Step unit

申请号 JP2013530269 申请日 2011-08-10 公开(公告)号 JP5500318B2 公开(公告)日 2014-05-21
申请人 アイシン精機株式会社; 发明人 誠一 鈴木; 務 竹内; 俊彦 石田;
摘要
权利要求
  • 車両のスライドドアを同スライドドアの開閉方向に沿って案内するステップユニットにおいて、
    前記スライドドアと隣接して車両本体に設けられる、樹脂材にて形成されるステップ部材であって、同ステップ部材はその下面に前記スライドドアの開閉方向に沿って延びるように垂設される第1及び第2のロワーレールを有し、前記第1及び第2のロワーレールはそれらの間に前記スライドドアと連結されるローラを案内可能に保持し、前記第1のロワーレールは、切り欠き部をそれらの間に形成するように互いに対向する2つの端部を有する、前記ステップ部材と、
    前記切り欠き部に配設され、前記第1のロワーレールを前記開閉方向に沿って連続的に繋ぐレールプレート部材と、
    を備え、
    前記ステップ部材は、前記切り欠き部と対応した位置において前記車両本体の上下方向に貫通する挿入孔と、前記ローラから前記レールプレート部材が受ける荷重に対して同レールプレート部材を支持するように前記2つの端部の少なくとも一方から延びる延設部とを有し、
    前記レールプレート部材は、前記ステップ部材の上方から前記挿入孔を貫通するように挿入され、その状態で前記ステップ部材に締結部材にて固定される、ステップユニット。
  • 請求項1に記載のステップユニットにおいて、
    前記締結部材は、樹脂材よりなるステップユニット。
  • 請求項1又は2に記載のステップユニットにおいて、
    前記レールプレート部材は、その上端に、前記車両本体の上下方向に直交する方向に延びる屈曲部を有するステップユニット。
  • 請求項3に記載のステップユニットにおいて、
    前記締結部材は、同締結部材と前記ステップ部材の上面との間で前記屈曲部を締結するように前記ステップ部材に上方から組み付けられるステップユニット。
  • 請求項3又は4に記載のステップユニットにおいて、
    前記屈曲部は、車両幅方向の車両室外側に向かって延びるステップユニット。
  • 請求項3乃至5のいずれか一項に記載のステップユニットにおいて、
    前記ステップ部材は前記切り欠き部と対応する箇所に、前記車両本体の上下方向に貫通する係合孔を有し、
    前記屈曲部は、前記レールプレート部材が前記ステップ部材に組み付けられた状態で前記係合孔と整合するように、前記車両本体の上下方向に貫通する締結孔を有し、前記レールプレート部材は、前記屈曲部の下面が前記ステップ部材の上面に当接するまで前記挿入孔に挿入された状態で、前記締結孔及び前記係合孔に嵌め込まれる前記締結部材にて前記ステップ部材に固定されるステップユニット。
  • 請求項3に記載のステップユニットにおいて、
    前記屈曲部の先端には、下方に延びる下垂部が形成され、
    前記締結部材は、同締結部材と前記ステップ部材における車両室外側の側面との間で前記下垂部を締結するように車両室外側から組み付けられるステップユニット。
  • 請求項1乃至7のいずれか1項に記載のステップユニットにおいて、
    前記延設部は一対の延設部を含み、一対の延設部は前記レールプレート部材が受ける荷重の方向に前記2つの端部からそれぞれ延びるとともに、更に互いに近づく方向に延びるステップユニット。
  • 請求項8に記載のステップユニットにおいて、
    前記一対の延設部は、前記第1のロワーレールよりも、前記荷重の方向において肉厚に形成されるステップユニット。
  • 说明书全文

    本発明は、車両のスライドドアと隣接して設けられるステップ部材を含むステップユニットに関する。

    従来では、車両本体にはスライドドアと隣接したステップユニットが設けられている。 例えば、非特許文献1を参照すると、ステップユニットは、ステップ部材と、レールプレート部材とを備えている。 ステップ部材の下面には、スライドドアの開閉方向に沿って延びるロワーレールが垂設されている。 ロワーレールは、スライドドアと連結されるローラを支持しており、それによって、そのローラ及びスライドドアはロワーレールに沿って案内される。 ロワーレールの一部には切り欠き部が形成されている。 切り欠き部にはレールプレート部材が取り外し可能に装着されている。 レールプレート部材を取り外した状態では、切り欠き部を通して前記ローラをロワーレールに支持させたり、ロワーレールから取り外したりすることができる。

    TOYOTA ALPHARD VELLFIRE修理書F巻、2008年5月(DH−282〜DH−285、DH−246、DH−247等)

    上記したステップユニットにおいて、ステップ部材と、レールプレート部材に折り曲げ形成された締結片とには、それぞれ締結用孔が設けられている。 両締結用孔を貫通するボルトによって両部材が組み付けられる。 しかしながら、上記ステップユニットでは、両締結用孔が一致するように両部材を配置するにはレールプレート部材をステップ部材の下方において手探り状態で取り扱う必要があるため、組み付け作業が煩雑である。

    又、上記したステップユニットでは、レールプレート部材がローラから受ける荷重が大きいこと、また、ロワーレールが前記切り欠き部の部分で途切れているためロワーレールの剛性は低いこと等から、レールプレート部材の形状は複雑である。 即ち、レールプレート部材は、一般的には2枚の金属板を溶接接合するとともに、そのうちの1枚をロワーレールの内面と面一となるように張り出させることによって形成される。 更に、レールプレート部材は、切り欠き部を形成するロワーレールの対向する2つの端部を補強するための構造を備えている。 このように、レールプレート部材の形状は複雑である。

    本発明の目的は、組み付け作業が容易で、レールプレート部材を単純な形状とすることができるステップユニットを提供することにある。

    上記目的を達成するため、本発明の一態様では、車両のスライドドアを同スライドドアの開閉方向に沿って案内するステップユニットが提供される。 前記ステップユニットは、ステップ部材と、レールプレート部材とを含む。 前記ステップ部材は、前記スライドドアと隣接して車両本体に設けられ、樹脂材にて形成される。 前記ステップ部材はその下面に前記スライドドアの開閉方向に沿って延びるように垂設される第1及び第2のロワーレールを有する。 前記第1及び第2のロワーレールはそれらの間に前記スライドドアと連結されるローラを案内可能に保持する。 前記第1のロワーレールは、切り欠き部をそれらの間に形成するように互いに対向する2つの端部を有する。 前記レールプレート部材は前記切り欠き部に配設され、前記第1のロワーレールを前記開閉方向に沿って連続的に繋ぐ。 前記ステップ部材は、挿入孔と延設部とを有する。 前記挿入孔は前記切り欠き部と対応した位置において前記車両本体の上下方向に貫通する。 前記延設部は、前記ローラから前記レールプレート部材が受ける荷重に対して同レールプレート部材を支持するように前記2つの端部の少なくとも一方から延びる。 前記レールプレート部材は、前記ステップ部材の上方から前記挿入孔を貫通するように挿入され、その状態で前記ステップ部材に締結部材にて固定される。

    同構成によれば、ステップ部材には、ロワーレールの一部に形成された切り欠き部と対応した位置に上下に貫通する挿入孔が形成される。 レールプレート部材は、ステップ部材の上方から挿入孔を貫通するように挿入されその状態でステップ部材に締結部材にて固定される。 そのため、従来技術に比べて組み付け作業が容易となる。 又、締結部材にて固定されるため、例えば、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合に比べて、レールプレート部材及び挿入孔を高精度に製造する必要が無くなる。 即ち、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合では、それらを高精度に製造しないと、寸法のばらつきにより、がたつき易くなったり圧入に大きなが必要となってしまう虞がある。 しかしながら、本実施形態のステップユニットではこのような不具合が生じないため、有利となる。 又、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合では、例えば、メンテナンス時等に圧入固定されたレールプレート部材を抜き取るとメンテナンス後に再度圧入しようとしても所望の圧入力が得られなくなり、挿入孔とレールプレート部材との間でがたつき易くなってしまう虞がある。 しかしながら、本実施形態のステップユニットではこのような不具合も生じることがない。 又、ステップ部材には、ローラから荷重を受けるレールプレート部材を支持するように、ロワーレールの端部から各々延設された延設部が形成される。 そのため、ローラから受ける荷重によってレールプレート部材が変形することを防止することができる。 又、この延設部が形成されることで、ローラから受ける荷重に応じた力が樹脂クリップに掛かり難くなるため、例えば樹脂クリップが高強度を必要としなくなる。 その結果、例えば、樹脂クリップを、本実施の形態のように金属材料以外の材料、例えば樹脂材によって形成することが可能となる。 しかも、ロワーレールの端部から延設部が延設されるため、端部自体の剛性も高くなる。 そのため、レールプレート部材等に端部を補強するための構成を設ける必要もない。 これらのことから、例えば、本実施の形態のようにレールプレート部材を一枚の板材(金属板)から構成することが可能となる等、レールプレート部材を単純な形状とすることができる。 又、従来技術のようにレールプレート部材の一部をロワーレールの内面(ローラと接触する面)と面一となるように張り出させて形成すると、張り出した部分のが丸みを帯びてしまい、ロワーレールの端部とレールプレート部材との間にローラに対する段差が生じてしまい易い。 これに対して、本実施の形態のレールプレート部材では張り出させるといった成形を必要としないため、この段差を容易に低減することが可能となる。 尚、このことはローラ及びスライドドアのスムーズな動作に寄与することになる。 更に、ステップ部材は、一般的に金属材を板金加工してなるが、本実施の形態のステップ部材は樹脂材にて成形されるため、ステップ部材の形状の自由度が増し、前記延設部等をステップ部材に容易に一体成形することができる。

    好ましくは、前記締結部材は樹脂材よりなる。
    同構成によれば、締結部材は、樹脂材よりなるため、例えば、金属材料よりなる金属ボルト等に比べて、低価格化や軽量化が可能となる。 又、例えば、締結部材が金属材料からなる場合、熱膨張率の差による不具合を考慮してステップ部材に締結部材が係合する金属部材をインサート成形するといった必要等が生じてしまう。 これに対して本実施の形態のように、樹脂材よりなる締結部材を用いれば、樹脂材よりなるステップ部材と直接係合させても熱膨張率の差が小さくなるため、ナット等の上記金属部材を不要とすることができる。

    好ましくは、前記レールプレート部材は、その上端に、前記車両本体の上下方向に直交する方向に延びる屈曲部を有する。
    同構成によれば、レールプレート部材は、その上端に位置し上下方向に直交する方向に沿って延びる屈曲部を有する。 そのため、例えば、屈曲部にてレールプレート部材のステップ部材(挿入孔)からの抜け落ちを防止することができる。 又、例えば、挿入孔に挿入された状態であって締結部材が外された状態において、屈曲部の下面を治具等により押し上げることで、レールプレート部材を容易に取り外すことが可能となる。

    好ましくは、前記締結部材は、同締結部材と前記ステップ部材の上面との間で前記屈曲部を締結するように前記ステップ部材に上方から組み付けられる。
    同構成によれば、締結部材は、同締結部材とステップ部材との間で屈曲部を締結するように上方から組み付けられる。 詳細には、レールプレート部材をステップ部材の上方から挿入孔を貫通するように挿入した後、同じく上方から締結部材が組み付けられる。 そのため、締結部材が上方以外から組み付ける場合に比べて、速やか且つ容易に組み付けることができる。

    好ましくは、前記屈曲部は、車両幅方向の車両室外側に向かって延びる。
    好ましくは、前記ステップ部材は前記切り欠き部と対応する箇所に、前記車両本体の上下方向に貫通する係合孔を有する。 前記屈曲部は、前記レールプレート部材が前記ステップ部材に組み付けられた状態で前記係合孔と整合するように、前記車両本体の上下方向に貫通する締結孔を有する。 前記レールプレート部材は、前記屈曲部の下面が前記ステップ部材の上面に当接するまで前記挿入孔に挿入された状態で、前記締結孔及び前記係合孔に嵌め込まれる前記締結部材にて前記ステップ部材に固定される。

    好ましくは、前記屈曲部の先端には、下方に延びる下垂部が形成される。 前記締結部材は、同締結部材と前記ステップ部材における車両室外側の側面との間で前記下垂部を締結するように車両室外側から組み付けられる。

    同構成によれば、前記屈曲部の先端には、下方に延びる下垂部が形成される。 前記締結部材は、同締結部材と前記ステップ部材における側面との間で前記下垂部を締結するように車両室外側から組み付けられる。 このようにすると、屈曲部及び下垂部がフック状となり、レールプレート部材のステップ部材3(その挿入孔)からの抜け落ちをより防止することができる。 そして、締結部材は、車両室外側から組み付けられるため、例えば、締結部材を下方から組み付ける場合に比べてその組み付け作業も容易となる。

    好ましくは、前記延設部は一対の延設部を含む。 一対の延設部は前記レールプレートが受ける荷重の方向に前記2つの端部からそれぞれ延びるとともに、更に互いに近づく方向に延びる。

    同構成によれば、延設部は、前記レールプレート部材がローラから荷重を受ける方向に沿って端部から各々延びて、更に互いに近づく方向に延びるようにステップ部材3に一対形成される。 このような構成では、切り欠き部から一対のロワーレール間にローラを配置する際に延設部が邪魔にならない。 加えて、レールプレート部材の両端部が延設部に支持された状態となる。 よって、例えばレールプレート部材の両端部のうちの一方のみが支持された構成に比べて、レールプレート部材がローラから受ける荷重(入力)の方向においてレールプレート部材の剛性を高めることができる。 又、ロワーレールの両方の端部自体の剛性も高くなる。

    好ましくは、前記一対の延設部は、前記第1のロワーレールよりも、前記荷重の方向において肉厚に形成される。
    同構成によれば、延設部は、ロワーレールよりもレールプレート部材が前記荷重を受ける方向に肉厚に形成されるため、レールプレート部材を強固に支持することができる。

    本発明の一実施形態に係るステップユニットが設けられた車両を示す図。

    図1のステップユニットを上方から見た斜視図。

    図1のステップユニットを下方から見た斜視図。

    図1のステップユニットの一部平面図。

    図4の5−5線に沿ったステップユニットの断面図。

    図1のステップユニットを下方から見た一部分解斜視図。

    図1のステップユニットの一部底面図。

    別例におけるステップユニットを下方から見た一部分解斜視図。

    さらなる別例におけるステップユニットを上方から見た一部分解斜視図。

    以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図7に従って説明する。
    図1に示すように、車両には、スライドドア110と隣接して、ステップユニット1が設けられている。 ステップユニット1は、車両本体100に固定されている。

    図2に示すように、ステップユニット1は、スライドドア110を開閉駆動するための駆動装置(モータユニット)2と、略板状のステップ部材(踏み台)3とを主な構成部品として備えている。 尚、ステップユニット1の上面全体は、図示しない薄肉板状のスカッフプレート(化粧部材)にて覆われる。 又、駆動装置2の上面は、前記スカッフプレートの下側に配置される図示しない剛性板(カバー)にて覆われている。

    ステップ部材3は、樹脂材にて成形されている。 ステップ部材3は、閉時のスライドドア110と隣接した車両室内の箇所に配置される。 ステップ部材3は、搭乗者が昇降時等に足を乗せるための平板部4と、車両スライドドア110の開方向側、すなわち車両後方寄りのステップ部材3の端部に位置し前記平板部4と連続する収容部5とを有し、その収容部5内に駆動装置2が収容されて固定されている。

    前記駆動装置2は、図3に示すように、ステップ部材3の下面に設けられるプーリー11,12等に転支されつつスライドドア110の開閉方向に沿って配設される環状のベルト13を回転させる。

    又、ステップ部材3の下面には、図3に示すように、スライドドア110の開閉方向(略車両前後方向)に沿って延びるように垂設される第1及び第2のロワーレール21,22が一体成形されている。 一対のロワーレール21,22は、スライドドア110の開閉方向の両端部において互いに繋がれている。 又、第1のロワーレール21の一部には、図6及び図7に示すように、切り欠き部21aが形成されている。 そして、この切り欠き部21aには、ロワーレール21をスライドドア110の開閉方向に沿って連続的に繋ぐレールプレート部材31が配設される。 そして、レールプレート部材31を含む一対のロワーレール21,22間にはローラ32(図7参照)が介在される。 このローラ32は、図示しないブラケット等を介してスライドドア110と連結される。 よって、ローラ32及びスライドドア110は、一対のロワーレール21,22によって前記開閉方向に沿って案内される。 又、本実施の形態のローラ32は、図示しないブラケットを介して前記ベルト13に連結され、ベルト13の回転に応じて前記開閉方向に沿ってロワーレール21,22に案内されながら移動する。

    詳述すると、ステップ部材3には、図6及び図7に示すように、前記切り欠き部21aと対応した位置に上下に貫通する挿入孔23が形成されている。 又、ステップ部材3には一対の延設部21bが形成されている。 延設部21bは、ローラ32(図7参照)からレールプレート部材31が受ける荷重に対して同レールプレート部材31を支持するように、切り欠き部21aを形成するロワーレール21の互いに対向する2つの端部21cから各々延設される。 延設部21bは、図7に示すように、前記レールプレート部材31が前記荷重を受ける方向、すなわち、図7中上方であって車両幅方向の車両室外側に沿って、各々端部21cから延びる。 更に、延設部21bは、互いに近づく方向に延びながらも互いに連続しないように、すなわち互いの間に空間が形成されるように形成されている。 又、延設部21bは、ロワーレール21よりも前記荷重を受ける方向(図7中、上下方向)に肉厚に形成されている。 又、ステップ部材3には、図5〜図7に示すように、前記挿入孔23よりも車両幅方向の車両室外側に位置し上下に貫通する係合孔24が形成されている。

    一方、レールプレート部材31は、図6に示すように、金属板を加工してなる。 レールプレート部材31は、ステップ部材3の上方から前記挿入孔23を貫通するように挿入され、その状態で該ステップ部材3に締結部材としての樹脂クリップ33にて固定(締結)される。 このレールプレート部材31は、図2、図5及び図6に示すように、組み付けられた状態における上端に位置し、上下方向に直交する方向、すなわち本実施の形態では車両幅方向において車両室外側に延びる屈曲部31aを有する。 この屈曲部31aには、図6に示すように組み付けられた状態で前記係合孔24と整合するように、上下方向に貫通する締結孔31bが形成されている。 そして、レールプレート部材31は、前記屈曲部31aの下面が前記ステップ部材3の上面に当接するまで前記挿入孔23に挿入され、その状態で前記締結孔31b及び係合孔24に嵌め込まれる樹脂クリップ33にてステップ部材3に固定される。 ここで、樹脂クリップ33は、樹脂材よりなり、本実施の形態では、一般的に車両のトリム等を取り付けるためのものと同様の構造を有する。 樹脂クリップ33は、基部と頭部とを含み、基部を前記締結孔31b及び前記係合孔24に嵌め込んだ後にその基部に頭部を嵌め込むことでレールプレート部材31とステップ部材3とが固定され、頭部を基部から先に引き出した後に同基部を前記締結孔31b及び前記係合孔24から抜き取ることでレールプレート部材31とステップ部材3との固定が解除される。 尚、図4〜図7では、樹脂クリップ33を模式的に図示している。

    次に、上記のように構成されたステップユニット1を用いた際の作用について説明する。
    上記した構成では、例えば、メンテナンス時等に、樹脂クリップ33及びレールプレート部材31を取り外して、ロワーレール21の切り欠き部21aからローラ32を一対のロワーレール21,22間に挿入したり、一対のロワーレール21,22間から取り外すことができる。 又、全てが組み付けられた状態で、駆動装置2が駆動されると、ベルト13が回転され、その回転に応じてローラ32がロワーレール21,22に案内されて移動し、それと共に車両スライドドアが開閉駆動される。

    次に、上記実施の形態によれば、以下のような特徴的な利点が得られる。
    (1)ステップ部材3には、ロワーレール21の一部に形成された切り欠き部21aと対応した位置に上下に貫通する挿入孔23が形成される。 レールプレート部材31は、ステップ部材3の上方から挿入孔23を貫通するように挿入されその状態でステップ部材3に樹脂クリップ33にて固定される。 そのため、従来技術に比べて組み付け作業が容易となる。 又、樹脂クリップ33にて固定されるため、例えば、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合に比べて、レールプレート部材31及び挿入孔23を高精度に製造する必要が無くなる。 即ち、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合では、それらを高精度に製造しないと、寸法のばらつきにより、がたつき易くなったり圧入に大きな力が必要となってしまう虞がある。 しかしながら、本実施形態のステップユニット1ではこのような不具合が生じないため、有利となる。 又、挿入孔にレールプレート部材を圧入固定する場合では、例えば、メンテナンス時等に圧入固定されたレールプレート部材を抜き取るとメンテナンス後に再度圧入しようとしても所望の圧入力が得られなくなり、挿入孔とレールプレート部材との間でがたつき易くなってしまう虞がある。 しかしながら、本実施形態のステップユニット1ではこのような不具合も生じることがない。 又、ステップ部材3には、ローラ32からレールプレート部材31が受ける荷重に対してレールプレート部材31を支持するように、ロワーレール21の2つの端部21cから各々延設された延設部21bが形成される。 そのため、ローラ32から受ける荷重によってレールプレート部材31が変形することを防止することができる。 又、この延設部21bが形成されることで、ローラ32から受ける荷重に応じた力が樹脂クリップ33に掛かり難くなるため、例えば樹脂クリップ33が高強度を必要としなくなる。 その結果、例えば、樹脂クリップ33を、本実施の形態のように金属材料以外の材料、例えば樹脂材によって形成することが可能となる。 しかも、ロワーレール21の端部21cから延設部21bが延設されるため、端部21c自体の剛性も高くなる。 そのため、レールプレート部材31等に端部21cを補強するための構成を設ける必要もない。 これらのことから、例えば、本実施の形態のようにレールプレート部材31を一枚の板材(金属板)から構成することが可能となる等、レールプレート部材31を単純な形状とすることができる。 又、従来技術のようにレールプレート部材の一部をロワーレールの内面(ローラと接触する面)と面一となるように張り出させて形成すると、張り出した部分の角が丸みを帯びてしまい、ロワーレールの端部とレールプレート部材との間にローラに対する段差が生じてしまい易い。 これに対して、本実施の形態のレールプレート部材31では張り出させるといった成形を必要としないため、この段差を容易に低減することが可能となる。 尚、このことはローラ32及びスライドドア110のスムーズな動作に寄与することになる。 更に、ステップ部材は、一般的に金属材を板金加工してなるが、本実施の形態のステップ部材3は樹脂材にて成形されるため、ステップ部材3の形状の自由度が増し、前記延設部21b等をステップ部材3に容易に一体成形することができる。

    (2)樹脂クリップ33は、樹脂材よりなるため、例えば、金属材料よりなる金属ボルト等に比べて、低価格化や軽量化が可能となる。 又、例えば、樹脂クリップ33に代えて金属ボルトを用いる場合、熱膨張率の差による不具合を考慮してステップ部材3に金属ボルトが係合するナット等の金属部材をインサート成形するといった必要等が生じてしまう。 これに対して本実施の形態のように、樹脂材よりなる樹脂クリップ33等を用いれば、樹脂材よりなるステップ部材3と直接係合させても熱膨張率の差が小さくなるため、ナット等の上記金属部材を不要とすることができる。

    (3)レールプレート部材31は、その上端に位置し上下方向に直交する方向に沿って延びる屈曲部31aを有する。 そのため、例えば、屈曲部31aにてレールプレート部材31のステップ部材3(挿入孔23)からの抜け落ちを防止することができる。 又、例えば、挿入孔23に挿入された状態であって樹脂クリップ33が外された状態において、屈曲部31aの下面を治具等により押し上げることで、レールプレート部材31を容易に取り外すことが可能となる。 又、本実施の形態では、屈曲部31aは、車両幅方向の車両室外側に延びるため、例えば作業者は車両室外側から屈曲部31aの下面を治具等により押し上げることができる。 そのため、車両室内側から作業する場合に比べて、レールプレート部材31を更に容易に取り外すことが可能となる。

    (4)樹脂クリップ33は、同樹脂クリップ33とステップ部材3との間で屈曲部31aを締結するように上方から組み付けられる。 詳細には、レールプレート部材31をステップ部材3の上方から挿入孔23を貫通するように挿入した後、同じく上方から樹脂クリップ33が組み付けられる。 そのため、樹脂クリップ33が上方以外から組み付ける場合に比べて、速やか且つ容易に組み付けることができる。

    (5)延設部21bは、前記レールプレート部材31がローラから荷重を受ける方向(図7中、上方向)に沿って端部21cから各々延びて、更に互いに近づく方向に延びるようにステップ部材3に一対形成される。 このような構成では、切り欠き部21aから一対のロワーレール21,22間にローラ32を配置する際に延設部21bが邪魔にならない。 加えて、レールプレート部材31の両端部が延設部21bに支持された状態となる。 よって、例えばレールプレート部材の両端部のうちの一方のみが支持された構成に比べて、レールプレート部材31がローラ32から受ける荷重(入力)の方向においてレールプレート部材31の剛性を高めることができる。 又、ロワーレール21の両方の端部21c自体の剛性も高くなる。 又、上記構成では、延設部21b同士の間の空間を利用して治具や手作業等によりレールプレート部材31を容易に押し上げることができる。 よって、レールプレート部材31を容易に取り外すことが可能となる。

    (6)延設部21bは、ロワーレール21よりもレールプレート部材31が前記荷重を受ける方向(図7中、上下方向)に肉厚に形成されるため、上記(5)の利点を得ながら、レールプレート部材31を強固に支持することができる。

    上記実施の形態は、以下のように変更してもよい。
    上記実施の形態では、締結部材は、樹脂材よりなる樹脂クリップ33であるとしたが、これに限定されず、樹脂材よりなる他の締結部材に変更してもよいし、金属材料よりなる締結部材に変更してもよい。

    例えば、樹脂クリップ33は図8に示すように変更してもよい。 この例では、上記実施の形態の樹脂クリップ33が金属ボルト41に変更されている。 又、ステップ部材3において上記実施の形態の係合孔24が形成された位置には、金属ボルト41が螺合可能な雌ネジ金属部材42がインサート成形されている。 このようにすると、ステップ部材3に雌ネジを成形した場合に金属ボルト41とステップ部材3との熱膨張率の差によって生じる螺合が緩くなったりきつくなったりする不具合を回避することができる。

    上記実施の形態では、樹脂クリップ33は、同樹脂クリップ33とステップ部材3との間で屈曲部31aを締結するように上方から組み付けられるとしたが、ステップ部材の上方から挿入孔を貫通するように挿入されたレールプレート部材を固定できればよい。 例えば、樹脂クリップ33に代えて他の方向から組み付けられる締結部材を用いてもよい。

    例えば、樹脂クリップ33は図9に示すように変更してもよい。 この例では、上記実施の形態と同様の屈曲部31aの先端に、下方に延びる下垂部31cが形成されている。 但し、この例において、屈曲部31aに締結孔31bは形成されておらず、下垂部31cに締結孔31dが形成されている。 ステップ部材3における車両室外側側面には、締結孔31dと連通する図示しない係合孔(又は穴)が形成されている。 そして、この例の締結部材としての樹脂クリップ51は、同樹脂クリップ51とステップ部材3における車両室外側側面との間で下垂部31cを締結するように車両室外側から組み付けられる。 詳細には、樹脂クリップ51が前記締結孔31d及び係合孔(又は穴)に嵌め込まれる。

    このようにすると、屈曲部31a及び下垂部31cがフック状となり、レールプレート部材31のステップ部材3(その挿入孔23)からの抜け落ちをより防止することができる。 そして、樹脂クリップ51は、車両室外側から組み付けられるため、例えば、樹脂クリップ51を下方から組み付ける場合に比べてその組み付け作業も容易となる。

    上記実施の形態では、レールプレート部材31は、その上端に位置し上下方向に直交する方向に沿って延びる屈曲部31aを有するが、屈曲部31aを有さなくてもよい。 尚、このような場合、例えば、ステップ部材3の延設部21bに、屈曲部31aを有さないレールプレート部材の抜け落ち防止用の底部を一体成形などによって設けてもよい。 又、このような場合、締結部材は、例えば、車両室外側から延設部21bを貫通してレールプレート部材を固定するものとする等、屈曲部31a以外の部分を固定する必要がある。

    上記実施の形態では、2つの延設部21bが、ロワーレール21の2つの端部21cから各々延びているが、これに限定されない。 例えば、1つの延設部21bが、2つの端部21cのうちの一方のみから延びているだけでもよい。

    上記実施の形態では、レールプレート部材31は、金属板を加工してなるとしたが、これに限定されず、例えば、樹脂材にて成形したものとしてもよい。
    上記実施の形態では、延設部21bは、ロワーレール21よりも荷重を受ける方向(図7中、上下方向)に肉厚に形成されるとしたが、これに限定されず、例えば、ロワーレール21と同じ厚さとしてもよい。

    上記実施の形態では、ステップユニット1は、車両スライドドアを開閉駆動するための駆動装置(モータユニット)2を備えているが、これに限定されず、駆動装置2を備えていなくてもよい。 即ち、収容部5等が形成されていないステップ部材でもよい。 又、この場合、勿論プーリー11,12やベルト13も不要となる。

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