車両用荷室構造

申请号 JP2016171623 申请日 2016-09-02 公开(公告)号 JP2018034743A 公开(公告)日 2018-03-08
申请人 本田技研工業株式会社; 发明人 後藤 雄二郎; 道祖土 浩二;
摘要 【課題】安価で収納スペースを確保できるとともに仕切材の破損を防止できる車両用荷室構造を提供する。 【解決手段】荷物を載置する荷物台2と、この荷物台2を他の荷台3と区画する帯状のパーティション10とを備えており、パーティション10の両端部は、車体に設けられた一対のフック50,51にそれぞれ着脱可能に係合されており、一対のフック50,51のうち少なくとも一方は、パーティション10に一定以上の荷重が加わったときに変形してパーティション10の係合を解除することを特徴とする。 【選択図】図1
权利要求

荷物を載置する荷物台と、この荷物台を他の荷台と区画する帯状のパーティションとを備えており、 前記パーティションの両端部は、車体に設けられた一対のフックにそれぞれ着脱可能に係合されており、 前記一対のフックのうち少なくとも一方は、前記パーティションに一定以上の荷重が加わったときに変形して前記パーティションの係合を解除する ことを特徴とする車両用荷室構造。荷物を載置する荷物台と、この荷物台を他の荷台と区画する帯状のパーティションとを備えており、 前記パーティションの両端部は、車体に設けられた一対のフックにそれぞれ着脱可能に係合されており、 前記パーティションは、一定以上の荷重が加わったときに伸長するように構成されている ことを特徴とする車両用荷室構造。前記パーティションは、樹脂にて構成され、第一板部と、前記第一板部の先端から前記第一板部に沿って折り返される第一折返板部と、前記第一折返板部の先端から前記第一板部および前記第一折返板部に沿って折り返される第二折返板部と、前記第二折返板部の先端に連続する第二板部と、前記第一板部の先端部に設けられ前記第一折返板部と前記第二折返板部とを折り畳んだ状態で係止する係止部材とを備えており、 前記第二折返板部は、前記パーティションの長手方向に延在する長孔を備えており、 前記係止部材は、前記長孔に挿通されて前記第二折返板部をスライド可能に係止している ことを特徴とする請求項2に記載の車両用荷室構造。

说明书全文

本発明は、車両用荷室構造に関する。

従来、車両後部の荷室において、トランクルーム内周壁に凹部が形成されたものが知られている。このような荷室では、凹部を覆うようにネット状の仕切材が設けられ、仕切材で、凹部とトランクルームの内側とを仕切るようになっていた(特許文献1参照)。仕切材は、巻取装置で収容可能に構成されており、仕切材を引き出した際の先端部は、固定フックに係止される。

凹部とトランクルームの内側とを仕切る他の構成としては、凹部の下側縁部にゴム製のベルトを架け渡すものがあった。ベルトは車体の後端部に固定されており、ベルトの先端部は、トランクルームの前部に設けられたフックに係止される。この構成によっても、凹部内に収容した荷物がトランクルームの内側にすべり出るのを防止することができる。

特開2000−142241号公報

特許文献1の構成では、ネット状の仕切材や巻取装置が大きく収容スペースが狭くなるとともにコストアップを招く問題があった。また、ゴム製のベルトを用いた構成では、ベルトが弛んでしまうと、外観が悪くなったり、荷物をうまくかけ止められなくなる等の問題があった。さらに、ベルトが後部開口から外側へ垂れ下がった状態で後部扉を閉じると、ベルトや後部扉等を破損するという問題もあった。

このような観点から、本発明は、安価で収納スペースを確保できるとともに仕切材の破損を防止できる車両用荷室構造を提供することを課題とする。

前記の目的を達成するために、本発明に係る車両用荷室構造は、荷物を載置する荷物台と、この荷物台を他の荷台と区画する帯状のパーティションとを備えている。前記パーティションの両端部は、車体に設けられた一対のフックにそれぞれ着脱可能に係合されており、前記一対のフックのうち少なくとも一方は、前記パーティションに一定以上の荷重が加わったときに変形して前記パーティションの係合を解除することを特徴とする。

このような構成によれば、パーティションが帯状であって小型化されるため、安価で且つ、荷室における占有スペースを小さくでき、収納スペースを確保することができる。さらに、一定以上の荷重が加わったときにパーティションの係合が解除されるので、パーティションやフックの破損を防止することができる。

また、本発明に係る車両用収納構造は、荷物を載置する荷物台と、この荷物台を他の荷台と区画する帯状のパーティションとを備えている。前記パーティションの両端部は、車体に設けられた一対のフックにそれぞれ着脱可能に係合されており、前記パーティションは、一定以上の荷重が加わったときに伸長するように構成されていることを特徴とする。

このような構成によれば、パーティションが帯状であって小型化されるため、安価で且つ、荷室における占有スペースを小さくでき、収納スペースを確保することができる。さらに、一定以上の荷重が加わったときにパーティションが伸長するので、パーティションやフックの破損を防止することができる。また、パーティションが伸長可能であるので、フックへの係合を容易に行うことができる。

本発明によれば、安価で収納スペースを確保できるとともに仕切材の破損を防止できる車両用荷室構造を得ることができる。

本発明の第一の実施形態に係る車両用荷室構造を斜め前方から見た斜視図である。

本発明の第一の実施形態に係る車両用荷室構造を斜め後方から見た斜視図である。

本発明の第一の実施形態に係る車両用荷室構造を内側から見た分解側面図である。本

本発明の第二の実施形態に係る車両用荷室構造を斜め前方から見た斜視図である。

(a)は本発明の第二の実施形態に係る車両用荷室構造のパーティションの通常状態を示した斜視図、(b)はパーティションの伸長状態を示した斜視図である。

(a)は本発明の第二の実施形態に係る車両用荷室構造のパーティションの折畳み前の状態を示した斜視図、(b)はパーティションの折畳み時の状態を示した斜視図、(c)はパーティションの完成後の状態を示した斜視図である。

(a)は本発明の第二の実施形態に係る車両用荷室構造のパーティションの係止時の状態を示した斜視図、(b)はパーティションの係止後の状態を示した斜視図である。

本発明の第一の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。同一の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。方向を説明する際は、運転者からみた前後左右上下に基づいて説明する。

図1乃至図3に示すように、本発明の第一の実施形態に係る車両用荷室構造1は、荷物を載置する荷物台2と、この荷物台2を他の荷台3と区画するパーティション10と、パーティション10を固定するためのフック50,51とを備えている。本実施形態に係る荷室は、具体的には、側部収容スペース30と、底部収容スペース40(図2参照)と、フロアボード45と、パーティション10とを備えている。本実施形態では、車両の後部に設けられた場合を例に挙げて説明する。

図1および図2に示すように、側部収容スペース30は、車両後部の車幅方向両端部にそれぞれ設けられている。側部収容スペース30は、リアフェンダーの内側のインナーパネル31に形成されている。側部収容スペース30は、インナーパネル31のタイヤハウス32の後方に形成された凹部33の内側に形成されている。凹部33は、タイヤハウス32の車幅方向内側端の延長線上から、車幅方向外側に膨らんでいる。側部収容スペース30は、凹部33の前面部33a(タイヤハウス32の後壁部)と、外側面部33b(インナーパネル31の外側壁部)と、底面部33cと、後面部33dとで区画されている。凹部33の底面部33cが、荷物を載置する荷物台2となる。

図2に示すように、底部収容スペース40は、左右一対の側部収容スペース30,30間に設けられている。底部収容スペース40は、上部が開口した有底形状を呈している。底部収容スペース40は、底面が下方に凹んだフロアパネル41の内側に形成されている。底部収容スペース40には、スペアタイヤ42や工具箱(図示せず)などが収容されている。なお、スペアタイヤを設けず、単にトランクルームとして利用する場合もある。

フロアボード45は、底部収容スペース40の上部を覆い、底部収容スペース40の蓋の役目を果たす。フロアボード45は、側部収容スペース30の底面部33c(荷物台2)と同じ高さに設置される。フロアボード45が、荷物台2と区画される他の荷台3となる。なお、フロアボード45は、パーティション10よりも上方に設置される場合もある。

図1乃至図3に示すように、パーティション10は、帯状を呈しており、たとえば、ポリプロピレン(PP)等の高い剛性と耐衝撃性を備えた樹脂にて構成されている。パーティション10の長手方向両端部は、車体に設けられた一対のフック50,51にそれぞれ着脱可能に係合される。パーティション10は、前後方向に延在する板部11を備えている。

板部11は、パーティション10の全長を構成する部位である。板部11の上下両端部には、補強リブ12(図2参照)が長手方向に沿ってそれぞれ設けられている。補強リブ12は、板部11に対して直交に配置されている。板部11の長手方向の一端部(後端部)には、後方のフック50が係合される係合孔13が形成されている。板部11の長手方向の他端部(前端部)には、前方のフック51が係合される係合孔14が形成されている。

フック50,51は、インナーパネル31に固定されており、前後方向に間隔をあけて配置されている。フック50,51は、たとえばオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)にて構成されている。なお、フック50,51の材質は、TPOに限定されるものではない。後方に配置されたフック50は、荷室の内側に向かって張り出すとともに、先端部が後方に向かって突出する鉤部52を備えている。鉤部52は、パーティション10の係合孔13の後方縁部に係合する。前方に配置されたフック51は、内側に向かって張り出すとともに、先端部が前方に向かって突出する鉤部53を備えている。鉤部53は、パーティション10の係合孔14の前方縁部に係合する。

フック50,51は、パーティション10に一定以上の荷重が加わったときに変形するように構成されていて、後方に位置するフック50が、パーティション10の係合を解除可能となっている。後方に配置されたフック50の剛性は、前方に配置されたフック51の剛性よりも小さい。つまり、一定以上の荷重がパーティション10に加わると、前後のフック50,51の鉤部55,53のいずれか(荷重が作用した地点に近い側のフック50,51)が板部11に押されて変形し、板部11が変形したフック50または51から外れる。フック50の鉤部52、またはフック51の鉤部53が変形する荷重の閾値は、パーティション10が破損する荷重より小さく設定されている。

以上のような構成の車両用荷室構造1によれば、パーティション10が高い剛性を備えているので、弛むことがない。したがって、パーティション10の外観が悪くなったり、荷物がずれたりすることがない。また、パーティション10が帯状であって小型化されるため、安価に形成できるとともに、荷室における占有スペースを小さくでき、収納スペースを確保することができる。

さらに、パーティション10に一定以上の荷重が加わったときに、フック50または51が変形して、パーティション10の係合が解除されるので、パーティション10が破損することなくフック50または51から外れる。つまり、パーティション10に加わった荷重を、フック50または51を変形させてパーティション10を外すことで逃がすことができるので、パーティション10やフック50,51の破損を防止できる。

後方に位置するフック50が変形して、パーティション10の後端が外れたときには、パーティション10の前方は係止されたままの状態を保持できる。したがって、後部扉を開けても、パーティション10が後部開口から外側へ垂れさがることはない。一方、前方に位置するフック51が変形してパーティション10の前端が外れたときに、前端が外れたパーティション10に後方に向かう荷重が作用した場合には、パーティション10は、後方のフック50から外れる。したがって、この場合においてもパーティション10が後部開口から外側へ垂れさがることはない。よって、パーティション10が後部扉に挟まれることがないので、パーティション10、後部扉や扉枠の破損を防止することができる。

さらに、パーティション10は簡単な構成であるので、パーティション10を安価で容易に製作することができる。パーティション10は、従来のゴム製のベルトよりも安価に製造できる。

次に、本発明の第二の実施形態に係る車両用荷室構造101の構成を説明する。図4に示すように、車両用荷室構造101は、荷物台2とパーティション110と、パーティション110を固定するためのフック150,151とを備えている。荷物台2およびその周辺は、第一の実施形態と同じ構成であるので、同じ符号を付して説明を省略する。なお、フック150,151は、第一の実施形態よりも高い剛性を備えている。

図5および図6にも示すように、パーティション110は、帯状を呈しており、たとえば、ポリプロピレン(PP)等の高い剛性と耐衝撃性を備えた樹脂にて構成されている。パーティション110の長手方向両端部は、車体に設けられた一対のフック150,151(図4参照)にそれぞれ着脱可能に係合される。パーティション110は、一定以上の荷重が加わった時に伸長するように構成されている(図5の(b)および図6の(a)参照)。パーティション110は、第一板部111と第一折返板部112と第二折返板部113と第二板部114と係止部材115とを備えている。

第一板部111は、第二板部114と合わさってパーティション110の全長を構成する部位である。第一板部111は、第二板部114よりも長く形成されている。第一板部111の上下両端部には、補強リブ116が長手方向に沿ってそれぞれ設けられている。補強リブ116は、第一板部111に対して直交に配置されている。第一板部111の長手方向一端部(第二板部114と逆側の端部)には、前方のフック150が係合される係合孔117が形成されている。

第一板部111の先端部(第二板部114側の端部)には、係止部材115が設けられている。係止部材115は、第一折返板部112と第二折返板部113とを折り畳んだ状態で第一板部111に係止する。係止部材115は、第二折返板部113に形成された長孔121に挿通されて第二折返板部をスライド可能に係止する。係止部材115は、第一板部111の表面から立ち上がる立上り部118と、立上り部118の先端で幅広になった幅広部119とを備えたT字形状を呈している。立上り部118の立上り寸法は、第一折返板部112の板厚と第二折返板部113の板厚を合わせた寸法より若干大きい。幅広部119は、パーティション110が伸長した際に、第二折返板部113の表面に当接することで、第一折返板部112と第二折返板部113が第一板部111から離反するのを防ぐ。

第一折返板部112は、第一板部111の先端から第一板部111に沿って折り返される部位であって、第一板部111と当接している。なお、第一折返板部112は、図5の(a)では、第二折返板部113で隠れている。第一折返板部112は、第一板部111に対して係止部材115が位置する側に折り返されている。第一折返板部112と第一板部111との境界部分には、第一折返板部112を折り返し易くするためのガイド溝124a(図6の(a)参照)が形成されている。第一折返板部112は、補強リブを備えておらず湾曲可能となっている。第一折返板部112には、矩形形状の貫通孔120が形成されている(図6の(a)参照)。貫通孔120は、第一折返板部112を折り返して第一板部111に当接させたときに、係止部材115が挿通する孔である。

第二折返板部113は、第一折返板部112の先端から第一板部111および第一折返板部112に沿って折り返される部位である。第二折返板部113は、第一折返板部112と逆向きに折り返されていて、第一折返板部112と当接している。第二折返板部113と第一折返板部112との境界部分には、第二折返板部113を折り返し易くするためのガイド溝124b(図6の(a)参照)が形成されている。第二折返板部113は、補強リブを備えておらず湾曲可能となっている。

第二折返板部113には、T字形状の長孔121が形成されている。長孔121は、パーティション110の長手方向に延在しており、係止部材115が挿通される孔である。長孔121の先端側(第二板部114側)には、拡幅部121aが形成されている。第一折返板部112と第二折返板部113を折り畳んだときに、係止部材115が幅広部121aに位置するように、長孔121が配置されている。幅広部121aは、長孔121の先端部が上下両側に広がって形成されており、係止部材115の幅広部119が通過可能な大きさに形成されている。幅広部121a以外の長孔121は、係止部材115の立上り部118は通過可能としつつ、幅広部119は通過不能な大きさである。長孔121は、拡幅部121aから離れるに連れて徐々に幅寸法が小さくなっている。長孔121の基端部(拡幅部121aとは逆側の端部)では、長孔121の幅は立上り部118の幅より僅かに小さくなっている。つまり、立上り部118が長孔121の基端部側へ相対的に移動するに連れて、徐々に移動に反するが加わるようになっている。

第二板部114は、第一板部111と逆側の端部に位置する部位である。第二板部114の上下両端部には、補強リブ122が長手方向に沿ってそれぞれ設けられている。補強リブ122は、第一板部111の補強リブ116と同じ形状であって、第二板部114に対して直交に配置されている。第二板部114の長手方向他端部(第一板部111と逆側の端部)には、フック151が係合される係合孔123が形成されている。

以上のような構成のパーティション110は、一定以上の荷重が加わったときに伸長する。以下に、図5を参照しながら、パーティション110が伸長する様子を説明する。図5の(a)の状態から、第二板部114を第一板部111から離反する方向に引っ張ると、図5の(b)の状態となる。つまり、第一折返板部112の先端部(第二折返板部113との連結部側)が湾曲して第一板部111から捲れる。これとともに、第二折返板部113の基端部(第二折返板部113との連結部側)が湾曲して、第一折返板部112の表面から離れる。このとき、第一折返板部112と第二折返板部113は、係止部材115によって係止されているので、全体が第一板部111から剥がれることはなく、一部(第一折返板部112と第二折返板部113との連結部側)のみが剥がれる。これによって、第二折返板部113が第一板部111に対してスライドして、第二板部114が第一板部111から離反する。よって、パーティション110が伸長することとなる。

ところで、第二板部114を第一板部111から離反する力が急激に加わると、第二折返板部113は、早い速度で第一板部111からスライドするが、長孔121の基端部が窄まっているので、係止部材115の立上り部118が長孔121の基端部側に相対的に移動するに連れて移動し難くなる。これによって、第二折返板部113のスライドにブレーキがかかり、第二折返板部113は徐々に減速して停止する。よって、長孔121の基端部の縁部が係止部材115に高速で衝突するのを回避できるので、係止部材115や長孔121の縁部の破損を抑制することができる。

第二板部114を第一板部111から離反する力が解除されると、第一折返板部112と第二折返板部113の復元力によって、湾曲した部分が元の平面形状に戻り、第二板部114が第一板部111側に引き戻される。

図4乃至図7に示すように、フック150,151は、第一の実施形態のフック50,51と同じ形状であって、インナーパネル31に固定されており、前後方向に間隔をあけて配置されている。フック150,151は、たとえばオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)にて構成されている。なお、フック150,151の材質は、TPOに限定されるものではない。後方に配置されたフック150は、荷室の内側に向かって張り出すとともに、先端部が後方に向かって突出する鉤部152を備えている。鉤部152は、第一板部111の係合孔117の後方縁部に係合する。前方に配置されたフック151は、内側に向かって張り出すとともに、先端部が前方に向かって突出する鉤部153を備えている。鉤部153は、第二板部114の係合孔123の前方縁部に係合する。

フック150,151は、第一の実施形態のフック50,51よりも高い剛性を備えており、パーティション10に一定以上の荷重が加わった場合、パーティション110が外れる前に、パーティション110が変形する構成となっている。

以上のような構成の車両用荷室構造101によれば、パーティション110は、一定以上の荷重が加わったときに伸長するように構成されているので、パーティション110に加わった荷重を、パーティション110を伸長させることで逃がすことができる。したがって、パーティション110やフック150,151の破損を防止することができる。

さらに、パーティション110はフック150,151から外れないので、後部扉を開けても、パーティション110が後部開口から外側へ垂れさがることはない。よって、パーティション110が後部扉に挟まれることがないので、パーティション110、後部扉や扉枠の破損を防止することができる。

また、パーティション110が伸長可能であるので、フック150,151への係合を容易に行うことができる。パーティション110をフック150,151に係合するに際しては、図7の(a)に示すように、パーティション110の後部の係合孔117を後方のフック150の鉤部152に係合する。そして、第二板部114を前方に引っ張って、パーティション110を伸長させる。第二板部114は、係合孔123が前方のフック151の鉤部153が挿通可能な位置まで移動させる。その状態で、第二板部114をフック151側へ移動させて、鉤部153を係合孔123へ挿通させる。その後、図7の(b)に示すように、第二板部114の引っ張りを止めて、第二板部114を元の位置に戻す(パーティション110を元の長さに戻す)。これによって、係合孔123が鉤部153に係合する。

さらに、パーティション110は、第一板部111と第一折返板部112と第二折返板部113と第二板部114と係止部材115とを備えているので、パーティション110を一部材で形成できる。したがって、パーティション110を安価で容易に製作することができるとともに、弾性的に伸長させることができる。パーティション110は、従来のゴム製のベルトよりも安価に製造できる。

以上、本実施形態に係る車両用荷室構造1,101について、図面を参照して詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。たとえば、前記実施形態では、パーティション110を、第一折返板部112と第二折返板部113を折り畳んで一部材で形成しているが、これに限定されるものではない。パーティション110は、他の構成であってもよいし、二部材で形成してもよい。また、前記実施形態では、第一板部111が第二板部114よりも長く形成されているが、第一板部と第二板部が同じ長さであってもよいし、第二板部が第一板部よりも長くてもよい。

また、前記実施形態では、パーティション10,110で、側部収容スペース30の底面部33c(荷物台2)とフロアボード45(他の荷台3)とを区画しているが、パーティション10,110が区画する荷台は、これに限定されるものではない。パーティション10,110を用いて、荷台を中央部で左右に区画してもよいし、荷台を前後に区画してもよい。

1 車両用荷室構造 2 荷物台 3 荷台 10 パーティション 50 フック 51 フック 101 車両用荷室構造 110 パーティション 111 第一板部 112 第一折返板部 113 第二折返板部 114 第二板部 115 係止部材 150 フック 151 フック

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