば、第2マイコン20が、1度だけ第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信したと判定した場合に、判定保留中フラグをクリアする構成、また、第2マイコン20が、1度だけ第1カウント数N1を許容遅延時間T2内に受信したと判定した場合に、通信異常中フラグをクリアする構成それぞれと比べて、エラーカウンターとリセットカウンターそれぞれの値が所定値以上となる時間が遅くなることが抑制される。 この結果、第1通信ドライバー14のリセットが遅くなることが抑制される。

    本実施形態では、判定保留中フラグの使用方法として、ステップS170の実施を保留する例を示した。 しかしながら、判定保留中フラグの使用方法としては、上記例に限定されず、通信の異常状態の検出に使用してもよい。

    本実施形態では、ステップS230にて、第2マイコン20は、エラーカウンターを、第2設定値よりも大きい値である第1設定値だけインクリメントする例を示した。 しかしながら、第1設定値を第2設定値と同一に設定してもよい。

    10・・・第1マイコン20・・・第2マイコン100・・・カウンター装置

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