作業車両

申请号 JP2013154032 申请日 2013-07-24 公开(公告)号 JP2015024695A 公开(公告)日 2015-02-05
申请人 ヤンマー株式会社; Yanmar Co Ltd; 发明人 KAWAJIRI SHINYA; OKUYAMA KIYOYUKI;
摘要 【課題】乗降時の利便性を向上させることができる作業車両であるトラクターの提供をする。【解決手段】後輪の前方に乗降用のステップ32が設けられている作業車両であるトラクター1において、ステップ32が操縦者の足を掛ける受け部32bと、受け部32bの前方を支持する前支持部32aと、受け部32bの後方を支持する後支持部32cと、から構成され、キャビンフレーム26aに前支持部32aの一端が連結され、受け部32bのトラクター1側の端面に前支持部32aの他端が連結され、後輪のフェンダー31の前側端部に後支持部32cの一端が連結され、受け部32bの後側端面に後支持部32cの他端が連結されている。【選択図】図24
权利要求
  • 後輪の前方に乗降用のステップが設けられている作業車両において、
    ステップが操縦者の足を掛ける受け部と、受け部の前方を支持する前支持部と、受け部の後方を支持する後支持部と、から構成され、
    キャビンフレームに前支持部の一端が連結され、受け部の作業車両側の端面に前支持部の他端が連結され、後輪のフェンダーの前側端部に後支持部の一端が連結され、受け部の後側端面に後支持部の他端が連結されている作業車両。
  • 前記後支持部が前記フェンダーの曲率半径と同一の曲率半径で前記後輪のトレッド面に沿うように形成されている請求項1に記載の作業車両。
  • 前記前支持部がキャビンの前側面よりも前方で前記受け部と連結され、前記後支持部が前記後輪の車軸よりも低い位置で受け部と連結されている請求項1または請求項2に記載の作業車両。
  • 前記受け部に複数の三角形の抜き孔が形成され、抜き孔の各辺が受け部の左右方向に対して平行にならないように配置されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の作業車両。
  • 说明书全文

    本発明は、作業車両に関する。

    従来、乗用の作業車両において、操縦者がステップを使用して乗降するものが知られている。 作業車両には、前輪と後輪との間であってキャビンの乗降扉の近傍に操縦者の足を掛ける一つ以上のステップが設けられている。 例えば特許文献1のごとくである。

    特許文献1の作業車両は、はしご状に構成されたステップが後輪を覆うフェンダーの下端よりも下方に設けられている。 このため、作業車両は、ステップによって操縦者が容易に乗降可能に構成されている。 しかし、作業車両は、乗降時に操縦者がフェンダーの下端と足との接触を回避するように意識する必要あった。 また、作業車両は、操縦者の足を置くステップの受け部の両側が側板によって支持されているため、操縦者の足を掛ける範囲が狭くなっていた。

    特開2000−142112号公報

    本発明は係る課題を鑑みてなされたものであり、乗降時の利便性を向上させることができる作業車両の提供を目的とする。

    本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。

    即ち、本発明においては、後輪の前方に乗降用のステップが設けられている作業車両において、ステップが操縦者の足を掛ける受け部と、受け部の前方を支持する前支持部と、受け部の後方を支持する後支持部と、から構成され、キャビンフレームに前支持部の一端が連結され、受け部の作業車両側の端面に前支持部の他端が連結され、後輪のフェンダーの前側端部に後支持部の一端が連結され、受け部の後側端面に後支持部の他端が連結されているものである。

    本発明においては、前記後支持部が前記フェンダーの曲率半径と同一の曲率半径で前記後輪のトレッド面に沿うように形成されているものである。

    本発明においては、前記前支持部がキャビンの前側面よりも前方で前記受け部と連結され、前記後支持部が前記後輪の車軸よりも低い位置で受け部と連結されるものである。

    本発明においては、前記受け部に複数の三形の抜き孔が形成され、抜き孔の各辺が受け部の左右方向に対して平行にならないように配置されているものである。

    本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。

    即ち、本発明においては、前支持部が受け部の前端に連結されておらず、受け部がフェンダーの前端部に到るまで形成されているので、受け部の前後方向幅がキャビンの床近辺の左右扉の幅よりも大きくなる。 また、後支持部がフェンダーの前端部に連結されているので乗降時に操縦者がフェンダーとの接触を意識する必要がない。 これにより、乗降時の利便性を向上させることができる。

    本発明においては、後支持部とフェンダーとが連続的に連結されるので、乗降時に操縦者がフェンダーとの接触を意識する必要がない。 これにより、乗降時の利便性を向上させることができる。

    本発明においては、受け部がフェンダーの前端部よりも後方に到るまで形成されているので、受け部の前後方向幅がキャビンの床近辺の左右扉の幅よりも大きくなる。 これにより、乗降時の利便性を向上させることができる。

    本発明においては、抜き孔の各辺が乗降時の操縦者の足の長手方向に対して傾くように構成されているので、受け部での足のすわりが安定する。 これにより、乗降時の利便性を向上させることができる。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した前方斜視面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した後方斜視面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した左側面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した右側面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した上面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した底面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した正面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの全体的な構成を示した背面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのボンネットの構成を示す部分拡大側面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのボンネットの構成を示す部分拡大上面図。

    (a)従来の実施形態に係るトラクターの運転操作部からの死角を表す範囲を示す図(b)本発明の一実施形態に係るトラクターの運転操作部からの死角を表す範囲を示す図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのウェイトおよびフロントグリルの構成を示す部分拡大斜視図。

    本発明の一実施形態に係る前照灯の構成を示す部分拡大正面図。

    本発明の一実施形態に係る前照灯の構成を示す部分拡大側面図。

    本発明の一実施形態に係る前照灯のLEDフラッシュの照射方向を示す部分拡大上面図。

    本発明の一実施形態に係るサイドミラー、前方作業灯および車幅灯の構成を示す部分拡大正面図。

    本発明の別実施形態に係るサイドミラー、前方作業灯および車幅灯の構成を示す部分拡大正面図。

    (a)本発明の第一実施形態に係る車幅灯の照射方向を示す部分拡大図(b)本発明の第二実施形態に係る車幅灯の照射方向を示す部分拡大図(c)本発明の第三実施形態に係る車幅灯を示す部分拡大図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの前方作業灯が照射する範囲を示す図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのキャビンの構成を示す部分拡大前方斜視面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのキャビンの構成を示す部分拡大側面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのキャビンの構成を示す部分拡大背面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの後方作業灯が照射する範囲を示す図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのフェンダーおよびステップの構成を示す部分拡大側面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのステップの構成を示す部分拡大上面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターのコンビネーションランプの構成を示す部分拡大後方斜視図。

    (a)本発明の第一実施形態に係るコンビネーションランプの構成を示す部分背面図(b)本発明の第二実施形態に係るコンビネーションランプの構成を示す部分背面図(c)本発明の第三実施形態に係るコンビネーションランプの構成を示す部分背面図(d)本発明の第四実施形態に係るコンビネーションランプの構成を示す部分背面図。

    本発明の一実施形態に係るトラクターの運転操作部の構成を示す部分拡大斜視図。

    以下に、本発明に係る作業車両の第一実施形態であるトラクター1について説明する。 以下の説明では、トラクター1の前進方向を前方として前後左右方向を規定する。

    まず、本発明に係るトラクター1の全体構成について図1から図8を用いて説明する。
    なお、本発明に係る作業車両は、本実施形態に係るトラクター1に限るものではなく、その他の農業車両や建設車両、産業車両等、広く車両全般に適用することが可能である。

    図1と図2に示すように、トラクター1は、種々の作業機(ロータリ等)を装着し、種々の作業を行うものである。 トラクター1は、長手方向を前後方向とする機体フレーム2に、エンジン3、ボンネット7、図示しないトランスミッションケース、フロントアクスル、リアアクスル、キャビン26および運転操作部37等が配置されている。

    機体フレーム2の前端部には、図示しないフロントヒッチを介してカウンターウェイト6等が取り付けられている。 機体フレーム2の略中央部には、エンジン3(図3、図4参照)が搭載されている。 機体フレーム2の後端部には、トラクター1の動伝達機構の一部を収納する図示しないトランスミッションケースが連結されている。 また、機体フレーム2の前部は、図示しないフロントアクスルを介して左右一対の前輪4に支持されている。 トランスミッションケースの後部は、図示しないリアアクスルを介して左右一対の後輪5に支持されている。 このように、トラクター1は、機体フレーム2とトランスミッションケースとが一体的に構成され、前輪4と後輪5とによって支持されている。

    トラクター1は、エンジン3を覆うようにボンネット7等を配置してエンジンルームが構成されている。 トラクター1は、ボンネット7の前方には、フロントグリル8と前方を照らす前照灯10とが設けられている。 トラクター1は、ボンネット7の後方、かつトランスミッションケースの上方に操縦者が搭乗してトラクター1を操作するための運転操作部37が設けられている。 トラクター1は、運転操作部37がキャビン26によって覆われている。 また、トラクター1は、トランスミッションケースの後方に図示しない作業機装着装置が設けられている。

    このように構成されているトラクター1は、エンジン3の動力が前記動力伝達機構で変速された後、フロントアクスルとリアアクスルとを経て左右一対の前輪4と後輪5に伝達される。 トラクター1は、左右一対の前輪4と後輪5の回転駆動により走行が行われる。 また、トラクター1は、エンジン3の動力が前記動力伝達機構で変速された後、トランスミッションケースの後方に設けられた前記作業機装着装置を介して装着された図示しない耕耘装置等の作業機にも伝達される。

    次に、図1を用いて、カウンターウェイト6、ボンネット7、フロントグリル8およびサイドカバー9について説明する。

    図1、図3、図4及び図5に示すように、カウンターウェイト6は、前記作業機装着装置に取り付けられた作業機との重量バランスをとるものである。 カウンターウェイト6は、トラクター1の前端部に設けられている。 カウンターウェイト6は、左右方向中央が前方に向かって突出した平面視にて略V字状に形成されている。 また、カウンターウェイト6は、上側面が左右方向中央に向かって下がる傾斜面に形成されている。 すなわち、カウンターウェイト6は、進行方向正面視にてV字状に形成されている。

    このように構成することで、トラクター1は、ボンネット7の後端が前方に向かうようにしてボンネット7が開閉する場合にボンネット7の前端部とカウンターウェイト6とが接触しない(図3参照)。

    図9と図10とに示すように、ボンネット7は、エンジン3等が配置されているエンジンルームを構成するものである。 ボンネット7は、長手方向を前後方向としてエンジン3が配置されている機体フレーム2の前端部からキャビン26までを覆うようにして機体フレーム2に設けられている。 ボンネット7は、その前端に開口部が形成されている。 ボンネット7の開口部には、フロントグリル8が設けられている。 ボンネット7は、前端部または後端部を支点として上方に回転してエンジンルームを開放可能に構成されている(図3黒塗矢印参照)。

    ボンネット7は、上側面7a、上左側面7b、上右側面7c、左側面7dおよび右側面7eから構成されている。 ボンネット7は、上側面7a、上左側面7b、上右側面7c、左側面7dおよび右側面7eのうち隣接する側面同士がそれぞれ一体的に形成されている。

    上側面7aは、平面視で前方に頂点を向けた略三角形状に形成されている。 上側面7aは、ボンネット7の後端からボンネット7の前後方向略中央を前記頂点とするボンネット7の一部を構成している。 上側面7aは、ボンネット7の後端から前端に向かって下がる傾斜面に形成されている。

    上左側面7bは、上側面7aの左側であるボンネット7の後端からボンネット7の前端に到るボンネット7の一部を構成している。 上右側面7cは、上側面7aの右側であるボンネット7の後端からボンネット7の前端に到るボンネット7の一部を構成している。 上左側面7bと上右側面7cとから構成されているボンネット7の一部は、ボンネット7の後端から前端に向かって左右方向の幅が徐々に大きくなり、途中部から左右方向の幅が徐々に小さくなるように形成されている。 そして、ボンネット7は、平面視にて左側稜線と右側稜線とが前端の中央で一致する略砲弾状に構成されている。

    上左側面7bと上右側面7cとは、ボンネット7の後端から上側面7aの前記頂点に到るまで上側面7aに隣接するように構成されている。 そして、上左側面7bと上右側面7cとは、上側面7aの前記頂点からボンネット7の前端に到るまでボンネット7の左右方向中央にて互いに隣接するように構成されている。 上左側面7bは、左方に向かって下がる傾斜面に形成されている。 上右側面7cは、右方に向かって下がる傾斜面に形成されている。 加えて、上左側面7bと上右側面7cとは、上側面7aの前記頂点からボンネット7の前端に向かって下がる傾斜面に形成されている。 これにより、上側面7aと上左側面7bと上右側面7cとから構成されているボンネット7の一部は、後端から前端、および左右方向中央から左右方向のそれぞれに向かって地面からの高さが低くなるように構成されている。

    左側面7dは、上左側面7bの左側端に隣接して機体フレーム2に向かうようにしてボンネット7の一部を構成している。 右側面7eは、上右側面7cの右側端に隣接して機体フレーム2に向かうようにしてボンネット7の一部を構成している。 左側面7dと右側面7eとには、エンジン3を冷却した冷却風の排出口が形成されている。 左側面7dの前端部の上端と右側面7eの前端部の上端とには、ボンネット7の後端に向かう切り欠きが形成されている。 これにより、ボンネット7の前端部の左側には、上左側面7bの下端と左側面7dの切り欠きとから切り込み部7fが構成されている。 また、ボンネット7の前端部の右側には、上右側面7cの下端と右側面7eの切り欠きとから切り込み部7gが構成されている。

    ボンネット7は、後端にインストルメントパネル38が接続されている。 ボンネット7の上側面7a、上左側面7b、上右側面7c、左側面7dおよび右側面7eの後端からなる形状は、インストルメントパネル38の前端の形状と略同一に形成されている。 すなわち、ボンネット7には、インストルメントパネル38が段差なく連続的に接続されている。 また、インストルメントパネル38は、ボンネット7との接続端からキャビン26内の運転操作部37に向かって下がる傾斜面38aが形成されている。 すなわち、インストルメントパネル38は、ボンネット7よりも地面からの高さが高くならないように構成されている。

    トラクター1は、ボンネット7が操縦者に近接するほど操縦者の前方(左側前方と右側前方とを含む)の視界がボンネット7に遮蔽されて死角が発生する。 つまり、トラクター1は、操縦者の地面からの高さに対して、ボンネット7の地面からの高さが高いほど操縦者の前方の視界に死角が発生する(以下、操縦者の地面からの高さに対する各部の地面からの高さを言う)。

    図11(a)に示すように、平面視で砲弾状に形成されていない従来のボンネット形状であるトラクター100は、ボンネット前方の左右両端が操縦者から見てボンネットの前端部中央と同じ高さに構成されている。 従って、トラクター100の死角Bは、ボンネット前方の左右両端によって生じた死角が含まれている。

    図11(b)に示すように、本実施形態におけるトラクター1は、ボンネット7の前端、およびボンネット7の左右方向中央から左方と右方とに向かうにつれてボンネット7の地面からの高さが低くなるように構成されている。 また、トラクター1は、ボンネット7の前端の左右両端がボンネットの前端部中央の高さよりも低い。 また、トラクター1は、インストルメントパネル38の地面からの高さがボンネット7よりも高くない。 従って、トラクター1の死角Aは、ボンネット前方の左右両端によって生じた死角およびインストルメントパネル38によって生じた死角が含まれていない。 すなわち、トラクター1の死角Aは、トラクター100の死角Bに比べて、左側前方と右側前方とに生じる死角が低減されている。

    このように構成することで、トラクター1は、操縦者の前方、左側前方および右側前方の視界に占めるボンネット7の割合が低減する。 また、トラクター1は、操縦者の左側前方と右側前方との視界に占めるボンネット7の割合が低減する。 さらに、トラクター1は、操縦者の前方の視界に占めるインストルメントパネル38の割合が低減する。 これにより、トラクター1は、前方に生じる死角を低減させることができる。

    図12に示すように、フロントグリル8は、エンジン3等の冷却風を外部からエンジンルーム内に取り込む供給口を覆うものである。 フロントグリル8は、ボンネット7の前端部に形成されている供給口である開口部に設けられている。 フロントグリル8は、樹脂又は金属から構成されている。 フロントグリル8には、左右方向を長手方向とする長孔8aが複数形成されている。

    このように構成することで、フロントグリル8の単位面積当たりにしめる孔面積の割合は、丸孔が複数形成されている場合に比べて大きくなる。 これにより、トラクター1は、外気がフロントグリル8を通過する際の抵抗を丸孔が複数形成されている場合に比べて低減することができる。

    図9に示すように、サイドカバー9は、左右両側のボンネット7と機体フレーム2との間を覆うものである。 サイドカバー9は、上サイドカバー9aと下サイドカバー9bとから構成されている。 上サイドカバー9aは、網状部材により構成され、ボンネット7の左側面7dおよび右側面7eの下側であって、前輪4からキャビン26までの間を覆うように設けられている。 下サイドカバー9bは、左側面7dおよび右側面7eそれぞれの上サイドカバー9aの下側であって、機体フレーム2を覆うように設けられている。 上サイドカバー9aと下サイドカバー9bとは、機体フレーム2に固定されている。

    このように構成することで、トラクター1は、ボンネット7に覆われていないエンジン3等に関する各種機器や機体フレーム2がサイドカバー9によって外部から覆われる。 これにより、トラクター1は、上サイドカバー9aからエンジンルーム内の熱気を外部に逃がしつつ、サイドカバー9によって走行時に前輪4が巻き上げた土砂等が機体フレーム2やエンジンルームの内部に侵入しないようにすることができる。 加えて、トラクター1は、上サイドカバー9aからエンジンルーム内の熱気を外部に逃がしたり外部の新鮮な空気をエンジンルーム内に取り入れたりすることができる。

    次に、図1、図3から図5、図7および図13から図15を用いて、前照灯10について説明する。

    図1、図3から図5、図7に示すように、前照灯10は、トラクター1の前方を照らすものである。 前照灯10は、ボンネット7の前端部の左側端と右側端とに設けられている。 具体的には、左右両側の前照灯10は、ボンネット7の前端部の右側と左側とに構成されている切り込み部7f・7gに設けられている。 前照灯10は、筐体11、リフレクタ12、バルブ13、LEDフラッシャー14および前照灯カバー15を具備している。 前照灯は、後述の車幅灯19と共に点灯するように構成されている。 すなわち、トラクター1は、車幅灯19が点灯した後に前照灯10が点灯するように構成されている。

    図13から図15に示すように、筐体11は、前照灯10の主たる構成部材であり、リフレクタ12、バルブ13、LEDフラッシャー14および前照灯カバー15が取り付けられるものである。 筐体11は、ボンネット7の切り込み部7f・7gにそれぞれに取り付けることができる略三角錐形状に形成されている。 また、筐体11は、略三角錐形状の底面である大径側の端面が開口するように形成されている。 つまり、筐体11は、その大径側の端面を筐体11の前端面としてリフレクタ12やバルブ13等を組み付けるための凹部11aが形成されている。

    左右の筐体11は、前端面に形成されている凹部11aをトラクター1の前方に向けて切り込み部7f・7gにそれぞれ組み付けられている。 この際、左右の筐体11は、略三角錐形状の底面である前端面の三つの頂点のうち第1の頂点11dをボンネット7の左右方向中央に向け、第2の頂点11eをボンネット7の左右方向外側に向けて配置されている。 また、左右の筐体11は、左側の筐体11の左側面と右側の筐体11の右側面との間隔がボンネット7の左右方向の最大幅と略同一になるようにボンネット7に組み付けられている。

    左右の筐体11は、前端面におけるボンネット7の左右方向中央側の頂点(第1の頂点11d)がボンネット7の左右方向外側の頂点(第2の頂点11e)よりもボンネット7の前端に向かって突出するように構成されている。 つまり、左右の筐体11の前端面は、平面視でボンネット7の左右方向外側からボンネット7の左右方向中央側に向かうにつれて前方に突出するように形成されている。 すなわち、左側の筐体11は、その前端面がトラクター1の左方から視認することができる形状に形成され、右側の筐体11は、その前端面がトラクター1の右方から視認することができる形状に形成されている。

    左側の筐体11の左側面と右側の筐体11の右側側面には、外部の光を集光して反射するリフレクタ11bが設けられている。 なお、筐体11には、リフレクタ11bにかえてバルブ13の光が透過するスリット11cを形成してもよい。

    リフレクタ12は、反射手段としてバルブ13の光を反射するものである。 リフレクタ12は、その略中央に配置されているバルブ13の光を一定の方向に反射する略ドーム状に形成されている。 リフレクタ12は、トラクター1の前方に向かって光が反射するように左右の筐体11の凹部11aにそれぞれ組み付けられている。 具体的は、リフレクタ12は、筐体11におけるボンネット7の左右方向外側に略ドーム状に構成されているとともに、略ドーム状に構成されている部分から筐体11におけるボンネット7の左右方向中央側の端部にいたるまで構成されている。

    バルブ13は、主光源体として光を発生させるものである。 バルブ13は、ハロゲンランプやHIDランプ等の任意の種類の光源から構成されている。 バルブ13は、略ドーム状に構成されているリフレクタ12の略中央の所定位置に組み付けられている。 これにより、バルブ13から発生された光の大部分は、リフレクタ12によってトラクター1の前方に向かって照射される。 一方、バルブ13から発生された光の一部は、筐体11におけるボンネット7の左右方向中央側の端部にいたるまでの間に設けられたリフレクタ12によってトラクター1の左右方向に向かって照射される。

    LEDフラッシャー14は、副光源体として光を発生させるものである。 LEDフラッシャー14は、複数のLEDから構成されている。 LEDフラッシャー14は、左右の筐体11の前端面にそれぞれLEDが一列に並ぶように設けられている。 つまり、LEDフラッシャー14は、ボンネット7の左右方向外側から前端の左右方向中央に向かってLEDが配置されている。 これにより、LEDフラッシャー14は、トラクター1の前方だけでなく、左方と右方とからも視認することができる(図15参照)。 LEDフラッシャー14は、後述の車幅灯19が点灯されると合わせて点灯するように構成されている。 なお、本実施形態において、LEDフラッシャー14は、複数のLEDから構成されているが他の光源から構成されてもよい。

    前照灯カバー15は、筐体11内のリフレクタ12、バルブ13およびLEDフラッシャー14を保護するものである。 前照灯カバー15は、バルブ13とLEDフラッシャー14との光を透過する材質から構成されている。 前照灯カバー15は、筐体11の凹部11aに配置されているリフレクタ12、バルブ13およびLEDフラッシャー14を覆うように左右の筐体11の前端面にそれぞれに設けられている(図13、図14における網掛け部分)。

    このように構成することで、トラクター1は、左右の前照灯10の主光源体であるバルブ13によって、進行方向に光を照射しつつ、リフレクタ12によるバルブ13の光の反射と、筐体11のリフレクタ11bによる外部の光の反射またはバルブ13のスリット11cからの透過光と、筐体11の前端面に設けられたLEDフラッシャー14とによって、トラクター1の前方、左方および右方に光を照射する。 また、ボンネット7に形成された切り込み部7f・7gにより、トラクター1の側方から視認可能な前照灯19の前端面からのリフレクタ12によるバルブ13の光の反射がボンネット7によって遮られない。 これにより、トラクター1の前方、左方および右方からの視認性を向上させることができる。

    次に、図1、図3、図4、図7、図8および図16から図19を用いて、サイドミラー16と前方作業灯22とについて説明する。

    図1、図3、図4、図7、図8および図16に示すように、サイドミラー16は、トラクター1の後方を視認するものである。 左右のサイドミラー16は、キャビン26の前側面26bの上部両側端にそれぞれ設けられている。 サイドミラー16は、支持アーム17、前方作業灯22、ミラー部18および車幅灯19を具備している。

    左右の支持アーム17は、ミラー部18と車幅灯19とを支持するものである。 支持アーム17は、その軸方向に垂直な断面視で矩形状の棒状部材から構成されている。 支持アーム17は、途中部に屈曲部17aを有する略L字状に形成されている。 支持アーム17は、長辺部側端(一側端)がキャビン26の前側面26bの上部両側端にそれぞれ固定されている。

    支持アーム17は、一側端からミラー部18が支持されている短辺部側端(他側端)に向かうにつれて、その軸方向に垂直な断面視における矩形状断面の断面積Arが小さくなるように形成されている。 すなわち、支持アーム17は、キャビン26に固定されている一側端から他側端に向かうにつれて単位長さ当たりの重量が小さくなるように構成されている。 さらに、支持アーム17は、屈曲部17aをまたぐように一側と他側とを連結するビーム17bが一体的形成されている。 これにより、支持アーム17は、一側端部の剛性と屈曲部17bの剛性とが確保されつつ他側端部の重量が軽減されるので、他側端の振動が抑制される。

    左側の支持アーム17は、長辺部が前側面26bから左側前方に向かうように設けられている。 右側の支持アーム17は、長辺部が前側面26bから右側前方に向かうように設けられている。 また、左右両側の支持アーム17は、短辺部が屈曲部17aから下方に向かうように設けられている。 具体的には、支持アーム17は、屈曲部17aの前後方向の位置をボンネット7の後端近傍とし(図3、図4参照)、屈曲部17aの左右方向の位置を後輪5の幅の略中央とし(図5参照)、屈曲部17aの高さ位置をキャビン26の天井26f近傍とするように(図3、図4参照)構成されている。 つまり、支持アーム17は、キャビン26(運転操作部37)から左右両側前方に離間した位置にミラー部18を配置するように構成されている。

    ミラー部18は、鏡を保持するものである。 ミラー部18は、開口部を有する箱状の筐体18aの内部に鏡18bが設けられている。 ミラー部18は、筐体18aの開口部に鏡18bが設けられて外部から鏡18bの反射面を視認することができるように構成されている。 ミラー部18は、鏡18bの反射面がトラクター1の後方に向くようにして支持アーム17の短辺側端に接続されている。 つまり、ミラー部18は、トラクター1の概略の車幅と車高とを示す位置に配置されている。 ミラー部18は、鏡18bの反射面を支持アーム17に対して任意の方向に向けることができるように構成されている。

    車幅灯19は、トラクター1の車幅を視認するものである。 車幅灯19は、複数のLEDから構成されている。 車幅灯19は、左右のミラー部18の筐体18aであって、開口部と対向する面(背面)にそれぞれ設けられている。 つまり、車幅灯19は、トラクター1の後方に向けられているミラー部18の鏡18bの反射面と反対側のトラクター1の前方に向かって点灯するように構成されている。 車幅灯19は、左右両側のミラー部18に設けられていることでトラクター1の概略の車幅と車高とを示すことができる。 また、車幅灯19は、左右一方の車幅灯19を点滅させることで方向指示器としても使用することができる。

    このように構成することで、トラクター1は、キャビン26から左右両側前方かつ上方に離間した位置にミラー部18が配置される。 これにより、トラクター1は、後方の視界を確保しつつトラクター1の車幅と車高とを同時に知らしめることができる。

    車幅灯19は、複数のLEDがミラー部18に任意の態様で配置されている。 具体的には、車幅灯の第一実施形態である車幅灯19は、ミラー部18の筐体18aの背面に複数のLEDが上下方向に並んで構成されている。 そして、図18(a)に示すように、車幅灯19は、筐体18aの背面をトラクター1の前方に向かって緩やかに膨らむ球面状に形成することで各LEDの照射方向を上下方向に分散させることができる。

    また、図17に示すように、車幅灯19の別実施形態として、支持アーム17の屈曲部17aの近傍に車幅灯19を設けてもよい。 具体的には、車幅灯19は、支持アーム17の屈曲部17aとビーム17bとから構成されている面を利用して取り付けられる。

    このように構成することで、トラクター1は、ミラー部18の方向に関わらず常に一定の方向および位置において車幅灯19が点灯される。 これにより、トラクター1は、後方の視界を確保しつつ車幅と車高とを同時に知らしめることができる。

    また、図18(b)に示すように、車幅灯の第二実施形態である車幅灯20は、ミラー部18の筐体18aの背面に複数のLEDが左右方向に並んで構成されている。 そして、車幅灯20は、筐体18aの背面をトラクター1の前方に向かって緩やかに膨らむ球面状に形成することで各LEDの照射方向を左右方向に分散させることができる。

    また、図18(c)に示すように、車幅灯の第三実施形態である車幅灯21は、ミラー部18の筐体18aの背面に複数のLEDが上下方向と左右方向とに並んで構成されている。 車幅灯21は、筐体18aの背面をトラクター1の前方に向かって緩やかに膨らむ球面状に形成することで各LEDの照射方向を上下方向と左右方向とに分散させることができる。

    このように構成することで、トラクター1は、ミラー部18の筐体18aの形状および車幅灯19のLEDの配置によって車幅灯19の照射方向が設定される。 これにより、トラクター1は、後方の視界を確保しつつ車幅と車高とを同時に知らしめることができる。

    図1、図3、図4、図7、図16および図19に示すように、前方作業灯22は、トラクター1の前方を照らすものである。 前方作業灯22は、左右の支持アーム17の一側端部(長辺部側端部)にそれぞれ設けられている。 前方作業灯22は、上作業灯23、下作業灯24および前方作業灯カバー25を具備している。

    前方作業灯22は、上作業灯23と下作業灯24とが支持アーム17の一側端部の下側に上下方向に並んで配置されている。 前方作業灯カバー25は、上作業灯23と下作業灯24とからの光を透過する材質から形成されている。 前方作業灯カバー25は、上作業灯23と下作業灯24とを覆うとともに支持アーム17の下側面とキャビン26の前側面26bとを連結するように構成されている(図16における網掛け部分参照)。 つまり、前方作業灯カバー25は、上作業灯23と下作業灯24と保護しつつ支持アーム17の剛性を向上させる。 これにより、支持アーム17は、一側端部の剛性がさらに向上することで振動が抑制される。

    前方作業灯22は、上作業灯23と下作業灯24とが任意の範囲をそれぞれ照らすように構成されている。 例えば、図16の白塗矢印および図19に示すように、左右の前方作業灯22は、上作業灯23がトラクター1の左側前方および右側前方である照射範囲Cをそれぞれ照らし、左右の下作業灯24がトラクター1の前方である照射範囲Dを照らすように構成されている。 また、左右の前方作業灯22は、上作業灯23がトラクター1の前方である照射範囲Dをそれぞれ照らし、左右の下作業灯24がトラクター1の左側前方および右側前方である照射範囲Cをそれぞれ照らように構成してもよい。

    このように構成することで、トラクター1は、その照射範囲にサイドミラー16が含まれないように前方作業灯22の照射範囲が設定される。 また、トラクター1は、前方作業灯22によってサイドミラー16の支持アーム17が補強されている。 これにより、トラクター1は、前方作業灯によって広範囲を照射しつつ車幅灯19の視認性を向上することができる。

    次に、図1、図2、図20から図23を用いて、キャビン26と後方作業灯28とについて説明する。

    図1、図2、図20および図21に示すように、キャビン26は、運転操作部37を覆うものである。 キャビン26は、キャビンフレーム26aを介して前側面26b、左側扉26c、右側扉26d、後側面26e、および天井26fが略箱状に構成されている。 キャビン26には、エアコンユニット27と後方作業灯28とが具備されている。

    キャビン26は、一体的に形成された左側扉26cの枠体と右側扉26dの枠体とが機体フレーム2に固定されてフレーム26aが構成されている。 つまり、キャビン26は、前側面26bの左右両側の枠体と後側面26eの左右両側の枠体と天井26fの左右両側の枠体とがそれぞれ左側扉26cの枠体と右側扉26dの枠体として一体的に構成されている。 これにより、キャビン26は、前側面26bと後側面26eと天井26fとが一体的に構成されている。

    キャビン26の前側面26bは、運転操作部37の前方にキャビンフレーム26aを介して構成されている。 前側面26bには、運転操作部37の床面からキャビン26の天井26fまでを覆う曲面ガラス(もしくは樹脂、具体的には、ポリカーボネイトまたはアクリル等)がフロントガラスとして設けられている。 前側面26bを構成する曲面ガラスは、左右方向を軸心方向とする緩やかな円弧状および上下方向を軸心方向とする緩やかな円弧状に湾曲するように形成されている(図20における白塗矢印参照)。 つまり、前側面26bは、前方向に膨らんだ略球面状に形成された曲面ガラスから構成されている。 前側面26bの曲面ガラスには、左右方向中央部分にインストルメントパネル38を配置するための切り込み部が形成されている。

    キャビン26の左右両側面には、その全面を開閉することができる左側扉26cと右側扉26dとがキャビンフレーム26aを枠体としてそれぞれ設けられている。 左側扉26cと右側扉26dとは、その全面が上下方向を軸心方向とする緩やかな円弧状に湾曲した曲面ガラス(もしくは樹脂、具体的には、ポリカーボネイトまたはアクリル等)から構成されている(図20における白塗矢印参照)。 左側扉26cと右側扉26dとは、その後端部が蝶番26gを介してキャビンフレーム26aに接続されている。

    左側扉26cと右側扉26dとは、前端部に外側取手26hが設けられている。 左側扉26cと右側扉26dとには、補強バー26jが設けられている。 補強バー26jは、板状部材から構成される。 補強バー26jは、上下方向を板幅方向として運転操作部37側に蝶番26gと外側取手26hとを連結している。 補強バー26jには、左側扉26cと右側扉26dとを開閉する際に使用する内側取手26kが形成されている。 内側取手26kは、補強バー26jの蝶番26g側の途中部から運転操作部37(操縦席42)側に突出するように分岐して形成されている。 内側取手26kは、補強バー26jと平行に外側取手26hに到るまで形成されている(図28参照)。

    キャビン26の後側面26eは、運転操作部37の後方にキャビンフレーム26aを介して構成されている。 後側面26eには、運転操作部37の操縦席42の座面近傍からキャビン26の天井26fまでを覆う曲面ガラス(もしくは樹脂、具体的には、ポリカーボネイトまたはアクリル等)がリアガラスとして設けられている。 後側面26eを構成する曲面ガラスは、左側扉26cと右側扉26dとに連続的につながるようにその左右両端部が湾曲するように形成されている。

    キャビン26の天井26fは、キャビンフレーム26aを介して前側面26b、左側扉26c、右側扉26dおよび後側面26eの上端部に構成されている。 天井26fには、その前端から運転操作部37の操縦席42の上方に該当する位置までを覆う曲面ガラス26m(もしくは樹脂、具体的には、ポリカーボネイトまたはアクリル等)が設けられている。 天井26fを構成する曲面ガラス26mは、前側面26bに連続的につながるように湾曲して形成されている。 このように構成することで、前方上方の視界が確保され、ローダ作業等において上昇させた作業機を視認しやすくなり作業性が向上する。

    天井26fは、全体として前端から後端まで湾曲した形状に構成されている。 天井26fの湾曲形状の曲率半径は、天井26fの前端近傍の曲率半径R1から後端に向かうにつれて大きくなり、後端近傍において曲率半径R2になるように構成されている。 つまり、天井26fは、曲率半径R、曲線長さLとして、以下の数式で表されるクロソイド曲線に近似する円弧形状に構成される。
    数式:RL=A 2 (A:クロソイドパラメータ)

    これにより、天井26fは、その後端に向かうにつれて緩やかに地面からの高さが高くなるように構成することができる。 つまり、天井26fの厚みは、天井26f前端近傍の厚みH1から後端に向かうにつれて増し、後端近傍において厚みH2になるように構成されている(図21参照)。 さらに、天井26fは、その後端面の上端のみがキャビン26の後側面26eよりも後方に張り出しているひさし部26nが形成されている。

    天井26fには、曲面ガラス26mの後端から天井26fの後端までの内部にエアコンユニット27が設けられている。 天井26fの後端のひさし部26nには、図22に示すように、エアコンユニット27が外気を取り入れるための導入口26pが設けられている。 導入口26pには、ルーバーが設けられている。 これにより、トラクター1は、天井26fの一部を突出させたり別途導入口を形成したりすること無くエアコンユニット27を天井26fの内部に設けることができる。

    このように構成することにより、トラクター1は、キャビンフレーム26aおよび天井26fの後部を除き曲面ガラスまたは樹脂によって構成されている。 また、トラクター1は、一体的に形成されたフレーム26aを曲面ガラスで連続的に連結したモノコック構造によりキャビン26の視認性および剛性が向上する。 トラクター1は、左側扉26cと右側扉26dとの開閉が容易になるとともに補強バー26jによって左側扉26cと右側扉26dとが補強される。 これにより、トラクター1は、キャビン26の前側面26b、左側扉26c、右側扉26d、後側面26eおよび天井26fをガラスで構成することができる。

    また、トラクター1は、キャビン26の天井26fからキャビン26の天井26fの厚みが後端に向かって連続的に厚くなる。 これにより、天井26fの一部を突出させたりエアコンユニット27が外気を取り入れるための導入口を別途形成したりすることなく天井26fの内部にエアコンユニットを設けることができる。

    図2と図21から図22とに示すように、後方作業灯28は、トラクター1の後方を照らすものである。 左右の後方作業灯28は、天井26fの後端の傾斜面の両側端部にそれぞれ設けられている。 左右の後方作業灯28の間には、エアコンユニット27の導入口26pが形成されている。 後方作業灯28は、外側作業灯29、内側作業灯30を具備している。

    図22と図23に示すように、後方作業灯28は、外側作業灯29と内側作業灯30とが天井26fの後端のひさし部26nに左右方向に並んで配置されている。 後方作業灯28は、外側作業灯29と内側作業灯30との光を透過する材質から形成されている後方作業灯カバー28a(図22における網掛け部分)により覆われている。 外側作業灯29と内側作業灯30とは、ひさし部26nよりも突出しないようにして天井26fの内部からひさし部26nを介して後方を臨むように設けられている。 これにより、後方作業灯28は、ひさし部26nと同一平面上になるように後方作業灯カバー28aが設けられている。

    後方作業灯28は、外側作業灯29と内側作業灯30とが任意の範囲をそれぞれ照らすように構成されている。 例えば、後方作業灯28は、左右の外側作業灯29がトラクター1の後方Eを照らし、左右の内側作業灯30がトラクター1の左右後方Fをそれぞれ照らすように構成されている(図22の白塗矢印参照)。 また、後方作業灯28は、左右の外側作業灯29がトラクター1の左右後方Fを照らし、左右の内側作業灯30がトラクター1の後方Eをそれぞれ照らすように構成してもよい。

    このように構成することで、トラクター1は、キャビン26の天井26fの内部から後方を臨むようにして後方作業灯28(外側作業灯29と内側作業灯30)が設けられるとともに外側作業灯29と内側作業灯30の照射範囲が設定される。 これにより、キャビン26から後方作業灯28を突出させることなく後方作業灯28によって広範囲を照射することができる。

    次に、図1から図4および図24から図27を用いて、フェンダー31とステップ32とコンビネーションランプ33について説明する。

    図1から図4および図24に示すように、フェンダー31は、後輪5の回転によって跳ね上げられた砂土の飛散を防止するものである。 フェンダー31は、左右両側の後輪5のトレッド面(地面と接触する面)を覆うようにしてキャビン26の左右両側に設けられている。 具体的には、フェンダー31は、キャビン26の後側面26eの近傍から機体フレーム2の近傍までの後輪5のトレッド面に沿うように設けられている。 また、フェンダー31は、トラクター1の左右方向中央側がキャビン26内の操縦席42に隣接するように構成されている。 すなわち、左右のフェンダー31は、操縦席42を挟むようにしてトラクター1に配置されている。 フェンダー31は、キャビン26の外側と内側とで一体的に形成されている。

    フェンダー31には、その前端(機体フレーム2側)にステップ32が接続されている。 フェンダー31の後端(キャビン26の後側面26e側)には、下方に下る傾斜面31aが形成されている。 そして、フェンダー31の傾斜面31aには、コンビネーションランプ33が設けられている。

    図1から図4および図24と図25とに示すように、ステップ32は、操縦者がキャビン26内に乗り込む際に足Gを掛けるものである。 ステップ32は、後輪5の前方であってキャビン26の左側扉26cと右側扉26dとの近傍にそれぞれ設けられている。 ステップ32は、前支持部32aと、受け部32bと、後支持部32cとから構成されている。

    前支持部32aは、受け部32bの前方を支持するものである。 前支持部32aは、その一端が運転操作部37の床近傍のキャビンフレーム26aに連結されている。 前支持部32aは、その他端がキャビンフレーム26aからキャビン26の前側面26bよりも前方に到るように形成されている。 そして、前支持部32aは、その他端が後輪5の車軸高さよりも低い所定位置で受け部32bと連結されている。 すなわち、前支持部32aは、キャビンフレーム26aから前方に向かって斜め下方に延びるように形成されている。 また、前支持部32aは、その他端が受け部32bのトラクター1側の側面に連結されている。 すなわち、前支持部32aは、受け部32bの前端を開放するようにして受け部32bに連結されている。

    後支持部32cは、受け部32bの後方を支持するものである。 後支持部32cは、フェンダー31の前端に連結されている。 後支持部32cは、フェンダー31の前端のキャビン26よりも外側の左右方向幅と略同一の幅で、フェンダー31の前端から後輪5のトレッド面に沿うようにして形成されている。 そして、後支持部32cは、後輪5の車軸高さよりも低い所定位置で受け部32bと連結されている。 すなわち、後支持部32cは、フェンダー31の前端から、フェンダー31と同一の曲率半径R3で連続的にフェンダー31の前端よりも後方に向かって延びるように形成されている。

    受け部32bは、操縦者の足Gを掛けるものである。 受け部32bは、その前後端部が前支持部32aと後支持部32cとに一体的に連結されている。 受け部32bは、キャビン26の前側面26bよりも前方で前支持部32aに接続され、フェンダー31の前端よりも後方でフェンダー31に連結されている。 また、受け部32bは、後支持部32cの左右方向幅と同一の左右方向幅に形成されている。 すなわち、受け部32bは、フェンダー31の前端のキャビン26よりも外側の左右方向幅と略同一の幅に形成されている。

    受け部32bの操縦者が足Gを掛ける面には、複数の三角形の抜き孔32dが形成されている。 抜き孔32dは、各辺が受け部32bの左右方向に対して平行にならないように配置されている。 また、抜き孔32dは、隣り合う抜き孔32dの辺同士が平行になるように形成されている。 つまり、受け部32bの抜き孔32dと抜き孔32dの間の梁状部分は、乗降する操縦者の足Gの長手方向に対して斜め方向に形成されている。

    このように構成することで、トラクター1は、ステップ32の受け部32bがキャビンの床近辺の左右扉の幅よりも広く形成される。 トラクター1は、ステップ32の前支持部32aが受け部32bのトラクター1側に連結されているので操縦者の足Gを置く範囲が前支持部32aによって制限されない。 また、トラクター1は、ステップ32の後支持部32cがフェンダー31と連続的に形成されているので操縦者の足Gがフェンダー31の前端に接触することがない。 さらに、操縦者の足Gの短手方向が桟によって支持される。 これにより、ステップ32は、受け部32bの操縦者の足Gを掛ける面を広くすることができるとともに、足Gのすわりが安定して乗降時の利便性を向上させることができる。

    図2、図8および図26に示すように、コンビネーションランプ33は、方向指示器34とブレーキランプ35とが組み合わされて一体的に形成されたものである。 コンビネーションランプ33は、左右両側のフェンダー31の後端に後方に照射するようにそれぞれ設けられている。 コンビネーションランプ33はコンビネーションランプカバー36によって覆われている。

    コンビネーションランプ33は、略直方体状に形成されている。 コンビネーションランプ33は、左右方向の外周面34aおよび後側面の外縁部34b(図26における網掛け部分)が方向指示器34として構成されている。 方向指示器34は、外周面34aと外縁部34bとが発光するように構成されている。 方向指示器34は、ブレーキが使用された際にも点灯するように構成されている。

    コンビネーションランプ33は、後側面の外縁部34bの内側部分35aがブレーキランプ35として構成されている。 ブレーキランプ35は、内側部分35a(図25における網掛け部分)が発光し、その周囲にリフレクタ35bが構成されている。 ブレーキランプ35の光源は、LEDから構成されている。 なお、ブレーキランプ35の光源は、LEDに限定するものではない。 コンビネーションランプ33は、外周面34aおよび後側面の外縁部34bと内側部分35aとが独立して点灯することができる二重構造に構成されている。

    コンビネーションランプ33は、フェンダー31の傾斜面31aに形成されている後方凹部31bに前端部が挿入されて略平に設けられている。 つまり、コンビネーションランプ33は、フェンダー31の前端上方から後端下方にかけてフェンダー31の内部に隠れるように設けられている。 コンビネーションランプ33は、その上側側面と左右方向の側面(方向指示器34の外周面34a)の一部とがコンビネーションランプカバー36によって覆われている。 コンビネーションランプカバー36は、フェンダー31の傾斜面31aに取り付けられる。 コンビネーションランプカバー36は、フェンダー31の傾斜面31aの途中部分から後方に向かってコンビネーションランプ33の後端よりも延びるように形成されている。

    コンビネーションランプカバー36の後端部は、側面視でフェンダー31の後端の傾斜(傾斜面31a)の途中部から上方に上がる傾斜になるように形成されている。 つまり、コンビネーションランプ33は、方向指示器34の外周面34aがトラクター1の側方からコンビネーションランプカバー36の後端の傾斜とフェンダー31の傾斜との間から視認できるように構成されている。

    なお、コンビネーションランプ33における方向指示器34とブレーキランプ35との形態はこれに限定されるものではない。 コンビネーションランプ33の別実施形態として、図27(a)に示すように、コンビネーションランプ33を上下等分に分割構成し、上下一方に方向指示器34を配置し、上下他方にブレーキランプ35を配置する構成でもよい。 また、図27(b)と図27(c)に示すように、上下に分割した一方を他方よりも大きくするように構成し、上下一方に方向指示器34を配置し、上下他方にブレーキランプ35を配置する構成でもよい。 また、図27(d)に示すように、コンビネーションランプ33を左右等分または不等分に分割構成し、左側のコンビネーションランプ33の左側面および右側のコンビネーションランプ33の右側面に方向指示器34を配置する構成でもよい。

    このように構成することで、トラクター1は、コンビネーションランプカバー36によってコンビネーションランプ33に影が形成される。 また、トラクター1は、コンビネーションランプカバー36によってコンビネーションランプ33への土砂の付着が低減される。 これにより、トラクター1は、コンビネーションランプ33の後方からの視認性を向上させつつ、左右方向の両側からコンビネーションランプ33の方向指示器34を視認することができる。

    次に、図1、図2および図28を用いて、運転操作部37について説明する。

    図1、図2および図28に示すように、運転操作部37は、トラクター1を運転するための各種操作を行うものである。 運転操作部37は、キャビン26の内部に設けられている。 運転操作部37は、インストルメントパネル38、ステアリングハンドル40、操縦席42および操作パネル43等を具備する。

    インストルメントパネル38は、各種の操作機器や計器類が配置されているものである。 インストルメントパネル38は、キャビン26内の前方の左右方向中央に設けられている。 インストルメントパネル38は、ボンネット7の後端に接続されている。 インストルメントパネル38は、ボンネット7の上側面7a、上左側面7b、上右側面7c、左側面7dおよび右側面7eの後端からなる形状と略同一に形成されている(図10参照)。 すなわち、インストルメントパネル38は、ボンネット7の後端に段差なく連続的に接続されている。 インストルメントパネル38は、ボンネット7との接続端からキャビン26内の運転操作部37に向かって下がる傾斜面38aが形成されている。 インストルメントパネル38は、傾斜面38aが操縦席42に着座している操縦者と対向するように形成されている。

    インストルメントパネル38には、ボンネット7との接続部近傍、すなわちインストルメントパネル38の前端部に長手方向を左右方向とする略長方形状のエアコン噴出し口38bが形成されている。 エアコン噴出し口38bの下方には、凹部38cが形成されている。 凹部38cにはタッチパネル39が設けられている。

    タッチパネル39は、トラクター1の走行速度、エンジン3回転数、燃料計、水温計等の各種機器および操作スイッチ等を表示し操作するものである。 タッチパネル39は、インストルメントパネル38の傾斜面38aの角度よりも緩やかな角度(水平面からの角度が小さくなるように)になるように設けられている。 すなわち、インストルメントパネル38には、凹部38cの深さが前方に向かうにつれて深くなるようにタッチパネル39が設けられている。 これにより、タッチパネル39は、インストルメントパネル38の凹部38aによって画面上に前方から差し込む光が入射しないように構成されている。

    ステアリングハンドル40は、トラクター1の操向を行うものである。 ステアリングハンドル40は、インストルメントパネル38の後方に隣接して設けられている。 ステアリングハンドル40は、インストルメントパネル38と略同一の高さになるように構成されている。 ステアリングハンドル40は、右側前方と左側前方とがステアリングハンドル40の中心に向かって凸部40aが形成されている。 ステアリングハンドル40は、複数のコラムブラケット40bを介してステアリングコラム41に支持されている。

    ステアリングハンドル40は、コラムブラケット40bに各種の操作を行うスイッチ群40cが設けられている。 ステアリングハンドル40は、左右方向の両側と操縦席42側(後側)とにコラムブラケット40bが接続されている。 つまり、ステアリングハンドル40のインストルメントパネル38側(前側)には、コラムブラケット40bが配置されていない。

    操縦席42は、ステアリングハンドル40の後方であって、左右のフェンダー31の間に設けられている。 また、操縦席42の左右一方のフェンダー31には、変速装置の操作レバーを具備する操作パネル43が設けられている。 操作パネル43は、フェンダー31に形成された側方凹部31cに配置されている。 つまり、操作パネル43は、フェンダー31と一体的に構成されている。

    このように構成することで、トラクター1は、操縦者がインストルメントパネル38に設けられているタッチパネル39を操作しやすい。 また、トラクター1は、タッチパネル39の手前にステアリングハンドル40が設けられても、操縦者がタッチパネル39の表示を認識しやすい。 これにより、トラクター1は、インストルメントパネル38に設けられているタッチパネル39の操作性を向上させることができる。

    1 トラクター 5 後輪 26a キャビンフレーム 31 フェンダー 32 ステップ 32a 前支持部 32b 受け部 32c 後支持部

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